JP2002046443A - 車両用リアサスペンション構造 - Google Patents
車両用リアサスペンション構造Info
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Abstract
採用したリアサスペンション構造にスタビライザーを配
設した際に、スタビライザーとサスペンション部材との
間に拗れが生じないようにした車両用リアサスペンショ
ン構造を提供することを目的とする。 【解決手段】スタビライザー10のトレーリングアーム
1への固定角度は、静止状態の車輪Wの瞬間回転軸線M
とスタビライザー固定部10aが並行となるように、瞬
間回転軸線Mの後退角γと一致する所定角度γに設定さ
れる。
Description
両用リアサスペンション構造に関し、具体的にはコンパ
クトなマルチリンク式サスペンションを採用したリアサ
スペンションにスタビライザーを配設する車両用リアサ
スペンション構造に関する。
ンには、駆動時、制動時等々、さまざまな状況で、タイ
ヤを上手く路面に接地させ、タイヤに不必要な力や動き
を発生させないようにするサスペンション形式が多数提
案されている。
輪のジオメトリー変化を適切にすることができるサスペ
ンションとしてマルチリンク式サスペンションが知られ
ている。
スペンション性能を向上する点においては、優れている
ものの、実際に車両にレイアウトする場合にはリンクの
数が多いため、車体側のリンク支持点やレイアウトスペ
ースが増加してしまうという問題がある。
昭57−110510号公報(特公昭63−55445
号公報)のリアサスペンション構造が知られている。
架するサスペンションリンクを、車輪支持部材と一体と
なった車両前後方向に伸びるトレーリングアームと、該
トレーリングアームと平面視で鋭角(後退角)をもって
車幅方向に略並行に伸びる上下のラテラルリンクの、計
3本で構成することで、マルチリンク式サスペンション
の欠点であるリンク支持点の増加やレイアウトスペース
の増加といった問題を解消している。
懸架式サスペンションを採用した場合には、旋回時など
に車両が旋回外輪側に大きく沈み込む挙動が生じる。こ
の沈み込み挙動が大きいと車両の旋回安定性に悪影響を
及ぼすため、通常、車両のフロントサスペンションに
は、左右輪を連結するトーションバー式のスタビライザ
ーが設けられている。
く重心位置の高いRV車や、高速旋回を行なうスポーツ
カーなどで顕著に生じるため、これらの車両では、さら
にリアサスペンションにもスタビライザーを設けること
が知られている。
動するサスペンション部材にスタビライザー端部を固定
するため、サスペンション挙動を考慮し、スタビライザ
ーとサスペンション部材との間に拗れが生じないように
して、信頼性を確保する必要がある。
タビライザーを配設する場合を検討すると、まず、トレ
ーリングアームの揺動軸とスタビライザーが並行となる
ように、スタビライザーをトレーリングアームに固定す
ることが考えられる。
は、鋭角に配置されたラテラルリンクによっても支配さ
れるため、単にトレーリングアームの揺動軸とスタビラ
イザーを並行に配置しても、ラテラルリンクの支配度が
大きくなる車輪の大きなバンプ・リバウンドの際には、
スタビライザーとトレーリングアームとの間に拗れが生
じる可能性がある。
されたもので、前記公報のようなコンパクトなマルチリ
ンク式サスペンションを採用したリアサスペンション構
造にスタビライザーを配設した際に、スタビライザーと
サスペンション部材との間に拗れが生じないようにした
車両用リアサスペンション構造を提供することを主な目
的とする。
本発明は以下のように構成される。
部材と一体となった車両前後方向に伸びるトレーリング
アームと、該トレーリングアームと平面視で鋭角をもっ
て車幅方向に略並行に伸びる上下のラテラルリンクと、
によって懸架する車両用リアサスペンション構造におい
て、左右輪のサスペンション部材を連結するスタビライ
ザーを設け、該スタビライザーのサスペンション部材へ
の固定角度を、静止状態の前記上下のラテラルリンクに
よって構成される見かけ上の瞬間回転中心と前記トレー
リングアームの軸支点を結んだ車輪の瞬間回転軸線に、
スタビライザーが略並行になるように設定したものであ
る。
両用リアサスペンション構造において、前記スタビライ
ザーを前記トレーリングアームに固定して、該トレーリ
ングアームへの固定位置を、トレーリングアームの車輪
支持位置よりも、トレーリングアームの軸支点側に設定
したものである。
載の車両用リアサスペンション構造において、前記スタ
ビライザーを、ラバー部材を設けた固定ブラケットを介
して、サスペンション部材に固定したものである。
3記載の車両用リアサスペンション構造において、前記
スタビライザーを、前記ラテラルリンクの後方側近傍で
車幅方向に配設したものである。
ョン構造によれば、スタビライザーのサスペンション部
材への固定角度を、静止状態の上下のラテラルリンクに
よって構成される見かけ上の瞬間回転中心とトレーリン
グアームの軸支点を結んだ車輪の瞬間回転軸線に、スタ
ビライザーが略並行になるように設定したことにより、
車輪のバンプ・リバウンドで変化する車輪の瞬間回転軸
線のうち、基準となる静止状態の瞬間回転軸線に、スタ
ビライザーの作用点を並行配置させることができるた
め、バンプ・リバウンドの際のスタビライザーとトレー
リングアームとの間の拗れを最少限に抑えることができ
る。
保しつつ、スタビライザーとサスペンション部材との間
の、取付部分の耐久性、信頼性を向上させることができ
る。
構造によれば、スタビライザーをトレーリングアームに
固定して、そのトレーリングアームへの固定位置を、ト
レーリングアームの車輪支持位置よりも、トレーリング
アームの軸支点側に設定したことにより、車輪の瞬間回
転軸線の起点であるトレーリングアームの軸支点にスタ
ビライザーを近接配置することができる。このため、瞬
間回転軸線の角度変化に対して、スタビライザーがほと
んど影響を受けないため、スタビライザーとトレーリン
グアームの間には拗れがほとんど発生しない。
しても、スタビライザーの機能を確保しつつ、スタビラ
イザーとトレーリングアームとの間の、取付部分の耐久
性、信頼性を向上させることができる。
構造によれば、スタビライザーを、ラバー部材を設けた
固定ブラケットを介して、サスペンション部材に固定し
たことにより、スタビライザーに発生する拗れを固定ブ
ラケットで緩衝して、直接サスペンション部材に入力し
ないようにすることができる。このため、サスペンショ
ン部材とスタビライザーとの間の拗れを緩和することが
できる。
部材との間に位置的な拗れが生じても、スタビライザー
とサスペンション部材の間の、取付部分の耐久性、信頼
性を向上させることができる。
構造によれば、スタビライザーを、ラテラルリンクの後
方側近傍で車幅方向に配設したことにより、スタビライ
ザーがラテラルリンクに沿う位置にコンパクトに配置さ
れる。このため、リアサスペンション内にスタビライザ
ーを配設しても、リアサスペンション構造をコンパクト
に構成することができる。
に説明する。
ンション構造を示す図である。図1が斜視図、図2が上
方からの平面図、図3が車両後方側からの後面図、図4
が車両側方側からの側面図である。
構造について説明する。このサスペンション構造は、車
輪Wを懸架するサスペンションリンクと、車輪Wのバン
プ・リバウンドの動きを緩衝する緩衝装置によって構成
される。
は、車輪支持部材1aと一体となった車両前後方向に伸
びるトレーリングアーム1と、そのトレーリングアーム
1と平面視で鋭角をもって車幅方向に伸びるアッパラテ
ラルリンク2と、そのアッパラテラルリンク2と略並行
に伸びるロアラテラルリンク3の計三本で構成される。
ラテラルリンク3は、車体フロアBFの下方で、車体に
対して取付点4で固定されたサブフレーム5に揺動自在
に軸支される。
する緩衝装置は、トレーリングアーム1の後端(車輪支
持部材1aの後端)に下端が軸支されたサスペンション
ダンパDと、トレーリングアーム1中央の車体内方側に
設置されたコイルスプリングSとによって構成される。
トリー変化は、特公昭63−55445公報に詳細に記
載されているが、簡単に図5及び図6により説明する。
アッパラテラルリンク2とロアラテラルリンク3が、共
にトレーリングアーム1と平面視で鋭角α(後退角β)
をなして、車輪Wを懸架している。
垂直に伸びる見かけ上の仮想ラテラルリンク200、3
00が、ほぼ車両中央位置0BLまで長く形成される。
そして、この仮想ラテラルリンク200、300によっ
て構成されるラテラルリンクの瞬間回転中心Qは、車輪
Wから比較的遠くに形成される。
リンク長が短くても、車輪Wのキャンバ変化を少なくす
ることができる。
ム1の軸支点Rを結ぶ線が、車輪の瞬間回転軸線Mであ
る。
リングアーム式サスペンションのように後退角γをもっ
て形成されるため、車輪Wのトー変化も適切にすること
もできる。
と、リンク数を少なくし、且つリンク長も短く設定して
も、通常のマルチリンク式サスペンションと同様に、車
輪Wの適切なジオメトリー変化を得ることができる。
Qや瞬間回転軸線Mは、車輪Wの静止状態のものを示し
たものであり、車輪Wのバンプ時やリバウンド時には、
これとは異なった位置に形成される。
回転軸線Mの位置変化について示す。
W1には、仮想ラテラルリンク200、300の車輪側
端部が若干上昇すると、図示するように瞬間回転中心Q
1が、静止状態の瞬間回転中心Qより、さらに遠くに形
成される。このため瞬間回転軸線M1も、静止状態の瞬
間回転軸線Mより、平面視で後退角γを減少させる方向
に形成される(図7には、後退角は図示せず)。
テラルリンク200、300の車輪側端部が大きく上昇
すると、図示するように瞬間回転中心Q2が、逆に車輪
側に若干近づいて形成される。このため瞬間回転軸線
も、逆に平面視で後退角γを増加させる方向に形成され
る(図7には、後退角は図示せず)。
には、仮想ラテラルリンク200、300の車輪側端部
が降下すると、図示するように瞬間回転中心Q3が、静
止状態の瞬間回転中心Qより、車輪側に近づいて形成さ
れる。このため瞬間回転軸線M3も、静止状態の瞬間回
転軸線Mより、後退角γを増加させる方向に形成される
(図8には、後退角は図示せず)。
は、車輪Wのバンプ・リバウンドでより、ラテラルリン
クの見かけ上の瞬間回転中心Qが変化して、それに伴い
車輪の瞬間回転軸線Mの角度も変化する。
発明の特徴部分であるスタビライザー10は、車幅方向
に伸びて左右のサスペンションを連結している。このス
タビライザー10は、トーションバー式のスタビライザ
ーで一方車輪Wのバンプ・リバウンドの動きを他方車輪
Wに伝達することで、車両のロール剛性を高めている。
を有する略ハット形状のロッド部材で成形され、その両
端の固定部10aがスタビライザー固定ブラケット11
を介して、トレーリンクアーム1の中央に固定され、中
央部10c両側の支持部10bがサブフレーム5に軸支
されたスタビライザー支持リンク12を介して、車体に
揺動自在に支持されている。
ーム1への固定角度は、図2で図示するように、静止状
態の車輪Wの瞬間回転軸線Mとスタビライザー固定部1
0aが並行となるように、瞬間回転軸線Mの後退角γと
一致する所定角度γに設定される。
が設定されることにより、車輪Wのバンプ・リバウンド
で変化する車輪の瞬間回転軸線のうち、基準となる静止
状態の瞬間回転軸線Mに、スタビライザーの作用点(固
定部)10aを並行配置させることができるため、バン
プ・リバウンドの際のスタビライザー10とトレーリン
グアーム1との間の拗れを最少限に抑えることができ
る。また、確実にスタビライザー10に捩り力を発生さ
せることもできる。
アーム1への固定位置が、トレーリングアーム1の中央
に設定されていることにより、瞬間回転軸線Mの起点で
あるトレーリングアーム1の軸支点Rに、スタビライザ
ー10を近接配置することができる。このため、瞬間回
転軸線Mの角度変化に対して、スタビライザー10が影
響を受けないため、スタビライザー10とトレーリング
アーム1の間に拗れはほとんど発生しない。
タビライザー固定ブラケット11を介して、トレーリン
クアーム1に固定されていることにより、スタビライザ
ー10の拗れは、直接トレーリングアーム1には入力さ
れずスタビライザー固定ブラケット11で緩衝されるた
め、スタビライザー10とトレーリングアーム1との間
の拗れを緩和できる。
図2の平面図から分かるように、両端の固定部10a
が、鋭角配置されたアッパラテラルリンク2やロアラテ
ラルリンク3より車両前方側に、中央部10cと支持部
10bが、そのアッパラテラルリンク2やロアラテラル
リンク3より車両後方側に、それぞれ配置される。
ラテラルリンク2とロアラテラルリンク3が鋭角配置さ
れることによって生じた、ラテラルリンク2、3の車両
外端部側の前方スペースと、車両内部側の後方スペース
とに有効に配置される。
定部10aと支持部10bを結ぶスタビライザーの中間
部10dは、アッパラテラルリンク2とロアラテラルリ
ンク3との間に貫通配置される。
テラルリンク2とロアラテラルリンク3との間に生じる
リンク間スペースに有効に配置される。
に有効に配置されるため、リアサスペンション構造全体
として、車両前後方向にも上下方向にもコンパクトに構
成することができ、スタビライザー10を配置したこと
によるレイアウトスペースの悪化を極力防ぐことができ
る。
しているものは、車両後部下方でリアサスペンション構
造の近傍に配置される車両構成部材である。
ロア下部に吊下げ固定された燃料タンクFTが配置さ
れ、その燃料タンクFTの下側からサブフレーム5の側
方には、ラテラルリンク2、3を避けるように排気管E
Pが配置され、またその排気管EP後端から車両後方側
には、ドラム形状のサイレンサーESが配置される。
レーム5の上部メンバ部5aを避けるように、車体フロ
アBF面から略円形に没入成形されたスペアタイヤパン
SPが配置される。
TとスペアタイヤパンSPの間には、クロスメンバ13
が溶接固定される。このクロスメンバ13と車体フロア
BF両側端のサイドフレーム14とでサブフレーム5を
固定する。
イザーをコンパクトに配置して、リアサスペンション構
造をコンパクトに構成できるため、多数の車両構成部材
を配置することができる。
ザーの中央部10cが、車両上方側に折り曲げられてい
ることにより、スタビライザー10が車両後方側に配置
されても、車両のデパーチャー・アングルは悪化せず、
RV車などで要求される悪路走破性も確保される。
車両に取付ける部材について詳細に説明する。
である。スタビライザー10は、前述のように計8箇所
の折曲部を有する略ハット形状の金属製のロッド部材で
構成され、固定部10aと、支持部10bと、中央部1
0cと、中間部10dとからなる。
点には、スタビライザー固定ブラケット11の固定位置
やスタビライザー支持リンク12の支持位置に対して車
両内方側にワッシャ10Wがかしめ固定される。
ビライザー10の断面図である。この断面図から分かる
ように、スタビライザー10にワッシャ10Wをかしめ
固定すると、ワッシャの突出部10Waがスタビライザ
ー10径よりも大きく突出するため、このワッシャ10
Wが固定部10aや支持部10bで、スタビライザーの
節となってスタビライザーの横ズレ防止機能を果たす。
ラケット11を示す正面図と平面図である。
タビライザー10を挿込み固定する固定ブッシュ部11
1と、スタビライザー固定ブラケット11をトレーリン
グアーム1に固定する固定プレート部112とからな
る。
10のトレーリングアームへの固定角度を考慮して、固
定プレート部112と所定傾斜角φ(約25°)をなす
ように構成される。
111aと、内筒111bと、円筒ラバー111cとに
よって構成され、このうち内筒111bはスタビライザ
ー10に挿込んだ際、スタビライザーの軸方向にスライ
ド移動が可能なように設定される。
筒ラバー111cを設けることにより、スタビライザー
10とトレーリングアーム1との間に生じる拗れを緩衝
して、直接スタビライザー10とトレーリングアーム1
の間に拗れが作用しないようにしている。
方側側面を示した図である。前述のスタビライザー固定
ブラケット11は、トレーリングアーム1の車両内方側
側面に形成された組付け部1bに、2つの固定ボルト2
1で組付けられる。
定部10bがアッパラテラルリンク2やロアラテラルリ
ンク3より車両前方側に配置されるように、アッパラテ
ラルリンク2の軸支部1eやロアラテラルリンク3の軸
支部1fより車両前方側に形成される。
ング受け部1cの側方下部に形成されるため、コイルス
プリングSのバンプ・リバウンドの際に発生する反力
を、直接スタビライザー10に入力することができる。
よって、スタビライザー10は効率良くスタビライザー
機能を発揮させることができる。
て、1aは車輪Wを支持する車輪支持部材、1cはトレ
ーリングアーム前端の揺動軸支部(軸支点R)、1gは
サスペンションダンパD下端の軸支部である。
ク12を示した図である。
円筒ブッシュ部121と、下端のスタビライザークラン
プ部122と、所定リンク長Lを有するリンク部123
とからなる。
と、内筒121bと、円筒ラバー121cとからなり、
サブフレーム5に溶接固定されたL字形ブラケット51
の軸支ボルト22に対して、車両外方側から嵌め込んで
軸支される。
付け時には車幅方向にスライド可能に設定され、最終組
付け時には軸支ナット23によって固定されるように設
定される。
ク部123と一体となった逆U字状の上部クランプブラ
ケット122aと、別体となったU字状の下部クランプ
ブラケット122bと、これらブラケットを締結固定す
る2組の締結ボルト122c、締結ナット122dから
なる。
スタビライザーの支持部10bに巻装されたラバーブッ
シュ10Bを、上部クランプブラケット122aと下部
クランプブラケット122bで把持固定することによ
り、スタビライザーの支持部10bを固定支持する。
122の車両内方側でかしめ固定されたワッシャであ
る。このワッシャ10Wが、スタビライザークランプ部
122の側方に位置することにより、ワッシャ10Wが
スタビライザー10の節の働きをして、スタビライザー
の車幅方向の横ズレを防止している。
構成され、その所定リンク長Lは、車両装着時に、スタ
ビライザークランプ部122の位置が、車輪のホイール
センタWCより下方位置となるように長く設定される
(図4参照)。
長Lが長く設定されることにより、スタビライザー支持
ロッド12の揺動角が小さくても、スタビライザークラ
ンプ部122の車両前後方向の揺動量を大きくすること
ができる。このため、車輪Wが大きくバンプ・リバウン
ドしてスタビライザー10が車両前後方向に大きく揺動
変位しても、確実にその揺動変位量を吸収できる。
ンプ・リバウンドストロークに、対応したサスペンショ
ン構造とすることができる。
の組立ステップについて、図16のフローで説明する。
ハンガーなどの搬送装置でリアサスペンション組付け位
置に搬送される(S1)。
は、サブフレーム5にアッパラテラルリンク2、ロアラ
テラルリンク3、トレーリングアーム1、それとサスペ
ンションダンパD、コイルスプリングSがそれぞれ組付
けられ、サスAssyが組立てられる(S2)。
クロスメンバー13とサイドフレーム14に対して、サ
ブフレーム5の組付点4で強固に固定される(S3)。
このサブフレーム5は車体下部に固定されることによ
り、車体側部材としてサスペンションを支持する。
ビライザー支持リンク12とスタビライザー固定ブラケ
ット11が、それぞれスタビライザーの支持部10bと
固定部10aに組付けられ、スタビAssyが組立てら
れる(S4)。
付けられた後に、次のようにして車両に組付けられる。
間部10dを、アッパラテラルリンク2とロアラテラル
リンク3のリンク間スペースに挿通して、その中間部1
0dをロアラテラルリンク3に仮預けをする。そして、
その仮預けの状態でスタビライザー支持リンク12をサ
ブフレーム5に仮組みする(S5)。
れぞれのスタビライザー支持リンク12の円筒ブッシュ
部121を、L字形ブラケット51の軸支ボルト22
に、それぞれ車両外方側から嵌め込むことにより行われ
る。このときスタビライザー10とスタビライザー支持
リンク12の間にはラバーブッシュ10Bが存在するた
め、スタビライザー支持リンク12は、容易に車幅方向
に撓んで軸支ボルト22に嵌め込まれる。
を、スタビライザーの固定部10a上でスライド移動さ
せて、左右のスタビライザー固定ブラケット11、11
の間隔が、左右のトレーリングアーム1、1の間隔に一
致するように調整し、トレーリングアーム1に組付ける
(S6)。
スライド調整は、組付け誤差等で生じた左右のトレーリ
ングアーム1、1間のズレ量を、スタビライザー固定ブ
ラケット11のスライド移動で吸収することで、スタビ
ライザー10とトレーリングアーム1にストレスをかけ
ないようにして、サスペンション性能やスタビライザー
性能等を充分に確保するために行われる。
持リンク12を、軸支ナット23で締結固定することに
より、リアサスペンション構造を完成させる(S7)。
造は、最終的にスタビライザーを調整して組立てられ
る。
ョン構造が構成されるため、以下のような作用及び効果
を奏する。
アーム1への固定角度を、静止状態のアッパラテラルリ
ンク2とロアラテラルリンク3によって構成される見か
け上の瞬間回転中心Qとトレーリングアームの軸支点R
を結んだ車輪Wの瞬間回転軸線Mに、スタビライザー1
0が略並行になるように設定したことにより、車輪Wの
バンプ・リバウンドで変化する車輪の瞬間回転軸線のう
ち、基準となる静止状態の瞬間回転軸線Mに、スタビラ
イザー10の作用点を並行配置させることができるた
め、バンプ・リバウンドの際のスタビライザー10とト
レーリングアーム1との間の拗れを最少限に抑えること
ができる。
を確保しつつ、スタビライザー10とトレーリンクアー
ム1との間の、取付部分の耐久性、信頼性を向上させる
ことができる。
スタビライザー10を固定したが、その他、ラテラルリ
ンク2、3やサスペンションダンパDなどの揺動するサ
スペンション部材にスタビライザー10を固定しても同
様の効果が得られる。
アーム1への固定位置を、トレーリングアーム1の中央
に設定したことにより、車輪の瞬間回転軸線Mの起点で
あるトレーリングアームの軸支点Rに、スタビライザー
10を近接配置することができる。このため、車輪の瞬
間回転軸線Mの角度変化に対して、スタビライザー10
がほとんど影響を受けないため、スタビライザー10と
トレーリングアーム1との間には拗れがほとんど発生し
ない。
化しても、スタビライザー10とトレーリングアーム1
との間には、拗れがほとんど生じないため、スタビライ
ザーの機能を確保しつつ、スタビライザーとトレーリン
グアームとの間の、取付部分の耐久性、信頼性を向上さ
せることができる。
111cを設けたスタビライザー固定ブラケット11を
介して、トレーリングアーム1に固定したことにより、
スタビライザーに発生する拗れをスタビライザー固定ブ
ラケット11で緩衝して、直接トレーリングアーム1に
入力しないようにすることができる。このため、スタビ
ライザー10とトレーリングアーム1との間の拗れを緩
和することができる。
グアーム1との間に位置的な拗れが生じても、スタビラ
イザー10とトレーリングアーム1との間の、取付部分
の耐久性、信頼性を向上させることができる。
本発明はこの実施例に限定されるものではなく、鋭角配
置のラテラルリンクを有するコンパクトなマルチリンク
式サスペンションを採用したリアサスペンション構造に
おいて、スタビライザーを配設するにあたって、スタビ
ライザーとサスペンション部材との間に拗れが生じない
ように、スタビライザーのサスペンション部材への固定
角度を、静止状態の車輪の瞬間回転軸線に、スタビライ
ザーが略並行になるように設定したものであれば、本発
明に全て包括される。
リングアームの後端に固定して、車両後方側に配置した
ものや、スタビライザーの形状が略直線状で単に両端の
固定部だけを折り曲げたもの、スタビライザー固定ブラ
ケットを設けずに直接トレーリングアームに固定するも
のなども、本発明に包括される。
おいて、適宜詳細構造を変更してもよい。
す斜視図。
面図。
面図。
面図。
後面模式図。
する後面模式図。
図。
図。
図。
側面図。
すフローチャート。
Claims (4)
- 【請求項1】車輪を、車輪支持部材と一体となった車両
前後方向に伸びるトレーリングアームと、該トレーリン
グアームと平面視で鋭角をもって車幅方向に略並行に伸
びる上下のラテラルリンクと、によって懸架する車両用
リアサスペンション構造において、左右輪のサスペンシ
ョン部材を連結するスタビライザーを設け、該スタビラ
イザーのサスペンション部材への固定角度を、静止状態
の前記上下のラテラルリンクによって構成される見かけ
上の瞬間回転中心と前記トレーリングアームの軸支点を
結んだ車輪の瞬間回転軸線に、スタビライザーが略並行
になるように設定した車両用リアサスペンション構造。 - 【請求項2】前記スタビライザーを前記トレーリングア
ームに固定して、該トレーリングアームへの固定位置
を、トレーリングアームの車輪支持位置よりも、トレー
リングアームの軸支点側に設定した請求項1記載の車両
用リアサスペンション構造。 - 【請求項3】前記スタビライザーを、ラバー部材を設け
た固定ブラケットを介して、サスペンション部材に固定
した請求項1又は2記載の車両用リアサスペンション構
造。 - 【請求項4】前記スタビライザーを、前記ラテラルリン
クの後方側近傍で車幅方向に配設した請求項1又は2、
3記載の車両用リアサスペンション構造。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006000281A1 (de) * | 2004-06-29 | 2006-01-05 | Thyssenkrupp Automotive Ag | Verfahren zum befestigen von fixierringen auf stabilisatoren für kraftfahrzeuge |
JP2006143174A (ja) * | 2004-11-23 | 2006-06-08 | Hyundai Motor Co Ltd | 可変トーリアサスペンション |
DE112011102187T5 (de) | 2010-06-30 | 2013-04-11 | Mazda Motor Corporation | Aufhängungsvorrichtung für Fahrzeuge |
-
2000
- 2000-08-02 JP JP2000233844A patent/JP3963069B2/ja not_active Expired - Fee Related
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DE112011102187B4 (de) * | 2010-06-30 | 2015-01-08 | Mazda Motor Corporation | Aufhängungsvorrichtung für Fahrzeuge |
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