JP2001507228A - 抗肥満タンパク質 - Google Patents

抗肥満タンパク質

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Abstract

(57)【要約】 本発明は患者に投与したときに脂肪組織を調節する抗肥満タンパク質を提供する。したがって、そのような物質により患者は肥満のハンディキャップを克服し、2型糖尿病、循環器病、および癌の危険性を大きく低下させ正常な生活を送ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 抗肥満タンパク質 発明の分野 本発明は、ヒト用医薬の分野、特に肥満および肥満関連障害の治療に関する。 より具体的には、本発明は患者に投与したときに脂肪組織を調節する抗肥満タン パク質に関する。 発明の背景 肥満および特に上半身肥満は、米国および全世界共通の非常に重大な公衆衛生 上の問題である。最近の統計によれば、米国の人口の25%以上およびカナダの 人口の27%が太りすぎである(Kuczmarski,R.J.,Amer.J.of Clin.Nutr.55:495S −502S(1992);Reeder,B.A.ら、Can.Med.Assoc.J.,146:2009−2019(1992))。上半 身肥満はII型糖尿病の人々において最も強い危険因子であることがわかっており 、循環器疾患や癌の強い危険因子でもある。肥満に対する医療経費に関する最近 の推定値は世界中で1500億ドルである。米国社会に広がる増加し続けている 肥満と闘うために公衆衛生局長官が主導権をとり始めたほど問題は深刻になって きている。 この肥満による病状の多くが異脂肪血症(dyslipidemia)、高血圧症、および インスリン耐性と強い関連があると考えられる。ダイエットと運動による肥満の 減少によってこれらの危険因子が劇的に低下することが多くの研究で示されてい る。残念なことに、これらの処置の多くは成功せず、その失敗率は95%に達す る。この失敗は、該病状が食欲の増加、高カロリー食品の嗜好、身体的活動の低 下、および脂肪形成代謝の増大に関与する遺伝因子と強い関連があるという事実 によるかも知れない。このことはこれらの遺伝的特性を受け継いだ人々は該病状 と戦う努力に関わらず肥満になる傾向があることを示している。したがって、こ の肥満というハンディキャップを是正し、肥満患者の遺伝的特性に関わらず医師 が該患者をうまく治療することができる薬物が必要である。 生理学者は多年にわたり、哺乳動物が過食すると、過剰な脂肪シグナルが脳に 身体が肥満していることを知らせ、次いで身体の食べる量が減り、燃料をより燃 焼させるようにすると仮定してきた(Hervey,G.R.,Nature 222:629-631(1969))。 この「フィードバック」モデルは肥満を調節する循環ホルモンが関与する併体結 合実験により支持される。 ob/obマウスは、6番染色体の突然変異と関連した常染色体劣性特性を持 つことが知られている肥満および糖尿病のモデルである。最近、Zhanq,Y.らはこ の病状と関連したマウス遺伝子の位置的クローニングについて発表した(Zhanq,Y .ら、Nature 372:425−432(1994))。この報告は、脂肪組織のみに発現する21 アミノ酸シグナルペプチドを含む167アミノ酸タンパク質をコードする遺伝子 を開示している。その後、ラット肥満遺伝子はクローンされ、発現された(Murak ami,T.ら、Biochem.Biophys.Res.Comm.209:944-952(1995))。ob遺伝子がコー ドしていると思われるタンパク質は、現在、肥満調節ホルモンであると推測され ている。 ob遺伝子がコードするタンパク質は薬理活性を有するが、その物理特性は望 ましいものではない。例えば、ヒトタンパク質は製剤でも生理学的条件下でも沈 殿し、凝集する傾向がある。 沈殿物を含むタンパク質製剤、すなわち、投与部位に沈殿を生じるタンパク質 製剤は患者の免疫応答を引き起こす危険性が増し、注射部位に炎症を生じること がある。洗剤または界面活性剤のような製剤への添加物は毒性の危険性が増すの で望ましくない。したがって、薬理活性を示し、改善された物理化学的安定性を 有する薬剤の開発が待たれている。 本出願人は、天然のヒトタンパク質にみられる凝集の一部が該タンパク質表面 、特に残基1、2、3、30、36、41、42、43、45、46、47、4 8、49、50、74、89、92、99、100、138、および142にお ける疎水性相互作用によることを発見した。さらに本出願人は、該タンパク質の これらの位置または領域を荷電または親水性アミノ酸で置換することによりob タンパク質の凝集傾向が劇的に減少することを発見した。この凝集の減少により 著しく改良された薬物が得られる。したがって、本発明は生物学的に活性な肥満 タンパク質を提供する。そのような物質は、患者が肥満というハンディキャップ を克 服し、II型糖尿病、循環器疾患、および癌の危険性をより正常化し、正常な生活 を送るのを可能にする。 発明の要約 本発明は、式(I): [ここで、1位のXaaは、欠失しているか、Valであり、 2位のXaaは、欠失しているか、Proであり、 22位のXaaは、AsnまたはSerであり、 28位のXaaは、欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaは、Asn、Gln、Glu、またはAspであり、 73位のXaaは、ValまたはMetであり、 100位のXaaは、Trp、Gln、Glu、Asp、Ser、Thr、Ly s、His、またはArgであり、 138位のXaaは、Trp、Gln、Glu、Asp、Ser、Thr、Ly s、His、またはArgである] で示される、以下の置換の少なくとも1つを有するタンパク質、またはその医薬 的に許容される塩を目的とする。 1位のXaaがGlu、Asp、Ser、Thr、Lys、His、またはAr gで置換されているか、 2位のXaaがGlu、Asp、Ser、Thr、Lys、His、またはAr gで置換されているか、 3位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されてい るか、 30位のVaIがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 36位のValがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 41位のPheがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 42位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 43位のProがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 45位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 46位のHisがGlu、Asp、Arg、またはLysで置換されているか、 47位のProがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 48位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 49位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 50位のThrがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 74位のIleがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 89位のValがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 92位のPheがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 99位のProがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、または 142位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換され ている。 さらに本発明は、肥満または肥満に関連する病状を治療する方法であって、そ のような治療を要する哺乳動物に式(I)のタンパク質を投与することを含む方 法を提供する。 さらに本発明は、所望によりリーダー配列を有する式(I)のタンパク質を、 1またはそれ以上の医薬的に許容される希釈剤、担体、または賦形剤と共に含む 医薬製剤を提供する。 さらに本発明は、さらに式Iのタンパク質のN−末端に結合したリーダー配列 を有する式(I)のタンパク質を提供する。そのようなタンパク質は、その抗肥 満活性を得るのに、そして式(I)のタンパク質の製造において中間体として有 用である。さらに本発明は、式(I)のタンパク質、またはリーダー配列を有す る式(I)のタンパク質をコードするDNAを提供する。 本発明のさらなる態様は、 (a)式(I)のタンパク質、またはリーダー配列を有する式(I)のタンパク 質をコードするDNAで宿主細胞を形質転換し、 (b)該タンパク質が発現する条件下で宿主細胞を培養し、 (c)発現したタンパク質を回収し、所望により (d)該リーダー配列を酵素的に開裂させることを含む式(I)のタンパク質の 製造方法である。 さらに本発明は、肥満ならびに肥満に関連する病状の治療、および肥満ならび に肥満に関連する病状を治療するのに用いる医薬の製造に用いるタンパク質を提 供する。 詳細な説明 本明細書に開示し、クレームしている本発明の目的において、下記の用語と略 語を以下のごとく定義する。 塩基対(bp)はDNAまたはRNAを表す。略語A、C、G、およびTは、 DNA分子では、それぞれ、ヌクレオチドの(デオキシ)アデニン、(デオキシ )シチジン、(デオキシ)グアニン、および(デオキシ)チミンの5'−一リン 酸塩に対応する。略語U、C、G、およびTは、RNA分子では、それぞれ、ヌ クレオシドのウラシル、シチジン、グアニンおよびチミンの5'−一リン酸塩に 対応する。2本鎖DNAでは、塩基対はAとT、またはCとGのパートナーシッ プを表すことができる。DNA/RNAヘテロ2本鎖では、塩基対はTもしくは UとA、またはCとGのパートナーシップを表すことができる。 FMOC:9−フルオレニメトキシカルボニの略語。 免疫反応性タンパク質:抗体、抗原と結合することができ、それが誘導される 親抗体分子と同様の性質を有する抗体断片、および一本鎖ポリペプチド結合分子 をまとめて説明するのに用いる用語(Bird,E.R.ら、PCT出願番号PCT/US/87/0220 8、国際公開番号WO88/01649、1988年3月10日公開)。 プラスミド:染色体外自己複製遺伝要素。 PAM:4−ヒドロキシメチルフェニルアセトアミドメチルの略語。 PMSF:フェニルメチルスルホニルクロリドの略語。 リーディングフレーム(解読枠):tRNA、リボソーム、および関連因子の 翻訳装置により、それぞれが特定のアミノ酸に対応するトリプレットで翻訳され る(「読みとり」)ヌクレオチド配列。各トリプレットは明確であり、同じ長さ であるため、コード配列は3の複数でなければならない。塩基対の挿入または欠 失(フレームシフト突然変異と呼ばれる)により、同じDNA断片によってコー ドされる2つの異なるタンパク質を生じることがある。このようにならないよう にするために、所望のポリペプチドに対応するトリプレットコドンは開始コドン から3の複数となるように並んでいなければならない。すなわち、正しい「解読 枠」が維持されなければならない。 組換えDNAクローニングベクター:1またはそれ以上のDNA断片を加える ことができるか、該断片が加わっているDNA分子を含むプラスミドやファージ (これらに限定されない)を含むあらゆる自己複製物質。 組換えDNA発現ベクター:プロモーターが組み込まれているあらゆる組換え DNAクローニングベクター。 レプリコン:プラスミドまたは他のベクターの自己複製を許し、調節するDN A配列。 TFA:トリフルオロ酢酸の略語。 転写:DNAのヌクレオチド配列に含まれた情報を相補性RNA配列に移す過 程。 翻訳:メッセンジャーRNAの遺伝情報を用いてポリペプチド鎖の合成を特定 し、指示する過程。 トリス:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの略語。 治療(処置):疾病、病状、または障害と闘うために患者を管理し、看護する ことをいい、症状もしくは合併症の発症を抑えるか、症状もしくは合併症を軽減 させるか、または疾患、病状、もしくは障害を除去するために本発明のタンパク 質を投与することが含まれる。したがって、肥満の治療には、必要とする患者に おける食物摂取の阻害、体重増加の阻害、および体重減少の誘導が含まれる。 ベクター:適切な制御配列と結合することにより形質転換する宿主細胞に特定 の特性を与える、適切なタンパク質分子に対応するポリヌクレオチド配列を保持 する遺伝子操作において細胞を形質転換するのに用いるレプリコン。プラスミド 、ウイルス、およびバクテリオファージは、それ自身でレプリコンであるため適 切なベクターである。人工的ベクターは制限酵素やリガーゼを用いて種々の供給 源由来のDNA分子を切り取り、連結することにより構築される。ベクターには 組換えDNAクローニングベクターと組換えDNA発現ベクターが含まれる。 X−gal:5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルβ−ガラクトシドの略 語。 アミノ酸の略語は米国特許商標庁(37C.F.R.§1.822(b)(2)( 1993)に記載)により承認されている。特記しない限り、アミノ酸はL配置 である。 上記の通り、本発明は式(I): [ここで、1位のXaaは、欠失しているか、Valであり、 2位のXaaは、欠失しているか、Proであり、 22位のXaaは、AsnまたはSerであり、 28位のXaaは、欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaは、Asn、Gln、Glu、またはAspであり、 73位のXaaは、ValまたはMetであり、 100位のXaaは、Trp、Gln、Glu、Asp、Ser、Thr、Ly s、His、またはArgであり、 138位のXaaは、Trp、Gln、Glu、Asp、Ser、Thr、Ly s、His、またはArgである] で示される、以下の置換の少なくとも1つを有するタンパク質、またはその医薬 的に許容される塩を提供する。 1位のXaaがGlu、Asp、Ser、Thr、Lys、His、またはAr gで置換されているか、 2位のXaaがGlu、Asp、Ser、Thr、Lys、His、またはAr gで置換されているか、 3位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されてい るか、 30位のValがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 36位のValがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 41位のPheがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 42位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 43位のProがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 45位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 46位のHisがGlu、Asp、Arg、またはLysで置換されているか、 47位のProがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 48位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 49位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 50位のThrがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 74位のIleがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 89位のValがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 92位のPheがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 99位のProがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、または 142位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換され ている。 好ましいタンパク質は、式(I)で示される、1〜3個の置換、より好ましく は1または2個の置換を有するものである。 本発明の他の好ましいタンパク質は、 36位のValがArg、Lys、またはHisで置換されているか、 74位のIleがGluまたはAspで置換されているか、または 92位のPheがArg、Lys、またはHisで置換されている配列番号1記 載のタンパク質である。 本発明の他の好ましいタンパク質は、 92位のPheがAsp、Glu、Lys、Arg、またはHisで置換されて いる配列番号1で示されるタンパク質またはその医薬的に許容される塩である。 本発明の他の好ましいタンパク質は、 92位のPheがAspまたはGluで置換されている配列番号1で示されるタ ンパク質またはその医薬的に許容される塩である。 本発明の他の好ましいタンパク質は、 1位のXaaが欠失しているか、Valであり、 2位のXaaが欠失しているか、Proであり、 22位のXaaがAsnであり、 28位のXaaが欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaがAsnであり、 73位のXaaがValであり、 100位のXaaがTrp、Glu、Asp、Ser、Thr、Lys、His 、またはArgであり、 138位のXaaがTrp、Glu、Asp、Ser、Thr、Lys、His 、またはArgである 配列番号1で示される、以下の置換の少なくとも1つを有するタンパク質、また はその医薬的に許容される塩である。 45位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 46位のHisがGlu、ASp、Arg、またはLysで置換されているか、 47位のProがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 48位のIleがGlu、ASp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、または 142位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換され ている。 本発明の他の好ましいタンパク質は、 1位のXaaがValであり、 2位のXaaがProであり、 28位のXaaが欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaがAsnであり、 100位のXaaがTrp、Glu、またはAspであり、 138位のXaaがTrp、Glu、またはAspである配列番号1で示される 、以下の置換の少なくとも1つを有するタンパク質、またはその医薬的に許容さ れる塩である。 46位のHisがGlu、Asp、Arg、またはLysで置換されているか、 48位のIleがAsp、Arg、Lys、またはHisで置換されているか、 または 92位のPheがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いる。 本発明の他の好ましいタンパク質は、 1位のXaaがValであり、 2位のXaaがProであり、 28位のXaaが欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaがAsnであり、 100位のXaaがTrp、Glu、またはAspであり、 138位のXaaがTrp、Glu、またはAspである配列番号1で示される 、以下の置換の少なくとも1つを有するタンパク質、またはその医薬的に許容さ れる塩である。 46位のHisがGlu、Asp、Arg、またはLysで置換されているか、 48位のIleがAsp、Arg、Lys、またはHisで置換されている。 本発明のさらにより好ましいタンパク質は、 1位のXaaがValであり、 2位のXaaがProであり、 28位のXaaが欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaがAsnであり、 100位のXaaがTrp、またはAspであり、 138位のXaaがTrpである配列番号1で示される、以下の置換の少なくと も1つを有するタンパク質、またはその医薬的に許容される塩である。 46位のHisがGlu、Asp、Arg、またはLysで置換されているか、 48位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 92位のpheがAsp、Glu、Arg、Lys、またはHisで置換されて いる。 本発明のさらにより好ましいタンパク質は、 1位のXaaがValであり、 2位のXaaがProであり、 28位のXaaが欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaがAsnであり、 100位のXaaがTrp、またはAspであり、 138位のXaaがTrpである配列番号1で示される、以下の置換の少なくと も1つを有するタンパク質、またはその医薬的に許容される塩である。 46位のHisがGlu、Asp、Arg、またはLysで置換されているか、 48位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いる。 本発明の他の好ましいタンパク質は、 1位のXaaが欠失しているか、Valであり、 2位のXaaが欠失しているか、Proであり、 28位のXaaが欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaがAsn、Glu、またはAspであり、 100位のXaaがTrp、Glu、Asp、Ser、Thr、Lys、His またはArgであり、 138位のXaaがTrp、Glu、Asp、Ser、Thr、Lys、His 、またはArgである配列番号1で示される、以下の置換の少なくとも1つを有 するタンパク質、またはその医薬的に許容される塩である。 1位のXaaが欠失しているか、またはGlu、Asp、Ser、Thr、Ly s、His、Argで置換されているか、 2位のXaaが欠失しているか、またはGlu、Asp、Ser、Thr、Ly s、His、Argで置換されているか、 89位のValがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 92位のPheがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いる。 他の好ましいタンパク質は、 1位のXaaが欠失しているか、Valであり、 2位のXaaが欠失しているか、Proであり、 28位のXaaが欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaがAsn、Glu、またはAspであり、 100位のXaaがGlu、Asp、Lys、His、またはArgであり、 138位のXaaがTrp、Glu、Asp、Ser、Thr、Lys、His 、またはArgである配列番号1で示される、以下の置換の少なくとも1つを有 するタンパク質、またはその医薬的に許容される塩である。 92位のPheがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 99位のProがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いる。 式Iで示される好ましいタンパク質には、以下の配列番号2〜配列番号7で示 されるタンパク質が含まれる。 上記のごとく、本発明は、さらに式Iのタンパク質のN−末端と結合したリー ダー配列を有する式(I)のタンパク質も提供する。そのようなタンパク質はそ の抗肥満活性を得るのに有用であり、式(I)のタンパク質の製造において中間 体として有用である。配列番号8−13を有するタンパク質は、それぞれ配列番 号2−7のタンパク質のN−末端と結合したリーダー配列Met−Argを有す る式(I)の特に好ましいタンパク質である。 本発明は肥満の有効な治療法となる生物学的に活性なタンパク質を提供する。 本出願人は、該タンパク質表面の疎水性残基に対する特異的な置換により特性が 改善されることを発見した。該残基は一次配列からは予測されないだろう。この 置換を有するタンパク質は薬理学的に活性であり、マウスとヒト両方の該タンパ ク質に比べて凝集が低下する傾向がある。肥満タンパク質は一般的に用いられる 保存剤と適合性であるため、本発明により肥満タンパク質をより高濃度でより容 易に製剤化することができ、その医薬的洗練性が増す。 本発明のタンパク質は、通常、組換え技術により製造される。既知の配列を有 するDNA中の予め決定された部位に置換突然変異を生じる技術、例えば、M1 3プライマー突然変異誘発は良く知られている。本発明の抗肥満タンパク質をコ ードするDNA中に生じるかも知れない突然変異は、解読枠中の配列に生じては ならず、二次mRNA構造を生じる相補性領域を生じないことが好ましいであろ う(DeBoer,H.A.ら、欧州特許公開番号75444A2(1983年3月30日公開 )。 本発明のタンパク質は、組換えDNA技術、または溶液もしくは固相ペプチド 合成法、または通常の溶液法によりカップリングされたタンパク質断片を用いて 開始される溶液中の半合成法といった良く知られた化学的方法により生成するこ とができよう。 A.固相 本発明のタンパク質の合成は、固相ペプチド合成法または組換え法により進め ることができよう。ポリペプチドの固相化学合成法の原理は当該分野で良く知ら れており、Duqas,H.およびPenney,C.,Bioorqanic Chemistry Sprinqer-Verlaq ,New York,(1981)54-59のような当該分野の一般的教科書に見いだすことがで きよう。例えば、PE-Applied Biosystems 433Aペプチド合成装置(Perkin Elmer- Applied Biosystems Division,Foster City,California)およびApplied Biosystemsから提供された合成周期を用いる 固相方法論によりペプチドを合成することができよう。Bocアミノ酸または他 の試薬は、PE-Applied Biosystemsおよび他の化学薬品供給会社から市販されて いる。二重カップルプロトコールを用いる連続Boc化学をC−末端カルボキサ ミドを生成するための出発p−メチルベンズヒドリルアミン樹脂に適用する。C −末端酸を生成するには、対応するPAM樹脂を用いる。予め形成したヒドロキ シベンゾトリアゾールエステルを用いてアルギニン、アスパラギン、グルタミン 、ヒスチジン、およびメチオニンをカップリングする。以下の側鎖の保護を用い ることができよう。 Arg、トシル Asp、シクロヘキシルまたはベンジル Cys、4−メチルベンジル Glu、シクロヘキシル His、ベンジルオキシメチル Lys、2−クロロベンジルオキシカルボニル Met、スルホキシド Ser、ベンジル Thr、ベンジル Trp、ホルミル tyr、4−ブロモカルボベンズオキシ Boc脱保護は塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸(TFA)を用いて達成す ることができよう。Trpからのホルミルの除去は、ペプチジル樹脂をジメチル ホルムアミド中の20%ピペリジンで4℃で60分間処理することにより達成さ れる。Met(O)は、ペプチジル樹脂を、TFA/ジメチルスルフィド/濃H Cl(95/5/1)で25℃で60分間処理することにより還元することがで きる。上記の前処理後、さらにペプチドを脱保護し、10%m−クレゾールもし くはm−クレゾール/10%p−チオクレゾールもしくはm−クレゾール/p− チオクレゾール/ジメチル−スルフィドの混合物を含む無水フッ化水素で該樹脂 から開裂させることができよう。該樹脂からのペプチドおよび側鎖保護基の開 裂は0℃またはそれ以下、好ましくは−20℃で30分間、次いで0℃で30分 間実施される。HFを除去後、ペプチド/樹脂をエーテルで洗浄する。該ペプチ ドを氷酢酸で抽出し、凍結乾燥する。アセトニトリル濃度を増加させるグラジエ ントを用いる0.1% TFA中の逆相C18クロマトグラフィ(例えば、2. 2cm X 25cm Vydac(登録商標)カラム(The Separations Group,I nc.,Hesperia,CA)により精製が達成される。 当業者は、固相合成法はFMOC法およびTFA/スカベンジャー開裂混合物 を用いても達成されるであろうことを認識する。 B.組換え合成法 本発明のタンパク質は、組換え法によって生成することができよう。高収量ま たは特異的翻訳後修飾を望む場合は組換え法が好ましい。組換えによりタンパク 質を製造する基本的工程には、 a)本発明のタンパク質をコードする合成または半合成DNAを構築し(または 天然の供給源から単離)、 b)該タンパク質を単独でかまたは融合タンパク質として発現させるのに適した 方法で該コード配列を発現ベクターに統合し、 c)適切な真核生物または原核生物宿主細胞を該発現ベクターで形質転換し、 d)組換えにより製造されたタンパク質を回収および精製することが含まれる。 a.遺伝子の構築 合成遺伝子、該タンパク質の産生を生じるであろうそのin vitroまたはin viv oにおける転写および翻訳は、当該分野で良く知られた技術により構築すること ができよう。遺伝子コードの天然の縮重により、本発明のタンパク質をコードす るかなり大きい一定数のDNA配列を構築することができることを当業者は認識 するであろう。本発明の好ましい実施において、合成は組換えDNA技術により 達成される。 合成による遺伝子構築の方法論は当該分野で良く知られている(Brown,E.L.ら 、Method in Enzymology,Academic Press,New York,NY,68:109-151(1979)) 。本発明の合成タンパク質遺伝子に対応するDNA配列は、Applied Biosystems Model 380Aまたは380B DNA合成装置(Perkin Elmer,Applied Biosystems Division,Foster City,California)のような通 常のDNA合成装置を用いて作製することができよう。 用途によっては、例えば、シグナルペプチドと構造タンパク質の間に、融合タ ンパク質構築物由来のシグナルペプチドを削除するのを容易に制御するのに好都 合なプロテアーゼ感受性開裂部位を組み込むように本発明のタンパク質のコード 配列を修飾することが望ましいことがある。 本発明のタンパク質をコードする遺伝子はポリメラーゼ鎖反応(PCR)を用 いて作製することもできよう。鋳型は、cDNAライブラリー(CLONETECHまた はSTRATAGENEから市販)またはヒト脂肪組織から単離されたmRNAであり得る 。そのような方法論は当該分野で良く知られている(例えば、Maniatis,T.ら、 Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor Press,C old Sprinq Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York(1989)参照)。 b.直接発現または融合タンパク質 本発明のタンパク質は、直接発現させるか、または本発明のタンパク質を含む 融合タンパク質を得、次いでこれを酵素または化学的に開裂させることにより作 製することができよう。特的部位でポリペプチドを開裂させるか、ペプチド鎖の アミノもしくはカルボキシ末端からペプチドを消化する(例えば、ジアミノペプ チダーゼ)種々のペプチダーゼ(例えば、トリプシン)が知られている。さらに 、特定の化学薬品(例えば、臭化シアン)は特定部位でポリペプチド鎖を開裂す るだろう。当業者は、部位特異的な内在性開裂部位を組み込むのに必要なアミノ 酸配列(組換え法を用いる場合は合成または半合成コード配列)の修飾を認識す るだろう(例えば、Carter,P.,Protein Purification、第13章:From Molecula r Mechanisms to Large-Scale Processes,Ladisch,M.ら編、American Chemical Soc.,Washington,D.C.(1990)参照)。 c.ベクターの構築 所望のコードおよび制御配列を含む適切なベクターの構築には標準的連結技術 を用いる。単離したプラスミドやDNA断片を開裂し、調整し、所望のプラスミ ドを形成するのに望ましい形に再連結される。 所望のタンパク質の翻訳を行うために、適切な制限エンドヌクレアーゼを用い て、操作した合成DNA配列を過剰な適切な組換えDNA発現ベクターに挿入す る。合成コード配列は、この発現物ならびに増幅物、および発現プラスミドから の単離およびそれらへの統合を促進するために転写物のいずれかの末端に制限エ ンドヌクレアーゼ開裂部位を持つように設計される。単離されたcDNAコード 配列は、当該分野で良く知られた技術により該配列を所望のクローニングベクタ ーに組み込むのを促進するため、合成リンカーを用いて容易に修飾することがで きよう。用いる特定のエンドヌクレアーゼは、用いる親発現ベクターの制限エン ドヌクレアーゼ開裂パターンによって決まる。制限部位は、本発明のタンパク質 の正しいインフレームな読みとりと発現を達成するためにコード配列と制御配列 が適切に正しく位置するように選ばれる。 一般的に、宿主細胞と適合する種から得られたプロモーターおよび制御配列を 含むプラスミドベクターは該宿主と共に用いられる。通常、ベクターは複製部位 と形質転換細胞を表現形によって選択できるようにするマーカー配列を保持して いる。例えば、典型的には、E.coliは、E.coli種から得られたプラスミドである pBR322を用いて形質転換される(Bolivar,F.ら、Gene 2:95-113(1977))。 プラスミドpBR322はアンピシリンおよびテトラサイクリン耐性の遺伝子を 含むため、形質転換細胞を簡単に同定する手段となる。pBR322プラスミド や他の微生物のプラスミドは、組換えDNA技術において通常用いられるプロモ ータと他の制御要素を含むか、含むよう修飾されなければならない。所望のコー ド配列は、発現ベクター中に、タンパク質を発現させる宿主細胞中で機能性であ るプロモーターとリボソーム結合部位から転写されるように正しい方向に挿入さ れる。そのような発現ベクターの例には、Belageje,R.M.ら、米国特許第530 4473号(1994年4月19日発行)(この内容は本明細書の一部を構成す る)に記載のプラスミドがある。米国特許第5304473号に記載のA−C− Bプロインスリンをコードする遺伝子は、制限酵素NdeIおよびBamHIを 用いてプラスミドpBR182から除去することができる。本発明のタンパク質 をコードする遺伝子は、プラスミド基本構造(backbone)のNdeI/BamHI 制限断片カセットに挿入することができる。 d.原核生物での発現 一般的に、原核生物は、本発明において有用なベクターを構築するDNA配列 のクローニングに用いられる。例えば、E.coli K12株294(ATCC.No.31446)が特 に有用である。用いることができる他の微生物株には、E.coli BおよびE.coli X 1776(ATCC No.31537)が含まれる。これらの例は例示であり、限定的なものでは ない。 原核生物は発現にも用いられる。前記の株およびE.coli W3110(原栄養体性、A TCC No.27325)、Bacillus subtilisのようなバチルス、およびSalmonella typhi muriumまたはSerratia marcescansのような他の腸内細菌科、および種々のシュ ードモナス種を用いることができよう。原核生物宿主と用いるのに適したプロモ ーターには、β−ラクタマーゼ(ベクターpGX2907(ATCC 39344)はレプ リコンとβ−ラクタマーゼ遺伝子を含む)とラクトースプロモーター系(Chang,A .C.Y.ら、Nature,275:617-624(1978)、およびGoeddel,D.V.ら、Nature 281:54 4−548(1979))、アルカリホスファターゼ、トリプトファン(trp)プロモー ター系(ベクターpATH1(ATCC 37695)はtrpプロモーターの制御下でtr pE融合タンパク質として転写解読枠の発現を促進するように設計される)およ びtacプロモーター(プラスミドpDR540(ATCC−37282)から単離できる )のようなハイブリッドプロモーターが含まれる。しかしながら、一般的にヌク レオチド配列が知られている他の機能性細菌プロモーターにより、当業者は、あ らゆる必要な制限部位を供給するリンカーまたはアダプターを用いて該タンパク 質をコードするDNAと該プロモーターを連結することができる。細菌系で用い るプロモーターは、タンパク質をコードするDNAと操作可能に連結したShine- Dalgarno配列を含むであろう。 e.真核生物での発現 該タンパク質は真核生物発現系において組換えにより製造することができよう 。補乳動物宿主細胞において転写を制御する好ましいプロモーターは、種々の供 給源、例えば、ポリオーマ、Simian Virus 40(SV40)、アデノウイルス、レトロ ウイルス、肝炎−Bウイルス、および最も好ましくはサイトメガロウイルスのよ うなウイルスのゲノム、またはヘテロローガスな哺乳動物プロモーター、例えば 、 β−アクチンプロモーターから得ることができよう。SV40ウイルスの初期お よび後期プロモーターは、SV40ウイルスの複製起点も含むSV40制限断片 として好都合に得られる(Fiers,W.ら、Nature,273:113-120(1978))。完全SV 40ゲノムはプラスミドpBRSV(ATCC 45019)から得ることができよう。ヒトサイ トメガロウイルスの即初期プロモーターはプラスミドpCMBβ(ATCC 77177) から得ることができよう。もちろん、本明細書において、宿主細胞または関連種 由来のプロモーターも有用である。 高等真核生物による本発明のタンパク質をコードするDNAの転写はベクター にエンハンサー配列を挿入することにより増大する。エンハンサーは、プロモー ターに作用してその転写を増大する、通常約10−300bpの、DNAのci sに作用する要素である。エンハンサーは相対的に方向および位置独立的であり 、転写ユニットの5’側(Laimins,L.A.ら、Proc.Nat'l Acad.Sci.(USA)78:464- 468(1981)、および3’側(Lusky,M.ら、Mol.Cell.Bio.3:1108-1122(1983)、イ ントロン中(Banerji,J.ら、Cell 33:729−740(1983))、およびそのコード配列中 (Osborne,T.F.ら、Mol.Cell.Bio.4:1293-1305(1984))にみいだされる。現在、哺 乳動物遺伝子由来の多くのエンハンサー配列が知られている(グロビン、RSV 、SV40、EMC、エラスターゼ、アルブミン、α−フェトプロテイン、およ びインスリン)。しかしながら、典型的には、真核生物細胞ウイルス由来のエン ハンサーが用いられようら例としては、SV40後期エンハンサー、サイトメガ ロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後期側のポリオーマエン ハンサー、およびアデノウイルスエンハンサーが含まれる。 真核生物宿主細胞(酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒト、または他の多細胞 生物由来の有核細胞)で用いる発現ベクターはmRNAの発現に影響を与え得る 転写の終了に必要な配列も含むであろう。これら領域はタンパク質をコードする mRNAの非翻訳部分においてポリアデニル化断片として転写される。3’非翻 訳領域は転写終止部位も含む。 発現ベクターは選択可能なマーカーとも呼ばれる選択遺伝子を含んでよい。哺 乳動物細胞の適切な選択可能なマーカーの例には、ジヒドロホーレート還元酵素 (pJOD−10(ACTT 68815)のBglII/HindIII制限断片から誘導することが できるDHFR)、チミジンキナーゼ(ヘルペスシンプレックスウイルスチミジンキ ナーゼは、vP−5クローン(ATCC 2028)のBamHI断片に含まれる)、またはpN N414酵母人工的染色体ベクターから得ることができるネオマイシン(G41 8)耐性遺伝子(ATCC 37682)がある。そのような選択可能なマーカーが哺乳動 物宿主細胞にうまく伝達されると、選択圧下に置かれてもトランスフェクトされ た哺乳動物宿主細胞は生き残ることができる。選択の型には広く用いられる2つ の異なるカテゴリーがある。最初のカテゴリーは、細胞の代謝と、栄養補足培地 でなければ増殖することができない突然変異細胞系を用いることに基づく。例と して、CHO DHFR-細胞(ATCC CRL-9096)とマウスLTK−細胞(L-M(TK- )ATCC CCL-2.3)の2つがある。これら細胞はチミジンやヒポキサンチンといっ た栄養素を加えなければ増殖することができない。これら細胞は、完全なヌクレ オチド合成経路に必要なある遺伝子を欠くため、欠けているヌクレオチドを栄養 補助培地に加えなければ生存することができない。培地に栄養を補助するかわり の方法は、DHFRまたはTK遺伝子を欠く細胞中にそれぞれの完全な遺伝子を 導入することによりその成長要求性を変えることである。DHFRまたはTK遺 伝子で形質転換されなかった個々の細胞は非栄養補助培地中で生存することがで きないだろう。 第二のカテゴリーは、あらゆる種類の細胞に用いられる選択計画に関連する、 突然変異細胞系を用いる必要がない優勢選択である。典型的には、この計画では 宿主細胞の増殖を止める薬剤を用いる。新規遺伝子を有する該細胞は薬剤耐性を 与えるタンパク質を発現し、選択を生き残るであろう。そのような優性選択の例 では、ネオマイシン(Southern,P.J.ら、J.Molec.Appl.Genet.1:327-341(1982) 、ミコフェノール酸(Mulligan,R.C.ら、Science 209:1422-1427(1980)、または ヒグロマイシン(hygromycin)(Suqden,B.ら、Mol Cell.Biol.5:410−413(1985)) などの薬剤を用いる。上記の3例では、真核性制御下で、それぞれG418、ネ オマイシン(ジェネチシン(geneticin))、xgpt(ミコフェノール酸)、ま たはヒグロマイシンのような適切な薬剤に対する耐性を与える細菌遺伝子を用い る。 真核性発現の好ましいベクターはpRc/CMVである。pRc/CMVはIn vitrogen Corporation,San Diego,CAから市販されている。構築されたプラスミ ド中の配列が正しいことを確認するため、ライゲーション混合物を用いてE.coli K12株DH5a(ATCC 31446)を形質転換し、適切な抗生物質耐性により成功した形質 転換体を選択する。形質転換体からプラスミドを調製し、制限により分析し、そ して/またはMessing,J.ら、Nucleic Acids Res.9:309-321(1981)の方法により 配列決定する。 宿主細胞を本発明の発現ベクターで形質転換し、プロモーターを導入し、形質 転換体を選択し、または遺伝子を増幅するのに適するように改変した通常の栄養 培地中で培養することができよう。温度、pHなどのような培養条件は発現用に 選んだ宿主細胞と共に先に用いた条件であり、当業者に明らかであろう。前記ベ クターによる細胞の形質転換技術は当該分野でよく知られており、Maniatis,T. ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版、Cold Spring Harbor Pre ss,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York(1989)、 またはCurrent Protocols in Molecular Bioloqy(1989)および補遺のような一般 的参考書中にみいだすことができよう。 高等真核生物において本発明のタンパク質をコードするベクターを発現する ための好ましい適切な宿主細胞には、SV40で形質転換されたアフリカミドリ ザル腎細胞系(COS-7,ATCC CRL-1651)、形質転換ヒト初代胚腎細胞系293(G raham,F.L.ら、J.Gen Virol.36:59−72(1977);Harrison,T.ら、Virology 77:3 19−329(1977);Graham,F.L.ら、Virology 86:10-21(1978));赤子ハムスター腎細 胞(BHK-21(C-13)、ATCC CCL-10;Mac Pherson,I.ら、Virology 16:147-151(1962) );チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO-DHFR-(ATCC CRL−9096));マウスセルト リ細胞(TM4,ATCCCRL−1715;Mather,J.P.,Biol.Reprod.23:243-252(1980));アフ リカミドリザル腎細胞(VERO 76,ATCC CRL-1587);ヒト類上皮癌細胞(HeLa,ATCC CCL−2);イヌ腎細胞(MDCK,ATCC CCL-34);バッファローラット肝細胞(BRL3A,ATCC CRL-1442);ヒトニ倍体肺細胞(WI-38,ATCC CCL-75);ヒト肝細胞癌細胞(Hep G2 ,ATCC HB-8065)、およびマウス乳癌細胞(MMT 060562, ATCC CCL51)。 f.酵母での発現 原核生物および哺乳動物宿主細胞に加え、酵母のような真核性微生物も宿主細 胞として用いるができよう。一般的なパン酵母であるSaccharomyces cerevisiae はヘテロローガスなタンパク質を発現させるのに最も普通に用いられる真核性微 生物であるが、他の多くの菌株も普通に利用できる。 Saccharomycesでの発現には、例えばプラスミドYRp7が普通に用いられる(AT CC-40053,Stinchcomb,D.T.ら、Nature 282:39-43(1979);Kingsman,A.J.ら、Gene 7:141-152(1979);Tschumper,G.ら、Gene 10:157-166(1980))。このプラスミド は、すでにトリプトファン中での増殖能力を欠く酵母の突然変異株の選択マーカ ーを与えるtrp遺伝子を含んでいる(例えば、ATCC 44076またはPEP4-1;Jones ,E.W.,Genetics 85:23-33(1977))。 酵母宿主と共に用いるのに適したプロモーター配列には、プラスミドpAP1 2BD ATCC 53231(Patel,A.C.ら、米国特許第4935350号、1990年6月19日発行 )にみいだされる3−ホスホグリセレートキナーゼ、プラスミドpAC1(ATCC 39532)にみいだされるエノラーゼのような他の解糖酵素、プラスミドpHcGA PC1(ATCC 57090,57091)由来のグリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒド ロゲナーゼ、zymomonas mobilis(Ingram,L.O.ら、米国特許第5000000号、1991 年3月19日発行)、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフ ルクトキナーゼ、グルコース−6−ホスフェートイソメラーゼ、3−ホスホグリ セレートムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースホスフェートイソメラーゼ 、ホスホグルコースイソメラーゼ、およびグルコキナーゼのプロモーターが含ま れる。 増殖条件によって調節される転写のさらなる利点を有する誘導可能なプロモー ターである他の酵母プロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチト クロームC、酸ホスファターゼ、窒素代謝に関連する分解酵素、プラスミドベク ターpCL28XhoLHBPV(ATCC 39475、Reddy,V.B.ら、米国特許第48408 96号、1989年6月20日発行)に含まれるメタロチオネン、グリセルアル デヒド3−ホスフェートデヒドロゲナーゼのプロモーター領域、およびプラスミ ドpRY121(ATCC 37658)にみいだされるであろうGAL1プロモーターの ようなマルトースならびにガラクトース利用に関与する酵素のプロモーター領域 である。酵母での発現に用いるのに適切なベクターおよびプロモーターはさらに Hitzeman,R.A.ら、欧州特許公開第73657A1号、1983年3月9日公開に記載されて いる。プラスミドYEpsec--hI1β(ATCC 67024)上のCYC1プロモーターと共にみ いだされるSaccharomyces cerevisiae由来のUAS Galのような酵母エンハンサー も酵母プロモーターと一緒に用いるのに有利である。 以下の実施例によりさらに本発明のタンパク質の製造法を例示する。本発明の 範囲は以下の実施例のみからなるものと解釈してはならない。実施例1 ベクターの構築 配列番号14で示される遺伝子は、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドか ら誘導した〜220塩基対および〜240塩基対の断片から組み立てられる。 該220塩基対断片はコード領域内の220位のNdeI部位からXbaI部 位に広がり、長さ34〜83塩基の範囲の7つのオーバーラップしたオリゴヌク レオチドから組み立てられる。XbaIからBamHI部位に広がる240塩基 対断片は長さ57〜92塩基の範囲の7つのオーバーラップしたオリゴヌクレオ チドからも組み立てられる。 これら断片を組み立てるには、各7オリゴヌクレオチドを等モル量、通常、約 1−2ピコモル/μLの濃度で混合する。組み立てる前に、該断片の5'−未端 のオリゴヌクレオチド以外のすべてをT4 DNAキナーゼを含む標準的キナー ゼ緩衝液中で、該試薬の供給業者が指定した条件下でリン酸化する。混合物を9 5℃に加熱し、1−2時間かけて徐々に室温に冷却することによりオリゴヌクレ オチドを確実に正確にアニールさせる。次に、オリゴヌクレオチドを互いに連結 し、T4 DNAリガーゼを用いてpUC18またはpUC19のような適切な クローニングベクターに連結する。緩衝液および条件は、該酵素の供給業者が推 奨するものである。使用する前に、220塩基対断片用のベクターはNdeIお よびXbaIで消化し、240塩基対断片用のベクターはXbaIおよびBam HIで消化する。ライゲーション混合物を用いてE.coli DH10B細胞(GIBCO /BRL製品の生産者であるLife Technologies,Grand Island,NY,から市販され ている)を形質転換し、形質転換細胞を100μg/mLのアンピシリン、X− galおよびIPTGを含むトリプトン−酵母プレート(TY,Difco,Detroit,MI) に接種する。一夜増殖させたコロニーをアンピシリン100μg/mLを含む液 体TY培地中で増殖させ、プラスミドの単離およびDNA配列分析に用いる。正 しい配列を持つプラスミドを完全な遺伝子を組み立てるために維持する。これは 、220塩基対および240塩基対断片をゲル精製し、これら2つの断片を、A −C−Bプロインスリンのコード配列を欠失させ、使用前にNdeIおよびBa mHIで消化したpRB182のような発現ベクターとライゲーションさせるこ とにより達成される。 あるいはまた、プラスミドpET30(Novagen,Madison,WI)をNdeIおよび BamHIで消化し、本発明のタンパク質をコードする所望のDNA配列を当該 分野で知られた方法ならびに本明細書に記載の方法により挿入することができる 。DNAの供給源は当該分野で認められた方法論により組み立てられる、本明細 書に記載の合成オリゴヌクレオチドである。実施例2 配列番号3のタンパク質用の発現ベクター(pHS767) プラスミドベクターpOJ722(40μg、NRRL No.B−21654)を実施例1と 同様の方法で製造し、37℃で2時間、「Boerhinger Mannheim媛衝液B」中の EcoRV(Boerhinger Mannheim,Indianapolis,IN)20単位およ びBglII(Boerhinger Mannheim)20単位で消化した。消化物を1%アガロー スゲルで精製し、2674bpおよび1422bp断片を凍結−圧搾(sqeeze)法 を用いて単離した。 オリゴヌクレオチド14255 (配列番号16)]を、1xキナーゼ緩衝液、50mMトリス−HCl(pH8. 0、10mM MgCl2、0.5mM ATP、1mM DTT、およびT4ポリ ヌクレオチドキナーゼ(GIBCO BRL)5単位の存在下、37℃で30分間キナーゼ 処理した。 上記のごとく調製したEcoRV/BglII 2674bpならびに142 2bp断片、および14255ならびに14256リンカーを、1xキナーゼ緩 衝液、0.5mM ATPおよびT4 DNAリガーゼ(GIBCO BRL)1単位の存在 下、16℃で一夜ライゲーションさせた。ライゲーション生成物をE.coli BL21( DE3)(Novagen)に形質転換し、テトラサイクリン10μ/mLを添加したTYプ レート上で増殖したコロニーを分析する。プラスミドDNAを単離し、次いでPE -Applied Biosystems 370 DNAシケンサーによりDNAの配列決定を行う。予想 される〜400bp NdeI−BamHI断片を含むプラスミドを保存し、p HS767で表す。実施例3 配列番号5のタンパク質用の発現プラスミド(pHS786) プラスミドベクターpHS767(40μg)を37℃で2時間、「New Engl and Biolab緩衝液1」中のPmlI(New England Biol-ab,Beverly,MA)20単 位で消化した。該混合物に緩衝液塩を加えて、「New Enqland Biolab緩衝液3」 の条件に調整する。BstXIを加え(20 単位、New England Biolab)、55℃で2時間プラスミドを消化した。その後、消 化物を37℃で30分間、アルカリホスファターゼ(Boehirnqer Mannheim)20単位 で処理した。消化物を1%アガロースゲルで精製し、4170bp断片を凍結−圧 搾法を用いて単離した。 オリゴヌクレオチド13824 (配列番号18)を、1xキナーゼ緩衝液、50mMトリス−HCl(pH8. 0、10mM MgCl2、0.5mM ATP、1mMDTT、およびT4ポリ ヌクレオチドキナーゼ(GIBCO BRL)5単位の存在下、37℃で30分間キナーゼ処 理した。 PmlI/BstXI線状化pHS767ベクター、および13824ならび に13825リンカーを、1xキナーゼ緩衝液、0.5mMATPおよびT4 DNAリガーゼ(GIBCO BRL)1単位の存在下、16℃で一夜ライゲーションさ せた。ライゲーション生成物をE.coli BL21(DE3)(Novaqen)に形質転換し、テト ラサイクリン10μ/mLを添加したTYプレート上で増殖したコロニーを分析 する。プラスミドDNAを単離し、次いでPE-Applied Biosystems 370 DNA シケ ンサーによりDNAの配列決定を行う。予想される〜400bp NdeI−B amHI断片を含むプラスミドを保存し、pHS786と呼ぶ。実施例4 配列番号2のタンパク質用の発現プラスミド(pHS775) プラスミドベクターpHS767(40pg)を37℃で2時間、「Boerhinge r Mannheim援衝液H」中のXhoI(Boerhinger Mannheim)20単位およびNh oI(Boerhinger Mannheim)20単位で消化した。消化物を37℃で30分間、 アルカリホスフアターゼ(Boehirnger Mannheim)20単位で処理した。消化物 を1%アガロースゲルで精製し、4215bp断片を凍結−圧搾法を用いて単離 した。 オリゴヌクレオチド14405 (配列番号20)を、1xキナーゼ緩衝液、50mMトリス−HCl(pH8. 0、10mM MgCl2、0.5mM ATP、1mM DTT、およびT4ポリ ヌクレオチドキナーゼ(GIBCO BRL)5単位の存在下37℃で30分間キナーゼ処 理した。 XhoI/NcoI線状化pHS767ベクター、および14405ならびに 13406リンカーを、1xキナーゼ緩衝液、0.5mMATPおよびT4 D NAリガーゼ(GIBCO BRL)1単位の存在下、16℃で一夜ライゲーションさせ た。ライゲーション生成物をE.coli BL21(DE3)(Novagen)に形質転換し、テトラ サイクリン10μ/mLを添加したTYプレート上で増殖したコロニーを分析す る。プラスミドDNAを単離し、次いでPE-Applied Biosystems 370 DNAシケン サーによりDNAの配列決定を行う。予想される〜400bp NdeI−Ba mHI断片を含むプラスミドを保存し、pHS775と呼ぶ。実施例5 配列番号4のタンパク質用の発現プラスミド(pHS785) プラスミドベクターpHS775(40μg)を37℃で2時間、「New Engl and Biolab緩衝液1」中のPmlI(New England Biolab)20単位で消化した 。緩衝液塩を「New England Biolab緩衝液3」に調整し、BstXI 20単位 (New England Biolab)を加え、55℃で2時間、プラスミドを消化した。その後 、消化物を37℃で30分間、アルカリホスファターゼ(Boehirnger Mannheim) 20単位で処理した。消化物を1%アガロースゲルで精製し、4170bp断片 を凍結−圧搾法を用いて単離した。 オリゴヌクレオチド13824 (配列番号22)を、1xキナーゼ緩衝液、50mMトリス−HCl(pH8. 0、10mM MgCl2、0.5mM ATP、10mM DTT、およびT4ポ リヌクレオチドキナーゼ(GIBCO BRL)5単位の存在下でキナーゼ処理した。 PmlI/BstXI線状化pHS775ベクター、および13824ならび に13825リンカーを、1xキナーゼ緩衝液、0.5mMATPおよびT4 DNAリガーゼ(GIBCO BRL)1単位の存在下、16℃で一夜ライゲーションさ せた。ライゲーション生成物をE.coli BL21(DE3)(Novagen)に形質転換し、テト ラサイクリン10μ/mLを添加したTYプレート上で増殖したコロニーを分析 する。プラスミドDNAを単離し、次いでpE-App1ied Biosystems 370 DNAシケ ンサーによりDNAの配列決定を行う。予想される〜400bp NdeI−B amHI断片を含むプラスミドを保存し、pHS785と呼ぶ。実施例6 発現プラスミドによるE.coliの形質転換 発現プラスミドをE.coli細胞中に形質転換した。コンピテントE.coli細胞(1 00μL)を前述の発現プラスミド10ngで形質転換した。形質転換混合物を テトラサイクリン(10μg/mL)を含むTY−寒天プレートに接種した。形 質転換体を選び、これを用いて10L培養に増殖させた。 所望のタンパク質のための発現プラスミドを保持する細胞をテトラサイクリン (10μg/mL)を含む2xTY培地1L中で37℃で一夜増殖させた。一夜 増殖させた後、培養100mLを10Lの培地に接種した。培養の光学密度が0 .6O.D.に達したら、濃度10μMのIPTGを加えて特定のタンパク質の 発現を誘導した。3時間後、E.coli細胞を回収し、タンパク質精製のために顆粒 を単離した。 前記ベクターによる細胞の形質転換技術は当該分野でよく知られている(Mani atis,T.ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Ha rbor Press,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York(1988),前述、Current protocols in Molecular Biolo qy(1989),および補遺)。本明細書に例示するように、本発明の好ましい実施に 用いるE.coli細胞の形質転換に関する技術は当該分野でよく知られている。形質 転換E.coli細胞を培養する正確な条件はE.coli宿主細胞系の性状と、用いる発現 もしくはクローニングベクターに依存する。例えば、c1857熱誘導性λ−フ ァージプロモーター−オペレーター領域のような熱誘導性プロモーター−オペレ ーター領域を組み込むベクターはタンパク質合成を誘導するため培養条件におい て約30℃から約40℃の温度変化が必要である。 本発明の好ましい態様では、E.coli K12 RV308細胞を宿主細胞として用いるが 、限定されるものではないがE.coli K12 L201、L687、L693、L507、L640、L641 、L695、L814(E.coli B)のような多くの他の細胞系が利用できる。次に、形質転 換宿主細胞を、発現プラスミドに存在する耐性遺伝子に対応する抗生物質の選択 圧下で適切な培地に接種する。次に、用いる宿主細胞系に適した時間と温度で培 養をインキュベーションする。 高レベルの細菌発現系で発現するタンパク質は、高レベルの過剰発現タンパク 質を含む顆粒または封入体中で特徴的に凝集する(Kreuger,J.K.ら、Protein Fol ding中,Gierasch,L.M.およびKing,J.編、Ameri Can Association for the Advan cement of Science Publication No.89−18S,Washinqton,D.C.,136−142(1990) )。そのようなタンパク質凝集物を溶解し、所望のクンパク質生成物をさらに精 製および単離しなければならない(Kreuqer,J.K.ら、上記)。グアニジニウム−H Clのような強変性溶液および/または尿素のような弱変性溶液を用いる種々の 技術を用いて該タンパク質を可溶化する。変性剤を除去することにより変性タン パク質はその天然の構造をとることができる。変性およびホールディングのため の特定の条件は、特定のタンパク質発現系および/または該タンパク質によって 決定される。 好ましくは、本発明のタンパク質はリーダー配列とともに発現する。当業者は 多くのリーダー配列が操作可能であると認識するであろう。しかしながら、発現 タンパク質がカテプシンCおよび他の適切なアミノペプチダーゼを用いて本発明 のタンパク質に容易に変換されるように、該リーダー配列はMet−R1−であ ることが好ましい(ここで、R1はProを除くあらゆるアミノ酸であるかまた は欠失している)。好ましくはR1はArg、ASp、またはTyrであり、最 も好ましくは、該タンパク質はMet−Argリーダー配列とともに発現する。 興味深いことに、該リーダー配列は該タンパク質の安定性や活性に有意な影響を 及ぼさない。それにも関わらずリーダー配列は該タンパク質から開裂することが 好ましい。このように、式:Met−R1−配列番号1のタンパク質は生物学的 物質および好ましくは中間体として有用である。実施例7 式:Met−Arg−配列番号4のタンパク質 Met−Argリーダー配列を含む配列番号4のタンパク質を前述のようにE. coliで発現させた。5mMシステインを含む8M尿素に顆粒を可溶化した。5m Mシステインを含む8M尿素中の陰イオン交換でタンパク質を精製し、8M尿素 (5mMシステイン含有)で希釈し、リン酸緩衝生理食塩液(PBS)で徹底的 に透析してホールディングさせた。タンパク質凝集物はほとんどまたは全くみら れなかった。サイズ排除クロマトグラフィでタンパク質を最終精製し、次いでタ ンパク質をPBS中3〜3.5mg/mLに濃縮した。実施例8 式:配列番号3のタンパク質 Met−Argリーダー配列を含む配列番号3のタンパク質をE.coli中で発現 させ、単離し、先の実施例と同様の技術によりホールディングさせた。タンパク 質溶液のpHはpH2.8に低下した。Met−Argリーダー配列はタンパク 質1mgあたりdDAP6−10ミリ単位を加えることにより開裂させた(dD APは、Atkinson,P.R.ら、来国特許第5565330号、1996年10月15日発行に記載の 粘菌、Dicteostelium descoidiumから単離したジペプチジルアミノペプチダーゼ の略語である)。変換反応は室温で2−8時間継続した。高性能逆相クロマトグ ラフィで反応の進行をモニターした。NaOHでpHを8に調整して反応を止め た。7−8M尿素の存在下の陽イオン交換クロマトグラフィおよびPBS中のサ イ、ズ排除クロマトグラフィによりdes(Met−Arg)タンパク質をさら に精製した。サイズ排除クロマトグラフィでタンパク質を最終精製し、 次いで該タンパク質をPBS中、3−3.5mg/mLに濃縮した。実質的にど のタンパク質の凝集もみられなかった。本発明のタンパク質の精製は当該分野で 知られた技術により、逆相クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィ、 イオン交換およびサイズ排除クロマトグラフィが含まれる。 本発明のタンパク質は2個のシステイン残基を含む。すなわち、ジスルフィド 結合を形成し、タンパク質を安定させることができよう。本発明には、96位の Cysが146位のCysと架橋している式(I)のタンパク質とそのようなジス ルフィド結合がない式(I)のタンパク質が含まれる。好ましくは96位のcys は146位のCysとジスルフィド結合している。さらに、本発明のタンパク質 は特に製剤化したときに二量体、三量体、四量体、および他の多量体として存在 することができよう。そのような多量体は本発明の範囲内に含まれる。 本発明は、肥満の治療方法を提供する。該方法は用量約1〜1000μg/k gの有効量の抗肥満タンパク質を生物に投与することが含まれる。好ましい用量 は活性タンパク質約10〜100μg/kgである。成人に対する典型的な1日 血用量は、約0.5〜100mgである。この方法の実施において、式(I)の タンパク質を1日に単用量または複数用量で投与することができる。治療計画で は長期にわたる投与が必要なことがある。投与される用量あたりの量または投与 される全量は、疾病の性状と重症度、患者の年齢と一般健康状態、および患者の タンパク質に対するトレランスといつた要因に応じて医師が決定するであろう。 さらに本発明は本発明のタンパク質を含む医薬製剤を提供する。好ましくは医 薬的に許容される塩の形の該タンパク質を、肥満の治療または予防的処置のため の非経口投与用に製剤化することができる。例えば、式(I)のタンパク質は通常 の医薬担体および賦形剤と混合することができる。本発明のタンパク質を含有す る組成物は、好ましくは可溶形の活性タンパク質を約0.1〜95重量%、より 一般的には約10〜30%含む。さらに、本発明のタンパク質は単独で投与され るか、または他の抗肥満薬もしくは糖尿病の治療に有用な物質と組み合わせて投 与することができよう。静脈内(i.v.)使用では、該タンパク質は通常用いられる 静脈内用の液体を用いて投与され、輸液により投与される。そのような液、例え ば、生理食塩液、リンゲル溶液または5%デキストロース溶液を用いることが できる。筋肉内用製剤では、無菌製剤、好ましくは式(I)のタンパク質の適切な 可溶性塩、例えば塩酸塩を溶解し、発熱物質を含まない蒸留水、生理的食塩液、 または5%グルコース溶液のような医薬的希釈剤を用いて投与することができる 。適切な不溶性タンパク質を製造し、水性基剤、または医薬的に許容される油基 剤、例えばオレイン酸エステルのような長鎖脂肪酸のエステル中の懸濁液として 投与することができよう。 多用量使用ができるように、アルキルパラベン、特にメチルパラベン、エチル パラベン、プロピルパラベン、またはブチルパラベン、またはクロロブタノール のような医薬的に許容される保存剤を製剤に加えることが好ましい。重要なこと は、100位にAspまたはGluを有する本発明のタンパク質はm−クレゾー ルまたはフェノールのようなフェノール性保存剤の存在下でもきわめて安定であ ることである。そのため、これら置換の1つを有するタンパク質がきわめて好ま しい。フェノール性保存剤の存在下における該タンパク質の安定性は、保存剤の 有効性を増大させることを含む医薬的供給における利点をもたらす。該製剤は、 そのイオン強度を最小限にするため、塩の非存在下で製造するのが好ましい。 本発明のタンパク質の肥満治療能は以下のごとくin vivoで証明される。生物学的試験 併体結合試験は、タンパク質が末梢脂肪組織により放出され、該タンパク質が 正常および肥満マウスの体重増加を調節することができることを示唆する。した がって、最も密接に関連した生物学的試験は、種々の投与経路(例えば、i.v .、s.c.、i.p.またはミニポンプもしくはカニューレによる)により試 験タンパク質を注射し、次いで食物ならびに水摂取量、体重増加、およびグルコ ース、インスリン、ACTH、コルチコステロン、GH、またはT4のような血 漿中化学物質またはホルモンを種々の期間でモニターする。適切な試験動物には 、正常マウス(ICRなど)および肥満マウス(ob/ob、Avy/a、KK −Ay、tubby(ずんぐりした)、fat(肥った))が含まれる。肥満および糖尿病の ob/obマウスモデルは一般に肥満の病状を示すものと当該分野で認められて いる。これら注射剤の非特異的効果の調節は、同じ動物モデルに該タンパク質を 含まないビークルを投与し、同じパラメータをモニターすることにより達成され る。ある いはまた、該タンパク質はそれ自身、db/dbマウスまたはfa/faもしく はcp/cpラットのようなタンパク質レセプターを欠くと考えられる動物に投 与される。これらモデルにおいて活性が証明されるタンパク質は他の哺乳動物、 特にヒトで同じ活性を示すであろう。 標的組織は食物摂取と脂肪生成状態を調節する視床下部であると予想されるの で、別の試験にはタンパク質を試験動物の脳内に、例えば、側もしくは第三脳室 を介したi.c.v.注射によるかまたは弓状核、室傍核、またはペリホルニカ ル(perifornical)核のような特定の視床下部核内に直接注射することによりタン パク質を直接注射することが含まれる。上記と同じパラメーターを測定するか、 摂食または代謝を調節することが知られている神経伝達物質の放出をモニターす ることができよう(例えば、NPY、ガラニン、ノルエピネフリン、ドーパミン 、β−エンドルフィン放出)。 同様の試験は還流または組織浴システム中の単離された視床下部組織を用いて in vitroで達成される。この状況では、神経伝達物質の放出または電気生理学的 変化がモニターされる。 実施例9および10に記載の試験を実施するのに用いるタンパク質は本明細書 に記載の開示内容および実施例に従って製造された。タンパク質のアミノ酸配列 は質量分析法および/またはアミノ酸分析法によって確認した。該タンパク質は 試験時ジスルフィド結合により架橋したCys残基によりホールディングした。実施例9 雄のob/obマウスを用いる配列番号2および3のタンパク質の試験 雄のob/obマウス(Harlan,Ltd.,Blackthorn,England)を各5匹に群分けし て収容し、Purina 5008餌および水を自由に与えた。マウスを逆照明計画(9: 00A.M.に消灯、9:00P.M.に点灯)で維持した。マウスの体重を毎 日8:30A.M.に測定した。餌および水の消費量を同じ時間に測定した。下 記に示すように処置は、朝の体重測定後の消灯直前に行った。マウスは4日間、 1日1回処置した。 食物摂取量および累積体重変化に対するこれら処置の影響を、本発明の代表的 タンパク質について表1および2に示す。表1 .ob/obマウスの食物摂取量および累積体重変化に対する配列番号2の タンパク質の影響 表2.ob/obマウスの食物摂取量および累積体重変化に対する配列番号3の タンパク質の影響 第1群:コントロール(PBS)、第2群:タンパク質30μg/日、 第3群:タンパク質300μg/日実施例10 ダイナミックライトスキャタリング(DLS)による凝集の分析、 本発明のタンパク質の物理特性は以下の通りである。物質の有効性に基づいて DLSにより分析した溶液を2つの方法の1つで調整した。PBS中、約1.5 mg/mLの、最後のサイズ排除クロマトグラフィ精製工程からの物質を透析に より約3または5mg/mLに濃縮するか、または水で透析し、凍結乾燥し、次 いで約3または5mg/mLに再構成した。 最初の方法において、約1.5mg/mLのタンパク質溶液を、Amicon YM10, 25-mm膜を用い、小容量攪拌セル(10mL)中で約3または5mg/mL以上 に濃縮した。これを冷蔵室条件下(約5℃)で行った。タンパク質濃度をUV吸 収により測定し、溶液をPBSで約3.0mg/mLまたは5mg/mLに希釈 した(Ca/Mg不含10x PBSの10倍水希釈液、GIBCO BRL)。 凍結乾燥が可能な場合に用いる第二の別の方法は、約4℃で3〜5回、水を交 換する水に対するタンパク質溶液の透析からなった。典型的な透析膜はSpectra/ Por-7透析膜、2000分子量カットオフ膜(Spectrum Medical Industries,Los Anq eles,CA)であった。物質を上記のごとく3〜4mg/mLに濃縮し、典型的には 2mg量を5mLバイアルに凍結乾燥した。DLS分析にはこの部分を水で3. 3mg/mL以上または5mg/mL以上に再構成した。通常、数本のバイアル をプールした。タンパク質濃度を極大ピークのUV(典型的には280−nm) により測定した。タンパク質濃度を、水および10xPBS(Ca/Mg不含、G IBCO BRL)の混合物(最終PBS濃度1x)で約3または5mg/mLに希釈し た。 1xPBS中の3.0mg/mLまたは5mg/mLのタンパク質溶液をHC l/NaOHで7.4に調整し、0.1μm Anotop(登録商標)-10フィルター (Whatman International,Ltd.,Maidstone,England)を通してDLSセルに入れた 。平均累積粒子サイズをLexelアルゴンレーザーを備えたBrookhaven BI-9000 DL S器械(Brookhaven Instruments, Holtsville,NY)を用い、角度90°、持続時間30秒で15分間毎に測定した。 400pmのピンホールがある488−nmフィルターを取り付けた。インキュ ベーション温度37℃で、粘度0.6915センチポイズ(cP)および屈折率 1.333を用いた。自動相関ベースライン測定値を用いる累積法により軽量の 平均粒子サイズを計算した。 37℃のPBS溶液(pH7.4)中の種々の抗肥満タンパク質の平均軽量粒 子サイズが50nmに達するのに必要な推定時間を表3に示す。平均軽量粒子サ イズは、単量体の、より高いオーダーの凝集物ポピュレーションを含むバイノー ド分布の累積分析から決定した。凝集物の平均サイズが50nmに達するのに要 する時間は、サイズを時間の関数としてプロットすることにより推定した。該タ ンパク質は試験時にジスルフィド結合により架橋したCys残基によりホールデ ィングされた。表3 .37℃のPBS溶液(pH7.4)中の種々の抗肥満タンパク質の平均軽 量粒子サイズが50nmに達するのに必要な推定時間(分) 表3のデータは本発明のタンパク質の凝集傾向の劇的な減少を示す。 本発明のタンパク質は、上記生物学的試験の少なくとも1つにおいて活性であ り、抗肥満物質である。該タンパク質はそれ自体、肥満および肥満関連障害の治 療に有用である。当業者は該タンパク質が診断に用いる抗体の生産に有用であり 、またタンパク質として、動物用飼料添加物として有用であることを認識してい る。 さらに、該タンパク質は哺乳動物の美容(cosmetic)目的で体重を調節するのに有 用である。しかしながら、該タンパク質は治療物質として有用なだけではない。 美容目的では哺乳動物の体重を調節して身体的外見を改善することが求められる 。該哺乳動物は必ずしも肥満ではない。そのような美容的使用は本発明の一部を 形成する。 本発明の原理、好ましい態様、および操作方法は、先に明細書中に記載した。 開示した特定の形は例示であって制限的なものではないため、保護を意図した本 発明はそれらに限定されない。当業者は本発明の精神から離れることなく変化や 変更を行うことができよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 クライン,アレン・ディ アメリカ合衆国46106インディアナ州バー ガーズビル、トレモント・サークル3060番 (72)発明者 シェビッツ,リチャード・ダブリュー アメリカ合衆国46220インディアナ州イン ディアナポリス、ハーフムーン・レイン 6053番 (72)発明者 ザン,ファミン アメリカ合衆国46033インディアナ州カー メル、スプリングブルック・ラン12429番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I): [ここで、1位のXaaは、欠失しているか、Valであり、 2位のXaaは、欠失しているか、Proであり、 22位のXaaは、AsnまたはSerであり、 28位のXaaは、欠失しているか、Glnであり、 72位のXaaは、Asn、Gln、Glu、またはAspであり、 73位のXaaは、ValまたはMetであり、 100位のXaaは、Trp、Gln、Glu、Asp、Ser、Thr、Ly s、His、またはArgであり、 138位のXaaは、Trp、Gln、Glu、Asp、Ser、Thr、Ly s、His、またはArgである] で示される、以下の置換の少なくとも1つを有するタンパク質、またはその医薬 的に許容される塩: 1位のXaaがGlu、Asp、Ser、Thr、Lys、His、またはAr gで置換されているか、 2位のXaaがGlu、Asp、Ser、Thr、Lys、His、またはAr gで置換されているか、 3位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されてい るか、 30位のValがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 36位のValがGlu、ASP、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 41位のPheがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 42位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 43位のProがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 45位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 46位のHisがGlu、Asp、Arg、またはLysで置換されているか、 47位のProがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 48位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 49位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 50位のThrがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、 74位のIleがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 89位のValがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 92位のPheがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、 99位のProがGln、Glu、Asp、Arg、Lys、His、Thr、 またはSerで置換されているか、または 142位のLeuがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換され ている。 2.96位のCysが146位のCysとジスルフィド結合している請求項1 記載のタンパク質。 3.1位のXaaがValでり、 2位のXaaがProであり、 28位のXaaが、欠失しているか、またはGlnであり、 72位のXaaがAsnまたはAspであり、 100位のXaaがTrp、Glu、またはAspであり、 138位のXaaがTrp、Glu、またはAspであり、下記の置換の少なく とも1つを有する請求項2記載のタンパク質: 46位のHisがGlu、Asp、Arg、またはLysで置換されているか、 48位のIleがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いるか、または 92位のPheがGlu、Asp、Arg、Lys、またはHisで置換されて いる。 4.100位のXaaがTrpまたはAspであり、138位のXaaがTr pである請求項3記載のタンパク質。 5.配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、および 配列番号7からなる群から選ばれる配列を有する請求項2記載のタンパク質。 6.請求項1記載のタンパク質、および該タンパク質のN−末端に結合してい るリーダー配列からなるタンパク質またはその医薬的に許容される塩。 7.リーダー配列がMet−R1(ここで、R1は欠失しているか、Pro以外 のあらゆるアミノ酸である)である請求項6記載のタンパク質。 8.リーダー配列がMet−Arg、Met−Asp、またはMet−Tyr である請求項7記載のタンパク質。 9.配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、 および配列番号13からなる群から選ばれる配列を有する請求項8記載のタンパ ク質。 10.活性成分として請求項1記載のタンパク質またはその医薬的に許容され る塩を、1またはそれ以上の医薬的に許容される希釈剤、担体、または賦形剤と 共に含む医薬製剤。 11.請求項1記栽のタンパク質をコードするDNAを含むDNAポリヌクレ オチド化合物。 12.請求項6記載のタンパク質をコードするDNAを含むDNAポリヌクレ オチド化合物。 13.請求項6記載のタンパク質を製造する方法であって、 (a)該タンパク質をコードするDNAで宿主細胞を形質転換し、 (b)該タンパク質を発現するように形質転換宿主細胞を培養し、 (c)該タンパク質を回収することを含む方法。 14.請求項1記載のタンパク質を製造する方法であって、 (a)請求項1記載のタンパク質とリーダー配列を含むタンパク質をコードする DNAで宿主細胞を形質転換し、 (b)工程(a)のコードタンパク質が発現するように形質転換宿主細胞を培養 し、 (c)発現したタンパク質のリーダー配列を酵素的に除去して請求項1記載のタ ンパク質を生成し、 (d)請求項1記載のタンパク質を回収することを含む方法。 15.肥満または肥満関連病状を治療する方法であって、そのような治療を必 要とする哺乳動物に式(I)のタンパク質を投与することを含む方法。
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