JP2001522390A

JP2001522390A - 便器洗浄衛生組成物およびシステム、並びにその使用方法

Info

Publication number: JP2001522390A
Application number: JP54636098A
Authority: JP
Inventors: ブラック，ロバート，エイチ．
Original assignee: チャーチアンドドワイトカンパニーインコーポレーテッド
Priority date: 1997-04-24
Filing date: 1998-04-24
Publication date: 2001-11-13
Also published as: WO1998047992A9; EP0977824A4; US6211128B1; EP0977824A1; WO1998047992A1; AU7156598A; US6192524B1; CA2287186A1

Abstract

(57)【要約】本発明は、固体洗浄衛生組成物、および該組成物を含有する便器洗浄表面侵食性固体製品に関する。本発明は、トイレのオーバーフロー管中に便器洗浄固体製品を保持する装置、および便器を清浄且つ衛生的に保つ方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】便器洗浄衛生組成物およびシステム、並びにその使用方法発明の背景発明の分野本発明は表面侵食性洗浄衛生組成物を有する便器洗浄固体製品に関する。本発明は、さらに、トイレのオーバーフロー管にそれを配置することによって便器洗浄固体製品を使用する方法、および前記便器洗浄衛生固体製品を収容する装置を含む便器洗浄衛生システムに関する。関連技術の記載トイレの便器および縁は、伝統的に、人手によって一定期間毎に固形もしくは液体洗浄剤を用いてこすることによって洗浄するか、トイレのタンクまたは貯水槽に投入する市販の錠剤やブロックを使用することによって各水洗の後に自動的に洗浄されている。特に便器が長期に渡って洗浄されていないような場合には、人手によって便器をこするのは不便、不快、かつ時として不潔である。トイレのタンクに配置される市販の投入型錠剤またはブロックは各水洗の後に自動的に作用するので、消費者が使用するのに便利であるが、その効果が標準的なトイレの作動方法によって減少してしまうのが欠点である。タンク中に配置される投入型錠剤またはブロックはタンクの水に薬剤を放出して便器洗浄および／または抗微生物／衛生作用を提供する。トイレが水洗されると、トイレの縁の通路孔等を介してタンクの水が便器に放出されて便器中の水位を上昇させ、それによって便器中の水および物質を、トラップを通して下水管へと除去するサイフォン作用が始まる。タンクの水が完全に排出されてしまうとサイフォン作用は停止し、吸い込み管に残っている水だけが便器に戻される。タンクの水の大部分が主排水路へと流されてしまうので、処理されたタンクの水の一部のみが便器中に残って便器を洗浄衛生化している。処理タンク水を便器に放出することによって、便器の壁に付着している残留液は便器の壁面に残ることができず、補充水によってすぐにすすがれてしまうので、この方法の効果はさらに低減されてしまう。この補充水は直接オーバーフロー管に供給され、便器の周縁に分配するために縁部の通路孔を通って排出される。 Changは米国特許5,188,755号で、便器（洗面所）または小便器を洗浄する、このような表面侵食性の制御放出錠剤またはブロックを開示している。これはトイレまたは小便器のタンク（水溜）に配置される。オーバーフロー管に入る便器補充水によって固体から溶け出す洗浄用薬剤および殺菌剤を分配するシステムはJonesに発行された米国特許4,821,346号、および Collinsに発行された米国特許2,697,841号に例示されている。米国特許4,821,34 6号は水洗トイレのオーバーフロー管に配置され、固形洗浄組成物をその中に有している便器洗浄組成物分配器を開示している。トイレの水洗サイクルの間に、分配器に入る水は固形洗浄剤を徐々に溶かして行き、この固形洗浄剤が溶解して得られた活性洗浄溶液を予め定められた量だけ便器に分配する。米国特許2,697,841号はトイレのオーバーフロー管に取り付けられ、顆粒状の薬剤を備えているトイレ殺菌装置を開示している。殺菌剤または他の薬剤は、各水洗または水補充操作の後に便器に供給される。Collinsへのこの特許は、オーバーフロー管に入る補充水が、まず、オーバーフロー管中に配置され、固体薬剤を含有している分配器または装置に完全に通されてその後に便器に供給されるという点においてJonesに発行された米国特許4,821,346に類似している。しかしながら、オーバーフロー管の殆ど全断面を占めている、オーバーフロー管中にあるこれらの分配器もしくは装置の大きさおよび位置は、浮き／弁組立体などの誤動作によるタンクからの起こり得るオーバーフローを、効果的に、オーバーフロー管が収容しないようにしている。さらに、固体洗浄組成物の侵食性表面積を実質的に一定に維持する設備がないので、この従来技術の組成物は便器を洗浄衛生化するのに効果がないと考えられる。発明の要約したがって、上記のような従来技術における欠点を克服するのが本発明の目的である。本発明は、便器を効果的に洗浄衛生化する改良された組成物、および便器に補充される前にオーバーフロー管に入る水を処理する組成物を含有する固体製品を提供する。本発明の便器洗浄衛生製品は表面侵食性の固体棒であり、オーバーフロー管に入る補充水によって固体表面が侵食されるに際して、該固体棒が実質的に一定の侵食性表面積を維持することのできる断面を有している。本発明は、トイレのオーバーフロー管中に操作上最適の位置で固体棒製品を保持し、便器洗浄衛生システムの一部としての改良型装置も提供する。本発明によって、さらに、自己支持棒として、または固体棒製品を保持する手段もしくは装置を用いて、本発明の固体棒製品をオーバーフロー管中に配置することによって便器を清潔且つ衛生的に保つ方法が提供される。図面の簡単な説明図１は本発明の固体棒状トイレ洗浄製品の好ましい態様の斜視図である。図２は図１の好ましい態様をわずかに変更した態様の端面図である。図３は本発明による固体棒状トイレ洗浄製品の第三の態様の端面図である。図４Ａ〜４Ｃは、本発明によるトイレ洗浄衛生組成物の固体棒保持装置の一態様の側面図(図４Ａ)、正面図（図４Ｂ）および上面図（図４Ｃ）である。図５は、図４Ａ〜４Ｃに示されている好ましい態様の装置を配置したトイレのオーバーフロー管の断面を示している。発明の詳細な説明本発明による便器洗浄衛生固体製品は、水流に接するとその表面から洗浄衛生薬剤を放出するように十分に侵食性である、好適に成形された洗浄衛生組成物を有する長形の構成要素を含む。この固体製品は棒様に引き伸ばされ、実質的にオーバーフロー管を通る水流と干渉することなく、トイレのオーバーフロー管中に配置することが可能である大きさを有している。オーバーフロー管の内側に適合するように長形形状をしている上に、固体製品の表面が便器補充水によって侵食されるに際して、本発明の便器洗浄衛生固体製品は、洗浄衛生薬剤を放出する表面積を実質的に一定に保つことができるような断面形状を有している。トイレ洗浄衛生固体製品の侵食性表面領域は正確に一定に保たれるわけではないが、それでも、実質的に一定には保たれる。「侵食性表面領域を実質的に一定に保つ」という用語によって、トイレが引き続いて２回水洗される間にその表面が徐々に侵食されるにあたって、固体製品の表面領域に無視し得る程度の変化があるということを意味する。適切に断面形状を選択することによって、使用中に、この固体製品の侵食性表面領域が実質的に一定に維持されるように設計した。即ち、その表面積が侵食によって減少する（断面における対応する部分の外形の変化によって示される）固体の部分は、その表面積が、侵食によって増大する固体の他の部分によって補償されるか相殺される。このようにして、オーバーフロー管中に配置されている間、固体製品の表面積は全体としてトイレの水洗の間に実質的に一定に維持される。侵食性の表面積を実質的に一定に維持するのに好適な断面形状は、この明細書中の教示に基づいて、容易に決定することができ、次いで、計算によって確かめることができる。トイレ洗浄衛生固体製品の棒の形状についての本発明を限定しない例を図１に示してある。この態様において、断面形状はＣ形をしている。図１はＣ形の断面領域を有する固体棒10を示している。固体棒10の表面が侵食されるにつれ、断面外形で参照符号20によって示されるＣ形の外側の表面積は減少して行くが、同時に、断面外形で参照符号20によって示されるＣ形の内側の表面積は増大して行く。このようにして、一箇所の表面積の減少は、他所の表面積の増大によって相殺または補償される。図１は、本発明の固体棒製品の好適な、しかし限定的ではない大きさも示している。この例においては、直径／幅が約0.25〜0.35インチであり、長さが約１〜６インチである。一般に、固体棒製品の断面積がオーバーフロー管の断面積の約 1/8〜1/2の範囲であるのが好ましいが、オーバーフロー管の断面積の約1/4〜1/3 の範囲であるとより好ましい。図２に示されているＣ形断面領域は、図１の態様の変更版であり、やはり好ましい態様である。固体棒製品の形状に関して他の本発明を限定しない例として、図３に示されている環状の断面領域を有する長形の要素を挙げることができる。この態様においては、環40の外表面50における表面積の減少は内表面60の表面積の増加によって相殺または補償される。本発明の固体棒製品は、(1)キレート化剤、(2)界面活性剤および(3)溶解速度制御剤の基本的な性質／機能を有する主要な成分を含む洗浄衛生固体組成物から調合される。各主要な成分は上記性質の内の２つ以上を有していてもよいし、２つ以上の機能を果たしてもよい。例えば、主として界面活性剤である成分が溶解速度制御性を有している場合があるし、主として溶解速度制御剤である成分が界面活性剤またはキレート化剤の性質を有している場合もある。さらに、主要成分が追加的に望ましい性質を有している場合もあり、腐食抑制剤、増粘剤、抗菌物質などとして機能することもある。このように、主要な成分の一部または全部は一種以上の機能を果たす場合がある。洗浄衛生固体組成物の好ましい態様を重量％で示すと、次のようである。エチレンジアミンテトラ酢酸 58％ N-ラウロイル-N,N’,N’-エチレンジアミントリ酢酸 15％ポリオキシエトキシル化C₁₆〜C₂₀アルコール 15％（Rhodasurf TB-970 FLK）ポリエチレングリコール（ポリグリコールE8000） 10％ FD&C Blue #2 ２％ 100％一般に、固体洗浄衛生組成物中に最大量で存在するのが好ましい成分はキレート化剤であり、これは、好ましくは約20〜90重量％の範囲であり、より好ましくは 35〜70％であり、最も好ましくは45〜65％である。キレート化剤であるエチレンジアミンテトラ酢酸（EDTA）が最も多量に使用する主要成分として好ましいが、上記好ましい態様に示したように、本願固体組成物に含めることのできる他の適切なキレート化剤も当業者によって容易に決定することができる。これらの例としては、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ヒドロキシルエチルエチレンジアミントリ酢酸（HEEDTA）およびそれらの塩を挙げることができる。便器を洗浄する好ましい界面活性剤は、便器の水線以下のキレート化剤を多く含んでいる領域と共にキレート化剤を多く含む可溶フィルムが形成される可能性のある水線より上の便器に、親水性表面を与えることができて有利である。界面活性剤が非イオン性であるときには、該界面活性剤は十分に高い親水性−親油性バランス値（HLB）を有しており、便器の水線より上の表面を親水性にすることができる。非イオン性界面活性剤のHLBは、好ましくは12よりも高く、より好ましくは約20〜30の範囲である。トイレ洗浄衛生固体組成物における界面活性剤の量は、好ましくは約５〜50重量の範囲であり、より好ましくは10〜35重量％の範囲である。本発明を限定しないが、好適な界面活性剤としては、ニュージャージー州、クランベリー(Cranbur y)のRhome-PoulencからRhodasurf TB-970 FLKとして市販されているポリオキシエトキシル化C₁₆〜C₂₀アルコールなどの脂肪アルコールのグリコールエーテルエトキシル化物、ベタイン、両性界面活性剤、アミンオキサイド、エトキシル化アミン、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体、並びにエチレンジアミンへのエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの付加物等を挙げることができる。本発明の固体組成物は、固体棒製品が水によって急速に溶け去らず、約２〜６週間もしくはトイレを400〜500回水洗する間効果が持続するように、水に対して十分に低い溶解性を有していると好ましい。さらに、積送りの間に遭遇するかも知れない高温に関する問題を避けるために、固体組成物は140°Ｆを越える融点を有しているのが好ましい。固体組成物が水に溶解する速度を制御する制御剤としては、溶解速度向上剤および溶解速度低下剤がある。このように溶解速度を制御することによって、効果的な洗浄を行うために各水洗毎に十分な量の洗浄衛生固体組成物を溶解／侵食させることと、固体棒製品を取り替える必要の頻度を減らすために溶解／侵食される固体製品の割合を最小化することとのバランスをとる。固体組成物の嵩を与えるキレート化剤および界面活性剤の主要成分は全て親水性であり、水の存在下でよりたやすく溶解／侵食するので、固体組成物の溶解を低下させるように作用する一種以上の化合物を組成物中に入れておくことが重要である。溶解速度低下剤としては、ダウケミカル株式会社（Dow Chemical Co.）の子会社である、マサチューセッツ州、レキシントンのハンプシャーケミカルコーポレーション（Hampshire Chemical Corporation）から市販されているN-ラウロイル,N,N’,N’-エチレンジアミントリ酢酸などのN-アシル,N,N’,N’-エチレンジアミントリ酢酸、N-アシルサルコシン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、およびポリビニルピロリドン等を挙げることができる。溶解速度低下剤は他の好ましい性質を有していると有利である。例えば、N-アシル,N,N’,N’-エチレンジアミントリ酢酸およびN-アシルサルコシンは界面活性剤と腐食抑制剤との性質を有している。本発明による洗浄衛生固体組成物中の主要なキレート化成分ほどには強力または効果的ではないが、N-アシル，N,N’, N’-エチレンジアミントリ酢酸はさらにある程度のキレート化剤としての性質を備えている。カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースおよびポリビニルピロリドンは増粘剤としても好都合に機能する。このように、N-アシル，N,N’,N’-エチレンジアミントリ酢酸、特にN-ラウロイル,N,N’,N’−エチレンジアミントリ酢酸は、本発明による洗浄衛生固体組成物において特に好ましい成分である。その理由は、組成物を固体棒製品にまとめ、該組成物がべたつくのを防ぐバインダーとして作用するのに加え、溶解速度低下剤、界面活性剤、キレート化剤および腐食抑制剤として機能し、これらの物質は非常に多目的かつ多機能であるからである。溶解制御剤として、洗浄衛生固体組成物中に溶解速度低下剤が、好ましくは約２〜40％、より好ましくは10〜30％の範囲で存在するのがよい。主要なキレート化剤および界面活性剤成分が親水性を有しているので、ポリグリコール（Polygl ycol）E8000という名前でダウケミカルカンパニー（Dow Chemical Company）から市販されている、分子量が約8000であるポリエチレングリコールのようなポリグリコールエーテル等の溶解速度向上剤を存在させることは、一般的に要求されないが、溶解速度の制御を微調整するために固体組成物中に溶解速度向上剤を入れておくのが望ましい場合もある。任意ではあるが、腐食抑制性および／またはゴム保存性（rubber-preserving ）を有する化合物を便器洗浄衛生固体組成物中に含ませておくと有利である。そのような性質を有している好ましい化合物は、ミリストイルサルコシンおよびN-ラウロイル-N,N’,N’-エチレンジアミントリ酢酸であり、これらは両方とも、まず、溶解速度制御剤として機能するが、望ましく好都合な二次的性質も有しており、それは、即ち、界面活性剤、キレート化剤（N-ラウロイル-N,N’,N’-エチレンジアミントリ酢酸のみ）および腐食抑制剤である。約0.2〜15％の範囲で、好ましくは約１〜５％の範囲で水溶性染料を、洗浄衛生成分が各水洗後に便器中に放出してゆく過渡標識として、任意に添加してもよい。好適な染料の好ましい例としては、FD&C Blue #2は、各水洗後に固体棒製品から放出されると、便器中の水を青色に変える。しかしながら、この青色は一時的なものであり、塩素を投入された水の塩素存在下や過硼酸ナトリウム（sodium perborate）などの酸素化剤の存在下では、透明に変わる。この色の一時性によって、消費者は、各水洗後に適正量の洗浄衛生成分が直ちに放出され、効果的な洗浄衛生作用がなされていることを視覚によって確認することができる。各水洗後の短い時間で、全てが適正に機能していることを示す更なる指標として働き、消費者によって一般に受け入れられる澄んだ清浄な水とするために、この色は消える。各水洗後に一時的な色が殆どないか、全くない場合には、固体棒製品がなくなってきていることを示している。塩素の存在下で、または酸素化剤（即ち、酸素感応染料）のような添加された薬剤の存在下で色が消える他の好適な染料が当業者に公知であると望ましい。多くの井戸水系のように、塩素が存在せず、また添加もされていない場合、トイレ水中のFD&C Blue #2の青色を消して透明にするためには、過硼酸ナトリウムのような酸素化剤が必要になる。当業者によって容易に決定することの出来る、十分な量の酸素化剤を洗浄衛生固体組成物中に入れることができる。当業者には理解されるように、FD&C Blue #2染料と酸素化剤とは固体組成物中で別々に保持されるのが好ましい。そのための一方法は、最終固体組成物にブレンド／混合する前に酸素化剤とFD&C Blue #2とを別々に調合しておくことである。そのようにしないと、染料は指標としてあまり効果的ではない。即ち、染料は弱くて急速に消えてしまう色を示すだけになってしまう可能性がある。例えば、酸素化剤を最初に界面活性剤と混合しておくと、最終的な固体棒製品に調合した後に酸素化剤と染料とが接触する可能性は少なくなる。２つの化合物を相互作用／反応させないようにカプセルに包んだり調合する方法は公知である。EFFERDENTという名前で市販されている義歯洗浄錠剤の一過性青色指標システムおよびその調合法はその一例に過ぎない。あるいは、その代わりに、任意の水溶性染料を添加してトイレの水に快適な色を付けると共に便器洗浄衛生固体製品を取り替える必要があることを知らせるようにすることもできる。染料を固体組成物中に均一に分散させておくとよく、そのようにしておくと、便器の水に色が付いていないか、薄い色が付いているだけということから、固体棒製品が使い尽くされて交換の必要があることがわかる。別の態様として、製造中に棒の中心にのみ染料を入れておくことができ、このようにしておくと、棒が充分に侵食されて交換の必要が生じるまで染料が固体棒製品の表面に出てくることはない。水に分散している洗浄衛生薬剤は非常に低い毒性しかない安全なものであるが、ペットが便器の水を飲まないようするために、苦み剤（BITREXとして市販されているデナトニウムベンゾエート(denatonium benzoate)）のようなペットが嫌う薬剤を任意で添加してもよい。さらに、この便器洗浄衛生固体組成物には、粘度上昇剤または増粘剤、ジメチロールジメチルヒダントインのような抗生剤、無機塩、有機酸および香料／芳香剤を任意に添加してもよい。これらを添加する場合は、香料／芳香剤は約0.1〜40重量％の範囲で、より好ましくは約１〜５％の範囲で存在させる。数多くのキレート化剤、界面活性剤、無機塩および有機酸は抗生性も有しており、ジメチロールジメチルヒダントインのような公知の抗生剤の代わりに、または該抗生剤と組み合わせて使用することができる。本発明に従って便器を清浄且つ衛生的に保つ方法は、トイレのオーバーフロー管に本発明の便器洗浄衛生固体製品を配置することを含む。本発明の固体棒製品は、オーバーフロー管中に、かご装置のような保持手段と共に配置することができ、または鉤などから吊すこともできる。あるいは自己支持棒としてオーバーフロー管中に単に入れてもよい。オーバーフロー管中にトイレ洗浄衛生固体製品を配置するのに使用される方法または手段がいかなるものであれ、オーバーフロー管中の水流が実質的に制限されたり中断されたりしないことは、当業者には理解されるであろう。鉤のような保持手段に関連して、本発明の固体棒製品は繊維状材料を有して製造されていてもよい。即ち、蝋燭の芯にあるような紐などが、その中心で長手方向の軸に添って、固体棒の片方の端部から紐の端部が突き出すように固体棒に一体に組み込まれており、これによって固体棒製品を鉤状の保持手段から吊すことができる。しかしながら、この便器洗浄衛生固体製品はトイレのオーバーフロー管中に固体製品を保持する容器装置に入れて配置するのが好ましい。この容器装置は、オーバーフロー管に入る便器補充水の通路に、直接、固体棒製品を配置するので、各水洗後に固体組成物は便器補充水によって次第に侵食されて行く。本発明による容器装置は固体棒製品を保持する容器を有する。該容器はトイレのオーバーフロー管の内側に適合する細長い形状をしており、水が通り抜けるように多数の開口部を有している。容器装置の大きさがオーバーフロー管を塞がない、即ち、オーバーフロー管が放水の際に貯蓄タンクから水を流し出すという目的を果たすのを妨げない程度のものであることは、当業者には理解されるであろう。好ましくは、より確実に、便器に入る補充水の通路に配置するために、容器装置は、この装置の長形の容器部をオーバーフロー管の実質的に中心に保持する手段も有しているとよい。「実質的に中心」という用語によって、長形容器の長手方向の軸がオーバーフロー管の直径を３等分した中央部分にくる位置を示している。長形容器を保持する手段は、トイレのオーバーフロー管の縁に容器装置をかける鉤および該鉤と長形容器部分とを接続する延長部を有していると好ましい。好ましくは屈曲しているこの延長部は、長形容器をオーバーフロー管の縁よりも十分下に、長形容器の開口上端がトイレ補充水の通路に位置するように配置する。長形容器を実質的に中心に配置するのに役立つ容器装置の他の要素全てについてはいうまでもないが、延長部の傾斜と長さとによって、長形容器をオーバーフロー管中の実質的に中心に配置させる。例えば、中心配置手段は、前記延長部の傾斜の方向と反対の方向に容器から延びる１つ以上の突起を有しているのが好ましく、この突起はオーバーフロー管の壁に接触して長形容器を実質的に中心に配置する。突起が長形容器の開口先端に配置される場合、このような突起はトイレの充填水を長形容器に誘導するのにも役立つと好ましい。このような突起の本発明を限定しない例としては、鰭状部材、扇状突起、輪などである。鉤および延長部を単独で、または突起と組み合わせて使用することによって、容器装置がオーバーフロー管の底に偶発的に落ちるのを充分に防ぐことができる。換言すれば、鉤がオーバーフロー管の内側に完全に適合できないようにこの装置は設計されている。本発明の容器装置の更なる好ましい特徴は、この装置が部分的にまたは完全にポリエチレンや類似の半可撓性熱可塑性材料のような半可撓性材料から作られていることである。この可撓性によって、例えば、トイレ水充填管のホルダーによってできる狭窄部でさえ通り抜けて容器装置をオーバーフロー管に挿入することができる。そのような狭窄部を通過するときは、長形容器を小刻みに揺するおよび／または他の操作などある種の力を加えることが必要になる。図４Ａ〜４Ｃは本発明による容器装置の好ましい態様を説明しており、それは、長形のかごのような外見を有している。容器装置70の長形の円筒状の容器(バスケット)80は、長手方向に配置された背骨部材90、該背骨部材に平行且つ正反対に配置された胸骨部材100、並びに前記背骨および胸骨部材に取り付けられた多数の肋骨部材110から構成されている。ここで、肋骨部材は背骨および胸骨部材の反対側に互い違いに配置されている。円筒状容器80は開口上端部150と底端部160を有している。固体製品を円筒状容器内に保持するために底端部160が閉じられているが、水洗の間に容器から水を完全に排出させるために該底端部160は多数の開口部または貫通孔を有しているのが好ましい。背骨部材90の延長部でありベンド130を有する延長部材120は、鉤の自由端140 を円筒状容器80に連結させている。鉤の自由端140および延長部材120は、背骨部材90と胸骨部材100とで形成される平面上に、ベンド130によって鉤の自由端が円筒状容器80から角度をなして配置されている。トイレのオーバーフロー管中に配置されたときに(図５)、鉤の自由端140および角度のついた延長部材120はオーバーフロー管180の縁に引っかかっており、円筒状容器80をオーバーフロー管の実質的に中心に配している。図４Ａ〜４Ｃには、突起170が示されている。これは前記円筒状容器よりも大きな直径を有する輪であって、円筒状容器の開口上端部150に配されており、背骨および胸骨部材に取り付けられている。この突起170は鉤の自由端と角度のついた延長部と共に動作して、鉤の自由端と反対のオーバーフロー管壁に配されることにより、トイレのオーバーフロー管中で円筒状容器を実質的に中央に位置させるのに役立っている(図５)。さらに、この突起170は円筒状容器の位置を実質的に中心に配して安定させるだけではなく、便器充填水が固体棒製品200に接触して一定量の洗浄衛生組成物を侵食して便器へと運び去るように、充填水を円筒状容器の中へと誘導または方向転換するようにも働く。図５に示されているように、円筒状容器は固体棒製品200を複数個収容することができるのが好ましい。図４Ａ〜４Ｂに示されるこの装置の好ましい態様は二個構成金型を用いてポリエチレンから加工されるのが好ましい。金型の各型は、背骨部材と胸骨部材で作られる平面に添って分けられる、装置の片側半分を形成する。金型の２つの型の間に互い違いに配置される肋骨部材に対応する溝を有して、金型の両型が適切に配置されると、図４Ａ〜４Ｂに示される装置を第三の芯型の必要なく形成することができる。特定の態様の前記記載は非常に完全に本発明の一般的な性質を明らかにしているので、現在の知識を適用することにより、他者は不当な実験をすることも、一般概念から離れることもなく、そのような特定の態様を容易に変更したり、様々に応用することができる。そして、それ故に、そのような応用および変更は開示されている態様の均等物の意味および範囲内で理解されるべきであり、またそのように意図している。ここで採用されている語法および用語は記載を目的としたものであって、限定を目的としたものではない。開示されている様々な機能を実施するための手段、材料および段階は、本発明から離れることなく、様々な他の形式を取ることができる。したがって、上記明細書および／または以下の請求項に見出されることがある、機能的記載が続いている「〜をする手段」および「〜のための手段」という表現、または全ての方法段階的用語は、現在および将来存在する可能性のある、あらゆる構造的、物理的、化学的もしくは電気的要素または構造、またはあらゆる方法的段階を限定および含むことを意図している。これらの構造や方法的段階は上記明細書に開示されている態様が正確に均等か否かに関わらず、記載されている機能を実行することができる。即ち、同じ機能を実行する他の手段または方法を使用することができる。そして、このような表現は最も広く解釈されることが意図されている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｅ０３Ｄ 9/02 Ｅ０３Ｄ 9/02 (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims

【特許請求の範囲】１．成形された長形の固体組成物であって、約20〜80重量％のキレート化剤、約５〜50重量％の界面活性剤、および前記固体組成物の水への溶解速度を制御するのに十分な量の溶解速度制御剤を有することを特徴とするもの。２．前記溶解速度制御剤が、溶解速度低下剤、溶解速度向上剤、及びそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする請求項１に記載の固体組成物。３．溶解速度低下剤が約２〜40重量％の範囲で存在することを特徴とする請求項２に記載の固体組成物。４．前記溶解速度低下剤が、N-アシル,N,N’,N’エチレンジアミントリ酢酸、N-アシルサルコシン、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンよりなる群から選択されることを特徴とする請求項３に記載の固体組成物。５．前記溶解速度低下剤がN-ラウロイル,N,N’,N’エチレンジアミントリ酢酸であることを特徴とする請求項10に記載の固体組成物。６．前記キレート化剤が、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ニトリロトリ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、およびそれらの塩よりなる群から選択されることを特徴とする請求項１に記載の固体組成物。７．前記界面活性剤が約20〜30の範囲のHLBを有することを特徴とする請求項１に記載の固体組成物。８．前記界面活性剤が脂肪アルコールのグリコールエーテルエトキシレート、ベタイン、両性剤、アミンオキシド、エトキシル化アミン、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロック共重合体、エチレンジアミンへのエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの付加物、およびそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする請求項１に記載の固体組成物。９．請求項１に記載の固体組成物がさらに水溶性染料を有することを特徴とすること。 10．前記水溶性染料が水中で塩素または酸素感応性のある色を有することを特徴とする請求項９に記載の固体組成物。 11．前記水溶性染料がFD&C Blue #2であることを特徴とする請求項10に記載の固体組成物。 12．請求項10に記載の固体組成物がさらに酸素化剤を有することを特徴とすること。 13．前記酸素化剤が過硼素ナトリウムであることを特徴とする請求項12に記載の固体組成物。 14．約58％のエチレンジアミンテトラ酢酸、約15％のN-ラウロイルN,N’,N’エチレンジアミントリ酢酸、約15％のポリオキシエチル化C₁₆〜C₂₀アルコール、約10％のポリエチレングリコール、および約２％のFD&C Blue #2 を実質的に有することを特徴とする請求項１に記載の固体組成物。 15．長軸、２つの端部、並びに断面形状および表面領域を有する侵食可能な表面を有し、前記断面形状によって、前記侵食可能な表面が侵食されていっても前記侵食可能な表面が実質的に一定の表面積を維持することを特徴とする便器洗浄衛生固体製品。 16．前記侵食可能な表面がＣ形断面を有することを特徴とする請求項15に記載の固体製品。 17．前記侵食可能な表面が環状の断面を有することを特徴とする請求項15 に記載の固体製品。 18．請求項15に記載の固体製品がさらに固体製品を吊す手段を有し、該手段が前記長軸に添って前記Ｃ形断面の中心に配され、前記固体長形要素における前記２つの端部の内の１つを越えて延び、トイレのオーバーフロー管中での固体製品の配置を容易にすることを特徴とすること。 19．前記組成物がさらに水溶性染料を有することを特徴とする請求項15 に記載の固体製品。 20．前記水溶性染料が前記固体長形要素中に均一に分散されている請求項 19に記載の固体製品。 21．前記水溶性染料が前記固体長形要素の中心近くにのみ存在し、前記組成物が殆ど使い尽くされるまで前記染料が侵食表面に露出しないことを特徴とする請求項19に記載の固体製品。 22．請求項15に記載の便器洗浄衛生固体製品をトイレのオーバーフロー管中に保持する装置であって、長軸、並びに該長軸に添って設けられる、容器内に前記固体製品を入れる開口上端部および底端部を有し、水が通り抜けるための多数の開口部を有している長形容器、並びにトイレのオーバーフロー管中に前記長形容器を実質的に中心に配置して便器補充水の通路にくるように保持する手段を有することを特徴とすること。 23．前記長形容器をトイレのオーバーフロー管中の実質的に中心に保持する手段が、前記長形容器の一端に取り付けられ、その上に配置されているオーバーフロー管縁鉤を有し、ここにおいて、前記鉤がトイレのオーバーフロー管の上縁に掛かるように下方に向かって曲がっている自由端、および前記長形容器の前記開口上端部を、該開口上端部が便器補充水の通路にくるようにオーバーフロー管の縁部の十分下方に配置するための下方に傾斜のついている延長部を有することを特徴とする請求項22に記載の装置。 24．前記保持手段が、前記長形容器からの突出部をさらに有していることを特徴とする請求項23に記載の装置。 25．前記突出部が便器補充水を前記容器に導入する手段を有することを特徴とする請求項24に記載の装置。 26．前記突出部が鰭状部材であることを特徴とする請求項25に記載の装置。 27．前記突出部が輪であることを特徴とする請求項25に記載の装置。 28．前記長形容器が円筒状であることを特徴とする請求項24に記載の装置。 29．前記突出部が、前記円筒状容器の前記開口上端部に取り付けられている円状輪を有し、該円状輪が前記円筒状容器の直径よりも大きな直径を有していて、円筒状容器を実質的に中心に配置するのを補助し、便器補充水を円筒状容器中に導入することを特徴とする請求項28に記載の装置。 30．前記円筒状容器が長手方向に配置された背骨部材および該背骨部材に取り付けられた肋骨部材を有することを特徴とする請求項28に記載の装置。 31．前記円筒状容器がさらに前記背骨部材に平行な胸骨部材を有することを特徴とする請求項30に記載の装置。 32．前記胸骨部材が前記背骨部材に正反対の位置にあり、前記肋骨部材が前記背骨部材の反対側に互い違いに配されていることを特徴とする請求項31に記載の装置。 33．前記長形容器が半可撓性であることを特徴とする請求項22に記載の装置。 34．前記長形容器が熱可塑性樹脂から作られていることを特徴とする請求項22に記載の装置。 35．前記熱可塑性材料がポリエチレンであることを特徴とする請求項34に記載の装置。 36．前記保持手段が前記長形容器をトイレ水充填管の下方に配置されることを特徴とする請求項22に記載の装置。 37．前記保持手段が、装置がトイレのオーバーフロー管の底に落下するのを防ぐことを特徴とする請求項22に記載の装置。 38．２つの部材からなり、各部材が請求項32に記載の装置の片側半分の型として機能する金型であって、前記装置が、前記背骨部材と前記胸骨部材とで形成される平面によって半分に分割されることを特徴とすること。 39．請求項15に記載の固体製品をトイレのオーバーフロー管中に配置する段階を有することを特徴とする便器を清潔且つ衛生的に保つ方法。 40．前記固体製品がトイレのオーバーフロー管中で自己支持型であることを特徴とする請求項39に記載の方法。 41．前記固体製品がトイレのオーバーフロー管中に吊り下げられていることを特徴とする請求項39に記載の方法。 42．前記固体製品がトイレのオーバーフロー管中に配された長形容器に載置されることを特徴とする請求項39に記載の方法。 43．前記固体製品が、長軸、および該長軸に添って、前記固体製品を容器に入れるための開口上端部と底端部とを有し、水を通過させる多数の開口部を有している長形容器、並びに該長形容器をトイレのオーバーフロー管の実質的に中心に保持する手段を有する装置に載置されることを特徴とする請求項39に記載の方法。 44．棒状に成形された固体組成物、並びに該固体棒をトイレのオーバーフロー管の実質的に中心であって便器補充水の通路に保持する装置を有し、ここにおいて便器補充水によって前記固体棒の表面から侵食される組成物が便器に放出される便器補充水と混合されることを特徴とする、便器に組成物を放出するシステム。