JP2001505785A - 全身性エリテマトーデスに罹患した生存生物の血清由来の抗体と反応するメチル化SmD相同ペプチド - Google Patents

全身性エリテマトーデスに罹患した生存生物の血清由来の抗体と反応するメチル化SmD相同ペプチド

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、後ろにグリシン残基が位置し、全身性エリテマトーデスまたはエプスタイン−バーウイルス患者由来の血清に存在する抗体の免疫原決定基を構成するメチル化アルギニンを含有するある種のペプチドであって、メチル化が該抗体と反応する必要条件であるペプチドの製法に関する。本発明は、また、全身性エリテマトーデスおよび関連疾患ならびにエプスタイン−バーウイルスが関係する疾患の診断および治療のための該ペプチドの使用にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 全身性エリテマトーデスに罹患した生存生物の血清由来の抗体と反応するメチル 化SmD相同ペプチド 本発明は、その後ろにグリシン残基が位置し、全身性エリテマトーデスまたは エプスタイン−バーウイルス患者由来の血清に存在する抗体の免疫原決定基を構 成するメチル化アルギニンを含有するある種のペプチドであって、メチル化が該 抗体と反応する必要条件であるペプチドの製法に関する。本発明は、また、全身 性エリテマトーデスおよび関連疾患ならびにエプスタイン−バーウイルスが関係 する疾患の診断および治療のための該ペプチドの使用に関する。 発明の背景 全身性エリテマトーデスは、患者が患者自身の体の多くの組織と反応する抗体 を発現する自己免疫疾患である。主な抗体は、DNAにおいて見出され、タンパ ク質において低分子リボ核タンパク質粒子(snRNP)を構成するエピトープ を有する細胞核の成分に向けられる。 かつて該疾患のために編み出された最初の実験室試験は、LE(エリテマトー デス)細胞試験であった。全身性エリテマトーデス患者の約90%において陽性 反応の結果を得るには、該試験を多数回繰り返さなければならない。また、LE 細胞試験は狼瘡に特異的ではなく、慢性関節リウマチ患者の20%まで、シェー グレン症候群または鞏皮症のような他のリウマチ症状を有する幾人かの患者、肝 疾患患者ならびにヒドララジンおよびプロカインアミドのような薬物を摂取して いる患者において陽性であり得る。核抗原に対する抗体を検出するANA試験は 、LE試験より狼瘡に対して特異的であり、多数の全身性エリテマトーデス患者 において陽性である。LE試験と同様に、ANA試験は、鞏皮症、皮膚筋炎、慢 性関節リウマチ、シェーグレン症候群患者において、特定の薬物で治療された患 者において、または伝染性単球増加症、肝疾患、マラリアなどに罹患している患 者においても陽性であるので、陽性ANAは狼瘡に対して診断的ではない。 これらの理由および全試験にかかる費用が高価なため、SLEの診断に非常に 有用な新規な試験が開発されてきた。これらは、抗−DNA抗体試験、抗−Sm 抗体試験、抗−RNP抗体試験、抗−Ro抗体試験および血清補体レベルを測定 する試験を包含する。しばしば、正しい診断は、多くの異なる試験および症状の 解釈に依存するであろう。 Sm抗原は、核内低分子RNA分子のU系列と結合した8個のタンパク質(B 、B’、D1、D2、D3、E、F、G)からなる複合高分子構造である。Sm BB’およびSmDは、複合体の主要な抗原成分と考えられる(S.O.Hoch,198 9参照)。しかしながら、SmBB’は、抗−RNP抗体との交差反応性を示し 、従って、SmDがSmに関する最も特異的な自己抗原とみなされる(W.J.van Venrooijら、1991)。 SmD cDNAは、SmDのN末端配列に基づいて設計された合成オリゴヌ クレオチドプローブを用いてヒトB−リンパ球ライブラリーから単離されてきた (Rokeachら、1988)。その後、イン・ビトロでの転写産物が抗−Sm IgGに よって免疫沈降することが示された。それ以来、Dタンパク質は、DおよびD’ と称されるダブレット(Andersenら、1990)またはD1(16kDa)、D2( 16.5kDa)およびD3(18kDa)と称される3個のポリペプチド(Le hmeierら、1990)(D1はRokeachら(1988)によってクローン化されたSmD と同一である)のいずれかとして特徴付けられてきた。D2およびD3の配列は 、実質的にD1と異なる。 何年にもわたって、いくつかの研究グループが組換えSmDおよびSmD由来 のペプチドの使用を報告し、相反するデータを発表してきた。Rokeachら(1992a )は、イー・コリ(E.coli)およびエス・セリベシエ(S.cerivisiae)におけ るSmD1を明示したが、HeLa細胞由来の天然SmDの反応性とは対照的に 、ほとんどの患者の抗−SmD血清が、正常なヒト血清よりも有意に高くないレ ベルで組換えSmD1を結合した。にもかかわらず、同じグループ(Rokeachら 、1992b)は、イー・コリにおいて発現したTrpE遺伝子とSmDコーディン グ配列のフラグメントとの間の重複融合に基づいてエピトープマッピングを行っ た。抗−Sm反応性の2パターンが現れ:不連続なエピトープ が抗原全長にわたって分散することがわかり、主なエピトープは、アミノ酸87 から119までのC末端に局在した(Rokeachら、1992b)。合成ペプチドを用い て、Barakatら(1990)は、その結果が伝統的なアッセイによって得られた抗− SmD反応性と一致しなくとも、N末端(ペプチド1−20)およびペプチド4 4−67をSLE診断用の価値あるプローブとして使用できることを示した(欧 州特許第EP−B−0491014号)。同様の方法を用いて、Sabbatiniら(1 993a)は、Rokeachら(1992b)の結果を追認するが、Barakatら(1990)による 結果に反するSmD1のC末端領域(aa95−aa119)における主なエピ トープを同定した。合成ペプチドによるSmD1のエピトープマッピングにおけ る最も最近の研究(Jamesら、1994)は、9個のSmD陽性血清(沈降素陽性) のうち8個がオクタペプチド92−112にわたる配列と反応することを示した 。明らかに9個のSmD陽性血清のうち7個と反応する付加的なエピトープは、 アミノ酸82−90の領域に局在した。最終的に、SmD様エピトープは、近年 、Rivkinら(1994)によって同定され、(Gly−Arg)9ジペプチド反復配 列(C−末端と相同)から成る。抗−Sm抗体のSLE特異性とは対照的に、明 確にされたエピトープは、また、他の自己免疫疾患(慢性関節リウマチ、鞏皮症 、シェーグレン症候群)患者によっても認識される。前記エピトープのイー・コ リにおけるβ−ガラクトシダーゼ融合タンパク質は、SLE血清の35%と反応 したが、これら32個の陽性血清のうち6個のみが天然SmDタンパク質と反応 し、融合タンパク質が天然SmDタンパク質よりも特異的でないことを示した。 逆に、8個のSmD血清のうち4個のみが融合タンパク質と反応した。しかしな がら、SmDは、また、イー・コリにおいて完全なサイズのβ−ガラクトシダー ゼ融合タンパク質として発現されたが(Wagatsumaら、1993)、たとえ、全血清 がウエスタン・ブロット上で天然Sm16kDa抗原を認識しても、該組換えS mD抗原は患者の血清によって認識されなかったことに注目すべきである。 結論として、記載の合成ペプチドも全組換えタンパク質または該分子の一部の いずれも、天然SmDで得られた反応性と同一の免疫反応性を生じなかった。 本発明の目的は、全身性エリテマトーデス患者由来の血清中に存在する抗体に 対して高い反応性を有するペプチドを提供することにある。 本発明の別の目的は、該ペプチドを得るための方法を提供することにある。 本発明の別の目的は、該ペプチドのペプチドと特異的に反応する抗体を産生し 、それにより、該ペプチドを模倣するための方法を提供することにある。 本発明の別の目的は、前記の抗体と特異的に反応する抗−イディオタイプ抗体 を産生する方法を提供することにある。 本発明の別の目的は、治療または診断用のこれらのペプチドからなる医薬組成 物を提供することにある。 本発明の別の目的は、全身性エリテマトーデスの診断キットを提供することに ある。 本発明の全てのこれらの目的は、本発明の以下の具体例によって果たされる。 その主要な具体例によると、本発明は、全身性エリテマトーデス、または伝染 性、再発性もしくは慢性単球増加症、またはバーキットリンパ腫もしくは鼻咽頭 癌腫のようなエプスタイン−バーウイルスの感染に関連するある種の癌患者由来 の血清中に存在する抗体と反応でき、該抗体との反応に重要なメチル化を有する 型XG(ここに、Xはメチル化アルギニン残基を表す)の少なくとも1個の2量 体を含む50個より少ないアミノ酸を含有するペプチドに関する。 さらなる具体例によると、本発明は、また、前記のペプチドのいずれかを含む 、リンカー分子に結合したペプチドおよび/または化学構造に関する。本発明は 、また、前記のペプチドのいずれかの少なくとも2個の縦列反復配列を含むおよ び/または該縦列反復配列からなるペプチド、または前記のペプチドの少なくと も1個を含む分枝ペプチドに関する。 より特定の具体例によると、本発明は、また、古典的な化学合成によって、前 記のペプチドのいずれかを製造する方法であって、化学合成のある特定の工程で 非メチル化アルギニンの代わりにメチル化アルギニンを用いる方法に関する。本 発明は、また、前記のペプチドのいずれかを製造する方法であって、1次アミノ 酸配列を古典的な化学合成によって製造し、続いて、該ペプチドをプロテインア ルギニンメチルトランスフェラーゼと接触させることによって、グリシン残基の 前に位置するアルギニン残基をメチル化する方法に関する。本発明は、また、前 記のペプチドのいずれかを製造する方法であって、以下の工程:(i)該ペプチ ドまたは該ペプチドを含むタンパク質を発現および/または分泌するような適当 な調節エレメントの制御下で、適当な細胞宿主を、該ペプチドをコードする配列 を含むポリ核酸が挿入された組換えベクターで形質転換する、(ii)該タンパ ク質またはペプチドの発現を可能にし、該ペプチド中に存在するアルギニンの部 分的または最適のメチル化を可能にする条件下で、該形質転換細胞宿主を培養す る、および(iii)該ペプチドを回収することからなる方法に関する。本発明 は、また、前記のペプチドのいずれかを製造する方法であって、以下の工程:( i)該ペプチドまたは該ペプチドを含むタンパク質を発現および/または分泌す るような適当な調節エレメントの制御下で、適当な細胞宿主を、該ペプチドをコ ードする配列を含むポリ核酸が挿入された組換えベクターで形質転換する、(i i)該タンパク質またはペプチドの発現を可能にする条件下で、該形質転換細胞 宿主を培養する、(iii)該タンパク質または該ペプチドを回収する、および (iv)プロテインアルギニンメチルトランスフェラーゼと接触させることによ って、該タンパク質または該ペプチドのアルギニン残基をメチル化することから なる方法に関する。より特定の具体例によると、本発明は、また、宿主細胞が、 好ましくは組換えバキュロウイルスで形質転換される細菌宿主または酵母または いずれかの真核宿主細胞である前記の方法のいずれかに関する。 好ましい具体例によると、本発明は、また、前記のペプチドのいずれかでの免 疫化によって産生される抗体であって、該ペプチドのメチル化型と特異的に反応 し、好ましくはモノクローナル抗体である抗体に関する。本発明は、また、前記 のいずれかの抗体での免疫化によって産生される抗−イディオタイプ抗体であっ て、該抗体と特異的に反応し、それにより、いずれかの前記のペプチドのメチル 化型を模倣し、好ましくはモノクローナル抗体である抗体に関する。 より特定の具体例によると、本発明は、また、毒素分子またはその活性フラグ メントに共有結合した前記のペプチドまたは前記の抗体である細胞認識分子を含 むおよび/または該細胞認識分子からなる免疫毒素分子に関する。 さらなる具体例によると、本発明は、薬剤として使用するための前記のペプチ ドまたは抗体または免疫毒素分子またはその組成物のいずれかに関する。該使用 は、以下の自己免疫疾患:全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、 鞏皮症、皮膚筋炎、慢性関節リウマチ、シェーグレン症候群のいずれか、あるい はバーキットリンパ腫または鼻咽頭癌腫または伝染性、再発性もしくは慢性単球 増加症のようなエプスタイン−バーウイルスが関連し得る疾患の治療薬または診 断用乳剤としての目的を有することができる。より特別には、本発明は、抗原− 免疫複合体のサイズを増大し、それにより、形成される免疫複合体のクリアラン スを改善することによる自己免疫疾患の治療に関する。本発明は、また、前記の ペプチドまたは抗体または免疫毒素分子またはその組成物の経口投与後に、自己 抗原に対して全身性低反応の状態を誘発し、それにより、抗−Sm抗体または抗 −DNA抗体のような抗−自己抗体の病原生産を防止することによる自己免疫疾 患の治療に関する。本発明は、また、前記の疾患のいずれかを検出するのに使用 するための診断キットであって、前記のペプチドまたは抗体の少なくとも1個を 含み、該ペプチドまたは抗体がおそらく固体支持体に結合しているキットに関す る。より好ましくは、該キットは、おそらく、天然のメチル化SmD1またはS mD3またはSm69および組換え非メチル化SmD1またはSmD3またはS m69と組み合せて、一連の該ペプチドまたは該抗体を含んでなり、ここに、該 ペプチドは固体基質上の特定位置に結合している。より好ましくは、該固体支持 体は膜細片(strip)であり、該ポリペプチドは平行に該膜上に結合される。別 法で、ある種のペプチドまたは前記の抗体は固体支持体に結合されず、競合物と して使用されるために、および/またはSLE以外の自己免疫疾患患者由来の血 清に存在する他の抗体を阻害するために結合溶液中に提供され、それにより、可 能な交差反応および/または特異的結合を減少または根絶させることが理解され なければならない。 発明者らは、始めて、明確な2次修飾(主として、NG,NG−ジメチルアルギ ニン)が後ろにグリシン残基が位置するC末端ペプチドのArg残基に存在する ことを立証した。さらに、発明者らは、これらのアルギニン残基がメチル化され る場合、C末端ペプチドが天然のSmDの免疫反応性とほとんど同一の免疫反応 性をただ示すことができるという証拠を挙げた。C末端の9個のArg位置に存 在するこれらのジメチルアルギニンが、始めて、天然のSmD1分子において立 証された。SmD2において、ジメチルアルギニンは見出されなかったが、S mD3のC末端において、さらに、C末端における4個のRGモチーフがジメチ ル化されることが見出された。 アミノ酸NG,NG−ジメチルアルギニンは、主にRNA結合タンパク質におい て起こると思われる翻訳後修飾の結果として生じる(Najbauer,1993)。これら の核タンパク質は、核タンパク質メチラーゼI(S−アデノシル−メチオニン: プロテイン−アルギニンN−メチルトランスフェラーゼ、E.C.2.1.1. 23;Rajpurohitら、1994)によって酵素的に修飾される。合成ペプチドでの基 質評価により示されたように、該酵素の構造特異性は、C−フランキング位置に グリシンを有するアルギニン含有ペプチドであると思われる(Rawal,1995)。 にもかかわらず、同一の研究において、また、分子全体がメチル化過程において 今までは未知であった重要な役割を果たすことが証明された。興味深いことに、 この細胞のメチル化過程は、組換え異種核RNPタンパク質A1を用いて説明さ れたように、精製メチラーゼIを用いてイン・ビトロで模倣できる(Rajpurohit ら、1994)。 発明者らの結果から、従って、発明者らは、SmD免疫反応性において、少な くとも2個のエピトープが関係すると結論付けることができる。エピトープの1 つは、明らかに、組換えSmD1分子中に存在し、線形エピトープに特定はでき ない(イー・コリ組換えSmD1のエピトープマッピング、データを示さない) 。このことは、Rokeachら(1992b)によって記載された不連続エピトープと一致 する。イー・コリ融合フラグメント(Rokeachら、1992b;Rivkinら、1994)およ び合成ペプチド(Sabbatiniら、1993a;Jamesら、1994)での両方のエピトープ マッピングによってC末端に局在したエピトープは、Rivkinら(1994)の研究に よって詳しく説明することができた。後者のグループは、ジペプチド反復配列( Gly−Arg)9がSLE患者由来の血清の35%によって認識されるが、他 の自己免疫疾患由来の血清でも15%認識されることを立証した。この結果は、 抗−Sm抗体の高いSLE特異性とは対照的である。さらに、非修飾C末端Sm D1ペプチドの特異性は、Rokeach(1992b)によってもJamesら(1994)によっ ても全く研究されていない。Sabbatini(1993a)のみが、C末端合成ペプチドに 対するある特定の疾患特異性を記載した。一方、Rivkinは、(Gly−Arg)9 ペプチドに対して陽性の32個の血清のうち、6個の血清のみが天然SmDで 陽性であることを示した。他方、ウエスタン・ブロットで同定された陽性SmD 血清のうち半分だけが非修飾C末端ペプチドと反応する(Rivkin:4/8;Roke ach9/19;Sabbatini:5/9)。これらの結果に基づいて、非修飾C末端ペ プチドの免疫反応性は、天然SmDとあまり相関せず、天然SmDよりもSLE 特異的でないと結論付けることができる。対照的に、発明者らの結果は、17個 のSmD陽性血清のうち15個がジメチル化C末端ペプチドと免疫反応するが、 1血清のみが非修飾C末端ペプチドと反応することを示す。ジメチル化C末端ペ プチドを認識しない2個の血清は、全組換えSmDと免疫反応し、明らかに、不 連続エピトープに対して単一特異的である。 結論として、天然SmD1は、9個のジメチル化アルギニンをC末端に含有し 、該修飾は、SmD抗原のSLE特異的免疫反応性において重要な役割を果たす 。 その主要な具体例によると、本発明は、そのすぐ後ろにグリシン残基が位置す るアルギニン残基を含有するペプチドであって、少なくとも1個のアルギニン残 基がアルギニン残基のグアニジノ基の1方の末端アミノ基にてメチル化またはジ メチル化されており、ある特定の疾患を特徴付ける抗体によって認識されるため に、該メチル化がペプチドにとって必須であるペプチドに関する。該タイプのペ プチドと特異的に反応する抗体は、全身性エリテマトーデスまたは円板状エリテ マトーデスのような関連する自己免疫疾患患者、あるいは伝染性単球増加症また は再発性もしくは慢性単球増加症患者、または鼻咽頭癌腫およびバーキットリン パ腫のようなエプスタイン−バーウイルスが関係する疾患に罹患している患者由 来の血清において見出すことができる。 エリテマトーデス患者において免疫系によって認識される自己タンパク質の免 疫原決定基を免疫学的に模倣するペプチドが記載される。かかるペプチドの重要 な態様は、グリシンがその後ろに位置するアルギニンがメチル化されているとい う事実である。第1のペプチド(SmD1)は、各アルギニンがメチル化され、 該メチル化がエリテマトーデス患者の血清中に存在する抗体による特異的認識に 必要である9個の連続的なアルギニン−グリシン残基の範囲を含有するというこ とが立証された。第2のペプチド(SmD3)は、アルギニンがメチル化されて いる単離されたアルギニン−グリシン残基を含有することが立証された。また、 第3のペプチド(Sm69)は、アルギニンがジメチル化されている数個のアル ギニン−グリシン残基によって特徴付けられる数個のドメインを含有することが 立証された。従って、後ろにグリシンが位置する1個のジメチル化アルギニンの 存在が、エリテマトーデス患者の血清中に存在するいくつかの抗体による特異的 認識に十分であり得ることが予想される。従って、本発明は、少なくとも1個の アルギニン残基の後ろにグリシンが位置し、該アルギニン残基がメチル化されて おり、該メチル化が抗体による特異的認識に必要であるペプチドに関する。 本明細書および請求の範囲中で使用される「ペプチド」なる語は、アミノ酸の ポリマーをいい、特定の長さの生産物をいうのではなく;従って、オリゴペプチ ド、ポリペプチドおよびタンパク質は「ペプチド」の定義内に包含される。また 、該用語は、ペプチドの発現後の修飾、例えば、グリコシル化、アセチル化、リ ン酸化などをいわない、または包含しない。例えば、天然および非天然の両方の 、アミノ酸の1以上のアナログ(例えば、非天然アミノ酸、PNAなどを包含す る)を含むペプチド、置換された結合基ならびに当該分野において既知の他の修 飾を有するポリペプチドが定義内に包含される。 「50個より少ないアミノ酸を含有するペプチド」なる表現を用いるときはい つも、メチル化アルギニン残基の存在により特徴付けられる高反応性ドメインを 依然として含む全免疫反応性タンパク質の実質的な末端切断形を制限する意味と して、幅広い意味で解釈されるべきである。これらのペプチドは、好ましくは4 0、30、25、20個またはそれ以下のアミノ酸の長さを有する。本発明は、 また、天然タンパク質の全長を含まない50、60個またはそれ以上のアミノ酸 の長さを有するペプチドに関する。50個より少ないアミノ酸を含有するペプチ ドを明らかにすることが、ペプチド合成の事実上の目的である。 「免疫原決定基」なる語は、産生された抗体に対する全抗原の特異的反応性を 一緒に決定する、1次アミノ酸配列およびある特定の3次元配置におけるアミノ 酸残基の2次修飾を含む化学基を意味する。また、かかる抗体は、次いで、「免 疫学的に模倣した」免疫原決定基と言われる別の化学基も認識できる。 ペプチドの2次修飾が抗体との反応に「必要」または「非常に重要」である、 または「必須である」と言われる場合、該2次修飾の不存在は、該抗体との相互 作用におけるその解離定数が、該抗体と2次修飾が存在するペプチドとの間の相 互作用の解離定数より少なくとも2オーダー大きい、好ましくは3オーダー大き い、より好ましくは4オーダー大きいペプチドを生じるであろう。 「交差反応」なる語は、1の抗原と別の抗原に対して生じた抗体または別の疾 患の患者由来の血清中に見出される抗体との反応をいう。 以下の明細書および請求の範囲において使用される「メチル化アルギニン」な る語は、幅広い意味で使用され、いずれかのメチル化形態をいう。より好ましく は、「メチル化」なる語は、アルギニン残基のグアニジノ基の1個のアミノ基が 1または2個のメチル基で置換されているアルギニンのジメチル化形態をいう。 「メチル化」なる語は、アルギニンの該形態を生じる過程をいう。 本発明のペプチドは、全身性エリテマトーデスに特異的な抗体によって認識さ れるペプチドのみを包含することに限定されるのではなく、円板状エリテマトー デスおよび鞏皮症のような自己免疫疾患に関連する抗体と反応するペプチド、ま たは伝染性、再発性もしくは慢性単球増加症のようなエプスタイン−バーウイル スの感染に関連するペプチドにも関することが理解されなければならない。円板 状エリテマトーデス、輩皮症のようないくつかの自己免疫疾患が全身性エリテマ トーデスに関連する。これらの自己免疫疾患患者由来の血清中に存在する抗体は 、しばしば核に局在し、全組織に存在する自己抗原を認識する傾向がある。その 結果、同様または類似のエピトープがしばしば認識され、それにより、交差反応 性を導き、診断を困難にする。 組換え体、従って、SmD1の非メチル化C末端部分とも反応できる全身性エ リテマトーデス患者由来の血清中に存在する抗体は、その1次配列がSmD1の 1次配列との相同性を示すEBNA−1エプスタイン−バーウイルス関連核抗原 との交差反応をほとんど示さなかった(Sabbatiniら、1993b)。EBNA−1は 、エプスタイン−バーウイルスの潜伏期間中に一貫して発現される唯一のタンパ ク質である。潜伏期間中のエプスタイン−バーウイルスの極度の持続性は、該ウ イルスタンパク質の非常に低い免疫原性によって説明できる。EBNA−1は、 最も重要なことに、グリシンが後ろに位置する6個のアルギニン残基を含有する 。 従って、発明者らがエリテマトーデス患者においてSmD−1に対して向けられ た抗体を用いる場合に示したように、グリシン残基の前に位置するアルギニン残 基がメチル化されている抗原(例えば、EBNA−1)を用いる場合、単球増加 症(エプスタイン−バーウイルスに感染された)患者あるいは再発性もしくは慢 性単球増加症のまたは過去に単球増加症だった人々由来の血清中に特異的抗体を 見出す頻度が増加することが予想される。 より特定の具体例によると、本発明は、グリシン残基の前に位置するメチル化 アルギニン残基を含有するペプチドであって、該メチル化が全身性エリテマトー デスのような自己免疫疾患、またはエプスタイン−バーウイルスに感染した患者 由来の血清中に見出される抗体との高親和性相互作用に対して重要なペプチドに 関する。 本発明は、また、天然の抗核抗原SmD−1を用いる場合と同様に、アルギニ ン−グリシンダブレットが少なくとも1回、より好ましくは3または4または5 または6または7または8回、まだより好ましくは9回繰り返されるペプチドで あって、グリシン残基の前に位置する少なくとも1個のアルギニン残基がメチル 化され、好ましくはジメチル化され、該メチル化が抗体、例えば、SLE患者由 来の血清中に見出される抗体との特異的反応に必要であるペプチドに関する。 より特定の具体例において、本発明は、少なくとも1個の、好ましくは各アル ギニンがメチル化され、好ましくはジメチル化され、まだより好ましくは非対称 にジメチル化されており、それにより、抗核抗原SmD1のC末端部分の主要な 免疫原決定基を模倣するアミノ酸配列GRGRGRGRGRGRGRGRGRG (配列番号16)によって特徴付けられるペプチドに関する。 より特定の具体例において、本発明は、グリシンの前に位置する少なくとも1 個の、好ましくは各アルギニンがメチル化され、好ましくはジメチル化され、ま だより好ましくは、非対称にジメチル化されており、それにより、抗核抗原Sm D1のC末端部分の主要な免疫原決定基を模倣するアミノ酸配列DVEPKVK SKKREAVAGRGRGRGRGRGRGRGRGRGGPRR(配列番号 17)によって特徴付けられるペプチドに関する。 より特定の具体例において、本発明は、少なくとも1個の、好ましくは各アル ギニンがメチル化され、好ましくはジメチル化され、まだより好ましくは、非対 称にジメチル化されており、それにより、抗核抗原SmD3のC末端部分の主要 な免疫原決定基を模倣するアミノ酸配列ARGRGRGMGRG(配列番号18 )によって特徴付けられるペプチドに関する。 より特定の具体例において、本発明は、また、グリシンの前に位置する少なく とも1個の、好ましくは各アルギニンがメチル化され、好ましくはジメチル化さ れ、まだより好ましくは、非対称にジメチル化されており、それにより、抗核抗 原SmD3のC末端部分の主要な免疫原決定基およびその境界を模倣するアミノ 酸配列KAQVAARGRGRGMGRGNIFQKRR(配列番号19)によ って特徴付けられるペプチドに関する。 より特定の具体例によると、本発明は、また、グリシンの前に位置する少なく とも1個の、好ましくは各アルギニンがメチル化され、好ましくはジメチル化さ れ、まだより好ましくは、非対称にジメチル化されており、それにより、抗核抗 原Sm69のC末端部分の主要な免疫原決定基およびその境界を模倣するアミノ 酸配列GGQQDRGGRGRGGGGGYNRSSGGYEPRGRGGGR GGRGGMGGSDRGG(配列番号20)またはGGQQDRGGRGRG GGGGYN(配列番号21)またはSGGYEPRGRGGGRGGRGGM GGSDRGG(配列番号22)またはDFNRGGGNGRGGRGRGG( 配列番号23)またはDFNRGGGNGRGGRGRGGPMGRGGYGG GGS(配列番号24)またはGDDRRGRGGYDRGGYRGRGGDR GGFRGGRGGGDRGGFG(配列番号25)またはGDDRRGRGG YDRGG(配列番号26)またはGGYRGRGGDRGGFRGGRGGG DRGGFG(配列番号27)を含むまたは該配列からなるペプチドに関する。 より特定の具体例において、本発明は、グリシンの前に位置する少なくとも1 個の、好ましくは各アルギニンがメチル化され、好ましくはジメチル化され、ま だより好ましくは、非対称にジメチル化されており、それにより、エプスタイン −バーウイルス核抗原1を模倣するアミノ酸配列DNHGRGRGRGRGRG GG(配列番号28)またはGGRGRGGSGGRGRGG(配列番号29) またはERARGRGRGRGE(配列番号30)を含むまたは該配列からなる ペプチドに関する。 本発明は、また、少なくとも1部分が前記のペプチドまたは抗体を表す分子構 造に関する。かかる分子構造は、本発明のペプチドと、さらに、 特異的に他のペプチドおよび/またはタンパク質および/または分子構造と相 互作用し、融合ポリペプチドおよび/またはタンパク質の標識および/または特 異的組織もしくは細胞型への結合を可能にし、あるいは、例えば、4または5ま たは6個の連続のヒスチジン残基が存在するために該分子構造の精製が可能であ る、 あるいはコレラ毒素のようなT細胞および/またはB細胞への細胞毒である、 あるいは放射能または蛍光または免疫金または酵素標識による標識化を可能に する 特徴があるペプチドおよび/またはタンパク質および/または他の分子との融合 により生じることができる。 また、ある特定の例において、2以上のペプチドが一緒に1のペプチド構造中 において結合すること、または分枝ペプチドを作成することが望ましい。該配置 の1の利益は当該分野においてよく知られており、診断に関する。存在する抗原 を検出するためにアッセイにおいて抗体を使用する場合、抗原の縦列反復配列ま たは分枝ペプチドは、抗体に対して与えられる固定化抗原の量を増加させ、それ により、アッセイの感度を上げることができる。固定化抗原を可溶形態における ある特定の濃度の該抗体と共に使用する場合、感度を指数関数的に増加でき、そ れにより、架橋抗原−免疫沈降の形成を誘発する。第2の利益は、治療に関する 。様々な組織における自己抗原自己免疫複合体の析出は、病的状態の獲得への重 要な工程である。一般に、該析出の主な理由は、抗原−免疫複合体のサイズが小 さいため、該複合体の肝臓による血中クリアランスが不十分なことにあると考え られる。縦列反復配列または該ペプチドの分枝形態の投与により、形成される抗 原−免疫複合体のサイズを大きくでき、それにより、クリアランスを増加させ、 従って、該複合体の析出を減少できる。 本発明は、また、該ペプチドの円形形態に関し、その利益は当該分野において よく知られており、直鎖ペプチドのより多くのランダムコイル形態と比べて、構 造的に制約されたペプチドの親和性の増加に関する。 特許請求されるペプチドの結果として負の特徴、例えば、迅速な分解、可溶性 、細胞毒性効果などを適応させるために、当業者は、保存的ならびに非保存的ア ミノ酸置換、または非天然アミノ酸、PNAなどでの置換を計画することができ る。これらは、一般に、特異的配列の35%未満を占めるであろう。かかるペプ チドは、また、天然および非天然の両方の、置換された結合基ならびに当該分野 で既知の他の修飾を有するペプチドを包含する。本発明のSmDペプチドまたは 他の抗原性ペプチドが非常に多形である場合、いくつかのウイルス株の異なるエ ピトープをより良く模倣するように、またはSLEもしくは他の自己免疫疾患患 者由来の血清中の抗体によって認識されるように、1以上のアミノ酸を変化させ ることが望ましい。 本発明は、また、本発明のペプチドのいずれかのアナログに関する。 本発明のタンパク質またはペプチドを記載するために本明細書または請求の範 囲中で使用される「アナログ」なる語は、1以上の残基が生物学的に等価の残基 で保存的に置換された本明細書中に特別に示される配列と実質的に同一のアミノ 酸残基配列を有するいずれかのタンパク質またはペプチドを包含する。保存的置 換の例は、イソロイシン、バリン、ロイシンまたはメチオニンのような疎水性残 基の別の疎水性残基での置換、アルギニンとリジン間、グルタミンとアスパラギ ン間、グリシンとセリン間のような1の親水性残基の別の親水性残基での置換、 リジン、アルギニンまたはヒスチジンのような1の塩基性残基の別の塩基性残基 での置換、あるいはアスパラギン酸またはグルタミン酸のような1の酸性残基の 別の酸性残基での置換を包含する。本発明に従って許容できる変異の例を表4に 示す。 表4 前記のアナログ(変異タンパク質)の基礎を形成できるアミノ酸置換の概 観 「保存的置換」なる語は、また、非誘導体化残基の代わりの化学的に誘導体化 された残基の使用を包含し、但し、得られるタンパク質またはペプチドは、本発 明のタンパク質またはペプチドに対して生物学的に等価である。 「化学的誘導体」なる語は、天然および非天然の両方の、側鎖官能基の反応に よって化学的に誘導体化された1以上の残基を有するタンパク質またはペプチド あるいは置換された結合基ならびに当該分野で既知の他の修飾を有するペプチド をいう。かかる誘導体化分子の例は、限定されないが、遊離アミノ基が誘導体化 されて、塩酸アミン、p−トルエンスホニル基、カルボベンズオキシ基、t−ブ チルオキシカルボニル基、クロルアセチル基またはホルミル基を形成する分子を 包含する。遊離カルボキシル基を誘導体化して、塩、メチルおよびエチルエステ ルまたは他の型のエステルあるいはヒドラジンを形成させてもよい。遊離ヒドロ キシル基を誘導体化して、O−アシルまたはO−アルキル誘導体を形成させても よい。ヒスチジンのイミダゾール窒素を誘導体化して、N−インベンジルヒスチ ジンを形成させてもよい。また、化学誘導体として、20種の標準アミノ酸の1 以上の天然アミノ酸誘導体を含有するタンパク質またはペプチドが包含される。 例えば:4−ヒドロキシプロリンをプロリンの代わりに用いてもよく;5−ヒド ロキシリジンをリジンの代わりに用いてもよく;3−メチルヒスチジンをヒスチ ジンの代わりに用いてもよく;ホモセリンをセリンの代わりに用いてもよく;オ ルニチンをリジンの代わりに用いてもよい。本発明のペプチドは、また、ペプチ ドが生物学的に本発明のタンパク質またはペプチドと等価である限り、1以上の 付加および/または欠失を有するかあるいは本明細書に示されるペプチド配列に 関連する残基を有するいずれかのタンパク質またはペプチドを包含する。 さらに、ペプチドを担体に都合よく結合できる「リンカーアーム(linker arm )」を作成する目的で、付加アミノ酸または化学基をアミノ−またはカルボキシ ル末端に加えてもよい。リンカーアームは、少なくとも1個のアミノ酸であり、 60個ほどの多くのアミノ酸であってもよいが、最も頻繁には、1ないし10個 のアミノ酸である。固相または担体への結合の種類は、共有結合ならびに非共有 結合であり得る。この種類の可能な配置は、当該分野で記載されている。ヒスチ ジン、システイン、リジン、チロシン、グルタミン酸またはアスパラギン酸のよ うな天然アミノ酸をアミノまたはカルボキシル末端のいずれかに付加して、固相 または担体へ結合するための官能基を提供してもよい。しかしながら、他の化学 基、例えば、ビオチンおよびチオグリコール酸を、所望の化学的または物理 的性質を有するペプチドを賦与するであろう末端に付加してもよい。また、ペプ チドの末端を、例えば、N末端アセチル化または末端カルボキシ−アミド化によ って修飾してもよい。各例において、ペプチドは、好ましくは、可能な限り小さ く、同時に、より大きなペプチドの感度の実質的に全てを依然として維持してい るであろう。 本発明のペプチド、好ましくはフラグメントは、古典的な化学合成によって調 製できる。合成は、均一溶液中または固相中で行うことができる。例えば、使用 できる均一溶液中での合成技術は、E.Wunshによって編集された「Methode der organischen chemie」(有機化学方法)なるタイトルの本、vol.15-IおよびII .THIEME,Stuttgart 1974においてHoubenweylによって記載された技術である。 本発明のポリペプチドはまた、「Solid phase peptide synthesis」(IRL Press ,Oxford,1989)なるタイトルの本においてAthertonおよびShepardによって記 載された方法によって固相中で調製できる。特許請求されるペプチドのメチル化 形態は、古典的化学合成の間に、通常のアルギニン誘導体の代わりにメチル化ア ルギニン誘導体を用いることによって、または合成後の非メチル化ペプチドをい ずれかの真核生物起源のプロテインアルギニンメチルトランスフェラーゼ酵素に 接触させることによって得ることができる。 本発明によるポリペプチドは、また、Maniatisら(Molecular Cloning:A Labo ratory Manual,New York,Cold Spring Harbor Laboratory,1982)に記載のよ うな組換えDNA技術の方法によって、適当なベクター中に特許請求されるペプ チドまたは特許請求されるペプチドの一部をコードするポリ核酸配列を挿入し、 該ベクターで適当な宿主を形質転換することによって調製できる。該組換え発現 ベクターは、原核生物、真核生物またはウイルスの転写および翻訳制御エレメン トと作動可能に連結した前記のポリ核酸またはその一部を含んでなる。さらに、 該配列は、特許請求されるペプチドの分泌を可能にする配列と作動可能に連結で きる。「ベクター」なる語は、プラスミド、コスミド、ファージまたはウイルス またはトランスジェニック生物を含んでもよい。BCGまたはアデノウイルスベ クター、ならびにアビポックス組換えスウイルスが特に有用であり得る。 組換えペプチドは、発現および/または分泌されたペプチドをいずれかの真核 生物源のプロテインアルギニンメチルトランスフェラーゼと接触させることによ ってイン・ビトロで、または酵母、もしくはいずれかの真核細胞のような適当な 宿主を選択することによってイン・ビボで、より好ましくは、バキュロウイルス 形質転換系を用いることによってメチル化できる。 本発明は、イン・ビボでのメチル化に必須であること(同時発現タンパク質と して)またはイン・ビトロでの最適なメチル化に必要とされること(Linら、199 6)が証明されたBTG1およびTIS21タンパク質のような付加的なタンパ ク質、またはメチル化のレベルを最適化できるいずれか他のタンパク質、ペプチ ドもしくは化学物質の使用の選択を除外しない。 また、組換えペプチドのための既知の精製方法のいずれかを本発明の組換えペ プチドの製造に使用できる。 本発明は、また、原核生物、真核生物またはウイルスの転写および翻訳制御エ レメントに作動可能に連結された前記のポリ核酸またはその一部を含んでなる組 換え発現ベクターに関する。 一般に、該組換えベクターは、ベクター配列、適当な原核生物、真核生物また はウイルスのプロモーター配列、その後ろに前記のペプチドをコードするヌクレ オチド配列を含んでなり、該組換えベクターは、naked DNAとして注射する場 合、原核生物もしくは真核生物宿主または生存哺乳動物中において前記のポリペ プチドのいずれか1つの発現および/または分泌を可能にするであろう。 また、組換えタンパク質のための既知の精製方法を本発明の組換えポリペプチ ドの製造に使用してもよい。 「ベクター」なる語は、プラスミド、コスミド、ファージまたはウイルスある いはトランスジェニック動物を含んでもよい。BCGまたはアデノウイルスベク ターならびにアビポックス組換えウイルスがワクチン開発に特に有用である。 本発明は、また、前記の組換えポリペプチドの製造方法であって: 適当な細胞宿主を、前記のポリ核酸またはその一部が適当な調節エレメントの 制御下で挿入された組換えベクターで形質転換すること、 該挿入部の発現および/または分泌を可能にする条件下で該形質転換細胞宿主 を培養すること、および ポリペプチドの回収 からなる方法に関する。 本発明の文脈内で使用される「組換えで発現した」なる語は、後記で詳細に論 議されるように、原核生物または下等もしくは高等真核生物において、本発明の タンパク質が組換え発現方法によって製造される事実をいう。 「下等真核生物」なる語は、酵母、カビのような宿主細胞をいう。下等真核生 物は、一般に(必ずではないが)単細胞である。好ましい下等真核生物は、酵母 、特に、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizosacch aromyces)、クルベロミセス(Kluveromyces)、ピチア(Pichia)(例えば、ピ チア・パストリス(Pichia pastoris))、ハンセヌラ(Hansenula)(例えば、 ハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorphal))、ヤロウィア(Yarowia )、シゾワニオミセス(Schwaniomyses)、シゾサッカロミセス(Schizosacchar omyces)、ジゴサッカロミセス(zygosaccharomyces)などの内の種である。サ ッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisie)、エス・カールスベル ゲンシス(S.carlsbergensis)およびケイ・ラクチス(K.lactis)は、最も一般 的に使用される酵母宿主であり、便利なカビ宿主である。 「原核生物」なる語は、イー・コリ(E.coli)、ラクトバチラス(Lactobaci llus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、サルモネラ(Salmonella)、ストレ プトコッカス(Streptococcus)、バチラス・ズブチリス(Bacillusu subtilis )またはストレプトミセス(Streptomyces)のような宿主をいう。また、これら の宿主は本発明内で意図される。 「高等真核生物」なる語は、哺乳動物、爬虫類、昆虫などの高等動物由来の宿 主細胞をいう。目下、好ましい高等真核宿主細胞は、チャイニーズ・ハムスター (例えば、CHO)、サル(例えば、COSおよびVero細胞)、乳児ハムス ター腎臓(BHK)、ブタ腎臓(PK15)、ウサギ腎臓13細胞(RK13) 、ヒト骨肉腫細胞系統143B、ヒト細胞系統HeLaおよびHepG2のよう なヒト肝癌細胞系統、および昆虫細胞系統(例えば、スポドプテラ・フルギペル ダ(Spodoptera frugiperda)由来である。宿主細胞は、懸濁液またはフラスコ 培養、組織培養、器官培養などにおいて提供してもよい。別法で、宿主細胞は、 また、トランスジェニック動物であってもよい。 「組換えポリヌクレオチド」または「核酸」なる語は、その起源または操作の 効果によって:(1)天然で結合するポリヌクレオチドの全てまたは一部と結合 せず、(2)天然で連結される以外のポリヌクレオチドに連結し、または(3) 天然では生じないゲノム、cDNA、半合成または合成起源のポリヌクレオチド または核酸を意味する。 「組換え宿主細胞」、「宿主細胞」、[細胞」、「細胞系統」、「細胞培養」 および単細胞存在として培養された微生物または高等真核生物細胞系統を示す他 のかかる用語は、組換えベクターまたは他の転移ポリヌクレオチドの受容体とし て使用できるまたは使用された細胞をいい、トランスフェクトされた起源細胞の 子孫を包含する。単一親細胞の子孫は、天然、偶発または故意の突然変異のため 、形態においてまたはゲノムもしくは全DNA相補体において元の親と完全に同 一である必要はないことが理解される。 「レプリコン」なる語は、細胞内でのポリヌクレオチド複製の自律単位として 作用する、すなわち、それ自身の調節下で複製できるいずれかの遺伝エレメント 、例えば、プラスミド、染色体、ウイルス、コスミドなどである。 「ベクター」なる語は、さらに、所望のオープン・リーディング・フレームの 複製および/または発現を提供する配列を含んでなるレプリコンである。 「制御配列」なる語は、それらが連結するコーディング配列の発現をもたらす ために必要なポリヌクレオチド配列をいう。かかる制御配列の性質は、宿主生物 によって異なり;原核生物において、かかる制御配列は、一般に、プロモーター 、リボソーム結合部位、スプライシング部位およびターミネーターを包含し;真 核生物において、一般に、かかる制御配列は、プロモーター、スプライシング部 位、ターミネーターおよびいくつかの場合、エンハンサーを包含する。「制御配 列」なる語は、最少で、その存在が発現に必要である全成分を包含することを意 味し、また、その存在が有益である付加的な成分、例えば、分泌を管理するリー ダー配列を包含してもよい。 「プロモーター」なる語は、隣接した構造遺伝子の通常の転写開始部位でmR NA生産が開始するような方法で、RNAポリメラーゼのDNA鋳型への結合を 可能にする共通配列を含んでなるヌクレオチド配列である。 「作動可能に連結した」なる表現は、そのように記載された成分がそれらの意 図された方法においてそれらが機能できる関係にある並置のことをいう。コーデ ィング配列に「作動可能に連結された」制御配列は、制御配列と適合性のある条 件下でコーディング配列の発現が達成されるような方法において、連結される。 本発明のペプチドをコードし、ベクター配列中に挿入されるポリ核酸は、シグ ナル配列に結合されていてもよい。該シグナル配列は、いずれかの供給源、例え ば、哺乳動物細胞における発現のためのIgGまたは組織プラスミノーゲン活性 化物質(tpa)リーダー配列、または酵母細胞中での発現のためのα−接合因 子配列由来のものであってもよい。 様々なベクターを用いて、本発明のペプチドを得てもよい。酵母およびグリコ シル化突然変異株のような下等真核生物は、典型的には、プラスミドで形質転換 され、または組換えウイルスで形質転換される。ベクターは、宿主内で独立して 複製するか、または宿主細胞ゲノム中に組み込んでもよい。 高等真核生物は、ベクターで形質転換してもよく、または組換えウイルス、例 えば、組換えワクシニアウイルスで感染させてもよい。外来DNAをワクシニア ウイルス中に挿入するための技術およびベクターは、当該分野においてよく知ら れており、例えば、相同組換えを利用する。幅広く様々なウイルス性プロモータ ー配列、おそらくターミネーター配列およびポリ(A)−付加配列、おそらくエ ンハンサー配列およびおそらく増幅配列、哺乳動物の発現に必要な全ては、当該 分野で入手可能である。ワクシニアは宿主細胞タンパク質の発現を停止させるの で、ワクシニアが特に好ましい。ワクシニアは、また、例えば、生きている組換 えワクシニアウイルスで免疫化した細胞または個体における本発明のペプチドの 発現を可能にするので、非常に好ましい。ヒトの予防接種の場合、アビポックス およびアンカラ(Ankara)修飾ウイルス(AMV)が特に有用なベクターである 。 また、ヘルパー独立ウイルス発現ベクターである、バキュロウイルス・オート グラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)核多角体病ウイルス(A cNPV)由来の昆虫発現トランスファーベクターが知られている。該系由来の 発現ベクターは、通常、強いウイルス性ポリヘドリン遺伝子プロモーターを使用 して、非相同遺伝子の発現を行う。バキュロウイルスの所望の部位への非相同D NAの導入のための異なるベクターならびに方法は、バキュロウイルス発現に関 する当業者にとって利用可能である。また、昆虫細胞によって認識される翻訳後 修飾に関する異なるシグナルも、当該分野において既知である。 本発明は、また、前記の組換えベクターで形質転換した宿主細胞に関する。 本発明は、また、本発明のペプチドに対して、好ましくは、グリシン残基の前 に位置するアルギニンがメチル化されているペプチドに対して特に産生された抗 体に関する。これらの抗体は、ポリクローナルまたはモノクローナルであっても よい。抗体を調製するために、医薬上許容される担体中の本発明のペプチドであ って、グリシン残基の前に位置するアルギニンの少なくとも1個がメチル化され ているペプチドを用いて宿主動物を免疫化する。医薬上許容される担体は、組成 物を受ける個体に対して有害な抗体の生産をそれ自身で誘導しないいずれかの担 体を包含する。適当な担体は、典型的には、タンパク質、多糖類、ポリ乳酸、ポ リグリコール酸、アミノ酸重合体、アミノ酸共重合体および非活性ウイルス粒子 のような巨大な、ゆっくりと代謝される巨大分子である。かかる担体は、通常の 当業者によく知られている。 組成物の効力を増大させるための好ましいアジュバントは、限定はされないが :水酸化アルミニウム(alum)、米国特許第4,606,918号に見られる ようなN−アセチル−ムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン(thr −MDP)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン (nor−MDP)、N−アヤチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミ ニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3 −ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン(MTP−PE)およびRIB Iを包含し、それらは、細菌から抽出した3つの成分、2%スクアレン/Twe en80エマルジョン中のモノホスホリル脂質A、トレハロースジミコレートお よび細胞壁骨格(MPL+TDM+CWS)を含有する。3成分、MP L、TDMまたはCwsのいずれかは、また、単独または2つずつ組み合せて使 用してもよい。さらに、Stimulon(Cambridge Bioscience,Worcester ,MA)またはSAF−1(Syntex)のようなアジュバントを使用してもよい。さ らに、フロイントの完全アジュバンド(CFA)およびフロイントの不完全アジ ュバンド(IFA)を非ヒト応用および研究目的に用いてもよい。 免疫原性組成物は、典型的には、水、セーライン、グリセロール、エタノール のような医薬上許容されるビヒクルを含有するであろう。さらに、湿潤または乳 化剤、pH緩衝化物質、保存料などの補助物質がかかるビヒクルに包含されるで あろう。 典型的には、免疫原性組成物を液体溶液または懸濁液のいずれかとして注射可 能に調製し;注射前の液体ビヒクル中の溶液または懸濁液に適当な固形も調製さ れ得る。また、アジュバント効果を高めるために調製物を乳化してもよく、また はリポソーム中に包んでもよい。また、タンパク質をサポニンと共に免疫刺激複 合体、例えばQuilA(ISCOMS)中に取り込んでもよい。 抗体を産生するために使用される免疫原性組成物は、必要に応じて、「十分量 」または「免疫学的に有効な量」の本発明のペプチドならびにいずれか他の前記 の成分を含んでなる。「免疫学的に有効な量」なる語は、前記のように、1回の 投与量でまたは連続投与の一部としての個体への投与量が免疫応答を誘発し、抗 体を産生するのに有効であることを意味する。該量は、個体の健康および身体の 状態、治療されるべき個体の分類群(例えば、非ヒト霊長類、霊長類、ウサギな ど)、個体の免疫系の抗体を合成する能力、抗原ペプチドの免疫原性およびその 投与様式、および他の関連した因子に依存して変化する。慣例の試験によって決 定できる比較的幅広い範囲において、該量が減少するであろうことが予測される 。通常、該量は、0.01〜1000μg/投与量、より好ましくは0.1〜1 00μg/投与量で変化するであろう。 免疫原性組成物は、都合のよいことに、非経口に、典型的には注射によって、 例えば、皮下または筋内に投与される。他の投与方法に適するさらなる製剤は、 経口製剤および坐剤を包含する。投薬治療は、単一投与計画または複数投与計画 であってもよい。他の免疫調節剤と結合させてワクチンを投与してもよい。 宿主血清または血漿は、適当な時間間隔をおいた後、収集して、本発明のペプ チドと反応する抗体を含んでなる組成物を提供する。ガンマグロブリン画分また はIgG抗体を例えば、飽和硫酸アンモニウムまたはDEAE Sephade xの使用あるいは当業者に既知の他の技術よって得ることができる。抗体には、 実質的に、伝染性、慢性または再発性単球増加症の治療に関して、薬物のような 他の抗ウイルス剤と関連し得る多くの逆作用がない。かかる抗体は、また、エプ スタイン−バーウイルスが関係するバーキットリンパ腫のようなある種の疾患を 診断するために使用してもよい。 「免疫原性」なる語は、単独でまたは担体に結合した場合のいずれかで、アジ ュバントの存在または不存在下で、体液性および/または細胞性応答を引き起こ す物質の能力をいう。 特許請求される本発明の抗体は、また、該ペプチドのいずれかと特異的に反応 している抗体を用いて調製されるモノクローナルであってもよく、好ましくは、 該抗体はモノクローナル抗体である。 本発明のモノクローナル抗体は、一方は本発明の特許請求されるペプチドに対 して免疫化した動物、特にマウスまたはラットの脾臓細胞、および他方はミエロ ーマ細胞系統の細胞から古典的な方法によって形成され得るいずれかのハイブリ ドーマによって製造でき、始めに動物の免疫化に使用したペプチドのメチル化形 態を認識するモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマの能力によって選抜 できる。 本発明に含まれる抗体は、適当な酵素、蛍光または放射能型標識によって標識 できる。 本発明のこの好ましい具体例によるモノクローナル抗体は、HおよびL鎖をコ ードするマウスおよび/またはヒトゲノムDNA配列の一部から、またはHおよ びL鎖をコードするcDNAクローンから出発する組換えDNA技術によって作 成されたマウスモノクローナル抗体のヒト化形態であってもよい。 別法で、本発明のこの好ましい具体例によるモノクローナル抗体は、ヒトモノ クローナル抗体であってもよい。本発明の本具体例によるこれらの抗体は、また 、SLEまたはいずれか他の自己免疫疾患患者あるいは伝染性または再発性また は 慢性単球増加症患者のヒト末梢血リンパ球から得ることができる。かかるヒトモ ノクローナル抗体は、例えば、重篤な複合免疫不全(SCID)マウスのヒト末 梢血リンパ球(PBL)再増殖(repopulation)(最近の論評、Duchosalら、19 92参照)の方法によってか、または本発明の抗原を用いて反応性B細胞の存在に 対して感染させたもしくはワクチン接種した個体のエプスタイン−バーウイルス 形質転換リンパ球をスクリーニングすることによって調製する。 本発明は、また、前記の抗体での免疫化によって産生され、特に該抗体と反応 し、それにより、本発明のペプチドを模倣する抗−イディオタイプ抗体に関する 。当該分野でよく知られているモノクローナル抗−イディオタイプ抗体の生産方 法は、例えば、GheuensおよびMacFarlin(1982)によって記載されている。 本発明は、また、抗原との反応に対する元の特異性を保持した前記の抗体およ び抗−イディオタイプ抗体の末端切断形または1本鎖形に関する。 本発明は、また、前記の抗体を模倣するタンパク質またはペプチド、例えば、 ファージディスプレーによって得ることができるようなミクロタンパク質、また はレパートリークローニング上のスクリーニングによって得ることができるよう な組換え抗体の高度可変ドメインに関する。 本発明は、また、生物学的試料中に存在する本発明のペプチドまたは抗−イデ ィオタイプ抗体と特異的に反応する抗体を検出する方法であって: (i)該抗体の存在を分析すべき生物学的試料を前記のペプチドまたは抗−イデ ィオタイプ抗体と接触させること、 (ii)該抗体と該ペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体間に形成される免疫 学的複合体を検出すること からなる方法に関する。 本発明は、また、本発明のペプチドおよび/または抗−イディオタイプ抗体を 、かかるペプチドを模倣する該ペプチドおよび/または抗−イディオタイプ抗体 のメチル化形態と特異的に反応する生物学的試料中に存在する抗体を用いて検出 するための逆の方法であって: (i)該ペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体の存在を分析すべき生物学的試 料を前記の抗体と接触させること、 (ii)該抗体と該ペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体との間に形成される 免疫学的複合体を検出すること からなる方法に関する。 前記の方法は、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、鞏皮症、 皮膚筋炎、慢性関節リウマチ、シェーグレン症候群のような自己免疫疾患、ある いは伝染性、再発性もしくは慢性単球増加症、またはバーキットリンパ腫、また は鼻咽頭癌腫のようなエプスタイン−バーウイルスが関係する疾患あるいはホジ キン病、あるいはユーイング肉腫もしくは軟組織の悪性骨肉腫のようなある種の 癌の診断に用いることができる。 特別の具体例によると、本発明は、特有の抗体がしばしば同じ抗原と交差反応 し、従って、診断を困難にし、遅らせる自己免疫疾患間の区別を可能にする診断 的技術の発展に関する。かかる診断的技術は、メチル化および非メチル化された いくつかの抗原、および少なくとも2つのエピトープ、本発明の特許請求される ペプチドおよび/または抗−イディオタイプ抗体のいずれかのメチル化および非 メチル化形態を同時に使用することによって得ることができる。 本発明は、また、該抗体の存在を検出するのに使用するための診断キットであ って、前記の少なくとも1個のペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体またはミ クロタンパク質を含んでなり、該ペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体または ミクロタンパク質が好ましくは固体支持体に結合しているキットに関する。 本発明は、また、自己免疫疾患の型または感染の型を決定するためのあるいは ある種の癌を特徴付けるための診断キットであって、前記の少なくとも1個のペ プチドまたは抗−イディオタイプ抗体またはミクロタンパク質を含んでなり、該 ペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体またはミクロタンパク質が好ましくは固 体支持体に結合しているキットに関する。 本発明は、また、前記の診断キットであって、固体基質上の特異的位置に結合 した一連の該ペプチドおよび/または抗−イディオタイプ抗体またはミクロタン パク質を含んでなるキットに関する。 本発明は、また、前記の診断キットであって、該固体支持体が膜細片であって 、該ペプチドおよび/または抗−イディオタイプ抗体またはミクロタンパク質が 平 行に膜に結合しているキットに関する。 本発明のイムノアッセイ法は、例えば、単一または特異的低重合体抗原、二量 体抗原ならびに単一または特異的低重合体抗原を組み合せて利用してもよい。本 発明のペプチドを、既知抗原を使用する事実上のいずれかのアッセイフォーマッ トで使用して、ある種の疾患または感染を特徴付ける抗体を検出してもよい。こ れら全てのアッセイの共通の特徴は、抗原が成分中に存在するいずれかのかかる 抗体に結合できるような条件下で、抗原性ペプチドまたは抗−イディオタイプ抗 体またはミクロタンパク質を抗体を含有すると思われる身体成分と接触させるこ とである。かかる条件は、典型的には、過剰の抗原を用いる生理的温度、pHお よびイオン強度である。抗原を試料と共にインキュベーションした後、抗原を含 んでなる免疫複合体が検出される。 イムノアッセイの設計は、非常に様々な方法で行われ、多くのフォーマットが 当該分野で知られている。プロトコールには、例えば、固体支持体または免疫沈 降を使用してもよい。大抵のアッセイは、標識化抗体またはペプチドの使用を含 み;標識は、例えば、酵素、蛍光、化学ルミネセンス、放射能または色素分子で あり得る。免疫複合体からのシグナルを増幅するアッセイもまた既知であり;そ れらの例は、ビオチンおよびアビジンまたはストレプトアビジン、ならびにEL ISAアッセイのような酵素−標識化および介在イムノアッセイである。 イムノアッセイは、非均一系または均一系フォーマットにおいて、制限なく、 標準または競合型であり得る。非均一系フォーマットにおいて、ペプチドまたは 抗−イディオタイプ抗体またはミクロタンパク質は、典型的には、インキュベー ション後にペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体またはミクロタンパク質から 試料を容易に分離するために、固体マトリックスまたは支持体に結合している。 使用できる固体支持体の例は、ニトロセルロース(例えば、膜またはミクロタイ ターウェル形態における)、ポリビニルクロリド(例えば、シートまたはミクロ タイターウェルにおける)、ポリスチレンラテックス(例えば、ビーズまたはミ クロタイタープレートにおける)、ポリフッ化ビニリデン(ImmunolonTM (登録商標)として知られる)、ジアゾ化紙、ナイロン膜、活性化ビーズおよ びプロテインAビーズである。例えば、Dynatech Immunolo nTM1またはImmunolonTM2ミクロタイタープレートあるいは0.25 インチポリスチレンビーズ(Precision Plastic Ball)を非均一系フォーマット で使用することができる。抗原性ペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体または ミクロタンパク質を含有する固体支持体は、典型的には、試験試料から分離後、 結合抗体の検出前にに洗浄する。標準および競合フォーマットの両方が当該分野 で知られている。 均一系フォーマットにおいて、試験試料は、溶液中の抗原と組み合せてインキ ュベートする。例えば、形成されるいずれかの抗原−抗体または抗−イディオタ イプ抗体−抗体またはミクロタンパク質−抗体複合体を沈殿させる条件下であっ てもよい。これらのアッセイに関する標準および競合フォーマットの両方が当該 分野で既知である。例えば、標準フォーマットにおいてSLEまたは全身性エリ テマトーデスを特徴付けるために、抗体−抗原複合体におけるSLE−抗体の量 を直接モニターする。これは、第1の型のSLE−抗体上のエピトープを認識す る第2の型の標識化抗−異種(例えば、抗−ヒト)抗体が結合するかどうかを複 合体形成に起因して測定することによって行ってもよい。競合フォーマットにお いて、複合体における既知量の標識化抗体(または他の競合リガンド)の結合に 対する競合作用をモニターすることによって、試料中におけるSLE−抗体の量 を推定する。SLEの診断のためのSLE−抗体の検出は、例示のように使用す る。「SLE−抗体」なる語を本明細書中で使用するときはいつも、制限的なも のとして考えるべきではない。同様に、他の自己免疫疾患は、他の抗体の検出に よって診断され、単球増加症は、抗−エプスタイン−バーウイルス抗体の検出に よって診断される。 SLE−抗体(または、競合アッセイの場合、競合する抗体の量)を含んで形 成される複合体は、フォーマットに依存して、多くの既知技術のいずれかによっ て検出される。例えば、複合体における非標識化SLE−抗体は、抗−異種Ig 複合体と標識(例えば、酵素標識)の結合体を用いて検出してもよい。 免疫沈降または凝集アッセイフォーマットにおいて、SLE−抗原とSLE− 抗体の間の反応は、溶液または懸濁液から沈殿するネットワークを形成し、沈殿 の可視層またはフィルムを形成する。SLE−抗体が試験試料中に存在しない場 合、可視沈殿は形成しない。 現在、粒子凝集(PA)アッセイの3つの特異的型が存在する。これらのアッ セイを、支持体をコートした様々な抗原に対する抗体の検出に用いる。該アッセ イの1つの型は、赤血球(RBC)に受動的に抗原(または抗体)を吸着させる ことによって感作されたRBCを用いる赤血球凝集アッセイである。身体成分中 に存在する特異的抗原抗体の添加があれば、精製抗原でコートされたRBCに凝 集を引き起こす。 赤血球凝集アッセイにおける非特異的反応の可能性を根絶するために、PAに おいて2個の人工担体をRBCの代わりに用いてもよい。これらの最も一般的な ものは、ラテックス粒子である。しかしながら、ゼラチン粒子もまた用いてもよ い。これらの担体のうちいずれかを利用するアッセイは、精製抗原でコートされ た粒子の受身凝集に基づく。 本発明の抗原性ペプチドは、典型的には、これらのイムノアッセイにおいて使 用するためのキッドの形態でパッケージされるであろう。該キットは、通常、別 々の容器中に、抗原性ペプチドまたは抗−イディオタイプ抗体、対照抗体製剤( 陽性および/または陰性)、アッセイフォーマットが標識化抗体を要求する場合 、標識化抗体、および標識が直接シグナルを生じない場合、シグナル産生試薬( 例えば、酵素基質)を含有するであろう。抗原性ペプチドまたは抗−イディオタ イプ抗体は、すでに固体マトリックスに結合しているか、またはマトリックスに それを結合するための試薬と共に分かれていてもよい。該アッセイを行うための 説明書(例えば、文書、テープ、CD−ROMなど)がキットに含まれるであろ う。 選択される固相は、重合体のまたはガラスのビーズ、ニトロセルロース、ミク ロ粒子、反応トレーのミクロウェル、試験管および磁性ビーズを包含することが できる。シグナル産生化合物は、酵素、ルミネセンス化合物、色原体、放射能エ レメントおよび化学ルミネセンス化合物を包含することができる。酵素の例は、 アルカリホスファターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼおよびベーターガラクト シダーゼを包含する。エンハンサー化合物の例は、ビオチン、抗−ビオチンおよ びアビジンを包含する。エンハンサー化合物結合メンバーの例は、ビオチン、抗 −ビオチンおよびアビジンを包含する。リウマチ因子様物質の効果を阻害するた めに、試験試料をリウマチ因子様物質の効果を阻害するのに十分な条件に処する 。これらの条件は、試験試料を、例えば、多量の抗−ヒトIgGと接触させて混 合物を形成さ、実質的にリウマチ因子様物質の無い反応混合産物を形成させるの に十分な時間および条件下で、該混合物をインキュベートすることからなる。 本発明は、特に、本発明のいくつかのペプチドが平行に膜に結合されたイムノ アッセイフォーマットに関する。該アッセイフォーマットは、特に、異なる自己 免疫疾患の間での区別を可能にするという利点がある。膜上に固定化された抗原 は、優先的に、天然物と組み合せたポリ(Arg−Gly)のメチル化および非 メチル化形態であり、従って、メチル化SmD1および/またはSmD3および /またはSm69、ならびに非メチル化組換えSmD1および/またはSmD3 および/またはSm69であろう。 図面の説明 図1:エンド−Lys消化のHPLCプロフィール 図2:5つの患者血清および1つの対照血清を用いるHPLCフラクションの イムノドット 図3:ジメチルアルギニン有り(修飾C−末端)および無し(非修飾C−末端 )のC−末端ペプチド、ならびに組換え体(バキュロSmD、コリSmD)およ び天然タンパク質(天然)のイムノブロット。細片を抗−SmD陽性血清(+) および対照血清(−)と共にインキュベートした。全タンパク質染色(Auro dyne)を第3の細片上で行った。 図4:修飾(ジメチルアルギニン)C末端ペプチド(エンドLys−C消化由 来のフラクション15、細片上のライン1)および非修飾C末端ペプチド(エン ドLys−C消化由来のフラクション8、細片上のライン2)でのLIA、両方 とも等量(60ng)をアプライした。さらに、バキュロウイルスまたはイー・ コリ感染昆虫細胞由来の組換えSmD1の7、15および30ng(各々、4、 5、6および7、8、9)ならびにゲル精製SmD(native)の混合物の 15および30ngを細片上にアプライした。全タンパク質染色(Aurody ne)を第1の細片上で行った。細片を(A)ANF−陽性血清からINNO− LIA ANAによって選択された抗−SmD陽性血清のパネル、(B)ACR 標準に従って診断されたSLE患者の1団からINNO−LIA ANAによっ て選択された抗−SmD陽性血清のパネル、(C)MCTD患者から選択された 血清(対照パネル)および(D)ANF−陰性血清から選択された血清(対照パ ネル)と共にインキュベートした。対照パネル由来の血清では、反応性が観察さ れなかった。 実施例 実施例1.血清 ベルギー、ヘントにおける大学病院のリウマチ科(Dr.De KeyserおよびDr.V eys)からSm陽性血清を得た。これらの血清は、ウサギ胸腺抽出物(Zeus,Bay er,Raritan,USA)を基質として用いるミクロゲル拡散ブロッティング(MDB )によって同定した(De Keyserら、1990)。Sm陽性は、α−SmD基準血清 と同じ分子量の位置(約14kDa)での陽性免疫反応によって定義付けた。 実施例2.天然SmDの単離 snRNP粒子は、免疫アフィニティークロマトグラフィーによってHeLa snRNP粒子は、20mM Hepes/KOH、pH7.9−250〜4 20mM NaCl−5% グリセロール−1.5M MgCl2−0.2mM E DTA−0.5mM DTE−0.5mM PMSF中で得られる。いくつかの修 飾を用いて、Lehmeierら(1990)に記載のように、これらの粒子からSmDを単 離する。簡単に言えば、第1工程において、snRNPをcentricon濃縮器(30K centripep,Amicon)中で濃縮して、最終容量5−10mg/mlにする。続い て、snRNPをLaemmli試料バッファー中に溶解し、分離用15%La emmliゲル(厚さ1cm、14cmウェル;タンパク質3mgロード)中で 分離し、クーマシー・ブリリアント・ブルーで染色する。 14kDa SmD(SmD1、SmD2およびSmD3を含有する)バンド をゲルから切り出し、水中でリンスし、1mm3立方体にカットする。製造者の 説明書に従って、タンパク質をBioRad装置中のポリアクリルアミドゲルか ら溶出する。残存するSDSおよびクーマシーBBを電気溶出したタンパク質か らイオン対抽出(アセトン/酸性酸/トリエチルアミン/水:85/5/5/5 を用いる乾燥タンパク質の沈殿)によって除去する。ペレットを6Mウレウム( ureum)、0.1M酢酸(氷酢酸)中に溶解し、直ちに、1.5MTris−H Clで中和する。 タンパク質濃度は、MicroBCA法(Pierce,USA)によって測定し、8 0μg SmD/mg snRNPの平均収量が得られる。 実施例3.イー・コリにおける短いmTNF−融合としてのSmD1の発現およ び融合タンパク質の精製 SmD1コーディング配列(357bp)をOrganon Technik aから購入したcDNAクローンから、pfuポリメラーゼを用いることによっ て367bpのPCRフラグメント(Tm:55℃)として単離した。該PCR フラグメントをBamHIおよびXbaIで切断し、BamHI/XbaI切断 発現ベクターplGFH111中に挿入した。該発現ベクターをイー・コリ発現 株SG4044(pcl857)に形質転換した。37℃での該ベクター/株の 組み合せの導入は、CBB染色ゲルおよびウェスタンブロット上で±18kDa の強いシグナルを示した。位置推定分析で、該タンパク質は、可溶画分に存在す ることが証明された。有意なタンパク質分解は観察できなかった。3リットルの 培養液由来の細菌細胞を溶液中に入れた細胞の量が3倍になるまで溶菌バッファ ー(10mM Tris−100mM KCl pH6.8)中に懸濁した。フレ ンチプレスによる溶菌の前に、ε−アミノカプロン酸、DTTおよびPMSFを 最終濃度、各々25mM、1mMおよび2mMまで加えた。細胞懸濁液をフレン チプレスによって2回押出し、圧力は14000psiに維持した。遠心分離前 に、溶菌液を溶菌バッファーで希釈し(5倍の含水細胞重量)、27,000g で4℃で20分間遠心分離した。最終濃度4.5Mまで、グアニジンHCl を上清に加えた。金属アフィニティークロマトグラフィー(Ni−IMACセフ ァロース)によって、Hisタグを含有する組換え融合タンパク質を1工程で精 製した。室温でクロマトグラフィーに付した。カラムを1カラム容量のNiCl2 (5mg/ml)で充填し、水で洗浄し、バッファーA(6M グアニジンHC l、0.1Mリン酸ナトリウム、0.05%TritonX100、pH6.5 )で平衡化した。タンパク質をNi2+キレートセファロース(Pharmacia,Swede n;約18mgタンパク質/mlゲル)上にロードし、カラムを4床体積のバッフ ァーAで洗浄した。SmD1をバッファーB(6MグアニジンHCl、0.1M リン酸ナトリウム、0.05% TritonX100、pH3.5)の直線勾 配で溶出し、タンパク質は、70%〜90%バッファーBで溶出した。 実施例4.バキュロウイルス系における短いmTNF−融合としてのSmD1の 発現および融合タンパク質の精製 mTNF−His6−hSmD融合タンパク質をコードするcDNA遺伝子を 細菌発現プラスミドplGFH111hSmD(実施例3参照)から520bp のDraI−XbaIフラグメントとして単離し、BamHI(代用された)− XbaI開環バキュロトランスファープラスミドpVL1393中に挿入し、組 換えトランスファープラスミドpVLTNFH6hSmDを得た(図2参照)。 ここに、融合遺伝子は、バキュロウイルス強力ポリヘドリンプロモーターの転写 制御下にある。pVmTNFH6hSmD1バキュロトランスファーベクターを 用いて、バキュロゴールドトランスフェクション法(Pharmingen,San Diego,U SA)によって組換えmTNF−His6−hSmD1バキュロウイルスを生じた 。スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞(Sf9)の組 換えウイルスでの感染は、18kDaタンパク質の発現を生じ、それは、SmD に特異的なモノクローナル抗体によってウェスタンブロット上で認識された(Pr ogen,Heidelberg,Germany,データを示さず)。ヒト血清とバキュロウイルス タンパク質との高特異的バックグラウンド反応が、起こり得る特異的SmD認識 を遮蔽したので、異なるヒト血清の特異性を試験するために細胞溶菌液の使用す ることは不可能であった。従って、SmD融合タンパク質は、1の適応:フ レンチプレス後に、細胞溶菌液を沈殿させ、バッファーAに再溶解して、前記し たように、Ni−IMAC精製によって精製した(実施例3参照)。 実施例5.天然、イー・コリおよびバキュロウイルスSmD1の配列および質量 分析 ProSpin装置(Perkin Elmer,California,USA)においてPVDF膜 上に固定化されたHeLa核抽出物から電気溶出した天然SmDをエンドLys −C消化に処して、内部ペプチドの詳細な配列データを得た。膜を100mM Tris pH8.2、1%水素化TritonX−100、1mM K3−ED TA、10%アセトニトリルおよび0.5μg酵素と共にインキュベートした。 37℃で一晩、消化を行った。ペプチド混合物をC4 Vydac HPLCカラ ム(10−70%勾配 溶媒B:70%アセトニトリル/0.1%TFAを用い る)上、流速0.2ml/分で分離した。溶出ペプチドピークを手作業で回収し た。SmD1のC末端25−merペプチドにおいて、9個のジメチルアルギニ ン残基が配列決定され、最後の2個のアルギニンのみが非修飾であった。配列ク ロマトグラムにおけるNG,NG−ジメチルアルギニンの位置は、純粋な修飾アミ ノ酸(Sigma,St Louis,USA)を標準としてアプライすることによって確認した 。該修飾は、イー・コリ由来の組換えSmD1には無く(エンド−GluCによ って生じたペプチドの配列決定過程において示される)、メチルトランスフェラ ーゼの作用によって生じる修飾がイー・コリには起こらないことを示した。 この結論は、イー・コリ組換えSmD1の質量分析によって確認された。逆相 クロマトグラフィー上の単一ピークにおいて溶出する該タンパク質は、電子スプ レーイオンソースを備え付けたBio−Q4極子マススペクトロメーター(Fiso ns)での電子スプレーによって分析した。50%アセトニトリル−1%酢酸中2 0ピコモルを含有する試料溶液の10μlを分析した。スキャンの換算は、50 ピコモルのウマ心臓ミオグロビンを用いて行った。試料は、3質量:各々、完全 なサイズのタンパク質、N末端メチオニン無しのタンパク質、およびN末端Me tおよびC末端Arg−Argが無いタンパク質に相当する17,435Da、 17,3O5Daおよび16,992Daを含んだ。これらの結果から、精 製したイー・コリ組換えSmD1は無傷で非修飾分子であり、組換えSmD1の 特異的免疫反応の欠乏はC末端の喪失のためではないと結論付けることができる 。 バキュロウイルス組換えSmD1の質量分析は、不均一な結果;主要な質量ピ ークの1つ(17,297Da)がN末端メチオニンを欠いた非修飾タンパク質 であるとされ得るが、一方で、質量17,629および17,711の小さいピー クでは、仮に、7および10個のジメチルアルギニンの存在に起因するとされ得 ることを示した。 実施例6.バキュロSmD1のエピトープマッピング バキュロSmD1融合タンパク質を以下のようにエンドGlu−Cで消化した 。300μgのTCA−沈殿タンパク質を50μlの100mM 酢酸NH4バッ ファーpH4.3中に溶解した。エンドGlu−C酵素(Boehringer,Mannheim ,Germany)を1/100の割合で加え、混合物を26℃で一晩インキュベート した。続いて消化物を真空乾燥(SpeedVac)し、0.1%TFA−20%酢酸中 に再溶解し、ペプチドを逆相HPLCカラム(C4−Vydac)上で分離した 。ペプチドピークを手作業で回収した。同様の方法をバキュロSmD1のエンド Lys−C(Boehringer,Mannheim,Germany)消化について、以下の修飾を用 いて行った。タンパク質を50μlの100mMTris−HCl、pH8、1 0%アセトニトリル、10mM K3EDTA中に溶解し、酵素を1/120の割 合で加えた。 HPLCフラクションを真空乾燥し、10%アセトニトリル、50mM炭酸バ ッファーpH9.6中に溶解した。各フラクションから2μlをABCナイロン 膜(Pall,NY)上にスポットした。スポッティング後、膜を0.1%の0.25 グリシンを加えたPBS中の0.5%カゼイン中で1時間ブロックした。続いて 、膜をTritonX705および2.03g/LMgCl2・6H2Oを補った PBS中における0.5%カゼイン中の血清(1/100)と共に一晩インキュ ベートした。膜をPBS、0.05%Tween20中で3分間3回洗浄し、ア ルカリホスファターゼと結合した抗−ヒトIgG(1/8000)と共にインキ ュベートした。免疫反応は、1/500希釈におけるNBT/BCIPを 添加することによって可視化した。 エンドGlu−C誘導フラクションを1つの陽性血清および1つの対照血清と 共にインキュベートした。強力な免疫反応がフラクション17で示された。フラ クション15の配列決定は、該フラクションが、RGモチーフがジメチル化され ているC末端ペプチドを含有したことを示した。フラクション8の質量分析は、 該フラクションが修飾アルギニン無しのC末端ペプチドを含有したことを示した 。8と17のの間に位置するフラクションの分析は、これらのフラクションが、 5つの最後のRGモチーフはジメチル化されているが、最初の4つのRGモチー フは部分的にモノメチル化されているC末端ペプチドを含有することを示した。 このことは、フラクション間の14の質量差から結論付けることができる。 エンドLys−C誘導フラクション(図1)を6個の陽性血清および1個の対 照血清を用いて別々にインキュベートした。6個の陽性血清のうち5個において 、対照血清よりも有意に高いシグナルは、配列決定および質量分析の両方によっ てジメチルアルギニンを有するC末端ペプチドとして同定されたフラクション1 5に限られた。さらに、質量分析は、フラクション8ないし14がC末端ペプチ ドの非メチル化およびほとんどメチル化されていない形態に相当することを示し た。 これらの結果は、非修飾および修飾ペプチドをバキュロSmD1の調製用エン ドLys−C消化物から選択的に単離することによって確認された。図1におい て、非修飾SmD1ペプチドを有するフラクション8がジメチル化ペプチドを有 するフラクション15より少ない物質を含有したことがわかる。従って、修飾ペ プチドの限定的な反応性は、異なる量の修飾および非修飾ペプチドをドット−ブ ロット実験に用いたためである可能性がある(図2)。かかる定量的変化を除外 するために、記載のようにペプチドをドットスポット実験において分析した。し かしながら、該実験において、等量の(BCAタンパク質測定に基づく)両ペプ チド、修飾および非修飾ペプチドをアプライした。比較のために、全天然SmD 、全組換えイー・コリおよびバキュロウイルスSmD1をイムノドットにおいて 比較できる量でアプライした(図3)。最後に、ペプチドをラインイムノアッセ イ実験(Poletら、Clinical Chemistry,37,1991)に適用した(図4)。さら に、等量(60ng)の修飾および非修飾SmD1ペプチドをナイロン膜にアプ ライ した。ペプチド結合の量は、タンパク質コロイド染色(Aurodye,Amersham,Buc kinghamshire,UK;図4)によって可視化した。さらに、イー・コリまたはバキ ュロウイルス感染昆虫細胞由来の組換えSmD1ならびにゲル精製SmD1、S mD2およびSmD3の混合物の30、15および7ngを細片にアプライした 。次いで、これらをHeLa SmD1、SmD2およびSmD3の混合物に対 して免疫反応した21個の抗−Sm患者血清で試験した。これらの抗−Sm患者 血清のうち6個(29%)は、修飾ペプチドD1で有意なシグナルを与えたが、 一方、非修飾ペプチドは、21個の試験血清のどれとも反応しなかった。抗−S mブラジル人血清(n=93)の独立のセットは、修飾ペプチドで比較できる割 合の反応性を示した(4/14抗−Sm血清;29%)。これらの実験は、天然 SmDの免疫反応性に関係する少なくとも2つのエピトープ:1のエピトープは 全イー・コリ組換えSmD分子に存在するが、一方、さらなるエピトープはSm D1分子のC末端(90−119)にあるという発明者らの仮説を実証した。該 ペプチドにおけるジメチルアルギニンの存在は、患者血清による認識に関して重 要である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 37/00 37/00 C07K 7/06 C07K 7/06 14/705 14/705 16/18 16/18 16/42 16/42 C12P 21/02 C C12P 21/02 G01N 33/564 Z G01N 33/564 33/569 L 33/569 A61K 37/02 //(C12P 21/02 C12R 1:01) (C12P 21/02 C12R 1:645) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 リュールマン,ラインハルト・ゲオルク ドイツ連邦共和国デー―35037マールブル ク、エミール―マンコプフ―シュトラーセ 2番、インスティトゥート・フューア・モ レクラルビオロギー・ウント・トゥーモア フォルシュク、フィリップス―ウニヴェル ジテート・マールブルク (72)発明者 ユニオン,アン ベルギー、ベー―9880アールター、サフォ ーイーン15番 (72)発明者 ライマッケルス,ヨーゼフ ベルギー、ベー―9810エケ、ザイデルビー ステン10番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.全身性エリテマトーデス、または、 伝染性、再発性もしくは慢性単球増加症または感染、または バーキットリンパ腫もしくは鼻咽頭癌腫のようなエプスタイン−バーウイルス の感染に関連するある種の癌 の患者由来の血清中に存在する抗体と反応でき、該抗体との反応に重要なメチル 化を有する型XG(ここに、XはNG−モノ−またはNG−NG−ジメチル化アル ギニンを示す)の少なくとも1個の2量体を含む50個より少ないアミノ酸を含 有するペプチド。 2.アミノ酸配列 GXGXGXGXGXGXGXGXGXG(配列番号1)または AXGXGXGMGXG(配列番号2)または KAQVAAXGXGXGMGXGN(配列番号3)または DVEPKVKSKKREAVAGXGXGXGXGXGXGXGXGXGGP RR(配列番号4)または DNHGXGXGXGXGXGGG(配列番号5)または GGXGXGGSGGXGXGG(配列番号6)または ERAXGXGXGXGE(配列番号7)または GGQQDXGGXGXGGGGGYNXSSGGYEPXGXGGGXGGX GGMGGSDXGG(配列番号8)または GGQQDXGGXGXGGGGGYN(配列番号9)または SGGYEPXGXGGGXGGXGGMGGSDXGG(配列番号10)また は DFNXGGGNGXGGXGXGG(配列番号11)または DFNXGGGNGXGGXGXGGPMGXGGYGGGGS(配列番号12 )または GDDXXGXGGYDXGGYXGXGGDXGGFXGGXGGGDXGG FG(配列番号13)または GDDXXGXGGYDXGG(配列番号14)または GGYXGXGGDXGGFXGGXGGGDXGGFG(配列番号15) を含む請求項1記載のペプチドまたは保存的アミノ酸置換を含む該ペプチドのア ナログ。 3.請求項1または2記載のいずれかのペプチドを含む、リンカー分子に結合 したペプチドおよび/または化学構造。 4.請求項1ないし3のいずれかに記載の少なくとも1個のペプチドを含む円 形ペプチド。 5.請求項1ないし4記載のいずれかの少なくとも2個のペプチドの縦列反復 配列を含むおよび/または該縦列反復配列からなるペプチド。 6.請求項1ないし5のいずれかに記載の少なくとも1個のペプチドを含む分 枝ペプチド。 7.古典的化学合成による請求項1ないし6のいずれかに記載のペプチドの製 法であって、化学合成の間、非メチル化アルギニン残基の代わりにメチル化アル ギニンを用いる方法。 8.請求項1ないし6のいずれかに記載のペプチドの製法であって、1次アミ ノ酸配列を古典的化学合成によって製造し、続いて、該ペプチドとプロテインア ルギニンメチルトランスフェラーゼを接触させることによって、グリシン残基の 前に位置するアルギニン残基をメチル化する方法。 9.請求項1ないし6のいずれかに記載のペプチドの製法であって、以下の工 程: 該ペプチドまたは該ペプチドを含むタンパク質を発現および/または分泌する ような適当な調節エレメントの制御下で、適当な細胞宿主を、該ペプチドをコー ドする配列を含むポリ核酸が挿入された組換えベクターで形質転換する、 該タンパク質またはペプチドの発現を可能にし、該ペプチド中に存在するアル ギニンの部分的または最適なメチル化を可能にする条件下で、該形質転換細胞宿 主を培養する、 該ペプチドを回収すること からなる方法。 10.請求項1ないし6のいずれかに記載のペプチドの製法であって、以下の 工程: 該ペプチドまたは該ペプチドを含むタンパク質を発現および/または分泌する ような適当な調節エレメントの制御下で、適当な細胞宿主を、該ペプチドをコー ドする配列を含むポリ核酸が挿入された組換えベクターで形質転換する、 該タンパク質または該ペプチドの発現を可能にする条件下で、該形質転換細胞 宿主を培養する、 該タンパク質または該ペプチドを回収する プロテインアルギニンメチルトランスフェラーゼと接触させることによって該 タンパク質または該ペプチドのアルギニン残基をメチル化すること からなる方法。 11.宿主細胞が、好ましくは組換えバキュロウイルスで形質転換される細菌 宿主または酵母またはいずれか他の真核宿主細胞である請求項9または10のい ずれか記載の方法。 12.請求項1ないし6のいずれか記載のペプチドでの免疫化によって産生さ れる抗体であって、該ペプチドのメチル化形態と特異的に反応し、好ましくはモ ノクローナル抗体である抗体。 13.請求項12記載の抗体での免疫化によって産生される抗−イディオタイ プ抗体であって、請求項12記載の抗体と特異的に反応し、それにより、請求項 1ないし6のいずれか記載のペプチドのメチル化形態を模倣し、好ましくはモノ クローナル抗体である抗体。 14.毒素分子またはその活性フラグメントに共有結合した請求項1ないし6 のいずれか記載のペプチドあるいは請求項12または13のいずれか記載の抗体 である細胞認識分子を含むおよび/または該細胞認識分子からなる免疫毒素分子 。 15.薬剤として使用するための請求項1ないし6のいずれか記載のペプチド または請求項12または13のいずれか記載の抗体または請求項14記載の免疫 毒素分子またはその組成物。 16. 全身性エリテマトーデス、 円板状エリテマトーデス、 鞏皮症、 皮膚筋炎、 慢性関節リウマチ、 シェーグレン症候群のような自己免疫疾患または: バーキットリンパ腫、 鼻咽頭癌腫、 伝染性、再発性または慢性単球増加症 のようなエプスタイン−バーウイルスが関係する疾患のための薬剤または診断用 乳剤の調製のための請求項1ないし6のいずれか記載のペプチドまたは請求項1 2または13のいずれか記載の抗体または請求項14記載の免疫毒素分子または その組成物の使用。 17.抗原−免疫複合体のサイズを増大し、それにより、形成される免疫複合 体のクリアランスを改善することによって自己免疫疾患を治療する薬剤の調製の ための請求項1ないし6記載のポリペプチドまたはその組成物の使用。 18.請求項1ないし6記載のポリペプチドに対する全身性低反応の状態(「 経口耐性」)を誘発することによって自己免疫疾患を治療する経口投与用薬剤の 調製のための請求項1ないし6記載のポリペプチドまたはその組成物の使用。 19. 全身性エリテマトーデス、 円板状エリテマトーデス、 鞏皮症、 皮膚筋炎、 慢性関節リウマチ、 シェーグレン症候群 のような自己免疫疾患を検出するのに使用するため、または: バーキットリンパ腫、 鼻咽頭癌腫、 ホジキン病、 伝染性、再発性または慢性単球増加症 のようなエプスタイン−バーウイルスが関連し得る疾患の検出のための診断キッ トであって、請求項1ないし6のいずれか記載の少なくとも1個のペプチド、あ るいは請求項12または13記載の抗体を含んでなり、該ペプチドまたは抗体が おそらく固体支持体に結合しているキット。 20.おそらく天然のメチル化SmD1またはSmD3および組換え非メチル 化SmD1またはSmD3と組み合せて、請求項1ないし6のいずれか記載の一 連のペプチドあるいは請求項12または13記載の一連の抗体を含んでなり、該 ペプチドが固体基質上の特定位置に結合している請求項19記載の診断キット。 21.該固体支持体が膜細片であって、ポリペプチドが平行に膜に結合してお り、該ペプチドが、 天然SmD(1、2または3)またはイン・ビトロでのジメチル化SmD(1 、2または3)、 イー・コリにおいて発現した非メチル化SmD(1、2または3)、および 請求項1ないし6のいずれか記載のペプチド である請求項19または20記載の診断キット。 22.ある種のペプチドが固体支持体に結合されず、競合物として使用される ためおよび/またはSLE以外の自己免疫疾患患者由来の血清中に存在する他の 抗体を阻害するために結合溶液中に提供され、それにより、可能な交差反応およ び/または特異的結合を減少または根絶する請求項19ないし21のいずれか記 載の診断キット。
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