JP2002011052A - 床ずれ防止および腰痛症対策の用具 - Google Patents

床ずれ防止および腰痛症対策の用具

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JP2002011052A
JP2002011052A JP2000192518A JP2000192518A JP2002011052A JP 2002011052 A JP2002011052 A JP 2002011052A JP 2000192518 A JP2000192518 A JP 2000192518A JP 2000192518 A JP2000192518 A JP 2000192518A JP 2002011052 A JP2002011052 A JP 2002011052A
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bedsore
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bedsore prevention
hole
bedsores
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Kazuko Kobayashi
和子 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な床ずれ防止用具を提供する。 【解決手段】縦断面において、所望の弾力性と固形性を
有する合成綿またはマットから成り、平面が四角形であ
り、その中心付近に、尾てい骨を中心として、その周り
の仙骨部があたる領域に、穴を設けたことを特徴とする
床ずれ防止用具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寝たきり老人や脊
椎損傷者のために、褥瘡の問題を解決できる床ずれ防止
および腰痛症対策の用具(本明細書では、床ずれ防止用
具とする)に関する。即ち、本発明は、寝たきり状態に
ある患者等の身体に対して、その褥瘡を防止すると同時
にその発生したものを解消でき、床ずれを管理でき、且
つ、腰痛症を軽減し、防止する床ずれ防止および腰痛症
対策の用具に関する。
【0002】
【従来の技術】寝たきりの老人、患者では、床ずれを防
止するために、2〜3時間おきに、***交換(仰向けを
横向きに、横向きを仰向けにするなど)しなければなら
なく、それが夜間を通してだと、介護人の負担も大きく
なるなど、褥瘡の問題がもっとも厄介なものであり、本
人も大問題であるが、介護者の負担も尋常でなく、過剰
の負担になる。従来は、その防止には、超低圧保持用特
殊ベッドが必要であったが、極めて高価であり、特殊な
病院用のものである。また、エアーマット、ウオーター
マットでも、相当に高価であり、扱いも困難であり、誰
もが使用できるように普及することは無理である。ま
た、ウレタン、ビーズ等のマットは、安価であるが、局
所の循環障害を改善していない点は、従来の他の床ずれ
防止用具と同じである。
【0003】すなわち、臥位のみ、又は一日の大半を座
位で過ごす老人や脊椎損傷者によって、床ずれは大きな
問題であり、高齢化社会を迎えた現在、社会的な問題で
すらある。栄養などの全身状態の影響も大きいが、局所
の循環障害が最大の課題である。従来の頻繁な***変換
に頼る方法では、介護者への負担が多過ぎ、現在用いら
れている円座(特開平11−235364号に開示)で
は、むしろ床ずれの発生を助長するものであり、不適切
である。更に、種々の床ずれ防止のマット、マットレ
ス、ベッドは、種々提案されている。例えば、クッショ
ンの空気を入れ替えて床ずれ防止するものは、例えば、
特開平11−004856号に開示され、マットレスの
表面に通気孔を設け、そこからガスを放出させるもの
は、例えば、特開平08−357475号、特開平07
−141390号に開示される。
【0004】また、材質に工夫して、通気性、吸湿性の
マットにしたものは、例えば、特開平09−27633
9号に開示され、網地と吸水性で速乾性の生地を利用し
たマットは、例えば、特開平07−173461号に開
示される。また、空気量により個々に応じた体圧調整が
できるが、自力***変換に必要な支持力の安定感が劣
る。また、ウオーターマットレス、ウレタンフォームマ
ットレスがあるが、体圧調整が困難である。また、マッ
トに複数の穴を設け、その内周に受圧体を設け、揺動可
能に配置した構造のローエアロスベッドがあり、例え
ば、特開平03−274659号に開示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】褥瘡は、一定の姿勢を
取り続けるために、体重が一部にかかり、その圧迫によ
る循環障害により生じる。そのために、仰臥位では仙骨
部、踵部、肩甲部に、側臥位では腸骨部に生じる。座位
の多い脊椎損傷患者では、臀部にも生じるものである。
多くの場合、床ずれは、身体の一部とふとんとの接触が
集中し過ぎるため生じるものである。即ち、床ずれで
は、荷重の減圧が最大の課題となる。本発明は、上記の
ような、褥瘡の問題を解決して、寝たきり患者の褥瘡の
予防と介護者の負担の軽減という両目的を達成した床ず
れ防止用具を提供することを目的とする。更に、本発明
の床ずれ防止用具は、床ずれが仰向け時には尾てい骨、
臀部に、横臥し時には腰骨のところに多いので、それに
相当する場所に所定の直径の穴、陥所を設けた床ずれ防
止用具システムである。
【0006】即ち、褥瘡の直接的な原因は、一定の場所
に一定時間以上、一定以上の圧力が加わると阻血性壊死
につながることである。例えば、仙骨部の毛細血管圧は
約30mmHg以下であり、固い床に伏床すれば、仙骨部に
は200mmHg以上の圧力がかかり、200mmHg
の圧力が2時間以上持続すると、局所の壊死が生じる。
褥瘡は、骨突起部に体圧が集中し、仰臥位では体重の半
分近くが仙骨部に加わる。そして、褥瘡発生を観察する
と、50%以上は仙骨部に発生し、その他、肩甲部、腸
骨綾部、大転子部、外果部などによく見られる。従っ
て、骨突起部には圧力が加わらないようにした用具が望
まれる。
【0007】また、腰痛についても、それを軽減できる
用具が求められていた。即ち、人間の背骨は、本来、後
方に曲がっており、これを、生理的湾曲と称するよう
に、腰椎は特に後方に曲がっており、通常の寝具は長い
時間寝ていると、この湾曲を保つことが難しいため、朝
起きると腰の痛みを感じるのである。このような腰痛
も、本発明により、解決したい。二次的な産物である
が、腰痛症は介護者にはつきものであり、併せて是非解
決したい課題である。
【0008】車椅子での座位でも、自ら姿勢制御できな
いと、褥瘡の問題が起きるので、クッション、特殊形状
のクッションが用いられているが、要望に答える用具
は、見あたらない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、正面断面におい
て、外層部が吸湿性で弾力性のある部材からなり、中心
層に所望の弾力性と固形性を有するプラスチック発泡層
を設けた、平面断面が四角形であり、その中心付近に、
尾てい骨を中心として、その周りの仙骨部があたる領域
に、穴を設けたことを特徴とする床ずれ防止用具を提供
する。即ち、所定の弾力性と反発力を有しながら、吸湿
性を有する材質を用いて、褥瘡の生じる箇所に相当する
部分に、即ち、仰向けに寝ている場合に、尾てい骨がく
る位置、即ち、尾てい骨の周りの仙骨が当る領域、ま
た、横向きに寝ている場合に、腰骨がくる領域に、患者
の形態に適合した適切な直径の穴を設けて、体重による
圧迫を避け得る構造にした。即ち、通常の場合、直径8
〜16cmの穴を設けることにより、褥瘡の生じ易い領
域が、床に当らないようにしたものである。
【0010】更に、更に、外層部は、合成繊維綿からな
り、外表面は吸湿性の布で被われており、全体が丸洗い
可能なものが好適である。また、合成繊維綿は、ある程
度弾力性があり、体重がかかってもちゃぶれないものが
よく、例えば、ポリエステル繊維綿がよい。同時に、そ
れは、吸汗であるが、速乾性があるものがよい。また、
更に、該四角形の一辺に、長方形の同様の断面構造の長
方形弾力体を、マジックテープ(登録商標)やファスナ
ーなどで、結合し、それが背中に当るような構造であ
り、その長方形の弾力体の中心線に沿って、腰椎部に相
当する位置に、長円形の穴を設けたことにより、車椅子
用の床ずれ防止用具を提供できる。
【0011】即ち、床ずれの問題の解決には、体重によ
る圧迫から来る循環障害を解決することが必要である。
そのために、従来の上記のような円座等では、寝具から
突出していた緩衝材料を、発想を変えて、寝具に陥没部
を作り、寝具全体に緩衝材料の役割を持たせ、荷重を減
少せしめるものである。
【0012】上記のような問題において、局所の循環障
害は、体重による圧迫によって起こるため、これを解決
するには、体重による荷重を広い範囲に分散させる必要
がある。そこで、一定の姿勢のときにももっとも体重が
集中する、尾てい骨部、腸骨部(これは側臥位の場合に
当る)に相当する部分のマット、ふとんに、直径が、尾
てい骨を中心として、その周りの仙骨部があたる領域を
カバーするに相当するもので穴を設ける。即ち、通常の
体格において、直径:8〜16cm(好適には、10〜
13cm)のほぼ丸い穴2を開けることにより、解決し
たものである。
【0013】そして、座位のときの、床ずれ防止用具で
も、同様に穴を開けると、床ずれなどの問題を解決する
と同時に、通気面での改善もでき、夏季等の蒸し熱い時
期のムレの問題、外陰部等の皮膚炎にも効果が期待でき
ると思われる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の床ずれ防止および腰痛症
対策の用具(以下、床ずれ防止用具と称する)は、正面
断面において、外層部3、5(図3参照)が吸湿性で弾
力性のある部材からなり、即ち、外側にはなるべく弾力
に富んだ層を設け、身体の当りをできるだけ和らげるよ
うにする。そして、この外層部にうち、身体側3だけに
吸湿性を与えればよい。然し乍ら、両外面ともに同じ材
質の方が、使い易いものとなる。更に、その中心層4と
して、所望の弾力性と固形性を有するプラスチック発泡
層を利用して、床ずれ防止用具の曲げやずれ、変形など
を防止する。そして、本発明の床ずれ防止用具は、平面
断面が四角形であり、そのために、腰や身体を、その上
にずらしても、その4隅の角で、ある程度固定されるの
で、床ずれ防止用具がずれることはない。そのために、
本発明の床ずれ防止用具の中心付近に設けた、所定直径
の穴があっても、全体としては、変形や曲げを少なくす
ることができる。そして、本発明の床ずれ防止用具の中
心付近には、直径が、尾てい骨を中心として、その周り
の仙骨部があたる領域に相当するように、穴を設けたも
のである。即ち、直径:約8〜16cmの穴を設ける。
好適には、直径約10〜13cmがよい。これより大き
いと臀部が穴に入ってしまい、底の硬い表面に身体が当
ってしまい、より褥瘡を痛め、また、これより、小さい
穴では、尾てい骨や腰骨に対する、当らない箇所を形成
することができない。
【0015】また、腰痛症については、以下のようなこ
とである。人間の背骨即ち、脊椎は、頚椎、胸椎、腰椎
に分かれているが、それぞれ前方、後方、前方に彎曲し
ている。これに対して、本発明の用具が腰痛症に効果を
もたらすのは、腰椎の生理的彎曲をもっとも自然な形に
保持できるためである。このことから、腰痛症の予防、
治療の原則、局所の安静ということに適う用具を提供で
きる。
【0016】本発明の床ずれ防止用具は、例えば、図1
の斜視図に示すような構造であり、長方形或いは正方形
の四角形の外形を有し、この材質は、合成繊維綿または
マットで形成され、その詳細な構造は、後記するが、あ
る程度の弾力性を有する材料であればよく、通常、合成
綿やマット材料でよい。それらは、所望の弾力性と固形
性を有するものでなければならない。体重がかかって
も、穴がちゃぶれて、身体の一部が直接に、本発明の用
具の底面に接するものであってはならない。また、その
厚さも、体重がかかると、穴がちゃぶれて、身体の部分
が、底面レベルに達するものであってはならない、通常
のふとんの約1〜3倍がよく、好適には、1.5〜2倍
がよい。即ち、7〜18cm厚がよい。
【0017】そして、本発明の床ずれ防止用具は、この
ように四角形でなければならない理由は、用具1の上に
載って、使用した場合に、腰や身体を動かしたことによ
り、弾性のある用具1が動いてしまわないようにするた
めである。従来の円形、環状形の用具では、簡単に動い
てしまう。四角形では、4隅或いは4角が、椅子や周り
のふとんに固定されて、動かない。
【0018】そして、本発明の床ずれ防止用具の構造
は、外層部が吸湿性で弾力性のある部材からなり、中心
層に所望の弾力性と固形性を有するプラスチック発泡層
を設けた断面構造を有するものである。そのような中心
層により、本発明の防止用具の構造が、保持されるよう
にする。更に、その構造は、外層部が、合成繊維ふとん
綿からなり、外表面が吸湿性の布で被われており、全体
が丸洗い可能にできる。更に、外層部を被う布は、疎水
性にして、丸洗いのときに、容易に乾燥できるようにす
ることも好適である。また、外層部の合成繊維ふとん
は、親水性樹脂のファイバ或いは不織布からなり、使用
時には吸水力が比較的に高いものであり、洗濯時には、
比較的に容易に乾燥できるものが好適である。
【0019】そして、中心に穴2を設ける。即ち、仰臥
位の場合では仙骨部に、側臥位では腸骨部に相当する位
置に、直径dが、尾てい骨を中心として、その周りの仙
骨部が、ベッド面或いはふとん面に、あたる領域に相当
するものにする。即ち、直径d=8〜16cmの穴2を
開けた合成繊維ふとん或いはマット1を作成した。穴2
は、通常、丸いものが好適である。また、これらの部分
がふとんの陥凹に相当するように位置と穴直径につい
て、最適な組合せを考えて、決めた。穴2の直径は、d
=8cm以下では、減圧効果が低く、d=16cm以上
では、逆に、皮膚が填まりこんでしまうと思われるの
で、このように、穴2の直径dの範囲を決めたものであ
る。また、d=10〜13cmの範囲が、より好適であ
る。尚、穴の直径dなどは、使用者の体格を考慮して、
適切に決めることができる。即ち、大きな体格の人に
は、大きい穴がよく、小さい体格の女性には、小さい穴
でよい。
【0020】本発明の床ずれ防止用具を構成する材料
は、前記のように、合成繊維綿の層を、吸湿性布で外被
したものが好適である。その合成繊維綿は、吸汗性で速
乾性の合成繊維で構成されるものが好適である。更に、
合成繊維綿を、キルテイングした構造がよく、更に、適
切な弾力性と固形性を有するように、合成繊維巻きわた
を外側層と、剛性を適切に得る芯わたのコア層との、3
層構造も好適である。合成繊維綿としては、ポリエステ
ル繊維、ナイロン繊維、ポリスチレン繊維などが、弾力
性と固形性を得る点で、好適である。これらの合成繊維
は、適度の吸湿性と速乾性を有することができる。ま
た、適切な弾力性と固形性を有するふとんになるよう
に、後記に説明するような3層構造のものも、好適であ
る。
【0021】この発明は、発明者の母82才(大正7年
3月20日生まれ)を、平成9年より脳梗塞により歩行
不能となり、座位は辛うじて可能だが、自力では寝返り
ができない状態である。そのような状態で、看護してい
たが、仙骨部の褥瘡が治らず、前記のような円座も試し
たが効果がなかった。円座では、車椅子でも、移動の際
に使用すると、路面の凹凸等で身体が不安定であった。
【0022】これに対して、本発明者は、床ずれ防止用
具に工夫を凝らし、本発明を完成させた。図1に示すよ
うな構造の床ずれ防止用具1を工夫し、母のために使用
した。それにより、上記のような床ずれの問題は完全に
消退し、以後、再発はなかった。また、実際に自ら、前
記のような円座を使用して寝てみたところ、痛みと身体
のズレで、とても眠れなかった。また、本発明の構造の
図1のごとき、床ずれ防止用具を使用して、寝てみたと
ころ、長年、持病の腰痛で長時間仰向けで眠れなかった
が、熟睡できた。従って、副次的には、腰痛症にも効果
があることが分かった。
【0023】図1では、本発明の床ずれ防止用具の構造
を示すが、更に、本発明の床ずれ防止用具1は、図2に
示すように、ふとん8の中に、填め込んで、使用する
と、大変に好都合である。即ち、これでは、図示のよう
に、本発明の四角形の床ずれ防止用具1を、ふとん8の
腰部が当る箇所に組み込んで使用する。すると、ちょう
ど、寝たときに、尾てい骨(または腰骨)が当る箇所
に、穴2が位置しており、本発明の床ずれ防止用具1は
ふとんの一部となって、尾てい骨(または腰骨)が当る
個所に床ずれの発生がなくなる。
【0024】次に、本発明の床ずれ防止用具1の内部構
造の1例を図3により説明する。即ち、本発明の床ずれ
防止用具1は、その中心層として、発泡プラスチック材
料層4を設け、調整された弾力性を有するようにする。
発泡プラスチック材には、発泡ウレタン、発泡スチレン
などの適切な弾性を有するものがよい。次に、その外側
層として、外側層3と5を設ける。これらは、上記のよ
うに、同じ材質で構成してもよいが、身体が当る上面外
側層3には、比較的に吸湿性の高いわたと布で構成し、
身体の当らない下面外側層5には、弾力性を調整するに
よい合成繊維わた或いは不織布などで構成して、本発明
の床ずれ防止用具1が変形しなく、ずれなく、くずれな
く、ちゃぶれない構造にすることは、好適である。ま
た、床ずれ防止用具1の厚さ又は高さhも適当に且つ十
分に弾力性を確保できるものにする必要がある。
【0025】即ち、本発明の床ずれ防止用具1は、以上
のような層状構造にするのが、より好適である。また、
本発明の床ずれ防止用具1は、図1に示すように、縦幅
1と横幅w2があり、各々、例えば、車椅子のサイズ
や、座り椅子のサイズや、ふとん8に組み込むサイズに
依存して、適宜に決めなければならない。
【0026】次に、図4は、本発明の床ずれ防止用具1
を、車椅子等に使用して、更に、背当て部分6にも、緩
衝陥没穴7を、背中の腰椎部が当る箇所に設けたものを
示す。即ち、図4に示すものは、車椅子に使用して、そ
の椅子面に1の四角形を当て、背当て長方形部分6は、
車椅子の背当て面にひもなどで固定して使用するための
ものである。穴7は、図示のように、縦に長い長円形の
ものであり、その部分に背中の腰椎部分に当り、骨に直
接にマット6が当らないようにしたものである。従っ
て、背当て部分6は、四角形の床ずれ防止用具1と角度
cを成しており、この角度cは調整できる。また、四角
形部分1と背当て部分6との結合部分9は、ファスナー
或いはマジックテープ、ホックなどで結合するものであ
る。
【0027】これは、図示のように、以上のような床ず
れ防止用具では、本発明の正面断面において、外層部が
比較的に吸湿性があり、弾力性のある部材からなり、中
心層に所望の弾力性と固形性を有するプラスチック発泡
層を設けたことと、平面断面が四角形であること、その
中心付近に、尾てい骨を中心として、その周りの仙骨部
があたる領域に相当する穴を設けたこととの相乗効果に
より、以上のような床ずれが生じ難い構造のものを提供
できた。
【0028】
【発明の効果】本発明の床ずれ防止用具は、図示のよう
な構成により、次のごとき技術的効果があった。即ち、
第1に、寝たきりの患者の褥瘡の問題を予防し、解消す
る床ずれ防止用具を提供する。第2に、同時に、腰痛持
ちの人にも、その痛さを感じないで、睡眠できる防止用
具を提供する。第3に、床ずれ防止用具では、臀部、腰
骨などの突出骨部分が、直接にふとんやマットに接触し
ないために、圧力、圧迫が、背中全体にかかり、集中し
ないため、床ずれができない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床ずれ防止用具を示す斜視図である。
【図2】本発明の床ずれ防止用具をふとんとして利用す
る場合の説明図である。
【図3】本発明の床ずれ防止用具の材質構造を示す断面
説明図である。
【図4】本発明の床ずれ防止用具を、車椅子等の背当て
に用いた斜視図である。
【符号の説明】
1 ふとん或いはマット 2 中央の穴 3 綿或いは合繊ふとん層 4 コア層(発泡弾
性材料層) 5 合繊ふとん或いは吸湿性ふとん層 6 背当てマット 7 背当てマットの
中心穴 d 穴の直径 w12
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月29日(2000.8.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寝たきり老人や脊
椎損傷者のために、床ずれ防止および腰痛症対策の用具
(本明細書では、床ずれ防止用具とする)に関する。即
ち、本発明は、寝たきり状態にある患者等の身体に対し
て、その褥瘡を防止すると同時にその発生したものを解
消でき、床ずれを管理でき、且つ、腰痛症を軽減し、防
止する床ずれ防止および腰痛症対策の用具に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】すなわち、臥位のみ、又は一日の大半を座
位で過ごす寝たきり老人や脊椎損傷者によって、床ずれ
は大きな問題であり、高齢化社会を迎えた現在、社会的
な問題ですらある。栄養などの全身状態の影響も大きい
が、局所の循環障害が最大の課題である。従来の頻繁な
***変換に頼る方法では、介護者への負担が多過ぎ、現
在用いられている円座(特開平11−235364号に
開示)では、むしろ床ずれの発生を助長するものであ
り、不適切である。更に、種々の床ずれ防止のマット、
マットレス、ベッドは、種々提案されている。例えば、
クッションの空気を入れ替えて床ずれ防止するものは、
例えば、特開平11−004856号に開示され、マッ
トレスの表面に通気孔を設け、そこからガスを放出させ
るものは、例えば、特開平08−357475号、特開
平07−141390号に開示される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】また、腰痛についても、それを軽減できる
用具が求められていた。即ち、人間の背骨は、本来、前
方後方に曲がっており、これを、生理的彎曲と称するよ
うに、腰椎は特に後方に曲がっており、通常の寝具は長
い時間寝ていると、この彎曲を保つことが難しいため、
朝起きると腰の痛みを感じるのである。このような腰痛
も、本発明により、解決したい。二次的な産物である
が、腰痛症は介護者にはつきものであり、併せて是非解
決したい課題である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、正面断面におい
て、外層部が吸湿性で弾力性のある部材からなり、中心
層に所望の弾力性と固形性を有するプラスチック発泡層
を設けた、平面断面が四角形であり、その中心付近に、
尾てい骨を中心として、その周りの仙骨部があたる領域
に、穴を設けたことを特徴とする床ずれ防止用具を提供
する。即ち、所定の弾力性と反発力を有しながら、吸湿
性を有する材質を用いて、褥瘡の生じる箇所に相当する
部分に、即ち、仰向けに寝ている場合に、仙骨部がくる
位置、即ち、尾てい骨の周りの仙骨が当る領域、また、
横向きに寝ている場合に、腰骨がくる領域に、患者の形
態に適合した適切な直径の穴を設けて、体重による圧迫
を避け得る構造にした。即ち、通常の場合、直径8〜1
6cmの穴を設けることにより、褥瘡の生じ易い領域
が、床に当らないようにしたものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】更に、更に、外層部は、合成繊維綿からな
り、外表面は吸湿性の布で被われており、全体が丸洗い
可能なものが好適である。また、合成繊維綿は、ある程
度弾力性があり、体重がかかってもつぶれないものがよ
く、例えば、ポリエステル繊維綿がよい。同時に、それ
は、吸汗であるが、速乾性があるものがよい。また、更
に、該四角形の一辺に、長方形の同様の断面構造の長方
形弾力体を、マジックテープやファスナーなどで、結合
し、それが背中に当るような構造であり、その長方形の
弾力体の中心線に沿って、仙骨部に相当する位置に、長
円形の穴を設けたことにより、車椅子用の床ずれ防止用
具を提供できる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】本発明の床ずれ防止用具は、例えば、図1
の斜視図に示すような構造であり、長方形或いは正方形
の四角形の外形を有し、この材質は、合成繊維綿または
マットで形成され、その詳細な構造は、後記するが、あ
る程度の弾力性を有する材料であればよく、通常、合成
綿やマット材料でよい。それらは、所望の弾力性と固形
性を有するものでなければならない。体重がかかって
も、穴がつぶれて、身体の一部が直接に、本発明の用具
の底面に接するものであってはならない。また、その厚
さも、体重がかかると、穴がつぶれて、身体の部分が、
底面レベルに達するものであってはならない、通常のふ
とんの約1〜3倍がよく、好適には、1.5〜2倍がよ
い。即ち、7〜18cm厚がよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】次に、本発明の床ずれ防止用具1の内部構
造の1例を図3により説明する。即ち、本発明の床ずれ
防止用具1は、その中心層として、発泡プラスチック材
料層4を設け、調整された弾力性を有するようにする。
次に、その外側層として、外側層3と5を設ける。これ
らは、上記のように、同じ材質で構成してもよいが、身
体が当る上面外側層3には、比較的に吸湿性の高いわた
と布で構成し、身体の当らない下面外側層5には、弾力
性を調整するによい合成繊維わた或いは不織布などで構
成して、本発明の床ずれ防止用具1が変形しなく、ずれ
なく、くずれなく、つぶれない構造にすることは、好適
である。また、床ずれ防止用具1の厚さ又は高さhも適
当に且つ十分に弾力性を確保できるものにする必要があ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 和子 神奈川県横浜市神奈川区子安通1−153 Fターム(参考) 3B096 AB05 AB07 AD06 AD07 4C040 AA01 GG03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦断面において、所望の弾力性と固形
    性を有する合成綿またはマットから成り、平面が四角形
    であり、その中心付近に、尾てい骨を中心として、その
    周りの仙骨部があたる領域に、穴を設けたことを特徴と
    する床ずれ防止用具。
  2. 【請求項2】 縦断面は、その外層部が吸湿性で速乾
    性の、弾力性のある合成綿からなり、そして、その中心
    層は、所望の弾力性と固形性を有する発泡プラスチック
    層である、3層構造であることを特徴とする請求項1に
    記載の床ずれ防止用具。
  3. 【請求項3】 該外層部は、合成繊維ふとん綿からな
    り、外表面は吸湿性の布で被われており、全体が丸洗い
    可能なことを特徴とする請求項2に記載の床ずれ防止用
    具。
  4. 【請求項4】 更に、該四角形の一辺に、長方形の同様
    の断面構造の長方形弾力体が更に、結合され、その長方
    形弾力体の中心線に沿って、腰椎部に相当する位置に、
    長円形の穴を設けたことを特徴とする請求項1或いは2
    に記載の床ずれ防止用具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010017340A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Yokohama Rubber Co Ltd:The 背面支持用エアーセルクッション
NL1038096C2 (nl) * 2010-07-09 2012-01-10 Technovas Medical B V Kussen.
WO2022180693A1 (ja) * 2021-02-24 2022-09-01 博和 加藤 疼痛の除去マット

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