JP2002033636A - 圧電振動デバイス用パッケージ - Google Patents

圧電振動デバイス用パッケージ

Info

Publication number
JP2002033636A
JP2002033636A JP2000218153A JP2000218153A JP2002033636A JP 2002033636 A JP2002033636 A JP 2002033636A JP 2000218153 A JP2000218153 A JP 2000218153A JP 2000218153 A JP2000218153 A JP 2000218153A JP 2002033636 A JP2002033636 A JP 2002033636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
package
lid
quartz plate
plate
ceramic base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000218153A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Iizuka
実 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daishinku Corp filed Critical Daishinku Corp
Priority to JP2000218153A priority Critical patent/JP2002033636A/ja
Publication of JP2002033636A publication Critical patent/JP2002033636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より一層の低背化、薄型化が可能で素子収納
領域を広く確保でき、パッケージと蓋の接合の信頼性を
向上させ、コスト安でまたEMI対策がとれる圧電振動
デバイス用パッケージを提供する。 【解決手段】 圧電振動素子を収納する凹部を有し、外
周に堤部を有するセラミック基体1と、当該堤部に対応
した水晶板の蓋2とを、低融点ガラスGにより気密的に
接合してなる圧電振動デバイス用パッケージであって、
前記水晶板の蓋の全面に均一なエッチング処理が施され
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電振動デバイス用
パッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】気密封止を必要とする圧電振動デバイス
の例として、水晶振動子、水晶フィルタ、水晶発振器あ
るいはSAWフィルタ等があげられる。これらはいずれ
も水晶振動板(圧電振動板)の表面に金属薄膜電極を形
成し、この金属薄膜電極を外気から保護するため、気密
封止されている。
【0003】これら水晶応用製品は部品の表面実装化の
要求から、セラミックパッケージに気密的に収納する構
成が増加している。このようなセラミックパッケージを
用いる場合、パッケージ本体と蓋との接合は多種多様の
接合方法が検討されている。例えばはんだ接合、低融点
ガラス接合、抵抗溶接、電子ビーム溶接等各種の接合方
法であるが、よく用いられている接合方法としてシーム
溶接による気密封止があり、例えば特開平7−3266
87号の従来例に示されている。これは、セラミックパ
ッケージの開口部分に形成されたシールリング(金属枠
体)と金属製の蓋体とを、抵抗溶接の1種であるシーム
溶接により気密封止したもので、表面実装化に対応した
接合方法である。
【0004】シーム溶接は電流の流れる領域のみが加熱
され、局所加熱方法としては好適な方法であり、その気
密封止の信頼性も高く評価されている。しかしながら、
シーム溶接を行う場合、パッケージの開口部分にシール
リングを予めろう接する必要から、このろう材のメニス
カス(meniscus)部分が必要となる。すなわちシーム溶
接においては接合領域を得るためのメニスカス部分等が
必要となり、圧電振動デバイスの超小型化には適してい
ない。また十分な電子素子収納領域が確保できなくな
る。例えば水晶振動子においては、水晶振動板が小さす
ぎると所望の電気的特性が得にくくなったり、設計の余
裕度が小さくなる。また水晶振動板のパッケージへの搭
載も困難になる。
【0005】また、図4に示すように、パッケージと蓋
とを低融点ガラスまたは樹脂接着剤を用いる方法もあ
る。図4はセラミックパッケージ1とセラミックパッケ
ージの開口部分と接合される金属蓋4とからなり、両者
を低融点ガラスGにて接合した圧電振動デバイス用パッ
ケージを示している。
【0006】ガラスまたは樹脂接着剤により接合する場
合、シーム溶接のための構成(例えばシームリング等)
を必要とせず、より一層の低背化が可能であり、シーム
溶接の構成に比べてより広く電子素子の収納領域が確保
できる。また接合の際、多数個の接合を一括して行える
バッチ処理が可能となるため、製造コストを低下させる
利点を有している。
【0007】しかしながらガラス、絶縁性の樹脂接着剤
でセラミックパッケージの開口部分に金属蓋を面接合す
る場合、両者間にガラス、樹脂接着剤が介在してしま
い、前記金属蓋がアースに落とされないことがあった。
このような場合、圧電振動デバイス駆動時に発生する高
周波ノイズが金属蓋を介して外部に放射され、外部機器
に悪影響を与えることがあり、いわゆるEMI対策がと
れていない構成となることがあった。
【0008】また、図5に示すように金属蓋4がセラミ
ックパッケージ1に対してずれて接合され、接合面積が
小さくなった場合、例えば接合領域Aで示す領域は接合
力が弱くなり、気密性が低下することがあった。またパ
ッケージ外形より突出した金属蓋部分が、後工程、例え
ば圧電振動デバイスをプリント配線基板へ搭載する工程
等において、悪影響を与えることがあった。
【0009】また、上述の金属蓋に変えて、板状のセラ
ミックの蓋を採用した場合、プレス成型する際の影響に
よって、反った状態の蓋が作成されることがあり、この
状態の蓋を使用することで気密不良を招く危険性が極め
て高くなる。この反りの影響はセラミックの板が薄くな
るほど受けやすいものであった。さらに、セラミックの
蓋は、その厚みを薄く形成しすぎると(例えば、蓋主面
の厚みが0.25mm以下)、アルミナ等の磁器を構成す
る粒子の密度が低下し、パッケージの蓋としての気密性
が著しく低下するといった問題があった。つまり、セラ
ミックの蓋では、その厚みを薄くすることで、パッケー
ジ全体の低背化をなしとげるには不向きな構成であっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたもので、より一層の低背化、薄
型化が可能で素子収納領域を広く確保でき、パッケージ
と蓋の接合の信頼性を向上させ、コスト安でまたEMI
対策がとれる圧電振動デバイス用パッケージを提供する
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は請求項1に示すように、圧電振動素子を収
納する凹部を有し、外周に堤部を有するセラミック基体
と、当該堤部に対応した水晶板の蓋とを、低融点ガラス
または樹脂接着剤により気密的に接合してなる圧電振動
デバイス用パッケージであって、前記水晶板の蓋の全面
に均一なエッチング処理が施されてなることを特徴とす
る。
【0012】上記構成により、結晶密度の高い水晶板を
採用することで、気密性を低下させることなく薄い蓋が
作成でき、より一層の製品の低背化、薄型化が可能とな
る。また、異方性である水晶板の全面に均一なエッチン
グ処理を施すことで、水晶板の表面には極微小な凹凸が
形成され、表面粗さを増大させて、低融点ガラスまたは
樹脂接着剤の結合力を飛躍的に向上させることができ
る。さらに、水晶板の全面に均一なエッチング処理を施
すことで、研磨等の機械的な加工変質層を除去し、マイ
クロクラックがなくなるため、水晶板自体の破壊強度が
格段に向上し、パッケージ部材としての水晶板の蓋の強
度が飛躍的に向上する。また、多数個の圧電振動デバイ
スに対し一括加熱処理により、気密封止を行うことがで
きるので生産性を向上させることができる。
【0013】また請求項2に示すように、前記水晶板の
蓋は、板面中央部分の厚みに対して板面端部の厚みが薄
くなるように面取り加工が施されてなることを特徴とす
る。
【0014】上記構成によれば、上述の作用効果に加え
て、セラミック基体の堤部にパッケージへ、溶融状態に
ある低融点ガラスまたは硬化前の液状の樹脂接着剤を介
して、面取り加工された水晶板の蓋を搭載することで、
表面張力の影響により、セラミック基体の中央に向かっ
て自ら中心部の位置を自己矯正するように作用するため
(セルフアライメント機能)、若干のずれた状態で蓋が
搭載されても位置ずれが修正される。従って、前記水晶
板蓋がセラミック基体の堤部からずれて、接合面積が小
さくなることがなくなり、接合力が弱くなり、気密性が
低下するといった不具合も未然に防止される。
【0015】また請求項3に示すように、前記水晶板の
蓋における板面中央部分の厚みに対して板面端部の厚み
が薄くなるように面取り加工の領域が、前記セラミック
基体の堤部の内側端部より内方側におよぶように施され
てなることを特徴とする。
【0016】上記構成によれば、上述の作用効果に加え
て、セラミック基体の堤部内側端部より内方側に面取り
加工する事で、表面張力の影響力が増強され、セルフア
ライメント機能を向上させる。
【0017】さらに請求項4に示すように、前記水晶板
の蓋は、少なくとも一方の主面に金属膜が形成されてな
り、前記セラミック基体の堤部上面に形成されたメタラ
イズ層を介して、前記圧電振動デバイス用パッケージの
外面に導出されたアース端子に電気的に接続されてお
り、前記水晶板の蓋の金属膜の一部が前記セラミック基
体のメタライズ層に当接した状態で低融点ガラスまたは
樹脂接着剤または半田により接合されていることを特徴
とする。
【0018】上記構成によれば、上述の作用効果に加え
て、セラミック基体の堤部上面のメタライズ層を介し
て、水晶板の蓋の少なくとも一方の主面の金属膜がアー
ス端子に電気的に接続されるため、EMI対策がとれる
構成となる。
【0019】さらに請求項5に示すように、前記セラミ
ック基体の堤部上面には、前記水晶板の蓋の外周端より
内側に周状のメタライズ層が形成されてなることを特徴
とする。
【0020】上記構成によれば、上述の作用効果に加え
て、全周にわたってメタライズ層が形成されているの
で、アース端子への導通性能をより一層向上させるとと
もに、水晶板の蓋の外周端部では、前記メタライズ層に
よる前記セラミック基体の堤部上面と水晶板の蓋との隙
間部分が形成され、この隙間部分に低融点ガラスまたは
樹脂接着剤または半田が十分に入り込み、十分な封止層
が確保され、メニスカスが良好に形成される。さらに、
気密封止する際に内部に形成されたメタライズ層が水晶
板の蓋と当接して障壁をなし、低融点ガラスまたは樹脂
接着剤または半田がパッケージ内部へ進入するのを防ぐ
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明による第1の実施の
形態を表面実装型の水晶振動子を例にとり図1とともに
説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示す内部断
面図である。なお、従来例と同様の部分については、同
番号を付している。
【0022】表面実装型水晶振動子は、全体として直方
体形状で、上部が開口した凹部を有するセラミックパッ
ケージ1と、当該パッケージの中に収納される圧電振動
素子である矩形水晶振動板3と、パッケージの開口部に
接合される水晶板の蓋2とからなる。
【0023】断面でみてセラミックパッケージ1は、凹
形のセラミック基体10と、凹形周囲の堤部10aとか
らなる。
【0024】また、セラミックパッケージ1の内部底面
には、短辺方向に並んで電極パッド13、14(14は
図示せず)が形成されており、これら電極パッドは連結
電極15,16(16は図示せず)を介して、パッケー
ジ外部の底面に引出電極17,18として電気的に引き
出されている。前記電極パッド13,14には圧電振動
素子である矩形の水晶振動板3が搭載され、長辺方向の
一端を片持ち支持する構成となっている。水晶振動板3
の表裏面には図示していないが一対の励振電極が形成さ
れ、各々電極パッド13,14部分に引き出されてお
り、導電性接合材S1により導電接合されている。
【0025】蓋2は、矩形の水晶板であり、全面に均一
なエッチング処理が施され、エッチング処理層21が形
成されてなる。このエッチング処理は、フッ化アンモニ
ウムなど溶液に前記水晶板の蓋を所定時間浸すことで処
理される。そして、前記エッチング処理が施された水晶
板の蓋は、板面中央部分の厚みに対して板面端部の厚み
が薄くなるように両面コンベックス加工(曲率状の面取
り)が施され、面取り部22を形成している。
【0026】前記セラミックパッケージの堤部10a上
に前記水晶板の蓋2を搭載し、この状態で低融点ガラス
Gにより気密封止する。より具体的には前記堤部上面に
予め低融点ガラスを塗布しておくか、あるいは水晶板の
蓋の外周端部のみに予め低融点ガラスをスクリーン印刷
等の手段により塗布しておき、そして堤部上に水晶板の
蓋を搭載する。この状態で加熱炉に所定時間投入し、低
融点ガラスを溶融させ、その後常温に冷やすことで低融
点ガラスが硬化し、パッケージと水晶板の蓋が気密的に
接合される。
【0027】なお、上記本発明の実施形態では、上記低
融点ガラスが溶融する際、前記水晶板の蓋の面取り部2
2により、セラミック基体の中央に向かって自ら中心部
の位置を自己矯正するように作用するため(セルフアラ
イメント機能)、前記水晶板蓋がセラミック基体の堤部
からずれることがない。そして、前記面取り部22は、
セラミック基体の堤部10aの内側端部101aより内
方におよぶように面取り加工されており、表面張力の影
響力が増強され、セルフアライメント機能を向上させて
いる。また、量産性を考慮した場合、このようなパッケ
ージと水晶板の蓋のペアを多数個用意し、これらを加熱
炉に所定時間投入して低融点ガラスを溶融させ、常温に
冷やして低融点ガラスを硬化させるとよい。
【0028】上記実施形態では、封止材料として低融点
ガラスの例を示したが、エポキシ系の樹脂接着剤でも適
用できる。
【0029】次に、本発明による第2の実施の形態を表
面実装型の水晶振動子を例にとり図2とともに説明す
る。図2は本発明の第2の実施形態を示す内部断面図で
ある。なお、上記第1の実施形態と同様の部分について
は、同番号を用いて説明するとともに、一部説明を割愛
する。
【0030】この例においても、基本構成は上述の実施
の形態で示した構成に類似したものであり、上部が開口
した凹部を有するセラミックパッケージ1と、当該パッ
ケージの中に収納される電子素子である水晶振動板3
と、パッケージの開口部に接合される水晶板の蓋2とか
らなる。
【0031】断面でみてセラミックパッケージ1は、凹
形のセラミック基体10と、凹形周囲の堤部10a、当
該堤部10aに対応して周状に形成された金属層11と
からなる。金属層11は、タングステン等からなるメタ
ライズ層11aと、メタライズ層上に形成される金属膜
層11bとからなる。金属膜層11bはメタライズ層に
接してニッケルメッキ層と、当該ニッケルメッキ層の上
部に形成される極薄の金メッキ層とからなる。各層の厚
さは、例えば、メタライズ層11aが約8〜22μm、
ニッケルメッキ層が約1〜9μm、金メッキ層が約0.
3〜1.0μmである。なお、前記セラミックパッケー
ジに形成された周状の金属層11は、後述する水晶板の
蓋の外周端部に対応するような形状となっており、前記
水晶板の蓋の外周端部より小さめのサイズで形成されて
いる。
【0032】また、セラミックパッケージ1の内部底面
には、短辺方向に並んで電極パッド13、14(14は
図示せず)が形成されており、これら電極パッドは連結
電極15,16(16は図示せず)を介して、パッケー
ジ外部の底面に引出電極17,18として電気的に引き
出されている。また図示していないが、パッケージ外部
の底面には、前記メタライズ層11と電気的に接続され
たアース電極が形成されている。前記電極パッド13,
14には圧電振動素子である矩形の水晶振動板3が搭載
され、長辺方向の一端を片持ち支持する構成となってい
る。水晶振動板3の表裏面には図示していないが一対の
励振電極が形成され、各々電極パッド13,14部分に
引き出されており、導電性接合材S1により導電接合さ
れている。
【0033】蓋2は、矩形の水晶板であり、全面に均一
なエッチング処理が施され、エッチング処理層21が形
成されてなる。このエッチング処理は、フッ化アンモニ
ウムなど溶液に前記水晶板の蓋を所定時間浸すことで処
理される。そして、前記エッチング処理が施された水晶
板の蓋は、板面中央部分の厚みに対して板面端部の厚み
が薄くなるように両面コンベックス加工(曲率状の面取
り)が施され、面取り部22を形成し、さらに、真空蒸
着法、あるいはスパッタリング法等の手法により、水晶
板の蓋の表面全面にわたって金属膜23が施される。こ
の金属膜は、例えば、下地層としてクロムが施され、上
層に銀、またはホウ素、あるいは中層に銀、上層にクロ
ムなどが施されている。
【0034】前記セラミックパッケージの金属層11上
に前記水晶板の蓋2を搭載し、水晶板の蓋の金属膜23
が前記金属層11に当接させ、この状態で低融点ガラス
Gにより気密封止する。より具体的には前記金属層の外
周に予め低融点ガラスを塗布しておくか、あるいは水晶
板の蓋の外周端部のみに予め低融点ガラスをスクリーン
印刷等の手段により塗布しておき、そして金属層上に水
晶板の蓋を搭載する。この状態で加熱炉に所定時間投入
し、低融点ガラスを溶融させ、その後常温に冷やすこと
で低融点ガラスが硬化し、パッケージと水晶板の蓋が気
密的に接合される。
【0035】なお、上記本発明の実施形態では、上記低
融点ガラスが溶融する際、前記水晶板の蓋の面取り部に
より、セラミック基体の中央に向かって自ら中心部の位
置を自己矯正するように作用するため(セルフアライメ
ント機能)、前記水晶板蓋がセラミック基体の堤部から
ずれることがない。そして、前記面取り部22は、セラ
ミック基体の堤部10aの内側端部101aより内方に
およぶように面取り加工されており、表面張力の影響力
が増強され、セルフアライメント機能を向上させてい
る。また、量産性を考慮した場合、このようなパッケー
ジと水晶板の蓋のペアを多数個用意し、これらを加熱炉
に所定時間投入して低融点ガラスを溶融させ、常温に冷
やして低融点ガラスを硬化させるとよい。
【0036】上記実施形態では、セラミックパッケージ
の上部金属膜層として、ニッケルメッキを例にしたが、
他の金属メッキを施してもよい。また、周状の金属層を
例にしたが、これらのものに限定されることなく、直線
状、点状の金属層を一部形成したものであってもよい。
さらに、封止材料として低融点ガラスの例を示したが、
エポキシ系の樹脂接着剤、半田でも適用できる。また、
上記実施例における蓋の金属膜の材質は、低融点ガラ
ス、エポキシ系の樹脂接着剤等に適した構成であるが、
これらに限らず、封止用接合材(低融点ガラスまたは樹
脂接着剤または半田)の材質に合わせて、適宜、好まし
い公知の金属膜を選択することが可能である。
【0037】次に、本発明による第3の実施の形態を表
面実装型の水晶振動子を例にとり図3とともに説明す
る。第2の実施の形態と同じ構造部分については同番号
を用いて説明するとともに、一部説明を割愛する。この
例においても、基本構成は上述の実施の形態で示した構
成に類似したものであり、上部が開口した凹部を有する
セラミックパッケージ1と、当該パッケージの中に収納
される電子素子である水晶振動板3と、パッケージの開
口部に接合される水晶板の蓋2とからなる。本実施の形
態においては、前記水晶板の蓋を板面中央部分の厚みに
対して板面端部の厚みが薄くなるように両面コンベック
ス加工(曲率状の面取り)とせず、板面中央部分の厚み
に対して板面端部の厚みが薄くなるように両面ベベル加
工(直線状の面取り)が施され、面取り部24を形成し
た構成となっている。また、この実施の形態において
は、水晶板の蓋の表面全面でなく、封止部分の一部と前
記封止部と接続され前記封止部に対向する上面部全面
に、金属層25が施されている。また、封止材料として
低融点ガラスGを用いるのでなく、半田Hを用いてい
る。さらに、セラミックパッケージの堤部の上面全面に
金属層11(メタライズ層11a、金属膜層11b)を
形成している。尚、半田により封止する場合、前記水晶
板の蓋の金属層25、ならびにセラミックパッケージの
金属層11の最上層に金材料を施すことで接合面の濡れ
性がよくなり、接合強度が向上する点で好ましい。
【0038】上記実施形態では、面取り加工として、コ
ンベックス加工、ベベル加工を各々単独で施したものを
例にしたが、両方の加工を同時に行ってもよい。また、
上記実施形態では、水晶板の蓋の全面、あるいは封止部
分と上面に金属膜を施した例にしたが、水晶板の蓋の封
止部分を含む下面のみに施してよい。ただし、前記金属
膜は上面に施されることで、レーザーあるいはインクな
どによるマーキングが、前記水晶板の蓋の上面に形成し
やすくなる点でより好ましい構成となる。また、圧電振
動デバイスの例として、水晶振動子の例を示したが、も
ちろん、水晶発振器、水晶フィルタ、SAWフィルタ等
の他の圧電振動デバイスにも適用できる。
【0039】
【発明の効果】本発明の特許請求項1によれば、結晶密
度の高い水晶板を採用することで、気密性を低下させる
ことなく薄い蓋が作成でき、より一層の製品の低背化、
薄型化が可能となる。また、異方性である水晶板の全面
に均一なエッチング処理を施すことで、水晶板の表面に
は極微小な凹凸が形成され、表面粗さを増大させて、低
融点ガラスまたは樹脂接着剤の結合力を飛躍的に向上さ
せることができる。さらに、水晶板の全面に均一なエッ
チング処理を施すことで、研磨等の機械的な加工変質層
を除去し、マイクロクラックがなくなるため、水晶板自
体の破壊強度が格段に向上し、パッケージ部材としての
水晶板の蓋の強度が飛躍的に向上する。また、多数個の
圧電振動デバイスに対し一括加熱処理により、気密封止
を行うことができるので生産性を向上させることができ
る。
【0040】本発明の特許請求項2によれば、上述の作
用効果に加えて、セラミック基体の堤部にパッケージ
へ、溶融状態にある低融点ガラスまたは硬化前の液状の
樹脂接着剤を介して、面取り加工された水晶板の蓋を搭
載することで、表面張力の影響により、セラミック基体
の中央に向かって自ら中心部の位置を自己矯正するよう
に作用するため(セルフアライメント機能)、若干のず
れた状態で蓋が搭載されても位置ずれが修正される。従
って、前記水晶板蓋がセラミック基体の堤部からずれ
て、接合面積が小さくなることがなくなり、接合力が弱
くなり、気密性が低下するといった不具合も未然に防止
される。
【0041】本発明の特許請求項3によれば、上述の作
用効果に加えて、セラミック基体の堤部内側端部より内
方側に面取り加工する事で、表面張力の影響力が増強さ
れ、セルフアライメント機能を向上させる。
【0042】本発明の特許請求項4によれば、上述の作
用効果に加えて、セラミック基体の堤部上面のメタライ
ズ層を介して、水晶板の蓋の少なくとも一方の主面の金
属膜がアース端子に電気的に接続されるため、EMI対
策がとれる構成となる。
【0043】本発明の特許請求項5によれば、上述の作
用効果に加えて、全周にわたってメタライズ層が形成さ
れているので、アース端子への導通性能をより一層向上
させるとともに、水晶板の蓋の外周端部では、前記メタ
ライズ層による前記セラミック基体の堤部上面と水晶板
の蓋との隙間部分が形成され、この隙間部分に低融点ガ
ラスまたは樹脂接着剤または半田が十分に入り込み、十
分な封止層が確保され、メニスカスが良好に形成され
る。さらに、気密封止する際に内部に形成されたメタラ
イズ層が水晶板の蓋と当接して障壁をなし、低融点ガラ
スまたは樹脂接着剤または半田がパッケージ内部へ進入
するのを防ぐことができる。
【0044】従って、本発明により、より一層の低背
化、薄型化が可能で、パッケージと蓋の接合の信頼性を
向上させ、コスト安でまたEMI対策がとれる圧電振動
デバイス用パッケージを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態による内部断面図。
【図2】第2の実施形態による内部断面図。
【図3】第3の実施形態による内部断面図。
【図4】従来例を示す図。
【図5】従来例を示す図。
【符号の説明】
1・・・セラミックパッケージ 11・・・金属層 2・・・水晶板の蓋 3・・・水晶振動板(圧電振動素子) 4・・・金属蓋

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動素子を収納する凹部を有し、外
    周に堤部を有するセラミック基体と、当該堤部に対応し
    た水晶板の蓋とを、低融点ガラスまたは樹脂接着剤によ
    り気密的に接合してなる圧電振動デバイス用パッケージ
    であって、 前記水晶板の蓋の全面に均一なエッチング処理が施され
    てなることを特徴とする圧電振動デバイス用パッケー
    ジ。
  2. 【請求項2】 前記水晶板の蓋は、板面中央部分の厚み
    に対して板面端部の厚みが薄くなるように面取り加工が
    施されてなることを特徴とする特許請求項1記載の圧電
    振動デバイス用パッケージ。
  3. 【請求項3】 前記水晶板の蓋における板面中央部分の
    厚みに対して板面端部の厚みが薄くなるように面取り加
    工の領域が、前記セラミック基体の堤部の内側端部より
    内方側におよぶように施されてなることを特徴とする特
    許請求項2記載の圧電振動デバイス用パッケージ。
  4. 【請求項4】 前記水晶板の蓋は、少なくとも一方の主
    面に金属膜が形成されてなり、前記セラミック基体の堤
    部上面に形成されたメタライズ層を介して、前記圧電振
    動デバイス用パッケージの外面に導出されたアース端子
    に電気的に接続されており、 前記水晶板の蓋の金属膜の一部が前記セラミック基体の
    メタライズ層に当接した状態で低融点ガラスまたは樹脂
    接着剤または半田により接合されていることを特徴とす
    る特許請求項1、2、3いずれか一項記載の圧電振動デ
    バイス用パッケージ。
  5. 【請求項5】 前記セラミック基体の堤部上面には、前
    記水晶板の蓋の外周端より内側に周状のメタライズ層が
    形成されてなることを特徴とする特許請求項4記載の圧
    電振動デバイス用パッケージ。
JP2000218153A 2000-07-19 2000-07-19 圧電振動デバイス用パッケージ Pending JP2002033636A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218153A JP2002033636A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 圧電振動デバイス用パッケージ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218153A JP2002033636A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 圧電振動デバイス用パッケージ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002033636A true JP2002033636A (ja) 2002-01-31

Family

ID=18713142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000218153A Pending JP2002033636A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 圧電振動デバイス用パッケージ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002033636A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007060592A (ja) * 2005-07-29 2007-03-08 Kyocera Kinseki Corp 圧電デバイス
JP2009017454A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Kyocera Kinseki Corp 圧電振動子及び圧電振動子の製造方法
JP2010056929A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電部品
JP2011160115A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Daishinku Corp 圧電振動デバイス
JP2011172015A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Seiko Instruments Inc パッケージ、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
US9171874B2 (en) 2010-02-25 2015-10-27 Canon Kabushiki Kaisha Solid-state imaging device including an imaging element and a cover member having a quartz plate

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007060592A (ja) * 2005-07-29 2007-03-08 Kyocera Kinseki Corp 圧電デバイス
JP2009017454A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Kyocera Kinseki Corp 圧電振動子及び圧電振動子の製造方法
JP2010056929A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電部品
JP2011160115A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Daishinku Corp 圧電振動デバイス
JP2011172015A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Seiko Instruments Inc パッケージ、パッケージの製造方法、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計
US9171874B2 (en) 2010-02-25 2015-10-27 Canon Kabushiki Kaisha Solid-state imaging device including an imaging element and a cover member having a quartz plate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3390348B2 (ja) 水晶振動子およびその製造方法
JP2011147054A (ja) 電子装置、および、電子装置の製造方法
CN111108688B (zh) 压电振子以及压电振子的制造方法
JP2002033636A (ja) 圧電振動デバイス用パッケージ
JP4427873B2 (ja) 圧電振動デバイス用パッケージ
JP2010087650A (ja) 表面実装型圧電振動デバイス
JP5252992B2 (ja) 水晶発振器用パッケージおよび水晶発振器
JP3401781B2 (ja) 電子部品用パッケージおよび電子部品用パッケージの製造方法
JP2000077965A (ja) 圧電振動子及び圧電振動素子の封止方法
JP2006033413A (ja) 圧電振動デバイス
JP3991274B2 (ja) 圧電デバイス
JP6129491B2 (ja) 多数個取り配線基板
JP2001320256A (ja) 圧電振動デバイスの気密封止方法
CN114208027A (zh) 压电振动板、压电振动器件以及压电振动器件的制造方法
JP5371387B2 (ja) 水晶振動デバイス
JP3800998B2 (ja) 電子部品用パッケージと、それを用いた電子パッケージ部品及び電子機器
JP2003060472A (ja) 圧電振動子
JP3374395B2 (ja) 電子部品用パッケージ
JP2001094380A (ja) 圧電振動デバイス用パッケージ
JP2002344277A (ja) 圧電振動デバイス用パッケージ
JP7462882B2 (ja) 圧電振動子及びその製造方法
JP5053058B2 (ja) 圧電振動子の製造方法及び圧電発振器の製造方法
WO2021210214A1 (ja) 圧電振動子及びその製造方法
WO2023074615A1 (ja) 温度センサ付き水晶振動デバイス
WO2020195144A1 (ja) 水晶振動デバイス