JP2001512661A - 低フィチン酸、高油糧、高タンパク質穀物を含有する動物用飼料 - Google Patents

低フィチン酸、高油糧、高タンパク質穀物を含有する動物用飼料

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Abstract

(57)【要約】 本発明は穀物、種子、穀物または種子から調製した飼料、穀物から調製したペットフード、および穀物から調製した食品を提供する。穀物は以下の特性を有するトウモロコシ穀物でもよい:高油糧、高タンパク質含有量、および低フィチン酸レベル。穀物中の油およびタンパク質含有量を高く、フィチン酸を低くすることにより、穀物はより高いカロリー、タンパク質、およびリン、そして他の栄養を飼育する動物に供給する。本発明で調製したペットフード、動物飼料、およびトウモロコシ食品は高い栄養を供給するが、これは穀物の成分の生物学的利用能が高いからである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、米国仮出願第60/051,854号および60/051,855号(1997年7月7日出願
)に基づき、それに対する優先権を主張するものであり、その全内容を本明細書
の一部としてここに引用する。
【0002】
【発明の分野】
広義には本発明は、油、タンパク質、およびアミノ酸を増加し、リン全体の生
物学的利用能を向上し、そしてフィチン酸を低減した穀物に関する。この穀物は
動物の飼料原料として使用できる。より明確には、本発明は穀物をベースとする
飼料に関し、これにより動物の栄養が向上し、動物生産の環境に対する影響が低
減する。
【0003】
【背景】
ここ50年にわたり、動物への栄養の供給へのアプローチは変化してきている
。もはや穀物や飼い葉で飼育した動物は入手できない。代わりに、動物の飼料は
総栄養価および経費について厳密にモニターされる。飼料管理をする動物を、品
質および動作特性、そして動物からの***物が環境に与える影響についてモニタ
ーする。収集した情報を使用して飼料を調整し、飼料の栄養価および動物の動作
特性を向上し、経費および環境への影響を低減する。
【0004】 穀物と脂肪をブタおよび家禽のような非反芻動物の飼育プログラムに使用して
カロリー源とする。穀物とサプリメント(例えばビタミン、ミネラル、および脂
肪)の割合は長年にわたり、動物の飼料効率が最大となるような試みの中で変化
してきた。飼料効率(飼料変換率)、または動物の体重を1ポンド増加するのに
必要な飼料の量は、動物の遺伝的ポテンシャルと、動物に供給される栄養との組
み合わせによって決定される。飼料効率が遺伝的向上によって上昇したため、飼
料中のミネラル要求量が、完全で健康によい食餌を確保するために増加した。
【0005】 動物の餌を食べる能力によって消費できる栄養およびカロリーの量が制限され
るので、飼料産業ではより高カロリーの飼料を生成する方法を開発することが必
要とされてきた。飼料のカロリー量を増加させるために、生産者は飼料に脂肪を
添加してきた。脂肪は多くの場合、液体の形態で飼料に添加されてきた。脂肪は
一口毎の飼料にカロリーを供給する利点を有する。しかしながら、飼料への脂肪
の添加には経費、更なる作業、そして自動給餌システムに伴う技術的困難のよう
な不利益がある。更に多くの場合、脂肪は品質が悪く、飼料の全体的な品質が低
下する。
【0006】 液体脂肪の飼料への使用を低減するために、産業界では飼料に使用される穀物
の油含量を増加させる試みがなされてきた。Dupont社は、飼料の油含量を増加さ
せる方法として、高油糧トウモロコシを開発し、商品化した。他の会社は、油含
量がNo.2黄色デントコーンより多く、Dupont社の高油糧トウモロコシより少
ないトウモロコシを開発した。高油糧トウモロコシとは、ここでは油の含有量が
高いトウモロコシをいう。トウモロコシ中のこの余分の油により、液体脂肪を飼
料に添加する必要が低減するか、または不要となりうる。
【0007】 伝統的に、油負荷された(oil burdened)トウモロコシはNo.2黄色デント
コーンに比較して高レベルのフィチン酸を含有すると考えられてきた。しかしな
がらRaboyら(Journal of Heredity 1989:80:311-315)の報告によれば、油の選
択とイリノイ高油糧および低油糧系の穀粒当たり、胚芽当たり、および胚乳当た
りのフィチン酸、フィチン酸リン、およびリンの総量との間には明らかなネガテ
ィブの関係があり、先に予期されたような濃度ベース(すなわちmg成分/g穀
粒、胚芽、または胚乳)での明らかなポジティブの関係とは対照的である。Rabo
yは、器官当たりの総含有量と器官当たりの濃度の矛盾は、試験に使用したイリ ノイ高油糧(IHO)種子とイリノイ低油糧(ILO)種子の間の器官の乾燥重
量の大きな相違によるものであると説明している;IHOの胚芽はILOの胚芽
の乾燥重量の約2倍であり、ILOの胚乳はIHOの胚乳の乾燥重量の3倍近い
。高濃度の油がより低濃度のフィチン酸に関連するこの傾向とは対照的に、Rabo
yはまた、タンパク質の増加の選択とフィチン酸、フィチン酸リン、およびリン の量の増加の間にある一致したポジティブな関係について報告している。従って
、タンパク質の選択と、イリノイ高タンパク質および低タンパク質系統の穀粒、
胚芽、および胚乳当たりのフィチン酸、フィチン酸リン、およびリンの総量との
間には明らかなポジティブな関係がある。これはデータを濃度ベース(すなわち
mg成分/g穀粒、胚芽、または胚乳)で表す場合にも保持される。従ってタン
パク質および油についての選択は種子中のフィチン酸成分に異なる影響を与える
と考えられる。
【0008】 報告によれば、油が1%増加する毎にタンパク質は平均0.38%増加するこ
とが示唆されているが(Han Y.ら,1987 Poultry Science 66:103−111;Kesh
ararz,Poultry Pointers,pp6−7)、当該分野では高油糧、高タンパク質、 および低フィチン酸を含有する穀物が生成するかどうかは明らかではない(Brew
er,“高油糧トウモロコシによって家禽の飼料が向上される(Optimum High Oil
Corn Improves Poultry Rations)”Poultry Digest,1998年2月/3月、pp3
0−31)。Brewerの記載によれば、高油糧トウモロコシが1998年現在、入
手可能であるのに対して、高油糧・高タンパク質・高可消化リン(すなわち低フ
ィチン酸リン)種はまだ開発されていない。
【0009】 穀物をベースとした飼料中のフィチン酸の濃度は長い間、ヒトおよび動物の栄
養士にとっての関心事であったが、これはフィチン酸が作用して栄養的に重要な
ミネラルと不溶性塩を生成し、次いで腸で吸収されなくなるためである。フィチ
ン酸(myo−イノシトール1,2,3,4,5,6−ヘキサキス(2水素リン酸 塩))は種子中のリン(P)の型であり、フィチン酸塩の形態で保存される。フ
ィチン酸塩は動物にネガティブな栄養的影響を与えるが、これはフィチン酸に結
合したリンは栄養源として動物に利用されないからである。更に、動物はCa、
Znなどのようなミネラルを保持せず、これらの必要なミネラルが***される。
最終的に動物の***物はフィチン酸Pを含有し、地表および地下水の汚染の原因
となる。穀物を製粉の目的で使用すると、製粉の副産物はフィチン酸Pを含有し
、これが地表および地下水の汚染の原因となる。
【0010】 例えば、ブタにはリンをフィチン酸分子から開裂するのに必要な消化酵素(フ
ィターゼ)がなく、従ってフィチン酸−リンを容易に利用できない。リンを結合
するフィチン酸塩を除去することによってリンの利用能を向上すると、動物の健
康または生産効率を危険にさらすことなく、飼料のリンの総含有量を低減するこ
とができうる。リンの生物学的利用能を向上することにより、ブタの***物中の
リン含有量が低下し、環境的に好ましい。
【0011】 トウモロコシおよびダイズ粉中に存在するフィチン酸Pの一部を遊離する試み
の一つとして、飼料産業では微生物のフィターゼを動物の飼料に添加してきた。
穀物中のフィチン酸を処理するこの方法は、動物が***するリンを部分的に低減
すると考えられる。この研究により、飼料中のフィチン酸を分解する更なる方法
がもたらされたのは明らかである。ある方法は酵素カクテルとアスペルギルス・
ニガー(Aspergillus niger)の菌糸を飼料に添加することを含む。これらの成 分の作用によりトウモロコシ−ダイズ飼料中に存在するフィチン酸が加水分解さ
れる。酵素カクテルおよび菌糸を与えた七面鳥は、動作およびPとCaの保持が
向上した。これらの飼料に関する研究は、トウモロコシおよびダイズをベースと
する飼料を動物に摂取させる前に脱リン酸化し、***されるPを低減するように
計画されたものである。穀物中のフィチン酸を処理するこの方法は、飼料に対す
る作業と経費が増加するという明確な不利益がある。
【0012】 Mogenは米国特許第5,593,963号中で、温度安定性フィターゼ酵素をアスペルギ
ルスからトウモロコシまたはダイズ種子中で遺伝子工学技術によって生成する方
法について記載している。遺伝学的に生成したフィターゼは、穀物から遊離され
るフィチン酸を分解することによって動物飼料中のフィチン酸含有量を低減し、
それによって動物が***するリンのレベルが減少するように設計された。
【0013】 低フィチン酸変異型黄色デントコーンの種子はRaboyによって生成され、米国 特許第5,689,054号に記載されている。この特許はトウモロコシ中の一つの遺伝 子、非致死性のlpa1の変異の発見について記載しているが、この変異によっ
て穀粒のフィチン酸リンが野生型のフィチン酸リンのレベルより95%まで低減
する。Raboyが特に言及しているところによれば、彼が発明した変異は表現型で は野生型と非常に類似しているが、変異を育種プログラムに導入して市販の系に
低フィチン酸特性を導入する必要がある。更に、Raboyの説明によれば、彼の発 明した低フィチン酸トウモロコシ変異は穀粒の乾燥重量がわずかに低減して生産
性の低下を招く特徴があり、ホモ接合の変異により、農業経済的に重要な特性が
低減するか、または失われる。Raboyら(Journal of Heredity 1989)が指摘す るところによれば、高タンパク質を拡散的に選択すると、それに一致して高フィ
チン酸系統が生成されるが、Raboyの特許に記載される黄色デントコーン中のl pa1−Rおよびlpa2−R変異がどのように高タンパク質・高油糧トウモロ
コシ種子の遺伝子と相互作用するのかは明らかでない。従って、高タンパク質・
高油糧種子を低フィチン酸変異と合わせて保持することが可能かどうかを確信を
持って予測することはできなかった。
【0014】 飼料産業は飼料中のより高いエネルギーおよびより低いフィチン酸−リンの必
要性の両方を扱ってきたが、飼料産業は、栄養が高く(すなわち高タンパク質・
高油糧)、フィチン酸が低い飼料を提供する、費用効果がある方法の必要性につ
いては扱ってきていない。飼料中に生成するフィチン酸塩の量の低減と、飼料中
のエネルギー量の増加を、フィターゼおよび液体油を飼料に添加する必要がなく
行うことが必要とされている。これまでに扱われたことのない、タンパク質およ
び油の含有量が高く、フィチン酸のレベルの低い穀物の必要性が、まだ残ってい
る。動物生産における飼料の費用を低下するためには、栄養が高く、費用効果が
あり、そして環境にやさしい原料が必要とされる。更に、高油糧・高タンパク質
・低フィチン酸トウモロコシを含有する飼料がなおも必要とされており、これを
製粉または飼料の目的に使用できる。
【0015】
【発明の概要】 本発明の目的は、栄養が高い穀物で、高レベルのエネルギー(油によって)と
向上されたアミノ酸含量(タンパク質によって)、そして低レベルのフィチン酸
を含有するものを提供することである。
【0016】 本発明の別の目的は、飼料を摂取する動物の***物中のホスフェートおよび/
またはリンを低減し、同時に一日の飼料摂取量当たりのエネルギーレベルと、ミ
ネラルおよび他の栄養の生物学的利用能を増加することである。
【0017】 本発明の目的は、高レベルのエネルギー(油およびタンパク質による)と低レ
ベルのフィチン酸を含有する動物用飼料を提供することである。 本発明の更なる目的は、栄養がより高い飼料原料を家畜に提供することであり
、これは通常のトウモロコシ商品(すなわちNo.2黄色デントコーン)で調製
した場合、同一の飼料原料よりフィチン酸の存在量が少ない。
【0018】 本発明の更なる目的は、いずれかの割合の制限アミノ酸を十分量含有する高エ
ネルギー飼料原料を家畜に提供することであり、これは通常のトウモロコシ商品
(すなわちNo.2黄色デントコーン)で調製した場合、同一の飼料原料よりフ
ィチン酸の存在量が少ない。
【0019】 本発明の別の目的は、動物のリン含有廃棄物および/または汚染、そしてそれ
に次いで起こる藻類および微生物の華を低減する方法を提供することであり、こ
の方法はブタおよびニワトリのような動物に本発明の動物用飼料を与えることを
含む。
【0020】 ある態様では、本発明はトウモロコシ、コメ、オオムギ、およびダイズのよう
な穀草種の非致死性変異種子または穀物を提供するが、これは乾燥重量で少なく
とも約5%、好ましくな少なくとも約6%、あるいは少なくとも約7%の油;乾
燥重量で少なくとも約11%、好ましくは少なくとも約12%、あるいは少なく
とも約13%のタンパク質;そしてフィチン酸の量(総リン、フィチン酸、また
はフィチン酸リンのいずれかで測定)が乾燥重量で少なくとも約3分の1(33
%)、好ましくは少なくとも約2分の1(50%)、あるいは少なくとも約60
〜70%、該種の野生型種子に比較して低下している。本発明の種子がトウモロ
コシの場合、低下の比較は好ましくは標準的なNo.2黄色デントコーンに対し
て行われる。
【0021】 別の態様では、本発明はリンの利用能を黄色デントコーンの28%から約70
%以上まで、好ましくは約90%未満に、あるいは約80%から約84〜85%
まで向上する。利用能とは、利用可能なリンの量を飼料からのリンの総量と比較
したものである。本発明のハイブリッド穀物は、好ましくは有用な近交植物と近
交系ExSeed系U095−lpa1−E(あるいはU095−EまたはU0
95pyともいう;株名EX1965pyとして1998年7月7日にATCC
(10801 University Blvd. Manassas, VA 20110-2209 USA)に、ブタペスト条約
に基づき、受託番号 で寄託されている。Source U095−py 1
656−W97−フロリダ−100)との間の交雑である。ここで使用する“E
”または“py”という名称は本発明者によるlpa1変異の導入を指す。多く
の他の交雑および近郊植物を使用できる。例えば、以下の雌性近郊系BD68p
y、TR306py、WD22py、およびTR329pyを雄性近交系U09
5py、UU01py、UE95py、TR335py、およびTR386py
と交雑させて高収量ハイブリッド結合体を生成した。U095pyとの交雑は特
に好ましく、近交系U095pyおよびそれから生成したハイブリッドは本発明
の特定の態様である。本発明のハイブリッド穀物は、〜6%の油と12%のタン
パク質(または黄色デントコーンより油が3%、タンパク質が3%多い)を有し
、フィチン酸含有量が少なくとも約33%低いことを特徴とする。
【0022】 別の態様では、本発明はここに記載するような種子と、ビタミンまたはミネラ
ルの供給源を少なくとも1つ含有する飼料を提供するが、これは例えばカルシウ
ムまたはリンもしくはその塩の1つ、あるいは少なくとも2つの混合物、ビタミ
ンA、ビタミンD、ビタミンE、B12、リボフラビン、パントテン酸、ナイアシ
ン、ビオチン、および痕跡量のミネラル(例えば鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨー
ド、およびセレン)、そして/または更なる飼料添加物(例えば抗生物質、アー
センシャル、化学療法薬、香料、抗酸化剤、および植物抽出物)を含有する;該
飼料は、該飼料を摂取する動物に栄養的にバランスがとれた食餌と、その種の野
生型種子で調製した同一の飼料を摂取する動物より多量の生物学的に利用可能な
リンを提供する。本発明の飼料は、リジンおよびメチオニンのようなアミノ酸添
加物を含有してもよい。
【0023】 別の態様では本発明は、ブタまたは家禽用に調製されてはいるが、本発明の種
子(好ましくはトウモロコシ種子)を含有する改良された飼料を提供する。 更に別の態様では、本発明は種の野生型種子を含有する製品からのリンの生物
学的利用能を増加させる方法を提供するが、該方法は、ここに記載する飼料のよ
うな摂取のための種子含有製品を提供し(種子含有製品は本発明の種子を含有す
る)、種子含有製品を動物に与えてリンの生物学的利用能を向上させる段階を含
む。
【0024】 更なる態様では、本発明は本発明の種子を産する生殖質を提供する。好ましい
態様では、本発明はここに記載するトウモロコシ種子を産するトウモロコシの生
殖質を提供する。
【0025】 更に別の態様では、本発明は本発明の種子から生成される植物を提供する。 更に別の態様では、本発明は完全に成熟した本発明の種子を提供する。 更に、別の目的および利点は次の説明を考察することにより明白となる。
【0026】
【詳細な説明】
本発明は穀物、穀物から調製した飼料、穀物から調製したペットフード、およ
び穀物から調製した食料品を提供する。穀物は好ましくは以下の特性を有するト
ウモロコシ穀物である:油負荷された、タンパク質含有量が多い、そしてフィチ
ン酸のレベルが低い。好ましい穀物は少なくとも5%の油と少なくとも11%の
タンパク質を含有し、そしてフィチン酸のレベルが標準的な黄色デントコーンの
ような野生型に比較して少なくとも約20%〜約70%、好ましくは少なくとも
約33%〜約60%低い。更に好ましくは、穀物は少なくとも6%、より好まし
くは7%の油、および少なくとも12%、より好ましくは13%のタンパク質を
含有し、フィチン酸のレベルが標準的な黄色デントコーン(この穀物はフィチン
酸が低い)と比較して少なくとも2分の1低い。百分率は特に記載がない限り、
穀粒当たりの成分の量を乾燥重量に基づいて表している。穀物中の高油糧、高タ
ンパク質、低フィチン酸特性の組み合わせにより、穀物はより高いカロリー、タ
ンパク質およびリン、そして他の栄養を飼育する動物に提供する。本発明で生成
したペットフード、動物用飼料、およびトウモロコシ食品は栄養が高く、それは
穀物の成分の生物学的利用能が高いためである。
【0027】 換言すれば、本発明は特定の型の動物のための動物用飼料を含む。ある態様で
は、本発明は、総エネルギーを含有し、そしてパフォーマンス(performance) 制限アミノ酸と総エネルギーの割合がNo.2黄色デントコーンを使用して類似
の型の動物のために調製した栄養的にバランスのとれた飼料と少なくとも同じで
ある飼料を提供する。飼料をエネルギー源と共に調製するが、これは高油糧、高
タンパク質、および低フィチン酸トウモロコシを含む。更に、飼料は少なくとも
1つのタンパク質源(パフォーマンス制限アミノ酸となりうる成分を該総エネル
ギーに対して一定の割合で含有し、アミノ酸はパフォーマンス制限的ではない)
、少なくとも1つのビタミンおよびミネラル源を含有してもよい;この飼料によ
り、No.2黄色デントコーンより高カロリー・低フィチン酸の穀物を含んだ栄
養的にバランスのとれた飼料が動物に供給される。制限アミノ酸は動物種の必要
性によって種々の異なるアミノ酸でありうるが、好ましくはリジン、トリプトフ
ァン、スレオニン、およびメチオニンを含む。また飼料のタンパク質源は成分と
してダイズを含むこともできる。また本発明の飼料はビタミンと、カルシウム、
リン、および塩のようなミネラル源を含有することもできる。ある態様では、本
発明の飼料はビタミンおよびミネラル源を含有してもよく、これは1種または混
合物のビタミンA、E、D、B12、リボフラビン、パントテン酸、ナイアシン、
ビオチン;痕跡量のミネラル(例えば1種または混合物の鉄、銅、マンガン、亜
鉛、ヨード、セレン)、そして当該分野で知られる飼料添加物を含み、また、1
種または混合物の抗生物質、arsanicals、化学療法薬、香料、抗酸化剤、そして
植物抽出物を含んでもよい。
【0028】 本発明は、トウモロコシ含有製品からのリンの生物学的利用能を向上する方法
を提供するが、その方法は以下の段階を含む:トウモロコシ含有製品を摂取のた
めに提供し(該トウモロコシ含有製品は本発明のトウモロコシ穀物で調製され、
少なくとも5%の油および少なくとも11%のタンパク質を含有し、標準的な黄
色デントコーンに比較してフィチン酸のレベルが少なくとも3分の1少ないよう
にするが、本発明の穀物はフィチン酸の濃度が標準的な黄色デントコーンより低
い);そして、該トウモロコシ含有製品を摂取させる(これは黄色デントコーン
で調製した同一のトウモロコシ製品よりトウモロコシ原料中のフィチン酸の含有
量が少なく、該トウモロコシ中のリンの生物学的利用能は黄色デントコーンで調
製した同一の製品より増加している)。
【0029】 本発明は更に、非反芻動物のための飼料を提供する。本発明の飼料は、ブタま
たは家禽の飼料成分として特に好適である。 別の態様では、本発明は特定の型の動物に必要な総エネルギー量を含有する動
物用飼料を提供し、該動物は該飼料から十分な動作を得るために一定のレベルの
アミノ酸を飼料中に必要とし、飼料はトウモロコシを含有するが、これはNo.
2黄色デントコーンの平均的な油のレベルと比較してより多量の油およびNo.
2黄色デントコーンの平均的なフィチン酸レベルと比較してより低いレベルのフ
ィチン酸を含有し;タンパク質源(好ましくは本発明の穀物から実質的に供給さ
れる)を含有し;そしてパフォーマンス制限アミノ酸と総エネルギーの割合が、
No.2黄色デントコーンを使用して類似の型の動物のために調製された栄養 的にバランスのとれた飼料と少なくとも同じである。
【0030】 本発明は高エネルギーおよびタンパク質を含み、そして低フィチン酸である穀
物を提供する。この穀物を動物の飼料原料として使用するか、またはこの穀物を
製粉することができる。本発明は、高油糧・高タンパク質・低フィチン酸の新し
いトウモロコシの種子、植物、および穀物、そしてそのような新しい穀物の使用
法を提供する。穀物をベースとする飼料原料によって動物の栄養が向上し、動物
生産の環境に対する影響が低減する。更に明確には、本発明は、本発明の穀物を
使用して調製した動物用飼料を提供する。
【0031】 多くの作物が、ヒトまたは動物が摂取する食料の生産、ヒトが摂取する製品を
生産する商業用加工、工業製品の開発、および他の目的に使用される。伝統的に
、作物の種の改良には遺伝子交雑による所望の特性の導入がある。本発明は同様
に、標準的な作物(トウモロコシのような)の育種と突然変異の実施を使用して
繰り返して行うことができる。
【0032】 トウモロコシは食物および飼料に使用するための品質の高い穀物であると考え
られている。高油糧トウモロコシは他のトウモロコシよりエネルギーが高いと考
えられる。高油糧トウモロコシは現在、Dupont社から市販されている。しかしな
がら、このトウモロコシはすべてのトウモロコシと同様にフィチン酸を含有する
。本発明までは、低フィチン酸・高油糧・高タンパク質トウモロコシの植物およ
び穀物は存在しなかった。また本発明は、本発明の種子を製粉して得られる向上
された粉を提供する。従って、低フィチン・高油糧・高タンパク質トウモロコシ
は、高エネルギー・高タンパク質トウモロコシと穀物中のミネラルの生物学的利
用能の必要性に対処する。
【0033】 本発明の穀物を繰り返して生成する方法は以下の通りである。一般に、トウモ
ロコシの育種プログラムの過程で、高油糧・高タンパク質のトウモロコシ植物を
、低フィチン酸の対立遺伝子を有するトウモロコシと交雑させる。高油糧トウモ
ロコシ植物の開発を、イリノイ大学高油糧トウモロコシ(Dupontから市販されて
いる)で明らかなように選択を反復するか、または形質転換(トウモロコシを形
質転換する方法は当業者に周知である)によって行うことができる。これは本発
明を実施するための出発物質の一部である。他の部分は低フィチン酸植物である
。これは市販されていないが、実験用の物質は入手可能である。
【0034】 高油糧穀物はDupontから、Top Cross穀物または高油糧ハイブリッドトウモロ コシとして市販されている(高油糧とは3.5%より多くの油を含有するトウモ
ロコシ穀物である)。高油糧トウモロコシは、平均で、標準的な黄色デントコー
ンの油のレベルの平均より高いパーセンテージの総油を含有するトウモロコシと
定義される。
【0035】 以下の表は、多くの油糧種子作物の種々の油の総油の重量%レベルを示す。ト
ウモロコシの下の数字は標準的なNo.2デントコーンでのレベルである。
【0036】
【表1】
【0037】 したがって、本発明は、油負荷された(burdened)、好ましくは上記の比の脂
肪酸組成物を持つ、穀粒(grain)を含む。本発明はまた、全体的な増加はない が、改変されたトウモロコシを与えられた動物に対し、該原料の有用さが結果と
して増加するように、脂肪酸組成物を増加させているトウモロコシも含む。本発
明はまた、油負荷され、そして脂肪酸組成物が上記の比と異なっている穀粒も含
む。
【0038】 穀物穀草(grain cereal)に存在する油の比は、遺伝子突然変異、選択的育種
(selective breeding)、形質転換およびそれらに匹敵するものを通じ異なる可
能性がある。飼料に必須の穀粒は、低脂肪酸および油の上昇を含む穀粒特性を有
する雑種を産生するため、油負荷されたタンパク質上昇近交系(inbred)を、低
フィチン酸近交系と交配させるなど、雑種原料を産生する標準的な方法により産
生してもよい。
【0039】 上記のように、Raboyらは、トウモロコシにおけるタンパク質選択およびフィ チン酸増加レベルの間の正の相関関係を報告している。以下の表は、本発明の穀
粒を形成するのに用いてもよい栄養濃密トウモロコシの一種に存在するアミノ酸
値を記載している。トウモロコシ中のタンパク質は、多くの異なる遺伝子により
調節されている。好ましい高タンパク質トウモロコシは、トウモロコシ穀粒に存
在するアミノ酸のほとんどのパーセンテージが増加している。高タンパク質原料
の一例は、イリノイ大学で反復選択(recurrent selection)により開発された 高タンパク質トウモロコシであった。入手可能な他の高タンパク質トウモロコシ
の多くでは、リジンが増加しており、そしてほとんどのアミノ酸は必ずしも総合
的に増加していない。この種の高タンパク質もまた、この増加したタンパク質が
総合的な健康のため飼育動物に必要とされるために、有用であり、そしてこのタ
ンパク質は本発明の他の特徴と組み合わせたとき、よりよく利用される。雑種種
子の育種を容易にするため、高タンパク質特性は付加的(additive)または優性
である。良質のタンパク質トウモロコシには、Wilson SeedからおよびCrowsから
および公的寄託機関(depositories)および大学から入手可能な高タンパク質原
料が含まれる。また別に、高タンパク質原料は、反復選択により、または通常の
雑種より49%多いリジンを有するが、タンパク質収量が減少しているo2:su2など のトウモロコシにおける特定の突然変異の使用により、生成してもよい。本発明
の開発において、付加的であり、そしてほとんどのタンパク質レベルが平均的な
黄色デントコーン(yellow dent corn)より増加している、高タンパク質特性が
用いられた。タンパク質積載(laden)トウモロコシは、黄色デントコーンの平 均アミノ酸含量に比べ、増加したアミノ酸含量、および/または黄色デントコー
ンの平均アミノ酸含量に比べ、異なる比のアミノ酸含量を有するトウモロコシを
指すものとする。高タンパク質トウモロコシは、黄色デントコーンの平均アミノ
酸含量に比べ、増加したアミノ酸を有するトウモロコシを指すものとする。 表2:黄色デントコーン対EX404 (EX404は、標準的黄色デントコーン(油重量平均3−3.5%およびタンパク質重量
平均7−9%)より~1%重量%多い油、および~2−3%重量%多いタンパク質を有する。
EX404およびES404は本明細書において、同一である) アミノ酸組成:
【0040】
【表2】
【0041】 本表は、栄養濃密トウモロコシのほとんどのアミノ酸値が、黄色デントコーン
原料より増加していることを明白に立証する。この余分なタンパク質は、フィチ
ン酸が実質的に減少しているとき、動物が使用できるようになるようである。穀
物穀草に存在するタンパク質の比は、遺伝子突然変異、選択的育種、形質転換お
よびそれらに匹敵するものを通じ異なる可能性がある。本発明は、増加したレベ
ルの生物学的に利用可能なタンパク質を、増加したレベルの油および減少したレ
ベルのフィチン酸と共に含む穀粒を提供する。
【0042】 USDAによる低フィチン酸突然変異体B73 Ipa1-R、A632 Ipa1-Rおよびそれらの 選択の発表以前には、トウモロコシ種子において低フィチン酸を産生するには、
育種の慣用法しかなかった。標準的育種により育成されたトウモロコシ種子にお
ける低フィチン酸は、いくつかの望ましくない作物学的特徴を持つようだった。
フィチン酸遺伝子の劣性性質のため、好ましい方法はこの遺伝子が両方の近交系
に固定されていることを必要とする。低フィチン酸を含む突然変異体は、以下の
方法にしたがい、育成することが可能である。フィチン酸レベルに関する選択は
、フィチン酸があまりに低レベルであると致死種子を生じる可能性があるため、
注意深く行わなければならない。
【0043】 本発明の低フィチン酸植物は、過度の実験を行わず、そして植物育種の一般の
当業者により行うことが可能である、以下の列記された段階により、育成しても
よい。低フィチン酸トウモロコシ植物を生成する最善の方法は、トウモロコシ花
粉突然変異誘発を使用する。半数体花粉粒で誘導された突然変異は、種子にヘテ
ロ接合体遺伝子型を生じるであろう。低フィチン酸は、現在、劣性遺伝子として
知られるため、生じた突然変異種子を蒔き、そして自家受粉させ、そして生じた
植物種子を突然変異表現型に関し検定しなければならない。種子の検定は、種子
が成熟段階または収穫段階にあるときに行わなければならない。
【0044】 突然変異誘発は、照射、化学処理、および転移因子挿入などの当業者の慣用手
段により達成される。1つの標準法がNeufferら, Maize for Biological Researc
h, W.F. Sheridan(監修), Plant Molecular Biology Association(1982)に 解説されている。本方法は、花粉に適用されるエチルメタンスルホン酸(EMS) を用いる。該花粉を受粉に用い、そして生じた種子を蒔き、そして第二世代由来
の種子をフィチン酸含量に関し試験してもよい。Pに関する試験が、1990年、Rab
oyによりHVPE法がMaydica 35:383(1990)に公表されて以来、当業者に知られて
いる。該方法は、リン化合物の異なる泳動に頼っている。化合物を電気泳動的に
分画した後、クロマトグラムにより、他の化合物に比べたフィチン酸の半定量的
な評価が可能になる。別の方法は、穀粒における無機Pのより高いレベルをスク リーニングすることを含む。例えば、穀粒試料をすりつぶし(Wiley粉砕機中の2
mmのふるいを通過させるため)た後、0.7 M Na2SO4中の0.4 M HCl 15 ml中の穀
粒発芽(grain germ)50 mgまたは内胚乳1グラムを添加してもよい。フィチン酸
は鉄塩として沈澱する。フィチン酸鉄中のリンを沈澱させ、そして総Pを測定す る。フィチン酸P(mg)を、変換因子3.5を用いることにより、フィチン酸に変換
する。これらの結果は、望ましい対立遺伝子を含む望ましいトウモロコシ植物の
選択を導く。Pに関し試験する他の方法が知られており、そして植物を選択する のに用いてもよい。望ましいフィチン酸を含む種子をその後、増加させる。この
過程を、本発明に使用し、そしてIpa 1遺伝子座に新規対立遺伝子を持つ近交系 株が選択された。これらには、本発明の穀粒を産生する雑種を形成するため、本
発明の近交系の1つと交配されたEX404(低フィチン酸)が含まれる。さらに、本
発明の育成された近交系は、堅い茎(stiff stalk)、ランカスター(Lancaster
)および別の多用途へテロ性原型由来であり、該近交系は、適切なヘテロ性群と
共に交配したとき、優れた雑種原料を形成するようになっている。また、本発明
の育成された突然変異体の多くは、フィチン酸は低いが、対立遺伝子試験により
示されるようにIpa1-R突然変異の突然変異体と同一ではなかった。
【0045】 本発明に用いられる方法は、高収量雑種を形成するため交配されるであろう2 つの近交系を形成するのに用いてもよい。近交系は、大学および原種種子会社(
Foundation Seed Companies)より商業的に入手可能であり、そしてトウモロコ シ近交系株の育種業の植物育種者により作成されることが可能である。低フィチ
ン酸に関し固定された近交系の1つまたは両方を交配させ、上昇した油の特性を 持つ近交系にしてもよい。付加的な特性として高タンパク質特性が選択される場
合、どちらの近交系が該特性を持ってもよい。このように、両方の特性、劣性低
フィチン酸および優性または付加的油遺伝子を持つ雑種組み合わせが可能になる
。互いによく交配する2つの近交系に低フィチン酸対立遺伝子が存在するまで、 トウモロコシ植物を、繰り返し育種する。同様に、雑種組み合わせの近交系の少
なくとも1つは、油負荷特性および/またはタンパク質積載トウモロコシ対立遺 伝子を含まなければならない。
【0046】 また別に、本穀粒は、Dupont特許出願WO92/08341(US 615,839)に解説される
育種の交配法を用いることにより、産生してもよい。本方法は、油負荷特性を持
つ雄性花粉形成(pollinating)植物を必要とする。Dupontの方法において、近 交系である油花粉形成植物を雄性生殖不能(male sterile)である雑種種子と混
合する。雄性花粉形成植物はその後、丈夫な雑種植物上に油負荷穀粒を形成する
【0047】 本発明において、雄性花粉形成植物は、好ましくは2つの特徴、フィチン酸に 対する固定された劣性遺伝子および油負荷、タンパク質積載特性を有するであろ
う。さらに、雄性生殖不能雑種もまた、低フィチン酸特性を有するであろう。
【0048】 1つの穀粒源にさらなるエネルギー、タンパク質および低フィチン酸を含む、 動物飼料を処方する方法が、本明細書に記載される。好ましい方法は、通常使用
されるトウモロコシ穀粒に対し本発明の穀粒を置換することにより、飼料または
ペットフードを改善するものである。飼料中の他の成分は、製粉副産物、タンパ
ク質成分、ダイズ粗挽き粉(meal)、微量鉱物(trace mineral)およびビタミ ン、および他の穀草および飼料添加物および香料であってもよい。本飼料は、増
加した油および増加したタンパク質/アミノ酸および低フィチン酸を有するもの
として特徴付けられる穀粒が産生されることを必要とする。驚くべきことに、低
フィチン酸と油負荷および上昇タンパク質の組み合わせは、動物が油負荷トウモ
ロコシにある余分なタンパク質および新たに利用可能となったリンをより効率的
に利用することを可能にし、飼料有効性の増加を導くようである。この雑種組み
合わせから生じる穀粒を、動物飼料に用いてもよい。本飼料は、油負荷、上昇タ
ンパク質および低フィチン酸の組み合わせおよびブタまたは家禽のどちらかの食
餌に使用される他の飼料を含んでいなければならない。
【0049】 好ましくは、他の穀粒が用いられる場合、これらの穀粒は、その種類の穀粒で
可能な限り低いフィチン酸含量を有するよう選択される。しかし、全体の食餌の
一部としての該穀粒のパーセンテージが、フィチン酸に対する選択がどのくらい
厳密であるべきかを決定するであろう。
【0050】 本発明は、反芻動物でない動物に与える、特定の使用のものである。標準ブタ
食餌の飼料成分は以下に提供される。本発明の飼料混合物は、本発明の穀粒を第
2番のトウモロコシに置き換える。該穀粒は、低フィチン酸およびより高い油お よび増加したアミノ酸の特性を有する。本穀粒は、動物に与えたとき、利用可能
なより高い熱量密度および鉱物などの多くの栄養素の、より高い生物学的利用可
能性を生じる。飼料における本穀粒の使用は、動物脂肪または植物油を添加する
必要性を減少させる。
【0051】 ブタは主に、強化トウモロコシ・ダイズ粗挽き粉食餌を与えられる。子ブタ、
離乳前または早めに離乳したブタは、しばしば粉乳産物などの食餌中の添加物お
よび食餌に添加された他の高タンパク質および脂肪源を有する。完全なブタ食餌
は、1つの食餌にブタのすべての栄養要求を提供する。これらの食餌は、バラン スのとれた補足物(supplement)をトウモロコシ:ダイズ粗挽き粉およびトウモ
ロコシとビタミン・鉱物の混合物と混合することにより調製してもよい。慣用的
な飼料は、しばしば、植物種子油(抽出したもの)、グリース(grease)および
獣脂(tallow)、および商業的な乾燥脂肪、トウモロコシ油、ダイズ油または全
脂調理ダイズである補足脂肪源で補われていた。自動給餌機での食餌の流動能は
、6%脂肪で妥協された。全体で1%の脂肪が、効率(消費された飼料の重量当たり
のさらなる体重増加)のおよそ2%の改善を生じた。本飼料(上昇した油および低
フィチン酸であるトウモロコシ穀粒を使用)の使用により増加した油は、金属の
食餌生物学的利用能の熱量密度を増加させ、そして望ましくない無駄を減少させ
る。本発明の飼料は、動物用食餌に現在使用される穀粒の代替物として、本発明
のトウモロコシ穀粒を使用する。以下の2つの新規飼料の組み合わせは、こうし た穀粒を使用するであろう。これらのどちらの飼料の使用も、好ましくは反芻動
物でない動物用である。こうした動物には、ブタ、家禽、ネコ、イヌ、ウマ、ヒ
ツジおよびそれらに匹敵するものが含まれる。
【0052】 食餌栄養密度が増加すると、動物のパフォーマンスが最大となる。これには、
ヒツジ、ブタ、家禽、イヌ、ネコおよびウマなどの動物が含まれる。本穀粒は、
主に、ほとんどの単胃動物で効果的である。標準的トウモロコシより、より高い
レベルの油およびアミノ酸を含む、本発明の穀粒を含む食餌を処方するため、食
餌中の黄色デントコーンに対し(または油負荷トウモロコシに対しても)本発明
の穀粒を置換する段階が必要とされる。しかし、本発明はその後、動物の必要に
応じ、タンパク質を食餌のエネルギーレベルに調整する段階を必要とする。例え
ば、もし食餌がブタ用であれば、リジン比を増加させなければならない。もし食
餌が家禽用であれば、メチオニン比を増加させなければならず、そして各動物に
関し同様である。
【0053】 本発明の飼料を使用する際、エネルギー対タンパク質のよいバランスを維持す
るため、増加したエネルギーレベルを考慮し、タンパク質のアミノ酸組成物、特
にブタで成長制限アミノ酸として作用するリジンを増加させる。本発明自体は、
リジンを増加させている。増加した油およびアミノ酸含量を含むトウモロコシ穀
粒の1つの表2に与えられた例において、リジン増加は、通常のトウモロコシ穀粒
より29%多い。本発明の穀粒における制限アミノ酸の比の増加が十分であれば、 食餌は、本アミノ酸のさらなる増加を必要としない可能性がある。しかし、もし
十分な量がバランスよく食餌に入れられても、穀粒がすべての必要なアミノ酸を
持っていなければ、それらを食餌に添加しなければならない。
【0054】 以下の表は、ブタ用の標準的飼料に用いられる成分を含む。本発明において、
これらの成分を同様に用いてもよいが、標準的トウモロコシおよび標準的トウモ
ロコシから作られたトウモロコシ産物は、本発明の穀粒または本発明の穀粒から
作られた産物を用いることにより置き換えられなければならない。好ましくは、
飼料には添加脂肪が必要とされない。低フィチン酸マメ(legume)および他のタ
ンパク質源の付加的な使用が奨励される。これらの例は、本明細書の他のものと
同様、本発明の使用を例示し、そして開示される発明の範囲を制限することを意
図されない。
【0055】
【表3】
【0056】 Science and Technology中, 17 (1987) 201-212, Adams, K.L.およびJensen A
.H. "High Fat Maize in Diets for Pigs and Sows in Animal Feed"などの論文
に明確に立証されるように、動物種(すなわち、分娩中、幼ブタ(starter pig )、市場に出すブタ(finishing pig))に適合させたエネルギー:リジン比の 単なる高油トウモロコシ(そして油負荷、上昇タンパク質および低フィチン酸の
本発明のものでない)を用いた、より高いエネルギー食餌を与えられたブタは、
第2番トウモロコシ・ダイズ食餌の同種のブタよりよい飼料効率を示した。この 種のブタに用いられる本発明は、熱量が濃密でそしてしたがって飼料効率が増加
しているだけでなく、フィチン酸が低く、飼育動物が穀粒から、効率の増加およ
び体重増加に必要とされる微量鉱物、アミノ酸および巨大鉱物を吸収するのを可
能にする食餌を提供するであろう。しかし、高油トウモロコシでの以前の試験の
ように、本発明の穀粒を含む食餌のブタは、必要ならば、油負荷、上昇タンパク
質および低フィチン酸穀粒由来の栄養素の増加がリジンレベルの増加とバランス
を取ることを必要とするであろう。
【0057】 栄養的にバランスの取れたブタ食餌は、タンパク質、リジン、スレオニン、ト
リプトファンなどのアミノ酸、およびカルシウムなどの主要鉱物、リン、塩、お
よびA、D、E、B12、リボフラビン、パントテン酸、ナイアシン、ビオチンなどの
ビタミン、および鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレンなどの微量鉱物を有
するべきである。さらに、飼料食餌は、しばしば、香料などの飼料添加物を含み
、そして添加される以下の化学薬品、アプラマイシン、バシトラシン、クロルテ
トラサイクリン、バンビマイシン、カルバドックス、リンコマイシン、ペニシリ
ン、タイロシン、バージニアマイシンおよびそれらに匹敵するもののいくつかを
有してもよい。
【0058】 本明細書に記載される飼料の別の潜在的使用(ペットフードおよびブタ用飼料
以外)は、家禽飼料のためである。家禽には、アヒル(duck)、ガチョウ(gees
e)、キジ(phesant)、七面鳥(turkey)およびニワトリ(chicken)を含むほ とんどの家畜化鳥類が含まれる。家禽とブタの栄養要求は異なるが、それらの食
餌の基本的成分は非常によく似ている。家禽は穀草穀粒および穀粒副産物、脂肪
および炭水化物をその食餌に利用する。家禽食餌の最も多くの部分を占めるのは
、穀草穀粒から作られるものである。これらには、少なくともトウモロコシ、コ
ムギ、オートムギ、ミロ、オオムギが含まれる。しかし、本発明にしたがって、
好ましい主要穀粒成分は、油負荷、タンパク質積載および低フィチン酸トウモロ
コシである。本発明は、本発明の飼料には、本発明の穀物でない、または本発明
の穀物の産物でないトウモロコシは、ほとんどまたはまったく用いられないこと
を想定する。本発明の飼料に加え、ピーナッツ粗挽き粉、ダイズ粗挽き粉、綿実
粗挽き粉、魚副産物、乾燥血液および家禽副産物およびそれらに匹敵するものが
含まれる。本発明の飼料はまた、鉱物およびビタミン類、特に石灰石(limeston
e)またはカキの殻としてのカルシウム、およびビタミンD3、コリン、メナジオ ン、A、E、B12、および酸化防止剤、抗生物質などの飼料添加物を含んでもよい 。ブタ同様、家禽は、欠乏したとき、該飼料を与えられている動物の出来栄えが
減少するであろう特定のアミノ酸を有するようである。家禽に対する制限アミノ
酸はメチオニンである一方、ブタに対する制限アミノ酸はリジンである。したが
って、本発明の飼料が処方されるとき、食餌における望ましいタンパク質総エネ
ルギー比が第2番の穀粒トウモロコシを用い処方される食餌における同じ比と比 較し、維持されるように、メチオニンおよび一般的なタンパク質の量が増加して
いなければならない。再び、本発明は、栄養濃密飼料のみでなく、キレート剤、
フィチン酸の減少による微量金属の生物学的利用能の増加を提供し、本発明の家
禽の飼料効率の増加を生じる。
【0059】 上記の説明は、多くの特殊性を含むが、本発明の範囲を制限するのではなく、
単に本発明の現在好ましい態様のいくつかの例示を提供すると見なすべきである
。多様な他の態様および派生物が本発明の範囲内にあることが可能である。
【0060】 1996年に改訂された"Life cycle Swine Nutrition," PM439と題されるアイオ ワ州立大学公開講座研究室(extension office)刊行物の12、15および20ページ
には、標準的生産条件下の雌ブタ(sow)および雄ブタ(boar)用の多くの食餌 が示される。以下の情報は、異なる動物成長段階のためのブタ飼料および家禽飼
料が、先行技術に知られていることを示す。以下は、既定の発達段階にあるブタ
用の1つの食餌の例である。 実施例1 以下の体重の、中程度の、脂肪の少ない(lean)成長能力を有するブタを、以
下の成長段階数により定義する。6−8ポンド=段階1、8−13ポンド=段階2、13 −18ポンド=段階3、18−26ポンド=段階4、26−37ポンド=段階5、37−51ポン ド=段階6、51−69ポンド=段階7、69−91ポンド=段階8、91−118ポンド=段階
9、118−150ポンド=段階10、150−188ポンド=段階11、188−233ポンド=段階1
2、233−283ポンド=段階13. 本明細書に開発されるブタ食餌は、段階6にあるブタ用に処方された。段階6の
ブタは、飼料1000ポンド当たり:トウモロコシ648.4ポンド、ダイズ粗挽き粉320
.0ポンド、石灰石脱殻(dehulled)8.50ポンド、リン酸二カルシウム15.25ポン ド、塩4.10ポンド、微量鉱物混合物1.65ポンド、脂肪可溶性ビタミン混合物0.75
ポンド、ビタミンB混合物0.65ポンド、ビオチンおよび葉酸混合物0.50ポンド、 コリン混合物0.20ポンドおよびFDAにより認可されたいかなる飼料添加物であっ てもよい添加物を必要とするであろう。本飼料は、第2番トウモロコシの代わり に飼料に本発明のトウモロコシを置き換え、そして食餌中に増加したエネルギー
に一致するようリジンレベルを増加させ、リジンの欠乏により動物成長が制限さ
れるのをさけることにより、本発明にしたがい作成される。飼料が小球状である
(pelleted)ならば、ビタミンをおよそ20%増加させなければならない。
【0061】 トウモロコシは、動物飼料に用いられる基本的な穀草穀物である。トウモロコ
シは、動物に必要とされる必須の栄養素の多くを含む。脂肪が多い組織と対比し
、脂肪の少ない組織を蓄える非常な遺伝的能力を有する現代の動物は、栄養素を
非常に必要とする。脂肪に対するこの要求のため、栄養素に非常な要求を有し、
栄養素増加に対するこの要求のため、我々は同時に、飼料摂取が減少しているこ
とを観察する。動物遺伝学がすでにそして引き続き、総体脂肪を減少させること
により屠殺体(carcass)品質を改善している一方、環境問題専門家は、我々の 濃縮された動物給餌作業が地面を、そして引き続き地下水を汚染していることを
示してきている。トウモロコシが動物産生に用いられる主な給餌成分であること
をふまえ、本発明は、濃縮された栄養素、および動物への生物学的利用能がより
高い栄養素を含むトウモロコシである。こうした栄養素には、タンパク質、エネ
ルギー、アミノ酸および鉱物が含まれる。重要な鉱物、リンは、成長、健康およ
び繁殖に必須である。トウモロコシ中のリンは、トウモロコシのフィチン酸含量
のため、わずか〜30%しか動物に利用可能ではない。しかし、本発明の栄養濃密
トウモロコシは、リンの利用能がより高い。 実施例2 本実験は、商業的ブロイラーニワトリの、低フィチン酸突然変異黄色デントコ
ーンへの反応を、黄色デントコーンと比較して測定する。
【0062】 該試験は、13日給餌研究において、商業的ブロイラーニワトリを用いる。基本
食餌はNRC(米国推奨委員会(National Recommendation Committee))に基づく
トウモロコシ食餌である。処置は、慣用的な黄色デントコーンの、B73 Ipa1-Rお
よび黄色デントコーンの低フィチン酸突然変異体である、エクシード(Exseed)
近交系株UU01-Ipa1-E(また別に、本明細書においてUU01-EまたはUU01-pyと称さ
れる)の間の交配から得られる、低フィチン酸雑種穀粒での置換である。
【0063】 すべての実験は、最新の動物福祉にのっとった優良実験室規範(Good Laborat
ory Practices)下に行われた。飼料および水は、随意に(ad libitum)供給さ れ、体重および飼料摂取を実験の間じゅう測定し、リン利用能を当業者に知られ
る手段により測定する。屠殺体評価、総体重増加、飼料変換率、死亡率、罹患率
、および摂取を報告する。期待される結果は、低フィチン酸黄色デントコーンの
、黄色デントコーンに対比し改善されたリン利用能である。
【0064】 飼料中の本発明の穀粒は、より少ない排出リンを生じるであろうと考えられて
いる。これは、より少ない汚染を生じるであろう。 本研究において、最初の体重が平均73.7 gの8日齢のNew Hampshire x Columbi
an雄ニワトリひなを用い、慣用的トウモロコシ(黄色デントコーン)に比較した
本発明の低フィチン酸黄色デントコーンのリン利用能を比較した。本実験は、CR
D;7Tx4Rx5C、13日試験(7回の処理、4回の反復、処理当たり5羽のひな)であっ
た。
【0065】 基本食餌は以下の通りであった:コーンスターチ/デキストロース(2:1の比
)で100%に;ダイズ粗挽き粉47.4%;ダイズ油5%;石灰石1.2%;塩0.35%; ビタミン混合物(A、D3、E、K、スコチン、リボフラビン、パントテン酸、ナイ アシン、コリン塩化物、葉酸、チアミン、B6、B12)0.35%;鉱物混合物(銅、 ヨウ素、鉄、マンガン、セレン、亜鉛)0.15%;コリン60、0.1%;DL-Met 0.25 ;フラボマイシン0.05%。基本食餌は0.1%の利用可能リン、0.63%のCaおよび2
3%のCPを含んだ。すべてのパーセンテージは、重量に基づく。
【0066】 本試験の処置設計は以下の通りであった。1:基本食餌;2:基本に加えリン酸
カリウム(KH2PO4)由来の0.06%リン(無機リン);3:基本に加えリン酸カリ ウム(KH2PO4)由来の0.12%リン;4:基本に加え慣用的トウモロコシ20%;5:
基本に加え慣用的トウモロコシ40%;6:基本に加え低フィチン酸トウモロコシ2
0%;7:基本に加え低フィチン酸トウモロコシ40%。
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】
【表7】
【0071】
【表8】
【0072】 上記の結果からの傾斜比および標準曲線解析は、低フィチン酸トウモロコシが
慣用的トウモロコシより3倍多く利用可能なリンを含むことを示す。 実施例3 これらのえり抜きの、作物学的に安定し、そして高収量の突然変異体を産生す
る方法は、突然変異誘発と呼ばれる既知の方法である。該過程は、Neufferの論 文Maize Genetic Newsletter 45:146に略述されている。EMSが突然変異過程であ
ることに注目すべきである。すべての突然変異過程同様、突然変異の作用は、作
物学的特徴、特に植物の収量に不利に影響する可能性がある。しかし、開始生殖
質は、フィチン酸突然変異体が以前形成されたものより上位である(superior)
。したがって、本発明の植物の総合的な作物学的特徴は、その後の反復選択また
は戻し交配(backcrossing)の産業アプローチのため、より容易に保存され、そ
して選択される。突然変異は、Neuffer(1974)に記載される方法にしたがい、 パラフィン油中のエチルメタンスルホン酸で花粉を処理することにより、近交系
株で誘導された。本処理は、穀草の多様な植物遺伝型由来の多くの近交系に行っ
た。本実施例は、本過程によるトウモロコシ低フィチン酸突然変異体の育成に焦
点を置くであろう。本突然変異誘発過程は、多くの穀草突然変異体を作成するの
に用いられてきている。
【0073】 本発明の過程の一般的な段階には、近交系花粉(この場合トウモロコシの)を
エチルメタンスルホン酸、以下「EMS」で処理することが含まれる。近交系花粉 を、油中のEMS中に45分置く。ペンキブラシを用い、そして花粉を受容トウモロ コシの穂の毛に塗る。これにより突然変異体1(M1)種子が形成される。こうし た種子を育て、そして自家受粉させ、突然変異体2(M2)穀粒を産生する。生じ たM2穀粒を、低フィチン酸表現型に関し試験する。 実施例4 HVPE法は、低フィチン酸突然変異体に関する一般的な試験である(Raboy, Myd
ica 35:383 (1990))。該方法は、リン化合物の異なる泳動に頼っている。化合 物を電気泳動的に分画した後、クロマトグラムにより他の化合物に比較したフィ
チン酸の半定量的な評価が可能になる。別の方法は、該穀粒における無機Pのよ り高いレベルをスクリーニングする。例えば、穀粒試料をすりつぶし(Wiley粉 砕機中の2 mmのふるいを通過させるため)、0.7 M Na2SO4中の0.4 M HCl 15 ml 中の穀粒発芽50 mgまたは内胚乳1グラムを添加してもよい。フィチン酸は鉄塩と
して沈澱する。フィチン酸鉄中のリンを沈澱させ、そして総Pを測定する。フィ チン酸P(mg)を、変換因子3.5により、フィチン酸に変換する。
【0074】 フィチン酸測定の原理が知られる。本研究に使用される方法において、5−ス ルホサリチル酸およびFeCl3の溶液(Wade試薬)はピンクの発色団を形成する。 フィチン酸は本溶液中の鉄と結合し、ピンク色のレベルを減少させる。この色の
損失の測定を、フィチン酸レベルの指標として用いてもよい。ブランクはフィチ
ン酸を含まないため、フィチン酸を含む試料の読み取りは、すべて負の数字であ
ろう。しかし、あまりに多くのフィチン酸がある場合、鉄フィチン酸複合体は、
乳白色物質として沈澱する可能性がある。この場合、ピンク色は存在しないであ
ろうが、乳白色成分が光を吸収し、そして誤った高い読み取りを生じるであろう
。したがって、何らかの視覚的観察が必要となる可能性がある。これにより、ト
ウモロコシ種が高レベルのフィチン酸を有する場合、トウモロコシ抽出物のより
少量のアリコット(25マイクロリットル未満)を用いることが必要となる可能性
がある。
【0075】 以下に記載されるものなど、迅速なスクリーニング法を用い、低フィチン酸と
推定される種子を評価してもよい。本方法において、単刃かみそりを用い、穀粒
先端キャップを黒層(black layer)の直後で切り落とす。該切断は、胚盤(scu
tellum)を幼根(radicle)先端点で、またはその近傍で、横に切断しなくては ならない。通常、各穂から8つの代表的な穀粒を選択した。該穀粒をその後セロ ハンテープ(接着面が上)で表面を覆ったマイクロプレート上に、切断面を上に
置く。少なくとも100群(family)の切断の後、染色処置を完了した。
【0076】 染色は、各穀粒の切断表面に、Wade試薬(以下に記載される通り)10マイクロ
リットル滴を置くため、反復してピペットを使用し、行った。数分後、胚盤由来
のフィチン酸がWade試薬中の鉄と結合するにつれ、色が消えた。他に比べ、ピン
ク色の消失がより遅いことが際立った群に関し、観察を行った(おそらく全体の
5%)。これらのより遅い群を、本明細書に記載される定量的方法により、再解 析した。
【0077】 フィチン酸は以下のように定量した。個々の穀粒(各群より7から10)をCarve
r手押しポンプ圧縮機の鉄プレートで砕き(プレートのくぼみがグリシン紙で覆 われ、そして約5000ポンド圧で砕かれたとき、最善の結果が得られた)、そして
1.5 ml微量遠心管に置いた。0.65 N塩酸1 mlを添加し、そして一晩放置した。翌
日、該組み合わせを、反転により混合し、そして5分沈澱させた。上清の15マイ クロリットルのアリコットを緩衝液A(本明細書に記載される通り)100マイクロ
リットルと、微量遠心管に添加し、そして混合した。低フィチン酸突然変異体は
、種子の高リンレベルにより、非常に青い色に変わる。突然変異体は、一般に、
翌日再試験した。0.65 N HCl抽出溶液は、12.1 N HCl 216 mlを水3784 mlに添加
することにより、作成した。試薬Aは毎日新たに作り、そして脱イオン水2(体積
)、アスコルビン酸溶液1(体積)、モリブデン酸アンモニウム溶液1(体積) およびH2SO4溶液1(体積)を含んだ。モリブデン酸アンモニウム溶液は、(NH4)6 MO7O24 x 4H2O 25 gを、1 lになるよう水に添加することにより、作成した。H2S
O4溶液は36 N硫酸167 mlを水833 mlに添加することにより、作成した。アスコル
ビン酸溶液は、L−アスコルビン酸100 gを、1 lになるよう水に添加することに より、作成した。アスコルビン酸溶液は、冷蔵で約7週間安定だったが、冷蔵し ないと約2時間しか安定でなかった。
【0078】 フィチン酸標準は、当業者に知られる手段により調製した。 トウモロコシ穀粒(M2)遊離リン酸は、以下のように視覚的にスクリーニング
した。穀粒を選択し、表現型を記録し、そして多くぼみ粉砕プレート中に置いた
。穀粒を、水圧を用い、多くぼみ粉砕プレート中で砕いた。砕いた穀粒を、1.5
mlエッペンドルフ微量遠心管に移した。試薬Aを0.5 ml添加した。2時間反応時間
とした後、試薬Bを0.5 ml添加した。試験管にふたをし、そして反転により混合 した。反応を、1時間後、必要な場合はライトボックスを用い、青さに関し視覚 的に評価し、そして最も青い試料を、最も高いリン酸を有するものとして選択し
た。しばしば、各群(穂)から最も青い試料を選択し、そして最終的な選択のた
め比較した。本検定の試薬AはDMSO 50 mlおよび試薬B 50 mlから調製した。試薬
Bは毎日新たに作り、そして蒸留水60 ml;10%アスコルビン酸溶液(アスコルビ
ン酸10 gに総体積100 mlになるよう水を添加;アスコルビン溶液は、冷蔵し、そ
して1週間安定だった)30 ml;3.5%モリブデン酸アンモニウム溶液((NH4)6Mo7 O24 x4H2O 2.5 gに、100 mlになるよう水を添加する)30 ml;6 N硫酸溶液(水1
70 mlに加え、濃H2SO4 25 ml、水で総体積200 mlに調整)30 mlから調製した。
【0079】 フィチン酸(赤試験)は、以下のように定量的に測定した。およそ12の成熟種
子をCarver手押しポンプ圧縮機の鉄プレートで砕いた。プレートのくぼみが秤量
紙で覆われたとき、最善の結果が得られた。穀粒は5000から10000ポンド圧で砕 き、そしてエッペンドルフチューブに移した。0.65 N HCl 1 mlを該チューブに 添加し、一晩放置し、そして翌日チューブの反転により混合した。検定には、マ
イクロタイタープレートの個々のウェル中で、Wade A試薬200μl(以下に記載さ
れる)を上記に得られたトウモロコシ/HCl抽出液と合わせた。色のいかなる変 化も記録し、そしてフィチン酸は鉄と結合し、そして溶液を白に変えるため、赤
いままだった試料は、低フィチン酸と記録した。定量化は、分光光度計で490 nm
で測定することで完了させてもよい。本明細書に用いられるWade-A試薬は、5− スルホサリチル酸25.4 gおよびFeCl3・6H2O(必要であれば乳鉢および乳棒ですり
砕く)350 mgを脱イオン水1.5 lに添加することにより調製した。NaOHを用いpH を3.05に調整し、そしてdH2Oで体積を2 lに調整した。本試薬は、冷蔵庫で約1か
月安定であった。0.65 N HClは、HCl(12.1 N)216 mlをdH2O 3784 mlに添加す ることにより調製した。
【0080】 これらの検定により、望ましい対立遺伝子を含む望ましいトウモロコシ植物の
選択が可能になる。リンに関し試験する他の方法が知られ、そして植物の選択に
用いてもよい。
【0081】 望ましいレベルのフィチン酸を含む種子をその後、増加させる。本過程を、本
発明に使用し、そして低フィチン酸突然変異を持つ、多くの近交系株を選択した
。これらには、いくつかの優れた組み合わせ能力(combining ability)を持つ 、低フィチン酸近交系株が含まれ、これらを共に交配し、本発明の穀粒を産生す
る雑種を形成した。したがって、本発明の育成された近交系は、堅い茎、ランカ
スターおよび別の多用途へテロ性原型から産生され、該近交系は、適切なヘテロ
性群と共に交配したとき、優れた雑種原料を形成するようになっている。また、
本発明の育成された突然変異体の多くは、フィチン酸は低いが、Ipa1-R突然変異
の突然変異体と同一ではないことが発見された。さらに、標準的種子発芽試験に
おいて、発芽能に関し、種子をスクリーニングした。いくつかの低フィチン酸突
然変異体は発芽不能である一方、他のものは正常に発芽するであろうことが見出
された。優れた発芽特性を持つ種子のみを維持した。
【0082】 図1は、フィチン酸含量に関しスクリーニングされた3つのこうした近交系株か
ら得られたいくつかのデータの例を示す。頻度分布曲線としてプロットされると
、非常に低いフィチン酸含量(0.5単位未満(重量パーセント))の試料がいく つかある一方、試料の大半はフィチン酸含量がより高かったことが明らかである
。UO95株として知られる株が、平均より高いタンパク質および油レベルのため、
開始原料として選択された。本株は、油負荷およびタンパク質積載であり、そし
て正常に発芽する種子を産生する。UO95pyは上記の低フィチン酸レベルと共にこ
れらの特性を保持する。特定の他の近交系株と交配すると、生じる雑種は、油負
荷およびタンパク質積載であり、そして低フィチン酸レベルを含む穀粒を産生す
る。
【0083】 以下の表は、野生型種子と比較した本発明にしたがった突然変異トウモロコシ
のフィチン酸含量(mg/種子g)を表す。
【0084】
【表9】
【0085】 以下は本発明にしたがった近交系株の例を提供する。
【0086】
【表10】
【0087】 タンパク質および油含量は、Dickey-John反射率近赤外分光計上のNIR解析によ
り測定した。 本発明の穀粒はまた、本発明の穀粒を調理法中に置き換え、そして通常するで
あろうように焼くまたは加工することにより、トウモロコシ・トルティーヤ、ト
ウモロコシ粗挽き粉、およびコーンフレークに用いるトウモロコシ穀粒または粉
の置換源として用いてもよい。
【0088】 本発明の穀粒はまた、製粉効率および回収可能なデンプン含量を増加させるた
め、本発明の穀粒で置き換えることにより、トウモロコシ湿製粉産業の置換物と
して用いてもよい。製粉過程の副産物として作られる動物飼料もまた、実質的に
フィチン酸含量が減少している。
【0089】 本明細書に引用される参考文献の全内容は、完全に援用される。
【図面の簡単な説明】
図1は、スクリーニングしたM2種子のフィチン酸含有量の頻度分布を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月24日(2000.10.24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 キーリング,ピーター・エル アメリカ合衆国アイオワ州50011−1061, エームズ,アイオワ・ステート・ユニバー シティ,フード・サイエンス・ビルディン グ 1573,エクシード・ジェネティック ス・エルエルシー (72)発明者 ウィリヘルム,エドワード・ピー アメリカ合衆国アイオワ州50011−1061, エームズ,アイオワ・ステート・ユニバー シティ,フード・サイエンス・ビルディン グ 1573,エクシード・ジェネティック ス・エルエルシー (72)発明者 ワイジェル,ジェリー・シー アメリカ合衆国イリノイ州62523,ディケ ーター,メイン・ストリート,サウス 363,スイート 345シー,エクシード・ジ ェネティックス・エルエルシー Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD08 CA04 2B150 AA03 AA05 AB03 BB10 CE04 CE05 CE07 EA05

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀草種の非致死性変異種子であり、少なくとも5重量%の油
    、少なくとも11重量%のタンパク質、および該種の野生型種子に比較して少な
    くとも3分の1低減した量のフィチン酸を含有する上記種子。
  2. 【請求項2】 少なくとも5%の油および少なくとも13%のタンパク質を
    含有し、該フィチン酸の量の低減が該種の野生型種子に比較して少なくとも半分
    である、請求項1記載の種子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の種子、およびビタミンまたはミネラルの供給
    源を少なくとも1つ含有する飼料であり;該飼料によって該飼料を摂取する動物
    に、栄養的にバランスがとれた食餌、および該種の野生型種子で調製した同様の
    飼料を与えた場合より多量のリンが供給される、上記飼料。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の種子、およびビタミンまたはミネラルの供給
    源を少なくとも1つ含有する飼料であり;該飼料によって該飼料を摂取する動物
    に、栄養的にバランスがとれた食餌、および該種の野生型種子で調製した同様の
    飼料を与えた場合より多量のリンが供給される、上記飼料。
  5. 【請求項5】 ビタミンおよびミネラルの供給源がカルシウム、リン、およ
    び塩を含有する、請求項3記載の飼料。
  6. 【請求項6】 ビタミンおよびミネラルの供給源がビタミンAおよびビタミ
    ンDの少なくとも1つを含有する、請求項3記載の飼料。
  7. 【請求項7】 ビタミンおよびミネラルの供給源がビタミンE、B12、リボ
    フラビン、パントテン酸、ナイアシン、ビオチンを含む群から選択されるビタミ
    ンを含有する、請求項3記載の飼料。
  8. 【請求項8】 ビタミンおよびミネラルの供給源が鉄、銅、マンガン、亜鉛
    、ヨード、セレンを含む群から選択される微量ミネラルを含有する、請求項3記
    載の飼料。
  9. 【請求項9】 抗生物質、アーセンシャル、化学療法薬、香料、抗酸化剤、
    および植物抽出物を含む群から選択される飼料添加物を更に含有する、請求項3
    記載の飼料。
  10. 【請求項10】 飼料がアミノ酸のリジンで補足された、請求項3記載の飼
    料。
  11. 【請求項11】 飼料がアミノ酸のメチオニンで補足された、請求項3記載
    の飼料。
  12. 【請求項12】 成分をブタの飼料の必要条件に合わせて調製した、請求項
    3記載の飼料。
  13. 【請求項13】 成分を家禽の飼料の必要条件に合わせて調製した、請求項
    3記載の飼料。
  14. 【請求項14】 トウモロコシ種子、コメ種子、ダイズ種子、およびオオム
    ギ種子からなる群から選択される、請求項1記載の種子。
  15. 【請求項15】 種の野生型種子を含有する製品からのリンの生物学的利用
    能を増加させる方法であり、該方法が、摂取のための種子を含有する製品を提供
    し(該種子含有製品は請求項1記載の種子を含有する)、該種子含有製品を動物
    に摂取させて、リンの生物学的利用能を向上させる段階を含む、上記方法。
  16. 【請求項16】 請求項1記載のトウモロコシ穀物を産する生殖質。
  17. 【請求項17】 請求項1記載の種子から生成する植物。
  18. 【請求項18】 該種子が完全に成熟した、請求項1記載の種子。
  19. 【請求項19】 近交系UO95py。
  20. 【請求項20】 近交系UO95pyをトウモロコシ近交系と交雑させて生
    成したハイブリッド。
  21. 【請求項21】 少なくとも6%の油および少なくとも9%のタンパク質を
    含有し、該フィチン酸の低減量が該種の野生型種子に比較して少なくとも半分で
    ある、請求項1記載の種子。
  22. 【請求項22】 少なくとも5重量%の油を含有し、該種の野生型種子に比
    較したフィチン酸の低減量が少なくとも3分の1である、穀草種の非致死性変異
    種子。
  23. 【請求項23】 少なくとも6%の油および少なくとも9%のタンパク質を
    含有し、該フィチン酸の低減量が該種の野生型種子に比較して少なくとも半分で
    ある、請求項1記載の種子。
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