JP2001512787A - 高強度の切欠き延性析出硬化ステンレス鋼合金 - Google Patents

高強度の切欠き延性析出硬化ステンレス鋼合金

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Abstract

(57)【要約】 重量%で本質的にほぼ、Cが最大で0.03、Mnが最大で1.0、Siが最大で0.75、Pが最大で0.040、Sが最大で0.020、Crが10〜13、Niが10.5〜11.6、Tiが1.5〜1.8、Moが0.25〜1.5、Cuが最大で0.95、Alが最大で0.25、Nbが最大で0.3、Bが最大で0.010、Nが最大で0.030、Ceが0.001−0.025、残部が基本的に鉄より成る、析出硬化性マルテンサイト系ステンレス鋼合金が開示される。大きな横断面の部品を形成するために使用された場合、開示された合金は応力腐食クラッキング耐性、強度および切欠き靱性の独自の組み合わせを提供する。このような合金の製造方法は、融解プロセスの間に、合金製品に効果的な量のセリウムをもたらすのに充分な量でセルウムを添加することを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は析出硬化性マルテンサイト系ステンレス鋼合金に関し、より具体的に
はCr−Ni−Ti−Moマルテンサイト系ステンレス鋼合金、及び応力腐食ク
ラッキング耐性、強度および切欠き靱性の独自の組み合わせを有する、前記ステ
ンレス鋼合金から作られる製品に関する。
【0002】 航空機産業を含む多くの工業用アプリケーションは高強度合金から製造された
部品の使用を必要とする。このような高強度合金の製造に対する1つのアプロー
チは析出硬化合金を開発することであった。析出硬化合金は析出が合金の延性マ
トリックス内に形成される合金である。析出粒子は延性マトリックス内の転位を
抑制し、それによって合金を補強する。
【0003】 公知の時効硬化ステンレス鋼合金の1つは、マルテンサイト構造を確実にする
ために、チタニウムとコロンビウムを添加し、クロミウム、ニッケルおよび銅と
を制御することによって高い強度を提供しようとしている。最適の靱性を提供す
るために、この合金を比較的低温でアニーリングする。エージングの前にFe−
Ti−Nbの多いラーベス相を形成するためにこのような低いアニーリング温度
が必要である。このような作用は硬化析出物の過度の形成を防止し、オーステナ
イトの加硫戻りのためにニッケルをより多く利用できるようにする。しかしなが
ら、この合金のために使用される低いアニーリング温度では、合金のミクロ構造
が完全に再結晶しない。これらの条件は硬化成分の添加の効果的な利用を助長し
ないし、その強度と靱性が処理の影響を受けやすい材料を作り出す。
【0004】 別の公知の析出硬化可能なステンレス鋼では、合金内で成分であるクロミウム
、ニッケル、アルミニウム、炭素およびモリブデンのバランスがきわどく保たれ
る。加えて、合金により提供される所望の特性の組み合わせを減じないために、
マンガン、ケイ素、リン、硫黄および窒素が低レベルに維持される。
【0005】 公知の析出硬化可能なステンレス鋼が許容できる特性を今まで提供してきたが
、公知の析出硬化可能なステンレス鋼によって提供されるものと少なくとも同レ
ベルの切欠き靱性及び腐食耐性と共に、より優れた強度を提供する合金に対する
需要が高まってきた。同レベルの切欠き靱性と腐食耐性、特に応力腐食クラッキ
ング耐性を維持する一方でより高い強度を有する合金が特に航空機産業において
有用である。なぜならこのような合金から製造される構造部材は現在利用できる
合金から製造される同じ部品より重量が軽いからである。燃料効率の改良をもた
らすので、このような構造部材の重量の減少が望ましい。
【0006】 前述のようであるとすれば、応力腐食耐性、強度および切欠き靱性の改良され
た組み合わせを提供すると共に、容易に確実に処理できる合金を有することが非
常に望ましいであろう。
【0007】 公知の析出硬化性マルテンサイト系ステンレス鋼合金に関連する欠点は、本発
明による合金によってかなり解決される。本発明による合金は、応力腐食クラッ
キング耐性、強度および切欠き靱性との独自の組み合わせを提供する析出硬化C
r−Ni−ti−Moマルテンサイト系ステンレス鋼合金である。
【0008】 本発明の析出硬化マルテンサイト系ステンレス鋼の幅広い構成範囲、中間の構
成範囲および好適な構成範囲は重量%で以下の通りである。
【0009】 商業的等級のこのような鋼に見い出される通常の不純物と、1%の数千分の1
から、この合金によって提供される所望の特性の組み合わせを不都合に減じない
それより大きな量まで変化してよい少量の付加的な成分を除いて、合金の残部は
基本的に鉄である。
【0010】 前述の作表は便利な概要として提供しており、お互いの組み合わせにおいて使
用される本発明の合金の個々の成分の範囲の下限値と上限値を制限したり、ある
いはお互いの組み合わせにおいて単独で使用される成分の範囲を制限することは
意図していない。このように、幅広い組成の1つ以上の成分範囲を、好適な組成
における残部の成分に対する1つ以上の他の範囲と共に使用することができる。
加えて、1つの好適な実施形態の成分に対する最低値または最大値を、別の好適
な実施形態のその成分に対する最大値または最低値と共に使用することができる
。この出願を通じて、別記しない限り、パーセント(%)は重量%を意味する。
【0011】 本発明による合金では、強度、切欠き靱性および応力腐食クラッキング耐性の
独自の組み合わせが、成分であるクロミウム、ニッケル、チタニウムおよびモリ
ブデンのバランスを取ることによって達成される。少なくとも約10%の、好ま
しくは少なくとも約10.5%の、より好ましくは少なくとも約11.0%のク
ロミウムが合金内に存在し、酸化状態の下で従来のステンレス鋼のものと同程度
の腐食耐性を提供する。ニッケルは合金の切欠き靱性のためになるので、少なく
とも約10.5%の、好ましくは少なくとも約10.75%の、より好ましくは
約10.85%のニッケルが合金内に存在する。少なくとも約1.5%のチタニ
ウムが合金に存在し、エージングの間にニッケル‐チタニウムの多い相の析出を
通して合金の強度を高める。モリブデン合金の切欠き靱性に貢献するので、少な
くとも約0.25%の、好ましくは少なくとも約0.75%の、より好ましくは
少なくとも約0.9%のモリブデンも合金内に存在する。モリブデンは媒体を還
元する際に、また孔食の攻撃と応力腐食クラッキングを助長する環境において、
合金の腐食耐性を高める。
【0012】 クロミウム、ニッケル、チタニウム及び/またはモリブデンのバランスが適切
に取られていないと、従来の処理技術を使用してマルテンサイト構造へと完全に
変形する合金の能力が抑制される。更に、固溶化熱処理され、時効硬化された時
に実質的に完全にマルテンサイトのままである合金の能力が損なわれる。このよ
うな条件下では、合金によって提供される強度がかなり低下する。従って、この
合金に存在するクロミウム、ニッケル、チタニウムおよびモリブデンは制限され
る。より具体的には、クロミウムを約13%以下、好ましくは約12.5%以下
、より好ましくは約12.0%以下に制限し、ニッケルを約11.6%以下、好
ましくは約11.25%以下に制限する。チタニウムは、約1.8%以下、好ま
しくは約1.7%以下に制限し、モリブデンを約1.5%以下、好ましくは約1
.25%以下、より好ましくは約1.1%以下に制限する。
【0013】 硫黄とリンはこの合金の粒界に対して分離する傾向がある。このような偏析は
粒界付着を減少させ、それは合金の破壊靱性、切欠き靱性および切欠き引張り強
さに悪影響を及ぼす。大きな横断面、つまり>0.7in2(>4cm2)を有
するこの合金の製品形状は、合金を均質化し、粒界に集中する硫黄とリンの悪影
響を中和するために、充分な熱機械処理を経験しない。大きな断面サイズの製品
に対しては、好ましくは合金に対して少量のセリウムを添加して、合金の破壊靱
性、切欠き靱性および切欠き引張り強さを高め、硫黄とリンを組み合わせること
によって合金からのそれらの除去を容易にする。合金から適当に取り除くべき硫
黄とリンに対して、合金に存在する硫黄の量に対して添加されるセリウムの量の
割合は少なくとも約1:1であり、好ましくは少なくとも約2:1であり、より
好ましくは約3:1である。セリウム添加の利点を実現するためには、微量の(
つまり<0.001%)のセリウムを合金に保持する必要がある。しかしながら
、充分なセリウムを添加したことを確実にするために、また最終製品に過度の硫
黄やリンが保持されるのを防止するために、少なくとも約0.001%、好まし
くは少なくとも約0.002%のセリウムが合金に存在することが好ましい。過
度のセリウムは合金の熱間加工性及びその破壊靱性に有害な影響を有する。従っ
て、セリウムを約0.025%以下に、好ましくは約0.015%以下に、より
好ましくは約0.010%以下に制限する。あるいは、合金のセリウム対硫黄比
は約15:1以下、好ましくは約12:1以下、より好ましくは約10:1以下
である。セリウムの一部または全部の代わりに、マグネシウム、イットリウム、
あるいはランタン等の他の希土類金属も合金に存在していてよい。
【0014】 ホウ素やアルミニウム、ニオブ、マンガンおよびケイ素等の付加的な成分も、
これらの合金により提供される他の望ましい特性を高めるために、制御された量
で存在していてよい。より具体的には、合金の熱間加工性を高めるために、約0
.010%まで、好ましくは約0.005%まで、より好ましくは約0.035
%までのホウ素が合金に存在していてよい。望ましい効果を提供するために、少
なくとも約0.001%、好ましくは少なくとも約0.0015%のホウ素が合
金に存在する。
【0015】 収率と極限引張り強さを高めるために、アルミニウム及び/またはニオブが合
金に存在していてよい。より具体的には、約0.25%まで、好ましくは約0.
10%まで、より好ましくは約0.050%まで、更に好ましくは約0.025
%までのアルミニウムが合金に存在していてよい。また、約0.3%まで、好ま
しくは約0.10%まで、より好ましくは約0.050%まで、更に好ましくは
約0.025%までニオブが合金に存在していてよい。アルミニウム及び/また
はニオブが合金に存在する場合、より高い収率と極限引張り強さを得ることがで
きるが、高い強度は切欠き靱性を犠牲にして展開される。従って、最適の切欠き
靱性が望まれる場合、アルミニウム及びニオブを通常の残留レベルに制限する。
【0016】 スクラップ源または脱酸素添加物からの残留物として、約1.0%まで、好ま
しくは約0.5%まで、より好ましくは約0.25%まで、更に好ましくは約0
.10%までのマンガン及び/または約0.75%まで、好ましくは約0.5%
まで、より好ましくは約0.25%まで、更に好ましくは約0.10%までのケ
イ素が合金に存在する。このような添加物は合金が真空融解されない場合に有益
である。マンガン及び/またはケイ素は、靱性や腐食耐性及びマトリックス材料
内のオーステナイト‐マルテンサイト相バランスに対するそれらの有害な影響の
ために、好ましくは低レベルに保持される。
【0017】 同様のサービスまたは使用のためのものである商業的等級の合金に見い出され
る通常の不純物を除いて、合金の残部は基本的に鉄である。このような成分のレ
ベルは所望の特性に悪影響を及ぼさないように制御される。
【0018】 特に、過度の炭素及び/または窒素は腐食耐性を損ない、この合金により提供
される靱性に有害な影響を及ぼす。従って、約0.03%以下、好ましくは約0
.02%以下、より好ましくは約0.15%以下の炭素が合金に存在する。更に
、約0.030%以下、好ましくは約0.015%以下、約0.010%以下の
窒素が合金に存在する。炭素及び/または窒素が多量に存在すると、炭素及び/
または窒素はチタニウムと結合してチタニウムの多い非金属含有物を形成する。
その反応はこの合金により提供される高い強度の主な要因であるニッケル‐チタ
ニウムの多い相の形成を抑制する。
【0019】 リンは靱性と腐食耐性に対する有害な影響のために低レベルに維持される。従
って、約0.040%以下、好ましくは約0.015%以下、より好ましくは約
0.010%以下のリンが合金に存在する。
【0020】 約0.020%以下、好ましくは約0.010%以下、より好ましくは約0.
005%以下の硫黄が合金に存在する。多量の硫黄はチタニウムの多い非金属含
有物の形成を助長し、それは炭素や窒素のように、所望のチタニウムの強化効果
を抑制する。更に、多量の硫黄はこの合金の熱間加工性と腐食耐性に有害な影響
を及ぼし、その靱性、特に横断方向の靱性を損ねる。
【0021】 過度の銅はこの合金の切欠き靱性、延性および強度に有害な影響を及ぼす。従
って、この合金は約0.95%以下、好ましくは約0.75%以下、より好まし
くは約0.50%以下、更に好ましくは約0.25%以下の銅を含有する。
【0022】 本発明の合金を融解したり、鋳造したり、あるいは加工するのに如何なる特殊
技術も必要ではない。真空誘導融解(VIM)または真空誘導融解に続いて真空
アーク再融解(VAR)が融解及び精錬の好ましい方法であるが、その他の実践
も使用することができる。この合金にセリウムを提供する好ましい方法は、VI
Mの間にミッシュメタルを添加することである。ミッシュメタルは上述のように
、最終的な鋳放しインゴットにおいて、必要な量のセリウムを産するのに充分な
量で添加される。加えて、この合金は所望であれば粉末冶金技術を使用して作ら
れてもよい。更に、本発明の合金は熱間または冷間加工することができるが、冷
間加工は合金の機械強度を高める。
【0023】 本発明の析出硬化合金は所望の特性の組み合わせを発展させるために固溶体化
アニーリングされる。固溶体化アニーリング温度は、基本的に全ての望ましくな
い合金マトリックス材料への沈殿物を融解するために充分な温度であるべきであ
る。しかしながら、固溶体化アニーリング温度が高すぎると、過度の粒子成長を
助長することによって、合金の破壊靱性を損ねるであろう。典型的に、本発明の
合金は1700〜1900°F(927〜1038℃)で1時間溶体化処理され
、続いてクエンチれされる。
【0024】 所望であれば、この合金をクエンチした後でディープチル処理に賦し、更に合
金の高い強度を発展させる。マルテンサイト変換の完了を保証するために、ディ
ープチル処理はマルテンサイト仕上げ温度より充分低い温度まで合金を冷却する
。典型的に、ディープチル処理は合金を約−100°F(−73℃)以下に約1
時間冷却することより成る。しかしながら、ディープチル処理の必要性は、少な
くとも部分的に合金のマルテンサイト仕上げ温度によって影響されるであろう。
マルテンサイト仕上げ温度が充分高ければ、マルテンサイト構造への変換反応は
ディープチル処理を必要とせずに進行するであろう。加えて、ディープチル処理
の必要性は製造されている部品のサイズにも依存するであろう。部品のサイズが
増大するにつれて、合金内の偏析が重大になり、ディープチル処理の使用がます
ます有益になる。更に、マルテンサイトへの変換を完了するために、大きな部品
に対しては部品が冷硬される時間の長さを長くすることが必要であろう。例えば
、大きな横断面積を有する部品では、この合金の特徴である高い強度を発展させ
るために、約8時間続くディープチル処理が好ましいことが見い出されている。
【0025】 本発明の合金は、当業者に公知のように、公知の析出硬化ステンレス鋼合金の
ために使用される技術に従って時効硬化される。例えば、合金は約4時間の間、
約900°F(482℃)〜約1150°F(621℃)の間の温度で熟成され
る。(1)エージング温度が上昇するにつれて合金の極限引張り強さが低下する
;及び(2)エージング温度が低下するにつれて、合金を所望の強度レベルまで
時効硬化させるのに必要な時間が増大するということを考慮して、使用される特
殊なエージング条件を選択する。
【0026】 本発明の合金は広範囲の使用のために種々の製品形状に形成することができ、
従来よりの実践によるビレットまたはバー、ロッド、ワイヤ、ストリップ、プレ
ートまたはシートの形態に向いている。本発明の合金は、応力腐食クラッキング
耐性、強度および切欠き靱性の優れた組み合わせを有する合金を必要とする広範
囲の実用的な応用において有用である。特に、航空機用の構造部材や締結装置を
作り出すために、本発明の合金を使用することができ、またこの合金は医療器具
や歯科用器械において使用するのに適している。
【0027】
【表1】
【0028】 本合金により提供される独自の特性の組み合わせを立証するために、同時係属
出願第08/533,159号に記載している合金の実施例1〜24と、表1に
示した重量%の組成を有する本発明の実施例25〜30を調製した。比較目的の
ために、本発明の範囲外の組成を有する比較例の熱処理金属A〜Dも調製された
。これらの重量%組成物も表1に含む。
【0029】 合金AとBは公知の析出硬化ステンレス鋼合金の1つを表し、合金CとDは別
の公知の析出硬化ステンレス鋼合金を表す。
【0030】 実施例1は真空誘導融解され、2.75インチ(6.98cm)の先細り正方
形インゴットとして鋳造された17ポンド(7.7kg)の実験室熱処理金属と
して調製された。インゴットは1900°F(1038℃)まで加熱し、1.3
75インチ(3.49cm)の正方形のバーにプレス鍛造した。バーは1.12
5インチ(2.86cm)の正方形のバーに仕上げ打ちされ、室温まで空冷され
た。鍛造したバーは1850°F(1010℃)で0.625インチ(1.59
cm)の丸い棒に熱間圧延し、室温まで空冷した。
【0031】 実施例2〜4と12〜18、及び比較例の熱処理金属AとCは、アルゴンガス
の分圧下に真空誘導融解し、3.5インチ(8.9cm)の先細り正方形のイン
ゴットとして鋳造した25ポンド(11.3kg)の実験室熱処理金属として調
製された。インゴットは1850°F(1010℃)の開始温度から1.875
インチ(4.76cm)の正方形のバーにプレス鍛造し、次にそれらを室温まで
空冷した。正方形のバーを再加熱し、1850°F(1010℃)の開始温度か
ら1.25インチ(3.18cm)の正方形のバーにプレス鍛造し、再加熱し、
1850°F(1010℃)の開始温度から0.625インチ(1.59cm)
の丸いバーに熱間圧延し、室温まで空冷した。
【0032】 実施例5、6と8〜10は、アルゴンガスの分圧下に真空誘導融解し、4イン
チ(10.2cm)の先細り正方形のインゴットとして鋳造した37ポンド(1
6.8kg)の実験室熱処理金属として調製された。インゴットは1850°F
(1010℃)の開始温度から2インチ(5.1cm)の正方形のバーにプレス
鍛造し、空冷した。各々2インチ(5.1cm)の鍛造された正方形のバーから
長さを切断し、1850°F(1010℃)の開始温度から1.31インチ(3
.33cm)の正方形のバーに鍛造した。鍛造したバーを1850°F(101
0℃)で0.625インチ(1.59cm)の丸いバーに熱間圧延し、室温まで
空冷した。
【0033】 実施例7と11、及び比較例の熱処理金属BとDは、アルゴンガスの分圧下に
真空誘導融解し、4.5インチ(11.4cm)の先細り正方形のインゴットと
して鋳造された125ポンド(56.7kg)の実験室熱処理金属として調製さ
れた。 インゴットは1850°F(1010℃)の開始温度から2インチ(5
.1cm)の正方形のバーにプレス鍛造し、室温まで空冷した。バーを再加熱し
、1850°F(1010℃)の開始温度から1.31インチ(3.33cm)
の正方形のバーにプレス鍛造した。鍛造したバーを1850°F(1010℃)
で0.625インチ(1.59cm)の丸いバーに熱間圧延し、室温まで空冷し
た。
【0034】 実施例19〜30は、真空誘導融解し、6.12インチ(15.6cm)の直
径の電極として鋳造されほぼ380ポンド(172kg)の熱処理金属として調
製された。各々の電極の鋳造前に、実施例25〜30に対して各々のVIM熱処
理金属にミッシュメタルを添加した。精錬後に所望の保持量のセリウムを生じさ
せるように、各々の添加量を選択した。電極は真空アーク再融解し、8インチ(
20.3cm)直径のインゴットとして鋳造された。インゴットを2300°F
(1260℃)まで加熱し、2300°F(1260℃)で4時間均質化した。
インゴットを1850°F(1010℃)まで炉内で冷却し、プレス鍛造前に1
850°F(1010℃)で10分間浸漬した。次に以下のようにして、インゴ
ットを5インチ(12.7cm)の正方形のバーにプレス鍛造した。各々のイン
ゴットの下端を5インチ(12.7cm)の正方形に押圧した。5インチ(12
.7cm)の正方形へと上端を押圧する前に、鍛造物を1850°F(1010
℃)まで10分間再加熱した。以上のように鍛造したバーを仕上げ温度から空冷
した。
【0035】 実施例19〜24及び26〜29の結果的に生じた5インチ(12.7cm)
の正方形のバーを半分に切断し、上端と下端からのビレットを別々に特定した。
下端からの各々のビレットを1850°F(1010℃)で再加熱し、2時間浸
漬し、4.5インチ(11.4cm)×2.75インチ(6.98cm)のバー
にプレス鍛造し、室温まで空冷した。上端からの各々のビレットを1850°F
(1010℃)で再加熱し、2時間浸漬した。実施例19〜24及び27〜29
に対して、次に各々の上端ビレットを4.5インチ(11.4cm)×1.5イ
ンチ(3.8cm)のバーにプレス鍛造し、室温まで空冷した。上実施例26に
対しては、上端ビレットを4.75インチ(12.1cm)×2インチ(5.1
cm)のバーに鍛造し、1850°F(1010℃)で15分間再加熱し、4.
5インチ(11.4cm)×1.5インチ(3.8cm)のバーにプレス鍛造し
、室温まで空冷した。
【0036】 実施例25と30の5インチ(12.7cm)の正方形のバーを各々3/1と
2/1に切断した。次にビレットを1850°F(1010℃)で再加熱し、2
時間浸漬し、4.5インチ(11.4cm)×1.625インチ(4.13cm
)のバーにプレス鍛造し、室温まで空冷した。
【0037】 実施例1〜18及び熱処理金属A〜Dに関して、各々の実施例と比較例の熱処
理金属のバーを大まかに曲げて(rough turned)、表2に示した寸
法を有する滑らかな引張り見本、応力腐食見本および切欠き引張り見本を作成し
た。各々の見本は円筒形で、見本の各々の両端部分に中央部分を接続する最小の
半径を有するように各々の見本の中央の直径が減少している。400グリットの
表面仕上げで応力腐食見本を名目ゲージ直径になるまで研磨した。
【0038】
【表2】
【0039】 実施例1〜18及び熱処理金属A〜Dの試験見本を下記の表3に従って熱処理
した。ピーク強度を提供するために、使用された熱処理条件を選択した。
【0040】
【表3】
【0041】 実施例1〜18の機械特性を比較例の熱処理金属A〜Dの特性と比較した。測
定した特性は0.2%降伏強さ(.2%YS)、極限引張り強さ(UTS)、4
つの寸法のパーセント伸び(%Elong.)、パーセント面積減少(%Red
.)、及び切欠き引張り強さ(NTS)を含む。すべての特性は長手方向に沿っ
て測定された。測定結果を表4に示す。
【0042】
【表4】
【0043】 表4のデータは本発明の実施例1〜18が、NTS/UTS比で示される許容
できるレベルの切欠き靱性と延性を提供する一方、熱処理金属AとBに比べて優
れた降伏強さと引張り強さを提供することを示している。このように、実施例1
〜18が熱処理金属AとBに対して優れた強さと延性の組み合わせを提供するこ
とが解る。
【0044】 更に、表4のデータは本発明の実施例1〜18が、許容できる降伏強さと延性
、及びNTS/UTS比で示される許容できるレベルの切欠き靱性とを提供する
一方、少なくとも熱処理金属C、Dよりかなり良い程度の引張り強さを提供する
ことを示している。
【0045】 ゆっくりした変形率試験を介して、塩素含有媒体における実施例7〜11の応
力腐食クラッキング耐性を比較例の熱処理金属B、Dのものと比較した。応力腐
食クラッキング試験に対しては、実施例7〜11の見本を引張り見本と同様に固
溶化熱処理し、次に高レベルの強度を提供するために選択した温度で過時効させ
た。熱処理金属B、Dの見本を各々の引張り見本と同様に固溶化熱処理し、典型
的に航空機産業において指定される応力腐食クラッキング耐性レベルを提供する
ために選択された温度で過時効させた。より具体的には、実施例7〜11を10
00°F(538℃)で4時間時効硬化させ、空冷し、熱処理金属B、Dを10
50°F(566℃)で4時間時効硬化させ、空冷した。
【0046】 秒あたり4×10−6インチ(1×10−5cm/秒)の一定の延長率によっ
て、各々の実施例と熱処理金属の見本セットを引張り応力にさらすことによって
、応力腐食クラッキング耐性を試験した。4つの異なる媒体の各々:(1)H3
PO4でpH1.5まで酸性化した10.0%のNaclの沸騰する溶液;(2
)自然pH(4.9〜5.9)の3.5%のNaclの沸騰する溶液;(3)H
3PO4でpH1.5まで酸性化した3.5%のNaclの沸騰する溶液;及び
(4)77°F(25℃)の空気で試験を実施した。大気中で実施した試験は塩
素含有媒体で得られた結果を比較することができる基準として使用した。
【0047】 応力腐食試験の結果を表5に示すが、表5は、時間で表した試験見本の破壊ま
での時間(全試験時間)、パーセント伸び(% Elong.)および横断面積
減少(% Red.in Area)とを含む。
【0048】
【表5】
【0049】 試験した合金の相対的応力腐食クラッキング耐性は、基準媒体における測定パ
ラメータに対する腐食媒体における測定パラメータの比を参照することによって
より良く理解できる。表6は比較を容易にするために比率フォーマットでデータ
を表すことによって表5のデータを要約している。”TC/TR”とラベル付け
された列の値は、基準条件下の破壊までの平均時間に対する腐食条件下の破壊ま
での平均時間の比である。”EC/ER”とラベル付けされた列の値は、基準条
件下の平均パーセント伸びに対する腐食条件下の平均パーセント伸びの比である
。同様に”RC/RR”とラベル付けされた列の値は、基準条件下の平均パーセ
ント面積減少に対する腐食条件下の平均パーセント面積減少の比である。
【0050】
【表6】
【0051】 実施例7〜11と熱処理金属B、Dの機械特性も決定し、表7に表した。表7
は0.2%オフセット降伏強さ(.2%YS)と、ksi(MPa)で表した極
限引張り強さ(UTS)と、4つの寸法のパーセント伸び(%Elong.)、
面積減少(% Red.in Area)およびksi(MPa)で表した切欠
き引張り強さ(NTS)とを含む。
【0052】
【表7】
【0053】 一緒にして考えた場合、表6と7に表されたデータは、実施例7〜11で表さ
れるように、本発明の合金により提供される強度と応力腐食クラッキング耐性の
独自な組み合わせを立証している。より具体的には、表6と7のデータは実施例
7〜11が比較例の熱処理金属BとDよりかなり高い強度を提供する一方、これ
らの合金に匹敵するレベルの応力腐食クラッキング耐性を提供することを示して
いる。実施例7と11の付加的な見本は、1050°F(538℃)で4時間時
効硬化させて空冷した。これらの見本は各々214.3ksiと213.1ks
iの室温極限引張り強さを提供し、これらは同様に時効させた時の熱処理金属B
とDによって提供される強度よりかなり優れている。試験はしていないが、それ
より高い温度で時効させた場合、実施例7と11の応力腐食クラッキング耐性は
少なくとも同等かそれより高いであろうと予想される。加えて、沸騰した10.
0%のNacl条件は航空機産業に対する認識されている標準よりはるかに過酷
であることに注目すべきである。
【0054】 実施例19〜30を参照にして、各々の実施例のバーを大まかに曲げて、表2
に示した寸法を有する滑らかな引張り見本と切欠き引張り見本を作成した。各々
の見本は円筒形で、見本の各々の両端部分に中央部分を接続する最小の半径を有
するように各々の見本の中央の直径が減少している。加えてアニーリングされた
バーから、CVN試験見本(ASTM E23−96)及び破壊靱性試験(AS
TM E399)に対するコンパクトな張力ブロックを機械加工した。全ての試
験見本を1800°F(982℃)で1時間固溶化熱処理して水で冷却し、−1
00°F(−73℃)で1時間または8時間冷間処理し、空気中で暖め、900
°F(482℃)または1000°F(538℃)で4時間エージングして、空
冷した。
【0055】 測定した機械特性は0.2%降伏強さ(.2%YS)、極限引張り強さ(UT
S)、4つの寸法のパーセント伸び(%Elong.)、パーセント面積減少(
% Red.)、切欠き引張り強さ(NTS)、室温シャルピーVノッチ吸収エ
ネルギ(CVN)および室温破壊靱性(KIc)とを含む。測定結果を表8〜1
1に示す。
【0056】
【表8】
【0057】
【表9】
【0058】
【表10】
【0059】
【表11】
【0060】 ここで使用した用語及び表現は説明目的であり、制限的なものではない。記載
した特徴の同等物またはその一部を排除するためにこのような用語または表現を
使用する意図はない。しかしながら、様々な変更も本発明の範囲内で可能である
ことが認識される。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 応力腐食クラッキング耐性、強度および切欠き靱性との独自
    の組み合わせを有する析出硬化性マルテンサイト系ステンレス鋼合金であって、
    基本的に重量%で以下のものより成り: C 最大0.03 Mn 最大1.0 Si 最大0.75 P 最大0.040 S 最大0.020 Cr 10〜13 Ni 10.5〜11.6 Ti 1.5〜1.8 Mo 0.25〜1.5 Cu 最大0.95 Al 最大0.25 Nb 最大0.3 B 最大0.010 N 最大0.030 Ce 0.001〜0.025 残部は基本的に鉄であることを特徴とするステンレス鋼合金。
  2. 【請求項2】 約0.015重量%だけのセリウムを含有する、請求項1に
    記載の合金。
  3. 【請求項3】 約0.010重量%だけのセリウムを含有する、請求項1に
    記載の合金。
  4. 【請求項4】 少なくとも約0.002重量%のセリウムを含有する、請求
    項1に記載の合金。
  5. 【請求項5】 約0.75重量%以だけの銅を含有する、請求項1に記載の
    合金。
  6. 【請求項6】 約0.015重量%だけのセリウムを含有する、請求項5に
    記載の合金。
  7. 【請求項7】 約0.010重量%だけのセリウムを含有する、請求項5に
    記載の合金。
  8. 【請求項8】 少なくとも約0.002重量%のセリウムを含有する、請求
    項5に記載の合金。
  9. 【請求項9】 応力腐食クラッキング耐性、強度および切欠き靱性との独自
    の組み合わせを有する析出硬化性マルテンサイト系ステンレス鋼合金の製造方法
    であって、前記合金は基本的に以下の近似重量%で以下のものより成り: C 最大0.03 Mn 最大1.0 Si 最大0.75 P 最大0.040 S 最大0.020 Cr 10〜13 Ni 10.5〜11.6 Ti 1.5〜1.8 Mo 0.25〜1.5 Cu 最大0.95 Al 最大0.25 Nb 最大0.3 B 最大0.010 N 最大0.030 残部は基本的に鉄であり、前記方法は: 前記重量%の量を提供するのに充分な割合で前記成分を含有する充填材料を融
    解するステップと; その融解ステップの間に前記合金にセリウムを添加するステップとを備え、合
    金に存在する硫黄の量に対する添加されるセリウムの量の割合が少なくとも1:
    1であることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 合金にセリウムを添加するステップは、合金に存在する硫
    黄の量に対する添加されるセリウムの量の割合が少なくとも2:1であるような
    量で、合金に対してセリウムを添加するステップを備える、請求項9に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 合金にセリウムを添加するステップは、合金に存在する硫
    黄の量に対する添加されるセリウムの量の割合が少なくとも3:1であるような
    量で、合金に対してセリウムを添加するステップを備える、請求項10に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 合金にセリウムを添加するステップは、合金に存在する硫
    黄の量に対する添加されるセリウムの量の割合が少なくとも15:1であるよう
    な量で、合金に対してセリウムを添加するステップを備える、請求項9に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 合金にセリウムを添加するステップは、合金に存在する硫
    黄の量に対する添加されるセリウムの量の割合が少なくとも12:1であるよう
    な量で、合金に対してセリウムを添加するステップを備える、請求項12に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 応力腐食クラッキング耐性、強度および切欠き靱性との独
    自の組み合わせを有する析出硬化性マルテンサイト系ステンレス鋼合金製品であ
    って、前記合金は基本的に重量%で以下のものより成り: C 最大0.03 Mn 最大1.0 Si 最大0.75 P 最大0.040 S 最大0.020 Cr 10〜13 Ni 10.5〜11.6 Ti 1.5〜1.8 Mo 0.25〜1.5 Cu 最大0.95 Al 最大0.25 Nb 最大0.3 B 最大0.010 N 最大0.030 Ce 0.025まで 残部は基本的に鉄であり、前記合金は: 前記重量%の量を提供するのに充分な割合でC、Mn、Si、P、S、Cr、
    Ni、Ti、Mo、Cu、Al、Nb、B、NおよびFeを含有する充填材料を
    融解し; その融解ステップの間に前記合金にセリウムを添加することにより製造され、
    合金に存在する硫黄の量に対する添加されるセリウムの量の割合が少なくとも1
    :1であることを特徴とする製品。
  15. 【請求項15】 合金に存在する硫黄の量に対する添加されるセリウムの量
    の割合が少なくとも2:1であるような量で、合金に対してセリウムを添加する
    ことによって作成される、請求項14に記載の製品。
  16. 【請求項16】 合金に存在する硫黄の量に対する添加されるセリウムの量
    の割合が少なくとも3:1であるような量で、合金に対してセリウムを添加する
    ことによって作成される、請求項15に記載の製品。
  17. 【請求項17】 合金に存在する硫黄の量に対する添加されるセリウムの量
    の割合が少なくとも15:1であるような量で、合金に対してセリウムを添加す
    ることによって作成される、請求項14に記載の製品。
  18. 【請求項18】 合金に存在する硫黄の量に対する添加されるセリウムの量
    の割合が少なくとも12:1であるような量で、合金に対してセリウムを添加す
    ることによって作成される、請求項17に記載の製品。
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