JP2002034560A - スポッティングヘッド,スポッティング装置及びスポッティング方法 - Google Patents

スポッティングヘッド,スポッティング装置及びスポッティング方法

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JP2002034560A
JP2002034560A JP2000229307A JP2000229307A JP2002034560A JP 2002034560 A JP2002034560 A JP 2002034560A JP 2000229307 A JP2000229307 A JP 2000229307A JP 2000229307 A JP2000229307 A JP 2000229307A JP 2002034560 A JP2002034560 A JP 2002034560A
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spotting
head
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pressure
solution
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JP2000229307A
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Inventor
Yasuyo Saito
靖代 齋藤
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スポッティングヘッド,スポッティング装置
及びスポッティング方法において、試料溶液に熱影響を
与えることなくスポッティングでき、且つ、試料溶液の
無駄を抑制できるようにする。 【解決手段】 試験プレート2に生体試料検出用の試料
溶液5をスポッティングするスポッティングヘッド1で
あって、中空部11a及び噴射口11bを有するヘッド
本体11と、中空部11aを噴射口11bが配置され試
料溶液5を収容する第1の収容部111と噴射口11b
が配置されていない第2の収容部112とに分割するよ
うに中空部11aに設けられた圧力伝達膜7と、第2の
収容部112に収容される圧力伝達媒体6と、第2の収
容部112側に設けられ圧力伝達媒体6及び圧力伝達膜
7を介して第1の収容部111の試料溶液5に対し圧力
を付与する圧力付与機構13とをそなえて構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試験プレートに生
体試料検出用の試料溶液をスポッティングするための、
スポッティングヘッド、スポッティング装置及びスポッ
ティング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、生体由来の試料(生体試料)
を検出するためのチップが開発されている。このような
チップの一例としては、例えば、生体試料又は生体試料
と相補的に結合する試料としてDNAが表面に固定され
たDNAチップがあり、このDNAチップを使用してハ
イブリダイゼーション法によりDNAの塩基配列の解析
が行なわれる。
【0003】DNAは4種類の塩基から構成され、これ
らの塩基はそれぞれ相補的に結合する性質を有してお
り、ハイブリダイゼーション法ではこの性質を利用して
かかる塩基配列の解析が行なわれる。つまり、検査対象
となる塩基の配列が未知のDNA(ターゲットDNA)
を、比較対象となる塩基の配列が既知の複数種類のDN
A(プローブDNA)とそれぞれ混合し、ターゲットD
NAとプローブDNAとが結合しているか否かを調査す
ることで、ターゲットDNAと結合しうるプローブDN
Aを特定する。これにより、この特定されたプローブD
NAの塩基配列と相補的な配列が、ターゲットDNAの
塩基配列、或いは、ターゲットDNAの塩基配列の一部
であると判定することができるのである。
【0004】具体的には、複数種類のプローブDNAを
含む水溶液(以下、プローブ溶液とも言う)を、平坦な
スライドグラス上に間隔をおいてそれぞれドット状に付
着させ(これをスポッティングと言う)固定する。この
プローブDNAを付着させたスライドグラス(=DNA
チップ)に、ターゲットDNAを含む水溶液(以下、タ
ーゲット溶液とも言う)を滴下した後、DNAの結合反
応が起こり得る所定の条件下においてハイブリダイズさ
せる。DNAチップはその後洗浄され、プローブDNA
と結合しなかったターゲット溶液が洗い流される。ター
ゲットDNAは予め蛍光標識されているため、このター
ゲットDNAとプローブDNAとが結合している部分の
みが蛍光標識された状態となる。
【0005】したがって、その後DNAチップをレーザ
ー光でスキャニングしてスライドグラス上の各位置にお
ける蛍光量を測定することにより、各プローブDNAに
ついてターゲットDNAと結合したか否かを速やかに判
定することができ、この判定結果に基づいてターゲット
DNAの塩基配列を解析することができるのである。そ
して、このようなハイブリダイゼーション法に用いられ
るDNAチップは、所定の大きさ(例えば25mm×7
5mm)のチップ基板(例えばスライドグラス)上に、
多数のプローブDNAをスポッティングすることにより
作成される。
【0006】ハイブリダイゼーション法を効率的に行な
うためには、スポット密度(単位面積当たりにスポッテ
ィングされるプローブDNAの数)を増加し、チップ基
板(DNAチップ)上のプローブDNAを増加する必要
がある。このため、微小面積の標的(チップ基板)に対
して微少量のプローブDNAを精度良く所定位置にスポ
ッティングできるよう、種々のスポッティングヘッドが
研究・開発されている。
【0007】スポッティングヘッドの形式としては、イ
ンクジェットプリンタのヘッドを転用したものがあり、
例えば特表平9−500568号公報(以下、公報1と
いう)及び特開平11−187900号公報(以下、公
報2という)に開示された技術がある。公報1記載の技
術では、圧電ポンプの上方プレートと下方プレートとの
間に形成される部屋に試料溶液が充填され、上方プレー
トと下方プレートとの間に電圧差を付与することにより
圧電ポンプが圧縮され、圧電ポンプ出口のノズルから試
料溶液が吐出されるようになっている。
【0008】また、公報2記載の技術では、試料溶液が
充填されたオリフィス内に発熱抵抗体層が介装されてお
り、この発熱抵抗体層を通電して発熱させることによ
り、発熱抵抗体層に接している試料溶液に気泡が発生
し、その圧力でオリフィスから試料溶液が吐出されるよ
うになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術は、インクジェットプリンタのヘッドを転用
したものであるため、実際にチップにスポッティングさ
れる量よりも過剰に生体試料が必要となり、この過剰分
の生体試料が無駄になる虞がある。つまり、生体試料検
出用チップでスポッティングされる生体試料は数μl
(マイクロリットル)であるのに対し、一般的なインク
ジェットプリンタのヘッドにおける液溜め容量は例えば
約10ml(ミリリットル)であり、このような容量の
ヘッドにより生体試料を吐出するためには、ヘッドに液
溜め容量に近い量の生体試料が必要となってしまうので
ある。
【0010】さらに、公報2の技術のように発熱抵抗体
層のようなサーマル素子を用いる場合、サーマル素子に
接触している部分は高温(300℃以上)になり、生体
試料が熱変成してしまうという課題や、熱変成した生体
試料が素子表面に付着し、素子自体の劣化を招く虞もあ
る。さらに試料溶液の種類に応じて沸点が異なるため、
この沸点の差異による吐出量の変化に対する制御も必要
となり、制御が複雑になってしまうという課題もある。
【0011】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、インクジェットプリンタの原理を応用した構
成において、試料溶液に熱影響を与えることなく安定し
てスポッティングでき、且つ、試料溶液の無駄を抑制で
きるようにした、スポッティングヘッド,スポッティン
グ装置及びスポッティング方法を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のスポッティングヘッドは、試験プレートに生
体試料検出用の試料溶液をスポッティングするスポッテ
ィングヘッドであって、中空部及び噴射口を有するヘッ
ド本体と、該中空部を該噴射口が配置され該試料溶液を
収容する第1の収容部と該噴射口が配置されていない第
2の収容部とに分割するように該中空部に設けられた圧
力伝達膜と、該第2の収容部に収容される圧力伝達媒体
と、該第2の収容部側に設けられ該圧力伝達媒体及び該
圧力伝達膜を介して該第1の収容部の該試料溶液に対し
圧力を付与する圧力付与機構とをそなえて構成されてい
ることを特徴としている。
【0013】該ヘッド本体を、該第1の収容部を含む第
1ヘッド本体部と該第2の収容部を含む第2ヘッド本体
部とに分離可能に構成しても良い(請求項2)。該第1
の収容部に、該試料溶液が充填された液溜めを接続して
も良い(請求項3)。請求項4記載の本発明のスポッテ
ィング装置は、請求項1〜3の何れかの項に記載のスポ
ッティングヘッドと、該スポッティングヘッドに対する
該試験プレートの位置を変更する移動装置とをそなえて
構成されていることを特徴としている。
【0014】請求項5記載の本発明のスポッティング装
置は、請求項1〜3の何れかの項に記載のスポッティン
グヘッドを用いてスポッティングすることを特徴として
いる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1〜図3は本発明の一実
施形態としてのスポッティングヘッド,スポッティング
装置及びスポッティング方法について示す図である。な
お、本実施形態としては、本発明を、DNAチップの作
成に適用した例を説明する。
【0016】スポッティング装置は、図1に示すよう
に、プローブDNAを噴射するスポッティングヘッド1
と、スライドグラス(試験プレート)2が載置されるテ
ーブル(移動装置)3とをそなえて構成されている。図
1では、便宜上スポッティングヘッド1は1組しか示し
ていないが、互いに異なる種類のプローブDNAを噴射
する複数のスポッティングヘッド1がそなえられてい
る。
【0017】スポッティングヘッド1は、アーム4に取
り付けられており、このアーム4は、図示しないフレー
ムに固定されたバー4aと、このバー4aに一端を移動
可能に挿通されたバー4bと、このバー4bに一端を移
動可能に挿通され他端でスポッティングヘッド1を支持
する支持部4cとから構成されている。そして、作動中
は、スポッティングヘッド1は位置固定であるが、装置
組立時やメンテナンス時等には、バー4bをバー4a上
で、また、支持部4cをバー4b上でそれぞれ任意に移
動させることにより、スポッティングヘッド1を所定位
置に退避させることができ、アーム4に対するスポッテ
ィングヘッド1の着脱等を容易に行なえるようになって
いる。
【0018】また、テーブル3は、それぞれ図示しない
移動機構をそなえた移動テーブル31,32,33から
構成されており、移動テーブル31は鉛直方向(Z方
向)に移動可能に、移動テーブル32は移動テーブル3
1に対してY方向に移動可能に、移動テーブル33は移
動テーブル32に対してX方向に移動可能になってい
る。これより、移動テーブル33に載置されたスライド
グラス2の上下左右位置を制御できるようになってい
る。すなわち、テーブル3は、スポッティングヘッド1
に対するスライドグラス2の位置を変更する移動装置と
して機能するようになっており、テーブル3によりスラ
イドグラス2を所定位置に移動させることで、スライド
グラス2の所定位置にスポッティングヘッド1によりス
ポッティングを行なえるようになっている。
【0019】ここで、本発明の大きな特徴であるスポッ
ティングヘッド1について説明すると、スポッティング
ヘッド1は、インクジェットプリンタの原理を応用した
ものである。具体的には、スポッティングヘッド1は、
図2に示すように、中空部11a及び噴射口11bを有
するヘッド本体11と、中空部11aを第1の収容部1
11,第2の収容部112に分割するように中空部11
aに設けられた圧力伝達膜7とをそなえて構成されてお
り、噴射口11bが配置された第1の収容部111には
プローブ溶液5が充填され、第2の収容部112には圧
力伝達媒体6が充填されるとともに収容部112に面す
るヘッド本体11の内部には圧力付与機構13が取り付
けられている。
【0020】圧力伝達膜7は、ヘッド本体11の内周面
に一体成形された保持部11cに外縁部をはめ込まれて
いる。また、圧力伝達膜7の材質としては、例えば軟質
ゴムやシリコンラバー等のようにダイヤフラムとして通
常用いられているものであれば限定されない。圧力付与
機構13は、酸化シリコン等で形成されている保護膜1
3a、アルミニウム等で形成されている電極13b,1
3c、電極13b,13cに接続されニクロム等で形成
されている発熱抵抗体層13d、発熱抵抗体層13dに
重合される蓄熱層13e及び放熱性の良好なアルミナ等
で形成されている支持体13fをそなえて構成されてい
る。
【0021】収容部111内のプローブ溶液5は、噴射
口11bの先端(図2中で下端)まできており、所定圧
力によりメニスカス5aを形成している。そして、電極
13b,13cに図示しない制御装置から電気信号が加
えられると、領域(発泡領域)Lが急激に発熱し、この
領域Lに近接する圧力伝達媒体6に気泡が発生する。こ
の際の圧力が圧力伝達膜7を介してプローブ溶液5に伝
達され、これにより、噴射口11bからプローブ溶液5
がスライドグラス2に向けて噴射するようになってい
る。
【0022】なお、このように圧力付与機構13を作動
させてプローブ溶液5を噴射する際には、圧力伝達媒体
6を介して圧力伝達膜7は加圧され噴射口11b側に瞬
間的に凸となり、収容部111からプローブ溶液5が噴
出し、その後、圧力伝達膜7が平坦形状に復帰すると、
この際に噴射口11bから収容部111に空気が微量に
吸い込まれる。このようなプローブ溶液5の噴射と空気
の吸引とにより、収容部111において、プローブ溶液
5と圧力伝達膜7との間に空気の層が形成される。この
ような空気量は極僅かであり噴射に影響はないと考えら
れるが、プローブ溶液5が充填された液溜め14を図2
中に二点鎖線で示すように収容部111内のプローブ溶
液よりも上方に設置して、液溜め14からプローブ溶液
がチューブ14aを介して収容部111内に順次導入さ
れるようにすることで、収容部111をプローブ溶液5
で満充填させてかかる空気の吸入を抑制するようにして
も良い。
【0023】このような構成は、スポッティングヘッド
1としてのプローブ溶液5の収容量が増加するので、1
種類の生体試料検出用の試料溶液を比較的多数スポッテ
ィングする場合に好ましい。具体的には、スライドグラ
ス2上に既にスポッティングされているプローブDNA
を有する多数の試料溶液のそれぞれに、スポッティング
ヘッドによりさらに1種類の試料溶液(例えばターゲッ
トDNAの溶液)を重ねてスポッティングするような場
合が考えられる。
【0024】なお、圧力付与機構は、このように発熱性
を有するサーマル素子に限定されずピエゾ素子により構
成しても良く、ピエゾ素子の振動圧を利用して噴射口1
1bからプローブ溶液5を噴射することができる。圧力
伝達媒体6は、圧力付与機構として使用されるサーマル
素子やピエゾ素子に対して安定したもので有れば良く、
例えば、鉱物油等の非水溶性液体が挙げられる。
【0025】また、ヘッド本体11は、図示しないチャ
ンバ内に入れて外部の吸引装置により収容部111内を
減圧・脱気した後、プローブ溶液に噴射口11bを浸漬
することにより、収容部111内にプローブ溶液を吸引
できるようになっている。本発明の一実施形態としての
スポッティングヘッド及びスポッティング装置は上述の
ように構成されているので以下の手順(本発明の一実施
形態としてのスポッティング方法)によりスポッティン
グが行なわれる。
【0026】つまり、先ず、テーブル3のX−Y−Z位
置を制御して、テーブル3上のスライドグラス2を所定
のスポッティング位置に移動させる。そして、図示しな
い制御装置から、スポッティングヘッド1の圧力付与機
構13の電極13b,13cに電気信号が出力されると
発熱抵抗体層13dが発熱し、発泡領域Lの周囲の圧力
伝達媒体6が加熱され気泡が発生し、その圧力が圧力伝
達媒体6及び圧力伝達膜7を介してプローブ溶液5に伝
達される。これにより、噴射口11bからプローブ溶液
5が噴射されスライドグラス2の所定位置にスポッティ
ングされる。
【0027】そして、再び、テーブル3のX−Y−Z位
置を制御してスライドグラス2を所定位置に移動させ、
図示しない他のスポッティングヘッドによりスポッティ
ングを行なう。そして、このような操作を繰り返すこと
によりDNAチップが製作される。このように、本実施
形態のスポッティングヘッド,スポッティング装置及び
スポッティング方法によれば、圧力付与機構13による
プローブ溶液5の加圧は、圧力伝達媒体6及び圧力伝達
膜7を介して行なわれるので、圧力付与機構13が本実
施形態のように発熱抵抗体層13dを有するサーマル素
子として構成されている場合であっても、プローブ溶液
5を熱変成させることなしにプローブ溶液5を噴射する
ことができるという利点がある。
【0028】また、圧力伝達媒体6に熱耐性の高いもの
を使用することにより、圧力伝達媒体6が熱変成してサ
ーマル素子に付着することを未然に防止できるので、素
子の劣化を抑制できるという利点もある。また、圧力伝
達媒体6を介することにより、試料溶液の種類に応じた
沸点の差異による吐出量の変化が抑制されるので、特別
な制御を行なうことなく、種々の試料溶液に対してスポ
ッティングを安定して行なえるという利点がある。
【0029】また、スポッティングヘッド1内の中空部
11aに、プローブ溶液5とともに圧力伝達媒体6を充
填することにより、必要最小限のプローブ溶液5をスポ
ッティングヘッド1に充填するだけで実質的には中空部
11aが略満充填された状態で使用することができ、プ
ローブ溶液5の安定した噴射が可能となる。したがっ
て、プローブ溶液5の無駄を抑制できるようになるとい
う利点がある。
【0030】なお、本発明のスポッティングヘッド,ス
ポッティング装置及びスポッティング方法は上述した実
施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々の変形が可能である。例えば、図1においてスポッテ
ィングヘッド1の形状は円筒状になっているが角柱状で
あっても良い。また、噴射口11bは、図1及び図2に
おいてはオリフィス形状で示されているが、オリフィス
形状でなくても良い。
【0031】また、上述の実施形態では、スポッティン
グヘッド1に対するスライドグラス2の位置を変更する
移動装置として、スライドグラス2が載置されるテーブ
ル32を移動機構を有する構成としたが、スライドグラ
ス2側を固定としてスポッティングヘッド1を移動させ
るような構成としても良い。また、上述の実施形態で
は、圧力伝達膜7を、ヘッド本体11の内周面に一体形
成された保持部11cにはめ込む構成としているが、圧
力伝達膜7の周縁部に全周にわたって保持部材11c′
を取り付け、図3(A)に示すように、圧力伝達膜7を
保持部材11c′とともにヘッド本体11内に挿入して
はめ込むようにしても良い。この場合、ヘッド本体11
の内壁面と保持部材11c′との間にパッキン等を介装
することが好ましい。
【0032】さらに、プローブ溶液5と圧力伝達媒体6
との相互間のシール性を確保できるのであれば、噴射に
よる収容部111のプローブ溶液5の減少にともない、
プローブ溶液5の液面とともに下降するように圧力伝達
膜7を可動に構成しても良い。また、図3(B)に示す
ように、ヘッド本体11を、第1の収容部111を含む
第1ヘッド本体部11Aと、第2の収容部112を含む
第2ヘッド本体部11Bとに分離可能に構成してもよ
い。これにより、プローブ溶液5を収容する第1ヘッド
本体部11Aをカートリッジ化することが可能となる。
この場合、取り扱いの容易性から、第1ヘッド本体部1
1Aと第2ヘッド本体部11Bとの互いに向かい合う面
にそれぞれに圧力伝達膜7A,7Bを設けることが好ま
しい。
【0033】また、上述の実施形態では生体試料検出用
の試料溶液としてDNAを用いた例を説明したが、生体
試料検出用の試料溶液は、生体由来の試料とハイブリダ
イゼーションするものであればDNAに限定されず、例
えば、RNA(リボヌクレオチド),PNA(ペプチド
クレオチド)及びその他の細胞等の生体由来の試料でも
良い。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のスポッティングヘッドによれば、圧力付与機構に
より、圧力伝達媒体及び圧力伝達膜を介して試料溶液に
圧力が付与され、これにより、試料溶液が噴射口から噴
射し試験プレートにスポッティングされる。したがっ
て、圧力付与機構と試料溶液とは直接接触しないので、
圧力伝達媒体をサーマル素子で構成する場合でも、試料
溶液が加熱されない。
【0035】また、圧力伝達媒体を介することにより、
試料溶液の種類に応じた沸点の差異による吐出量の変化
が抑制されるので、特別な制御を行なうことなくスポッ
ティングを安定して行なえる。また、中空部内におい
て、第1の収容部に試料溶液が充填されるとともに第2
の収容部に圧力伝達媒体が収容されるので、第1の収容
部に微量の試料溶液を充填するだけでも、実質的には中
空部は満充填された状態となり試料溶液の噴射を安定し
て行なえる。
【0036】したがって、インクジェットプリンタの原
理を応用した構成において、試料溶液を熱影響を及ぼす
ことなく安定してスポッティングでき、且つ、試料溶液
の無駄を抑制できるという利点がある。また、ヘッド本
体を、第1の収容部を含む第1ヘッド本体部と第2の収
容部を含む第2ヘッド本体部とに分離可能に構成するこ
とにより、試料溶液を収容する第1ヘッド本体部をカー
トリッジ化することが可能となり、試料溶液の補充を容
易に行なうことができるという利点がある(請求項
2)。
【0037】また、第1の収容部に、試料溶液が充填さ
れた液溜めを接続することにより、第1の収容部に試料
溶液を順次導入させることができ、試料溶液の噴射を安
定して行なうことができるという利点がある。また、試
料溶液の補充作業を行なうことなく比較的多量の試料溶
液を噴射できるという利点もある(請求項3)。請求項
4記載の本発明のスポッティング装置によれば、移動装
置でスポッティングヘッドに対する試験プレートの位置
を変更することにより、請求項1〜3の何れかの項に記
載のスポッティングヘッドで試験プレートの所定の位置
にスポッティングを行なうことができるので、請求項1
〜3の何れかの項に記載のスポッティングヘッドと同様
の効果を得ることができる。
【0038】請求項5記載の本発明のスポッティング方
法は、請求項1〜3の何れかの項に記載のスポッティン
グヘッドを用いてスポッティングするので、請求項1〜
3の何れかの項に記載のスポッティングヘッドと同様の
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのスポッティング装
置の構成を示す模式的な斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのスポッティングヘ
ッドの構成を拡大して示す模式的な断面図であり、図1
のA−A断面図である。
【図3】(A),(B)は本発明の一実施形態としての
スポッティングヘッドの変形例の要部構成を拡大して示
す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 スポッティングヘッド 2 スライドグラス 3 テーブル(移動装置) 4 アーム 4a,4b バー 4c 支持部 5 プローブ溶液 5a メニスカス 6 圧力伝達媒体 7,7A,7B 圧力伝達膜 11 ヘッド本体 11A 第1ヘッド本体部 11B 第2ヘッド本体部 11a 中空部 11b 噴射口 11c,11c′ 保持部 13 圧力付与機構 13a 保護膜 13b,13c 電極 13d 発熱抵抗体層 13e 蓄熱層 13f 支持体 14 液溜め 14a チューブ 31,32,33 移動テーブル 111 第1の収容部 112 第2の収容部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験プレートに生体試料検出用の試料溶
    液をスポッティングするスポッティングヘッドであっ
    て、 中空部及び噴射口を有するヘッド本体と、 該中空部を該噴射口が配置され該試料溶液を収容する第
    1の収容部と該噴射口が配置されていない第2の収容部
    とに分割するように該中空部に設けられた圧力伝達膜
    と、 該第2の収容部に収容される圧力伝達媒体と、 該第2の収容部側に設けられ該圧力伝達媒体及び該圧力
    伝達膜を介して該第1の収容部の該試料溶液に対し圧力
    を付与する圧力付与機構とをそなえて構成されているこ
    とを特徴とする、スポッティングヘッド。
  2. 【請求項2】 該ヘッド本体が、該第1の収容部を含む
    第1ヘッド本体部と該第2の収容部を含む第2ヘッド本
    体部とに分離可能に構成されていることを特徴とする、
    請求項1記載のスポッティングヘッド。
  3. 【請求項3】 該第1の収容部に、該試料溶液が充填さ
    れた液溜めが接続されていることを特徴とする、請求項
    1記載のスポッティングヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかの項に記載のスポ
    ッティングヘッドと、 該スポッティングヘッドに対する該試験プレートの位置
    を変更する移動装置とをそなえて構成されていることを
    特徴とする、スポッティング装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れかの項に記載のスポ
    ッティングヘッドを用いてスポッティングすることを特
    徴とする、スポッティング方法。
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