JP2002055242A - フォトニッククリスタルファイバの製造方法 - Google Patents

フォトニッククリスタルファイバの製造方法

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JP2002055242A JP2000240731A JP2000240731A JP2002055242A JP 2002055242 A JP2002055242 A JP 2002055242A JP 2000240731 A JP2000240731 A JP 2000240731A JP 2000240731 A JP2000240731 A JP 2000240731A JP 2002055242 A JP2002055242 A JP 2002055242A
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capillary
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正俊 田中
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盛行 藤田
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俊和 御前
Kazuo Imamura
一雄 今村
Masataka Nakazawa
正隆 中沢
Hirokazu Kubota
寛和 久保田
Satoki Kawanishi
悟基 川西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 丸管のキャピラリを使用した際に生じる上記
問題点を解消するフォトニッククリスタルファイバの製
造方法を提供する。 【解決手段】 筒状のサポート管1内に、サポート管1
の中心軸と平行に多数のキャピラリ2を最密充填すると
共に、中実のコア部となるコア部材3を該サポート管の
中心軸部に配置してプリフォーム4を作成し、該プリフ
ォーム4を線引き加工により細径化するフォトニックク
リスタルファイバの製造方法において、キャピラリ2の
横断面外郭形状を、隙間を生ずることなく最密充填可能
な多角形に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトニッククリ
スタルファイバの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、SiO2を主体とするコ
ア部とクラッド部とからなり、光を伝搬する媒体として
非常によく知られている。そして、上記のようなコア部
とクラッド部とからなる光ファイバでは得ることができ
ないような大きな波長分散を発現するものとしてフォト
ニッククリスタルファイバが注目を集めている。このフ
ォトニッククリスタルファイバは、ファイバ中心を長手
方向に延び、中実又は中空に形成されたコア部と、その
コア部を囲うように設けられ、コア部に沿って延び且つ
コア部の周囲に配設された多数の細孔を有する多孔部と
を備えている。
【0003】そして、かかるフォトニッククリスタルフ
ァイバの製造方法としては、筒状のサポート管に、それ
と平行に多数のキャピラリ(丸管)を充填すると共に、
中実のコア部に形成されるコア部材を該サポート管の軸
部に配置して又は中空のコア部に形成される空間を該サ
ポート管の軸部に形成してプリフォームを作成し、その
プリフォームを線引き加工により細径化するというもの
がある。
【0004】この場合において、充填するキャピラリが
丸管であると、互いに隣接し合う3本のキャピラリが最
密充填状態に配置された際、中央に断面略三角形状の空
間が形成され、それがそのまま線引き加工されるとイン
タースティシャルサイト(interstitial site)と称さ
れる細孔がキャピラリの穴とは別個に形成されることと
なる。そして、所望の特性を有するフォトニッククリス
タルファイバを得るために、このインタースティシャル
サイトの発生を抑止する必要がある場合があり、かかる
場合、線引き加工温度を高くしてキャピラリの粘度を下
げた状態で線引き加工し、キャピラリ間に形成される断
面略三角形状の空間を塞ぐようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如く線引き加工温度を高くすると、キャピラリが変形す
る際に、本来塞がれてはいけないキャピラリの穴(格子
点部分に相当)まで塞がってしまうという問題がある。
【0006】また、線引き加工時にインタースティシャ
ルサイトとなる空間を塞ごうとすると、大幅な体積収縮
が生じることとなり、サポート管とキャピラリ束との間
に隙間が生じてしまうという問題や、また、インタース
ティシャルサイトがキャピラリの表面張力や粘性によっ
て収縮することを期待した設計を行うと、設計寸法と出
来上がり寸法との合致性が悪くなるという問題もある。
【0007】さらに、露出しているキャピラリ外側面が
多くなるので、輻射熱がプリフォームの中心部まで届か
ないことに加え、キャピラリ間に空隙が多く存在するた
めにキャピラリ間の熱伝導が悪く、プリフォーム内の温
度分布が不均一となり、線引き加工時にプリフォームの
外側部は容易に昇温するのに対し、中心部は昇温させる
のに長時間を要するという問題もある。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、丸管のキャピラリを
使用した際に生じる上記問題点を解消するフォトニック
クリスタルファイバの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、サポート管に
充填するキャピラリの横断面外郭形状を、隙間を生ずる
ことなく最密充填可能な多角形にしたものである。
【0010】具体的には、本出願の発明は、筒状のサポ
ート管内に、該サポート管の中心軸と平行に多数のキャ
ピラリを最密充填すると共に、中実のコア部となるコア
部材を該サポート管の中心軸部に配置して又は中空のコ
ア部となる空間を該サポート管の中心軸部に形成してプ
リフォームを作成し、該プリフォームを線引き加工によ
り細径化するフォトニッククリスタルファイバの製造方
法であって、上記キャピラリの横断面外郭形状が、隙間
を生ずることなく最密充填可能な多角形に形成されてい
ることを特徴とする。
【0011】上記の構成によれば、丸管のキャピラリを
使用した場合のようにキャピラリ間にインタースティシ
ャルサイトとなる空間がプリフォームに形成されないの
で、それを塞ぐために高温で線引き加工する必要がな
く、線引き温度を比較的低温とすることができ、キャピ
ラリの穴を塞ぐことなく線引き加工を行うことができ
る。
【0012】また、インタースティシャルサイトとなる
空間が形成されず、サポート管内におけるキャピラリの
体積充填率(占有率)が高くなるので、線引き加工時に
おけるキャピラリ束の収縮量は小さく、サポート管とキ
ャピラリ束との間に生じる隙間が最小限に抑えられる。
その上、キャピラリ及びサポート管の粘度、収縮率等の
制御しがたい条件を考慮することなく完成後の形状を設
計できるので、高度な寸法設計とその設計に忠実なフォ
トニッククリスタルファイバの製造が可能となる。加え
て、キャピラリ相互の接触面積が多く、キャピラリ相互
の密着度が高くなるので、キャピラリ相互の摩擦により
キャピラリの位置ずれ(相転移)が抑止されることとな
る。
【0013】さらに、インタースティシャルサイトとな
る空間が形成されず、キャピラリの外側面同士が密着す
るので、熱伝導度が高まると共に、反射による熱損失が
小さく抑えられ、輻射熱が中心部まで均一に届くことと
なり、線引き加工時におけるサポート管及びキャピラリ
束の温度の均一化が迅速に図られることとなる。従っ
て、線引き加工時にはプリフォーム全体の温度が均一と
なった以降の加工部分が製品として採取されるが、その
温度の均一化が迅速になされ、歩留まりの向上が図られ
ることとなる。
【0014】そして、キャピラリの横断面外郭形状が隙
間を生じることなく最密充填可能な多角形に形成されて
いるので、サポート管に規則的にキャピラリを整列させ
て充填するだけでよく、プリフォーム作成の作業性が極
めて優れたものとなる。
【0015】このキャピラリの横断面外郭形状が形成さ
れる隙間を生ずることなく最密充填可能な多角形として
は、正三角形及び二等辺三角形のうちのいずれかの三角
形、又は正方形、長方形、菱形、平行四辺形及び台形の
うちのいずれかの四角形、若しくは正六角形のいずれか
を例示することができる。そして、各断面の重心位置に
キャピラリの穴を設けるとすると、キャピラリの横断面
外郭形状が正三角形又は正方形若しくは正六角形の場合
には、キャピラリの穴間の間隔が均一な構造(格子間定
数が均一)のものが得られ、キャピラリの横断面外郭形
状が二等辺三角形、長方形、菱形、平行四辺形又は台形
の場合には、キャピラリの穴間の間隔が方向によって異
なる構造(格子間定数が方向によって異なる)のものが
得られることとなる。
【0016】ここで、キャピラリは、横断面外郭形状が
隙間を生ずることなく最密充填可能な多角形に形成され
た筒状のキャピラリ母材を準備し、そのキャピラリ母材
を加熱延伸して小径化することにより製造するようにす
れば容易に得ることができる。
【0017】そして、サポート管に充填する多数のキャ
ピラリにより構成されるキャピラリ群の中には、複数本
のキャピラリの外側部同士が相互に接合されて形成され
たキャピラリ複数体が含まれていてもよい。かかる構成
によれば、サポート管内にキャピラリを充填する作業の
効率化が図られると共に、隣接したキャピラリ間への別
のキャピラリの割り込みが防止され、プリフォーム作成
作業の容易化もが図られることとなる。
【0018】また、このキャピラリ複数体は、キャピラ
リの外側面同士が相互に接合されて形成されていること
が好ましい。かかる構成によれば、キャピラリの頂角同
士を接合する場合に比べてキャピラリ相互の密着度が高
くなり、線引き加工時にキャピラリ同士を融着させるの
に要する熱量が少なくてよくなるからである。
【0019】ここで、キャピラリ複数体は、横断面外郭
形状が隙間を生ずることなく最密充填可能な多角形に形
成された筒状のキャピラリ母材を所定本数準備し、その
所定本数のキャピラリ母材の外側部同士を相互に接合し
てキャピラリ複数体母材を作成し、そのキャピラリ複数
体母材を加熱延伸して小径化するようにすれば容易に得
ることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本出願の発明によ
れば、丸管のキャピラリを使用した場合のようにキャピ
ラリ間にインタースティシャルサイトとなる空間がプリ
フォームに形成されないので、それを塞ぐために高温で
線引き加工する必要がなく、線引き温度を比較的低温と
することができ、キャピラリの穴を塞ぐことなく線引き
加工を行うことができる。
【0021】また、インタースティシャルサイトとなる
空間が形成されず、サポート管内におけるキャピラリの
体積充填率(占有率)が高くなるので、線引き加工時に
おけるキャピラリ束の収縮量は小さく、サポート管とキ
ャピラリ束との間に生じる隙間を最小限に抑えることが
できる。その上、キャピラリ及びサポート管の粘度、収
縮率等の制御しがたい条件を考慮することなく完成後の
形状を設計できるので、高度な寸法設計とその設計に忠
実なフォトニッククリスタルファイバの製造が可能とな
る。加えて、キャピラリ相互の接触面積が多く、キャピ
ラリ相互の密着度が高くなるので、キャピラリ相互の摩
擦によりキャピラリの位置ずれ(相転移)を抑止するこ
とができる。
【0022】さらに、インタースティシャルサイトとな
る空間が形成されず、キャピラリの外側面同士が密着す
るので、熱伝導度が高まると共に、反射による熱損失が
小さく抑えられ、輻射熱が中心部まで均一に届くことと
なり、線引き加工時におけるサポート管及びキャピラリ
束の温度の均一化を迅速に図ることができ、歩留まりの
向上を図ることができる。
【0023】また、キャピラリの横断面外郭形状が隙間
を生じることなく最密充填可能な多角形に形成されてい
るので、サポート管に規則的にキャピラリを整列させて
充填するだけでよく、プリフォーム作成の作業性を極め
て優れたものとすることができる。
【0024】また、サポート管に充填する多数のキャピ
ラリにより構成されるキャピラリ群の中に、複数本のキ
ャピラリの外側部同士が相互に接合されて形成されたキ
ャピラリ複数体が含まれる構成とすることにより、サポ
ート管内にキャピラリを充填する作業の効率化を図るこ
とができると共に、隣接したキャピラリ間への別のキャ
ピラリの割り込みが防止され、プリフォーム作成作業の
容易化もを図ることができる。
【0025】また、キャピラリ複数体を、キャピラリの
外側面同士が相互に接合されて形成された構成とするこ
とにより、キャピラリの頂角同士を接合する場合に比べ
てキャピラリ相互の密着度を高くでき、線引き加工時に
キャピラリ同士を融着させるのに要する熱量の節約を図
ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態について
説明する。 (実施形態1)本発明の実施形態1に係るフォトニック
クリスタルファイバの製造方法を工程を追って説明す
る。 <準備工程>横断面外郭形状が正六角形であって且つ中
心に断面円形の穴が設けられたSiO2製キャピラリ母
材を加熱延伸して小径化し、キャピラリを製造する。ま
た、図1に示すように、2本のキャピラリ母材9,9の
側面同士を相互に融着接合してキャピラリ二量体母材1
0(キャピラリ複数体母材)を作成し、これを加熱延伸
して小径化し、キャピラリ二量体(キャピラリ複数体)
を製造する。このようにして、キャピラリ二量体を含
み、構成キャピラリ本数が168本となるキャピラリ群
を準備する。
【0027】また、SiO2製の円柱体に断面正6角形
の穴を中心軸に沿って設けたサポート管と、キャピラリ
と同じ形状の六角柱状のSiO2製コア部材とを準備す
る。ここで、サポート管に設けられた断面正六角形の穴
は、168本のキャピラリ(及びコア部材)をサポート
管内に最密充填して作成されるプリフォームを線引き加
工により細径化する際に、サポート管の内壁に臨む全て
のキャピラリがその内壁に接するように寸法設定されて
いる。すなわち、その寸法設定は、サポート管にキャピ
ラリ(及びコア部材)を最密充填する際において、後述
の第15層のキャピラリを充填する際には、キャピラリ
が第14層のキャピラリとサポート管の内壁との間で摩
擦により充填不可とならない程度の空間を形成し、且つ
第15層を充填した後には、第15層のキャピラリとサ
ポート管の内壁との間に極めて小さい隙間を形成するも
のである。 <キャピラリ充填工程>サポート管の内壁の一つの面を
敷きつめるようにして4本のキャピラリ二量体を並列に
並べて第1層を形成し、形成された第1層における一対
のキャピラリの間に配置されるようにキャピラリを載せ
てゆき第2層を形成する。このとき、第2層は9本のキ
ャピラリで構成されるため、4本のキャピラリ二量体と
1本のキャピラリを使用する。このようにして第7層ま
でキャピラリを充填する。そして、第8層も第7層まで
と同様にしてキャピラリの充填を行うが、真ん中に配置
される第8番目だけはキャピラリではなくコア部材を配
置する。続いて、第15層までキャピラリを充填する。
【0028】以上のようにして、図2に示すように、サ
ポート管1に168本のキャピラリ2,2,…が充填さ
れると共に、コア部材3が中心軸の位置に配置されたフ
ォトニッククリスタルファイバのプリフォーム4を作成
する。 <線引き工程>サポート管にキャピラリ及びコア部材を
充填して作成したプリフォームに加熱して延伸する線引
き加工を施して細径化(ファイバ化)する。このとき、
隣接するキャピラリ同士、キャピラリとサポート管、キ
ャピラリとコア部材は相互に融着一体化することとな
る。そうして、図3に示すように、ファイバ中心を長手
方向に延び且つ中実に形成されたコア部5と、コア部5
を囲うように設けられ且つコア部5に沿って延びる多数
の細孔を有する多孔部6と、これらを被覆するように設
けられたサポート部7とを備えたフォトニッククリスタ
ルファイバファイバ8が製造される。
【0029】上記構成のフォトニッククリスタルファイ
バ8の製造方法によれば、丸管のキャピラリを使用した
場合のようにキャピラリ間にインタースティシャルサイ
トとなる空間が形成されないので、それを塞ぐために高
温で線引き加工する必要がなく、線引き温度を比較的低
温とすることができ、キャピラリ2の穴を塞ぐことなく
線引き加工を行うことができる。
【0030】また、インタースティシャルサイトとなる
空間が形成されず、サポート管1内におけるキャピラリ
2の体積充填率(占有率)が高くなるので、線引き加工
時におけるキャピラリ2束の収縮量は小さく、サポート
管1とキャピラリ2束との間に生じる隙間が最小限に抑
えられる。その上、キャピラリ2及びサポート管1の粘
度、収縮率等の制御しがたい条件を考慮する必要がない
ので、完成後の形状についての高度な寸法設計ができ、
フォトニッククリスタルファイバ8はその設計を忠実に
実現するものとなっている。加えて、キャピラリ2相互
の接触面積が多く、キャピラリ2同士の密着度が高くな
るので、相互の摩擦によりキャピラリ2の位置ずれ(相
転移)が抑止されることとなる。
【0031】さらに、インタースティシャルサイトとな
る空間が形成されず、キャピラリ2の外側面同士が密着
するので、熱伝導度が高まると共に、反射による熱損失
が小さく抑えられ、輻射熱が中心部まで均一に届くこと
となり、線引き加工時におけるサポート管1及びキャピ
ラリ2束の温度の均一化が迅速に図られることとなる。
従って、線引き加工時にはプリフォーム4全体の温度が
均一となった以降の加工部分が製品として採取される
が、その温度の均一化が迅速になされ、歩留まりの向上
が図られることとなる。
【0032】そして、キャピラリ2の横断面外郭形状が
正六角形であるので、サポート管1に規則的にキャピラ
リ2を整列させて充填するだけでよく、プリフォーム4
作成の作業性が極めて優れることとなる。
【0033】また、サポート管1に充填する多数のキャ
ピラリ2により構成されるキャピラリ群の中には、複数
本のキャピラリ2の外側部同士が相互に接合されて形成
されたキャピラリ複数体が含まれているので、サポート
管1内にキャピラリ2を充填する作業の効率化が図られ
ると共に、隣接したキャピラリ2間への別のキャピラリ
2の割り込みが防止され、プリフォーム4作成作業の容
易化もが図られることとなる。
【0034】さらに、このキャピラリ二量体は、キャピ
ラリ2の外側面同士が相互に接合されて形成されている
ので、キャピラリ2の頂角同士を接合する場合に比べて
キャピラリ2相互の密着度が高くなり、線引き加工時に
キャピラリ2同士を融着させるのに要する熱量が少なく
てよくなる。 (実施形態2)本発明の実施形態2に係るフォトニック
クリスタルファイバの製造方法を工程を追って説明す
る。 <準備工程>横断面外郭形状が正六角形であって且つ中
心に断面円形の穴が設けられたSiO2製キャピラリ母
材を加熱延伸して小径化し、キャピラリを製造する。ま
た、同じキャピラリ母材2本の側面同士を相互に融着接
合してキャピラリ二量体母材(キャピラリ複数体母材)
を作成し、これを加熱延伸して小径化し、キャピラリ二
量体(キャピラリ複数体)を製造する。このようにし
て、キャピラリ二量体を含み、構成キャピラリ本数が5
2本となるキャピラリ群を準備する。
【0035】また、SiO2製の円柱体に断面正方形の
穴を中心軸に沿って設けたサポート管と、キャピラリと
同じ形状の六角柱状のSiO2製コア部材とを準備す
る。 <キャピラリ充填工程>サポート管の内壁の一つの面を
敷きつめるようにして4本のキャピラリ二量体を並列に
並べて第1層を形成し、形成された第1層における一対
のキャピラリの間に配置されるようにキャピラリを載せ
てゆき第2層を形成する。このとき、第2層は7本のキ
ャピラリで構成されるため、3本のキャピラリ二量体と
1本のキャピラリを使用する。このようにして第3層ま
でキャピラリを充填する。そして、第4層も第3層まで
と同様にしてキャピラリの充填を行うが、真ん中に配置
される第4番目だけはキャピラリではなくコア部材を配
置する。続いて、第7層までキャピラリを充填する。
【0036】以上のようにして、図4に示すように、サ
ポート管1に52本のキャピラリ2,2,…が充填され
ると共に、コア部材3が中心軸の位置に配置されたフォ
トニッククリスタルファイバのプリフォーム4を作成す
る。
【0037】線引き工程の構成、作用及び効果について
は、実施形態1と同一である。 (その他の実施形態)上記実施形態1及び2では、1本
のキャピラリに1つの穴が空いたものを使用したが、特
にこれに限定されるものではなく、図5に示すように、
1本のキャピラリに3つの穴が空いているようなキャピ
ラリ2を使用してもよい。このような構成によれば、同
数の穴が設けられたプリフォームを作成する場合、充填
するキャピラリの本数が少なくて済み、生産性及び作業
性の向上を図ることができる。
【0038】上記実施形態1及び2では、キャピラリの
横断面外郭形状が正六角形のものを用いたが、特にこれ
に限定されるものではなく、隙間を生ずることなく最密
充填可能な多角形であれば他の形状のものであってもよ
く、例えば、正三角形、二等辺三角形、正方形、長方
形、菱形、平行四辺形又は台形のものを例示することが
できる。そして、各断面の重心位置にキャピラリの穴を
設けるとすると、キャピラリの横断面外郭形状が正三角
形又は正方形の場合には、キャピラリの穴間の間隔が均
一な構造(格子間定数が均一)のものが得られ、キャピ
ラリの横断面外郭形状が二等辺三角形、長方形、菱形、
平行四辺形又は台形の場合には、キャピラリの穴間の間
隔が方向によって異なる構造(格子間定数が方向によっ
て異なる)のものが得られることとなる。
【0039】また、上記実施形態1及び2では、キャピ
ラリ二量体を使用したが、特にこれに限定されるもので
はなく、3本のキャピラリを並列に接合したキャピラリ
三量体や3本のキャピラリをそれぞれ相互に接合したキ
ャピラリ三量体の他、キャピラリ四量体等であってもよ
く、また、これらの組み合わせを使用してもよい。
【0040】また、上記実施形態1及び2では、コア部
材を用いることにより中実のコア部を有するフォトニッ
ククリスタルファイバを製造したが、特にこれに限定さ
れるものではなく、プリフォームの作成時に中心軸部分
に空間を形成しておくことにより、中空のコア部を有す
るものを製造することもできる。
【0041】また、上記実施形態1では断面正六角形の
穴が設けられたサポート管が用いられ、実施形態2では
断面正方形の穴が設けられたサポート管が用いられた
が、特にこれに限定されるものではなく、正三角形又は
円形の穴が設けられたサポート管を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャピラリ母材の断面図及びキャピラリ2量体
母材の断面図である。
【図2】実施形態1に係るプリフォームの断面図であ
る。
【図3】実施形態1に係るフォトニッククリスタルファ
イバの斜視図である。
【図4】実施形態2に係るプリフォームの断面図であ
る。
【図5】その他の実施形態におけるキャピラリ束の断面
図である。
【符号の説明】
1 サポート管 2 キャピラリ 3 コア部材 4 プリフォーム 5 コア部 6 多孔部 7 サポート部 8 フォトニッククリスタルファイバ 9 キャピラリ母材 10 キャピラリ二量体母材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 正俊 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 藤田 盛行 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 御前 俊和 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 今村 一雄 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 中沢 正隆 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 久保田 寛和 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 川西 悟基 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AB01Z AC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のサポート管内に、該サポート管の
    中心軸と平行に多数のキャピラリを最密充填すると共
    に、中実のコア部となるコア部材を該サポート管の中心
    軸部に配置して又は中空のコア部となる空間を該サポー
    ト管の中心軸部に形成してプリフォームを作成し、該プ
    リフォームを線引き加工により細径化するフォトニック
    クリスタルファイバの製造方法であって、 上記キャピラリの横断面外郭形状が、隙間を生ずること
    なく最密充填可能な多角形に形成されていることを特徴
    とするフォトニッククリスタルファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記キャピラリの横断面外郭形状が形成
    される隙間を生ずることなく最密充填可能な多角形は、
    正三角形及び二等辺三角形のうちのいずれかの三角形、
    又は正方形、長方形、菱形、平行四辺形及び台形のうち
    のいずれかの四角形、若しくは正六角形のいずれかであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のフォトニッククリ
    スタルファイバの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記サポート管に充填する多数のキャピ
    ラリにより構成されるキャピラリ群は、複数本のキャピ
    ラリの外側部同士が相互に接合されて形成されたキャピ
    ラリ複数体を含むことを特徴とする請求項1又は2に記
    載のフォトニッククリスタルファイバの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記キャピラリ複数体は、キャピラリの
    外側面同士が相互に接合されて形成されていることを特
    徴とする請求項3に記載のフォトニッククリスタルファ
    イバの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記キャピラリは、横断面外郭形状が隙
    間を生ずることなく最密充填可能な多角形に形成された
    筒状のキャピラリ母材を準備し、該キャピラリ母材を加
    熱延伸して小径化することにより製造されていることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載のフォト
    ニッククリスタルファイバの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記キャピラリ複数体は、横断面外郭形
    状が隙間を生ずることなく最密充填可能な多角形に形成
    された筒状のキャピラリ母材を所定本数準備し、該所定
    本数のキャピラリ母材の外側部同士を相互に接合してキ
    ャピラリ複数体母材を作成し、該キャピラリ複数体母材
    を加熱延伸して小径化することにより製造されているこ
    とを特徴とする請求項3又は4に記載のフォトニックク
    リスタルファイバの製造方法。
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