JP2002071120A - 燃焼排ガス処理装置 - Google Patents

燃焼排ガス処理装置

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JP2002071120A
JP2002071120A JP2000261694A JP2000261694A JP2002071120A JP 2002071120 A JP2002071120 A JP 2002071120A JP 2000261694 A JP2000261694 A JP 2000261694A JP 2000261694 A JP2000261694 A JP 2000261694A JP 2002071120 A JP2002071120 A JP 2002071120A
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Kenichi Nakagawa
健一 中川
Kenichi Shimada
謙一 島田
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Fuji Jukogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大気中に排出される排ガスに含まれる硫酸ミス
トを低減し、かつ、燃焼排ガス処理装置の省スペ−ス化
を図る。 【解決手段】断熱冷却方式の水冷装置を備えた電気集塵
機4を脱硫装置5の前段に配設し、SO3 をミスト化す
ることにより除去し、電気集塵機4の外筒11に断熱冷
却用水のpHを制御する制御装置40を配設し、アンモ
ニアを吸収可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電施設等におけ
る重油焚きや石炭焚きの燃焼炉や焼却炉から排出される
燃焼排ガスを処理する処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電所等の発電施設には、重油や石
炭等の化石燃料を燃焼させることにより発生する排ガス
を処理する燃焼排ガス処理装置が設けられている。これ
らの燃焼排ガス中には、酸性物質や硫黄酸化物等の有害
物質が含まれており、一段階の処理ではこれら全てを除
去できないため、多段階に分け、除去する有害物質の物
性に応じた処理がそれぞれの段階で行われている。
【0003】すなわち、図5の系統図に示すように、こ
の燃焼排ガス処理装置60は、発電施設等61から排出
された排ガス中の煤塵を除去する電気集塵機62と、電
気集塵機62からの排ガスに含まれる硫黄酸化物を除去
する脱硫装置63と、脱硫後の排ガスを大気中へ放出す
る煙突64とから構成されており、この中で電気集塵機
62は、煤塵の除去を主目的とするため、乾式のものが
用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記脱硫装置において
は、硫黄酸化物であるSO2 が脱硫液中のアルカリ試剤
と反応し、さらに酸化反応を経て硫酸塩として除去され
る。
【0005】ところが、硫黄酸化物には、SO2 の他に
少量のSO3 が含まれており、このSO3 はアルカリ試
剤と反応せず、脱硫液で冷却されて排ガス中に硫酸ミス
トとして浮遊する。生成した硫酸ミストのうち、一部は
脱硫液に吸収除去されるが、残りは煙突からそのまま大
気中に排出され、周辺の環境悪化や酸性雨の原因となっ
ていた。
【0006】また、上記排ガス処理装置で使用される乾
式電気集塵機では、以下の理由により排ガス中の煤塵を
完全に除去することが困難となっていた。
【0007】すなわち、排ガス中の煤塵は、一般に、比
抵抗値が105 (Ω・cm)以上1010 (Ω・cm)
未満のとき、集塵効率が良好(集塵良好値)であること
が知られているが、化石燃料等の煤塵に多く含まれる重
油ス−トおよび石炭灰の比抵抗値は、それぞれ10
5 (Ω・cm)以下および1010(Ω・cm)以上であ
る。
【0008】比抵抗値が小さい重油ス−トの場合には、
一旦集塵極に捕捉されても、抵抗が小さいために粉塵が
再飛散(ジャンピング)を起こし、一方、比抵抗値の大
きい石炭灰では、集塵極に強固に付着して堆積し、煤塵
を払い落とす際に再飛散する量が多くなるので、いずれ
の場合も集塵効率が大幅に低下する結果となっていた。
【0009】また、乾式電気集塵機では、集塵極の面積
を大きくする等の改良を施しても、重油ス−トは50m
g/Nm3 以下、石炭灰の場合は、その炭種にもよる
が、100mg/Nm3 以下の排ガスにすることは性能
上困難であり、後段の脱硫液の汚染原因となっていた。
【0010】したがって、乾式電気集塵機で除去しきれ
なかった煤塵は、後段の脱硫装置に流入し、脱硫液を汚
染し、さらに、煤塵に含まれる重金属が脱硫液に溶解、
析出するため、脱硫排水の処理にコストがかかってい
た。
【0011】上記課題を解決する処理装置としては、図
6に示すものが知られている。この燃焼排ガス処理装置
60は、脱硫装置63の後段に、さらに湿式電気集塵機
65を配し、脱硫後の排ガス中に残存しているH2 SO
4 や酸性物質を取り除き、除塵効率を向上させている。
【0012】しかし、この処理装置は、電気集塵機が脱
硫の前段および後段に必要となり、コスト高になるだけ
でなく、装置が大型化するので設置場所が限られる等の
問題を抱えていた。
【0013】また、近年、有害物質を含む排ガスの排出
規制が一層強化される状況のなかで、より集塵効率を向
上させた排ガス処理装置の開発が望まれているところで
ある。
【0014】そこで、本発明は、大気中に排出される排
ガスに含まれる硫酸ミストを大幅に低減し、かつ省スペ
−ス化が可能となる燃焼排ガス処理装置の提供を目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者が鋭意
検討した結果、硫黄酸化物を含む排ガスを断熱冷却し
て、排ガスが約130度以下になると、水に対する溶解
度の大きいSO3 は、水蒸気と容易に反応して硫酸とな
り、これをミスト化して電気集塵部で除去する一方、S
2 は水に対する溶解度が小さいため、断熱冷却用水に
ほとんど吸収されないまま電気集塵機から排出される。
したがって、SO3 とSO2 の分離が可能となり、これ
により上記目的を達成可能であることを見出だして本発
明を完成させるに至った。
【0016】すなわち、本発明においては、排ガスに含
まれる煤塵等を除去する電気集塵機と、この電気集塵機
の後段に配設され、排ガスに含まれる硫黄酸化物を除去
する脱硫装置とを備えた燃焼排ガス処理装置であって、
電気集塵機は、排ガス中のSO3 を硫酸としてミスト化
する断熱冷却方式の水冷装置と、この水冷装置によりミ
スト化した硫酸ミストを除去する電気集塵部とが設けら
れたことを特徴とするものである。
【0017】上記構成によれば、排ガスを水冷装置で断
熱冷却することで、SO3 を硫酸としてミスト化させ、
集塵極で捕集することが可能となり、大気中に放出され
る排ガス中の硫酸ミストを大幅に低減させることができ
る。
【0018】さらに、排ガスに含まれているSO3 は、
断熱冷却されることによりミスト化して硫酸ミストとな
り、この硫酸ミストが煤塵を核として成長するため、結
果的に煤塵粒子径が増大するので、硫酸ミストおよび煤
塵を同時に集塵することができる。
【0019】また、排ガスを断熱冷却することにより、
重油ス−トや石炭灰は、凝集した硫酸ミストによって水
分を含むことになるので、ジャンピングも防止すること
ができ、効率良く除塵できる。また、これらの煤塵は、
断熱冷却用水で濡れた電気集塵機の内壁等に捕捉されて
除塵される場合もある。
【0020】したがって、脱硫液に混入していた煤塵を
脱硫装置前に除去することができ、煤塵に含まれる重金
属の脱硫液への溶解も防げるので、排水処理も容易にな
る。さらに、断熱冷却用水により排ガス中のHCl、S
iF4 、HF等の酸性物質も吸収可能となる。
【0021】なお、脱硫液から得られる中和生成塩の純
度に大きく影響するものとして、排ガス中における煤塵
等の固形物および重金属の脱硫液への溶解、さらには、
HCl、SiF4 、HF等の反応性ガスの混入が挙げら
れるが、いずれにおいても上記構成の電気集塵機を用い
れば、これらの酸性物質も除去可能であることから、高
純度の中和生成塩が得られるという利点もある。
【0022】ここで、断熱冷却方式とは、排ガスに冷却
用水を直接接触させて、排ガスを増湿冷却し、排ガスの
冷却に使用した冷却用水は、循環して再度利用する方式
をいう。
【0023】上記電気集塵機の構造においては、断熱冷
却をするための水冷装置を備えた電気集塵機であれば、
種々のものが採用できるが、図4に示すような構造のも
のが例示できる。
【0024】すなわち、ケ−シング31および断熱冷却
筒32からなり、断熱冷却筒32は下部で屈曲されてケ
−シング31の下部側面に接続された構造となってい
る。ケ−シング31内部には、整流板34と、電気集塵
部17とが配設され、断熱冷却筒32には、送り込まれ
た排ガスを断熱冷却する水冷装置3が設けられている。
【0025】上記構成の電気集塵機においては、図4中
の点線で示すような排ガス流路が形成されており、これ
により、排ガスは、ケ−シング31側面の排ガスの流入
口33から横方向に流入し、ケ−シング31内を下方か
ら上方へ通過するようになっている。
【0026】ところで、図4に示す電気集塵機において
は、断熱冷却筒がケ−シングの側面から突出した構造と
なっているため装置が大型化し、また、排ガスがケ−シ
ングの側面から横方向へ流入するため、集塵部への流入
量が不均一となり、集塵効率の低下を招くおそれが生じ
る。
【0027】そこで、本発明においては、電気集塵機と
して外筒および内筒からなる二重筒構造を有し、内筒の
上方から下向きに流入した排ガスが、内筒と外筒との間
の環状空間部を上向きに通過する排ガス流路が形成さ
れ、環状空間部に電気集塵部が配設され、内筒に排ガス
を断熱冷却するための水冷装置が設けられ、外筒に断熱
冷却用水を前記水冷装置へ戻す循環路が形成され、電気
集塵部の上流側に前記内筒から送り込まれた排ガスを整
流して、電気集塵部に送る整流板が配設された構成を採
用可能とした。
【0028】これにより、内筒の上方から下向きに取り
込まれた排ガスは、外筒底部で反転し、整流板および電
気集塵部を上向きに通過する流れとなることから、ガス
が一部に偏らずに均一に整流板を通過させることがで
き、整流効率および除塵効率を向上させることができ
る。加えて、内筒に水冷装置を配設したので、前記の電
気集塵機に比してコンパクト化が図れる。
【0029】ところで、石炭焚き等の燃焼排ガス処理装
置においては、排ガス中の窒素酸化物を除去するため
に、電気集塵機の前段に脱硝装置を配設している場合が
多い。脱硝剤であるアンモニアは、排ガスの脱硝を行う
場合、脱硝を完全に行うために過剰に用いられている
が、過剰アンモニアは、排ガス中のSO2 と反応し、さ
らに冷却されることによって、超微粒子(ヒュ−ム)状
の酸性亜硫酸アンモニウムを生成するので、後段の電気
集塵機および脱硫装置の負担を増大させていた。
【0030】上述のように、電気集塵機の前段に脱硝装
置を配設した場合、断熱冷却用水は、酸性物質を吸収す
るので、冷却用水のpHは1〜2となっており、したが
って、断熱冷却用水によりアンモニアも吸収除去が可能
となる。すなわち、排ガス中のSO2 とアンモニアが反
応することにより生じる超微粒子(ヒュ−ム)状の酸性
亜硫酸アンモニウムの生成も防止することができことと
なり、後段の電気集塵機および脱硫装置の負担を軽減で
きるという効果を奏する。
【0031】このとき、電気集塵部の集塵電極は、導電
性FRP(繊維強化プラスチック)等の耐食性の高い材
質を使用しているが、電極を保護するために、電気集塵
機の外側にpH制御装置を配設し、pHを調整すれば、
断熱冷却用水によってアンモニアを吸収できるだけでな
く、電気集塵部も保護することができる。ここで、断熱
冷却水のpHとしては、アンモニアの吸収効率および電
気集塵部に使用する金属の耐食性を考慮すると、pH2
〜4.5、好ましくはpH3〜4に調整するのが好適で
ある。
【0032】上記のごとく、集塵効率が大幅に向上する
ため、従来、脱硫装置の後段に配設していた湿式電気集
塵機が不要となり、コスト低減および省スペ−ス化が図
れる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面に基づい
て説明する。図1に示す燃焼排ガス処理装置1は、発電
施設等2から発生した燃焼排ガスに含まれる煤塵および
SO3 を除去する断熱冷却方式の水冷装置3を備えた電
気集塵機4と、電気集塵機4からの排ガスに含まれる硫
黄酸化物(SO2 等)を除去する脱硫装置5と、脱硫後
の排ガスを大気へ放出する煙突6とから構成される。
【0034】なお、本発明における燃焼排ガス処理装置
1のうち、電気集塵機4以外は、通常使用される周知の
ものであるので、簡単に説明すると、脱硫装置5では、
SO 2 等の非凝縮性物質を気液接触させることによりア
ルカリ性の脱硫液中に吸収除去させている。気液接触
は、脱硫液を排ガスにスプレ−することにより接触させ
るのが一般的である。
【0035】脱硫液としては、NH3 、Mg(O
H)2 、NaOH、Ca(OH)2 等のアルカリ試剤の
水溶液が使用される。この脱硫液にSO2 等が吸収され
ると、アルカリ試剤と反応して亜硫酸塩が生成し、これ
を酸化させることによって硫酸塩が得られる。例えば、
アルカリ試剤として、Ca(OH)2 を用いた場合は、
以下の反応により、二水石膏が得られる。
【0036】 Ca(OH)2 +SO2 →CaSO3 ・2H2 O CaSO3 ・2H2 O+1/2O2 →CaSO4 ・2H
2 O また、苛性ソ−ダを用いた場合は、以下の反応により、
亜硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムが得られる。
【0037】NaOH+SO2 →NaHSO3 NaHSO3 +NaOH→Na2 SO3 +H2 O Na2 SO3 +1/2O2 →Na2 SO4
【0038】また、石炭を燃料とする発電施設の排ガス
処理装置1には、図2に示すように、電気集塵機4の前
段に脱硝装置7が配設されることが多いが、この脱硝装
置7は、通常、アンモニア接触還元型のものが用いられ
ており、排ガス中の窒素酸化物(NOX )を除去してい
る。例えば、一酸化窒素(NO)は以下の反応により、
窒素(N2 )と水(H2 O)に分解される。 4NO+4NH3 +O2 →4N2 +6H2
【0039】次に、燃焼排ガスの流れを説明すると、図
1の矢印で示すように、断熱冷却方式の水冷装置3を備
えた電気集塵機4に送られて断熱冷却され、排ガス中の
SO 3 がミスト化(硫酸ミスト)し、この硫酸ミストと
煤塵とが凝集した凝集粒子を除去している。さらに、排
ガス中の酸性物質も水冷装置3の断熱冷却用水によって
吸収除去される。
【0040】脱硝装置7を電気集塵機4の前段に配設し
た燃焼排ガス処理装置1の場合、脱硝装置7において、
排ガス中の窒素酸化物がアンモニアにより脱硝され、そ
の後、電気集塵機4に送られる。
【0041】脱硝装置7を配設した処理装置1では、図
3、4に示すように、電気集塵機4に断熱冷却用水のp
Hを調整するpH制御装置40が配設され、脱硝装置7
からの過剰の未反応アンモニア(リ−クアンモニア)を
吸収可能なpHに調製し、断熱冷却用水によってアンモ
ニアを吸収除去している。
【0042】この後、排ガスは脱硫装置5に送られ、排
ガス中のSO2 等の硫黄酸化物が脱硫液によって除去さ
た後、煙突6から大気中へ排出される。
【0043】本発明の燃焼排ガス処理装置1における電
気集塵機4は、図3に示すごとく、内筒10および外筒
11からなる二重筒構造となっており、内筒10は、内
筒10の上部から取り込まれる排ガスGに水を直接噴霧
して断熱冷却する断熱冷却筒とされ、内筒10上部に
は、断熱冷却に用いられる水冷装置3が設置されてい
る。この水冷装置3は、水をシャワ−状に散布する分散
ノズル12と、分散ノズルに水を供給するパイプ13か
ら構成されている。
【0044】内筒10と外筒11の間の環状空間部14
には、内筒下端開口部15から外筒11の内部に送り込
まれた排ガスを整流する整流板16と、その上方に電気
集塵部17が配設されている。電気集塵部17は、縦に
配設された複数の集塵極18と、各集塵極間に位置して
縦に配設された複数の放電極19とを有し、両極間に直
流の高圧を直流電源20から印加することによってコロ
ナ放電を生起させ、排ガス粒子や硫酸ミストを負に帯電
させて集塵極18で補集して除塵を行っている。電気集
塵部17下方の整流板16は、一定の間隔をおいて複数
設けられ、その形状は、断面が上開放コの字状に形成さ
れている。
【0045】内筒10に送り込まれた排ガスGは、図3
中の点線矢印に示すように、内筒10上部から下向きに
流入し、外筒底部21で反転して整流板16を上向きに
通過し、電気集塵部17で除塵される。除塵後は外筒1
1上部側面に配設されたガス排出口22から排出され
る。なお、電気集塵部17に捕集された硫酸等のミスト
は、電気集塵部17の直流電源20を落とした後、水に
よって洗い流して除去する。
【0046】上記のごとく、内筒10の上方から下向き
に取り込まれた排ガスは、外筒底部21で反転し、整流
板16および電気集塵部17を上向きに通過することか
ら、ガスが一部に偏らずに均一に整流板16を通過させ
ることができるので、効率良く整流および除塵を行うこ
とが可能となる。
【0047】外筒11底部の形状としては、断熱冷却用
水を回収しやすくするために、ホッパ−状とするのが好
適である。また、外筒底部には、ドレン排水口50が設
けられ、ドレン排水口50から回収した断熱冷却用水を
送液ポンプ51により水冷装置3に戻す循環路52が形
成されている。この循環路は、冷却用水を再利用するた
めに設けられており、これにより、運転維持コストを削
減している。
【0048】脱硝装置7を配設した燃焼排ガス処理装置
1の場合、上記実施形態の電気集塵機4の外筒11の底
部には、底部に溜まった断熱冷却用水のpHを制御する
pH制御装置40およびアルカリ試剤の注入路41およ
びアルカリ試剤の供給タンク42が配設されている。
【0049】pH制御装置40は、断熱冷却用水のpH
が所定値以上または以下になった場合、pH制御装置4
0の検知信号により、注入路41に設けられたバルブ4
3が開閉制御され、所定のpHになるようにアルカリ試
剤が注入される。
【0050】このとき断熱冷却用水のpHは、アンモニ
アの吸収効率および電気集塵部17の電極の耐食性を考
慮して、pHは2〜4.5、好ましくは3〜4に調整さ
れている。
【0051】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で多くの修正、変更を
加えることができるのは勿論である。例えば、上記実施
形態では、石炭焚き、あるいは重油焚きの燃焼炉からの
排ガスの処理装置の態様を示したが、産業廃棄物の焼却
炉から排出される排ガスを処理する処理装置としてもよ
い。また、断熱冷却方式の電気集塵機の形状は、上記実
施形態に限定されることなく、いずれの形状のものであ
っても使用できる。
【0052】
【発明の効果】排ガスを断熱冷却することにより、排ガ
ス中のSO3 をミスト化すれば、硫酸ミストを集塵極で
捕集できるとともに、硫酸ミストが煤塵を核として成長
し、煤塵粒子径が増大するので、硫酸ミストおよび煤塵
を同時に集塵することができる。さらに、酸性物質も断
熱冷却水により吸収除去が可能となるので、大気中に放
出する排ガス中の有害物質を大幅に削減できる。
【0053】また、後段の脱硫液に溶解する重金属や煤
塵等の不純物を少なくでき、脱流排液の処理が容易にな
るだけでなく、化学石膏(CaSO4 ・2H2 O)やN
aSO4 の中和生成塩がそれぞれ高純度で得られるとい
う利点もある。
【0054】また、電気抵抗が集塵良好値の範囲外であ
ったために集塵されにくかった重油ス−トおよび石炭灰
は、凝集した硫酸ミストによって水分を含むことになる
ので、ジャンピングや再飛散を防止でき、効率良く除塵
することができる。
【0055】加えて、脱硝装置が電気集塵機の前段に配
設されている燃焼排ガス処理装置では、電気集塵機に断
熱冷却用水のpHを制御するpH制御装置を配設して、
断熱冷却用水のpHを2〜4.5に調整することによ
り、脱硝装置からのリ−クアンモニアを断熱冷却用水に
より吸収でき、断熱冷却方式の電気集塵機や脱硫装置の
負担を増大させていたヒュ−ム状の酸性亜硫酸アンモニ
ウムの生成を防ぐことができる。
【0056】したがって、上記のごとく、断熱冷却方式
の電気集塵機を採用することにより、集塵効率が大幅に
向上することから、従来、脱硫装置の後段に配設してい
た湿式電気集塵機が不要になり、コスト低減および省ス
ペ−ス化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼排ガス処理装置を示す系統図
【図2】本発明の燃焼排ガス処理装置の一実施形態を示
す系統図
【図3】本発明の燃焼排ガス処理装置の電気集塵機の一
実施形態を示す構造図
【図4】同じく別実施形態の電気集塵機を示す構造図
【図5】従来例の燃焼排ガス処理装置を示す系統図
【図6】同じく従来例の燃焼排ガス処理装置を示す系統
【符号の説明】
3 水冷装置 4 断熱冷却方式の電気集塵機 5 脱硫装置 10 内筒 11 外筒 16 整流板 40 pH制御装置 52 循環路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B03C 3/00 F23J 15/00 K 3/014 B01D 53/34 ZAB 3/02 122Z 3/16 131 3/78 B03C 3/01 A F23J 15/00 F23J 15/00 B A Fターム(参考) 3K070 DA02 DA03 DA07 DA14 DA22 DA23 DA30 DA37 4D002 AA01 AA02 AA13 AB01 AC01 BA02 BA16 CA01 EA01 EA04 EA05 4D032 AC01 4D054 AA02 BA11 BC02 EA21 EA23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排ガスに含まれる煤塵等を除去する電気集
    塵機と、該電気集塵機の後段に配設され、排ガスに含ま
    れる硫黄酸化物を除去する脱硫装置とを備えた燃焼排ガ
    ス処理装置であって、前記電気集塵機は、排ガス中のS
    3 を硫酸ミスト化する断熱冷却方式の水冷装置と、該
    水冷装置によりミスト化した硫酸ミストを除去する電気
    集塵部とが設けられたことを特徴とする燃焼排ガス処理
    装置。
  2. 【請求項2】前記電気集塵機の前段に排ガス中の窒素酸
    化物を除去する脱硝装置が配設され、前記水冷装置の断
    熱冷却用水により、前記脱硝装置からの排ガスに含まれ
    るアンモニアを吸収させるようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の燃焼排ガス処理装置。
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