JP2002034779A - 縦方向にしなやかなカーテン芯地及びその製造装置並びにその製造方法 - Google Patents

縦方向にしなやかなカーテン芯地及びその製造装置並びにその製造方法

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JP2002034779A
JP2002034779A JP2000220684A JP2000220684A JP2002034779A JP 2002034779 A JP2002034779 A JP 2002034779A JP 2000220684 A JP2000220684 A JP 2000220684A JP 2000220684 A JP2000220684 A JP 2000220684A JP 2002034779 A JP2002034779 A JP 2002034779A
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curtain
interlining
curtain interlining
dent
warp
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JP2000220684A
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Takanori Kawakami
敬則 河上
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YONEZAWA BUSSAN KK
Original Assignee
YONEZAWA BUSSAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦方向にしなやかさを有するカーテン芯地を
提供する。 【解決手段】 モノフィラメントからなる縦糸5と横糸
6とを用いてテープ状に製織されたカーテン芯地1であ
る。縦糸5の表面部及び裏面部に、縦糸の長さ方向に所
要間隔をおいて、押圧により凹み傷10が設けられ、凹
み傷10が設けられた部分の剛性が減じられており、縦
方向にしなやかさを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦方向(長さ方
向)にしなやかさを有するカーテン芯地に関するもので
あり、又その製造装置及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
カーテン芯地aは、図13〜14に示すように、300
〜400デニール程度の太いモノフィラメントを縦糸b
及び横糸cとして用いてテープ状に製織されていた。
【0003】そのため例えば図15に示すように、かか
る構成を有するカーテン芯地aを、カーテン生地の上端
を下向きに折り返して形成した挿入溝eに挿入し、且つ
該カーテン芯地を挿入した部分に、カーテン幅方向に所
要間隔で縫いひだfを形成した場合、前記縦糸bが剛性
の大きいモノフィラメントからなり、従ってカーテン芯
地aがその長さ方向のしなやかさに欠けるものであった
ことから、次のような問題点があった。
【0004】(1) カーテン芯地を構成する縦糸bの弾性
反発作用によって、その縦方向で見たカーテン芯地aの
折り曲げの方向が定まりにくかった。そのため、前記縫
いひだfを形成する際にカーテン芯地を折り曲げると
き、例えば図16に示すように、カーテン芯地aの対向
する縁部g,g相互がずれやすく、揃いにくかった。こ
のようにずれた時は、カーテン芯地を再度折り曲げて縁
部g,g相互を揃え直す必要があり、縫いひだ形成の作
業能率が悪い問題があった。これをより具体的に説明す
れば、カーテン芯地の前記折り曲げは、例えば図17に
示すように、平行する2枚の垂直固定板h,h間の中央
部で、垂直可動板jが上下動するように構成された屈曲
装置kを用いて行われるものであり、カーテン芯地aの
取り付けられたカーテン上縁部分mを図18に示すよう
に前記2枚の垂直固定板h,h上に載せて後、前記垂直
可動板jを下降させることにより、カーテン上縁部分m
を所要に屈曲させることができる。その後、該屈曲部分
mを図19に矢印Fで示す方向に移動させて前記垂直固
定板h,hと垂直可動板jを取り外すのであるが、この
際に、カーテン芯地aの縦糸bの弾性反発作用が強い
と、折角形成したカーテン上縁部分mの折曲形態が例え
ば図20に示すように崩れやすい問題があった。そのた
め再び、カーテン上縁部分を前記垂直固定板と垂直可動
板との間で挟んで折曲形態を作り直す必要があり、縫い
ひだ形成の作業能率が悪かったのである。
【0005】(2) 又、カーテンの上縁部分に組み込まれ
ているカーテン芯地aは、前記のようにその長さ方向の
しなやかさに欠けるものであったため、カーテンnを開
けて、縫いひだ間の部分を、湾曲の小さい幅狭U字状に
折り曲げられた状態としても、手を放すと、カーテン芯
地aの長さ方向の大きな弾性反発作用により、図21に
示すように該縫いひだ間の部分pが湾曲の大きい幅広U
字状を呈する状態に広がって、窓の一側に寄せられた開
閉端が弾性的に戻ってしまう。このようなことからカー
テンの開き状態が、図21に示すように中途半端なもの
になりやすい問題があった。特に前記カーテン芯地を、
外力によって形態が容易に変形し易いしなやかな薄地の
カーテン生地に組み込んだときには、弾性反発作用によ
る前記問題点が顕著に現れた。本考案は、かかる問題点
を解決し得るカーテン芯地の提供を目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は以下の手段を採用する。即ち本発明に係
る、縦方向にしなやかなカーテン芯地(以下カーテン芯
地という)は、縦糸及び横糸としてモノフィラメントを
用いてテープ状に製織されたカーテン芯地であって、前
記縦糸の表面部及び/又は裏面部に、縦糸の長さ方向に
所要間隔を置いて、押圧により凹み傷が設けられ、該凹
み傷が設けられた部分の剛性が減じられていることを特
徴とするものである。
【0007】前記カーテン芯地において、並列された縦
糸の夫々に設けられた凹み傷を、カーテン芯地の長さ方
向と直交する線上で設け、この線上に存する凹み傷の群
をカーテン芯地の長さ方向に所要間隔で配置するのがよ
い。
【0008】前記各カーテン芯地において、押圧による
凹み傷を、縦糸と横糸との交差点部分(全ての交差点と
は限らない)に設けるのがよい。
【0009】又前記各カーテン芯地において、縦糸の表
面部と裏面部に、相対向して凹み傷を設けるのがよい。
【0010】又前記各カーテン芯地において、前記凹み
傷はその表面を平坦状に形成し、該凹み傷が形成された
縦糸部分が偏平状態を呈する如く構成するのがよい。
【0011】前記凹み傷が設けられた縦糸の本数は、カ
ーテン芯地を構成する全縦糸の本数の6割以上に設定す
るのがよい。
【0012】本発明に係る製造装置は、縦糸及び横糸と
してモノフィラメントを用いてテープ状に製織してなる
カーテン芯地基材の並列された縦糸の全部又はその一部
分に、押圧により凹み傷を形成することによって該凹み
傷が設けられた部分の剛性が減じられた、縦方向にしな
やかなカーテン芯地を製造するためのものであって、互
いに逆方向に回転する平行する2本の押圧ローラ間で前
記カーテン芯地基材を圧接しながら該カーテン芯地基材
をその長さ方向に送り出し可能となされており、前記押
圧ローラの少なくとも一方の外周面には、その長さ方向
に延長する突条が、押圧ローラの周方向に所要角度ピッ
チで設けられていることを特徴とするものである。
【0013】前記製造装置において、前記2本の押圧ロ
ーラを対向状態に設け、該2本の押圧ローラが、夫々の
押圧ローラに設けられた突条の先端相互が突き合う状態
で回転しながら前記カーテン芯地基材をその長さ方向に
送り出すように構成するのがよい。
【0014】前記各製造装置において、前記突条の横断
面を台形状を呈する如く構成するのがよい。
【0015】又各製造装置において、前記凹み傷の深さ
を調節できるように、前記押圧ローラの圧接力を変更可
能とするのがよい。
【0016】本発明に係る製造方法は、カーテン芯地基
材を製織した後に、該カーテン芯地基材の並列された縦
糸の全部又はその一部分に凹み傷を設けることを特徴と
するものである。
【0017】又本発明に係る製造方法は、縦糸及び横糸
としてモノフィラメントを用いてテープ状に製織してな
るカーテン芯地基材に加熱処理を施した後、該カーテン
芯地基材を、それが帯熱軟化状態で、前記製造装置の2
本の押圧ローラ間に通すことにより、カーテン芯地基材
の並列された縦糸の全部又はその一部分に凹み傷を形成
することを特徴とするものである。該製造方法におい
て、前記加熱処理は、テープ状に製織されたカーテン芯
地基材の表面を平滑化させるために、該カーテン芯地基
材の表面に加熱面を押し付ける熱セット処理とするのが
よい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜3において本発明に係るカ
ーテン芯地1は、例えば図5〜6に示すように、カーテ
ン2の上縁部分3に組み込まれるものであり、縦糸5及
び横糸6としてモノフィラメントを用いてテープ状に製
織されている。該モノフィラメントとしては、例えば、
横断面が略円形を呈するポリエステル糸が用いられてい
る。なお前記横糸6は本実施の形態においては、2本が
引き揃えられて、これが1本の縦糸5と交錯せしめられ
ている。
【0019】そして図2〜4に示すように、並列された
縦糸5の全てについて、その表面部7及び裏面部9に、
相対向して、押圧により凹み傷10,10が設けられ、
該凹み傷10が設けられた部分11の剛性が減じられて
いる。
【0020】並列された縦糸の夫々に設けられた前記凹
み傷10は、図2に示すように、カーテン芯地1の長さ
方向Fと直交する線L上で設けられ、この線L上に存す
る凹み傷10,10,10・・・の群12が、カーテン
芯地の長さ方向に所要間隔で配置されている。
【0021】前記凹み傷10は、本実施の形態において
は図3〜4に示すように、表面13が平坦状に潰されて
形成されており、該凹み傷が設けられた縦糸部分11
は、偏平状態を呈する。
【0022】そして前記凹み傷10は、前記縦糸5と横
糸6との交差点部分15が、他の部分に比べて厚く形成
されていることから、該交差点部分15において顕著に
現れている。
【0023】図7〜8は、前記凹み傷10が設けられた
カーテン芯地1を製造するための製造装置16を示すも
のであり、互いに逆方向に回転する、対向状態に設けら
れた平行する2本の押圧ローラ17,17間で、縦糸5
及び横糸6としてモノフィラメントを用いてテープ状に
製織してなるカーテン芯地基材19を圧接しながら該カ
ーテン芯地基材19をその長さ方向(図7〜8に示す矢
印方向)に送り出し可能となされている。両押圧ローラ
17,17には、その長さ方向に延長する突条20が、
該押圧ローラの周方向に所要角度ピッチで設けられてい
る。この角度ピッチは、前記縦糸の長さ方向に凹み傷を
設ける場合の必要な間隔、即ちカーテン芯地に縦方向の
しなやかさを付与できる間隔に合わせて設定される。
【0024】又前記2本の押圧ローラ17,17は、図
9に示すように、夫々の押圧ローラに設けられた突条2
0,20の先端21,21相互が突き合う状態で回転し
ながら前記カーテン芯地基材19をその長さ方向(矢印
方向)に送り出すように構成されており、図示しない油
圧シリンダによって、押圧ローラー17,17間で前記
カーテン芯地基材19を圧接するように構成されてい
る。又前記突条20の横断面形態は、本実施の形態にお
いては図9に示すように、前記偏平状態の凹み傷10を
形成できるように、例えば台形状に形成されている。
【0025】従ってカーテン芯地基材19が、前記2本
の押圧ローラ17,17間で圧接されながらその長さ方
向に送り出されることにより、該2本の押圧ローラの突
条の先端21,21が、図10に示すようにカーテン芯
地基材19を圧接し、縦糸5に前記凹み傷10が設けら
れることになる。この凹み傷10は、前記カーテン芯地
基材19の縦糸5と横糸6との交差点部分15が他の部
分に比べて厚く形成されているため、この部分に集中的
に形成されることになる。縦糸のその他の部分にも、例
えば図2に一点鎖線で示すように凹み傷10が形成され
るのであるが、前記交差点部分の凹み傷に比べると目立
たないか、或いは形成された凹み傷が弾性的に復元して
消えてしまうこともある。しかしながら縦糸と横糸との
交差点部分15には、図3〜4に示すように明確な凹み
傷10が設けられることから、該凹み傷10が設けられ
た交差点部分15の剛性が減じられて、カーテン芯地1
は、その縦方向にしなやかさを有することになる。な
お、凹み傷が浅く形成されていても、その部分における
剛性はそれだけ小さくなっている。
【0026】なお織機で製織されたままのカーテン芯地
基材は、その表面が平らではないため、通常工程におい
ては、図8に示すように、該カーテン芯地基材19を加
熱ドラム23,23,23,23に蛇行状態で走行させ
る等して、該カーテン芯地基材19の表面に加熱状態の
周面(例えば120℃〜140℃の温度に加熱されてい
る)24を押し付ける熱セット処理を施し、表面を平ら
に形成している。そこで本実施の形態においては、この
熱セット処理に着目して、図8に示すように、熱セット
処理が施された直後の帯熱軟化状態にあるカーテン芯地
基材19を、前記2本の押圧ローラ17,17間に通す
こととしている。
【0027】このように熱セット処理が施された直後の
カーテン芯地基材を2本の押圧ローラ17,17間に通
すときは、カーテン芯地基材19が帯熱軟化状態にあっ
て柔らかいため、両押圧ローラの突条20,20による
凹み傷10の形成がより確実に且つ安定的に行われるこ
とになる。なお本実施の形態においては、図3〜4に示
すように、前記交差点部分15で、縦糸5の表面部7と
裏面部9だけでなく、横糸6の表面部25と裏面部26
にも凹み傷が設けられている。
【0028】かかる構成を有するカーテン芯地1は、縦
糸5の、凹み傷10が設けられた部分11の剛性が減じ
られているために、縦方向(長さ方向)にしなやかさを
有する。
【0029】このように構成されたカーテン芯地1を、
図5〜6に示す如く、その縦糸5の長さ方向をカーテン
幅方向に合わせて、カーテン生地の上端を下向きに折り
返して形成した挿入溝30に挿入された状態となし、且
つ該カーテン芯地1が組み込まれた部分31に、カーテ
ン長さ方向に所要間隔を置いて縫いひだ32を形成する
ことによりカーテン2を構成することができる。なお前
記挿入溝30へのカーテン芯地1の挿入状態には、カー
テン芯地1がカーテン生地に縫着されない挿入状態と、
カーテン芯地1がカーテン生地に縫着された挿入状態と
がある。
【0030】このように構成されたカーテン2にあって
は、前記縦糸5の長さ方向に所要間隔を置いて、押圧に
より凹み傷10が設けられ、該凹み傷10が設けられた
部分11の剛性が減じられているために、前記縫いひだ
32を形成する際、カーテン芯地1が無理なく折れ曲が
るために、図11に示すように、カーテン芯地1が組み
込まれた部分31の対向する縁部33,33が揃い易
く、この揃った状態を保ちつつ縫製して前記縫いひだ3
2を形成できる。
【0031】又このように構成されたカーテン2にあっ
ては、前記縦糸5の凹み傷10が設けられた部分の剛性
が減じられているために、カーテン2の上縁部分3はそ
の幅方向にしなやかである。従ってカーテンを開けた際
には図12に示すように、縫いひだ間の部分35が、湾
曲の小さい幅狭U字状に折り曲げられた状態になるた
め、カーテンは、より全開に近い状態に見栄え良く開け
られることになる。
【0032】〔その他の実施の形態〕 (1) 縦糸に設ける凹み傷は、前記のように、縦糸の表面
部及び裏面部の双方に設けることの他、その一方にのみ
設ける場合もある。この場合におけるカーテン芯地の製
造装置は、例えば、一方の押圧ローラにのみ周方向に突
条を設け、他方の押圧ローラの外周面は平滑面に形成す
る。
【0033】(2) 縦糸の表面部及び/又は裏面部に形成
する、押圧による凹み傷の形態は、該凹み傷が設けられ
た部分の剛性を減少させてカーテン芯地に縦方向のしな
やかさを付与できるものであれば、カーテン芯地の使用
時やカーテンの洗濯時における縦糸の折損を防止できる
限り、任意に設定できる。例えば、横断面が三角形状や
U字状等を呈するものであってもよいのであり、前記し
た偏平状態に形成することは必ずしも必要でない。
【0034】(3) 縦糸の表面部及び裏面部に凹み傷を設
ける場合、両凹み傷が対向状態にならず、縦糸の長さ方
向で見て位置ずれすることもある。
【0035】(4) カーテン芯地を構成するモノフィラメ
ントは、横断面が円形状を呈するものには特定されな
い。
【0036】(5) カーテン芯地基材に凹み傷を形成する
工程は、前記のように、熱セット処理を施した直後の帯
熱軟化状態で行うのが好ましいが、熱セット処理の前の
段階や熱セット処理後の巻取り工程において、帯熱軟化
状態にない状態で行うこともできる。
【0037】(6) 平行する2本の押圧ローラ間で前記カ
ーテン芯地基材を圧接しながら該カーテン芯地基材をそ
の長さ方向に送り出し可能となされた前記製造装置にお
いて、両ローラの周方向に突条を並設する場合、両押圧
ローラが、前記のように突条の先端相互が突き合う状態
で回転することの他、突条と突条間の凹部とが噛み合う
状態で両押圧ローラが回転する場合もある。
【0038】(7) 押圧により設ける凹み傷は、結果的
に、押圧によって形成されておればよい。このような凹
み傷を形成する手段としては、前記押圧ローラを用いる
形成手段の他、相対的に接近及び離間し得る第1の押圧
具と第2の押圧具を用いるものも考えられる。この場合
は、離間状態にある両押圧具間に前記カーテン芯地基材
を配置した後、両押圧具を相対的に接近させることによ
り、両押圧具の少なくとも一方に設けた突条の打撃等に
よる押圧作用によって前記凹み傷を形成することができ
る。
【0039】(8) 本発明において、凹み傷を設ける縦糸
の本数は、カーテン芯地を構成する全縦糸の本数の6割
以上に設定されればよい。
【0040】
【発明の効果】本発明は、以下の如き優れた効果を奏す
る。 (1) 本発明に係るカーテン芯地は、縦糸の全部又はその
一部分につき、その長さ方向に所要間隔をおいて、押圧
により凹み傷を設け、該凹み傷が設けられた部分の剛性
を減少させているため、その縦方向にしなやかさを有す
る。従って、該カーテン芯地をカーテン生地の上縁部分
に取り付けて縫いひだを形成する際にカーテン芯地を縦
方向に折り曲げるときは、カーテン芯地がその縦方向に
しなやかであって折り曲げの方向が明確であるために、
カーテン芯地の、対向する縁部相互を正しく揃った状態
になし得、この揃った状態を安定的に保持することが容
易である。従って本発明によるときは、縫いひだの形成
を容易且つ見栄えよく行うことができることとなる。
【0041】(2) 又、カーテンの上縁部分に取り付けら
れたカーテン芯地がその縦方向にしなやかであることか
ら、カーテンを開けた際には、縫いひだ間の部分が湾曲
の小さい幅狭のU字状に折り曲げられた形態となるため
に、カーテンは、より全開に近い状態で見栄えよく開け
られることとなる。従って従来のカーテンにおける如
き、カーテンの開き状態が中途半端なものなりやすい問
題を解消することができる。この効果は、本発明に係る
カーテン芯地が、外力によって形態が容易に変形しやす
いしなやかな薄地カーテン生地に組み込まれたときに、
より良好に現れる。
【0042】(3) 縦糸に設ける凹み傷を、主として縦糸
と横糸との交差点部分で設ける構成としたときは、凹み
傷の設けられた縦糸部分が横糸で支持された状態となる
ために、交差点部分以外の部分で比較的深い凹み傷を設
ける場合のように、カーテン芯地の強度が低下する恐れ
を防止できる。これによって本発明によるときは、カー
テン芯地の強度を一定に保持しながら、縦方向にしなや
かさを有するカーテン芯地を提供できることとなる。
【0043】(4) 並列された縦糸の夫々に設けられた凹
み傷を、カーテン芯地の長さ方向と直交する線上で設け
ることとし、この線上に存する凹み傷の群がカーテン芯
地の長さ方向に所要間隔で配置されたものとして構成す
るときは、カーテン芯地の折り曲げ線が明瞭となって、
縦方向での折り曲げがより容易であるカーテン芯地を提
供できることになる。
【0044】(5) 縦糸の表面部と裏面部に相対向して凹
み傷を設ける場合は、凹み傷が設けられた部分の縦糸の
剛性を効果的に減少させることができ、縦方向での折り
曲げのより容易なカーテン芯地を提供できることにな
る。
【0045】(6) 縦糸に設けた凹み傷を偏平状態に設け
るときは、該凹み傷を、断面がV字状やU字状等に形成
する場合に比し、縦糸の強度をそれほど低下させること
なく縦方向のしなやかさを付与できることになる。
【0046】(7) 前記凹み傷の設けられたカーテン芯地
を製造するために、逆方向に回転する平行した2本の押
圧ローラを具える製造装置を用いるときは、テープ状に
製織されたカーテン芯地基材に対して容易に凹み傷を形
成できることになる。この場合、両押圧ローラによるカ
ーテン芯地基材の圧接力を可変とすることにより、カー
テン芯地基材を構成する縦糸の太さや材質等に応じて縦
糸の剛性を良好に減じ得るように、凹み傷の深さを所要
に設定できる。圧接力を大きくする程、凹み傷の深さを
深く設定できる。なお、凹み傷が浅く形成される場合で
あっても、その部分における剛性を減少させることはで
きる。又該製造装置によるときは、押圧ローラの外周面
に設ける突条の配設ピッチを所要に設定することによ
り、縦糸の太さや材質等に応じて最適なピッチで凹み傷
を構成できることになる。又該2本の押圧ローラの夫々
の外周面に、その周方向に突条を並設する構成とし、両
押圧ローラに設けられた突条の先端相互が突き合う状態
とすることにより、縦糸の表面部と裏面部に、相対向し
て凹み傷を容易に形成することができる。
【0047】(8) テープ状に製織されたカーテン芯地基
材に加熱処理を施した後、該カーテン芯地基材が帯熱軟
化状態において、該カーテン芯地基材を前記2本の押圧
ローラ間に通す場合は、カーテン芯地基材が軟化状態に
あることから、凹み傷を形成し易い利点がある。この場
合、前記熱セット処理が施された直後のカーテン芯地基
材を押圧ローラ間に通すこととすれば、特別な加熱装置
を必要とすることなく、従来の熱セット装置をそのまま
用いて、良好な凹み傷を経済的に形成できることにな
る。もしも、前記熱セット処理を施す前の段階で凹み傷
を設け、その後に前記熱セット処理を施す場合は、熱セ
ット時の熱の影響によって、形成された凹み傷が幾分復
元する恐れがあるが、熱セットを施した後に凹み傷を形
成する場合は、このような問題点を発生させることがな
い利点がある。
【0048】(9) 縦糸と横糸との交差点部分で凹み傷を
設ける場合、縦糸と横糸が共に潰れた面接触の密着状態
とするときは、その部分における縦糸の剛性を減じるこ
とができるだけでなく、縦糸と横糸との交差点部分が面
接触の密着状態となって交差点がずれにくくなることか
ら、布目崩れの恐れの無い安定したカーテン芯地を提供
できることとなる。布目崩れが生ずると、カーテン生地
が薄地のものであるときは、その布目の崩れ状態が透け
て見えてカーテンの見栄えを損なう問題が生ずるが、前
記のように構成するときは、このような恐れを回避でき
ることとなる。又、特に厚く形成される交差点部分が押
し潰されて凹み傷が形成されることは、それだけカーテ
ン芯地を平滑化できることになる。従って、該カーテン
芯地をカーテン生地の上縁部分により馴染みよく取り付
けることが可能となり、カーテン芯地に縫いひだを形成
するのが容易となる。
【0049】(10)特に、カーテン芯地基材に加熱処理を
施した後に、それを帯熱軟化状態で押圧ローラ間に通す
場合は、いわばアイロンでプレスするような状態とな
る。その結果、カーテン芯地をより一層平滑化できるこ
ととなり、それだけ、カーテン芯地をカーテン生地の上
縁部分により馴染みよく取り付けることが可能となっ
て、カーテン芯地に縫いひだを形成するのが容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカーテン芯地を示す部分斜視図で
ある。
【図2】その部分拡大平面図である。
【図3】その部分拡大斜視図である。
【図4】その断面図である。
【図5】カーテン芯地をカーテン上縁部分に組み込んだ
状態を示す一部欠切斜視図である。
【図6】縫いひだが形成されたカーテンを示す部分斜視
図である。
【図7】カーテン芯地の製造装置を説明する斜視図であ
る。
【図8】前記製造装置の配置状態を説明する説明図であ
る。
【図9】押圧ローラによる凹み傷形成状態を説明する断
面図である。
【図10】その部分拡大図である。
【図11】本発明に係るカーテン芯地を組み込んだカー
テンの縫いひだ形成の容易性を説明する説明図である。
【図12】本発明に係るカーテン芯地の組み込まれたカ
ーテンを開けた状態を示す斜視図である。
【図13】従来のカーテン芯地を示す部分斜視図であ
る。
【図14】従来のカーテン芯地を示す部分平面図であ
る。
【図15】従来のカーテン芯地を組み込んで構成したカ
ーテンを示す一部欠切斜視図である。
【図16】従来のカーテン芯地を組み込んだカーテンに
縫いひだを形成する場合の問題点を説明する説明図であ
る。
【図17】従来のカーテン芯地の取り付けられたカーテ
ン上縁部分を屈曲装置で屈曲させた状態を示す側面図で
ある。
【図18】前記カーテン上縁部分を、屈曲装置の隣り合
う垂直固定板上に載せた状態を示す側面図である。
【図19】屈曲装置から取り外されたカーテン上縁部分
の正しい屈曲形態を示す斜視図である。
【図20】屈曲装置から取り外されたカーテン上縁部分
の屈曲形態が崩れた状態を示す斜視図である。
【図21】従来のカーテン芯地を組み込んで構成したカ
ーテンの開き状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 カーテン芯地 5 縦糸 6 横糸 7 縦糸の表面部 9 縦糸の裏面部 10 凹み傷 13 表面 15 交差点部分 16 製造装置 17 押圧ローラ 19 カーテン芯地基材 20 突条 21 突条の先端

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦糸及び横糸としてモノフィラメントを
    用いてテープ状に製織されたカーテン芯地であって、前
    記縦糸の表面部及び/又は裏面部に、縦糸の長さ方向に
    所要間隔を置いて、押圧により凹み傷が設けられ、該凹
    み傷が設けられた部分の剛性が減じられていることを特
    徴とする縦方向にしなやかなカーテン芯地。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカーテン芯地において、
    並列された縦糸の夫々に設けられた凹み傷は、カーテン
    芯地の長さ方向と直交する線上で設けられ、この線上に
    存する凹み傷の群がカーテン芯地の長さ方向に所要間隔
    で配置されていることを特徴とする縦方向にしなやかな
    カーテン芯地。
  3. 【請求項3】 押圧による凹み傷が、縦糸と横糸との交
    差点部分に設けられていることを特徴とする請求項1又
    は2記載の縦方向にしなやかなカーテン芯地。
  4. 【請求項4】 縦糸の表面部と裏面部に、相対向して凹
    み傷が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の縦方向にしなやかなカーテン芯地。
  5. 【請求項5】 前記凹み傷は、その表面が平坦状に形成
    され、該凹み傷が形成された縦糸部分は偏平状態を呈す
    ることを特徴する請求項1〜4のいずれかに記載の縦方
    向にしなやかなカーテン芯地。
  6. 【請求項6】 前記凹み傷が設けられた縦糸の本数は、
    カーテン芯地を構成する全縦糸の本数の6割以上である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の縦方
    向にしなやかなカーテン芯地。
  7. 【請求項7】 カーテン芯地を構成する全ての縦糸に前
    記凹み傷が設けられていることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の縦方向にしなやかなカーテン芯
    地。
  8. 【請求項8】 縦糸及び横糸としてモノフィラメントを
    用いてテープ状に製織してなるカーテン芯地基材の並列
    された縦糸の全部又はその一部分に、押圧により凹み傷
    を形成することによって該凹み傷が設けられた部分の剛
    性が減じられた、縦方向にしなやかなカーテン芯地を製
    造するための製造装置であって、互いに逆方向に回転す
    る平行する2本の押圧ローラ間で前記カーテン芯地基材
    を圧接しながら該カーテン芯地基材をその長さ方向に送
    り出し可能となされており、前記押圧ローラの少なくと
    も一方の外周面には、その長さ方向に延長する突条が、
    押圧ローラの周方向に所要角度ピッチで設けられている
    ことを特徴とする縦方向にしなやかなカーテン芯地の製
    造装置。
  9. 【請求項9】 前記2本の押圧ローラが対向状態に設け
    られ、該2本の押圧ローラは、夫々の押圧ローラに設け
    られた突条の先端相互が突き合う状態で回転しながら前
    記カーテン芯地基材をその長さ方向に送り出すことを特
    徴とする請求項8記載の縦方向にしなやかなカーテン芯
    地の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記突条の横断面は台形状を呈するこ
    とを特徴とする請求項8又は9記載の縦方向にしなやか
    なカーテン芯地の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記凹み傷の深さを調節できるよう
    に、前記押圧ローラの圧接力を変更可能としたことを特
    徴とする請求項8、9又は10記載の縦方向にしなやか
    なカーテン芯地の製造装置。
  12. 【請求項12】 カーテン芯地基材を製織した後に、該
    カーテン芯地基材の並列された縦糸の全部又はその一部
    分に凹み傷を設けることを特徴とする縦方向にしなやか
    なカーテン芯地の製造方法。
  13. 【請求項13】 縦糸及び横糸としてモノフィラメント
    を用いてテープ状に製織してなるカーテン芯地基材に加
    熱処理を施した後、該カーテン芯地基材を、それが帯熱
    軟化状態で、請求項8〜11のいずれかに記載の2本の
    押圧ローラ間に通すことにより、カーテン芯地基材の並
    列された縦糸の全部又はその一部分に凹み傷を形成する
    ことを特徴とする縦方向にしなやかなカーテン芯地の製
    造方法。
  14. 【請求項14】 前記加熱処理は、テープ状に製織され
    たカーテン芯地基材の表面を平滑化させるために、該カ
    ーテン芯地基材の表面に加熱面を押し付ける熱セット処
    理であることを特徴とする請求項13記載の縦方向にし
    なやかなカーテン芯地の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014121507A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Shigenka Kenkyusho:Kk 使用済みタイルカーペットの再生処理方法並びにその装置
JP2017134081A (ja) * 2011-09-16 2017-08-03 エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト 分析用テストテープ

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