JP2002020802A - 粉体プレス装置および当該装置を用いた希土類磁石の製造方法 - Google Patents

粉体プレス装置および当該装置を用いた希土類磁石の製造方法

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JP2002020802A
JP2002020802A JP2001114963A JP2001114963A JP2002020802A JP 2002020802 A JP2002020802 A JP 2002020802A JP 2001114963 A JP2001114963 A JP 2001114963A JP 2001114963 A JP2001114963 A JP 2001114963A JP 2002020802 A JP2002020802 A JP 2002020802A
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earth alloy
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Futoshi Kuniyoshi
太 國吉
Hiroki Tokuhara
宏樹 徳原
Kunihisa Sugano
邦壽 菅野
Hitoshi Morimoto
仁 森本
Tomoiku Ootani
智郁 大谷
Ryoji Ono
亮二 小野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料粉末の酸素含有量を低減しながら発熱・
発火の危険を避け、希土類磁石の磁石特性を向上させ
る。 【解決手段】 気密性を有し、内部に希土類合金粉末を
蓄えることができるコンテナ30と、粉末充填位置Aと
退避位置Bとの間を駆動されるフィーダボックス20
と、希土類合金粉末を大気に接触させることなくコンテ
ナ30の内部からフィーダボックス20の内部へ供給す
ることができる粉体補充装置40とを備えた粉体プレス
装置を用いて、希土類合金粉末のプレス成形を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、R−Fe−B系希
土類磁石の製造方法に関する。より詳細には、酸素含有
量を低減した希土類合金粉末を用いる場合に特に適した
粉体プレス装置、および当該プレス装置を用いて行う希
土類磁石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類合金の焼結磁石は、希土類合金を
粉砕して形成した磁性粉末をプレス成形した後、焼結工
程および時効工程を経て作製される。現在、希土類合金
焼結磁石としては、サマリウム・コバルト系磁石とネオ
ジム・鉄・ボロン系磁石の二種類が各分野で広く用いら
れている。なかでもネオジム・鉄・ボロン系磁石(以
下、「R−Fe−B系磁石」と称する。RはYを含む希
土類元素、Feは鉄、Bはボロンである。)は、種々の
磁石の中で最も高い磁気エネルギー積を示し、価格も比
較的安いため、各種電子機器へ積極的に採用されてい
る。R−Fe−B系希土類磁石は、主にR2Fe14Bの
正方晶化合物からなる主相、Nd等からなるRリッチ
相、およびBリッチ相から構成されている。なお、Fe
の一部がCoやNiなどの遷移金属によって置換されて
も良く、Bの一部がCによって置換されていても良い。
【0003】このような希土類合金を作製するため、従
来は、原料合金の溶湯を鋳型に入れ、比較的ゆっくりと
冷却するインゴット鋳造法が用いられてきた。インゴッ
ト鋳造法によって作製された合金は公知の粉砕工程を経
て粉末化される。こうして作製された合金粉末は、種々
の粉体プレス装置によって圧縮成形された後、焼結室内
に搬送され、そこで焼結工程を受けることになる。
【0004】近年、合金の溶湯を単ロール、双ロール、
回転ディスク、または回転円筒鋳型等に接触させて比較
的急速に冷却し、合金溶湯から、インゴット合金よりも
薄い凝固合金を作製するストリップキャスト法や遠心鋳
造法に代表される急冷法が注目されている。このような
急冷法によって作製した合金の厚さは、0.03mm以
上10mm以下の範囲にある。ストリップキャスト法な
どの急冷法による場合、合金溶湯は冷却ロールの接触し
た面(ロール接触面)から凝固し始め、ロール接触面か
ら厚さ方向に結晶が柱状に成長してゆく。その結果、ス
トリップキャスト法などによって作製された急冷合金
は、短軸方向サイズが0.1μm以上100μm以下で
長軸方向サイズが5μm以上500μm以下のR214
B結晶相(TはFe、またはFeの一部をCoなどで置
換した遷移金属元素)と、R214B結晶相の粒界に分
散して存在するRリッチ相とを含有する組織を持つにい
たる。Rリッチ相は希土類元素Rの濃度が比較的に高い
非磁性相であり、その厚さ(粒界の幅に相当する)は1
0μm以下になる。
【0005】急冷合金は、従来のインゴット鋳造法(金
型鋳造法)によって作製された合金(インゴット合金)
に比較して相対的に短い時間(冷却速度:102℃/秒
以上104℃/秒以下)で冷却されているため、組織が
微細化され、結晶粒径が小さいという特徴を有してい
る。また、粒界の面積が広く、Rリッチ相は粒界内を薄
く広がっているため、Rリッチ相の分散性にも優れると
いう利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ストリップキ
ャスト合金に代表される急冷合金の磁性粉末には酸化し
やすいという問題がある。これは、急冷合金の粉末粒子
表面に酸化しやすいRリッチ相が表れやすく、急冷合金
粉末が極めて発熱・発火しやすいために生じると考えら
れる。仮に発火に至らない場合でも、酸化によって磁気
特性の劣化が激しく生じてしまう。
【0007】希土類成分の酸化による発熱・発火の問題
は、従来のインゴット鋳造法によって作製した希土類合
金の粉末をプレス成形する場合でも生じるが、特に、ス
トリップキャスト合金に代表される急冷合金の粉末をプ
レス成形する場合に顕著に生じやすい。
【0008】また、上記の問題とは別に、希土類合金粉
末の酸化に関しては次に述べるような問題もある。
【0009】R−Fe−B系希土類磁石においては、主
相であるR2Fe14Bの正方晶化合物の存在比率を増加
させれば、その磁気特性が向上することが知られてい
る。Rリッチ相は液相焼結させるために最低量は必要で
あるが、Rは酸素とも反応し、R23なる酸化物を作る
ため、Rの一部は焼結に役立たない部分に消費されてし
まう。このため、酸化によって消費される分だけ余分の
Rが必要であった。R23なる酸化物の生成は、粉末作
製工程が行なわれる雰囲気中の酸素量が大きいほど顕著
になる。そのため、これまでにも粉末作製時における雰
囲気中の酸素量を低減させることにより、最終的に得ら
れるR−Fe−B系希土類磁石中のR相対量を少なく
し、磁気特性を向上させることが検討されてきた。
【0010】このように、R−Fe−B系磁石の製造に
用いる希土類合金粉末の酸素量は少ないことが好ましい
が、それにもかかわらず、希土類合金粉末の酸素量を低
減することによって磁石特性を改善する方法は、量産化
技術としては実現しなかった。その理由は、酸素濃度を
低く管理した環境下でR−Fe−B系合金粉末を作製
し、合金粉末の酸素量を例えば4000質量ppm以下
に落とすと、粉末が大気中の酸素と激しく反応し、常温
でも数分で発火するおそれがあったためである。従っ
て、磁気特性を向上させるためには希土類合金粉末中の
酸素量を低減することが望ましいことが理解されていて
も、実際に含有酸素濃度を低くした希土類合金粉末を工
場などの生産現場で取り扱うことは困難であった。
【0011】特に粉末を圧縮成形するプレス工程におい
ては、圧縮に伴う粉末同士の摩擦熱や、成形体取り出し
時に粉末とキャビティ内壁面との間で生じる摩擦熱によ
って、成形体の温度が上昇するため、発火の危険性が高
い。
【0012】このような酸化を抑えるために、不活性ガ
ス雰囲気中でプレス成形を行うことが、例えば特開平6
−346102号公報において提案されている。上記公
報には、少なくともプレス装置におけるプレス部や給粉
装置への粉末供給部を囲うように、プレス装置のほぼ全
体を覆う気密性のガス室を設けることが記載されてい
る。
【0013】しかし、上記従来のプレス装置では、ガス
室の容積は比較的大きく、ガス室内部を充填するために
必要な不活性ガスの量が多いため経済的でない。この従
来の装置では、不活性ガスが希土類合金粉末に対して直
接的に供給されておらず、希土類合金粉末(または成形
体)の移送経路の周囲(例えば、給粉装置の外側)の空
間をも高濃度の不活性ガス雰囲気にしているため、不活
性ガスが効果的に利用されていない。
【0014】また、多品種の成形体を作製するために頻
繁に金型交換を行なう場合などのようにガス室内を大気
雰囲気にする機会が多い場合において、上記従来の装置
を用いると、ガス室内を不活性ガスで置換するのに要す
る時間が長いことによって生産性が著しく低下する。
【0015】また、プレス装置によるプレス工程は自動
化されているが、頻繁にメンテナンス作業を必要とする
ため、作業者がプレス装置を保守点検する機会も多い。
仮にプレス装置を不活性雰囲気中に置いたとすれば、ト
ラブル発生時にプレス装置周りに駆けつけた作業者が酸
欠状態に陥る可能性もあり得る。このような理由から、
プレス装置全体を不活性雰囲気中に配置することは実際
的でないアプローチである。
【0016】なお、プレス工程前の微粉末に対して脂肪
酸エステルなどの液体潤滑剤を添加し、粉末の圧縮性を
向上させることが行われている。このような液体潤滑剤
の添加によって、粉末粒子の表面には薄い油性被膜が形
成されるが、酸素濃度が4000質量ppm以下の粉末
が大気中に置かれる場合、粉末の酸化を充分に防止する
ことはできない。
【0017】以上の理由から、希土類合金を粉砕すると
き、意図的に雰囲気中へ微量酸素を導入し、それによっ
て微粉砕粉の表面を薄く酸化し、反応性を低下させるこ
とが行われている。例えば、特公平第6−6728号公
報には、所定量の酸素を含有した超音速不活性ガス気流
によって希土類合金を微粉砕するとともに、粉砕によっ
て生まれた微粉末の粒子表面に薄く酸化被膜を形成する
という技術が開示されている。この技術によれば、大気
中の酸素は粉末粒子表面の酸化被膜によって遮断される
ため、酸化による発熱・発火が防止できる。ただし、粉
末粒子表面に酸化被膜が存在するため、粉末に含有され
る酸素量は増大してしまうことになる。このため、液相
焼結に必要とされる希土類元素Rを粉末に余分に入れて
おく必要が生じ、その分だけ、磁石の磁気特性が劣化す
る。
【0018】これに対して、特開平第10−32145
1号公報には、低酸素量のR−Fe−B系合金粉末を鉱
物油等に混合し、スラリー化する技術が開示されてい
る。スラリー中の粉末粒子は大気と接触しないため、合
金粉末の含有酸素量を低くしながら、発熱・発火を防止
することができる。
【0019】しかしながら、上記従来技術によれば、ス
ラリー状のR−Fe−B系合金粉末をプレス装置のキャ
ビティ内に充填した後、油分を絞り出しながらプレス工
程を実行する必要があるため、生産性が低い。
【0020】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、酸化しやすい希土類合金粉末
を用いても、発火事故が生じず、優れた磁気特性を発揮
させることが可能で実用的な希土類磁石の製造方法を提
供することにある。
【0021】本発明の他の目的には、低酸素濃度の希土
類合金粉末を用いながら安全かつ効率的に希土類磁石を
製造する方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の粉体プレス装置
は、気密性を有し、内部に希土類合金粉末を蓄えること
ができるコンテナと、気密性を有し、粉末充填位置と退
避位置との間を駆動されるフィーダボックスと、気密性
を有し、前記希土類合金粉末を大気に接触させることな
く前記コンテナの内部から前記フィーダボックスの内部
へ供給することができる粉体補充装置とを備えているこ
とを特徴とする。
【0023】好ましい実施形態では、前記粉体補充装置
内に不活性ガスを供給する手段を備え、プレス動作が実
行されている間における前記粉体補充装置および前記フ
ィーダボックス内における雰囲気中の酸素濃度を500
00体積ppm以下に制御する。
【0024】好ましい実施形態では、前記粉体補充装置
内の酸素濃度を検知する少なくとも1つのガス濃度セン
サを備えている。
【0025】好ましい実施形態では、前記粉体補充装置
内における前記希土類合金粉末の温度を検知する少なく
とも1つの温度センサを備えている。
【0026】好ましい実施形態では、前記フィーダボッ
クス内における前記希土類合金粉末の温度を検知する少
なくとも1つの温度センサを備えている。
【0027】好ましい実施形態では、前記粉体補充装置
は非フレキシブル中空部分とフレキシブル中空部分とを
有しており、前記非フレキシブル中空部分と前記フレキ
シブル中空部分との間には、前記希土類合金粉末の温度
上昇に応じて閉じられ得る開閉手段が設けられている。
【0028】好ましい実施形態では、前記粉体補充装置
の少なくとも一部は、フレキシブル中空部分から形成さ
れており、前記フレキシブル中空部分は前記フィーダボ
ックスの駆動に伴って柔軟に変形し得る。
【0029】好ましい実施形態では、前記粉体補充装置
の前記非フレキシブル中空部分に、制御されたレートで
希土類合金粉末を前記フレキシブル中空部分に向けて移
動させるためのスクリューフィーダが配置されている。
【0030】好ましい実施形態において、前記粉体補充
装置の前記フレキシブル中空部分は二重構造を有するホ
ースから形成されている。
【0031】好ましい実施形態において、前記粉体補充
装置の前記フレキシブル中空部分には、前記フレキシブ
ル中空部分に振動を与え、前記フレキシブル中空部分内
に位置する希土類合金粉末を下方に落下させる装置が取
り付けられている。
【0032】好ましい実施形態において、前記粉体補充
装置は、前記コンテナ内から出た希土類合金粉末を受け
取る原料受入部を備え、前記コンテナと前記原料受入部
との間には、前記原料受入部を閉じ得る弁を備えた接続
部が設けられている。
【0033】好ましい実施形態において、前記コンテナ
は前記接続部に対して取り外し可能な状態で連結され
る。
【0034】好ましい実施形態においては、前記フィー
ダボックス内における前記希土類合金粉末の上面レベル
を検知するレベルセンサが設けられており、前記フィー
ダボックス内における前記希土類合金粉末の上面レベル
が所定レベルよりも低くなった場合に、前記粉体補充装
置によって希土類合金粉末を前記フィーダボックス内へ
供給することができる。
【0035】好ましい実施形態においては、前記粉体充
填装置の粉体供給経路の内部を不活性ガス雰囲気とし、
前記粉体供給経路の外部を大気雰囲気とすることを特徴
とする。
【0036】本発明による希土類磁石の製造方法は、上
記何れかに記載の粉体プレス装置を用いてプレス成形を
実行する希土類磁石の製造方法であって、前記コンテナ
に希土類合金粉末を蓄える工程と、前記粉体補充装置を
駆動して、前記希土類合金粉末を大気に接触させること
なく、前記コンテナの内部から前記フィーダボックスの
内部へ供給する工程と、前記フィーダボックスから所定
の空間内に供給された希土類合金粉末を加圧することに
よって成形体を作製する工程とを包含する。
【0037】好ましい実施形態では、酸素含有量400
0質量ppm以下の希土類合金粉末をプレス成形する。
【0038】好ましい実施形態では、前記プレス装置に
よって作製された成形体を前記プレス装置から取り出し
た後、油剤を前記成形体に含浸させる工程と、前記成形
体を焼結させる工程とを包含する。
【0039】好ましい実施形態では、前記希土類合金粉
末に潤滑剤を混合する工程をさらに包含する。
【0040】好ましい実施形態では、前記希土類合金粉
末は乾式粉体である。
【0041】本発明による希土類磁石の製造方法は、粉
砕処理雰囲気中の酸素濃度が5000体積ppm以下に
制御された粉砕装置から、粉砕によって形成された希土
類合金粉末を大気に接触させること無く、気密性を有す
るコンテナの内部へ供給する工程と、前記コンテナの内
部から、前記希土類粉合金末を大気に接触させることな
く、気密性を有するフィーダボックスの内部へ供給する
工程と、前記フィーダボックスの内部からプレス装置の
ダイに形成されたキャビティ内に前記希土類合金粉末を
充填する工程と、前記希土類合金粉末の成形体を作製す
るプレス工程とを包含する。
【0042】好ましい実施形態では、内部が不活性雰囲
気の中空構造物を通して、前記コンテナから前記フィー
ダボックスへの前記希土類合金粉末の供給を実行され
る。
【0043】好ましい実施形態では、大気雰囲気中で前
記プレス工程を実行する。
【0044】本発明の粉体充填装置は、粉体を収容する
気密性の空間を形成するための囲いを有し、前記囲いの
底部において開口部が設けられたフィーダボックスと、
前記空間内に収容された粉体の上面レベルを測定するレ
ベルセンサと、前記レベルセンサの出力に基づいて前記
空間内に粉体を補充する補充手段とを有する。
【0045】好ましい実施形態では、前記空間内に設け
られた攪拌手段をさらに有する。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明では、大気と希土類合金粉
末との接触を避けるため、実質的に密閉した状態の供給
経路を介して粉末をフィーダボックスに供給(補充)す
る。その結果、極めて酸化しやすい希土類合金粉末(低
酸素濃度粉末)を用いても、発火事故が生じず、優れた
磁気特性を示す高性能希土類磁石を製造できる。
【0047】以下、図面を参照しながら、本発明の実施
形態を説明する。
【0048】図1は、本実施形態にかかる粉体プレス装
置100の主要部分を示している。プレス装置100
は、プレス成形を行うためのダイセット(金型セット)
10と、粉末充填位置Aと退避位置Bとの間を移動する
フィーダボックス(給粉箱)20と、乾式粉体である希
土類合金粉末を内部に蓄えることができるコンテナ(原
料ホッパ)30とを備えている。
【0049】このプレス装置100のダイセット10
は、従来のダイセットと同様の構成を有しており、キャ
ビティを形成するための貫通孔を有するダイ12、なら
びにダイ12の貫通孔に挿入される上パンチ14および
下パンチ16から構成されている。簡単化のため、図1
では1つの貫通孔が設けられたダイ12を記載している
が、ダイ12には複数の貫通孔が配列されていても良
い。不図示の駆動装置がダイ12、上パンチ14および
下パンチ16を上下方向に駆動し、プレス動作を実行す
る。
【0050】本実施形態におけるプレス装置100の主
な特徴点は、フィーダボックス20およびコンテナ30
がともに気密性を有しており、それらの内部が大気雰囲
気から実質的に遮蔽されている点と、希土類合金粉末を
大気に接触させることなくコンテナ30の内部からフィ
ーダボックス20の内部へ供給(補充)するための粉体
補充装置40を備えている点にある。本実施形態では、
コンテナ30からフィーダボックス20に至るまで、大
気から遮断された粉末供給経路が形成されており、その
経路の内部は不活性ガスで満たされる。
【0051】上記の構成を採用することによって、プレ
スされるべき希土類合金粉末を大気雰囲気に接触させる
ことなく、適宜、フィーダボックス20の内部へ供給・
補充することができ、またフィーダボックス20内の雰
囲気を不活性状態に維持することができる。このため、
発火性の強い低酸素濃度粉末であっても安全にプレス成
形することが可能になる。
【0052】更に、本実施形態では、コンテナ30をプ
レス装置100の本体から取り外すことができる構成を
採用している。このため、コンテナ30をプレス装置1
00から取り外し、後述する粉砕装置システム200
(図2)に連結することによって、粉砕装置システム2
00内で生成された希土類合金粉末を大気雰囲気に暴露
することなくコンテナ30に充填することが可能であ
る。
【0053】このように本実施形態によれば、希土類合
金粉末を大気雰囲気に接触させることなく閉じた系(シ
ステム)内で、粉砕処理工程、コンテナ30への充填工
程、およびフィーダボックス20への補充工程等の一連
のプロセスを実行する。
【0054】以下、コンテナ30、粉体補充装置40、
およびフィーダボックス20等の構成をより詳細に説明
する。
【0055】本実施形態におけるコンテナ30は、内部
に希土類合金粉末を蓄えることができる空間(ホッパ収
容重量:例えば165kg)を備え、高い気密性を持っ
た金属製容器である。コンテナ30の上部には、図2の
粉砕装置システム200から希土類合金粉末を受け取る
ための開口部が設けられているが、希土類合金粉末が内
部に充填された場合、この開口部は金属製の蓋板32に
よって気密に閉じられる。一方、コンテナ30の底部に
は、希土類合金粉末をプレス装置100の粉体補充装置
40へ送り出すための開口部34が設けられているが、
この開口部34はフェルールによって気密に閉じられ得
る。
【0056】図1に示されているコンテナ30の内壁
(ホッパの内壁)は漏斗状に傾斜しているため、下方の
開口部34が開放された場合、その開口部34からコン
テナ30内の希土類合金粉末を取り出しやすくなってい
る。
【0057】コンテナ30はプレス装置100の支持部
材50によって脱着可能に支持されている。プレス工程
を繰り返すことによって、コンテナ30内に残存する希
土類合金粉末が減少し、コンテナ30が空になると、そ
のコンテナ30は希土類合金粉末を豊富に蓄えた新しい
コンテナ(不図示)と取りかえられる。その場合、空に
なったコンテナ30は、図2の粉砕装置システム200
が設置された位置にまで運ばれ、そこで粉砕装置システ
ム200から新しい希土類合金粉末が充填される。プレ
ス装置100と粉砕装置システム200との間をコンテ
ナ30は往復移動するため、コンテナ30には、その移
動に適した複数の車輪(キャスタ)36が取りつけられ
ることが好ましい。また、希土類合金粉末が充填された
コンテナ30の重量は数十kg〜数百kgにもなるた
め、コンテナ30の取り外しおよび接続は不図示のリフ
トを用いて実行することが好ましい。
【0058】図2の左部分は、コンテナ30が粉砕装置
システム200に連結され、希土類合金粉末を粉砕装置
システム200からコンテナ30の内部へ充填している
状態を示している。ここで、この粉砕装置システム20
0を詳細に説明する。図示されている粉砕装置システム
200は、酸素濃度を低く抑えた非酸化性雰囲気中で粉
砕を実行するジェットミル70と、粉末を一時的に蓄え
る中間ホッパ80と、潤滑剤を粉末に混合し攪拌する潤
滑剤混合機90とがパイプ82、84によって気密に連
結された構成を有している。これらの装置も閉じた系を
構成し、大気から遮断された状態で、粉末の作製や潤滑
剤との混合が実行される。
【0059】ジェットミル70から出た低酸素濃度の希
土類合金粉末はパイプ82を介して中間ホッパ80に送
られ、中間ホッパ80の内部に貯められる。中間ホッパ
80中に充分な量(例えば80kg)の粉末が貯まる
と、その粉末は中間ホッパ80からパイプ84を介して
潤滑剤混合機90に送られ、潤滑剤混合機90内で粉末
は攪拌されながら潤滑剤と混合される。混合攪拌が実行
されているとき、パイプ86の取出しバルブ85は閉じ
られた状態にある。空のコンテナ30がパイプ86の取
出し部に結合されると、バルブ85が開かれ、潤滑剤混
合機80内からコンテナ30に粉末が充填される。
【0060】粉末が充填されたコンテナ30は、床上を
移動させられた後、不図示のリフトによってプレス装置
100の上部に取りつけられる。取りつけられたコンテ
ナ30は、後述する接続部44を介して粉体補充装置4
0と連結され、閉じた系を構成することになる。
【0061】再び、図1を参照する。コンテナ30がプ
レス装置100に取りつけられると、装置内部に対して
窒素パージが行われ、装置内に不活性雰囲気が形成され
る。後述する酸素濃度センサによって、装置内の酸素濃
度が所定値まで低下したことが検出されると、コンテナ
30内から出た希土類合金粉末は粉体補充装置40の原
料受入部42に落下する。粉体補充装置40の原料受入
部42とコンテナ30との間には、原料受入部42を閉
じ得る弁44aを備えた接続部44が設けられており、
コンテナ30がプレス装置100から取り外されるとき
は、大気が粉体補充装置40の内部に進入しないように
弁44aが閉じられる。この弁44aとしては、バタフ
ライバルブなどの気密性の高い弁を用いることが好まし
い。接続部44の内部へは外部から窒素ガスが大気圧よ
りも高い圧力で供給されるため、コンテナ30の有無に
かかわらず、粉体補充装置40の内部は窒素雰囲気に保
たれ得る。閉じられた弁44aは、希土類合金粉末の充
填されたコンテナ30がプレス装置100に搭載された
場合に開放され、その結果、コンテナ30の内部と粉体
補充装置40の内部とが連通した状態になる。図示され
ている例では、接続部44の上部が蛇腹状に加工されて
おり、これによってコンテナ30と気密に連結される。
【0062】本実施形態の粉体補充装置40は、フィー
ダボックス20に結合されたフレキシブルなゴム製(弾
性体)中空部分46と、スクリューフィーダが内部に配
置された金属製中空部分(非フレキシブル中空部分)4
8とから構成されており、粉末は、これらの内部を移動
してフィーダボックス20へ送られる。本実施形態のゴ
ム製中空部分(フレキシブル中空部分)46は、フィー
ダボックス20の駆動に伴って柔軟に変形し得る弾性を
有している。より具体的には、本実施形態のゴム製中空
部分46は二重構造を有するホースから形成されてい
る。フィーダボックス20の往復動作が長期間繰り返さ
れると、疲労により劣化したホースの一部に微細な穴が
生じる可能性があり、そのような穴が形成されると、そ
こから大気中の酸素がホース内部へ侵入し、粉末が発火
する危険がある。本実施形態では、二重構造のホースを
用いることによって、この危険性を大きく低減してい
る。なお、ホース内への酸素の流入を効果的に防止する
ためには、二重構造のホースのうちの内側ホースの内部
を大気圧よりも高い圧力の不活性ガス(窒素ガスなど)
で充填することが好ましい。また、内側ホースと外側ホ
ースとの間の空間にも上述のような圧力を有する不活性
ガスを供給することがさらに好ましい。このようにすれ
ば、万一、何れかのホースに穴が開いたとしても、ホー
ス内の希土類合金粉末が大気に直接曝されることを適切
に防止することができる。
【0063】上記のホースには外側から小型のバイブレ
ータ60が取りつけられており、これによってホースに
振動を与え、希土類合金粉末を速やかに下方に落下させ
ることができる。このホースは、長期の使用によって劣
化してきた場合、新しいホースと取りかえられる。
【0064】粉体補充装置40の金属製中空部分48は
略水平に延び、原料受入部42とゴム製中空部分46と
を連通している。コンテナ30から粉体補充装置40内
に落下した希土類合金粉末は、金属製中空部分48内の
スクリューフィーダ(不図示)の回転に伴って図中の右
側へ送り出され、ゴム製中空部分46を経てフィーダボ
ックス20へ供給(補充)される。スクリューフィーダ
の軸端はサーボモータ62に結合されており、サーボモ
ータ62の回転を調節することによってフィーダボック
ス20への粉末供給を高い精度で制御できる。
【0065】粉体補充装置40内の酸素濃度を充分に低
く維持するため、本実施形態ではスクリューフィーダの
図中左側(上流側)および右側(下流側)の位置で窒素
ガスを内部に供給している。粉体補充装置40内に供給
された窒素ガスは、粉体補充装置40内を正圧(すなわ
ち、外部の気圧より高い気圧)に保ちながらフィーダボ
ックス20の底部を介して装置外へ流出する。
【0066】上記構成を有する粉体補充装置40には、
その内部における希土類合金粉末の温度を検知するため
の単数または複数の温度センサが設けられている。何ら
かの理由で粉体補充装置40内に外部から大気が進入
し、希土類合金粉末の酸化が生じると、希土類合金粉末
の温度が例えば室温以上にまで上昇する。このため、粉
体補充装置40内の粉末温度を常時(または頻繁に)測
定することによって、希土類合金粉末の酸化を速やかに
検知し、粉末の発火を未然に防ぐことが可能になる。本
実施形態では、図1の矢印Cで示される位置と矢印Dで
示される位置にそれぞれ温度センサを設けており、それ
らの位置における希土類合金粉末の温度を検知してい
る。温度センサとしては接触式や非接触式のセンサを用
いることができ、例えば赤外線温度センサや熱電対を用
いることができる。温度センサは、他に、スクリューフ
ィーダの上流側に設けても良い。
【0067】また本実施形態では、ゴム性中空部分46
の両端、すなわち、ゴム製中空部分46と金属製中空部
分48との間、およびゴム性中空部分46とフィーダボ
ックス20との間において、電気信号に応答して開閉す
るバルブを設けている。そして、温度センサの測定した
粉末表面温度が設定温度(例えば50℃)以上に上昇し
た場合、上記バルブが閉じるように制御システムが構成
されている。その結果、例えば、フィーダボックス20
内で希土類合金粉末が発火した場合でも、その発火の影
響がゴム性中空部分46やその他の領域へ拡大すること
を防止できる。
【0068】フィーダボックス20は、略直方体の形状
を持った金属製容器であり、その底部は開口されてい
る。底部以外の部分は密閉性を高めるように隙間のない
構成が採用されている。退避位置Bにおけるフィーダボ
ックス20の底(開口部)は、プレス装置100の金属
製ベースプレート64によって閉じられた状態にある。
フィーダボックス20とベースプレート64との間には
僅かの隙間が存在しているが、フィーダボックス20の
内部には常に不活性ガスが送り込まれているため、大気
はフィーダボックス20の内部へ進入しにくい状態にあ
る。
【0069】フィーダボックス20は駆動装置66によ
って粉末充填位置Aと退避位置Bとの間を水平方向に駆
動される。駆動装置66内にはサーボモータが組み込ま
れており、駆動装置66から延びるロッドの直進運動に
よってフィーダボックス20を水平方向に例えば100
0mm程度は往復移動させることができる。フィーダボ
ックス20が粉末充填位置Aに移動したとき、フィーダ
ボックス20内の希土類合金粉末の一部がダイ12のキ
ャビティ内へ落下し、粉末の充填が行われる。フィーダ
ボックス20の内部には、図示していない攪拌装置(シ
ェーカもしくはアジテータ)が設けられていることが好
ましい。このような攪拌装置は、停止した状態のフィー
ダボックス20内で揺動、回転または往復移動を行い、
キャビティへの粉末充填を均一かつ再現性良く実行する
ことに寄与する。このような攪拌装置としては、特公昭
59−40560号公報、実開昭63−110521号
公報、特願平11−364889号公報に記載されてい
る装置を用いることができる。また、このような攪拌装
置は、本願出願人による米国特許出願番号09/47
2,247号に開示されている。
【0070】フィーダボックス20の下端面(金属)と
ダイ12の表面(金属)との隙間に希土類合金粉末が挟
まると、摩擦や大気との接触によって希土類合金粉末の
発火が生じやすくなる。このため、本実施形態では、フ
ィーダボックス20の下端面に密着性を向上させる部材
としてフッ素樹脂板を取りつけ、フィーダボックス20
が内部の気密性を維持しつつ滑らかに移動できるように
している。また、フィーダボックス20に温度センサを
設け、粉末の発熱・発火を速やかに検知できるようにし
ている。この温度センサの出力は不図示の制御部に送ら
れ、フィーダボックス内の温度異常を検知すると、前述
のように、ホースの両端に設けられたバルブが自動的に
閉じられる。
【0071】キャビティへの粉末充填工程が繰り返し実
行されていくと、フィーダボックス20内の希土類合金
粉末24の量が徐々に減少するため、フィーダボックス
20内へ希土類合金粉末を補充する必要が生じる。フィ
ーダボックス20からキャビティへの粉末供給が重力落
下によって行なわれる場合、フィーダボックス内の粉末
量はキャビティに充填される粉末の量に大きく影響を与
える。本実施形態では、フィーダボックス20の上部に
レベルセンサ22(図2参照)が取り付けられており、
このレベルセンサ22によって、フィーダボックス20
内における希土類合金粉末24の上面レベル(粉末の高
さ)を検知し、それによってフィーダボックス20内の
粉末残量を外部から検知することができる。このため、
フィーダボックス20内へ粉末を補充すべき時期および
量を正確かつ効率的に決定できる。本実施形態では、フ
ィーダボックス20内における希土類合金粉末24の上
面レベルが予め設定されたレベルよりも低くなったと
き、粉体補充装置40によって所定量の希土類合金粉末
をフィーダボックス20内へ補充する。レベルセンサ2
2はフィーダボックス20と離して、ベースプレート6
4上に取りつけても良い。なお、希土類合金粉末24の
上面レベルを正しく検出するために、検出前に攪拌装置
を動かしたり、フィーダボックス20全体を前後に駆動
することによってフィーダボックス内の粉末の上面をな
らすことが好ましい。
【0072】以下、図3(a)〜(d)を参照しなが
ら、フィーダボックス20への粉体補充方法を詳細に説
明する。
【0073】本実施形態で使用するレベルセンサ22
は、図3(a)に示される距離L1と図3(b)に示さ
れる距離L2との間における、粉末上面とレベルセンサ
22との間の距離を精度良く光学的に計測する高精度変
位センサである。このレベルセンサ22は、不図示の投
光部からレーザ光を粉末上面に向けて出射し、受光部で
反射光を検知する。なお、フィーダボックス20の上面
部が透明である場合、この上にレベルセンサ22を設け
ても良い。この場合、レベルセンサ22は、フィーダボ
ックス20の透明上面部を介してレーザ光を粉末上面に
出射し、この透明上面部を介して反射光を受光する。レ
ベルセンサ22と粉末24の上面との間の距離がL1
らL2までの範囲(測定レンジ)内にあれば、その距離
に比例した大きさの出力(電流または電圧)を発生する
ことができる。したがって、レベルセンサ22の出力の
大きさに基づいてレベルセンサ22と粉末上面との間の
距離を高い精度で測定することができる。
【0074】図3(c)には、上面が測定レンジの中心
レベルに位置する粉末24が示されている。この場合、
レベルセンサ22から粉末上面までの距離をL0とする
と、L0=(L1+L2)/2の関係が成立する。
【0075】図3(d)に示すように、距離L1に対応
する粉末24の上面レベルの高さ(「粉末高さ」と称す
る)を100%、距離L2に対応する粉末高さを0%と
表記すると、距離L0に対応する粉末高さは50%と表
記される。レベルセンサ22を用いると、粉末高さ0%
以上100%以下の範囲内にある粉末高さを正確に測定
できる。
【0076】本実施形態では、粉末高さが例えば45%
以上55%以下の範囲内に収まるように粉体補充装置4
0の動作を制御する。したがって、粉末をキャビィティ
に充填した結果、粉末高さが例えば50%から47%に
低下したとしてもフィーダボックス20内への粉末の補
充は行われず、粉末高さが例えば例えば40%に低下し
ていることがわかったときに、フィーダボックス20内
への粉末補充が行われることになる。
【0077】フィーダボックス20内へ補充するべき粉
末の量は、例えば、以下のようにして決定することがで
きる。
【0078】まず、図3(d)の測定レンジで規定され
る空間(面92および面94に挟まれた空間)内に充填
される希土類合金粉末の重量Xを計算する。次に、スク
リューフィーダが1回転することによって供給される粉
末の重量Yを求める。フィーダボックス20内の粉末高
さが40%の場合において、粉末の補充によって粉末高
さを40%から50%に増加させるために必要な粉末量
Sは、以下の式で表される。
【0079】 S=X・(50−40)/100 グラム(g)
【0080】一方、スクリューフィーダの回転数をNと
すると、S=Y・Nが成立する。故に、N=X・(50
−40)/100/Yの関係式が成り立ち、この関係式
からスクリューフィーダの回転数を求めることができ
る。
【0081】今、重量Xを10000g、重量Yを20
0gと仮定すると、Nは5となる。すなわち、スクリュ
ーフィーダを5回転させることによって1000gの粉
末を補充すれば、フィーダボックス20内の粉末高さを
40%から50%のレベルへ増加することができる。
【0082】このようなレベルセンサ22を用いること
なく、一定量の粉末補充を定期的(例えばキャビティへ
の粉末充填毎)に実行する方式を採用すると、フィーダ
ボックス20へ補充される粉末の量とフィーダボックス
20からキャビティへ充填される粉末の量との間に生じ
た僅かの誤差が徐々に蓄積し、フィーダボックス20内
の粉末量が減少しすぎたり、増大しすぎたりする事態を
招く。このような事態を回避するため、本実施形態では
フィーダボックス20内の粉末残量を検知し、その残量
が所定レベルを超えて減少した場合に、適切な量の粉末
をフィーダボックス20へ補充するようにしている。こ
のようにすれば、フィーダボックス内の粉末量が目標値
から大きくずれることはない。また、従来必要であっ
た、補充する粉末の秤量動作が不要になるという利点も
得られる。
【0083】なお、プレス装置100では、スクリュー
フィーダの回転を調節することによって粉末の補充を制
御しているが、他の機械的装置を用いて粉末の補充を行
っても良い。重要な点は、大気から実質的に遮蔽された
空間内を粉末が移動する構成を実現することであり、上
記の具体的構成によって本発明が限定されるものではな
い。
【0084】以上説明してきたように本実施形態では、
プレス工程前の希土類合金粉末が大気から実質的に遮断
された密閉空間内に置かれており、この密閉空間内には
不活性ガスが供給されている。このため、コンテナ30
からフィーダボックス20までの密閉経路における雰囲
気中酸素濃度は50000体積ppm以下に低く抑えら
れる。酸素濃度の増加は粉末発火の危険性を招くため、
粉体補充装置40には密閉空間内の酸素濃度を検知する
少なくとも1つのガス濃度センサが備えられている。こ
のような酸素濃度センサーは、例えばスクリューフィー
ダの上流側に設けることが好ましい。酸素濃度センサの
出力は制御部に送られ、設定値以上の酸素濃度が検知さ
れた場合は、電気的にバルブが閉じられ、プレス動作が
停止させられる。
【0085】コンテナ30内の希土類合金粉末が全て消
費された場合、コンテナ30の交換のため、接続部44
の弁が閉じられる。コンテナ30がプレス装置100か
ら取り外された後も、接続部44の弁が閉じているた
め、粉体補充装置40内に大気が進入することはない。
【0086】以下、上記プレス装置を用いて行う希土類
磁石の製造方法について、その一実施形態を詳細に説明
する。
【0087】[希土類合金粉末作製工程]まず、R(但
しRはYを含む希土類元素のうち、少なくとも1種):
10原子%〜30原子%、B:0.5原子%〜28原子
%、残部:Fe、および不可避的不純物を含有するR−
Fe−B系合金の溶湯を作製する。ただし、Feの1部
をCo、Niの1種または2種にて置換してもよいし、
Bの一部をCで置換しても良い。本発明によれば、酸素
含有量を低減し、希土類元素Rの酸化物生成を抑制でき
るため、希土類元素Rの量を必要最小限度に低く抑える
ことが可能である。
【0088】次に、この合金溶湯をストリップキャスト
法によって厚さ0.03mm〜10mmの薄板状に凝固
させる。このようにして、Rリッチ相が5μm以下の微
細なサイズで分離した組織を有する鋳片を作成した後、
鋳片を吸排気可能な容器に収容する。容器内を真空引き
した後、容器内に圧力0.03MPa〜1.0MPaの
2ガスを供給し、崩壊合金粉を形成する。この崩壊合
金粉は、脱水素処理後、不活性ガス気流中で微粉砕され
る。
【0089】本発明で使用する磁石材料の鋳片は、特定
組成の合金溶湯を単ロール法または双ロール法によるス
トリップキャスト法によって好適に製造される。作製す
る鋳片の板厚に応じて、単ロール法と双ロール法とを使
い分けることができる。鋳片が厚い場合は双ロール法を
用いることが好ましく、薄い場合は単ロール法を用いる
ことが好ましい。
【0090】鋳片の厚さが0.03mm未満になると急
冷効果が大きくなるため、結晶粒径が小さくなりすぎる
おそれがある。結晶粒径が小さすぎると、粉末化された
ときに粒子個々が多結晶化し、結晶方位を揃えられなく
なるため、磁気特性の劣化を招来する。逆に鋳片の厚さ
が10mmを超えると、冷却速度が遅くなるため、α−
Feが晶出しやすく、Ndリッチ相の偏在も生じる。
【0091】水素吸蔵処理は、例えば、次のようにして
行われ得る。すなわち、所定の大きさに破断した鋳片を
原料ケース内に収容した後、原料ケースを密閉可能な水
素炉に挿入し、その水素炉を密閉する。次に、その水素
炉内を十分に真空引きした後、圧力が30kPa〜1.
0MPaの水素ガスを炉内に供給し、鋳片に水素を吸蔵
させる。水素吸蔵反応は発熱反応であるため、炉の外周
には冷却水を供給する冷却配管を周設して炉内の昇温を
防止することが好ましい。水素の吸収吸蔵によって鋳片
は自然崩壊して粗粉化する。
【0092】粉化した合金を冷却した後、真空中で脱水
素処理を行う。脱水素処理によって得られた合金粉末の
粒内には微細亀裂が存在するため、その後に行うボール
・ミル、ジェットミル等で短時間で微粉砕され、前述し
た粒度分布を持った合金粉末を作製することができる。
水素粉砕処理の好ましい態様については、特開平7−1
8366号公報に開示されている。
【0093】上述の微粉砕は、図2に示すように、不活
性ガス(例えば、N2やArなど)を用いたジェットミ
ルによって行うことが好ましく、本実施形態では、図2
のジェットミル70を用いて実行する。ジェットミル7
0においては、粉末に含有される酸素の量が低く抑えら
れる(例えば4000質量ppm以下)ように、雰囲気
ガス中の酸素濃度を低く(例えば5000体積ppm以
下)に管理することが好ましい。
【0094】原料合金の粉末には脂肪酸エステルなどを
主成分とする液体潤滑剤を添加することが好ましい。本
実施形態では、潤滑剤混合機90を用いてこの潤滑剤の
添加を行う。混合機90としては例えば攪拌式の混合機
を使用することができる。好ましい添加量は例えば0.
05〜5.0重量%である。脂肪酸エステルとしては、
カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、ラウリル酸メチ
ル、ラウリン酸メチルなどが挙げられる。潤滑剤には結
合剤などの成分が含まれていても良い。重要な点は、後
の工程で潤滑剤が揮発し、除去され得ることにある。ま
た、潤滑剤それ自体が合金粉末と均一に混合しにくい固
形状のものである場合は、溶剤で希釈して用いれば良
い。溶剤としては、イソパラフィンに代表される石油系
溶剤やナフテン系溶剤等を用いることができる。潤滑剤
添加のタイミングは任意であり、微粉砕前、微粉砕中、
微粉砕後の何れであっても良い。液体潤滑剤は、粉末粒
子の表面を被覆し、粒子の酸化防止効果を発揮するとと
もに、プレスに際して成形体の密度を均一化し、配向の
乱れを抑制する機能を発揮する。なお、本明細書におい
て、乾式粉体とは液体潤滑剤が添加された粉体を含み、
成形工程において液体を搾り出す工程を伴わないような
粉体のことを意味する。
【0095】[プレス工程]次に、図2の粉砕システム
200で作製した粉末に対し、図1に示すプレス装置1
00を用いてプレス成形を施す。
【0096】まず、粉砕システム200から、希土類合
金粉末を大気に接触させること無く、気密性を有するコ
ンテナ30の内部へ供給する。コンテナ30がプレス装
置100の所定位置にセットされると、接続部44、ス
クリューフィーダの上流側および下流側、ならびにフィ
ーダボックス20への窒素供給を開始し、装置内部に残
存する大気雰囲気を窒素雰囲気で置換する。雰囲気中の
酸素濃度が設定レベル以下に低下したことをスクリュー
フィーダの上流側に設けられた酸素濃度計で検知する
と、接続部44の弁およびホース両端部のバルブを開放
し、スクリューフィーダの回転を開始する。その結果、
任意量の希土類合金粉末が原料受入部42からフィーダ
ボックス20の内部へ供給される。スクリューフィーダ
が所定回転数だけ回転すると、その回転数に応じた量の
粉末がフィーダボックス20の内部に供給される。必要
量の粉末供給が完了すると、フィーダボックス20は退
避位置Bにおいて短い距離だけ前後に駆動され、さらに
攪拌装置を駆動することによって、フィーダボックス2
0内に供給された粉末を均す。そして、粉末の高さをレ
ベルセンサ22によって測定する。
【0097】上記動作を繰り返すことによって、充分な
量の粉末がフィーダボックス20内に蓄えられると、
乾式プレス法(乾式粉体をプレス成形する方法)によ
る公知のプレス動作が開始される。すなわち、ダイ12
が図1に示される位置に上昇し、キャビティが形成され
た後、フィーダボックス20が駆動装置66によって粉
末充填位置Aに移動し、粉末をキャビティ内に自重にて
落下させる。フィーダボックス20が退避位置Bに戻る
際、フィーダボックス20の底端部によってキャビティ
上面よりも上に位置する粉末部分を摺り切り、所定量の
粉末充填を完了する。粉末の充填密度は、粉末の磁界配
向を可能にする範囲内に設定される。本実施形態の場
合、充填密度を真密度の例えば10〜40%とすること
が好ましい。
【0098】フィーダボックス20が退避位置Bに戻っ
た後、レベルセンサ22がフィーダボックス20内に残
っている粉末の高さを測定する。粉末の高さが設定範囲
よりも低い場合、スクリューフィーダが回転し、所定量
の粉末がフィーダボックス20内に補充される。
【0099】フィーダボックス20が退避位置Bに戻っ
て、必要に応じて粉末の補充が行われている間に、プレ
ス工程が進行する。すなわち、上パンチ14が下降し、
キャビティ空間を閉じた後、キャビティ内の粉末に配向
磁界を印加し、粉末の磁界配向を実行しながら上パンチ
14と下パンチ16との距離を短縮して粉末をプレス成
形する。こうして希土類合金粉末の成形体を作製した
後、上パンチ14を上昇させ、ダイ12を降下させるこ
とによって成形体をダイ12から抜き出す。
【0100】以上のプレス動作の途中において、温度セ
ンサや酸素濃度センサが異常を検知すると、接続部44
の弁や他の位置に設けられたバルブが閉じられ、プレス
動作が停止する。その後、作業者などによって発火等の
危険が取り除かれると、プレス動作が再開されることに
なる。
【0101】プレス装置100によって作製された成形
体は、ロボットアームなどによって把持され、ダイ12
上から取り出された後、速やかに有機溶剤などの油剤に
よる含浸処理を受けることが好ましい。成形直後は発熱
して活性度が高いので、含浸処理によって成形体の発火
を防止するためである。本実施形態では、成形体に含浸
させる溶剤として、イソパラフィンなどの飽和炭化水素
系溶液を使用する。この有機溶剤を溶液槽に入れ、成形
体を溶液槽内の有機溶剤中に浸漬させる。有機溶剤から
取り出した成形体の表面は飽和炭化水素系溶液によって
含浸され、成形体が大気中に酸素と直接接触することが
抑制される。その結果、成形体を大気中に放置しても、
短時間で発熱・発火するおそれは大きく減じられる。成
形体を有機溶剤中に浸す時間(浸漬時間)は0.5秒以
上であれば十分である。浸漬時間が長くなると、成形体
中に含まれる有機溶剤の量が増えるが、これによって成
形体が崩れるなどの問題は生じない。従って、焼結工程
を開始するまでの間は、成形体を有機溶剤中に浸しつづ
けても良いし、また含浸工程を複数回繰り返しても良
い。このような成形体の酸化防止方法は、本願出願人に
よる米国特許出願09/702,130号に記載されて
いる。
【0102】含浸処理に用いる有機溶剤としては、成形
性や配向度の向上を目的として粉末に添加される液体潤
滑剤を用いることができる。ただし、表面酸化防止機能
を持つ有機溶剤であることが必要であるため、イソパラ
フィンに代表される石油系溶剤やナフテン系溶剤、カプ
ロン酸メチル、カプリル酸メチル、ラウリル酸メチル、
ラウリン酸メチルなどの脂肪酸エステル、高級アルコー
ル、高級脂肪酸などが特に好ましいと考えられる。
【0103】含浸処理の後、成形体は、脱バインダー工
程、焼結工程、時効処理工程などの公知の製造プロセス
を経て最終的に永久磁石製品となる。成形体に含浸した
油剤は、脱バインダー工程および焼結工程に際して成形
体から離脱するものが選択される。そのため、油剤が磁
石特性に悪い影響を及ぼすことは無い。焼結前の脱バイ
ンダー工程などによって油剤が揮発した後は、その成形
体を大気に接触させることなく、酸素濃度の低い環境下
に置くことが必要である。このため、脱バインダー工程
や焼結工程を行う炉は連結し、成形体が大気と直接に接
触しないようにして炉間を移動させることが好ましい。
また、バッチ炉とすることが望ましい。
【0104】なお、本実施形態では、原料合金をストリ
ップキャスト法によって作製する例を説明したが、他の
方法(例えばインゴット法、直接還元法、アトマイズ
法)によってもよい。
【0105】また、実施形態では、酸素濃度が低く、発
火の危険性の高い希土類合金粉末を例にとって本発明を
説明したが、本発明はこれに限定されない。酸素濃度の
高低にかかわらず、希土類合金粉末は酸化によって磁気
特性を劣化させる傾向があるため、大気に暴露すること
なく閉じた経路でフィーダボックスへ粉末を供給する本
発明は、高い磁気特性を持った希土類磁石を製造する上
で極めて有効である。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、酸化しやすい乾式の希
土類磁石粉末を用いながらも発熱・発火の危険を避ける
ことができるため、安全かつ実用的に磁石の主相量を増
加させ、希土類磁石の磁石特性を大いに向上させること
が可能になる。
【0107】特に、本発明のプレス装置によれば、装置
そのものを不活性雰囲気に保たれた部屋内に配置する必
要がないため、作業者がプレス動作の監視や機器の点検
を安全に実施することができる。
【0108】また、希土類磁石の製造工程を安全に維持
することができるとともに、磁石の品質を安定化させる
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる粉体プレス装置10
0の全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる粉体プレス装置10
0と粉砕装置システム200とを示す図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の実施形態における
フィーダボックス20への粉末補充動作を説明するため
の断面図である。
【符号の説明】
10 ダイセット 12 ダイ 14 上パンチ 16 下パンチ 20 フィーダボックス 30 コンテナ 34 開口部 36 車輪(キャスタ) 40 粉体補充装置 42 粉体補充装置の原料受入部 44 接続部 46 ゴム製中空部分(フレキシブル中空部分) 48 金属製中空部分(非フレキシブル中空部分) 50 コンテナ支持部材 60 バイブレータ 62 スクリューフィーダ用サーボモータ 64 ベースプレート 66 フィーダボックス駆動装置 70 ジェットミル 80 中間ホッパ 90 潤滑剤混合機 100 粉体プレス装置 200 粉砕装置システム A 粉末充填位置 B 退避位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 41/02 H01F 41/02 G (72)発明者 菅野 邦壽 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 (72)発明者 森本 仁 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 (72)発明者 大谷 智郁 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 (72)発明者 小野 亮二 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 Fターム(参考) 4K018 AA27 BA18 CA13 CA14 DA01 KA45 5E062 CD06 CE04

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密性を有し、内部に希土類合金粉末を
    蓄えることができるコンテナと、 気密性を有し、粉末充填位置と退避位置との間を駆動さ
    れるフィーダボックスと、 気密性を有し、前記希土類合金粉末を大気に接触させる
    ことなく、前記コンテナの内部から前記フィーダボック
    スの内部へ供給することができる粉体補充装置とを備え
    た粉体プレス装置。
  2. 【請求項2】 前記粉体補充装置内に不活性ガスを供給
    する手段を備え、 プレス動作が実行されている間における前記粉体補充装
    置および前記フィーダボックス内における雰囲気中の酸
    素濃度を50000体積ppm以下に制御する請求項1
    に記載の粉体プレス装置。
  3. 【請求項3】 前記粉体補充装置内の酸素濃度を検知す
    る少なくとも1つのガス濃度センサを備えている請求項
    2に記載の粉体プレス装置。
  4. 【請求項4】 前記粉体補充装置内における前記希土類
    合金粉末の温度を検知するための少なくとも1つの温度
    センサを備えている請求項1から3の何れかに記載の粉
    体プレス装置。
  5. 【請求項5】 前記フィーダボックス内における前記希
    土類合金粉末の温度を検知するための少なくとも1つの
    温度センサを備えている請求項1から4の何れかに記載
    の粉体プレス装置。
  6. 【請求項6】 前記粉体補充装置は非フレキシブル中空
    部分とフレキシブル中空部分とを有しており、前記非フ
    レキシブル中空部分と前記フレキシブル中空部分との間
    には、前記希土類合金粉末の温度上昇に応じて閉じられ
    る開閉手段が設けられている請求項5に記載の粉体プレ
    ス装置。
  7. 【請求項7】 前記粉体補充装置の少なくとも一部は、
    フレキシブル中空部分から形成されており、前記フレキ
    シブル中空部分は前記フィーダボックスの駆動に伴って
    柔軟に変形し得る請求項1から5の何れかに記載の粉体
    プレス装置。
  8. 【請求項8】 前記粉体補充装置の前記非フレキシブル
    中空部分には、制御されたレートで希土類合金粉末を前
    記フレキシブル中空部分に向けて移動させるためのスク
    リューフィーダが配置されている請求項6に記載の粉体
    プレス装置。
  9. 【請求項9】 前記粉体補充装置の前記フレキシブル中
    空部分は、二重構造を有するホースから形成されている
    請求項6から8の何れかに記載の粉体プレス装置。
  10. 【請求項10】 前記粉体補充装置の前記フレキシブル
    中空部分には、前記フレキシブル中空部分に振動を与
    え、前記フレキシブル中空部分内に位置する希土類合金
    粉末を下方に落下させる装置が取り付けられている請求
    項6から9の何れかに記載の粉体プレス装置。
  11. 【請求項11】 前記粉体補充装置は、前記コンテナ内
    から出た希土類合金粉末を受け取る原料受入部を備え、 前記コンテナと前記原料受入部との間に、前記原料受入
    部を閉じ得る弁を備えた接続部が設けられている請求項
    1から10の何れかに記載の粉体プレス装置。
  12. 【請求項12】 前記コンテナは前記接続部に対して取
    り外し可能な状態で連結される請求項11に記載の粉体
    プレス装置。
  13. 【請求項13】 前記フィーダボックス内における前記
    希土類合金粉末の上面レベルを検知するレベルセンサが
    設けられており、 前記フィーダボックス内における前記希土類合金粉末の
    上面レベルが所定レベルよりも低くなった場合に、前記
    粉体補充装置によって希土類合金粉末を前記フィーダボ
    ックス内へ供給することができる請求項1から12の何
    れかに記載の粉体プレス装置。
  14. 【請求項14】 前記粉体充填装置の粉体供給経路の内
    部を不活性ガス雰囲気とし、前記粉体供給経路の外部を
    大気雰囲気とすることを特徴とする請求項1から13の
    何れかに記載の粉体プレス装置。
  15. 【請求項15】 請求項1から14の何れかに記載の粉
    体プレス装置を用いてプレス成形を実行する希土類磁石
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 酸素含有量4000質量ppm以下の
    希土類合金粉末をプレス成形することを特徴とする請求
    項15に記載の希土類磁石の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記プレス装置によって作製された成
    形体を前記プレス装置から取り出した後、油剤を前記成
    形体に含浸させる工程と、 前記成形体を焼結させる工程とを包含する請求項15ま
    たは16に記載の希土類磁石の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記希土類合金粉末に潤滑剤を混合す
    る工程をさらに包含する請求項15から17の何れかに
    記載の希土類磁石の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記希土類合金粉末は乾式粉体である
    請求項15から18の何れかに記載の希土類磁石の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 粉砕処理雰囲気中の酸素濃度が500
    0体積ppm以下に制御された粉砕装置から、粉砕によ
    って形成された希土類合金粉末を大気に接触させること
    無く、気密性を有するコンテナの内部へ供給する工程
    と、 前記コンテナの内部から、前記希土類粉合金末を大気に
    接触させることなく、気密性を有するフィーダボックス
    の内部へ供給する工程と、 前記フィーダボックスの内部からプレス装置のダイに形
    成されたキャビティ内に前記希土類合金粉末を充填する
    工程と、 前記希土類合金粉末の成形体を作製するプレス工程と、
    を包含する希土類磁石の製造方法。
  21. 【請求項21】 内部が不活性雰囲気の中空構造物を通
    して、前記コンテナから前記フィーダボックスへの前記
    希土類合金粉末の供給を実行する請求項20に記載の希
    土類磁石の製造方法。
  22. 【請求項22】 大気雰囲気中で前記プレス工程を実行
    する請求項20または21に記載の希土類磁石の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 粉体を収容する気密性の空間を形成す
    るための囲いを有し、前記囲いの底部において開口部が
    設けられたフィーダボックスと、 前記空間内に収容された粉体の上面レベルを測定するレ
    ベルセンサと、 前記レベルセンサの出力に基づいて前記空間内に粉体を
    補充する補充手段とを有する粉体充填装置。
  24. 【請求項24】 前記空間内に設けられた攪拌手段をさ
    らに有する請求項23に記載の粉体充填装置。
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