JP2002026202A - 熱伝導性シート及びその製造方法 - Google Patents

熱伝導性シート及びその製造方法

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JP2002026202A
JP2002026202A JP2000201479A JP2000201479A JP2002026202A JP 2002026202 A JP2002026202 A JP 2002026202A JP 2000201479 A JP2000201479 A JP 2000201479A JP 2000201479 A JP2000201479 A JP 2000201479A JP 2002026202 A JP2002026202 A JP 2002026202A
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conductive sheet
sheet
heat conductive
particles
binder resin
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Yoshinao Yamazaki
好直 山崎
Tomoaki Uchiya
智昭 打矢
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3M Innovative Properties Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性があり、凹凸追従性があり、薄く成形
でき、高い熱伝導性を有する熱伝導性シートを提供する
こと。 【解決手段】 バインダ樹脂と、バインダ樹脂中に分散
せしめられた熱伝導性充填材とを含む熱伝導性シートに
おいて、バインダ樹脂が熱可塑性の樹脂からなり、熱伝
導性充填材が、シートの面に関してほぼ垂直な方向に配
向され、その方向に高い熱伝導性を有している無機充填
材の粒子であり、そしてシートが、熱可塑性の樹脂と無
機充填材の粒子の混練物から成形した複数枚の一次シー
トを積層した後に、得られた積層体をその積層面に対し
て垂直な方向にスライシングすることによって形成され
たものであるように、構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱伝導性シートに関
し、さらに詳しく述べると、特にシート面に垂直な方向
に高い熱伝導性を有し、電子部品等の伝熱媒体として有
用な熱伝導性シートに関する。本発明はまた、かかる熱
伝導性シートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発熱体から熱を取り除くというこ
とが、様々な分野において問題となっている。特に、例
えば電子デバイス、パーソナルコンピュータ等の各種の
デバイスにおいて、それらに内蔵される発熱性の電子部
品(例えば、ICチップ)やその他の部品(以下、総称
して「発熱性部品」と呼ぶ)から熱を取り除くことが重
要な問題となっている。なぜなら、各種の発熱性部品に
おいて、部品の温度が上昇するにつれてその部品が誤動
作する確率が指数関数的に高くなる傾向にあるからであ
る。最近では、発熱性部品がますます小型化し、また処
理速度も高速化しているので、放熱特性についての要求
も一段と高くなってきている。
【0003】発熱性部品から放出された熱は、通常、各
種の熱伝導性シートを通して放熱体、例えばヒートシン
ク、放熱フィン、金属放熱板等に伝えられ、そこで放散
される。ここで、最大の放熱効果を得るためには、使用
する熱伝導性シートが、発熱性部品や放熱体の表面に十
分に追従することができ、かつ、高い熱伝導性を有する
ことが必要である。このような要求を満足させるため
に、従来の熱伝導性シートの多くは、シリコーンゴムに
熱伝導性を高める充填剤を配合している。充填剤として
は、例えば、アルミナ、シリカ(石英)、窒化硼素、酸
化マグネシウムなどが用いられている。具体例を示す
と、特開昭56−837号公報には、無機充填材とシリ
コーンゴム等の合成ゴムとを主成分とする放熱シートで
あって、無機充填材が、(A)窒化硼素ならびに(B)
アルミナ、シリカ、マグネシア、亜鉛華及び雲母の2成
分からなることを特徴とする放熱シートが開示されてい
る。また、特開平7−111300号公報には、1μm
以上の厚みを有する窒化硼素粉末をシリコーンゴムに存
在させてなることを特徴とする絶縁放熱シートが開示さ
れている。このような熱伝導性シリコーンゴムシートに
おいて、高い熱伝導性を得るためには、充填剤を多量に
添加することが必要であり、粘度の上昇の結果として加
工機械が摩耗し易いという問題が発生するばかりでな
く、シートの柔軟性が低下し、発熱性部品や放熱体の表
面に対する追従性も悪くなる。また、充填剤の添加量に
も限界があり、所望の通りの熱伝導性を得ることが困難
である。すなわち、上記したようなタイプの熱伝導性シ
ートでは、使用する充填剤自体の熱伝導率が高いにもか
かわらず、柔らかさと高い熱伝導性を同時に満足させる
ことが困難であった。
【0004】最近では、複雑な形状を有する部品等にも
追従できるような高い密着性を得るため、シリコーンゴ
ムシートをより柔らかくすることも試みられている。例
えば、特開平10−189838号公報には、例えば縮
合硬化型の液状シリコーンゲルのような縮合型ゲルをバ
インダとして使用して、これに、シリコーンオイルと、
窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化マグネシ
ウム等の熱伝導性フィラーとを添加し、常温でゲル状に
硬化していることを特徴とする、放熱シートとして有用
な熱伝導ゲルが開示されている。しかし、この放熱シー
トの場合、高い密着性が得られるけれども、その熱伝導
率は0.8〜1.1W/m・k程度であり、最近の要求
に応えるため、さらに高めることが必要である。しか
し、高い熱伝導率を得るために熱伝導性フィラーの充填
率を増加していくと、ゲル組成物の可塑性が低下し、加
工性が悪くなり、さらには硬化後に得られる放熱シート
の強度が低下するという問題が発生する。
【0005】一方、特に六方晶窒化硼素(BN)の粒子
を熱伝導性フィラーとして使用した熱伝導性シートも提
案されている。層状の結晶構造を有するBN粒子の熱伝
導性は、層に平行な方向(以下、a軸方向と呼ぶ)の方
が層に垂直な方向(以下、c軸方向と呼ぶ)の約30倍
程度高いので、この特性を利用しているわけである。す
なわち、このBN粒子を用いた熱伝導性シートの熱伝導
性を高めるため、BN粒子をそのa軸がシート面に垂直
な方向へ配向するように、様々な工夫がなされている。
一例を示すと、例えば、特開平3−151658号公報
には、マトリックス樹脂中に熱伝導性フィラー(窒化硼
素)が分布している放熱シートであって、上記熱伝導性
フィラーが厚み方向に直立状態で配向していることを特
徴とする放熱シートが開示されている。この放熱シート
は、例えば、マトリックス樹脂と熱伝導性フィラーの混
練物を押し出し成形して弾性体を得た後、その弾性体を
スライスし、さらにプレス及び加硫することによって製
造することができる。また、特開平5−65347号公
報には、液状マトリックス樹脂及び熱伝導性フィラー
(窒化硼素)を主成分とする異方性熱伝導シート形成材
料をシート状に形成する際に、1kV/mm以上の直流電
圧を印加して、熱伝導性フィラーをシートの厚み方向に
配向させることを特徴とする異方性熱伝導シートの製法
が開示されている。また、特開平8−244094号公
報には、樹脂及び(又は)ゴムと鱗片状粒子(窒化硼
素)を含む混練物を複数の帯状可塑物に押し出し成形し
ながらそれらをリップで集成しシート化した後硬化させ
るか、又はシート化しながら硬化させることを特徴とす
る放熱シートの製造方法が開示されている。さらに、特
開平11−19948号公報には、窒化硼素粉末含有の
ゴムグリーンシートを成形し、その複数枚を積層して加
硫硬化させた後、積層方向に所望厚みに切断するか、又
はその複数枚を積層し積層方向に所望厚みに切断した
後、加硫硬化させることを特徴とする電子部品用放熱部
材の製造方法が開示されている。さらにまた、特開平1
1−77795号公報には、付加反応型液状シリコーン
と窒化硼素粉末を含むゴム混練物を、複数個のスリット
を配列した金型内に通過させて複数の帯状シートを連続
的に押し出すとともに、それらを集束一体化し、その集
束一体化物をその厚み方向に対して垂直にスライスし、
それらを硬化させることを特徴とする放熱ゴムシートの
製造方法が開示されている。しかし、これらのBN粒子
を用いた熱伝導性シートでは、シリコーンゴム又はシリ
コーンゲルような柔らかいバインダ樹脂を使用している
ので、例えば特開平3−151658号公報や特開平1
1−19948号公報に記載の方法、すなわち、ブロッ
ク状に成形したものをスライスすることによってシート
を得る方法では、シートの厚みが減少するにつれて、削
り出したシートが伸びて変形したり、均一な厚みのシー
トが得られないなどの問題が発生する。また、シリコー
ンゴムは、一度架橋していまうと、その硬化物を再利用
することはできないため、高価なBN粒子を有効に利用
することもできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したような従来の技術の多くの問題点を解決して、柔軟
性があり、凹凸や曲面等の特殊な形状にも追従可能であ
り、薄く成形でき、かつ、同時に、高い熱伝導性を有す
る熱伝導性シートを提供することにある。本発明のもう
1つの目的は、そのような熱伝導性シートの製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
目的を解決すべく鋭意研究した結果、熱伝導性シートを
製造する場合に、そのバインダ樹脂中において熱伝導性
充填材をシート面にほぼ垂直に配向させるのが有効であ
るという知見を得、本発明を完成した。すなわち、本発
明は、バインダ樹脂と、該バインダ樹脂中に分散せしめ
られた熱伝導性充填材とを含む熱伝導性シートであっ
て、前記バインダ樹脂が熱可塑性の樹脂からなり、かつ
前記熱伝導性充填材が、前記熱伝導性シートの面に関し
てほぼ垂直な方向に配向され、その方向に高い熱伝導性
を有している無機充填材の粒子であり、そして前記熱伝
導性シートが、前記熱可塑性の樹脂と前記無機充填材の
粒子の混練物から成形した複数枚の一次シートを積層し
た後に、得られた積層体をその積層面に対して垂直な方
向にスライシングすることによって形成されたものであ
ることを特徴とする熱伝導性シートにある。
【0008】ここで、「一次シート」とは、熱可塑性の
樹脂と無機充填材の粒子を混練したものを後述する方法
によりシート化したものであって、偏平な無機充填材が
シートの面に対してほぼ平行な状態で配向しているもの
を指す。また、本発明は、バインダ樹脂と、該バインダ
樹脂中に分散せしめられた熱伝導性充填材とを含む熱伝
導性シートを製造する方法であって、前記バインダ樹脂
としての熱可塑性の樹脂と、熱伝導性充填材の粒子とを
含む混練物を成形して、主たる面に関してほぼ平行な方
向に無機充填材の粒子が配向した一次シートを作製し、
複数枚の前記一次シートを所定の厚さに積層し、得られ
た積層体をその積層面に対して垂直な方向にスライシン
グして、前記熱伝導性シートの面に関してほぼ垂直な方
向に配向され、その方向に高い熱伝導性を有している無
機充填材の粒子を備えた熱伝導性シートを製造する工程
を含んでなることを特徴とする熱伝導性シートの製造方
法にある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による熱伝導性シート及び
その製造方法は、本発明の範囲内においていろいろな形
態で実施することができる。以下、本発明の好ましい実
施の形態を添付の図面を参照しながら説明する。本発明
の熱伝導性シートは、基本的には、従来の熱伝導性シー
トと同様に、バインダ樹脂と、このバインダ樹脂中に分
散せしめられた熱伝導性充填材とを含むようにして構成
され、しかし、バインダ樹脂及び熱伝導性充填材の種
類、そしてシートの製造方法の面で、従来の熱伝導性シ
ートとは区別される。
【0010】図1を参照して説明すると、本発明の熱伝
導性シート10は、バインダ樹脂1と、このバインダ樹
脂中に分散せしめられた熱伝導性充填材2とを少なくと
も含んでいる。この熱伝導性シート10において、
(1)バインダ樹脂1は、熱可塑性の樹脂からなり、
(2)バインダ樹脂1中の熱伝導性充填材2は、熱伝導
性シート10の主たる面10aに関してほぼ垂直な方向
に配向され、その方向に高い熱伝導性を有している無機
充填材の粒子であり、そして(3)熱伝導性シート10
は、バインダ樹脂1としての熱可塑性の樹脂と熱伝導性
充填材2としての無機充填材の粒子とを少なくとも含む
混練物から成形した複数枚の一次シートを積層した後
に、得られた積層体をその積層面に対して垂直な方向に
スライシングすることによって形成されたものである。
【0011】具体的に説明すると、本発明の熱伝導性シ
ートにおいてバインダ樹脂として使用する樹脂は、それ
が熱可塑性であり、室温条件下において熱伝導性シート
の製造工程に悪影響を及ぼさない程度に硬く、特に、以
下において詳述するけれども、一次シートの積層体をス
ライシング工程でシート化する際に生産性を落とさない
程度に硬く、熱伝導性充填材を多量に混入した場合にも
(例えば、100部のバインダ樹脂に対して窒化硼素粒
子を体積分率で30部以上混入した場合にも)押し出し
成形によりシート化が容易に可能である限りにおいて、
特に限定されるものではない。とりわけ、スライシング
工程の後に得られたシートの状態で可塑剤を吸収し、熱
伝導性シートの柔らかさを任意に調整できるような熱可
塑性の樹脂をバインダ樹脂として有利に使用することが
できる。
【0012】好適な熱可塑性の樹脂としては、以下に列
挙するものに限定されるわけではないけれども、例え
ば、SIS、SBS、SEBS、SEPSなどに代表さ
れる合成ゴム系の樹脂(共重合ゴム)、あるいはアクリ
ル系の樹脂を挙げることができる。また、必要に応じ
て、アクリル系の樹脂の代わりにあるいはアクリル系の
樹脂と組み合わせて、例えば、ポリオレフィン樹脂など
の樹脂をバインダ樹脂として使用してもよい。これらの
熱可塑性の樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を
組み合わせて使用してもよい。
【0013】また、最終的に得られる熱伝導性シートの
諸特性を改善するために、上記したバインダ樹脂に対し
て、さもなければバインダ樹脂と熱伝導性充填材の混練
物に対して、いろいろな添加剤を必要に応じて混入する
ことが好ましい。例えば、熱伝導性シートの柔らかさを
調節するために、この技術分野において常用の可塑剤を
添加することができる。例えば、バインダ樹脂として合
成ゴム系の樹脂を使用した場合には、パラフィン系オイ
ル、ナフテン系オイル等を可塑剤として好適に使用する
ことができ、また、バインダ樹脂としてアクリル系の樹
脂を使用した場合には、フタル酸エステル系や燐酸エス
テル系の可塑剤を好適に使用することができる。このよ
うな可塑剤は、単独で添加してよく、2種以上を混合し
て添加してもよい。
【0014】また、熱伝導性シートに対して耐久性を付
与するために、酸化防止剤、紫外線安定剤、紫外線吸収
剤などを単独もしくは組み合わせて添加してもよい。な
お、このような添加剤の使用に代えて、それ自体が酸化
による劣化あるいは紫外線による劣化に対して優れた耐
久性を有するバインダ樹脂を使用できるのであるなら
ば、そのほうが好適である。
【0015】さらに、バインダ樹脂として合成ゴム系の
樹脂を使用する場合には、混練物の押し出し成形による
シート化工程で、押し出し成形の加工性の調節のため
に、あるいは樹脂の硬さの調整のために、各種の樹脂を
添加してもよい。かかる目的に適当な樹脂としては、以
下に列挙するものに限定されないけれども、芳香族系石
油樹脂、脂肪族系石油樹脂、水添石油樹脂、クマロン・
インデン樹脂、スチレン系樹脂などを挙げることができ
る。このような樹脂のなかでも、スチレン系樹脂、石油
樹脂、そしてその組み合わせは、樹脂の硬さや押し出し
成形時の加工性を適切に調節することができるので、特
に好適に使用することができる。また、これらの樹脂を
水添後に使用すると、樹脂自体の耐候性が向上するの
で、より好適に使用することができる。
【0016】一方、バインダ樹脂としてアクリル系の樹
脂を使用する場合には、そのような樹脂の出発物質とし
て使用するモノマーの種類及びその配合量を適宜選択す
ることを通じて、あるいはポリマーの分子量を適宜調節
することを通じて、押し出し成形時の加工性、シートの
生産性を高めることができる。また、アクリル系の樹脂
の出発物質を含む重合性組成物中に熱伝導性充填材を予
め含ませておき、その状態で重合前に押し出し成形して
シート化を行い、引き続き加熱して硬化させると、得ら
れるアクリル系の樹脂中に熱伝導性充填材が均一に分散
せしめられた一次シートを得ることができる。
【0017】さらにまた、その他の使用可能な添加剤と
して、例えば、粘着付与剤、改質剤、熱安定剤、着色
剤、例えば顔料や染料も挙げることができる。本発明の
熱伝導性シートにおいて、上記したバインダ樹脂中に分
散せしめられる熱伝導性充填材は、熱伝導性シートの分
野で一般的に使用されている各種の充填材を使用するこ
とができるが、好適には、本発明の工程によって熱伝導
性シートの面に関してほぼ垂直な方向に配向され、その
方向に高い熱伝導性を有している粒子状の無機充填材で
ある。このような無機充填材として、好適には、窒化硼
素(BN)の粒子がある。BN粒子は、先に説明したよ
うに、六方晶の粒子であり、層状の結晶構造を有してい
るために、その粒子形状は板状である。この層状のBN
粒子において、層に平行な方向(a軸方向)の熱伝導性
は、層に垂直な方向(c軸方向)のそれの約30倍程度
であり、本発明の熱伝導性シートでは、この特性を利用
して顕著に高められた熱伝導性を得ている。すなわち、
本発明の熱伝導性シートでは、その特有の製造工程に由
来して、具体的には、以下において詳細に説明するけれ
ども、熱可塑性の樹脂と無機充填材の粒子を含む混練物
から成形した複数枚の一次シートを積層した後に、得ら
れた積層体をその積層面に対して垂直な方向にスライシ
ングすることによって、BN粒子をそのa軸が熱伝導性
シート面に垂直な方向へ配向するように分散させ、よっ
て、高められた熱伝導性を得ている。BN粒子のこのよ
うな選択的な配向状態は、図1の模式図からも理解でき
るであろう。
【0018】板状のBN粒子のサイズは、熱伝導性シー
トの構成及び厚さや目的とする熱伝導性のレベルなどに
応じて広く変更することができるけれども、通常、a軸
方向の長さで規定して、約1〜100μmの範囲であ
り、好ましくは約5〜70μmの範囲である。BN粒子
の長さが1μmを下回ると、粒子表面積が大きくなり粒
子を高充填できなくなり、結果として高い熱伝導性を実
現できなくなる。反対に、BN粒子の長さが100μm
を上回ると、なるべく薄くしたいという要求とはうらは
らに、熱伝導性シートの厚膜化を避けることができなく
なるうえ、大きな粒子がシートから脱落しやすくなると
いう問題も生じてくる。なお、かかるBN粒子を使用す
る際に、もしも好適であるならば、BN粒子を異なる長
さで使用してもよい。
【0019】また、バインダ樹脂に対する熱伝導性充填
材(典型的には、BN粒子)の配合量は、その充填材に
求められている添加の効果などに応じて広く変更するこ
とができるというものの、通常、100部のバインダ樹
脂に対して、体積分率で約30〜70部の範囲であるの
が好ましい。充填材の配合量が30部より少ないと、熱
伝導性が本発明で目的とするような高いレベルにまで到
達しなくなり、反対に70部を越えた場合には、未硬化
の熱伝導性コンパウンドの流動性が低下し、シート化が
困難になるおそれがある。しかしながら、本発明の実施
に当たっては、もしも許容し得る結果が得られるのであ
るならば、上記した範囲外の量で熱伝導性充填材を配合
してもよい。
【0020】本発明の熱伝導性シートは、好ましいこと
に、比較的に薄いシートの形で提供することができる。
熱伝導性シートの厚さは、通常、約50〜1,000μ
m の範囲であり、さらに好ましくは、約100〜500
μm の範囲である。熱伝導性シートの厚さが50μm を
下回るようになると、薄すぎて取り扱いにくくなり、ま
た、貼付作業中に破れやしわを生じるおそれがある。反
対に、熱伝導性シートの厚さが1,000μm を上回る
ようになると、発熱性部品の小型化などに対応しきれな
くなる。
【0021】本発明の熱伝導性シートは、そのシートの
表面に僅かながらタック性があるので、実際に電子部品
等に貼り付けるまでの間に表面が汚染されるのを防止す
るため、露出するシートの表面を剥離シートやその他の
保護シートで被覆しておくことが好ましい。剥離シー
ト、保護シート等は、常用のものであってよい。本発明
の熱伝導性シートは、自立のシートであり、したがっ
て、そのままの状態で伝熱手段として有利に使用するこ
とができる。しかし、もしも所望であるならば、このシ
ートを適当な基材と組み合わせて、特にそのような基材
に支承させて、使用してもよい。適当な基材としては、
例えば、プラスチックフィルム、織布、不織布、金属箔
などを挙げることができる。
【0022】例えば、基材として有用なプラスチックフ
ィルムは、ポリオレフィンフィルムであり、熱伝導率、
耐候性がよく、基材強度が比較的に高いフィルムを有利
に使用することができる。適当なポリオレフィンフィル
ムは、以下に列挙するものに限定されるわけではないけ
れども、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィル
ム、EVAフィルム、EAAフィルム、アイオノマーフ
ィルムなどを挙げることができる。このようなポリオレ
フィンフィルムのなかでも、高結晶性の高密度ポリエチ
レン、超高分子量ポリエチレンなどが、薄くても強度に
優れ、熱伝導性も比較的に高いため、最も好適に使用す
ることができる。また、このようなポリオレフィンフィ
ルムの厚みは、いろいろなファクターに応じて広く変更
することができるというものの、なるべく薄いことが好
ましく、通常、約1〜25μmの範囲であるのが好適で
ある。
【0023】また、基材として有用な金属箔は、アルミ
ニウム、銅、金、銀、鉛、ステンレス鋼等の各種の金属
材料の箔である。ここで、「箔」とは、その厚みが薄い
もの一般を指し、したがって、金属シート、金属フォイ
ルなどと呼ばれているものも包含する。このような金属
箔の厚みは、いろいろなファクターに応じて広く変更す
ることができるというものの、上述のプラスチックフィ
ルムと同様にできるかぎり薄いことが好ましく、通常、
1〜20μmの範囲であるのが好適である。
【0024】さらに、片面粘着フィルムを基材として使
用してもよい。このフィルムは、その片面に粘着層を有
しているので、支持体に対して基材を貼り合わせる作業
を効率よく行うことができる。粘着層は、剥離シートや
その他の常用の表面保護シートで被覆しておくことが好
ましい。本発明による熱伝導性シートは、いろいろな手
法に従って製造することができるというものの、好まし
くは、下記の工程:バインダ樹脂としての熱可塑性の樹
脂と、熱伝導性充填材の粒子とを含む混練物を成形し
て、主たる面に関してほぼ平行な方向に熱伝導性充填材
の粒子が配向した一次シートを作製し、複数枚の一次シ
ートを所定の厚さに積層し、得られた積層体をその積層
面に対して垂直な方向にスライシングして、熱伝導性シ
ートの面に関してほぼ垂直な方向に配向され、その方向
に高い熱伝導性を有している熱伝導性充填材の粒子を備
えた熱伝導性シートを製造すること、によって製造する
ことができる。すなわち、本発明の熱伝導性シートは、
必要に応じて変更してもよいけれども、図2に順を追っ
て示すような工程で有利に実施することができる。 (1)混練工程 熱可塑性の樹脂、熱伝導性充填材の粒子(好ましくは、
BN粒子)及び任意の添加剤を混練する。 (2)シート化工程 熱可塑性の樹脂などの混練物を好ましくは押し出し成形
によって成形して、所定の厚さを有する一次シートを作
製する。この一次シートでは、その主たる面に関してほ
ぼ平行な方向に熱伝導性充填材の粒子が配向した状態が
得られる。 (3)積層工程 複数枚の一次シートを所定の厚さに積層し、一体化す
る。この工程は、好ましくは、加熱圧着によって実施す
ることができる。 (4)スライシング工程 一次シートの積層体をその積層面に対して垂直な方向に
スライシングして、所定の厚さをもった熱伝導性シート
を得る。スライシング工程は、いわば第2のシート化工
程である。ここで、「スライシング」とは、広い意味で
用いられており、シート化が可能な各種の薄切り法を包
含する。
【0025】以下、それぞれの製造工程について説明す
る。第1の工程である混練工程は、例えば、充填材粒子
を予め定められた量で用意し、別に用意したバインダ樹
脂、添加剤等を含むバインダ成分と混合する。この混合
に際しては、バインダ樹脂中に充填材粒子が均一に分散
し、練り込まれた状態となるまで、十分に混練する。混
練装置には、例えば、ニーダー等を使用することができ
る。また、バインダ成分を調製する段階で、充填材粒子
を何回かに分けて添加し、分散させてもよい。
【0026】第2の工程であるシート化はいろいろな手
法に従って行うことができる。例えば、先の工程で得ら
れた混練物を2枚の離型処理したライナー(例えば、シ
リコーン処理したポリエステルフィルム)の間に挟み、
所定の厚みとなるようにギャップを調整したプレス機で
プレスし、シート化してもよい。また、別法によれば、
ギャップを調整した2本の圧延ロールの間に混練物を通
過させることによって、連続的にシート化を行うことも
可能である。特に、本発明では、押し出し成形によって
所定の厚さをもった一次シートを製造するのが有利であ
る。この場合、第1の混練工程は、1軸あるいは2軸の
エクストルーダによって行われ、通常は、これに引き続
いて、連続でシート化が行われる。シート化にはTダイ
法を好適に用いることができる。いずれの一次シートに
おいても、そのバインダ樹脂中に分散されている充填材
粒子は、シートの面に対して平行な状態で、すなわち、
シートの面に合わせて寝たような状態で、それぞれ配向
されている。
【0027】シート化の完了後、第3の工程として、得
られた一次シートを積層して一体化する。例えば、矩形
の一次シートを積層し、加熱圧着によりバインダ樹脂を
融着させて一体化することによって、直方体状の積層体
(ブロック)を得ることができる。すなわち、本発明の
実施では、積層体から所望とする熱伝導性シートを切り
出すことができる限りにおいて、積層体の形状は特に限
定されるものではない。
【0028】第4の工程であるスライシング工程(シー
ト化工程)は、先の工程で作製した積層体(ブロック)
の形状に応じて適当な方法を採用して、実施することが
できる。スライシングの方向は、熱伝導性シートにおけ
る充填材粒子の配向をシート面に関してほぼ垂直とする
ため、積層体における一次シートの積層方向とは垂直も
しくはほぼ垂直でなければならない。直方体状の積層体
のスライシングでは、固定されたスライシングナイフに
対して積層体が往復運動を繰り返し、その都度、一方の
端面から順にシートが切り出されることとなる。もちろ
ん、このような方法以外で積層体のスライシングを行っ
てもよい。
【0029】上記のような一連の工程を経て、熱伝導性
シートの面に関してほぼ垂直な方向に充填材粒子が配向
され、その方向に高い熱伝導性を有している熱伝導性シ
ートを得ることができる。本発明による熱伝導性シート
は、必要に応じて、可塑剤が含浸されていてもよい。熱
伝導性シートに対する可塑剤の含浸は、通常、上記のよ
うにしてスライシングを行った後に実施するのが好まし
い。可塑剤の含浸は、熱伝導性シートの強度や硬さ、あ
るいは粘着性をコントロールするのに有効である。以下
に、可塑剤の含浸が有効である理由について説明する。
【0030】使用したバインダ樹脂が比較的に柔らかい
場合には、得られる熱伝導性シートはそのままで、被着
体である発熱性部品や放熱体の表面にある程度追従する
ことができ、さらには、これに熱が加わると、バインダ
樹脂が熱可塑性であるため、軟化してさらに密着性(凹
凸追従性)が高まり、可塑剤の添加を行わなくても十分
な熱伝導性を得ることが可能である。ところが、このよ
うな柔らかい状態では、ブロック状の積層体をスライシ
ングして熱伝導性シートを切り出す作業を効率よく実施
することができない。
【0031】本発明では、この作業性の低下を回避する
ため、ブロック状の積層体を比較的に硬い状態で提供
し、スライシング作業をより効率よく実施することを提
案する。すなわち、ブロック状の積層体を構成するバイ
ンダ樹脂がある程度硬い場合には、スライシング作業に
よる熱伝導性シートの生産性を向上させることができ
る。硬いバインダ樹脂は、軟化温度が比較的に高い樹脂
を使用することによって得ることができる。スライシン
グ作業を首尾よく実施した後で、熱伝導性シートに対し
て良好な凹凸追従性を付与するため、最後の工程とし
て、熱伝導性シートに可塑剤を塗布し、内部にしみ込ま
せることによってバインダ樹脂と可塑剤を一体化させ
る。ここで、「含浸」とは、熱伝導性シートの少なくと
も表面の部分に可塑剤を含浸させることを意味し、した
がって、含浸の方法は特に限定されるものではない。
【0032】熱伝導性シートに対する可塑剤の含浸につ
いてさらに具体的に説明すると、熱伝導性シートがスラ
イシング法で得られた枚葉シートの場合には、シートど
うしを表面保護テープなどの弱粘着テープで予め貼り合
わせ、連続的に可塑剤を塗布することができる。可塑剤
の塗布の方法としては、常用の塗布方法、例えば、ナイ
フコーティング、ロールコーティング、スプレーコーテ
ィングなどを使用することができる。また、連続したウ
エブに直接可塑剤を含浸する場合には、打ち抜き加工な
どの後工程での取り扱い性を良くするため、含浸の直後
に剥離性のある支持基材を貼り合わせることが好まし
い。
【0033】上記した各工程での詳細な処理条件は、使
用する原材料の種類や特性、所望とする効果などを考慮
して最適化することが望ましい。例えば、シート化工程
での一次シートの押し出し条件、積層工程の一次シート
の融着のための加熱温度及び時間、スライシング工程で
積層体のブロックを予熱する際のブロックの表面温度あ
るいはブロックに対するスライシングナイフの角度など
は、熱伝導性シートの生産性に大きな影響を及ぼし得、
また、最適な処理条件は、使用するバインダ樹脂の特性
によって変動し得るので、使用するバインダ樹脂の特性
に応じて各工程の処理条件を最適化し、最高の生産性を
達成することが推奨される。
【0034】本発明を実施すると、熱伝導性シートの製
造途中で一次シートの端材や熱伝導性シートの端材が多
少発生する。このような端材は、本発明で使用するバイ
ンダ樹脂が熱可塑性樹脂からなっているので、原材料と
して再利用することが可能である。ただし、樹脂の再利
用に原因してシートの劣化が発生するのをできるだけ抑
えるために、新品として投入する原材料に対する端材の
割合が一定となるように、端材の配合量を調整すること
が望ましい。端材の配合量は、通常、体積分率で、10
0部の新品の原材料に対して端材が5〜30部となるよ
うな量であることが好ましい。端材を再利用できるとい
うことは、高価な原材料であるBN粒子等を有効に利用
し、経済性を高めることが可能であることを意味してお
り、本発明の注目すべき効果のひとつである。
【0035】バインダ樹脂として熱伝導性の樹脂を使用
することによって、上記したような経済面での利点を得
ることができる。それに加えて、本発明に従うと、使用
するバインダ樹脂に改良を加えることによって、追加の
利点も得ることができる。例えば、耐熱性などの観点か
ら、バインダ樹脂をある程度架橋させることが必要にな
る場合がある。このような場合には、最終工程で可塑剤
が含浸された熱伝導性シートに対して電子線などを照射
することによって樹脂を架橋させることが可能である。
また、このようにして架橋を行う方法以外にも、例えば
バインダ樹脂としてアクリル系の樹脂を使用しているよ
うな場合には、イオン性架橋剤を利用することによっ
て、押し出し特性を維持しつつ熱伝導性シートの凝集力
を向上することができる。
【0036】上記した説明からも理解されるように、本
発明の熱伝導性シートは、好ましくは、熱可塑性の樹脂
からなるバインダ樹脂中に板状のBN粒子を分散せしめ
たものであり、しかも、そのシートに対して可塑剤を含
浸したものである。このような構成を採用すると、例え
ば、一次シートの形成のために混練物の押し出し成形を
行う時に、BN粒子は、押し出し成形機のダイリップに
平行な方向に沿って分散する、すなわち、BN粒子は、
その粒子のa軸が押し出されたシート面に平行になるよ
うに配向する。このため、最終的に得られる熱伝導性シ
ートでは、BN粒子のa軸がシート面に対して垂直の方
向に高度に配向しており、高い熱伝導性が得られる。ま
た、バインダ樹脂として室温において硬い熱可塑性の樹
脂を使用しているので、スライシング工程で削り出され
たシートが薄い場合においても伸びたりすることがな
く、厚みの均一なシートが効率よく得られる。さらに、
バインダ樹脂が熱可塑性であるので、工程中に生じた端
材を原材料として再利用でき、経済的である。さらにま
た、得られる熱伝導性シートに可塑剤を含浸することに
よって、シートの柔軟性を高め、電子部品等への追従性
を向上させ、結果として放熱の効果をより高めることが
できる。この際、可塑剤の添加量を調節することによっ
て、シートのタック感を調節することも可能である。以
上を要するに、本発明の熱伝導性シートは、高い熱伝導
性を有し、かつ被着体表面への追従性に優れ、電子部品
等の放熱用途に特に有用である。
【0037】
【実施例】引き続いて、本発明をその実施例について説
明する。なお、下記の実施例は一例であって、本発明は
これらの実施例に限定されるものではないことを理解さ
れたい。実施例1 熱伝導性シートの作製 15体積部(13.7重量部)の水添合成ゴム(シエル
社製、商品名「Kraton G1651」)、9体積
部(8.4重量部)の脂肪族系石油樹脂(グッドイヤー
社製、商品名「ウィングタックプラス」)、9体積部
(8.1重量部)の芳香族系石油樹脂(ハーキュレス社
製、商品名「クリスタレックス3085」)及び34体
積部(76.8重量部)の窒化硼素粒子(平均粒径10
μm 、水島合金鉄社製、商品名「HP−1」)を100
体積部(87.0重量部)のトルエンに溶解し、混合し
た後、得られた混合物をシリコーン処理した表面をもつ
ポリエステルフィルム(厚さ50μm)上に塗布し、6
5℃のオーブン中で5分間乾燥させた。厚さ0.22mm
の一次シートが得られた。
【0038】上記のようにして作製した一次シートを総
厚が12mmとなるように積層した後、積層体を加熱温度
120℃及び圧力2kg/cm2 の条件下で1分間にわたっ
て加熱圧着した。それぞれの一次シートが積層一体化し
た直方体状のブロックが得られた。次いで、ブロックを
一次シートの積層方向とは垂直な方向でスライシングナ
イフで削り出した。それぞれの厚さが1mmであるシート
が得られた。
【0039】引き続いて、上記のようにして作製したシ
ートをフッ素系ライナー(厚さ75μm 、藤森工業製、
商品名「フィルムバイナSF−3」)の上に置き、その
シートの表面に可塑剤(シエル社製、商品名「Shel
flex371N」)を塗布し、含浸させた。可塑剤の
含浸量は、67体積部(107.0重量部)のシートに
対して33体積部(29.7重量部)となる量であっ
た。厚さ1.15mmの熱伝導性シートが得られた。 熱伝導性シートの特性評価 上記のようにして作製した熱伝導性シートを、BN粒子
の分散状態及び熱抵抗に関して評価したところ、下記の
ような結果が得られた。 (1)BN粒子の分散状態 熱伝導性シートの中央部をナイフで切断し、その切断面
を走査型電子顕微鏡で3000倍の倍率で観察した。反
射電子像の観察から、BN粒子の盤面がシートの面方向
に垂直に配向していることが判明した。 (2)熱抵抗 熱伝導性シートをトランジスタの裏側に貼り付けた後、
一定の温度(25℃)で保たれた冷却板(アルミニウム
板)の上に固定し、トランジスタに一定の電力(12.
2W)を印加した。5分間が経過した後、トランジスタ
の温度とアルミニウム板の温度との温度差から熱抵抗を
求めた。本例の熱伝導性シートの熱抵抗は、1.3℃・
in2/W (8.4℃・cm2/W )であった。比較例1 熱伝導性シートの作製 15体積部(13.7重量部)の水添合成ゴム(シエル
社製、商品名「Kraton G1651」)、9体積
部(8.4重量部)の脂肪族系石油樹脂(グッドイヤー
社製、商品名「ウィングタックプラス」)、9体積部
(8.1重量部)の芳香族系石油樹脂(ハーキュレス社
製、商品名「クリスタレックス3085」)及び34体
積部(76.8重量部)の窒化硼素粒子(平均粒径10
μm 、水島合金鉄社製、商品名「HP−1」)を100
体積部(87.0重量部)のトルエンに溶解し、混合し
た後、得られた混合物をシリコーン処理した表面をもつ
ポリエステルフィルム(厚さ50μm)上に塗布し、6
5℃のオーブン中で5分間乾燥させた。厚さ0.22mm
の一次シートが得られた。
【0040】上記のようにして作製した一次シートを総
厚が1.2mmとなるように積層した後、積層体を加熱温
度120℃及び圧力2kg/cm2 の条件下で1分間にわた
って加熱圧着した。厚さが1mmである熱伝導性シートが
得られた。 熱伝導性シートの特性評価 上記のようにして作製した熱伝導性シートを、前記実施
例1と同様な手法に従って評価したところ、下記のよう
な結果が得られた。 (1)BN粒子の分散状態 反射電子像の観察から、BN粒子の盤面がシートの面方
向と平行に配向していることが判明した。 (2)熱抵抗 本例の熱伝導性シートの熱抵抗は、1.6℃・in2/W
(10.3℃・cm2/W )であった。比較例2 熱伝導性シートの作製 34体積部(76.8重量部)の窒化硼素粒子(平均粒
径10μm 、水島合金鉄社製、商品名「HP−1」)と
67体積部(65.7重量部)のシリコーンゲル(東レ
・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名「SE18
86A」及び「SE1886B」)をプラネタリーミキ
サーに入れ、減圧条件下で30分間にわたって混練し
た。スラリー状のシリコーンゲルコンパウンドが得られ
た。
【0041】得られたシリコーンゲルコンパウンドを2
枚のフッ素系ライナー(厚さ75μm 、藤森工業製、商
品名「フィルムバイナSF−3」)の間にそれらのライ
ナーの離型剤処理面に接するように挟み、積層した。得
られた積層体を120℃で1分間プレス加熱し硬化させ
た。厚さ1.15mmの熱伝導性シートが得られた。上記
のようにして作製した熱伝導性シートを、前記実施例1
と同様な手法に従って評価したところ、下記のような結
果が得られた。 (1)BN粒子の分散状態 反射電子像の観察から、BN粒子がシート内においてラ
ンダムに配向していることが判明した。 (2)熱抵抗 本例の熱伝導性シートの熱抵抗は、1.6℃・in2/W
(10.3℃・cm2/W )であった。
【0042】下記の第1表は、前記実施例1ならびに比
較例1及び2の熱伝導性シートの熱抵抗をまとめたもの
である。また、この第1表には、参考例として、市販の
熱伝導性シート(厚さ1.15mm、信越化学工業社製、
商品名「TC−TKC」)の熱抵抗も記載してある。第1表 例の番号 熱抵抗(℃・cm2/W ) 実施例1 8.4 比較例1 10.3 比較例2 10.3参考例 9.1 この第1表の結果から理解されるように、本発明によれ
ば、BN粒子を熱伝導性シートのシート面に垂直方向に
効率的に配向させたことにより、優れた放熱特性を有す
る熱伝導性シートを提供することができる。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、熱伝導性充填材の粒子をシート面に垂直な方向に沿
うように配向することができるので、高い熱伝導性を有
する熱伝導性シートを提供することができる。また、ス
ライシング工程の完了後に熱伝導性シートに可塑剤を塗
布し、含浸させることができるので、スライシング工程
での生産性を高めつつ、最終的には、柔軟性があり、被
着体の凹凸や曲面等の特殊な形状にも追従可能である熱
伝導性シートを提供するができる。
【0044】さらに、本発明では、バインダ樹脂として
使用する熱可塑性樹脂の種類、バインダ成分の組成、可
塑剤の添加量を変更することによって、シートの強度や
硬さ、あるいは粘着性などを適宜コントロールすること
ができる。さらにまた、バインダ樹脂として熱可塑性樹
脂を使用しているので、製造過程で発生する端材を適当
な割合で原材料に供給することによって再利用すること
ができ、高価な原材料を有効に利用できるという効果も
ある。
【0045】このような注目すべき効果に加えて、本発
明によれば、かかる優れた熱伝導性シートを薄膜の形
で、簡単な手法で効率よく製造することができるという
効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱伝導性シートの1実施形態を示
した断面図である。
【図2】本発明の熱伝導性シートを製造する1実施形態
を示した工程図である。
【符号の説明】
1…バインダ樹脂 2…熱伝導性充填材 10…熱伝導性シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/38 C08L 9/00 C08L 9/00 33/04 33/04 101/00 101/00 H01L 23/36 D Fターム(参考) 4F100 AA01A AA01B AA01C AA01H AA14A AA14B AA14C AA14H AK01A AK01B AK01C AK02 AK17 AK25A AK25B AK25C AL05 AL06 AN02A AN02B AN02C AT00D BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10C BA15 BA22 CA04A CA04B CA04C CA23A CA23B CA23C EH012 EH461 EJ172 EJ322 EJ421 EJ422 EJ823 EJ851 GB41 JB16A JB16B JB16C JJ01A JJ01B JJ01C JJ01H JK13 JL01 JL02 4J002 AE052 BG041 BP011 DK007 EH146 EW046 FD017 FD022 FD026 GQ00 5F036 AA01 BA23 BB21 BD21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダ樹脂と、該バインダ樹脂中に分
    散せしめられた熱伝導性充填材とを含む熱伝導性シート
    であって、 前記バインダ樹脂が熱可塑性の樹脂からなり、かつ前記
    熱伝導性充填材が、前記熱伝導性シートの面に関してほ
    ぼ垂直な方向に配向され、その方向に高い熱伝導性を有
    している無機充填材の粒子であり、そして前記熱伝導性
    シートが、前記熱可塑性の樹脂と前記無機充填材の粒子
    の混練物から成形した複数枚の一次シートを積層した後
    に、得られた積層体をその積層面に対して垂直な方向に
    スライシングすることによって形成されたものであるこ
    とを特徴とする熱伝導性シート。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性の樹脂が、合成ゴム系の樹
    脂又はアクリル系の樹脂であることを特徴とする請求項
    1に記載の熱伝導性シート。
  3. 【請求項3】 前記無機充填材が、窒化硼素であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の熱伝導性シート。
  4. 【請求項4】 可塑剤が含浸されていることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱伝導性シー
    ト。
  5. 【請求項5】 基材によって支持されていることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱伝導性シ
    ート。
  6. 【請求項6】 バインダ樹脂と、該バインダ樹脂中に分
    散せしめられた熱伝導性充填材とを含む熱伝導性シート
    を製造する方法であって、 前記バインダ樹脂としての熱可塑性の樹脂と、熱伝導性
    充填材の粒子とを含む混練物を成形して、主たる面に関
    してほぼ平行な方向に無機充填材の粒子が配向した一次
    シートを作製し、 複数枚の前記一次シートを所定の厚さに積層し、 得られた積層体をその積層面に対して垂直な方向にスラ
    イシングして、前記熱伝導性シートの面に関してほぼ垂
    直な方向に配向され、その方向に高い熱伝導性を有して
    いる無機充填材の粒子を備えた熱伝導性シートを製造す
    る工程を含んでなることを特徴とする熱伝導性シートの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記スライシング工程によって得られた
    熱伝導性シートに可塑剤を含浸する工程をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項6に記載の熱伝導性シートの製造
    方法。
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