JP2001509525A - 生分解性成形品を製造するためのデンプンを主原料とする熱可塑性混合物 - Google Patents

生分解性成形品を製造するためのデンプンを主原料とする熱可塑性混合物

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アヴェンティス・リサーチ・ウント・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー
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Abstract

(57)【要約】 A)100重量部(水分量をゼロ%に修正した後に計算して)の、所望の天然の、化学的変性デンプン、発酵性および/または組み換えのデンプンおよび/または生物変換によって調製されたデンプンおよび/または前記デンプンの誘導体; B)必要ならば最高100重量部の、生理学的に無害で、生分解性の、熱可塑性加工が可能なA)以外の高分子物質; C)1〜100重量部の水; D)10重量部〜A)およびB)の重量部の合計の半分の量の少なくとも1種の可塑剤; E)0.01重量部〜(A)+(B)/10重量部の範囲内の量のすくなくとも1種のホスフェート; F)必要ならば、最高((A)+(B))重量部の他の通常の添加剤; を準備して混合することによって得ることができる優れた性質、好ましくは優れた機械的性質を有する生分解性成形品を製造するためのデンプンを主原料とする熱可塑性混合物であって、さらに少なくとも、成分E)と成分A)の混合が該熱可塑性混合物への熱及び機械的エネルギーの導入、および好ましくは該混合物に加わる高温の作用と同時の剪断力の作用を伴って行われる熱可塑性混合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 優れた性質、好ましくは優れた機械的性質を有する生分解性成形品を製造する
ためのデンプンを主原料とする熱可塑性混合物ならびに該混合物の調製および使
用。
【0002】 本発明はデンプンを主原料とする熱可塑性混合物、この種の混合物の調製、お
よびさらに、好ましくは優れた機械的性質を有する、成形品またはフィルムのよ
うな生分解性成形品を製造するためのこれら混合物の使用にも関する。
【0003】 デンプンは生体適合性物質であり、それ自体基本的に良好な生分解性というす
ぐれた利点を有する。極めて様々の適用分野に対して天然の、そしてさらに生理
学的に適合しかつ分解可能なプラスチックとして所謂親水性ポリマーの使用が拡
大される結果として、公知のプラスチック加工法たとえば射出成形または押出に
よってデンプンを加工するためのかなりの努力も払われている。しかし、成形品
またはフィルムのように、このように製造された生成物は不適当な機械的性質、
たとえば不適当な強度または不十分な寸法安定性を有することが多い。
【0004】 デンプンを化学的に変性させることによって限定された改良を行うことができ
る。デンプンを変性させるのに用いられる多くの樣々な反応がある。これらの中
には酸化処理、有機薬品とのポリマー類似反応、架橋反応、さらにデンプンを開
始剤として用い、モノマーを主鎖に結合させるグラフト重合がある。
【0005】 通常のポリマー加工技術を用いるデンプン混合物のさらに進んだ加工において
、ポリマー混合物を溶融(たとえば射出成形、吹込成形、押出及び同時押出にお
いて)することは大抵の場合興味のあることである。
【0006】 これにはデンプンを原料とする成形組成物が熱可塑性挙動を示すことが必要で
ある。
【0007】 架橋によってデンプンの熱可塑性挙動を改善しょうとする場合には、グリオキ
サール、グルタルジアルデヒドまたはジアルデヒドデンプンのようなアルデヒド
類を原料とする二官能性分子、さもなければジイソシアナート類、エポキシド類
、エピクロロヒドリン、ジエステル等を原料とする二官能性分子によって重要な
役割が演じられることが多く、そして架橋剤の量が過大の場合には、架橋反応の
程度が、デンプンのより望ましい可塑性である所望の効果の達成を妨げることが
ある。とくに、比較的強度の架橋は膨潤可能ではあるが不溶性の生成物をもたら
す。
【0008】 より詳細な先行技術に関して下記刊行物が引用される。 WO90/05161(PCT/CH89/00185)=D1, DE−A39 31 363=D2, US2,801,242=D3, US2,938,901=D4, US2,328,537=D5, WO94/21236=D6, EP−A0 143 643=D7, DE−A2 308 886=D8, EP−A0 391 853=D9, EP−A0 298 920=D10および 著者Solarek,D.B.,編者Otto B,出版社Boca Rato
n,Floridaの“Modified Starches:Propert
ies and Uses”,1986,p.97−112=D11. D1は実質的に自生または天然のデンプンと添加剤を混合し、熱および機械的
エネルギーを加えて混合物を溶融させることによる熱可塑性加工の可能なデンプ
ンの調製を記載している。この添加剤はデンプンの融点を下げる物質であり、し
たがってこの添加剤を加えたデンプンの融点はデンプンの分解温度を下回る。こ
の添加剤の具体的な例はDMSO、1,3−ブタンジオール、グリセロール、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジグリセリド
、ジグリコールエーテル、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチルホルムアミド、N,N′−ジメチル尿素、ジメチルアセトアミドおよびN
−メチルアセトアミドである。D1はジまたはポリカルボン酸および/または酸
無水物、ジまたはポリカルボン酸のハリドおよび/またはアミド類、二塩基性ま
たは多塩基性無機酸の誘導体、エポキシド類、ホルムアルデヒド、尿素誘導体、
ジビニルスルホン類、イソシアナート類、モノまたは多官能性オキソ化合物、お
よびさらにシアナミドからなる群から選ばれる架橋剤の添加も提案している。
【0009】 D2は架橋性試薬を純粋またはカプセル封入の形で添加し、続く高温のアニ
ーリングにより架橋反応を達成させることによる変性によってデンプンの膨潤性
を低下させる方法に関する。用いられる架橋剤は、とくに尿素誘導体、ウロトロ
ピン、トリオキサン、ジまたはポリエポキシド類、ジまたはポリクロロヒドリン
類、ジまたはポリイソシアナート類、炭酸誘導体、ジエステルさもなければリン
酸またはホウ酸のような無機ポリ酸である。前記混合物は、次の熱処理によって
機械的安定性の適切な増大を達成するために架橋剤の極めて大きい重量比(10
〜100重量%)を特徴とする。
【0010】 D3はリン酸ナトリウム類を用いるジスターチホスフェート類の調製法を開示
する。ここでは、2種類のデンプン鎖をホスフェート分子に結合させて架橋させ
る。しかし、この場合にはデンプン粒が保持されてデンプンは可塑化しない。
【0011】 D4は、D3と同様に、生産分野へ適用するための無粉塵性粉末を調製するた
めに、溶解も膨潤もしないデンプン粒をリン酸およびその塩類と懸濁させて変性
させる方法を開示する。
【0012】 D5においては、水性懸濁液中でデンプン粒を変性させるために無機塩化物を
使用する。このデンプン混合物も、これら薬品による処理前または処理中には熱
可塑化されない。
【0013】 D6はデンプンと架橋剤との直接的加圧成形のための架橋剤、とくにエピクロ
ロヒドリンの使用を記載している。この種のデンプン混合物はタブレット状の結
合剤として特許請求されている。
【0014】 D7には、二官能性カルボン酸、とくにアジピン酸の架橋剤としての適用も詳
細に記載されている。
【0015】 D8はホスフェート含有溶液をデンプンに吹き付ける方法を記載している。次
の混練によって柔らかい物質を生じ、それをさらに数時間少なくとも140℃の
温度に加熱する。生成物は冷却後極めて容易に水に溶ける。良好な低粘度特性を
、不均一反応の欠点と比較対照しなければならない。
【0016】 D9は熱可塑性デンプンを調製するためにホスフェート基を有するデンプンの
使用を開示している。このために天然の植物デンプンを使用する。種々の添加、
主に二価カチオンの添加によって性質を変性させる。
【0017】 D10はホスフェート基を有する天然デンプンの調製を記載している。まず脱
イオン水による洗浄処理を用いて遊離電解質を洗い去ることによりデンプンを変
性させる。この後、ホスフェート基の酸部分を主にMg2+またはCa2+のような
二価イオンによって置換させ、こうしてデンプンを変性させる。
【0018】 D11は主に懸濁状態でのデンプンのホスフェートによる変性において先行技
術となる。
【0019】 ここに述べかつ検討した先行技術を踏まえた結果、本発明の目的は、優れた性
質、たとえば優れた機械的性質を有する生分解性成形物品の製造を可能にするデ
ンプンを主原料とする熱可塑性混合物を提供することにあった。
【0020】 本発明の別の目的は、押出物またはペレット用の熱可塑性混合物を調製する方
法そしてさらに該熱可塑性混合物の使用であった。
【0021】 これらの目的は請求項1記載の特徴を有する混合物によって達成された。好ま
しい態様は従属物質請求項の主題である。請求項8の主題は本発明以前に存在し
た方法に関連する問題を解決する。新規方法の有利な修正は独立方法請求項に従
属する従属請求項で保護される。請求項12は本発明による使用を与える。
【0022】 デンプンを主原料とする熱可塑性混合物は、A)100重量部(水分量をゼロ
%に修正した後計算して)の所望の天然の、化学的変性デンプン、発酵性および
/または組み換え型のデンプンおよび/または生物変換によって調製したデンプ
ンおよび/または前記デンプンの誘導体;B)必要ならば最高100重量部の生
物学的に無害で、生分解性の、熱可塑性加工が可能なA)以外の高分子物質;C
)1〜100重量部の水分;D)10重量部〜A)およびB)の重量部の合計の
半分の範囲内の量の少なくとも1種の可塑剤;E)0.01重量部〜(A)+(
B)/10重量部の範囲内の量の少なくとも1種のホスフェート;F)必要なら
ば最高((A)+(B))重量部の他の通常の添加剤を準備して混合することに
よって得ることができ;さらに、熱可塑性混合物中に熱及び機械的エネルギーを
導入しながら少なくとも成分E)と成分A)との混合を行わせる結果、容易に予
測されないように、優れた熱可塑性加工性を有し、成形物を得るように加工でき
、優れた機械的性質を有し、それにもかかわらず容易に生分解可能であり、例え
ば腐らすかまたは堆肥にすることができる熱可塑性加工が可能なデンプンを主原
料とする混合物を生成させることができる。
【0023】 さらに、成形品またはフィルムのような製品は実質的に生体適合性があり、場
合によっては可食性になって、可食性包装すなわち、とくに食品又は飲料用包装
への道を開く。本発明のためには、食品または飲料用包装は、一時的に接触する
だけの食品または飲料用外部包装かまたは、内面が食品または飲料と絶えず接触
しているチューブ、ケーシング、ラッピングまたコーティングのような包装であ
る。したがって、これら包装は食品又は飲料とともに摂取することさえ可能であ
る。このように包装は、とくに果実、卵、チーズ、キャンディー、ケーキ、ビス
ケッまたは発泡錠剤、飲料、肉、ソーセージ製品またはソーセージ−肉エマルシ
ョンに適当である。
【0024】 ここで本発明によって熱可塑性成形用組成物から得ることができる成形品の使
用は一時的な製品と組み合わせた使用に限定されないで、輸送また貯蔵中の消費
物品または商業資産を保護するための一時的な使用まで拡げることもできる。た
とえば自動車を海外に輸送する時に生じるような気候条件に曝されることから保
護するためにとくに考慮を払わなければならない。
【0025】 驚くべきことに、特定条件下でリン酸塩、好ましくは例えばポリリン酸塩、メ
タリン酸塩および/またはポリメタリン酸塩のような特定添加剤の使用は一方で
はデンプンを変性させ、他方では通常の熱可塑性プラスチック加工法を用いてデ
ンプンのさらに進んだ加工を可能にする効果を達成することが見出された。
【0026】 本発明により記載した条件下において、本発明による添加剤が、低濃度におい
てさえも熱可塑性デンプン混合物の性質及び加工性にプラスの効果を及ぼす加工
中に、変性反応を行わせることができる。 新規デンプン混合物の成分A) 成分A)は新規混合物の必須成分である。
【0027】 成分A)は1種以上のデンプン、1種以上のデンプン誘導体、またはデンプン
およびデンプン誘導体の混合物である。
【0028】 デンプンの重要な群は植物原料から得られるデンプンを含む。これらはジャガ
イモ、キャッサバ、マランタもしくはサツマイモのような塊茎、コムギ、トウモ
ロコシ、ライムギ、米、オオムギ、アワ、オートムギもしくはモロコシのような
種子、クリ、ドングリ、豆、エンドウおよび他の豆類もしくはバナナのような果
実、またはたとえばソテツの髄のような植物の髄で作ったデンプンを含む。
【0029】 本発明のために使用可能なデンプンは実質的に種々の比例量のアミロースおよ
びアミロペクチンからなる。
【0030】 とりわけ良好な結果は、とくにジャガイモから作ったデンプン(たとえばSu
edstaerke製RToffena:登録商標)またはトウモロコシから作 ったデンプン(たとえばNational Starch製Corn Star
ch)もしくはポリグルカン類から作ったポリマーの完全に線状の構造を特徴と
するデンプンの場合に得られる。
【0031】 本発明により使用可能なデンプンの分子量は広範囲にわたることができる。新
規熱可塑性混合物の主成分として使用可能なデンプンは分子量Mwが5×104 〜1×107の範囲にある実質的にアミロースとアミロペクチンからなるデンプ ンである。1×106〜5×106の分子量Mwを有する比較的長鎖のポリマーが
好ましい。
【0032】 5×102〜1×105の範囲内の分子量Mw,好ましくは1×103〜5×1 04の分子量Mwを有する線状多糖類、好ましくはポリグルカン類、とくに1, 4−α−D−ポリグルカンも好ましい。
【0033】 本発明は天然植物源のデンプンを主原料とする成形用組成物以外に、化学的に
変性されたか、発酵によって得られたか、組み換え型の源を有するか、または生
物変換(すなわち生体触媒反応)によって調製されたデンプンを有する熱可塑性
混合物または成形用組成物をも包含する。
【0034】 本発明の目的に対し「化学的変性デンプン」は化学的手段によって天然の状態
から性質を変えさせたデンプンである。これはデンプンをモノ−、ジ−または多
官能性試薬および/または酸化体で処理するポリマー類似反応によって実質的に
達成される。この場合にデンプンのポリグルカンの水酸基は好ましくはエーテル
化、エステル化もしくは選択的酸化によって変換させるか、または変性がデンプ
ン主鎖上の共重合可能なモノマーの遊離基開始グラフト共重合に基づいている。
【0035】 特に化学的に変性させたデンプンにはキサントゲナート、アセテート、ホスフ
ェート、サルフェートおよびニトレートのようなデンプンエステル類、非イオン
、アニオンまたはカチオン性デンプンエーテルのようなデンプンエーテル類、ジ
アルデヒドデンプンのような酸化デンプン、カルボキシデンプン、ペルサルフェ
ート分解デンプンおよび類似物質がある。
【0036】 本発明の目的に対し「発酵性デンプン」は真菌、藻類または細菌のような天然
の生物体を用いた発酵法により、または発酵法の関与もしくは支援によって得ら
れるデンプンである。発酵法によるデンプンの例はアラビアゴムおよび関連多糖
類(ゲランゴム、ガッチゴム、カラヤゴム、トラガカントゴム)、キサンタン、
エムルサン、ラムサン、ウェラン、シゾフィラン、ポリガラクチュロナート類、
ラミナリン、アミロース、アミロペクチンおよびペクチン類である。
【0037】 本発明の目的に対し「組み換え源のデンプン」または「組み換えデンプン」は
とくに、天然には存在せずに、遺伝子操作によって変性させた天然の生物体、た
とえば真菌、藻類または細菌の力を借りた生物体を用いて、発酵法により、また
は発酵法の関与若しくは支援によって得ることができるデンプンである。遺伝子
操作の変性法を用いる発酵法によって得られるデンプンの例はアミロース、アミ
ロペクチンおよび他のポリグルカン類である。
【0038】 本発明の目的に対し「生物変換によって調製されるデンプン」は、特定条件下
で、生体触媒(すなわち酵素)を用いて、概してオリゴマー糖類とくに単糖類ま
たは二糖類の単量体基礎的ビルディングブロックの接触反応により調製されたデ
ンプン、アミロース、アミロペクチンまたはポリグルカン類である。生体接触反
応によるデンプンの例はポリグルカンおよび変性ポリグルカン類、ポリフルクタ
ン及び変性ポリフルクタン類である。
【0039】 最後に、前記の個々のデンプンの誘導体を用いて有利な熱可塑性混合物を得る
こともできる。本発明の目的に対し「デンプンの誘導体」および「デンプン誘導
体」は概して変性デンプン、すなわち天然のアミロース/アミロペクチン比を変
えるか、または予備ゲル化、部分加水分解または化学的誘導を行うことによって
性質を変えたデンプンである。
【0040】 デンプンの特定誘導体の例は酸化デンプン、たとえばジアルデヒドデンプンま
たはカルボキシル官能性を有する他の酸化生成物、ならびに天然のイオン性デン
プン(たとえばホスフェート基を有するもの)およびイオン的にさらに変性させ
た(この場合にこの用語はアニオンおよびカチオン変性のいずれをも含む)デン
プンである。
【0041】 用いたデンプンが糖類に属しない他の化合物(たとえばタンパク質、脂肪、油
類)を極少量しか有しない場合(例えば、とくにジャガイモデンプン)またはイ
オン性デンプンを基礎原料として用いるかもしくは混合する場合、さらに/また
は使用したデンプン基材が構造、分子量及び純度の点から並外れた均一性を有す
るポリグルカン類たとえば生物変換によって調製された1,4−α−D−ポリグ
ルカンを含む場合に、特に有利な熱可塑性混合物が得られる。新規熱可塑性混合
物においては成分A)、または成分A)から作った混合物に関して水分量をゼロ
%に修正するために計算を行う。これは成分A)の水分量を求めて100重量部
に達しているときには適当量を差し引くが、しかし成分C)の量に達していると
きには考慮に入れることを意味する。 デンプンを原料とする新規熱可塑性混合物の成分B) 新規の熱可塑性加工可能な混合物の成分B)は任意成分である。
【0042】 より具体的には、これは生物学的に無害で、実質的に生分解性でもある熱可塑
性加工可能なA)以外の高分子物質であって、混合物中に最高100重量部の量
で存在することができる。成分B)はこの種の2種以上の化合物の混合物である
こともできる。
【0043】 これらの要件を満たす物質群はタンパク質群である。本発明の目的に有利に使
用できる成分B)にはゼラチン、ヒマワリタンパク質、大豆タンパク質、綿実タ
ンパク質、グラウンドナッツタンパク質、アブラナタンパク質のような植物タン
パク質、血漿タンパク質、卵白、卵黄等がある。
【0044】 有利な混合物はゼイン、グルテン(コーン、ジャガイモ)、アルブミン、カゼ
イン、クレアチン、コラーゲン、エラスチン、フィブロインおよび/またはホエ
ータンパク質の添加を用いて得ることもできる。
【0045】 成分B)として興味のある他の物質はA)で述べたデンプン以外の多糖類であ
る。
【0046】 水溶性多糖類、たとえばアルギン酸及びその塩類、カラギーナン類、フルセラ
ラン、グアーガム、寒天、アラビアゴムまたは同類の多糖類(ガッチゴム、カラ
ヤゴム、トラガカントゴム)、タマリンドゴム、キサンタンゴム、アラリアゴム
、ロクストビーンゴム、アラビノガラクタン、プルラン、チトサン、デキストリ
ンまたはセルロースで作ったものを用いるのが好ましい。
【0047】 レンチナン、ラミナリン、キチン、ヘパリン、イヌリン、アガロース、ガラク
タン類、ヒアルロン酸、デキストラン類、デキストリン類、ポリ−α−カプロラ
クトン類および/またはグリコーゲンの添加が有利な効果を収める場合もある。
新規デンプン混合物の成分C) 新規混合物の成分C)は必須成分である。
【0048】 新規混合物には1〜100重量部の水分が存在する。水の量が1重量部未満の
場合には、混合物の構造破壊及び均質化が不十分である。水分量が100重量部
を上回ると、混合物の粘度が低すぎる恐れがある。有利な範囲は約10〜75重
量部の水分である。20〜60重量部の範囲がとくに興味がある。 新規混合物
中にかなりの比率の任意成分B)が存在する場合には、水の量を規定するときに
別個にこれを考慮して差し支えない。この場合には、水分量は1重量部〜A)お
よびB)の重量部の合計の半分が好ましい。水分量がA)およびB)の重量部の
約半分である場合には、混合物全体の熱可塑化がとくに良好である。好ましい水
分量はさらに約5〜約(A)+(B)/2重量部であり、10〜(A)+(B)
/3重量部の水分の比率がとくに有用である。
【0049】 これらの好ましい範囲は混合物の理想的な可塑化、すなわちデンプンの破壊、
混合物の均質化、さらに混合物の熱可塑化を示す。
【0050】 水C)の量は実際に加えた水分および他の成分に由来する水分の両方を含み、
とくに成分A)中に存在又は結合する水分および成分E)中に存在または結合す
る水分の量は計算において考慮しなければならない。
【0051】 成分C)の性質の他の態様は実質的に重要ではない。水中の塩類または他の異
物の含量が意図する用途に許容できさえすれば、脱塩水、脱イオン水、または同
等に良好な本管の水若しくは他の源の水を用いることができる。 新規デンプン混合物の成分D) 成分D)は新規混合物中に存在しなければならない。
【0052】 成分D)の量はとくに重要であり、すなわち規定範囲内でのみ自由に選ぶこと
ができる。新規組成物中には1種以上の可塑剤が、10重量部〜A)およびB)
の重量部の合計の半分の範囲内の量で存在する。可塑化する化合物の含量が10
重量部未満の場合には、比較的多量の機械的および/または熱エネルギーを用い
てさえも、可塑化が不十分である。可塑剤含量がA)およびB)重量部の合計の
半分の量を上回る場合には、混合物の可塑化の著しい改良はない。
【0053】 可塑剤の有利な量は12.5〜(A)+(B)/2重量部の範囲内にあり、と
くに有用な可塑剤含量は15〜(A)+(B)/4重量部の範囲内にある。 本
発明の目的に対し、可塑化する薬剤、可塑化剤、可塑化薬剤及び弾性化剤という
用語は可塑剤という用語と基本的には同一の意味である。
【0054】 通常低蒸気圧を有し、成分A)および、もし存在すればB)と物理的に相互作
用し、そして好ましくはその溶剤または膨潤力によるだけでなく、これらがない
ときでさえも化学反応なしに前記成分と均質系を形成する不活性の、好ましくは
有機の物質を使用することができる。本発明によって用いられる成分D)は好ま
しくは、混合物の凝固点を下げ、変形性を向上させ、弾性を高め、硬度を下げ、
そして必要ならば付着力を上げる。
【0055】 本発明によれば、好ましい可塑剤は無臭、無色、耐光、耐寒および耐熱性があ
り、僅かな吸湿性をも有せず、耐水性、健康に無害で、耐燃性かつ可能な限り不
揮発性で、中性反応を呈し、ポリマーおよび助剤と混合可能、かつ良好なゲル化
性能を示す。とくに、該可塑剤は成分A)及び、もし用いる場合にはB)に対し
て相溶性、ゲル化能力及び可塑化作用を有しなければならない。
【0056】 本発明により成分D)として用いられる成分は移行が小さいことも特徴とする
必要があり、これは食品及び飲料分野における本発明による成形品の適用にとく
に重要である。
【0057】 とくに好ましい可塑化成分D)の例はジメチルスルホキシド、1,3−ブタン
ジオール、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジグリ
セリド、ジグリコールエーテル、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド
、N−メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミドお
よび/またはN,N′−ジメチル尿素である。
【0058】 他のとくに有用な物質はポリアルキレンオキシド、グリセロールモノ−、ジ−
またはトリアセテート、ソルビトールおよび他の糖アルコールたとえばエリトリ
トール、糖酸たとえばグルコン酸、ポリヒドロキシカルボン酸、糖類たとえばグ
ルコース、フルクトースまたはスクロース、ならびにさらにクエン酸およびその
誘導体である。 デンプンを主原料とする新規熱可塑性混合物の成分E) 成分E)は新規混合物にとって必須である。
【0059】 新規混合物中に存在する成分E)の量がとくに重要である。新規混合物は0.
01重量部〜(A)+(B)/20重量部の量の成分E)を含む。有用な量は少
なくとも0.1重量部、好ましくは0.1〜(A)+(B)/20重量部である
【0060】 成分E)の量が少なすぎると、新規混合物から得ることができる成形品の機械
的性質が劣悪になる。該量が(A)+(B)/10重量部を上回ると、成形用組
成物の可塑化が損なわれる。
【0061】 本発明によれば、ホスフェートが成分E)である。本発明の目的に対し、ホス
フェートは種々のリン酸の塩類またはエステル類であるが、本発明には種々のリ
ン酸の塩類がはるかに好ましい。本発明によれば、用いられる成分E)は種々の
リン酸の1種以上の塩類および/またはエステル類を含むことができ、したがっ
て1種以上のホスフェートが成分E)を形成することができる。
【0062】 成分E)として有利に用いることができる化合物は、とくに式MI2PO4( たとえばNaH2PO4)およびMII(H2PO42[たとえばCa(H2PO42 ]のオルトリン酸塩、一般式MI 2HPO4もしくはMIIHPO4の第二級オルトリ
ン酸塩(たとえばK2HPO4、CaHPO4)または一般式MI 3PO4もしくはM II 3 (PO42の第三級オルトリン酸塩[たとえばNa3PO4、Ca3(PO42 ](式中、Mは+NRR′R″R″′のような一価カチオン(式中、R、R′, R″およびR″′は互いに独立して同一または異なり、水素、(C1−C8)アル
キル(線状または分枝状)、(C4−C8)アリール、好ましくはフェニル、アル
カリ金属イオン、好ましくはNa+またはK+)かつMIIは二価カチオン、好まし
くはアルカリ土類金属イオン、とくに好ましくはCa2+)である。
【0063】 また成分E)としてとくに興味があるのはオルトリン酸の酸性塩から誘導され
て加熱すると水を発生して生成する縮合リン酸塩の群である。これらはさらにメ
タリン酸塩(系統名:シクロポリリン酸塩)およびポリリン酸塩(系統名:カテ
ナポリリン酸塩)に細分化することができる。
【0064】 好ましい例にはグレアム塩、クロール塩およびマドレル塩、さらに溶融または
か焼リン酸塩がある。
【0065】 とりわけ有用な変性剤E)は、とくに一般式MI n[Pn3n]のメタリン酸塩 である(式中、MIは一価カチオン、好ましくは金属イオン、通常アルカリ金属 イオン、好ましくはNa+もしくはK+、または+NRR′R″R″′(式中、R 、R′、R″およびR″′は互いに独立して同一かまたは異なり、水素、(C1 −C8アルキル(線状もしくは分枝状)、もしくは(C4−C8)アリール、好ま しくはフェニル)、およびnは正の整数で好ましくは3から10の範囲内にある
)。これらの中で、さらに好ましくはnが3、4または5でMIがナトリウムま たはカリウムであるメタリン酸塩である。もっとも好ましくはトリメタリン酸ナ
トリウム、テトラメタリン酸ナトリウム及びペンタメタリン酸ナトリウムである
【0066】 有利な混合物は一般式MI n+2[Pn3n+1]またはMI n[H2nn3n+1]のポ
リリン酸塩の場合にも得られる(式中、MIは一価カチオン、好ましくは金属イ オン、効果的にはアルカリ金属イオン、好ましくはNa+もしくはK+、または+ NRR′R″R″′(式中、R、R′、R″およびR″′は互いに独立して同一
かまたは異なり、水素、(C1−C8)アルキル(線状または分枝状)、または(
4−C8)アリール、好ましくはフェニル)およびnは2よりも大きい正の整数
である)。これらの中でn>10のポリリン酸ナトリウムおよびポリリン酸カリ
ウムが好ましい。
【0067】 有利な性質を有する混合物は、成分E)として、一般式MI n+2[Pn3n+1 ]のポリリン酸塩を用いることによって得ることもできる(式中、MIは一価カ チオン、好ましくは金属イオン、効果的にはアルカリ金属イオン、好ましくはN
+もしくはK+、または+NRR′R″R″′(式中、R、R′、R″およびR ″′は互いに独立して同一かまたは異なり、水素、(C1−C8)アルキル(線状
もしくは分枝状)、または(C4−C8)アリール、好ましくはフェニル)、およ
びnは3から10までの正の整数)。これらの中で、とくにトリポリリン酸五ナ
トリウムが好ましい。
【0068】 特定態様において、新規熱可塑性混合物は、成分E)がアルカリ金属メタリン
酸塩またはアルカリ金属ポリリン酸塩であるという別の特徴を有する。
【0069】 成分E)がトリメタリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナ
トリウムおよび/またはヘキサメタリン酸ナトリウム、好ましくはポリリン酸ナ
トリウムであるときに、新規熱可塑性混合物の別の有利な変性が得られる。
【0070】 前記リン酸塩は種々の水和度を有することができる。熱可塑性混合物中の成分
E)の比率は比較的小さく、したがってE)の重量部を求める場合には成分C)
が常に存在するので、その水分量は概して意味がなく、決定されない。 新規デンプン混合物の成分F) 新規デンプン混合物の成分F)は任意であり、すなわち成分F)は新規混合物
中に存在しなくても良い。
【0071】 これは、最高200重量部、好ましくは100重量部以下の量で成分F)とし
て一緒に用いることができる1種以上の物質であることができる。
【0072】 通常の添加剤には充填剤、D)で述べた可塑剤以外の潤滑剤、柔軟剤、顔料、
染料および離型剤がある。
【0073】 適切な充填剤の例は、混合物中に事実上可溶の合成ポリマー、たとえばMit
sui製Lacea(登録商標)、Boehringer Ingelheim
製Resomer(登録商標)のような乳酸系ポリマー、さらに他の乳酸系ポリ
マーおよびWako Pure Chemical Industries L
td.、Medisorb Co.、Birmingham Polymers
Inc.、Polyscience Inc.、Purac Biochem
BV、Ethicon、CargillまたはChronopo製の類似の乳
酸ポリマーである。このリストが完全に包括的であり得ない事は明らかである。
【0074】 ポリヒドロキシ酪酸−共−吉草酸のような好ましくは生理学的に無害のヒドロ
キシカルボン酸から作った他のポリエステル、とくに商標Biopol(登録商
標)を有するポリエステルを使用することもできる。
【0075】 酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、SiO2、TiO2等のような少なくと
も1種の無機充填剤の添加も提案される。
【0076】 混合物を着色する場合に、とくに生体適合性があり、すなわち生体に対して無
害と分類できる所謂真珠光沢顔料のような有機又は無機顔料がとくに適切である
。これらはシリケート構造に基づき、従って基本的に可食性として分類すること
ができ、0.001〜10重量部の量で用いられる。
【0077】 流動性を改善するのにとくに適切な物質は、好ましくは水素化の形で用いられ
る動物又は植物脂肪および/またはレシチン類である。これらの脂肪および他の
脂肪酸誘導体は50℃を上回る融点を有するのが好ましい。
【0078】 親水性、したがって加工中及び加工後において、熱可塑性的に加工可能な混合
物の水に対する感受性を低下させるには、デンプンを化学的に変性させるために
混合物に副次的な量の架橋剤を加えることができる。このために、最高5重量部
の量のアルキルシロキサン類を用いるのが好ましい。
【0079】 適当な架橋剤はとくに二塩基性または多塩基性カルボン酸、さらにこれらの酸
無水物、二塩基性または多塩基性カルボン酸のハロゲン化物、二塩基性又は多塩
基性カルボン酸のアミド、成分E)以外の二塩基性又は多塩基性無機酸誘導体、
エポキシド、ホルムアルデヒドおよび/または尿素誘導体、ジビニルスルホン類
、イソシアナート類、オキソ化合物および/またはシアナミドである。これらの
化合物は熱可塑性加工後の化学的変性にもとくに適しており、したがってとくに
機械的性質の一層の改善に寄与することができる。
【0080】 熱及び機械的エネルギーを熱可塑性混合物中に導入しながら少なくとも成分A
)と成分E)の混合を行うように、新規混合物の成分A)〜F)を互いに混合さ
せる。
【0081】 たとえば高温で作業しかつ同時に、デンプンを主原料とする可塑化すべき熱可
塑性混合物に剪断力を加えることによって、機械的及び熱的エネルギーを同時に
導入するのが好ましい。
【0082】 混合物の良好な均質性は概して比較的高温において得られる。しかし、成形用
組成物の不必要な変色または分解を避けるために、温度はあまり高くすべきでは
ない。この状況においては、60℃未満〜200℃の範囲内の温度で混合するの
が本発明による熱可塑性混合の好ましい形である。
【0083】 基本的には、混合物の均質性は導入する仕事に伴って向上する。これは、混合
集成装置に導入される仕事が増すにつれて、熱可塑性デンプン混合物の均質性は
良くなる。したがって本発明の一層の修正は強力な剪断混合集成装置を用いる混
合によって得ることができる混合物を提供する。この混合物中に導入されるエネ
ルギーはとくに、使用する加工機械によって行われる仕事から得ることができる
。たとえば、可塑化用装置が5〜300Nm(1ニュートンメートル)の範囲内
のトルクを有する装置がこの方法にはとくに適切である。10〜100Nmの範
囲内のトルクがこの方法には有利であることが判明した。20〜40Nmの範囲
内のトルクを有する方法を行うことが好ましい。
【0084】 押出機、混練機または類似の集成装置のようなプラスチック加工機械で新規混
合物の諸成分を混合し均質化させる場合に、混合物によって熱および/または機
械的エネルギーのとくに有利な吸収が達成される。該方法は好ましくは一軸また
は二軸スクリュー押出機で行うことができ、これらは温度調節ジャケットを有す
る個々のバレルから組み立てられるのが好ましい。スクリューのデザインには制
約がない。搬送装置(スラストエッジの有無に関係無く)、混練装置および/ま
たは混合装置が存在することができる。さらに、滞留時間及び混合物の性質を調
節し制御するために、押出機内のある部分すなわちある区画に流動抑制的または
逆転搬送装置を有することが可能であり、かつ有利なことが多い。
【0085】 成分A)〜F)の混合順序がとくに重要性のある場合もある。 従って本発明は A)100重量部(水分量をゼロ%に修正した後に計算して)の、所望の天然の
、化学的変性デンプン、発酵性および/または組み換えのデンプンおよび/また
は生物変換によって調製されたデンプンおよび/または前記デンプンの誘導体;
B)必要ならば最高100重量部の、生理学的に無害で、生分解性の、熱可塑性
加工が可能なA)以外の高分子物質; C)1〜100重量部の水; D)10重量部〜A)およびB)の重量部の合計の半分の量の少なくとも1種の
可塑剤; E)0.01重量部〜(A)+(B)/10重量部の範囲内の量の少なくとも1
種のホスフェート; F)必要ならば、最高((A)+(B))重量部の他の慣用的な添加剤; を準備し、そして 成分E)を成分A)〜D)に加え、さらに必要ならばF)をも加えることによっ
て、互いに混合することによるデンプンを主原料とする熱可塑性混合物の調製法
を提供し、この場合に熱及び機械的エネルギーを熱可塑性混合物に導入し、そし
て好ましくは高温作用と同時に剪断力を熱可塑性混合物に加えながら、少なくと
も、成分E)と残りの成分との混合を行わせる。
【0086】 この方法の性質及び効果は公知の先行技術とは著しく異なる。 以前に、デンプンを主原料とする熱可塑性混合物を調製する際に、変性剤とし
てリン酸またはその塩類もしくはエステル類を用いたときには、デンプンはもっ
ぱら常に直接変性させるデンプン粒であって、さもなければホスフェートの重量
部の点から多量の添加に続く熱処理を用いて架橋を達成させたが、それはもはや
熱可塑性加工ができない成形用組成物を生成させる。
【0087】 これとは対照的に、新規の方法は変性させるものがデンプン粒の表面だけでな
く、デンプン分子全体、好ましくはデンプンの主鎖であるということを確実にす
る。これは種々の種類の製品を与え、その優れた性質は容易には予測できなかっ
た。
【0088】 均質化用または混合用集成装置、たとえば混練機または押出機における加工の
間のアルカリまたは酸性条件下の添加成分E)の添加による、デンプンまたはデ
ンプン誘導体もしくは混合タンパク質との反応は架橋の性質をほとんど生じさせ
ない。すなわち、主要因はポリマー主鎖の変性である。
【0089】 先行技術による公知のデンプンホスフェートとの相違は、たとえば置換度にも
現れ得る。
【0090】 別の官能基(ホスフェート)によって置換されるデンプンのグルコース単位当
たりの水酸基の数を置換度DSと呼ぶ。
【0091】 グルコース単位当たりに3個の遊離水酸基が存在する。したがって置換度は0
.0〜3.0にわたる。
【0092】 したがって置換度DSは純粋に統計的な変数である。置換度1.0は各グルコ
ース単位当たり平均1個の水酸基が置換基で置換されたことを意味するにすぎな
い。したがってDS1.0は必ずしも各グルコース単位に精密に2個の残留未置
換水酸基とともに1個の置換基が存在することを意味するものではない。
【0093】 たとえば、天然のデンプンそれ自体がホスフェート基を含有できることは公知
である。この場合、置換度は約0.001の領域にある。したがって純粋に統計
的見地からは、約300のグルコース単位ごとに1個のホスフェート基がポリマ
ーに現れる。
【0094】 従ってデンプンを粒として、したがって実質的に表面だけで変性させる公知の
方法では、約0.001〜0.01の範囲内の置換度DSを仮定することができ
る。
【0095】 しかし、本発明によれば、ホスフェート(成分E))による変性が可塑化中に
著しく高いDS値を達成する。これはほぼ>0.01〜1.0である。本発明に
よって変性された成分A)のDSは好ましくはほぼ0.05〜0.5、とくに便
宜上0.1〜0.3である。それ自体高比率の水酸基、または炭素原子に水素橋
を成長させる他の基を有する可塑剤の添加により、ホスフェートの反応によって
、反応の適切な進行とともに、さらにデンプン主鎖への可塑剤の結合を達成させ
ることもでき、とくに加工中のこの結果は混合物からの可塑剤の移行を減少させ
る。しかし、これはデンプンを破壊、すなわちデンプン粒を切開くために第1の
場所に必要な可塑剤の可塑化効果を取り除くものではない。しかし、反応が起こ
りかつ驚くべき結果をもたらすことのこの可能な解釈は他の考えられる解釈を排
除するものではない。
【0096】 新規の熱可塑性成形用組成物は公知の加工法によって加工されて製品を生じさ
せることができる。たとえば、第1の工程でペレット化させることができる。
【0097】 したがって本発明は本発明により押出及びペレット化によって熱可塑性混合物
から得ることができるペレットをも提供する。
【0098】 熱可塑性ペレットを直接的に、またはさらに熱可塑性加工により良好な生分解
性および優れた性質、好ましくは優れた機械的性質を有する成形品またはフィル
ムを得ることもできる。
【0099】 最後に、本発明は成形品またはフィルムを製造するための熱可塑性混合物の使
用をも包含する。
【0100】 この場合に熱可塑性成形用組成物およびさらに以後の加工によって得られる成
形品およびフィルムは、必須成分E)を混合した結果として優れた耐熱性及び向
上した難燃性のいずれをも達成する。
【0101】 したがって新規製品は考えられる様々な用途にわたる。これらの用途は、とく
に紙及び段ボール用接着剤、射出成形によって製造される成形品、とくにロッド
、チューブ、ボトル、カプセル、ペレット、食品または飲料用添加剤、コーティ
ングまたは自立箔さらにはラミネートの形をした箔、とくにフィルム、包装材料
、袋、および概して活性物質、とくに薬剤、殺虫剤もしくは農業、肥料、芳香料
等に用いられる他の活性物質を制御して放出するための緩慢放出剤を包含する。
ここで活性物質の放出は箔、フィルム、錠剤、粒子、微粒子、ロッドまたは他の
押出物若しくは他の成形品から行うことができる。
【0102】 より好ましい用途には食品または飲料用包装、とくにソーセージケーシングま
たはチーズラッピング、吸収剤、粉末等がある。
【0103】 特定の態様において、新規熱可塑性混合物は活性物質の抑制放出用成形品、た
とえば錠剤または糖衣錠を製造するのに用いられる。
【0104】 新規熱可塑性混合物の別の適切で、とくに有利な用途は中実成形品、中空成形
品またはこれらの結合物を製造するのに適切な成形品の製造に関する。新規熱可
塑性混合物の別の優れた用途は農業で用いるためのフィルムの製造用である。
【0105】 本発明の別の特定の変形は食品または飲料用に用いるためのフィルム製造用熱
可塑性混合物の使用である。
【0106】 熱可塑性混合物の別の特定用途は食品または飲料を包囲するための外部包装と
して用いるためのフィルム製造用である。
【0107】 新規熱可塑性混合物のさらに極めて有利な1つの用途は食品または飲料用包装
として用いるためのフィルム製造用であり、この場合には包装と食品または飲料
との間には完全な表面接触がある。
【0108】 新規熱可塑性混合物の最後の特に有用な用途はソーセージ又はチーズ用食品ケ
ーシングまたはラッピングとして用いるためのフラットまたはチューブ状フィル
ム製造用である。
【0109】 本発明のためには、工業的消費財用仮保護フィルムとしての熱可塑性混合物の
使用が好ましい。
【0110】 下記実施例は本発明の内容を例証する。 実施例1 ジャガイモデンプンとポリリン酸ナトリウム、アラビアゴムおよびグリセロール
とから作った熱可塑性加工が可能な配合物の調製: 市販の混練集成装置(Brabender混練機)で化合物を調製する。混練
集成装置を100℃に加熱する。作業状態にある混練集成装置に30gのジャガ
イモデンプン(Suedstaerke製Toffena:登録商標)を充填す
る。0.9gのNaCO3を10gの水に溶解して混練機内のジャガイモデンプ ンに加える。混合物を均質化する。この処置は約3分間を要する。ついで9gの
アラビアゴムを一度に加える。ふたたび混合物を均質化する。つぎに9gのグリ
セロールを少しづつ加える(約3等分し、添加の間にそれぞれ2分の混練間隔を
おいて)。さらに2分後に5mlの水に溶解した1.2gのポリリン酸ナトリウ
ム(Riedel de Haen)を加える。混合物全体を再びさらに2分間
混練する。装置がまだ熱い状態にある間に組成物を取出す。生成物は僅かに黄色
味を帯びた不透明の均質組成物である。この熱可塑性組成物は冷却後さらに加工
することができる。
【0111】 得られた配合物の熱可塑性加工によって得られた箔は透明で良好な機械強度を
有する。 比較例2 ジャガイモデンプンとポリリン酸ナトリウムおよびアラビアゴムとから作った熱
可塑性加工が可能な配合物の調製: 実施例1に述べたように混合物を調製する。混合仕様書における唯一の相違は
可塑剤としてグリセロールを使用しないことである。
【0112】 均質化の終了後、装置がまだ熱い状態にある間に組成物を取出す。生成物は若
干褐色がかった不透明の均質組成物で脆性を示す傾向がある。とくにフィルムま
たは箔を得るための以後の加工は、事前に水を成形用組成物に添加した後にのみ
実現させることができる。 実施例3 カゼインおよびジャガイモデンプンとポリリン酸ナトリウムとから作った熱可塑
性加工が可能な配合物の調製: 市販の混練集成装置(Brabender混練機)で化合物を調製する。混練
集成装置は100℃に加熱する。作業状態にある混練集成装置に20gのカゼイ
ンおよび10gのジャガイモデンプン(Sudestaerke製Toffen
a)を充填する。5mlの水に溶解した1.2gのポリリン酸ナトリウム(Ri
edel de Haen)を直ちに加える。混合物を3分間均質化する。つい
で6gのグリセロールを少しづつ加える(約3等分し、添加の間にそれぞれ2分
の混練間隔をおいて)。混合物をさらに2分間均質化する。得られた配合物は若
干黄色味がかった熱可塑性変形可能な組成物であり、該組成物はまだ熱い状態に
ある間に混練集成装置から取出した直後または冷却後にさらに加工することがで
きる。
【0113】 熱可塑性加工によって得られた箔は、透明で破断点伸び及び引裂抵抗の点から
良好な機械的性質を有する。 実施例4 ジャガイモデンプンとポリリン酸ナトリウムとから作った熱可塑性加工が可能な
配合物の調製: この方法は実施例1に述べたと同様である。混練集成装置(Brabende
r)を100℃に加熱する。作業状態にある混練集成装置に30gのジャガイモ
デンプン(Suedstaerke製Toffena)を充填する。10mlの
水に溶解した0.9gのNa2CO3を直ちに加える。混合物を3分間均質化する
。次いで15gのグリセロールを少しづつ加える(約3等分し、添加の間にそれ
ぞれ2分の混練間隔をおいて)。混合物をさらに2分間均質化した後、5mlの
水中の0.15gのポリリン酸ナトリウム(Riedel de Haen)を
加える。さらに均質相を得た後、実験は終了する。生成物はわずかに黄色味がか
った熱可塑性変形可能な組成物であり、冷却後さらに加工することができる。
【0114】 熱可塑性加工によって得られた箔は透明で極めて大きな機械的強度を有する。
フィルムの厚さは100〜150μmの範囲内にある。フィルムのたわみ性があ
るためにさらに加工、たとえば食品を充填することができる。 実施例5 ジャガイモデンプンおよびカゼインとポリリン酸ナトリウムとから作った熱可塑
性加工が可能な配合物の調製: この方法は実施例1に述べた通りである。混練集成装置を120℃に加熱する
。作業状態にある混練集成装置(Brabender)に21gのジャガイモデ
ンプン(Suedstaerke製Toffena)および9gのカゼインを充
填する。0.9gのNaCO3を10gの水に溶解して混練機内のカゼインとジ ャガイモデンプンとの混合物に加える。混合物を均質化する。この処置は約3分
間を要する。次に10mlの水中の1.5gのPluronic F68、さら
に6gのグリセロールを順次加える。混合物を再び均質化する。約2分後、5m
lの水に溶解した1.2gのポリリン酸ナトリウム(Riedel de Ha
en)を加える。混合物全体を再びさらに2分間混練する。装置がまだ熱い状態
にある間に組成物を取出す。生成物は極めて白い均質組成物である。この熱可塑
性組成物は冷却後さらに加工することができる。
【0115】 熱可塑性加工によって得られたフィルムは不透明である。フィルムの厚さは約
160〜200μmである。圧縮成形によって得られたフィルム厚さに加えて、
機械的強度はある程度の脆性を示す。したがって食品または飲料分野における適
用に関して、以後の加工には水の添加が必要である。 実施例6 カゼイン及びコーンスターチとポリリン酸ナトリウムとから作った熱可塑性加工
が可能な配合物の調製: この方法は実施例1に記載したと同様である。混練集成装置(Brabend
er)を100℃に加熱する。作業状態にある混練集成装置に24gのカゼイン
および6gのコーンスターチを充填する。短時間後、10mlの水およびさらに
4gのグリセロールを加える。さらに短時間の均質相が得られた後、2mlの水
中の0.8gのポリリン酸ナトリウム(Riedel de Haen)を加え
る。さらに均質相が得られた後実験は終了する。生成物は若干黄色味がかった熱
可塑性変形可能な組成物で、冷却後さらに加工することができる。熱可塑性加工
(圧縮成形法)によって得られた箔は若干不透明で機械的強度がすぐれている。
フィルムの厚さは170〜190μmの範囲内にある。フィルムはたわみ性があ
るのでさらに加工、たとえば食品を充填することができる。 実施例7 カゼインおよびジャガイモデンプンとポリリン酸ナトリウムとから作った熱可塑
性加工が可能な配合物の調製: この方法は実施例1に記載したと同様である。混練集成装置(Brabend
er)を100℃に加熱する。作業状態にある混練集成装置に15gのカゼイン
および15gのジャガイモデンプン(例えば、Suedstaerke製Tof
fena)を充填する。短時間後、10mlの水中の1.5gのクエン酸および
さらに6gのグリセロールを加える。さらに短時間の均質相が得られた後、5m
lの水中の1.2gのポリリン酸ナトリウム(Riedel de Haen)
を加える。さらに均質化が得られた後、実験は終了する。生成物は黄色味がかっ
た均質の固体組成物で、冷却後さらに加工することができる。
【0116】 熱可塑性加工(圧縮成形法)によって得られた箔は黄色味を帯び、透明ないし
僅かに不透明である。フィルムは80〜100μmの範囲内で極めて薄い。 実施例8 圧縮成形法を用いる、実施例1〜7で調製した熱可塑性成形用組成物からのフィ
ルムの製造: 前記熱可塑性成形用組成物を加工するために、次の方法を用いる。市販のSc
hwabenthan(Polystat 300S)プレスを使用する。プレ
スは100℃に予熱する。試料の調製は、厚さ約100μmの金属枠によって離
間して保持される2枚の繊維強化ポリテトラフルオロエチレン(PTFE,Te
flon:登録商標)シート間の「サンドイッチ法」を使用する。調製中、混練
機内で調製した約2gの組成物を下部シートの中央に置く。試料を100℃の温
度および1tの圧力で5分間保持する。次いで試料を10tの圧力において10
0℃で5分間圧縮成形する。これは200バ−ルの圧力に相当する。圧力を解放
して、試料を他のプレスに移して冷却する。これがRobert Fuchs
Hydraulische Maschinen und Werkzeuge
製水冷式プレスである。2分間の冷却処理中50バールの圧力をかける。ついで
試料を取出して次のテストに使用する。使用材料の親水性によって、空気中の貯
蔵は水分量の変動に帰し得ることができるエージング現象を生じることに注意し
なければならない。 実施例9 ポリリン酸ナトリウムの含有量が多いトウモロコシデンプンから作った熱可塑性
加工が可能な配合物の調製: この化合物は市販の混練集成装置(IKA Duplex混練機)で調製する
。混練集成装置は100℃に加熱する。作業状態にある混練集成装置に150g
のトウモロコシデンプン(National Starch製)よび45gのグ
リセロールを充填する。5.0gのNaCO3を50gの水に溶解して混練機内 のトウモロコシデンプンに加える。混合物を均質化する。この処置は約5〜10
分を要し、この間に混合物はガラス状になる。次いで15gの三リン酸ナトリウ
ム(Riedel de Haen)を25mlの水に溶解して添加する。混合
物全体を再びさらに5分間混練する。装置がまだ熱い状態にある間に組成物を取
出す。 比較例10 ポリリン酸ナトリウムを有しないトウモロコシデンプンから作った熱可塑性加工
が可能な配合物の調製: これらの化合物は市販の混練集成装置(IKA Duplex混練機)中で調
製する。混練集成装置は100℃に加熱する。作業状態にある混練集成装置に1
50gのトウモロコシデンプン(National Starch製)および4
5gのグリセロールを充填する。5.0gのNaCO3を50gの水に溶解して 混練機内のトウモロコシデンプンに加える。混合物を均質化する。この処置は約
5〜10分を要し、その間に混合物はガラス状になる。混合物全体を再びさらに
5分間混練する。装置がまだ熱い状態にある間に組成物を取出す。 実施例11 圧縮成形法を用いる、デンプンを主原料とする熱可塑性物質からのフィルムの調
製: ここに記載する圧縮成形法を用い、熱可塑性成形用組成物をさらに加工してフ
ィルムを得る。この場合に、市販のSchwabenthan(Polysta
t300S)プレスを使用する。プレスは100℃に予熱する。試料の調製は厚
さ約100μmの金属枠によって離間して保持される2枚の繊維強化テフロンシ
ート間の「サンドイッチ法」を使用する。調製中、混練機内で調製した約2gの
組成物を下部シートの中央に置く。試料は100℃の温度および1tの圧力で5
分間保持する。次いで試料を10tの圧力において100℃で5分間圧縮成形す
る。これは200バールの圧力に相当する。圧力を解放して、試料を別のプレス
に移して冷却する。これがRobert Fuchs Hydraulisch
e Maschinen und Werkzeuge製水冷プレスである。2
分間の冷却操作中、50バールの圧力を加える。 実施例12 実施例9及び比較例10からの熱可塑性成形用組成物から実施例11と同様に製
造したフィルムの耐熱性に関する試験: 寸法が5cm×5cmのフィルムを内径3cmのリングの上に置き、僅かな空
気の運動によって影響されないように金属クランプで保持する。リングに結合さ
れた保持ロッドによってリングを水平に保持した結果、フィルムは実験台から2
0cmの高さに置かれる。リング下面に、1〜2cmの高さを有する裸火を置い
て、試験の全期間中単位時間当たり同一のエネルギーを供給する。ここで裸火の
上部限界はフィルムから5cm±0.5cm離れている。ストップウォッチを用
いて熱可塑性フィルムで覆われたリング表面の50%以上にわたるフィルの熱分
解が実現するのに要する時間を測定する。それぞれ10回測定の平均値を計算す
る。 三リン酸ナトリウムを有する実施例9からのフィルム: 25±3秒. 三酸リン酸ナトリウムを有しない実施例10からのフィルム: 16±3秒. 本発明の他の利点及び態様は特許請求の範囲に示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベーム,ギッテ ドイツ連邦共和国デー−60439 フランク フルト・アム・マイン,イム・ブルグフェ ルト 243 (72)発明者 シュース,シルク ドイツ連邦共和国デー−56412 ルッパッ ハ−ゴルトハウゼン,ハウプトシュトラー セ 30

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性成形品を製造するためのデンプンを主原料とする熱
    可塑性混合物であって、 A)100重量部(水分量をゼロ%に修正した後に計算して)の、所望の天然の
    、化学的変性デンプン、発酵性および/または組み換えのデンプンおよび/また
    は生物変換によって調製されたデンプンおよび/または前記デンプンの誘導体;
    B)必要ならば最高100重量部の生理学的に無害で、生分解性の、熱可塑性加
    工が可能なA)以外の高分子物質; C)1〜100重量部の水; D)10重量部〜A)およびB)の総重量部の半分の量の少なくとも1種の可塑
    剤; E)0.01重量部〜(A)+(B)/10重量部の範囲内の量の少なくとも1
    種のホスフェート; F)必要ならば、最高((A)+(B))重量部の他の慣用的な添加剤; を調製して混合することによって得ることができるすぐれた機械的性質を有する
    この場合に少なくとも成分E)と成分A)の混合を、熱および機械的エネルギー
    を該熱可塑性混合物に導入して行う、上記熱可塑性混合物。
  2. 【請求項2】 存在する成分E)の量が少なくとも0.1重量部である請求
    項1記載の熱可塑性混合物。
  3. 【請求項3】 存在する成分E)の量が最高(A)+(B)/20重量部で
    ある請求項1または2記載の熱可塑性混合物。
  4. 【請求項4】 成分E)がアルカリ金属メタリン酸塩またはアルカリ金属ポ
    リリン酸塩である請求項1〜3のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物。
  5. 【請求項5】 成分E)が三メタリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム
    、ポリリン酸ナトリウムおよび/またはヘキサメタリン酸ナトリウム、好ましく
    はポリリン酸ナトリウムである請求項4記載の熱可塑性混合物。
  6. 【請求項6】 >60℃〜200℃の範囲内の温度で混合することによって
    得ることができる請求項1ないし4のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物。
  7. 【請求項7】 高剪断可塑化装置を有する混合集成装置を用いて混合するこ
    とによって得ることができ、この場合に該可塑化装置が10〜100Nm、好ま
    しくは20〜40Nmの範囲内のトルクを達成することができる、請求項1ない
    し6のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物。
  8. 【請求項8】 デンプンを主原料とする熱可塑性混合物の製法であって、 A)100重量部(水分量をゼロ%に修正した後に計算して)の、所望の天然の
    、化学的変性デンプン、発酵性および/または組み換えのデンプンおよび/また
    は生物変換によって調製されたデンプンおよび/または前記デンプンの誘導体;
    B)必要ならば最高100重量部の生理学的に無害で、生分解性の、熱可塑性加
    工が可能なA)以外の高分子物質; C)1〜100重量部の水; D)10重量部〜A)およびB)の重量部の合計の半分の量の少なくとも1種の
    可塑剤; E)0.01重量部〜(A)+(B)/10重量部の範囲内の量の少なくとも1
    種のホスフェート; F)必要ならば、最高((A)+(B))重量部の他の通常の添加剤; を準備し、成分E)を成分A)〜D)に加え、さらに必要ならばF)を加えるこ
    とも含む相互混合することにより、この場合に少なくとも、成分E)と残りの成
    分との混合が熱及び機械的エネルギーの導入、かつ好ましくは高温の作用及び同
    時に起こる該熱可塑性混合物への剪断力の作用を伴って行われる、上記熱可塑性
    混合物の製法。
  9. 【請求項9】 押出及びペレット化によって請求項1〜7のいずれか1つの
    項記載の熱可塑性混合物から得ることができるペレット。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物を
    含む優れた機械的性質を有する生分解性成形品またはフィルム。
  11. 【請求項11】 成形品またはフィルムを製造するための請求項1〜7のい
    ずれか1つの項記載の熱可塑性混合物の使用。
  12. 【請求項12】 活性物質の制御放出用成形品を製造するための請求項1〜
    7のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物の使用。
  13. 【請求項13】 中実成形品、中空成形品またはこれら両者の組合せの製造
    用成形品を製造するための請求項1〜7のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合
    物の使用。
  14. 【請求項14】 農業用フィルムを製造するための請求項1〜7のいずれか
    1つの項記載の熱可塑性混合物の使用。
  15. 【請求項15】 食品または飲料用のフィルムを製造するための請求項1〜
    7のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物の使用。
  16. 【請求項16】 食品または飲料の外部包装用フィルムを製造するための請
    求項1〜7のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物の使用。
  17. 【請求項17】 包装と食品または飲料との間に完全な表面接触がある当該
    食品または飲料の包装として使用するためのフィルムを製造するための請求項1
    〜7のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物の使用。
  18. 【請求項18】 ソーセージまたはチーズの食品ケーシングまたはラッピン
    グとして使用するためのフラット状またはチューブ状フィルムを製造するための
    請求項1〜7のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物の使用。
  19. 【請求項19】 工業消費材用仮保護フィルムとして用いるための請求項1
    〜7のいずれか1つの項記載の熱可塑性混合物の使用。
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