JP2001514191A - 癌の治療方法 - Google Patents

癌の治療方法

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JP2001514191A JP2000507833A JP2000507833A JP2001514191A JP 2001514191 A JP2001514191 A JP 2001514191A JP 2000507833 A JP2000507833 A JP 2000507833A JP 2000507833 A JP2000507833 A JP 2000507833A JP 2001514191 A JP2001514191 A JP 2001514191A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、H−RasおよびK4B−Rasタンパクの細胞プロセッシングの阻害剤であるプレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を哺乳動物に投与することを含んでなる、プレニルタンパクトランスフェラーゼを阻害し、癌を治療する方法を提供する。本発明は、特に、これらのプレニルタンパクトランスフェラーゼの両方の二重阻害剤である化合物を投与することにより、プレニルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型を阻害する方法を提供する。本発明は、読み取りがRas−タンパクの生物学的活性またはその活性の阻害の結果であり、それによりH−RasおよびK4B−Rasタンパクの細胞プロセッシングを阻害する化合物の都合の良い特定を提供する、そのような化合物を特定する方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、H−RasタンパクおよびK4B−Rasタンパクの両方の細胞プ
ロセッシングを阻害するプレニルタンパクトランスフェラーゼを利用するプレニ
ルタンパクトランスフェラーゼを阻害する方法および癌を治療する方法に関する
。本発明はそのような化合物を特定する方法にも関する。
【0002】 (背景技術) イソプレノイド生合成経路の中間体によるタンパクのプレニル化は1群の翻訳
後修飾を表す(Glomset,J.A.、Gelb,M.H.およびFarn
sworth,C.C.(1990年)著、Trends Biochem.
Sci.,第15巻,139〜142頁;Maltese,W.A.(1990
年)著、FASEB J.4,3319〜3328頁)。この修飾は、典型的に
、これらのタンパクの膜局在化および機能のために必要である。プレニル化タン
パクは、CAAX(C,Cys;A,脂肪族アミノ酸;X,もう1つのアミノ酸
)、XXCCまたはXCXCを含む特徴的C−末端配列を共有する。C−末端C
AAX配列を有するタンパクについて3つの翻訳後プロセッシング工程が記載さ
れている:Cys残基への15炭素(ファルネシル)または20炭素(ゲラニル
ゲラニル)イソプレノイドの付加、最終3アミノ酸のタンパク分解的分割、およ
び新しいC−末端カルボキシレートのメチル化(Cox、A.D.およびDer
、C.J.(1992a)著、Critical Rev.Oncogenes
is第3巻:365〜400頁;Newman,C.M.H.およびMagee
,A.I.(1993年)著,Biochim.Biophys.Acta第1
155巻:79〜96頁)。一部のタンパクは、第4の修飾を有してもよい:1
または2つのCys残基N−末端のファルネシル化Cysへのパルミトイル化。
XCXCを末端とする一部の哺乳動物細胞タンパクはカルボキシメチル化されて
いるが、XXCCモチーフを末端とするタンパクのプレニル化に続いてカルボキ
シメチル化が起こるかどうか明らかでない(Clarke,S.(1992年)
著、Annu.Rev.Biochem.第61巻:355〜386頁)。プレ
ニル化タンパクの全てについて、イソプレノイドの付加は第1工程であり、次の
工程のために必要である(Cox、A.D.およびDer、C.J.(1992
a)著、Critical Rev. Oncogenesis 第3巻:36
5〜400頁;Cox,A.D.およびDer、C.J.(1992b)著、C
urrent Opinion Cell Biol.第4巻:1008〜10
16頁)。
【0003】 タンパクのプレニル化を触媒する3つの酵素が記載されている:ファルネシル
タンパクトランスフェラーゼ(FPTase)、ゲラニルゲラニルタンパクトラ
ンスフェラーゼI型(GGPTase−I)およびゲラニルゲラニルタンパクト
ランスフェラーゼII型(GGPTase−II、Rab GGPTaseとも
呼ばれる)。これらの酵素は、酵母および哺乳動物細胞の両方において見つかる
(Clarke,1992年;Schafer,W.R.およびRine,J.
(1992年)著,Annu.Rev.Genet.第30巻:209〜237
頁)。これらの酵素の各々はファルネシル二リン酸またはゲラニルゲラニル二リ
ン酸を選択的にイソプレノイド供与体として使用し、タンパク基質を選択的に特
定する。FPTaseは、Ser、Met、Cys、GlnまたはAlaを末端
とするCAAX含有タンパクをファルネシル化する。FPTaseのために、C
AAXテトラペプチドは、タンパク基質と酵素との相互作用に必要な最少領域を
含む。これら3つの酵素を酵素学的に特徴付けることにより、1つのものを、他
のものに阻害効果を殆ど及ぼすことなく選択的に阻害し得ることが示された(M
oores,S.L.、Schaber,M.D.、Mosser,S.D.、
Rands,E.、O’Hara,M.B.、Garsky,V.M.、Mar
shall,M.S.、Pompliano,D.L.およびGibbs,J.
B.著、J.Biol.Chem.、第266巻:17438頁(1991年)
、米国特許第5,470,832号)。
【0004】 プレニル化反応は、種々のタンパクの機能に遺伝学的に必須であることが示さ
れた(Clarke,1992年;CoxおよびDer,1992a;Gibb
s,J.B.(1991年),CEll;第65巻:1頁〜4頁;Newman
およびMagee、1993年;SchaferおよびRine,1992年)
。この必要性は、タンパクがもはやプレニル化され得ないようにCAAX Cy
s受容体を変異させることにより示されることが多い。得られたタンパクは、中
心的生物学的活性を欠く。これらの研究は、プレニル化されたタンパクにより調
節される生理学的反応をプレニル化阻害剤が変化させ得ることを示す遺伝学的「
原理の証拠」を提供する。
【0005】 Rasタンパクは、細胞増殖を開始させる核シグナルに細胞表面成長因子受容
体を結合させるシグナル送信経路の一部である。Ras作用の生物学的および生
化学的研究は、Ras機能がG−調節タンパクに適することを示している。不活
性状態において、RasはGDPに結合される。成長因子受容体の活性化時に、
Rasは、GTPをGDPに置き換え立体構造を変えるように誘発される。GT
P結合したRasは、Rasの固有GTPase活性によりシグナルが停止され
タンパクがその不活性GDP結合状態に戻されるまで、成長刺激シグナルを増殖
させる(D.R.LowyおよびD.M.Willumsen著、Ann.Re
v.Biochem.第62巻:851頁〜891頁(1993年))。Ras
を活性化すると、MAP Kinase経路およびRho/Rac経路を含む複
数の細胞内シグナルトランスダクション経路の活性化につながる(Joneso
nら著、Science第271巻:810頁〜812頁)。MAPキナーゼ経
路の活性化の1つの結果は、転写因子、例えばElk−1の活性化、および特定
タンパクの転写である(R.Treisman,Current Opinio
n in Genetics and Development(1994年)
第4巻:96〜101頁およびそこでの参照文献)。
【0006】 変異したras遺伝子は、結腸直腸癌、膵臓外分泌腺癌および骨髄性白血病を
含む多くのヒトの癌において見られる。これらの遺伝子のタンパク産物は、GT
Pase活性が欠けており、成長刺激シグナルを本質的に伝達する。
【0007】 Rasタンパクは、翻訳後修飾を行うことが知られている幾つかのタンパクの
1つである。ファルネシルタンパクトランスフェラーゼは、ファルネシルピロリ
ン酸を利用して、ファルネシル基でRasCAAXボックスのCysチオール基
を共有結合的に修飾する(Reissら著、Cell、第62巻:81頁〜88
頁(1990年);Schaberら著、J.Biol.Chem.、第265
巻:14701頁〜14704頁(1990年);Schaferら著、Sci
ence、第249巻:1133頁〜1139頁(1990年);Manneら
著、Proc.Natl.Acad.Sci USA、第87巻:7541頁〜
7545頁(1990年))。
【0008】 Rasは、正常機能と癌遺伝子機能の両方のために血漿膜に局在化しなければ
ならない。少なくとも3つの翻訳後修飾がRasの膜局在化に関連し、3つの全
ての修飾はRasのC−末端において生じる。RasC−末端は、「CAAX」
または「Cys−Ass−Aaa―Xaa」ボックスと呼ばれる配列モチーフを
含む(Willumsenら著、Nature第310巻:583頁〜586頁
(1984年))。このモチーフは、特定の配列に依存して、それぞれC15
たはC20イソプレノイドでのCAAXモチーフのシステイン残基のアルキル化
を触媒する酵素ファルネシルタンパクトランスフェラーゼまたはゲラニルゲラニ
ルタンパクトランスフェラーゼのためのシグナル配列として役立つ(S.Cla
rke.、Ann.Rev.Biochem.第61巻:355頁〜386頁(
1992年));W.R.SchaferおよびJ.Rine、Ann.Rev
.Genetics第30巻:209頁〜237頁(1992年))。
【0009】 他のファルネシル化タンパクは、RhoB、真菌交配因子、核ラミン、および
トランスデューシンのγサブユニットのようなRas関連GTP結合タンパクを
含む。Jamesら著、J.Biol.Chem.第269巻:14182頁(
1994年)は、同様にファルネシル化されているペルオキシソーム関連タンパ
クPxfを確認した。Jamesらは、先に列挙したものに加えて、未知の構造
および機能を有するファルネシル化タンパクがあることも示唆した。
【0010】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼ(FPTase)の阻害剤が、2つ
の一般的クラスにおいて記載されている。第1のクラスは、ファルネシル二リン
酸(FPP)の類似体を含み、一方、第2のクラスは酵素のためのタンパク基質
(例えばRas)に関する。記載されたペプチド誘導阻害剤は、一般的に、タン
パクプレニル化のためのシグナルであるCAAXモチーフに関するシステイン含
有分子である(Schaberら著、同書;Reissら著、同書;Reiss
ら著、PNAS、第88巻:732頁〜736頁(1991年)。そのような阻
害剤は、タンパクプレニル化を阻害すると共にファルネシルタンパクトランスフ
ェラーゼ酵素のための別の基質として役立つ、または純粋に拮抗阻害剤であり得
る(米国特許5,141,851、University of Texas;
N.E.Kohlら著、Science、第260巻:1934頁〜1937頁
(1993年);Grahamら著、J.Med.Chem.、第37巻:72
5頁(1994年))。
【0011】 哺乳動物細胞は4つのタイプのRasタンパク(H−、N−、K4A−および
K4B−Ras)を発現し、そのうちK4B−Rasが、ヒトの癌におけるRa
sの最も頻繁に変異される形態である。これらのタンパクをコード化する遺伝子
は、それぞれ、H−ras、N−ras、K4A−rasおよびK4B−Ras
と省略される。H−rasは、Harvey−rasの略号である。K4A−r
asおよびK4B−rasは、それぞれ4Aおよび4Bエクソンを含むrasの
Kirstenスプライス変異種の略号である。ファルネシルタンパクトランス
フェラーゼの阻害は、軟寒天におけるH−ras−形質転換細胞の成長を阻害し
、その形質転換表現型の他の局面を修飾することが示された。ファルネシルタン
パクトランスフェラーゼの特定の阻害剤が、H−ras腫瘍性タンパクのプロセ
ッシングを細胞内で選択的に阻害することも示された(N.E.Kohlら著、
Science、第260巻:1934頁〜1937頁(1993年)およびG
.L.Jamesら著、Science、第260巻:1937頁〜1942頁
(1993年))。近年、ファルネシルタンパクトランスフェラーゼの阻害剤が
ヌードマウスにおけるH−ras−依存性腫瘍の成長を阻害し(N.E.Koh
lら著、Proc.Natl.Acad.Sci U.S.A.、第91巻:9
141頁〜9145頁(1994年))、H−rasトランスジェニックマウス
において乳腺および唾液腺癌の退行を誘発する(N.E.Kohlら著、Nat
ure Medicine、第1巻:792頁〜797頁(1995年))こと
が示された。
【0012】 生体内でのファルネシルタンパクトランスフェラーゼの間接阻害が、ロバスタ
チン(ニュージャージー州ローウェイ在Merck & Co.製)およびコン
パクチン(Hancockら著、同書;Caseyら著、同書;Schafer
ら著、Science 第245巻:379頁(1989年))を用いて示され
た。これらの薬剤はHMG−CoAレダクターゼを阻害し、ポリイソプレノイド
の生成のための速度制限酵素は、ファルネシルピロリン酸を含む。HMG−Co
Aレダクターゼの阻害によるファルネシルピロリン酸生合成の阻害は、培養細胞
中でのRas膜局在化を阻害する。
【0013】 K4B−RasのC−末端のリシン富含領域および末端CVIM配列が、特定
の選択的FPTase阻害剤によるそのタンパクの細胞プロセッシングの阻害に
抵抗を与えることが開示されている(Jamesら著、J.Biol.Chem
.第270巻:6221頁(1995年))。これらのFPTase阻害剤は、
H−Rasタンパクのプロセッシングの阻害において効果的である。James
らは、GGTaseによるK4B−Rasタンパクのプレニル化が、選択的FP
Tase阻害剤への抵抗に貢献することを示唆した(Zhangら著、J.Bi
ol.Chem.第272巻:10232頁〜239頁(1997年);Row
ellら著、J.Biol.Chem.第272巻:14093頁〜14097
頁(1997年);Whyteら著、J.Biol.Chem.第272巻:1
4459頁〜14464頁(1997年))。
【0014】 幾つかの科学者のグループが、最近、非選択的FPTase/GGTase阻
害剤である化合物を開示した(Nagasuら著、Cancer Resear
ch、第55巻:5310頁〜5314頁(1995年);PCT出願WO 9
5/25086)。
【0015】 最近、K4B−Rasタンパクの全てまたは一部を組み込むFPTaseの阻
害剤の特定に有用なアッセイが開示された(PCT出願WO96/34113)
【0016】 本発明の目的は、プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤であってH−R
asおよびK4B−Rasタンパクの細胞プロセッシングを阻害する化合物を利
用する、プレニルタンパクトランスフェラーゼを阻害する方法を提供することに
ある。
【0017】 そのような阻害剤化合物を含む組成物も、癌を治療するために本発明で用いら
れる。
【0018】 H−RasおよびK4B−Rasタンパクの細胞プロセッシングの阻害剤であ
るプレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定する方法を提供することも
本発明の目的である。
【0019】 (発明の開示) 本発明は、H−RasおよびK4B−Rasタンパクの細胞プロセッシングの
阻害剤であるプレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を哺乳動物に投与する
ことを含んでなる、プレニルタンパクトランスフェラーゼを阻害し、癌を治療す
る方法を提供する。本発明は、特に、これらのプレニルタンパクトランスフェラ
ーゼの両方の二重阻害剤である化合物を投与することにより、プレニルタンパク
トランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型を
阻害する方法を提供する。本発明は、読み取りがRas−タンパクの生物学的活
性またはその活性の阻害の結果であり、それによりH−RasおよびK4B−R
asタンパクの細胞プロセッシングを阻害する化合物の都合の良い特定を提供す
る、そのような化合物を特定する方法も提供する。
【0020】 (本発明の詳細な説明) 本発明は、癌細胞の成長の阻害剤としての生体内効果を示す特定の特徴を有す
る化合物の薬学的有効量をそれを必要としている哺乳動物に投与することを含ん
でなる、プレニルタンパクトランスフェラーゼを阻害する方法に関する。特に化
合物は: a)細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対して12μ
Mより低い阻害活性(IC50) を特徴とする。
【0021】 好ましくは、本方法で利用される化合物は、 a)細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対して5μM
より低い阻害活性(IC50) を特徴とする。
【0022】 この化合物は以下の1または2以上の特徴によりさらに特徴付けられる: b)細胞中でのMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活
性(IC50)よりも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras
依存性活性化に対する阻害活性(IC50); c)細胞中でのMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活
性(IC50)よりも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのH−ras−C
VLL依存性活性化に対する阻害活性(IC50); d)細胞中でのMPAキナーゼのH−ras−CVLL(配列番号:1)依存
性活性化に対する阻害活性(IC50)よりも2倍以上低いが20000倍以下
低い細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対する阻害活性(I
50); d)構成的にSEAPタンパクを発現するpCMV−SEAPプラスミドを形
質移入した細胞中でのSEAPタンパクの発現に対する阻害活性(IC50)よ
りも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのH−ras−CVLL依存性活性
化に対する阻害活性(IC50);および e)構成的にSEAPタンパクを発現するpCMV−SEAPプラスミドを形
質移入した細胞中でのSEAPタンパクの発現に対する阻害活性(IC50)よ
りも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対
する阻害活性(IC50)。
【0023】 好ましくは、この化合物は、さらに、 c)細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対して10nMよ
り低い阻害活性(IC50) を特徴とする。
【0024】 好ましくは、本方法により阻害されるプレニルタンパクトランスフェラーゼは
、ファルネシルタンパクトランスフェラーゼとゲラニルゲラニルタンパクトラン
スフェラーゼI型の両方である。好ましくは、投与される化合物は、ファルネシ
ルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラ
ーゼI型の二重阻害剤である。
【0025】 驚くべきことに、そのような効果的二重阻害剤は、機構系毒性を引き起こさな
い阻害剤濃度で、癌細胞、特に変異したK4B−Rasタンパクにより特徴付け
られる癌の成長の生体内阻害剤として特に有用であることが発見された。ファル
ネシルタンパクトランスフェラーゼの機構系毒性は、迅速増殖組織、例えば、骨
髄において予想することができる。
【0026】 本発明は、さらに、癌細胞成長の阻害剤として生体内で効果的なプレニルタン
パクトランスフェラーゼ阻害剤を特定する方法に関する。本方法は、読み出しが
、Rasタンパク(タンパクが加工されていてもいなくても)の物理的状態の決
定ではなくRasタンパクの生物学的活性(またはその阻害)の結果である新規
生体外アッセイ(以下に詳細に説明する)を含む。このアッセイは、細胞内にお
けるRasプロセッシングの阻害の程度を測定する先に開示されたアッセイとは
異なる。何故なら、プロセッシングの程度の決定は、高スループット蛍光計を用
いて行うことができ、ポリアクリルアミドゲル電気泳動の時間がかかる使用に依
存しないからである。Rasタンパクのプロセッシングを阻害するがその生物学
的活性は阻害しない化合物は、タンパクが加工される程度を単に測定する先に開
示された細胞中のRasプロセッシングのアッセイにより不適当に特定される場
合がある。
【0027】 本発明のプレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤の特定において有用な本
アッセイは a)ras遺伝子のための発現プラスミドおよびリポーター遺伝子の産物をコ
ード化するリポーター構造物のための発現プラスミドを細胞に共形質移入する工
程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解産
物を分析する工程 を含む。
【0028】 好ましくは、リポーター遺伝子の産物は分泌されたアルカリホスファターゼで
ある。分泌されたアルカリホスファターゼがリポーターとして用いられる場合、
アッセイはSEAPアッセイと呼ばれる。以下に記載の方法において、SEAP
アッセイの使用が説明される。しかしながら、当業者は、限定されることなくル
シフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、クロルアンフェニコールアセチルトラン
スフェラーゼおよびβ−グルクロニダーゼを含む他のリポーター系を利用するこ
とができることが容易にわかる。
【0029】 好ましくは、リポーター遺伝子の発現は、MAPキナーゼにより活性化される
転写因子により制御される。MAPキナーゼという用語は、ERK−1(細胞外
制御タンパクキナーゼ)、ERK−2、SAPK/JNK(ストレス活性化タン
パクキナーゼ/C−jun N−末端キナーゼ)およびp38を含むが、これら
に限定されない。
【0030】 SEAPリポーター構造物を組み込むタンパクは、D.Defeo−Jone
sら著、(Mol.Cell.Biol.第11巻:2307頁〜2310頁(
1991年))、R.E.Jonesら著、(Oncogene.第6巻:74
5頁〜751頁(1991年))およびJ.Bergerら著、(J.Biol
.Chem.第263巻:10016頁〜10021頁(1988年))により
開示されたものを含むが、これらに限定されない。以下の実施例15に記載され
ているSEAPリポータープラスミドpDSE100およびpDSE101も本
発明のアッセイにおいて有用である。SEAPリポータープラスミドpCMVも
、本発明の方法において、試験化合物の非機構系毒性を特定するための対照プラ
スミドとして有用である。
【0031】 ras遺伝子という用語はH−ras、N−ras、K4B−ras、Myr
−rasおよびH−ras−CVLL遺伝子を含む。
【0032】 本発明のras遺伝子のための発現プラスミドは、pZIP−rasH、pZ
IP−rasN、pZIP−rasK4B、pSMS600、pSMS601、
pSMS620、pSMS621、pSMS622、pSMS630、pSMS
640、pSMS650、pBW1423(B.W.Williamsemら著
、Mol.Cell.Biol.第11巻:6026頁〜6033頁(1991
年))、pRcCMV−H−ras−V12およびpRcCMV−H−ras−
v12、L189(G.L.Jamesら著.J.Biol.Chem.第26
9巻:27705頁〜27714頁(1994年))を含むが、これらに限定さ
れない。
【0033】 ras遺伝子のための発現プラスミドを形成するために利用することができる
別の発現ベクターは、pCl、pSI、pSport(Promega製)、p
BK−CMV、pBK−RSV(Stratagene製)、pEUK−C1(
Clonetech)、pCMV−L1C(Pharmingen製)およびp
cDNA1.1/Amp(Invitrogen製)を含むが、これらに限定さ
れない。
【0034】 本アッセイで用いられるアッセイ媒体は、一時的に形質移入された細胞を維持
するのに有用な媒体から選択される。好ましくは、媒体は、フェノールレッドを
欠き、血清が少ない。好ましくは、アッセイ媒体はフェノールレッド非含有DM
EM、2%哺乳動物血清、Pen/Strep、グルタミンおよび非必須アミノ
酸(NEAA)を含む。
【0035】 低血清成長媒体に捕捉される一般的に用いられる形質移入性宿主細胞の実質的
に任意のものを、本アッセイとの関連で用いることができると考えられる。その
例は、C33a(ATCC:HTB−31)、Rat1および3T3細胞系のよ
うな真核生物発現のために典型的に用いられる。本アッセイで用いるための好ま
しい系は、ヒト細胞系C33aであるとわかった。
【0036】 好ましくは、癌細胞は、発現プラスミドが共形質移入された後に単離される。
【0037】 本発明の第1の実施形態において、プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害
剤を特定する方法は: a)ras遺伝子がK−rasである本アッセイにおいて試験化合物を評価す
る工程; b)ras遺伝子がMyr−rasである本アッセイにおいて試験化合物を評
価する工程;および c)本アッセイにおけるMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対す
る試験化合物の活性を、本アッセイにおけるMAPキナーゼのK−Ras依存性
活性化に対する試験化合物の活性と比較する工程 を含む。
【0038】 好ましくは、本方法で利用されるK−ras遺伝子はK4B−ras遺伝子で
あるが、K4A−ras遺伝子も利用可能と考えられる。
【0039】 好ましくは、本発明の方法の第1の実施形態は、以下のさらなる工程の一方ま
たは両方を含む: d)ras遺伝子がH−rasである本アッセイにおいて試験化合物を評価す
る工程;および e)ras遺伝子がH−ras−CVLLである本アッセイにおいて試験化合
物を評価する工程。
【0040】 本発明の第2の実施形態において、プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害
剤を特定する方法は: a)ras遺伝子がH−Rasである本アッセイにおいて試験化合物を評価す
る工程; b)ras遺伝子がH−ras−CVLLである本アッセイにおいて試験化合
物を評価する工程; c)ras遺伝子がMyr−rasである本アッセイにおいて試験化合物を評
価する工程;および d)本アッセイにおけるMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対す
る試験化合物の活性を、本アッセイにおけるMAPキナーゼのH−Ras依存性
活性化および本アッセイにおけるMAPキナーゼのH−ras−CVLL依存性
活性化に対する試験化合物の活性と比較する工程 を含む。
【0041】 本発明の第3の実施形態において、プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害
剤を特定する方法は: a)Ras遺伝子がN−Rasである本アッセイにおいて試験化合物を評価す
る工程; b)Ras遺伝子がMyr−rasである本アッセイにおいて試験化合物を評
価する工程;および c)本アッセイにおけるMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対す
る試験化合物の活性を、本アッセイにおけるMAPキナーゼのN−Ras依存性
活性化に対する試験化合物の活性と比較する工程 を含む。
【0042】 本発明の第4の実施形態において、プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害
剤を特定する方法は: a)ras遺伝子がH−Rasである本アッセイにおいて試験化合物を評価す
る工程; b)ras遺伝子がH−ras−CVLLである本アッセイにおいて試験化合
物を評価する工程; c)ras遺伝子の形質移入の不存在下に細胞にpCMV−SEAPプラスミ
ドが形質移入された本アッセイにおいて試験化合物を評価する工程;および d)本アッセイにおけるMAPキナーゼのH−Ras−CVLL依存性活性化
に対する試験化合物の活性を、本アッセイにおけるMAPキナーゼのH−Ras
依存性活性化に対する試験化合物の活性および本方法の工程c)のSEAP発現
に対する試験化合物の活性と比較する工程 を含む。
【0043】 好ましくは、阻害剤を特定する前記方法において利用されるアッセイはSEA
Pアッセイである。
【0044】 好ましくは、本アッセイで用いられるpCMV−SEAPプラスミドはpCM
V−SEAP−Aプラスミドである。
【0045】 本方法により特定される阻害剤化合物は、それを必要としている哺乳動物にお
いて、プレニルタンパクトランスフェラーゼの阻害、および癌および他の増殖性
疾患の治療において有用である。プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤ま
たはファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパク
トランスフェラーゼI型の二重阻害剤である単一の化合物を特定する上記方法は
、選択的ファルネシルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤と選択的ゲラニルゲラ
ニルタンパクトランスフェラーゼI型阻害剤との組み合わせ中の活性成分の最適
比率を特定するために用いることもできる。
【0046】 好ましくは、本発明の化合物は、SEAPアッセイにおける細胞中でのMAP
キナーゼのH−Ras依存性活性化に対して100nMより低い阻害濃度(IC 50 )を有する。より好ましくは、本発明の化合物は、SEAPアッセイにおけ
る細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対して10nMより低
い阻害濃度(IC50)を有する。好ましくは、K−Ras4B依存性活性化に
対する阻害活性(IC50)と、H−Ras依存性活性化に対する阻害活性との
比は2000より低い。
【0047】 好ましくは、本発明の化合物は、SEAPアッセイにおける細胞中でのMAP
キナーゼのH−Ras−CVLL依存性活性化に対して10μMより低い阻害濃
度(IC50)を有する。より好ましくは、本発明の化合物は、SEAPアッセ
イにおける細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras−CVLL依存性活性化に対
して1μMより低い阻害濃度(IC50)を有する。好ましくは、H−Ras−
CVLL依存性活性化に対する阻害活性(IC50)と、H−Ras依存性活性
化に対する阻害活性との比は約2〜約20000である。より好ましくは、H−
Ras−CVLL依存性活性化に対する阻害活性(IC50)と、H−Ras依
存性活性化に対する阻害活性(IC50)との比は約20〜約2000である。
【0048】 好ましくは、本発明の化合物は、SEAPアッセイにおけるMAPキナーゼの
細胞N−Ras依存性活性化に対して5μMより低い阻害濃度(IC50)を有
する。より好ましくは、本発明の化合物は、SEAPアッセイにおけるMAPキ
ナーゼの細胞N−Ras依存性活性化に対して1μMより低い阻害濃度(IC )を有する。
【0049】 本発明の化合物は、Rasタンパクのプロセッシングを選択的に阻害し、従っ
て、ras腫瘍遺伝子により形質転換された細胞の成長を阻害する。プレニルタ
ンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定する本方法において、Myr−rasと
表される変異したras遺伝子からSEAPプラスミドが選択される本アッセイ
において試験化合物の活性を評価する工程は、試験化合物が、Rasプレニル化
の阻害から独立したシグナル導入を阻害するかどうか評価する。何故なら、変異
したMyr−ras遺伝子は、タンパクが細胞活性のためのプレニル化の要求を
回避できるようにする(J.E.Bussら著.Science.第243巻:
1600頁〜1603頁(1989年))。本アッセイにおけるMAPキナーゼ
の細胞Myr−Ras依存性活性化に対する試験化合物のIC50が、同じアッ
セイにおけるMPAキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対する試験化合物
のIC50に近い場合、Rasプレニル化の阻害における試験化合物の真の効果
を決めることが困難である。そのような阻害は、Rasプレニル化の選択的阻害
よりも非特異的細胞毒性を示す。
【0050】 また、試験化合物の非特異的細胞毒性は、pCMV−SEAPプラスミドを形
質移入した細胞をインキュベートし、SEAPタンパクの存在についてアッセイ
媒体を分析することにより評価することができる。
【0051】 従って、本発明の1つの実施形態において、SEAPアッセイにおけるMAP
キナーゼの細胞Myr−Ras依存性活性化に対する試験化合物の活性(IC として)と、SEAPアッセイにおけるMAPキナーゼのK4B−Ras依存
性活性化に対する試験化合物の活性(IC50として)との比が1より大きいこ
とが好ましい。より好ましくは、(SEAPアッセイにいて測定される)MAP
キナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活性(IC50)と、MA
PキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対する阻害活性(IC50)との比
が5より大きい。
【0052】 「細胞中でのMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活性
(IC50)よりも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依
存性活性化に対する阻害活性(IC50)」という分節(および他の比較物に対
する同様の文節)は、「(SEAPアッセイで測定される)MAPキナーゼのM
yr−Ras依存性活性化に対する阻害活性(IC50)と、MAPキナーゼの
K4B−Ras依存性活性化に対する阻害活性(IC50)との比が5より大き
い」という分節(および他の同様の分節)と同じ意味を有すると解される。
【0053】 SEAPアッセイにおけるMAPキナーゼの細胞Myr−Ras依存性活性化
に対する試験化合物の活性(IC50として)と、SEAPアッセイにおけるM
APキナーゼのH−Ras−CVLL依存性活性化に対する試験化合物の活性(
IC50として)との比が1より大きいことも好ましい。より好ましくは、(S
EAPアッセイで測定される)MAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に
対する阻害活性と、MAPキナーゼのH−Ras−CVLL依存性活性化に対す
る阻害活性との比が5より大きい。
【0054】 さらに好ましくは、SEAPアッセイにおけるMAPキナーゼの細胞Myr−
Ras依存性活性化に対する試験化合物の活性(IC50として)と、SEAP
アッセイにおけるMAPキナーゼのN−Ras依存性活性化に対する試験化合物
の活性(IC50として)との比が5より大きい。最も好ましくは、(SEAP
アッセイで測定される)MAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する
阻害活性と、MAPキナーゼのN−Ras依存性活性化に対する阻害活性との比
が20より大きい。
【0055】 本発明のもう1つの実施形態において、pCMV−SEAPプラスミドを形質
移入した細胞中のSEAPタンパクの発現に対する試験化合物の活性(IC50 として)と、SEAPアッセイにおけるMAPキナーゼのH−Ras−CVLL
依存性活性化に対する試験化合物の活性(IC50として)との比が1より大き
いことが好ましい。最も好ましくは、pCMV−SEAPプラスミドを形質移入
した細胞中のSEAPタンパクの発現に対する阻害活性と、SEAPアッセイに
おけるMAPキナーゼのH−Ras−CVLL依存性活性化に対する試験化合物
の活性(IC50として)との比が5より大きい。
【0056】 ここで「K4B−Ras」、「N−Ras」、「H−ras」等のような用語
で特定のRasタンパクを呼ぶとき、そのような用語は、対応する野生型ras
遺伝子の発現から生じるタンパクと、種々の点変異を含むras遺伝子の発現か
ら生じる種々のタンパクとの両方を表す。ここで「K4B−Ras」、「N−R
as」、「H−ras」等のような用語で特定のrasタンパクを呼ぶとき、そ
のような用語は、野生型ras遺伝子と種々の点変異を含むras遺伝子との両
方を表す。
【0057】 プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害化合物という用語は、ファルネシル
タンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラー
ゼI型をコードする遺伝子、またはそれに反応して生成されるタンパクの活性に
拮抗、阻害または反作用する化合物を意味する。
【0058】 ここで用いられる選択的という用語は、1つの生物学的活性(プレニルタンパ
クトランスフェラーゼの阻害のような)に対する特定化合物の阻害活性を、もう
1つの生物学的活性に対する化合物の阻害活性と比較して表す。プレニルタンパ
クトランスフェラーゼ阻害剤の選択性が高くなると、そのような化合物は記載の
処理方法により好ましくなると解される。
【0059】 例えば、ゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤と
ファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との組み合わせ物を説
明するとき、実施例11に記載のアッセイにより評価されたその生体外活性が実
施例10に記載のアッセイにおけるファルネシルタンパクトランスフェラーゼに
対する同じ化合物の生体外活性よりも少なくとも10倍大きい場合、化合物はゲ
ラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤と考えられる。
化合物は、例えば、実施例10に記載のアッセイにより評価されたその生体外フ
ァルネシルタンパクトランスフェラーゼ阻害活性が実施例11に記載のアッセイ
におけるゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型に対する同じ化合物
の生体外活性よりも少なくとも10倍大きい場合、ファルネシルタンパクトラン
スフェラーゼの選択的阻害剤と考えられる。好ましくは、選択的化合物は、ゲラ
ニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型阻害剤とファルネシルタンパクト
ランスフェラーゼ阻害剤とを比べると、酵素活性の1つに対して少なくとも20
倍大きな活性を示す。より好ましくは、選択率は少なくとも100倍以上である
。ゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型阻害剤またはファルネシル
タンパクトランスフェラーゼ阻害剤の選択率が大きいほど、そのような化合物は
そのような組み合わせ物においてより好ましくなると解される。
【0060】 本組成物により提供される好ましい治療効果は、癌の治療、および特に、癌性
腫瘍の成長の阻害および/または癌性腫瘍の退行である。ここに記載の本発明に
より治療することのできる癌は、脳、胸、結腸、尿生殖路、前立腺、皮膚、リン
パ系、膵臓、直腸、胃、咽頭、肝臓および肺の癌を含む。より詳しくは、そのよ
うな癌は、組織球性リンパ腫、肺腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、小細胞肺癌、膀胱
癌、頭部および頚部癌、急性および慢性白血病、メラノーマ、および神経腫瘍を
含む。
【0061】 本発明の組成物は、良性および悪性の両方の他の増殖性疾患の阻害にも有用で
あり、他の遺伝子における癌性変異の結果としてRasタンパクが異常に活性化
され(すなわち、ras遺伝子そのものは癌状態への突然変化により活性化され
ない)、阻害は、そのような治療を必要としている哺乳動物に本組成物の有効量
を投与することにより達成される。例えば、この組成物は、良性増殖性疾患であ
る神経線維腫症の治療において有用である。
【0062】 本発明の組成物は、内膜性新生物形成を阻害することにより経皮経腔的冠状動
脈形成後の再狭窄を予防するのにも有用である(C.Indolfiら著、Na
ture Medicine、第1巻:541頁〜545頁(1995年)。
【0063】 本組成物は、多嚢胞腎臓病の治療および予防においても有効であり得る(D.
L.Schaffnerら著、American Journal of Pa
thology、第142巻:1051頁〜1060頁(1993年)およびB
.Cowley,Jrら著、FASEB Journal、第2巻:A3160
頁(1988年))。
【0064】 本化合物は、腫瘍脈管形成を阻害し、それにより腫瘍の成長に影響を与えるこ
ともできる(J.Rakら著、Cancer Research、第55巻:4
575頁〜4580頁(1995年))。本発明の化合物のそのような抗脈管形
成特性は、網膜血管新生に係わる特定の形態の視力欠損の治療においても有用で
あり得る。
【0065】 本発明の化合物は、特定のウイルス感染の治療、特に、デルタ型肝炎および関
連ウイルスの治療においても有用である(J.S.Glennら著、Scien
ce、第256巻:1331頁〜1333頁(1992年))。
【0066】 本発明の化合物は、血管平滑筋細胞の増殖の阻害においても有用で、従って、
前方硬化症および糖尿病性血管障害の予防及び治療においても有用であり得る。
【0067】 本発明の化合物は、標準的薬剤実施に従って、単独でまたは、好ましくは、薬
剤組成物中において薬学的に許容できるキャリア、賦形剤または希釈剤と組み合
わせて、哺乳動物、好ましくはヒトに投与することができる。この化合物は、経
口的に、または静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、直腸および局所投与経路を含む
非経口的に投与することができる。
【0068】 活性成分を含む薬剤組成物は、経口使用に適した形状、例えば、錠剤、トロー
チ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、乳濁液、硬質ま
たは軟質カプセル、あるいはシロップまたはエリキシルであってよい。経口用の
組成物は、薬剤組成物の製造のために当該分野で知れらているいかなる方法によ
っても調製することができ、そのような組成物は、薬学的に上品で美味な製剤を
提供するために、甘味料、風味量、着色剤および防腐剤からなる群より選択され
る1種または2種以上の試薬を含むことができる。錠剤は、錠剤の製造に適して
いる非毒性の薬学的に許容できる賦形剤と混合して活性成分を含む。これらの賦
形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシ
ウムまたはリン酸ナトリウムのような不活性希釈剤;顆粒化および崩壊剤、例え
ば、微結晶性セルロース、ナトリウムクロスカルメロース(crosscarm
ellose)、コーンスターチまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン
、ゼラチン、ポリビニルピロリドンまたはアラビアゴム、および潤滑剤、例えば
、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってよい。錠剤は
被覆しない、または薬剤の不快な味を遮断するもしくは胃腸管における崩壊およ
び吸収を遅延させる既知の技術によって被覆してもよく、それにより長期間の維
持作用が提供される。例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはヒド
ロキシプロピルセルロースのような水溶性味遮断材料、あるいはエチルセルロー
ス、酢酸酪酸セルロースのような時間遅延化合物を用いて良い。
【0069】 経口使用のための製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシ
ウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合される硬質ゼラチンカプセル、
または活性成分が、ポリエチレングリコールのような水溶性キャリアまたは油媒
体、例えばピーナッツ油、液状パラフィンもしくはオリーブ油と混合される軟質
ゼラチンカプセルとして存在してもよい。
【0070】 水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合して活性材料を含む。
そのような賦形剤は、懸濁剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース
、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリ
ウム、ピリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムであり;分
散または湿潤剤は天然産ホスファチド、例えばレシチン、またはアルキレンオキ
シド脂肪酸との縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、または
エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカ
エチレン−オキシセタノール、またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレ
エートのような脂肪酸とヘキシトールとから誘導される部分エステルとエチレン
オキシドとの縮合生成物、脂肪酸とヘキシトール無水物とから誘導される部分エ
ステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビタンモ
ノオレエートであってよい。水性懸濁液は、1種または2種以上の防腐剤、例え
ば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn−プロピル、1種または2種以上の
着色剤、1種または2種以上の風味料、およびスクロース、サッカリンまたはア
スパルテームのような1種または2種以上の甘味料を含んでもよい。
【0071】 油性懸濁液は、活性成分を植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油また
はヤシ油中に、または液状パラフィンのような鉱物油中に懸濁させることにより
調製することができる。油性懸濁液は、増粘剤、例えば密ロウ、硬質パラフィン
またはセチルアルコールを含んでよい。先に列挙したような甘味料、および風味
料を添加して美味経口製剤を提供することができる。これらの組成物は、ブチル
化ヒドロキシアニソールまたはα−トコフェロールのような酸化防止剤を添加す
ることにより保存することができる。
【0072】 水の添加により水性懸濁液を調製するのに適した分散性粉末および顆粒は、分
散または湿潤剤、懸濁剤および1種または2種以上の防腐剤と混合して活性成分
を提供する。適当な分散または湿潤剤および懸濁剤は、既に前述したものが例示
される。さらなる賦形剤、例えば、甘味料、風味料および着色剤も存在してよい
。これらの組成物は、アスコルビン酸のような酸化防止剤の添加により保存する
ことができる。
【0073】 本発明の薬剤組成物は、水中油懸濁液の状態であってもよい。油相は植物油、
例えばオリーブ油または落花生油、または鉱物油、例えば液状パラフィンもしく
はそれらの混合物であってよい。適当な乳化剤は天然産ホスファチド、例えば大
豆レシチン、および脂肪酸とヘキシトール無水物とから誘導されるエステルまた
は部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレエート、および前記部分エステル
とエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエートであってよい。乳濁液は、甘味料、風味料、防腐剤および酸化防止
剤も含んでよい。
【0074】 シロップおよびエリキシルは、甘味料、例えば、グルセロール、プロピレング
リコール、ソルビトールまたはスクロースを用いて調製することができる。その
ような製剤は粘滑剤、防腐剤、風味料および着色剤ならびに酸化防止剤も含んで
よい。
【0075】 薬剤組成物は、滅菌注射性水溶液の状態であってよい。用いることのできる許
容できるビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー液および等張塩化ナトリウム溶
液がある。
【0076】 滅菌注射性製剤は、活性成分が油相に溶解されている滅菌注射性水中油微細乳
濁液でもよい。例えば、活性成分を、まず大豆油とレシチンとの混合物に溶解す
ることができる。次に、油溶液を水とグリセロールとの混合物に導入し、加工し
て微細乳濁液を形成する。
【0077】 注射性溶液または微細乳濁液は、局所的ボーラス注射により患者の血流に導入
することができる。また、本化合物の一定循環濃度を維持するような方法で溶液
または微細乳濁液を投与することが有利な場合がある。そのような一定濃度を維
持するために、連続的静脈内配達装置を利用することができる。そのような装置
の例は、Deltec CADD−PLUSTMモデル5400静脈内ポンプで
ある。
【0078】 薬剤組成物は、筋肉内および皮下投与のために滅菌注射性水性または油性懸濁
液の状態であってよい。この懸濁液は、前述した適当な分散または湿潤剤および
懸濁剤を用いて既知の技術により調製することができる。滅菌注射性製剤は、非
毒性非経口受容性希釈剤または溶媒中の滅菌注射性溶液または懸濁液、例えば、
1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。さらに、滅菌固定油が従来よ
り溶媒または懸濁媒体として用いられている。この目的のために、合成モノまた
はジグリセリドを含む任意の等級の固定油を用いることができる。さらに、オレ
イン酸のような脂肪酸が、注射性製剤の調製に用いられる。
【0079】 式Aの化合物は、薬剤の直腸投与のために座剤の状態で投与することもできる
。これらの組成物は、薬剤と、常温で固体であるが直腸温度で液体であり、従っ
て直腸で溶融して薬剤を放出するような適当な非刺激性賦形剤とを混合すること
により調製することができる。そのような材料は、ココアバター、グリセリン化
ゼラチン、水素化植物油、種々の分子量のポリエチレングリコールの混合物およ
びポリエチレングリコールの脂肪酸エステルを含む。
【0080】 局所的使用のために、式Aの化合物を含むクリーム、軟膏、ゼリー、溶液また
は懸濁液等が用いられる。(この適用の目的には、局所適用は口内洗浄およびう
がいを含む。) 本発明のための化合物は、適当な鼻腔内ビヒクルおよび配達装置の局所的使用
により鼻腔内に投与、または経皮経路により、当業者に良く知られている経皮皮
膚パッチの状態のものを用いて投与することができる。経皮配達系の状態で投与
するために、投与は、もちろん投与法全体において間欠的であるよりも連続的で
ある。
【0081】 ここで用いられる「組成物」という用語は、特定量の特定成分を含む生成物、
および、特定量の特定成分の組み合わせから直接または間接的に生じる任意の生
成物を包含することを意図する。
【0082】 本方法により特定される化合物は、治療される症状に対する特別の有用性のた
めに選択される、他の良く知られている治療薬と一緒に投与することもできる。
例えば、本化合物は、既知の抗癌および細胞毒性薬と組み合わせて有用となり得
る。同様に、本化合物は、神経線維腫症、再狭窄、多嚢胞腎臓病、デルタ型肝炎
の感染および関連するウイルスおよび真菌の感染の治療および予防において効果
的な薬剤と組み合わせて有用となり得る。本化合物は、細胞表面成長因子受容体
を核シグナル開始細胞増殖につなぐシグナル経路の一部の他の阻害剤と組み合わ
せても有用となり得る。
【0083】 本化合物は、ファルネシルタンパクトランスフェラーゼの活性のファルネシル
ピロリン酸拮抗阻害剤と組み合わせて、またはRaf拮抗薬活性を有する化合物
と組み合わせて利用することができる。本化合物は、ゲラニルゲラニルタンパク
トランスフェラーゼの選択的阻害剤またはファルネシルタンパクトランスフェラ
ーゼの選択的阻害剤である化合物と一緒に投与することもできる。
【0084】 本発明の化合物は、治療される症状に対する特別の有用性のために選択される
、他の良く知られている癌治療薬と一緒に投与することもできる。治療薬のその
ような組み合わせには、本プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤と抗腫瘍
性薬との組み合わせが含まれる。抗腫瘍薬とプレニルタンパクトランスフェラー
ゼの阻害剤との本組み合わせを、放射線治療および手術を含む他の癌および/ま
たは腫瘍治療方法を組み合わせて用い得ることも理解される。
【0085】 固定投与量として調製される場合、そのような組み合わせ産物は、以下に記載
の投与量範囲の本発明の組み合わせ、およびその認可された投与量範囲内の他の
薬学的活性剤を用いる。本発明の組み合わせは、複合組み合わせ製剤が不適当な
場合、既知の薬学的に許容できる薬剤と順次組み合わせることもできる。
【0086】 外部的に適用される光線からまたは小さな放射線源の移植により配達されるX
線またはγ線を含む放射線治療を、癌の治療のために、プレニルタンパクトラン
スフェラーゼのみの阻害剤と組み合わせて用いることもできる。
【0087】 さらに、本発明の化合物は、1997年10月23日に公開され、ここに参考
として取り込まれるWO97/38697に記載のように、放射線増感剤として
も有用であり得る。
【0088】 本化合物は、細胞表面成長因子受容体を核シグナル開始細胞増殖につなぐシグ
ナル経路の一部の他の阻害剤と組み合わせても有用となり得る。すなわち、本化
合物は、ファルネシルタンパクトランスフェラーゼの活性のファルネシルピロリ
ン酸拮抗阻害剤と組み合わせて、またはRaf拮抗薬活性を有する化合物と組み
合わせて利用することができる。
【0089】 本化合物は、1998年4月6日に出願され、ここに参考として取り込まれる
米国特許No.09/055,487に記載のように、癌の治療のためにインテ
グリン拮抗薬と組み合わせても有用であり得る。
【0090】 ここで用いられる「インテグリン拮抗薬」という用語は、脈管形成の制御また
は腫瘍細胞の成長および侵襲に含まれるインテグリンへの生理学的リガンドの結
合を選択的に拮抗、阻害または反作用する化合物を意味する。特に、この用語は
、αvβ3インテグリンへの生理学的リガンドの結合を選択的に拮抗、阻害また
は反作用する、αvβ5インテグリンへの生理学的リガンドの結合を選択的に拮
抗、阻害または反作用する、αvβ3インテグリンとαvβ5インテグリンの両
方への生理学的リガンドの結合を拮抗、阻害または反作用する、または毛細管内
皮細胞上に発現される特定のインテグリンの活性を拮抗、阻害または反作用する
化合物を意味する。この用語は、αvβ6、αvβ8、α1β1、α2β1、α
5β1、α6β1およびα6β4インテグリンの拮抗薬も意味する。この用語は
、αvβ3、αvβ5、αvβ6、αvβ8、α1β1、α2β1、α5β1、
α6β1およびα6β4インテグリンの任意の組み合わせの拮抗薬も意味する。
本化合物は、脈管形成を阻害し、それによりアンギオスタチンおよびエンドスタ
チンを非限定的に含む腫瘍細胞の成長および侵襲を阻害する他の薬剤と組み合わ
せても有用となり得る。
【0091】 本発明の組成物がヒト対象に投与される場合、1日投与量は、通常、処方箋を
書く医者により決められるが、投与量は、一般的に年齢、体重、および個々の患
者の反応、および患者の症状の重さにより変わる。
【0092】 1つの適用例において、適当な量のプレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害
剤が、癌の治療を受けている哺乳動物に投与される。投与は、1日当り体重1k
gあたり約0.1mg〜約60mg、好ましくは1日当り体重1kgあたり約0
.5mg〜約40mgの各阻害剤の量で行われる。本組成物を含む特別の治療投
与量は、約0.01mg〜約1000mgのプレニルタンパクトランスフェラー
ゼ阻害剤を含む。好ましくは、投与量はプレニルタンパクトランスフェラーゼの
約1mg〜約1000mgを含む。
【0093】 抗腫瘍剤の例は、通常、微小管安定化剤(パクリタクセル(Taxol(登録
商標)としても知られる)、ドセタクセル(Taxotere(登録商標)とし
ても知られる)、またはそれらの誘導体);アルキル化剤、抗代謝剤;エピドフ
ィロトキシン;抗腫瘍酵素;トポイソメラーゼ阻害剤;プロカルバジン;ミトキ
サントロン;白金配位複合体;生物学的反応修飾剤および成長阻害剤;ホルモン
性/抗ホルモン性治療薬および造血成長因子を含む。
【0094】 抗腫瘍薬の例は、例えば、アントラサイクリン科薬、ビンカ剤、マイトマイシ
ン、ブレオマイシン、細胞毒性ヌクレシド、タキサン、エポチロン、ジスコデル
モリド、プテリジン科薬、ダイネンおよびポドフィロトキシンを含む。これらの
特に有用なものは、例えば、ドキソルビシン、カルミノマイシン、ダウノルビシ
ン、アミノプテリン、メトトレキセート、メトプテリン、ジクロロメトトレキセ
ート、マイトマイシンC、ポルフィロマイシン、5−フルオロウラシン、6−メ
ルカプトプリン、ゲムシタビン、シトシンアラビノシド、ポドフィロトキシンま
たはエトポシド、エトポシドリン酸もしくはテニポシドのようなポドフィロトキ
シン誘導体、メルファラン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ロイロシジン、
ビンデシン、ロイロシンおよびパクリタクセル等を含む。他の有用な抗腫瘍薬は
、エストラムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ブ
レオマイシン、ゲムシチビン、イフォサミド、メルファラン、ヘキサメチルメラ
ミン、チオテパ、シタラビン、イダトレキセート、トリメトトレキセート、ダカ
ルバジン、L−アスパラギナーゼ、カンプトテシン、CPT−11、トポテカン
、シトシンアラビノシド、ビカルタミド、フルタミド、ロイプロリド、ピリドベ
ンゾインドール誘導体、インターフェロンおよびインターロイキンを含む。
【0095】 先に記載した特性により特定される本発明の化合物は以下のものを含む: (a)下記式Iで示される化合物:
【0096】
【化1】 式中 R1aは水素またはC〜Cアルキルから選択され; R1bは独立して下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10 またはC〜Cアルケニル、 c)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−または
−N(R10により置換されたまたは置換されていないC〜Cアルキル
; RおよびRはHおよびCHから選択され; Rは、H;非置換または置換アリール、非置換または置換ヘテロアリール、
【0097】
【化2】 または、非分岐または分岐し非置換または下記1)〜5)の1種または2種以上
で置換されたC1〜5アルキルから選択され: 1)アリール 2)ヘテロ環 3)OR 4)SR6a、SO6a、または 5)
【0098】
【化3】 および、RおよびRは任意に同じ炭素原子に付加し; RおよびRは独立して:H;下記a)〜d)で置換されたまたは置換され
ていないC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロ環から
選択され: a)C1〜4アルコキシ、 b)ハロゲン、 c)パーフルオロ−C1〜4アルキル、または d)アリールまたはヘテロ環; R6aは、下記a)〜c)で置換されたまたは置換されていないC1〜4アル
キルまたはC3〜6シクロアルキルから選択され: a)C1〜4アルコキシ、 b)ハロゲン、または c)アリールまたはヘテロ環; Rは、独立して下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜 パーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、
CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、および c)C1〜6パーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−により置換されているC1〜6アルキル; R9aは水素またはメチルを表し; R10は、独立して水素、C1〜6アルキル、C1〜6パーフルオロアルキル
、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジルおよびアリールから選択され; R11は、独立してC1〜6アルキルおよびアリールから選択され; AおよびAは、独立して:結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O
)−、−C(O)NR10−、O、−N(R10)−、またはS(O)から選
択され; Vは、下記a)〜e)から選択され: a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、
2−オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエ
ニルから選択されるヘテロ環、 c)アリール、 d)0〜4の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置換さ
れているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニル、 但し、AがS(O)の場合はVは水素でなく、Aが結合の場合はVは水素
でなく、nは0、およびAはS(O)であり; Xは−CH−または−C(=O)−を表し; Zは、下記1)、2)から選択される: 1)アリール、ヘテロアリール、アリ−ルメチル、ヘテロアリールメチル、ア
リールスルホニル、ヘテロアリールスルホニルから選択される非置換または置換
された基であり、ここで置換された基は下記a)〜k)の1種または2種以上で
置換されている: a)C1〜4アルコキシ、NR、C3〜6シクロアルキル、非置換ま
たは置換アリール、ヘテロ環、HO、−S(O)6aまたは−C(O)NR で置換されたまたは置換されていないC1〜4アルキル、 b)アリールまたはヘテロ環、 c)ハロゲン、 d)OR、 e)NR、 f)CN、 g)NO、 h)CF、 i)−S(O)6a、 j)−C(O)NR、または k)C〜Cシクロアルキル;または 2)非置換C〜Cアルキル、置換C〜Cアルキル、非置換C〜C シクロアルキルまたは置換C〜Cシクロアルキル、ここで置換C〜C
ルキルおよび置換C〜Cシクロアルキルは、下記a)〜h)の1種または2
種以上で置換されている: a)C1〜4アルコキシ、 b)NR、 c)C3〜6シクロアルキル、 d)−NRC(O)R、 e)HO、 f)−S(O)6a、 g)ハロゲン、または h)パーフルオロアルキル; mは、0、1または2を表し; nは、0、1、2、3または4を表し; pは、0、1、2、3または4を表し;および rは、0〜5を表し、但しVが水素の場合はrは0を表す; 但し、置換基(R−V−A(CR1a (CR1a −は
Hではない; (b)下記式IIで示されるファルネシルタンパクトランスフェラーゼの阻害剤
【0099】
【化4】 式中 R1aは、水素またはC〜Cアルキルから選択され; R1bは、独立して下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10 またはC〜Cアルケニル、 c)非置換または置換アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、アルケニル、
10O−または−N(R10により置換されたまたは置換されていないC 〜Cアルキル; R1cは、下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)非置換または置換C〜Cアルキル、ここで置換C〜Cアルキル
上の置換基は、非置換または置換アリール、ヘテロ環、C〜C10シクロアル
キル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、R10O−、R11S(
O)−、R10C(O)NR10−、(R10N−C(O)−、CN、(
10N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N 、−N(R10、およびR11OC(O)NR10−から選択され、およ
び c)非置換または置換アリール; RおよびRは、独立してHおよびCHから選択され; Rは、H;OR10
【0100】
【化5】 または、非分岐または分岐し下記1)〜5)の1種または2種以上で置換された
または置換されていないC1〜5アルキルから選択され: 1)アリール、 2)ヘテロ環、 3)OR、 4)SR6a、SO6a、または 5)
【0101】
【化6】 および、R、RおよびRは任意に同じ炭素原子に付加し; RおよびRは、独立して、H;下記a)〜c)で置換されたまたは置換さ
れていないC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘテロ環か
ら選択され: a)C1〜4アルコキシ、 b)ハロゲン、または c)アリールまたはヘテロ環; R6aは、下記a)〜c)で置換されたまたは置換されていないC1〜4アル
キルまたはC3〜6シクロアルキルから選択され: a)C1〜4アルコキシ、 b)ハロゲン、または c)アリールまたはヘテロ環; Rは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜 パーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、
CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、および c)C1〜6パーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−により置換されているC1〜6アルキル; R9aは水素またはメチルを表し; R10は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6パーフルオロアルキ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジルおよびアリールから選択され; R11は、独立してC1〜6アルキルおよびアリールから選択され; R12は、H;非置換または置換C1〜8アルキル、非置換または置換アリー
ルまたは非置換または置換ヘテロ環から選択され、ここで置換アルキル、置換ア
リールまたは置換へテロ環は、下記1)〜18)の1種または2種以上で置換さ
れており: 1)下記a)〜h)で置換されているまたは置換されていないアリールまた
はヘテロ環、 a)C1〜4アルキル、 b)(CHOR、 c)(CHNR、 d)ハロゲン、 e)CN、 f)アリールまたはヘテロアリール、 g)パーフルオロ−C1〜4アルキル、 h)SR6a、S(O)R6a、SO、 2)C3〜6シクロアルキル、 3)OR、 4)SR6a、S(O)R6aまたはSO 、 5)−NR
【0102】
【化7】 15)N、 16)F、 17)パーフルオロ−C1〜4−アルキル、または 18)C1〜6−アルキル; AおよびAは、独立して、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O
)−、−C(O)NR10−、−NR10C(O)−、O、−N(R10)−、
またはS(O)から選択され; Vは、下記a)〜e)から選択され: a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、
2−オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエ
ニルから選択されるヘテロ環、 c)アリール、 d)0〜4の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置換さ
れているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニル、 但し、AがS(O)の場合はVは水素でなく、Aが結合の場合はVは水素
でなく、nは0、およびAはS(O)であり; Xは−CH−または−C(=O)−を表し; Xは結合、−C(=O)−、−NRC(=O)−、−NR−、−O−ま
たは−S(=O)−を表し; Yは、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)R10O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R N−C(O)−、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R 12 C(O)−、R10OC(O)−、N、F、−N(R10、またはR 11 OC(O)NR10−、 c)非置換または置換C1〜6アルキル、ここで置換C1〜6アルキル上の
置換基は非置換または置換アリール、R10O−、R10C(O)NR10−、
(R10N−C(O)−、R10C(O)−およびR10OC(O)−から
選択され; Zは、非置換または置換アリール、ここで置換アリールは下記1)〜11)の
1種または2種以上で置換されている: 1)下記a)〜g)で置換されているまたは置換されていないC1〜4アル
キル、 a)C1〜4アルコキシ、 b)NR、 c)C3〜6シクロアルキル、 d)アリール、置換アリールまたはヘテロ環、 e)HO、 f)−S(O)6a、または g)−C(O)NR、 2)アリールまたはヘテロ環、 3)ハロゲン、 4)OR、 5)NR、 6)CN、 7)NO、 8)CF、 9)−S(O)6a、 10)−C(O)NR、または 11)C〜Cシクロアルキル; mは、0、1または2を表し; nは、0、1、2、3または4を表し; pは、0、1、2、3または4を表し;および rは、0〜5を表し、但し、Vが水素の場合はrは0を表す;および vは、0、1または2を表す; (c)下記式IIIで示される化合物
【0103】
【化8】 は、独立して、水素またはC〜Cアルキルから選択され; Rは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環、C〜C10 シクロアルキル、R10O−またはC〜Cアルケニル、 c)アリール、ヘテロ環、C〜C10シクロアルキル、C〜Cアルケ
ニル、R10O−、または−N(R10で置換されたまたは置換されていな
いC〜Cアルキル; Rは、下記a)〜d)から選択され: a)水素、 b)C〜Cアルケニル、R10O−、R11S(O)−、R10C(
O)NR10−、CN、N、(R10N−C(NR10)−、R10C(
O)−、−N(R10、またはR11OC(O)NR10−により置換され
たまたは置換されていないC〜Cアルキル、 c)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環、C〜C10 シクロアルキル、C〜Cアルケニル、フルオロ、クロロ、R12O−、R S(O)−、R10C(O)NR10−、CN、NO、(R10N−
C(NR10)−、R10C(O)−、N、−N(R10、またはR11 OC(O)NR10−、および d)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環およびC〜C 10 シクロアルキルから選択される非置換または置換された基で置換されたC 〜Cアルキル; RおよびRは、独立して、下記a)〜d)から選択され: a)水素、 b)C〜Cアルケニル、R10O−、R11S(O)−、R10C(
O)NR10−、CN、N、(R10N−C(NR10)−、R10C(
O)−、−N(R10、またはR11OC(O)NR10−により置換され
たまたは置換されていないC〜Cアルキル、 c)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環、C〜C10 シクロアルキル、C〜Cアルケニル、フルオロ、クロロ、R10O−、R S(O)−、R10C(O)NR10−、CN、NO、(R10N−
C(NR10)−、R10C(O)−、N、−N(R10、またはR11 OC(O)NR10−、および d)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環およびC〜C 10 シクロアルキルから選択される非置換または置換された基で置換されたC 〜Cアルキル; Rは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環、C1〜6アル
キル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6パーフルオロアルキ
ル、F、Cl、R10O−、アリロキシ、R10C(O)NR10−、CN、N
、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 、(R12NC(O)−またはR11OC(O)NR10−、および c)C1〜6パーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)、−N(R10
またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル; Rは、独立して、下記a)〜e)から選択され: a)水素、 b)非置換または置換アリール、 c)非置換または置換ヘテロ環、 d)非置換または置換シクロアルキル、および e)水素または、アリール、ヘテロ環およびシクロアルキルから選択される
非置換または置換された基で置換されたC1〜6アルキル;ここでヘテロ環は、
ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、インドリ
ル、キノリニル、イソキノリニル、およびチエニルから選択され; Rは、下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜 パーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、
CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10 OC(O)−、−N(R10またはR11OC(O)NR10−、および c)C1〜6パーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)
−、−N(R10またはR11OC(O)NR10−により置換されている
1〜6アルキル; Rは、下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6パーフルオロアル
キル、F、Cl、R10O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10
、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、R OC(O)−、−N(R10、またはR11OC(O)NR10−、およ
び c)C〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R11S(O) −、R10C(O)NR10−、CN、(R10N−C(NR10)−、
10C(O)−、R10OC(O)−、−N(R10、またはR11OC
(O)NR10−により置換されたまたは置換されていないC〜Cアルキル
; R10は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6パーフルオロアルキ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジルおよびアリールから選択され; R11は、独立して、C1〜6アルキルおよびアリールから選択され; R12は、独立して、水素、C〜Cアルキル、CO10で置換された
〜Cアルキル、アリールで置換されたC〜Cアルキル、置換アリール
で置換されたC〜Cアルキル、ヘテロ環で置換されたC〜Cアルキル、
置換ヘテロ環で置換されたC〜Cアルキル、アリールおよび置換アリールか
ら選択され; AおよびAは、独立して:結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O
)−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−S(O)NR−、−N
S(O)−、O、−N(R)−、またはS(O)から選択され; Aは、結合、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−S(O)NR −、−NRS(O)−、または−N(R)−から選択され; Aは、結合、O、−N(R)−またはSから選択され; Vは、下記a)〜e)から選択され: a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、
2−オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエ
ニルから選択されるヘテロ環、 c)アリール、 d)0〜4の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置換さ
れているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニル、 但し、AがS(O)の場合はVは水素でなく、Aが結合の場合はVは水素
でなく、nは0、およびAはS(O)であり; Zは、独立して(RまたはOを表し; mは0、1または2を表し; nは0、1、2、3または4を表し; pは0、1、2、3または4を表し; qは0または1を表し;および rは、0〜5を表し、但し、Vが水素の場合はrは0を表す; (d)下記式Aで示される化合物:
【0104】
【化9】 式中 R1aは、水素またはC〜Cアルキルから選択され; R1bは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10 またはC〜Cアルケニル、 c)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−または
−N(R10により置換されたまたは置換されていないC〜Cアルキル
; R2a、R2bおよびRは、独立して、下記a)〜d)から選択され: a)水素、 b)C〜Cアルケニル、R10O−、R11S(O)−、R10C(
O)NR10−、CN、N、(R10N−C(NR10)−、R10C(
O)−、−N(R10、またはR11OC(O)NR10−により置換され
たまたは置換されていないC〜Cアルキル、 c)非置換または置換アリール、非置換または置換ヘテロ環、非置換または
置換されたシクロアルキル、アルケニル、R10O−、R11S(O)−、R 10 C(O)NR10−、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、
10C(O)−、R10OC(O)−、N、−N(R10、ハロゲンま
たはR11OC(O)NR10−、および d)アリール、ヘテロ環およびC〜C10シクロアルキルから選択される
非置換または置換基で置換されたC〜Cアルキル; Rは、
【0105】
【化10】 を表し; Rは水素を表し; Rは、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、
〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR 10 −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−
、R10OC(O)−、−N(R10、またはR11OC(O)NR10
、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O
)−、−N(R10、またはR11OC(O)NR10−で置換されたC 〜Cアルキル; R9aは、独立して、C〜Cアルキルおよびアリールから選択され; R10は、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cパーフルオロア
ルキル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジルおよびアリールから選択さ
れ; R11は、独立して、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選択
され; AおよびAは、独立して、結合、−CH=CH−、−C≡C−、−C(O
)−、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−O−、−N(R)−、−
S(O)N(R)−、−N(R)S(O)−、またはS(O)から選
択され; Vは、下記a)〜e)から選択され: a)水素、 b)ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、
2−オキソピペリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニルおよびチエ
ニルから選択されるヘテロ環、 c)アリール、 d)0〜4の炭素原子がO、SおよびNから選択されるヘテロ原子で置換さ
れているC〜C20アルキル、および e)C〜C20アルケニル、 但し、AがS(O)の場合はVは水素でなく、Aが結合の場合はVは水素
でなく、nは0、およびAはS(O)であり; ZはHまたはOを表し; mは、0、1または2を表し; nは、0、1、2、3または4を表し; pは、独立して0、1、2、3または4を表し; rは、0〜5を表し、但しVが水素の場合はrは0を表す; または、薬学的に許容できるそれらの塩。
【0106】 本発明の式Iで示される化合物のさらなる実施形態において、ファルネシルタ
ンパクトランスフェラーゼの阻害剤は、下記式I−aで示される:
【0107】
【化11】 式中 R1bは独立して下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10 またはC〜Cアルケニル、 c)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−または
−N(R10により置換されたまたは置換されていないC〜Cアルキル
; Rは、H;非置換または置換アリール、または、非分岐または分岐し非置換
または下記1)〜4)の1種または2種以上で置換されたC1〜5アルキルから
選択され: 1)アリール 2)ヘテロ環 3)ORまたは 4)SR6a; RおよびRは、独立して、下記a)〜d)で置換されたまたは置換されて
いないC1〜4アルキル、アリール、ヘテロアリールから選択され: a)C1〜4アルコキシ、 b)ハロゲン、 c)パーフルオロ−C1〜4アルキル、または d)アリールまたはヘテロ環; R6aは、下記a)、b)で置換されたまたは置換されていないC1〜4アル
キルから選択され: a)C1〜4アルコキシ、または c)アリールまたはヘテロ環; Rは、独立して下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜 パーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、
CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、および c)C1〜6パーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−により置換されているC1〜6アルキル; R10は、独立して水素、C1〜6アルキル、C1〜6パーフルオロアルキル
、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジルおよびアリールから選択され; R11は、独立してC1〜6アルキルおよびアリールから選択され; Xは−CH−または−C(=O)−を表し; Zは、アリール、アリ−ルメチルおよびアリールスルホニルから選択される非
置換または置換された基であり、ここで置換された基は下記a)〜k)の1種ま
たは2種以上で置換されている: a)C1〜4アルコキシ、NR、C3〜6シクロアルキル、非置換ま
たは置換アリール、ヘテロ環、HO、−S(O)6aまたは−C(O)NR で置換されたまたは置換されていないC1〜4アルキル、 b)アリールまたはヘテロ環、 c)ハロゲン、 d)OR、 e)NR、 f)CN、 g)NO、 h)CF、 i)−S(O)6a、 j)−C(O)NR、または k)C〜Cシクロアルキル; mは、0、1または2を表し; pは、0、1、2、3または4を表し;および rは、0〜3を表す; または、薬学的に許容できるその塩である。
【0108】 本発明のさらなる実施形態において、ファルネシルタンパクトランスフェラー
ゼの阻害剤は下記式II−aにより示される:
【0109】
【化12】 式中 R1bは、独立して下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10 またはC〜Cアルケニル、 c)非置換または置換アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、アルケニル、
10O−または−N(R10により置換されたまたは置換されていないC 〜Cアルキル; R1cは、下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)非置換または置換C〜Cアルキル、ここで置換C〜Cアルキル
上の置換基は、非置換または置換アリール、ヘテロ環、C〜C10シクロアル
キル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、R10O−、R11S(
O)−、R10C(O)NR10−、(R10N−C(O)−、CN、(
10N−C(NR10)−、R10C(O)−、R10OC(O)−、N 、−N(R10、およびR11OC(O)NR10−から選択され、およ
び c)非置換または置換アリール; R、RおよびR7aは、独立して、H;下記a)〜c)で置換されたまた
は置換されていないC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、アリール、ヘ
テロ環から選択され: a)C1〜4アルコキシ、 b)ハロゲン、または c)アリールまたはヘテロ環; R6aは、下記a)〜c)で置換されたまたは置換されていないC1〜4アル
キルまたはC3〜6シクロアルキルから選択され: a)C1〜4アルコキシ、 b)ハロゲン、または c)アリールまたはヘテロ環; Rは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜 パーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、
CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、および c)C1〜6パーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−により置換されているC1〜6アルキル; R10は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6パーフルオロアルキ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジルおよびアリールから選択され; R11は、独立してC1〜6アルキルおよび置換または非置換アリールから選
択され; R12は、H;非置換または置換C1〜8アルキル、非置換または置換アリー
ルまたは非置換または置換ヘテロ環から選択され、ここで置換アルキル、置換ア
リールまたは置換へテロ環は、下記1)〜10)の1種または2種以上で置換さ
れており: 1)下記a)〜d)で置換されているまたは置換されていないアリールまた
はヘテロ環、 a)C1〜4アルキル、 b)ハロゲン、 c)CN、 d)パーフルオロ−C1〜4アルキル、 2)C3〜6シクロアルキル、 3)OR、 4)SR6a、S(O)R6aまたはSO
【0110】
【化13】 7)N、 8)F、 9)パーフルオロ−C1〜4−アルキル、または 10)C1〜6−アルキル; Xは結合、−C(=O)−またはS(=O)−を表し; Yは、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)R10O−、R11S(O)−、R10C(O)NR10−、(R N−C(O)−、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R 12 C(O)−、R10OC(O)−、N、F、−N(R10、またはR 11 OC(O)NR10−、 c)非置換または置換C1〜6アルキル、ここで置換C1〜6アルキル上の
置換基は非置換または置換アリール、R10O−、R10C(O)NR10−、
(R10N−C(O)−、R10C(O)−およびR10OC(O)−から
選択され; Zは、非置換または置換アリール、ここで置換アリールは下記1)〜11)の
1種または2種以上で置換されている: 1)下記a)〜g)で置換されているまたは置換されていないC1〜4アル
キル、 a)C1〜4アルコキシ、 b)NR、 c)C3〜6シクロアルキル、 d)アリール、置換アリールまたはヘテロ環、 e)HO、 f)−S(O)6a、または g)−C(O)NR、 2)アリールまたはヘテロ環、 3)ハロゲン、 4)OR、 5)NR、 6)CN、 7)NO、 8)CF、 9)−S(O)6a、 10)−C(O)NR、または 11)C〜Cシクロアルキル; mは、0、1または2を表し; pは、0または2を表し; rは、0〜3を表し;および vは、0、1または2を表す; または、薬学的に許容できるその塩である。
【0111】 本発明のさらなる実施形態において、ファルネシルタンパクトランスフェラー
ゼの阻害剤は下記式III−aにより示される:
【0112】
【化14】 式中 Rは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、R10O−、N(R10
たはC〜Cアルケニル、 c)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−、また
は−N(R10で置換されたまたは置換されていないC〜Cアルキル;
は、下記a)〜d)から選択され: a)水素、 b)C〜Cアルケニル、R10O−、R11S(O)−、R10C(
O)NR10−、CN、N、(R10N−C(NR10)−、R10C(
O)−、−N(R10、またはR11OC(O)NR10−により置換され
たまたは置換されていないC〜Cアルキル、 c)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環、C〜C10 シクロアルキル、C〜Cアルケニル、フルオロ、クロロ、R12O−、R S(O)−、R10C(O)NR10−、CN、NO、(R10N−
C(NR10)−、R10C(O)−、N、−N(R10、またはR11 OC(O)NR10−、および d)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環およびC〜C 10 シクロアルキルから選択される非置換または置換された基で置換されたC 〜Cアルキル; RおよびRは、独立して、下記a)〜d)から選択され: a)水素、 b)R10O−または−N(R10により置換されたまたは置換されて
いないC〜Cアルキル、 c)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環、C〜C10 シクロアルキル、C〜Cアルケニル、フルオロ、クロロ、R10O−、R S(O)−、R10C(O)NR10−、CN、NO、(R10N−
C(NR10)−、R10C(O)−、N、−N(R10、またはR11 OC(O)NR10−、および d)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環およびC〜C 10 シクロアルキルから選択される非置換または置換された基で置換されたC 〜Cアルキル; Rは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロ環、C1〜6アル
キル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6パーフルオロアルキ
ル、F、Cl、R10O−、アリロキシ、R10C(O)NR10−、CN、N
、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 、(R12NC(O)−またはR11OC(O)NR10−、および c)C1〜6パーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)、−N(R10
またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル; Rは、独立して、下記a)〜e)から選択され: a)水素、 b)非置換または置換アリール、 c)非置換または置換ヘテロ環、 d)非置換または置換シクロアルキル、および e)水素または、アリール、ヘテロ環およびシクロアルキルから選択される
非置換または置換された基で置換されたC1〜6アルキル;ここでヘテロ環は、
ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジニル、チアゾリル、ピリドニル、インドリ
ル、キノリニル、イソキノリニル、およびチエニルから選択され; Rは、下記a)〜c)から選択され: a)水素、 b)C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜 パーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR10−、
CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(
10またはR11OC(O)NR10−、および c)C1〜6パーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR10 −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 またはR11OC(O)NR10−により置換されているC1〜6アルキル; R10は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6パーフルオロアルキ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジルおよびアリールから選択され; R11は、独立して、C1〜6アルキルおよびアリールから選択され; R12は、独立して、水素、C〜Cアルキル、CO10で置換された
〜Cアルキル、アリールで置換されたC〜Cアルキル、置換アリール
で置換されたC〜Cアルキル、ヘテロ環で置換されたC〜Cアルキル、
置換ヘテロ環で置換されたC〜Cアルキル、アリールおよび置換アリールか
ら選択され; Aは、結合、−C(O)NR−、−NRC(O)−、−S(O)NR −、−NRS(O)−、または−N(R)−から選択され; Zは、独立してHまたはOを表し; mは0、1または2を表し; nは0、1、2、3または4を表し; pは0、1、2、3または4を表し; qは0または1を表し;および rは、0〜3を表す; または、薬学的に許容できるその塩である。
【0113】 本発明の式Aで示される化合物のさらなる実施形態において、ファルネシルタ
ンパクトランスフェラーゼの阻害剤は下記式A−iで示される:
【0114】
【化15】 式中 R1bは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、R10O−、−N(R10 またはC〜Cアルケニル、 c)アリール、ヘテロ環、シクロアルキル、アルケニル、R10O−または
−N(R10により置換されたまたは置換されていないC〜Cアルキル
; R2aおよびR2bは、独立して、下記a)〜d)から選択され: a)水素、 b)C〜Cアルケニル、R10O−、R11S(O)−、R10C(
O)NR10−、CN、N、(R10N−C(NR10)−、R10C(
O)−、R10OC(O)−、−N(R10、またはR11OC(O)NR 10 −により置換されたまたは置換されていないC〜Cアルキル、 c)非置換または置換アリール、非置換または置換ヘテロ環、非置換または
置換されたシクロアルキル、アルケニル、R12O−、R11S(O)−、R 10 C(O)NR10−、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、
10C(O)−、R10OC(O)−、N、−N(R10、ハロゲンま
たはR11OC(O)NR10−、および d)アリール、ヘテロ環およびC〜C10シクロアルキルから選択される
非置換または置換基で置換されたC〜Cアルキル; Rは、
【0115】
【化16】 であり; Rは水素を表し; Rは、独立して、下記a)〜c)から選択され: a)水素 b)C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、
〜Cパーフルオロアルキル、F、Cl、R10O−、R10C(O)NR 10 −、CN、NO、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−
、−N(R10、またはR11OC(O)NR10−、および c)C〜Cパーフルオロアルキル、R10O−、R10C(O)NR −、(R10N−C(NR10)−、R10C(O)−、−N(R10 、またはR11OC(O)NR10−で置換されたC〜Cアルキル; R10は、独立して、水素、C〜Cアルキル、置換または非置換C〜C アラルキル、および置換または非置換アリールから選択され; R11は、独立して、C〜Cアルキル、ベンジルおよびアリールから選択
され; ZはHまたはOを表し; mは、0、1または2を表し; nは、0、1、2、3または4を表し; pは、独立して0、1または2を表し;および rは、0〜5を表す; または、薬学的に許容できるその塩である。
【0116】 プレニルタンパクトランスフェラーゼの阻害剤であり、従って本発明において
有用である特定の化合物は以下のものを含む: 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−[(3−ピ
リジル)メトキシエチル)]−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−(ベンジロ
キシメチル)−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−(ベンジロ
キシメチル)−4−[7−(2,3−ジヒドロベンゾフロイル)]ピペラジン 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−(ベンズア
ミド)−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−[4−(5
−ジメチルアミノ−1−ナフタレンスルホンアミド)−1−ブチル]−4−(1
−ナフトイル)ピペラジン N−[2(S)−(1−(4−ニトロフェニルメチル)−1H−イミダゾール
−5−イルアセチル)アミノ−3(S)−メチルフェニル]−N−1−ナフチル メチル−グリシル−メチオニン N−[2(S)−(1−(4−ニトロフェニルメチル)−1H−イミダゾール
−5−イルアセチル)アミノ−3(S)−メチルフェニル]−N−1−ナフチル メチル−グリシル−メチオニンメチルエステル N−[2(S)−[(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5
−イル]アセチルアミノ)−3(S)−メチルフェニル]−N−(1−ナフチル メチル)−グリシル−メチオニン N−[2(S)−[(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5
−イル]アセチルアミノ)−3(S)−メチルフェニル]−N−(1−ナフチル メチル)−グリシル−メチオニンメチルエステル 2(S)−n−ブチル−4−(1−ナフトイル)−1−[1−(2−ナフチル
メチル)イミダゾール−5−イルメチル]−ピペラジン 2(S)−n−ブチル−1−[(1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−
5−イルメチル]−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−{[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イル]アセ
チル}−2(S)−n−ブチル−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリ
ルメチル]−2−ピペラジノン 1−フェニルー4−[1−(4−シアノベンジル)−1H−−イミダゾール−
5−イルエチル]−ピペラジン−2−オン 1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル
)−1H−イミダゾール−5−イルメチル]−ピペラジノン2−オン 1−(3−ブロモフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イ
ミダゾール−5−イルメチル]−ピペラジノン2−オン 5(S)−2−[2,2,2−トリフルオロエトキシ]エチル)−1−(3−
トリフルオロメチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−4−イミ
ダゾリルメチル]−ピペラジン−2−オン 1−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチル)−4−[1−(4−シアノベ
ンジル)−1H−イミダゾール−5−イルメチル]−ピペラジン−2−オン 1−(2−メチル−3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル
)−4−イミダゾリルメチル]−ピペラジン−2−オン 2(RS)−{[1−(ナフト−2−イルメチル)−1H−イミダゾール−5
−イル)アセチル}アミノ−3−(t−ブトキシカルボニル)アミノ−Nー(2
−メチルベンジル)プロピオンアミド N−{1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルメチル}
−4(R)−ベンジロキシ−2(S)−{N’−アセチル−N’−3−クロロベ
ンジル}アミノメチルピロリジン N−{1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルエチル}
−4(R)−ベンジロキシ−2(S)−{N’−アセチル−N’−3−クロロベ
ンジル}アミノメチルピロリジン 1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルアセチル
}ピロリジンー2(S)−イルメチル]−(N−2−メチルベンジル)−グリシ
ンN’−(3−クロロフェニルメチル)アミド 1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルアセチル
}ピロリジンー2(S)−イルメチル]−(N−2−メチルベンジル)−グリシ
ンN’−メチル−N’−(3−クロロフェニルメチル)アミド (S)−2−[(1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリルメチル)ア
ミノ]−N−(ベンジロキシカルボニル)−N−(3−クロロベンジル)−4−
(メタンスルホニル)ブタンアミン 1−(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)−3(S)−[N−(1−(4
−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルメチル)カルバモイル]ピ
ペリジン N−{[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イル]メチ
ル}−4−(3−メチルフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン N−{[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イル]メチ
ル}−4−(3−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン 4−[1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリルメチル]−1−(2,
3−ジメチルフェニル)−ピペラジン−2,3−ジオン 1−(2−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−ピリド−5−イルメチル
)−5−(4−シアノベンジル)イミダゾール 4−{5−[1−(3−クロローフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ
−ピリジン−4−イルメチル]−イミダゾール−1−イルメチル}−2−メトキ
シ−ベンゾニトリル 3(R)−3−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−5−イル−エチ
ルアミノ]−5−フェニル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−H−ベ
ンゾ[e][1,4]ジアゼピン 3(S)−3−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−5−イル−エチ
ルアミノ]−5−フェニル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−H−ベ
ンゾ[e][1,4]ジアゼピン N−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルアセチル
)ピロリジン−2(S)−イルメチル]−N−(1−ナフチルメチル)グリシル
−メチオニン N−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルアセチル
)ピロリジン−2(S)−イルメチル]−N−(1−ナフチルメチル)グリシル
−メチオニンメチルエステル N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルプロピオニル)ピロリジン−2(S
)−イルメチル]−N−(2−メトキシベンジル)グリシル−メチオニン N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルプロピオニル)ピロリジン−2(
S)−イルメチル]−N−(2−メトキシベンジル)グリシル−メチオニンメチ
ルエステル 2(S)−(4−アセトアミド−1−ブチル)−1−[2(R)−アミノ−3
−メルカプトプロピル]−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 2(RS)−{[1−(ナフト−2−イルメチル)−1H−イミダゾール−5
−イル)]アセチル}アミノ−3−(t−ブトキシカルボニル)アミノ−N−シ
クロヘキシル−プロピオンアミド 1−{2(RS)−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5
−イル)]プロパノール}−2(S)−n−ブチル−4−(1−ナフトイル)ピ
ペラジン 1−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−5−イルメチル]−4−(
ジフェニルメチル)ピペラジン 1−(ジフェニルメチル)−3(S)−[N−(1−(4−シアノベンジル)
−2−メチルー1H−イミダゾール−5−イルメチル)−N−(アセチル)アミ
ノメチル]ピペリジン N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルプロピオニル)ピロリジン−2( S)−イルメチル]−N−(2−クロロベンジル)グリシル−メチオニン N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルプロピオニル)ピロリジン−2( S)−イルメチル]−N−(2−クロロベンジル)グリシル−メチオニンメチル
エステル 3(R)−3−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−5−イル−メチ
ルアミノ]−5−フェニルー1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−H−ベ
ンゾ[e][1,4]ジアゼピン 1−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジ
ル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン 1−(2,5−ジメチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミ
ダゾリルメチル]−2−ピペラジノン 1−(3−メチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリ
ルメチル]−2−ピペラジノン 1−(3−ヨードフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリ
ルメチル]−2−ピペラジノン 1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノ−3−メトキシベンジ
ル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン 1−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−4−[1−(4−シアノ−3−
メトキシベンジル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン 4−[((1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリル)メチル)アミノ
]ベンゾフェノン 1−(1−{[3−(4−シアノベンジル)−3H−イミダゾール−4−イル
]−アセチル}−ピロリジン−2(S)−イルメチル)−3(S)−エチル−ピ ロリジン−2(S)−カルボン酸3−クロロ−ベンジルアミド または、薬学的に許容できるそれらの塩。
【0117】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼの阻害剤として先に記載されたが、
さらに、ファルネシルタンパクトランスフェラーゼの阻害剤として本アッセイに
より特定された本発明の範囲内の化合物は、すなわち本発明において有用であり
、その合成方法は、ここに参照により取り込まれる以下の特許、継続中の出願お
よび公報において見ることができる。
【0118】 米国特許No.5,736,539(1998年4月7日付);WO95/00
497(1995年1月5日付) 米国特許No.5,652,257(1997年7月29日付);WO96/1
0034(1996年4月4日付)、WO96/30343(1996年10月
3日付);1995年3月29日付出願のUSSN08/412,829;およ
び1995年6月6日付出願のUSSN08/470,690;および1996
年2月28日付出願のUSSN08/600,728; 米国特許No.5,661,161(1997年8月26日付); 米国特許No.5,756,528(1998年5月6日付);WO96/39
137(1996年12月12日付); WO96/37204(1996年11月28日付);1995年5月24日付
出願のUSSN08/449,038;1996年5月15日付出願のUSSN
08/648,330; WO97/18813(1997年5月29日付);1996年11月15日付
出願のUSSN08/749,254; WO97/38665(1997年10月23日付);1997年4月1日付出
願のUSSN08/831,308; WO97/36889(1997年10月9日付);1997年3月25日付出
願のUSSN08/823,923; WO97/36901(1997年10月9日付);1997年3月27日付出
願のUSSN08/827,483; WO97/36879(1997年10月9日付);1997年3月25日付出
願のUSSN08/823,920; WO97/36605(1997年10月9日付);1997年3月25日付出
願のUSSN08/823,934; WO98/28980(1998年7月9日付);1997年12月22日付出
願のUSSN08/997,171;および 1996年4月3日付出願のUSSN60/014,791;1997年4月4
日付出願のUSSN08/831,308。
【0119】 確認される全ての特許、公報および継続中特許出願をここに参照により取り込
まれる。
【0120】 式IIa〜IInの化合物に関しては、以下の定義が適用される。
【0121】 「アルキル」という用語は、特記しない限り1〜15の炭素原子を含む一価ア
ルカン(炭化水素)誘導基を意味する。これは、直鎖、分岐または環式であって
よい。好ましい直鎖または分岐アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチルおよびt−ブチルを含む。好ましいシクロアルキル基は、シク
ロペンチルおよびシクロヘキシルを含む。
【0122】 置換されたアルキルが存在する場合、これは、先に定義した直鎖、分岐または
環式アルキル基を意味し、各々について定義されたような1〜3の基で置換され
る。
【0123】 ヘテロアルキルは2〜15の炭素原子を有し、O、SおよびNから選択される
1〜4のヘテロ原子により中断されているアルキル基を意味する。
【0124】 「アルケニル」という用語は、2〜15の炭素原子および少なくとも1つの炭
素炭素二重結合を含む直鎖、分岐または環式炭化水素基を意味する。好ましくは
、1つの炭素炭素二重結合が存在し、4までの非芳香族(非共鳴)炭素炭素二重
結合が存在してよい。アルケニル基の例は、ビニル、アリル、イソ−プロペニル
、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、シクロプロペニル、シクロブテニル、
シクロペンテニル、シクロヘキセニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−メ
チル−2−ブテニル、イソプレニル、ファルネシル、ゲラニル、ゲラニルゲラニ
ル等を含む。好ましいアルケニル基は、エテニル、プロペニル、ブテニルおよび
シクロヘキセニルを含む。アルキルについて前述したように、アルケニル基の直
鎖、分岐または環式部分は二重結合を含んでよく、置換されたアルケニル基が提
供される場合は置換されてよい。
【0125】 「アルキニル」という用語は、2〜15の炭素原子および少なくとも1つの炭
素炭素三重結合を含む直鎖、分岐または環式炭化水素基を意味する。3までの炭
素炭素三重結合が存在してよい。好ましいアルキニル基はエチニル、プロピニル
およびブチニルを含む。アルキルについて前述したように、アルキニル基の直鎖
、分岐または環式部分は三重結合を含んでよく、置換されたアルキニル基が提供
される場合は置換されてよい。
【0126】 アリールは、芳香族環、例えば、フェニル、置換フェニルおよび同様の基、な
らびに縮合している環、例えば、ナフチル等を意味する。すなわち、アリールは
、少なくとも6の原子を有する少なくとも1の環を含み、2までのそのような環
が存在し、その中に10までの原子を含み、隣接炭素原子の間に交互(共鳴)二
重結合を有する。好ましいアリール基はフェニルおよびナフチルである。アリー
ル基は、同様に、以下に記載のように置換されてよい。好ましい置換されたアリ
ールは、1または2の基により置換されているフェニルおよびナフチルを含む。
ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤に関して、「アリール」は、少なくとも
1つの環が芳香族であり各環に7までの構成員を有する任意の安定な単環式、二
環式または三環式炭素環を含むことを意図している。アリール基の例は、フェニ
ル、ナフチル、アントラセニル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、インダニ
ルおよびフェナンスレニル等を含む。
【0127】 「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1のヘテロ原子O、SまたはN
を含んでおり、炭素または窒素原子が付加点であり、1つのさらなる炭素原子が
OまたはSから選択されるヘテロ原子により任意に置換されており、1〜3のさ
らなる炭素原子が窒素へテロ原子により任意に置換されている、5または6の環
原子を有する単環式芳香族炭化水素基または8〜10の原子を有する二環式芳香
族基を意味する。
【0128】 すなわち、ヘテロアリールは、1または2以上のヘテロ原子を含む芳香族およ
び部分的芳香族基を含む。このタイプの例は、チオフェン、プリン、イミダゾピ
リジン、ピリジン、オキサゾール、チアゾール、オキサジン、ピラゾール、テト
ラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジンおよびトリアジンで
ある。部分的芳香族基の例は、以下に定義するような、テトラヒドロイミダゾ[ 4,5−c] ピリジン、フタリジルおよびサッカリニルである。
【0129】 ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤に関して、ここで用いられるヘテロ環
またはヘテロ環式という用語は、安定な5〜7員単環式、安定な8〜11員二環
式または安定な11〜15員三環式へテロ環を意味し、これらは飽和または不飽
和であり、炭素原子およびN、OおよびSからなる群より選択される1〜4のヘ
テロ原子からなり、任意の先に定義したヘテロ環式環がベンゼン環に縮合した任
意の二環式基を含む。ヘテロ環式環は任意のヘテロ原子または炭素に付加してよ
く、それにより安定な構造が形成される。そのようなヘテロ環式環の例は、アゼ
ピニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾフラザニル、ベン
ゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチ
エニル、ベンゾキサゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジヒドロベンゾフリル
、ジヒドロ−ベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチ
オ−ピラニルスルホン、フリル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾ
リル、インドリニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキ
ノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、モルホ
リニル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、2−オキ
ソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、ピペリジ
ル、ピペラジニル、ピリジル、ピリジルN−オキシド、ピリドニル、ピラジニル
、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリル、キナ
ゾリニル、キノリニル、キノリニルN−オキシド、キノキサリニル、テトラヒド
ロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロ−キノリニル、チアモル
ホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアゾリル、チアゾリニル、チエノ
フリル、チエノチエニルおよびチエニルを含むが、これらに限定されない。好ま
しくは、ヘテロ環はイミダゾリル、2−オキソピロリジニル、ピペリジル、ピリ
ジルおよびピロリジニルから選択される。
【0130】 ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤に関して、「置換アリール」、「置換
ヘテロ環」および「置換シクロアルキル」という用語は、F、Cl、Br、CF 、NH、N(C〜Cアルキル)、NO、CN、(C〜Cアルキ
ル)O−、−OH、(C〜Cアルキル)S(O)−、(C〜Cアルキ
ル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、(C〜Cアルキル)C(O)
−、(C〜Cアルキル)OC(O)−、N、(C〜Cアルキル)OC
(O)NH−およびC〜C20アルキルを限定されることなく含む群より選択
される1または2の置換基で置換されている環式基を含むことを意図している。
【0131】 本発明の方法において、開示されているアミノ酸は、従来の3文字、および以
下に示す1文字略号の両方により特定される。
【0132】 アラニン Ala A アルギニン Arg R アスパラギン Asn N アスパラギン酸 Asp D アスパラギンまたは アスパラギン酸 Asx B システイン Cys C グルタミン Gln Q グルタミン酸 Glu E グルタミンまたは グルタミン酸 Glx Z グリシン GIy G ヒスチジン His H イソロイシン Ile I ロイシン Leu L リシン Lys K メチオニン Met M フェニルアラニン Phe F プロリン Pro P セリン Ser S トレオニン Thr T トリプトファン Trp W チロシン Tyr Y バリン Val V
【0133】 「CAAX」という用語に関して、文字「A」は脂肪族アミノ酸を表し、アラ
ニンに限定されない。
【0134】 本方法において用いられる化合物は、非対称中心を有して良く、ラセミ体、ラ
セミ混合物、および個々にジアステレオマーとして発生し、光学的異性体を含む
全ての可能な異性体が本発明に含まれる。特記しない限り、列挙したアミノ酸は
天然の「L」型立体構造を有すると解される。
【0135】 RとRが組み合わさって−(CH−を形成すると、環式基が形成さ
れる。そのような環式基の例は、
【0136】
【化17】 を含むが、これらに限定されない。
【0137】 さらに、そのような環式基は、任意にヘテロ原子を含んでよい。そのようなヘ
テロ原子含有環式基の例は、
【0138】
【化18】 を含むが、これらに限定されない。
【0139】 RとR、RとR7aが組み合わさって−(CH−を形成すると、
環式基が形成される。そのような環式基の例は、
【0140】
【化19】 を含むが、これらに限定されない。
【0141】 本発明の化合物の薬学的に許容できる塩は、例えば、非毒性無機または有機酸
から形成されるような本発明の化合物の従来の非毒性塩を含む。例えば、そのよ
うな従来の非毒性塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝
酸等のような無機酸から誘導されるもの;酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリ
コール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸
、パモイン酸(pamoic acid)、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸
、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−
アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタ
ンジスルホン酸、蓚酸、イセチオン酸、トリフルオロ酢酸等のような有機酸から
調製される塩を含む。
【0142】 分子内の特定の位置における任意の置換基または可変員(例えばR10、Z、
n、等)の定義は、その分子の別の場所のその定義から独立しているものとされ
る。すなわち、−N(R10は−NHH、−NHCH、−NHC
を表す。本発明の化合物上の置換基および置換パターンは、化学的に安定であり
、以下に記載の方法のみならず当該分野で知られている技術により容易に合成す
ることができる化合物を提供するように当業者により選択され得ると解される。
【0143】 本発明の化合物の薬学的に許容できる塩は、従来の化学的方法により塩基性基
を含む本発明の化合物から合成することができる。通常、塩は、適当な溶媒また
は種々の組み合わせ溶媒中において、遊離塩基を化学量論量のまたは過剰の所望
の塩形成無機または有機酸と反応させることにより調製される。
【0144】 本発明の前記方法で用いられる化合物は、種々の薬学的に許容できる塩の状態
で有用である。「薬学的に許容できる」という用語は、薬学化学者に明白な塩状
態、すなわち、実質的に非毒性であり、所望の薬物動態特性、嗜好性、吸収性、
分散性、代謝性または***性を提供するものを意味する。選択においても重要な
、より実用的な性質の他の因子は、原料のコスト、結晶し易さ、収率、安定性、
吸湿性、および得られた薬塊の流動性である。従来、薬剤組成物は、薬学的に許
容できるキャリアと組み合わせた活性成分から調製することができる。
【0145】 薬学的に許容できる塩は、従来の非毒性塩または、例えば非毒性無機または有
機酸から形成される四級アンモニウム塩を含む。非毒性塩は、塩酸、臭化水素酸
、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等のような無機酸から誘導されるもの;
酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸
、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモイン酸(pamoic acid)
、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、
メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、蓚酸、イセチオン酸、トリフルオロ酢
酸等のような有機酸から調製される塩を含む。
【0146】 本発明の薬学的に許容できる塩は、従来の化学的方法により合成することがで
きる。通常、塩は、適当な溶媒または種々の組み合わせ溶媒中において、遊離塩
基を化学量論量のまたは過剰の所望の塩形成無機または有機酸または塩基と反応
させることにより調製される。
【0147】 化学的説明および実施例で使用される略号を以下に示す:
【0148】 AcO 無水酢酸; Boc t−ブトキシカルボニル; DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン; DMAP 4−ジメチルアミノピリジン; DME 1,2−ジメトキシエタン; DMF ジメチルホルムアミド EDC 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミ ド−塩酸塩 HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物; EtN トリエチルアミン EtOAc 酢酸エチル FAB 高速原子衝突 HOOBT 3−ヒドロキシ−1,2,2−ベンゾトリアジン−4(3H)− オン; HPLC 高性能液体クロマトグラフィー MCPBA m−クロロペルオキシ安息香酸 MsCl 塩化メタンスルホニル NaHMDS ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド; Py ピリジン TFA トリフルオロ酢酸 THF テトラヒドロフラン
【0149】 式Iで示されるプレニルトランスフェラーゼ阻害剤は、文献において知られる
または実験手順において例示されるエステル加水分解、保護基の分解等のような
他の標準的操作に加えて、図式1〜11により合成することができる。図式に示
す置換基R、RおよびRは置換基R、R、RおよびRを表すが;そ
れらが環に付加する点は説明のためのみに示され限定されるものではない。
【0150】 これらの反応を一次的に連続的に用いて本発明の化合物を提供することができ
る、またはそれらを用いて、図式に記載のアルキル化反応によりその後に結合さ
れるフラグメントを合成することができる。
【0151】 図式1〜11の概略: 求める中間体は、ある場合には市販されており、また、大部分の場合、文献の
手順により調製することができる。
【0152】 ピペラジン−5−オンは、図式1に示すように調製することができる。すなわ
ち、保護され適当に置換されたアミノ酸IVは、まずアミドを形成し次にそれを
LAHで還元することにより対応するアルデヒドに転化することができる。Bo
c−保護アミノアルデヒドVを還元的にアミノ化することにより化合物VIが得
られる。中間体VIは、塩化クロロアセチルでアシル化してVIIを得、次にV
IIIへの塩基誘発環化を行うことによりピペラジノンに転化することができる
。脱保護し、続いて保護イミダゾールカルボキサルデヒドで還元的にアルキル化
することによりIXを得、それをアリールメチルハライドでアルキル化してイミ
ダゾリウム塩Xを得ることができる。まず、メタノールのような低級アルキルで
加溶媒分解する、またはトリフルオロ酢酸の存在下に塩化メチレン中でトリエチ
ルシランで処理することにより保護基を除去して、最終生成物XIを得る。
【0153】 中間体VIIIは、XIIのような種々のアルデヒドを用いて還元的にアルキ
ル化することができる。アルデヒドは、適当なアミノ酸から、O.P.Goel
、U.Krolls、M.StierおよびS.Kesten著,Organi c Syntheses 、1988年、第67巻、69〜75頁に記載されてい
るような標準的手順を用いて調製することができる(図式2)。還元的アルキル
化は、ジクロロエタン、メタノールまたはジメチルホルムアミドのような溶媒中
において、トリアセトキシホウ水素化ナトリウムまたはシアノホウ水素化ナトリ
ウムのような種々の還元剤を用いてpH5〜7において達成することができる。
生成物XIIIは、塩化メチレン中、トリフルオロ酢酸を用いて脱保護して最終
化合物XIVを得ることができる。最終生成物XIVは、中でも例えばトリフル
オロ酢酸塩、塩酸塩または酢酸塩のような塩の状態で単離される。生成物ジアミ
ンXIVは、さらに選択的に脱保護してXVを得ることができ、それは続いて2
次アルデヒドで還元的にアルキル化してXVIを得ることができる。保護基を除
去し、ジヒドロイミダゾールXVIIのような環化生成物に転化することは、文
献の手順により達成することができる。
【0154】 また、標準的手順によりイミダゾール酢酸XVIIIを酢酸XIXに転化する
ことができ、XIXはまずハロゲン化アルキルと反応させ、次に還流下のメタノ
ールで処理して位置特異的にアルキル化されたイミダゾール酢酸エステルXXを
得ることができる(図式3)。加水分解し、1−(3−ジメチルアミノプロピル
)−3−エチルカルボジイミド(EDC)のような縮合試薬の存在下にピペラジ
ノンVIIIと反応させることによりXXIのようなアシル化生成物が得られる
【0155】 ピペラジノンVIIIを、図式4のXXIIのように保護ヒドロキシ基も有す
るアルデヒドで還元的にアルキル化すると、保護基が続いて除去されてヒドロキ
シル基を取り除くことができる(図式4、5)。アルコールを標準的条件下に酸
化して例えばアルデヒドにし、それを次にグリニア試薬のような種々の有機金属
試薬と反応させて、XXIVのような2次アルコールを得ることができる。さら
に、充分に脱保護されたアミノアルコールXXVを、種々のアルデヒドを用いて
還元的にアルキル化(先に記載の条件下)してXXVI(図式5)のような2次
アミン、または3級アミンを得ることができる。
【0156】 Boc保護アミノアルコールXXIIIを利用して、XXVII(図式6)の
ような2−アジリジニルメチルピペラジノンを合成することができる。XXII
Iをジメチルホルムアミドのような溶媒中において1,1’−スルホニルジイミ
ダゾールおよび水素化ナトリウムで処理すると、アジリジンXXVIIが得られ
る。塩基の存在下に、チオールのような求核試薬の存在下にアジリジンを反応さ
せると、開環生成物XXVIIIが得られる。
【0157】 さらに、ピペラジノンVIIIを、標準的手順に従って、O−アルキル化チロ
シンのようなアミノ酸から誘導されたアルデヒドと反応させて、XXX(図式7
)のような化合物を得ることができる。R’がアリール基である場合、XXXを
まず水素化してフェノールを取り除き、アミン基を酸で脱保護してXXXIを生
成することができる。また、XXX中のアミン保護基を除去し、XXXIIのよ
うなO−アルキル化フェノールアミンを製造することができる。
【0158】 図式8は、任意に置換されたホモセリンラクトンをXXXIIIを用いてBo
c−保護ピペラジノンを調製することを説明している。中間体XXXVIIは、
先の図式に説明しているように、脱保護し還元的にアルキル化またはアシル化す
ることができる。また、中間体XXXVIIのヒドロキシル基をメシル化し、エ
タノールチオールのナトリウム塩のような適当な求核試薬により置換して、中間
体XXXVIIIを得ることができる。中間体XXXVIIは酸化して中間体I
XL上にカルボン酸を提供し、それを利用してエステルまたはアミド基を形成す
ることができる。
【0159】 N−アラルキル−ピペラジン−5−オンを図式9に示すように調製することが
できる。Boc−保護アミノアルデヒドV(先の記載のようにIIIから調製)
を還元的にアミノ化すると、化合物XLが得られる。これを次に、Schott
en−Baumann条件下に臭化ブロモアセチルと反応させ;ジメチルホルム
アミドのような極性非プロトン性溶媒中において水素化ナトリウムのような塩基
で閉環させる。カルバメート保護基は、塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸、ま
たはメタノールもしくは酢酸エチル中の塩化水素のような酸性条件下に除去され
、得られたピペラジンを次に図式1〜7に記載のように最終生成物上に運ぶこと
ができる。
【0160】 異性体のピペラジン−3−オンは、図式10に記載のように調製することがで
きる。アリールカルボキサミドXLIIおよび2−アミノグリシナールジエチル
アセタール(XLIII)から形成されたイミンを、ジクロロエタン中のトリア
セトキシホウ水素化ナトリウムを含む種々の条件下に還元してアミンXLIVを
得ることができる。アミノ酸Iを標準的条件下にアミンXLIVに結合し、得ら
れたアミドXLVを、テトラヒドロフラン中の水性酸で処理して不飽和XLVI
に環化することができる。標準的条件下に接触水素化することにより、所望の中
間体XLVIIが得られ、それを、図式1〜7に記載のように処理して最終生成
物が得られる。
【0161】 天然アミノ酸において見られない側鎖を有する一般的ILのアミノ酸を、容易
に調製されるイミンXLVIIIから出発して、図式11に記載のように反応さ
せることにより調製することができる。
【0162】
【化20】
【0163】
【化21】
【0164】
【化22】
【0165】
【化23】
【0166】
【化24】
【0167】
【化25】
【0168】
【化26】
【0169】
【化27】
【0170】
【化28】
【0171】
【化29】
【0172】
【化30】
【0173】
【化31】
【0174】
【化32】
【0175】
【化33】
【0176】
【化34】
【0177】
【化35】
【0178】 式(II)で示される化合物を生じさせるために用いる反応は、文献において
知られる、または実験手順において例示されるエステル加水分解、保護基の分解
等のような他の標準的操作に加えて、図式16〜37に示すような反応を用いる
ことにより調製される。図式に示す置換基RおよびRは置換基R、R
およびRを表すが;置換基の「置換」は置換基Z上の適当な置換基を表す
。そのような置換基が環に付加する点は説明のためのみに示され限定されるもの
ではない。
【0179】 これらの反応を一次的に連続的に用いて本発明の化合物を提供することができ
る、またはそれらを用いて、図式に記載のアルキル化反応によりその後に結合さ
れるフラグメントを合成することができる。
【0180】 図式16〜37の概略: 求める中間体は、ある場合には市販されており、また、文献の手順により調製
することができる。例えば、図式16において、適当に置換されたBoc保護イ
ソニペコテートLIを脱プロトンし、次に、適当に置換された臭化ベンジルのよ
うな適当に置換されたアルキル化基で処理してgem二置換中間体LIIIを得
ることができる。脱保護および還元によりヒドロキシメチルピペリジンLIVが
得られ、それは本発明の化合物の合成に利用することができる、または窒素保護
しメチル化して中間体LVを得ることができる。
【0181】 図式17に示されるように、保護ピペリジン中間体LIIIを脱保護し、1−
トリチルー4−イミダゾリル−カルボキサルデヒドまたは1−トリチル−4−イ
ミダゾリルアセタルデヒドのようなアルデヒドで還元的にアルキル化してLVI
のような生成物を得ることができる。トリチル保護基を、LVIから除去してL
VIIを得る、またはLVIをまずハロゲン化アルキルで処理し、次に脱保護し
てアルキル化イミダゾールLVIIIを得ることができる。
【0182】 脱保護中間体LIIIは、図式4〜7に示すように、種々の他のアルデヒドお
よび酸で還元的にアルキル化することもできる。
【0183】 別の、ヒドロキシメチル中間体LIVの合成および、好ましいイミダゾリル基
を組み込む本発明の化合物の合成におけるその中間体の利用が図式18に説明さ
れている。図式19は、中間体LIVを還元的にアルキル化して4−シアノベン
ジルイミダゾリル置換したピペリジンを得ることを説明している。シアノ基はホ
ウ酸ナトリウムで選択的に加水分解して、本発明の対応するアミド化合物を得る
ことができる。
【0184】 図式20は、メチルエーテル中間体LVの別の調製および適当に置換された塩
化イミダゾリルメチルでLVをアルキル化して本化合物を提供する方法を示す。
相同1−(イミダゾリルエチル)ピペリジンの調製を図式21に説明する。
【0185】 本発明の化合物のピペリジン上の特異的置換を、図式22に示すように達成す
ることができる。すなわち、ブチニル基からイソニコチネートへの金属−ハロゲ
ン交換結合およびその後の水素化により、2−ブチルピペリジン中間体が提供さ
れ、それは次に先に記載した反応に付されることにより本発明の化合物を提供す
ることができる。
【0186】 LVのために4−アミド基を組み込むことが図式23に示されている。
【0187】 図式24は、Z基がピペリジン環に直接付加された本発明の化合物の合成を説
明している。すなわち、ピペリドンLIXを,適当に置換されたフェニルグリニ
ア試薬で処理することにより、gem二置換ピペリジンLXが得られる。脱保護
により重要な中間体LXIが得られる。中間体LXIは、先に記載のようにアセ
チル化して本化合物LXIIを得ることができる(図式25)。
【0188】 図式26に示されるように、保護ピペリジンLXを脱水し、次にホウ水素化し
て3−ヒドロキシピペリジンLXIIIを提供することができる。この化合物を
脱保護し、さらに誘導して本発明の化合物を提供する(図式27に示すように)
、またはヒドロキシ基を図式26に示すようにアルキル化してから脱保護および
さらに処理することができる。
【0189】 脱水生成物は、図式28に示すように、接触還元してdes−ヒドロキシ中間
体LXVを提供し、それを先の図式に記載の反応により加工することができる。
【0190】 図式29および30は、4−カルボン酸官能基をさらに化学的に処理して、置
換基Yがアセチルアミンまたはスルホンアミド基である本発明の化合物を提供す
ることを説明している。
【0191】 図式31は、式IIで示される化合物のピペリジンの4−位におけるニトリル
基の組み込みを説明している。すなわち、適当に置換された4−ヒドロキシピペ
リジンヒドロキシル基をニトリルで置換して中間体LXVIを得、それを図式1
7−21に先に記載した反応に付することができる。
【0192】 図式32は、本発明の化合物を得るために図式16の化合物LIのようなピペ
リジン中間体と共に利用することができる幾つかのピリジル中間体の調製を説明
している。図式33は、そのようなピリジル中間体を利用する一般的反応系列を
示している。
【0193】 Xがカルボニル基である本発明の化合物を図式34に示すように調製するこ
とができる。中間体LXVIIは、図式17〜21に示すように次の反応に供さ
れて、本発明の化合物を提供することができる。Xが種々の酸化状態である硫
黄である本化合物の調製を図式35に示す。中間体LXVIII−LXXIは、
先に記載の反応に供されて、本発明の化合物を提供することができる。
【0194】 図式36は、Yが水素である式Aで示される本化合物を提供する。すなわち、
適当に置換されたイソニペコン酸をN,O−ジメチルヒドロキシルアミンで処理
し、中間体LXXIIを適当に置換されたフェニルグリニア試薬と反応させて中
間体LXXIIIを得ることができる。この中間体を図式17−21に先に記載
したような反応に供し、フェニルケトンの還元によりさらに修飾してアルコール
LXXIVを得ることができる。
【0195】 Xがアミン基である本発明の化合物を図式37に示すように調製することが
できる。すなわちN−保護4−ピペリジノンをトリメチルシリルシアニドの存在
下に適当に置換されたアニリンと反応させて4−シアノ−4−アミノピペリジン
LXXVを提供することができる。中間体LXXVを次に順次、対応するアミド
LXXVI、エステルLXXVII、およびアルコールLXXVIIIに転化す
ることができる。中間体LXXVI−LXXVIIIを脱保護し、次に図式17
〜21に先に記載された反応に供して本発明の化合物を提供することができる。
【0196】
【化36】
【0197】
【化37】
【0198】
【化38】
【0199】
【化39】
【0200】
【化40】
【0201】
【化41】
【0202】
【化42】
【0203】
【化43】
【0204】
【化44】
【0205】
【化45】
【0206】
【化46】
【0207】
【化47】
【0208】
【化48】
【0209】
【化49】
【0210】
【化50】
【0211】
【化51】
【0212】
【化52】
【0213】
【化53】
【0214】
【化54】
【0215】
【化55】
【0216】
【化56】
【0217】
【化57】
【0218】
【化58】
【0219】
【化59】
【0220】 式(III)で示される本発明の化合物は、文献において知られるまたは実験
手順において例示されるエステル加水分解、保護基の分解等のような他の標準的
操作に加えて、以下の反応図式38−51に示す反応を用いることにより調製さ
れる。幾つかの重要な結合形成およびペプチド修飾反応を以下に示す:
【0221】反応A : 標準的溶液または固相法を用いるアミド結合形成および保護基分解反応B : シアノホウ水素化ナトリウムまたは他の還元剤を用いるアルデヒドに
よるアミンの還元的アルキル化による還元されたペプチドサブユニットの調製反応C : アルキルまたはハロゲン化アルキルによる還元されたペプチドサブユ
ニットのアルキル化、またはシアノホウ水素化ナトリウムまたは他の還元剤を用
いるアルデヒドによる還元されたペプチドサブユニットの還元的アルキル化反応D : 標準的溶液または固相法を用いるペプチド結合形成および保護基分解
反応E: アミド基のボラン還元による還元サブユニットの調製
【0222】 これらの反応を一次的に連続的に用いて本発明の化合物を提供することができ
る、またはそれらを用いて、これら反応図式および以下の反応図式43−51に
記載のアルキル化反応によりその後に結合されるフラグメントを合成することが
できる。
【0223】
【化60】
【0224】
【化61】
【0225】
【化62】
【0226】
【化63】
【0227】
【化64】
【0228】 ここで、 RおよびRならびにR、RまたはRは前述のように定義され;R およびRはRまたはR12であり;Xは脱離基、例えば、Br、I
たはMsOであり;およびRyはRが還元的アルキル化プロセスにより生じ
るように定義される。
【0229】 反応図式26〜30に記載の反応に加えて、本発明の式(III)で示される
化合物を生成するために用いられる他の反応を反応図式43〜51に示す。これ
ら反応図式に示す置換基が全てが先に定義したものと同じ置換基を表す。反応図
式における置換基「Ar」は、炭素環式またはヘテロ環式の、置換されているま
たは置換されていない芳香族環を表す。
【0230】 これらの反応を一次的に連続的に用いて本発明の化合物を提供することができ
る、またはそれらを用いて、これら反応図式に記載のアルキル化反応によりその
後に結合されるフラグメントを合成することができる。置換基が化合物に組み込
まれる連続的順番は重要でないことが多く、反応図式に記載の反応の順番は説明
のためのみであり限定するものではない。
【0231】反応図式43〜51の概要 : 必要な中間体は市販されている場合がある、または先の反応図式38〜42に
記載のものを含む既知の文献の手順に従って容易に調製することができる。
【0232】 反応図式43は、還元されたプロリル基のような環式アミン基の、本発明の式
IIIで示される化合物への組み込みを説明する。アジドLXXXIを還元する
とアミンLXXXIIが得られ、これは先に記載した技術を用いて一または二置
換することができる。例として、ナフチルメチル基およびアセチル基の組み込み
を説明する。
【0233】 反応図式44に示されるように、LXXXIIIのような置換アミンへの芳香
族環の直接付加は、トリス(3−クロロフェニル)ビスマスのようなトリアリー
ルビスマス剤でカップリングすることにより達成される。
【0234】 反応図式45は、環式アミンがアルコキシ基を含む本発明の化合物を調製する
ための保護基の使用を説明する。重要な中間体LXXXIVaのヒドロキシ基を
、反応図式46に示すように、さらにフルオロまたはフェノキシ基に転化するこ
とができる。次に、中間体LXXXVおよびLXXXVIをさらに処理して本化
合物を提供することができる。
【0235】 反応図式474は、可変要素−(CR (CR が適当
に置換されたα−ヒドロキシベンジル基である本化合物の合成を説明する。すな
わち、保護中間体アルデヒドを適当に置換されたフェニルグリニア試薬で処理し
てエナンチオマー混合物LXXXVIIを提供する。混合物を塩化2−ピロリニ
ルで処理することにより、化合物LXXXVIIIおよびIXCをクロマトグラ
フィーにより分解することができる。ピロリノイル基を除去し、続いて脱保護す
ることにより光学的に純粋な中間体XCを提供し、それは先に記載したようにさ
らに加工して本化合物を得ることができる。
【0236】 可変要素pが0または1およびZがHである本化合物の合成において有用な
イミダゾール含有中間体の合成を反応図式48および49に示す。すなわち、メ
シレートXCIを利用して適当に置換されたアミンまたは環式アミンをアルキル
化し、一方、アルデヒドXCIIを用いてそのようなアミンを同様に還元的にア
ルキル化することができる。
【0237】 反応図式50は、−(CR −C(Z)−基のW(イミダゾリル)への
付加点がイミダゾール環窒素を介するものであるイミダゾール含有中間体の合成
を説明する。反応図式51は、R置換基がメチルである中間体の合成を説明す
る。
【0238】
【化65】
【0239】
【化66】
【0240】
【化67】
【0241】
【化68】
【0242】
【化69】
【0243】
【化70】
【0244】
【化71】
【0245】
【化72】
【0246】
【化73】
【0247】
【化74】
【0248】
【化75】
【0249】
【化76】
【0250】 式(A)で示されるプレニルトランスフェラーゼ阻害剤は、文献において知ら
れる、または実験手順において例示されるエステル加水分解、保護基の分解等の
ような他の標準的操作に加えて、以下の反応図式に従って合成することができる
。本化合物のアミノジフェニル基の形成のために利用される幾つかの重要な反応
を示す。
【0251】 これらの反応を一次的に連続的に用いて本発明の化合物を提供することができ
る、またはそれらを用いて、これら反応図式に記載のアルキル化反応によりその
後に結合されるフラグメントを合成することができる。
【0252】 反応図式52に示されるベンゾフェノン中間体を形成する方法は、アリールス
タンナンを用いるStille反応である。次に、そのようなアミン中間体を、
先に説明したように、種々のアルデヒドおよびエステル/酸と反応させることが
できる。
【0253】
【化77】
【実施例】
提示される実施例は、本発明のさらなる理解を助けることを意図する。用いら
れる特別の材料、種および条件は、本発明のさらなる説明を意図しており、本発
明の合理的範囲を制限するものではない。
【0254】 実施例で言及される標準的操作は、溶媒抽出、および10%クエン酸、10%
重炭酸ナトリウムおよび適当なブラインでの有機溶液の洗浄を意味する。溶液は
硫酸ナトリウムで乾燥され、ロータリーエバポレーター上で減圧下に蒸発される
【0255】 実施例1 1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリ
ルメチル]−2−ピペラジノン二塩酸塩(化合物1) 工程A:1−トリフェニルメチルー4−(ヒドロキシメチル)−イミダゾール
の調製 乾燥DMF250mL中に4−(ヒドロキシメチル)イミダゾール塩酸塩(3
5.0g、260mmol)を含む溶液に、室温で、トリメチルアミン(90.
6mL、650mmol)を添加した。白色固形物が溶液から沈殿した。DMF
500mL中のクロロトリフェニルメタン(76.1g、273mmol)を滴
下した。反応混合物を20時間攪拌し、氷に注ぎ、濾過し、氷水で洗った。得ら
れた生成物を冷たいジオキサンとスラリー化し、濾過し、減圧下に乾燥して表記
化合物を次の工程に用いるのに十分に純粋な白色固形物として得た。
【0256】 工程B:1−トリフェニルメチルー4−(アセトキシメチル)−イミダゾール
の調製 工程Aからのアルコール(260mmol、先に調製)をピリジン500mL
中に懸濁させた。無水酢酸(74mL、780mmol)を滴下し、反応液を4
8時間攪拌すると、その間に反応液は均質になった。溶液を、EtOA2L中に
注ぎ、水(3×1L)、5%HCl水溶液(2×1L)、飽和NaHCO水溶
液、およびブラインで洗い、次に乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下に濃
縮して粗生成物を得た。酢酸塩を、次の反応に用いるのに充分に純粋である白色
粉末として単離した。
【0257】 工程C:1−(4−シアノベンジル)−5−(アセトキシメチル)−イミダゾ
ール臭化水素酸塩の調製 EtOAc500mL中に工程Bからの生成物(85.8g、225mmol
)およびα−ブロモ−p−トルニトリル(50.1g、232mmol)を含む
溶液を60℃で20時間攪拌し、その間に淡黄色沈殿が形成された。反応液を室
温まで冷却し、濾過して固体臭化イミダゾリウム塩を得た。濾液を減圧下に体積
200mLまで濃縮し、60℃で2時間再加熱し、室温まで冷却し、再び濾過し
た。濾液を減圧下に体積100mLまで濃縮し、60℃でさらに2時間再加熱し
、室温まで冷却し、減圧下に濃縮して淡黄色固形物を得た。固形物の全てを併せ
、メタノール500mLに溶解し、60℃に暖めた。2時間後、溶液を減圧下に
再濃縮して白色固形物を得、それをヘキサンと研和して可溶性材料を除去した。
残りの溶媒を減圧下に除去して、表記生成物の臭化水素酸塩を白色固形物として
得、さらに生成することなく次の工程に用いた。
【0258】 工程D:1−(4−シアノベンジル)−5−(ヒドロキシメチル)−イミダゾ
ールの調製 3:1THF/水1.5L中に工程Cからの酢酸塩(50.4g、150mm
ol)を含む溶液に、0℃でリチウムヒドロキシド一水和物(18.9g、45
0mmol)を添加した。1時間後、反応液を減圧下に濃縮し、EtOAc(3
L)で希釈し、水、飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗った。次に溶液
を乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下に濃縮して、さらに精製することな
く次の工程に用いるのに充分に純粋である粗生成物を淡黄色綿様固形物として得
た。
【0259】 工程E:1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾールカルボキサルデヒド
の調製 DMSO500mL中に工程Dからのアルコール(21.5g、101mmo
l)を含む溶液に、室温でトリエチルアミン(56mL、402mmol)を添
加し、次にSO−ピリジン複合体(40.5g、254mmol)を添加した
。45分後、反応液をEtOAc2.5L中に注ぎ、水(4×1L)およびブラ
インで洗い、乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下に濃縮してアルデヒドを
、さらに精製することなく次の工程に用いるのに充分に純粋な白色粉末として得
た。
【0260】 工程F:N−(3−クロロフェニル)エチレンジアミン塩酸塩の調製 ジクロロメタン500mL中に3−クロロアニリン(30.0mL、284m
mol)を含む溶液に、0℃で1,4−ジオキサン(80mL、320mmol
HCl)中に4NHClを含む溶液を滴下した。溶液を室温まで温め、次に減圧
下に濃縮乾燥して白色粉末を得た。この粉末と2−オキサゾリジノン(24.6
g、282mmol)との混合物を窒素雰囲気下に160℃で10時間加熱し、
その間に固形物が溶融しガス発生が観察された。反応液を冷却し、粗ジアミン塩
酸塩を淡褐色固形物として形成した。
【0261】 工程G:N−(tert−ブトキシカルボニル)−N’−(3−クロロフェニ
ル)エチレンジアミンの調製 工程Fからのアミン塩酸塩(約282mmol、先に調製した粗生成物)をT
HF500mLおよび飽和NaHCO水溶液500mLに取り込み、0℃に冷
却し、ジ−tert−ブチルピロカーボネート(61.6g、282mmol)
を添加した。30時間後、反応液をEtOAcに注ぎ、水およびブラインで洗い
、乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下に濃縮して表記カルバメートを褐色
油状物として得、さらに精製することなく次の工程に用いた。
【0262】 工程H:N−[2−(tert−ブトキシカルバモイル)エチル]−N−(3
−クロロフェニル)−2−クロロアセトアミドの調製 CHCl500mL中に工程Gからの生成物(77g、約282mmol
)およびトリエチルアミン(67mL、480mmol)を含む溶液を0℃に冷
却した。塩化クロロアセチル(25.5mL、320mmol)を滴下し、反応
液を攪拌下に0℃に維持した。3時間後、さらなる塩化クロロアセチル(3.0
mL)を滴下した。30分後、反応液をEtOAc(2L)に注ぎ、水、飽和N
Cl水溶液、飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗った。溶液を乾燥
(NaSO)し、濾過し、減圧下に濃縮してクロロアセトアミドを褐色油状
物として得、それをさらに精製することなく次の工程に用いた。
【0263】 工程I:4−(tert−ブトキシカルバモイル)−1−(3−クロロフェニ
ル)−2−ピペラジノンの調製 乾燥DMF700mL中に工程Hからのクロロアセトアミド(約282mmo
l)を含む溶液を、KCO(88g、0.64mol)に添加した。溶液を
油浴中にて70〜75℃で20時間加熱し、室温まで冷却し、減圧下に濃縮して
DMF約500mLを除去した。残りの材料を33%EtOAc/ヘキサンに注
ぎ、水およびブラインで洗い、乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下に濃縮
して生成物を褐色油状物として得た。この材料をシリカゲルクロマトグラフィー
(25〜50%EtOAc/ヘキサン)により精製して純生成物と共に、極性の
より低い不純物を含む生成物(HPLCにより純度約65%)のサンプルを得た
【0264】 工程J:1−(3−クロロフェニル)−2−ピペラジノンの調製 EtOAc500mL中に工程IからのBoc−保護ピペラジノン(17.1
9g、55.4mmol)を含む溶液に、−78℃で、無水HClガスを吹き込
んだ。飽和溶液を0℃まで温め、12時間攪拌した。窒素ガスを反応液に吹き込
んで過剰のHClを除去し、混合物を室温まで暖めた。溶液を減圧下に濃縮して
塩酸塩を白色粉末として得た。この材料をCHCl300mLに取り込み、
希NaHCO水溶液で処理した。水相を、tlc分析が完全な抽出を示すまで
、CHCl(8×300mL)で抽出した。併せた有機混合物を乾燥(Na SO)し、濾過し、減圧下に濃縮して表記遊離アミンを淡褐色油状物として
得た。
【0265】 工程K:1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−クロロベンジル)イ
ミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン二塩酸塩の調製 1,2−ジクロロエタン200mL中に工程Jからのアミン(55.4mmo
l、先に調製)を含む溶液に、0℃で4Å粉末分子ふるい(10g)を添加し、
続いてトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(17.7g、83.3mmol)
を添加した。実施例1の工程Eからのイミダゾールカルボキサルデヒド(11.
9g、56.4mmol)を添加し、反応液を0℃で攪拌した。26時間後、反
応液をEtOAcに注ぎ、希NaHCO水溶液で洗い、水層をEtOAcで逆
抽出した。併せた有機分をブラインで洗い、乾燥(NaSO)し、濾過し、
減圧下に濃縮した。得られた生成物を5:1ベンゼン:CHCl500mL
に取り込み、プロピルアミン(20mL)を添加した。混合物を12時間攪拌し
、次に減圧下に濃縮して淡黄色油状物を得た。この材料をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(2〜7%MeOH/CHCl)で精製し、得られた白色泡状物を
CHClに取り込み、2.1当量の1M HCl/エーテル溶液で処理した
。減圧下に濃縮後、生成物の二塩酸塩を白色粉末として単離した。
【0266】 実施例2〜5(表1)の生成物を、構造的に関連する化合物である1−(3−
クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリルメチル]−
2−ピペラジノン二塩酸塩の合成を記載している前記プロトコールを用いて調製
した。工程Fにおいて、3−クロロアニリンの代わりに適当に置換されたアニリ
ンを用いた。
【0267】 表1:1−アリール−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリルメチル
]−2−ピペラジノン
【0268】
【化78】
【0269】
【表1】
【0270】 実施例6 1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノ−3−メトキシベンジ
ル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン二塩酸塩 工程A;4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸メチルの調製 乾燥メタノール2.0L中に4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸(75g、
0.49mol)を含む溶液に、室温で無水HClガスを、溶液が飽和するまで
吹き込んだ。溶液を48時間攪拌し、次に減圧下に濃縮した。生成物をEtOA
cと飽和NaHCO水溶液とに分け、有機層をブラインで洗い、乾燥(Na SO)し、減圧下に濃縮して表記化合物(79g、収率96%)を得た。
【0271】 工程B:3−ヒドロキシ−4−ヨード安息香酸メチルの調製 工程Aからの生成物(79g、0.47mol)、3N HCl(750mL
)およびTHF(250mL)からなる濁った暗色溶液を0℃に冷却した。水1
15mL中にNaNO(35.9g、0.52mol)を含む溶液を約5分間
かかって添加し、溶液をさらに25分間攪拌した。ヨー化カリウム(312g、
1.88mol)を水235mL中に含む溶液を1度に添加し、反応液をさらに
15分間攪拌した。混合液をEtOAcに注ぎ、振とうし、層を分離した。有機
相を水およびブラインで洗い、乾燥(NaSO)し、減圧下に濃縮して粗生
成物(148g)を得た。シリカゲルを通すカラムクロマトグラフィー(0%〜
50%EtOAc/ヘキサン)により精製して表記生成物(96g、収率73%
)を得た。
【0272】 工程C:4−シアノ−3−ヒドロキシ安息香酸メチルの調製 乾燥DMF400mL中に工程Bからのヨウ化生成物(101g、0.36m
ol)およびシアン化(II)亜鉛(30g、0.25mol)を含む混合物を
、アルゴンを20分間溶液に吹き込むことにより脱気した。テトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(8.5g、7.2mmol)を添加し、溶液を
80℃で4時間加熱した。溶液を室温まで冷却し、次にさらに36時間攪拌した
。反応液をEtOAc/水に注ぎ、有機層をブライン(4×)で洗い、乾燥(N
SO)し、減圧下に濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルを通すカラムク
ロマトグラフィー(30%〜50%EtOAc/ヘキサン)により精製して表記
生成物(48.8g、収率76%)を得た。
【0273】 工程D:4−シアノ−3−メトキシ安息香酸メチルの調製 水素化ナトリウム(9g、0.24mol、60重量%鉱油分散液)を、室温
で、乾燥DMF400mL中に工程Cからのフェノール(36.1g、204m
mol)を含む溶液に添加した。ヨードメタン(14mL、0.22mol)を
添加し、反応液を2時間攪拌した。混合液をEtOAc/水に注ぎ、有機層を水
およびブライン(4×)で洗い、乾燥(NaSO)し、減圧下に濃縮して表
記生成物(37.6g、収率96%)を得た。
【0274】 工程E:4−シアノ−3−メトキシベンジルアルコールの調製 乾燥THF400mL中に工程Dからのエステル(48.8g、255mmo
l)を含む溶液に、アルゴン雰囲気下、室温で、ホウ水素化リチウム(255m
L、510mmol、2M THF)を5分間かかって添加した。1.5時間後
、反応液を0.5時間加熱還流し、次に室温まで冷却した。溶液をEtOAc/
1N HCl溶液に注いだ。[注意]、および層を分離した。有機層を水、飽和
NaCO溶液およびブライン(4×)で洗い、乾燥(NaSO)し、減
圧下に濃縮して表記生成物(36.3g、収率87%)を得た。
【0275】 工程F:4−シアノ−3−メトキシベンジルブロミドの調製 乾燥THF500mL中に工程Eからのアルコール(35.5g、218mm
ol)を含む溶液を0℃まで冷却した。トリフェニルホスフィン(85.7g、
327mmol)を添加し、続いて、四臭化炭素(108.5g、327mmo
l)を添加した。反応液を0℃で30分間攪拌し、次に室温で21時間攪拌した
。シリカゲル(約300g)を添加し、懸濁液を減圧下に濃縮した。得られた固
形物をシリカゲルクロマトグラフィーカラムにかけた。フラッシュクロマトグラ
フィー(30%〜50%EtOAc/ヘキサン)により精製して表記生成物(4
2g、収率85%)を得た。
【0276】 工程G:1−(4−シアノ−3−メトキシベンジル)−5−(アセトキシメチ
ル)−イミダゾール臭化水素酸塩の調製 実施例1の工程Cに概略した手順を用いて、工程Fからの臭化物(21.7g
、96mmol)を実施例1の工程Bからのイミダゾール生成物(34.9g、
91mmol)と反応させることにより表記生成物を調製した。粗生成物をヘキ
サンと研和して表記生成物の臭化水素酸塩(19.43g、収率88%)を得た
【0277】 工程H:1−(4−シアノ−3−メトキシベンジル)−5−(ヒドロキシメチ
ル)−イミダゾールの調製 実施例1の工程Dに概略する手順を用いて工程Gからの酢酸塩の加水分解によ
り表記生成物(19.43g、68.1mmol)を調製した。粗い表記生成物
を低い収率(11g、収率66%)で単離した。水性抽出物を濃縮して、
NMR分光分析により判断してかなりの量の表記生成物を含む固形生成物(約1
00g)を得た。
【0278】 工程I:1−(4−シアノ−3−メトキシベンジル)−5−イミダゾールカル
ボキサルデヒドの調製 実施例1の工程Eに概略する手順を用いて工程Hからのアルコール(11g、
45mmol)を酸化することにより表記生成物を調製した。表記アルデヒドを
、さらに精製することなく、次の工程に用いるのに充分に純粋な白色粉末(7.
4g、収率68%)として単離した。
【0279】 工程J:1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノ−3−メトキ
シベンジル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン二塩酸塩の調製 実施例1の工程Hに概略された手順を用いて、工程Iからのアルデヒド(85
9mg、3.56mmol)および実施例1の工程Kからのアミン(塩酸塩)(
800mg、3.24mmol)を還元的にアルキル化することにより表記生成
物を調製した。シリカゲルを通すフラッシュカラムクロマトグラフィー(50%
〜75%アセトンCHCl)により精製し、得られた白色泡状物をその二塩
酸塩に添加して表記生成物を白色粉末(743mg、収率45%)として得た。
FAB ms(m+1)437。 分析結果:C2323ClN・2.0HCl・0.35CHCl
ついての計算値:C、51.97;H、4.80;N、12.98。 実測値:C、52.11;H、4.80;N、12.21。
【0280】 実施例7 1−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−4−[1−(4−シアノ−3−
メトキシベンジル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン二塩酸塩 1−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−2−ピペラジノン塩酸塩を、実
施例1の工程F〜Jを用いて3−トリフルオロメトキシアニリンから調製した。
このアミン(1.75g、5.93mmol)を、実施例1の工程Hに概略する
手順を用いて実施例6の工程Iからのアルデヒド(1.57g、6.52mmo
l)に結合させた。シリカゲルを通すフラッシュカラムクロマトグラフィー(6
0%〜100%アセトンCHCl)により精製し、得られた白色泡状物をそ
の二塩酸塩に添加することにより表記生成物を白色粉末(1.957g、収率5
9%)として得た。 FAB ms(m+1)486。 分析結果:C2423・2.0HCl・0.60CHOについ
ての計算値:C、50.64;H、4.46;N、12.30。 実測値:C、50.69;H、4.52;N、12.13。
【0281】 実施例8 4−[((1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリル)メチル)アミノ
]ベンゾフェノン塩酸塩 実施例1の工程Kに概略される手順を用いて、実施例1の工程Eからのアルデ
ヒド(124mg、0.588mmol)および4−アミノベンゾフェノン(1
16mg、0.588mmol)を還元的にアルキル化することにより表記生成
物を調製した。シリカゲルを通すフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%〜
6% MeOH/CHCl)により精製し、塩酸塩に転化することにより表
記生成物を白色固形物(126mg、収率50%)として得た。 FAB ms(m+1)393.11。 分析結果:C2520O・1.40HCl・0.40HOについての計
算値:C、66.62;H、4.96;N、12.43。 実測値:C、66.73;H、4.94;N、12.46。
【0282】 実施例9 N−{1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルメチル}
−4(R)−ベンジロキシ−2(S)−{N’−アセチル−N’−3−クロロベ
ンジル}アミノメチルピロリジン 工程A:4(R)−ヒドロキシプロリンメチルエステル メタノール(500ml)中に4(R)−ヒドロキシプロリン(35.12g
、267.8mmol)を含む懸濁液を、気体塩酸で飽和させた。得られた溶液
を16時間放置し、溶媒を減圧下に蒸発させて表記化合物を白色固形物として得
た。 H NMR CDOD δ4.60(2H,m)、3.86(3H,s)、
3.48(1H,dd,J=3.6および12.0Hz)、3.23(1H,d
,J=12.0Hz)、2.43(1H,m)および2.21(1H,m)pp
m。
【0283】 工程B:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−ヒドロキシプロリンメチル
エステル CHCl(500ml)中に4(R)−ヒドロキシプロリンメチルエステ
ル(53.5g、268mmol)およびトリメチルアミン(75ml、540
mmol)を含む溶液に、CHCl(75ml)中にジ−t−ブチルジカー
ボネート(58.48、268mmol)を含む溶液を添加した。得られた混合
物を室温で48時間攪拌した。溶液を、10%クエン酸水溶液、飽和NaHCO 溶液で粗い、乾燥(NaSO)し、溶媒を減圧下に蒸発させた。表記化合
物を黄色油状物として得、それをさらに精製することなく次の工程に用いた。 H NMR CDOD δ4.40〜4.30(2H,m)、3.75(3
H,m)、3.60〜3.40(2H,m)、2.30(1H,m)、2.05
(1H,m)および1.55〜1.40(9H,m)ppm。
【0284】 工程C:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチルジメチルシリロ
キシプロリンメチルエステル CHCl(536ml)中にN−t−ブトキシカルボニル−4(R)−ヒ
ドロキシプロリンメチルエステル(65.87g、268mmol)およびトリ
メチルアミン(41ml、294mmol)を含む溶液に、CHCl(86
ml)中にt−ブチルジメチルシリルクロライド(42.49g、282mmo
l)を含む溶液を添加した。得られた混合物を室温で16時間攪拌した。溶液を
10%クエン酸水溶液、飽和NaHCO水溶液で洗い、乾燥(NaSO
し、溶媒を減圧下に蒸発させた。表記化合物を黄色油状物として得、さらに精製
することなく次の工程に用いた。 H NMR CDOD δ4.60〜4.40(2H,m)、3.75(3
H,m)、3.60〜3.20(2H,m)、2.30〜1.90(2H,m)
、1.45〜1.40(9H,m)、0.90〜0.85(9H,m)、0.1
0〜0.00(6H,m)ppm。
【0285】 工程D:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチルジメチルシリロ
キシ−2(S)−ヒドロキシメチルピロリジン THF(150ml)中にN−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチ
ルジメチル−シリロキシプロリンメチルエステル(86.65g、241mmo
l)を含む溶液を、アルゴン雰囲気下に、水素化リチウムアルミニウム(THF
中の1M溶液247ml、247mmol)の溶液に、温度が12℃を超えない
ようにして90分間かかって添加した。攪拌を50分間続け、次にEtOAc(
500ml)を注意深く添加し、続いて硫酸ナトリウム十水和物(34g)を添
加し、得られた混合物を室温で16時間攪拌した。無水NaSO(34g)
を添加し、混合物をさらに30分間攪拌し、次に濾過した。固形物をEtOAc
(800ml)で洗い、濾液を併せ、溶媒を減圧下に蒸発させた。表記化合物を
無色油状物として得、さらに精製することなく次の工程で用いた。
【0286】 工程E:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチルジメチルシリロ
キシ−2(S)−メタンスルホニロキシメチルピロリジン CHCl(1L)中にN−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチ
ルジメチルシリロキシ−2(S)−ヒドロキシメチルピロリジン(50.0g、
150.8mmol)およびトリエチルアミン(42.0ml、300mmol
)を含む溶液に、メタンスルホニルクロライド(12.4ml、160mmol
)を5分間かかって添加し、1時間攪拌した。溶媒を減圧下に蒸発させ、EtO
Ac(800ml)で希釈し、クエン酸水溶液およびNaHCOで順次洗った
。有機抽出液を乾燥(NaSO)し、減圧下に蒸発し、残さをクロマトグラ
フィー(SiO、ヘキサン中の15%EtOAc)により精製した。表記化合
物を淡黄色固形物として得た。 FAB マススペクトル、m/z=410(M+1)。 H NMR CDCl δ4.60〜4.00(4H,m)、3.60〜3
.30(2H,m)、2.98(3H,s)、2.05〜2.00(2H,m)
、1.48〜1.42(9H,m)、0.90〜0.80(9H,m)、0.1
0〜0.00(6H,m)ppm。
【0287】 工程F:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチルジメチルシリロ
キシ−2(S)−アジドメチルピロリジンの調製 安全スクリーンで保護されたフラスコ中、トルエン(250ml)中にN−t
−ブトキシカルボニル−4(S)−t−ブチルジメチルシリロキシ−2(S)−
メタン−スルホニロキシメチルピロリジン(10.40g、25.39mmol
)およびテトラブチルアンモニウムアジド(8.18g、28.7mmol)を
含む溶液を80℃で5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、EtOAc(2
50ml)で希釈し、水およびブラインで洗い、乾燥(NaSO)した。溶
媒を減圧下に蒸発させて表記化合物を黄色油状物として得、それをさらに精製す
ることなく次の工程で用いた。 H NMR CDCl δ4.60〜3.20(6H,m)、2.05〜1
.90(2H,m)、1.47(9H,s)、0.87(9H,s)および0.
10〜0.00(6H,m)ppm。
【0288】 工程G:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチルジメチルシリロ
キシ−2(S)−アミノメチルピロリジンの調製 EtOAc(120ml)中にN−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−
ブチルジメチルシリロキシ−2(S)−アジドメチルピロリジン(9.06g、
25.39mmol)を含む溶液をアルゴン置換し、炭素上10%パラジウム(
1.05g)を添加した。フラスコを減圧し、水素雰囲気(49psi)下に1
6時間攪拌した。水素をアルゴンで置き換え、触媒を濾過除去し、溶媒を減圧下
に蒸発させた。残さをクロマトグラフィー(SiO、アセトニトリル中2.5
〜5%飽和NHOH、グラジエント溶離)に付して表記化合物を油状物として
得た。 H NMR(CDCl,400MHz)δ4.40〜2.60(6H,s)
、2.05〜1.80(2H,m)、1.46(9H,s)、1.36(2H,
s)、0.87(9H,s)、0.10〜0.00(6H,m)ppm。
【0289】 工程H:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチルジメチルシリロ
キシ−2(S)−{N’−3−クロロベンジル}アミノメチルピロリジンの調製
メタノール(150ml)中に3−クロロベンザルデヒド(1.2ml、10
.6mmol)、粉砕した3A分子ふるい(9.5g)および工程Gからのアミ
ン(3.50g、10.6mmol)を含むスラリーに、室温でシアノホウ水素
化ナトリウム(THF中の1M溶液11.0ml、11.0mmol)を添加し
た。氷酢酸(0.68ml、12mmol)の添加によりpHを7に調節し、反
応液を16時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧下に蒸発させた。残さを
EtOAcと飽和NaHCO溶液とに分け、有機抽出液をブラインで洗い、乾
燥(NaSO)し、溶媒を減圧下に蒸発させた。残さをクロマトグラフィー
(SiO、CHCl中の2.5%MeOH)により精製して表記化合物を
油状物として得た。 H NMR(CDCl,400MHz)δ7.40〜7.10(4H,m)
、4.36(1H,s)、4.15〜3.90(2H,m)、3.90〜3.3
0(2H,m)、2.85〜2.60(2H,m)、2.05〜1.90(2H
,m)、1.44(9H,s)、0.87(9H,s)および0.06(6H,
m)ppm。
【0290】 工程I:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチルジメチルシリロ
キシ−2(S)−{N’−3−クロロベンジル−N’−アセチル}アミノメチル
ピロリジンの調製 CHCl(85ml)およびトリメチルアミン(2.40ml、17.0
mmol)中にN−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチルジメチルシ
リロキシ−2(S)−{N’−3−クロロベンジル}−アミノメチルピロリジン
(3.80g、8.35mmol)を含む溶液に、0℃で塩化アセチル(0.6
0ml、8.44mmol)を添加した。反応液を室温で1時間攪拌し、水で希
釈し、CHClで抽出した。抽出液をブラインで洗い、乾燥(NaSO )し、溶媒を減圧下に蒸発させた。残さをクロマトグラフィー(SiO、CH Cl中の10〜25%EtOAc、グラジエント溶離)により精製した。 H NMR(CDCl,400MHz)δ7.40〜7.00(4H,m)
、5.10〜3.00(8H,m)、2.20〜1.70(5H,m)、1.5
0〜1.30(9H,m)、0.87(9H,s)および0.06(6H,m)
ppm。
【0291】 工程J:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−ヒドロキシ−2(S)−{
N’−3−クロロベンジル−N’−アセチル}アミノメチルピロリジンの調製 THF(80ml)中にN−t−ブトキシカルボニル−4(R)−t−ブチル
−ジメチルシリロキシ−2(S)−{N’−3−クロロベンジル−N’−アセチ
ル}アミノメチルピロリジン(4.02g、8.09mmol)を含む溶液に、
0℃でテトラブチルアンモニウムフルオライド(THF中の1M溶液9.00m
l、9.00mmol)を添加した。反応液を0℃で1時間攪拌し、次に室温で
30分間攪拌した。反応液を飽和NaCl溶液(50ml)の添加によりクエ
ンチし、EtOAcで希釈した。有機抽出液をブラインで洗い、乾燥(Na
)し、溶媒を減圧下に蒸発させた。残さをクロマトグラフィー(SiO
CHCl中の3〜5%MeOH、グラジエント溶離)により精製して表記化
合物を泡状物として得た。 H NMR(CDCl,400MHz)δ7.40〜7.00(4H,m)
、5.00〜4.00(4H,m)、4.00〜3.10(4H,m)、2.3
0〜1.60(5H,m)および1.50〜1.30(9H,m)ppm。
【0292】 工程K:N−t−ブトキシカルボニル−4(R)−ベンジロキロキシ−2(S
)−{N’−アセチル−N’−3−クロロベンジル}アミノメチルピロリジン DMF(9ml)中にN−t−ブトキシカルボニル−4(S)−ヒドロキシ−
2(S)−{N’−アセチル−N’−3−クロロベンジル}アミノメチルピロリ
ジン(701mg、1.83mmol)を含む溶液に、0℃で水素化ナトリウム
(鉱油中60%分散液110mg、2.75mmol)を添加した。15分後、
臭化ベンジル(0.435ml、3.66mmol)を添加し、反応液を室温で
16時間攪拌した。反応液を飽和NaHCO溶液(2ml)でクエンチし、酢
酸エチルで抽出した。有機抽出液をブラインで洗い、乾燥(NaSO)し、
溶媒を減圧下に蒸発させた。残さをクロマトグラフィー(SiO、CHCl 中の25〜50%EtOAc、グラジエント溶離)により精製して表記化合物
を泡状物として得た。
【0293】 工程L:4(S)−ベンジロキシ−2(S)−{N’−アセチル−N’−3−
クロロベンジル}アミノメチルピロリジン塩酸塩 EtOAc(25ml)中に工程Kからの生成物(0.834g、1.76m
mol)を含む溶液を、0℃で気体塩化水素で飽和させた。得られた溶液を室温
で30分間放置した。溶媒を減圧下に蒸発させて表記化合物を白色固形物として
得た。
【0294】 工程M:1H−イミダゾール−4−酢酸メチルエステル塩酸塩の調製 メタノール(100ml)中に1H−イミダゾール−4−酢酸塩酸塩(4.0
0g、24.6mmol)を含む溶液を気体塩化水素で飽和させた。得られた溶
液を室温(RT)で18時間放置した。溶媒を減圧下に蒸発させて表記化合物を
白色固形物として得た。 H NMR(CDCl,400MHz)δ8.85(1H,s)、7.45
(1H,s)、3.89(2H,s)および3.75(3H,s)ppm。
【0295】 工程N:1−(トリフェニルメチル)−1H−イミダゾール−4−イル酢酸メ
チルエステルの調製 ジメチルホルムアミド(DMF)(115ml)中に工程Mからの生成物(2
4.85g、0.141mol)を含む溶液に、トリエチルアミン(57.2m
l、0.412mol)および臭化トリフェニルメチル(55.3g、0.17
1mol)を添加し、懸濁液を24時間攪拌した。この時間後、反応混合物を酢
酸エチル(EtOAc)(1L)および水(350ml)で希釈した。有機相を
飽和NaHCO水溶液(350ml)で洗い、乾燥(NaSO)し、減圧
下に蒸発させた。残さをフラッシュクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン中
の0〜100%酢酸エチル、グラジエント溶離)により精製して表記化合物を白
色固形物として得た。 H NMR(CDCl,400MHz)δ7.35(1H,s)、7.31
(9H,m)、7.22(6H,m)、6.76(1H,s)、3.68(3H
,s)および3.60(2H,s)ppm。
【0296】 工程O:[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イル]酢
酸メチルエステルの調製 アセトニトリル(70ml)中に工程Nからの生成物(8.00g、20.9
mmol)を含む溶液に、ブロモ−p−トルニトリル(4.10g、20.92
mmol)を添加し、55℃で3時間加熱した。この時間後、反応液を室温まで
冷却し、得られたイミダゾリウム塩(白色沈殿物)を濾過により集めた。濾液を
55℃で18時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下に蒸発させた
。残さにEtOAc(70ml)を添加し、得られた白色沈殿を濾過により集め
た。沈殿したイミダゾリウム塩を併せ、メタノール(100ml)中に懸濁させ
、30分間加熱還流した。この時間後、溶媒を減圧下に除去し、得られた残さを
EtOAc(75ml)中に懸濁させ、固形物を濾過により単離し、洗った(E
tOAc)。固形物を飽和NaHCO水溶液(300ml)およびCHCl (300ml)で処理し、室温で2時間攪拌した。有機層を分離し、乾燥(N
SO)し、減圧下に蒸発させて表記化合物を白色固形物として得た。 H NMR(CDCl,400MHz)δ7.65(1H,d,J=8Hz
)、7.53(1H,s)、7.15(1H,d,J=8Hz)、7.04(1
H,s)、5.24(2H,s)、3.62(3H,s)および3.45(2H
,s)ppm。
【0297】 工程p:(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イル)エ
タノールの調製 メタノール(20ml)中に工程Oからのエステル(1.50g、5.88m
mol)を含む溶液に、0℃でホウ水素化ナトリウム(1.0g、26.3mm
ol)を5分かけて少しずつ添加した。反応液を0℃で1時間攪拌し、次に室温
でさらに1時間攪拌した。反応液を飽和NaCl溶液の添加によりクエンチし
、メタノールを減圧下に蒸発させた。残さをEtOAcと飽和NaHCO溶液
とに分け、有機抽出物を乾燥(NaSO)し、減圧下に蒸発させた。残さを
クロマトグラフィー(SiO、塩化メチレン中の4〜10%メタノール、グラ
ジエント溶離)により精製して表記化合物を固形物として得た。 H NMR CDCl δ7.64(2H,d,J=8.2Hz)、7.5
7(1H,s)、7.11(2H,d,J=8.2Hz)、6.97(1H,s
)、5.23(2H,s)、3.79(2H,t,J=6.2Hz)および2.
66(2H,t,J=6.2Hz)ppm。
【0298】 工程Q:1−(4−シアノベンジル)−イミダゾール−5−イル−エチルメタ
ンスルホネート 塩化メチレン(6.0ml)中に(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミ
ダゾール−5−イル)−エタノール(0.500g、2.20mmol)を含む
溶液を、0℃でHunig塩基(0.460ml、2.64mmol)および塩
化メタンスルホニル(0.204ml、2.64mmol)で処理した。2時間
後、反応液を飽和NaHCO溶液(50ml)の添加によりクエンチし、混合
物を塩化メチレン(50ml)で抽出し、乾燥(NaSO)し、溶媒を減圧
下に蒸発させた。表記化合物を、さらに精製することなく用いた。 H NMR CDCl δ7.69(1H,s)、7.66(2H,d,J
=8.2Hz)、7.15(2H,d,J=8.2Hz)、7.04(1H,s
)、5.24(2H,s)、4.31(2H,t,J=6.7Hz)、2.96
(3H,s)および2.88(2H,t,J=6.6Hz)ppm。
【0299】 工程R:N{1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルエ
チル}−4(R)−ベンジロキシオキシ−2(S)−{N’−アセチル−N’−
3−クロロベンジル}−アミノメチルピロリジン DMF(1.5ml)中に4(R)−ベンジロキシ−2(S)−{N’−アセ
チル−N’−3−クロロベンジル−アミノメチル}ピロリジン(199mg、0
.486mmol)、工程Qからのメチレート(140mg、0.458mmo
l)、炭酸カリウム(165mg、1.19mmol)およびヨー化ナトリウム
(289mg、1.93mmol)を含む混合物を55℃で16時間加熱した。
冷却した混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO溶液およびブラインで洗い
、乾燥(NaSO)し、溶媒を減圧下に蒸発させた。残さを分取HPLC(
C−18、水/0.1%TFA含有アセトニトリル95:5〜5:95、グラジ
エント溶離)。表記化合物を、凍結乾燥後に白色固形物として得た。 分析結果: C3436Cl 3.00TFA、0.85HOについての計算値
:C、51.14;H、4.37;N、7.45。 実測値:C、51.15;H、4.42;N、6.86。 FAB HRMS C3437Clについて計算された正確な質量 582.263579(NH)。 実測値: 582.263900。
【0300】 実施例10 生体外阻害 トランスフェラーゼアッセイ。プレニルタンパクトランスフェラーゼ活性アッ
セイは、特記しない限り30℃で行う。典型的な反応は、(最終的体積50μL
として):[H]ファルネシル二リン酸または[H]ゲラニルゲラニル二リ
ン酸、Rasタンパク、50mM HEPES、pH7.5、5mM MgCl 、5mM ジチオスレイトール、10μM ZnCl、0.1%ポリエチレ
ングリコール(PEG)(分子量15,000〜20,000)およびイソプレ
ニルタンパクトランスフェラーゼを含む。10mMグリセロールリン酸または5
mM ATPのような調製アニオンもアッセイ媒体に添加してよい。アッセイで
用いるFPTaseは、Omer,C.A.、Kral,A.M.、Diehl
,R.E.、Prendergast,G.C.、Powers,S.、All
en,C.M.、Gibbs,J.B.およびKohl,N.E.著、(199
3年)Biochemistry第32巻:5167頁〜5176頁に記載のよ
うな組換え発現により調製される。アッセイで用いられるゲラニルゲラニルタン
パクトランスフェラーゼI型は、ここに参考として取り込まれる米国特許No.
5,470,832に記載のように調製される。酵素の不存在下にアッセイ混合
物を熱的に予備平衡させた後、イソプレニルタンパクトランスフェラーゼの添加
により反応を開始し、エタノール中1M HCl(1mL)の添加により間欠的
(典型的に15分毎)に停止させる。クエンチされた反応液を15分間放置する
(沈殿プロセスの完了のため)。100%エタノール2mLの添加後、反応液を
Whatman GF/Cフィルターを通して減圧濾過する。フィルターを10
0%エタノールの2mLで4回洗い、シンチレーション液(10mL)と混合し
、次に、Beckman LS3801シンチレーションカウンターにおいてカ
ウントする。
【0301】 阻害研究のために、阻害剤を100%ジメチルスルホキシド中の濃厚溶液とし
て調製し、次に酵素アッセイ混合物中に20倍希釈する以外は、前述のようにア
ッセイを行う。阻害剤のIC50の決定のための基質濃度を以下に示す:FTa
se、650nM Ras−CVLS(配列番号:2)、100nM ファルネ
シル二リン酸、GGPTase−I、500nM Ras−CAIL((配列番
号:3)、100nM ゲラニルゲラニルニリン酸。
【0302】 実施例11 修正生体外GGTase阻害アッセイ 修正ゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼ阻害アッセイを室温で行う
。典型的反応は、(最終的体積を50μLとして):[H]ゲラニルゲラニル
ニリン酸、ビオチニル化Rasペプチド、50mM HEPES、pH7.5、
調整アニオン(例えば、10mM グリセロリン酸または5mM ATP)、7
mM MgCl、10μM ZnCl、0.1%PEG(分子量15,00
0〜20,000)、2mM ジチオスレイトール、およびゲラニルゲラニルタ
ンパクトランスフェラーゼI型(GGTase−I)を含む。アッセイで用いら
れるGGTase−I型酵素は、参考として取り込まれる米国特許No.5,4
70,832に記載のように調製される。RasペプチドはK4B−Rasタン
パクから誘導され、以下の配列を有する:ビオチニル−GKKKKKKSKTK
CVIM(1本アミノ酸コード)(配列番号:13)。反応はGGTaseの添
加により開始し、50mM EDTAおよび0.5%BSAを含む、pH4の0
.2Mリン酸ナトリウム中にストレプトアビジンSPAビーズ(Scintil
lation Proximity Assay beads、Amersha
m製)を含む3mg/mL懸濁液200μLの添加により間欠的(典型的に15
分毎)に停止する。クエンチされた反応液を2時間放置してから、Packar
d TopCountシンチレーションカウンターで分析した。
【0303】 阻害研究のために、阻害剤を100%ジメチルスルホキシド中の濃厚溶液とし
て調製し、次に酵素アッセイ混合物中に25倍希釈する以外は、前述のようにア
ッセイを行う。遅延結合阻害剤を用いた阻害研究のために、GGTaseおよび
阻害剤を1時間予備インキュベートし、J.F.Morrison、C.T.W
alsh著、Adv.Enzymol & Related Areas Mo
l.Biol.、第61巻 201頁〜301頁(1988年)に記載の方法に
従って、ペプチド基質を添加することにより反応を開始する。IC50はK
度に近いRasペプチドを用いて決められる。阻害剤のIC50を決めるための
酵素および基質濃度は:75pM GGTase−I、1.6μM Rasペプ
チド、100nMゲラニルゲラニル二リン酸である。
【0304】 また、GGPTase−Iの阻害のための酵素学的K値は、I.H.Seg
el(「Enzyme Kinetics」、342頁〜345頁;Wiley
およびSons、New York、N.Y.(1975年)およびそこに引用
の参考文献)に記載の方法を用いて決めることができる。
【0305】 実施例13 細胞系生体外rasプレニル化アッセイ このアッセイで用いられる細胞系は、ウイルスH−rasにより形質転換され
るRat1またはNIH3T3細胞;v−H−rasのC−末端超可変領域がN
−ras遺伝子からの対応領域で置換されたN−rasキメラ遺伝子;またはR
as−CVLL(配列番号:1)、すなわちC−末端エキソンがセリンの代わり
にロイシンをコード化し、それによりコード化タンパクがGGTase−Iによ
るゲラニルゲラニル化のための基質にされるウイルス−H−ras変異種からな
る。アッセイは、ヒトH−ras、N−rasまたはK4B−rasで形質転換
した細胞系を用いて行うこともできる。アッセイは、本質的にDeClue,J
.E.ら著、Cancer Research 第51巻:712頁〜717頁
(1991年)に記載のように行われる。50〜75%融合性の10cmシャー
レ中の細胞を試験化合物で処理する(溶媒、メタノールまたはジメチルスルホキ
シドの最終的濃度は0.1%)。37℃で4時間後、細胞を、10%正規DME
M、2%ウシ胎児血清、400μCi[35S]メチオニン(1000Ci/m
mol)および試験化合物を加えた3mlのメチオニン非含有DMEM中で標識
化する。イソプレノイド生合成経路において速度制限工程を阻害することにより
細胞内でのRasプロセッシングを阻害する化合物であるロバスタチンで処理(
Hancock,J.F.ら著、Cell、第57巻:1167頁(1989年
);DeClue,J.E.ら著、Cancer Res、第51巻:712頁
(1991年);Sinensky,M.ら著、J.Biol.Chem、第2
65巻:19937頁(1990年))された細胞は、このアッセイにおいて陽
性コントロールとして作用する。さらに20時間後、細胞を1mlの溶解緩衝液
(1% NP40/20mM HEPES、pH7.5/5mM MgCl
1mM DTT/10mg/ml アプロチニン/2mg/ml ロイペプチン
/2mg/ml アンチパイン/0.5mM PMSF)に溶解し、溶解物を1
00,000×gで45分間遠心分離することにより取り除く。また、標識化媒
体の添加から4時間後、媒体を除去し、細胞を洗い、同じまたは異なる試験化合
物を含む媒体3mlを添加する。さらに16時間のインキュベーション後、前述
のように溶解を行う。同数の酸沈殿性カウントを含む溶解物をIP緩衝液(DT
Tを欠く溶解緩衝液)で1mlにし、ras特異的モノクローナル抗体Y13〜
259(Furth,M.E.ら著、J.Virol.第43巻:294〜30
4頁(1982年))を用いて免疫沈澱させる。4℃で2時間抗体をインキュベ
ーションしてから、ウサギ抗ラットIgGで被覆したタンパクA−セファローズ
の25%懸濁液200μlを45分間で添加する。免疫沈澱物を、SDS−PA
GEサンプル緩衝液中で沸騰させ13%アクリルアミドゲルを賦与したIP緩衝
液(20nM HEPES、pH7.5/1mM EDTA/1% Trito
n X−100.0.5%デオキシコレート/0.1%/SDS/0.1M N
aCl)で4回洗う。染料の先端が底部に到達すると、ゲルを固定し、Enli
ghteningに浸漬し、乾燥し、放射線写真を撮る。プレニル化および非プ
レニル化Rasタンパクに対応するバンドの強さを比較して、タンパクへのプレ
ニルの転移の阻害%を決める。
【0306】 実施例14 SEAPリポータープラスミドpDSE100の組み立て SEAPリポータープラスミドであるpDSE100を、SEAPコード配列
を含む制限フラグメントをプラスミドpCMV−RE−AKIに結合することに
より組み立てた。SEAP遺伝子は、プラスミドpSEAP2−Basic(C
lontech,パロ・アルト、カリフォルニア州)から誘導される。プラスミ
ドpCMV−RE−AKIはDeborah Jones(Merck)により
組み立てられ、サイトメガロウイルス早期プロモーターから誘導された「CAT
−TATA」配列の上流でクローニングされた「染色対称反応要素」の5連続コ
ピーを含む。
【0307】 プラスミドpDSE100を以下のように組み立てた。SEAPコード配列を
コード化する制限フラグメントを、制限酵素EcoR1およびHpaIを用いて
、プラスミドpSEAP2−Basicから切り出した。線状DNAフラグメン
トの端部をE.coliDNAポリメラーゼIのKlenowフラグメントで満
たした。SEAP遺伝子を含む「ブラント端」DNAを、アガロースゲル中の消
化物を電気泳動し、1694塩基対フラグメントを切り出すことにより単離した
。ベクタープラスミドpCMV−RE−AKIを、制限酵素Bgl−IIを用い
て線状化し、端部をKlenowDNAポリメラーゼIで満たした。SEAP
DNAは、pCMV−RE−AKIベクター中に結合されたブラント端部であり
、結合産物をDH5−αE.coli細胞(Gibco−BRL)中に形質転換
した。形質転換物を、適当な挿入物についてスクリーニングし、制限フラグメン
ト配向について遺伝子地図を作成した。適当に配向された再組換え構造物を、ク
ローニング結合部を超えて配列させて、正しい配列を確認した。得られたプラス
ミドは、DSEおよびCAT−TATAプロモーター要素の下流かつBGHpo
ly−A配列の上流であるSEAPコード配列を含む。
【0308】 SEAPリポータープラスミドpDSE101の別の組み立て SEAPリポータープラスミドであるpDSE101も、SEAPコード配列
を含む制限酵素をプラスミドpCMV−RE−AKIに結合することにより組み
立てる。SEAP遺伝子をプラスミドpGEM7zf(−)/SEAPから誘導
する。
【0309】 プラスミドpDSE101を次のように組み立てた:SEAP遺伝子コード配
列の一部を含む制限フラグメントを、制限酵素ApaIおよびKpnIを用いて
プラスミドpGEM7zf(−)/SEAPから切り出した。線状DNAフラグ
メントの端部を、E.coliDNAポリメラーゼIのKlenowフラグメン
トで押し戻した。截形SEAP遺伝子を含む「ブラント端」DNAを、アガロー
スゲル中の消化物を電気泳動し、1910塩基対フラグメントを切り出すことに
より単離した。この1910塩基対フラグメントを、BgI−IIで切断された
プラスミドpCMV−RE−AKI中に結合し、E.coliKlenowフラ
グメントDNAポリメラーゼで満たした。再組換えプラスミドを、挿入部配向に
ついてスクリーニングし、結合部を介して配列させた。プラスミドpCMV−R
E−AKIはプラスミドpCMVIE−AKI−DHFR(Whang,Y.、
Silberklang,M.、Morgan,A.、Munshi,S.、L
enny,A.B.、Ellis,R.W.、およびKieff,E.著(19
87年)J.Virol.、第61巻、1796頁〜1807頁)から、DHF
Rおよびネオマイシンマーカーを含むEcoRIフラグメントを除去することに
より誘導される。fosプロモーター結成反応要素の5つのコピーを、既述(J
ones,R.E.、Defeo−Jones,D.、McAvoy,E.M.
、Vuocolo,G.A.、Wegrzyn,R.J.、Haskell,K
.M.およびOliff,A.著(1991年)Oncogene、第6巻、7
45頁〜751頁)のように挿入してプラスミドpCMV−RE−AKIを形成
した。
【0310】 プラスミドpGEM7zf(−)/SEAPを以下のようにして組み立てた。
SEAP遺伝子を、以下のオリゴ体を用いてヒト胎盤cDNAライブラリー(C
lontech製)からの2つのセグメントにPCRした。
【0311】
【化79】 N−末端オリゴ体(配列番号:4および配列番号:5)を用いて、端部にEc
oRIおよびHpaI制限部位を含む1560bp N−末端PCR産物を生成
した。アンチセンスN−末端オリゴ体(配列番号:5)は、HpaI部位に沿っ
てSEAP遺伝子内に内側翻訳ストップコドンを導入する。C−末端オリゴ体(
配列番号:6および配列番号:7)を用いて、HpaIおよびHindIII制
限部位を含む412bp C−末端PCR産物を増幅した。センス鎖C−末端オ
リゴ体(配列番号:6)はHpaI部位のみならず内側ストップコドンを導入す
る。次に、N−末端アンプリコンをEcoRIおよびHpaIで消化すると共に
、C−末端アンプリコンをHpaIおよびHindIIIで消化した。SEAP
遺伝子の各端部を含む2つのフラグメントを、アガロースゲル中の消化物を電気
泳動し、1560および412塩基対フラグメントを単離することにより単離し
た。これらの2つのフラグメントを、次に、EcoRIおよびHindIIIで
制限消化され、アガロースゲル中に単離されたベクターpGEM7zf(−)(
Promega製)中に共結合した。得られたクローンpGEM7zf(−)/
SEAPは、アミノ酸からのSEAP遺伝子のためのコード配列を含む。
【0312】 構成的に発現しているSEAPプラスミドpCMV−SEAP−Aの組み立て
SEAPタンパクを構成的に発現している発現プラスミドを、サイトメガロウ
イルス(CMV)IE−1プロモーターの下流の截形SEAP遺伝子をコード化
する配列を置くことにより形成した。発現プラスミドは、ウシ成長ホルモン遺伝
子3’〜SEAP遺伝子の3’非翻訳領域と共にCMVイントロンA領域5’〜
SEAP遺伝子も含む。
【0313】 CMV早期プロモーターを含むプラスミドpCMVIE−AKI−DHFR(
Whang,Y.、Silberklang,M.、Morgan,A.、Mu
nshi,S.、Lenny,A.B.、Ellis,R.W.、およびKie
ff,E.著(1987年)J.Virol.、第61巻:1796頁〜180
7頁)を、2つのフラグメントを生じるEcoRIで切断した。ベクターフラグ
メントを、アガロースゲル電気泳動により単離し、再結合した。得られたプラス
ミドをpCMV−AKIと呼ぶ。次に、サイトメガロウイルスイントロンAヌク
レオチド配列を、pCMV−AKI中のCMV−IEIプロモーターの下流に挿
入した。イントロンA配列を、ゲノムクローンバンクから単離し、pBR322
中にサブクローニングしてプラスミドp16T−286を生じた。イントロンA
配列を、ヌクレオチド1856で変異させて(Chapman,B.S.、Th
ayer,R.M.、Vincent,K.A.およびHaigwood,N.
L.著、Nuc.Acids Res.第19巻、3979頁〜3986頁に記
載のようなヌクレオチド番号付け)、部位誘導変異を用いてSacI制限部位を
除去した。変異されたイントロンA配列は、以下のオリゴ体を用いてプラスミド
p16T−287からPCRに付した。
【0314】
【化80】 これら2つのオリゴ体は、センスオリゴ体により組み込まれたSacI部位お
よびアンチセンスオリゴ体により組み込まれたBgl−IIフラグメントを有す
る991塩基対フラグメントを発生させる。PCRフラグメントをSacIおよ
びBgl−IIで整え、アガロースゲル上で単離する。ベクターpCMV−AK
Iを、SacIおよびBgl−IIで切断し、アガロースゲル電気泳動でより大
きなベクターフラグメントを単離する。2つのゲル単離フラグメントを、それぞ
れSacIおよびBgl−II部位で結合してプラスミドpCMV−AKI−I
nAを形成する。
【0315】 截形SEAP遺伝子をコード化するDNA配列を、ベクターのBgl−II部
位においてpCMV−AKI−InAプラスミドに挿入する。SEAP遺伝子を
EcoRIおよびHindIIIを用いてプラスミドpGEM7zf(−)/S
EAP(前述)から切り出す。このフラグメントをKlenowDNAポリメラ
ーゼおよび、アガロースゲル電気泳動によりベクターフラグメントから単離され
た1970塩基対フラグメントで満たす。pCMV−AKI−InAベクターを
、Bgl−IIで消化し、端部をKlenowDNAポリメラーゼで満たすこと
により調製する。最終的構造物は、pCMV−AKI−InAベクター中にSE
APフラグメントをブラント端結合することにより生じる。形質転換体を、適当
な挿入体についてスクリーニングし、次に制限フラグメント配向について遺伝子
地図を作成した。適当に配向された再組換え構造物を、クローニング結合部を超
えて配列させて、正しい配列を確認した。得られたプラスミドは、pCMV−S
EAP−A(1998年8月27日にブダペスト条約の元にATCCに寄託され
、ATCCと表される)と呼ばれ、サイトメガロウイルス早期プロモーターIE
−1およびイントロンA配列の下流、かつウシ成長ホルモンpoly−A配列の
上流に修飾SEAP配列を含む。プラスミドは、哺乳動物細胞中に形質移入され
たときに構成的にSEAPを発現する。
【0316】 SEAPプラスミドpCMV−SEAP−Bを構成的に発現する別の構造物 SEAPタンパクを構成的に発現する発現プラスミドは、サイトメガロウイル
ス(CMV)IEー1プロモーターの下流、かつウシ成長ホルモン遺伝子の3’
非翻訳領域の上流に截形SEAP遺伝子をコード化する配列を置くことにより形
成することができる。
【0317】 CMV早期プロモーターおよびウシ成長ホルモンpoly−A配列を含むプラ
スミドpCMVIE−AKI−DHFR(Whang,Y.、Silberkl
ang,M.、Morgan,A.、Munshi,S.、Lenny,A.B
.、Ellis,R.W.、およびKieff,E.著(1987年)J.Vi
rol.、第61巻:1796頁〜1807頁)をEcoRIで切断して2つの
フラグメントを発生させることができる。ベクターフラグメントは、アガロース
電気泳動で単離し再結合させることができる。得られたプラスミドはpCMV−
AKIと呼ばれる。截形SEAP遺伝子をコードするDNA配列を、ベクター中
の独自Bgl−IIにおいてpCMV−AKIプラスド中に挿入することができ
る。SEAP遺伝子が、EcoRIおよびHindIIIを用いてプラスミドp
GEMzf(−)/SEAP(前記)から切り出される。このフラグメントをK
lenowDNAポリメラーゼ、およびアガロースゲル電気泳動によりベクター
フラグメントから単離された1970塩基対フラグメントで満たす。pCMV−
AKIベクターを、Bgl−IIで消化し、端部をKlenowDNAポリメラ
ーゼで満たすことにより調製する。最終的構造物は、ベクター中にSEAPフラ
グメントをブラント端結合し、E.coliDH5α細胞中への結合反応を変質
させることにより生じる。形質転換体を、適当な挿入体についてスクリーニング
し、次に制限フラグメント配向について遺伝子地図を作成した。適当に配向され
た再組換え構造物を、クローニング結合部を超えて配列させて、正しい配列を確
認した。得られたプラスミドは、pCMV−SEAP−Bと呼ばれ、サイトメガ
ロウイルス早期プロモーターIE1の下流、かつウシ成長ホルモンpoly−A
配列の上流に修飾SEAP配列を含む。プラスミドは、哺乳動物細胞中に形質移
入されたときに構成的にSEAPを発現する。
【0318】 ミリスチル化されたウイルスH−ras発現プラスミドpSMS600のクロ
ーニング ウイルス−H−rasを含むDNAフラグメントを、以下のオリゴ体を用いて
、プラスミドHB−11(1997年8月27日にブダペスト条約の元にATC
Cに寄託され、ATCC209,218と表される)からPCRを行うことがで
きる。
【0319】
【化81】
【0320】 ミリスチル化部位を含むv−src遺伝子の最初の15アミノ酸をコード化す
る配列をセンス鎖オリゴ体に組み込む。センス鎖オリゴ体は、5’直後からAT
G開始部位への「Kozak」翻訳開始配列を最適化する。ウイルス−rasC
−末端におけるプレニル化を防止するために、C−末端アンチセンスオリゴ体に
おいてC残基をG残基に置き換えることによりシステイン186がセリンに変異
される。PCRプライマーオリゴ体は、5’末端にXhoI部位および3’末端
にXbaI部位を導入する。XhoIおよびXbaIフラグメントを、XhoI
およびXbaIで切断した哺乳動物発現プラスミドpCI(Promega製)
中に結合することができる。これにより、再組換えmyr−ウイルス−H−ra
s遺伝子がpCIベクターのCMVプロモーターから構成的に転写されているプ
ラスミドpSMS600が得られる。
【0321】 ウイルス−H−ras−CVLL発現プラスミドpSMS601のクローニン
グ アミノ酸CVLLをコード化するC−末端配列を有するウイルス−H−ras
クローンを、以下のオリゴ体を用いるPCRによりプラスミド「HB−11」か
らクローニングすることができる。
【0322】
【化82】
【0323】 センス鎖オリゴ体は、「Kozak」配列を最適化しXhoIを付加する。ア
ンチセンス鎖はセリン189をロイシンに変異させ、XbaIを加える。PCR
フラグメントはXhoIおよびXbaIで調整し、XhoI−XbaI切断ベク
ターpCI(Promega製)中にされる。これにより、変異ウイルス−H−
rasCVLL遺伝子がpCIベクターのCMVプロモーターから構成的に転写
されているプラスミドpSMS601が得られる。
【0324】 細胞−H−ras−Leu61発現プラスミドpSMS620のクローニング
ヒト細胞−H−ras遺伝子を、以下のオリゴヌクレオチドプライマーを用い
てヒト大脳皮質cDNAライブラリー(Clontech製)からPCRするこ
とができる。
【0325】
【化83】
【0326】 プライマーは、c−H−Rasコード化DNAフラグメントを増幅し、最適化
された「Kozak」翻訳開始配列、N−末端におけるEcoRI部位およびC
−末端におけるSal I部位に貢献する。PCR産物の端部をEcoRIおよ
びSal Iで調整した後、c−H−Rasフラグメントを、EcoRI−Sa
l I切断変異誘発ベクターpAlter−1(Promega製)中に結合す
ることができる。グルタミン−61からロイシンへの変異は、製造者のプロトコ
ールおよび以下のオリゴヌクレオチドを用いて達成することができる。
【0327】
【化84】
【0328】 正確なヌクレオチド置換のために選択および配列を行った後、変異したc−H
−ras−Leu61を、EcoRIおよびSal Iを用いて、pAlter
−1ベクターから切除することができ、EcoRIおよびSal Iで消化され
たベクターpCI(Promega製)中に直接結合することができる。新しい
再組換えプラスミドpSMS620は、pCIベクターのCMVプロモーターか
ら構成的にc−H−ras−Leu61を転写する。
【0329】 c−N−ras−Val−12発現プラスミドpSMS630のクローニング
ヒトc−N−ras遺伝子は、以下のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて
ヒト大脳皮質cDNAライブラリー(Clontech製)からPCRすること
ができる。
【0330】
【化85】
【0331】 プライマーは、c−H−Rasコード化DNAフラグメントを増幅し、最適化
された「Kozak」翻訳開始配列、N−末端におけるEcoRI部位およびC
−末端におけるSal I部位に貢献する。PCR産物の端部をEcoRIおよ
びSal Iで調整した後、c−N−Rasフラグメントを、EcoRI−Sa
l I切断変異誘発ベクターpAlter−1(Promega製)中に結合す
ることができる。グリシン−12からバリンへの変異は、製造者のプロトコール
および以下のオリゴヌクレオチドを用いて達成することができる。
【0332】
【化86】
【0333】 正確なヌクレオチド置換のために選択および配列を行った後、変異したc−N
−ras−Val−12を、EcoRIおよびSal Iを用いて、pAlte
r−1ベクターから切除することができ、EcoRIおよびSal Iで消化さ
れたベクターpCI(Promega製)中に直接結合することができる。新し
い再組換えプラスミドpSMS630は、pCIベクターのCMVプロモーター
から構成的にc−N−ras−Val−12を転写する。
【0334】 c−K4B−ras−Val−12発現プラスミドpSMS640のクローニ
ング ヒトc−K4B−ras遺伝子は、以下のオリゴヌクレオチドプライマーを用
いてヒト大脳皮質cDNAライブラリー(Clontech製)からPCRする
ことができる。
【0335】
【化87】
【0336】 プライマーは、c−K4B−Rasコード化DNAフラグメントを増幅し、最
適化された「Kozak」翻訳開始配列、N−末端におけるKpn I部位およ
びC−末端におけるSal I部位に貢献する。PCR産物の端部をKpn I
およびSal Iで調整した後、c−K4B−Rasフラグメントを、Kpn
I−Sal I切断変異誘発ベクターpAlter−1(Promega製)中
に結合することができる。システイン−12からバリンへの変異は、製造者のプ
ロトコールおよび以下のオリゴヌクレオチドを用いて達成することができる。
【0337】
【化88】
【0338】 正確なヌクレオチド置換のために選択および配列を行った後、変異したc−K
4B−ras−Val−12を、Kpn IおよびSal Iを用いて、pAl
ter−1ベクターから切除することができ、Kpn IおよびSal Iで消
化されたベクターpCI(Promega製)中に直接結合することができる。
新しい再組換えプラスミドは、pCIベクターのCMVプロモーターから構成的
にc−K4B−ras−Val−12を転写する。
【0339】 c−K−ras4A−Val−12発現プラスミドpSMS650のクローニ
ング ヒトc−K4A−ras遺伝子は、以下のオリゴヌクレオチドプライマーを用
いてヒト大脳皮質cDNAライブラリー(Clontech製)からPCRする
ことができる。
【0340】
【化89】
【0341】 プライマーは、c−K4A−Rasコード化DNAフラグメントを増幅し、最
適化された「Kozak」翻訳開始配列、N−末端におけるKpn I部位およ
びC−末端におけるSal I部位に貢献する。PCR産物の端部をKpn I
およびSal Iで調整した後、c−K−ras4Aフラグメントを、Kpn
I−Sal I切断変異誘発ベクターpAlter−1(Promega製)中
に結合することができる。システイン−12からバリンへの変異は、製造者のプ
ロトコールおよび以下のオリゴヌクレオチドを用いて達成することができる。
【0342】
【化90】
【0343】 正確なヌクレオチド置換のために選択および配列を行った後、変異したc−K
4A−ras−Val−12を、Kpn IおよびSal Iを用いて、pAl
ter−1から切除することができ、Kpn IおよびSal Iで消化された
ベクターpCI(Promega製)中に直接結合することができる。新しい再
組換えプラスミドpSMS650は、pCIベクターのCMVプロモーターから
構成的にc−K4A−ras−Val−12を転写する。
【0344】 SEAPアッセイ ヒトC33A細胞(ヒト上皮癌−ATTC採取物)を、DMEM+10%ウシ
胎児血清+1X Pen/Strep+1Xグルタミン+1X NEAA中の1
0cm組織媒体プレート中に接種する。細胞を、50〜80%の融合性に達する
まで5%CO雰囲気中にて37℃で成長させる。
【0345】 一時的形質移入を、CaPO法(Sambrook等、1989年)により
行う。すなわち、H−ras、N−ras、K−ras、Myr−rasまたは
H−ras−CVLLのための発現プラスミドを、DSE−SEAPリポーター
構造物と共沈降させる。(細胞にpCMV−SEAPプラスミドを形質移入した
場合、ras発現プラスミドは含まれない。)10cmプレートについて、Ca
Cl−DNA溶液600μlを攪拌下に2×HBS緩衝液600μlに添加し
て、沈降溶液1.2mlを得る(以下の方法を参照)。これを室温で20〜30
分間放置する。沈降形成中、C33A細胞の媒体をDMEM(フェノールレッド
非含有;Gibco cat. No.31053−028)+0.5%木炭片
子ウシ血清+1×(Pen/Strep,グルタミンおよび非必須アミノ酸)に
換える。CaPO−DNA沈降物を細胞に滴下し、プレートを穏やかに振動さ
せて分散させる。DNA取り込みを、5%CO雰囲気下に37℃で5〜6時間
進める。
【0346】 DNAインキュベーション期間に続いて、細胞をPBSで洗い、0.05%ト
リプシン1mlでトリプシン処理する。トリプシン処理した細胞1mlを10m
lのフェノールレッド非含有DMEM+0.2%木炭片子ウシ血清+1×(Pe
n/Strep,グルタミンおよび非必須アミノ酸)中に希釈する。形質移入し
た細胞を、媒体に希釈した薬剤を予め100μl添加しておいた96ウエル微量
プレート(100μl/ウエル)中に入れた。ウエル当りの最終体積は200μ
lであり、半対数段階の範囲において各薬剤濃度を3回繰り返す。
【0347】 細胞および薬剤のインキュベーションは、CO雰囲気下に37℃で36時間
である。インキュベーション期間の最後に、細胞を、顕微鏡で細胞疲労の証拠に
ついて実験する。次に、分泌されたアルカリホスファターゼを含む媒体100μ
lを各ウエルから除去し、微小管列に移して65℃で1時間熱処理して、内因性
アルカリホスファターゼを不活性化する(しかし、熱安定性分泌ホスファターゼ
は不活性化しない)。
【0348】 蛍光試薬CSPD(登録商標)(Tropix,Bedford,Mass.
)を用いて蛍光アッセイによりアルカリホスファターゼについて熱処理媒体をア
ッセイする。媒体50μlをCSPD200μlと併せ、室温で60分間インキ
ュベートする。ML2200マイクロプレート蛍光計(Dynatech製)を
用いてルミネセンスをモニターする。ルミネセンスは、一時的発現タンパクによ
りfosリポーター構造物の活性化水準を反映する。
【0349】 細胞の10cmプレートについてのDNA−CaPO沈降 Ras発現プラスミド(1μg/μl) 10μl DSE−SEAPプラスミド(1μg/μl) 2μl せん断子ウシ胸腺DNA(1μg/μl) 8μl 2MCaCl 74μl dHO 506μl 2X HBS Buffer 280mM NaCl 10mM KCl 1.5mM NaHPO 2HO 12mMデキストロース 50mM HEPES 最終的pH=7.05
【0350】 ルミネセンス緩衝液(26ml) アッセイ緩衝液 20ml Emerald ReagentTM(Tropix製) 2.5ml 100mMホモアルギニン 2.5ml CSPD Reagent(登録商標)(Tropix製) 1.0ml
【0351】 アッセイ緩衝液 0.05M NaCOを0.05M NaHCOに添加してpHを9.
5にする。
【0352】 MgCl中の1mMにする。
【0353】 実施例14 別の発現プラスミド ミリスチル化c−H−ras発現プラスミドpSMS621のクローニング ミリスチル化c−H−ras−Leu−61発現プラスミドを、以下のプライ
マーを用いてプラスミドpSMS620(前記)からPCRによりクローニング
することができる。
【0354】
【化91】 ミリスチル化部位を含むv−src遺伝子の最初の15アミノ酸をコード化す
る配列をセンス鎖オリゴ体に組み込む。センス鎖オリゴ体は、5’直後からAT
G開始部位までの「Kozak」翻訳開始配列も最適化する。v−Ras C−
末端においてプレニル化を防止するために、C−末端アンチセンスオリゴ体にお
いてC残基をG残基に置きかえることにより、システイン186がセリンに変異
する。PCRプライマーオリゴ体は、EcoRI部位を5’末端におよびSal
I部位を3’末端に導入する。EcoRI−Sal Iフラグメントを、Ec
oRIおよびSal Iで切断された哺乳動物発現プラスミドpCI(Prom
ega製)中に結合することができる。これにより、再組換えmyr−c−H−
ras−Ser−186遺伝子が、pCIベクターのCMVプロモーターから構
成的に転写されているプラスミドpSMS621が得られる。
【0355】 c−H−ras−CVLL発現プラスミドpSMS622のクローニング アミノ酸CVLLをコード化しているC−末端配列を有するc−H−rasク
ローンは、以下のオリゴ体を用いてPCRによりプラスミドpSMS620(前
記)からクローニングすることができる。
【化92】
【0356】 センス鎖オリゴは、「Kozak」配列を最適化し、EcoRI部位を付加す
る。アンチセンス鎖は、セリン189をロイシンに変異させ、Sal I部位を
加える。PCRフラグメントはEcoRIおよびSal Iで調整し、EcoR
I−Sal I切断ベクターpCI(Promega製)中に結合することがで
きる。これにより、変異c−H−ras−Leu61−CVLL遺伝子が、pC
IベクターのCMVプロモーターから構成的に転写されているプラスミドpSM
S622が得られる。
【0357】 実施例15 生体内腫瘍成長阻害アッセイ(ヌードマウス) 癌細胞の成長の阻害剤としての生体内効果を、当該分野で良く知られている幾
つかのプロトコールにより特定することができる。そのような生体内効果研究の
例が、N.E.Kohlら著(Nature Medicine,第1巻:79
2〜797(1995年))およびN.E.Kohlら著(Proc.Nat.
Acad.Sci.U.S.A.、第91巻:9141〜9145(1994年
))により記載されている。
【0358】 腫瘍遺伝子により変異されたヒトHa−rasまたはKi−rasで形質転換
されたげっ歯類(DMEM塩1ml中に10細胞/動物)を、0日目に8〜1
2週齢雌ヌードマウス(Harlan製)の左わき腹に皮下注射する。各腫瘍遺
伝子群のマウスを無作為にビヒクル、化合物または組み合わせ処理群に割り当て
る。動物には1日目に皮下投与を開始し、実験継続中毎日投与する。また、ファ
ルネシルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を連続輸液ポンプにより投与するこ
とができる。化合物、化合物組み合わせまたはビヒクルを合計体積0.1mlで
分配する。全てのビヒクル処理動物が直径0.5〜1.0cmの病変を示したと
き、典型的には細胞を注射後11〜15日後に、腫瘍を切除し秤量する。各細胞
群について各処理群における腫瘍の平均重量を計算する。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 MAPKシグナル導入経路、およびfosプロモーター/リポーター構造物の
活性化および分泌されたアルカリホスファターゼ(SEAP)の発現につながる
転写因子Elk1の活性化の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/495 A61K 31/495 4C084 31/496 31/496 4C086 31/5513 31/5513 38/00 A61P 35/00 A61P 35/00 43/00 43/00 C12N 9/10 C12N 9/10 C12Q 1/68 Z 15/09 ZNA G01N 33/15 Z C12Q 1/68 33/50 Z G01N 33/15 C07D 233/64 106 33/50 233/90 // C07D 233/64 106 241/04 233/90 401/06 241/04 401/12 401/06 403/06 401/12 403/14 403/06 A61K 37/02 403/14 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CN,CU,CZ,EE,GE,HR,H U,ID,IL,IS,JP,KG,KR,KZ,LC ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MK,MN, MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,US,UZ ,VN,YU (72)発明者 デフオー−ジヨーンズ,デボラ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 オリフ,アレン・アイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 スターデイバント,ステイーブン・エム アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 2G045 AA26 AA40 BB20 CB01 CB02 DA36 DA78 FB01 4B024 AA11 BA11 BA80 CA02 DA03 EA04 GA11 GA18 HA11 4B050 CC03 CC10 DD11 LL03 4B063 QA01 QA05 QQ08 QQ13 QQ33 QQ43 QQ44 QQ61 QQ95 QR33 QR60 QR62 QR77 QR80 QS24 QS25 QX02 4C063 AA01 AA03 BB03 BB09 CC23 CC34 CC37 CC76 DD03 DD10 DD12 DD23 EE01 4C084 AA18 NA14 ZB262 4C086 AA01 AA02 BC38 BC50 BC56 GA07 GA08 GA12 MA01 MA04 NA14 ZB26

Claims (79)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲ
    ラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化合
    物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなるプレニルタン
    パクトランスフェラーゼを阻害する方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対して12μ
    Mより低い阻害活性(IC50)、および b)細胞中でのMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活
    性(IC50)よりも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras
    依存性活性化に対する阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  2. 【請求項2】 前記化合物が、さらに、 c)細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対して10nMよ
    り低い阻害活性(IC50) を特徴とするものである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 細胞中でのMAPキナーゼのK4B−RasおよびMyr−
    Ras依存性活性化に対する化合物の阻害活性(IC50)を: a)ras遺伝子のための発現プラスミドおよびリポーター遺伝子の産物をコ
    ード化するリポーター構造物のための発現プラスミドを細胞に共形質移入する工
    程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解産
    物を分析する工程 からなるアッセイにより決める請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファター
    ゼである請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記化合物が、さらに、 c)細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対して10nMよ
    り低い阻害活性(IC50)を特徴とし、 細胞中でのMAPキナーゼのK4B−RasおよびMyr−Ras依存性活性
    化に対する化合物の阻害活性(IC50)を前記アッセイにより決める、請求項
    3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 細胞がC33a細胞である請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 細胞がC33a細胞である請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 リポーター遺伝子の発現がMAPキナーゼにより活性化され
    る転写因子により制御される請求項3に記載の方法。
  9. 【請求項9】 分泌されたアルカリホスファターゼをコード化するリポータ
    ー構造物のための発現プラスミドがpDSE101プラスミドである請求項4に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 分泌されたアルカリホスファターゼをコード化するリポー
    ター構造物のための発現プラスミドがpDSE101プラスミドである請求項7
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 K4B−Ras遺伝子のための発現プラスミドがpSMS
    640プラスミドまたはpZip−rasK4Bプラスミドである請求項4に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 Myr−Ras遺伝子のための発現プラスミドがpSMS
    600プラスミドである請求項5に記載の方法。
  13. 【請求項13】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニル
    ゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化
    合物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなるプレニルタ
    ンパクトランスフェラーゼを阻害する方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対して12μ
    Mより低い阻害活性(IC50)、および b)構成的にSEAPタンパクを発現するpCMV−SEAPプラスミドを形
    質移入した細胞中でのSEAPタンパクの発現に対する阻害活性(IC50)よ
    りも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対
    する阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  14. 【請求項14】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニル
    ゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化
    合物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなるプレニルタ
    ンパクトランスフェラーゼを阻害する方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMPAキナーゼのH−ras−CVLL(配列番号:1)依存
    性活性化に対する阻害活性(IC50)よりも2倍以上低いが20000倍以下
    低い細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対する阻害活性(I
    50);および b)構成的にSEAPタンパクを発現するpCMV−SEAPプラスミドを形
    質移入した細胞中でのSEAPタンパクの発現に対する阻害活性(IC50)よ
    りも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのH−ras−CVLL依存性活性
    化に対する阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  15. 【請求項15】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニル
    ゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化
    合物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなるプレニルタ
    ンパクトランスフェラーゼを阻害する方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMPAキナーゼのH−ras−CVLL(配列番号:1)依存
    性活性化に対する阻害活性(IC50)よりも2倍以上低いが20000倍以下
    低い細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対する阻害活性(I
    50);および b)細胞中でのMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活
    性(IC50)よりも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのH−ras−C
    VLL依存性活性化に対する阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  16. 【請求項16】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニル
    ゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化
    合物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなるファルネシ
    ルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラ
    ーゼI型を阻害する方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMPAキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対して12μ
    Mより低い阻害活性(IC50);および b)細胞中でのMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活
    性(IC50)よりも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras
    依存性活性化に対する阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  17. 【請求項17】 前記化合物が、さらに、 c)細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対して10nMよ
    り低い阻害活性(IC50) を特徴とするものである、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 細胞中でのMAPキナーゼのK4B−RasおよびMyr
    −Ras依存性活性化に対する化合物の阻害活性(IC50)を: a)ras遺伝子のための発現プラスミドおよびリポーター遺伝子の産物をコ
    ード化するリポーター構造物のための発現プラスミドを細胞に共形質移入する工
    程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解産
    物を分析する工程 からなるアッセイにより決める請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記化合物が、さらに、 c)細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対して10nMよ
    り低い阻害活性(IC50)を特徴とし、 細胞中でのMAPキナーゼのK4B−RasおよびMyr−Ras依存性活性
    化に対する化合物の阻害活性(IC50)を前記アッセイにより決める、請求項
    18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 細胞がC33a細胞である請求項18に記載の方法。
  22. 【請求項22】 細胞がC33a細胞である請求項19に記載の方法。
  23. 【請求項23】 リポーター遺伝子の発現がMAPキナーゼにより活性化さ
    れる転写因子により制御される請求項19に記載の方法。
  24. 【請求項24】 分泌されたアルカリホスファターゼをコード化するリポー
    ター構造物のための発現プラスミドがpDSE101プラスミドである請求項1
    9に記載の方法。
  25. 【請求項25】 分泌されたアルカリホスファターゼをコード化するリポー
    ター構造物のための発現プラスミドがpDSE101プラスミドである請求項2
    3に記載の方法。
  26. 【請求項26】 K4B−ras遺伝子のための発現プラスミドがpSMS
    640プラスミドまたはpZip−rasK4Bプラスミドである請求項18に
    記載の方法。
  27. 【請求項27】 Myr−ras遺伝子のための発現プラスミドがpSMS
    600プラスミドである請求項18に記載の方法。
  28. 【請求項28】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニル
    ゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化
    合物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなる癌を治療す
    る方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対して12μ
    Mより低い阻害活性(IC50)、および b)細胞中でのMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活
    性(IC50)よりも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras
    依存性活性化に対する阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  29. 【請求項29】 前記化合物が、さらに、 c)細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対して10nMよ
    り低い阻害活性(IC50) を特徴とするものである、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 細胞中でのMAPキナーゼのK4B−RasおよびMyr
    −Ras依存性活性化に対する化合物の阻害活性(IC50)を: a)ras遺伝子のための発現プラスミドおよびリポーター遺伝子の産物をコ
    ード化するリポーター構造物のための発現プラスミドを細胞に共形質移入する工
    程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解産
    物を分析する工程 からなるアッセイにより決める請求項28に記載の方法。
  31. 【請求項31】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記化合物が、さらに、 c)細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対して10nMよ
    り低い阻害活性(IC50)を特徴とする請求項30に記載の方法。
  33. 【請求項33】 細胞がC33a細胞である請求項30に記載の方法。
  34. 【請求項34】 細胞がC33a細胞である請求項31に記載の方法。
  35. 【請求項35】 リポーター遺伝子の発現がMAPキナーゼにより活性化さ
    れる転写因子により制御される請求項30に記載の方法。
  36. 【請求項36】 分泌されたアルカリホスファターゼをコード化するリポー
    ター構造物のための発現プラスミドがpDSE101プラスミドである請求項3
    1に記載の方法。
  37. 【請求項37】 分泌されたアルカリホスファターゼをコード化するリポー
    ター構造物のための発現プラスミドがpDSE101プラスミドである請求項3
    5に記載の方法。
  38. 【請求項38】 K4B−Ras遺伝子のための発現プラスミドがpSMS
    640プラスミドまたはpZip−rasK4Bプラスミドである請求項30に
    記載の方法。
  39. 【請求項39】 Myr−Ras遺伝子のための発現プラスミドがpSMS
    640プラスミドまたはpSMS621プラスミドである請求項30に記載の方
    法。
  40. 【請求項40】 癌が変異したK4B−Ras遺伝子により特徴付けられる
    癌である請求項28に記載の方法。
  41. 【請求項41】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニル
    ゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化
    合物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなる癌を治療す
    る方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対して12μ
    Mより低い阻害活性(IC50)、および b)構成的にSEAPタンパクを発現するpCMV−SEAPプラスミドを形
    質移入した細胞中のSEAPタンパクの発現に対する阻害活性(IC50)より
    も5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対す
    る阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  42. 【請求項42】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニル
    ゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化
    合物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなる、癌を治療
    する方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMPAキナーゼのH−ras−CVLL(配列番号:1)依存
    性活性化に対する阻害活性(IC50)よりも2倍以上低いが20000倍以下
    低い細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対する阻害活性(I
    50);および b)構成的にSEAPタンパクを発現するpCMV−SEAPプラスミドを形
    質移入した細胞中でのSEAPタンパクの発現に対する阻害活性(IC50)よ
    りも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのH−ras−CVLL依存性活性
    化に対する阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  43. 【請求項43】 ファルネシルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニル
    ゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の二重阻害剤である薬学的有効量の化
    合物を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含んでなる、癌を治療
    する方法であって、前記化合物は a)細胞中でのMPAキナーゼのH−ras−CVLL(配列番号:1)依存
    性活性化に対する阻害活性(IC50)よりも2倍以上低いが20000倍以下
    低い細胞中でのMAPキナーゼのH−Ras依存性活性化に対する阻害活性(I
    50);および b)細胞中でのMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活性化に対する阻害活
    性(IC50)よりも5倍以上低い細胞中でのMAPキナーゼのH−ras−C
    VLL依存性活性化に対する阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  44. 【請求項44】 前記化合物が、以下の化合物または薬学的に許容できるそ
    の塩から選択される請求項28に記載の方法: 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−[(3−ピ
    リジル)メトキシエチル)]−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−(ベンジロ
    キシメチル)−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−(ベンジロ
    キシメチル)−4−[7−(2,3−ジヒドロベンゾフロイル)]ピペラジン 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−(ベンズア
    ミド)−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−[2(R)−アミノ−3−メルカプトプロピル]−2(S)−[4−(5
    −ジメチルアミノ−1−ナフタレンスルホンアミド)−1−ブチル]−4−(1
    −ナフトイル)ピペラジン N−[2(S)−(1−(4−ニトロフェニルメチル)−1H−イミダゾール
    −5−イルアセチル)アミノ−3(S)−メチルフェニル]−N−1−ナフチル
    メチル−グリシル−メチオニン N−[2(S)−(1−(4−ニトロフェニルメチル)−1H−イミダゾール
    −5−イルアセチル)アミノ−3(S)−メチルフェニル]−N−1−ナフチル
    メチル−グリシル−メチオニンメチルエステル N−[2(S)−[(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5
    −イル]アセチルアミノ)−3(S)−メチルペンチル]−N−(1−ナフチル
    メチル)グリシル−メチオニン N−[2(S)−[(1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5
    −イル]アセチルアミノ)−3(S)−メチルペンチル]−N−(1−ナフチル
    メチル)グリシル−メチオニンメチルエステル 2(S)−n−ブチル−4−(1−ナフトイル)−1−[1−(2−ナフチル
    メチル)イミダゾール−5−イルメチル]−ピペラジン 2(S)−n−ブチル−1−[(1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−
    5−イルメチル]−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−{[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イル]アセ
    チル}−2(S)−n−ブチル−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリ
    ルメチル]−2−ピペラジノン 1−フェニルー4−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5
    −イルエチル]−ピペラジン−2−オン 1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル
    )−1H−イミダゾール−5−イルメチル]−ピペラジン2−オン 1−(3−ブロモフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イ
    ミダゾール−5−イルメチル]−ピペラジン2−オン 5(S)−2−[2,2,2−トリフルオロエトキシ]エチル)−1−(3−
    トリフルオロメチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−4−イミ
    ダゾリルメチル]−ピペラジン−2−オン 1−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチル)−4−[1−(4−シアノベ
    ンジル)−1H−イミダゾール−5−イルメチル]−ピペラジン−2−オン 1−(2−メチル−3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル
    )−4−イミダゾリルメチル]−ピペラジン−2−オン 2(RS)−{[1−(ナフト−2−イルメチル)−1H−イミダゾール−5
    −イル)アセチル}アミノ−3−(t−ブトキシカルボニル)アミノ−N−(2
    −メチルベンジル)プロピオンアミド N−{1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルメチル}
    −4(R)−ベンジロキシ−2(S)−{N’−アセチル−N’−3−クロロベ
    ンジル}アミノメチルピロリジン N−{1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルエチル}
    −4(R)−ベンジロキシ−2(S)−{N’−アセチル−N’−3−クロロベ
    ンジル}アミノメチルピロリジン 1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルアセチル
    }ピロリジン−2(S)−イルメチル]−(N−2−メチルベンジル)−グリシ
    ンN’−(3−クロロフェニルメチル)アミド 1−[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルアセチル
    }ピロリジン−2(S)−イルメチル]−(N−2−メチルベンジル)−グリシ
    ンN’−メチル−N’−(3−クロロフェニルメチル)アミド (S)−2−[(1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリルメチル)ア
    ミノ]−N−(ベンジロキシカルボニル)−N−(3−クロロベンジル)−4−
    (メタンスルホニル)ブタンアミン 1−(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)−3(S)−[N−(1−(4
    −シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルメチル)カルバモイル]ピ
    ペリジン N−{[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イル]メチ
    ル}−4−(3−メチルフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン N−{[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イル]メチ
    ル}−4−(3−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン 4−[1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリルメチル]−1−(2,
    3−ジメチルフェニル)−ピペラジン−2,3−ジオン 1−(2−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−ピリド−5−イルメチル
    )−5−(4−シアノベンジル)イミダゾール 4−{5−[1−(3−クロローフェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ
    −ピリジン−4−イルメチル]−イミダゾール−1−イルメチル}−2−メトキ
    シ−ベンゾニトリル 3(R)−3−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−5−イル−エチ
    ルアミノ]−5−フェニル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−H−ベ
    ンゾ[e][1,4]ジアゼピン 3(S)−3−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−5−イル−エチ
    ルアミノ]−5−フェニル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−H−ベ
    ンゾ[e][1,4]ジアゼピン N−{1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルアセチル
    )ピロリジン−2(S)−イルメチル]−N−(1−ナフチルメチル)グリシル
    −メチオニン N−{1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール−5−イルアセチル
    )ピロリジン−2(S)−イルメチル]−N−(1−ナフチルメチル)グリシル
    −メチオニンメチルエステル N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルプロピオニル)ピロリジン−2(
    S)−イルメチル]−N−(2−メトキシベンジル)グリシル−メチオニン N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルプロピオニル)ピロリジン−2(
    S)−イルメチル]−N−(2−メトキシベンジル)グリシル−メチオニンメチ
    ルエステル 2(S)−(4−アセトアミド−1−ブチル)−1−[2(R)−アミノ−3
    −メルカプトプロピル]−4−(1−ナフトイル)ピペラジン 2(RS)−{[1−(ナフト−2−イルメチル)−1H−イミダゾール−5
    −イル)]アセチル}アミノ−3−(t−ブトキシカルボニル)アミノ−N−シ
    クロヘキシル−プロピオンアミド 1−{2(R,S)−{[1−(4−シアノベンジル)−1H−イミダゾール
    −5−イル)]プロパノール}−2(S)−n−ブチル−4−(1−ナフトイル
    )ピペラジン 1−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−5−イルメチル]−4−(
    ジフェニルメチル)ピペラジン 1−(ジフェニルメチル)−3(S)−[N−(1−(4−シアノベンジル)
    −2−メチル−1H−イミダゾール−5−イルメチル)−N−(アセチル)アミ
    ノメチル]ピペリジン N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルプロピオニル)ピロリジン−2(
    S)−イルメチル]−N−(2−クロロベンジル)グリシル−メチオニン N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルプロピオニル)ピロリジン−2(
    S)−イルメチル]−N−(2−クロロベンジル)グリシル−メチオニンメチル
    エステル 3(R)−3−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾール−5−イル−メチ
    ルアミノ]−5−フェニルー1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−H−ベ
    ンゾ[e][1,4]ジアゼピン 1−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジ
    ル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン 1−(2,5−ジメチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミ
    ダゾリルメチル]−2−ピペラジノン 1−(3−メチルフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリ
    ルメチル]−2−ピペラジノン 1−(3−ヨードフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)イミダゾリ
    ルメチル]−2−ピペラジノン 1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノ−3−メトキシベンジ
    ル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン 1−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−4−[1−(4−シアノ−3−
    メトキシベンジル)イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノン 4−[((1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリル)メチル)アミノ
    ]ベンゾフェノン 1−(1−{[3−(4−シアノベンジル)−3H−イミダゾール−4−イル
    ]−アセチル}−ピロリジン−2(S)−イルメチル)−3(S)−エチル−ピ
    ロリジン−2(S)−カルボン酸3−クロロ−ベンジルアミド。
  45. 【請求項45】 薬学的有効量の化合物を、それを必要としている哺乳動物
    に投与することを含んでなるプレニルタンパクトランスフェラーゼを阻害する方
    法であって、前記化合物は a)細胞中でのMAPキナーゼのK4B−Ras依存性活性化に対して12μ
    Mより低い阻害活性(IC50) を特徴とするものである方法。
  46. 【請求項46】 Rasタンパクの生物学的活性の阻害剤として生体内で効
    果的であるプレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定するためのアッセ
    イであって、 a)ras遺伝子のための発現プラスミドおよびリポーター遺伝子の産物をコ
    ード化するリポーター構造物のための発現プラスミドを細胞に共形質移入する工
    程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解産
    物を分析する工程 を含んでなるアッセイ。
  47. 【請求項47】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項46に記載のアッセイ。
  48. 【請求項48】 細胞がC33a細胞である請求項46に記載のアッセイ。
  49. 【請求項49】 分泌されたアルカリホスファターゼをコード化するリポー
    ター構造物のための発現プラスミドがpDSE101プラスミドである請求項4
    7に記載のアッセイ。
  50. 【請求項50】 RasタンパクがK4B−Rasである請求項46に記載
    のアッセイ。
  51. 【請求項51】 プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤がファルネシ
    ルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラ
    ーゼI型の二重阻害剤である請求項50に記載のアッセイ。
  52. 【請求項52】 分泌されたアルカリホスファターゼをコード化するリポー
    ター構造物のための発現プラスミドがpDSE101プラスミドである請求項5
    0に記載のアッセイ。
  53. 【請求項53】 癌細胞の成長の阻害剤として生体内で効果的であるプレニ
    ルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定するための方法であって、 a)ras遺伝子がK−rasである請求項46のアッセイにおいて試験化合
    物を評価する工程; b)ras遺伝子がMyr−Rasである請求項46のアッセイにおいて試験
    化合物を評価する工程;および c)請求項46のアッセイにおけるMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活
    性化に対する試験化合物の活性を、請求項46のアッセイにおけるMAPキナー
    ゼのK−Ras依存性活性化に対する試験化合物の活性と比較する工程 を含んでなる方法。
  54. 【請求項54】 K−ras遺伝子がK4B−rasである請求項53に記
    載の方法。
  55. 【請求項55】 プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤がファルネシ
    ルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラ
    ーゼI型の二重阻害剤である請求項54に記載の方法。
  56. 【請求項56】 a)ras遺伝子のための発現プラスミドおよびリポータ
    ー遺伝子の産物をコード化するリポーター構造物のための発現プラスミドを細胞
    に共形質移入する工程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解産
    物を分析する工程 を含んでなるアッセイにおいて試験化合物を評価するさらなる工程d)をさらに
    含んでなり、ras遺伝子がH−rasである請求項54に記載の方法。
  57. 【請求項57】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項56に記載の方法。
  58. 【請求項58】 a)ras遺伝子のための発現プラスミドおよびリポータ
    ー遺伝子の産物をコード化するリポーター構造物のための発現プラスミドを細胞
    に共形質移入する工程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解産
    物を分析する工程 を含んでなるアッセイにおいて試験化合物を評価するさらなる工程d)をさらに
    含んでなり、ras遺伝子がH−ras−CVLLである請求項54に記載の方
    法。
  59. 【請求項59】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項58に記載の方法。
  60. 【請求項60】 a)ras遺伝子のための発現プラスミドおよびリポータ
    ー遺伝子の産物をコード化するリポーター構造物のための発現プラスミドを細胞
    に共形質移入する工程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解
    産物を分析する工程 を含んでなるアッセイにおいて試験化合物を評価するさらなる工程d) をさらに含んでなり、ras遺伝子がH−ras−CVLLである請求項56に
    記載の方法。
  61. 【請求項61】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項60に記載の方法。
  62. 【請求項62】 癌細胞の成長の阻害剤として生体内で効果的であるプレニ
    ルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定するための方法であって、 a)ras遺伝子がH−Rasである請求項46のアッセイにおいて試験化合
    物を評価する工程; b)ras遺伝子がH−ras−CVLLである請求項46のアッセイにおい
    て試験化合物を評価する工程; c)ras遺伝子がMyr−rasである請求項46のアッセイにおいて試験
    化合物を評価する工程;および d)請求項46のアッセイにおけるMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活
    性化に対する試験化合物の活性を、請求項46のアッセイにおけるMAPキナー
    ゼのH−Ras依存性活性化および請求項46のアッセイにおけるMAPキナー
    ゼのH−ras−CVLL依存性活性化に対する試験化合物の活性と比較する工
    程 を含んでなる方法。
  63. 【請求項63】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項62に記載の方法。
  64. 【請求項64】 プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤がファルネシ
    ルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラ
    ーゼI型の二重阻害剤である請求項62に記載の方法。
  65. 【請求項65】 癌細胞の成長の阻害剤として生体内で効果的であるプレニ
    ルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定するための方法であって、 a)ras遺伝子がN−Rasである請求項46のアッセイにおいて試験化合
    物を評価する工程; b)ras遺伝子がMyr−rasである請求項46のアッセイにおいて試験
    化合物を評価する工程;および c)請求項46のアッセイにおけるMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活
    性化に対する試験化合物の活性を、請求項46のアッセイにおけるMAPキナー
    ゼのN−Ras依存性活性化に対する試験化合物の活性と比較する工程 を含んでなる方法。
  66. 【請求項66】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項65に記載の方法。
  67. 【請求項67】 癌細胞の成長の阻害剤として生体内で効果的であるプレニ
    ルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定するための方法であって、 a)ras遺伝子がH−Rasである請求項46のアッセイにおいて試験化合
    物を評価する工程; b)ras遺伝子がH−ras−CVLLである請求項46のアッセイにおい
    て試験化合物を評価する工程; c)ras遺伝子がMyr−rasである請求項46のアッセイにおいて試験
    化合物を評価する工程;および d)請求項46のアッセイにおけるMAPキナーゼのH−ras−CVLL依
    存性活性化に対する試験化合物の活性を、請求項46のアッセイにおけるMAP
    キナーゼのH−Ras依存性活性化に対する試験化合物の活性と比較する工程; e)請求項46のアッセイにおけるMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活
    性化に対する試験化合物の活性を、請求項46のアッセイにおけるMAPキナー
    ゼのH−ras−CVLL依存性活性化に対する試験化合物の活性と比較する工
    程 を含んでなる方法。
  68. 【請求項68】 癌細胞の成長の阻害剤として生体内で効果的であるプレニ
    ルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定するための方法であって、 a)ras遺伝子がK−Rasである請求項46のアッセイにおいて試験化合
    物を評価する工程; b)下記工程a)〜c)を含んでなるアッセイにおいて試験化合物を評価する
    工程: a)pCMV−SEAPプラスミドを細胞に形質移入する工程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解
    産物を分析する工程; c)pCMV−SEAPプラスミドを形質移入した細胞におけるSEAPタン
    パクの発現に対する試験化合物を活性を、請求項46のアッセイにおけるMAP
    キナーゼのK−ras依存性活性化に対する試験化合物の活性と比較する工程 を含んでなる方法。
  69. 【請求項69】 癌細胞の成長の阻害剤として生体内で効果的であるプレニ
    ルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤を特定するための方法であって、 a)ras遺伝子がH−Rasである請求項46のアッセイにおいて試験化合
    物を評価する工程; b)ras遺伝子がH−ras−CVLLである請求項46のアッセイにおい
    て試験化合物を評価する工程; c)下記工程a)〜c)を含んでなるアッセイにおいて試験化合物を評価する
    工程: a)pCMV−SEAPプラスミドを細胞に形質移入する工程、 b)試験化合物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解
    産物を分析する工程; d)請求項46のアッセイにおけるMAPキナーゼのH−ras−CVLL依
    存性活性化に対する試験化合物の活性を、請求項46のアッセイにおけるMAP
    キナーゼのH−ras依存性活性化に対する試験化合物の活性と比較する工程; e)pCMV−SEAPプラスミドを形質移入した細胞におけるSEAPタン
    パクの発現に対する試験化合物を活性を、請求項46のアッセイにおけるMAP
    キナーゼのH−ras−CVLL依存性活性化に対する試験化合物の活性と比較
    する工程 を含んでなる方法。
  70. 【請求項70】 プレニルタンパクトランスフェラーゼ阻害剤がファルネシ
    ルタンパクトランスフェラーゼおよびゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラ
    ーゼI型の二重阻害剤である請求項65に記載の方法。
  71. 【請求項71】 癌細胞の成長の阻害剤として生体内で効果的であるゲラニ
    ルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤とファルネシルタン
    パクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との組み合せ物を特定するための方法で
    あって、 a)ras遺伝子がK4B−rasおよびN−rasから選択される請求項4
    6のアッセイにおいてゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択
    的阻害剤とファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との試験組
    み合せ物を評価する工程; b)ras遺伝子がMyr−rasである請求項46のアッセイにおいてゲラ
    ニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤とファルネシルタ
    ンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との試験組み合せ物を評価する工程;
    および c)請求項46のアッセイにおけるMAPキナーゼのMyr−Ras依存性活
    性化に対するゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤
    とファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との試験組み合せ物
    の活性を、請求項46のアッセイにおける工程a)の遺伝子によりコード化され
    るタンパクによるMAPキナーゼの依存性活性化に対するゲラニルゲラニルタン
    パクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤とファルネシルタンパクトランスフ
    ェラーゼの選択的阻害剤との試験組み合せ物の活性と比較する工程 を含んでなる方法。
  72. 【請求項72】 リポーター遺伝子の産物が分泌されたアルカリホスファタ
    ーゼである請求項71に記載の方法。
  73. 【請求項73】 ras遺伝子がK4B−rasである請求項71に記載の
    方法。
  74. 【請求項74】 ras遺伝子がN−rasである請求項71に記載の方法
  75. 【請求項75】 d)ras遺伝子がH−rasである請求項46のアッセ
    イにおいてゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤と
    ファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との試験組み合せ物を
    評価するさらなる工程 をさらに含んでなる請求項71に記載の方法。
  76. 【請求項76】 d)ras遺伝子がH−ras−CVLLである請求項4
    6のアッセイにおいてゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択
    的阻害剤とファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との試験組
    み合せ物を評価するさらなる工程 をさらに含んでなる請求項71に記載の方法。
  77. 【請求項77】 d)ras遺伝子がH−rasである請求項46のアッセ
    イにおいてゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤と
    ファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との試験組み合せ物を
    評価するさらなる工程;および e)ras遺伝子がH−ras−CVLLである請求項46のアッセイにおいて
    ゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の選択的阻害剤とファルネシ
    ルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との試験組み合せ物を評価するさ
    らなる工程 をさらに含んでなる請求項71に記載の方法。
  78. 【請求項78】 a)ras遺伝子がK−Rasである請求項46のアッセ
    イにおいて試験組み合せ物を評価する工程; b)下記工程a)〜c)を含んでなるアッセイにおいて試験組み合せ物を評価
    する工程: a)pCMV−SEAPプラスミドを細胞に形質移入する工程、 b)試験組み合せ物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解
    産物を分析する工程; c)pCMV−SEAPプラスミドを形質移入した細胞におけるSEAPタン
    パクの発現に対する試験組み合せ物の活性を、請求項46のアッセイにおけるM
    APキナーゼのK−ras依存性活性化に対する試験組み合せ物の活性と比較す
    る工程 により請求項46のアッセイにおいてゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラ
    ーゼI型の選択的阻害剤とファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻
    害剤との試験組み合せ物を評価することを含んでなる、癌細胞の成長の阻害剤と
    して生体内で効果的であるゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の
    選択的阻害剤とファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との組
    み合せ物を特定するための方法。
  79. 【請求項79】 a)ras遺伝子がH−Rasである請求項46のアッセ
    イにおいて試験組み合わせ物を評価する工程; b)ras遺伝子がH−ras−CVLLである請求項46のアッセイにおい
    て試験組み合わせ物を評価する工程; c)下記工程a)〜c)を含んでなるアッセイにおいて試験組み合せ物を評価
    する工程: a)pCMV−SEAPプラスミドを細胞に形質移入する工程、 b)試験組み合せ物の存在下に細胞をインキュベートする工程、および c)リポーター遺伝子の産物の存在についてアッセイ媒体または細胞の溶解
    産物を分析する工程; d)請求項46のアッセイにおけるMAPキナーゼのH−ras−CVLL依
    存性活性化に対する試験組み合わせ物の活性を、請求項46のアッセイにおける
    MAPキナーゼのH−ras依存性活性化に対する試験組み合わせ物の活性と比
    較する工程;および e)pCMV−SEAPプラスミドを形質移入した細胞におけるSEAPタン
    パクの発現に対する試験組み合わせ物の活性を、請求項46のアッセイにおける
    MAPキナーゼのH−Ras−CVLL依存性活性化に対する試験組み合わせ物
    の活性と比較する工程 により請求項46のアッセイにおいてゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラ
    ーゼI型の選択的阻害剤とファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻
    害剤との試験組み合せ物を評価することを含んでなる、癌細胞の成長の阻害剤と
    して生体内で効果的であるゲラニルゲラニルタンパクトランスフェラーゼI型の
    選択的阻害剤とファルネシルタンパクトランスフェラーゼの選択的阻害剤との組
    み合せ物を特定するための方法。
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