JP2002047376A - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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Abstract
の特性に優れたポリブタジエンゴムを提供する。 【解決手段】 (A)特定の天然ゴム及び/又はジエン
系合成ゴム成分10〜80重量%、(B)特定の補強ポ
リブタジエンゴム成分5〜60重量%、並びに(C)特
定の繊維強化ゴム成分5〜70重量%からなるゴム組成
物であって、(B)成分が還元比粘度が0.5〜4であ
るシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを主成
分とする沸騰n−ヘキサン不溶分1〜30重量%と、高
シス−1,4−ポリブタジエンを主成分とする沸騰n−
ヘキサン可溶分70〜99重量%からなる補強ポリブタ
ジエンゴムであり、(C)成分が加硫可能なエラストマ
−からなるマトリックス中に、主鎖にアミド基を有する
熱可塑性ポリマーが微細繊維状に分散しており、該熱可
塑性ポリマーがマトリックスと結合している繊維強化ゴ
ムである。
Description
産業用自動車タイヤなどの部材に好適な高硬度、高弾性
率ゴム組成物に関する。
エネルギーの観点から、ゴムの硬度、弾性、耐摩耗性、
機械的性質、及び動的特性(発熱特性やtanδ)を改
良することが検討されてきた。このようなゴムとして、
高シス−1,4−ポリブタジエン(以下「高シスポリブ
タジエン」)のマトリックス中にシンジオタクチック−
1,2−ポリブタジエン(SPBD)を分散させた改良
ポリブタジエンゴムが提案された(特公昭49−176
66号)。このポリブタジエンゴムは、SPBDが高シ
スポリブタジエンのマトリックス中に繊維状に分散した
構造を有しているため、従来のゴム、例えば高シスポリ
ブタジエン単味のゴム等と比較して硬度及び弾性が高く
耐屈曲亀裂成長性に優れているという特徴を有してい
る。
たタイヤ部材も各種提案されている。このようなものと
して、例えばトレッドに使用した例(特公昭63−13
55号)やサイドウォールに使用した例(特公昭55−
17059号)等がある。
結晶を含有するジエン系ゴム成分と充填剤、イオウを配
合してなる高硬質ゴム組成物をベース部に用いた産業用
トラクッシュタイヤが開示されている。特開平6−19
2479号公報には、熱可塑性ポリアミド短繊維とジエ
ン系ゴムとを化学結合してなるマスターバッチゴム、ジ
エン系ゴム、カーボンブラック、ノボラック型変性フェ
ノール系樹脂を含有するゴム組成物が開示されている。
ドタイヤ、あるいは、ビードフィラ−やチェーファーな
どビードゴムなどには、走行安定性、形状維持、低ロス
化の観点から、低伸長時での弾性率、硬度などがさらに
高いゴム組成物が望まれていた。
ポリブタジエンゴムの長所をそのまま保持しつつ、硬度
及び弾性(特に低伸長化での弾性)などの特性に優れた
ポリブタジエンゴムを提供することを目的とする。
び/又はジエン系合成ゴム成分10〜80重量%、
(B)補強ポリブタジエンゴム成分5〜60重量%、並
びに(C)繊維強化ゴム成分5〜70重量%からなるゴ
ム組成物であって、該(B)成分及び(C)成分が下記
の特徴を有するゴム組成物に関する。 (B)成分:還元比粘度(135℃における濃度0.2
g/dl・o−ジクロロベンゼン)が0.5〜4である
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを主成分
とする沸騰n−ヘキサン不溶分1〜30重量%と、高シ
ス−1,4−ポリブタジエンを主成分とする沸騰n−ヘ
キサン可溶分70〜99重量%からなる補強ポリブタジ
エンゴム。 (C)成分:(c−1)加硫可能なエラストマ−からな
るマトリックス中に、主鎖にアミド基を有する熱可塑性
ポリマーが微細繊維状に分散しており、該熱可塑性ポリ
マーがマトリックスと結合している繊維強化ゴム。
硫可能なエラストマ−からなるマトリックス中に、主鎖
にアミド基を有する熱可塑性ポリマーが微細繊維状に分
散しており、該熱可塑性ポリマーがマトリックスと結合
している繊維強化ゴム並びに(c−2)天然ゴム及び/
又はジエン系合成ゴムからなることを特徴とする上記の
ゴム組成物に関する。
硫可能なエラストマ−からなるマトリックス中に、主鎖
にアミド基を有する熱可塑性ポリマーが微細繊維状に分
散しており、該熱可塑性ポリマーがマトリックスと結合
している繊維強化ゴム、(c−2)天然ゴム及び/又は
ジエン系合成ゴム、並びに(c−3)カーボンブラック
からなることを特徴とする上記のゴム組成物に関する。
加硫可能なエラストマ−及びポリオレフィンからなるこ
とを特徴とする上記のゴム組成物に関する。
ポリオレフィンの連続相に加硫可能なエラストマ−が分
散している構造からなることを特徴とする上記のゴム組
成物に関する。
ン系合成ゴム成分10〜80重量%、(B)補強ポリブ
タジエンゴム成分5〜60重量%、並びに(C)繊維強
化ゴム成分5〜70重量%からなるゴム組成物であっ
て、加硫物のM10が30kg/cm2以上、硬度が8
5以上、圧縮永久歪(CS)が70%以下であることを
特徴とするゴム組成物に関する。
としては、天然ゴム、ジエン系合成ゴムが挙げられる。
具体的には、天然ゴム、高シスポリブタジエンゴム、低
シスポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、
イソプレンゴム、アクリロニトリルーブタジエンゴムな
どのジエン系ゴム等があげられる。これらの中でも、天
然ゴムが好ましい。又、これらのゴムをエポキシ変性、
シラン変性、マレイン変性などをしたものも用いられ
る。
比粘度(135℃における濃度0.2g/dl・o−ジ
クロロベンゼン)が0.5〜4であるシンジオタクチッ
ク−1,2−ポリブタジエンを主成分とする沸騰n−ヘ
キサン不溶分1〜30重量%と、高シス−1,4−ポリ
ブタジエンを主成分とする沸騰n−ヘキサン可溶分70
〜99重量%からなるポリブタジエンゴムである。成分
沸騰n−ヘキサン不溶分の割合は、1〜30重量%、好
ましくは3〜15重量%である。沸騰n−ヘキサン不溶
分の割合が上記範囲より少ないと、本ゴム組成物の硬
度、弾性率、及び破壊強度が低下するという問題が生じ
る。一方、上記範囲より多い場合は配合物MLが高くな
りすぎ、加工性に難が生じる。ここで「配合物」とは、
(A)、(B)、及び(C)成分を配合したゴム組成物
にカーボンブラックやプロセスオイル、加硫剤等を配合
したものをいう。
ベンゼン中130℃で測定した粘度の値から計算した還
元粘度の値が、0.5〜4の範囲にあることが必要であ
る。還元粘度が0.5よりも小さいと、沸騰n−ヘキサ
ン不溶分が沸騰n−ヘキサン可溶分中に繊維状に分散し
ないので、得られる本ゴム組成物の硬度や弾性、耐屈曲
性が低下するという問題が起こる。一方、還元粘度が4
を超えると、沸騰n−ヘキサン不溶分は沸騰n−ヘキサ
ン可溶分中で凝集塊を形成するようになり、分散不良を
起こし易くなるので、本ゴム組成物の破壊強度、加工
性、耐久性などが低下するという問題が生じる。
オタクチック−1,2−ポリブタジエンを主成分とする
ものである。シンジオタクチック−1,2−ポリブタジ
エンの融点は、130〜200℃、好ましくは150〜
200℃、特に好ましくは190〜1200℃である。
70重量%、好ましくは97〜85重量%である。沸騰
n−ヘキサン可溶分は、ムーニー粘度(ML1+4 、10
0℃、以下「ML」と略す)が10〜130であること
が好ましく、特に15〜80であることが好ましい。M
Lが上記範囲の未満の場合は、得られるポリブタジエン
ゴムの耐久性が悪化するという問題が生じる。一方、M
Lが上記の範囲を超える場合は、配合物のムーニー粘度
が高くなり過ぎ、加工が困難になるという問題が起こ
る。又、配合ゴムの流動性も悪化する。
シス−1,4−ポリブタジエンのシス構造は、90%以
上が好ましく、特に95%以上が好ましい。シス構造が
上記以下であると耐摩耗性の低下などの問題がある。
ンゴムは、例えば、以下の二段重合法で製造できる。
初にシス−1,4−重合して高シス−1,4−ポリブタ
ジエンとし、次いで重合系にシンジオタクチック−1,
2重合触媒を投入して残余の1,3−ブタジエンを1,
2重合させるというものである。1,4−重合触媒、及
びシンジオタクチック−1,2−重合触媒には、公知の
ものを使用することができる。
ルミニウムクロライド−コバルト系触媒やトリアルキル
アルミニウム−三弗化硼素−ニッケル系触媒、ジエチル
アルミニウムクロライド−ニッケル系触媒、トリエチル
アルミニウム−四沃化チタニウム系触媒、等のチーグラ
ー・ナッタ型触媒、及びトリエチルアルミニウム−有機
酸ネオジウム−ルイス酸系触媒等のランタン系列希土類
元素系触媒等を挙げることができる。
しては、公知のものを使用することができる。例えば、
可溶性コバルト−有機アルミニウム化合物−二硫化炭素
系触媒(特公昭47−19892号)や、この触媒系に
更にアクリロニトリルなどの電子供与体を加えるもの
(特公昭47−19893号)を挙げることができる。
る。ブレンド法とは、予め高シス1,4−ポリブタジエ
ンとシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンを別々
に重合しておき、各々の重合溶液をブレンドするという
ものである。このほか、高シス1,4−ポリブタジエン
の重合溶液に固体状のシンジオタクチック1,2−ポリ
ブタジエンをブレンドする等の方法も可能である。
−1)加硫可能なエラストマ−からなるマトリックス中
に、熱可塑性ポリアミドが微細繊維状に分散しており、
該熱可塑性ポリアミドがマトリックスと結合している繊
維強化ゴム、(c−2)天然ゴム及び/又はジエン系合
成ゴム及び(c−3)カーボンブラックを配合してなる
繊維強化ゴム組成物である。(c−1)成分のマトリッ
クスを形成する加硫可能なエラストマーとしては、天然
ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブ
タジエンゴム、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化
ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等を挙
げることができる。これらの中でも天然ゴムが好まし
い。又、これらのゴムをエポキシ変性したものや、シラ
ン変性、或いはマレイン化したものも用いられる。
を含有してもよい。ポリオレフィンは、80〜250℃
の融点を有することがこのましく、又、50℃以上のビ
カット軟化点、特に50〜200℃のビカット軟化点を
もつものも好ましい。
数2〜8のオレフィンの単独重合体や共重合体、及び、
炭素数2〜8のオレフィンと、スチレン、クロロスチレ
ン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物との共
重合体、炭素数2〜8のオレフィンと、酢酸ビニル、ア
クリル酸或いはそのエステル、メタアクリル酸或いはそ
のエステルとの共重合体、炭素数2〜8のオレフィン
と、ビニルシラン化合物などとの共重合体が挙げられ
る。
ン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・
プロピレンのブロックまたはランダム共重合体、線状低
密度ポリエチレン、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリ
ブテン−1、ポリヘキセン−1などのポリオレフィン、
エチレンと酢酸ビニル共重合体、アクリル酸、アクリル
酸メチルなどとの共重合体、エチレンとビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシランなどとの共重合
体、エチレンあるいはプロピレンとスチレン共重合体等
がある。又、塩素化ポリエチレンなどのハロゲン化ポリ
オレフィンも好ましく用いられる。これらのポリオレフ
ィンは1種のみ用いてもよく、2種以上を組合せてもよ
い。
しマトリックスと結合している該熱可塑性ポリアミドと
しては、主鎖中にアミド基を有する熱可塑性ポリマーで
ある。シランカップリング剤で変性されたものが好まし
い。
としては、熱可塑性ポリアミド及び尿素樹脂が挙げられ
る。融点が135℃〜350℃のものが好ましく、15
0℃〜300℃が特に好ましい。
6、ナイロン66、ナイロン6−ナイロン66共重合
体、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、
ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6、キシ
リレンジアミンとアジピン酸、ピメリン酸、スペリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸などとの重縮合体、テト
ラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタ
メチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミ
ン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミンなどとテレフタル酸の重縮
合体、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレ
ンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレン
ジアミン、ドデカメチレンジアミンなどとイソフタル酸
の重縮合体等が挙げられる。
ましいものとしては融点160〜265℃の熱可塑性ポ
リアミドが挙げられ、具体的にはナイロン6、ナイロン
66、ナイロン6−ナイロン66共重合体、ナイロン6
10、ナイロン612、ナイロン46、ナイロン11、
及びナイロン12等が挙げられる。
ラストマ−とポリオレフィンから形成する場合は、加硫
可能なエラストマ−中にポリオレフィンが島状に分散し
た構造を採っていてもよく、又、その逆にポリオレフィ
ン中に加硫可能なエラストマ−が島状に分散した構造を
採っていてもよい。各成分はその界面で互いに結合して
いることが好ましい。
は、その殆どが微細な繊維として上記マトリックス中に
分散している。具体的には、その70重量%、好ましく
は80重量%、特に好ましくは90重量%以上が微細な
繊維として分散している。該繊維は、平均繊維径が1μ
m以下であることが好ましい。
ば、特開平8−3368号公報に記載の工程により製造
できる。即ち、工程1:マトリックスを調製する工程、
工程2:主鎖にアミド基を有する熱可塑性ポリマーを結
合剤と反応させる工程、工程3:上記マトリックスと、
結合剤と反応させた熱可塑性ポリマーとを溶融、混練す
る工程、工程4:得られた混練物を、熱可塑性ポリマー
の融点以上の温度で押出し、次いで熱可塑性ポリマーの
融点より低い温度で延伸及び/又は圧延する工程により
製造できる。溶融、混練は、樹脂やゴムの混練に通常用
いられている装置で行うことができる。例えば、バンバ
リー型ミキサー、ニーダー、ニーダーエキストルーダ
ー、オープンロール、一軸混練機、二軸混練機等が挙げ
られる。
チタネートカップリング剤、ノボラック型アルキルフェ
ノールホルムアルデヒド初期縮合物、レゾール型アルキ
ルフェノールホルムアルデヒド初期縮合物、ノボラック
型フェノールホルムアルデヒド初期縮合物、レゾール型
フェノールホルムアルデヒド初期縮合物、不飽和カルボ
ン酸及びその誘導体、有機過酸化物等、高分子のカップ
リング剤として通常用いられているものを用いることが
できる。これら中で、(シランカップリング剤が好まし
い。シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン等のビニルアルコキシ
シラン、ビニルトリアセチルシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−〔N−(β−メタ
クリロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム
(クロライド)〕プロピルメトキシシラン、並びにスチ
リルジアミノシラン等、ビニル基、アルキロキシ基等他
から水素原子を奪って脱離し易い基及び/又は極性基を
有するシランカップリング剤が好ましく用いられる。結
合剤としてシランカップリング剤を用いる際は、有機過
酸化物を併用することができる。
融混練して反応させてから上記マトリックスと溶融混練
してもよいし、結合剤の存在下で上記マトリックスと溶
融混練してもよい。
合は、熱可塑性ポリマー成分と結合剤の合計量を100
重量%としたとき、0.1〜5.5重量%の範囲が好ま
しい。
性ポリマー成分とを溶融、混練する温度は、熱可塑性ポ
リマー成分の融点以上が好ましい。融点よりも低い温度
で溶融、混練を行っても、混練物は、マトリックス中に
熱可塑性ポリマー成分の微細な粒子が分散した構造には
ならない。又、混練温度は、ポリオレフィンの融点又は
ビカット軟化点以上の温度であることが好ましい。
いはインフレーションダイ又はTダイから押出し、次い
でこれを延伸又は圧延する。この工程においては、紡糸
又は押出によって、混練物中の熱可塑性ポリマー成分の
微粒子が繊維に変形する。この繊維は、それに引続く延
伸又は圧延によって延伸処理され、より強固な繊維とな
る。従って、紡糸及び押出は、熱可塑性ポリマー成分の
融点以上の温度で実施し、延伸及び圧延は熱可塑性ポリ
マー成分の融点よりも低い温度で実施することが好まし
い。
は圧延は、例えば、混練物を紡糸口金から押出して紐状
乃至糸状に紡糸し、ドラフトを掛けつつボビン等に巻取
る等の方法で実施できる。ここでドラフトを掛けると
は、紡糸速度よりも巻取速度を高くとることをいう。巻
取速度/紡糸速度の比(ドラフト比)は1.5〜100
の範囲とすることが好ましい。
延ロール等で連続的に圧延することによっても実施でき
る。更に、混練物をインフレーション用ダイやTダイか
ら押出し、ドラフトを掛けつつロール等に巻取ることに
よっても実施できる。又、ドラフトを掛けつつロールに
巻取る代わりに圧延ロール等で圧延してもよい。
化ゴムは、ペレットとすることが好ましい。ペレットと
することによって、下記の(c−2)天然ゴム、ジエン
系ゴム、及び(c−3)カーボンブラック等と、均一に
混練しやすくなる。
には、上記の(c−1)繊維強化ゴムと共に、(c−
2)天然ゴム及び/又はジエン系ゴム、並びに(c−
3)カーボンブラックを配合してなるものが好ましい。
高シス−1,4−ポリブタジエン、低シス−1,4−ポ
リブタジエン、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム、イソプレン−イソブチレン共重合体等が
挙げられる。(c−3)カーボンブラックとしては、粒
子径90mμ以下、ジブチルフタレート(DBP)吸油
量70ml/100g以上のものが好適に使用される。
例えばHAF、FF、FEF、GPF、SAF、ISA
F、SRF等の各種カーボンブラックが使用される。
少ないと、MLが小さく加硫物の弾性率及び屈曲回数の
大きいゴム組成物が得られず、熱可塑性ポリマーの量が
前記上限より多いと、組成物のMLが大きくなり、加工
が難しくなる。天然ゴム又はポリイソプレンの配合割合
が前記範囲外であると加硫物の屈曲回数が小さくなる傾
向にある。カーボンブラックの量が前記下限より少ない
と加硫物のピコ摩耗指数が小さくなり、カーボンブラッ
クの量が前記上限より多いと組成物のMLが大きくな
る。
は、前記各成分をバンバリーミキサー、ニーダー、オー
プンロール、二軸混練機等の混練機を用い、混合するこ
とで得られる。混練温度は、当該繊維強化熱可塑性組成
物中の微細な短繊維を構成する熱可塑性ポリマーの融点
よりは低いことが好ましい。熱可塑性ポリマーの融点よ
り高い温度で混練すると、繊維強化熱可塑性組成物中の
微細な短繊維が溶けて球状の粒子等に変形する場合があ
る。
ものが好ましい。ペレット状の繊維強化ゴム組成物は
(A)成分及び(B)の成分と均一に混練でき、微細な
繊維が均一に分散した組成物が得られやすい。
ゴム及び/又はジエン系合成ゴム成分10〜80重量
%、好ましくは、10〜60重量%、特に好ましくは1
0〜30重量%(B)補強ポリブタジエンゴム成分5〜
60重量%、好ましくは、5〜50重量%、特に好まし
くは10〜50重量%、並びに(C)繊維強化ゴム成分
5〜70重量%、好ましくは20〜70重量%である。
することが好ましい。すなわち、加硫可能なエラストマ
−、ポリオレフィン及び主鎖にアミド基を有する熱可塑
性ポリマーを混練し、ポリオレフィンの連続相に加硫可
能なエラストマ−が分散しているマトリックスに主鎖に
アミド基を有する熱可塑性ポリマーが微細繊維状に分散
しているペレットを調整する第1工程、さらに、加硫可
能なエラストマ−を添加して混練し、加硫可能なエラス
トマ−の連続相にポリオレフィンが分散しているマトリ
ックスの相構造が転移したマスターバッチを調整する第
2工程、さらに、補強ポリブタジエンゴム成分を添加し
て混練する第3工程ことからなる工程で製造することが
好ましい。。
剤が配合される。加硫剤としては公知の加硫剤、例えば
イオウ、有機過酸化剤、含イオウ化合物等を使用するこ
とができる。加硫剤をゴム組成物に配合する方法につい
ては特に制限はなく、それ自体公知の配合方法を採用す
ることができる。加硫剤とともに、ホワイトカーボン、
活性化炭酸カルシウム、超微粉けい酸マグネシウム、ハ
イスチレン樹脂、クマロンインデン樹脂、フェノール樹
脂、リグニン、変性メラミン樹脂、石油樹脂等の補強
剤、各種グレードの炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネ
シウム、クレー、亜鉛華、けいそう土、再生ゴム、粉末
ゴム、エボナイト粉末等の充填剤、アルデヒド、アンモ
ニア類、アルデヒド・アミン類、グアニジン類、チオウ
レア類、チアゾール類、チウラム類、ジチオカーバメー
ト類、キサンテート類等の加硫促進剤、金属酸化物、脂
肪酸等の加硫促進助剤、アミン・アルデヒド類、アミン
・ケトン類、アミン類、フェノール類、イミダゾール
類、含イオウ系或いは含リン系老化防止剤、ナフテン
系、アロマティック系、パラフィン系のプロセス油等
を、この発明の効果を損なわない範囲で配合して組成物
を調製することができる。特に、この発明の組成物に
は、ゴム100重量部に対して1〜30重量部のプロセ
ス油を配合するのが好ましい。
190℃程度が好ましい。但し加硫温度は、ゴム組成物
中の微細な繊維を構成する熱可塑性ポリマーの融点より
も低い温度である必要がある。この熱可塑性樹脂の融点
以上の温度で加硫を行うと、繊維強化熱可塑性ゴム組成
物の調製時に形成された繊維が溶けてしまい、加工性に
優れ、加硫物の引張弾性率の大きいゴム組成物が得られ
ない場合がある。
0kg/cm2以上、好ましくは100〜30kg/c
m2、あるいは、3Mpa以上、好ましくは10〜3M
pa、硬度が85以上、好ましくは150〜85、圧縮
永久歪(CS)が70%以下など、低伸長時での弾性率
が大きく、タイヤなどが優れている特性を有している。
飛行機等のタイヤ部材、特にビードフィラーやチェーフ
ァーゴム、電線保護カバー、側溝ゴムジョイント、ゴム
シート、防振ゴム、コンベアーベルトなどに用いること
ができる。
タジエンゴム及びその組成物について以下の各項目の測
定は、次のようにして行った。
ジエンゴム25gを沸騰n−ヘキサン1000ml中で還
流し、沸騰n−ヘキサン不溶分と可溶分とに分離した。
得られた沸騰n−ヘキサン不溶分0.2gをo−ジクロ
ロベンゼン100ccに溶解し、135℃の温度でウベ
ローデ粘度計にて測定した。
量計(DSC)の吸熱曲線のピークポイントにより決定
した。
の方法で得られた沸騰n−ヘキサン可溶分について、赤
外線吸収スペクトル法(モレロ法)によってシス−1,
4構造の割合を定量した。
粘度は、JIS−K−6300に規定されている測定方
法に従って測定した。
1に規定されている測定法に従って、ダンベル3号で5
00mm/min又は100mm/minで測定した。
加硫物の硬度は、JIS−K−6253に規定されてい
る測定法に従ってデュロメーター式で測定した。加硫物
の圧縮永久歪は、JIS−K−6262に規定されてい
る測定法に従って、ギャーオープン式 125℃×24
Hr 25%圧縮で測定した。比重は、水中置換法で測
定した。
ーブに、1,3−ブタジエン192gを脱水ベンゼン6
08gに溶解した溶液を仕込み、更に水1.3mmol
を加えて30分間攪拌した。次いで、この溶液を50℃
に昇温し、ジエチルアルミニウムクロライド3.1mm
ol、コバルトオクトエート0.01mmol、及び
1,5−シクロオクタジエン11.0mmolを加えて
攪拌を行い、1,3−ブタジエンをシス−1,4重合し
た。30分経過後、重合溶液に、シンジオタクチック
1,2重合触媒としてトリエチルアルミニウム3.6m
mol、二硫化炭素0.2mmol、及びコバルトオク
トエート0.12mmolを加えて、温度を50℃に調
節して30分間攪拌を行い、残余の1,3−ブタジエン
をシンジオタクチック1,2重合した。重合終了後、重
合溶液に、2,4−tert−ブチル−p−クレゾール
0.5gをメタノール−ベンゼン混合溶媒(50:5
0)に溶かした溶液を加えて、重合反応を停止した。重
合反応を停止した後、重合溶液を常法に従って処理し、
ポリブタジエンゴムを回収した。得られたポリブタジエ
ンゴムは、ムーニー粘度が49(ML1+4、100
℃)、沸騰n−ヘキサン不溶分の含有率が12.4重量
%、沸騰n−ヘキサン可溶分の含有率は87.6重量%
であった。沸騰n−ヘキサン不溶分は還元比粘度が2.
2、融点は200℃であった。沸騰n−ヘキサン可溶分
はムーニー粘度が33(ML1+4、100℃)、シス
−1,4構造の割合は96.9%であった。
ゴム(NR、SMR−L)、ナイロン6(宇部興産株式
会社製、宇部ナイロン1030B、融点215〜220
℃、分子量30,000)を用いた。ポリエチレンは、
100重量部に対し、0.5重量部のγ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、及び0.1重量部の
4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリン酸n−ブチ
ルエーテルと溶融混練して変性した。ナイロン6は、1
00重量部に対し、1.0重量部のN−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランと溶融混練
して変性した。
レン100重量部を、天然ゴム100重量部とバンバリ
ー型ミキサーで混練しマトリックスを調製した。これを
170℃でダンプ後ペレット化した。次いで、このマト
リックスとナイロン6の100重量部を、240℃に加
温した二軸混練機で混練し、混練物をペレット化した。
得られた混練物を245℃にセットした一軸押出機で紐
状に押出し、ドラフト比10で引取りつつペレタイザー
でペレット化した。得られたペレットをo−ジクロルベ
ンゼンとキシレンの混合溶媒中で還流して、ポリオレフ
ィン及びNRを除去し、残った繊維の形状や直径を電子
顕微鏡で観察したところ、平均繊維径0.2μの繊維で
有ることが確認できた。得られたペレット50重量部、
油展S−SBR(日本ゼオン製)150重量部、ISA
F カーボン 50重量部の割合で配合して(C)成分
を調製した。
どを表1に示した割合でバンバリーミキサーにより配合
し、加硫条件として155℃7分で加硫した。結果を表
2にまとめた。
施例1と同様にして行った。結果を表2に示した。
施例1と同様にして行った。結果を表2に示した。
ス性、低圧縮歪に優れているゴム組成物を提供できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)天然ゴム及び/又はジエン系合成
ゴム成分10〜80重量%、(B)補強ポリブタジエン
ゴム成分5〜60重量%、並びに(C)繊維強化ゴム成
分5〜70重量%からなるゴム組成物であって、該
(B)成分及び(C)成分が下記の特徴を有するゴム組
成物。 (B)成分:還元比粘度(135℃における濃度0.2
g/dl・o−ジクロロベンゼン)が0.5〜4である
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを主成分
とする沸騰n−ヘキサン不溶分1〜30重量%と、高シ
ス−1,4−ポリブタジエンを主成分とする沸騰n−ヘ
キサン可溶分70〜99重量%からなる補強ポリブタジ
エンゴム。 (C)成分:(c−1)加硫可能なエラストマ−からな
るマトリックス中に、主鎖にアミド基を有する熱可塑性
ポリマーが微細繊維状に分散しており、該熱可塑性ポリ
マーがマトリックスと結合している繊維強化ゴム。 - 【請求項2】 該(C)成分が、(c−1)加硫可能な
エラストマ−からなるマトリックス中に、主鎖にアミド
基を有する熱可塑性ポリマーが微細繊維状に分散してお
り、該熱可塑性ポリマーがマトリックスと結合している
繊維強化ゴム並びに(c−2)天然ゴム及び/又はジエ
ン系合成ゴムからなることを特徴とする請求項1に記載
のゴム組成物。 - 【請求項3】 該(C)成分が、(c−1)加硫可能な
エラストマ−からなるマトリックス中に、主鎖にアミド
基を有する熱可塑性ポリマーが微細繊維状に分散してお
り、該熱可塑性ポリマーがマトリックスと結合している
繊維強化ゴム、(c−2)天然ゴム及び/又はジエン系
合成ゴム、並びに(c−3)カーボンブラックからなる
ことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。 - 【請求項4】該(c−1)マトリックスが、加硫可能な
エラストマ−及びポリオレフィンからなることを特徴と
する請求項1〜3に記載のゴム組成物。 - 【請求項5】該(c−1)マトリックスが、ポリオレフ
ィンの連続相に加硫可能なエラストマ−が分散している
構造からなることを特徴とする請求項4に記載のゴム組
成物。 - 【請求項6】(A)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴ
ム成分10〜80重量%、(B)補強ポリブタジエンゴ
ム成分5〜60重量%、並びに(C)繊維強化ゴム成分
5〜70重量%からなるゴム組成物であって、加硫物の
M10が30kg/cm2以上、硬度が85以上、圧縮
永久歪(CS)が70%以下であることを特徴とするゴ
ム組成物。
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- 2001-05-21 JP JP2001150447A patent/JP4479124B2/ja not_active Expired - Fee Related
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