JP2002001018A - フィルタ装置およびそのフィルタキャンドル - Google Patents

フィルタ装置およびそのフィルタキャンドル

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JP2002001018A JP2001136550A JP2001136550A JP2002001018A JP 2002001018 A JP2002001018 A JP 2002001018A JP 2001136550 A JP2001136550 A JP 2001136550A JP 2001136550 A JP2001136550 A JP 2001136550A JP 2002001018 A JP2002001018 A JP 2002001018A
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flow
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ディーマー ヴォルフガング
Rainer Kuhnt
クーント ライナー
Ludger Gottkehaskamp
ゴットケーハスカンプ ルドガー
Hubert Lang
ラング フーベルト
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Seitz Schenk Filtersystems GmbH
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルタ装置およびそのフィルタキャンドルを
経済性の点で改善する。 【解決手段】キャンドル室（１１）内に、該キャンドル
室（１１）の容積を部分的に充填するディスプレーサー
（１２）を配置する。ディスプレーサー（１２）の表面
（１４）とフィルタ管（１０）の間に少なくとも１つの
流動管路（４６）を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルタタンクを
備え、フィルタタンクの内部空間が仕切り壁によって濾
過液室と未濾過液室とに分割され、仕切り壁が、濾過さ
れた液体を通過させるための流動穴を有し、仕切り壁
に、フィルタ管と該フィルタ管によって取り囲まれてい
るキャンドル室とを備えたフィルタキャンドルが流動穴
の領域に固定されているフィルタ装置およびそのフィル
タキャンドルに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】フィルタキャンドルを備えた公知のフィ
ルタ装置は通常フィルタタンクを備え、フィルタタンク
の内部空間は仕切り壁によって濾過液室と未濾過液室と
に分割されている。この場合、仕切り壁は多数の流動穴
を有し、これら流動穴の領域にはそれぞれフィルタキャ
ンドルが配置されている。濾過対象である液体（たとえ
ばビール、果汁等）は、供給管を通じて未濾過液室内へ
汲み上げられ、そしてそこからフィルタキャンドルと仕
切り壁の流動穴とを通って濾過液室内へ汲み上げられ
る。濾過された液体は、排出管を介して濾過液室から取
り出される。この場合フィルタキャンドルは通常、円形
の横断面を備えた棒の形状に構成されている。その外側
輪郭は、メタルスクリーン、支持されるフィルタクロス
またはフィルタフリース、焼結材等からフィルタ管によ
って形成される。フィルタ管は、それぞれの流動穴を介
して流動誘導可能に濾過液室と連通しているキャンドル
室を取り囲んでいる。この種のフィルタ装置はいわゆる
プレコート濾過に対しても、また、ケークを直接形成す
る濾過に対しても使用される。プレコート濾過の場合、
液体は濾過助剤とともにフィルタ装置によって汲み上げ
られ、この場合濾過助剤はフィルタ管に沈積する。次
に、濾過対象である本来の液体がこのフィルタ装置によ
って汲み上げられ、その際固形混濁物は濾過助剤で抑止
されるが、浄化された液体は濾過助剤とフィルタ管とを
通ってキャンドル室へ達し、そこから流動穴を通って濾
過液室内へ達する。コークを直接形成する濾過の場合
は、浮遊混濁物が直接フィルタ管で抑止され、浮遊混濁
物は濾過中沈積層の厚さを増大させ、いわゆるフィルタ
ケークを形成させる。
【０００３】フィルタケークがある程度の厚さに達する
と、フィルタ装置を浄化する必要がある。このため、逆
洗方式で浄化液が逆方向にフィルタキャンドルを通じて
汲み上げられ、その際フィルタケークがフィルタ管から
解離し、洗浄液とともに未濾過液室から取り出すことが
てぎる。浄化の他の方法としては、フィルタケークを乾
燥させ、次に、キャンドル室内へ挿入される圧縮ガスを
用いてこれを噴出させる方法がある。
【０００４】この種のフィルタ装置の主な欠点は、濾過
過程を終了する時点、および浄化過程を開始する前に、
キャンドル室が濾過された液体生産物で充填されるが、
この液体生産物をそこから取り出して、以後の製造過程
または瓶詰め過程に使用できないことである。すなわち
逆洗の際に、まず適当量の生産物がフィルタ管を通って
未濾過液室内へ戻るように圧送され、その際次に来る洗
浄液と混合して、生産物としての品質を失うからであ
る。逆に、濾過過程を再開すると、生産に有用でない前
処理過程において、キャンドル室内にある洗浄液が濾過
された液体によって排除される。この前処理量も、有用
な生産を損ねるものである。
【０００５】上記種類のフィルタ装置の他の欠点は、液
体流で一緒に運ばれてきた粒子がすべてフィルタ管で拘
留されないことである。キャンドル室内へある程度の量
の混濁物質が到達すると、キャンドル室内に沈積し、沈
積厚が増すにつれてフィルタの有効横断面を縮小がちで
ある。上記沈積物は逆洗過程によって除去できず、除去
しても不十分である。フィルタキャンドルは長尺の棒状
の構成であるので、フィルタキャンドルの内面を浄化す
るのはおよそ困難であり、場合によってはフィルタキャ
ンドルを交換せねばならない。
【０００６】他の欠点は、フィルタ管の貫流により生じ
る圧力差に起因するもので、そのためにフィルタ管用の
保持・支持装置を用意せねばならず、面倒である。
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】本発明の課題は、冒頭で述べた種類のフィ
ルタ装置をその経済性の点で改善することである。ま
た、この種のフィルタ装置に使用されるフィルタキャン
ドルにおいて、フィルタ装置の経済性が改善されるよう
に構成することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、フィルタ装置においては、キャンドル室内
に、該キャンドル室の容積を部分的に充填するディスプ
レーサーが配置され、ディスプレーサーの表面とフィル
タ管の間に少なくとも１つの流動管路が形成されている
ことを特徴とするものである。
【０００９】また、フィルタキャンドルにおいては、キ
ャンドル室内に、該キャンドル室の容積を部分的に充填
するディスプレーサーが配置され、ディスプレーサーの
表面とフィルタ管の間に少なくとも１つの流動管路が形
成されていることを特徴とするものである。
【００１０】キャンドル室内に、該キャンドル室の大部
分を埋めるディスプレーサーを配置することにより、フ
ィルタ管自体を縮小させることなく、よってキャンドル
フィルタの効力を低減させることなく、キャンドル室内
の液体の体積は実質的に減少する。ディスプレーサーの
配置により、濾過過程と洗浄過程を交代させるたびにキ
ャンドル室内に残る液体残量はかなり減少し、これによ
り、濾過物と洗浄液との混合量の発生による生産ロスも
かなり低減する。さらに、ディスプレーサーの表面とフ
ィルタ管の間にたとえば環状空間の形態で流動管路を形
成することにより、フィルタ管内の液体の体積が減少す
ることに関連して、フィルタ管の面積と液体の貫流量が
不変であれば、キャンドル室内での流動速度は公知のフ
ィルタキャンドルに比べてかなり増大する。流動速度が
増大することにより、フィルタ管を通じてキャンドル室
内へ達する微細な混濁物の沈積物の形成が確実に阻止さ
れる。沈殿物の形成が阻止されるので、濾過過程でも逆
洗過程でも常に濾過面全体が高効率で提供される。この
ように構成されたキャンドルフィルタの保守間隔または
寿命は長くなるので、その経済性が著しく改善される。
この場合、ディスプレーサーの排除体積は、キャンドル
室の容積のほぼ５０％、有利には約９０％になるので、
合目的である。
【００１１】有利な構成では、ディスプレーサーは塊状
であり、特にプラスチックから形成されている。これに
より、複雑な形状と高い機械的荷重能力とを備えたディ
スプレーサーを比較的安価に、たとえば射出成形法で製
造することが可能になる。本発明の他の有利な構成で
は、ディスプレーサーは閉じた金属管から形成されてい
る。管の材料としては金属、特に特殊鋼またはプラスチ
ックが合目的である。管の形状から高い荷重能力が得ら
れるとともに、軽量化が図れる。特殊鋼を使用すること
により材料強度が高くなるとともに、優れた化学的耐久
性が得られるので、特に食料品の技術分野においてアグ
レッシブな化学物を濾過するにあたって有意義である。
【００１２】ディスプレーサーがその表面に少なくとも
１つの流動溝を有し、この流動溝が、ディスプレーサー
の縦軸線に対し平行に指向する複数の溝、または多条ね
じのごとくディスプレーサーのまわりで螺旋状に延びて
いる溝であるのが合目的である。特に、１条のねじに比
較可能であるごとくディスプレーサーのまわりで螺旋状
に延在する流動溝が設けられ、これにより、濾過された
生産物の所定の流動が得られるので、沈積物の確実な阻
止に寄与する。この場合、流動溝の流動横断面を、貫流
方向に拡大して構成するのが有利である。横断面が拡大
されていることにより、濾過された液体がフィルタ管の
全表面を通じて供給されることと関連して、流動溝内で
の流動速度を流動溝の全長にわたって少なくともほぼ一
定に保持することができる。これにより、特にフィルタ
キャンドルの仕切り壁とは逆の側の端部の領域において
所望の最低速度以下になるのが避けられる。
【００１３】本発明の他の利点は、ディスプレーサーが
その幾何学的形状により高い担持能力を持っているの
で、ディスプレーサーをフィルタキャンドル全体の支持
体として用いることができることである。特にフィルタ
管が流動溝の縁で支持されていることにより、フィルタ
管は濾過過程時に外部からキャンドル室の方向に印加、
作用する圧力差に対し確実に支持される。これにより、
フィルタ管に対し種々のフィルタ材を使用することがで
き、たとえば金属織物、焼結フリースまたは焼結織物、
セラミックス、或いは、クロスフェルトまたはニードル
フェルトで上張りしたパイプグリッド(Rohrgitter)を使
用することができる。この場合、濾過目的に適合するよ
うに適当なフィルタ管を規格化されたディスプレーサー
に被嵌させることができる。
【００１４】流動溝自体は、その都度の濾過目的に応じ
て種々の態様で構成されていてよい。たとえば、プラス
チックディスプレーサーを、その表面に配置される平行
なリブと一体に形成するか、或いは、表面のまわりを周
回するリブと一体的に形成し、その際この（これらの）
リブが流動溝の縁を形成するように構成するのが有利で
ある。特に、金属管として構成されたディスプレーサー
と関連して、リブをディスプレーサーの表面にたとえば
溶接により固定されるワイヤーとして構成するのが合目
的である。他の有利な構成によれば、ディスプレーサー
の表面が波形状に型押しされる。この場合、流動溝の波
谷と流動溝の縁の波山は、簡単な製造技術手段により、
たとえば軸線平行または螺旋状に延びる波形を持った波
形管を使用することにより製造可能である。
【００１５】本発明の他の構成では、ディスプレーサー
は、それを取り囲んでいるフィルタ管よりも長く形成さ
れて、ディスプレーサーの一端が軸線方向においてフィ
ルタ管から突出し、未濾過液室から仕切り壁の流動穴を
通って濾過液室内へ差し込み可能になっている。この場
合、ディスプレーサーの濾過室側端部に、フィルタキャ
ンドルを固定するための固定手段が設けられている。使
用例に応じては、この固定手段がディスプレーサーの楔
穴を通じて差し込み可能な楔、バヨネットロック体また
は湾曲ロック体を有しているのが合目的である。特に流
動溝が螺旋状に構成されている場合には、この螺旋状の
流動溝に係合するパイプナットを配置するのが有利であ
る。これによりディスプレーサーは、上述したフィルタ
管支持機能を有するとともに、フィルタキャンドルを仕
切り壁に結合させる機能をも持つようになる。すなわち
フィルタ管はわずかに荷重されずにすぎず、これに対応
して構造的に簡潔に構成されていてよい。特に、高コス
トでフィルタ管に溶着される補強リング等を設ける必要
がない。また、フィルタ管をディスプレーサーから取り
外し可能に構成することも可能になる。これにより簡単
に交換が可能である。この場合、ディスプレーサーが仕
切り壁とは逆の側の端部に段部を有し、この段部と仕切
り壁との間でフィルタ管をそれぞれ１つのパッキンを用
いて保持するのが合目的である。これにより、フィルタ
管の確実で液密な固定が得られるとともに、フィルタ管
の簡単な交換性が可能になる。
【００１６】流動穴にそれぞれ保持ブシュを配置するこ
とにより、いわゆる「上からの取り付け(Obeneinbau)」
が可能になる。保持ブシュの外径が未濾過液室の領域に
おけるフィルタキャンドルの最大径と少なくとも同じ大
きさであることにより、フィルタキャンドルを保持ブシ
ュ内へ取り付け、次に、保持ブシュとともにユニットと
して濾過液室から流動穴を通じて未濾過液室内へ挿入す
ることができる。これにより、フィルタキャンドルの交
換のためには、フィルタタンクの濾過液室側だけを開口
させればよいという利点が得られるので、交換コストが
著しく低減する。
【００１７】フィルタキャンドルを固定するための固定
手段が、仕切り壁の領域に洗浄穴を有しているのが合目
的である。これにより、逆洗過程の際には、濾過液室内
へさしあたり比較的少量の洗浄液が導入される。次に、
キャンドル室が内側から外側へ向けてガスの送風を受
け、その際、流動するガスは洗浄液を洗浄穴を通じて吸
込んでエーロゾルを形成する。これにより、少量の洗浄
液で効果的な浄化が得られる。
【００１８】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
用いて詳細に説明する。図１のａとｂに図示したフィル
タ装置１はフィルタタンク２を有し、フィルタタンク２
の内部空間３は、上部領域を仕切り壁４によって上部の
濾過液室５と下部の未濾過液室６とに分割されている。
濾過過程の間、濾過対象である液状の未濾過液８は供給
管２９を介して未濾過液室６内へ汲み上げられる。未濾
過液室６から未濾過液８はさらに詳細に後述するフィル
タキャンドルもしくはフィルタカートリッジ９と仕切り
壁４の流動穴７とを通って濾過液室５内へ達し、その際
未濾過液８はフィルタキャンドル９を通過する際に、一
緒に運ばれてきた浮遊粒子等から分離、浄化される。浄
化された液体８’は排出管２８を介して取り出され、以
後の製造過程または移し変え部へ供給される。逆洗方式
でフィルタキャンドル６を浄化するため、浄化液が逆方
向に排出管２８を通って濾過液室５内へ、そしてそこか
ら流動穴７とフィルタキャンドル９を通って未濾過液室
６内へポンプで搬送される。その際、前もって形成され
ていたフィルタケークがフィルタキャンドル９から解離
し、逆洗液とともに異なるドレン装置３０によって取り
出される。
【００１９】図２は、本発明によるフィルタキャンドル
９の１実施形態の横断面図である。このフィルタキャン
ドル９では、液体を透過させる筒状のフィルタ管１０が
縦軸線３７に沿って延びており、キャンドル室１１を取
り囲んでいる。キャンドル室１１は、射出成形プラスチ
ックからなる塊状のディスプレーサー１２によってほぼ
９０%充填されている。フィルタ管１０はディスプレーサ
ー１２に取り外し可能に保持され、ディスプレーサー１
２はその下端４０に段部３６を有し、段部３６には、フ
ィルタ管１０が介設したパッキン３５によって当接して
いる。フィルタ管１０の上端３３にもパッキン３４が設
けられ、このパッキン３４は仕切り壁４に当接して、フ
ィルタ管１０を仕切り壁４に対し密封している。フィル
タキャンドル９は仕切り壁４の流動穴７に固定され、デ
ィスプレーサー１２の濾過液室側の端部１９には、パイ
プナット２５の形態の固定手段２０が設けられている。
ディスプレーサー１２の表面とフィルタパイプ１０の間
には流動管路４６が形成され、ディスプレーサー１２は
その表面１４に、螺旋状に周回している流動溝１５を有
し、流動溝１５はディスプレーサー１２の下端３２から
流動穴７を通って濾過液室側の端部１９まで延びてい
る。これにより、且つ液体を透過させるフィルタパイプ
１０により、未濾過液室６から、仕切り壁４によって仕
切られた濾過液室５へ至る流動案内連通部が形成されて
いる。ディスプレーサー１２は滑らかな筒体の形状であ
ってもよく、この場合その表面１４とフィルタパイプ１
０の間には環状室の形態の流動管路４６が形成される。
【００２０】螺旋状の流動溝１５は、ディスプレーサー
１２の濾過液室側の端部１９では、パイプナット２５の
ためのねじ山としても機能する。パイプナット２５の、
内側に曲げられた板３１は、流動溝１５に係合してい
る。流動溝１５は縦軸線３７に沿って一様な横断面を有
しているが、下端３２から濾過液室側の端部１９の方向
へ拡がるように構成されていてもよい。また流動溝１５
は縁１６によって画成されており、縁１６ではフィルタ
管１０が当接して支持されている。図示した構成では、
フィルタキャンドル９は流動穴７の領域でのみ保持され
ているが、段部３６の領域では支持部を持っていない。
フィルタキャンドル９は、パイプナット２５を緩めるこ
とによって未濾過液室６の方向へ流動穴７から取り出す
ことができ、その後、ディスプレーサー１２に緩く被嵌
されているフィルタ管１０も引出し可能、交換可能であ
る。
【００２１】図３に図示したフィルタキャンドル９の変
形実施形態では、ディスプレーサー１２は金属管１３か
ら形成され、金属管１３はその両端１９,４０において
カバー３８または底部３９によって密閉されている。縁
１６を備えた螺旋状の流動溝１５は、金属管１３の表面
１４に縁を付けて溶着される、平坦な横断面の螺旋状の
ワイヤー１８によって形成されている。管１３はプラス
チックから製造してもよい。
【００２２】図４には他の変形実施形態が図示されてお
り、この場合ディスプレーサー１２は管１３として構成
され、半径方向において表面１４のほうへ***している
螺旋状のリブ１７を備え、これらのリブ１７が縁１６を
持った流動溝１５を形成している。図５に図示した他の
変形実施形態では、管13は波形管であり、その波山４１
と波谷４２が流動溝１５とその縁１６を形成している。
【００２３】図６は、フィルタキャンドル９のための固
定手段２０の変形実施形態を示すもので、ディスプレー
サー１２は螺着されたパイプナット２５により保持ブシ
ュ２６内に保持されている。フィルタキャンドル９と保
持ブシュ２６からなるユニットは、ロックピン４３によ
り流動穴７で保持されている。ロックピン４３は、保持
ブシュ２６の、周回するフランジ状段部４４とオーバー
ラップしている。図示した実施形態では、保持ブシュ２
６の径Ｄ１は未濾過液室６の領域におけるフィルタキャ
ンドル９の最大径Ｄ２と同じ大きさであるが、これより
も大きくてもよい。このような構成により、ロックピン
４３を緩めた後、フィルタキャンドル９を保持ブシュ２
６とともに濾過液室５の方向へ仕切り壁４から取り外
し、或いは逆の方向で差し込むことができる。
【００２４】上記パイプナットの代わりに、図７に示す
ような保持手段２０をフィルタキャンドル９のために設
けてもよい。この保持手段２０は楔２１を有し、楔２１
はディスプレーサー１２に設けた楔穴２３を貫通するよ
うに縦軸線２２に対し横方向に移動可能である。楔２１
はスペーサースリーブ４５で支持され、スペーサースリ
ーブ４５は仕切り壁４で支持されている。管１３として
構成されているディスプレーサー１２は、楔２１の領域
においてカバー４７によって密封されている。
【００２５】フィルタキャンドル９のための固定手段２
０の他の構成を図８に示す。ディスプレーサー１２の濾
過液室側の端部１９には湾曲ロック体２４が設けられて
いる。湾曲ロック体２４は、スペーサースリーブ４５を
介して仕切り壁４で支持されている。図７と図８に図示
した固定手段２０の変形実施形態は、図６の保持ブシュ
２６と組み合わせて使用してもよい。
【００２６】図２ないし図５、図７、図８に図示した実
施形態では、固定手段２０は仕切り壁４の付近に洗浄穴
２７を有している。これらの洗浄穴２７により、流動を
誘導するような連通部が流動溝１５と濾過液室５との間
に形成される。対応する洗浄穴２７を図６の保持ブシュ
２６にも設けてもよい。
【００２７】入口側のねじ山に比較可能に螺旋状に延び
ている流動溝１５を備えたディスプレーサー１２の上記
実施形態の代わりに、多条ねじのような複数の流動溝１
５がディスプレーサー１２のまわりに延在する実施形態
も可能である。また、本発明によれば、ディスプレーサ
ー１２がその縦軸線２２に対しほぼ平行に延びる複数の
流動溝１５を有している構成も可能である。さらに、こ
れらの流動溝１５が螺旋状に延びる流動溝により補助的
に取り囲まれ、たとえば平行なリブ上に、螺旋状に延び
るワイヤーが巻きつけられているような変形実施形態も
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】ａは本発明によるフィルタ装置の概観斜視図、
ｂはフィルタキャンドルの概略縦断面図である。
【図２】塊状のディスプレーサーを備えた、図１のフィ
ルタ装置のフィルタキャンドルの概略縦断面図である。
【図３】管状のディスプレーサーと螺旋ワイヤーを備え
た図２のフィルタキャンドルの変形実施形態である。
【図４】周回するリブを一体に形成した図２のディスプ
レーサーの変形実施形態の断面図である。
【図５】波形管の形状をしたディスプレーサーの他の変
形実施形態である。
【図６】「上から取り付ける」ために保持ブシュで固定
されるフィルタキャンドルの断面図である。
【図７】フィルタキャンドルのための楔固定部の詳細図
である。
【図８】バヨネットロック体によるフィルタキャンドル
固定部の他の変形実施形態である。
【符号の説明】
１ フィルタ装置 ２ フィルタタンク ３ フィルタタンクの内部空間 ４ 仕切り壁 ５ 濾過液室 ６ 未濾過液室 ７ 流動穴 ８ 未濾過液 ８’ 濾過液 ９ フィルタキャンドル １０ フィルタ管 １１ キャンドル室 １２ ディスプレーサー １３ 金属管 １４ ディスプレーサーの表面 １５ 流動溝 １６ 流動溝の縁 １７ リブ ２０ 固定手段 ２１ 楔 ２２ ディスプレーサーの縦軸線 ２３ 楔穴 ２４ 湾曲ロック体 ２５ パイプナット ２６ 保持ブシュ ２７ 洗浄穴 ３６ 段部 ４６ 流動管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライナー クーント ドイツ連邦共和国 デー・73529 シュヴ ェービッシュ グミュンド・シュトラーセ ドルフ エアフルター シュトラーセ ２ (72)発明者 ルドガー ゴットケーハスカンプ ドイツ連邦共和国 デー・73571 ゲッギ ンゲン ウンテレ シュトラーセ 21／４ (72)発明者 フーベルト ラング ドイツ連邦共和国 デー・73540 ホイバ ッハ ブリュールシュトラーセ 23／１

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】フィルタタンク（２）を備え、フィルタタ
    ンク（２）の内部空間（３）が仕切り壁（４）によって
    濾過液室（５）と未濾過液室（６）とに分割され、仕切
    り壁（４）が、濾過された液体（８）を通過させるため
    の流動穴（７）を有し、仕切り壁（４）に、フィルタ管
    （１０）と該フィルタ管によって取り囲まれているキャ
    ンドル室（１１）とを備えたフィルタキャンドル（９）
    が流動穴（７）の領域に固定されているフィルタ装置
    （１）において、 キャンドル室（１１）内に、該キャンドル室（１１）の
    容積を部分的に充填するディスプレーサー（１２）が配
    置され、ディスプレーサー（１２）の表面（１４）とフ
    ィルタ管（１０）の間に少なくとも１つの流動管路（４
    ６）が形成されていることを特徴とするフィルタ装置。
  2. 【請求項２】フィルタタンク（２）を備えたフィルタ装
    置（１）のためのフィルタキャンドルであって、フィル
    タタンク（２）の内部空間（３）が仕切り壁（４）によ
    って濾過液室（５）と未濾過液室（６）とに分割され、
    仕切り壁（４）が、濾過された液体（８）を通過させる
    ための流動穴（７）を有し、仕切り壁（４）に、フィル
    タ管（１０）と該フィルタ管によって取り囲まれている
    キャンドル室（１１）とを備えたフィルタキャンドル
    （９）が流動穴（７）の領域に固定されている前記フィ
    ルタキャンドルにおいて、 キャンドル室（１１）内に、該キャンドル室（１１）の
    容積を部分的に充填するディスプレーサー（１２）が配
    置され、ディスプレーサー（１２）の表面（１４）とフ
    ィルタ管（１０）の間に少なくとも１つの流動管路（４
    ６）が形成されていることを特徴とするフィルタキャン
    ドル。
  3. 【請求項３】ディスプレーサー（１２）が塊状に構成さ
    れ、特にプラスチックからなっていることを特徴とす
    る、請求項２に記載のフィルタキャンドル。
  4. 【請求項４】ディスプレーサー（１２）が閉じた金属管
    （１３）であり、特に特殊鋼またはプラスチックからな
    っていることを特徴とする、請求項２に記載のフィルタ
    キャンドル。
  5. 【請求項５】流動管路（４６）が、ディスプレーサー
    （１２）の表面（１４）にて延びている流動溝（１５）
    として構成されていることを特徴とする、請求項２から
    ４までのいずれか一つに記載のフィルタキャンドル。
  6. 【請求項６】流動溝（１５）が、特に少なくとも２つの
    流動溝（１５）が、多条ねじのごとくディスプレーサー
    （１２）のまわりに螺旋状に延びていることを特徴とす
    る、請求項５に記載のフィルタキャンドル。
  7. 【請求項７】流動溝（１５）の流動横断面が、貫流方向
    に拡がっていることを特徴とする、請求項５または６に
    記載のフィルタキャンドル。
  8. 【請求項８】フィルタ管（１０）が流動溝（１５）の縁
    （１６）で支持されていることを特徴とする、請求項５
    から７までのいずれか一つに記載のフィルタキャンド
    ル。
  9. 【請求項９】流動溝（１５）が、ディスプレーサー（１
    ２）の表面（１４）と、該表面（１４）上に配置され、
    流動溝（１５）の縁（１６）を形成しているリブ（１
    ７）とによって形成され、リブ（１７）が特に前記表面
    に固定されているワイヤー（１８）であることを特徴と
    する、請求項５から８までのいずれか一つに記載のフィ
    ルタキャンドル。
  10. 【請求項１０】流動溝（１５）が、波形状に型押しされ
    たディスプレーサー（１２）の表面（１４）によって形
    成されていることを特徴とする、請求項５から８までの
    いずれか一つに記載のフィルタキャンドル。
  11. 【請求項１１】フィルタ管（１０）がディスプレーサー
    （１２）に取り外し可能に保持され、ディスプレーサー
    （１２）が、合目的にはその未濾過液室側の端部（４
    ０）に段部（３６）を有し、フィルタ管（１０）が特に
    その両端部（３２,３３）において段部（３６）と仕切
    り壁（４）との間で保持されていることを特徴とする、
    請求項１から１０までのいずれか一つに記載のフィルタ
    キャンドル。
  12. 【請求項１２】ディスプレーサー（１２）の排除体積
    が、フィルタ室（１１）の容積のほぼ５０％ないし９０
    ％であることを特徴とする、請求項１から１１までのい
    ずれか一つに記載のフィルタキャンドル。
  13. 【請求項１３】ディスプレーサー（１２）が未濾過液室
    （６）から流動穴（７）を通って濾過液室（５）内へ突
    出し、ディスプレーサー（１２）の濾過液室側の端部
    （１９）に、フィルタキャンドル（９）を固定するため
    の固定手段（２０）が設けられ、特に固定手段（２０）
    が、ディスプレーサー（１２）の縦軸線（２２）に対し
    横方向に、ディスプレーサー（１２）に設けた楔穴（２
    ３）を貫通するように移動可能な楔（２１）を有し、或
    いは、固定手段（２０）が湾曲ロック体（２４）を有
    し、或いは、固定手段（２０）が、螺旋状の流動溝（１
    ５）と係合するパイプナット（２５）を有していること
    を特徴とする、請求項１から１５までのいずれか一つに
    記載のフィルタキャンドル。
  14. 【請求項１４】固定手段（２０）が、仕切り壁（４）の
    領域に洗浄穴（２７）を有していることを特徴とする、
    請求項１３に記載のフィルタキャンドル。
  15. 【請求項１５】固定手段（２０）が、濾過液室側から流
    動穴（７）内へ挿入可能でデイスプレーサー（１２）を
    保持している保持ブシュ（２６）を有し、保持ブシュ
    （２６）の径（Ｄ１）が、少なくとも、未濾過液室
    （６）の領域におけるフィルタキャンドル（９）の最大
    径（Ｄ２）と同じ大きさであることを特徴とする、請求
    項１から１４までのいずれか一つに記載のフィルタキャ
    ンドル。
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