JP2002060334A - アフターサン用シート - Google Patents

アフターサン用シート

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JP2002060334A JP2000248203A JP2000248203A JP2002060334A JP 2002060334 A JP2002060334 A JP 2002060334A JP 2000248203 A JP2000248203 A JP 2000248203A JP 2000248203 A JP2000248203 A JP 2000248203A JP 2002060334 A JP2002060334 A JP 2002060334A
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康 林
Takashi Azuma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】日焼け後の肌の炎症を鎮め、色素沈着を緩和す
る効果に優れたアフターサン用シートを提供する。 【解決手段】外観が透明または半透明の含水ゲル体から
なるシート状製剤であって、同シートの内部に、開口率
が十分に大きい編織布または不織布を厚み方向に内在さ
せてあることを特徴とするアフターサン用シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日焼け後の肌のほ
てりを抑える効果に優れたシート状製剤に関する。さら
に詳しくは、冷却効果や水分・保湿剤の補給能に優れた
シート状製剤を用いることで、日焼け後の肌の炎症を鎮
め、色素沈着を緩和する効果に優れたアフターサン用シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】日焼けは一種のやけどであり、その対策
としては患部を水や氷で冷やしたり、抗炎症剤を塗布し
たりすることが行なわれる。日焼けした肌はバリアー能
力を失っているため、細菌類に対する防御力や種々の成
分に対する免疫力がなくなっているばかりか、水分の保
持能も失っており、肌からは急速に水分が失われている
状態となっている。さらに、日焼けした肌に油剤を含ん
だ化粧品を塗布すると、その成分が経皮吸収されること
があり、正常な肌では経皮吸収されずに問題が発生しな
いような成分でも日焼け肌では問題を生じる可能性が否
定できない。そのため、日焼けをした肌に対しては化粧
品を使用しないように指導しているのが実態である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】日焼けした肌を安全に
冷却しながら、好ましくは、保湿成分を補い、水分の蒸
散を抑制し、かつ細菌類から肌を守る効果に優れた製剤
が必要とされていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、外観が透
明または半透明の含水ゲル体からなるシート状製剤であ
って、同シートの内部に、開口率が十分に大きい編織布
または不織布を厚み方向に内在させてあることを特徴と
するシート状製剤が冷却効果に優れ、かつ透明な外観で
あるため肌の状態がよく判ることに着目して、日焼けの
症状改善のための検討を行なった。その結果、同シート
は肌の水分蒸散を抑制して肌の水分を維持し、強い冷却
効果により炎症を抑えることを見出した。さらに、使用
時にシートの表面に水分層を形成させた剤型を用いるこ
とで、既存のシート状製剤のように粘着剤を用いた接着
ではなく、水の表面張力による密着によりシートを肌に
固定するため、痛んだ肌により負担をかけないで済むこ
とが判り本発明を完成した。
【0005】すなわち、第1の本発明は、外観が透明ま
たは半透明の含水ゲル体からなるシート製剤であって、
同シートの内部に、開口率が十分に大きい編織布または
不織布を厚み方向に内在させてあることを特徴とするア
フターサン用シートにある。
【0006】第2の本発明は、前記シートに、保湿成分
が含まれていることを特徴とする前記のアフターサン用
シートにある。
【0007】第3の本発明は、前記シートに、抗炎症成
分および/または抗菌成分が含まれていることを特徴と
する前記のアフターサン用シートにある。
【0008】第4の本発明は、前記シートに、美白成分
および/またはラジカル消去剤成分が含まれていること
を特徴とする前記のアフターサン用シートにある。
【0009】第5の本発明は、前記シートの表面が、水
を含む液体成分で覆われていることを特徴とする前記の
アフターサン用シートにある。
【0010】第6の本発明は、前記シートの表面を、使
用時に水を含む液体成分で覆わせることを特徴とする前
記のアフターサン用シートにある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のアフターサン用シートは、外観が透明ま
たは半透明の含水ゲル体からなるシート製剤であって、
同シートの内部に、開口率が十分に大きい編織布または
不織布を厚み方向に内在させてあることを特徴とする。
透明または半透明にすることによって、使用時の違和感
がなくなり、また肌の状態の変化をシートを通して観察
できる特徴を有する。
【0012】ここで透明または半透明とは、黒色線(幅
2mm)を引いた白色紙にアフターサン用シートシート
状を貼り付けた時に、黒色線がはっきりと肉眼で認識で
きるものを透明とし、ぼんやり認識できるものを半透明
とし、認識できないものを不透明とする基準によって判
断する。また、上記でいう開口率が十分に大きい編織布
または不織布とは、編織布または不織布を通しても10
ポイントの黒色活字を肉眼で判読することができる程度
に広い開口率をもつ(透明性が維持された)ものをい
う。例えば、ナイロンやポリエステル製のメッシュなど
が好ましく用いられる。
【0013】また、本発明のアフターサン用シートは保
湿成分を含んでいることが好ましい。保湿成分は肌の異
常な水分蒸散を抑制する効果が高い。本発明で言う保湿
成分としては、多価アルコール、糖類、糖アルコール
類、糖誘導体、植物エキスなどが挙げられる。例えば、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリ
セリン、ソルビトール、マルビトール、トレハロース、
ラフィノース、キシリトール、マンニトール、サイクロ
デキストリン、ポリエチレングリコール、ポリグリセリ
ン、ヒアルロン酸およびその塩等のグリコール類、多価
アルコール類および多糖類;トレハロースエステル体、
ラフィノースエステル体、ラフィノースエーテル体等の
各種糖誘導体等が挙げられる。これらは単独でまたは2
種以上を混合して用いることが好ましい。保湿成分の配
合量としては、内在する支持体、保護シートなどを除い
たシートの含水ゲル体部分の質量に対する保湿成分の固
形分換算で、好ましくは0.01〜80質量%、より好
ましくは0.1〜60質量%である。
【0014】本発明のアフターサン用シートは抗炎症成
分および/または抗菌成分が含まれていることが好まし
い。抗炎症成分は、シートの冷却効果と相乗的に肌の炎
症を抑制するのに効果があり、また抗菌成分は防御力が
弱り感染が生じやすくなっている肌を細菌から守る効果
がある。これらの成分としては、合成系の薬効成分や植
物系の生薬などの抗炎症剤や抗菌成分が挙げられる。例
えば、茶エキス、ヒノキチオール、リンゴエキス、ワサ
ビエキス、ヨモギエキス,ササエキス、カワラヨモギエ
キス、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−
グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、エタノール、グア
イアズレン、ヒドロコルチゾン、安息香酸、安息香酸ナ
トリウム、ウンデシレン酸、サリチル酸、ソルビン酸、
ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナト
リウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラオキシ安息
香酸エステル塩、イソプロピルメチルフェノール、グル
コン酸クロルヘキシジン酸、クレゾール、クロロチモー
ル、クロロフェネシン、クロロキシレノール、クロロク
レゾール、ジクロロキシレノール、ジクロロベンジルア
ルコール、チオビスクロロフェノール、チモール、トリ
クロカルバン、トリクロサン、ナトリウムフェノキシ
ド、パラクロロフェノール、ハロカルバン、フェニルエ
チルアルコール、フェニルフェノール、フェニルフェノ
ールナトリウム、フェノキシエタノール、フェノール、
ヘキサクロロフェン、ベンジルアルコール、塩化ステア
リルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルト
リメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニ
ウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルピ
リジニウム、塩化ラウロイルコラミノホルミルメチルピ
リジニウム、臭化アルキルイソキノリニウム液、臭化セ
チルトリメチルアンモニウム、臭化ドミフェン、臭化ラ
ウリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアン
モニウムサッカリン、塩酸アルキルジアミノエチルグリ
シン液、プラトニン、ピオニン、ルミネキス、感光素N
K143、グルタラール、クロラミンT、クロルヘキシ
ジン、ジイセチオン酸ジブロモプロパミジン、ジンクピ
リチオン、ピリチオンナトリウム、5−ブロモ−5−ニ
トロ−1,3−ジオキサン、フルフラールなどが挙げら
れる。これらの配合量はそれぞれの成分の効果発現濃度
に従うことが好ましいが、配合量(エキス、抽出液等は
乾燥残分換算)としては、含水ゲル体からなるシート製
剤に対して、0.001〜10質量%が好ましい。例え
ばカワラヨモギエキスならばゲルの質量に対して0.3
質量%程度が好ましい。
【0015】本発明のシートでは、美白成分および/ま
たはラジカル消去剤成分を配合していることが好まし
い。美白成分やラジカル消去剤は紫外線による色素の沈
着を抑制する効果がある。これらの成分としては、各種
の植物抽出成分や合成系、微生物系の成分が好ましい。
美白効果を有する成分としては、例えば、アルブチン、
エラグ酸、コウジ酸、プラセンタエキス、アスコルビン
酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸
エステルマグネシウム、アスコルビン酸脂肪酸エステ
ル、アスコルビン酸グルコシド、その他のアスコルビン
酸誘導体、ルシノール、グルタチオン、リノール酸、リ
ノレン酸、乳酸、トラネキサム酸、ビフェニル化合物、
パンテテイン−S−スルホン酸カルシウム、イオウ、油
溶性甘草エキス(グラブリジン)、ラズベリーケトング
ルコシド、ウワウルシエキス、カンゾウエキス、アルモ
ンドエキス、アロエエキス、イチョウエキス、イブキト
ラノオエキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウ
レンエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキ
ス、海藻エキス、カミツレエキス、カッコン(クズ)エ
キス、キハダエキス、クチナシエキス、クララ(クジ
ン)エキス、クランベリーエキス、クロレラエキス、黒
砂糖抽出物、クワ(ソウハクヒ)エキス、ゲンチアナエ
キス、紅茶エキス、ゴバイシエキス、コムギエキス、コ
メ胚芽油、コメヌカエキス、サイシンエキス、サンショ
ウエキス、シソエキス、シャクヤクエキス、スイカズラ
エキス、セージエキス、センキュウエキス、ダイズエキ
ス、チャエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキ
ス、トウニンエキス、ドクダミエキス、ニンニクエキ
ス、ハマメリス抽出液、ビワエキス、ベニバナエキス、
ボタンエキス、マツホドエキス、マロニエエキス、メリ
ッサエキス、ヨクイニン(ハトムギ)エキス、ユキノシ
タエキス、ワレモコウ(ジュ)エキス、ヨモギエキス、
火棘エキス、ハイビスカスエキスなどが挙げられる。こ
の内、特にプラセンタエキス、アスコルビン酸、アスコ
ルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマ
グネシウム、アスコルビン酸脂肪酸エステル、アスコル
ビン酸グルコシド、油溶性甘草エキス、植物エキスが汎
用性や安定性に富むことから好ましい。またラジカル消
去剤成分としては、例えば、トコフェロール(ビタミン
E)類、ノルジヒドログアヤレチン酸、ブチルヒドロキ
シアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸
プロピル、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸、エ
リソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジラウリ
ル、トリルビグアナイド、p−ヒドロキシアニソール、
没食子酸オクチル、無水亜硫酸ナトリウム、茶エキス、
パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビ
ル、リンゴエキス、デヒドロジクレオソール、リンゴポ
リフェノール、リコペン、ローズマリーエキス、モスラ
エキス、ハイビスカスエキス、クランベリーエキス、海
藻抽出物、アスコルビン酸、チョウジエキス、メリッサ
エキス、オウレンエキス、甘草エキス、油溶性甘草エキ
ス、ハマメリスエキス、ウイキョウエキス、ビワエキ
ス、火棘、スーパーオキサイドディスムターゼ、マロニ
エエキス、デオキシリボ核酸およびその塩、カロチノイ
ド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、フ
ィチン酸等が挙げられる。美白成分および/またはラジ
カル消去剤成分の配合量(エキス、抽出液等で純品以外
は乾燥残分換算)としては、含水ゲル体からなるシート
製剤に対して、0.001〜10質量%が好ましい。
【0016】本発明のアフターサン用シートでは、シー
トの表面が、事前に水を含む液体成分で覆われている
か、もしくはシートの表面が、使用時に水を含む液体成
分で覆わせる方法をとることが好ましい。使用時にシー
トの表面が水を含む液体成分で覆われていることで、傷
んだ肌に対するゲルの物理的刺激が抑制され、かつ液体
水による冷却効果が効果的に得られるメリットがある。
【0017】また、本発明のアフターサン用シートで
は、上記成分と同時に細胞増殖を促す成分が配合してあ
ることが好ましい。細胞増殖を促す成分の例としては、
既知の成分が挙げられるが、例えば可溶性卵殻膜、ウー
ロン茶エキス、デオキシリボ核酸、コラーゲン、エラス
チン、アラントイン、牛脾臓抽出物、仔牛胸腺抽出物、
牛乳タンパク質分解物、牛血液分解物、酵母エキス、乳
酸菌エキス、発酵乳抽出液、霊芝エキスなどが挙げられ
るが、特に可溶性卵殻膜は効果が高いことから好まし
い。
【0018】本発明のアフターサン用シートの製造例の
詳細を以下に示す。本発明のアフターサン用シートは、
少なくとも網目構造を有する合成高分子と水を含む溶媒
とから構成されるか、粘剤から構成されるゲル体である
ことが好ましく、好ましくは無色、または着色された透
明ないしは半透明であり、かつ保形性を有することを特
徴としている。アフターサン用シートの構造は、単層で
あっても二層以上の複数の層を持っていても構わない。
粘剤を用いる場合には、カラギーナン、ジェランガム、
キサンタンガム、マクロホモシスガム、寒天、ゼラチン
など従来公知の粘剤を用いることができる。網目構造を
有する合成高分子や粘剤の配合量としては、ニキビ治療
シート中の化粧料部分(以下ゲル体と呼ぶ)に対して、
1〜50質量%であるのが好ましい。
【0019】ゲル体における水の割合は1〜99質量%
であるのが好ましい。ゲル体に占める水の割合が1質量
%を下回ると、ゲル体中に配合される薬効成分等の各種
添加剤等を容易に溶かすことができなくなるおそれがあ
る。逆に、ゲル体に占める水の割合が99質量%を超え
ると、ゲル体の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ
込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困
難となるおそれがある。ゲル体に占める水の割合は、上
記範囲の中でも特に5〜95質量%であるのが好まし
く、10〜85質量%であるのがより好ましい。
【0020】上記ゲル体を構成する溶媒としては、水の
ほか、水と相分離を起こさないものであり、従来、化粧
品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑貨等の分野で経
皮用途として使用されている溶媒であれば構わない。か
かる溶媒としては、例えばエチルアルコール等のモノア
ルコール類、1、3−ブチレングリコール等のグリコー
ル類、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが
できる。
【0021】ゲル体に占める水以外の溶媒の割合は98
質量%以下であるのが好ましい。かかる割合が98質量
%を超えると、ゲル体中に配合される各種の添加剤等を
容易に溶解できなくなるおそれがある。さらに、ゲル体
の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や
薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそ
れがある。
【0022】前記ゲル体を構成する、網目構造を有する
合成高分子としては、水と親和性があり、少なくとも6
0℃で1ヶ月保存した後においてもゲル構造が保持さ
れ、従来、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑
貨等の分野で経皮用途として使用されているものである
ほかは特に限定されず、種々の合成高分子を用いること
ができる。
【0023】中でも、製造が容易であるとの観点から、
(a)1種または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋
性不飽和単量体との共重合体、または(b)側鎖にカル
ボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ
基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有
する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合
して得られる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合
物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシ
ド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少な
くとも1種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造
体が好適に用いられる。
【0024】側鎖にカルボキシル基を有する親水性合成
高分子としては、ポリ(メタ)アクリル酸やそのカルボ
キシル基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアル
カリで中和したもの等が挙げられる。側鎖にスルホン酸
基を有する親水性合成高分子としては、ポリt−ブチル
アクリルアミドスルホン酸やそのスルホン酸基の一部ま
たは全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したも
の等が挙げられる。側鎖に水酸基を有する親水性合成高
分子としては、酢酸ビニルモノマーを重合し、加水分解
して得られるポリビニルアルコール等が挙げられる。側
鎖にアミド基を有する親水性合成高分子としては、ポリ
(メタ)アクリルアミド、ポリN,N’−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリN−
ビニルアセトアミド等が挙げられる。側鎖にアミノ基を
有する親水性合成高分子としては、ポリアリルアミンや
そのアミノ基の一部または全部を塩酸等の酸で中和した
もの、ポリ塩化メタクリロイルトリメチルオキシエチル
アンモニウム等が挙げられる。
【0025】上記親水性合成高分子を構成する単量体
は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド
基、アミノ基のほかに、これらを変成した官能基を有し
てもよい。例えば、皮膚への密着性の向上を目的として
親水性合成高分子中における水酸基やカルボキシル基の
40%程度をエステル化して親油化する処理を行なって
もよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素部分がある場合
には、当該部分に親水性を付与することを目的として、
さらにカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド
基、アミノ基等を導入したり、酸やアルカリ等の試薬で
処理してもよい。これらの処理は単量体の重合前に行っ
てもよいし、重合後に行ってもよい。
【0026】重合性不飽和単量体としては、(メタ)ア
クリル酸(およびその塩); t−ブチルアクリルアミ
ドスルホン酸(およびその塩)、 N,N’−ジメチル
アクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルア
ミド等の(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロ
リドン等が、製造が容易であるなどの観点から好適に用
いられる。前記重合性不飽和単量体は単独で、または2
種以上を混合して用いられる。
【0027】架橋性不飽和単量体としては、例えばN,
N' −メチレンビスアクリルアミド、 N,N' −メチ
レンビスメタクリルアミド、 N,N' −エチレンビス
アクリルアミド、 N,N' −エチレンビスメタクリル
アミド、1,2−ジアクリルアミドエチレングリコール
等が挙げられる。
【0028】架橋性因子としては、前述のように、多価
金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、
多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられ
る。このうち多価金属イオン化合物としては、例えばア
ルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化
合物等が挙げられる。中でも、架橋効率の観点から、水
酸化アルミニウムおよびその塩、合成ケイ酸アルミニウ
ム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、マグネシウム
アルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジヒドロキ
シアルミニウムアミノアセテート、マグネシウムアルミ
ニウムハイドロオキサイドカーボネートハイドレート、
水酸化アルミニウム炭酸ナトリウム共沈物等の3価のア
ルミニウムイオンを含む化合物が好適であり、さらには
非晶質構造であるものがより好適である。多価カルボン
酸としては、例えばコハク酸、フマル酸、フタル酸、ク
エン酸、リンゴ酸等が挙げられる。多価アルコールとし
ては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコー
ル、ジグリセリン等が挙げられる。多官能エポキシドと
しては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチ
レングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポ
リグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジ
ルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソ
ルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポ
リグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙
げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えばグリ
オキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒ
ド等が挙げられる。
【0029】本発明のアフターサン用シートをつくる単
一の合成高分子ゲル体において、当該ゲル体を構成す
る、網目構造を有する合成高分子の配合量は、ゲル体に
対して1〜50質量%であるのが好ましい。前記合成高
分子の配合量が1質量%を下回ると、ゲル体の腰強度が
弱くなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添
加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆
に、50質量%を超えると、ゲル強度は強くなるもの
の、ゲル体の高分子構造が密になりすぎて、ゲル体中に
保持できる溶媒や薬効成分等の量が少なくなりすぎるお
それがある。合成高分子の配合量は、上記範囲の中でも
特に、3〜30質量%であるのが好ましく、5〜25質
量%であるのがより好ましい。
【0030】網目構造を有する合成高分子として前記
(a)の共重合体を用いる場合、架橋性不飽和単量体の
配合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5質量%で
あるのが好ましい。配合量が0.005質量%を下回る
と十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲ
ル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に
保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が
0.5質量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大
し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやす
くなるおそれがある。
【0031】一方、網目構造を有する合成高分子とし
て、架橋性因子が多価金属イオン化合物である前記
(b)の架橋構造体を用いる場合、多価金属イオン化合
物の配合量は、ゲル体に対して0.1〜10質量%であ
るのが好ましい。架橋性因子が多価カルボン酸または多
価アルコールである場合において、多価カルボン酸また
は多価アルコールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜
5質量%であるのが好ましい。また、架橋性因子が多官
能エポキシド類またはジアルデヒド類である場合におい
て、多官能エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量
は、ゲル体に対して0.01〜3質量%であるのが好ま
しい。
【0032】多価金属イオン化合物等の架橋性因子の配
合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル体
の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効成
分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがあ
る。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆さ
が増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生
じやすくなるおそれがある。
【0033】前記アフターサン用シートは、粘着性を有
していてもいなくても構わないが、シートの一方の表面
が弱い粘着性を有しており、一方の表面が非粘着性であ
り、両表面の粘着度合いが異なっていることが好まし
い。片面を非粘着剤処理してあることで、使用時に手に
アフターサン用シートがくっついたり、指の先でくっつ
きあって絡まることが防げるため、使用感を向上させる
ことができる。非粘着剤処理の方法としては、例えば、
かかる合成高分子ゲル体と反応しゲル体の架橋密度を上
げる架橋性因子を含むものであって、その処理を施した
表面(以下、非粘着面という)の粘着性を、処理を施し
ていない他方の表面(以下、粘着面という)に比べて低
下させることができるもの(以下、非粘着処理剤と呼
ぶ)を塗布する方法が挙げられる。非粘着処理剤は、か
かる非粘着処理剤が有する架橋性因子が上記ゲル体と反
応しゲル体の架橋密度を上げることに特徴を有するた
め、上記ゲル体中には、非粘着処理剤が有する架橋性因
子と架橋反応を起こし得る合成高分子を必要とする。か
かる合成高分子は、それ自体がゲル体を構成する網目構
造を有する合成高分子であってもよいし、ゲル体を構成
する網目構造を有する合成高分子とは別に、ゲル体中に
その溶媒と共にゲル体に包含された未架橋の合成高分子
であっても構わない。
【0034】上記非粘着処理剤とゲル体との組み合わせ
としては、製造が容易であるとの観点から、(c)非粘
着処理剤として、多価カチオン、多価カルボン酸、多価
アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類
からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を
有するものからなり、かつ、(d)ゲル体を構成する網
目構造を有する合成高分子が、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選
ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2
種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性
合成高分子(すなわち、上記(c)の架橋性因子と架橋
反応を起こし得る合成高分子)からなるものの組み合わ
せが好適である。
【0035】上記(d)における、カルボキシル基、ス
ルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種また
は2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親
水性合成高分子が、網目構造を有する方法としては、例
えば、かかる親水性合成高分子を製造する際に、(e)
上記重合性不飽和単量体のほか架橋性不飽和単量体と伴
わせて共重合によって製造する方法や、(f)上記重合
性不飽和単量体を重合した後、多価金属イオン化合物、
多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類
およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくと
も1種の架橋性因子と反応させて架橋構造を製造する方
法等が挙げられる。
【0036】前述のように、上記(d)記載の、側鎖に
カルボキシル基を有する親水性合成高分子としては、ポ
リ(メタ)アクリル酸やそのカルボキシル基の一部また
は全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの
等が挙げられる。側鎖にスルホン酸基を有する親水性合
成高分子としては、ポリt−ブチルアクリルアミドスル
ホン酸やそのスルホン酸基の一部または全部を水酸化ナ
トリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。
側鎖に水酸基を有する親水性合成高分子としては、酢酸
ビニルモノマーを重合し、加水分解して得られるポリビ
ニルアルコール等が挙げられる。側鎖にアミド基を有す
る親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリルア
ミド、ポリN,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミ
ド等が挙げられる。側鎖にアミノ基を有する親水性合成
高分子としては、ポリアリルアミンやそのアミノ基の一
部または全部を塩酸等の酸で中和したもの、ポリ塩化メ
タクリロイルトリメチルオキシエチルアンモニウム等が
挙げられる。
【0037】また前述のように、上記親水性合成高分子
を構成する単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、
水酸基、アミド基、アミノ基のほかに、これらを変成し
た官能基を有してもよい。例えば、皮膚への密着性の向
上を目的として親水性合成高分子中における水酸基やカ
ルボキシル基の40%程度をエステル化して親油化する
処理を行なってもよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素
部分がある場合には、当該部分に親水性を付与すること
を目的として、さらにカルボキシル基、スルホン酸基、
水酸基、アミド基、アミノ基等を導入したり、酸やアル
カリ等の試薬で処理してもよい。これらの処理は単量体
の重合前に行ってもよいし、重合後に行ってもよい。
【0038】また前述のように、上記(d)記載の、重
合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸(およ
びその塩); t−ブチルアクリルアミドスルホン酸
(およびその塩)、 N,N’−ジメチルアクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等の(メ
タ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロリドン等が、
製造が容易であるなどの観点から好適に用いられる。前
記重合性不飽和単量体は単独で、または2種以上を混合
して用いられる。
【0039】さらに上記(e)記載の、架橋性不飽和単
量体としては、前述のように、例えばN,N' −メチレ
ンビスアクリルアミド、 N,N' −メチレンビスメタ
クリルアミド、 N,N' −エチレンビスアクリルアミ
ド、 N,N' −エチレンビスメタクリルアミド、1,
2−ジアクリルアミドエチレングリコール等が挙げられ
る。
【0040】また上記(f)記載の、架橋性因子として
は、前述のように、多価金属イオン化合物、多価カルボ
ン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジア
ルデヒド類が挙げられる。
【0041】このうち、前述のように多価金属イオン化
合物としては、例えばアルミニウム化合物、カルシウム
化合物、マグネシウム化合物等が挙げられる。中でも、
架橋効率の観点から、水酸化アルミニウムおよびその
塩、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マ
グネシウム、マグネシウムアルミニウム酸化物、アルミ
ニウム酸化物、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテ
ート、マグネシウムアルミニウムハイドロオキサイドカ
ーボネートハイドレート、水酸化アルミニウム炭酸ナト
リウム共沈物等の3価のアルミニウムイオンを含む化合
物が好適であり、さらには非晶質構造であるものがより
好適である。多価カルボン酸としては、例えばコハク
酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げ
られる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリ
セリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン等が挙げ
られる。多官能エポキシドとしては、例えばエチレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリ
シジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポ
リグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトール
ポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レ
ゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジ
グリシジルエーテル等が挙げられる。また、ジアルデヒ
ド類としては、例えばグリオキサール、テレフタルアル
デヒド、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
【0042】網目構造を有する方法として前記(e)の
共重合によって製造する場合、架橋性不飽和単量体の配
合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5質量%であ
るのが好ましい。配合量が0.005質量%を下回ると
十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲル
体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に保
つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が0.
5質量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大し、
引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくな
るおそれがある。
【0043】一方、網目構造を有する方法として、架橋
性因子が多価金属イオン化合物である前記(f)の架橋
構造を製造する場合、多価金属イオン化合物の配合量
は、ゲル体に対して0.1〜10質量%であるのが好ま
しい。架橋性因子が多価カルボン酸または多価アルコー
ルである場合において、多価カルボン酸または多価アル
コールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜5質量%で
あるのが好ましい。また、架橋性因子が多官能エポキシ
ド類またはジアルデヒド類である場合において、多官能
エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量は、ゲル体
に対して0.01〜3質量%であるのが好ましい。
【0044】多価金属イオン化合物等の架橋性因子の配
合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル体
の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効成
分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがあ
る。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆さ
が増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生
じやすくなるおそれがある。
【0045】また上記(c)記載の、架橋性因子につい
ては、後述の多価カチオンのほか、多価カルボン酸、多
価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド
類が挙げられる。多価カルボン酸としては、例えばコハ
ク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙
げられる。多価アルコールとしては、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グ
リセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン等が挙
げられる。多官能エポキシドとしては、例えばエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、
ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトー
ルポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジル
エーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエー
テル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、
レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオール
ジグリシジルエーテル等が挙げられる。また、ジアルデ
ヒド類としては、例えばグリオキサール、テレフタルア
ルデヒド、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
【0046】さらにアフターサン用シートをつくる単一
の合成高分子ゲル体の一方の表面に施す非粘着処理のた
めの、上記(d)記載の親水性合成高分子と上記(c)
記載の架橋性因子の好適な組み合わせは、製造がさらに
容易であるとの観点から、かかる親水性合成高分子とし
て、少なくともアニオン性官能基を有する重合性不飽和
単量体を重合して得られる親水性合成高分子からなり、
かつ、かかる架橋性因子として、少なくとも多価カチオ
ンを有するものの組み合わせがよい。
【0047】上記アニオン性官能基とは、水中でカチオ
ンと化学結合を有する能力のある官能基全般であり、製
造が容易であるとの観点から、−COOH、−COOX
(X;対イオン)で示されるカルボキシル基が好まし
い。
【0048】また上記多価カチオンとは、二価以上のカ
チオン全般であり、架橋反応効率の観点から、例えばA
3+、Fe3+、Ti3+、In3+、Zr4+、Ta5+等の三
価以上のイオンが好適である。
【0049】多価カチオンの形態は、例えば塩化アルミ
ニウムのように水中で可溶性な塩となるものであって
も、例えば合成ケイ酸アルミニウムのように水中で難溶
性な塩となるものであってもかまわない。これらの塩の
可溶性/難溶性の選択は、その製造方法に最も適したも
のを選ぶ。すなわち、かかる非粘着処理を即効で行うこ
とを目的とした場合は、その時選択した非粘着処理剤あ
るいはゲル体に包含された溶媒に可溶性な塩の形態で選
べばよく、逆に、かかる非粘着処理を例えば1時間以上
かけて行うことを目的とした場合は、その時選択した非
粘着処理剤あるいはゲル体に包含された溶媒に難溶性な
塩の形態を選べばよい。
【0050】アフターサン用シートをつくる単一の合成
高分子ゲル体の一方の表面に処理を施す非粘着処理剤
は、上記架橋性因子を含むほか溶媒を含んでもよく、か
かる溶媒としては例えば水やエチルアルコール等のモノ
アルコール類、1,3−ブチレングリコール等のグリコ
ール類、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられ
る。前述のように、かかる溶媒に上記架橋性因子が溶解
していても、スラリーのように溶解しなくてもよい。さ
らに、非粘着処理剤には必要に応じて各種添加剤を含ん
でも構わない。
【0051】非粘着処理剤のゲル体表面に処理する処理
量は、ゲル体表面平方センチメートルあたり、架橋性因
子の架橋当量で、1×10-10当量/cm2〜1×10-2
当量/cm2であるのが好ましい。処理量が1×10-10
当量/cm2より小さくなると、非粘着面と粘着面との
粘着の差が顕著に現れず、使用時に取り扱いが悪くな
る。また、処理量が1×10-2当量/cm2より大きく
なると、もはや非粘着面の非粘着処理は十分に施され、
それ以上有効に作用することはない。なお、ここでいう
架橋性因子の架橋当量とは、架橋性因子の架橋点の量を
モル数で表わしたものをいう。
【0052】アフターサン用シートをつくる単一の合成
高分子ゲル体の一方の表面に非粘着処理剤を施す場合、
かかる表面に対しては、一面に均一な処理量で処理を施
しても構わないし、また、部分的に処理量が不均一にな
ってもかまわない。したがって、上記好ましい処理量の
範囲内で、かかる表面を不均一に処理を施しても構わな
い。
【0053】本発明で用いるシートの厚みについては、
その使用状況に応じて適宜設定すればよく、全体に均一
であっても、部分的に厚さが異なっていてもよいが、皮
膚に貼り付けたときの違和感や強度を考慮すると、0.
1〜10mm、さらに好ましくは0.5〜5mmの範囲
であるのが好ましい。シート全体の厚みが0.1mmを
下回るとアフターサン用シートの強度が弱くなり、冷却
効果が弱くなる。一方、10mmを超えると、シートの
自重が大きくなりすぎるため、肌に密着しなくなる問題
がある。
【0054】本発明で用いるアフターサン用シートにお
いては、アフターサン用シートの透明性を損なわせるこ
となく、アフターサン用シートの引裂強度と取扱い性と
を向上させることを目的として、ゲル体内部に開口率が
十分に大きい編織布または不織布を厚み方向に内在させ
る。ここで言う内在させるとは、ゲル体の厚み方向の略
中間層に内在させたもの以外に、ゲル体の表面層に含浸
内在するものも言う。
【0055】上記開口率が十分に大きい編織布または不
織布とは、編織布または不織布を通して10ポイントの
黒色活字を判読することができる程度に広い開口率をも
つ(透明性が維持された)ものをいう。
【0056】また、本発明では、上記の合成高分子を用
いた系以外にもカラギーナン、キサンタンガム、ジェラ
ンガム、寒天、ゼラチン、葛、マクロホモシスガム、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、などの従来公知の粘剤を単独または合成高分子と組
み合わせて用いて製剤化を行うことも可能である。この
場合には、加熱または電子レンジを用いてこれらの粘剤
の水溶液を作成し、それを透明樹脂フィルムなどに塗工
するか、前記の開口率が十分に大きい織布または不織布
に塗工または含浸させてフィルム化することが挙げられ
る。この際、前記のブリスターを用いると製造が容易に
できるメリットがある。
【0057】本発明のアフターサン用シートには、上記
の各種成分以外に各種の添加剤を加えることが可能であ
る。例えば 増粘剤、香料、着色料、安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、pH調整剤、キレート
剤、界面活性剤などが挙げられる。
【0058】増粘剤としては、比較的少量で、配合液が
ある程度の粘度をもつものが好ましく、例えばポリエチ
レンオキサイド、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶
性高分子が挙げられる。
【0059】本発明では、シートの表面に上記の各種成
分、特に水分や水分と保湿剤を含む液体層を設けている
ことが好ましい。液体層はシートに液体成分を塗布する
か噴霧する後処理にて設けても良いし、ゲルを形成した
後に前記非粘着処理剤の塩類をシート表面に塗布して、
内部から液体成分をブリードさせて設けても良い。さら
に、シートの使用時にシート表面に水や水と保湿剤を含
む液体を塗布または噴霧して液体層を形成するタイプで
もよい。前の2者は製剤をつくる時の自由度が大きいメ
リットがあるが、製造工程が長くなる問題があり、後者
は製造が容易であるメリットがあるものの、製剤上の自
由度が低くなる問題があり、製剤の特性、大きさを見極
めながらこれらの工程を適宜選択することが好ましい。
また、液体層には化粧品で使用可能な粘剤、接着剤成分
を配合していても構わない。この様にしてシート製剤の
表面に液体層を設けることで冷感をより強く感じること
ができる。
【0060】以下に本発明のアフターサン用シートの製
造方法の例を示す。アフターサン用シートは当該ゲル体
を構成する網目構造を有する合成高分子が、(a)1種
または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単
量体との共重合体、または(b)側鎖にカルボキシル
基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からな
る群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1
種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得ら
れる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合物、多価
カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およ
びジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1
種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造体である
ことが好ましい。
【0061】上記(a)の重合性不飽和単量体と架橋性
不飽和単量体との共重合体を、網目構造を有する合成高
分子として用いた場合のゲル体の製造方法としては、例
えばゲル体を構成する溶媒に重合性不飽和単量体、架橋
性不飽和単量体および重合開始剤を加えて重合を行う方
法が挙げれる。重合には加熱または光照射を施すか、あ
るいは重合開始剤の添加によって重合が始まる系を選択
してもよい。
【0062】一方、上記(b)の親水性合成高分子と架
橋性因子とを反応させてできる架橋構造体を、網目構造
を有する合成高分子として用いた場合のゲル体の製造方
法としては、例えばあらかじめ前述の方法と同様にして
重合した親水性合成高分子を溶解し、この溶液に架橋性
因子を添加して架橋反応を行う方法が挙げられる。架橋
反応は加熱によって開始してもよく、反応開始剤の添加
によって開始してもよい。また、架橋性因子の添加によ
り直ちに架橋反応が始まる系を選択してもよい。
【0063】前記(a)の不飽和単量体を重合してゲル
体を得る場合において、前述の単量体および溶媒等を配
合した溶液を用いて熱重合する場合には、アゾビスシア
ノ吉草酸やアゾビスアミノプロパン二塩酸塩等のアゾ系
重合開始剤、あるいは硫酸第一鉄、亜二チオン酸塩、ピ
ロ亜硫酸塩等の還元剤と過酸化水素、t−ブチルハイド
ロパーオキサイド、ペルオキソ二硫酸塩等の過酸化物と
からなるレドックス系重合開始剤を添加して重合するこ
とができる。これらのアゾ系重合開始剤およびレドック
ス系重合開始剤は、必要に応じて単独または混合して使
用してもよい。なお、レドックス系重合開始剤を用いる
場合には、加熱をせずに添加するだけで重合が始まる系
としてもよい。また、光重合する場合は、アセトフェノ
ン系、ベンゾインエーテル系、リン系、ベンゾフェノン
系、チオキサントン系、アゾ系等の光ラジカル重合開始
剤、ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリア
リールスルホニウム塩等の光カチオン重合開始剤等を添
加して重合することができる。
【0064】アフターサン用シートの厚み調整は、かか
るゲル体の硬化が終了する前のゲル形成用配合物に対し
て、例えば押出機やドクターブレード等を用いて展延し
たり、所定の厚みをもった容器、例えばブリスター容器
に充填したりすることで行われる。
【0065】所定の厚みをもった容器に充填する後者の
方法では、かかる容器の凹部の形状を使用時のアフター
サン用シートの形状に合わせて形成しておけば、インラ
イン製造プロセスが容易となり、製造工程上好ましいも
のとなる。さらに、長い帯状のゲル体を形成させこれか
ら目的とする使用時の形状に打抜く方法に比べて、廃棄
するゲルの発生量が抑えられること、またゲル体と打抜
き刃の接触がないことから衛生的であること等の観点か
らも好適である。
【0066】アフターサン用シートの一方の表面に上記
非粘着処理剤を用いて処理する方法としては、(i)ゲ
ル体の硬化が終了した後に、その表面に非粘着処理剤を
用いて処理しても構わないし、(j)ゲル体の硬化が終
了する前に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理して
も構わない。なお、本発明における「ゲル体の硬化が終
了」とは、ゲル化前の配合物がゲル化反応を起こして保
形性を有する状態になったことをいう。
【0067】上記(i)の場合の製造方法としては、硬
化が終了したゲル体の一方の表面に、例えばコーター、
印刷機、ハケ等を用いた塗工やスプレー等を用いた噴霧
等の方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0068】また、上記(j)の場合の製造方法として
は、前述の方法で厚み調整を行った硬化終了前のゲル形
成用配合物の一方の表面に、例えばコーター、印刷機、
ハケ等を用いた塗工やスプレー等を用いた噴霧等の方法
で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0069】ただし、上記(j)の場合の製造条件とし
て、硬化終了前のゲル形成用配合物の一方の表面に非粘
着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配合物は、あ
る程度以上粘度を有することが望ましい。かかる粘度と
しては、1,000センチポイズ以上が好ましい。すな
わち、非粘着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配
合物の粘度が1,000センチポイズより小さいと、か
かるゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、
処理を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効
果が作用し、その結果、製造されるアフターサン用シー
トの両表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがあ
る。
【0070】また上記(j)の場合の製造方法として、
硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、
かかるゲル形成用配合物に非粘着処理剤を施すことによ
って、製造されるアフターサン用シートの両表面の粘着
度合いに差を生じさせることもできる。すなわち、硬化
終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、非粘
着処理剤を介在させることが可能なシート(以下、介在
シートという)に、非粘着処理剤を一面に介在させ、か
かる介在シートを硬化終了前のゲル形成用配合物の上に
乗せた上で、ドクターブレードやスキージー等を用いて
硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う。その
結果、介在シートが保持していた非粘着処理剤をかかる
ゲル形成用配合物に転写することができ、これをゲル体
の硬化の終了まで静置することで、目的とする両表面の
粘着度合いが異なったアフターサン用シートを得ること
ができる。
【0071】かかる製造方法の場合、厚み調整を行う直
前のゲル形成用配合物の粘度は、10,000〜2,0
00,000センチポイズであることが好ましい。すな
わち、10,000センチポイズより小さいと、かかる
ゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、処理
を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効果が
作用し、その結果、製造されるアフターサン用シートの
両表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。
また、2,000,000センチポイズより大きいと、
かかるゲル形成用配合物の厚み調整自身が困難となる。
【0072】なお介在シートとしては、非粘着処理剤を
一面に介在させることができるものであればどんなもの
でもよく、例えば、プラスチックシート、スポンジシー
ト、紙、織布、不織布等が挙げられる。介在シートは、
使用時までにはアフターサン用シートから剥がすため、
剥離が容易なプラスチックシート等が好ましい。
【0073】また、介在シートに非粘着処理剤を介在さ
せやすくするために、非粘着処理剤の中に増粘剤を加え
ることも可能である。
【0074】アフターサン用シートは、使用されるまで
の間、少なくとも粘着面側にポリエチレンやポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフ
ィルムをそのままの状態で、またはそのプラスチックフ
ィルムの表面にシリコーン樹脂等の離型剤を塗布もしく
は焼付けした状態で離型紙として貼り付けておくのが、
衛生上好ましい。また、アフターサン用シートの乾燥を
防いだり、衛生上の配慮から、さらに非粘着面側にも上
記離型紙を貼り付けるのが好ましい。
【0075】なお、貼り付けられた離型紙は、その柔軟
性が乏しいため指先の動きに十分追従することができな
いことから、使用時には剥がすことが好ましい。非粘着
面に離型紙を貼り付けたままで使用すると、使用中に離
型紙がアフターサン用シートから剥がれてしまい扱いに
くくなる。上記離型紙は、アフターサン用シートのゲル
製造プロセスの際に下敷きや表面材として用いてもよい
し、アフターサン用シートの製造が終了した後で貼り付
けてもよい。
【0076】本発明のアフターサン用シートの形状とし
ては、特に限定されないが、長方形や角を落とした長方
形、円形、楕円型、鼻の表面に沿った形状などが挙げら
れ、特に角を落とした長方形が成形時にムダが少ないた
め好ましい。
【0077】また、本発明のアフターサン用シートの使
用方法としては、まず患部を流水でよく流し、砂などの
汚れを取り除いた後、水を軽く押し取り、その上からシ
ートを貼りつける方法が挙げられる。本シートは、ゲル
の保水力が失われて冷却効果がなくなると肌との密着性
を失い自分から剥離するように設計されていることが好
ましい。この場合、傷んだ肌に負担をかけずに除去が可
能となるメリットがある。さらに、Tシャツなどを日焼
けした肌に直接接触させると、患部に摩擦などの擦れが
生じて炎症を悪化させることがあるが、本シートを使用
していればその上からTシャツなどを着てもシートのク
ッション性により患部の刺激は最小限に押さえられる効
果もある。
【0078】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明する。実施例および比較例で用いた評
価方法は以下の通り。
【0079】[皮膚有用性評価]専門パネラーを各評価
品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラ
ーが重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従っ
て評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果と
した。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性
が高いことを示す。(満点:50点)尚、サンプルは平
成12年6〜7月に沖縄および関東地方にて海水浴およ
びプールで日焼けした後、肩部分に対して連続3日間、
計4回(初日2回)使用し、3日目と1週間後にアンケ
ートにて評価を行なった。
【0080】[表1] 基 準 点 数 --------------------------------------------- 効果が高いように感じられる 5 効果が感じられる 4 効果はやや感じられる 3 効果はわずかしか感じられない 2 効果が感じられない 1
【0081】実施例1 下記の製造方法により、アフターサン用シートを作製し
た。アフターサン用シートをつくる単一の合成高分子ゲ
ル体のゲル形成用配合物と非粘着処理剤の組成を表2に
示す。このアフターサン用シートは表層水に保湿と殺菌
成分を配合することで塗布直後には患部の冷却と殺菌を
行い、ついでゲルの水分の蒸散と共にゲル内部の抗炎症
成分、保湿成分、ラジカル消去剤、美白成分、細胞増殖
活性成分が肌に徐々に拡散して持続的な効果を発揮する
ように設計した。
【0082】 [表2] 組 成 質 量% -------------------------------------------------------------------- <ゲル形成用配合物> 重合性不飽和単量体 アクリル酸 25.0 架橋性不飽和単量体 N,N' −メチレンビスアクリルアミド 0.1 重合開始剤 4%過硫酸アンモニウム水溶液 5.0 2%ピロ亜硫酸カリウム水溶液 5.0 pH調整剤 10%水酸化ナトリウム水溶液 40.0 保湿剤 グリセリン 10.0 トリエチレングリコール 10.0 抗菌剤 パラオキシ安息香酸メチル 0.3 薬効成分 可溶性卵殻膜 2.0 抗炎症剤 グリチルリチン酸ジカリウム塩 0.1 美白剤・ラジカル消去剤 プラセンタエキス 0.1 甘草エキス(水・エタノール抽出、乾燥残分4.5%) 0.1 ヒノキチオール 0.1 カンフル 0.1 l−メントール 0.2 精製水 残 量 合計 100.0 <非粘着処理剤> 架橋性因子 塩化アルミニウム六水和物(Al含有量:11%) 1.0 溶媒 エチルアルコール 50.0 生理活性成分 アロエエキス(水・PG抽出、乾燥残分14.5%) 2.0 モモの葉エキス(水・1,3−BG抽出、乾燥残分1.6%) 1.0 精製水 残 量 合計 100.0
【0083】表2に示すゲル形成用配合物のうち重合開
始剤(4%過硫酸アンモニウム水溶液および2%ピロ亜
硫酸カリウム水溶液)を除く成分を、精製水およびグリ
セリンとトリエチレングリコール(保湿剤)を溶媒として
溶解混合した後、前記重合開始剤を加えてよく攪拌し
て、ゲル形成用配合物を得た。次いで、表面にシリコー
ン樹脂(離型剤)が焼付けされたポリエチレンテレフタ
レートシート(厚さ50μm)上に厚さ1.9mmのス
ペーサーを設置し、当該スペーサーで囲まれた範囲に前
記ゲル形成用配合物を流し込んだ。なお、流し込んだゲ
ル形成用配合物の厚み方向の中間層に15デニールのナ
イロン製チュールの織布(開口率が十分に大きいもの)
を浸漬した。さらに、当該配合物の表面を、表面にシリ
コーン樹脂(離型剤)が焼付けされたポリエチレンテレ
フタレートシート(厚さ100μm)で覆い、70℃で
5分間加熱して重合を行うことにより、ゲル体の硬化を
終了させて、合成高分子ゲル体を形成した。
【0084】上記合成高分子ゲル体から、厚さ100μ
mのポリエチレンテレフタレートシートを剥がして、そ
の剥がしたゲル体表面に、表2に示す架橋性因子(塩化
アルミニウム六水和物)を溶媒(エチルアルコールおよ
び精製水)に溶解した非粘着処理剤と生理活性成分との
混合液をハケを用いて均一に、40mg/cm2(すな
わち架橋当量で、1×10-5当量/ cm2)で塗って処
理した。この処理を行うことによってゲル体表面に水が
絞りだされていることを濾紙の濡れ具合と化学分析で確
認した。さらに、この非粘着処理剤で処理したゲル体表
面に厚さ50μmのポリプロピレンシートを乗せて角を
丸く落とした10cm×7.5cmの長方形に打ち抜い
た。次いで水分の非透過性に富むアルミシートに前記シ
ートを投入し目的とする最終製品を得た。
【0085】比較例1 市販のスプレー式アフターサン用ローションを以って比
較例とした。
【0086】表3に実施例および比較例の評価結果を示
す。
【0087】 [表3] 透明性 冷感 炎症改善 肌に対する負担が少ない 色素沈着の抑制 ------------------------------------------------------------------- 実施例1 透明 50 45 45 37 比較例1 − 36 38 43 26
【0088】表3の結果より、本発明の実施例は比較例
と比べて、持続的な冷感に優れ、炎症の改善効果に優
れ、肌に対する負担が少なく、色素沈着の抑制効果があ
ることが判る。これに対して比較例1は、市販のアフタ
ーサン用のスプレー型ローションであるが、冷却効果の
持続が弱く、炎症の改善も実感が弱いものであった。ま
た、実施例1のものは、外観が透明であることによって
使用時の違和感が少なく、肌の状態を観察できるので好
評であった。
【0089】
【発明の効果】以上の結果から、本発明は、冷却効果や
水分・保湿剤の補給能に優れたシート状製剤を用いるこ
とで、日焼け後の肌の炎症を鎮め、色素沈着を緩和する
効果に優れたアフターサン用シートを提供することは明
らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 康 奈良県奈良市大安寺7丁目1番33号 (72)発明者 東 孝 奈良県桜井市桜井585番地 ローレルコー ト桜井南706号 Fターム(参考) 4C076 AA72 BB31 CC04 CC18 CC31 DD23 DD30Z DD37 DD38 EE09 EE26 FF68 4C083 AA072 AA112 AB032 AB051 AB332 AC102 AC112 AC122 AC482 AD092 AD532 AD552 BB41 CC19 DD12 EE13 EE16 EE17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外観が透明または半透明の含水ゲル体か
    らなるシート状製剤であって、同シートの内部に、開口
    率が十分に大きい編織布または不織布を厚み方向に内在
    させてあることを特徴とするアフターサン用シート。
  2. 【請求項2】 前記シートに、保湿成分が含まれている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアフターサン用シー
    ト。
  3. 【請求項3】 前記シートに、抗炎症成分および/また
    は抗菌成分が含まれていることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のアフターサン用シート。
  4. 【請求項4】 前記シートに、美白成分および/または
    ラジカル消去剤成分が含まれていることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載のアフターサン用シー
    ト。
  5. 【請求項5】 前記シートの表面が、水を含む液体成分
    で覆われていることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のアフターサン用シート。
  6. 【請求項6】 前記シートの表面を、使用時に水を含む
    液体成分で覆わせることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載のアフターサン用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005047590A1 (en) * 2003-11-14 2005-05-26 Massimo Guarducci S.R.I. Yarn, woven and non-woven fabric having moisturizing and refreshing properties for the skin and process for their production
JP2006056845A (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Teikoku Seiyaku Co Ltd バラ科植物抽出物を含有する貼布剤
CN112932971A (zh) * 2021-03-04 2021-06-11 江西思乡农业有限公司 一种黄精炮制处理装置及其炮制处理方法
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