JP2001522596A - タバコ流の搬送方法、供給装置、および、このような供給装置を備えたタバコ製造機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 タバコ工業製品製造機（１）に供給装置（３）を結合し、この製造機が特に、前記供給装置の入口ストック（３０）を順次供給する接線方向のゲート（２）を含む。前記入口ストックから採取したタバコ流で、短いタバコの茎（６０）の割合が多いタバコ流の部分と、長いタバコの茎（６１）の割合が多い部分との分布は、前記供給装置の搬送ベルト（３２）に前記タバコ流が到着するときに主に長手方向に行われる。タバコ流の方向転換と、タバコ流の移動速度の低減とを課すことにより、長手方向の分布を横方向の分布に変換する。タバコ流に対して横に配置される尖歯ローラ（３７）は、前記分布を均質化し、タバコ筒を製造するために吸い込み孔（４２）を通って到着するタバコ流中で短い茎と長い茎の前記分布を一様にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、タバコ工業製品製造機におけるタバコの搬送に関し、特にタバコ流
の搬送方法、この方法に従って作動可能な供給装置、およびこのような供給装置
を備えた紙巻きタバコの製造機に関する。

【０００２】 一般に、供給装置は、後で紙巻きタバコを形成するために、多孔質ベルトに沿
って吸い込むことによりタバコを筒として形成する製造機部分にタバコを供給す
る。

【０００３】 好適には、このような供給装置は、非常に規則正しくこの製造機部分を供給し
なければならない。すなわち、製造機に供給するタバコ流のタバコの密度を一定
にし、その成分の分布、特に長い茎と短い茎の分布を一定にし、また供給量を一
定にすることにより、一般に多孔質ベルトの下に形成されるタバコの筒の中で、
タバコの長手方向の密度ならびにその成分の分布をできるだけ一定にすることが
必要である。供給装置を供給するバラのタバコは、天然タバコおよびまたは再生
タバコおよびまたは均質化タバコおよびまたは膨張タバコの短い茎と長い茎、タ
バコ粉末、断面の大きいまたは小さい中骨、葉脈、軸、ならびに場合によっては
何らかの破片といった様々な成分の混合物から構成されており、そのため、この
ような供給装置のもう一つの機能は、これらの成分の幾つか、特に断面の大きい
中骨、葉脈および軸ならびに破片を取り除くことにある。一方で、タバコの粉末
は、場合によっては供給装置の入口ゲートから、またタバコ筒を形成する多孔質
ベルトを通して除去される。

【０００４】 現在まで提案されてきた多数の供給装置は、タバコ筒を形成する場合に望まれ
る全くむらのないタバコの供給が不可能である。周知の供給装置のもう一つの不
都合は、その複雑性、特にタバコの茎に課される行程およびまたは処理の複雑性
にあり、こうした複雑性のために、押しつぶれたり、詰まったり、タバコ茎の品
質が劣化したり、中間の長さが細くなったり、一つまたは複数の空気ジェットを
使用する分離手段が設けられている場合にはタバコ茎の湿気が失われたりする。
また、既知の装置は、取り除きたい成分を有効に除去することができず、タバコ
工業製品の製造に適切に使用できる大量のタバコ茎が、除去を望む成分と同時に
除去されてしまうことが確認されている。これは、このような過度のタバコ茎を
回収可能な複雑かつ高価な手段を配置しない限り、直接的な生産ロスになる。

【０００５】 従って、本発明の第一の目的は、上記の不都合を解消可能であって、すなわち
タバコ筒製造用の成分が一様に分布される一様なタバコ流を供給可能な、タバコ
流の搬送方法を提供することにある。

【０００６】 本発明の他の目的は、押しつぶれたり詰まったりせず、タバコ茎の品質を劣化
せず、またタバコの湿気を損失しない、タバコ流の穏やかな機械攪拌手段を用い
る方法を提案することにある。

【０００７】 本発明の別の目的は、除去成分を有効に除去できる方法を提案することにある
。

【０００８】 本発明のもう一つの目的は、この方法によって動作可能な供給装置を提案する
ことにある。

【０００９】 本発明のまた別の目的は、このような供給装置を組み込んだタバコ工業製品、
特に紙巻きタバコの製造機を提案することにある。

【００１０】 上記の第一の目的は、クレーム１に記載の方法により得られ、他の目的ならび
に変形実施形態は、クレーム１の従属クレームに記載された方法により得られる
。

【００１１】 本発明による供給装置は、クレーム７に記載の特徴を有する。他の変形実施形
態または実施形態は、このクレームの従属クレームに記載されている。

【００１２】 本発明による紙巻きタバコ製造機は、クレーム２３の特徴を含む。

【００１３】 本発明による供給装置の好適な実施形態の以下の説明は、添付図面を参照しな
がら考慮されたい。

【００１４】 図１に示されたタバコ工業製品製造機１は、タバコ導入部２、供給部または供
給装置３、タバコ筒製造部４、および駆動制御部５を含む。

【００１５】 タバコ導入部２は主に、全体ストック（図示せず）から供給装置３の入口スト
ック３０までタバコ６を搬送するように構成される。タバコ導入部２は、周知の
どんなタイプの装置からも構成可能であり、すなわちロットその他の単位で連続
ベルトによって導入する装置である。しかし好適には、タバコ導入部２は、たと
えば欧州特許ＥＰ−Ｂ−０５０１９１０号またはＥＰ−Ｂ−０６５５４０２号の
いずれかに記載された接線方向のゲートから構成される。一般に、このような接
線方向のゲート２は吸い込み部分２０から構成され、吸い込み部分は、管路２１
からタバコ流を空気圧で吸い込んで、タバコ流搬送の役割をする空気を分離する
。タバコ粉末の一部を含む空気は管路２２から排出され、先に述べたタバコ流の
他の成分は、ゲート２３を通り、入口ストック３０に順次落とされる。好適には
光学セルである２個の検出装置２４、２５は、接線方向のゲート２の作動を制御
して、入口ストック３０を適正に供給し、この箇所で詰まりがないようにする。

【００１６】 供給装置３は、製造機の幅の主要部分に延びる連続コームベルト３１を含み、
このコームベルトは、入口または中間ストック３０のタバコを採取して、連続搬
送コンベヤベルト３２にこれを運ぶ役割をする。第一の均質化手段、たとえばコ
ームベルト３１の頂部付近に配置される第一の連続均質化ベルト３３は、コーム
ベルト３１により運ばれるタバコ流の第一の均質化を行い、この箇所で場合によ
ってはみられるタバコ流の過度の厚みをなくす役割をする。次に、偏向装置３４
が、第一の所定の方向に沿って搬送ベルト３２にタバコ流を導く。検出セル３５
は、搬送ベルト３２に到着するタバコ量を管理し、コームベルト３１および搬送
ベルト３２の速度を制御して、搬送ベルト３２に所定の最低タバコ流を保持する
ようにする。第二の均質化手段、たとえばタバコ流をわずかに圧縮して均質化す
る役割をする第二の連続均質化ベルト３６は、搬送ベルト３２上のタバコ流の行
程終了に近い部分に配置される。攪拌手段、好適には尖歯ローラ３７は、搬送ベ
ルト３２のやや下流に配置され、タバコ流を攪拌、混合および膨張させてから、
タバコ流が主として重力により搬送管路３８に落ちるようにする。

【００１７】 中間ストック３０に導入した後で、タバコ６は、ストック３０の下部が主に短
いタバコ茎６０により占有され、ストック３０の上部が主に長いタバコ茎６１を
含むように分離する傾向がある。タバコ流と共に運ばれる中骨、葉脈、軸および
破片６２は、大半が、長いタバコ茎６１を含む上部にある。

【００１８】 図２、３、４を参照すると、上記の供給装置３の諸要素の詳細な動作が示され
ている。コームベルト３１は、ストック３０のタバコをストックの底から採取し
、２個の連続コームの間に配置される空間を充填する。ストック３０において先
に述べたような短い茎６０と長い茎６１との間の分布、および図２に示されてい
るようなベルト３１に関する各コームの隅の配置から、隅の２個の分枝の間に配
置されるこの空間部分は、ストック３０の下部で、タバコ茎の密度が比較的高い
短いタバコ茎６０で主に充填され、一方で、前のコームのすぐ後ろに配置される
空間部分は、ストック３０の上部で、長いタバコ茎６１により主に充填される。
またタバコ茎の長さと相互の密着性とから、一定量の長いタバコ茎がコームの上
縁を越え、比較的低い密度で、前のコームのすぐ後に配置される空間部分を充填
する。

【００１９】 図３は、連続ベルト３３の第一の実施形態に従って構成された第一の均質化手
段を特に示している。このベルト３３は、ベルトの外面に垂直方向および横方向
に固定された柔軟なブレードを含み、矢印で示された方向に循環し、コームの縁
にある余分なタバコ茎を受けて、これをコーム間の空間であまり充填されていな
い上部に配置するか、あるいはストック３０に戻す役割をする。従って、連続ベ
ルト３３のブレードの高さは、ブレード端がコームベルト３１のコーム端と接触
し、この接触のときに折り曲がり、次のコームに向けて余分なタバコ茎を押すよ
うに構成する。ブレードを備える連続ベルト３３は、好適には、コームベルト３
１に対してやや斜めに配置し、斜め部分の先端をコームベルト３１の頂部に向け
て配置し、コームベルト３１の各コームが、連続ベルト３３の少なくとも一つの
柔軟なブレードに共通行程部分で接触するようにする。

【００２０】 第一の均質化手段の様々な変形実施形態が検討可能である。たとえば、柔軟な
ブレードは、連続ベルト３３で一定の角度に従って横方向に配置するか、あるい
は柔軟な尖歯もしくは、より一般的には、コームベルト３１のコームの上縁にブ
ラシをかけたり擦ったりできるあらゆる要素に代えられる。図が破線で示す実施
形態では、先に述べたように、あるいは上記の変形実施形態の一方に従って、連
続ベルト３３が、柔軟なブレードを含むローラ３３Ａに代えられている。

【００２１】 コームベルト３１の頂部を通過後、タバコは、好適には重力により偏向装置３
４に沿って流れ、搬送ベルト３２に配置される。偏向装置３４はここでは鋼板か
らなり、第一の方向に沿ってタバコ流をガイドして搬送ベルト３２に配置する。
図３では、タバコ流において、タバコ流がコームベルト３１を離れた瞬間から偏
向装置３４に沿って、短いタバコ茎６０の割合が多いタバコ流部分と、タバコ茎
の密度が高い部分と、長いタバコ茎６１の割合が多い部分と、タバコの密度が低
い部分との間の、コームベルト３１に対して先に示した層状構成を維持し、すな
わち、これらの部分がタバコ流の流れる方向で長手方向に連続しており、こうし
た各部分の層状構成が主にタバコ流に垂直になっていることが分かる。既知の供
給装置では、このタイプの分布が紙巻きタバコの製造まで保持され、短いタバコ
茎６０と長いタバコ茎６１との間の分布を正確に制御できない紙巻きタバコが形
成された。

【００２２】 図３から分かるように、搬送ベルト３２は、その後、搬送ベルトにタバコ流を
運ぶ前記第一の方向に対して主に垂直で非平行な第二の方向に沿ってタバコ流を
運ぶ。第一および第二の方向の間の角度は、９０°〜１２０°であり、好適には
９０°に近く、９０°をやや上回る。また、搬送ベルト３２の前進速度、すなわ
ち前記搬送ベルトによりタバコ流を運ぶ速度は、タバコ流が搬送ベルト３２上に
比較的厚い層として形成されるように十分に遅くする。図示された例では、この
前進速度は、上記のタバコ流の連続する４つの部分が、搬送ベルト３２にタバコ
流が到着するときに重なるように選択する。図３は、短い茎６０の割合が多い部
分と、長い茎の割合が多い部分６１との重なりがこのように搬送ベルト３２に沿
って発生し、はじめはタバコ流の移動方向に主に横方向であったこれらの部分間
の層状構成が、搬送ベルト３２のタバコ流の移動方向に主に平行になることを示
している。図３では、この所望の効果を理解しやすくするために、各部分の厚み
、搬送ベルト上のタバコの全体層の厚みを、機構の他の寸法に比べて著しく拡大
している。

【００２３】 図示された好適な実施例によれば、搬送ベルト３２によるタバコ流の移動速度
は、前記搬送ベルトに到着するタバコ流の連続する４つの部分が層状に重なって
、前記搬送ベルト上にタバコ流の厚みを形成するように選択される。搬送ベルト
３２の速度は、４個以外の数の層を得るように選択することもできる。重要なこ
とは、後述する混合手段によって得られる所望の部分間の混合効果を得るために
、数を１よりも大きくすることにある。この数が多ければ多いほど、短い茎６０
の部分と長い茎６１の部分とが混合されやすい。４個の層を備える実施形態は、
得られた混合の品質と、供給装置の技術的な可能性とを考慮すれば最適である。
また、たとえば３または５といった奇数の層が有利であり、そのとき層どうしの
層状構造は搬送ベルト上で既に壊されており、各層が、短い茎６０の部分と長い
茎６１の部分とが交互に現れる連続を有し、前記部分の連続は、重なった２個の
層の間で交互に現れる。

【００２４】 搬送ベルト３２は、矢印によって示された方向にタバコ流を移動する。図４に
示すように、搬送ベルト３２を出ると、タバコ流は、尖歯ローラ３７により攪拌
、混合および膨張される。このため、タバコ流が一定の粘性を有することが好ま
しい。この粘性は、連続均質化ベルト３６からなる第二の均質化手段により得ら
れ、タバコ流と直接接触するベルト端は、タバコ流と同じ方向に沿って循環する
。搬送ベルト３２を構成するベルトおよび、均質化ベルト３６を構成するベルト
は、好適には同じ柔軟な材料から構成され、特にタバコに対して一定の粘着性を
有する滑らかな上面を備えている。均質化ベルト３６ならびに搬送ベルト３２の
上面の粘着度は、タバコの成分または混合に応じて選択可能である。均質化ベル
ト３６および搬送ベルトはわずかに傾斜しており、傾斜の先端が尖歯ローラ３７
に配向されているので、タバコ流の通過断面が、搬送ベルト３２における行程の
終わりに徐々に狭まり、均質化ベルト３６および搬送ベルト３２の最も接近する
二つの部分の間で所定の最小通過断面に対応する狭い空間を通る。好適には、こ
の最小通過断面は、タバコの成分または混合物に応じて２個のローラ３２Ａ、３
６Ａの間で軸間距離を変えることにより調整可能である。

【００２５】 さらに図４では、搬送ベルト３２上のタバコ層の厚みが、完全に均質ではない
ことが分かる。このような不均質性は、コームベルト３１が搬送ベルト３２にタ
バコを供給する不連続な方法によるものである。厚みの不均質性が保持されると
、仕上がりの紙巻きタバコのタバコ密度が望ましくない任意の変動となって現れ
ることがある。搬送ベルト３２のタバコ層の厚みのこうした不均質性をなくすた
めに、均質化ベルト３６は、搬送ベルト３２の速度および搬送ベルト上のタバコ
流とはやや異なる速度で駆動される。搬送ベルト３２と均質化ベルト３６のとの
間の速度差はプラスでもマイナスでもよく、すなわち均質化ベルトの前進速度は
、搬送ベルト３２の速度より速くても遅くてもよい。この速度差は、タバコの成
分または混合物に応じて＋１０％〜−１０％である。こうした速度差を考慮し、
また均質化ベルト３６上のタバコの粘着性を考慮して、均質化ベルト３６に接触
するタバコ層の余分な厚み部分が減速されたり加速されたりし、厚みの少ない部
分を埋める。

【００２６】 搬送ベルト３２と均質化ベルト３６を出ると、タバコ流は、長いタバコ茎の割
合が多いタバコ流の部分または層と、主に長手方向に短いタバコ茎の割合が多い
部分または層との間で、また搬送ベルト３２にタバコ流を運ぶ第一の方向と前記
搬送ベルト３２からタバコ流を運び出す第二の方向との差によりタバコ流に平行
に、層状構成を有する。タバコ流の厚みは、搬送ベルト３２におけるタバコ流の
移動速度と、前記搬送ベルトではタバコ流を運ぶ速度との差により、長いタバコ
茎の割合が多い複数の部分または層と、短いタバコ茎の割合が多い複数の部分ま
たは層とを交えて有する。また、タバコ流は、均質化ベルト３６および搬送ベル
ト３２の間の狭まりにより比較的圧縮され、その厚みと平均密度は、均質化ベル
ト３６および搬送ベルト３２の速度差により一定である。

【００２７】 この状態にあるとき、タバコ流は、攪拌、混合、膨張手段、好適には尖歯ロー
ラ３７を通過する。尖歯ローラは、タバコ流の面に横方向にこの面に配置され、
タバコ流の移動方向に垂直な軸を中心として回転する。尖歯ローラ３７は、図４
に矢印で示された方向に従って、好適には約１０００回転／分の高速回転運動に
よりタバコ茎を攪拌し、タバコ流中を今まで循環してきた中骨、葉脈、軸の第一
の分離を行う。タバコ流に対して横方向に、かつ、長いタバコ茎６１の割合が多
いタバコ流の部分または層と、短いタバコ茎６０の割合が多い部分との前記層状
構成に対して横方向に尖歯を運動することにより、上記の部分が混合されるので
、上記層状構造が破壊され、タバコ流の様々な成分が均質に分布されるとともに
、長い茎と短い茎がタバコ流に均質に分布される。また、均質化ベルト３６およ
び搬送ベルト３２の間の同じタバコ流が接触する通過断面よりもずっと大きい通
過断面を備えた搬送管路３８の上部にタバコ流を挿入することにより、タバコ流
の断面が著しく膨張し、前記タバコ流におけるタバコの密度が著しく減少する。
このように調整されたタバコ流はその後、好適には重力により搬送管路３８に入
る。

【００２８】 図１に示されたタバコ筒の製造部は周知の技術であり、一般には、吸い込み孔
４２に沿って多孔質ベルト４１によりタバコを吸い込む吸い込みチャンバ４０を
含み、吸い込み孔４２は、記載された供給装置の実施形態では、搬送管路３８の
中央部に設けられた分離チャンバ３８Ａに通じており、タバコが、多孔質ベルト
４１の下で筒として配置されるようにしている。こうした筒製造部は、一般には
、筒の部分圧縮手段、カット手段、ならびに筒の周囲に紙帯を巻く手段により補
完されるが、これらの各種の手段はここでは図示しない。

【００２９】 搬送管路３８の下部近傍に、吸い込みチャンバ４０から吸い込んだ空気を通す
吸い込み孔３８Ｂを設け、搬送管路の上部から送られて、あらゆる大きさの中骨
、葉脈、軸および破片をまだ含んでいるタバコ流にこの空気を混合する。断面が
小さくて比較的軽いタバコ茎ならびに中骨、葉脈および軸は、循環空気により吸
い込まれ、搬送管路３８の分離チャンバ３８Ａでタバコ流から分離されてから、
吸い込まれて吸い込み孔４２に沿って進む。反対に、断面が大きい中骨、葉脈お
よび軸や、管路３８の上部から送られるタバコ流に含まれる、タバコ茎よりもず
っと重い破片は、吸い込み孔４２に吸い込まれず、重力の作用で落ち続け、容器
または排出ベルト３９で回収される。

【００３０】 また可動バルブ４３が、搬送管路３８の下部近傍に設けられ、製造機の停止時
、特に多孔質ベルト４１が停止して、吸い込み孔４２の吸い込み停止またはつま
りを発生したときに、搬送管路の上部でまだ移動中のタバコ流が、入口ストック
３０にタバコを戻す回収手段４４に配向されるようにする。

【００３１】 製造機１は、製造機の様々な可動部品を駆動可能な駆動手段５を備える。従来
技術の制御手段５０は、様々な構成部品の駆動速度の調整や、可動バルブ４３お
よび接線方向のゲート２の制御に必要な各種の制御を提供する。一般に、制御手
段はこうした各種の構成部品に作用して、供給装置の各箇所でタバコ流を一定に
保持するようにする。制御手段は、上記のセンサ２４、２５、３５に反応する。

【００３２】 従って、このような供給装置の第一の長所は、特に短いタバコ茎および長いタ
バコ茎といった成分を均質に分布した一定密度のタバコ流により吸い込み孔４２
を供給し、多孔質ベルト４１の下のタバコ筒を供給することにあり、不均質な部
分は、タバコ流が供給装置を通過するときに上記の方法で除去される。

【００３３】 他の長所は、タバコ流を乱暴に扱ったり、損傷したりしないことにある。実際
、タバコ茎は、既知の他の供給装置におけるように中骨、葉脈、軸および破片を
分離するために壁に対して高速で投げつけられるようなことは決してない。タバ
コ茎、中骨、葉脈、軸および破片の分離は、タバコ茎の吸い込みにより穏やかに
行われ、断面が大きかったり、質量が多い中骨、葉脈および破片は重力によりタ
バコ流から分離される。本発明による供給装置は、このために空気ジェットを用
いていないので、タバコ茎の湿気が失われることがない。

【００３４】 このような分離方法の別の長所はまた、断面の大きい中骨、葉脈、軸および破
片からタバコ茎を反対側に最適に分離することにあり、タバコ筒には中骨、葉脈
、軸および破片が少なく、また中骨、葉脈、軸および破片の回収容器には従来技
術の供給装置でみられるものよりも大きい断面のタバコ茎が少ない。

【００３５】 このような供給装置のもう一つの長所は、タバコ工業製品製造機の製造速度を
上げられることにある。紙に巻くときのタバコ筒の厚みの所定値を所定の任意の
尺度に従って１００に決めるとすれば、紙巻きタバコの端を形成する筒部分の圧
縮を考慮するため、筒は、この尺度に従って約１１２の値にカットされる。従っ
て、筒の下面の蛇行部にある孔のいずれも１１２未満の値をとることはない。密
度を調整しない吸い込み孔にタバコ流を供給する従来技術による供給装置を備え
たタバコ工業製品製造機では、筒の厚みのこうした最低値を１１２にするために
、カット前の筒の先端の最大値が１４０まで及ぶようなタバコ流を供給しなけれ
ばならない。そのため、前記尺度に従えば１１２〜１４０の多量のタバコを供給
しなければならず、これをカットして再循環させる。反対に、本発明による供給
装置を備えたタバコ工業製品製造機では、実験によれば、カット前の筒の先端の
最大値を１２０にすれば、筒の最大厚みを１１２にすることができる。従って、
カットおよび再循環するタバコ量が著しく低減される。かくして供給されるタバ
コ流がよりよく使用されるので、製造機の生産性が大幅に向上する。

【００３６】 このような供給装置は、小型でかつ実施手段の数が少ないので、タバコ工業製
品製造機、特に紙巻きタバコ製造機に容易に組み込み可能である。従って、既存
の製造機に旧型の供給装置の代わりに容易に設置でき、タバコ流の上記の最適利
用により、所定のタバコ流に対して製造機の生産速度を上げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 タバコ工業製品製造機の製造機の立面断面図である。

【図２】 本発明による供給装置の一部をなすコームベルト上のタバコ流の分布の拡大図
である。

【図３】 本発明による供給装置の一部をなす搬送ベルトにコームベルトからタバコ流を
流すところを示す拡大図である。

【図４】 搬送ベルトから搬送管路にタバコ流を流すところを示す図３と同じ拡大図であ
る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ， ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，Ｓ Ｎ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ， ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ， ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ， ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，Ｓ Ｌ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (23)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 タバコ流（６）を供給装置（３）の中間ストック（３０）か
   らタバコの工業製品製造機（４）の吸い込み孔（４２）に搬送する方法であって
   、短いタバコの茎（６０）の割合が多い前記タバコ流の部分と、長いタバコの茎
   （６１）の割合が多い前記タバコ流の部分とを交えた長手方向の連続からなるタ
   バコ流を、第一の方向および第一の速度に従って循環し、また第二の方向および
   第二の速度に従って前記タバコ流を搬送するタバコ流搬送手段（３２）に配置す
   るステップを含み、前記搬送手段上のタバコ流の厚みが、短いタバコの茎（６０
   ）の割合が多い前記タバコ流の層と、長いタバコの茎（６１）の割合が多い前記
   タバコ流の層とを交えた連続から構成されることを特徴とする方法。
2. 【請求項２】 タバコ流の第二の方向が、前記タバコ流の第一の方向に対し
   て主に垂直であるか、または主に非平行であり、タバコ流の第二の速度が前記タ
   バコ流の第一の速度未満であることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の方法
   。
3. 【請求項３】 搬送手段（３２）で搬送されるタバコ流が、第一の通過断面
   に沿って流れるように圧縮されるステップをさらに含むことを特徴とする請求の
   範囲第１項または第２項に記載の方法。
4. 【請求項４】 前記搬送手段（３２）によって前記第二の方向に沿って搬送
   した後でタバコ流を攪拌し、短い茎の割合が多い部分からなる層と、長い茎の割
   合が多い部分からなる層とを混ぜ、タバコ流を膨張して、タバコ流の通過断面が
   前記第一の通過断面よりも大きい管路（３８）に流れ込むようにするステップを
   さらに含むことを特徴とする請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項に記載
   の方法。
5. 【請求項５】 タバコ流の攪拌、混合および膨張は、タバコ流の横方向に配
   置された尖歯ローラ（３７）によって得られ、この尖歯ローラが、タバコ流の流
   れる方向に垂直に配置された軸を中心として前記流れに平行な面で高速回転する
   ことを特徴とする請求の範囲第４項に記載の方法。
6. 【請求項６】 前記管路（３８）に流れ込むタバコ流は、短いタバコの茎（
   ６０）および長いタバコの茎（６１）、様々な断面をもつタバコの中骨、葉脈お
   よび軸、ならびに破片（６２）の混合物からなり、タバコの茎（６０、６１）と
   、断面の小さい中骨、葉脈および軸は、前記管路の一部に配置される分離チャン
   バ（３８ａ）に通じるタバコ工業製品製造機（４）の吸い込み孔（４２）に吸い
   込まれ、断面の大きい中骨、葉脈および軸と破片（６２）とは、重力により前記
   管路の下部に流れ込むことを特徴とする請求の範囲第４項に記載の方法。
7. 【請求項７】 搬送連続ベルトコンベヤ（３２）を含み、短いタバコの茎（
   ６０）の割合が多い前記タバコ流の部分と長いタバコの茎（６１）の割合が多い
   前記タバコ流の部分とを交えた長手方向の連続を有するタバコ流の一端でこのベ
   ルトを受容し、前記タバコ流が第一の方向および第一の速度に沿って流れる、請
   求の範囲第１項記載の方法を実施するためのタバコ工業製品製造機（１）に結合
   される供給装置（３）であって、 搬送ベルト（３２）は、前記搬送ベルトのタバコ流搬送部分が第二の方向に従
   って配向されるように構成され、また前記ベルトのタバコ流搬送部分を第二の速
   度に従って駆動可能な駆動手段を備えており、前記搬送手段上のタバコ流が、短
   いタバコの茎（６０）の割合が多い前記タバコ流の層と、長いタバコの茎（６１
   ）の割合が多い前記タバコ流の層とを交えた連続からなる厚みを有することを特
   徴とする供給装置（３）。
8. 【請求項８】 前記第一の方向と前記第二の方向とがなす角度は、９０°〜
   １２０°であり、前記第二の速度は前記第一の速度未満であることを特徴とする
   請求の範囲第７項に記載の供給装置。
9. 【請求項９】 タバコの入口ストック（３０）を供給するためにタバコ流を
   順次搬送する接線方向のゲート（２）に結合されており、前記入口ストックから
   タバコを採取して搬送ベルト（３２）に導くためのコームベルト（３１）をさら
   に含み、タバコが、タバコ流の前記第一の方向および第一の速度に従って搬送ベ
   ルト（３２）に向かって流れることを特徴とする請求の範囲第７項または第８項
   に記載の供給装置。
10. 【請求項１０】 コームベルト（３１）の正面に配置される第一のタバコ流
    調整手段（３３；３３Ａ）をさらに含むことを特徴とする請求の範囲第９項に記
    載の供給装置。
11. 【請求項１１】 第一のタバコ流調整手段が、コームベルト（３１）の下流
    端の近傍に主に配置された、柔軟な突出ブレードを含む連続ベルト（３３）から
    なり、タバコを搬送する前記コームベルト（３１）の端に最も近い前記連続ベル
    ト（３３）の端が、コームベルトの端に対して斜めに配置されており、この斜め
    部分の先端は、コームベルトの下流に向けられ、前記連続ベルトの柔軟なブレー
    ドの縁の端は、少なくとも一箇所でコームベルトのコーム端と接触し、前記連続
    ベルトは、コームベルトの端に近い端が、このコームベルトの端の移動方向とは
    主に反対方向に沿って移動するように駆動されることを特徴とする請求の範囲第
    １０項に記載の供給装置。
12. 【請求項１２】 第一のタバコ流調整手段が、コームベルト（３１）の下流
    端の近傍に配置された、柔軟な突出ブレードを含むローラ（３３Ａ）からなり、
    前記柔軟なブレードを備えるローラ（３３Ａ）の柔軟なブレードの縁の端が、コ
    ームベルトのコームの端に少なくとも一箇所で接触し、前記柔軟なブレードを備
    えるローラは、コームベルトの端に近い周辺面部分が、コームベルトの端の移動
    方向とは主に反対方向に沿って移動するように回転駆動されることを特徴とする
    請求の範囲第１０項に記載の供給装置。
13. 【請求項１３】 搬送ベルト（３２）で前記第一の方向に沿ってタバコ流を
    運ぶためにタバコ流を導く偏向装置（３４）をさらに含むことを特徴とする請求
    の範囲第７項から第１２項のいずれか一項に記載の供給装置。
14. 【請求項１４】 搬送ベルト（３２）の下流端付近に主に配置される連続ベ
    ルト（３６）からなる第二のタバコ流調整手段をさらに含み、タバコを搬送する
    搬送ベルト（３２）の端に最も近い前記ベルト端（３６）が、搬送ベルトの端に
    対して斜めに配置され、斜め部分の先端が搬送ベルトの下流に向いており、連続
    ベルト（３６）および搬送ベルト（３２）の最も近接した部分が相互の間に所定
    の空間を残し、タバコ流がこの箇所でわずかに圧縮されるようにし、前記連続ベ
    ルト（３６）は、搬送ベルトの最も近い端が、搬送ベルトとは異なる速度で、連
    続ベルトの端の移動方向とほぼ同じ方向に沿って移動するように駆動されること
    を特徴とする請求の範囲第７項から第１２項のいずれか一項に記載の供給装置。
15. 【請求項１５】 タバコ流と接触する前記連続ベルト（３６）の面ならびに
    、タバコ流と接触する搬送ベルト（３２）の面は、タバコと密着することを特徴
    とする請求の範囲第１４項に記載の供給装置。
16. 【請求項１６】 連続ベルト（３６）と搬送ベルト（３２）との間に移動速
    度の差は、＋１０％〜−１０％であることを特徴とする請求の範囲第１４項また
    は第１５項に記載の供給装置。
17. 【請求項１７】 搬送ベルト（３２）の下流でタバコ流の横方向に配置され
    る攪拌、混合および膨張手段（３７）をさらに含み、この手段は、搬送ベルト（
    ３２）上の前記タバコ流の移動方向に垂直に前記タバコ流の面に配置される軸を
    中心として、搬送ベルト上のタバコ流の速度よりも速く回転駆動される尖歯ロー
    ラ（３７）からなることを特徴とする請求の範囲第７項から第１６項のいずれか
    一項に記載の供給装置。
18. 【請求項１８】 搬送ベルト（３２）上のタバコ流の通過断面よりもタバコ
    流の通過断面が大きい搬送管路（３８）をさらに含み、尖歯ローラ（３７）が、
    前記搬送管路の入口部分に配置されることを特徴とする請求の範囲第１７項に記
    載の供給装置。
19. 【請求項１９】 搬送管路（３８）は、タバコ流が、主に重力により前記管
    路に流れ込むように配置されることを特徴とする請求の範囲第１８項に記載の供
    給装置。
20. 【請求項２０】 搬送管路（３８）は、結合されるタバコ工業製品製造機（
    ４）の一部をなす吸い込み孔（４２）の下端のオリフィスを備えた分離チャンバ
    （３８Ａ）を含み、前記製造機は、多孔質ベルト（４１）および前記吸い込み孔
    （４２）を通して空気流を吸い込む吸い込みチャンバ（４０）をさらに含み、前
    記管路の入口部分から送られるタバコ流の断面の小さいタバコの茎（６０、６１
    ）ならびに中骨、葉脈および軸が前記吸い込み孔（４２）に吸い込まれ、前記多
    孔質ベルト（４１）の下に集められ、連続タバコ筒を形成し、一方でタバコ流の
    断面の大きい中骨、葉脈、軸ならびに破片（６２）は、重力により前記搬送管路
    の下部に流れ込むことを特徴とする請求の範囲第１８項または第１９項に記載の
    供給装置。
21. 【請求項２１】 搬送管路（３８）の前記下部は、前記断面の大きい中骨、
    葉脈、軸ならびに破片（６２）の除去手段（３９）を含むことを特徴とする請求
    の範囲第２０項に記載の供給装置。
22. 【請求項２２】 搬送管路（３８）の前記下部は、タバコ流（４４）の回収
    手段と、タバコ工業製品製造機の前記吸い込みチャンバ（４０）による吸い込み
    停止時に前記回収手段（４４）にタバコ流を配向するように制御される可動バル
    ブ（４３）とを含むことを特徴とする請求の範囲第２０項または第２１項に記載
    の供給装置。
23. 【請求項２３】 請求の範囲第７項から第２２項のいずれか一項に記載の供
    給装置に結合されることを特徴とする紙巻きタバコ製造機（１）。