JP2002048171A - ブレーキ用シリンダ装置 - Google Patents

ブレーキ用シリンダ装置

Info

Publication number
JP2002048171A
JP2002048171A JP2000233454A JP2000233454A JP2002048171A JP 2002048171 A JP2002048171 A JP 2002048171A JP 2000233454 A JP2000233454 A JP 2000233454A JP 2000233454 A JP2000233454 A JP 2000233454A JP 2002048171 A JP2002048171 A JP 2002048171A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
cylinder
piston
male screw
shoe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000233454A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Furukawa
雅章 古川
Hiroo Nakagawa
浩夫 中川
Michio Matsuura
美千穂 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MORIOKA SANGYO KK
Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
MORIOKA SANGYO KK
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MORIOKA SANGYO KK, Nisshinbo Industries Inc, Nisshin Spinning Co Ltd filed Critical MORIOKA SANGYO KK
Priority to JP2000233454A priority Critical patent/JP2002048171A/ja
Priority to US09/917,718 priority patent/US6454057B2/en
Publication of JP2002048171A publication Critical patent/JP2002048171A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/38Slack adjusters
    • F16D65/40Slack adjusters mechanical
    • F16D65/52Slack adjusters mechanical self-acting in one direction for adjusting excessive play
    • F16D65/56Slack adjusters mechanical self-acting in one direction for adjusting excessive play with screw-thread and nut
    • F16D65/561Slack adjusters mechanical self-acting in one direction for adjusting excessive play with screw-thread and nut for mounting within the confines of a drum brake
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D51/00Brakes with outwardly-movable braking members co-operating with the inner surface of a drum or the like
    • F16D51/10Brakes with outwardly-movable braking members co-operating with the inner surface of a drum or the like shaped as exclusively radially-movable brake-shoes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/14Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
    • F16D65/16Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake
    • F16D65/22Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake adapted for pressing members apart, e.g. for drum brakes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アジャストボルトの加工性に優れ、かつエア
抜き性を改善するブレーキ用シリンダ装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 シュー間隙自動調整機構を構成するアジ
ャストボルト40であって、ブレーキシューを拡張作動
するピストン22におねじ軸部40aが非可逆的に螺合
し、このおねじ軸部40aの外周に螺設されるブレーキ
液の供給溝40bを螺旋状に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のドラムブレー
キ等に用いられるブレーキ用シリンダ装置に関し、より
詳細にはシュー間隙自動調整機構を内蔵するブレーキ用
シリンダ装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】シリンダボディのシリンダ穴に滑嵌合す
るピストンと、一方側に螺設したおねじ軸部が前記ピス
トンに螺設しためねじに非可逆的に螺合し、他方側のク
ラッチ面が前記ピストンに対向する前記シリンダ穴の底
部にクラッチ係合するアジャストボルトと、軸心に螺設
しためねじが前記アジャストボルトの他方側に螺設した
おねじ軸部に軸線方向に隙間を有して可逆的に螺合し、
かつ外周のクラッチ面が前記シリンダ穴の底部にクラッ
チ係合する駆動リングと、該駆動リングをクラッチ係合
させる方向に付勢する駆動リングばねとからなるシュー
間隙自動調整機構を内蔵するシリンダ装置であって、前
記アジャストボルトの一方側のおねじ軸部の外周にブレ
ーキ液の供給溝を形成したブレーキ用シリンダ装置が、
特開平9−229115号公報に開示されている。
【0003】このブレーキ液の供給溝を図8に基づいて
説明すると、アジャストボルトaのブレーキ液の供給溝
cは、ピストンdと非可逆的に螺合するアジャストボル
トaのおねじ軸部bの外周の全長に亙って軸線方向と平
行な直線状に形成されている。しかして、ブレーキ液の
供給溝c及びおねじ軸部bは次の2通りの加工方法によ
り製造されている。 <イ>ブレーキ液の供給溝をフライス盤で切削加工後、
おねじを旋削盤で切削加工している。 <ロ>おねじを旋削盤または転造盤で加工後、ブレーキ
液の供給溝をフライス盤で切削加工している。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】前述した従来のブレ
ーキ用シリンダ装置を構成するアジャストボルトにあっ
ては、次のような問題点がある。 <イ>おねじの加工に先行してブレーキ液の供給溝cを
フライス盤で加工する場合、ねじ部にバリが発生する恐
れは全くないが、おねじ軸部bのねじ加工は別種の工作
機械(旋削盤)での加工となり、ワークの搬送や付け替
えに多くの時間と工数を要し、アジャストボルトaのコ
ストが嵩む。 <ロ>おねじ加工後にブレーキ液の供給溝cをフライス
盤で切削加工する方法では、加工条件や刃具の管理を徹
底したとしてもねじ部にバリが発生する恐れがある。 <ハ>ブレーキ液の供給溝cの加工はねじ部のバリを避
けるために、おねじの加工に先行して行なうことが好ま
しい。しかしながら、ブレーキ液の供給溝cがアジャス
トボルトaの軸線方向と平行な直線状であるため、おね
じ加工の多量生産に好適な転造盤による塑性加工方法
は、ワークであるアジャストボルトaの転造時における
回転姿勢が不安定となり、大きなねじ製造公差を設定し
なければならず、バックラッシュのバラツキを小さく抑
えなければならないようなアジャストボルトには採用で
きない。 <ニ>ブレーキ液を供給溝cから供給した時、ブレーキ
液はアジャストボルトaが螺合する奥の袋状部の内面を
旋回するように流れるから、エア抜き性が芳しくない。
【0005】本発明は以上の点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは加工性に優れ、かつエア抜
き性を改善できるブレーキ用シリンダ装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる発明
は、シリンダボディのシリンダ穴に滑嵌合するピストン
と、一方側に螺設したおねじ軸部が前記ピストンに螺設
しためねじに非可逆的に螺合し、他方側のクラッチ面が
前記ピストンに対向するシリンダ穴の底部にクラッチ係
合するアジャストボルトと、軸心に螺設しためねじが前
記アジャストボルトの他方側に螺設したおねじ軸部に軸
線方向に隙間を有して可逆的に螺合し、かつ外周のクラ
ッチ面が前記シリンダ穴の底部にクラッチ係合する駆動
リングと、該駆動リングをクラッチ係合させる方向に付
勢する駆動リングばねとからなるシュー間隙自動調整機
構を内蔵するブレーキ用シリンダ装置において、前記ア
ジャストボルトの一方側の非可逆的なおねじ軸部の外周
に、螺旋状のブレーキ液の供給溝が全長に亙って形成さ
れていることを特徴とする、ブレーキ用シリンダ装置を
提供する。この請求項1に係わる発明によればアジャス
トボルトの製造コストが抑えられ、且つ、シリンダ内の
エア抜き性を良好に改善できるといった特有の作用効果
を得ることができる。
【0007】請求項2に係わる発明は、請求項1におい
て、アジャストボルトのブレーキ液の供給溝が、おねじ
軸部のおねじと同じ加工方法の転造加工又は旋削加工に
より形成されていることを特徴とする、ブレーキ用シリ
ンダ装置を提供する。この請求項2に係わる発明によれ
ば、上述の請求項1に係わる発明による効果に加えて、
アジャストボルトのおねじ軸部のねじ加工とブレーキ液
の供給溝の加工を同一の工作機械で加工できるという特
有の効果を得ることができる。
【0008】更に本発明は、請求項1又は請求項2にお
いて、ブレーキ用シリンダ装置が、隔壁で区画された左
右一対のシリンダ穴を備える両口開放形であって、この
シリンダ穴の一方側に前記シュー間隙自動調整機構が内
蔵されていることを特徴とする、ブレーキ用シリンダ装
置を提供する。本発明においても前述の請求項1及び請
求項2と同様の作用効果を得ることができる。
【0009】更に本発明は、請求項1又は請求項2にお
いて、ブレーキ用シリンダ装置が、一方にシリンダ穴を
備える片口開放形であって、このシリンダ穴に前記シュ
ー間隙自動調整機構が内蔵されていることを特徴とす
る、ブレーキ用シリンダ装置を提供する。本発明におい
ても前述の請求項1及び請求項2と同様の作用効果を得
ることができる。
【0010】更に本発明は、請求項1又は請求項2にお
いて、ブレーキ用シリンダ装置が、隔壁で区画された左
右一対のシリンダ穴を備える両口開放形であって、この
両シリンダ穴に前記シュー間隙自動調整機構が左右対称
に内蔵されていることを特徴とする、ブレーキ用シリン
ダ装置を提供する。本発明においても前述の請求項1及
び請求項2と同様の作用効果を得ることができる。
【0011】
【本発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発
明の実施の形態について説明する。本発明の実施例1に
係わる両口開放形のブレーキ用シリンダ装置を具備する
ドラムブレーキについて、図1〜図5を基に説明する。
【0012】<イ>ドラムブレーキの全体構成 図1に本発明による両口開放形のブレーキ用シリンダ装
置(以降、「シリンダ装置」と言う)20,20を適用
したデュオツーリーディング形(D2L形)ドラムブレ
ーキを示す。10はバックプレートで静止部材である車
体等に固定される。このバックプレート10の図1にお
ける上下には、一対のシリンダ装置20,20がボルト
等で以って固定されている。11,12は左右一対のブ
レーキシューで、夫々円弧状のシューリム11a,12
aの内面に断面T字形に半月状のシューウェブ11b,
12bを接合すると共に、シューリム11a,12aの
外周面にライニング11c,12cを固着して構成され
ている。そして、一対のブレーキシュー11,12のシ
ューウェブ11b,12bの中間部がシューホールド機
構13,14により可動的に支持され、ライニング11
c,12cの表面が図示しないブレーキドラムの摺動面
に所定の隙間を存して整列している。又、シューウェブ
11b,12bの上下の各隣接端は各シリンダ装置2
0,20の左右のピストンに夫々係合している。15,
15は一対のシューリターンスプリングでシューウェブ
11b,12b間に張設されている。
【0013】<ロ>シリンダ装置 図1における一対のシリンダ装置20と20は略同一の
構成であって、ブレーキ中心に対して180°回転させ
た状態に配設されている。先ず図2に基づいて、図1に
おける上方側の構成を詳細に説明する。
【0014】[シリンダボディ]シリンダボディ21に
はその両端から有底のシリンダ穴21a,21bが同一
軸線上に穿設され、この両底部の間に隔壁21cが形成
されている。一方のシリンダ穴21aの奥部の液室20
aには給排液用のポート穴が穿設され、図示しないマス
タシリンダとの間でブレーキ液を給排できる構造になっ
ている。前記隔壁21cのシリンダ軸心には、図面右側
から左側へ向けて多段的に拡径する貫通穴21dが穿設
され、その内周面に第1円錐面21eと第2円錐面21
fとが形成されている。
【0015】[第1ピストン]図面左側の第1ピストン
22はピストン本体23とピストンヘッド24とから成
り、両者は相対回転可能に嵌合している。そして、ピス
トンカップ25を外装したピストン本体23が一方のシ
リンダ穴21aに滑嵌合している。このピストン本体2
3の左方にはシュー間隙手動調整用の歯輪26が相対回
転不能に嵌着され、前記ピストン本体23とピストンヘ
ッド24との接合部を抱持するクリップ27で以って実
質的に一体化(各部品は分解可能)されている。又、ピ
ストン本体23の軸心の右方から盲穴23aが穿設さ
れ、この盲穴23aに非可逆的なめねじが螺設されてい
る。ピストンヘッド24の左端にはシュー係合溝24a
が形成されており、このシュー係合溝24aに前記した
一方のブレーキシュー11のシューウェブ11bが係合
し、ピストンヘッド24の回転が規制されている。ピス
トン本体23とシリンダボディ21との間には、一方の
シリンダ穴21aの開口を封止する防塵防水用のダスト
ブーツ28が取り付けられている。
【0016】[第2ピストン]図面右側の他方のシリン
ダ穴21bにはピストンカップ35を外装した第2ピス
トン32が滑嵌合している。第2ピストン32の右方に
はシュー係合溝32aが形成され、左方には盲穴32c
が穿設されている。そして、前記シュー係合溝32aに
前記した他方のブレーキシュー12のシューウェブ12
bが係合している。又、第2ピストン32とシリンダボ
ディ21との間にもダストブーツ38が取り付けられて
いる。
【0017】次いで、図2〜図5に基づいて、シュー間
隙自動調整機構の構成部品について説明する。 [アジャストボルト]アジャストボルト40には、その
一方側(図2及び図3の左方)に非可逆的なおねじが螺
設されていると共に、このおねじ軸部40aの全長に亙
って連続した螺旋状のブレーキ液の供給溝40bが形成
されている。そして、前記おねじ軸部40aが前記ピス
トン本体23の盲穴23aのめねじと非可逆的に螺合し
ている。ここで「非可逆的に螺合」とは、第1ピストン
22とアジャストボルト40との間に軸方向の推力が作
用したとき、通常は両部材の相対的回転を生じない螺合
構造を意味する。又、アジャストボルト40の他方側
(図2及び図3の右方)にはOリング41が外装されて
おり、このOリング41が前記第2ピストン32の盲穴
32cに弾接して嵌合している。更に、アジャストボル
ト40の中間の大径部には可逆的なおねじが螺設されて
おり、このおねじ軸部40cに隣接して形成された円錐
面40dが前記シリンダボディ21の第1円錐面21e
にクラッチ係合している。アジャストボルト40の軸心
には貫通穴40eが穿設され、この貫通穴40eと直交
する貫通穴40fが他方側の軸部に穿設されている。
【0018】[駆動リング]平板状の駆動リング42に
は、その軸心に可逆的なめねじが螺設されていると共
に、外周に円錐面42aが形成されている。そして、こ
のめねじが前記アジャストボルト40のおねじ軸部40
cに軸線方向に所定の隙間(バックラッシュ)を存して
可逆的に螺合している。ここで「可逆的に螺合」とは、
アジャストボルト40と駆動リング42との間に軸方向
の推力が作用したとき、通常は両部材の相対的回転を生
じる螺合構造を意味する。又、駆動リング42の円錐面
42aは、この駆動リング42と前記アジャストボルト
40の鍔部40gとの間に縮設した円錐状の駆動リング
ばね43により、前記シリンダボディ21の第2円錐面
21fにクラッチ係合している。
【0019】尚、アジャストボルト40の軸心の貫通穴
40eの右方には、コイルばね44が位置決めされた縮
設状態で収容され、このコイルばね44の右方にロケー
タ45の軸部45aが嵌挿されていると共に、ロケータ
45の先端頂部45bが前記第2ピストン32の盲穴3
2cの底面に着座している。これらのコイルばね44と
ロケータ45及び前記Oリング41の機能は、ブレーキ
作動時における前記アジャストボルト40の円錐面40
dのクラッチ係合が解除され、しかもアジャストボルト
40に振動が加わった時の盲動を阻止するものであるか
ら、必要に応じて適宜設置すればよく、必須部品ではな
い。
【0020】<ハ>アジャストボルトのおねじとブレー
キ液の供給溝の加工について 図3に示すように、アジャストボルト40のブレーキ液
の供給溝40bはおねじ軸部40aの全長に亘って連続
して螺旋状に形成されている。
【0021】前記螺旋状の供給溝40bはブレーキ液を
効率的に給送するため、おねじ軸部40aのねじ山の谷
底よりも深く、且つ、そのピッチは当然ねじ山のピッチ
よりも広く形成されている。このブレーキ液の供給溝4
0bの螺旋方向はおねじの螺旋方向に対して同一方向
か、又は逆方向のいずれの方向でもよい。
【0022】しかして、前記ブレーキ液の供給溝40b
の加工はおねじの加工に先行して周知の同一の工作機
械、例えば、旋削盤による切削によりおねじ部にバリを
発生させることなく加工できる。又、多量生産の場合に
は、ブレーキ液の供給溝40bを転造盤で塑性加工し終
えたアジャストボルト40の途中工程品をねじ転造機に
自動供給し、前記供給溝40bの加工と同じように、お
ねじを塑性加工するようにすれば生産効率を一層向上で
きる。このねじ転造加工を採用する時には、ワークであ
るアジャストボルト40の転造時における回転姿勢を安
定させる面から、前記供給溝40bのピッチはできるだ
け大きい方が望ましい。但し、ピッチの大きい前記供給
溝40bを旋削加工で行い、ピッチの小さいおねじを転
造加工で行うようにしてもよく、この加工方法において
もフライス盤を使用する従来例に比べて、生産効率が向
上すること明らかである。また、少量生産時には両加工
を旋削加工で行い得ることは容易に理解できる。
【0023】<ニ>ブレーキ作動とシュー間隙調整作動 次に、ブレーキ作動とシュー間隙調整作動について、図
1〜図3を基に説明する。尚、両シリンダ装置20,2
0のシュー間隙調整作動は同じであるから、一方のみに
ついて説明する。
【0024】[ブレーキ作動]図1において、一方のシ
リンダ穴21aの奥部の液室20aへブレーキ液を給液
すると、両シリンダ装置20と20同士がブレーキパイ
プ(図示せず)で接続されているから、シューリターン
スプリング15,15力に抗して両ブレーキシュー1
1,12の上下隣接端を拡開し、夫々のライニング11
c,12cをブレーキドラム(図示せず)に摩擦係合さ
せる。今、ブレーキドラムが図1における矢F方向に回
転している場合には、第2ピストン32,32がアンカ
ーとして機能し、ブレーキドラムが矢Fと反対の方向に
回転している場合には、第1ピストン22,22とアジ
ャストボルト40,40(一方のみ図示)とがアンカー
として機能する。この時、両ブレーキシュー11,12
はブレーキドラムの回転方向が何れの回転方向であって
も自己サーボ性を有するから、デュオツーリーディング
形(D2L形)ブレーキとして作用する。
【0025】[シュー間隙手動調整作動]ブレーキ内を
点検・整備する時等には、ブレーキシュー11の外径を
手動で以って拡縮できることが望ましい。即ち、図示し
ないブレーキドラムが摩滅してライニング11cが嵌ま
り込んだり、シュー間隙が詰まり過ぎていたり、シュー
リターンスプリング15,15の張力が大きくて取り外
し難い場合にはブレーキシュー11の外径を縮径したい
し、又、車両の所有者には、ブレーキシュー11の外径
を拡径してシュー間隙を詰め、操作フィーリングが良好
な状態で手渡したい。斯くの如く、手動調整を必要とす
る場合には、ブレーキ外から工具を挿入して歯輪26を
回転すると、アジャストボルト40はその円錐面40d
がシューリターンスプリング15,15力で以って回転
不能にクラッチ係合し、ピストンヘッド24はシューウ
ェブ11bで回転を規制されているから、前記歯輪26
と実質的に一体のピストン本体23を回転させて螺出・
入でき、ブレーキシュー11の外径を任意に調整し得
る。
【0026】[シュー間隙自動調整作動]図1におい
て、図示しないブレーキドラムが矢F方向に回転し、且
つ、ブレーキシュー11のライニング11cが摩滅して
いる時にブレーキ作動すると、第1ピストン22とこれ
に非可逆的に螺合するアジャストボルト40の作動スト
ロークが、アジャストボルト40のおねじ軸部40cに
可逆的に螺合する駆動リング42との隙間(バックラッ
シュ)を越える。この時、駆動リング42はその外周の
円錐面42aの摩擦力が減少するから、駆動リングばね
43の付勢力で以ってシリンダボディ21の第2円錐面
21fとの間に滑りを生じて回転する。次いで、ブレー
キを開放すると、第1ピストン22と共にアジャストボ
ルト40がリターンスプリング15,15力により後退
する。この時、アジャストボルト40の駆動リング42
との可逆的な螺合部の隙間(バックラッシュ)は、アジ
ャストボルト40の円錐面40dがシリンダボディ21
の第1円錐面21eに当接する前になくなる。それ以降
は、駆動リング42の円錐面42aがシリンダボディ2
1の第2円錐面21fにクラッチ係合して回転を阻止さ
れるから、アジャストボルト40はその円錐面40dが
シリンダボディ21の第1円錐面21eにクラッチ係合
するまで回転し、第1ピストン22を進出させて常にシ
ュー間隙を自動的にほぼ一定に保つ。尚、ブレーキドラ
ムが矢Fと反対の方向に回転している場合には、ライニ
ング11cがブレーキドラムに当接した後に第2ピスト
ン32が進出するのみで、シュー間隙自動調整機構には
何ら影響を及ぼさない。
【0027】<ホ>エア抜きについて シリンダ装置20,20の内部にエアが残留している
と、エアが圧縮されて作動ストロークが増大したり、ス
ポンジ的なブレーキとなって不快感を与えるから、殊に
市場における整備工場においてもできるだけ完全にエア
の抜き取りができ、且つ、その作業を迅速に行えること
が要求される。図2及び図3において、一方のシリンダ
穴21aの奥部の液室20aにブレーキ液を加圧して給
液すると、先ずブレーキ液は螺旋状の供給溝40bに沿
って回転しながら進行し、ピストン本体23の盲穴23
aの奥部の内面に噴射され、この奥部内で渦流が形成さ
れてエアと共に貫通穴40e内に給送される。更に、ブ
レーキ液が加圧されてシューリターンスプリング15,
15力に抗して第1ピストン22と共にアジャストボル
ト40が進出し始めると、シリンダボディ21の第1円
錐面21eとの間からもブレーキ液が給送されるから、
貫通穴40fを通過したブレーキ液が前記軸心の貫通穴
40eに給送されたブレーキ液と衝突しながら、液室2
0aと連通する図示しない排出口に設けたブリーダを緩
めることにより、エアと共に排出される。従来は、この
エア抜き作業に多くの回数を要して手間が掛かっていた
ものが、ブレーキ液を渦流と成して攪拌するようにした
ことにより、エア抜きが効率的に行えるようになり、作
業回数を減らし得る。尚、第2ピストン32の盲穴32
cの奥部のエアは、アジャストボルト40の往復動によ
り押し出されて排出される。
【0028】図6に本発明の実施例2を示す。本実施例
2は周知のツーリーディング形(2L形)のドラムブレ
ーキに適用した片口開放形のシリンダ装置50の実施例
を示す。尚、本実施例以降の説明に際し、前述した実施
例1と同一の機能を有する部品及び部位については、同
一の符号を付してその構成及び作用効果の説明を省略す
る。
【0029】本実施例2にあっては、シリンダボディ5
1の一方のみから有底のシリンダ穴51aを穿設し、こ
のシリンダ穴51aの奥部には前述した実施例1におけ
る第1円錐面21e、第2円錐面21fに相当する円錐
面51e,51fが夫々形成され、これらの各部に実施
例1の一方のシリンダ穴21a側の各部品を装着したも
のである。従って、前記シリンダ穴51aの奥穴底にロ
ケータ45の先端頂部が着座する。又、図におけるシリ
ンダボディ51の右端には、ブレーキシューのシューウ
ェブを支承する切欠き溝51gが形成されている。
【0030】図7に本発明の実施例3を示す。本実施例
3は殊に周知のリーディング・トレーリング形(LT
形)のドラムブレーキに好適な他の両口開放形のシリン
ダ装置60の実施例を示すが、前述したデュオツーリー
ディング形(D2L形)ドラムブレーキにも適用し得
る。
【0031】本実施例3に係わるシリンダ装置60はそ
の内蔵部品等が左右対称の構造体であって、前述した実
施例1におけるシュー間隙自動調整機構等を左右に備え
ている。従って、シリンダボディ61の隔壁61cの軸
心には、左右に向けて多段的に拡径する貫通穴61dが
穿設され、その内周面の夫々に第1円錐面61e,61
eと第2円錐面61f,61fとが形成されている。
又、前記貫通穴61dに隣接する隔壁61cには、両シ
リンダ穴61a,61bを連通する液路61hが穿設さ
れている。更に、アジャストボルト40,40の後端同
士が同一軸線上で向き合う構造となるため、アジャスト
ボルト40,40の軸心の貫通穴40e,40eには、
夫々のアジャストボルト40,40をピストン本体2
3,23方向へ軽く付勢するよう共通のコイルばね44
が縮設されている。
【0032】尚、前述した実施例1の図1におけるシリ
ンダ装置20,20は上下に配設した例を図示している
が、本発明に係わる実施例1〜実施例3のシリンダ装置
20,50,60を実用するに際しては、これに限定さ
れるものでないこと明らかである。
【0033】
【発明の効果】本発明のブレーキ用シリンダ装置は、以
上説明したようになるから次のような効果を得ることが
できる。 <イ>アジャストボルトの一方側のおねじ軸部の外周に
形成するブレーキ液の供給溝を螺旋状に形成したから、
ブレーキ液の供給溝とおねじとが同一の工作機械で加工
できる。この為、アジャストボルトの製造に掛かる時間
とコストを削減できる。 <ロ>又、ブレーキ液の供給溝を螺旋状に形成したか
ら、おねじの転造加工時にワークであるアジャストボル
トの外周がダイスに滑らかに接面し、その回転姿勢が安
定する。従って、おねじ加工の多量生産に好適な転造盤
による塑性加工を採用する場合にも、ねじの製造公差を
拡げる必要がなく、惹いてはシュー間隙調整の安定性を
向上できる。 <ハ>更に、ブレーキ液の供給溝を螺旋状にしたから、
この供給溝に給送されたブレーキ液がアジャストボルト
の奥部の盲穴内で渦流となって攪拌され、ブレーキ液と
共に盲穴内のエアを効率的に排出でき、エア抜き性を大
幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る両口開放形のシリン
ダ装置を適用したドラムブレーキの平面図
【図2】 図1のシリンダ装置の縦断面図
【図3】 図2のシュー間隙自動調整機構部を拡大した
断面図
【図4】 図3の可逆的に螺合する部分の図
【図5】 図4のV−V断面図
【図6】 本発明の実施例2に係わる片口開放形のシリ
ンダ装置の横断面図
【図7】 本発明の実施例3に係わる両口開放形のシリ
ンダ装置の縦断面図
【図8】 本発明が前提とするシュー間隙自動調整部を
拡大した断面図
【符号の説明】
10 バックプレート 11,12 ブレーキシュー 20,50,60 シリンダ装置 21,51,61 シリンダボディ 21a,21b,51a,61a,61b シリンダ穴 21c,61c 隔壁 21e,51e,61e 第1円錐面 21f,51f,61f 第2円錐面 22 第1ピストン 32 第2ピストン 40 アジャストボルト 40a 非可逆的なおねじ軸部 40b ブレーキ液の供給溝 40c 可逆的なおねじ軸部 40d 円錐面 40e 軸心の貫通穴 40g 鍔部 42 駆動リング 42a 円錐面 43 駆動リングばね
フロントページの続き (72)発明者 中川 浩夫 愛知県名古屋市南区豊田五丁目14番25号 日清紡績株式会社名古屋工場内 (72)発明者 松浦 美千穂 三重県三重郡川越町亀崎新田字下新田77 森岡産業株式会社川越事業所内 Fターム(参考) 3J058 AA03 AA07 AA13 AA17 AA24 AA28 AA33 AA37 BA57 BA61 BA69 CC35 CC98 DA24 FA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボディのシリンダ穴に滑嵌合す
    るピストンと、一方側に螺設したおねじ軸部が前記ピス
    トンに螺設しためねじに非可逆的に螺合し、他方側のク
    ラッチ面が前記ピストンに対向するシリンダ穴の底部に
    クラッチ係合するアジャストボルトと、軸心に螺設した
    めねじが前記アジャストボルトの他方側に螺設したおね
    じ軸部に軸線方向に隙間を有して可逆的に螺合し、かつ
    外周のクラッチ面が前記シリンダ穴の底部にクラッチ係
    合する駆動リングと、該駆動リングをクラッチ係合させ
    る方向に付勢する駆動リングばねとからなるシュー間隙
    自動調整機構を内蔵するブレーキ用シリンダ装置におい
    て、 前記アジャストボルトの一方側の非可逆的なおねじ軸部
    の外周に、螺旋状のブレーキ液の供給溝が全長に亙って
    形成されていることを特徴とする、ブレーキ用シリンダ
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、アジャストボルトの
    ブレーキ液の供給溝が、おねじ軸部のおねじと同じ加工
    方法の転造加工又は旋削加工により形成されていること
    を特徴とする、ブレーキ用シリンダ装置。
JP2000233454A 2000-08-01 2000-08-01 ブレーキ用シリンダ装置 Pending JP2002048171A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000233454A JP2002048171A (ja) 2000-08-01 2000-08-01 ブレーキ用シリンダ装置
US09/917,718 US6454057B2 (en) 2000-08-01 2001-07-31 Brake cylinder

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000233454A JP2002048171A (ja) 2000-08-01 2000-08-01 ブレーキ用シリンダ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002048171A true JP2002048171A (ja) 2002-02-15

Family

ID=18725971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000233454A Pending JP2002048171A (ja) 2000-08-01 2000-08-01 ブレーキ用シリンダ装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6454057B2 (ja)
JP (1) JP2002048171A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102338177A (zh) * 2011-09-22 2012-02-01 芜湖恒坤汽车部件有限公司 制动轮缸内活塞润滑机构
US20160286047A1 (en) * 2015-03-27 2016-09-29 Avaya Inc. Pre-login agent monitoring
DE102017218219A1 (de) * 2017-10-12 2019-04-18 Continental Teves Ag & Co. Ohg Spreizeinheit für Trommelbremse mit Verschleißwegnachstellung und die Trommelbremse
CN115199680B (zh) * 2022-07-08 2024-03-19 潍柴动力股份有限公司 一种行走马达用强制解除制动装置及方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1418681A (en) * 1972-03-03 1975-12-24 Girling Ltd Internal shoedrum brakes
GB1419115A (en) * 1972-03-23 1975-12-24 Girling Ltd Shoe drum brakes provided with automatic adjusters
JPS55134535U (ja) * 1979-03-17 1980-09-24
GB2121494B (en) * 1982-03-26 1985-09-25 Nissin Kogyo Kk Self-adjusting brakes
SE8605118L (sv) * 1985-11-29 1987-05-30 Akebono Brake Ind Bromscylinder med inbyggd sjelvjusteringsanordning
US5246091A (en) * 1992-06-01 1993-09-21 General Motors Corporation Drum brake wheel cylinder with internal adjuster
JPH07208518A (ja) * 1994-01-21 1995-08-11 Nisshinbo Ind Inc ブレーキシリンダ、及びそのエア抜き方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6454057B2 (en) 2002-09-24
US20020017438A1 (en) 2002-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6805376B2 (ja) リベッティング方法
US8366119B2 (en) Tool with replaceable tip
US9862040B2 (en) Mechanism for enhanced, bi-directional fine adjustment of cutting insert cartridges in machine tools
JP5536163B2 (ja) ネジ山付留め具のための渦巻型駆動システム
US6688988B2 (en) Looking thread cold forming tool
JP2007061889A (ja) 拡管工具
US20110250028A1 (en) Tool head for a rotating tool
KR20120024593A (ko) 유체 흐름 구성물을 갖는 밀링 공구
JP2004531403A (ja) ハブアセンブリ保持用チャック
JP2002048171A (ja) ブレーキ用シリンダ装置
CA2466774C (en) A milling tool holder with differential screw
US9157481B2 (en) Clamping system for detachably connecting two preferably rotationally symmetrical parts
CA3058788C (en) Shaft-expanding cone lock
EP2859978A1 (en) Indexable rotating tool
JP2008062316A (ja) 旋盤の主軸制動装置及びワークの加工方法
JP2005042925A (ja) スプライン凹部及び駆動工具を備えた締結具システム
US20080145184A1 (en) Fastening Device
WO2022131200A1 (ja) ディスクブレーキ用キャリパボディのキャリパ半体製造方法及びディスクブレーキ用キャリパボディのキャリパ半体並びにディスクブレーキ用キャリパボディの提供方法
JPH08177837A (ja) 回転防止装置付き高強度トルク型ブラインドボルト
CN114951850B (zh) 带有扩孔器部分和螺纹切割部分的混合螺纹丝锥
JP4378813B2 (ja) ドローダウンチャック
JP6556186B2 (ja) ねじ切りダイス用アタッチメント
JP2007007820A (ja) ホーニング加工方法およびホーニング加工装置
US20130084141A1 (en) Rotatable cutting tool
JP2000081059A (ja) シュー間隙自動調整機構付シリンダ装置