JP2001524315A - サイレント導入遺伝子の活性化のために有用な方法及び組成物 - Google Patents

サイレント導入遺伝子の活性化のために有用な方法及び組成物

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Abstract

(57)【要約】 ハイブリド転写因子を発現する安定的に形質転換された植物においての所望のDNA配列の発現を誘導するための組成物及び方法であって、合成プロモーターによりコントロールされる所望のDNA配列の発現のエフェクターであるDNA結合ドメイン及び転写活性化ドメインの融合体を含んで成り、当該合成プロモーターが好適にはプロモーターに融合された前記ハイブリド転写因子のDNA結合ドメインにより認識されるcis作用部位のコンカテマーコピーを含んで成る、組成物及び方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は遺伝子配列の発現を制御する組成物、及びその利用方法に関する。よ
り詳しくは、本発明は標的遺伝子の発現を特異的に不活性化するアンチセンス核
酸配列の発現の誘導に関連する。
【0002】 遺伝子の発現を不活性化させるための現況の技術の基本的な問題は、入ってく
る導入遺伝子(又は遺伝子フラグメント)の発現を常に駆動させる構成プロモー
ターの利用を頼りとすることにある。即ち、入ってくる導入遺伝子を受容した形
質転換細胞は直ちにその発現の作用にも委ねられてしまう。入ってくる導入遺伝
子が本質的な内因性遺伝子の発現を阻害しうるような場合、形質転換された細胞
は全て形質転換後に死滅する。従って、導入されたDNA配列の発現を誘導式に
コントロールすることが所望される。
【0003】 しかしながら、導入遺伝子の発現の厳密な誘導式コントロールは完全植物では
まだ成し遂げられていない。かかるコントロールは、受精の制御のための調節遺
伝子の如き実用的なもの、そして新規遺伝子のノックアウトによるプロービング
機能の如きより基礎的なもの、等のいくつかの用途を有しうる。
【0004】 多くの積極的な転写調節因子はモジュールであり、DNA結合ドメインと、プ
ロモーターにおいて組立てられた転写機構の成分と相互作用する活性化ドメイン
とから成る(Ptashne, 1988 ; Swaffield ら、1995) 。様々な界に由来するこの
ような要素の融合組合せは特定のDNA結合特異性と注目の標的生物のための転
写活性化機能とを有する多様なハイブリド因子の生産をもたらした。例えば、タ
バコプロトプラストにおける過渡的発現実験では、酵母GAL4転写アクチベー
ターに由来する転写因子が多重GAL4 DNA結合部位及び植物細胞により認
識されるプロモーターに由来するTATA要素から成る合成プロモーターにより
制御されるリポーター遺伝子からの転写を活性化することが示されている(Maら
、1988) 。ハイブリド転写アクチベーター及びアクチベーター突然変異体の機能
はトウモロコシ種子の糊粉層への遺伝子の高速マイクロプロジェクチル導入を介
して検討されてもいる。ヘルペス単純ウィルスVP16タンパク質又は機能的に
近縁したトウモロコシ調節タンパク質C1の酸性活性化ドメインに融合したGA
L4 DNA結合ドメインは、トランスアクチベーター及びリポーター遺伝子の
双方をマイクロプロジェクチルで導入した場合GAL4依存性リポーター遺伝子
の発現を刺激することが示されている(Goffら、1991) 。VP16活性化ドメイ
ンに融合したバクテリオファージ434のDNA結合ドメインから成るキメラ転
写アクチベーターは、タバコプロトプラストに過渡的導入されたとき、最小35
Sプロモーターに融合した434オペレーターから成る合成プロモーターにより
駆動されるリポーター遺伝子の遺伝子発現を活性化することが示された(Wilde
ら、1994) 。まとめて、これらの研究は異種因子由来のDNA結合ドメインが植
物細胞の中に導入された裸のDNA鋳型上の適当な結合部位を含む合成プロモー
ターに結合でき、そして非植物性活性化ドメインがDNA結合ドメインに共有結
合していれば植物の転写機構と多いに相互作用できることを樹立する。
【0005】 宿主細胞に過渡的に導入された導入遺伝子の分析は遺伝機能の予備的な検討を
行うのに有用でありうるが、安定な形質転換体は植物遺伝子発現を研究するため
のより幅広く適用可能なシステムであろう。しかしながら、GAL4 DNA結
合ドメインは植物では効率良く発現されないことが報告されている(Reichel, C
. ら (1995) 「Inefficient Expression of the DNA-Binding Domain of GAL4 i
n Transgenic Plants 」Plant Cell Reports 14 (12) : 773-776) 。植物におけ
る導入遺伝子発現の制御のための理想的な調節系は機能性転写因子の非存在下で
バックグランド発現がないもしくはほとんどなく、そして機能性転写因子の存在
下では高発現性であるものである。
【0006】 従って、何が必要かというと、安定的に形質転換された植物における導入DN
A配列の誘導式発現の提供に有用な組成物及び方法である。
【0007】 本発明は、導入遺伝子の如き活性化性DNA配列の発現を誘導するために植物
ハイブリド転写因子及び合成プロモーターを安定的に導入するための異種DNA
配列を含む方法、組成物及び遺伝子導入植物を提供することにより当業界におい
て長年要望されていたが満足されていなかったニーズに答えるものである。重要
には、ここに記載の本発明は導入遺伝子の挿入をその活性とは効率的に独立させ
、それ故その後の活性化により本来致死的な形質転換体の回収を可能にする。本
発明の有用性は、例えば植物の成長、発育及び生存に重要である遺伝子を同定す
ることによる遺伝子機能の調査にある。本発明の極めて重要な特徴はアンチセン
スDNA配列又は優性インヒビター、例えば遺伝子機能を中断できる翻訳可能又
は翻訳不能なセンス配列の発現を安定的に形質転換された植物の中で誘導し、植
物の正常な成長及び発育のために必須な1又は複数の遺伝子を積極的に同定する
能力にある。
【0008】 本発明はハイブリド転写因子遺伝子、合成プロモーター、活性化性DNA配列
、並びにかかる遺伝子を含む細胞、組織及び植物、プロモーター及びDNA配列
、並びに植物遺伝子機能を決定するためのその利用方法を包含する。ハイブリド
転写因子遺伝子及び合成プロモーターは、このハイブリド転写因子のDNA結合
ドメインが前記合成プロモーターにより駆動される活性化性DNA配列の発現を
活性化するように当該合成プロモーターに特異的に結合できるように選定又はデ
ザインされる。
【0009】 より詳しくは、本発明は合成プロモーターを活性化させるのに必要なハイブリ
ド転写因子をコードする配列を含む第一細胞又は組織、好ましくは植物細胞又は
植物組織、又は植物、及び前記合成プロモーターを含む第二細胞又は組織、好ま
しくは植物細胞又は植物組織、又は植物を包含し、ここで当該第一及び第二細胞
、組織又は植物は当該ハイブリド転写因子及び当該合成プロモーターをコードす
る双方の配列を含む細胞、組織又は植物を構築できるように操作されていてよい
。所望するには、この第二細胞、組織又は植物は活性化性DNA配列に作用可能
式に連結された合成プロモーターを含み、DNA配列の発現はこのプロモーター
がハイブリド転写因子により活性化されたときにこの合成プロモーターにより駆
動されるものである。別の態様において、このハイブリド転写因子は独立の因子
、例えばエストロゲン等により制御可能となるようにデザイン又は選定される。
【0010】 本発明の方法は前記第一及び第二細胞を組合せることでハイブリド転写因子遺
伝子及び合成プロモーターの双方を含む安定な遺伝子導入植物を形成し、前記活
性化性DNA配列が当該植物内で発現されるようにすることを包含する。一の態
様は当業者が注目の本来はサイレントな遺伝子(又は遺伝子フラグメント)、例
えばアンチセンスの発現を、この注目の遺伝子を制御する合成プロモーターから
の発現を特異的に活性化する転写因子をコードする遺伝子を交配式に導入するこ
とを介し、活性化することを可能にする。この注目の遺伝子が内因性遺伝子の発
現を不活性化できる場合、この注目の遺伝子を含む植物とエフェクター細胞との
交配の子孫はこの内因性遺伝子を正常に発現することはできないであろう。正常
な成長又は発育のために必須の植物遺伝子はこのようにして同定できる。かかる
遺伝子の同定は有効な除草剤についての化合物ライブラリーのスクリーニングの
ための有用な標的を司る。
【0011】 本明細書に記載の発明はハイブリド転写因子が安定的に形質転換された植物の
中で遺伝子発現を効率的に制御するよう機能できることを証明する。以下の詳細
な説明はハイブリド転写因子が完全植物中で効率的に遺伝子機能を活性化でき、
それ故植物の成長のために必須な遺伝子を積極的に同定するための有用なシステ
ムが供されることの第一の証拠である。
【0012】 本発明は植物における遺伝子の機能を調べるための重要な新規の方法を提供す
る。本発明は成長、発育又は生存のために必要又は重要である内因性植物DNA
配列の同定に極めて有用である。かかるDNA配列の同定は重要な農業問題を解
決するための安全で、有効で、経済的に発現可能で、且つ環境学的に健全な製品
の合理的且つ効率的な開発に必須な情報を提供する。一の態様において、本発明
は内因遺伝子の機能を、その発現のノックアウトにより試験するために利用でき
る。詳しくは、それは注目の遺伝子が植物の正常な成長及び発育のために必須で
あるかを確認することにより、潜在的な除草標的遺伝子を確認するのに利用でき
うる。これはスクリーニング及び開発の連鎖における早期且つ必須のつなぎを担
い、そして最も有能な化合物を同定及び試験するために財源の順位付けをする動
機付けとなり、その研究に投資するように導き、それ故直ちに公衆の利益となる
であろう。
【0013】 本発明の完全、明確、簡潔且つ正確な説明を供するよう、本明細書において用
いる下記の用語の定義を提供する。
【0014】 活性化性DNA構築体−DNA配列、又は当該DNA配列を含む組換構築体及
び合成プロモーターを意味し、これは細胞、所望するには植物細胞に導入される
と、この合成プロモーターに結合して活性化できる完全なハイブリド転写因子が
存在しない限り、発現しない、即ち、サイレントである。この活性化性DNA構
築体を次いで細胞、組織又は植物に導入して、以下により詳細に説明する通り、
この活性化性DNA配列を発現できる安定な遺伝子導入系を形成する。
【0015】 活性化性(活性化可能な)DNA配列−ゲノム、所望するには植物のゲノム内
の遺伝子の発現を調節するDNA配列を意味する。この活性化性DNA配列はこ
のゲノム内の標的DNA配列に対して相補的である。この活性化性DNA配列を
細胞の中に導入して発現させると、それは標的DNAの発現を阻害する。本発明
において有用な活性化性DNA配列は優性インヒビターをコードする又はそのよ
うなものとして作用するもの、例えば植物の正常な成長及び発育のために必須の
1又は複数の遺伝子を積極的に同定するように安定的に形質転換された植物内の
遺伝子機能を中断できる翻訳可能又は翻訳不能なセンス配列を含む。好適な活性
化性DNA配列はアンチセンスDNA配列である。アンチセンス配列が働くメカ
ニズムはよくわかっていないが、おそらくはアンチセンスRNAは標的遺伝子R
NAに結合し、標的DNA遺伝子生成物の発現を阻害するのであろう。かかるR
NA:RNA複合体は翻訳機構の結合又は機能を阻害することが可能であり、他
方かかるRNA:RNA複合体は急速分解されることが可能である。その他のメ
カニズムが考えられる。所望するには、この標的遺伝子はタンパク質、例えば植
物の成長又は生存に必須な生合成酵素、レセプター、シグナル伝達タンパク質、
構造遺伝子生成物又は輸送タンパク質をコードする。アンチセンスRNA配列と
標的遺伝子RNAとの相互作用は標的DNA配列の発現の実質的な阻害をもたら
し、かくして植物を殺すか、又は正常な植物成長もしくは発育を阻害する。
【0016】 「発現」とは、植物内での内因性遺伝子又は導入遺伝子の転写及び/又は翻訳
を意味する。例えばアンチセンス構築体の場合、発現はアンチセンスDNAの転
写のみを意味しうる。
【0017】 「遺伝子」とはコード配列及び結合した調節配列を意味し、ここでこのコード
配列はRNA、例えばmRNA,rRNA,tRNA,snRNA、センスRN
A又はアンチセンスRNAへと転写される。調節配列の例はプロモーター配列、
5′及び3′非翻訳配列、並びに終止配列である。存在しうる更なる要素は例え
ばイントロンである。
【0018】 「注目の遺伝子」とは、植物に移入されたときにその植物に所望の特徴、例え
ば抗生物質耐性、ウィルス耐性、昆虫耐性、疾患耐性、又はその他の害虫に対す
る耐性、除草剤トレランス、向上した栄養価値、産業プロセスにおける向上した
性能、又は改変された再生能力を授ける任意の遺伝子を意味する。「注目の遺伝
子」は植物における商業的に価値のある酵素又は代謝物の生産のために植物に導
入されるものであってもよい。
【0019】 異種DNA配列−導入すべき宿主細胞に天然では結合していないDNA配列を
意味し、天然DNA配列の非天然多重コピーが含まれる。
【0020】 「マーカー遺伝子」とは、選択可能又はスクリーニング可能な特徴をコードす
る遺伝子を意味する。 「…作用可能式に連結/結合した」とは、調節DNA配列がRNA又はタンパ
ク質をコードするDNA配列の発現を左右するようにそれら2本の配列が配置さ
れているなら、調節DNA配列がそのコードDNA配列に「作用可能式に連結/
結合」していることを意味する。
【0021】 「最小プロモーター」とは、上流の活性化なしでは不活性な、又は著しく低ま
ったプロモーター活性を有するプロモーター要素、特にTATA要素を意味する
。適当な転写因子の存在下では、この最小プロモーターは転写を可能にするよう
に機能する。
【0022】 「植物」とは、プロトプラスト及び細胞壁を含む植物の構造学的及び生理学的
な単位を意味する。この植物細胞は単離された単一細胞もしくは培養細胞の形態
、又はより高等なまとまった単位の一部、例えば植物組織、又は植物器官であっ
てよい。 「植物細胞」とは任意の植物、特に種子植物を意味する。
【0023】 「植物材料」とは、葉、幹、根、花又は花の器官、果実、花粉、花粉管、胚珠
、胚嚢、卵細胞、接合子、胚、種子、挿木、細胞もしくは組織培養物、又は任意
のその他の植物の器官もしくは産物を意味する。
【0024】 「プロモーター」とは、結合したDNA配列の転写を開始するDNA配列を意
味する。このプロモーター領域には遺伝子発現の調節因子として働く要素、例え
ばアクチベーター、エンハンサー及び/又はリプレッサーも含まれる。
【0025】 組換DNA−組換DNA工学を利用して互いに連結し合ったDNA配列の組合
せである分子を意味する。
【0026】 組換DNA工学とは、例えばSambrookら、1989, Cold Spring Harbor, NY : C
old Spring Harbor Laboratory Pressに記載の如きDNA配列を互いに連結させ
合うのに利用する手順を意味する。
【0027】 「選択マーカー遺伝子」とは、植物細胞内での発現が選択的利点を供する遺伝
子を意味する。この選択マーカー遺伝子により形質転換された細胞により保有さ
れる選択物利点は負の選択剤、例えば抗生物質又は除草剤の存在下での、非形質
転換細胞の増殖との対比における増殖能力に基づきうる。非形質転換細胞と比較
しての形質転換細胞により保有されるこの選択的利点は、栄養素、成長因子又は
エネルギー源として付加された化合物を利用するその高まった又は新たな能力に
よる場合もある。選択マーカー遺伝子とは、植物細胞内でのその発現が負及び正
の選択的利点の双方を供するような遺伝子又は遺伝子の組合せも意味する。
【0028】 「安定的に形質転換された」とは、少なくとも一種の異種DNA配列を含む細
胞、所望するには植物細胞を意味し、ここでこの異種DNA配列は細胞の中に維
持され、そしてその目的とする用途のために適当な条件下で機能性であり、且つ
その後の世代に遺伝可能なものである。この用語は特にいかなる手段であろうと
、異種DNA配列がまず導入された細胞、及びこの異種DNA配列を含むその後
に誘導された細胞、組織、植物及び種子を含む。後者は安定トランスジェニック
系と呼ばれることもある。
【0029】 「合成」とは、天然配列にはない構造的特徴を含んで成るヌクレオチド配列を
意味する。例えば、双子葉類及び/又は単子葉類遺伝子のG+C含有量及び正常
コドン分布により近似した人工配列を「合成」と称する。
【0030】 「形質転換」(r)とは、細胞への核酸の導入を意味する。詳しくは、注目の
生物のゲノムへのDNA分子の安定的な組込みをいう。
【0031】 以下により詳しく説明する通り、本発明はハイブリド転写因子遺伝子、合成プ
ロモーター、活性化性DNA配列、並びにかかる遺伝子を含む細胞、組織及び植
物、プロモーター及びDNA配列、並びにその利用方法を包含する。このハイブ
リド転写因子遺伝子及び合成プロモーターは、このハイブリド転写因子のDNA
結合ドメインが合成プロモーターに特異的に結合でき、この合成プロモーターに
より駆動される活性化性DNA配列の発現をオンにできるよう選定又はデザイン
される。
【0032】 一の態様において、本発明は合成活性化性プロモーターのコントロール下でサ
イレント導入遺伝子の発現を活性化するのに転写エフェクター系を頼りとする誘
導式遺伝子活性化を達成する交配を基礎とする。このシステムで発現を制御でき
る形質には、内因性のプロモーターの如き転写コントロール要素のための非植物
性遺伝子、翻訳又は非翻訳センス遺伝子、又は後転写コントロール要素、及び内
因性遺伝子の発現をノックアウトするアンチセンス遺伝子(例えば、以下に説明
するAdSS)が挙げられる。一のケースにおいて、この転写エフェクター系は
以下に一層完璧に説明するハイブリド転写因子をコードするDNA配列を含み、
それを活性化性DNA配列に作用可能式に連結された合成プロモーターを含む細
胞、組織又は植物系と交配させる。別のケースでは、この転写エフェクター系は
ハイブリド転写因子の一部をコードするDNA配列を含み、ここでこれによりコ
ードされるタンパク質はこのハイブリド転写因子の接合部とのペプチド−ペプチ
ド相互作用を介してハイブリド転写因子を形成できる。この合成プロモーター、
活性化DNA配列、及びこのハイブリド転写因子の対応の接合部をコードするD
NA配列は独立の系の中に収容されている。更なる別のケースでは、このハイブ
リド転写因子はインヒビターにより可能にされ、それ故例えばハイブリド転写因
子の合成プロモーターに対する機能的な結合により合成プロモーターを活性化さ
せるのが妨げられている。その結果、この活性化性DNA配列はハイブリド転写
因子インヒビターが除かれない限り及び除かれるまで、発現しない。
【0033】 この開示に基づき、当業者は注目の任意のDNA配列又は遺伝子をこのように
して制御できることを期待するであろう。
【0034】 このシステムは本来構成的駆動導入遺伝子としては回収不能な形質の発現を可
能にするために極めて有用である。例えば、潜在的に致死的な作用を有する外来
遺伝子、又は必須遺伝子の機能を消失させるようにデザインされたアンチセンス
遺伝子もしくは優性陰性突然変異体は、植物生物学の基礎研究において多大に注
目されているが、固有の実験上の問題を有する。低まった形質転換率は往々にし
て特定の構成的駆動導入遺伝子に関わる致死的な証拠として挙げられているが、
このタイプのネガティブな結果には別のつまらない解釈が伴う。ここに記載のタ
イプのシステムは試験導入遺伝子のその発現とは独立した安定性の維持及び繁殖
を可能にする。導入遺伝子の挿入を発現から独立させる能力は遺伝子機能の本質
を引き出すことについてのしっかりとした結論のために重要である。従って、本
発明は当業界にとっての多大な貢献を担う。
【0035】 表現型の程度のバリエーションは単一のアクチベーターに交配させた多重の独
立活性化性系の表現型を調べることにより達成されうる。様々な導入遺伝子座由
来の様々なレベルの発現能力を司る位置効果を頼りとすることにより、特殊な形
質についての対立形質系の表現模写を得ることが可能である。これは以下の実施
例2に説明しているとおり、それは必須の代謝機能をノックアウトするようにデ
ザインされたアンチセンス遺伝子からの発現レベルの多様性が様々な程度の表現
型を有する植物系を供することを示す。同様に、その他の形質も独立の系におけ
る表現型を変えるよう活性化不能であう。
【0036】 任意的に、特定の表現型の発現はハイブリドアクチベーター遺伝子の適当なプ
ロモーター、例えば発育の期間又は空間において調節される。注目のプロモータ
ーの制御のストリンジェシーに依存して、特定の細胞タイプ、組織又は器官、又
は特定の時期での機能の評価が可能となる。例えば、胚の発育における遺伝子の
機能のための要件は発育中の種子において強力に発現することのわかっているプ
ロモーターにより駆動される因子を有するアンチセンス導入遺伝子を活性化させ
ることにより試験できうる。かかるアプローチはショウジョウバエ(Droso
phila) において、通常GAL4エフェクター構築体をランダムに挿入して
様々な細胞及び組織タイプにおいて発現を指令する様々なゲノムエンハンサーに
対する融合体を得ることにより、幅広く利用されている (Brand and Perrimon,
1993) 。同様に、本発明のDNA構築体は化学的誘導式プロモーターを介する、
例えばSchenaら (Proc. Natl. Acad. Sci., USA, Vol. 88, pp 10421-10425, 19
91年12月) により例示の通りステロイド誘導式遺伝子発現を利用することによる
遺伝子発現の追加のコントロールを供する。
【0037】 発現の調節の更なる例は特定の用途のための適当な強度の活性化ドメインの選
定により成し遂げられる。最近、正味の正又は負の電荷の植物転写活性化ドメイ
ンが酵母機能性スクリーニングにおいて同定された (Estruch ら、1994) 。GA
L4のDNA結合ドメインに対するこれらのドメインの融合は、双方をマイクロ
プロジェクチルでトウモロコシ又はタバコ細胞の中に導入したときにGAL4依
存性プロモーター遺伝子を活性化できるタンパク質を生み出す。かくして、多種
多様な活性化ドメインが直接的な機能又は構造スクリーニングにより同定可能で
ある。
【0038】 ここに記載の研究はアラビドプシス (Arabidopsis)で例示してい
るが、本質的なトランス活性化はこの一の種に限定されるわけではない。適当な
プロモーターを利用することで、ここに記載のシステムは任意の種、例えば商業
的に重要な植物、例えば限定することなく、トウモロコシ、稲、小麦、テンサイ
、バーレー麦、ライ麦、綿、ナタネ、カラス麦、モロコシ、キビ、芝ふ、及び観
賞植物が挙げられる。
【0039】 ハイブリド転写因子遺伝子 ハイブリド転写因子遺伝子は1)DNA結合ドメイン;及び2)プロモーター
において集成した転写機構の成分と相互作用する活性化ドメイン;をコードする
DNA配列を含んで成る。遺伝子フラグメントは、典型的にはDNA結合ドメイ
ンが5′末端に対向し、そしてアクチベータードメインが3′末端に対向して、
その発現がハイブリド転写因子を生み出すハイブリド遺伝子を形成するように連
結されている。当業者はDNA結合ドメインをコードする様々なDNA配列を活
性化ドメインをコードする様々なDNA配列とルーチン作業式に組合せて、ハイ
ブリド転写因子遺伝子の幅広いアレーを供することができる。
【0040】 本発明において有用なハイブリド転写因子を作製するのに有用なDNA配列の
例には、限定することなく、GAL4、バクテリオファージ434、lexA,
lacI及びファージラムダリプレッサーのDNA結合ドメインをコードするも
のが挙げられる。
【0041】 本発明において有用なハイブリド転写因子を供給するのに有用なDNA配列の
例には、限定することなく、ヘルペス単純VP16、トウモロコシC1及びP1
の酸性活性化ドメインをコードするものが挙げられる。更に、適当な活性化ドメ
インは選定の生物に由来するDNA断片を適当なDNA結合ドメインに融合し、
そして機能について直接スクリーニングすることにより単離できうる(引用する
ことで本明細書に組入れるEstruch ら、1994) 。転写アクチベータータンパク質
のドメインは様々な起源のタンパク質間で相互に交換できうる (Brent and Ptas
hne (1985) Cell 43 : 729-736) 。
【0042】 所望のハイブリド転写遺伝子はトウモロコシC1活性化ドメインに融合したG
AL DNA結合ドメインをコードするDNA配列を含んで成る。当業者は所望
のハイブリド転写因子遺伝子を作製するのに慣用の分子生物学及び組換DNA工
学を利用できる。
【0043】 合成プロモーター 合成プロモーターはハイブリド転写因子のDNA結合ドメインにより認識され
る少なくとも一のDNA結合部位、及び最小プロモーター、好ましくは植物細胞
により認識されるプロモーターに由来するTATA要素を含んで成る。より詳し
くは、このTATA要素は合成プロモーターの組込まれた植物細胞タイプにより
認識されるプロモーターに由来する。所望するには、このDNA結合部位は合成
プロモーターの中で何回も反復しており、かくしてこの最小プロモーターは一層
効率的に活性化され、従ってこの合成プロモーターに結合した活性化性DNA配
列は一層効率的に発現される。
【0044】 本発明において有用な合成プロモーターを作製するのに利用できるDNA結合
部位の例には、限定することなく、GAL4 DNA結合タンパク質により認識
される上流作用式配列(UASG )、lacオペレーター及びlexA結合部位
が挙げられる。植物細胞により認識されるプロモーターTATA要素の例には、
限定することなく、CAMV35S、トウモロコシBz1プロモーター、UBQ
3プロモーター、アグロバクテリウム(Agrobacterium)ノパリン
シンターゼ又はマンノピンシンターゼプロモーター、例えばSuper MAS
、トウモロコシBz1プロモーター、UBQ3プロモーター、ブラシカ・オレラ
セア(Brassica oleracea)由来のhsp80、及びアラビド
プシスアクチン−2プロモーターが挙げられる。
【0045】 所望の合成プロモーターはGAL4 DNA結合部位により認識される上流作
用式配列(UASG )の約10のコンカテマー直接リピートに対してその5′末
端において融合されたTATA要素を含むトランケーションされたCaMV35
S配列(転写の開始点を中心にヌクレオチド−59〜+48)を含んで成る。当
業者は所望の合成プロモーターを作製するのに慣用の分子生物学及び組換DNA
工学を利用できる。
【0046】 活性化性DNA配列 活性化性DNA配列は、植物細胞における安定な導入及び発現の所望される任
意のDNA配列を包含する。特に所望される活性化性DNA配列はセンス又はア
ンチセンス配列であり、その発現はその内因性対応遺伝子の発現を低め、それ故
正常な植物成長又は発育を阻害する。
【0047】 この活性化性DNA配列を合成プロモーターに作用可能式に連結させ、活性化
性DNA構築体を形成できる。この活性化性DNA構築体内の活性化性DNA配
列は、この合成プロモーターに結合してそれを活性化できるハイブリド転写因子
も存在しない限り、トランスジェニック系内でそれは発現しない、即ち、サイレ
ントである。この活性化性DNA構築体を次いで、以下に一層詳しく説明する通
りにして、細胞、組織又は植物に導入して活性化性DNA配列を発現する安定な
トランスジェニック系を形成する。
【0048】 ハイブリド転写因子、又は合成プロモーター及び活性化性DNA配列を含む細胞
、組織又は植物 本発明は更に、ハイブリド転写因子遺伝子及び活性化性DNA構築体のそれぞ
れを含む、第一及び第二細胞又は組織、好ましくは植物細胞又は植物組織、又は
植物を包含する。この第一細胞、組織又は植物、及び第二細胞、組織又は植物は
、当該ハイブリド転写因子遺伝子を含み、且つこのハイブリド転写因子を発現し
、しかもこの活性化性DNA構築体の合成プロモーターを含み、このプロモータ
ーにより駆動される活性化性DNA配列を発現させるように活性化させる植物細
胞、植物組織又は植物が構築されるように操作できうるように選定する。
【0049】 上記のハイブリド転写因子遺伝子及び活性化性DNA構築体は当業界において
周知であり、且つ慣用の方法、例えば限定することなく交配、アグロバクテリア
媒介形質転換、Tiプラスミドベクター、直接DNA取り込み、例えばマイクロ
プロジェクチルボンバードメント、リポソーム媒介取り込み、マイクロインジェ
クション、等により、細胞、組織又は植物の中に導入される。
【0050】 当該ハイブリド転写因子遺伝子を含むトランスジェニック植物系は例えばアグ
ロバクテリア媒介形質転換を利用して構築される。一次形質転換体(T1世代)
は、それらをリポーター構築体により過渡的に形質転換させることにより対応の
合成プロモーター(即ち、ハイブリド転写因子により活性化される合成プロモー
ター)からの発現を活性化する能力についてスクリーニングする。この系のトラ
ンスジェニック性は自殖後の単一座としてのカナマイシン耐性(又は挿入DNA
上で担持されたその他の適当な選択マーカー遺伝子)の分離についてT2世代で
更に試験する。単一T−DNAインサートの存在は3:1の分離を示す系内での
ゲノムDNAゲルブロット分析により確認される。このような系はRNAゲルブ
ロット分析によるハイブリド転写因子遺伝子の発現について更に分析できうる。
いくつかのT2植物を自殖させてT3子孫を得、それらは挿入ハイブリド転写因
子遺伝子のホモ接合性についてスクリーニングする。
【0051】 所望のハイブリド転写因子により活性化性である合成プロモーターを含むトラ
ンスジェニック系はアグロバクテリア媒介形質転換により似たようにして調製さ
れる。この合成プロモーター及び活性化性DNA配列(活性化性DNA構築体)
、更には任意的に選択マーカーを含むトランスジェニック系は標準の方法により
調製される。任意的に、このトランスジェニック系を活性化性DNA構築体の存
在を確認するためにマーカーについて選定する。
【0052】 ハイブリド転写因子及び活性化性DNA構築体を含むF1植物 ハイブリドトランスアクチベーター遺伝子及び活性化性DNA構築体を含むF
1植物を他花受粉により作り、そしてカナマイシンの如き適当なマーカーの存在
について選定する。活性化性DNA構築体しか含まない植物とは対照的に、F1
植物はCaMV35Sの如き強力な構成プロモーターにより得られるものに匹敵
する高レベルの活性化性DNA配列発現生成物を作る。
【0053】 本発明の有用なアッセイ方法は: a)合成プロモーターを活性化させることのできるハイブリド転写因子をコー
ドするハイブリド転写因子遺伝子を含んで成る第一の安定的に形質転換された植
物を b)活性化性DNA配列及び前記ハイブリド転写因子により活性化可能な合成
プロモーターを含んで成る第二の安定的に形質転換された植物と交配させ、 ここでa)において、前記合成プロモーターはa)の植物の中に存在し、そし
てa)の植物は前記ハイブリド転写因子に対してホモ接合性であり、そしてb)
において、前記DNA配列は前記ハイブリド転写因子の存在下で発現し、これに
より当該DNA配列を発現するF1植物を供し;そして c)前記F1植物に対する前記DNA配列の発現の効果を決定する; ことを含んで成る。
【0054】 ここで、前記ハイブリド転写因子遺伝子が酵母のGAL4遺伝子に由来するD
NA結合ドメイン及びトウモロコシのC1遺伝子に由来する転写活性化ドメイン
をコードすることが好ましい。
【0055】 ここで、最小プロモーターがCAMV35S最小プロモーター、トウモロコシ
Bz1プロモーター及びUBQ3プロモーターから成る群から選ばれるのが好ま
しい。
【0056】 ここで、前記合成プロモーター配列が、GAL4 DNA結合ドメインにより
認識される上流作用式配列の10のコンカテマーコピーとその5′末端において
融合したTATA要素含有のCaMV35S最小プロモーターを含んで成ること
が好ましい。
【0057】 ここで、前記ハイブリド転写因子遺伝子が酵母のGAL4遺伝子に由来するD
NA結合ドメイン及びトウモロコシのC1遺伝子に由来する転写活性化ドメイン
をコードし、そして前記活性化性DNA構築体がGAL4 DNA結合ドメイン
により認識される上流作用式配列の10のコンカテマーコピーとその5′末端に
おいて融合したTATA要素含有のCaMV35S最小プロモーターを含んで成
る合成プロモーター配列を含んで成ることが好ましい。
【0058】 本発明の他の有用な方法は、必須植物遺伝子インヒビター、例えば植物AdS
S遺伝子を同定する方法であって、 a)植物AdSS酵素機能の推定インヒビターの存在下で植物AdSS酵素と
AdSS基質とを反応させ;そして b)前記推定インヒビターの存在下での植物のAdSS酵素反応の割合を、前
記推定インヒビターの非存在下での同一の条件下での植物AdSS酵素反応の割
合と対比させ、前記推定インヒビターがAdSSを阻害するかを決定する; ことを含んで成る。
【0059】 本発明の好適な態様はハイブリド転写因子及び活性化性DNA構築体を含んで
成る植物であって、前記ハイブリド転写因子遺伝子によりコードされるハイブリ
ド転写因子が前記活性化性DNA構築体の合成プロモーターを活性化させ、作用
可能式に連結されたアンチセンスDNA配列の発現を誘導することができ、ここ
で当該植物は前記ハイブリド転写因子及び前記活性化性DNA構築体により安定
的に形質転換されたものである、植物を包含する。
【0060】 ここで、前記ハイブリド転写因子遺伝子が 酵母のGAL4遺伝子、バクテリオファージ434、lexA,lacI及び
ラムダファージレプレッサー、から成る群から選ばれる遺伝子に由来するDNA
結合ドメイン; ヘルペス単純VP16、トウモロコシC1及びP1から成る群から選ばれる遺
伝子に由来する転写活性化ドメイン; CaMV35S最小プロモーター、トウモロコシBz1プロモーター及びUB
Q3プロモーターから成る群から選ばれる最小プロモーターを含んで成る活性化
性DNA構築体; を含んで成ることが好ましい。
【0061】 ここで、前記合成プロモーター配列が、GAL4 DNA結合ドメインにより
認識される上流作用式配列の10のコンカテマーコピーとその5′末端において
融合したTATA要素含有のCaMV35S最小プロモーターを含んで成ること
が更に好ましい。
【0062】 ここで、前記ハイブリド転写因子遺伝子が酵母のGAL4遺伝子に由来するD
NA結合ドメイン及びトウモロコシのC1遺伝子に由来する転写活性化ドメイン
をコードし、そして前記活性化性DNA構築体がGAL4 DNA結合ドメイン
により認識される上流作用式配列の10のコンカテマーコピーとその5′末端に
おいて融合したTATA要素含有のCaMV35S最小プロモーターを含んで成
る合成プロモーター配列を含んで成ることが更に好ましい。
【0063】 ここで、前記活性化性DNA配列がAdSSアンチセンス配列であることが更
に好ましい。
【0064】 実施例 以下に開示する実施例はハイブリド転写因子が安定的に形質転換された植物の
中で遺伝子の発現を効率的に制御するように機能できることを実証する。本発明
は以下の非限定的な実施例を参照することにより一層理解できるであろう。
【0065】 実施例1−安定なトランスジェニック植物におけるサイレントリポーター遺伝子
の発現 本実施例は、適当な合成プロモーターにより制御可能なリポーター導入遺伝子
を含む系に対してGAL4/C1ハイブリド因子を発現するトランスジェニック
植物を交配させると、リポーター遺伝子発現の強力な誘導がもたらされることを
示す。アラビドプシス内でこのシステムを試験するための適当な遺伝子を以下に
一層詳しく説明する通りに構築した。
【0066】 ハイブリド転写遺伝子はDNA結合機能及び転写活性化機能をそれぞれ含むこ
とが従前に示されているGAL4及びC1遺伝子の成分から構築する。(植物形
質転換のために用いた構築体pAT53は、C1活性化ドメインにカップリング
されたGAL4 DNA結合ドメインを含んで成るハイブリド転写因子に作用可
能式に連結された35Sプロモーターにカップリングされた左側境界配列を含み
、35S3′ターミネーター配列及びpNOS/NPT/nos3′選択マーカ
ーカセットが右側境界配列に隣接している)。コードされるタンパク質のN−末
端側の147個のアミノ酸はGAL4に由来し、そしてC末端側の101個のア
ミノ酸はC1のカルボキシ末端アミノ酸173−273に由来する。似たような
組合せは過渡的アッセイにおいて機能することが従前に示されている(Goffら、
1991) 。
【0067】 この因子により活性化可能となるようにデザインされた合成プロモーターはG
AL4タンパク質により認識される上流作用式配列(UASG )の10のコンカ
テマーコピーに対してその5′末端において融合したBz1 TATA要素を利
用して(任意的に、TATA要素(転写開始点を中心にヌクレオチド−59〜+
48)を含むトランケーションされたCaMV35Sプロモーターを使用)構築
する(構築体pAT73は35S3′ターミネーターに連結された35Sプロモ
ーター作用可能式連結化ジヒドロフォレートリダクターゼコード配列にカップリ
ングされた左側境界配列を含み、それは35S3′ターミネーターを有するGU
Sリポーター要素に作用可能式に連結されたTATA要素を含む10倍コンカテ
マーGAL4結合部位構築体にライゲーションされ、その全てに右側境界配列が
隣接する)。安定形質転換体内でのこのシステムの効率を評価するため、活性化
性DNA配列として、リポーター遺伝子、例えば合成UASG /TATAプロモ
ーターにより駆動される改良E.コリuidA(β−グルクロニダーゼ;GUS
)コード配列を選定する。このGUS遺伝子はその生成物が容易に検出、且つ定
量できる点で、発現のためのモデルリポーター遺伝子と考慮される。
【0068】 このハイブリド転写因子遺伝子を含むトランスジェニックアラビドプシス植物
系はアグロバクテリア媒介形質転換を利用して構築した。一次形質転換体(T1
世代)を、それらをルシフェラーゼリポーター構築体で過渡的に形質転換するこ
とにより合成UASG /TATAプロモーターからの発現を活性化するその能力
についてスクリーニングした。T1形質転換体の約半分がマイクロプロジェクチ
ルボンバードメント後にルシフェラーゼ活性を示した。RNAゲルブロット分析
はこれらの形質転換体がGAL4/C1遺伝子を発現することを確証せしめた。
これらの系をT2世代で、自殖後の単一座としてのカナマイシン耐性の分離(T
−DNA上に担持された選択マーカー遺伝子)について更に試験した。単一T−
DNAインサートの存在は3:1の分離を示す系内でのゲノムDNAゲルブロッ
ト分析により確認される(データーは示してない)。これらの系をRNAゲルブ
ロット分析によりGAL4/C1遺伝子の発現について更に分析する。RNAブ
ロット分析は双方の系がこの導入遺伝子に由来する安定RNAを検出可能なレベ
ルで発現することを示した。pAT53−103と称する単独のエフェクター系
を更なる実験のために選定し、そしていくつかのT2植物を自殖させてT3トラ
ンスジェニック子孫を得、それらをT−DNAインサートのホモ接合性について
スクリーニングした。
【0069】 UASG /TATA/GUS遺伝子を含むトランスジェニックアラビドプシス
植物系をアグロバクテリア媒介形質転換を利用して構築し、そしてメトトレキセ
ートで選択し、ホモ接合性についてスクリーニングした。pAT73−309及
び−346と称する2つの系をGUS活性について分析し、そして微量で、アッ
セイバックグランドと有意差のない活性しか認められなかった(表1)。ハイブ
リドトランスアクチベーター遺伝子及び活性化性リポーター遺伝子の双方を含む
F1植物を他花受粉により作り、そしてカナマイシンで選択した。リポーター遺
伝子だけしか含まない植物とは対照的に、F1植物は、CaMV35Sの如き強
力なプロモーターで得られるものに匹敵する極めて高レベルのGUS活性を供し
た(表1)。 表1.F1植物のβ−グルクロニダーゼ活性 形質転換体 GUS活性* (nmol MU/min/mg タンパク質) 35S/GUS系7 17.6±4.3 系105 19.1±7.2 系115 12.1±3.7 非形質転換Nossen 0.03±0.01 pAT53−103 0.01±0.0 pAT73−309 0.01±0.01 pAT73−309×pAT53−103F1 4.97±3.41 pAT73−346 0.01±0.0 pAT73−346×pAT53−103F1 6.02±2.3* GUS活性を各系又はF1交配系につき20の植物について測定(平均± 標準偏差)。
【0070】 実施例2−安定なトランスジェニック植物におけるサイレントアンチセンスDN
A配列の発現 更に、本発明は試験遺伝子の発現を特異的に不活性化するアンチセンス遺伝子
の発現を誘導することにより遺伝子機能を調べるのに利用できる。本発明は遺伝
子機能を排除するアンチセンス遺伝子の発現の駆動に利用される。de nov
oプリン合成の2段階の一方でIMPをAMPに変換するアデニロスクシネート
シンセターゼ(AdSS)をコードする遺伝子を活性化性DNA配列として利用
する。AdSSは近年潜在的な天然物ヒダントシジンの標的と考えられている(
Cseke ら、1996 ; Fonne'-Pfister ら、1996 ; Siehlら、1996) 。AdSS活性
は当業界において周知の標準酵素アッセイ、例えばAdSS酵素をAdSS基質
と反応させ、AdSS酵素がその基質とは有意に異なる生成物へと触媒できるよ
うにし、そして基質のこの生成物への触媒的変換速度を測定することにより、測
定する。この変換は様々な時点での反応物中に存在する基質もしくは生成物又は
その両者の量を測定することにより直接的に、又は基質もしくは生成物の一方に
結合したラベル、例えば放射能もしくは色調インジケーターを測定することによ
り間接的に測定できうる。サザンブロット分析はここでのアンチセンス構築のた
めに利用した全長cDNAがアラビドプシスゲノム内の単独の遺伝子であること
を示した。
【0071】 実施例1の安定なトランスジェニック植物において達成される有効なアンチセ
ンスDNA配列の発現に基づき、ハイブリド転写因子遺伝子及びAdSSアンチ
センス配列の発現を駆動する合成プロモーターの双方を含む安定なトランスジェ
ニック植物における有効な発現は内因性AdSS遺伝子発現の不活性化をもたら
すであろうことが推定された。もしAdSSアンチセンス配列が有効に発現され
ないと、ヒンダトシジンの除草効果に似た効果に基づき植物は死に至るであろう
。しかしながら、かかる実験を行う前に、安定的に形質転換された植物における
アンチセンスの発現が起こり、そしてAdSS遺伝子の不活性をもたらすである
かどうかは当業者にとって明確でない。以下に更に詳しく説明する通り、AdS
Sアンチセンス配列は安定なトランスジェニック植物において有効に発現され、
そして内因性AdSS酵素の発現は阻害された。
【0072】 UASG /TATA/アンチセンスAdSS構築体を含む15種類のトランス
ジェニック植物をアグロバクテリア形質転換により作製した。(構築体pJG2
61AntiAdSSは、35S3′及び右側境界配列により終結したAdSS
アンチセンスコード配列に連結されたTATA要素を含む10倍コンカテマーG
AL4結合部位構築体に連結されたpNos/BAR/遺伝子7 3′選択マー
カーカセットにカップリングされた右側境界配列を含む)。一次形質転換体上で
咲いた花はホモ接合性トランスアクチベーター系pAT53−103由来の花粉
と交配させた。F1種子をカナマイシン上でプレート培養し、異系交配した子孫
を選択した。これらの一次形質転換体はたいていの場合単一のメンデリアン形質
である導入T−DNA(アンチセンス遺伝子を含む)に対してヘミ接合性である
。かくして、このアンチセンス遺伝子はトランスアクチベーターを常にヘミ接合
状態で含むバックグランド(ただし、自殖による稀な夾雑物は除く;それはカナ
マイシンの如き選択マーカーでの発芽により選択される)に対し1:1で分離す
るであろう。6つの系において、実生の約50%の成長がひどく遅れ、完璧に発
芽できなかったものもあった。他の5つの系は真葉繁殖期の間生存したが、土壌
に移した後に様々な成長異常を示した。最後の4つの系は異常な表現型をほとん
ど又は全く示さなかった。
【0073】 ひどい成長遅退及び死がアンチセンス導入遺伝子の存在によるかを確認するた
め、ポリメラーゼ連鎖反応をAdSS cDNAの5′末端と最小35Sプロモ
ーターとの間の領域を増幅するようにデザインしたプライマーを利用して実施し
た。ゲル電気泳動は異常な実生とアンチセンス遺伝子との間で1対1の関係が観
察されることを示した。種々のアンチセンス系間での表現型のバリエーションを
調べるため、我々は種々のアンチセンス系に由来するF1植物に対してRNAゲ
ルブロットハイブリダイゼーションを実施した。非形質転換Col−0植物、p
AT53−103植物、及びpAT53−103×アンチセンスAdSSの交配
に由来するF1植物由来のRNAを含むAdSSプローブでプロービングしたゲ
ルブロットは重篤な表現型を有する系ではAdSS RNAがほとんどの検出さ
れないことを示した(最も重篤な実生死系は、RNA抽出よりわずかな組織しか
得られなかったため、分析から外した)。
【0074】 本実施例は以下の技術的な説明により一層よく理解できる。
【0075】 組換プラスミド pSGZL1をpGALC1由来のGAL4−C1 EcoRIフラグメント
(Goffら、1991) をpIC20HのEcoRI部位の中にライゲーションするこ
とにより構築した。pSGZL1のGAL4−C1フラグメントをBamHI−
BglIIで切り取り、そしてpCIB770(Rothstein ら、1987) のBamH
I部位に挿入してpAT53を作った。
【0076】 10個のUASG 部位及び最小35Sプロモーター(−59〜+1)をpGA
LLuc2(Goffら、1991) からEcoRI−PstIフラグメントとして切り
取り、そしてpBluescriptの対応の部位に挿入し、pAT52を得た
。pAT66はpAT52のHindIII −PstIフラグメント、pCIB1
716のPstI−EcoRIフラグメント(35S非翻訳リーダー、GUS遺
伝子、35Sターミネーターを含む)及びHindIII −EcoRI切断pUC
18の三方向ライゲーションにより構築した。pAT66の35SリーダーをP
stI−NcoIで切り取り、そして+1〜+48までにわたるPCR構築35
Sリーダーと交換し、pAT71を得た。
【0077】 pCIB921はpCIB710のBamHI部位(Rothstein ら、1987) の
中に挿入されたジヒドロフォレートリダクターゼ(dhfr)植物選択マーカー
遺伝子を含む。pCIB921の35Sプロモーター/dhfr遺伝子カセット
をXbaI−EcoRIで切り取り、そしてpCIB730の対応の部位(Roth
stein ら、1987) の中に挿入し、pAT58を作った。pAT73は10個のU
ASG 部位/最小35Sプロモーター/GUS/35Sターミネーターを含むp
AT71由来のEcoRIフラグメントをpAT58のEcoRI部位の中に挿
入することにより構築した。
【0078】 プラスミドpBS SKt(Stratagene, La Jolla, CA) をSacIで線形に
し、ムング.ビーンヌクレアーゼで処理してSacI部位を除き、そしてT4リ
ガーゼと再ライゲーションしてpJG201を作った。UASG /CAMV35
S最小プロモーター/GUS遺伝子/CaMVターミネーターカセットをpAT
71からKpnIで除去し、そしてpJG201のKpnI部位の中にクローニ
ングしてpJG304を作った。pJG304を制限エンドヌクレアーゼAsp
718で部分消化して全長線形フラグメントを単離した。このフラグメントをモ
ル過剰量のオリゴヌクレオチドGTACCTCGAGTCTAGACTCGAG
3′とライゲーションした。制限分析をこの部位に対して5′側にこのリンカ
ーの挿入されたクローンを同定するのに用い、そしてこのプラスミドをpJG3
04/EXhoIと命名した。
【0079】 従前に発表されたAdSSシンターゼcDNAクローンのフラグメント(Fonn
e'-Pfisterら、1996)(GenBank受託番号U49389)を次のオリゴヌク
レオチドプライマーでPCR増幅させた:5′GATTCGAGCTCATGT
CTCTCTCTTCCCTC 3′及び5′GATTCCCATGGTGGA
CCTGAACCAACTC 3′。ベクターpJG304ΔXhoIをSac
I及びNcoIで消化し、GUS遺伝コード配列を切り取った。AdSSPCR
フラグメントをSacI及びNcoIで消化し、そしてpJG304ΔXhoI
にライゲーションしてpJG304 AntiAdSSを作った。
【0080】 ベクターpGPTV(Beckerら、1992) をEcoRI及びHindIII で消化
してノパリンシンターゼプロモーター/GUSカセットを除去した。同時に、ス
ーパーリンカーをpSE380(Invitrogen, San Diego, CA ) からEcoRI
及びHindIII により切り取り、そしてEcoRI/HindIII 線形化pG
PTVにクローニングしてpJG261を作った。
【0081】 pJG304 AntiAdSSをXhoIで切り、UASG /35S最小プ
ロモーター/アンチセンスAdSS/CaMVターミネーター融合体を含むカセ
ットを切り取った。このカセットをXhoI消化pJG261の中にその転写が
bar選択マーカーのそれとは独立となるようにライゲーションし、pJG26
1 AntiAdSSを作った。
【0082】 トランスジェニック植物 pJG261 AntiAdSSをアグロバクテリウム.トウメファシエンス
(Agrobacterium tumefaciens ) 株GV3101(pMP90)(Koncz and Sc
hell, 1986) の中にエレクトロ形質転換し、そして得られる株を利用してアラビ
ドプシス植物(エコタイプColumbia)を浸潤(Bechtoldら、1993) によ
り形質転換した。浸潤した植物由来の実生をグルフォシネート (Basta ; Agr Ev
o)を15mg/Lで含む寒天発芽培地(Murashige-Skoog 塩4.3g/L、MES
0.5g/L、スクロース1%、チアミン10μg/L、ピリドキシ5μg/
L、ニコチン酸5μg/L、ミオーイノシトール1mg/L、pH5.8)上で選択
した。
【0083】 アラビドプシスの根の外植体(エコタイプNossen)を発表されている通
りにして(Valvekens ら、1988)pAT53で形質転換した。
【0084】 UASG /最小CaMV35Sプロモーター/アンチセンスAdSS構築体を
含む15種のトランスジェニック植物を土壌に植え、そして温室の中で成熟する
まで成長させた。一次形質転換体上で咲いた花をホモ接合性GAL4/C1トラ
ンスアクチベーター系pAT53−103由来の花粉と交配させた。同種子を5
0mg/Lのカナマイシンを含む発芽培地上でプレート培養した。
【0085】 核酸分析 RNAをフェノール/クロロホルム抽出、しかる後のLiCl沈殿により発表
されている通りにして(Lagrimini ら、1987) 単離した。RNAゲルブロットを
発表されている通りに実施した(Wardら、1991) 。ハイブリダイゼーションプロ
ーブを32P−dCTPにより、Prime Time Kit (International Biotechnologie
s, Inc., New Haven, CT) を利用するランダムプライミング法によりラベルした
。ハイブリダイゼーション条件は7%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、0
.5MのNaPO4 、pH7.0、1mMのEDTA、1%のウシアルブミン65℃
とした。一夜のハイブリダイゼーション後、フィルターを1%のSDS、50mM
のNaPO4 、1mMのEDTAで65℃で洗った(Church and Gilbert, 1984)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/50 C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ボルレイス,サンドラ リン アメリカ合衆国,ノースカロライナ 27707,ダーハム,ピン オーク ドライ ブ 4225 (72)発明者 ゲルラッハ,ヨルン アメリカ合衆国,ノースカロライナ 27707,ダーハム,キング チャールズ ロード 3907

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アッセイ方法であって: a)合成プロモーターを活性化させることのできるハイブリド転写因子をコー
    ドするハイブリド転写因子遺伝子を含んで成る第一の安定的に形質転換された植
    物を b)活性化性DNA配列及び前記ハイブリド転写因子により活性化可能な合成
    プロモーターを含んで成る第二の安定的に形質転換された植物と交配させ、 ここでa)において、前記合成プロモーターはa)の植物の中に存在し、そし
    てa)の植物は前記ハイブリド転写因子に対してホモ接合性であり、そしてb)
    において、前記活性化性DNA配列は前記ハイブリド転写因子の存在下で発現し
    、これにより当該活性化性DNA配列を発現するF1植物を供し;そして c)前記F1植物に対する前記活性化性DNA配列の発現の効果を決定する; ことを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】 前記ハイブリド転写因子遺伝子が酵母のGAL4遺伝子に由
    来するDNA結合ドメイン及びトウモロコシのC1遺伝子に由来する転写活性化
    ドメインをコードする、請求項1記載のアッセイ。
  3. 【請求項3】 最小プロモーターがCAMV35S最小プロモーター、トウ
    モロコシBz1プロモーター及びUBQ3プロモーターから成る群から選ばれる
    、請求項1記載のアッセイ。
  4. 【請求項4】 前記合成プロモーター配列が、GAL4 DNA結合ドメイ
    ンにより認識される上流作用式配列の10のコンカテマーコピーとその5′末端
    において融合したTATA要素含有のCaMV35S最小プロモーターを含んで
    成る、請求項1記載のアッセイ。
  5. 【請求項5】 前記ハイブリド転写因子遺伝子が酵母のGAL4遺伝子に由
    来するDNA結合ドメイン及びトウモロコシのC1遺伝子に由来する転写活性化
    ドメインをコードし、そして前記活性化性DNA構築体がGAL4 DNA結合
    ドメインにより認識される上流作用式配列の10のコンカテマーコピーとその5
    ′末端において融合したTATA要素含有のCaMV35S最小プロモーターを
    含んで成る合成プロモーター配列を含んで成る、請求項1記載のアッセイ。
  6. 【請求項6】 AdSS除草剤インヒビターを同定するための方法であって
    、 a)植物AdSS酵素機能の推定の除草剤インヒビターの存在下で植物AdS
    S酵素とAdSS基質とを反応させ;そして b)前記推定の除草剤インヒビターの存在下での植物のAdSS酵素反応の割
    合を、前記推定の除草剤インヒビターの非存在下での同一の条件下での植物Ad
    SS酵素反応の割合と対比させ、前記推定の除草剤インヒビターが植物AdSS
    を阻害するかを決定する; ことを含んで成る方法。
  7. 【請求項7】 ハイブリド転写因子及び活性化性DNA構築体を含んで成る
    植物であって、前記ハイブリド転写因子遺伝子によりコードされるハイブリド転
    写因子が前記活性化性DNA構築体の合成プロモーターを活性化させ、作用可能
    式に連結されたアンチセンスDNA配列の発現を誘導することができ、ここで当
    該植物は前記ハイブリド転写因子及び前記活性化性DNA構築体により安定的に
    形質転換されたものである、植物。
  8. 【請求項8】 前記ハイブリド転写因子遺伝子が a)酵母のGAL4遺伝子、バクテリオファージ434、lexA,lacI
    及びラムダファージレプレッサー、から成る群から選ばれる遺伝子に由来するD
    NA結合ドメイン; b)ヘルペス単純VP16、トウモロコシC1及びP1から成る群から選ばれ
    る遺伝子に由来する転写活性化ドメイン; c)CaMV35S最小プロモーター、トウモロコシBz1プロモーター及び
    UBQ3プロモーターから成る群から選ばれる最小プロモーターを含んで成る活
    性化性DNA構築体; を含んで成る請求項7記載の植物。
  9. 【請求項9】 前記合成プロモーター配列が、GAL4 DNA結合ドメイ
    ンにより認識される上流作用式配列の10のコンカテマーコピーとその5′末端
    において融合したTATA要素含有のCaMV35S最小プロモーターを含んで
    成る、請求項7記載の植物。
  10. 【請求項10】 前記ハイブリド転写因子遺伝子が酵母のGAL4遺伝子に
    由来するDNA結合ドメイン及びトウモロコシのC1遺伝子に由来する転写活性
    化ドメインをコードし、そして前記活性化性DNA構築体がGAL4 DNA結
    合ドメインにより認識される上流作用式配列の10のコンカテマーコピーとその
    5′末端において融合したTATA要素含有のCaMV35S最小プロモーター
    を含んで成る合成プロモーター配列を含んで成る、請求項7記載の植物。
  11. 【請求項11】 前記活性化性DNA配列がAdSSアンチセンス配列であ
    る、請求項7記載の植物。
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