【発明の詳細な説明】
界面活性剤含有調合物
脂肪酸-N-アルキル-ポリヒドロキシアルキルアミド及び、特に、脂肪酸-N-メ
チルグルカミドを使用することは、ドイツ特許出願公開第4 430 085号; ドイ
ツ特許出願公開第4 326 950号; ドイツ特許出願公開第4 432 366号; ドイツ
特許出願公開第4 424 823号; 国際特許出願公開第92/6153号; 国際特許出願
公開第92/6156号; 国際特許出願公開第92/6157号; 国際特許出願公開第92/6
158号; 国際特許出願公開第92/6159号及び国際特許出願公開第92/6160号から
公知である。脂肪酸-N-メチルグルカミドの重要な利点は、それの高い洗浄力に
加えて、それが良好な生分解性を有すること及びそれが再生可能な(nachwachsen
d)原料から製造されるということである。またこのような部類の化合物を濃厚化
剤として使用することも公知である(ヨーロッパ特許出願公開第285 768号)。
これらの物質の使用及び配合性の欠点は、これらの物質、特にこれらの中でも
C16より長い鎖長を有するものの限られた溶解性である。水中での濃度が比較的
高い場合、その粘度が高くなるために取り扱いが困難となる。温度が比較的高い
と、これは粘度を低減させるが、その代わり加水分解の生ずる程度が大きくなっ
てしまう。
ドイツ特許出願公開第4 238 207号及びドイツ特許出願公開第4 238 211号から
は、脂肪酸ポリヒドロキシアルキルアミドを界面活性剤として使用することが公
知である。この物質は、前述の脂肪酸-N-アルキル-ポリヒドロキシアルキルアミ
ドとは、そのアルキル基がジアルキルアミノ基によって置換されている点で異な
る。更に、この糖界面活性剤は四級化されている。
ドイツ特許出願公開第4 238 207号及びドイツ特許出願公開第4 238 211号に記
載されている糖界面活性剤が、それの四級化されていない形で、界面活性剤とし
ても優れて適していることがここに見出された。このような事実は、上記従来技
術はこの種の四級化されていない化合物を界面活性剤として使用することはそ
こに全く提案していないため驚くべきことである。
本発明の対象は、以下の式[式中、Rは8〜24個の炭素原子を有する脂肪族残基であり、R1及びR2は、同一
かまたは異なり、1〜4個の炭素原子を有するアルキルまたは2〜4個の炭素原
子を有するヒドロキシアルキルであり、そしてZは、アルコキシル化されていて
もよい、少なくとも3個のOH基を有する線状ポリヒドロキシ炭化水素残基を意味
する]
で表されるN-(3-ジアルキルアミノ)-プロピル-N-ポリヒドロキシアルキルカルボ
ン酸アミド、及び/またはその酸付加生成物を界面活性剤として含む、界面活性
剤含有調合物である。
式1中、R1及びR2がメチルであり、そしてZが、還元性のモノ-またはジサッ
カライド、特にグルコースから誘導される糖アルコールの残基である化合物が好
ましい。
これらの化合物は、ドイツ特許出願公開第19 51 2249号に記載されているよう
に、以下の式(2)
Z-NH-(CH2)3-NR1R2 (2)
で表されるアミンを、R-CO基の導入の下にアシル化することによって製造される
。なお、これの式中、R、R1、R2及びZは上記の意味を有する。
上記酸付加生成物は、次いで、追加的な段階において適当な酸を添加すること
によって得られる。このような酸の例は、塩酸等の鉱酸、あるいはカルボン酸(
酢酸)、ヒドロキシカルボン酸(乳酸)、分枝状-、直鎖状-、飽和-または不飽和の
脂肪酸類、ジカルボン酸(マレイン酸、コハク酸、アジピン酸)、ポリカルボン酸
(クエン酸)またはアミノ酸等の有機酸、及びこれらの誘導体である。
塩基的に置換されていない公知の化合物と比較して、これらの化合物は、親水
性特性を調節するために、基Zばかりでなく、塩基的に置換されたアルキレン基
も利用でき、そのため、基Rによってもたらされる疎水性特性と比較して、親水
性特性をより良好に合目的的に調節できるという更に別の利点を有する。式1の
化合物及びその酸付加生成物は、高い水硬度安定性及び良好な皮膚適合性と同時
に、非常に良好な発泡力、良好な脂肪分散性(汚れ滴定)及び良好な洗浄力を示
すなど優れた界面活性剤特性を持つために、これらは一般に界面活性剤として適
している。
これらは全てのタイプの界面活性剤含有調合物、特に化粧品用クレンジング剤
調合物及び家庭用クリーナーに適している。本発明の調合物は、式Iの化合物を
、好ましくは0.1〜99重量%、特に1〜50重量%の量で含む。
好ましい本発明による調合物は、粉末状汎用洗剤(Universalwaschmittel)(1
〜30重量%)、液状汎用洗剤(1〜70重量%)、液状軽質洗剤(1〜50重量%)、手
用改質剤(1〜50重量%)、人手食器洗い洗剤(1〜50重量%)、トイレクリーナー
(1〜50重量%)、液状の洗浄剤及び消毒剤(1〜30重量%)、コンビネーションバ
ー(Kombibat)のタイプの棒状石鹸(1〜2重量%)、合成石鹸(1〜2重量%)、ヘ
アーシャンプー(1〜30重量%)、ヘアーリンス(1〜30重量%)、染毛剤(1〜30
重量%)、ヘアーロール剤(1〜30重量%)、泡浴剤(1〜30重量%)、洗顔剤(1〜
30重量%)、織編物-及び繊維助剤(1〜30重量%)、皮革加脂剤(1〜30重量%)、
浮選用助剤(1〜30重量%)及び固体物質の脱水用の助剤である。上記の括弧内
の百分率は、当該調合物中での式1の界面活性剤の好ましい含有率を示す。
本発明の調合物は、式1の化合物またはそれの酸付加生成物を単独の界面活性
剤として含むことができるが、好ましくはこれらの界面活性剤は、更に別の慣用
の陰イオン性、非イオン性、陽イオン性及び/または両性界面活性剤と組み合わ
せて使用される。式1の界面活性剤もしくはその酸付加生成物と慣用の界面活性
剤との混合比は広い範囲で変動することができ、例えば1:99〜99:1、好まし
くは80:20〜20:80の重量比である。本発明の調合物中の界面活性剤の濃度は、
合計で、1〜99、好ましくは5〜50重量%である。
陰イオン性界面活性剤としては、スルホネート類、スルフェート類、カルボキ
シレート類、ホスフェート類及びこれらの化合物の混合物が包含される。ここで
適当なカチオンは、アルカリ金属、例えばナトリウムまたはカリウム、あるいは
アルカリ土類金属、例えばカルシウムまたはマグネシウム、並びにアンモニウム
、モノ-、ジ-またはトリエタノールアンモニウムカチオンを包含する置換された
アンモニウム化合物、及びこれらのカチオンの組み合わせである。特に、次の種
類の陰イオン性界面活性剤、つまり以下に記載するような、アルキルエステルス
ルホネート、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキル
べンゼンスルホネート、第二アルカンスルホネート、石鹸が重要である。
アルキルエステルスルホネートは、中でも、“The Journal of the American
Oil Chemists Society”52(1975),第323〜329頁に記載されるような、ガス状SO3
を用いてスルホン化された、C8-C20-カルボン酸(つまり脂肪酸)の線状エス
テルである。適当な原料は天然の脂肪、例えば獣脂、シュロ油またはヤシ油であ
るが、合成品であってもよい。好ましいアルキルエステルスルホネートは、特に
洗剤中に使用するものとして、以下の式
[式中、R1は、C8-C20-炭化水素残基、好ましくはアルキルであり、そしてRはC1
-C6-炭化水素残基、好ましくはアルキルを意味する]
で表される化合物である。Mは、このアルキルエステルスルホネートと水溶性の
塩を形成するカチオンである。適当なカチオンは、ナトリウム、カリウム、リチ
ウムまたはアンモニウムカチオン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノール
アミン及びトリエタノールアミンである。好ましくは、R1はC10-C16-アルキルで
あり、そしてRはメチル、エチルまたはイソプロピルである。特に好ましいモノ
は、R1がC10-C16-アルキル基を意味するメチルエステルスルホネートである。
アルキルスルフェートは、式ROSO3M(ここで、Rは好ましくはC10-C24-炭化水
素残基、特にC10-C20-アルキルまたはヒドロキシアルキル、特に好ましくはC12-
C18-アルキルまたはヒドロキシアルキルを意味する)で表される水溶性の塩また
は酸である。Mは水素またはカチオン、例えばアルカリ金属カチオン(例えばナ
トリウム、カリウム、リチウム)、アンモニウムもしくはメチル-、ジメチル-及
びトリメチルアンモニウムカチオン等の置換されたアンモニウム、及びテトラメ
チル
アンモニウム-及びジメチルピペリジニウムカチオン等の第四アンモニウムカチ
オン、並びにエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルア
ミンから及びこれらの混合物から誘導される第四アンモニウムカチオンである。
洗浄温度が低い場合(例えば約50℃以下)では、C12-C16のアルキル鎖が、そし
て洗浄温度が高い場合(例えば約50℃以上)では、C16-C18のアルキル鎖が好ま
しい。
アルキルエーテルスルフェートは、式RO(A)mSO3M(Rは、置換されていないC1 0
-C24-アルキルまたはヒドロキシアルキル基、好ましくはC12-C20-アルキルまた
はヒドロキシアルキル基、特に好ましくはC12-C18-アルキルまたはヒドロキシア
ルキル基を意味する)で表される水溶性の塩または酸である。Aはエトキシもし
くはプロポキシ単位であり、mは0より大きい数、好ましくは約0.5〜約6の間
の数、特に好ましくは約0.5〜3の数であり、そしてMは水素原子またはカチオ
ン、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アン
モニウムまたは置換されたアンモニウムカチオンである。置換されたアンモニウ
ムカチオンの具体例は、メチル-、ジメチル-、トリメチルアンモニウムカチオン
、及び第四アンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウム及びジメチ
ルピペリジニウムカチオン、並びにエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン等のアルキルアミンもしくはこれらの混合物から誘導される第四アンモニ
ウムカチオンである。例として、エチレンオキシドの含有率が、脂肪アルコール
エーテルスルフェート1モル当たり1、2、2.5、3または4モルでありそして
MがナトリウムまたはカリウムであるC12-C18-脂肪アルコールエーテルスルフェ
ートが挙げられる。
第二アルカンスルホネートにおいては、そのアルキル基は、飽和でも不飽和で
もよいし、また分枝状でも直鎖状でもよいし、更に場合によってはヒドロキシル
基で置換されていてもよい。そのスルホ基は炭素鎖全体のどの位置にあってもよ
いが、ただし鎖の両末端の第一メチル基はスルホ基を持たない。好ましい第二ア
ルカンスルホネートは、約9〜25個の炭素原子、好ましくは約10〜約20個の炭素
原子、特に好ましくは約13〜17個の炭素原子を有する直鎖状のアルキル鎖を含む
。カチオンとしては、例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノ-、
ジ-もしくはトリエタノールアンモニウム、カルシウムまたはマグネシウムが好
ましい。
更に別の適当な陰イオン性界面活性剤は、アルケニル-もしくはアルキルベン
ゼンスルホネートである。そのアルケニル-またはアルキル基は、分枝状でも直
鎖状でもよいし、また場合によってはヒドロキシル基によって置換されていても
よい。好ましいアルキルベンゼンスルホネートは、約9〜25個の炭素原子、好ま
しくは約10〜約13個の炭素原子を有する線状アルキル鎖を含み、そのカチオンは
ナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノ-、ジ-もしくはトリエタノールアン
モニウム、カルシウムまたはマグネシウム、あるいはこれらの組み合わせである
。穏和な界面活性剤系には、マグネシウムがカチオンとして好ましく、それに対
して標準的な洗浄に使用するためにはナトリウムが好ましい。これと同じことが
、アルケニルベンゼンスルホネートにも当てはまる。
陰イオン性界面活性剤という用語には、三酸化硫黄を用いてC12-C24-、好まし
くはC14-C16-α-オレフィンをスルホン化し次いで中和することによって得られ
たオレフィンスルホネートも包含される。その製造方法に起因して、このオレフ
ィンスルホネートは、少量のヒドロキシアルカンスルホネート及びアルカンジス
ルホネートを含み得る。α-オレフィンスルホネートの特定の混合物は米国特許
第3,332,880号に記載されている。
更に別の好適な陰イオン性界面活性剤は、カルボキシレート、例えば脂肪酸石
鹸及びこれと類似の界面活性剤である。この石鹸は、飽和でも不飽和でもよく、
また様々な置換基、例えばヒドロキシル基またはα-スルホネート基を含んでい
てもよい。好ましくは、その構成要素として、約6〜約30個、好ましくは約10〜
約18個の炭素原子を有する直鎖状の飽和または不飽和の炭化水素残基を含む。
陰イオン性界面活性剤としては、更に、アシルアミノカルボン酸の塩、アルカ
リ性媒体中で脂肪酸塩化物とナトリウムサルコシネートとを反応させることによ
って得られるアシルサルコシネート; 脂肪酸塩化物とオリゴペプチドとを反応
させることによって得られる脂肪酸-タンパク質縮合生成物; アルキルスルフ
ァミドカルボン酸の塩、アルキル-及びアルキルアリールエーテルカルボン酸の
塩; C8-C24-オレフィンスルホネート、例えばイギリス特許第1,082,179号に記
載されているような、アルカリ土類金属クエン酸塩の熱分解生成物をスルホン化
することによって製造されるスルホン化されたポリカルボン酸; アルキルグリ
セリンスルフェート、脂肪アシルグリセリンスルフェート、アルキルフェノール
エーテルスルフェート、第一パラフィンスルホネート、アルキルホスフェート、
アルキルエーテルホスフェート、イセチオネート、例えばアシルイセチオネート
、N-アシルタウリド、アルキルスクシネート、スルホスクシネート、スルホスク
シネートのモノエステル(特に、飽和及び不飽和C12-C18-モノエステル)及びス
ルホスクシネートのジエステル(特に飽和及び不飽和C12-C18-ジエステル)、アシ
ルサルコシネート、アルキルポリサッカライドのスルフェート、例えばアルキル
ポリグリコシドのスルフェート、分枝状の第一アルキルスルフェート及びアルキ
ルポリエトキシカルボキシレート、例えば式RO(CH2CH2)kCH2COO-M+(式中、Rは
C8-C22-アルキルであり、kは0〜10の数でありそしてMはカチオンである)で
表されるもの、樹脂酸もしくは水素化された樹脂酸、例えばロジンまたは水素化
されたロジンあるいはタル油樹脂及びタル油樹脂酸がある。更に別の例は、“Su
rface Active Agents and Detergents”(Vol.I及びII,Schwartz,Perry及びBe
rch)に記載されている。
非イオン性界面活性剤としては、例えば以下の種のものがある:
アルキルフェノールのポリエチレン-、ポリプロピレン-及びポリブチレンオキシ
ド縮合物:
これらの化合物は、直鎖状でも分枝状でもよいC6-C20-アルキル基を含むアル
キルフェノールとアルケンオキシドとの縮合生成物からなる。好ましくは、アル
キルフェノール1モル当たり、約5〜25モルのエチレンオキシドを含む化合物
エチレンオキシド約1〜約25モルと脂肪族アルコールとの縮合生成物:
この脂肪族アルコールのアルキル鎖は直鎖状でも分枝状でも、また第一でもま
たは第二の性質であってもよく、そして通常は約8〜約22個の炭素原子を含む。
特に好ましいものは、C10-C20-アルコールと、アルコール1モル当たり約2〜約
18
モルのエチレンオキシドとの縮合生成物である。そのアルキル鎖は飽和でも不飽
和でもよい。このアルコールエトキシレートは、エチレンオキシドの狭い同族体
分布を有するか(“狭範エトキシレート(narrow arange ethoxylates)")、または
エチレンオキシドの広い同族体分布を有することができる(“広範エトキシレー
ト(broad range ethoxylates)")。この種の市販の非イオン性界面活性剤の例は
一アルコールとエチレンオキシド6モルとの縮合生成物)である。このクラスの
プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合によって形成された疎水性
ベースとエチレンオキシドとの縮合生成物:
これらの化合物の疎水性部分は、好ましくは、約1500〜約1800の分子量を有す
る。この疎水性部分にエチレンオキシドを付加すると水溶性の向上につながる。
この物質は、縮合生成物の全重量の約50%のポリオキシエチレン含有量まで液状
である(これは、約40モルまでのエチレンオキシドと縮合した場合に相当す
プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの反応生成物とエチレンオキシドとの
縮合生成物:
これらの化合物の疎水性単位は、エチレンジアミンと過剰のプロピレンオキシ
ドとの反応生成物からなり、そして通常は約2500〜約3000の分子量を有する。こ
の疎水性単位には、生ずる生成物が約40〜約80重量%の含有率でポリオキシエチ
レンを含みかつ約5000〜約11,000の分子量を有するようになるまで、エチレンオ
キシドが付加される。このクラスの化合物の市販されているものの例は、
半極性非イオン性界面活性剤
この特殊な部類の非イオン性化合物には、それぞれ約10〜約18個の炭素原子を
有するアルキル基を含む水溶性アミンオキシド、水溶性ホスフィンオキシド及び
水溶性スルホキシドが包含される。また以下の式
[式中、Rは、それぞれ約8〜約22個の炭素原子を有するアルキル-、ヒドロキ
シアルキル-またはアルキルフェノール基であり、R2は、約2〜3個の炭素原子
を有するアルキレン-またはヒドロキシアルキレン基あるいはこれらの組み合せ
であり、各々の基R1は約1〜約3個の炭素原子を有するアルキル-またはヒドロ
キシアルキル基または約1〜約3個のエチレンオキシド単位を有するポリエチレ
ンオキシド基である]
で表されるアミンオキシドも半極性非イオン性界面活性剤である。基R1は酸素ま
たは窒素原子を介して互いに結合して環を形成してもよい。この種のアミンオキ
シドは、特に、C10-C18-アルキルジメチルアミンオキシド及びC8-C12-アルコキ
シエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドである。
脂肪酸アミド
脂肪酸アミドは、以下の式
[式中、Rは約7〜約21個、好ましくは約9〜約17個の炭素原子を有するアルキ
ル基であり、そして各々の基R1は、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ヒドロキシア
ルキルまたは(C2H4O)xH(xは約1〜約3)を意味する]
を有する。好ましいものは、C8-C20-アミド、-モノエタノールアミド、-ジエタ
ノールアミド及び-イソプロパノールアミドである。
他の好適な非イオン性界面活性剤は、特に、アルキル-及びアルケニル-オリゴ
グリコシド、並びにそれぞれ8〜20個、好ましくは12〜18個の炭素原子を脂肪ア
ルキル基中に有する脂肪酸ポリグリコールエステルもしくは脂肪アミンポリグリ
コールエステル、アルコキシル化されたトリグリカミド、混合エーテルまたは混
合ホルマール、脂肪酸-N-アルキルグルカミド、タンパク質加水分解物、ホスフ
ィンオキシドまたはジアルキルスルホキシドである。
両性または両イオン性界面活性剤の典型例は、アルキルベタイン、アルキルア
ミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、または以下の式
[式中、R1はC8-C22-アルキルまたは-アルケニルであり、R2は水素またはCH2CO2
Mであり、R3はCH2CH2OHまたはCH2CH2OCH2CH2COOMであり、R4は水素、CH2CH2OHま
たはCH2CH2COOMであり、ZはCO2MまたはCH2CO2Mであり、nは2または3、好ま
しくは2であり、Mは水素またはカチオン、例えばアルカリ金属、アルカリ土類
金属、アンモニアまたはアルカノールアンモニウムを意味する]
で表される両性イミダゾリニウム化合物である。。
上記の式で表される両性界面活性剤の好ましいものは、モノカルボキシレート
及びジカルボキシレートである。この化合物の例は、ココアンフォ(cocoampho)
カルボキシプロピオネート、ココアミドカルボキシプロピオン酸、ココアンフォ
カルボキシグリシネート(ココアンフォジアセテートとも呼ばれる)及びココア
ンフォアセテートである。
更に別の好ましい両性界面活性剤は、約8〜約22個の炭素原子、好ましくは8
〜18個の炭素原子、特に好ましくは約12〜約18個の炭素原子を有する、直鎖状で
も分枝状でもよいアルキル基を有するアルキルジメチルベタイン及びアルキルジ
ポリエトキシベタインである。これらの化合物は、例えば、Hoechst AGに
適当な陽イオン性界面活性剤は、R1N(CH3)3 +X-、R1R2N(CH3)2 +X-、R1R2R3N(CH3
)+X-またはR1R2R3R4N+X-のタイプの置換されたもしくは置換されていない直鎖
状また
は分枝状第四アンモニウム塩である。基R1、R2、R3及びR4は、好ましくは、互い
に独立して、8〜24個の炭素原子、特に10〜18個の炭素原子の鎖長を有する置換
されていないアルキル、約1〜約4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル、
フェニル、C2-C18-アルケニル、C7-C24-アラルキル、(C2H4O)xH(ここで、xは約
1〜約3である)、一つまたはそれ以上のエステル基を含むアルキル基、または
環状第四アンモニウム塩であり得る。Xは適当なアニオンである。
本発明による調合物は、意図される用途に依存して、上記界面活性剤の他に、
それぞれ特定の助剤及び添加剤を含む。それゆえ、洗剤調合物及び洗浄剤調合物
は、例えば、ビルダー、塩剤、漂白剤、漂白活性化剤、蛍光増白剤、再付着防止
剤、可溶化剤及び酵素を含む。
通常のビルダーは、ナトリウムアルミニウムシリケート(ゼオライト)、層状シ
リケート、ホスフェート、ホスホネート、エチレンジアミンテトラ酢酸、ニトリ
ロトリアセテート、クエン酸及び/またはポリカルボキシレートである。
塩またはエクステンダー(Stellmittel)としては、例えば、硫酸ナトリウム、
炭酸ナトリウムまたはケイ酸ナトリウム(水ガラス)がある。更に別の添加剤の
典型的な個別の例としては、硼酸ナトリウム、デンプン、サッカロース、ポリデ
キストロース、TAED、スチルベン化合物、メチルセルロース、トルエンスルホネ
ート、クメンスルホネート、長鎖石鹸、シリコーン、混合エーテル、リパーゼ類
及びプロテアーゼ類を挙げることができる。
化粧品調合物または薬剤調合物においては、上記の界面活性剤の他に、中でも
、濃厚化剤、加湿剤、生体活性物質、膜形成剤、コンディショナー、真珠光沢剤
、防腐剤、香料または染料が含まれ得る。
ヘアーシャンプー、ヘアーローションあるいはシャワー浴剤または泡浴剤は、
他の助剤及び添加剤として、乳化剤、例えばアルコキシル化された脂肪アルコー
ルまたはソルビタンエステルを含み得る。
過脂肪剤としては、例えばポリエトキシル化されたラノリン誘導体、レシチン
誘導体及び脂肪酸アルコールアミド等のものを使用することができ、この際、後
者のものは同時に泡安定剤としても機能する。
適当な濃厚化剤は、例えば、ポリサッカライド、特にキサンタン-ガム、グア
ー-グアー、寒天、アルギネート及びチロース、カルボキシメチルセルロース及
びヒドロキシエチルセルロース、並びに脂肪酸の高分子量ポリエチレングリコー
ルモノ−及びジエステル、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール及びポリビ
ニルピロリドン、及び塩化ナトリウム(Kochsalz)及び塩化アンモニウム等の電解
質である。
生体活性物質とは、例えば植物抽出物及びビタミン複合体を意味する。
慣用の膜形成剤は、例えば、キトサン、微結晶性キトサン、四級化されたキト
サン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン-ビニルアセテート-コポリマー
、アクリル酸系列のもののポリマー、第四セルロース誘導体及びこれらと類似の
化合物である。
当該調合物中に含まれ得る更に別の成分は非揮発性の液状シリコーンである。
これはポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリー
ルシロキサンまたはポリエーテルシロキサン-コポリマーであることができ、そ
して約0.1%〜約10.0%、好ましくは約0.5%〜約5.0%の量で使用される。これ
らの液体の混合物も同様に使用でき、これは特定の用途にも有利である。分散さ
れたシリコーン粒子はシャンプーマトリックス中に不溶性であるべきである。使
用し得る最も重要な非揮発性のポリアルキルシリコーンは、例えば、25℃におい
て約5〜約600,000センチストークス、好ましくは350〜約100,000センチストー
クスの粘度を有するポリジメチルシロキサンである。適当な本質的に非揮発性の
ポリエーテルシロキサンは、例えば、ポリプロピレンオキシドで改質されたジメ
チルポリシロキサンである。エチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシド
との付加物も使用することができる。
適当なシリコーンは、例えば、米国特許第2,826,551号、米国特許第3,946,500
号、米国特許第4,364,837号及びイギリス特許第849,433号に記載されている。
更に、本発明においては、シリコーンゴム(Silicon-Gum)を使用することがで
きる。シリコーンゴムは米国特許第4,152,416号に記載されている。また適当な
シリコーンゴムは、ジェネラルエレクトリック社のプロダクトデータシートSE30
、SE33、SE54及びSE76にも記載されている。“シリコーンゴム”とは、約200,00
0〜1,000,000のモル質量を有する高分子量のポリジオルガノシロキサンを意味す
る。具体的な例は、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メ
チルビニルシロキサン)−コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニル
)(メチルビニルシロキサン)−コポリマー及びこれらの混合物であり、シリコ
ーン液とシリコーンゴムとの混合物も適している。
防腐剤としては、例えばフェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラ
ベン類、ペンタジオールまたはソルビン酸が適している。
真珠光沢剤としては、例えばエチレングリコールジステアレートなどのグリコ
ールジステアリン酸エステル、並びに脂肪酸モノグリコールエステルなどがある
。
染料としては、化粧品の用途に適しており及び肯認されている物質、例えば、
ヴァインハイムのVerlag Chemieによって発行された、ドイツ研究協会(Duetsche
n Forschungsgemeinschaft)の染料委員会(Farbstoffkommission)編の刊行物
用できる。これらの染料は、全混合物を基準にして通常0.001〜0.1重量%の濃度
で使用される。
助剤及び添加剤の合計量は、該界面活性剤含有調合物を基準として1〜50、好
ましくは5〜40重量%である。
実施例
以下には先ず、本発明による一連の具体的な調合物のための、基準となる処方
を幾つか記載する。その次に、具体的な調合物を幾つか記載する。全ての例にお
いて、DMAP-GAは、上記の式1において、Zがグルコース残基であり、Rが、特
に断りのない限り、C12/C14-脂肪酸アルキル基であり、そしてR1及びR2がそれぞ
れメチルである糖界面活性剤を意味する。表示した百分率は全て重量%である。
シェービングクリーム1:
組成: ステアリン酸 20〜40%
ヤシ脂肪酸 6〜10%
DMAP-GA 1〜45%
グリセリン 5〜15%
水酸化カリウム 2〜6%
水酸化ナトリウム 1〜3%
植物油または鉱油 1〜5%
水 全体を100%とする量
シェービングクリーム2:
組成: グリセリン-モノステアレート 10〜35%
DMAP-GA 1〜45%
鉱油 5〜15%
グリセリン 1〜10%
水 全体を100%とする量
シェービングローション:
組成: セルロースアルキルエーテル 70〜75%
DMAP-GA 1〜5%
鉱油 10〜20%
グリセリン 3〜10%
水 全体を100%とする量
シャワーゲル:
組成: セルロースアルキルエーテル 5〜10%
Na-ラウリルエーテルスルフェート 2〜5%
DMAP-GA 1〜45%
ココイルアミドプロピルベタイン 8〜15%
エチレングリコールジステアレート 4〜10%
イソプロピルパルミテート 0.5〜1%
加湿剤 0.25〜0.5%
防腐剤 0.05〜0.1%
塩化ナトリウム 3〜5%
水 全体を100%とする量
透明汎用洗剤:
組成: DMAP-GA 0.1〜15%
陰イオン性界面活性剤 0〜25%
両性界面活性剤 0〜5%
非イオン性界面活性剤 0.5〜15%
香油 0〜1%
防腐剤 0〜1%
水 全体を100%とする量
人手食器洗い洗剤:
組成: DMAP-GA 0.1〜15%
陰イオン性界面活性剤 0〜40%
両性界面活性剤 0〜15%
非イオン性界面活性剤 0〜15%
アミンオキシド 0〜15%
香油 0〜1%
防腐剤 0〜1%
塩化ナトリウム 0〜5%
水 全体を100%とする量
液状洗剤
組成: DMAP-GA 0.1〜15%
陰イオン性界面活性剤 0〜40%
非イオン性界面活性剤 0〜40%
エクステンダー 0〜15%
酵素 0〜15%
香油 0〜1%
防腐剤 0〜1%
染料 0〜1%
水 全体を100%とする量
例1: 活性物質(WAS)を15%含む透明シャワーゲル:
組成:
A DMAP-GA 4.00%
B 水 48.85%
PEG 400 5.00%
香油 0.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
E 塩化ナトリウム 1.50%
調製:
I 加温しながらAをBに溶解する。
II Cの成分を攪拌しながら順次、上記Iに入れる。
III Dを用いてpH値を調節し、次いでEを用いて粘度を調節する。
例2: 塩化ナトリウムを添加しない、活性物質(WAS)を16%含む透明シャワー
ゲル
組成:
A DMAP-GA 6.00%
B 水 54.50%
香油 0.50%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
調製: 例1と同様
例3: 塩化ナトリウムを添加しない、活性物質(WAS)を16%含む真珠光沢を有
するシャワー浴剤
組成:
A DMAP-GA 6.00%
B 水 54.70%
香油 0.30
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
調製: 例1と同様
例4: 塩化ナトリウムを添加しない、活性物質(WAS)を12.5%含む透明ふけ止
めシャンプー
組成:
A DMAP-GA 5.00%
B 水 64.20%
香油 0.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸
調製: 例1と同様
例5: 活性物質(WAS)を12.5%含む透明ふけ止めシャンプー:
組成:
A DMAP-GA 2.50%
B 水 57.10%
香油 0.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
E 塩化ナトリウム 3.00%
調製: 例1と同様
例6: 有効物質(WAS)を12.5%含む透明ふけ止めシャンプー
組成:
A DMAP-GA 2.50%
B 水 61.35%
香油 0.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
E 塩化ナトリウム 2.00%
調製: 例1と同様
例7: 活性物質(WAS)を15%含む透明ヘアーシャンプー
組成:
A DMAP-GA 5.00%
B 水 53.70%
香油 0.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
E 塩化ナトリウム 1.00%
調製: 例1と同様
例8: 活性物質(WAS)を10%含む透明汎用洗剤
組成:
A DMAP-GA 1.50%
B 水 90.70%
香油 0.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
調製: 例1と同様
例9: 活性物質(WAS)を20%含む透明食器洗い洗剤
組成:
A DMAP-GA 2.00%
B 水 62.70%
香油 0.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
E 塩化ナトリウム 2.00%
調製: 例1と同様
例10: 塩化物を添加しない、活性物質(WAS)を32.5%含む透明食器洗い洗剤
組成:
A DMAP-GA 5.00%
B 水 53.70%
香油 0.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D クエン酸 適宜量
調製: 例1と同様
例11: 真珠光沢を有するシャワー浴剤,14%WAS
組成:
B C12/14-DMAP-GA×乳酸(Hoechst AG) 7.60%
香油 0.30%
水 53.10%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
C 乳酸 適宜量
調製:
I Bの成分を攪拌しながら順次Aに入れる。
II Cを用いてpH値を調節する。
例12: 透明シャワーゲル,14%WAS
組成:
B C12/14-DMAP-GA×塩酸(Hoechst AG) 8.4%
香油 0.30%
水 56.30%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
C 塩酸 適宜量
調製
I Bの成分を攪拌しながら順次Aに入れる。
II Cを用いてpH値を調節する。
例13: 透明ふけ止めシャンプー,14%WAS
組成:
C C12/14-DMAP-GA×塩酸(Hoechst AG) 8.40%
香油 0.30%
水 55.80%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
D 塩酸 適宜量
調製:
I AをBに溶解する。
II Cの成分を攪拌しながら順次上記Iに入れる。
III Dを用いてpH値を調節する。
例14: 透明ヘアーシャンプー,14%WAS
組成:
B C12/14-DMAP-GA×乳酸(Hoechst AG) 7.60%
香油 0.30%
水 57.10%
防腐剤 適宜量
染料溶液 適宜量
C 乳酸 適宜量
調製:
I Bの成分を攪拌しながら順次Aに入れる。
II Cを用いてpH値を調節する。
例15: 汎用洗剤
組成:
アルキルスルフェート 12%
石鹸 1%
脂肪アルコールオキシエチレート 4%
DMAP-GA 3%
炭酸ナトリウム 6%
層状シリケートSKS-6 14%
ゼオライト 14%
クエン酸ナトリウム 5%
硫酸ナトリウム 2%
過炭酸ナトリウム 20%
漂白活性化剤 4%
ポリアクリレート(CP-5) 6%
酵素 1%
水 全体を100%とする量
例16: 軽質洗剤
組成:
アルキルベンゼンスルホネート 14%
アルキルスルフェート 8%
石鹸 2%
脂肪アルコールエトキシレート 4%
DMAP-GA 2%
炭酸ナトリウム 1%
層状シリケートSKS-6 5%
ゼオライト 40%
硫酸ナトリウム 14%
酵素 1%
水 全体を100%とする量
使用した市販製品のリスト:
リウム塩(約27%WAS)
ート-ジナトリウム塩(約40%WAS)
PEG 400 ポリエチレングリコール(モル質量 約400)
2(1H)-ピリドン,2-アミノエタノール塩(ふけ防止剤)
応用技術上の試験
DMAP-GAを含む様々な界面活性剤の発泡力、カルシウム許容性及び湿潤力を試
験した。
1. 発泡力
DMAP-GA、
APG(C12/C14-アルキルポリグリコシド)、
CAPB(C8/C18-ココアルキルアミドプロピル−ベタイン)
の発泡力を、ロス-マイルス(Ross-Miles)の方法に従い、様々なカルシウム硬度
を用いて水中37℃で試験した。水中の界面活性剤の濃度はそれぞれ0.3g/Lであっ
た。追加の試験において、それぞれ1mlの脂肪[クリスコ(Crisco)+オリーブオ
イル,1:1]を添加した。以下の数値[泡高さ(単位mm)]が測定された。
第1、3、5及び7行に記載の値は脂肪を添加しない場合の泡高さであり、第
2、4、6及び8行に記載の値は脂肪を添加した場合の泡高さを示す。
同様の方法で、以下の組成のDMAP-GA含有混合物を試験した。
I. DMAP-GA 1部+
7部のC12/C14-ラウリルエーテルスルフェート+2EOと3部のC8/C18-ココ
アルキルアミドプロピルベタインからなる混合物 4部
II. C12/C14-アルキルポリグリコシド 1部+
7部のC12/C14-ラウリルエーテルスルフェート+2EOと3部のC8/C18-ココア
ルキルアミドプロピルベタインからなる混合物 4部
第1、3、5及び7行に記載した値は脂肪を添加しない場合の泡高さを示し、
そして第2、4、6及び8行に記載の値は脂肪を添加した場合の泡高さを示す。
更に、以下の酸付加生成物のロス-マイルス発泡力を測定した。
a) C12/C14-DMAP-GA-乳酸付加物
b) C12/C14-DMAP-GA-HCl付加物
c) C16/C18-DMAP-GA-乳酸付加物
d) C16/C18-DMAP-GA-HCl付加物
試験条件: 温度 37℃,水硬度15°dH; pH=7
各々の場合において一番目の数値は初期測定値であり、そして二番目の数値は
それぞれ5分後の測定値である。
この試験結果は、該酸付加物も非常に良好な発泡力を有することを示している
。
全ての数値によるデータは、単位mmの泡高さを示す。
このロス-マイルス試験は、遊離のアミドアミンとしてのDMAP-GAだけでなく、
その酸付加物もが、単独であるいはこれらの界面活性剤と共界面活性剤との混合
物として、また脂肪の存在下でさえも、非常に良好な発泡力を持つことを示して
いる。
2. カルシウム-許容性
硬水に対する界面活性剤の安定性の測定を、界面活性剤の濃度を段々に高めた
、3mmol/L、4.5mmol/L及び6mmol/Lのカルシウム硬度を有する各溶液を調製し、
そして1時間以上であるが、2時間以下である時間の経過後に、乳白光または濁
りが生ずるかあるいは沈降物が形成したかどうかを観察することによって行った
。得られた各々の値を合計したものの平均値をとることによって評価した(5=
透明;4=乳白光;3=濁り;2=僅かな沈降物;1=かなりの沈降物)。
この硬水に対する安定性の測定は、本発明による界面活性剤及び界面活性剤混
合物が、非常に良好なカルシウム許容性を有することを示している。
3. 湿潤力(DIN ISO 8022)
この浸漬湿潤力は、繊維生地を界面活性剤溶液中に浸漬した時に、その生地中
に閉じこめられている空気と置き換わるその溶液の能力の目安となる。界面活性
剤の浸漬湿潤力は、既知の濃度の界面活性剤溶液中で木綿布を用いて湿潤時間を
測定することによって求めた。界面活性剤 湿潤時間(秒)
C12/C14-DMAP-GA*乳酸 290
C12/C14-DMAP-GA*HCl 250
C16/C18-DMAP-GA*乳酸 >300
C16/C18-DMAP-GA*HCl >300
DMAP-GA >300
APG 120
GA 100
CAPB 50
C12-サルコシネート 40
Na-LES 55
この湿潤力の測定は、式1の界面活性剤並びにその酸付加物、及びこれらの界
面活性剤と他の界面活性剤との混合物が比較的長い湿潤時間を有することを示し
ている。このような結果は、良好な湿潤力というのは、通常、強い脱脂作用も伴
うため望ましいことである。
式1の界面活性剤並びにその酸付加物、及びこれらの界面活性剤と他の界面活
性剤との混合物の皮膚に対する穏和性は、ゼイン値(Zeinwert)及び赤血球(RBC)
値を測定することによって確認される。
DMAP-GAに関して、39mgN/100mlのゼイン値及び7%変質のRBC値が測定された
。これらの値は、非常に良好な皮膚許容性を意味する。
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フロントページの続き
(72)発明者 ショルツ・ハンス・ユルゲン
ドイツ連邦共和国、D―63755 フランク
フルト、イン・デン・ミュールゲルテン、
58
(72)発明者 スクリプザク・ヴェルナー
ドイツ連邦共和国、D―65719 ホーフハ
イム、ヤーンストラーセ、10
(72)発明者 パーペンフース・ベルント
ドイツ連邦共和国、D―84524 ノイエッ
ティンゲン、フルーアストラーセ、17