JP2002038254A - 導電膜パターン化用マスク - Google Patents

導電膜パターン化用マスク

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昌紀 岡村
Masayuki Ogawa
正幸 小川
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徹 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで生産性の優れた、基板へのキズの発
生を抑制し、保護膜の剥離を防止することで、液晶表示
装置の表示不良発生を防止することができる導電膜パタ
ーン化用マスクを提供する。 【解決手段】導電膜パターンの形成部分が開口部となっ
ているマスクであって、該マスクを基板に接触させた状
態で該マスクの開口部を介して導電膜を成膜して導電膜
のパターン化をおこなう導電膜パターン化用マスクにお
いて、該マスクの基板と接触する面に凹凸を設けたこと
を特徴とする導電膜パターン化用マスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板にパターンを
形成するための導電膜パターン化用マスクに関する。さ
らに述べるならば、本発明は、例えば液晶表示素子(L
CD)などに利用される導電膜をパターン化して成膜す
るために好ましく用いられる導電膜パターン化用マスク
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電膜をパターン化する方法とし
ては、成膜後に印刷マスクやフォトリソ加工などを用い
てパターン化するエッチング法および成膜時にパターン
化した金属マスクを使用して膜形成するマスク成膜法が
知られている。
【0003】しかし、従来の導電膜をパターン化する方
法は、エッチング法ではフォトリソ工程を必要とするた
め工程が長く、コストが高くなるため、TFT用のカラ
ーフィルタには使用しづらい欠点がある。また金属マス
クを使用するマスク成膜では、基板と接する部分とは反
対の部分(以下マスク表面と呼ぶ)にも導電膜が成膜さ
れるため、マスクを繰り返し使用していくにつれマスク
表面に導電膜が積層され、その積層膜が厚くなりすぎる
と膜剥がれが生じ、その剥がれた膜がパーティクルとな
る欠点が存在する。そのため、金属マスクを使用するマ
スク成膜では、定期的に新品の金属マスクや表面に積層
した導電膜を薬品洗浄等により剥離したマスク(再生マ
スク)に交換する作業が必要である。
【0004】このマスクを使用したマスク成膜法を実施
する場合、マスクと基板との間に隙間が生じるとこの隙
間に導電膜成膜時に導電膜が回り込んで成膜されるた
め、パターンの周辺部がボケてしまう現象が発生する。
このボケはパターン精度を劣化させる要素であり、さら
にパターンエッジがボケて視認しにくくなるために、パ
ターンの精度、寸法の測定が困難になり、ひいてはパタ
ーン精度の管理が困難になる問題を発生させる。この問
題を解決するためには、マスクと基板との隙間を無く
す、すなわちマスクと基板とを密着させることが重要に
なる。
【0005】しかしながら基板とマスクとを隙間無く完
全に密着させた場合、前記導電膜のパターンボケは完全
に防止することができるが、マスクと基板との擦れによ
るキズが発生する。特にマスクの開口部周辺はカラーフ
ィルタのブラックマトリックスの額縁部と重なり合うた
め、メタルマスクの微妙なズレや摩擦によりブラックマ
トリックスへキズを生じ、ブラックマトリックス部の白
ヌケ欠点を発生させカラーフィルタの品質低下を引き起
こす。そのためマスクの基板と接する面側(以下マスク
裏面)の開口部近傍に樹脂製のスペーサを設けマスクと
ブラックマトリックスとの接触を防止したり、ブラック
マトリックスとマスクとが接触する箇所のマスクをハー
フエッチングしブラックマトリックスとマスクとの接触
を最小限にするなどの対策がとられている。その結果カ
ラーフィルタのブラックマトリックス部についてはマス
ク起因によるキズの発生を防止することができた。
【0006】しかしながら液晶表示装置のますますの高
性能化・高詳細化が進むにつれ額縁外の部分についての
微少なキズや汚れも表示不良につながるようになってき
た。前記改善策ではマスクの開口部付近で発生するキズ
については抑制できたが、開口部以外の箇所つまりマス
クにより完全に覆われている箇所についてはマスクと基
板とが密着しているため、基板の脱着・搬送時や成膜時
の基板への加熱によるマスクおよび基板の熱膨張時にマ
スクと基板との擦れによるキズが発生する。特にカラー
フィルタ上のブラックマトリックスおよび各カラー画素
の保護およびカラーフィルタの平坦化などを目的とした
オーバーコート層を形成した場合、このオーバーコート
層はガラス基板全面に塗布されているためマスクに覆わ
れている箇所つまりマスクと基板とが接触する箇所にも
オーバーコート層は形成されている。このオーバーコー
ト層はポリイミド樹脂、オルガノシランを縮重合して得
られるシリコーン樹脂、オルガノシランとイミド基を有
する化合物とを縮重合して得られるイミド変形シリコー
ン樹脂、アクリル樹脂などの樹脂が用いられるが、これ
ら樹脂はガラス基板と比較し柔らかいためマスクとの接
触によるキズが発生しやすく、さらにそのキズが大きい
場合はオーバーコート層の剥離が発生する。このオーバ
ーコート層の剥離片がカラーフィルタ画素上の表示領域
へと付着した場合、異物や汚れなどの原因となり液晶表
示装置の表示不良を引き起こしてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
欠点を解消し、低コストで生産性の優れた、基板へのキ
ズの発生を抑制し、保護膜の剥離を防止することで、液
晶表示装置の表示不良発生を防止することができる導電
膜パターン化用マスクを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、 (1)導電膜パターンの形成部分が開口部となっている
マスクであって、該マスクを基板に接触させた状態で該
マスクの開口部を介して導電膜を成膜して導電膜のパタ
ーン化をおこなう導電膜パターン化用マスクにおいて、
該マスクの基板と接触する面に凹凸を設けたことを特徴
とする導電膜パターン化用マスク。
【0009】(2)前記凹凸を基板と接する面全面に形
成したことを特徴とする前記(1)記載の導電膜パター
ン化用マスク。
【0010】(3)前記凹凸をエッチングにより形成す
ることを特徴とする前記(1)もしくは(2)記載の導
電膜パターン化用マスク。
【0011】(4)前記凹凸をハーフエッチングにより
マスクの厚み方向に部分的に窪みを付けることで形成す
ることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記
載の導電膜パターン化用マスク。
【0012】(5)前記凹凸の凸の部分が円柱状もしく
は球状であることを特徴とする前記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の導電膜パターン化用マスク。
【0013】(6)前記基板がカラーパターンの形成さ
れたカラーフィルタであることを特徴とする前記(1)
〜(5)のいずれかに記載の導電膜パターン化用マス
ク。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は基板にパターンを形成す
るためのマスクであって、マスクの基板と接触する面の
表層に凹凸を設けたことを特徴とする導電膜パターン化
用マスクである。
【0015】本発明で使用する基板は、特に限定され
ず、光線透過率が高く、機械的強度、寸法安定性が優れ
たガラスが最適であるが、他にポリイミド樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂などのプラスチック板も使用
できる。またカラーフィルタなどに使用される場合ガラ
スまたはプラスチックの上にカラーフィルタの要求特性
を満足させる種々のプラスチック系および無機系、有機
系の薄膜がパターン化され積層複合されたものが使用さ
れる。
【0016】本発明で使用するマスクの材質は、特に限
定されないが、基板と同一材質、すなわちガラスやプラ
スチック板が好ましい。また、取扱性、耐久性、加工性
および熱膨張係数を配慮した金属も好ましく、タングス
テン、モリブデン、鉄、クロム、ニッケル、チタン、ス
テンレス、アルミニウム、42アロイなどの多くの金属
もしくは合金の板から選定することができる。
【0017】本発明のマスクは、導電性の薄膜をパター
ン化して成膜するためのマスクとして使用できる。導電
性の薄膜は、例えば酸化インジウム、酸化スズ、酸化イ
ンジウムと酸化スズの混合物(以下、ITOと称す
る)、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、白金な
どの単体もしくは混合物、もしくは積層体からなり、厚
みは10〜5000オングストロームのものが好まし
い。
【0018】マスク成膜法においては、導電膜パターン
の形成部分が開口部となっているマスクを基板に密着さ
せマスク上より導電膜を成膜し導電膜のパターン化をお
こなう。そのためマスクと基板とは密着させることが重
要である。しかしカラーフィルタ上へ導電膜を成膜する
場合、マスクの開口部周辺はカラーフィルタのブラック
マトリックスの額縁部と重なり合うため、完全に密着さ
せるとマスクの微妙なズレや摩擦によりブラックマトリ
ックスへキズを生じ、白ヌケ欠点を発生させる原因とな
ってしまう。そのため一般的にブラックマトリックス近
傍に樹脂製のスペーサを設けたり、ブラックマトリック
スとマスクとが接触する箇所のマスクをハーフエッチン
グしブラックマトリックスとマスクとの接触を最小限に
するなどの対策がとられている。
【0019】しかしながら、液晶表示装置のますますの
高性能化・高詳細化が進むにつれ額縁外の部分について
のキズや汚れも表示不良につながるようになってきた。
特にカラーフィルタ上へ画素の保護およびカラーフィル
タの平坦化などを目的としたオーバーコート層を形成し
た場合、基板の脱着や搬送時および成膜時の基板の加熱
によるマスク・基板の熱膨張時にマスクと基板とが擦れ
が発生し、その結果マスクと接触した額縁外のオーバー
コート層の擦れにより多数のキズが入り、この削れたオ
ーバーコート材が表示領域内へと付着し異物欠点とな
り、カラーフィルタおよび液晶表示装置製造工程におけ
る歩留まり低下に少なからずの影響を与えるという問題
点が発生した。
【0020】これら問題点を解決するため本発明におい
ては、マスクの基板と接触する面の表層に凹凸を形成す
ることでキズの発生を防止する。凹凸を形成することで
基板とマスクとの接触面を最小限にするとともに、熱膨
張によるマスクの変形を逃がし、マスクと基板との接触
によるキズの発生を防止することができる。
【0021】本発明のマスク裏面に凹凸を形成する方法
としては、特に限定されないが、サンドブラスト法やフ
ォトエッチング法により形成することが好ましい。中で
も任意の大きさ、形状に凹凸を加工することができるフ
ォトエッチング法によることが最も好ましい。また、機
械的研磨やレーザー加工により凹凸を付けることももち
ろん可能である。さらに、溶接によりマスク表面に凸部
を形成し、凹凸を形成すること、ポリイミドなどの樹脂
を凸状に形成し凹凸を形成することも可能である。
【0022】凹凸を形成する箇所についても特に限定は
されずキズを発生したくない箇所のみの形成においても
十分に効果を得ることができるが、本発明の効果をより
高めるためにはマスク裏面全面に形成することが好まし
く、さらに同一形状の凹凸を規則的に繰り返して配する
のがキズ防止のためにはより好ましい。
【0023】フォトエッチング法で形成する凹凸も特に
限定はされず、たとえばマスク表面をエッチング液に浸
すことでも実施することができる。さらにより効果を大
きくするためには、マスクの厚み方向に部分的にエッチ
ングを行うことにより(以下ハーフエッチングと呼ぶ)
パターン化をおこない、凹凸を形成することが好まし
い。
【0024】パターン形状もとくに限定されないが、格
子状、メッシュ状に凹凸が形成されることが好ましく、
さらにマスク面内に均一に凹凸を作るために、ハーフエ
ッチングにより球状、もしくは円柱状の窪みを規則的に
メッシュ上に形成し凹凸のパターンを形成する方法が最
も好ましい。これは球状、もしくは円柱状にすることで
マスクの変形や熱膨張により基板へかかる力を分散でき
るからである。球状、もしくは円柱状の直径としては
0.01〜10mmが好ましく、さらに好ましくは0.
05〜2.0mmである。凹凸の窪みの深さはマスクの
厚みにより異なるが、好ましくはマスク厚みの1/10
〜7/10、より好ましくはマスクの厚みの2/10〜
5/10の深さである。窪みのピッチは特に規定されな
いが、より凹凸が多くなるように形成するのが好まし
い。これは凹凸の数を増加させることで基板とマスクと
の接触面積を可能な限り少なくでき、その結果基板への
キズの発生確率を小さくできるからである。基板とマス
クとの接触面積は好ましくはマスクの開口部を除いた部
分の面積の5〜50%の面積であり、より好ましくは1
0〜40%である。また、凹凸部の先端が尖っている場
合キズが発生しやすくなるため、先端にはRを付けるこ
とが好ましい。Rの半径は特に規定されないが、0.0
5〜3.0mm程度が好ましい。もちろんこれらの構成
を組み合わせて使用することが最も好ましい。
【0025】導電膜の成膜方法も、特に限定はされず、
マスクによるパターン化が可能な方法であればよく、真
空蒸着法、CVD法、スパッタリング法など物理的・化
学的な各種成膜方法が使用できる。またパターン化の際
に基板とマスクを密着させる方法も限定されず、クリッ
プ、スプリング、テープ、磁石による密着方法など任意
の方法が採用できる。
【0026】
【実施例】次に説明図を用い、実施例に基づいて本発明
を具体的に説明する。
【0027】比較例1 図3に示すように、厚み0.7mmの無アルカリガラス
基板2(コーニング社製 7059 400mm×50
0mm)に樹脂系遮光剤によるブラックマトリックス5
0を加工し、その上にレッド51・グリーン52・ブル
ー53の3色のペーストをパターン化して積層した上に
アクリル製の保護膜4をつけ、カラーフィルタ機能をも
った積層複合基板を形成した。この基板2上にDCマグ
ネトロンスパッタリング装置を用いてITO透明導電膜
3を成膜した。ITO膜はITOパターンの形状部分が
開口部となっているマスク1(42アロイ製、400m
m×500mm×厚みa=0.25mmt、Ra=0.
03μm)を基板全面に取り付けるマスク成膜法により
パターン化を行った。ここでRaとはJIS B060
1で規定されている中心線平均粗さであり、マスク表面
の表面粗さを表している。このときマスク1とブラック
マトリックス50との接触によるキズの発生を防止する
ため、ハーフエッチングによりマスク開口部の端部に段
差(b=3.0mm、c=0.05mm)を設け、額縁
部のブラックマトリックスとマスク開口部の端部が接触
しないようにした。このマスクを基板の表面に重ね合わ
せた後、基板裏側に内部に磁石(φ4mm×2mm、サ
マリウム・コバルト磁石)100個を入れたアルミニウ
ム製の基板と同サイズのプレート(400×500×厚
み3mm)を設置し、プレート内に設置した磁石の磁力
によりマスクを基板側へと吸着しマスクと基板とを密着
させたのち、ITO膜の成膜を行った。成膜条件は成膜
時の基板温度240℃、酸素濃度0.5%、真空度0.
4Paで行った。このようにして得た透明導電膜は透過
率(λ=400〜700nmのY値)96%、表面電気
抵抗値15Ω/□であった。
【0028】次にこのITO成膜後のカラーフィルタの
外観検査を行ったところ、額縁部のブラックマトリック
スにはキズの発生もなく良好なITOパターンエッジを
形成することができたが、ハーフエッチングを実施して
いない個所にマスクと基板との擦れに起因するキズや汚
れが多発しオーバーコート層4の剥離が観察された。こ
のカラーフィルタを使用して液晶表示装置を製作したと
ころ剥離片がカラーフィルタ画素上に付着したことに起
因する点状の表示欠点が多発し、液晶表示装置の歩留ま
り低下に大きな影響を与えた。
【0029】比較例2 一方、素材と厚みを変えた以外は上記比較例1の42ア
ロイマスクと同じである2.0mm厚みのステンレス板
(SUS430)で製作したマスクを使用して上記と同
様の方法でカラーフィルタ上へのITO膜の成膜をおこ
なった。このとき裏面のマスク開口部近傍に額縁部ブラ
ックマトリックスとマスクとの接触によるキズの発生を
防止するため、マスクと同一材質であるSUS430に
てφ2mm、高さ0.15mmのスペーサを約50mm
ピッチで設けた。このマスクを基板の表面に重ね合わせ
てクリップで止めスパッタリング装置を用いて基板温度
240℃、膜厚1400オングストロームのITO膜の
スパッタリングを行ったところ前記比較例1と同じ特性
のITO膜が得られた。しかしながら、パターンエッジ
近傍にはドットスペーサが基板に接触したことに起因す
るキズが発生し、オーバーコート層4の剥離が観察され
た。その結果比較例1と同様にオーバーコート剥離片が
カラーフィルタ画素上に付着したことに起因する点状の
表示欠点が多発し、液晶表示装置の歩留まり低下に大き
な影響を与えた。
【0030】実施例1 比較例1と同様、図1に示すように、カラーフィルタ機
能をもった積層複合基板2にスパッタリングにてITO
透明導電膜をパターン形成するマスク成膜において0.
25mm厚みのニッケル・鉄合金板1(42アロイ)で
製作したマスクを使用して上記と同様の方法でカラーフ
ィルタ上へのITO膜の成膜をおこなった。このとき、
マスクとブラックマトリックスとの接触によるキズの発
生を防止するため、ハーフエッチングによりマスク開口
部の端部に段差(b=3.0mm、c=0.05mm)
を設け、額縁部のブラックマトリックスと接触しないよ
うにした。さらにマスクの裏面全面にもハーフエッチン
グにより円柱状の突起を凸部として形成することで凹凸
を形成した。この時ハーフエッジ量(円柱状突起の高
さ)はマスク開口部と同じ0.05mmとし、円柱部の
円の直径fは2mm、円柱部のピッチdも2mmとし
た。これにより基板とマスクとの接触面積は、マスクの
開口部を除く部分の面積の39%となった。
【0031】このマスクを比較例1と同様に基板裏側に
配したプレートで固定した後、比較例1と同じ装置、条
件を用いてITO膜の成膜を行ったところ、得られた膜
の特性は比較例1と同様に透過率(λ=400〜700
nmのY値)96%、表面電気抵抗値15Ω/□であっ
た。次にこのマスクを用いて成膜を行った基板の外観検
査を行ったところブラックマトリックス部へのキズ、汚
れの発生が無いのに加え、マスクと基板とが接触してい
る箇所についてもキズ、汚れの発生は観察されず保護膜
の剥離も全く発生しなかった。
【0032】実施例2 次に図2に示すように、比較例2と同じカラーフィルタ
基板2に厚さa=2mmのステンレスマスク1(SUS
430)を用いてマスク成膜をおこなった。このときマ
スク裏面に機械加工により凸部を半径c=0.05mm
の半球状にした凹凸を形成した。凹凸の形成により基板
とマスクとの接触を最小限にすることができ、さらに搬
送時、基板の脱着時、さらにはマスクおよび基板の熱膨
張時のマスクと基板との接触による基板への負荷が減少
される。このときの基板とマスクとの接触面積はマスク
の開口部を除く部分の面積の15%となった。このマス
クを基板の表面に重ね合わせクリップで止め比較例1と
同じ条件で同じスパッタリング装置を用いてITO膜の
成膜を行ったところ、得られた膜の特性は比較例と同様
に透過率(λ=400〜700nmのY値)96%、表
面電気抵抗値15Ω/□であった。さらにこの基板の外
観検査を行ったところブラックマトリックス部へのキ
ズ、汚れの発生が無いのに加え、マスクと基板とが接触
している箇所についてもキズ、汚れの発生は観察され
ず、保護膜の剥離も全く発生しなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、マスクと基板との接触
によるキズ、汚れの発生を抑制し、カラーフィルタの保
護膜の剥離に起因する液晶表示装置の表示不良の発生を
防止できるという、優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す基板およびマスクの
断面説明図である。
【図2】本発明の一実施態様を示す基板およびマスクの
断面説明図である。
【図3】従来の方法による実施例を示す基板およびマス
クの断面説明図である。
【符号の説明】
1:マスク 2:ガラス基板 3:透明導電膜 4:オーバーコート層 50:ブラックマトリックス 51,52,53:RGB各画素

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電膜パターンの形成部分が開口部となっ
    ているマスクであって、該マスクを基板に接触させた状
    態で該マスクの開口部を介して導電膜を成膜して導電膜
    のパターン化をおこなう導電膜パターン化用マスクにお
    いて、該マスクの基板と接触する面に凹凸を設けたこと
    を特徴とする導電膜パターン化用マスク。
  2. 【請求項2】前記凹凸を基板と接する面全面に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の導電膜パターン化用マ
    スク。
  3. 【請求項3】前記凹凸をエッチングにより形成すること
    を特徴とする請求項1もしくは2記載の導電膜パターン
    化用マスク。
  4. 【請求項4】前記凹凸をハーフエッチングによりマスク
    の厚み方向に部分的に窪みを付けることで形成すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導電膜パ
    ターン化用マスク。
  5. 【請求項5】前記凹凸の凸の部分が円柱状もしくは球状
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の導電膜パターン化用マスク。
  6. 【請求項6】前記基板がカラーパターンの形成されたカ
    ラーフィルタであることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の導電膜パターン化用マスク。
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