JP2002013612A - 差動装置 - Google Patents

差動装置

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JP2002013612A
JP2002013612A JP2000193842A JP2000193842A JP2002013612A JP 2002013612 A JP2002013612 A JP 2002013612A JP 2000193842 A JP2000193842 A JP 2000193842A JP 2000193842 A JP2000193842 A JP 2000193842A JP 2002013612 A JP2002013612 A JP 2002013612A
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ball
differential
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differential case
plate
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JP2000193842A
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Eiichi Terada
栄一 寺田
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Showa Corp
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Showa Corp
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/12Differential gearings without gears having orbital motion
    • F16H48/14Differential gearings without gears having orbital motion with cams
    • F16H48/147Differential gearings without gears having orbital motion with cams with driven cam followers or balls engaging two opposite cams
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/38Constructional details
    • F16H48/42Constructional details characterised by features of the input shafts, e.g. mounting of drive gears thereon
    • F16H2048/423Constructional details characterised by features of the input shafts, e.g. mounting of drive gears thereon characterised by bearing arrangement
    • F16H2048/426Constructional details characterised by features of the input shafts, e.g. mounting of drive gears thereon characterised by bearing arrangement characterised by spigot bearing arrangement, e.g. bearing for supporting the free end of the drive shaft pinion
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボ−ル型差動装置において、簡単な構成で入
力トルクに応じて差動制限力が得られるような差動装置
を提供する。 【構成】 入力軸17から入力されるトルクに応じボ−
ル32を差動装置の回転軸中心方向に押圧するカム面3
4がボ−ル保持プレ−ト19に形成される一方、出力プ
レ−ト30のボ−ル32の当接面が該出力プレ−トの外
径方向に拡開するテ−パ面30dに形成された構成によ
り、差動装置への入力トルクが増大するにつれてボ−ル
32がカム面34により回転中心方向に押し出され、両
側のテ−パ面30dを押し開き、これにより、両出力プ
レ−ト30のデフケ−ス14に対する摩擦力が増大し
て、デフケ−ス側から入力される入力トルクに応じて付
勢力が増大する入力特性を得られるとともに、入力され
るトルクが所定値を超えた場合、ボ−ル32が所定量回
転中心方向に押動移動されて、出力プレ−ト30のボ−
ル支持フランジ30cに形成されているボ−ルロック溝
30Gに嵌合し,ボ−ルロック状態となり、すなはち差
動機能停止状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、差動装置に関し、
特にデフケース側から入力されるトルクに応じた差動制
限力が得られるような差動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、差動装置として、自動車の駆動輪
用ディファレンシャルが知られている。自動車の駆動輪
用ディファレンシャルとしては、差動機構が4個の傘歯
車を組み合わされて構成されたものが一般的であるが、
コストの削減等を目的として、差動機構が複数個のボー
ルと該ボールに圧接するように配設された出力プレート
とで構成されたボール型差動装置が提案されている。そ
の一例として、特開平10−169758号公報に記載
されたものがある。
【0003】この差動装置の差動機構を図10により説
明すると、図10において符号01はボール保持プレー
トを示しており、このボール保持プレート01はボルト
穴02に挿通されるボルトにより、図示しないリングギ
ヤに取り付けられている。このボール保持プレート01
には、4つの収容室03が等間隔に設けられている。こ
の収容室03はボール保持プレート01を軸方向に貫通
しており、各収容室03にそれぞれボール04が回転可
能に、かつ左右一対の出力プレート05の各対向面に当
接可能に収容されている。各出力プレート05には出力
軸06がそれぞれ取り付けられており、さらに、両出力
プレート05をそれぞれボール04にむかって押圧する
よに機能する皿ばね(図示せず)が設けられている。
【0004】前記の構成において、エンジンの駆動トル
クを受けて図示しない入力軸が回転されると、その回転
によりリングギヤを介してボール保持プレート01が回
転する。ボール保持プレート01が回転すると、収容室
03内のボール04も一緒に回転する。ここで、ボール
04が収容されている収容室03は回転中心から半径方
向にはなれた位置にあるので、ボール04はボール保持
プレート01が回転するときその回転中心上を公転する
こととなる。図10中の矢印Aはボール保持プレート0
1の回転方向を示している。
【0005】ボール04の両側には、一対の出力プレー
ト05が皿ばねの押圧力に基づく摩擦をもって当接され
ているので、ボール04が公転すると、ボール04の両
側の出力プレート05は同方向に摩擦力を受け、両出力
プレート05は同方向に回転される。各出力プレート0
5にはそれぞれ出力軸06が取り付けられているので、
自動車の両駆動輪は同じ回転速度で回転し、自動車は直
進する。
【0006】自動車の走行中にカーブを曲がろうとした
とき、内輪と外輪との回転差により、駆動輪にかかる外
部負荷トルクに差が生じ、両出力軸06はそのトルク差
により互いに逆方にねじられることになる。ここで、ボ
ール04は収容室03内で回転可能に収容されていて自
転も可能であるので、前記のトルク差により各ボール0
4はそれぞれ矢印Bで示す方向に自転する。各ボール0
4がそれぞれ矢印Bで示す方向に自転すると、両出力プ
レート05には逆方向に摩擦力Wがかかるため、両出力
プレート05は互いに逆方向に回転される。
【0007】このように、カーブを曲がろうとしたとき
には、ボール04が公転しつつ自転して、一方の出力軸
06には公転回転に自転回転が加えられ、他方の出力軸
06には公転回転から自転回転が引かれることになるの
で、両出力軸06間に回転差が生じる。このようにし
て、両出力軸06が差動するので、自動車はその内輪と
外輪の回転に差をもたせてスムーズにカーブを走行でき
ることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の従来
の差動装置では、ボール04はその両側に配設された一
対の出力プレート05間で付勢手段としての皿ばねの押
圧力に基づく摩擦をもって挟持されている。したがっ
て、ボール04のスリップ荷重、すなはち差動装置の係
合トルクは付勢手段の初期設定時の押圧力で決められて
いる。そのため、この差動装置では,その係合トルクが
装置に入力されるトルクに関係なく一定であり、その結
果、装置に入力されるトルクに応じて付勢手段の付勢力
が増大する入力特性、すなはち入力トルクに応じた差動
制限力が得られないという不都合がある。
【0009】その結果、この差動装置では、ノンスリッ
プ機能、すなはち必要に応じて自動的に差動機能を停止
する機能を奏することができない。したがって、自動車
の走行中、泥濘地などで片方の駆動輪がスリップしたと
きや、雪道などで同様に片方の駆動輪がスリップしたと
き、脱出するのが困難となるという課題がある。
【0010】本発明は、前記のようなボール型差動装置
において、簡単な構成で入力トルクに応じて差動制限力
が得られるような差動装置を提供しようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段および効果】前記従来の課
題を解決するために、請求項1の発明は、リングギヤを
介して入力軸から入力されるトルクを受けて回転するデ
フケースと、該デフケース内に配設された差動機構とを
備なえ、該差動機構が、同一軸線上に配設されて該デフ
ケースに回転可能に支持された一対の出力軸と、該各出
力軸の各内端部に取り付けられかつ互いに対向するよう
に配設されるボール支持フランジと該各ボール支持フラ
ンジの裏側の背面を前記デフケースに対向するように配
設される円盤部とを有する一組の出力プレートと、該出
力プレートの前記各ボール支持フランジ間に介装されよ
うに前記デフケースに取り付けられたボール保持プレー
トと、前記両出力プレートの前記各ボール支持フランジ
に当接回転可能に前記ボール保持プレートに回転可能に
保持された複数個のボールと、前記出力プレートを互い
に接近する方向に押圧するための予圧用ばねとで形成さ
れた差動装置において、前記差動機構が、前記入力軸か
ら入力されるトルクに応じて前記ボールを介して前記出
力プレートを前記デフケース側に押しつける付勢力が増
大する入力特性を備えるとともに、前記入力軸から入力
されるトルクが所定値を超えた場合差動ロックが行われ
るよう構成されていることを特徴とする。
【0012】請求項1に記載の発明は、上記の構成を有
し、差動機構が、入力軸から入力されるトルクに応じて
ボールを介して出力プレートをデフケース側に押しつけ
る付勢力が増大する入力特性をそなえているので、入力
トルクに応じて差動特性が得られとともに、入力軸から
入力されるトルクが所定値を超えた場合差動ロックが行
われる。
【0013】つぎに、請求項2の発明は、リングギヤを
介して入力軸から入力されるトルクを受けて回転するデ
フケースと、該デフケース内に配設された差動機構とを
備なえ、該差動機構が、同一軸線上に配設されて該デフ
ケースに回転可能に支持された一対の出力軸と、該各出
力軸の各内端部に取り付けられかつ互いに対向するよう
に配設されるボール支持フランジと該ボール支持フラン
ジの裏側の背面を前記デフケースに対向するように配設
される円盤部をと有する一組の出力プレートと、該両出
力プレートの前記各ボール支持フランジ間に介装されよ
うに前記デフケースに取り付けられたボール保持プレー
トと、前記両出力プレートの前記各ボール支持フランジ
に当接可能に前記ボール保持プレートに当接回転可能に
保持された複数個のボールと、前記出力プレートを互い
に接近する方向に押圧するための予圧用ばねとで形成さ
れた差動装置において、前記入力軸から入力されるトル
クに応じて前記ボールを前記差動装置の回転中心方向に
押圧するカム面が前記ボール保持プレートに形成される
一方、前記出力プレートの前記ボール当接面が該出力プ
レートの外径方向に拡開するテーパ面に形成され、前記
出力プレートのボール支持フランジに、前記ボールの所
定の回転中心方向移動で嵌合可能なボールロック溝が、
前記テーパ面に連設して形成されていることを特徴とす
る。
【0014】請求項2に記載の発明は、上記の構成を有
し、差動装置への入力トルクが増大するにつれて、ボー
ル保持プレートと出力プレートとの間にずれが生じ、こ
のずれにより、ボールがカム面により回転中心方向に押
し出され、ボールのこの動きにより、両側のテーパ面が
押し開かれる。これにより、両出力プレートは外方向に
移動し、両出力プレートの外方向への移動により、各出
力プレートのデフケース側に対する摩擦力が増大する。
その結果、デフケース側から入力される入力トルクに応
じて付勢力が増大する入力特性を得ることができるとと
もに、入力軸から入力されるトルクが所定値を超えた場
合、前記ボールがカム面により所定量回転中心方向に押
動移動され、出力プレートのボール支持フランジに形成
されている前記テーパ面に連設するボールロック溝に嵌
合しボールロック状態となる。これにより差動装置は差
動ロック状態となる。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の発明において、各出力プレートの円盤部の
背面とデフケースとの間に、フリクションプレートが介
設されていることを特徴とするものである。したがって
請求項3記載の発明では、デフケースと出力プレートと
の間の摩擦力を大きくでき、その結果、出力プレートお
よびデフケースの各当接面積を小さくすることが可能と
なって、差動装置の小型化をはかることができる。
【0016】上記の各発明のものは、いずれも差動機構
が複数個のボールと該ボールに圧接するように配設され
た出力プレートとで構成されたボール型差動装置である
ため、傘歯車を組み合わせた形式の差動装置にくらべ
て、製作コストを低く抑えることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図9に図示された
本発明の一実施形態の差動装置について説明する。図1
は本発明の差動装置の一実施形態の組み立て状態を示す
正面図、図2は同差動装置の組み立て状態を示す側面
図、図3は図1のAーA断面図で本体ハウジングととも
に示す図、図4は図2のBーB線断面図で差動状態を示
す図、図5は同差動ロック状態を示す図、図6は同出力
プレートのボール支持フランジ側の斜視図、図7は同出
力プレートの側面図、図8は図3のC矢視部を拡大して
示す図、図9は同差動装置の要部の分解斜視図である。
【0018】差動装置10にそなえられた本体ハウジン
グ11は、左右一組の椀型部材11a,11bおよび両
椀型部材11a,11bの各フランジ部を結合するボル
ト11cとで構成されている。そして、本体ハウジング
11には、図3の左右両側に一対の軸受け孔12,12
が同軸線上に配され、各軸受け孔12,12に取り付け
られたベアリング13,13によって、回転ケース14
が回転可能に支持されている。また、本体ハウジング1
1の図3における下側には、入力軸受け部15が軸受け
孔20により形成され、ここに取り付けられたベアリン
グ16により、回転ケース14の回転軸と直交する方向
に入力軸17が回転可能に支持されている。
【0019】入力軸17の先端に傘歯車18が取り付け
られ、入力軸17の傘歯車18と反対側は、図示しない
エンジンからの駆動軸が連結されている。回転ケース1
4は、鋳物製のキャップ14Aと、該キャップ14Aの
内向き開口部にインロー結合される鋳物製のケース14
Bとで形成されていて、ケース14Bの外面上に補強リ
ブ14cが突設され、回転ケース14の内部には内部空
間24が形成されている。
【0020】ケース14Bとキャップ14Aとの間に、
ドーナツ状のボール保持プレート19が配設されてい
る。キャップ14Aとケース14Bとには、ボール保持
プレート19と逆方向に突部14a,14bがそれぞれ
突出形成されており、この突部14a,14bがベアリ
ング13,13の各インナーに嵌入されて、回転ケース
14が本体ハウジング11に回転可能に支持される構成
となっている。
【0021】ケース14Bに鍔部21が形成されてお
り、この鍔部21に傘歯車状のリングギヤ22がボルト
23で取り付けられ、このリングギヤ22は傘歯車18
と噛合わされている。傘歯車18とリングギヤ22との
噛合わせは回転方向を90°変換させるだけでなく、歯
数の差により減速も行う機能をそなえている。
【0022】回転ケース14の内の内部空間24はボー
ル保持プレート19によって2部屋に分けられて2つの
内部空間に形成されるとともに、この各内部空間24を
それぞれ外部に開放する挿通孔25,25が突部14
a,14bの中心に形成されている。また、挿通孔2
5,25の内部空間24側の縁部には、ボール保持プレ
ート19に平行な平坦状の受け部26,26が形成さ
れ、この受け部に2枚の皿ばね27,27が配設されて
いる。
【0023】回転ケース14には、ボール保持プレート
19を中心として、その回転軸と同一軸線上に左右一対
の出力軸28が配設されている。各出力軸28は本体ハ
ウジング11の軸受け孔12と回転ケース14の挿通孔
25とを介して内部空間24内までそれぞれ伸びてお
り、その各出力軸28の内端部に施されたスプライン2
9を介して出力プレート30,30が取り付けられ、他
端に車軸35が接続されている。
【0024】各出力プレート30は、それらの外側に配
設されたフリクションプレート31,31を介して皿ば
ね27,27により、互いに接近する方向、すなはち内
側にむかって付勢されている。そして、キャップ14
A、ケース14B、フリクションプレート31,31お
よびボール保持プレート19が、キャップ14Aの外周
に形成された雄ねじ14e、ケース14Bの内周面に形
成された雌ねじ14gの連結により結合されて一体化さ
れている。
【0025】ボール保持プレート19は、図4、図5に
示すように、平面形状をドーナツ型の厚い板体で形成さ
れており、その内周面に、ボール32を収納保持するた
めのボール保持部33が形成されている。各ボール保持
部33はボール保持プレート19の内周面に12個形成
れており、それらは回転ケース14の回転中心から同じ
寸法離れた位置に均等に配され、かつ、ボール保持プレ
ート19を軸方向に貫通して形成されている。ボール保
持プレート19の外周部に90°間隔で突部19aが設
けられる一方、ケース14Bの内周面に90°間隔で凹
部14dが形成されていて、各突部19aが凹部14d
にそれぞれ嵌入されて、ボール保持プレート19がケー
ス14Bに組み付けられるようになっている。
【0026】ボール32は、図8に示すように、ボール
保持部33の両側の開口33a,33aからボール保持
プレート19の両側に突出する状態で各ボール保持部3
3に収容され、このボール保持部33と後述する出力プ
レート30のテーパ面30dとの間で回転可能に保持さ
れるようになっている。さらに、互いに隣接する各ボー
ル保持部33間は、回転中心にむかって突出する形状の
カム面34に形成されている。
【0027】出力プレート30は、ドーナツ盤状の円盤
部30aと該円盤部30aの中心円孔部にこれと直交す
るように取り付けられた円筒状の軸嵌入部30bとで構
成されている。そして、各円盤部30aの軸嵌入部30
bを取り付けられいない側面(以下「ボール支持フラン
ジ」という)30cが互いに対向するように、一組の出
力プレート30がそれぞれ各軸嵌入部30bで出力軸2
8にスプライン29を介して取り付けられる。
【0028】各ボール支持フランジ30cの半径方向外
縁部に、図8に示すように、外径方向に広がるテーパ面
30dが形成されていて、対向する一組のテーパ面30
dでV字状のボール受け部30eが形成される構成とな
っている。さらに、円盤部30aのボール支持フランジ
30cの反対側の側面、すなはち背面30fにそれぞれ
フリクションプレート31,31が皿ばね27,27の
ばね力で押しつけられている。また、各ボール支持フラ
ンジ30cの半径方向内円部に、1/4球状の溝30g
が形成されており、互いに対向配設された一対の溝30
gで形成されたほぼ半円形のボールロック溝30Gが、
V字状のボール受け部30eの上方に連設される構成と
なっている。
【0029】入力軸から入力されるトルクが所定値を超
えると、ボール32がテーパ面30dでボール保持プレ
ート19の回転中心方向に所定量押動されて、ボールロ
ック溝30Gに嵌合する。ボール32が溝30Gに嵌合
すると、ボール32が両側から押圧されボール32がロ
ック状態となる様に、溝30gの径は設定されている。
ボールロック溝30Gに嵌合すると、差動装置10は差
動ロック状態となる。各フリクションプレート31は平
面形状をドーナツ状に形成された円板体で形成されてお
り、それらの各中心円孔部31aが各出力プレート30
の軸嵌入部30bの外周面に嵌合されて支持される構成
となっている。さらに、その外周部に90°間隔で突部
31bが設けられている。そしてこの突部31bがケー
ス14Bの内周面に90°間隔で形成されている凹部1
4dにそれぞれ嵌入されて、フリクションプレート31
がケース14Bに組み付けられるようになっている。
【0030】各皿ばね27は平面形状をドーナツ状に形
成されており、それらの各中心円孔部27aが出力プレ
ート30の軸嵌入部30bの外周面に嵌合されて、皿ば
ね27がケース14に組み付けられるようになってい
る。この実施形態のものでは、各出力プレート30は各
フリクションプレート31を介してそれぞれ各皿ばね2
7で押圧される構成となっている。フリクションプレー
ト31が設けられることにより、デフケース14側と出
力プレート30との間の摩擦力を大きくでき、その結
果、出力プレート30およびデフケース14側の各当接
面積を小さくすることが可能となって、差動装置10の
小型化をはかることができる。
【0031】この差動装置10の作用について説明す
る。自動車が直進走行中は、前記従来の差動装置と同様
に作動機構は作動する。すなはち、図示しないエンジン
の駆動トルクを受けて入力軸17が回転されると、その
回転でリングギヤ22を介してボール保持プレート19
が回転する。ボール保持プレート19が回転すると、ボ
ール保持部33内のボール32も一緒に回転する。ここ
で、ボール32が収容されているボール保持部33はケ
ース14の回転中心から半径方向にはなれて位置してい
るので、ボール32はボール保持プレート19が回転す
るときその回転中心上を公転することとなる。ボール3
2の公転方向は図10中の矢印Aと同じである。
【0032】ボール32の両側には、一対の出力プレー
ト30が摩擦をもって当接されており、各出力プレート
30にはそれぞれ出力軸28が取り付けられているの
で、ボール32が公転すると、両側の出力プレート30
は同方向に摩擦力を受け、両出力軸28は同方向に回転
される。このようにして、自動車の両駆動輪は同じ回転
速度で回転し、自動車は直進する。
【0033】自動車がカーブを曲がろうとするとき、内
輪と外輪との回転差により、駆動輪にかかる外部負荷ト
ルクに差が生じ、両出力軸28はそのトルク差により互
いに逆方にねじられ、そのトルク差により、各ボール3
2は、前記従来例の場合と同方向に自転する。ボール3
2が自転すると、ボール32の両側に押圧されて、出力
プレート30には互いに逆方向に摩擦力がかかるため、
両出力軸28は互いに逆方に回転される。
【0034】このように、自動車がカーブを曲がろうと
したときには、ボール32が公転しつつ自転して、一方
の出力軸28には公転回転に自転回転が加えられ、他方
の出力軸28には公転回転から自転回転が引かれること
となり、両出力軸28間に回転差が生じ、自動車はその
内輪と外輪との回転差により、スムーズにカーブを走行
できることになる。
【0035】前記の作動中、各ボール32は、ボール保
持プレート19のカム面34により軸心方向への荷重を
受けており、その荷重はボール受け部30eを形成する
テーパ面30d,30dにかかり、両出力プレート30
を外側に押圧するよう作用する。両出力プレート30の
背面とキャップ14Aおよびケース14Bとの間には、
それぞれフリクションプレート31,31が配設される
ので、キャップ14Aおよびケース14B、すなはちデ
フケース14の回転は、各出力プレート30の外側への
押圧力とフリクションプレート31,31の摩擦力とに
よって、出力プレート30に伝えられ、前記の差動作用
が奏される。
【0036】図4は、入力トルクが0または小さい状
態、すなはち初期状態を示している。この初期状態にお
いて、ボール受け部30eを形成するテーパ面30d,
30dには皿ばね27の予ばね力が作用しており、ボー
ル32はこの予ばね力によりボール保持プレート19の
カム面34に押しつけられた状態にある。この状態から
差動装置10への入力トルク、すなはち出力軸28への
駆動力が増大するにつれて、ボール32とテーパ面30
d,30dとの間にすべりが発生し、ボール保持プレー
ト19と出力プレート30との間にずれが生じる。この
ずれは、差動装置10への入力トルクが増大するほど大
きくなる。
【0037】前記のずれが発生すると、ボール32はカ
ム面34押されて回転中心方向、すなはち図8において
上方向に押し出される。ボール32のこの動きにより、
両側のテーパ面30d,30dは押し開かれ、これによ
り、両出力プレート30,30は外方向に移動する。
【0038】両出力プレート30,30の外方向への移
動により、各出力プレート30のキャップ14Aおよび
ケース14Bに対する摩擦力は増大する。また、この摩
擦力と両出力プレート30,30の外方向への移動量と
はほぼ比例関係にあるので、この差動装置10では、デ
フケース14側から入力される入力トルクに応じて付勢
力が増大する入力特性が得られることとなる。
【0039】デフケース14側から入力される入力トル
クがさらに増大して、入力されるトルクが所定値を超え
た場合、ボール32が所定量回転中心方向に押動移動さ
れて、ボール32は出力プレート30のボール支持フラ
ンジ30cに形成されているボールロック溝30Gに嵌
合し,ボールロック状態となる。
【0040】ボール32がボールロック状態となると、
差動機能は行われず、差動装置10はノンスリップ状態
となる。このようにして、この実施形態の差動装置10
では、簡単な構成で、入力トルクに応じて差動制限力を
得ることができ、その結果、自動車の走行中、泥濘地な
どで片方の駆動輪がスリップしたときや、雪道などで同
様に片方の駆動輪がスリップしたとき、脱出するのが困
難となるという課題を解決した差動装置を、低製作コス
トで得ることができる。なほ、必要により皿ばね27は
一方の出力プレート30側にのみ介設して、ボール32
の位置により一方の出力プレート30のみ押し開かれる
ように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の差動装置の一実施形態の組み立
て状態を示す正面図である。
【図2】図2は同差動装置の組み立て状態を示す側面図
である。
【図3】図3は図1のAーA断面図で本体ハウジングと
ともに示す図である。
【図4】図4は図2のBーB線断面図で差動状態を示す
図である。
【図5】図5は同差動ロック状態を示す図である。
【図6】図6は同出力プレートのボール支持フランジ側
の斜視図である。
【図7】図7は同出力プレートの側面図である。
【図8】図8は図3のC矢視部を拡大して示す図であ
る。
【図9】図9は同差動装置の要部の分解斜視図である。
【図10】図10は従来の差動装置における差動機構部
の分解斜視図である。
【符号の説明】
10:差動装置、11:本体ハウジング、12;軸受け
孔、13:ベアリング、14A:キャップ、14B:ケ
ース、16:ベアリング、17:入力軸、18:傘歯
車、19:ボール保持プレート、20:軸受け孔、、2
1:鍔部、22:リングギヤ、23:ボルト、24:内
部空間、25:挿通孔、26:受け部、27:皿ばね、
28:出力軸、29:スプライン、30:出力プレー
ト、30a:円盤部、30b:軸嵌入部、30c:ボー
ル支持フランジ、30d:テーパ面、30e:ボール受
け部、30f:背面、30g:1/4球状の溝、30
G:ボールロック溝、31:フリクションプレート、3
2:ボール、33:ボール保持部、34:カム面、3
5:車軸。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リングギヤを介して入力軸から入力され
    るトルクを受けて回転するデフケースと、該デフケース
    内に配設された差動機構とを備なえ、該差動機構が、同
    一軸線上に配設されて該デフケースに回転可能に支持さ
    れた一対の出力軸と、該各出力軸の各内端部に取り付け
    られかつ互いに対向するように配設されるボール支持フ
    ランジと該各ボール支持フランジの裏側の背面を前記デ
    フケースに対向するように配設される円盤部とを有する
    一組の出力プレートと、該両出力プレートの前記各ボー
    ル支持フランジ間に介装されように前記デフケースに取
    り付けられたボール保持プレートと、前記出力プレート
    の前記各ボール支持フランジに当接可能に前記ボール保
    持プレートに当接回転可能に保持された複数個のボール
    と、前記出力プレートを互いに接近する方向に押圧する
    ための予圧用ばねとで形成された差動装置において、前
    記差動機構が、前記入力軸から入力されるトルクの増大
    につれて前記ボールを介して前記出力プレートを前記デ
    フケース側に押しつける付勢力が増大する入力特性を備
    えるとともに前記入力軸から入力されるトルクが所定値
    を超えた場合差動ロックが行われるよう構成されている
    ことを特徴とする差動装置。
  2. 【請求項2】 リングギヤを介して入力軸から入力され
    るトルクを受けて回転するデフケースと、該デフケース
    内に配設された差動機構とを備なえ、該差動機構が、同
    一軸線上に配設されて該デフケースに回転可能に支持さ
    れた一対の出力軸と、該各出力軸の各内端部に取り付け
    られかつ互いに対向するように配設されるボール支持フ
    ランジと該ボール支持フランジの裏側の背面を前記デフ
    ケースに対向するように配設される円盤部とを有する一
    組の出力プレートと、該両出力プレートの前記各ボール
    支持フランジ間に介装されように前記デフケースに取り
    付けられたボール保持プレートと、前記両出力プレート
    の前記各ボール支持フランジに当接回転可能に前記ボー
    ル保持プレートに回転可能に保持された複数個のボール
    と、前記出力プレートを互いに接近する方向に押圧する
    ための予圧用ばねとで形成された差動装置において、前
    記入力軸から入力されるトルクに応じて前記ボールを前
    記差動装置の回転中心方向に押圧するカム面が前記ボー
    ル保持プレートに形成される一方、前記出力プレートの
    前記ボール当接面が該出力プレートの外径方向に拡開す
    るテーパ面に形成され、前記出力プレートのボール支持
    フランジに、前記ボールの所定の回転中心方向移動で嵌
    合可能なボールロック溝が、前記テーパ面に連設して形
    成されていることを特徴とする差動装置。
  3. 【請求項3】 前記各出力プレートの円盤部の背面と前
    記デフケースとの間に、フリクションプレートが介設さ
    れていることを特徴とする請求項1または2のいずれか
    に記載の差動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006009903A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Toyoda Mach Works Ltd 車両用駆動力伝達装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4665445B2 (ja) * 2004-06-24 2011-04-06 株式会社ジェイテクト 車両用駆動力伝達装置

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