JP2002069301A - フロロシリコーンゴム組成物 - Google Patents

フロロシリコーンゴム組成物

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)R1 a2 b3 cSiO(4-a-b-c)/2
(R1はトリフロロプロピル基、R2は1価の脂肪族不飽
和炭化水素基、R3は1価の脂肪族飽和炭化水素基又は
芳香族炭化水素基)で示されるオルガノポリシロキサン (B)シリカ系充填剤 (C)R4OOCOOR(R4,R5は炭素数3〜10の
1価炭化水素基を示す。)又は、R6OOCOOR7OO
COOR8(R6,R8は炭素数3〜10の1価炭化水素
基、R7は炭素数2〜8の酸素原子を含んでもよい二価
炭化水素基を示す。)で示される有機過酸化物 (D)分子量が1万以下であり、アリル基、アクリロイ
ル基、メタクリロイル基、エポキシ基、アルコキシ基か
ら選ばれる置換基を一分子中に2個以上有し、そのうち
少なくとも1個はアリル基、アクリロイル基、メタクリ
ロイル基、エポキシ基から選ばれる置換基である共架橋
剤 を含有するフロロシリコーンゴム組成物。 【効果】 本発明によれば、物性を低下させることな
く、加硫成型時間が大幅に短縮されたフロロシリコーン
ゴム組成物を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロロシリコーン
ゴム組成物に関し、更に詳述すると、加硫成型時間が大
幅に短縮される他、燃料油、潤滑油浸漬時の耐膨潤性、
圧縮復元性、機械的強度に優れた硬化物を与えるフロロ
シリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フロロシリコーンゴムは、耐熱性、耐寒
性、耐油性、耐燃料油性、圧縮復元性等がすぐれてお
り、自動車、航空機などの輸送機部品や石油関連機器部
品として、広く使用されている。
【0003】フロロシリコーンゴム組成物の加硫成型方
法は、ジメチルシリコーンゴム組成物と同様であり、圧
縮成型、移送成型、射出成型、押出成型、カレンダー成
型等の一般のゴム成型法に準じて所望の形状に成型し、
ついで常法に従って加硫硬化させることによって、O−
リング、ダイヤフラム、パッキン等のゴム成型品とする
ことができる。主たる成型方法は、圧縮成型、移送成
型、射出成型等、金型内で加圧加熱することで所望の形
状に成型し、ついで加硫硬化するものであり、この場
合、加硫硬化にあたっては、ジメチルシリコーンゴム組
成物同様、従来公知の有機過酸化物を用いることがで
き、通常は、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャ
リーブチルパーオキシ)へキサン、ジクミルパーオキサ
イドなどが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ゴム部品の製造コスト
低減のために、加硫硬化時間を短縮する検討が種々行わ
れている。すなわち、金型内で加圧加熱する場合であれ
ば、加硫硬化時間を短縮し、金型の回転率を上げること
で、製造コスト低減が図られることになる。
【0005】しかしながら、フロロシリコーンゴム組成
物は、ジメチルシリコーンゴム組成物と比較して、加硫
硬化が遅く、加硫硬化に要する時間を長めにする必要が
あり、加硫硬化時間が不足した場合、所定の架橋密度に
至らないために、硬度不足、強度不足、耐熱性の悪化、
さらにはシール材料として重要な圧縮永久歪の悪化、油
膨潤の増大といった問題が生じる。
【0006】この場合、加硫硬化に使用する有機過酸化
物を増量することで加硫硬化は速くなるが、適量以上に
有機過酸化物を増量しても、もはや架橋密度は上昇せ
ず、過剰な有機過酸化物及びその分解残渣の影響によ
り、得られた成型品の圧縮永久歪、耐熱性、耐油性が悪
化するといった問題を生じる。
【0007】また、分解温度の低い有機過酸化物を使用
することにより、同じ成型温度における加硫硬化を速め
る方法も検討されており、ジメチルシリコーンゴム組成
物の場合、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのような
パーオキシケタール系有機過酸化物や、1,6−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシカルボニルオキシ)ヘ
キサンのようなパーカーボネート系有機過酸化物を用い
ることにより、加硫硬化時間を短縮することも可能であ
るが、フロロシリコーンゴム組成物の場合、同様の加硫
硬化を行っても、通常用いられる上記2,5−ジメチル
−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)へキサ
ン、ジクミルパーオキサイドなどで加硫硬化させた場合
と比較して、ゴム物性が劣る、加硫硬化が速すぎて金型
内にゴム組成物が充分に流れて行き渡る前に硬化してし
まい、所望の形状の成型品が得られないといった問題を
生じる。
【0008】加硫硬化温度を上げることも、有機過酸化
物の分解を促進するので、加硫硬化時間を短縮する方法
として有効な方法であるが、加硫硬化が速すぎて、金型
内にゴム組成物が充分に流れて行き渡る前に硬化してし
まい、所望の形状の成型品が得られない、成型品に歪み
を生じる、成型品に変色、色むらを生じる、成型品が金
型に焼き付く、といった問題を生じやすい。
【0009】また、ジメチルシリコーンゴム組成物の場
合には、白金系触媒を用い、付加反応により加硫する方
法によっても加硫硬化時間の短縮が図られているが、フ
ロロシリコーンゴム組成物の場合は、同様の触媒を用い
ても加硫が殆ど進行しない場合が多く、実用的でない。
【0010】従って、本発明は、特には、加硫成型時間
が大幅に短縮されたフロロシリコーンゴム組成物を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた
結果、トリフロロプロピル基を含有するオルガノポリシ
ロキサン及びシリカ系充填剤を含むフロロシリコーンゴ
ム組成物の架橋剤として、パーカーボネート系の有機過
酸化物を使用し、さらに共架橋剤として分子量が1万以
下であり、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル
基、エポキシ基、アルコキシ基から選ばれる置換基を一
分子中に2個以上有し、そのうち、アリル基、アクリロ
イル基、メタクリロイル基、エポキシ基から選ばれる置
換基を一分子中に1個以上有する化合物を併用すること
で、物性を低下させることなく加硫成型時間が大幅に短
縮されることを見出し、本発明を完成させた。
【0012】即ち、本発明は、(A)下記平均組成式
(1)
【化6】 (式中、R1はトリフロロプロピル基、R2は炭素数2〜8の非置換又は置換の1 価の脂肪族不飽和炭化水素基、R3は炭素数1〜8の非置換の1価の脂肪族飽和 炭化水素基又は芳香族炭化水素基を示し、a,b,cは0.96≦a≦1.01 、0.0001≦b≦0.01、0.96≦c≦1.06、1.98≦a+b+ c≦2.02を満足する正数である。) で示される、25℃における粘度が10,000cs以上であるオルガノポリシ ロキサン 100重量部 (B)シリカ系充填剤 5〜100重量部 (C)下記一般式(2)又は(3)
【化7】 (式中、R4,R5は互いに同一又は異種の炭素数3〜1
0の1価炭化水素基を示す。)
【化8】 (式中、R6,R8は互いに同一又は異種の炭素数3〜10の1価炭化水素基、R 7 は炭素数2〜8の酸素原子を含んでもよい二価炭化水素基を示す。) で示される有機過酸化物 0.01〜5重量部 (D)分子量が1万以下であり、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基 、エポキシ基、アルコキシ基から選ばれる置換基を一分子中に2個以上有し、そ のうち少なくとも1個はアリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキ シ基から選ばれる置換基である共架橋剤 0.01〜2重量部 を含有することを特徴とするフロロシリコーンゴム組成
物を提供する。
【0013】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明における(A)成分のオルガノポリシロキサン
は、下記平均組成式(1)
【0014】
【化9】 で表されるものである。ここで、R1はトリフロロプロ
ピル基である。R2は炭素数2〜8の非置換又は置換の
1価の脂肪族不飽和炭化水素基であり、ビニル基、アリ
ル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のア
ルケニル基が挙げられる。R3は炭素数1〜8の非置換
の1価の脂肪族飽和炭化水素基又は芳香族炭化水素基で
あり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、ト
リル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基な
どが挙げられる。a,b,cは正数で、aは0.96〜
1.01、bは0.0001〜0.01、cは0.96
〜1.06で、a+b+cは1.98〜2.02を満足
する。
【0015】このオルガノポリシロキサンにおいて、R
2の脂肪族不飽和炭化水素基は、1分子中に2個以上有
することが必要であるが、R2は主鎖の末端にあって
も、側鎖にあっても、末端と側鎖の両方にあってもよ
い。
【0016】このオルガノポリシロキサンの25℃の粘
度は、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの
強度を高くする点から、10,000cs以上、好まし
くは100,000〜100,000,000cs以上
である。特に好ましいのは、生ゴム状である。
【0017】上記一般式で示されるオルガノポリシロキ
サンは、例えば、特開昭62−174260号公報に記
載されているように、式
【0018】
【化10】
【0019】で示されるシロキサンオリゴマーを開始剤
として、トリ(トリフロロプロピル)トリメチルシクロ
トリシロキサンの開環重合によって得ることができる。
【0020】本発明における(B)成分のシリカ系充填
剤は、実用上十分な機械的強度を得るために、その比表
面積が50m2/g以上であることが好ましく、より好
ましくは100〜400m2/gである。このようなシ
リカ系充填剤としては、例えばヒュームドシリカ、焼成
シリカ、沈降シリカ等が挙げられ、これらは1種単独で
も2種以上を組み合せて用いてもよい。また、それらの
シリカ系充填剤は、その表面を例えば鎖状オルガノポリ
シロキサン、環状オルガノポリシロキサン、オルガノク
ロロシラン、ヘキサメチルジシラザン等によって処理さ
れたものでもよい。(B)成分の配合量は、(A)成分
のオルガノポリシロキサン100重量部に対して、5〜
100重量部、好ましくは10〜50重量部である。配
合量が多すぎる場合又は少なすぎる場合には、得られる
シリコーンゴム組成物の加工性が低下し、また、そのシ
リコーンゴムを硬化して得られる硬化物が、充分な引っ
張り強度、引き裂き強度などの機械的強度を有しなくな
る。
【0021】本発明における(C)成分の有機過酸化物
は、下記一般式(2)又は(3)に示されるものであ
る。
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】 ここで、R4,R5はそれぞれ同一又は異種の炭素数3〜
10の一価炭化水素基であり、具体的には、プロピル
基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、2−エ
チルヘキシル基などのアルキル基、アリル基などのアル
ケニル基、フェニル基、トリル基などのアリール基又は
これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全
部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロプロ
ピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基などが挙げ
られる。
【0024】R6,R8はそれぞれ同一又は異種の炭素数
3〜10の一価炭化水素基であり、具体的には、プロピ
ル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、2−
エチルヘキシル基などのアルキル基、フェニル基、トリ
ル基などのアリール基又はこれらの基の炭素原子に結合
した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基
などで置換したクロロプロピル基、3,3,3−トリフ
ロロプロピル基などが挙げられる。
【0025】R7は炭素数2〜8の酸素原子を含んでも
よい二価炭化水素基であり、具体的には、エチレン基、
ヘキサメチレン基などのアルキレン基や―(CH22
O―(CH22―等の酸素原子を含むアルキレン基が例
示される。
【0026】(C)成分の有機過酸化物の構造として好
ましい例としては、下記式で示されるものが挙げられ、
これは1種単独でもよく、2種以上を組み合わせて用い
ることもできる。
【0027】
【化13】
【0028】この(C)成分の有機過酸化物は、通常、
金型内で加圧加熱する加硫成型に使用される2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)
ヘキサン、ジクミルパーオキサイドと比較して分解温度
が低く、同じ成型温度においては加硫硬化を速めること
が可能となるものである。
【0029】(C)成分の配合量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100重量部に対して0.01〜5
重量部が好ましく、より好ましくは0.2〜2重量部で
ある。配合量が少なすぎる場合には所定の架橋密度に至
らずに硬度不足、強度不足、圧縮永久歪の悪化、耐熱性
の悪化、油膨潤の増大といった問題を生じ、配合量が多
すぎる場合には、過剰な有機過酸化物及びその分解残渣
の影響により、得られた成型品の圧縮永久歪、耐熱性、
耐油性が悪化するといった問題を生じる。
【0030】なお、シリコーンゴムの加硫硬化用として
公知の有機過酸化物、具体的には、ジターシャリーブチ
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、1,1−
ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)へキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキ
シ)へキシンなどを、成型品の表面加硫状態の改善、圧
縮永久歪、耐熱性、耐油性等、ゴム物性の改善その他の
目的のために併用することは差し支えない。この場合、
その配合量は、(A)成分100重量部に対して3重量
部以下、特に1重量部以下であることが好ましい。
【0031】本発明における(D)成分の共架橋剤は、
(C)成分の有機過酸化物と併用することで加硫硬化時
に架橋点となり、実用上充分な架橋密度を与えるもので
ある。
【0032】(D)成分の構造としては、分子量が1万
以下であり、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイ
ル基、エポキシ基、アルコキシ基から選ばれる置換基を
一分子中に2個以上有し、そのうち、アリル基、アクリ
ロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基から選ばれる
置換基を一分子中に1個以上有するものが挙げられる。
これらの中でも、アリル基、アクリロイル基、メタクリ
ロイル基、エポキシ基から選ばれる置換基を一分子中に
2個以上有するものと、アルコキシ基を一分子中に1個
以上有し、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル
基、エポキシ基から選ばれる置換基を一分子中に1個以
上有するものが好ましい。前者の中でもアリル基又はメ
タクリロイル基を一分子中に2個以上有するものが好ま
しく、アリル基を2個以上有するものとしては、トリア
リルイソシアヌレート、下記式
【0033】
【化14】 (式中、R9は下式で示される一価有機基
【0034】
【化15】 10は炭素数1〜12のパーフロロアルキル基、nは分
子量が1万以下となる数)で示されるようなトリアリル
イソシアヌレート変性オルガノポリシロキサン、ピロメ
リット酸テトラアリルエステル等が例示され、メタクリ
ロイル基を2個以上有するものとしては、エチレングリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート等が例示される。
【0035】また、後者としては、メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシシラン、アリルトリエトキシ
シラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等、
アルコキシ基と他の置換基をそれぞれ1個以上有するも
の等が挙げられる。なお、これらの置換基は、共架橋剤
分子中で同一でも異なっていても良く、また、2種以上
の共架橋剤を併用してもよい。
【0036】(D)成分の配合量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100重量部に対して0.01〜2
重量部であり、配合量が少なすぎる場合には、所定の架
橋密度に至らずに硬度不足、強度不足、圧縮永久歪の悪
化、油膨潤の増大といった問題を生じ、配合量が多すぎ
る場合には、架橋密度が高すぎて、加硫したゴムが脆
く、ゴム弾性の無いものとなってしまう他、共架橋剤の
種類によっては、成型時に金型に固着してしまう問題が
ある。
【0037】上述した成分のほか、本発明のフロロシリ
コーンゴム組成物には、重合度が100以下の末端シラ
ノール基含有シロキサン、シラノール基含有シラン、ア
ルコキシ基含有シラン、ヘキサアルキルジシラザンなど
の分散助剤、けいそう土、石英微粉末、溶融石英粉末、
クレー、アルミナ、タルク等の無機充填剤、赤ベンガ
ラ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、炭酸亜鉛、
炭酸マグネシウム、酸化マグネシウムなどの耐熱、耐油
向上剤、カーボンブラック、群青などの着色のための顔
料、離型剤、その他通常のフロロシリコーンゴム組成物
に添加される添加剤を用途等に応じ適宜配合することが
できる。
【0038】かくして得られるフロロシリコーンゴム組
成物は、圧縮成型、移送成型、射出成型等、金型内で加
圧加熱することで所望の形状に成型し、ついで加硫硬化
させることによってゴム成型品とすることができる。こ
の場合、加硫硬化は通常150〜190℃、3〜30分
の条件で行うことができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、有機過酸化物としてパ
ーカーボネート系のものを使用し、さらに共架橋剤とし
て分子量が1万以下であり、アリル基、アクリロイル
基、メタクリロイル基、エポキシ基、アルコキシ基から
選ばれる置換基を一分子中に2個以上有し、そのうち、
アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキ
シ基から選ばれる置換基を一分子中に1個以上有する化
合物を併用することで、物性を低下させることなく、加
硫成型時間が大幅に短縮されたフロロシリコーンゴム組
成物を提供できる。
【0040】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、以下の例において部は重量部を示
す。
【0041】〔実施例、比較例〕フロロシリコーンゴム
組成物として、下記の方法で作製したものを使用した。
フロロシリコーンゴム組成物A 一般式
【0042】
【化16】
【0043】のオルガノポリシロキサンAを100部、
フュームドシリカ(日本アエロジル(株)製、商品名:
アエロジル200)30部、石英微粉末((株)龍森
製、商品名:クリスタライトVXS)35部、及び分散
剤としてジフェニルシランジオール3部を加えて均一に
混練りし、150℃で4時間熱処理した後、二本ロール
で釈解、可塑化し、フロロシリコーンゴム組成物Aを得
た。実施例1〜6、比較例1〜3 上記フロロシリコーンゴム組成物Aに、表1で示した有
機過酸化物、及び共架橋剤を表2の割合で二本ロールで
配合して9種類の組成物を得た。この組成物の165℃
の加硫特性をレオメーター(日本モンサント(株)製、
MDR2000)を用いて測定し、T90(トルクが最終
トルクの90%まで上昇するのに要する時間)をもって
加硫硬化に要する時間とした。この組成物を用い、2m
m厚のシートを165℃で10分間の加圧成型を行うこ
とにより作製した。このシートを用い、初期物性、耐熱
性、及び耐燃料油性の試験を行った。結果を表2に示
す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表2の結果より、本発明のシリコーンゴム
組成物を加硫硬化してなるシリコーンゴム硬化物は、通
常の加硫に用いる2,5−ジメチル−2,5−ジ(ター
シャリーブチルパーオキシ)へキサンを使用した場合と
同等の物性を示し、加硫硬化に要する時間が短く、生産
性に優れていることが確認された。
【0047】パーカーボーネート系パーオキサイドを単
独で使用した場合、加硫は速くなるが、所定の架橋密度
に至らず、硬度不足、圧縮永久歪、耐熱性の悪化が認め
られた。また、共架橋剤たるトリアリルイソシアヌレー
トが過剰の場合、架橋密度が高すぎて、加硫したゴムが
硬くて脆く、ゴム様を示さなかった。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CP081 DJ016 EH108 EK057 EU198 EX038 EX058 EX068 FD016 FD147 FD148

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記平均組成式(1) 【化1】 (式中、R1はトリフロロプロピル基、R2は炭素数2〜8の非置換又は置換の1 価の脂肪族不飽和炭化水素基、R3は炭素数1〜8の非置換の1価の脂肪族飽和 炭化水素基又は芳香族炭化水素基を示し、a,b,cは0.96≦a≦1.01 、0.0001≦b≦0.01、0.96≦c≦1.06、1.98≦a+b+ c≦2.02を満足する正数である。) で示される、25℃における粘度が10,000cs以上であるオルガノポリシ ロキサン 100重量部 (B)シリカ系充填剤 5〜100重量部 (C)下記一般式(2)又は(3) 【化2】 (式中、R4,R5は互いに同一又は異種の炭素数3〜1
    0の1価炭化水素基を示す。) 【化3】 (式中、R6,R8は互いに同一又は異種の炭素数3〜10の1価炭化水素基、R 7 は炭素数2〜8の酸素原子を含んでもよい二価炭化水素基を示す。) で示される有機過酸化物 0.01〜5重量部 (D)分子量が1万以下であり、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基 、エポキシ基、アルコキシ基から選ばれる置換基を一分子中に2個以上有し、そ のうち少なくとも1個はアリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキ シ基から選ばれる置換基である共架橋剤 0.01〜2重量部 を含有することを特徴とするフロロシリコーンゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】 上記有機過酸化物として、式(4) 【化4】 又は式(5) 【化5】 で示されるものを使用することを特徴とする請求項1記
    載のフロロシリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 上記共架橋剤として、アリル基、アクリ
    ロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基から選ばれる
    置換基を一分子中に2個以上有するものを使用すること
    を特徴とする請求項1又は2記載のフロロシリコーンゴ
    ム組成物。
  4. 【請求項4】 上記共架橋剤として、アルコキシ基を一
    分子中に1個以上有し、アリル基、アクリロイル基、メ
    タクリロイル基、エポキシ基から選ばれる置換基を一分
    子中に1個以上有するものを使用することを特徴とする
    請求項1又は2記載のフロロシリコーンゴム組成物。
  5. 【請求項5】 上記共架橋剤として、アリル基を一分子
    中に2個以上有するものを使用することを特徴とする請
    求項3記載のフロロシリコーンゴム組成物。
  6. 【請求項6】 上記共架橋剤として、メタクリロイル基
    を一分子中に2個以上有することを特徴とする請求項3
    記載のフロロシリコーンゴム組成物。
  7. 【請求項7】 上記共架橋剤が、トリアリルイソシアヌ
    レートである請求項5記載のフロロシリコーンゴム組成
    物。
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