JP2002069458A - 粉粒体の乾燥装置 - Google Patents
粉粒体の乾燥装置Info
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Abstract
中に爆発および発火を発生させることなく、粉粒体を効
率的に乾燥する。 【解決手段】 傾斜軸線まわりに回転するドラム3内に
複数の伝熱管7をドラム3の軸線に平行に配設し、乾燥
すべき微粉炭を伝熱管内に供給し、伝熱管7の外周面と
ドラム3の内周面との間の空間に熱源流体である水蒸気
を供給して微粉炭を乾燥する。気体供給手段70から不
活性ガスである窒素ガスを入口フード24に供給し、出
口フード33から乾燥中微粉炭から発生する水蒸気と、
前記供給した窒素ガスと、侵入した空気との混合ガスで
ある排ガスを排出する。乾いた窒素ガスの供給量が増加
すると、微粉炭周辺の相対湿度が低下して乾燥が促進さ
れるとともに、排ガス中の酸素濃度が低下して微粉炭の
爆発および発火の発生を防止することができる。
Description
に関し、特に水分を含むコークス用原料炭の乾燥などに
好適に用いられる粉粒体の乾燥装置に関する。
間接加熱式乾燥装置が多く用いられている。回転型間接
加熱式乾燥装置は、略円筒状の回転可能なドラムと、ド
ラム内に設けられ、ドラムの軸線方向に延びる複数のチ
ューブである伝熱管とを備える。この乾燥装置ではたと
えば伝熱管内に被乾燥物、たとえば微粉炭を含む石炭が
供給され、伝熱管の外周面とドラムの内周面との間の空
間に熱源である水蒸気が供給される。被乾燥物は水蒸気
によって間接加熱されながら、ドラムの回転とともに入
口側から出口側に移動する。乾燥中、伝熱管内で発生す
る水蒸気は入口側から供給される空気と混合し、伝熱管
内を通過して出口から排出される。被乾燥物の乾燥効率
は被乾燥物の周辺の相対湿度によって定まるので、被乾
燥物の周辺の相対湿度が低くなるにつれて、すなわち排
ガスの相対湿度が低下するにつれて向上する。
するときの排ガス中の酸素濃度と、排ガスの相対湿度
と、排ガス温度との関係を示すグラフである。図10中
の直線54,55,56は、排ガス温度がそれぞれ70
℃,80℃,90℃であるときのグラフである。図10
から、排ガス中の酸素濃度が高くなるにつれて、すなわ
ち入口側から供給される空気量が増大するにつれて排ガ
スの相対湿度が低下することが判る。また排ガス中の酸
素濃度を同一にして比較すると、排ガス温度が高くなる
ほど排ガスの相対湿度が低くなることが判る。したがっ
て、排ガスの相対湿度を低下させて、被乾燥物の乾燥効
率を向上させるには、高温に加熱された空気の供給量を
増大させる必要がある。
ある。被乾燥物が、たとえば微粉炭含むコークス原料炭
などのように酸化され易い物質である場合、被乾燥物の
周辺の酸素濃度が高くなると爆発の発生する恐れがあ
る。これに対して、被乾燥物の爆発および発火を防止す
るために空気の導入量を低減せると、排ガスの相対湿度
が高くなり、乾燥効率が著しく低下し、したがって乾燥
装置が大型化し、設備費用が増大するという問題があ
る。
接加熱式乾燥装置も粉粒体の乾燥装置として用いられて
いる。直接加熱式乾燥装置は、流動床乾燥機および気流
乾燥機などによって実現される。直接加熱式乾燥装置で
は、ガス顕熱で水分蒸発熱量を賄う必要があるので、ガ
ス流量を間接加熱式乾燥装置の約10倍以上流通させる
必要がある。したがって、ガスによる可燃物の発火およ
び爆発が生じ易いという問題がある。これに対して、特
開昭57−162779号公報には、酸素成分の少ない
熱伝達ガスを用いて石炭を予熱する装置が開示されてい
る。また直接加熱式乾燥装置には、排ガスの持去りエン
タルピが大きく、間接加熱式に比べ熱効率が低いという
問題がある。さらに、ガス流量が多いので、排ガス処理
設備が大型化し、したがってランニングコストが高くな
るという問題がある。
が酸化され易い物質であっても、乾燥中に爆発および発
火を発生させることなく、効率的に乾燥することができ
る粉粒体の乾燥装置を提供することである。
て伝熱部材によって第1および第2空間に仕切られたキ
ルン本体を有し、キルン本体はその軸線まわりに回転駆
動され、軸線方向一端部から第1空間に供給される乾燥
されるべき粉粒体が第2空間に供給される熱源流体によ
って間接熱交換されて軸線方向他端部から排出されるキ
ルンと、酸素濃度が空気よりも低いまたは零である気体
をキルンの前記一端部に供給する気体供給手段と、気体
供給手段によってキルンの前記一端部に供給される気体
および間接熱交換中に粉粒体から発生する気体をキルン
から排出する気体排出手段と、第2空間に熱源流体を供
給する熱源流体源と、キルンから排出される気体中の水
蒸気以外の成分の濃度を検出する気体成分濃度検出手段
と、キルンから排出される気体中の水蒸気濃度を検出す
る湿度検出手段と、気体成分濃度検出手段および湿度検
出手段の出力に応答し、キルンから排出される気体中の
水蒸気以外の予め定める成分の濃度が予め定める第1目
標値になるように、かつキルンから排出される気体中の
水蒸気濃度が予め定める第2目標値になるように、気体
供給手段から供給される気体の流量を制御する制御手段
とを含むことを特徴とする粉粒体の乾燥装置である。
体中の水蒸気濃度と、水蒸気以外の成分の濃度、たとえ
ば酸素濃度とが検出され、その濃度に応じて気体供給手
段からキルンの一端部に供給される気体の流量が制御さ
れる。気体供給手段から供給される気体は、酸素濃度が
空気よりも低い気体または酸素濃度が零の気体である。
キルンから排出される気体は、乾燥されるべき粉粒体か
ら蒸発する水蒸気と、気体供給手段から供給される気体
と、キルンの一端部に侵入する空気とからなる。これに
よって、気体供給手段から供給される気体の流量を増大
すれば、キルンから排出される気体中の水蒸気濃度およ
び酸素濃度を低減することができる。キルンから排出さ
れる気体中の水蒸気濃度が低くなると、粉粒体周辺の相
対湿度が低くなるので、粉粒体の乾燥効率を高めること
が可能となる。キルンから排出される気体中の酸素濃度
が低くなると、気体の酸化力が低下し、粉粒体が酸化し
易い物質、たとえば微粉炭を含む石炭であっても、乾燥
中における炭塵による爆発および発火を防止することが
可能となる。
気体の流量を低減すれば、キルンから排出される気体中
の水蒸気濃度および酸素濃度を増大させることができ
る。したがって、気体供給手段から供給される気体の流
量を調整することによって、キルンから排出される気体
中の水蒸気濃度および酸素濃度を各目標値になるように
制御することが可能となり、粉粒体が酸化され易い物質
であっても乾燥中に爆発および発火を発生させることな
く、キルンから排出される粉粒体の水分を制御すること
が可能となる。
本体を有し、その軸線は前記一端部が前記他端部に比べ
て高くなるように傾斜しており、前記伝熱部材は、キル
ン本体の軸線に平行な複数の伝熱管であり、前記第1空
間は、キルン本体の内周面と伝熱管の外周面との間の空
間または伝熱管内の空間のいずれか一方であり、前記第
2空間はキルン本体の内周面と伝熱管の外周面との間の
空間または伝熱管内の空間のいずれか他方であり、熱源
流体源は、圧力が調整可能な水蒸気を供給する水蒸気源
であることを特徴とする。
で、キルンを回転させることによって粉粒体を乾燥しな
がら移送することができる。また回転速度を調整するこ
とによって粉粒体の滞留時間を調整することができるの
で、乾燥速度の制御が可能である。また粉粒体が供給さ
れる第1空間が伝熱管内の空間または伝熱管外の空間の
いずれか一方であり、熱源流体が供給される第2空間が
伝熱管を挟んで第1空間と逆の空間になっているので、
粉粒体を熱源流体によって間接加熱することができる。
したがって、熱風乾燥などの直接加熱に比べて排ガスの
持去りエネルギを少なくすることができ、熱効率を高め
ることができる。また熱源流体が水蒸気であるので、凝
縮熱を利用して、粉粒体を効率的に加熱して乾燥するこ
とができる。
は、微粉炭を含む石炭であって、前記キルンから排出さ
れる気体中の水蒸気以外の予め定める成分は酸素であっ
て、前記湿度検出手段は、キルンから排出される気体中
の水蒸気濃度を相対湿度として検出し、前記キルンから
排出される気体中の酸素濃度の第1目標値は14%以下
であり、かつキルンから排出される気体の相対湿度の第
2目標値は70%以下であることを特徴とする。
体中の酸素濃度の第1目標値が爆発限界未満の範囲の値
に選ばれ、キルンから排出される気体の相対湿度の第2
目標値が充分な乾燥効率が得られる範囲の値に選ばれて
いるので、微粉炭を含む石炭を爆発および発火させるこ
となく、効率的に乾燥させることが可能となる。
の一部をキルンの前記一端部に戻す戻し管路と、戻し管
路に介在され、気体中に含まれる水蒸気を凝縮する凝縮
器とを含むことを特徴とする。
体の一部が水蒸気を除去された後、キルンの前記一端部
に戻されるので、気体供給手段から供給される気体の供
給量を大幅に低減することができる。
る気体を加熱する加熱手段と、加熱手段の出側に設けら
れ、キルンの前記一端部に供給される気体の温度を検出
する温度検出手段とを含み、制御手段は、さらに、温度
検出手段の出力に応答し、キルンの前記一端部に供給さ
れる気体の温度が予め定める第3目標値になるように加
熱手段を制御することを特徴とする。
れる気体は予め定める第3目標値になるように加熱され
るので、粉粒体の周辺の気体の温度を充分に高めること
ができ、粉粒体の乾燥効率を向上させることができる。
される気体の温度の第3目標値は、室温以上で、かつ伝
熱管の表面温度以下であることを特徴とする。
給される気体の温度の第3目標値が好ましい温度範囲の
値に選ばれるので、粉粒体の乾燥効率を向上させること
ができる。
る気体を加熱する加熱手段と、加熱手段の出側に設けら
れ、キルンから排出される気体の温度を検出する温度検
出手段とを含み、制御手段は、さらに、温度検出手段の
出力に応答し、キルンから排出される気体の温度が予め
定める第4目標値になるように加熱手段を制御すること
を特徴とする。
体は予め定める第4目標値になるように加熱されるの
で、粉粒体の周辺の気体の温度を充分に高めることがで
きる。これによって、粉粒体の周辺の気体の相対湿度を
充分に低めることができ、粉粒体の乾燥効率を向上させ
ることができる。
の温度の第4目標値は、90℃以下であることを特徴と
する。
体の温度の第4目標値がキルンから排出されて管路等に
埋積するダストが自然発火を生じない温度範囲の値に選
ばれるので、安全を確保しつつ粉粒体の乾燥効率を向上
させることができる。
る気体を加熱する加熱手段を含み、制御手段は、さら
に、湿度検出手段の出力に応答し、キルンから排出され
る気体中の水蒸気濃度が予め定める第2目標値になるよ
うに加熱手段を制御することを特徴とする。
体中の水蒸気濃度、たとえば相対湿度が充分低くなるよ
うに加熱手段が制御されるので、さらに粉粒体の乾燥効
率を向上させることができる。
る粉粒体乾燥装置1の概略的な構成を示す系統図であ
り、図2は図1に示す粉粒体乾燥装置1の主要部の構成
を簡略化して示す断面図であり、図3は図2の切断面線
III−IIIから見た断面図である。粉粒体乾燥装置
1(以後、「乾燥機」と略称する)は、たとえば粉粒体
である微粉炭を含むコークス用原料炭(以後、「微粉
炭」と呼ぶ)の乾燥などに用いられる。乾燥機1はキル
ン2を備え、キルン2はキルン本体であるドラム3を有
する。ドラム3は、伝熱部材である複数の伝熱管7によ
って、第1および第2空間に仕切られる。本実施の形態
では、第1空間は伝熱管7の管内の空間に設定され、第
2空間はドラム3の内周面と伝熱管7の外周面との間の
空間に設定される。第1および第2空間は反対に設定さ
れてもよい。ドラム3は、その軸線3aまわりに回転駆
動され、第1空間には軸線方向一端部から乾燥されるべ
き微粉炭が供給され、第2空間には熱源流体である水蒸
気が供給される。乾燥されるべき微粉炭は、水蒸気によ
って間接熱交換されて軸線方向他端部から排出される。
以後、微粉炭の供給される前記軸線方向一端部(図1の
左側)を入口と呼び、前記軸線方向他端部を出口と呼ぶ
ことがある。ドラム3の軸線3aは、前記一端部が前記
他端部に比べて高くなるように傾斜している。
の一端部および他端部をそれぞれ塞ぐ入口および出口管
板5,6とを含む。ドラム3の寸法は、たとえば直径:
3〜8m,長さ7〜12mである。ドラム3内には、ド
ラム3の軸線に沿って平行に延びる複数の伝熱管7が配
設されており、各伝熱管7の両端部は、入口および出口
管板5,6を貫通して外表面にそれぞれ開口している。
伝熱管7の直径は、たとえば200mmである。
は、ドラム3の第1および第2回転軸8,9が外表面か
ら外方に突出してそれぞれ設けられている。第1および
第2回転軸8,9は中空体であり、第1および第2回転
軸8,9の軸線はドラム3の軸線3aの延長線上に存在
する。第1および第2回転軸8,9は、第1および第2
軸受10,11によって回転自在に軸支され、第1回転
軸8には電動機12が連結されている。電動機12は、
ドラム3を軸線まわりに回転駆動する。電動機12の回
転速度、すなわちドラム3の回転速度はインバータによ
って制御される。電動機12には、回転速度検出手段で
ある回転速度計47が設けられており、回転速度計47
はドラム3の回転速度を検出する。ドラム3の回転速度
は、たとえば3〜15rpmである。
は、水蒸気をドラム3内に導く水蒸気導入管13が同軸
に配設されている。水蒸気導入管13の先端は、入口管
板5に配置され、水蒸気導入管13の基端部は第2回転
軸9の軸端部から外方に突出している。水蒸気導入管1
3のドラム3内に存在する部分には、複数の水蒸気噴出
口14が軸線方向に間隔をあけて形成されている。水蒸
気導入管13の外周面と第2回転軸9の内周面との間の
空間には、水蒸気導入管13の半径方向外方に間隔をあ
けて凝縮水排出管15が設けられている。
6の外表面から外方に間隔をあけて凝縮水集合管16が
設けられている。凝縮水集合管16の一端部は、胴板4
と出口管板6とで形成される角部に接続されており、凝
縮水集合管16の他端部は第2回転軸9を介して凝縮水
排出管15に接続されている。水蒸気導入管13の基端
部は回転継手18に接続されており、凝縮水排出管15
は連結管19を介して回転継手18に接続されている。
回転継手18には、水蒸気導入口20と、凝縮水排出口
21とが形成されており、水蒸気導入口20は水蒸気導
入管13と回転自在に接続され、凝縮水排出口21は連
結管19を介して凝縮水排出管15と回転自在に接続さ
れている。
入シュート23が設けられている。投入シュート23
は、乾燥すべき微粉炭17を入口管板5に向けて投入
し、入口管板5の外表面に開口した複数の伝熱管7内に
微粉炭17を供給する。各伝熱管7内には、伝熱管内に
供給された微粉炭17を撹拌するリターダ22が設けら
れている。投入シュート23およびドラム3の入口管板
5付近は、入口フード24によって外囲されている。入
口フード24の下部には、入口ガス取入口25が設けら
れ、入口ガス取入口25には気体供給手段70が連結さ
れている。
備える。ガス発生装置71は、ガス管路72を介して入
口ガス取入口25に接続されている。ガス管路72に
は、加熱手段である加熱器73、温度検出手段である供
給ガス温度計74および供給ガス流量制御弁75が設け
られている。ガス発生装置71は、不活性ガス、たとえ
ば窒素ガスを発生する。ガス発生装置71から発生した
窒素ガスは、加熱器73で目標温度まで加熱され、供給
ガス流量制御弁75で流量調整されて入口フード24内
に供給される。加熱された窒素ガスの温度は、供給ガス
温度計74によって測定される。
28が設けられ、入口コンベア28は乾燥すべき微粉炭
を投入シュート23に供給する。入口コンベア28に
は、入口水分計29と、粉粒体流量計30とが設けられ
ている。入口水分計29は、乾燥すべき微粉炭の水分含
有量を検出し、粉粒体流量計30は入口コンベア28に
よって供給される微粉炭の単位時間当りの供給重量を検
出する。伝熱管7内に供給された微粉炭17は、図3に
示すように伝熱管7がドラム3の回転に伴ってドラム3
の軸線3aまわりに回転するので、伝熱管7の内壁に沿
って上昇した後、崩落する運動を繰返しながら入口から
出口に向かって移動する。入口ガス取入口25から入口
フード24内に取込まれた窒素ガスは、伝熱管7内に供
給され、乾燥中微粉炭17から発生する水蒸気を入口か
ら出口に向かって輸送する。前述のように、入口ガス取
入口25が入口フード24の下部に設けられるのは、窒
素ガスを伝熱管7内に導入し易くするためである。
48が接続され、水蒸気供給管48には圧力調整弁49
と圧力検出手段である圧力計50とが設けられる。圧力
調整弁49は、図示しない水蒸気源から供給される水蒸
気の圧力を調整する。圧力調整弁49および水蒸気発生
源は、熱源流体源を構成する。圧力計50は、圧力調整
弁49と水蒸気導入口20との間に介在され、熱源流体
である水蒸気の圧力を検出する。
整弁49、回転継手18を介して水蒸気導入管13に導
かれ、水蒸気噴出口14から第2空間へ噴出される。第
2空間へ噴出された水蒸気は、複数の伝熱管7の外周面
の間を通って流れ、伝熱管7の外周面に接触する。伝熱
管7と接触した水蒸気は、凝縮して凝縮水を発生すると
ともに、凝縮熱を発生する。凝縮熱は伝熱管内の微粉炭
に伝達され、微粉炭を乾燥する。乾燥中微粉炭から発生
した水蒸気は、伝熱管内に供給された窒素ガスおよび入
口フード24内に侵入した空気と混合して排ガスを形成
する。空気は微粉炭が投入シュート23に供給されると
きなどに、微粉炭とともに侵入する。伝熱管7の外周面
で発生した凝縮水は、伝熱管7の外周面を伝わって流下
し、胴板4と出口管板6とで形成される角部の最下点付
近に貯留される。貯留された凝縮水は、図2に示すよう
にドラム3の回転によって凝縮水集合管16が前記角部
の最下点に到達したとき、凝縮水集合管16内に流入す
る。流入した凝縮水は、凝縮水集合管16が凝縮水排出
管15よりも上方の位置に到達したとき、凝縮水排出管
15内に流出する。凝縮水排出管15内に流出した凝縮
水は、連結管19を介して回転継手18の凝縮水排出口
21から排出される。
33によって外囲されている。出口フード33の下方に
は、出口コンベア36が設けられ、出口コンベア36は
乾燥された微粉炭を搬送する。出口コンベア36には出
口水分計37が設けられ、出口水分計37は乾燥された
微粉炭の水分含有量を検出する。出口フード33の上部
には、排ガス管路39の一端部が接続されており、排ガ
ス管路39の他端部は煙突40に接続されている。排ガ
ス管路39は、伝達管内から輸送される排ガスを下流側
に導く。排ガス管路39には、気体成分濃度検出手段4
1、湿度検出手段である湿度計26、排ガス温度計4
2、バグフィルタ43、排ガス絞り弁44および誘引フ
ァン45が排ガス流れ方向上流側から下流側に向かって
この順序で設けられている。排ガス絞り弁44は、誘引
ファン45の下流側に設けてもよい。また気体成分濃度
検出手段41、湿度検出手段である湿度計26および排
ガス温度計42は、バグフィルタ43の下流側の清浄な
側に設けてもよい。
水蒸気以外の成分の濃度を検出するガス分析計であり、
たとえば排ガス中の酸素濃度および窒素濃度などを測定
する。湿度計26は、排ガス中の水蒸気濃度を相対湿度
として測定する。排ガス温度計42は、排ガスの温度を
検出し、バグフィルタ43は排ガス中に含まれる粉塵を
回収する。排ガス絞り弁44は、弁開度を調整して排ガ
ス流量を調整する。誘引ファン45は、たとえば遠心フ
ァンであり、排ガスを吸引して煙突40に導く。
き微粉炭は、入口フード24を介して伝熱管内に導か
れ、伝熱管7の外周面に供給される水蒸気によって加熱
乾燥されながら、ドラム3の回転とともに出口側に移動
し、出口フード33を介して出口コンベア36上に導出
される。気体供給手段70から供給された窒素ガスは、
入口フード24を介して伝熱管内に導かれ、入口フード
24内に侵入した空気とともに乾燥中粉粒体から発生し
た水蒸気と混合して排ガスを形成する。排ガスは、誘引
ファン45の誘引力によって排ガス管路39を介して煙
突40から大気中に放散される。
的構成を示すブロック図である。入口水分計29、回転
速度計47、圧力計50、ガス分析計41、湿度計2
6、供給ガス温度計74および排ガス温度計42は、検
出対象である各物理量を検出してそれを表す出力を導出
する。制御手段である処理回路53は、回転速度計47
および圧力計50の出力に応答し、ドラム3の回転速度
および水蒸気の圧力が予め定める各目標値になるように
電動機12および圧力調整弁49を駆動制御する。ま
た、処理回路53は、ガス分析計41、湿度計26およ
び排ガス温度計42の出力に応答し、排ガス中の予め定
める成分、本実施の形態では酸素の濃度の第1目標値
と、排ガスの相対湿度の第2目標値とをそれぞれ設定
し、排ガス中の酸素濃度および排ガスの相対湿度が各目
標値になるように供給ガス流量制御弁75を駆動制御す
る。さらに、処理回路53は、供給ガス温度計74の出
力に応答し、気体供給手段70から供給される窒素ガス
の温度が予め定める第3目標値になるように加熱器73
を駆動制御する。
段70から乾いた窒素ガスを供給し、伝熱管内の乾燥す
べき微粉炭から発生する水蒸気および侵入空気と混合し
て排ガスを形成し、窒素ガスの供給流量を調整して微粉
炭の周囲の相対湿度を調整し、微粉炭の乾燥速度を制御
するように構成されている。またガス供給手段70から
供給された窒素ガスの供給流量によって排ガス中の水蒸
気濃度および酸素濃度が変動するので、排ガス中の水蒸
気濃度に基づいて、微粉炭の乾燥速度を制御するととも
に、排ガス中の酸素濃度に基づいて爆発の発生を防止す
るように構成されている。さらに、ガス供給手段70か
ら供給される窒素ガスの温度制御、熱源流体である水蒸
気の圧力制御およびドラム3の回転速度制御による微粉
炭の乾燥速度の制御も併せて行われている。このような
制御は、次に示すような本発明の基礎となる実験結果に
基づいて後述のようにして行われる。
出入口における水分含有量の差(以後、「水分差」と略
称することがある)が小さいときには一定の上限回転速
度に設定され、水分差が大きいときには水分差が大きく
なるにつれて低下するように設定される。上限回転速度
が設定されるのは、水分差が小さくなるほど微粉炭の伝
熱管内の滞留時間を短くすることができるので、ドラム
3の回転速度を速めて生産性の向上を図ることができる
けれども、回転速度が過大であると、駆動動力が増大す
るとともに、遠心力によって微粉炭が伝熱管内壁に押付
けられ移動が困難になって生産性が低下するからであ
る。水分差が大きくなるにつれて回転速度が低下するの
は、水分差が大きくなるほど微粉炭の伝熱管内の滞留時
間を長くする必要があるからである。
きには、水分差が大きくなるにつれて高圧になるように
設定され、水分差が大きいときには一定の上限圧力にな
るように設定される。水分差が大きいとき、水蒸気圧力
に上限圧力が設定されるのは、上限圧力を超える圧力が
負荷されると、ドラム3の破損を招く恐れがあるからで
ある。
フード24に供給される窒素ガスの温度は予め定める第
3目標値になるように調整される。本実施の形態では、
第3目標値は室温以上で、かつ伝熱管7の表面温度以下
の範囲の値に選ばれることが好ましい。前記図10に関
連して説明したように、排ガス温度と排ガスの相対湿度
と、排ガス中の酸素濃度との関係は、排ガス中の酸素濃
度が同一のとき、排ガス温度が高くなるほど排ガスの相
対湿度が低くなる。したがって、入口フード24に供給
される窒素ガスの温度は、少なくとも排ガス温度の低下
を招かない温度以上に選ばれることが好ましい。前記第
3目標値の下限値が室温に設定されるのは、この理由に
よるものである。また第3目標値の上限値が伝熱管7の
表面温度になるように設定されるのは、上限値を超える
温度では窒素ガスを加熱するためのエネルギが増大する
からである。
界領域における酸素濃度と炭塵濃度との関係を示すグラ
フである。図5中の斜線領域は爆発領域を表し、記号
△,,□は、炭種を表す。図5から酸素濃度が14%を
超えると、炭種および炭塵濃度にかかわらず爆発の危険
性があること、逆に酸素濃度を14%以下に抑制すれば
炭種および炭塵濃度にかかわらず爆発の発生を防止でき
ることが判る。
口における水分含有量の差との関係を示すグラフであ
る。図6から、排ガスの相対湿度を低下させるにつれて
水分差が大きくなることが判る。換言すれば、水分差が
大きいときには排ガスの相対湿度を低下させる必要のあ
ることが判る。すなわち、排ガスの相対湿度を低下すれ
ば、微粉炭の乾燥速度を速め、乾燥機の乾燥能力を高め
ることができる。これによって、水分差を設定すれば、
図6から排ガスの相対湿度の第2目標値を設定すること
ができる。
る窒素ガスを供給し、伝熱管内に窒素ガスと侵入空気と
の混合ガスを供給するときの排ガス中の酸素濃度と排ガ
スの相対湿度との関係を示すグラフである。図7中の直
線57,58,59,60は、排ガス中の窒素濃度がそ
れぞれ45%,55%,65%,75%であるときのグ
ラフである。図7における排ガス温度は、全て80℃で
ある。図7における直線55は、前記図10における直
線55と同一である。
につれて排ガス中の窒素濃度にかかわらず排ガスの相対
湿度が低くなることが判る。また排ガス中の酸素濃度を
同一にして比較すると、排ガス中の窒素濃度が高くなる
ほど排ガスの相対湿度が低くなることが判る。また不活
性ガスを吹き込まないで空気のみを供給した直線55と
不活性ガスを吹き込んだ直線57〜60とを比較する
と、排ガス中の酸素濃度が爆発限界の14%以下の領域
においては、排ガス中の窒素濃度が55%以上である直
線58,59,60の相対湿度が直線55の相対湿度よ
りも低くなることが判る。
の供給量が多くなるほど、排ガスの相対湿度を低下させ
ることができるとともに、酸素濃度を容易に爆発限界の
14%以下にすることができる。また図7に示すような
グラフを排ガス温度毎に作成すれば、排ガスの相対湿
度、排ガス温度、排ガス中の酸素および窒素濃度の相互
間の関係を容易に把握することができる。したがって、
排ガスの相対湿度、排ガス温度、排ガス中の窒素濃度を
設定すれば排ガス中の酸素濃度の前記第1目標値とを設
定することができる。
説明するためのフローチャートである。図8を参照して
乾燥機1における粉粒体の乾燥方法を説明する。ステッ
プa1では、入口水分量の検出が行われる。ステップa
2では、予め定める出口水分量の目標値と入口水分量と
の差である水分差が求められる。ステップa3では、ド
ラム3の回転速度、熱源流体である水蒸気の圧力および
入口フード24に供給される窒素ガスの温度の調整が行
われる。ドラム3の回転速度および水蒸気の圧力の調整
は、前述のように前記求めた水分差に基づいて各目標値
を設定し、回転速度および水蒸気圧力が各目標値になる
ように電動機12および圧力調整弁49を制御すること
によって行われる。窒素ガスの温度の調整は、窒素ガス
の温度わ測定し、窒素ガス温度の測定値が前記予め定め
る第3目標値になるように加熱器73を制御することに
よって行われる。
れ、ステップa5では排ガスの相対湿度の測定が行わ
れ、ステップa6では排ガス中の酸素濃度および窒素濃
度の測定が行われる。ステップa7では、排ガス中の酸
素濃度の相対湿度の目標値の設定が行われる。これは、
爆発限界以下の所望の濃度を排ガス中の酸素濃度の第1
目標値として設定することによって行われる。ステップ
a8では、排ガスの相対湿度の目標値の設定が行われ
る。これは前記設定した排ガス中の酸素濃度の第1目標
値と、前記測定した排ガス温度と、前記測定した排ガス
中の窒素濃度とに対応する排ガスの相対湿度をたとえば
図7から求め、排ガスの相対湿度の第2目標値として設
定することによって行われる。
び排ガス中の酸素濃度の測定値が前記設定した第2およ
び第1目標値とそれぞれ一致しているか否かが判断され
る。この判断が否定であればステップa10に進み、肯
定であればステップa11に進む。ステップa10で
は、気体供給手段70から供給される窒素ガスの流量調
整が行われる。これは、排ガスの相対湿度および排ガス
中の酸素濃度が前記設定した第2および第1目標値とそ
れぞれ一致するように、供給ガス流量制御弁75の弁開
度を調整することによって行われる。ステップa10に
おける窒素ガスの流量調整後、再度ステップa4に戻
る。このステップa4〜ステップa10を経て再びステ
ップa4に戻る処理は、ステップa9の判断が肯定にな
るまで繰返される。ステップa11では、処理回路53
の1サイクルの動作が終了する。
値を設定し、この酸素濃度の第1目標値に基づいて排ガ
スの相対湿度の第2目標値を設定し、排ガスの相対湿度
および排ガス中の酸素濃度がそれぞれ前記定めた第2お
よび第1目標値になるように気体供給手段70から供給
される窒素ガス流量が制御されるので、微粉炭を効率よ
く乾燥することができる。したがって、乾燥すべき微粉
炭の入口水分含有量の変動が大きいときでも、出口水分
含有量を一定に保つことができる。また排ガス中の酸素
濃度の第1目標値が爆発限界未満の濃度に設定されるの
で、乾燥中の爆発および発火の発生を防止することがで
きる。
窒素ガスが供給されるように構成されているけれども、
窒素ガスに限定されるものではなく、他の不活性ガスを
供給するように構成してもよい。また不活性ガスに代え
て、燃焼排ガスを供給するように構成してもよい。
ド24に供給される窒素ガスの温度が予め定める第3目
標値になるように処理回路53が加熱器73を制御して
いるけれども、本発明の他の実施の形態として出口フー
ド33から排出される排ガスの温度が予め定める第4目
標値になるように処理回路53が加熱器73を制御する
構成にしてもよい。この第4目標値は、90℃以下の範
囲の値に選ばれることが好ましい。第4目標値の上限値
が90℃に限定されるのは、排ガス温度が高くなるほど
排ガスの相対湿度が低下して乾燥効率が向上するけれど
も、上限値を超える排ガス温度では微粉炭が自然発火す
る恐れがあるからである。この実施の形態では、排ガス
温度が制御されるので、粉粒体の周辺の気体の温度を充
分に高めることができる。したがって、粉粒体の周辺の
気体の相対湿度を充分に低下させることが可能となり、
粉粒体の乾燥効率を向上させることができる。
フード33から排出される排ガス中の水蒸気濃度、たと
えば相対湿度が予め定める第2目標値になるように処理
回路53が加熱器73を制御する構成にしてもよい。こ
の実施の形態では、排ガスの相対湿度が充分に低くなる
ように加熱器73を制御することができるので、粉粒体
の乾燥効率をさらに向上させることができる。
粒体乾燥機63の概略的な構成を示す系統図である。粉
粒体乾燥機63は、前記粉粒体乾燥機1と類似し、対応
する構成には同一の参照符号を付して説明を省略する。
注目すべきは、排ガスの一部を入口フード24に戻す戻
し管路64が設けられている点である。戻し管路64の
一端部は、排ガス管路39の誘引ファン45の出側に接
続されており、他端部は入口フード24に接続されてい
る。戻し管路64の途中位置には、凝縮器65と、開閉
弁66とが設けられている。凝縮器65は、戻し管路6
4を通過する排ガス中の水蒸気を凝縮して排ガス中から
除去する。開閉弁66は、戻し管路64を開放/遮断し
て戻し管路64を通過する排ガスの流れを制御する。乾
燥機63のその他の構成は乾燥機1の構成と同一であ
る。
管路64内に流入し、開閉弁66および凝縮器65を通
過して入口フード24内に戻される。また、気体供給手
段70からは少量の窒素ガスが補給用ガスとして入口フ
ード24内に供給される。これによって、空気よりも酸
素濃度の低い、かつ乾いた排ガスが入口フード24内に
戻されるので、入口フード24に吹き込まれる不活性ガ
スである窒素ガスの消費量を大幅に低減することができ
る。
炭を含む石炭を出口水分含有量5%まで乾燥する場合の
蒸発水分量は、石炭1トン当り73Nm3である。従来
の空気吹き込みでは、酸素濃度制限のため、水蒸気以外
のガスである酸素ガスおよび窒素ガスの総量はガス温度
が80℃のとき100Nm3に満たず、相対湿度は90
%を超え、したがって乾燥速度が低かった。
素濃度0%の窒素ガスを石炭1トン当り440Nm3吹
き込んだ場合、排ガスの相対湿度は約30%を下まわ
り、乾燥機1の効率は約20%向上した。すなわち、乾
燥機容量は従来法の80%で済むこととなる。排ガス量
は従来法の約3倍となるものの、排ガス処理設備は乾燥
機に比べ費用の単価が圧倒的に安価なため、設備額全体
では低額となり経済的である。また本発明の窒素ガス吹
き込み法によると、石炭の出口温度は従来法に比べ約2
0℃低下した。その結果、水蒸気消費量は約3%節減で
きた。
代わりに燃焼排ガスを用いる場合、燃焼排ガスには若干
の酸素が残存するけれども、実施例1と同様に適用でき
る。酸素残存濃度が3%、水蒸気濃度が12%の燃焼排
ガスを石炭1トン当り500Nm3吹き込むと、乾燥機
1から排出される排ガスの相対湿度は50%となり、乾
燥速度が20%向上した。すなわち、この場合も必要乾
燥機容量は従来法の80%となり、窒素ガスなどの酸素
濃度の低いガスが安価に入手できない場合、実施例1よ
りもさらに設備費の節約となる。
%である排ガスをバグフィルタ43にて微粉を除去した
後、排ガスの90%を戻し管路64に導き、凝縮器65
で温度を80℃から32℃まで低下させて排ガス中の水
分のうち70%を除去し、そのガスとそのガスの10%
分の気体供給手段70からの補給ガス(窒素ガス主体、
酸素濃度がほぼ0%)を入口フード24に供給した。こ
の結果、排ガスの相対湿度は40%弱と低くなり、乾燥
効率が18%向上した。これによって、入口フード24
に供給すべき窒素ガスの量が実施例1の約1/10に低
減された。
空間に微粉炭を供給し、伝熱管の外周面とドラムの内周
面との間の空間に熱源流体である水蒸気を供給するよう
に構成されているけれども、伝熱管内の空間に水蒸気を
供給し、チューブの外周面とドラムの内周面との間の空
間に微粉炭を供給するように構成してもよい。また気体
供給手段から燃焼排ガスを供給するときには、気体を加
熱する加熱器73を設けなくてもよい。またキルンの構
成は、このような構成に限定されるものではなく、他の
構成であってもよい。また気体搬送手段は、誘引ファン
に限定されるものではなく、他の構成であってもよい。
また戻し管路64を備える乾燥機63においては、バグ
フィルタ43によって粉塵を除去した後、凝縮器65に
よって排ガス中の水分を除去するように構成されている
けれども、水噴霧塔または充填塔を用いるように構成し
てもよい。この場合、粉塵除去と冷却による水分除去と
を1つの装置で実施可能である。
れば、気体供給手段から空気よりも酸素濃度の低い気体
が流量を調整して供給されるので、キルンから排出され
る気体中の水蒸気濃度および酸素濃度を各目標値になる
ように制御することができる。したがって、粉粒体が酸
化され易い物質であっても乾燥中に爆発および発火を発
生させることなく、効率的に乾燥することが可能とな
る。
体が供給される第1空間が伝熱管内の空間または伝熱管
外の空間のいずれか一方であり、熱源流体が供給される
第2空間が伝熱管を挟んで第1空間と逆の空間であるの
で、粉粒体を熱源流体によって間接加熱することができ
る。したがって、熱風乾燥などの直接加熱に比べて排ガ
スの小さいエネルギを少なくすることができ、熱効率を
高めることができる。また熱源流体が水蒸気であるの
で、凝縮熱を発生させることができ、効率的に加熱する
ことができる。
ンから排出される気体中の酸素濃度の第1目標値が爆発
限界未満の範囲の値に選ばれ、キルンから排出される気
体の相対湿度の第2目標値が充分な乾燥効率が得られる
範囲の値に選ばれているので、微粉炭を含む石炭を爆発
および発火させることなく、効率的に乾燥することが可
能となる。
ンから排出される気体の一部が水蒸気を除去された後、
キルンの前記一端部に戻されるので、気体供給手段から
供給される気体の供給量を大幅に低減することができ
る。
供給手段から供給される気体が予め定める第3目標値に
なるように加熱されるので、粉粒体の周辺の気体の温度
を充分に高めることができ、粉粒体の乾燥効率を向上さ
せることができる。
ンの前記一端部に供給される気体の温度の第3目標値が
好ましい温度範囲の値に選ばれるので、粉粒体の乾燥効
率を向上させることができる。
ば、キルンから排出される気体の温度の第4目標値が好
ましい温度範囲の値に選ばれるので、粉粒体の自然発火
の危険を防止しながら粉粒体の乾燥効率をさらに向上さ
せることができる。
ンから排出される気体の相対湿度の第2目標値が好まし
い相対湿度の範囲の値に選ばれるので、粉粒体の乾燥効
率をさらに向上させることができる。
の概略的な構成を示す系統図である。
簡略化して示す断面図である。
である。
すブロック図である。
る酸素濃度と炭塵濃度との関係を示すグラフである。
分含有量の差との関係を示すグラフである。
供給し、伝熱管内に窒素ガスと侵入空気との混合ガスを
供給するときの排ガス中の酸素濃度と排ガスの相対湿度
との関係を示すグラフである。
のフローチャートである。
3の概略的な構成を示す系統図である。
ガス中の酸素濃度と、排ガスの相対湿度と、排ガス温度
との関係を示すグラフである。
Claims (9)
- 【請求項1】 キルンであって伝熱部材によって第1お
よび第2空間に仕切られたキルン本体を有し、キルン本
体はその軸線まわりに回転駆動され、軸線方向一端部か
ら第1空間に供給される乾燥されるべき粉粒体が第2空
間に供給される熱源流体によって間接熱交換されて軸線
方向他端部から排出されるキルンと、 酸素濃度が空気よりも低いまたは零である気体をキルン
の前記一端部に供給する気体供給手段と、 気体供給手段によってキルンの前記一端部に供給される
気体および間接熱交換中に粉粒体から発生する気体をキ
ルンから排出する気体排出手段と、 第2空間に熱源流体を供給する熱源流体源と、 キルンから排出される気体中の水蒸気以外の成分の濃度
を検出する気体成分濃度検出手段と、 キルンから排出される気体中の水蒸気濃度を検出する湿
度検出手段と、 気体成分濃度検出手段および湿度検出手段の出力に応答
し、キルンから排出される気体中の水蒸気以外の予め定
める成分の濃度が予め定める第1目標値になるように、
かつキルンから排出される気体中の水蒸気濃度が予め定
める第2目標値になるように、気体供給手段から供給さ
れる気体の流量を制御する制御手段とを含むことを特徴
とする粉粒体の乾燥装置。 - 【請求項2】 キルンは、 円筒状のキルン本体を有し、その軸線は前記一端部が前
記他端部に比べて高くなるように傾斜しており、 前記伝熱部材は、キルン本体の軸線に平行な複数の伝熱
管であり、 前記第1空間は、キルン本体の内周面と伝熱管の外周面
との間の空間または伝熱管内の空間のいずれか一方であ
り、前記第2空間はキルン本体の内周面と伝熱管の外周
面との間の空間または伝熱管内の空間のいずれか他方で
あり、 熱源流体源は、圧力が調整可能な水蒸気を供給する水蒸
気源であることを特徴とする請求項1記載の粉粒体の乾
燥装置。 - 【請求項3】 前記乾燥されるべき粉粒体は、微粉炭を
含む石炭であって、前記キルンから排出される気体中の
水蒸気以外の予め定める成分は酸素であって、 前記湿度検出手段は、キルンから排出される気体中の水
蒸気濃度を相対湿度として検出し、 前記キルンから排出される気体中の酸素濃度の第1目標
値は14%以下であり、かつキルンから排出される気体
の相対湿度の第2目標値は70%以下であることを特徴
とする請求項1または2記載の粉粒体の乾燥装置。 - 【請求項4】 キルンから排出される気体の一部をキル
ンの前記一端部に戻す戻し管路と、 戻し管路に介在され、気体中に含まれる水蒸気を凝縮す
る凝縮器とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載の粉粒体の乾燥装置。 - 【請求項5】 気体供給手段から供給される気体を加熱
する加熱手段と、 加熱手段の出側に設けられ、キルンの前記一端部に供給
される気体の温度を検出する温度検出手段とを含み、 制御手段は、さらに、 温度検出手段の出力に応答し、キルンの前記一端部に供
給される気体の温度が予め定める第3目標値になるよう
に加熱手段を制御することを特徴とする請求項1〜4の
いずれかに記載の粉粒体の乾燥装置。 - 【請求項6】 キルンの前記一端部に供給される気体の
温度の第3目標値は、室温以上で、かつ伝熱管の表面温
度以下であることを特徴とする請求項5記載の粉粒体の
乾燥装置。 - 【請求項7】 気体供給手段から供給される気体を加熱
する加熱手段と、 加熱手段の出側に設けられ、キルンから排出される気体
の温度を検出する温度検出手段とを含み、 制御手段は、さらに、 温度検出手段の出力に応答し、キルンから排出される気
体の温度が予め定める第4目標値になるように加熱手段
を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載の粉粒体の乾燥装置。 - 【請求項8】 キルンから排出される気体の温度の第4
目標値は、90℃以下であることを特徴とする請求項7
記載の粉粒体の乾燥装置。 - 【請求項9】 気体供給手段から供給される気体を加熱
する加熱手段を含み、 制御手段は、さらに、 湿度検出手段の出力に応答し、キルンから排出される気
体中の水蒸気濃度が予め定める第2目標値になるように
加熱手段を制御することを特徴とする請求項1〜4のい
ずれかに記載の粉粒体の乾燥装置。
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