JP2002041108A - プロセス制御方法及びこれを用いたプロセス制御装置 - Google Patents

プロセス制御方法及びこれを用いたプロセス制御装置

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JP2002041108A
JP2002041108A JP2000223511A JP2000223511A JP2002041108A JP 2002041108 A JP2002041108 A JP 2002041108A JP 2000223511 A JP2000223511 A JP 2000223511A JP 2000223511 A JP2000223511 A JP 2000223511A JP 2002041108 A JP2002041108 A JP 2002041108A
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JP
Japan
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value
estimated value
correction
process control
model
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JP2000223511A
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Mitsutaka Fukuzawa
充孝 福沢
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定常状態において分析値を用いて推定値を補
正することが可能なプロセス制御方法及びこれを用いた
プロセス制御装置を実現する。 【解決手段】 制御対象の挙動を表したモデルを有する
プロセス制御方法において、制御対象の操作量と状態量
とを用いてモデルに基づき制御量を推定した推定値及び
目標値により制御対象を制御しておき、定常状態になっ
た場合に分析値と推定値の差分を補正値として推定値に
加算して推定値を補正する。また、プロセスとモデルの
ミスマッチにより生じた差分を可変パラメータの調整に
よりモデルに反映させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御対象の挙動を
表したモデルを有するプロセス制御方法に関し、特に制
御量の測定値が非定周期で離散時間的にしか得られない
場合に毎制御周期に当該制御量を推定してプロセス制御
するプロセス制御方法及びこれを用いたプロセス制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の重合反応プロセス等においては、
製品の性状を示す粘度や密度等はオンラインで直接測定
することが困難であり、一般には分析室等で手分析によ
り粘度や密度等の性状を得ていた。
【0003】このため、粘度や密度等のような直接測定
が困難な性状を制御する場合には制御対象の挙動を表し
たモデル(以下、単にモデルと呼ぶ。)を構築して当該
モデルにプロセスに対する操作量及び測定可能な状態量
に基づき粘度や密度等の値である制御量を推定して制御
に用いるプロセス制御方法が存在する。
【0004】図7はこのような従来のプロセス制御方法
を用いたプロセス制御装置の一例を示す構成ブロック図
である。図7において1はコントローラ、2は制御対象
であるプロセス、3は制御対象であるプロセス2の挙動
を表したモデル予測手段、100は目標値、101は操
作量、102はオンラインで直接測定が困難な制御量、
103は温度等の直接測定が可能な状態量、104は推
定値である。
【0005】目標値100はコントローラ1に入力さ
れ、コントローラ1の出力である操作量101はプロセ
ス2及びモデル予測手段3にそれぞれ供給される。操作
量101の設定に基づきプロセス2の制御量102は変
化し、測定可能な状態量103はモデル予測手段3に供
給される。
【0006】モデル予測手段3の出力である制御量10
2を推定した推定値104はコントローラ1に供給され
る。
【0007】ここで、図7に示す従来例の動作を説明す
る。コントローラ1は入力された目標値100に基づき
操作量101を決定してプロセス2及びモデル予測手段
3に出力する。
【0008】モデル予測手段3は操作量101とオンラ
インで測定可能な状態量103に基づき制御量102を
推定した推定値104を求めてコントローラ1にフィー
ドバックさせる。具体的には、モデル予測手段3は操作
量101と状態量103に基づき構築されたモデルを用
いて開ループ計算を行い推定値104を求める。
【0009】そして、コントローラ1はモデル予測手段
3からフィードバックされてきた推定値104に基づき
先に決定した操作量101を制御してプロセス2の制御
を行う。
【0010】この結果、実際にオンラインで直接測定が
困難な制御量102であっても操作量101と状態量1
03に基づき制御対象であるプロセス2の挙動を表した
モデル予測手段3により当該制御量102を推定して推
定値104を求めてこの推定値104に基づきコントロ
ーラ1が操作量101を制御することにより、オンライ
ンで直接測定が困難な制御量102の制御を行うことが
可能になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図7に示す従
来のプロセス制御装置では推定値104を求めるモデル
予測手段3のモデルの精度が問題となるが、日々変化す
る運転条件に対して満足が行く推定精度を得るためには
適宜モデルを修正して推定値104がより制御量102
に一致するようにする必要がある。
【0012】但し、直接オンラインで測定が困難であ
り、且つ、制御量の測定値が非定周期で離散時間的にし
か得られない分析値を用いて推定値を補正することは非
常に困難であると言った問題点があった。従って本発明
が解決しようとする課題は、定常状態において分析値を
用いて推定値を補正することが可能なプロセス制御方法
及びこれを用いたプロセス制御装置を実現することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、本発明のうち請求項1記載の発明は、制御対
象の挙動を表したモデルを有するプロセス制御方法にお
いて、前記制御対象の操作量と状態量とを用いて前記モ
デルに基づき制御量を推定した推定値及び目標値により
前記制御対象を制御しておき、定常状態になった場合に
分析値と前記推定値の差分を補正値として前記推定値に
加算して前記推定値を補正することにより、定常状態に
おいて分析値を用いて推定値を補正することが可能にな
る。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明であるプロセス制御方法において、前記目標値が一定
時間変動せず、且つ、前記状態量が一定の閾値内に納ま
っている場合に定常状態と判断して前記推定値を補正す
ることにより、定常状態において分析値を用いて推定値
を補正することが可能になる。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明であるプロセス制御方法において、前記状態量の移動
平均を2個所で行い2つの移動平均の値が閾値内に納ま
っていて、且つ、前記目標値が一定時間変動していない
場合に定常状態と判断して前記推定値を補正することに
より、定常状態において分析値を用いて推定値を補正す
ることが可能になる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明であるプロセス制御方法において、前記分析値と前記
推定値との差分が予め設定された誤差範囲を超えた場合
に前記推定値を補正することにより、定常状態において
分析値を用いて推定値を補正することが可能になる。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明であるプロセス制御方法において、前記補正値を遅れ
フィルタを介して前記推定値に加算することにより、制
御がバンプすることを防止できる。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1記載の発
明であるプロセス制御方法において、補正された前記推
定値が安定した時点で、前記補正値をリセットすると共
に前記モデルを修正して前記分析値と前記推定値を等し
くすることにより、推定精度を向上させると共にモデル
調整を容易に行うことができる。
【0019】請求項7記載の発明は、制御対象の挙動を
表したモデルを有するプロセス制御装置において、前記
制御対象の操作量と状態量とを用いて前記モデルにより
制御量の推定値を求めるモデル予測手段と、定常状態で
分析値と前記推定値の差分を求め補正値として出力する
推定値補正手段と、前記推定値と前記補正値を加算して
補正推定値を出力する加算手段と、目標値と前記補正推
定値に基づき前記制御対象の前記操作量を制御するコン
トローラとを備えたことにより、定常状態において分析
値を用いて推定値を補正することが可能になる。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明であるプロセス制御装置において、前記推定値補正手
段が、前記目標値が一定時間変動せず、且つ、前記状態
量が一定の閾値内に納まっている場合に定常状態と判断
して前記補正値を出力することにより、定常状態におい
て分析値を用いて推定値を補正することが可能になる。
【0021】請求項9記載の発明は、請求項7記載の発
明であるプロセス制御装置において、前記推定値補正手
段が、前記状態量の移動平均を2個所で行い2つの移動
平均の値が閾値内に納まっていて、且つ、前記目標値が
一定時間変動していない場合に定常状態と判断して前記
補正値を出力することにより、定常状態において分析値
を用いて推定値を補正することが可能になる。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項7記載の
発明であるプロセス制御装置において、前記推定値補正
手段が、前記分析値と前記推定値との差分が予め設定さ
れた誤差範囲を超えた場合に前記補正値を出力すること
により、定常状態において分析値を用いて推定値を補正
することが可能になる。
【0023】請求項11記載の発明は、請求項7記載の
発明であるプロセス制御装置において、前記推定値補正
手段が、前記補正値を遅れフィルタを介して前記加算手
段に出力することにより、制御がバンプすることを防止
できる。
【0024】請求項12記載の発明は、請求項7記載の
発明であるプロセス制御装置において、前記補正推定値
が安定した時点で、前記推定値補正手段をリセットする
と共に前記モデル予測手段のモデルを修正して前記分析
値と前記推定値を等しくするモデル修正手段を備えたこ
とにより、推定精度を向上させると共にモデル調整を容
易に行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面を用いて詳細に
説明する。図1は本発明に係るプロセス制御方法を用い
たプロセス制御装置の一実施例を示す構成ブロック図で
ある。図1において1〜3,100〜104は図7と同
一符号を付してあり、4は推定値補正手段、5は加算手
段、105は分析値、106は補正値、107は補正推
定値である。
【0026】目標値100はコントローラ1に入力さ
れ、コントローラ1の出力である操作量101はプロセ
ス2及びモデル予測手段3にそれぞれ供給される。操作
量101の設定に基づきプロセス2の制御量102は変
化し、測定可能な状態量103はモデル予測手段3に供
給される。
【0027】モデル予測手段3の出力である制御量10
2を推定した推定値104は推定値補正手段4及び加算
手段5の一方の入力に供給され、推定値補正手段4には
非定周期で離散時間的に得られた分析値105が入力さ
れる。
【0028】推定値補正手段4の出力である補正値10
6は加算手段5の他方の入力に供給され、加算手段5の
出力である補正推定値107はコントローラ1に供給さ
れる。
【0029】ここで、図1に示す実施例の動作を図2及
び図3を用いて説明する。図2はプロセス制御の動作を
説明するフロー図、図3は図2に示すプロセス制御によ
り変化する推定値等の状態を示すタイミング図である。
【0030】図2中”S001”においてモデル予測手
段3は操作量101及び状態量103に基づき推定値1
04を求める。図2中”S002”においてコントロー
ラ1はこの推定値104に基づき操作量101を決定し
てプロセス2を制御する。
【0031】但し、この状態での補正量106は”0”
としている。このため、推定値104がそのまま補正推
定値107としてコントローラ1にフィードバックされ
る。
【0032】ここで、モデル予測手段3のモデルに関し
て更に説明する。モデルは状態ベクトル(状態値)を”
x”、入力ベクトル(操作量)を”u”、外乱ベクトル
を”d”、既知パラメータベクトルを”p”、可変パラ
メータを”pv”とし、”f”を解析的関数とした場
合、 x=f(x,u,d,p,pv) (1) のように表される。
【0033】このモデルを用いて前回の値に微小時間変
動”Δt”時間の変動分(微係数)を足し込んで、 Xe=Xe-1+f(xs,us,ds,p,pv)×Δt (2) から推定値104を推定する。但し、”Xe”は今回推
定値、”Xe-1”は前回推定値、”xs”は状態測定
値、”us”は操作入力値、”ds”は外乱測定値であ
る。
【0034】そして、図2中”S003”においてプロ
セス制御装置が定常状態であるか否かを判断する。例え
ば、目標値100が一定時間変動しておらず、且つ、プ
ロセス2の状態量103が一定の閾値内に納まっている
場合に定常状態と判断する。
【0035】もし、定常状態でなければ図2中”S00
1”及び”S002”の動作を繰り返す。一方、定常状
態であると判断された場合には、図2中”S004”に
おいて推定値補正手段4は入力された分析値に基づき補
正値106を求めて出力する。また、補正値106は加
算手段5により推定値104に加算されて補正推定値1
07としてコントローラ1にフィードバックされる。
【0036】例えば、推定値補正手段4は分析値105
と推定値104の差分を補正値106とする。すなわ
ち、分析値105、推定値104及び補正値106を”
VL”、”VP”及び”VC”とすれば、 VC=VL−VP (3) となる。
【0037】但し、式(3)の値を推定値104に単純
に足し込むと制御がバンプしてまう可能性がある場合に
は遅れフィルタを介して補正値106を出力する。
【0038】例えば、図3中”T001”に示すタイミ
ングで分析値105が”1.90”、推定値104が”
2.00”であった場合には、補正値106は”0”か
ら”−0.10”まで遅れフィルタの時定数に応じて順
次変化する。
【0039】これに伴い補正推定値107も”2.0
0”から”1.90”へ順次変化して、図3中”T00
2”に示すタイミングでは分析値105と補正推定値1
07が等しくなり、実質的に定常状態において分析値を
用いて推定値が補正されたことになる。
【0040】同様に、例えば、図3中”T003”に示
すタイミングで分析値105が”1.90”から”2.
05”に変化した場合、推定値104は”2.00”に
ままであり、補正値106は”−0.10”から”0.
05”まで遅れフィルタの時定数に応じて順次変化す
る。
【0041】これに伴い補正推定値107も”1.9
0”から”2.05”へ順次変化して、図3中”T00
4”に示すタイミングでは分析値105と補正推定値1
07が等しくなり、実質的に定常状態において分析値を
用いて推定値が補正されたことになる。
【0042】この結果、分析値105と推定値104の
差分である補正値106を求めて推定値104に加算す
ることにより、定常状態において分析値を用いて推定値
を補正することが可能になる。
【0043】但し、この補正値が大きくなる場合にはモ
デル予測手段3内のモデルがプロセス2の挙動を正確に
表していないことになる。このため、この補正分のモデ
ルのずれを合わせ込む必要性がある。
【0044】図4はこのようなモデル修正機能を有する
プロセス制御装置の一実施例を示す構成ブロック図であ
る。図4において1,2,4,100〜107は図1と
同一符号を付してあり、3aはオンラインでモデル修正
が可能なモデル予測手段、6はモデル修正手段、108
は補正値リセット信号、109は可変パラメータ修正信
号である。
【0045】目標値100はコントローラ1に入力さ
れ、コントローラ1の出力である操作量101はプロセ
ス2及びモデル予測手段3aにそれぞれ供給される。操
作量101の設定に基づきプロセス2の制御量102は
変化し、測定可能な状態量103はモデル予測手段3a
及びモデル修正手段6に供給される。
【0046】モデル予測手段3aの出力である制御量1
02を推定した推定値104は推定値補正手段4及び加
算手段5の一方の入力に供給され、推定値補正手段4及
びモデル修正手段6には非定周期で離散時間的に得られ
た分析値105が入力される。
【0047】推定値補正手段4の出力である補正値10
6は加算手段5の他方の入力に供給され、加算手段5の
出力である補正推定値107はコントローラ1に供給さ
れる。さらに、モデル修正手段6の補正値リセット信号
108は推定値補正手段4に、可変パラメータ修正信号
109はモデル予測手段3aにそれぞれ印加される。
【0048】ここで、図4に示す実施例の動作を図5及
び図6を用いて説明する。図5はプロセス制御の動作を
説明するフロー図、図6は図5に示すプロセス制御によ
り変化する推定値等の状態を示すタイミング図である。
【0049】図5中”S101”においてモデル予測手
段3aは操作量101及び状態量103に基づき推定値
104を求める。図5中”S102”においてコントロ
ーラ1はこの推定値104に基づき操作量101を決定
してプロセス2を制御する。
【0050】但し、この状態での補正量106は”0”
としている。このため、推定値104がそのまま補正推
定値107としてコントローラ1にフィードバックされ
る。
【0051】そして、図5中”S103”においてプロ
セス制御装置が定常状態であるか否かを判断する。例え
ば、目標値100が一定時間変動しておらず、且つ、プ
ロセス2の状態量103が一定の閾値内に納まっている
場合に定常状態と判断する。
【0052】もし、定常状態でなければ図5中”S10
1”及び”S102”の動作を繰り返す。一方、定常状
態であると判断された場合には、図5中”S104”に
おいて推定値補正手段4は入力された分析値に基づき補
正値106を求めて出力する。また、補正値106は加
算手段5により推定値4に加算されて補正推定値107
としてコントローラ1にフィードバックされる。
【0053】図5中”S105”において補正値106
が安定したか否かを判断し、もし、安定していなければ
図5中”S101”及び”S102”の動作を繰り返
す。
【0054】一方、補正値106が安定していれば、言
い換えれば、補正終了範囲内に入れば図5中”S10
6”においてモデル修正手段6が可変パラメータ修正信
号109を出力し、分析値に基づきモデル予測手段3a
の可変パラメータを修正すると共に補正値リセット信号
108を推定値補正手段4に出力して補正値106を”
0”にする。
【0055】モデル修正手段6は具体的には式(2)に
おける可変パラメータ”pv”を操作して推定値104
が分析値105に等しくなるように値を調整する。
【0056】例えば、図6中”T101”に示すタイミ
ングで分析値105が”1.90”、推定値104が”
2.00”であった場合には、補正値106は”0”か
ら”−0.10”まで遅れフィルタの時定数に応じて順
次変化する。
【0057】これに伴い補正推定値107も”2.0
0”から”1.90”へ順次変化して、図6中”T10
2”に示すタイミングでは分析値105と補正推定値1
07が等しくなり、実質的に定常状態において分析値を
用いて推定値が補正されたことになる。
【0058】さらに、図6中”T102”に示すタイミ
ングでは補正値が安定しているのでモデル修正手段6に
よりモデル修正がなされ推定値104が”1.90”に
修正されると共に補正値106がリセットされて”0”
になる。
【0059】但し、補正推定値107は推定値104と
補正値106との和であるので”1.90”のまま変化
しない。
【0060】同様に、例えば、図6中”T103”に示
すタイミングで分析値105が”1.90”から”2.
05”に変化した場合、推定値104は”1.90”の
ままであるので、補正値106は”0”から”0.1
5”まで遅れフィルタの時定数に応じて順次変化する。
【0061】これに伴い補正推定値107も”1.9
0”から”2.05”へ順次変化して、図6中”T10
4”に示すタイミングでは分析値105と補正推定値1
07が等しくなり、実質的に定常状態において分析値を
用いて推定値が補正されたことになる。
【0062】さらに、図6中”T104”に示すタイミ
ングでは補正値が安定しているのでモデル修正手段6に
よりモデル修正がなされ推定値104が”2.05”に
修正されると共に補正値106がリセットされて”0”
になる。
【0063】但し、補正推定値107は推定値104と
補正値106との和であるので”2.05”のまま変化
しない。
【0064】この結果、分析値105と推定値104の
差分である補正値106を求めて推定値104に加算す
ることにより、定常状態において分析値を用いて推定値
を補正することが可能になり、さらに、分析値105と
推定値104とが等しくなるようにモデルを修正するこ
とにより、推定精度を向上させると共にモデル調整を容
易に行うことができる。
【0065】なお、図1等に示す実施例の説明に際して
定常状態の判定では、目標値100が一定時間変動して
おらず、且つ、プロセス2の状態量103が一定の閾値
内に納まっている場合に定常状態と判断するとしている
が、単一の状態量103のみで判断するのではなく、移
動平均を2個所で行い2つの移動平均の値が閾値内に納
まっていて、且つ、目標値100が一定時間変動してい
なければ定常状態と判断しても構わない。
【0066】また、図1に示す実施例の説明に際して
は、推定値104に単純に足し込むと制御がバンプして
しまう可能性がある場合には遅れフィルタを介して補正
値106を出力すると記載しているが、勿論、制御がバ
ンプしないのであれば遅れフィルタは不要である。
【0067】また、補正値106の加算に関しては常時
加算しているが、分析値105と推定値104との差分
が予め設定された誤差以内であれば補正を行わないよう
にしても構わない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。請求項1乃至4
及び請求項7乃至請求項10の発明によれば、分析値と
推定値の差分である補正値を求めて推定値に加算するこ
とにより、定常状態において分析値を用いて推定値を補
正することが可能になる。
【0069】また、請求項5及び請求項11の発明によ
れば、補正値を遅れフィルタを介して推定値に加算する
ことにより、制御がバンプすることを防止できる。
【0070】また、請求項6及び請求項12の発明によ
れば、分析値と推定値とが等しくなるようにモデルを修
正することにより、推定精度を向上させると共にモデル
調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロセス制御方法を用いたプロセ
ス制御装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
【図2】プロセス制御の動作を説明するフロー図であ
る。
【図3】図2に示すプロセス制御により変化する推定値
等の状態を示すタイミング図である。
【図4】モデル修正機能を有するプロセス制御装置の一
実施例を示す構成ブロック図である。
【図5】プロセス制御の動作を説明するフロー図であ
る。
【図6】図5に示すプロセス制御により変化する推定値
等の状態を示すタイミング図である。
【図7】従来のプロセス制御方法を用いたプロセス制御
装置の一例を示す構成ブロック図である。
【符号の説明】
1 コントローラ 2 プロセス 3,3a モデル予測手段 4 推定値補正手段 5 加算手段 6 モデル修正手段 100 目標値 101 操作量 102 制御量 103 状態量 104 推定値 105 分析値 106 補正値 107 補正推定値 108 補正値リセット信号 109 可変パラメータ修正信号

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御対象の挙動を表したモデルを有するプ
    ロセス制御方法において、 前記制御対象の操作量と状態量とを用いて前記モデルに
    基づき制御量を推定した推定値及び目標値により前記制
    御対象を制御しておき、 定常状態になった場合に分析値と前記推定値の差分を補
    正値として前記推定値に加算して前記推定値を補正する
    ことを特徴とするプロセス制御方法。
  2. 【請求項2】前記目標値が一定時間変動せず、且つ、前
    記状態量が一定の閾値内に納まっている場合に定常状態
    と判断して前記推定値を補正することを特徴とする請求
    項1記載のプロセス制御方法。
  3. 【請求項3】前記状態量の移動平均を2個所で行い2つ
    の移動平均の値が閾値内に納まっていて、且つ、前記目
    標値が一定時間変動していない場合に定常状態と判断し
    て前記推定値を補正することを特徴とする請求項1記載
    のプロセス制御方法。
  4. 【請求項4】前記分析値と前記推定値との差分が予め設
    定された誤差範囲を超えた場合に前記推定値を補正する
    ことを特徴とする請求項1記載のプロセス制御方法。
  5. 【請求項5】前記補正値を遅れフィルタを介して前記推
    定値に加算することを特徴とする請求項1記載のプロセ
    ス制御方法。
  6. 【請求項6】補正された前記推定値が安定した時点で、
    前記補正値をリセットすると共に前記モデルを修正して
    前記分析値と前記推定値を等しくすることを特徴とする
    請求項1記載のプロセス制御方法。
  7. 【請求項7】制御対象の挙動を表したモデルを有するプ
    ロセス制御装置において、 前記制御対象の操作量と状態量とを用いて前記モデルに
    より制御量の推定値を求めるモデル予測手段と、 定常状態で分析値と前記推定値の差分を求め補正値とし
    て出力する推定値補正手段と、 前記推定値と前記補正値を加算して補正推定値を出力す
    る加算手段と、 目標値と前記補正推定値に基づき前記制御対象の前記操
    作量を制御するコントローラとを備えたことを特徴とす
    るプロセス制御装置。
  8. 【請求項8】前記推定値補正手段が、 前記目標値が一定時間変動せず、且つ、前記状態量が一
    定の閾値内に納まっている場合に定常状態と判断して前
    記補正値を出力することを特徴とする請求項7記載のプ
    ロセス制御装置。
  9. 【請求項9】前記推定値補正手段が、 前記状態量の移動平均を2個所で行い2つの移動平均の
    値が閾値内に納まっていて、且つ、前記目標値が一定時
    間変動していない場合に定常状態と判断して前記補正値
    を出力することを特徴とする請求項7記載のプロセス制
    御装置。
  10. 【請求項10】前記推定値補正手段が、 前記分析値と前記推定値との差分が予め設定された誤差
    範囲を超えた場合に前記補正値を出力することを特徴と
    する請求項7記載のプロセス制御装置。
  11. 【請求項11】前記推定値補正手段が、 前記補正値を遅れフィルタを介して前記加算手段に出力
    することを特徴とする請求項7記載のプロセス制御装
    置。
  12. 【請求項12】前記補正推定値が安定した時点で、前記
    推定値補正手段をリセットすると共に前記モデル予測手
    段のモデルを修正して前記分析値と前記推定値を等しく
    するモデル修正手段を備えたことを特徴とする請求項7
    記載のプロセス制御装置。
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