JP2001513505A - タンニン酸及びタンニン複合体により癌を治療する組成物及び方法 - Google Patents

タンニン酸及びタンニン複合体により癌を治療する組成物及び方法

Info

Publication number
JP2001513505A
JP2001513505A JP2000506976A JP2000506976A JP2001513505A JP 2001513505 A JP2001513505 A JP 2001513505A JP 2000506976 A JP2000506976 A JP 2000506976A JP 2000506976 A JP2000506976 A JP 2000506976A JP 2001513505 A JP2001513505 A JP 2001513505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patient
composition
cancer
tannic acid
administered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000506976A
Other languages
English (en)
Inventor
フアン ファルコン
Original Assignee
エイティーエイジェイジェイイー インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/907,453 external-priority patent/US6200568B1/en
Application filed by エイティーエイジェイジェイイー インコーポレーテッド filed Critical エイティーエイジェイジェイイー インコーポレーテッド
Publication of JP2001513505A publication Critical patent/JP2001513505A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/7024Esters of saccharides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K36/00Medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicines
    • A61K36/18Magnoliophyta (angiosperms)
    • A61K36/185Magnoliopsida (dicotyledons)
    • A61K36/47Euphorbiaceae (Spurge family), e.g. Ricinus (castorbean)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Natural Medicines & Medicinal Plants (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Alternative & Traditional Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 タンニン酸及びタンニン複合体を含む薬学的組成物、タンニン酸及びタンニン複合体による癌治療方法、及び癌治療剤の製造方法を開示している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術の分野 本発明は、タンニン酸又はタンニン複合体を含んでなる薬学的組成物と、タン
ニン酸又はタンニン複合体により癌を治療する方法に関するものである。
【0002】 背景技術 タンニン酸及びタンニン複合体は、バショウ科の植物、すなわちムサパラディ シアカMusa Paradisiaca)、ムサカベンディッシュエナノMusa Cavendish E nano )や、関連したリンネ式植物分類の植物の幹に存在する。 タンニン酸を癌発見の診断テストに使用できることは知られている。例えば、
マカートニーらはジェイパトール(J Pathol.) (イングランド) 1979年9月、 12
9 (1)、 13-20頁、「ヒト癌細胞の脂肪内フィラメント:組織学研究」で、ヒトの
乳癌及び結腸癌の細胞内糸状組織の分布が、タンニン酸リンモリブデン酸粉砕色
素染色技術によって表されることを開示している。形質膜に関する染色は乳癌で
目立ち、退生腫瘍で最も濃くなる。細胞の悪性細胞がその回りの組織を浸潤して
いる腫瘍の縁でも染色は濃くなる。結腸癌では、糸状構造は主に細胞の末端網領
域に限定されるが、脱分化に伴い細胞膜の周囲が染色される。その結果について
は、非筋肉細胞の収縮性タンパク質の免疫組織化学及び電子顕微鏡研究に関連し
て議論している。
【0003】 ハーロスらはジェイキャンサー(J. Cancer) (デンマーク) 1978年4月15日、
21 (4) 413-7頁で、「癌発見におけるマクロファージ電気泳動易動度(MEM)
テストと固定黄褐色赤血球電気泳動易動度(FTEEM)テストの比較」を開示
している。マクロファージ電気泳動易動度(MEM)テストで明らかなように、
癌の病歴がある患者の末梢リンパ球を脳炎誘発因子(EF)で培養すると、90%
のケースで、その結果生じた生成物は検出細胞として使われるモルモットのマク
ロファージの網目表面の陰性を減少させている。MEMテストは、癌の病歴のな
い人の36%では陽性である。固定黄褐色赤血球電気泳動易動度(FTEEM)テ
ストでは、モルモットのマクロファージの代わりにホルムアルデヒド固定黄褐色
羊赤血球が、MEMテストで使われるのと同じリンパ球生成物とともに検出細胞
として使用される。癌の病歴のある患者では、MEMテストにおいて42中32ケー
スで陽性の結果が得られたのに対し、FTEEMテストでは42中28ケースであっ
た。癌の病歴のない人では、今の系列でのMEMテストでは18中12ケースで陰性
の結果が得られ、拡張した系列では69中51であったたのに対し、FTEEMテス
トでは18中16であった。これらの違いは重要ではない。この2つのテストで欠陥
が明らかとなったケースについては、個々の病歴の点から議論している。
【0004】 タンニン酸は、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート(
TPA)腫瘍促進を抑制することが示されている。パーチェレットらは「基礎ラ
イフサイエンス」(アメリカ) 1992年、 59、 783-801頁で、抗変異原性及び抗発癌
性作用を有する自然発生の植物フェノールを、インビボのマウスの表皮において
強力な腫瘍促進剤12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート(
TPA)の生化学及び生物学的効果を抑制する能力に関してテストしたことを開
示している。マウスの皮膚に局部的に塗布すると、タンニン酸(TA)、エラグ
酸、及び没食子酸誘導体のいくつかは、TPAが誘発したオルニチンデカルボキ
シラーゼ活性、過酸化水素生成、及びDNA合成という、皮膚腫瘍促進の3つの
生化学マーカーをそろって抑制した。二段階のイニシエーション促進プロトコル
では、同じフェノール化合物が、TPAが促進する皮膚腫瘍の発生及びその量を
同じく抑制した。
【0005】 ラマナサンらは「悪性のヒト培養細胞に対する植物フェノールと脂溶性ビタミ
ンの細胞毒性効果」、 キャンサーレット (オランダ)、1992年3月15日、 62 (3) 、 217-24頁で、フラボノイドのいくつか、タンニン酸、没食子酸、及び脂溶性 ビタミンがヘラアンドラジリンパ腫細胞成長を抑制したことを示すインビトロ研
究を開示している。これらの化合物が示す抑制傾向は、両細胞系で類似していた
が、その成長は投与量に依存して抑制された。最も強力な反増殖剤であるブテイ
ン(10 microM)は、30%成長を抑制し、ヘラ細胞で最も効果的であった。レチ
ノール(100 microM)は、細胞増殖を完全に抑制した。タンニン酸はそのモノマー
没食子酸の2倍強力であった。構造活性を考慮すると、フラボノイド分子のC2, 3
の二重結合は活性に関し重要であった。フラボノイドアグリコンは、それらに対
応するグリコシドよりも、インビトロ細胞成長を抑制するのに効果的であった。
インビボ結果は提示されていなかった。
【0006】 アサーらは「センカーねずみにおける皮膚、肺、噴門洞の多環式芳香族炭化水
素代謝及び腫瘍形成のタンニン酸食餌の効果」、キャンサーレス(Cancer Res. ) (アメリカ) 1989年11月1日、 49 (21)、 5784-8頁で、タンニン酸がいくつか の多環式芳香族炭化水素(PAHs)およびそれらの溝領域のジオールエポキシ
ドの突然変異誘発力を抑制することを開示している。センカーマウスに局部的に
塗布すると、タンニン酸は表皮のPAH代謝と、それに続くPAH−DNA付加
物形成と、PAHが誘発する皮膚腫瘍形成を実質的に抑制することをさまざまな
研究が証明している。上記の刊行物はいずれも、タンニン酸が癌治療に有用であ
ることを開示していない。
【0007】 現在の標準的な癌治療には、外科手術、化学療法、及び放射線療法などがある
が、それらは患者に不快な副作用をもたらすことが多く、癌の種類によっては治
療法として限られた効力しかないこともあった。 当該技術において、不快な副作用が抑えられた、多種の癌に確実に有効である
治療法が求められている。本発明のタンニン酸薬学的組成物及び方法は、先行技
術の化合物の欠陥を克服するものである。
【0008】 発明の開示 本発明の目的は、癌治療用の、バショウ科植物の樹液から得たタンニン酸又は
タンニン複合体と、許容される薬学的キャリアを含んでな組成物を提供すること
である。上記植物は、ムサパラディシアカMusa Paradisiaca)(プランテーン
)、ムサカベンディッシュエナノMusa Cavendish Enano)(バナナ)、その変
種及び混合体からなるグループより選択するのが望ましい。 本発明の目的は、天然資源又は合成資源から得たタンニン酸又はタンニン複合
体を含んでなる薬学的組成物の有効量を投与することを含む癌治療方法を提供す
ることである。上記薬学的組成物を毎日1回以上投与するのが望ましく、上記薬
学的組成物を1日に4回投与するのがより望ましい。
【0009】 本発明の薬学的組成物を有効に用いると、どのような癌症状も治療することが
できる。本発明は癌治療薬の製造方法を含むと考えることができる。本発明は、
タンニン酸を含む、タンニン複合体を含む薬学的組成物と、本発明による組成物
による癌患者の治療を含む。
【0010】 本発明の組成物及び方法により治療できる癌の種類は:鼻腔、副鼻腔、鼻咽頭
、口腔及び咽頭部扁平上皮細胞癌並びに腺癌、口部リンパ腫、腺様嚢包癌、傍神
経節腫、肺の扁平上皮癌、腺癌、大細胞(未分化)癌及び小細胞癌、縦隔胸腺腫
、リンパ癌及び神経性癌、食道の扁平上皮癌及び腺癌、胃の腺癌、膵臓の管腺癌
、ムチン嚢胞腺癌、小葉癌、非分類の大細胞癌、小細胞癌及び膵臓芽腫、肝臓の
肝細胞癌、胚芽腫、胆管癌、胆管細胞癌、嚢胞腺癌、扁平上皮癌、血管肉腫、血
管内皮腫、平滑筋肉腫、悪性神経線維腫、線維肉腫、悪性線維組織球腫、リンパ
腫、骨肉腫、横絞筋肉腫及び間葉肉腫、胆嚢の腺肉腫、扁平上皮癌、腺棘細胞腫
、燕麦細胞癌(小細胞)、癌肉腫、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、横絞筋肉腫、線
維性組織球腫及び血管肉腫、小腸の腺癌、線維肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、血
管肉腫、リンパ管肉腫、リンパ腫及び神経細線維腫、大腸の腺癌、ムチン腺癌、
印環細胞腺癌、扁平上皮細胞癌、腺棘細胞腫、未分化癌、非分類癌、銀親和性カ
ルチドイド腫、非銀親和性腫、合成カルチノイド腫及び平滑筋肉腫、肛門の扁平
上皮細胞癌、移行上皮癌、腺癌、乳頭状癌及びムチン肛門腺癌、腎性明細胞、顆
粒細胞及び肉腫様癌、腎芽細胞腫、移行細胞尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、頸の扁
平上皮癌及び腺癌、卵巣の腺癌、嚢胞腺癌、癌及び腺線維腫、嚢胞線維腫、肉腫
及び腺棘細胞腫、甲状腺の乳頭、小胞及び骨髄癌、甲状腺傍の腺腫及び癌、副腎
皮質の腺腫及び癌、柔組織の線維肉腫、線維性組織球腫、脂肪肉腫、扁平上皮癌
及び肉腫、筋組織の平滑筋肉腫及び横絞筋肉腫、骨の骨原性肉腫、線維肉腫、繊
維性組織球腫及び軟骨肉腫、血管肉腫、リンパ管肉腫及びカポージ肉腫、悪性グ
ロムス腫瘍及び血管周囲細胞腫、滑膜肉腫及び腱鞘巨細胞腫、悪性末梢神経鞘腫
瘍、神経線維腫、悪性トリトン腫瘍、悪性腺神経線維腫、類上皮神経線維腫、悪
性顆粒細胞腫、神経明細胞肉腫及び悪性傍神経筋腫、軟骨肉腫及び骨肉腫、悪性
間葉腫、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、バー
キットリンパ腫、一次性神経系リンパ腫、急性骨髄球白血病、急性リンパ芽球白
血病、慢性骨髄球白血病、慢性リンパ芽球白血病、慢性骨髄性白血病、急性骨髄
性白血病、急性前骨髄細胞白血病、急性非リンパ性白血病、急性単核細胞及び急
性骨髄性白血病、網膜芽腫、悪性脈絡膜黒色腫、マクログロブリン血症、H鎖病
、及び多発性骨髄腫、を含むがこれに限定されない。
【0011】 他の実施態様では、本発明は癌細胞面からN−アセチルノイラミン酸を取り除
き、インビボ免疫系により癌細胞を認知することができる、癌細胞をタンニン酸
又はタンニン複合体に接触させることを含む方法を提供している。
【0012】 本発明の上記及び他の目的は、以下の詳細な説明と図面から、当業者にとって
すぐに明らかとなるであろう。詳細な説明と図面では、本発明の好ましい実施態
様のみを、本発明を実行する最適形態を例示することによってのみ説明している
。すぐにわかるように、本発明は、本発明の真髄及び範囲から離れずに、関連技
術の範囲内で改修することができる。
【0013】 本発明は、タンニン酸、タンニン複合体又はそれらの混合物を含んでなる薬学
的組成物と、タンニン酸及びタンニン複合体による癌の治療方法に関するもので
ある。癌治療用のタンニン酸及びタンニン複合体組成物の製造及び使用ができる
ように本発明を詳しく説明する。ここで使用されるタンニン複合体組成物は加水
分解できるタンニン、例えば砂糖のエステル、通常はグリコースなどを意味する
【0014】 人間の腫瘍における癌細胞の癒着及びそれらの浸潤転移成長力について何が知
られているだろうか? 腫瘍細胞は免疫系が該細胞を認識できないように、癌細
胞エピトープ構造をカムフラージュする外側保護被膜を生成する。保護被膜は、
2‐8結合N−アセチルノイラミン酸(NeuNAc)の線状ホモポリマーでN−
アセチルノイラミン酸を含む。このN−アセチルノイラミン酸はポリシアリン酸
(PSA)と呼ばれる。PSAは付着分子NCAM(神経細胞付着分子)とほとん
どの細胞付着分子とで表される。癌患者では、PSAは極めて高い血液レベルに
存在し、赤血球と免疫反応に不可欠な他の血液成分と結合する。 PSA−NCAMは細胞間の距離を大幅に広げ、NCAMの付着力を低減する
ことが実験的に証明されている。このような生理的変化のビヒクルの一つに、隣
接する細胞のPSA−NCAM対NCAMにおけるPSAの水和量がある。PS
Aが存在すると膜接触全体の物理的インピーダンスにより付着が弱まる。このよ
うなPSAの調節効果は、細胞移動、一時的な細胞間接触の成立、及び胚発達時
の細胞脱分化に関連する。
【0015】 癌患者では、PSAの存在は癒着力の損失につながり、強力な構造脱分化と健
全細胞の腫瘍細胞、すなわち新形成細胞への再組織化を促進し、同じく腫瘍の浸
潤転移成長を促進する。 PSAは、通常免疫系成分に結合し、NCAM及び他の細胞付着分子の効力を
低減して、健全細胞の腫瘍細胞への脱分化を引き起こす腫瘍特異抗原(TA)の
マスキングに関わる主要分子である。従って、組織及び血流からPSAを可能な
ところで選択的に取り除けるならば、手術以外の癌治療を不可能にする主な制限
は取り除かれる。これにより、身体は、移植された臓器を拒絶するのとほとんど
同じように腫瘍を攻撃破壊できることになる。
【0016】 本発明によるタンニン酸及びタンニン酸複合体は、PSA−NCAMで結合し
、同じく循環血で赤血球に結合するN−アセチルノイラミン酸に結合沈殿する。
タンニン酸は、アミノ酸鎖(プロテイン)として、第5(5)位の露出アミノ基に
より、2‐8結合N−アセチルノイラミン酸の線状ホモポリマーを認識する。 PSAの窒素基の原子価をもつ電子は、タンニン酸のカルボニル基と共有結合
し、タンニン酸部分の鎖を結合する。その結果生じる結合は数個の共鳴構造によ
り非常に安定したものである。下記のスキーム1を参照されたい。
【0017】 スキーム1
【0018】 溶液中で、N−アセチルノイラミン酸の3モルがタンニン酸の各モルに結合す
る。この作用を研究し、弱酸性の状態で解重合されるPSAの興味深い特性を考
えると、タンニン酸とPSA間の(タンニン酸のすべてのモルに対しN−アセチ
ルノイラミン酸の3モルの沈殿をもたらす)反応は非常に望ましく容易な反応で
あることがわかる。
【0019】 タンニン酸及びタンニン複合体は、N−アセチルノイラミン酸を細胞表面部位
から取り除くことにより作用する。従って、タンニン酸は収斂剤として作用する
。そうすると、タンニン酸及びタンニン複合体は前に述べた細胞変化に作用し、
身体自身の免疫系は、異物侵入を拒絶するのとほとんど同じように癌の成長を拒
絶することができるようになる。 本発明のタンニン酸及びタンニン複合体は、PSAでカムフラージュされてい
た癌細胞エピトープを露出させる。同時にタンニン酸及びタンニン複合体は、結
合PSAから循環血成分を解放することで免疫反応を高める。
【0020】 PSAが癌患者の免疫不全症状を伝播する中で最も重要な標的は、マクロファ
ージである。マクロファージとは、不調和な細胞を食作用するだけでなく、細胞
媒介性及び体液性免疫反応を活性化する細胞である。癌細胞は、N−アセチルノ
イラミン酸の分泌とそのPSAへの重合により免疫不全を引き起こすが、タンニ
ン酸及びタンニン複合体の作用はそれを逆転すると考えられている。何が癌成長
を引き起こすのかを正確に知る者はいないが、癌成長が免疫不全を引き起こすと
いうのが発明者の結論である。しかし本発明は、このような本発明の理論の説明
に限定されるものではない。
【0021】 タンニン酸生成物の製造方法
【0022】 このように、本発明のタンニン酸及びタンニン複合体は、癌治療用薬学的組成
物に調合することができる。本発明によるタンニン酸及びタンニン複合体は天然
資源から生成してもよいし、合成して生成してもよい。天然資源から得たタンニ
ン酸の方が望ましい。天然資源からタンニン酸エキスを得るために、以下の手順
が行われる。
【0023】 有効なタンニン酸及びタンニン複合体を得るために、バショウ科植物、例えば
、それに限定されないが、ムサパラディシアカムサカベンディッシュエナノ
、関連するリンネ式植物分類の植物の幹をすり砕いて植物の樹液を抽出する。樹
液から髄をろ過して取り除き、澄んだ独特の黄褐色の液体を得る。 この液体を、基剤にソルビトール70%溶液(21%)、クレモホールRH40の商標
で販売されている物のような部分的に水素添加されたヒマシ油(8.8%)、ソルビ
ン酸カリウム(0.15%)、メチルパラベン(0.038%)、プロピルパラベン(0.013%)
w/w(重量対重量)を含む標準的な製剤に混入するのが望ましい。バッチング手 順は、合衆国食品医薬品局(FDA)認可の、現行品製造法 (CGMP)、液剤 標準処理手順(SOP)である。最終製造物のタンニン酸又はタンニン複合体の
総パーセントは、約2.5〜20パーセントにすべきである。最終製造物のタンニン 酸又はタンニン複合体の量は約3.0〜10%の濃度であるのが好ましいが、活性剤 が薬学的キャリア中に存在するときに全濃度を100%として、タンニン酸及びタ ンニン複合体又はそのいずれかが約5%であるのが最も望ましい。
【0024】 天然資源が5%よりも低い割合をもたらす場合、食品グレードタンニン酸を使 えば5%濃度をもたらすことができる。天然資源が5%よりも高い割合である場合
、生成物を希釈して、確実に5%濃度になるまで再試験することができる。 合成資源からタンニン酸及びタンニン複合体を生成する場合、以下のバッチン
グ手順はFDA認可の、CGMP、液剤SOPである。食品グレードタンニン酸
は、天然エキスで述べた標準製剤と一緒に水に溶解される。最終製造物のタンニ
ン酸パーセントは約5パーセント(5%)である。タンニン酸(C765218)は、メ
ルクインデックス 11偏、要約9023、1431頁、 メルクパブリッシングカンパニー、
1989年(引用によりその内容の全てをここに組み込む)の引用文献に述べられる
ように合成して生成することができる。
【0025】 さらに、本発明の薬学的組成物は、活性成分の有効量を含む、錠剤、カプセル
、丸剤、粉剤、顆粒材、坐剤、滅菌非経口液剤又は懸濁剤、滅菌経口液剤又は懸
濁剤、口液剤又は懸濁剤、オイルインウォーター又はウォーターインオイル乳剤
などの単位投薬の形でヒト及び動物に全身性投与する組成物で使用することがで
きる。
【0026】 経口投与用に、流体又は固体単位投薬のいずれの形でも容易に調製することが
できる。例えば、本発明のタンニン酸又はタンニン複合体は、ジカルシウムリン
酸塩、マグネシウムアルミニウムケイ酸塩、マグネシウムステアリン酸塩、カル
シウム硫酸塩、デンプン、滑石、乳糖、アカシア、メチルセルロース、及び薬学
的賦形剤又はキャリアとして機能的に類似した材料などの従来成分と混合するこ
とができる。持続放出製剤を選択的に使用してもよい。カプセルは、薬学的組成
物を非活性の薬学的希釈薬と混合し、この混合物を適当な大きさのハードゼラチ
ンカプセルに挿入して作ることができる。ソフトカプセルが望ましい場合、許容
される植物油、軽油、又は他の非活性油を含む化合物のスラリーを、機械を使っ
てゼラチンカプセルに入れればよい。
【0027】 懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤は、液体単位投薬の形で経口投与に使用
することができる。油を含む液剤は、油溶性の形で使用することができる。トウ
モロコシ油、落花生油、ひまわり油などの植物油では、調味料、甘味料、及び保
存薬と一緒にして条件に合った液剤を生成する。界面活性剤を水に添加して、液
体単位投薬用のシロップを作ることができる。砂糖、サッカリン又は生物甘味料
などの条件に合った甘味料、及びエリキシル状の調味料を含む水性アルコール製
剤を使用することができる。
【0028】 非経口及び坐薬投与用の薬学的組成物は、当該技術の標準的な技術を使って得
ることもできる。タンニン酸及びタンニン複合体は、レザバーに単独で存在する
こともできるし、薬学的キャリアと結合した形で存在することもできる。本発明
の目的に許される薬学的キャリアは、薬剤、宿主、又は薬剤送達手段を含む材料
に悪影響を及ぼさない当該技術で知られたキャリアである。適切な薬学的キャリ
アには、滅菌水、食塩水、ブドウ糖、水又は食塩水中のブドウ糖、ヒマシ油1モ ル当たり約30〜35モルのエチレンオキシドが結合したヒマシ油とエチレンオキシ
ドの縮合化合物、液体酸、低アルカノール、脂肪酸のモノ−又はジ−グリセリド
や、レシチン等のホスファチドなどの乳化剤を含むトウモロコシ油、落花生油、
及びごま油等の植物油、グリコール、ポリアルキレングリコール、ナトリウムカ
ルボキシメチル−セルロースなどの懸濁剤が存在する水性媒体、ナトリウムアル
ギン酸塩、ポリ(ビニルピロリドン)等があり、それらは単独のものと、レシチ
ン、ステアリン酸ポリオキシエチレンなどの適切な調剤を含むものがある。キャ
リアはまた、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤などの助剤を含んでもよい。
【0029】 投与用薬学的組成物はさらに、レミントンの薬科学、18偏、ウイリーパブリシ
ング1990年に述べられる当該技術で知られた方法及び分量に従って作ることがで
きる。引用によりその全ての内容をここに組み込む。
【0030】 以下の表1には、本発明により推奨される投薬量、投与方法及び回数、並びに 望ましい調合薬を示している。
【0031】
【表1】
【0032】 投薬量 1.癌病期1及び他の疾患に3ヶ月間−癌及び他の病気の予防薬として使用。 2.癌病期2及び3に3ヶ月間、続いて投薬量(1)をもう3ヶ月間。 3.癌患者が化学療法又は放射線療法を受けている場合、この投薬量を3ヶ月 間、そして投薬量(2)をもう3ヶ月間。その後投薬量(1)をさらに3ヶ月間。
(全部で9ヶ月間)。 4.癌病期4で、1年間末期治療。 5.これらの投薬量は全て、医師が月々の検査を行った上で、当該技術で知ら
れた方法を使うことにより改修することができる。投薬量は約4〜200mlの範囲が
ある。身長及び体重に対する最大投薬量は、上記第4欄に見られる。
【0033】 例
【0034】 以下に示す例の目的は、様々な種類の癌を治療する本発明の組成物及び方法の
用途を示すことである。これらの例により、上記組成物及び方法をどのように使
用できるかがわかるが、その用途を限定するものではない。以下の臨床データは
、キューバで行われた臨床実験中に任意の患者から集められたものである。以下
に述べる臨床実験のすべてにおいて、10%濃度のタンニン酸を使用した。
【0035】 患者#1: 79歳男性、前立腺癌、永久カテーテルを手術で入れていた。心臓血管
の状態により、癌は手術できないものであった。本発明に従う療法により、「適
量投与」に従って、最初の3ヶ月間、最大投薬量が投与された。本発明に従う療 法の開始から2週間後、カテーテルがはずされた。癌は治癒し、患者は最初の治 療期間、すなわち3ヶ月で普通の生活に戻った。その後、患者はさらに7ヶ月間、
本製品を使用した。
【0036】 患者#2: 43歳女性、乳癌。1982年1月11日に左胸の手術が行われた。転移増殖 の問題が懸念されていた。本発明に従う療法が患者の体重及び身長の基準に基づ
き、最短の3ヶ月間行われた。その後患者の体のどこにも、癌の増殖は発見され なかった。
【0037】 患者#3: 51歳女性、乳癌。ハバナの癌研究機関で左胸の癌と診断された。腫瘍
の大きさは5cm×5cmであった。患者は胸の切除を拒否し、本発明に従う療法を受
けた。本発明に従う療法は、体重/身長基準に基づき最大レベルで行われた(表
1、第4欄参照)。最初の3ヶ月後、触診では発見するのが非常に難しいところま
で腫瘍は小さくなった。本発明に従う療法は、「適量投与」に従って1年間続け られた。癌は今日まで再発しなかった。
【0038】 患者#4: 54歳女性、結腸癌。患者は本発明に従う治療と同時に、72の化学療法
調剤を投与されていた。化学療法/本療法を行っている間、患者の血液作用は正
常であった。患者は定期診断を続け、ずっと陰性であった。本発明に従う最大限
の療法を化学療法と共に受けた。
【0039】 患者#5: 52歳女性、子宮癌。子宮切除手術を勧められ、手術が計画された。開
けてみると、転移成長が内臓中に発見された。子宮は切除されず、患者は末期に
分類された。本発明レベルによる最大限の療法を1年間受けた。体中の癌が治癒
した。年毎の検査により、再発は確認されていない。
【0040】 患者#6: 50歳女性。乳癌。1981年に左乳腺を切除した。1982年に、右乳腺も癌
に侵されていることがわかった。転移が骨格組織、肺及び肝臓に発見されたので
、切除手術はできなかった。患者は末期に分類された。本発明に従う最大限の療
法を1年間行い、その間に全ての内臓の癌は治癒した。半年毎の検査で再発は見
られない。
【0041】 患者#7: 67歳女性。子宮癌。癌は内臓に広がっていた。放射線療法が処方され
た。患者は放射線に激しく反応し、さらに治療を続けるのを拒否した。患者は、
本発明に従う治療を最大投薬量で1年間受けた。他の治療は行われなかった。半
年毎の検査で再発は見られない。
【0042】 患者#8: 2歳少年。急性リンパ性白血病。患者は末期に分類された。患者はもの
を飲み込むのが難しかったため、本発明に従う療法を点滴による投与法で始めた
。投与は、患者が適用量を飲み込めるようになるまで1週間続けられた。治療期
間は1年間で、体重/身長基準により最大投薬量で行われた。患者は最初、治癒
の兆候を示した。治療終了後2年で再発し、それまでに白血病細胞は睾丸で被嚢
していた。嚢は再発時に破裂した。本発明に従う療法を再び受けたが、患者は1
年の治療期間で治癒した。今日まで、検査結果は全て陰性である。患者は現在17
歳である。
【0043】 患者#9: 56歳女性。結腸癌。腸遮断を受けた。廃物のわき道を設けたが、腫瘍
は切除しなかった。腫瘍は非常に大きく、切除は不可能であった。治癒の見込み
なく延命手術を行った。医師はさらなる療法がひどい結果になるのを恐れて、化
学療法及び放射線療法を避けることに決めた。本発明に従う療法を1年間最大レ ベルで施した。腫瘍は消え、再発していない。
【0044】 患者#10: 38歳女性。舌の癌病変。病変の大きさはペニー硬貨くらいであった 。6ヶ月間にわたり、従来の療法は効果がなかった。病変は舌に深く成長した。 本発明に従う療法を3ヶ月にわたり病期1の体重/身長基準で施した。病変は治 癒し、舌組織は正常に回復した。再発はない。
【0045】 患者11: 64歳男性。陰茎癌。手術を行い性器(精巣及びペニス)を切除した。
癌が転移しているのがわかり、患者は末期に分類された。本発明に従う療法を手
術後すぐに1年間最大レベルで施した。再発はなく、手術後に診断された癌は治 癒している。
【0046】 患者#12: 5歳少年。急性リンパ性白血病。本発明に従う療法を1年間、体重/ 身長基準に従い最大レベルで施した。患者は最初、治癒の兆候を見せた。本発明
に従う療法を終了してから約2年で再発し、それまでに白血病細胞は睾丸で被嚢 していた。嚢は再発時に破裂した。患者#8と同じように、本発明に従う療法を
1年間再び施した。患者は治癒し、その後の検査ではずっと陰性である。患者は 現在20歳である。
【0047】 患者#13: 4歳少女。急性リンパ性白血病。化学療法を受けた。化学療法に対す
る患者の反応は全般的に非常に激しかった。化学療法では全く改善がなかった。
本発明に従う療法を受けると、すぐに血液作用全体が正常なパラメータに戻った
。本発明に従う療法を1年間、体重/身長基準に従って最大レベルで施した。患 者(現在19歳既婚)の癌は治癒し、再発は起こっていない。
【0048】 患者#14: 21歳男性。ホジキンリンパ腫。化学療法が最初行われたが、症状は 改善せず、化学療法に対する反応は辛辣であった。患者の意志で、化学療法は中
止され、本発明に従う療法を1年間、体重/身長基準に従って施した。患者は本 発明に従う療法を行う前には末期とみなされていたが、治癒した。その後の検査
ではずっと陰性であり、再発は記録されていない。
【0049】 患者#15: 58歳女性。乳癌。左乳腺を切除し、転移の恐れから本発明に従う療 法を体重/身長基準に従って1年間受けた。本発明に従う療法が終了した時、癌 は発見されなかった。本発明に従う療法から2年後、年毎の検査で子宮癌がある ことが発見された。本発明に従う療法を再び1年間受けた。子宮癌は治癒し、継 続中の検査ではずっと陰性である。転移の可能性について大きな懸念があったが
、一度も起こらなかった。
【0050】 患者#16: 59歳女性。乳癌と両肺及びリンパ節の転移。担当医は最初に肺に癌 を発見したが、原発部位は胸であった。患者は末期に分類された。本発明に従う
療法を1年半、体重/身長基準に従って最大レベルで施した。本発明に従う療法 の終了時に、医師は患者に治癒を宣言し、この療法に感銘を受けた。それ以来、
全ての検査で、癌に対し陰性である。
【0051】 患者#17: 4歳少女。単芽球白血病。化学療法を受けたが症状に改善はなく、患
者の幸福を打ちのめすものであった。継続中の検査で、たったの3ヶ月間の治療 で両親により経口化学療法維持は中止された。患者の症状が改善したとの報告は
なかった。本発明に従う療法を1年間、体重/身長基準に従って最大レベルで始 めた。患者の単芽球白血病は治癒し、再発はしていない。
【0052】 患者#18: 41歳女性。右大腿の脂肪肉腫。患者は癌切除手術を2回受けたが、毎
回症状が再発した。生存のために切断を勧められたが、患者は拒否した。本発明
に従う療法を1年間、体重/身長基準に従って最大レベルで施した。患者の癌は 治癒し、再発していない。患者は現在54歳であり、健康である。
【0053】 患者#19: 51歳女性。多発性骨髄腫。股関節部及び肋骨に転移していたため患 者は歩行できなかった。本療法以外の療法は受けておらず、本療法を3ヶ月間最 大レベルで受けた。医師は本療法終了時に撮ったエックス線写真を見て、骨格組
織及び構造が実際に再生していることを認めた。患者の家族は、患者が癌であっ
たことを明らかにしなかった。本療法は1年間予定されていたが、患者は体重が 増えたために3ヶ月後に治療を拒否した。患者は4年後に骨髄腫により死亡した。
【0054】 患者#20: 30歳男性。副腎腫(腎臓の癌)。腫瘍学の権威と患者の親戚が担当 医であった。転移が両肺と肋骨に発生していた(肝臓及び脳も疑われていた)。
患者は余命1ヶ月もなく、末期に分類された。本発明に従う療法を1年間、体重/
身長基準に従って最大レベルで施した。本発明に従う療法を始めて20日後、肋骨
の再生が起こり、1ヶ月後には患者は普通の日常生活に戻った。本療法は3ヶ月で
患者の手に負えない事態により中止された。患者は本療法後2年間生存し、再発 による痛みを受けることがなかった。
【0055】 患者#21: 27歳男性。膀胱癌。患者は(1951年に)この療法を始めて受けた人 であった。付き添いの泌尿器科医は癌の診断を下し、他の2人の医者もそれを確 認した。3人の医者はすべて、膀胱鏡検査を行った。癌は膀胱頸の右壁にあった 。患者の症状は痛みを伴う排尿であり、尿には高濃度の血が混じっていた。3人 の医者すべてに手術を勧められた。患者は手術を拒否し、本発明に従う療法を体
重/身長基準に従って最大投薬量で受けた。3ヶ月定期検査が行われ、毎回膀胱 鏡検査が含まれていたが、最初の検査で癌の寸法は小さくなっていた。10ヶ月で
患者は医者の管理から自由になり、癌は自然に治癒したと宣言された(医者は本
療法に気づいていなかった)。患者はその後まもなく結婚し、健康な4人の子供 を持ち、現在71歳で再発していない。
【0056】 患者の治療は本発明に従う組成物で行ってもよく、その組成物は約5%のタン ニン酸又はタンニン複合体を含むものである。
【0057】 患者#22: 50歳男性。大腸腺癌。本発明に従う療法を受け、5%のタンニン複合
体が患者に投与された。6ヶ月の治療の結果、腫瘍の収縮が認められた。
【0058】 患者#23: 52歳男性。胆嚢の扁平上皮細胞癌。本発明に従う療法を受け、5%の
タンニン複合体が患者に投与された。5ヶ月の治療の結果、腫瘍の収縮が認めら れた。
【0059】 患者#24: 54歳男性。膵臓の管腺癌。本発明に従う療法を受け、5%のタンニン
複合体が患者に投与された。8ヶ月の治療の結果、腫瘍の成長は大幅に遅れてい る。
【0060】 患者#25: 60歳女性。頸の扁平上皮細胞癌。本発明に従う療法を受け、5%のタ
ンニン複合体が患者に投与された。6ヶ月の治療の結果、腫瘍の収縮が認められ た。
【0061】 患者#26: 32歳男性。骨原性肉腫。足を切断した後、肉腫は転移しているよう である。本発明に従う療法を受け、5%のタンニン複合体が患者に投与されてい る。6ヶ月の治療の結果、転移腫瘍からの緩解が認められている。
【0062】 患者#27: 45歳女性。小腸の平滑筋肉腫。本発明に従う療法を受け、5%のタン
ニン複合体が患者に投与されている。5ヶ月の治療の結果、緩解が認められてい る。
【0063】 要するに、本発明は癌治療に効力のある、タンニン酸及びタンニン複合体を含
む薬学的組成物と、癌治療に有効な結果を示すタンニン酸及びタンニン複合体に
よる癌の処置方法を提供している。
【0064】 上記の詳細な説明と例の目的は、本発明の実施態様をいくつか例示することで
あるが、いかなる限定も含んでいない。当業者にとって、本発明の組成物及び方
法を、本発明の真髄及び範囲から離れずに様々な形に改修し、変更できることは
明らかであるだろう。ここに引用した特許及び刊行物の全ては、引用したことで
その全ての内容が含まれている。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月7日(2000.2.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項22
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,Y U,ZW Fターム(参考) 4C057 BB02 DD03 HH04 4C086 AA01 AA02 EA03 MA01 MA31 MA52 NA14 ZB26 4C088 AB12 BA19 MA04 MA31 MA52 NA14 ZB26

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンニン酸を含む組成物の有効量をタンニン酸を感知しうる
    癌の治療が必要な患者に投与することを含んでなる、患者におけるタンニン酸を
    感知しうる癌の治療方法。
  2. 【請求項2】 上記組成物はさらに砂糖を含む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記組成物はさらにハチ蜜を含む請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記砂糖はソルビトールである請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記組成物はさらに30%蜂蜜を含む請求項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記組成物は5%タンニン酸、ソルビトール70%溶液(21% )、部分的に水素添加されたヒマシ油(8.8%)、ソルビン酸カリウム(0.15% )、メチルパラベン(0.04%)及びプロピルパラベン(0.013%)w/wを含む請求
    項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記患者は動物である請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記患者はヒトである請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記組成物はさらに薬学的に許容されるキャリアを含む請求
    項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 上記組成物は一日に一回以上投与される請求項9に記載の 方法。
  11. 【請求項11】 上記組成物は一日に4回投与される請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】 上記組成物は経口的に投与される請求項9に記載の方法。
  13. 【請求項13】 上記組成物は非経口的に投与される請求項9に記載の方法 。
  14. 【請求項14】 上記組成物は坐剤として投与される請求項9に記載の方法 。
  15. 【請求項15】 上記組成物は約2.5〜20%タンニン酸を含む請求項9に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 上記組成物は約5%タンニン酸を含む請求項9に記載の方法
  17. 【請求項17】 タンニン複合体を含む組成物の有効量をタンニン複合体を
    感知しうる癌の治療が必要な患者に投与することを含んでなる、患者におけるタ
    ンニン複合体を感知しうる癌の治療方法。
  18. 【請求項18】 上記組成物はさらに砂糖を含む請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 上記組成物はさらにハチ蜜を含む請求項18に記載の方法
  20. 【請求項20】 上記砂糖はソルビトールである請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 上記組成物はさらに30%蜂蜜を含む請求項18に記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 上記組成物は5%タンニン酸、ソルビトール70%溶液(21 %)、部分的に水素添加されたヒマシ油(8.8%)、ソルビン酸カリウム(0.15 %)、メチルパラベン(0.04%)及びプロピルパラベン(0.013%)w/wを含む請
    求項17に記載の方法。
  23. 【請求項23】 上記患者は動物である請求項17に記載の方法。
  24. 【請求項24】 上記患者はヒトである請求項17に記載の方法。
  25. 【請求項25】 上記組成物はさらに薬学的に許容されるキャリアを含む請 求項17に記載の方法。
  26. 【請求項26】 上記組成物は一日に一回以上投与される請求項25に記載 の方法。
  27. 【請求項27】 上記組成物は一日に4回投与される請求項25に記載の方法
  28. 【請求項28】 上記組成物は経口的に投与される請求項25に記載の方法 。
  29. 【請求項29】 上記組成物は非経口的に投与される請求項25に記載の方 法。
  30. 【請求項30】 上記組成物は坐剤として投与される請求項25に記載の方 法。
  31. 【請求項31】 上記組成物は約5%タンニン酸を含む請求項17に記載の方
    法。
JP2000506976A 1997-08-08 1998-08-07 タンニン酸及びタンニン複合体により癌を治療する組成物及び方法 Withdrawn JP2001513505A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/907,453 1997-08-08
US08/907,453 US6200568B1 (en) 1995-03-03 1997-08-08 Composition and method of treating cancer with tannic acid and tannin complexes
US09/063,397 US6063770A (en) 1995-03-03 1998-04-21 Tannic acid compositions for treating cancer
US09/063,397 1998-04-21
PCT/US1998/016543 WO1999007386A1 (en) 1997-08-08 1998-08-07 Composition and method of treating cancer with tannic acid and tannin complexes

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001513505A true JP2001513505A (ja) 2001-09-04

Family

ID=26743380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000506976A Withdrawn JP2001513505A (ja) 1997-08-08 1998-08-07 タンニン酸及びタンニン複合体により癌を治療する組成物及び方法

Country Status (8)

Country Link
EP (1) EP1005350A4 (ja)
JP (1) JP2001513505A (ja)
CN (1) CN1274287A (ja)
AU (1) AU8775998A (ja)
BR (1) BR9811875A (ja)
CA (1) CA2299322A1 (ja)
IL (1) IL134425A0 (ja)
WO (1) WO1999007386A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003095967A (ja) * 2001-09-27 2003-04-03 Ichimaru Pharcos Co Ltd 抗アレルギー剤

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1370527A (zh) * 2001-02-21 2002-09-25 陈建操 毒蛋白和所致疾病的治疗药物及其防治方法
ES2193879B2 (es) * 2002-04-16 2004-08-01 Angel Ruiz Gabaldon Procedimiento de obtencion de un extracto de tanino fisiologico procedente de los plataneros y su uso como complemento alimenticio.
CN102558251B (zh) * 2012-01-10 2015-09-16 吴洁玲 一种香蕉茎杆原液提取单宁的超滤膜生产方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6317823A (ja) * 1986-07-10 1988-01-25 Mitsubishi Chem Ind Ltd 抗固形腫瘍剤
AU673005B2 (en) * 1992-09-18 1996-10-24 Lequio Pharma Co. Ltd Injection for curing injured abnormal tissue, process for producing the same, and use thereof
US5420114A (en) * 1993-07-07 1995-05-30 Clodman; Percy B. Methods for the treatment of skin disorders
US5554645A (en) * 1994-10-03 1996-09-10 Mars, Incorporated Antineoplastic cocoa extracts and methods for making and using the same
US5773419A (en) * 1995-03-03 1998-06-30 Falcon; Juan Method of treating cancer with tannic acid

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003095967A (ja) * 2001-09-27 2003-04-03 Ichimaru Pharcos Co Ltd 抗アレルギー剤

Also Published As

Publication number Publication date
AU8775998A (en) 1999-03-01
IL134425A0 (en) 2001-04-30
WO1999007386A1 (en) 1999-02-18
CA2299322A1 (en) 1999-02-18
CN1274287A (zh) 2000-11-22
EP1005350A1 (en) 2000-06-07
BR9811875A (pt) 2000-08-22
EP1005350A4 (en) 2003-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6200568B1 (en) Composition and method of treating cancer with tannic acid and tannin complexes
US6187315B1 (en) Compositions and methods of treating cancer with tannin complexes
US9220680B2 (en) Compositions and methods for localized drug delivery through mammary papillae
JP3007627B2 (ja) 天然化学物質六酸化四砒素の新規の抗腫瘍治療剤としての用途及びその薬学的組成物
JPH04504579A (ja) 症状及び疾病の治療
Carey et al. Association of cancer of the breast and acute myelocytic leukemia
Shepherd et al. Hepatic arterial infusion of mitoxantrone in the treatment of primary hepatocellular carcinoma.
CN106821987A (zh) 一种载含酚羟基难溶性药物的脂质体及制备方法和应用
JP2004002429A (ja) 組成物およびその治療用途
CN110559272B (zh) 一种抗乳腺癌纳米药物及其制备方法
JP2001513505A (ja) タンニン酸及びタンニン複合体により癌を治療する組成物及び方法
Melnyk et al. Spontaneous remission of Zollinger-Ellison syndrome
Lee et al. Trioxifene mesylate in the treatment of advanced breast cancer
CN104814959B (zh) 磁性斑蝥酸钠维生素b6复方制剂及其制备方法
CN101808644A (zh) 聚合酶抑制剂及其用于***的应用
RU2775008C1 (ru) Фармацевтическая композиция, обладающая иммуномодулирующей, иммунокорректирующей, иммуносупрессорной, противовирусной, противовоспалительной и онколитической активностями
CN110613836A (zh) 用于治疗肝癌的复合药物局部注射制剂
US10758581B2 (en) Treatment of cancer
Wang et al. Biomimetic nanoparticles for effective Celastrol delivery to targeted treatment of rheumatoid arthritis through the ROS-NF-κB inflammasome axis
MXPA00001257A (en) Composition and method of treating cancer with tannic acid and tannin complexes
CN107802632B (zh) 一种治疗风湿、类风湿关节炎的中药有效成分组合物及应用
RU2465924C2 (ru) Способ лечения рака молочной железы
RU2131249C1 (ru) Способ лечения онкологических заболеваний и иммунодефицитных состояний магнитоактивными органическими соединениями железа и иммуностимулирующее и противоопухолевое средство на их основе
WO2018224179A1 (en) New treatment of brain cancer
CN117653645A (zh) 仙茅苷在防治椎间盘退变中的应用

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20051101