JP2001518775A - 電気絶縁体及び絶縁方法 - Google Patents

電気絶縁体及び絶縁方法

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JP2001518775A JP2000514377A JP2000514377A JP2001518775A JP 2001518775 A JP2001518775 A JP 2001518775A JP 2000514377 A JP2000514377 A JP 2000514377A JP 2000514377 A JP2000514377 A JP 2000514377A JP 2001518775 A JP2001518775 A JP 2001518775A
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アンダース、ブイェルクルンド
マッツ、レイヨン
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エービービー エービー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁界を発生するため複数回の巻数からなる導体の絶縁体及び絶縁方法を提供すること。 【解決手段】 無垢材料の絶縁材(6)を備える、磁界を発生する複数回の巻線状の導体(2,3,8)の電気絶縁。絶縁体は筒状で、且つ内部半導体層(5)と外部半導体層を具備する。該両半導体層はその間に電界を含むように形成されている。一つの半導体層と絶縁材(6)の間のジョイントは、構造体が変化する応力が加わった場合、機械的な接続を保つように粘着力を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁界を発生するため複数回の巻数からなる導体の絶縁体、及びその
絶縁方法に係る。特に、本発明は回転電機の電気回路の絶縁体に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転電機とは、電気エネルギーを機械的エネルギーに変換又は、その逆に変換
する装置を意味している。かかる装置は、電気的な回路と、磁気的回路と、機械
的な回路とからなる。機械的な回路は互いに動きうる2個の本体を備えている。
機械的な動きが加えられたとき、磁界が発生し、これは電気回路により電気的エ
ネルギーに変換される。電気エネルギーが供給されたとき、磁界が発生し、これ
は機械的な回路により機械的なエネルギー変換される。以下の記述で使用する回
転電機とは、発電機並びに電動機双方を意味する。
【0003】 本発明は好ましくは、例えば、電力を発生する発電機のように高電流、高電圧
の下で作動する回転電機に適用することを意図するものである。機械的な回路は
、固定子と回転子からなり、回転子は固定子に対しある自由度を持って回転でき
るものである。電気的回路は、回転子または固定子のいずれか一方、または両方
に巻線として配置されている。巻線に電流を流すと、磁界が、回転子と固定子間
に発生する。磁界は、固定子と回転子内の磁気鉄心により制御または増幅され、
その磁気鉄心は、例えば磁気的に方向付けされた条片の積層からなる。しかしな
がら、本発明は回転電機のみの適用に限定されるものでなく、高電圧を扱うこと
ができるように絶縁される導体を有する電気機械または装置にも使用できるもの
である。
【0004】 本発明の称賛に値する特性を記載するため、ここでは発電機の形態の回転機に
ついて簡略説明する。最もしばしば使用される有効な発電機の型は、いわゆる同
期機である。かかる機械は、固定子巻線を有する固定子によって包囲され、且つ
回転子巻線を有する回転自在に支承された回転子を具備する。回転子も固定子も
ともに磁化材料からなり、それは条片の積層からなることが好ましい。回転子軸
に機械的力を加えることにより、回転子は一定の回転運動を開始する。電流は回
転子巻線に流れはじめると、回転磁界が発生し、これにより固定子巻線に電流が
発生する。
【0005】 固定子巻線は固定子の半径方向に埋め込まれたスロツトに装入されている。ス
ロットは軸方向に方向付けられ、且つ固定子に沿って回転対称に配設されている
。固定子巻線は、コイル状に配列された一本以上の直列に接続された導体からな
り、1スロット当たり2本のコイルがスロット内に装入されている。交流機にお
いては、巻線導体の断面間にインダクタンスの変化が生ずる。最大のリアクタン
スは、導体の底部で得られ、且つ電流の主部分は導体の頂部に流れる傾向がある
。かかる電流の変位を防ぐために、導体は互いに絶縁されている複数の素線に分
割されている。素線への分割は、異なる素線についてインダクタンスが変化しな
いようにするが、それらは転位(transpose)即ち位置を変えなければならない 。このような転位は通常条片の積層の外側で実施されるが、また、いわゆるレー
ベル転位(Roebel transposition)を行ってスロット内に装入される。素線の寸 法の選択は、電気的や機械的な要求の妥協によって決定される。電気的な見地か
らは、電流の変位を減少させるから、多くの素線を使用することが好ましく、し
かしながら機械的見地からは、このようなコイルは製造並びに設置に際して多く
の困難が伴う。大きな寸法の僅かな素線では、例えば導体を曲げるときに問題が
生ずる。
【0006】 高電圧巻線を絶縁するとき、とりわけ、熱、電気、環境ならびに機械的ストレ
スを考慮に入れなければならない。これらは通常TEAM(熱、電気、周囲環境
、機械)と呼ばれ、絶縁体の寿命に少なからず影響を与えている。熱的な見地か
ら、絶縁体は1時間内で、0℃から180℃への温度上昇を許容できるようにな
っている。電気的な見地から、絶縁体は、電界の集中を生じない満足な電気絶縁
を提供するものである。周囲又は環境の見地からは、絶縁体は、塵埃、オゾン、
結露に影響を受けないようになっている。更に環境の見地からは、絶縁体は、製
造又は運転間中環境に有害な排出を必然的に伴うことが無く、且つスクラップ時
リサイクルできるものでなければならない。結局、機械的な見地から、絶縁体は
、コイルが固定子に固定できるようにするが、導体と絶縁材料の熱膨張時、移動
できるようになっている。
【0007】 導体間の電圧が素線間より高いとはいえ、導体電圧並びに素線電圧は比較的低
い。従って、素線と導体絶縁は、通常簡単に実施できる。しかしながらコイル自
体は、数KVにも達する全相電圧に耐えうるものでなければならない。この結果
、コイルは、主絶縁によって固定子に対し絶縁される。高い電位差により、高い
電界強度における電場の変形に基づき、部分的放電即ちPDが容易に生じ、かか
る部分的放電は通常コロナと呼ばれている。コロナが発生すると、なかでも有機
物に対し非常に衝撃の強いオゾン(O)が発生する。このようにして、コロナ
は有機絶縁材料を劣化させるので、主絶縁にコロナ対抗性材料を含有させてある
。その材料一つは、無機コンパウンドであり、オゾンの衝撃に対抗できるマイカ
である。
【0008】 最も普通に使用される絶縁材料は、主成分としてマイカを含んでいる。マイカ
はテープ形成担体(carrier)に配設されたバインダにしばしば埋め込まれてい る。担体やバインダの材料は変更できる。主絶縁体の通常の実施の形態は、マイ
カフレークを含有するレジン飽和テープで有り、それは導体の周囲に巻かれ、炉
処理で硬化される。主絶縁体の頂部には、コイルの側部とスロット壁間の外部コ
ロナを阻止するコロナプロテクタが配設される。
【0009】 マイカは剪断強度の低い非常にもろい材料である。またマイカの熱膨張は、例
えば銅の1/5である。電気機器に負荷を掛けたとき、巻線の温度は上昇する。
通常銅製の導体は絶縁体より以上に膨張する傾向がある。材料の熱特性が異なる
ので、導体と絶縁体間で電位差が生ずる。マイカは低い剪断強度なので、粉砕が
起こり、絶縁体に空洞が生ずることになる。事実、空洞は空気で充満され、電界
の可成りの変形を生ずることになる。かかる電界の集中により、コロナが発生す
る。
【0010】 米国特許第5,066,881号の記載から発電機の絶縁体は周知であるが、その主た る役目は、主絶縁の外側と接触して、コロナを低減するため電荷を発散できる層
を設けることである。結局、絶縁体は硬化可能なガラス繊維被覆の半導体層によ
り包囲されていることである。かかる被覆は、コロナを阻止するため電荷を発散
できる従来の接地テープを置換できるものである。新規な被覆は、絶縁体の外形
に良好に合致し、主絶縁体の硬化後半導体特性を良好に維持するものである。一
つの実施の形態においては、半導体層は主絶縁体の内部のコイルの上下端部領域
に付着される。この実施の形態では、両端の周囲を一様に等電位にできるもので
ある。周知の絶縁体では、従来の技術に何ら新規なものを付加することはなかっ
た。このようにして、絶縁体の外側に半導体層を設けることにより、電荷を発散
できることは、従来から周知である。
【0011】 例えば、発電機や電動機のような回転電機の絶縁作業中の顕著な問題は、絶縁
材と導体が異なる熱膨張をすることであった。温度変化の場合、絶縁体と導体が
互いに変位し、空洞を発生させることを意味している。電界は、導体に最接近し
ているところが最大となる。空洞は、コロナのリスクが最大の所に生ずる。周知
の発電機においては、ある程度のコロナは受け入れられ、絶縁体の代わりに放電
に対抗できるマイカを含有している。前述のように、マイカは機械的特性は劣っ
ている。放電が起こると、絶縁体の担体やバインダに衝撃を与えるオゾンが生じ
、次第に絶縁体を破壊するようになる。このようにして、ある時間後、絶縁体を
備える固定子巻線は置換しなければならなくなる。
【0012】 コロナを受け入れる周知の電気機械の更なる問題は、放電は電磁気的な障害を
生ずることになり、繊細な電気装置に障害を与え、さらには機能を停止させるこ
とになることである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、磁界を発生させるため複数回の巻線からなる導体の絶縁体を
提供するものである。特に、本発明は、部分的放電(PD)の発生を除去し、長
い運転寿命を有する回転電機に適用する絶縁体に関する。更に、絶縁体は、維持
管理を低減でき、且つ周知の絶縁システムより信頼性が高い。環境問題の立場か
ら、絶縁体は、製造、使用並びにスクラッピングのとき、環境に有害な排出を必
然的に伴うことはない。また、本発明の目的は、前述した目的を達成しつつ回転
電機の絶縁方法を提供するものである。絶縁体は、既存の電気機器の巻線を置換
するときに特に有効である。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述の目的は、本発明によれば、独立請求項1と8の特徴事項の記載の特徴に
基づく絶縁体、並びに方法に関する独立請求項9の特徴事項に記載の方法によっ
て達成できる。利点のある実施の形態は、従属請求項の特徴事項に記載されてい
る。
【0015】 電気絶縁体とは、異なる電位の導体間に設置されたとき、その間に流れる電流
が非常に僅かまたは些細なものである媒体即ち材料である。また、導体間の電位
が増加すれば、絶縁体間の電界強度も増加する。このことは、また材料の絶縁強
度が超過するので、破壊の危険が増加することになる。絶縁耐力(dielectric s
trength)は、材料が破壊することなく耐えうる最大の電圧勾配として定義され る。
【0016】 ガスの絶縁破壊(dielectric breakdown)は、印加される電界により誘導され
た自由電子のべき指数の掛け算の結果として生ずる。一定の電界においては、破
壊は、圧力と距離の積の関数である電圧において生ずる。ここでこの積が小さく
ても大きくても、ガスは高い破壊ストレスを持つ。少量で高圧の場合、電界によ
り加速された電子は、他の電子との衝突により、破壊を開始するのに十分な加速
ができない。大量で低圧の場合、電子数は、十分な数の衝突が生ずるにはあまり
にも小さい。適切な条件においては、電子は、他の電子と衝突し、同様に加速さ
れ、その結果アバランシェ状の破壊がおこる程度の速度に加速される。実用的に
は、ガスの絶縁強度の大きさは、約0.5KV/mmである。したがって低い電
界強度では、絶縁材料や、導体と絶縁体間のガス充填空洞内にコロナは発生しな
い。
【0017】 即ち高電圧工学では、電界強度がガスの絶縁強度を超えたとき、コロナの危険
は明白である。絶縁材内にガスを含有する空洞は、必然的に自発的に放電を始め
る。したがって導体と絶縁体間の絶縁体内の空洞を減少又は完全に排除でき、且
つ電界集中が回避できるように電界を設定する必要性を考慮すべきである。
【0018】 本発明による絶縁体は、導体を包囲するため細長い筒状絶縁材を備える。絶縁
材は、その間に電界を含むように配設された一つの内部及び一つの外部半導体層
を有している。半導体層は、絶縁材の内側、外側をそれぞれカバーし、例えば熱
や機械的ストレスにより生ずる構造体のの変化の時、材料が互いに随伴するよう
な粘着性を有する絶縁材にジョイントされる。このようにしてジョイントは、製
造中ばかりでなく互いにジョイントされる材料にストレスがかかる場合でも、空
洞を含有してはいけない。絶縁材と二つの半導体層間のかかる接着性は、同じ材
料からそれらを製造することにより達成できる。温度変化の場合、材料は等しく
膨張し、それによりジョイント間に働く力は、零か又は非常に僅かである。しか
しながら、目的とする粘着性を有するジョイントは、それらは互いにジョイント
において流れ均一な構造体になるような、材料の熱処理により達成される。絶縁
材と二つの半導体層間の機械的且つ熱的な変化は、最も近いジョイントの材料に
おける弾性または可塑性変化として吸収される。
【0019】 内層は導体にガルバニー電気的(galvanically)または容量的に結合され、外層
はたとえば大地または他の制御可能な電位に接続されるので、導体と大地間に生
ずる電界は、絶縁体の半導体層間に包囲される。温度並びに機械的な影響での変
化のため、絶縁体の内部に生ずる空洞は、PDの発生に対し何ら悪影響を与えな
い。導体と内部半導体層間には、電位差は何もない。
【0020】 前述のようにコロナが発生しないことを確実にすることにより、絶縁材は、マ
イカの追加の無い有機材料からなる。材料の全体の絶縁容量が、利用される。材
料を弱体化するオゾンが形成されないので、絶縁体の厚みは薄くなる。従って、
絶縁体は、例えば熱可塑性樹脂、またはゴム混合物のような均質の材料から構成
される。この適切な材料の一つは、交叉結合ポリエチレンである。半導体材料は
、同じ材料からなり且つ、例えばカーボンブラックまたは粉末石炭のような導電
性塵を含んでいる。二つの半導体層を有する絶縁材は、例えば押し出し処理のよ
うな簡単な方法で、導体に配設される。
【0021】 本発明の絶縁方式は、特に素線に分割されている複数の導体を有するコイルを
意図するものである。導体と素線絶縁は、主絶縁より高い誘電率を有する適切な
材料からなる。かかる配設により、主絶縁の内部半導体層の内側にある絶縁体は
、内部絶縁に亘る集中が非常に少ないというように電界を変化できる。内部絶縁
の代わりに、電界の等電位線を押し出すことにより、主絶縁内に大きな集中が起
こる。かかる電界の変化により、大きな集中は広い範囲に亘って広がり、このよ
うにして電界集中がまばらになっていく。
【0022】 例えば雷の衝撃の場合、回転電機は電気的なショックを受ける。1または数マ
イクロセカンドの間、電圧が巻線内で上昇する。コイルの導体間の電位差は、数
万ボルトに高まる。各導体素線は、導体素線を互いに絶縁するように設けられた
薄い素線絶縁により包囲される。素線絶縁は普通、電気閃絡に対して良好な短期
間の強度を呈示する。二つの導体素線は、二つの素線絶縁に対応する絶縁厚みを
もって互いに絶縁される。同様にコイル内の異なる導体と組み合わされた導体素
線間には、かかる絶縁の2層の厚みが備わっている。したがってこれらの間のシ
ョックの場合、閃絡が起こるのは非常にまれである。
【0023】 本発明による絶縁体は複数の導体を包囲するので、半導体層とそれらと接触し
ている導体素線との間の絶縁体は、実際の素線のみの厚さを形成する。半導体層
は、導体の一つに属する導体素線の一本に適切に接続されている。半導体層とそ
れに最も接近して配置された導体素線間の電位差は、通常の動作時単に数百ボル
トである。素線絶縁は閃絡を阻止するための十分な絶縁を形成する。衝撃を受け
たとき、電圧は瞬間的に増加し数千ボルトになる。しかしながら、かかる電圧の
変化は、半導体層の全構体に波及する時間がないので、かかる場合どちらにも閃
絡は多分発生しないであろう。
【0024】 本発明の絶縁体は、通常運転中コロナフリー環境を提供する。このことは有機
絶縁材料が素線絶縁にもまた使用できることを意味している。このことは、コロ
ナが発生する環境より、絶縁体に可成り優雅な解決となる新規な可能性を与える
ことになる。改善された特性を有する有機絶縁体が選択され、且つ絶縁層はより
薄くなる。導体素線と内部半導体層間の絶縁を管理するため、すべての導体素線
を含む各導体は、高品質の絶縁材料の追加の層で被覆される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、添付の図面に関連して述べる本発明の実施の形態でより詳細に
説明する。 図1には、回転電機の通常の巻線コイルの断面が示されている。巻線は複数本
の素線2を有する第1の導体と、同様に複数本の素線3を有する第2の導体を備
えている。各導体に属する素線は、素線絶縁体4により包囲され、そのようにし
て導体素線の積層体を包囲する絶縁層を形成する。素線絶縁体4を包囲する絶縁
体1は、内部半導体層5と外部半導体層7を有する中間絶縁層6を具備する。
【0026】 図2に、複数本の導体素線2からなる第1の導体11と、複数本の導体素線3
からなる第2の導体12とを包囲する絶縁体1の断面を示す。第1の導体は絶縁
層9により包囲され、第2の導体は絶縁層10により包囲される。包囲絶縁体1
は、絶縁中間層6と、内部半導体層5及び外部半導体層7を具備する。図におい
ては、異なる層は強調するために意図的に厚く示してある。事実、半導体層は薄
く、導体及び導体素線を包囲する絶縁層は非常に薄い。本発明による導体並びに
導体素線を絶縁処理を行なうときには、絶縁層は、導体並びに導体素線を包囲す
る均質な絶縁体になるよう圧縮される。
【0027】 一つの導体素線8は、内部半導体層5にガルバニー電気的(galvanically)に
または容量的に結合されるので、この層は導体素線8と同じ電位であると見なさ
れる。外部半導体層7は、大地に接地される。かかる配設により、絶縁体1は、
導体と大地間に形成された電界を含むようになる。絶縁機能について特に重要な
ことは、内部半導体層や外部半導体層間に空洞が形成されていないことである。
絶縁層や二つの半導体層は均質で且つ、互いに完全に機械的に接続されているこ
とである。また、機械的接続は、温度変化又は機械的影響で生じた変化の場合に
おいても維持されなければならない。
【0028】 外側の半導体層は、外側絶縁体の外側の制限面間の大地電位を分配するのに役
立っている。外側半導体層は、このように全外被面をカバーしなければならない
。同様に、内部半導体層は、絶縁体の内部限界を介して導体に接続された相電圧
を分配させる働きがある。内部半導体層は、絶縁体の全内部限界面をカバーしな
ければならない。本明細書において、半導体材料という用語は、導体よりも導電
率が可成り低く、絶縁材とみなされるものである。例えば、二つの層に含まれる
材料は、10-4Ωm乃至104Ωmの間の抵抗率を有し、特に1Ωm乃至100 Ωmの間の抵抗率を有している。
【0029】 絶縁中間層は、例えば7KV/mm以上の高電界強度を有する絶縁材料から選
ばれる。両半導体層に、大地と相間の全電位差を含むようにすることにより、且
つこの間に空洞が存在しないので、部分的放電は発生しない。したがって絶縁中
間層は、有機材料、例えば熱可塑性樹脂またはゴム混合物から選択される。二つ
の絶縁層は、絶縁中間層と同じ材料からなることが利点があり、この場合、例え
ばカーボンブラックまたは微粉石炭のような導電性微粉が、それに混合される。
適切な材料は、例えば、交叉結合重合体(cross linkable polymer)である。
【0030】 本発明によれば、従来の技術に比べ、もはや巻線によって絶縁材料が供給され
ないので、可成りの利点がある。重合材料は押し出し処理により供給されること
は利点があり、この場合二つの半導体層も、同様なプロセスで供給される。絶縁
材と半導体層が、同じ材料で構成されることは、必ずしも必要ではない。重要な
点は、材料間に空洞が生じないことである。結局二つの別個の材料は、熱または
機械的な影響下でその間の接着が得られると言う方法で、互いに接合される。異
なる特性を有する材料の場合、一つの材料が他のものより大きく膨張することか
ら、ストレスがジョイントの周囲の領域に発生する。それ故、接着は、ジョイン
トがかかるストレスを吸収するできるよう相当強くなければならない。このこと
は、ジョイントのどちらか側の材料の弾性または塑性変形によって達成される。
重合体材料の重要な利点は、変形しうることであって、運転期間中層間の接着に
何ら危険を及ぼすことなく、繰り返し機械的変形を受けても対抗できることであ
る。このような材料は、加熱中簡単に互いに溶融するので、該材料は互いにフロ
ートし合い、空洞のない均一な接合を形成できる。
【0031】 素線絶縁体4は、主絶縁体のより大きい誘電体率を有することは、効果的であ
る。材料のこのような条件により、素線絶縁は、等電位線が半径方向に配置され
るように電界を変化させる。導体に最も近いところが、電界集中が最大であるが
、かかる電界集中は、中心から変位され且つ二つの半導体層間の主絶縁に発生さ
せることになる。中心からより多く離れることは、電界がより広い範囲に分布さ
れ、集中を弱めることを意味する。
【0032】 例えば、雷衝撃のような電気衝撃による負荷に打ち勝つために、絶縁層は各導
体の周りに配設される。異なる導体と組み合わされた導体素線間の電位差は、衝
撃を受けた場合は、数万ボルト程度である。素線絶縁の単純層の閃絡(flashove
r)に対する短時間の強度は、導体素線と半導体層間の閃絡を阻止するには、通 常不十分である。かかる閃絡に対し十分な抵抗を安全に維持するため、導体は追
加の絶縁層9,10により包囲されている。また、内部半導体層が、衝撃を受け
たとき害にならない電位を伝達できる抵抗を具備することにより、閃絡に対して
十分安全性を得ることもできる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、磁界を発生させるため複数回の巻線からなる導体の改良した
絶縁体を提供できる。特に、本発明は、部分的放電(PD)の発生を除去し、長
い運転寿命を有する回転電機に適用する絶縁体にを提供できる。更に、絶縁体は
、維持管理を低減でき、且つ周知の絶縁システムより信頼性がより高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明による絶縁体を具備する固定子巻線のコイル断面図を示すもの
である。
【図2】 図2は、2本の導体を包囲した絶縁体からなり、円形断面をしている本発明の
絶縁体の断面図を示すものである。
【符号の説明】
1 絶縁体 2 素線 3 素線 4 素線絶縁体 5 内部半導体層 6 絶縁材 7 外部半導体層 8 一つの導体素線 9 絶縁層 10 絶縁層 11 第1の導体 12 第2の導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 27/34 H01F 27/34 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 5E043 BA03 5E044 AC01 5E058 BB17 5H604 AA01 BB03 BB10 CC05 DA17 DB03 DB16 DB18 PB01 PB02 PB03 PD01 PD06 PD07 PD09 PD10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無垢の材料の絶縁材(6)を有し、磁界を発生させるため複数回の巻数からな
    る導体(2,3,8)の電気絶縁体(1)において、前記絶縁体は筒状であり且
    つ内部半導体層(5)と外部半導体層(7)とを備え、該両層はその間に電界を
    含むように配設され、該半導体層の一つと前記絶縁材(6)との間のジョイント
    に、構造体変化ストレスが加わった場合機械的接触を維持する粘着性を呈示する
    ことを特徴とする導体の電気絶縁体。
  2. 【請求項2】 前記内部半導体層(5)は、導体素線(8)に電気的に接続されていることを
    特徴とする請求項1記載の電気絶縁体。
  3. 【請求項3】 前記外部半導体層(7)は、制御可能電位、望ましくは接地電位に接続されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の電気絶縁体。
  4. 【請求項4】 前記絶縁材(6)と二つの半導体層(5,7)は、同じ熱膨張特性を有してい
    ることを特徴とする前記請求項のいずれかによる電気絶縁体。
  5. 【請求項5】 前記半導体層(5,7)は、1Ωcm乃至100Ωmの間の抵抗を有する材料
    からなることを特徴とする前記請求項のいずれかによる電気絶縁体。
  6. 【請求項6】 前記絶縁体は実質的に長方形断面の導体を包囲するように施されていることを
    特徴とする前記請求項のいずれかによる電気絶縁体。
  7. 【請求項7】 前記絶縁材(6)と前記半導体層(5,7)の少なくとも一つは、交叉結合ポ
    リエチレンの形態であることを特徴とする前記請求項のいずれかによる電気絶縁
    体。
  8. 【請求項8】 無垢の材料の絶縁材(6)を有し、磁界内で回転する複数回の巻数からなる導
    体(2,3,8)の電気絶縁体(1)において、前記絶縁体は筒状であり且つ内
    部半導体層(5)と外部半導体層(7)とを備え、該両層はその間に電界を含む
    ように配置され、該半導体層の一つと前記絶縁材(6)の間のジョイントに、構
    造体変化ストレスが加わった場合、機械的接触を維持する粘着性を呈示すること
    を特徴とする導体の電気絶縁体。
  9. 【請求項9】 磁界を発生するため複数回の巻数からなる導体(2,3,8)の絶縁方法にお
    いて、絶縁体は該導体を包囲する無垢の材料を具備し、前記絶縁体は筒状であり
    且つ内部半導体層(5)と外部半導体層(7)とを備え、該両層はその間に電界
    を含むように配置され、それにより該半導体層の一つと前記絶縁材(6)の間の
    ジョイントに、構造体変化ストレスが加わった場合機械的接触を維持する粘着性
    を呈示することを特徴とする導体の絶縁方法。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の電気絶縁体の絶縁方法であって、前記絶縁材(6)と二つの半
    導体層(5,7)は同様の熱膨張特性の材料からなることを特徴とする絶縁方法
  11. 【請求項11】 請求項7または8に記載の電気絶縁体の絶縁方法であって、前記絶縁体はほぼ
    長方形の断面を有する導体を包囲することを特徴とする絶縁方法。
  12. 【請求項12】 請求項7、8または9に記載の電気絶縁体の絶縁方法であって、前記絶縁材と
    二つの半導体層は、交叉結合重合体の押し出し処理により導体に取り付けられる
    ことを特徴とする絶縁方法。
  13. 【請求項13】 回転電機の補修において、特に巻線を置換する際、請求項1乃至7のいずれか
    1つに記載の電気絶縁体、または請求項8乃至11のいずれか1つに記載の絶縁
    方法を用いることを特徴とする絶縁方法。
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