JP2002067631A - 安全空気入りタイヤ - Google Patents

安全空気入りタイヤ

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JP2002067631A
JP2002067631A JP2000264888A JP2000264888A JP2002067631A JP 2002067631 A JP2002067631 A JP 2002067631A JP 2000264888 A JP2000264888 A JP 2000264888A JP 2000264888 A JP2000264888 A JP 2000264888A JP 2002067631 A JP2002067631 A JP 2002067631A
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tube
pneumatic tire
tire
safety
internal pressure
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Takaya Yamanaka
孝也 山中
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易な製造と簡便なリム装着が可能で、低燃
費性を保持し平常走行に耐久性を有しパンク走行に十分
な荷重支持性能を有する安全タイヤを提供する。 【解決手段】 チューブが周方向全周にわたりチューブ
周方向に対し傾斜配列の補強繊維を備える安全タイヤを
リムに組付け、空気入りタイヤとチューブとにそれぞれ
個別に内圧を充てんした安全タイヤとリムとの組立体の
走行状態下のトレッド部接地領域にて、チューブは、そ
の補強繊維により遠心力に対抗してトレッド部内面との
間に間隙を形成する外周部形状を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パンク状態でも
安全な走行を、所定距離継続することが可能な安全空気
入りタイヤ、特に、ラジアルカーカスを備える空気入り
タイヤと、それに別個に内蔵する環状チューブとの組合
わせを有する安全空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤがパンクしてもそのまま継続して
所定距離を安全に走行可能な安全空気入りタイヤ、又は
ランフラットタイヤの要望に応えるため、従来から各種
の特殊構造のタイヤ、特殊チューブ、各種の特殊なタイ
ヤ組立体などがが提案されている。
【0003】例えば、タイヤ自体に関しては、トレッド
部内面にシーラント剤を塗布するタイヤなどとがあり、
タイヤ内部に挿入するチューブに工夫を凝らしたタイプ
として、補強チューブ、多重室チューブ、発泡材乃至ス
ポンジ充てんチューブ、折り畳みチューブなどがあり、
タイヤ組立体として、発泡材乃至スポンジ充てんタイヤ
組立体、中子内蔵タイヤ組立体などが知られている。
【0004】特に近年の例では、特開平6−33610
3号公報は、タイヤと同様なベルトを設けたチューブを
タイヤ内に組み込む安全タイヤを提案し、また、特開平
7−276931号公報は、外側タイヤと、その内部で
外側タイヤの内側寸法より若干小さい内側タイヤとを一
緒にリムに組付ける二重タイヤ形式の安全タイヤを提案
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の前者タイプの安全タイヤはいずれも、製造方法が困難
であったり、使用材料の材質が特殊過ぎて製造が困難で
あるなどの問題を抱え、これに加え、リムへの装着に際
しての取扱いに難点を有し、性能上に問題を有するもの
もある。
【0006】例えば、多重室チューブは、実際上、製造
が極めて困難であり、実用化は無理である。また、シー
ラント剤塗布タイヤや発泡剤充てんタイヤ組立体は、シ
ーラント剤や発泡剤の注入方法が難しい上、適正材料の
開発と実用化とに困難を伴う。また、中子内蔵タイヤ組
立体は、リムへの装着に多大な労力と困難を伴い、加え
て、大幅な重量増加から低燃費性を著しく損なう問題を
抱える。また、発泡材乃至スポンジ充てんのチューブや
タイヤは、製造に大きな困難をもたらし、さらに、形状
の安定・制御も困難である。
【0007】後者の、2例の公報が提案する安全タイヤ
は、ベルトを設けたチューブや内側タイヤが、タイヤと
リムとの組立体として著しい重量増加をもたらし、この
重量増加は転がり抵抗を著しく増加させるため、現今の
低燃費化要求にそぐわず、この点で不適合安全タイヤで
ある。
【0008】従って、この発明の請求項1〜11に記載
した発明は、特殊な材料や構造を用いずに製造が容易で
あり、リムへの装着取扱いが簡便であり、しかも低燃費
性を保持した上で通常の走行時に故障が生じることな
く、かつ、パンク走行時に十分な荷重支持性能を有する
安全空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載した発明は、トレッド部
と、その両側に連なる一対のサイドウォール部及び一対
のビード部とを備える空気入りタイヤと、それに別個に
内蔵する環状チューブとの組合わせを有する安全空気入
りタイヤにおいて、チューブは、その周方向全周にわた
りチューブ周方向に対し傾斜配列の補強繊維を備え、安
全空気入りタイヤをリムに組付け、空気入りタイヤとチ
ューブとにそれぞれ個別に内圧を充てんしたタイヤ及び
チューブとリムとの組立体の走行状態下のトレッド部接
地領域にて、チューブは、その補強繊維により遠心力に
対抗してトレッド部内面との間に間隙を形成する外周部
形状を有することを特徴とする安全空気入りタイヤであ
る。
【0010】請求項1に記載した発明に関し、請求項2
に記載した発明のように、チューブの補強繊維は、上記
組立体の走行状態下にて、遠心力によるチューブの拡張
作用に対抗可能な強度と、空気入りタイヤの内圧がゼロ
のとき、少なくともチューブ内圧による膨張力作用下で
切断する強度とを有する。
【0011】請求項2に記載した発明とは別に、請求項
1に記載した発明に関し、請求項3に記載した発明のよ
うに、チューブの補強繊維は、上記組立体の走行状態下
にて、空気入りタイヤのゼロ内圧のとき、チューブの遠
心力及びチューブ内圧による膨張力それぞれの作用下で
伸びる伸び特性と強度とを有する。
【0012】請求項2、3に記載した発明とは別に、請
求項1に記載した発明に関し、請求項4に記載した発明
のように、上記組立体の走行状態下にて、空気入りタイ
ヤの内圧がゼロのとき、チューブの遠心力及びチューブ
内圧による膨張力それぞれの作用下で、チューブは、補
強繊維間のゴムの伸びが補強繊維の伸びを上回る粗い補
強繊維配列を有する。
【0013】請求項1〜4に記載した発明に関し、請求
項5に記載した発明のように、チューブの補強繊維をチ
ューブの周囲に螺旋状に巻回する。
【0014】請求項1〜5に記載した発明に関し、請求
項6に記載した発明のように、内圧充てんチューブの断
面にて、チューブの外径位置を中央として補強繊維を1
80〜360°の範囲内で配置する。
【0015】請求項1〜6に記載した発明に関し、請求
項7に記載した発明のように、チューブの補強繊維を網
状交差繊維により構成する。
【0016】また、請求項1〜7に記載した発明に関
し、請求項8に記載した発明のように、チューブの補強
繊維は、チューブ周方向に対し45〜90°の範囲内の
傾斜角度を有する。
【0017】また、請求項1〜8に記載した発明に関
し、請求項9に記載した発明のように、チューブの補強
繊維に有機繊維を適用し、該有機繊維の打込数を1cm
当り0.2〜5.0本の範囲内とする。
【0018】また、請求項1〜9に記載した発明に関
し、請求項10に記載した発明のように、上記組立体
は、空気入りタイヤとチューブとに実質上同一内圧を充
てんして成る。
【0019】また、請求項1〜10に記載した発明に関
し、請求項11に記載した発明のように、荷重無負荷状
態の上記組立体にて、チューブの断面高さhの、空気入
りタイヤ内面の断面高さHに対する比h/Hを1/3〜
4/5の範囲内とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図5に示す例に基づき説明する。図1は、この発明
の安全空気入りタイヤとリムとの組立体の断面図であ
り、図2は、この発明の補強繊維を備えるチューブの側
面図であり、図3は、この発明の安全空気入りタイヤと
リムとの組立体の荷重負荷転動時における荷重直下断面
図であり、図4及び図5は、図2に示す組立体のタイヤ
のパンク時の断面図であり、図6〜図8は、この発明の
補強繊維を備えるチューブの一部斜視図である。
【0021】図1において、安全空気入りタイヤ(以
下、安全タイヤと言う)1に適用する空気入りタイヤ
(以下、タイヤと言う)2は、トレッド部3と、その両
側に連なる一対のサイドウォール部4及び一対のビード
部5とを有する。安全タイヤ1は、タイヤ2とは別個に
タイヤ2に内蔵する環状チューブ(以下、チューブと言
う)6を備え、タイヤ2とチューブ6との組合わせによ
り安全タイヤ1を構成する。
【0022】図1において、タイヤ2には、下記規格が
定めるリム7に固定するバルブ8を介して所定空気圧P
1(kPa)を充てんし、これに併せてチューブ6にもバルブ
9を介して個別に所定空気圧P2(kPa)を充てんし、これ
ら空気圧P1(kPa)、P2(kPa)の充てん下で、安全タイヤ
1とリム7との組立体(以下組立体という)を構成す
る。空気圧P1(kPa)は下記規格が定める最高空気圧と
し、空気圧P1 と空気圧P 2 とは、P1 =P2 乃至P1
≒P2 (略同等)とする。
【0023】すなわち、JATMA YEAR BOOK (2000)、ETRT
O STANDARD MANUAL 2000、TRA(THETIRE and RIM ASSOCI
ATION INC.)の2000 YEAR BOOKの諸規格にて、日本国のJ
ATMAYEAR BOOK で代表すれば、リムは、一般情報に記載
した適用リムであり、具体的には、タイヤ種類別の適用
リムの表(ETRTO 及びTRAではAPPROVED RIM CONTOURS
)に記載したリムサイズに従い、最高空気圧及び後述
の最大負荷能力は、タイヤ種類別の「空気圧−負荷能力
対応表」(TRAではこれと同様な表、ETRTO ではタイヤ
サイズの表)に記載した最高空気圧(kPa)及びこれに対
応する最大負荷能力(質量kg)である。
【0024】ここに、図1及び図2において、チューブ
6は、その周方向全周にわたりチューブ6周方向に対し
傾斜配列の補強繊維10を備える。図1に示すところに
従い、組立体にて、補強繊維10を備えるチューブ6
は、タイヤ2の少なくともトレッド部3内面3isとの間
に間隙を有し、図示例のチューブ6は、両サイドウォー
ル部4相互間にわたるタイヤ2内面との間に間隙を有す
る。
【0025】図3において、平坦路面Sr 上にて、タイ
ヤ2の前記規格に従う最高空気圧に対応する最大負荷能
力の0.8〜1.3倍の範囲内に相当する荷重L(N)
を組立体に負荷し、これを速度70〜120km/hの範囲
内で走行させる状態下のトレッド部3の接地領域にて、
補強繊維10は、遠心力によるチューブの拡張作用に対
抗可能な強度を有し、チューブ6は、その補強繊維10
により遠心力に対抗してトレッド部3内面3isとの間に
間隙δ(mm)を有する外周部形状を有するものとする。図
3ではタイヤ2の赤道面E位置での間隙δ(mm)を代表で
示し、間隙δは、ベルト部材10の幅方向に沿って寸法
は幾分変化するものの、全内面3isにわたる。
【0026】従来の通常ゴムチューブ組み込み安全タイ
ヤであれば、荷重Lの負荷の下、上記速度で走行する組
立体内部の従来チューブは、符号の一部を図3から援用
するものとして、回転に伴う遠心力作用によりタイヤ2
の半径方向外側に張り出し、トレッド部3の接地領域に
てトレッド部3の内面3isと擦れ合い、長距離走行の間
にトレッド部内面に対するチューブの擦れ合い部分が破
損して、結局、タイヤ2がパンクしたとき同時にチュー
ブもパンクしている憂いがあり、安全タイヤの役を果た
すことができない。
【0027】これに対し、この発明のチューブ6は、荷
重Lの負荷の下、上記速度で走行する組立体内部のトレ
ッド部3の接地領域にて、チューブ6の補強繊維10に
よる遠心力対抗手段により、遠心力が作用するチューブ
6の半径方向成長を抑制し、チューブ6の外周部とトレ
ッド部3内面3isとの間に間隙δ(mm)を常時形成するの
で、チューブ6の外周部、トレッド部3内面3isと擦れ
合うことがない。図3では、説明の便宜上、補強繊維1
0をチューブ6の外周部外側に示すが、補強繊維10の
伸び特性如何ではチューブ内側に位置し、いずれの補強
繊維10もトレッド部3内面3isを傷付ける位置にはな
い。
【0028】タイヤ2のパンク時にチューブ6が荷重L
を支持するさまを図4及び図5に示す。図4及び図5に
おいて、チューブ6は内圧P2A、P2Bを保持する一方
で、釘踏みなどの外的要因乃至バルブ故障などの内的要
因によりタイヤ2内部の加圧空気が外部に流出し、タイ
ヤ2の内圧P1 が0(ゼロ)となり、すなわち、タイヤ
2がパンク状態となり、チューブ6の外部圧力がゼロと
なるとき、チューブ6と補強繊維10とは、下記の三通
りの挙動を示すものとする。
【0029】すなわち、その一の挙動において、補強繊
維10は、組立体の上記速度範囲にて、遠心力によるチ
ューブ6の拡張作用に対抗可能な強度と、タイヤ2の内
圧P 1 がゼロのとき、少なくともチューブ6の内圧P2
が内圧P2Aになる膨張力作用下で切断する強度とを有す
る。補強繊維10の切断によりチューブ6は自由に膨張
する。このときのありさまを図4に示す。
【0030】その二の挙動において、補強繊維10は、
組立体の上記速度範囲にて、タイヤ2の内圧P1 がゼロ
のとき、チューブ6の遠心力及びチューブ6内圧P2
内圧P2Aになる膨張力それぞれの作用下で伸びる伸び特
性と強度とを有する。この挙動においては、チューブ6
は、伸びの制限をうけ、タイヤ2のサイドウォール部4
の内面と当接するとは限らない一方、少なくともトレッ
ド部3の内面3isとは当接する。このときのありさまを
図5に示す。
【0031】その三の挙動においては、組立体の上記速
度範囲にて、タイヤ2の内圧P1 がゼロのとき、チュー
ブの遠心力及びチューブ6内圧P2 が内圧P2Aになる膨
張力それぞれの作用下で、チューブ6は、補強繊維10
相互間のゴムの伸びが補強繊維10の伸びを上回る粗い
補強繊維10の配列を有する。この挙動においては、補
強繊維10は伸びに制限を有する一方で、チューブ6の
補強繊維10間のゴムは、少なくともトレッド部3の内
面3isとは当接する。このときのありさまを図5に示
す。
【0032】このように、組立体が上記範囲内の荷重L
負荷の下で所定速度で走行するときのトレッド部3の接
地領域にて、膨張したチューブ6は、その少なくとも一
部外周部分がトレッド部3内面3isと当接し、その一の
挙動においてはサイドウォール部4及びビード部5それ
ぞれの内面も含めトレッド部3内面3isと当接する。こ
のチューブ6の膨張当接により、チューブ6は、タイヤ
2の負荷荷重Lを代替え支持することが可能となり、タ
イヤ2の撓みを比較的小さな増加量に留め、その結果、
タイヤ2の負担増加は僅かなものとなり、タイヤ2は、
故障を生じることなく走行を継続することができる。
【0033】これに対し、従来の安全タイヤに組み込
む、外周部に補強部を有するチューブは、タイヤ内圧P
1 =0のとき、補強部がトレッド部3全幅にわたるた
め、チューブの外周部全域は殆ど膨張せず、その結果、
タイヤの撓み量が著しく大きくなり、これにより比較的
短い走行距離でタイヤ自体が故障を生じ、安全タイヤと
して十分に機能していない。
【0034】以上述べたところから、補強繊維10を備
えるチューブ6は、特殊な材料や構造を用いずに製造が
容易であり、リム7への装着取扱いが簡便であり、しか
も低比重である補強繊維10の重量増加は僅少であるか
ら安全タイヤ1の低燃費性を保証し、通常の走行時に故
障が生じることなく、かつ、タイヤ2のパンク走行時に
十分な荷重支持性能を有する。
【0035】以下、補強繊維10について詳述する。ま
ず、図2に示す補強繊維10は、チューブ6の周囲に螺
旋状に巻回して形成する。図2には粗な配列の補強繊維
10を示し、この種の補強繊維10配列は、前述のその
一及びその三の挙動に適合する。
【0036】図6〜図8は、微圧充てんチューブ6にお
ける補強繊維10を示す。符号eはタイヤ2の赤道面E
上に位置する直径線である。図6に示す補強繊維10
は、比較的密な配列に成り、前述のその一〜その三の挙
動に適合し、特に、その二の挙動に好適に適合する。
【0037】また、図7は、直径線e上の外径位置Do
を中央として、チューブ6の断面中心Cから角度θの範
囲に配置する補強繊維10を示し、図7に示す補強繊維
10の配置角度θは180°である。図6に示す補強繊
維10の配置角度θは360°であり、このように、補
強繊維10の配置角度θは180〜360°の範囲内で
適宜選択する。
【0038】図8に示す補強繊維10は、網状交差繊維
により構成する。この網状交差繊維の配置角度θも18
0〜360°の範囲内とする。この場合は、特に、その
二の挙動に適合する。
【0039】補強繊維10は、チューブ6の周方向Cd
に対し45〜90°の範囲内の傾斜角度αで配列する。
また、補強繊維10の材質は、無機繊維の適用を可とす
るが、有機繊維の適用が好適に適合し、例えば、ナイロ
ン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維などを用いる
ことができる。
【0040】補強繊維10の、繊維配列に直交する方向
(図6参照)における打込数は、1cm当り0.2〜
5.0本の範囲内とするのが好ましい。この打込数は、
補強繊維10の材質と、前述のその一〜その三の挙動と
を勘案して適当に選択する。
【0041】また、図1を参照し、荷重無負荷状態の組
立体にて、ベルト部材10を含むチューブ6の断面高さ
hの、タイヤ2断面におけるトレッド部3内面3isの高
さHに対する比h/Hを1/3〜4/5の範囲内とする
のが適合する。この範囲内であれば、タイヤ2のパンク
時にチューブ6はタイヤ2の内面に十分にフィットす
る。比h/Hが1/3未満では、パンク時のタイヤ2の
撓み量が大きくなり過ぎ、パンク走行におけるタイヤ2
の耐久性が不十分となり、比h/Hが4/5を超える
と、トレッド部3に長い異物、例えば釘類が貫通すると
き、チューブ6を同じ異物が貫通しないに足る空間を確
保することができず、いずれも不適合である。ここに高
さh、Hを測る基準はリム径ラインRLとし、高さHは
タイヤ2赤道面E上の値とする。
【0042】ここに、タイヤ2は、乗用車やトラック及
びバスなどの比較的高速車両乃至高速車両の使途に供す
るタイヤが適合し、かつ、チューブ6との間で空気圧P
1(kPa)を保持する必要からチューブレスタイヤであるの
が適合する。図1において、タイヤ2は、一対のビード
部5内に埋設するビードコア11相互間にわたり、トレ
ッド部3、一対のサイドウォール部4及び一対のビード
部5を補強する1プライ以上のラジアル配列コードのゴ
ム被覆プライのカーカス12と、カーカス12の外周で
トレッド部3を強化するベルト13と、空気不透過性に
優れるインナーライナゴム14とを備える。また、ラジ
アルカーカス12は、パンク走行時のビード部5の耐久
性を一層確実に確保するため、折返し部をビードコア1
1の外周面に沿う折り込み部を有するのが適合する。な
お、チューブ6には通常のチューブ用ゴム材料を適用す
る。
【0043】
【実施例】実施例1〜5の安全タイヤ1に適用するタイ
ヤ2は、トラック及びバス用ラジアルプライタイヤで、
JATMA YEAR BOOK (2000)に記載しているタイヤサイズが
315/80R22.5であり、タイヤ2の構成は、図
1〜図3に示すところに従い、特に、カーカス12は1
プライのゴム被覆スチールコードのラジアル配列プライ
を有する。高さ比h/Hは10/16とした。
【0044】実施例1〜4のチューブ6は、図2に示す
比較的粗い打込数の補強繊維10、図6に示す比較的密
な打込数で配置角度θが360°の補強繊維10、図7
に示す比較的密な打込数で配置角度θが180°の補強
繊維10及び図8に示す網状交差繊維で配置角度θが3
60°の補強繊維10をそれぞれ備える。
【0045】実施例1〜4の安全タイヤ1における内圧
1 =P2 :825kPa とし、実施例1〜4のタイヤ2
を釘によりパンクさせた後、実地に走行させたところ、
全実施例の安全タイヤ1は、タイヤ2に故障を生じるこ
となく、十分な走行距離を完走することができた。
【0046】
【発明の効果】この発明の請求項1〜11に記載した発
明によれば、空気入りタイヤとチューブとの組合わせの
元で、チューブに傾斜配列の補強繊維を設けることによ
り、特殊な材料や構造を用いずに製造が容易であり、か
つ、リムへの装着取扱いが簡便であり、しかも重量は従
来のゴムチューブと同等乃至若干重い程度で収まるか
ら、低燃費性を保持した上で、タイヤ内圧が平常な走行
条件下及びタイヤのパンク走行条件下それぞれでのタイ
ヤ及びチューブの十分な耐久性を得ることが可能な安全
空気入りタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の安全空気入りタイヤとリムとの組
立体の断面図である。
【図2】 この発明の補強繊維を備えるチューブの側面
図である。
【図3】 この発明の安全空気入りタイヤとリムとの組
立体の荷重負荷転動時における荷重直下断面図である。
【図4】 図2に示す組立体のタイヤのパンク時の断面
図である。
【図5】 図2に示す他の組立体のタイヤのパンク時の
断面図である。
【図6】 この発明の補強繊維を備えるチューブの一部
斜視図である。
【図7】 この発明の他の補強繊維を備えるチューブの
一部斜視図である。
【図8】 この発明の別の補強繊維を備えるチューブの
一部斜視図である。
【符号の説明】
1 安全空気入りタイヤ 2 空気入りタイヤ 3 トレッド部 3is トレッド部内面 4 サイドウォール部 5 ビード部 6 チューブ 7 リム 8、9 バルブ 10 補強繊維 11 ビードコア 12 ラジアルカーカス 13 ベルト 14 インナーライナゴム E タイヤ赤道面 Sr 平坦路面 L 荷重 h チューブ断面高さ H タイヤ内面の断面高さ P1 タイヤ内圧 P2 、P2A、P2B チューブ内圧 α 補強繊維の傾斜角度 θ 補強繊維の配置角度

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部と、その両側に連なる一対の
    サイドウォール部及び一対のビード部とを備える空気入
    りタイヤと、それに別個に内蔵する環状チューブとの組
    合わせを有する安全空気入りタイヤにおいて、 チューブは、その周方向全周にわたりチューブ周方向に
    対し傾斜配列の補強繊維を備え、 安全空気入りタイヤをリムに組付け、空気入りタイヤと
    チューブとにそれぞれ個別に内圧を充てんしたタイヤ及
    びチューブとリムとの組立体の走行状態下のトレッド部
    接地領域にて、チューブは、その補強繊維により遠心力
    に対抗してトレッド部内面との間に間隙を形成する外周
    部形状を有することを特徴とする安全空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 チューブの補強繊維は、上記組立体の走
    行状態下にて、遠心力によるチューブの拡張作用に対抗
    可能な強度と、空気入りタイヤの内圧がゼロのとき、少
    なくともチューブ内圧による膨張力作用下で切断する強
    度とを有する請求項1に記載した安全空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 チューブの補強繊維は、上記組立体の走
    行状態下にて、空気入りタイヤの内圧がゼロのとき、チ
    ューブの遠心力及びチューブ内圧による膨張力それぞれ
    の作用下で伸びる伸び特性と強度とを有する請求項1に
    記載した安全空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 上記組立体の走行状態下にて、空気入り
    タイヤの内圧がゼロのとき、チューブの遠心力及びチュ
    ーブ内圧による膨張力それぞれの作用下で、チューブ
    は、補強繊維間のゴムの伸びが補強繊維の伸びを上回る
    粗い補強繊維配列を有する請求項1に記載した安全空気
    入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 チューブの補強繊維をチューブの周囲に
    螺旋状に巻回して成る請求項1〜4のいずれか一項に記
    載した安全空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 内圧充てんチューブの断面にて、チュー
    ブの外径位置を中央として補強繊維を180〜360°
    の範囲内で配置して成る請求項1〜5のいずれか一項に
    記載した安全空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 チューブの補強繊維を網状交差繊維によ
    り構成して成る請求項1〜6のいずれか一項に記載した
    安全空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 チューブの補強繊維は、チューブ周方向
    に対し45〜90°の範囲内の傾斜角度を有する請求項
    1〜7のいずれか一項に記載した安全空気入りタイヤ。
  9. 【請求項9】 チューブの補強繊維に有機繊維を適用し
    て成り、該有機繊維の打込数を1cm当り0.2〜5.
    0本の範囲内として成る請求項1〜8のいずれか一項に
    記載した安全空気入りタイヤ。
  10. 【請求項10】 上記組立体は、空気入りタイヤとチュ
    ーブとに実質上同一内圧を充てんして成る請求項1〜9
    のいずれか一項に記載した安全空気入りタイヤ。
  11. 【請求項11】 荷重無負荷状態の上記組立体にて、チ
    ューブの断面高さ(h)の、空気入りタイヤ内面の断面
    高さ(H)に対する比(h/H)を1/3〜4/5の範
    囲内として成る請求項1〜10のいずれか一項に記載し
    た安全空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7165587B2 (en) * 2001-05-29 2007-01-23 Bridgestone Corporation Toric reinforced air bag for safety tire and method of producing the same as well as method of producing shaped body for reinforcing layer

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