JP2002010022A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2002010022A
JP2002010022A JP2000188712A JP2000188712A JP2002010022A JP 2002010022 A JP2002010022 A JP 2002010022A JP 2000188712 A JP2000188712 A JP 2000188712A JP 2000188712 A JP2000188712 A JP 2000188712A JP 2002010022 A JP2002010022 A JP 2002010022A
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JP2000188712A
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Tetsutsugu Ito
哲嗣 伊藤
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源、反射部材を備えた走査ユニットに光源
駆動用デバイスを搭載した回路基板を一体的に設けると
き、走査ユニットの小型化とデバイスの冷却効率の向上
を図る。 【解決手段】 キャリッジ31に、光源60とこれに対
向するようリフレクター12および第1反射ミラー8を
搭載する。リフレクター12と第1反射ミラー8の背面
側にインバータ80を搭載した回路基板62を配する。
回路基板62を第1反射ミラー8の傾斜に沿うように傾
斜した状態でキャリッジ31に取り付ける。走査ユニッ
ト13の移動に伴って生じる風が当たりやすい回路基板
62の端部に、インバータ80を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスキャナ装
置、複写機等の画像形成装置に供せられる画像読取装置
に関し、より詳しくは、キセノンランプやハロゲンラン
プ等の光源にて原稿台に載置された原稿を照射しなが
ら、原稿に対して相対的に移動して原稿を走査し、照射
された光の原稿からの反射光をCCD等の受光手段へ導
く画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スキャナ装置、複写機等の画像形成装置
では、原稿に光を照射しながら走査し、その反射光をC
CD等の光電変換素子により受光して、原稿画像を電子
データに変換する画像読取装置を備えている。この原稿
に光を照射するための光源として、ハロゲンランプ、キ
セノンランプまたは蛍光灯が用いられる。
【0003】このような画像読取装置にあっては、光源
とこれを駆動するインバータ等のデバイスを有する駆動
回路を一体的にして、走査ユニットとしている。これに
は、以下の2つの理由がある。まず、第1の理由とし
て、光源と駆動回路とを接続するケーブルを廉価にする
ためである。すなわち、キセノンランプや蛍光灯といっ
た高電圧で駆動する光源を一体的に保持した走査ユニッ
トが、ワイヤ等を利用した移動手段によって移動しなが
ら原稿を走査する場合、駆動回路を画像読取装置内の所
定の位置に固定して、駆動回路と光源とをケーブルで連
結する必要がある。そのため、ケーブルは、走査ユニッ
トの往復移動の繰り返しに伴って屈曲されるので、この
屈曲に対して曲げ強度の高いものが要求される。さら
に、光源の立ち上がり時の数千ボルトの高電圧に耐え得
る耐電圧のものが要求される。したがって、ケーブルが
非常に高価となる。しかし、走査ユニットに一体的に駆
動回路を設けると、光源と駆動回路とを繋ぐケーブルは
耐強度と耐電圧の両方を満足する必要がなくなるので、
ケーブルが廉価になる。
【0004】第2の理由として、ユニット化すること
で、メンテナンス作業の簡易性や故障時の交換性を向上
させることができる。このことは、走査ユニットが移動
手段により原稿に対して移動して走査するように画像読
取装置を構成した場合、あるいは静止した走査ユニット
に対して原稿を搬送ローラ等で移動させて走査するよう
に画像読取装置を構成した場合に当てはまる。
【0005】上記のように、光源とその駆動回路を一体
的にして走査ユニットを構成した技術が、例えば特開平
6−308627号公報および特開平9−93399号
公報に開示されている。
【0006】前者の公報の走査ユニットでは、上記の第
1の理由により、原稿からの反射光をCCDに導くミラ
ーと光源とを保持したキャリッジに、インバータを搭載
している。インバータは、光源の照射方向とは反対側で
あるキャリッジの背面側に配置され、光源とミラーとイ
ンバータが一体的に移動するようになっている。
【0007】また、後者の公報の走査ユニットでは、光
源と、これを駆動するインバータと、光源の光量を検知
する検知手段と、光量を調整する調光手段とを同一回路
基板上に一体的に構成して、キャリッジによって保持し
ている。これにより、ケーブルを廉価にするといった課
題を解消するとともに、ケーブル等の部品の削減による
装置の小型化、軽量化、組立工数の低減を図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】駆動回路を走査ユニッ
トに一体化する際に、走査ユニットが往復移動する移動
方向(往復動方向)に大型化すると、その分画像読取装
置も移動方向に対して大型化するので、それぞれの部材
の配置を考慮して大型化しないように抑制することが必
要となる。
【0009】しかしながら、前者の公報の走査ユニット
では、インバータを直方体状に形成して光源の背面側に
水平に配置しているために、インバータ下方および原稿
からの反射光を偏向する反射部材の背面側に使用されな
い無駄な空間が生じている。すなわち、水平に配置した
ことにより、走査ユニットはその移動方向に大型化して
しまう。
【0010】一方、後者の公報の走査ユニットの場合、
インバータを搭載した回路基板に光源が一体的に支持さ
れているので、走査ユニットは移動方向に大型化するこ
とはない。
【0011】ところで、インバータ等のデバイスを有す
る駆動回路により駆動される光源は、一般的にハロゲン
ランプ等の大発光量の光源と比較して発光光量が少ない
ため、CCDでの読み取りが適切に行われないといった
問題が生じる。CCDに導かれた原稿からの反射光が弱
いとき、CCDにおいて適切に読み取れるようにするに
は、以下のような手法がある。第1の手法は、光源のワ
ット数を大にして、原稿からCCDへの反射光量を増大
する方法である。第2の手法は、光源から照射される光
には、原稿に直接向かう光だけではなく、原稿以外に向
かう光もあるので、この原稿に向かわない光を原稿の読
取領域に向かうように反射部材によって反射させて、原
稿からCCDヘの反射光量を増大する方法である。第3
の手法は、より高感度のCCDを用いることである。
【0012】第3の手法に関しては、高価な高感度のC
CDを用いなければならない。したがって、画像読取装
置のコストが増大することになるので、第1の手法また
は第2の手法が設計上選択されることになる。
【0013】また、駆動回路のデバイスは、作動中に発
熱するので、冷却が必要となる。例えば、後者の公報の
走査ユニットにおいては、回路基板の同一面上に光源お
よびトランス等のデバイスが搭載され、キャリッジによ
って囲まれているため、走査ユニットが移動しても、温
度の低い空気が回路基板に流れ込まず、冷却されにく
い。しかも、回路基板の一部が反射ミラーの背面側に位
置するように回路基板は設けられているので、回路基板
上のデバイスは光源や反射ミラーに囲まれた澱み部分に
位置することになる。そのため、走査ユニットが移動し
ても、デバイスには空気が当たりにくく、冷却が効率よ
く行えない。
【0014】したがって、駆動回路に設けたデバイスか
らの放熱性が悪いと、駆動回路の作動が不安定となり、
デバイスの故障の原因ともなる。このような走査ユニッ
トに対して、反射光量を増大させるために第1の手法を
適用した場合、光源の発熱量も増大するので、デバイス
の温度が上昇し、駆動回路を安定して駆動し難くなると
いった問題が生じる。また、第2の手法を適用した場
合、反射部材は光路を挟んで光源と反対側に配置される
ため、光源と反射ミラーと反射部材とによって駆動回路
のデバイスが囲まれて、澱みとなる傾向を一層強めてし
まい、駆動回路のデバイスの冷却を更に妨げることにな
る。
【0015】本発明は、上記に鑑み、走査ユニットの小
型化、特に移動方向での小型化を図るとともに、回路基
板に搭載されたデバイスの冷却を効率よく行うことがで
きる画像読取装置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、原稿を照射する光源、該光源に反射面を対向させ
て傾斜して配された反射部材および光源駆動用のインバ
ータ、トランス等のデバイスを搭載した回路基板を走査
ユニットに一体的に設けるとき、走査ユニットの空いた
空間で、しかも外部に面した空間に回路基板を配して、
走査ユニットの小型化を図りながら、走査ユニットの移
動に伴ってデバイスを効率よく冷却するものである。
【0017】そこで、光源に対向して配置された反射部
材の反射面とは反対側の背面側に空いた空間が存在する
ことに着目した。しかも、反射部材は、走査ユニットが
往復移動する移動方向に対して傾斜した状態で設置され
ており、その背面側は光路とは離れた位置にある。その
ため、この空間には光学関係の部材が設けられることは
ないので、使用されない空間である。なお、反射部材
は、例えば光源から出射された光を原稿に反射するリフ
レクター、あるいは原稿から反射された光をCCD等の
受光手段に導く反射ミラー等である。したがって、この
空いた空間に回路基板を配置すれば、回路基板を配置す
るための空間を新たに確保する必要がなくなり、走査ユ
ニットの寸法を大きくする必要がなくなり、小型化を図
れる。また、この空間はキャリッジの外面側でもあるの
で、外部に面することになり、走査ユニットが移動する
ときに風が当たり、デバイスの冷却にも適している。
【0018】そして、上記の空間に回路基板を配置する
とき、反射部材の傾斜に合わせて同じ方向に傾斜させた
状態、あるいは反射部材に対してさらに傾斜した状態、
例えば移動方向に対して直角の状態で走査ユニットのキ
ャリッジに取り付けるとよい。すなわち、回路基板を傾
斜させることによって、移動方向における回路基板の占
める長さが、移動方向に平行に配置する場合に比べて短
くなり、走査ユニットの小型化に大いに寄与する。ま
た、回路基板に当たる風の流れが回路基板に沿うように
なるので、デバイスに風がよく当たり、冷却効率が高ま
る。このとき、デバイスを風の流れ方向の下流側に配置
しておけば、風速が増して、さらに冷却効率が高まる。
そのため、デバイスは回路基板の端部に配置しておく。
【0019】ここで、回路基板の外面側にデバイスを配
置すれば、走査ユニットの移動に際して風が当たり、よ
く冷却できる。しかし、回路基板の内面側、すなわち反
射部材と対向する側にデバイスを配置してもよい。この
ように配置すれば、デバイスは回路基板によって隠さ
れ、外部に露出しなくなるので、組立作業時に他の部材
等が接触することによってデバイスが破損するといった
危険性を減らすことができる。この場合、反射部材ある
いはキャリッジと回路基板との間に冷却用空間を設け
て、風が流れ込むようにしておけば、デバイスの冷却も
行える。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の画像読取装置は、画像形
成装置、例えばディジタル複写機に備えられたものであ
る。まず、図1にディジタル複写機の主要部の概略構成
を示す。このディジタル複写機は、大きく分けて画像読
取装置としてのスキャナ部1とレーザプリンタ部2とか
ら構成されている。スキャナ部1は、透明ガラスからな
る原稿台としてのコンタクトガラス3と、コンタクトガ
ラス3上へ自動的に原稿を供給搬送するための両面対応
自動原稿送り装置(RADF:Reversing Automatic Doc
ument Feeder)4と、コンタクトガラス3上に載置され
た原稿画像を走査して読み取るための画像読取ユニッ
ト、つまリスキャナユニット5とから構成されている。
【0021】RADF4は、図示しない原稿トレイ上に
複数枚の原稿をセットしておき、これらセットされた原
稿を1枚ずつ自動的にスキャナユニット5のコンタクト
ガラス3上へ給送する装置である。また、RADF4
は、オペレータの選択に応じて原稿の片面または両面を
スキャナユニット5で読み取ることができるように、片
面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、
搬送経路切り換え手段、各経路を通過する原稿の状態を
把握し管理するセンサ群、および制御部等から構成され
ている。なお、RADF4については、従来から多くの
技術が開示され、また多くのものが商品化されているの
で、詳細な説明は省略する。また、本実施形態において
は、RADF4を備えた画像読取装置とされているが、
必ずしもこのRADF4は必要ではない。
【0022】スキャナ部1は、コンタクトガラス3上の
原稿画像を光学的に読み取るものであって、読み取られ
た原稿画像の光信号を電気信号に変換して画像データと
し、この画像データに対して所定の画像処理が施され
る。
【0023】スキャナ部1を構成するスキャナユニット
5は、原稿を照射するランプリフレクタアセンブリ6
と、原稿からの反射光を受光して電気的画像信号に変換
する光電変換素子(CCD:Charge Coupled Device)
7と、原稿からの反射光を反射してCCD7に導く第1
〜第3反射ミラー8、9、10と、原稿からの反射光を
CCD7上に結像させるための光学レンズ11とから構
成される。ここで、ランプリフレクタアセンブリ6、第
1反射ミラー8および光源から出射された光を原稿に向
けて反射するリフレクター12は、第1走査ユニット1
3に搭載されて一体的に移動可能とされ、第2、第3反
射ミラー9、10は、第2走査ユニット14に搭載され
て一体的に移動可能とされ、各ユニット13、14を連
動して移動させる移動手段が設けられている。
【0024】そして、スキャナ部1では、RADF4と
スキャナユニット5との関連した動作により、コンタク
トガラス3上に読み取るべき原稿を順次載置しながら、
コンタクトガラス3の下面に沿ってスキャナユニット5
を走査移動させて原稿画像を読み取るように構成されて
いる。特に、第1走査ユニット13は、コンタクトガラ
ス3に沿って図1において左から右、すなわち副走査方
向に一定速度Vで走行する。また、第2走査ユニット1
4は、第1走査ユニット13の速度Vに対してV/2の
速度で同一方向に平行に走行する。これにより、コンタ
クトガラス3上に載置された原稿の画像を1ライン毎に
順次CCD7へと結像させて、画像を読み取ることがで
きる。
【0025】スキャナユニット5にて読み取られて得ら
れた原稿画像の画像データは、図示しない画像処理部へ
送られ、各種処理が施された後、この画像処理部のメモ
リに一旦記憶される。そして、出力指示に応じてメモリ
内の画像を読み出して、レーザプリンタ部2に転送して
記録用紙上に画像形成される。
【0026】レーザプリンタ部2は、画像を形成するた
めの記録用紙の搬送系、レーザ書き込みユニット20お
よび画像を形成するための電子写真プロセス部21を備
えている。
【0027】レーザ書き込みユニット20には、図示し
ない半導体レーザ光源、ポリゴンミラーおよびfθレン
ズ等が内蔵されている。半導体レーザ光源は、メモリか
ら読み出した画像データまたは外部の装置から転送され
てきた画像データに応じてレーザ光を出射する。このレ
ーザ光は、ポリゴンミラーによって等角速度偏向され、
さらにfθレンズによって電子写真プロセス部21の感
光体ドラム22上で等速度で移動するように補正され
る。
【0028】電子写真プロセス部21は、周知のものか
らなっており、感光体ドラム22の周囲に配された帯電
器、現像器、転写器、剥離器、クリーニング器および除
電器等を備えている。
【0029】記録用紙の搬送系は、画像形成を行うため
の電子写真プロセス部21の転写器が配置された転写位
置に記録用紙を搬送する搬送部23と、この搬送部23
に記録用紙を送り込むためのカセット給紙装置24また
は必要なサイズの記録用紙を適宜給紙するための手差し
給紙装置25と、転写後の記録用紙に形成された画像、
すなわちトナー像を定着するための定着器26と、定着
後の記録用紙の裏面に再度画像を形成するために記録用
紙を再供給するための再供給経路27とを備えている。
【0030】また、定着器26の下流側には、画像が記
録された記録用紙を受け取り、この記録用紙に対してソ
ート、ステープル処理等の所定の処理を施す後処理装置
28が配置されている。
【0031】上記構成のレーザプリンタ部21におい
て、メモリから読み出された画像データに応じてレーザ
書き込みユニット20から出射されるレーザ光線によっ
て、感光体ドラム22の表面上に静電潜像が形成され、
トナーにより可視像化されたトナー像は、多段給紙ユニ
ットにおけるいずれかのカセット給紙装置24または手
差し給紙装置25から搬送された記録用紙の表面上に静
電転写され、定着される。このようにして画像が形成さ
れた記録用紙は定着器26から後処理装置28内へと搬
送される。
【0032】ここで、スキャナユニット5における移動
手段を図2〜8に基づいて詳細に説明する。図2に示す
ように、第1走査ユニット13および第2走査ユニット
14は、スキャナ筺体(図中2点鎖線で示す)30に移
動自在に支持され、第2走査ユニット14は第1走査ユ
ニット13の復動方向側に配されている。第1走査ユニ
ット13および第2走査ユニット14のそれぞれのキャ
リッジ31、32の長手方向(走査方向)の両端部底側
に球面状のスライダー33(図3、7参照)が形成さ
れ、各スライダー33がスキャナ筺体30の側壁に設け
られた第1ガイド手段34および第2ガイド手段35上
に載置され、各走査ユニット13、14は摺動自在とさ
れる。なお、第1ガイド手段34は、第1走査ユニット
13に対応し、第2ガイド手段35は、第2走査ユニッ
ト14に対応しており、各ガイド手段34、35は、ス
キャナ筺体30の前後側壁に副走査方向(往復動方向)
に沿って固定されたガイドレールからなる。
【0033】スキャナ筺体30の背面側には、第1走査
ユニット13および第2走査ユニット14の移動のため
の駆動源であるステッピングモータ36が取り付けられ
ている。ステッピングモータ36の出力軸には出力ギヤ
37が取り付けられ、この出力ギヤ37は、スキャナ筺
体30の側壁に固設された回転軸に回転自在に支持され
たギヤプーリー38(ギヤとプーリーが一体成形されて
いる)のギヤ部に係合される。
【0034】そして、スキャナ筺体30の前後側壁間に
は、駆動軸39が図示しない軸受を介して回転自在に支
持されている。この駆動軸39には、プーリー40と前
後一対のワイヤ駆動プーリー41が固定されている。駆
動軸39のプーリー40とギヤプーリー38のプーリー
部との間には、タイミングベルト42が巻き掛けられて
いる。駆動軸39のワイヤ駆動プーリー41にはワイヤ
43が巻き掛けられ、ワイヤ43の一端がスキャナ筐体
30の底部に配設された第1の固定部44に固定され、
その他端がスキャナ筐体30の往動側側壁に配設された
第2の固定部45に張力付与用の引っ張りバネ46を介
して固定されている。
【0035】このワイヤ43は、第1の固定部側から順
次、第2走査ユニット14に回転自在に設けられた2連
プーリー47の内側プーリー、駆動軸39のワイヤ駆動
プーリー41、スキャナ筐体30の側壁に回転自在に設
けられた固定プーリー48、第2走査ユニット14に取
り付けられた2連プーリー47の外側プーリー、補助プ
ーリー49に巻き掛けられて、第2の固定部45の引っ
張りバネ46に連結されている。
【0036】また、ワイヤ43は、ワイヤ駆動プーリー
41に多数回巻き掛けられている。第1走査ユニット1
3および第2走査ユニット14が往動方向あるいは復動
方向に移動した際でも、このワイヤ43が多数回巻き掛
けられた部分のうち一部は、ワイヤ駆動プーリー41に
巻かれたままであり、駆動源からの駆動力がワイヤ43
に的確に伝達できるように構成されている。
【0037】第1の固定部44には、スキャナ筐体30
の底壁を切り起こして切起片50が形成されており、こ
れにワイヤ43の端部に取り付けた固定金具がビスによ
り固定されて、ワイヤ43の端部を固定するように構成
されている。また、第2の固定部45では、ワイヤ43
の端部に取り付けた固定金具にバネ46の一端が係合さ
れ、スキャナ筐体30の側壁に形成された切曲片51に
バネ46の他端が係止されている。ワイヤ43の端部を
バネ46を介して係止するにあたって、補助プーリー4
9が、スキャナ筐体30の底面から上面側に向けてワイ
ヤ43を曲げることにより、バネ46を斜めに取り付け
ることが可能になって、スキャナ筐体30が副走査方向
に大型化するのを防止している。
【0038】上記のように巻き掛けられたワイヤ43に
対して、ワイヤ駆動プーリー41と2連プーリー47と
の間の部分において、第1走査ユニット14はワイヤ固
定手段によってワイヤ43に固定される。
【0039】以上のように構成することにより、ステッ
ピングモータ36が正転または逆転すると、第1走査ユ
ニット13および第2走査ユニット14は、両ガイド手
段34、35に案内されて、往動方向あるいは復動方向
に2:1の速度比で同期して移動する。
【0040】次に、第1走査ユニット13の第1実施形
態の構造について詳細に説明する。図3、4に示すよう
に、第1走査ユニット13のキャリッジ31には、光源
としての低発熱ランプであるキセノンランプ60、この
光源60からの光を原稿に向かって反射するリフレクタ
ー12、第1反射ミラー8、原稿Gからの反射光を所定
の範囲に限定して第1反射ミラー8に導くためのスリッ
ト61、光源駆動用のデバイスを搭載した回路基板6
2、キャリッジ31をワイヤ43に固定するためのワイ
ヤ固定手段、スライダー33等が一体的に設けられてい
る。
【0041】キセノンランプ60は、図5に示すよう
に、ランプ管内壁面に蛍光体が塗布されている部分と蛍
光体の塗布されない部分があり、蛍光体の塗布されない
部分によりアパーチャ63が形成されている。このアパ
ーチャ63は、キセノンランプ60の発生光量がハロゲ
ンランプ等に比して少ないので、光を有効に使用できる
ように光の出射範囲を絞るためのものである。また、キ
セノンランプ60の長手方向の一端には、回路基板62
から電力を供給するための高圧ケーブル64が接続され
ている。
【0042】図3に示すように、このキセノンランプ6
0は、キャリッジ31の上面に搭載され、その長手方向
の両端部をランプホルダ65、66によって保持されて
いる。背面側のランプホルダ65は、キャリッジ31に
突設され、キセノンランプ60の高圧ケーブル64が接
続されていない側の端部が、ランプホルダ65の窪みに
嵌め込まれる。前面側のランプホルダ66は、長手方向
に移動自在にキャリッジ31に支持され、キセノンラン
プ60の高圧ケーブル64が設けられている側の端部
が、図6に示すランプホルダ66の窪みに嵌め込まれ
る。このランプホルダ66の下部に形成されたスライド
用突起67が、キャリッジ31のスライドガイドに挿入
されることにより、長手方向に移動可能とされる。そし
て、キセノンランプ60を適切に保持できる位置におい
て、ビス用通孔68に挿入されたビスがキャリッジ31
のビス穴にねじ込まれて、ランプホルダ66はキャリッ
ジ31に固定される。
【0043】第1反射ミラー8は、反射面が復動方向に
向くようにキャリッジ31の裏面側に傾斜した状態で配
され、第1反射ミラー8の両端が、キャリッジ31の長
手方向両端に下方に向かって突設された一対の保持片7
0によって保持されている。第1反射ミラー8の上方に
位置するキャリッジ31の底面にスリット61が形成さ
れており、スリット61の長手方向の長さは、第1反射
ミラー8の長手方向の長さよりも小さくされている。
【0044】リフレクター12は、キセノンランプ60
から出射される光の一部を原稿Gのスリット61に対向
する部分に向かって反射するように傾斜した状態で配置
されている。すなわち、リフレクター12は、キセノン
ランプ60に対向してスリット61を挟んでキャリッジ
31の往動側に配置され、リフレクター12の反射面の
法線が往復動方向に垂直な面の法線に対してコンタクト
ガラス側を向くようにリフレクター12の傾斜角度が設
定されている。そして、リフレクター12は、キセノン
ランプ60に対向して形成されたキャリッジ31の上段
部71にビス72によって固定され、リフレクター12
の長手方向の長さは、スリット61および第1反射ミラ
ー8の長手方向の長さよりも大きくされている。
【0045】このキセノンランプ60からの光は、図4
に示すように、コンタクトガラス3上に載置された原稿
Gを照射する。ここで、キセノンランプ60から出射さ
れる光のうち斜め上に向かう光(図4において粗ハッチ
ングで示す直接照射光)は、直接コンタクトガラス3に
入射して原稿Gを照射する。また、キセノンランプ60
から出射される光のうちコンタクトガラス3に対して入
射角の大きい光(図4において密ハッチングで示す間接
照射光)は、リフレクター12によりー旦反射されて、
コンタクトガラス3に入射して原稿Gを照射する。
【0046】原稿Gからの反射光は、キセノンランプ6
0とリフレクター12との間を通過し、スリット61を
通過した後、第1反射ミラー8により、第2反射ミラー
9から第3反射ミラー10、光学レンズ11を経てCC
D7の受光面上に結像するように、第2反射ミラー9に
向かって反射される。
【0047】ここで、キセノンランプ60のアパーチャ
63から出射された光には、上述したように、スリット
61の幅Sに対応した原稿G上の領域(以後、読取領域
と称する)に、直接的に照射される直接照射光と、リフ
レクター12で反射されて間接的に読取領域に照射され
る間接照射光とがある。読取領域では、この直接照射光
と間接照射光の両方により照射される。これにより、読
取領域の光量分布は、図4中のグラフに示すように、ほ
ぼ台形状になる。
【0048】ところで、読取領域の光量分布は、キセノ
ンランプ60のアパーチャ63の開口幅、キセノンラン
プ60の円周上でのアパーチャ63の位置およびキセノ
ンランプ60とリフレクター12との相互距離により変
化するが、本実施形態では、原稿浮きがない場合の往復
動方向での読取領域内において、照射する光のピーク光
量値に対する最低光量値の比率が90%以上となるよう
に設定されている。すなわち、原稿Gの浮きがない状
態、言い換えれば原稿Gをコンタクトガラス3に密着さ
せた状態のとき、往復動方向での読取領域内において、
図4に示すように、読取領域の中央部Bcに生じるピー
ク光量値に対する読取領域の端部Be1、Be2に生じ
る最低光量値の比率が、ピーク光量値を100%とした
ときに90%以上になるように設定されている。
【0049】この設定は、キセノンランプ60として、
その総発光光量が所定値であるものを使用すると共に、
キセノンランプ60におけるアパーチャ63の開口幅
(図5参照)を所定の値にし、かつスリット61の幅S
を往復動方向において例えば6mmとし、さらに直接照
射光と間接照射光との光量バランスをとることによっ
て、実現することができる。
【0050】しかしながら、実際の読取領域での光量分
布は、これら各要素の設定値に対する加工精度ばらつ
き、組立精度ばらつき等が影響し、必ずしも読取領域の
中央部Bcにてピーク光量値が得られるとは限らない。
また、読取領域において実際の原稿Gの読み取りを行っ
ている位置は中央部Bcであることや、何らかの影響で
読取位置が読取領域の中央部Bcから往復動方向へずれ
た場合でも、中央部Bcをピーク光量値にしておけば読
取位置での光量低下による悪影響は少なくてすむ。した
がって、この中央部Bcの光量を常にピーク光量値にし
ておくことが望ましい。
【0051】そこで、上述のようにリフレクター12
が、読取領域の中央部の光量を高くするために設けられ
る。これにより、キセノンランプ60の総光量の有効利
用、読取領域での光量分布の調整の簡素化、原稿Gのエ
ッジが影となって読み込まれることの防止等といった効
果が得られる。
【0052】そして、図3に示すように、キャリッジ3
1は、長手方向の両端部でワイヤ固定手段によりワイヤ
43に固定されている。このワイヤ固定手段を図7、8
に示す。キャリンジ31の両端部には貫通孔72がそれ
ぞれ形成されており、貫通孔72の下方にワイヤ固定手
段がそれぞれ設けられている。ワイヤ固定手段は、ワイ
ヤ保持板73、ワイヤ固定板74およびワイヤ固定ビス
75により構成され、ワイヤ保持板73とワイヤ固定板
74との間にワイヤ43が挟み込まれる。
【0053】図8に示すように、ワイヤ保持板73は、
固定ビス75によりキャリッジ31の下面に取り付けら
れている。ワイヤ保持板73の上側にワイヤ固定板74
が配され、ワイヤ固定板74の折曲部76がワイヤ保持
板73の切欠77に係合される。また、ワイヤ固定板7
4に小孔が形成され、ワイヤ保持板73にねじ孔が形成
されており、ワイヤ固定ビス75が小孔に挿通されてワ
イヤ保持板73にねじ込まれる。
【0054】このワイヤ保持板73上にワイヤ43を載
せて、貫通孔72からワイヤ固定板74を降ろしてワイ
ヤ43を挟む。そして、ワイヤ固定ビス75を上方から
ねじ込んで、ワイヤ保持板73に対してワイヤ固定板7
4を固定すると、ワイヤ43がキャリッジ31に固定さ
れる。このとき、ワイヤ固定板74の折曲部76がワイ
ヤ保持板73の切欠77に嵌め込まれるので、ワイヤ固
定ビス75によりワイヤ固定板74をワイヤ保持板73
に締め付ける際に、ワイヤ固定板74がずれることがな
くなり、ワイヤ43の位置がずれることを防げる。さら
に、ワイヤ固定板74の折曲部76にワイヤ43が接触
することによって、ワイヤ43の位置を規定することが
できる。上記の取付作業は貫通孔72を通して行うこと
ができるので、キャリッジ31をスキャナ筺体30にセ
ットした状態で取付作業が可能となる。
【0055】第1走査ユニット13はワイヤ固定手段に
よりワイヤ43に固定され、第2走査ユニット14は2
連プーリー47を介してワイヤ43と連結されており、
各走査ユニット13、14にステッピングモータ36か
らの駆動力がワイヤ43を介して伝達される。したがっ
て、ステッピングモータ36の正逆転により、往動方向
に移動して原稿Gを走査し、復動方向に移動してホーム
ポジションに戻る。この往動方向への移動のときに、キ
セノンランプ60が、回路基板62に搭載されたデバイ
スによって駆動されて発光する。
【0056】ここで、キセノンランプ60を駆動するた
めに回路基板62には、図9に示すように、キセノンラ
ンプ60を点灯させるインバータ80、インバータ80
に高電圧を供給するトランス81等のデバイスと、キセ
ノンランプ60の高圧ケーブル64やスキャナ部1内に
設けられた制御回路82のフレキシブルなケーブル83
を接続するためのコネクタ84とが搭載されている。こ
れらデバイスはキセノンランプ60を駆動する際に発熱
する。また、図10に示すように、第1走査ユニット3
1の走査速度が増大するほどキセノンランプ60の光量
をより大とする必要があり、キセノンランプ60の光量
を大にすると、インバータ80の発熱量が増大する。な
お、図11に示すように、回路基板62にインバータ用
の放熱板85を設ける場合は、キセノンランプ60の光
量が大となる、すなわち第1走査ユニット13の走査速
度が比較的速い場合である。第1走査ユニット13の走
査速度が比較的低い場合には、放熱板85は設けられな
い。
【0057】そして、インバータ80に発生した熱を放
熱させないと、回路基板62上でインバータ80を形成
する電子部品等の温度が上昇し、インバータ80が誤動
作して原稿Gの露光量が不適切になり、CCD7での読
取データが不適切になったり、インバータ80等のデバ
イスが破損して回路基板62を交換しなければならなく
なるといった問題が発生する。したがって、インバータ
80等のデバイスに発生する熱を効率よく放熱させるこ
とが望まれる。
【0058】また、第1走査ユニット13の往復動方向
の寸法が大きくなると、スキャナユニット5もその分大
型化するので、第1走査ユニット13の往復動方向にお
ける寸法を低減することが望まれる。
【0059】そこで、第1走査ユニット13に必須の部
品である光源のキセノンランプ60、リフレクター1
2、スリット61、第1反射ミラー8の配置に影響を与
えることなく、また原稿Gを照射する光や原稿Gからの
反射光を遮ることなく、回路基板62を配置するには、
これらの必須部品の周囲に回路基板62の配置に利用で
きる空間が有るかどうかを検討してみる。図12は、キ
セノンランプ60、リフレクター12、スリット61、
第1反射ミラー8、キャリッジ31を備えた第1走査ユ
ニット13において、どのような場所が回路基板62の
配置に利用できる空間となるのかを示している。
【0060】この第1走査ユニット13において、空き
空間となるのは空間S1、空間S2、空間S3である。
空間S2に関して、光路を避けて回路基板62を配置す
るためには、第1走査ユニット13の往復動方向にほぼ
平行にしか配置できず、第2走査ユニット14との間隔
をとらなければならず、その分スキャナユニット5が往
復動方向に大型化する。空間S3に関しては、キセノン
ランプ60の光出射側の背面側に回路基板62を配置で
きるが、往復動方向にほぼ平行にしか配置できず、第1
走査ユニット13が往復動方向に長くなり、スキャナユ
ニット5が大型化する可能性がある。空間S1に関して
は、リフレクター12の反射面の背面側、第1反射ミラ
ー8の反射面の背面側およびリフレクター12と第1反
射ミラー8との間に、回路基板62を配置できることが
わかる。したがって、この空間S1が、回路基板62を
配置するのに適している。なお、空間S1に回路基板6
2を配置するに際して、回路基板62上のデバイスの放
熱性、第1走査ユニット13をスキャナユニット5に対
して着脱する際の回路基板62の損傷等を考慮する必要
がある。
【0061】そこで、第1実施形態の第1走査ユニット
13では、図3、4に示すように、回路基板62は、リ
フレクター12および第1反射ミラー8の背面側に、こ
れらの反射部材の傾斜に合わせて、特に第1反射ミラー
8の傾斜に合わせて同じ側に傾斜させて、長手方向の中
央域に位置するように配される。また、回路基板62の
上端は上段部71の往動方向側の端部の下方に位置し、
下端は第1反射ミラー8の背面で、第1反射ミラー8よ
りも下方に突出しないような位置にある。そして、回路
基板62は、キャリッジ31を延設した延伸部86およ
び上段部71に固定ビス87により固定される。このよ
うに回路基板62を第1走査ユニット13の往動方向の
外面側に一体的に配置することにより、第1走査ユニッ
ト13の往復動方向での大型化を抑制し、回路基板62
上のデバイスの放熱効果を高めるように構成される。
【0062】ここで、回路基板62に搭載されるデバイ
スの第1態様として、図13に示すように、リフレクタ
ー12および第1反射ミラー8のそれぞれの背面側であ
って、第1反射ミラー8に沿って同じ側に傾斜するよう
に、回路基板62が配置され、この回路基板62のキャ
リッジ31に対向する内面側とは反対の外面側に、イン
バータ80が配されている。インバータ80は、回路基
板62の外面のほぼ中央に回路基板62に対してほぼ直
角となるように実装され、インバータ80に放熱板85
が密着するように取り付けられている。
【0063】第2態様として、図14に示すように、回
路基板62の配置は同じであり、回路基板62の外面
に、リフレクター12に近い上端側である往動方向側の
端部にインバータ80が配され、インバータ80は、そ
の脚が折り曲げられることにより、斜め下に向かって回
路基板62に対して平行とされ、回路基板62との間に
所定の間隙が形成される。
【0064】第3態様として、図15に示すように、回
路基板62の配置は同じであり、回路基板62の外面
に、第1反射ミラー8に近い下端側である復動方向側の
端部にインバータ80が配され、インバータ80は、そ
の脚が折り曲げられることにより、斜め上に向かって回
路基板62に対して平行とされ、回路基板62との間に
所定の間隙が形成される。
【0065】一方、上記の各態様に対する比較例1とし
て、図16に示すように、回路基板62が往復動方向に
沿ってコンタクトガラス3およびキャリッジ31の上段
部71と平行になるように配置され、回路基板62の下
面の往動方向側の端部に、インバータ80が略直角にな
るように実装される。そして、放熱板85がインバータ
80に密着するように取り付けられている。比較例2と
して、図17に示すように、回路基板62は比較例1と
同じように配置され、回路基板62の下面の往動方向側
の端部に、インバータ80が回路基板62に対して平行
になるように実装される。
【0066】なお、上記のように、回路基板62を第1
反射ミラー8の背面側に設置する理由は、光路を遮らな
いようにするためである。また、キャリッジ31の上段
部71を延伸させて、上面側(コンタクトガラス側)で
はなく背面側に配置すれば、回路基板62がコンタクト
ガラス3を通して見えることはなく、回路基板62が見
えることによる装置の品位の低下を防止でき、使用者が
不安感を抱くのをなくすことができる。
【0067】ここで、各態様と各比較例とを対比する。
まず、寸法について見ると、第1〜第3態様の第1走査
ユニット13では、その往復動方向の寸法L1が、各比
較例の第1走査ユニット13での寸法L2よりも小さく
なっている。なお、高さ寸法H1は同じである。また、
第2、第3態様のようにインバータ80を回路基板62
に沿うように取り付けると、図14、15に斜線で示す
第1走査ユニットの下方の無駄になっていた空間を低減
できる。
【0068】すなわち、本実施形態の第1走査ユニット
13の構造において、必須の部品である光源60、リフ
レクター12、スリット61、第1反射ミラー8の配置
に影響を与えることなく、また原稿Gを照射する光やC
CD7に向かって反射される光を遮ることなく、第1走
査ユニット13をその往復動方向に小型化することがで
きる。
【0069】これにより、第1走査ユニット13が往動
方向に移動してスキャナユニット5の端部まで達したと
き、図12に示すようにスキャナユニット5の壁面を第
1走査ユニット13側に可及的に寄せることができ、往
復動方向においてスキャナユニット5を小型化できる。
【0070】次に、第1走査ユニット13が往復移動す
る際のデバイスの放熱に関して、比較する。図18〜2
0に示すように、第1〜第3態様の第1走査ユニット1
3では、回路基板62が往復動方向に対して傾斜して配
置されているので、第1走査ユニット13が往動方向に
移動すると、回路基板62は移動方向の前面側となる。
そのため、空気W1が回路基板62の傾斜に沿って上方
から下方に向かって、その流速を増大しつつ流れる。こ
の現象は、第1走査ユニット13とコンタクトガラス3
との間隙が狭いので、第1走査ユニット13が往動方向
に移動すると、回路基板62がくさびのように作用する
ために起こる。特に、第3態様では、インバータ80は
流れる風の下流側に配置されるので、最もよく冷却され
る。
【0071】逆に、第1走査ユニット13が復動方向に
移動すると、移動方向の後端側に渦流W2が生じる。こ
の渦流W2のうち回路基板62の第1反射ミラー8側の
端部に生じる渦流は、回路基板62のコンタクトガラス
3側の端部に生じる渦流よりも流量が大となる。したが
って、回路基板62に設けたインバータ80は、往動時
に風が直接当たってよく冷却される。また、第2、第3
態様では、渦流により復動時にも風が当たるので、冷却
される。特に、第3態様では、インバータ80の近傍で
の渦流の流量が大となるので、最もよく冷却される。
【0072】なお、放熱板85を設ける場合は、図23
に示すように、放熱板85を回路基板62の傾斜に沿う
ように取り付けて、回路基板62を傾斜させた場合と同
様に、風量の増大を図るようにしてもよい。この場合
も、往動時および復動時の両方において、冷却を効率よ
く実施できる。
【0073】一方、比較例の場合は、図21、22に示
すように、インバータ80が回路基板62のリフレクタ
ー12側と反対側の端部に配されているので、往動およ
び復動時に比較的よく冷却される。しかし、往動時にお
いて、インバータ80付近を流れる風の流速は増大しな
いので、本発明の各態様に比して冷却の程度は低い。ま
た、比較例1のように放熱板85を設けた場合、放熱板
85の大きさにもよるが、放熱板85の移動方向での前
面側に空気の圧縮層が形成され、一種の澱み部が生じ
て、インバータ80に風が直接当たり難くなる。
【0074】(第2実施形態)本実施形態では、回路基
板が第1実施形態のものに比べて小さい。このような回
路基板62は、図24、25に示すように、往復動方向
に対してほぼ直角となるように配することができる。す
なわち、回路基板62は、リフレクター12の背面側か
つ第1反射ミラー8の背面側で、キャリッジ31の上段
部71の下方にある空間に配置され、キャリッジ31に
鉛直方向に形成された取付部88に固定ビス89によっ
て固定される。この回路基板62は小さいので、その下
端は第1反射ミラー8の下端よりも下方に突出しない。
他の構成は第1実施形態と同じである。
【0075】このように回路基板62を配置した場合、
往復動方向における回路基板62の占める長さが小さく
なるので、第1走査ユニット13の往復動方向の寸法L
3、L4は第1実施形態での寸法L1より小となり、第
1走査ユニット13の小型化をより一層図れる。
【0076】そして、インバータ80の配置としては、
図24に示すように、回路基板62に対して直角に下端
側の端部に実装する。また、放熱板85がインバータ8
0に密着して取り付けられる。あるいは、図25に示す
ように、インバータ80を回路基板62に沿って所定の
間隙をあけて、平行になるように実装する。このよう
に、回路基板62に沿うようにインバータ80を配置す
ると、第1走査ユニット13の往復動方向の寸法をさら
に小さくすることができる。
【0077】また、図26、27に示すように、インバ
ータ80は空気の流れW1の下流側に配されることか
ら、第1走査ユニット13の往動方向への移動時には、
インバータ80に風が直接当たるので、よく冷却され
る。復動方向への移動時にも、回路基板62の下端側に
渦流W2が生じてインバータ80に風が当たるので、冷
却できる。なお、キャリッジ31の上段部71とインバ
ータ80との間の空間には澱み域が生じるので、インバ
ータ80は澱み域が生じない外面側に配置すればよく、
常に風にさらすことができる。
【0078】(第3実施形態)本実施形態では、図28
に示すように、回路基板62が第1反射ミラー8に沿っ
て配置され、インバータ80等のデバイスが回路基板6
2の第1反射ミラー8と対向する内面側に配されてい
る。そのため、回路基板62と第1反射ミラー8との間
にインバータ80等のデバイスを配置するための空間が
必要となるので、キャリッジ31に脚部90を突設し
て、この脚部90に回路基板62を固定ビス91によっ
て固定する。他の構成は第1実施形態と同じである。
【0079】このように、回路基板62上のデバイスが
第1走査ユニット13に対して内面側に配置されている
ので、組立作業時におけるデバイスの破損を防止でき、
故障が生じにくくなるため、製品の信頼性およびサービ
ス性を向上できる。
【0080】また、回路基板62を第1反射ミラー8に
沿って傾斜して配置することにより、第1走査ユニット
13の移動の際には、図29に示すように、往動方向へ
の移動時には、W1に示すような流れとなり、風は回路
基板62の上端側からキャリッジ31と回路基板62と
の間の空間に流入して、風下にあるインバータ80を効
率よく冷却する。復動方向への移動時には、インバータ
80に風が当たりにくくなるが、キセノンランプ60は
点灯していないので、インバータ80は発熱しておら
ず、強制的に冷却しなくても差し支えない。
【0081】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることは勿論である。例え
ば、回路基板として、へ字状に折れ曲がった回路基板を
用いて、下端側を第1反射ミラーに沿うように傾斜さ
せ、他端側を往復動方向に直角になるようにキャリッジ
に取り付ければ、第1走査ユニットの往復動方向の寸法
をより小さくできる。
【0082】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、反射部材の背面側の空いた空間を利用して、光
源駆動用デバイスを搭載した回路基板を反射部材に沿う
ように配置しているので、走査ユニット内の空間を有効
に活用することになり、回路基板を一体的に設けたとき
の走査ユニットの小型化を図ることができる。
【0083】そして、回路基板は走査ユニットの外面側
に位置して、走査ユニットが移動するときに生じる風が
回路基板に直接当たるので、反射部材によりデバイスの
冷却が妨げられることがなく、効率のよい冷却を行え
る。特に、デバイスを回路基板の外面側に配置すれば、
移動時に風に直接さらされるので、冷却効果をさらに高
めることができる。そのため、デバイスの昇温による誤
動作、故障等を防止でき、光源の光量が安定することに
なり、安定した読み取りを行うことができ、画像読取装
置の信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取装置を備えたディジタル複写
機の全体構成図
【図2】スキャナユニットの斜視図
【図3】第1走査ユニットの平面図
【図4】本実施形態のスキャナユニットの主要部を示す
【図5】キセノンランプの斜視図
【図6】ランプホルダの斜視図
【図7】ワイヤ固定手段を示す図
【図8】ワイヤ固定手段を示し、(a)は平面図、
(b)は断面図
【図9】回路基板の斜視図
【図10】第1走査ユニットの走査速度と光量との関係
を示す図
【図11】放熱板を備えた回路基板の斜視図
【図12】第1走査ユニットにおいて回路基板の配置に
利用できる空間を示した図
【図13】第1実施形態の第1走査ユニットの第1態様
の配置構成図
【図14】同じく第2態様の配置構成図
【図15】同じく第3態様の配置構成図
【図16】比較例1の配置構成図
【図17】比較例2の配置構成図
【図18】第1態様における空気の流れを示す図
【図19】第2態様における空気の流れを示す図
【図20】第3態様における空気の流れを示す図
【図21】比較例1における空気の流れを示す図
【図22】比較例2における空気の流れを示す図
【図23】放熱板を備えた第2態様の変形例の配置構成
【図24】第2実施形態の第1走査ユニットの配置構成
【図25】インバータの取付方向を変えた変形例の配置
構成図
【図26】第2実施形態における空気の流れを示す図
【図27】変形例における空気の流れを示す図
【図28】第3実施形態の第1走査ユニットの配置構成
【図29】同じく空気の流れを示す図
【符号の説明】
8 第1反射ミラー 12 リフレクター 13 第1走査ユニット 14 第2走査ユニット 31 キャリッジ 60 キセノンランプ 61 スリット 62 回路基板 80 インバータ 85 放熱板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を照射する光源、該光源に反射面を
    対向させて傾斜して配された反射部材および光源駆動用
    のデバイスを搭載した回路基板を一体的に保持する走査
    ユニットと、該走査ユニットを原稿に沿って往復移動さ
    せる移動手段と、原稿からの反射光を受光して画像を読
    み取る受光手段と、前記反射光を受光手段に導く導光手
    段とを備え、前記回路基板は、前記反射部材に沿ってそ
    の背面側の空間に設けられたことを特徴とする画像読取
    装置。
  2. 【請求項2】 原稿を照射する光源、該光源に対向して
    光源からの光を原稿に向けて反射する反射部材、原稿か
    らの反射光の光路を変える反射ミラーおよび光源駆動用
    のデバイスを搭載した回路基板をキャリッジに一体的に
    保持してなる走査ユニットと、該走査ユニットを原稿に
    沿って往復移動させる移動手段と、前記反射光を受光し
    て画像を読み取る受光手段と、前記反射光を受光手段に
    導く導光手段とを備え、前記回路基板は、前記反射部材
    および反射ミラーの背面側であって前記キャリッジの外
    面側に傾斜した状態で設けられたことを特徴とする画像
    読取装置。
  3. 【請求項3】 回路基板が反射部材と平行に配置され、
    外部に面した前記回路基板外面側にデバイスが取り付け
    られたことを特徴とする請求項1または2記載の画像読
    取装置。
  4. 【請求項4】 原稿を照射する光源、該光源に反射面を
    対向させて配された反射部材および光源駆動用のデバイ
    スを搭載した回路基板を一体的に保持する走査ユニット
    と、該走査ユニットを原稿に沿って往復移動させる移動
    手段と、原稿からの反射光を受光して画像を読み取る受
    光手段と、前記反射光を受光手段に導く導光手段とを備
    え、前記回路基板が、前記反射部材の背面側の空間に反
    射部材に対して傾斜して設けられたことを特徴とする画
    像読取装置。
  5. 【請求項5】 外部に面した回路基板外面側の端部にデ
    バイスが配置されたことを特徴とする請求項1、2また
    は4記載の画像読取装置。
  6. 【請求項6】 走査ユニットの移動に伴って回路基板に
    沿って流れる空気に対して、前記回路基板上の流れ方向
    下流側にデバイスが配置されたことを特徴とする請求項
    1、2または4記載の画像読取装置。
  7. 【請求項7】 反射部材と対向する回路基板内面側にデ
    バイスが配置されたことを特徴とする請求項1、2また
    は4記載の画像読取装置。
  8. 【請求項8】 回路基板に放熱板が設けられ、該放熱板
    は外部に面した回路基板外面側に配置されたことを特徴
    とする請求項1、2または4記載の画像読取装置。
JP2000188712A 2000-06-23 2000-06-23 画像読取装置 Pending JP2002010022A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013251722A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Canon Inc 画像読取装置
JP2015122646A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 株式会社リコー 一体型走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置

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JP2013251722A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Canon Inc 画像読取装置
JP2015122646A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 株式会社リコー 一体型走査光学ユニット、画像読取装置および画像形成装置

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