JP2001500644A - データカードに金額をクレジットないしリクレジットする方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、携帯電話(６)用のSIMカード(７)にある金額(２８)をクレジットないしリクレジットする方法に関するものである。SIMカード(７)は記憶素子(１１)の付いた電子チップを備えている。この記憶素子(１１)の中には金額(２８)が記憶されており、携帯電話を使用するにつれ金額は減少する。ある金額(１２)をクレジットないしリクレジットするには、事前に価値カード(１３)を購入する。価値カード(１３)には、不透明の、剥がすことができるフィルム(２２)で覆われたコード域(１４)かある。このフィルム(２２)を剥がすとコード(１５)が見える。SIMカード(７)および価値カード(１３)を所有している者が通信機器(６、８)でサービス番号をダイヤルする。するとかけた通話者は、価値カード(１３)に与えられているすべてのコード(１５)とその時々のコードに関係する金額(１２)が記録されているデータバンク(１７)と繋る。通話者は、通話中の通信機器(６、８)でコード(１５)を入力するよう指示される。入力されたコード(１５)は、データバンクに記憶されているコードと比較される。入力されたコード(１５)がデータバンク(１７)にない場合は、ショートメッセージ・サービスセンター(１８、１９)で、クレジットないしリクレジットすべき金額(２８)を備えたショートメッセージを準備し一時保存する。金額(２８)とデータバンク(１７)内のコード(１５)は、使用済みの印が付けられるか消去される。次回に、SIMカード(７)をどこかのある携帯電話(６)に差込み通信ネットワーク(９)に繋ると、準備したショートメッセージ(２０)により、クレジットないしリクレジットすべきSIMカード(７)に、一時保存されている金額(２８)がクレジットないしリクレジットされる。

Description

【発明の詳細な説明】 データカードに金額をクレジットないしリクレ ジットする方法 本発明はある一定金額をデータカード、特に通信ネットワークに関係する通信 器用のSIMカードに、クレジットないしリクレジットする方法に関するものであ る。この場合、データカードには、金額のデータを保存する記憶素子が備えられ ている。また本発明は、請求項６の上位概念の方法を実行するためのカード、お よび請求項９の上位概念の方法を実行するための装置の部品にも関係する。 今日、SIMカード(SIM、Subscriber Identification Module)は、通常、GSM規 格(GSM、Global System for Mobil Communication)の移動体通信ネットワークの 携帯電話に使用されている。特にSIMカードは加入者の識別、および関係する加 入者が移動体通信ネットワークで行なった通話の清算を行なう場合に利用されて いる。GSM規格の携帯電話では、有線電話機の場合と異なり、固定された装置で 清算することができないため対応するSIMカードを使用するユーザーで直接清算 を行なっている。 欧州特許EP ０ ６８９ ３６８では、移動体通信ネットワーク内のメッセー ジを伝達する装置が公開されている。この装置の場合にはSIMカードの利用が、 特にショートメ ッセージの伝達や、権限を有する特定の加入者だけがアクセスできる特別な方法 による特殊サービスの処理にまで拡大されている。この装置では、GSM-フェーズ -２-規格による透明モードの任意ビット流を、センターからSIMカードにショー トメッセージとして伝達できるだけでなく、権限を有する特定の加入者との間で 、データや実行可能な指示の送受信もできるようになっている。こうしたことは 、国際的に確定した規格を変更しなくとも可能なのである。 本発明は、特定の特殊なサービスないし特定の機能、すなわちある一定の金額 をデータカードにクレジット（装填、入金）ないしリクレジット（追加装填、追 加入金）する方法に関するものである。本発明は、上記の欧州特許で開示されて いる装置と一緒に使用される。現時点ではまだ実用化されてはいないが、ケーブ ルで繋れた通信機器をSIMカードで作動させたり、清算を機器ではなく、カード で行なってしまうことも考えられる。 SIMカードには電子チップが組み込まれている。この電子チップは、個々の電 気コンタクトが多数集まってできたコンタクト・フィールドを介して、通信機器 に取り付けられている書き込み／読み取り装置と電気的とつながっている。この チップは特に記憶素子が組み込まれ、この記憶素子に金額が保存されている。通 話や他のサービ スを実行する際は保存されている金額を徐々に引き出し、ゼロまたは最小金額に 達した場合は、カード所有者が再び金額をクレジットしなければならない。従来 、この方法はかなり複雑であった。カード所有者が一定金額を入金するには郵便 局へ行き、郵便局から電子清算モジュール(MOBIA、Customer Care and Billing System for Mobilcom)に金額を移す必要があったからである。 加入者が入金した金額は、その後、加入者の識別データと一緒に清算モジュー ルから特殊サービスを管理する運用センター(SSC、SIMサービスセンター)へ伝え られる。運用センターでは、特殊サービスおよび特殊機能に則してショートメッ セージを用意し、加入者が次の通話を行なう際に、ショートメッセージでSIMカ ードに金額を伝え、SIMカードに保存されている金額に対応する金額の分だけク レジットないしリクレジットする。 現在の技術水準で可能なこの方法を示したものが添付した図１である。この図 では、移動体通信ネットワークをブロック線図で表示している。図中の番号１は 郵便局の入金票である。郵便サービスを行なう場所２などの入金スポットでは、 この入金票で入金することができる。入金した金額は、加入者の識別データと一 緒に上述の清算モジュール３に伝えられ、特殊サービス向けの運用センタ−４で ショートメッセージを準備させる。このショ ートメッセージは、次回に対応する加入者が電話をかけた時に、移動体通信ネッ トワーク６を通じて、携帯電話に差込まれた加入者のSIMカード７に伝えられる 。ショートメッセージに含まれている金額はSIMカード７に保存される。この保 存は入金した金額と一緒にクレジットないしリクレジットされる。 郵便サービスを行なう場所で支払いを実行するこの方法では、かなりのコスト を要する。そのため本発明では、SIMカードのクレジットないしリクレジット用 の金額を入金し易くする方法を探すことを課題としている。 この課題は、請求項１の特徴の部分で提示した方法で解決している。この方法 を実行するためにあらかじめ購入した価値カードは、請求項６の特徴で示した仕 様になっている。また、この方法を実行する装置には、請求項９の特徴が必要に なる。 本発明の方法の主な長所は、一般の小売店やキオスク、郵便サービスを行なう 場所など非常に多くの販売スポットで価値カードを購入できる点にある。そのた め、入金票に記入したり、特定のデータカード、特にSIMカードのクレジットな いしリクレジット・サービスを行なう場所で金額を入金するといった煩わしい手 続きが浮揚になる。 価値カード購入に必要な金額は、同時に一定のデータカード、特にSIMカード で最大限クレジットないしリクレジットできる金額分と一致している。 カードにはフィルムで覆われたコード域がある。この領域がカバーで完全に覆 われていれば、その価値カードがまだまったく使用されていないことを示してい る。覆っているフィルムを削り取るなどして覆われているコード域を剥がすと、 コードが現われる。このコードを使用すると、公共の通信ネットワークに接続し ている任意の通信機器から、特定のSIMカードにクレジットないしリクレジット する準備を行なうことができる。 価値カードの所有者がある特定のサービス番号に電話をかけると、音声ガイド メニューにより、コードをその使用している通信機器に、打つ込むなどして入力 するよう指示を受ける。これにより加入者は、すべてのコードとかつて価値カー ドで用意した関係金額が記録されているデータバンクと接続する。データバンク 内に入力したコードがあれば、GSM-フェーズ-２-規格のショートメッセージが準 備され、ショートメッセージ・サービスセンターでは受話器が置かれる。その場 合、データバンクでは関係する金額のコードは、使用済みの印が付けられるか消 去される。加入者が自分のSIMカードを挿入した通信機器で上記のサービス番号 に電話すると、SIMカードに記 憶されているその通話者個人の識別コードが自動的に認識される。コードを入力 すれば、その金額が誰に関係するものかも明らかになる。準備されショートメッ セージ・サービスセンターに記録されるショートメッセージには、加入者の識別 コードと金額がはいっている。 通常の電話機のような、SIMカードを使えない通信機器で上記のサービス番号 に電話をかけた場合には、加入者のコードを入力した後、金額が定められている SIMカードの識別コードも入力するよう求められる。 カードは通常の電話にも利用できる。その場合、通話者が手順に従い上記のサ ービス番号に電話すると、データカードのクレジットないしリクレジットを行な うのか、電話をするのかを自動音声応答で尋ねられる。電話を利用する場合、コ ード番号を入力すると、呼び出した相手と通話時間から通話料金を計算しデータ バンクに記録するか、すでに保存されている金額があればそこから差し引く。デ ータカードに後からクレジットないしリクレジットする場合は、金額を完全にク レジットないしリクレジットするのではなく、むしろ総額を合計して出た差額分 だけを後からクレジットないしリクレジットすると考えた方が解り易い。 すでに言及したように、価値カードにはコードが打ち込まれている領域がある 。この領域は、カードを購入す る際には、不透明な剥ぎ取るフィルムで覆われている。この領域が完全に覆われ ているということは、購入した価値カードが実際に新しく、まだ使用されていな いことを保証している。公示番号EP ０ ６８９ １６３ Ａ１の欧州特許では 、スクラッチして除去できるフィルムを備えた同様の価値カードが紹介されてい る。こちらのカードは、カードリーダーと接続する電気コンタクトを多数もつチ ップを備えたデータカードになっている。そのため、データカードがすでに使用 されたものか否かは、電気コンタクトの少なくとも一部がスクラッチ可能なフィ ルムで覆われているか否かで確認できる。このカードは電話にも利用できる。電 話にも使えるよう、チップ内には一定数の通話ユニットが組み込まれており、電 話を利用する度に通話ユニットが差し引かれる。このカードには、カバーで覆わ れた領域がもう一つ別に用意されている。こちらはスクラッチ可能なフィルムで 覆われ、フィルムをスクラッチするとくじ番号などが見えるようになっている。 しかしこのカードの場合、他のデータカードに金額をクレジットすることは予定 されていない。 従来、データカード、特にSIMカードで作動できる通信機器は、GSM規格のカー ドリーダーを装備した携帯電話になると予想されている。今のところまだ意図さ れているわけではないが、将来的にはケーブルで繋れた（有線）電話機もカード リーダーを装備でき、対応する加入者や 通話者のSIMカードを利用できるようにすることも当然考えられる。そうなった 場合には、電話会社の全体の清算は、電話などのような、ケーブルで接続された 通信機器毎に行なわず、むしろSIMカードのユーザー毎に正確かつ迅速に行なわ れることになるだろう。 前述のように、加入者の案内は自動音声応答システムで行なう。このシステム は通信ネットワークに組み込まれた音声応答サーバーになっており、上記のサー ビス番号で呼び出すことができる。この音声応答サーバーへのアクセスは、ケー ブル通信ネットワークか移動体通信ネットワークで行なうことができる。装置に は、一方では音声応答システムとデータバンクを、また他方ではショートメッセ ージ・サービスセンターと繋ぐ清算モジュールが組み込まれている。この清算モ ジュールは、データバンクからきたメッセージ、識別コードおよび識別コードで 確定したSIMカードでクレジットないしリクレジットする金額を、ショートメッ セージ・サービスセンターへ伝える一方、現状の技術水準に基づき、入金された 金額に対応するショートメッセージを準備するのにも使われる。 次に、図をもとに実施例を挙げて本発明をさらに詳しく解説する。 図１は従来の技術に基づく方法をブロック線図で示したものである。 図２は本発明の方法を示したブロック線図である。 図３は本発明の方法のスタート手順を示した第一のフローチャートである。 図４は、本発明の方法である特定のデータカードにクレジットないしリクレジ ットする場合の手順を示した第二のフローチャートである。 図５Ａおよび５Ｂは、本発明の方法のデータカードを通常の電話に使用する場 合の手順を示した第三のフローチャートである。 図１では、すでに記述の概要の部分で解説した技術の水準がブロック線図で示 されている。 図２には、本発明の方法を実行するのに必要なハードウェア・コンポーネント がブロック線図で示されている。 参照番号２５は価値カードを製作する製作所を示している。この製作所ではカ ートンやプラスチックなどから価値カードを製作している。その場合、いずれの 価値カ ードにも１０、２０、５０、１００といった金額ユニットを印刷する。各価値カ ード２６には、コード域１４上の予定領域にコード１５が付けられている。コー ド域１４ないしコード予定領域は、はぎ取れるフィルム２２で覆われる。このは ぎ取れるフィルムは不透明なため、新しい価値カード２６ではコードは見えない 。価値カードの表面はコマーシャル用の印刷などを施すこともできる。価値カー ドの使用方法なども印刷可能である。 価値カード製作所２５で価値カードを製作する際には、製作した新しい各価値 カード用に、その新価値カードに関係するコード１５およびメッセージブロック ３３内にある、価値カードに関係した金額２８を評価プラットフォーム１６に伝 え、そこでデータバンク１７に保存される。 その後、新しく製作した価値カード２６は、キオスク、商店、郵便サービスを 行なう場所などの販売スポットへ回される。価値カードに印刷されている金額を 、対応する金額１２で支払えば価値カードは購入できる。そのため価値カード２ ６はプリペイカードとも呼ばれている。 クレジットないしリクレジットすることを予定しているデータカード７には、 電子チップ内に記憶素子１１が組み込まれている。この記憶素子の内には識別コ ード２９のほか、特に金額が記憶されている。金額は必ずしも 硬貨の価値に対応する必要はなく、料金単位で分割されていても構わない。識別 コードは、移動体通信ネットワークで使われている通信機器用に、Natel-D-番号 などに合せることも可能である。 データカード７をクレジットないしリクレジットする場合、携帯電話などの通 信機器６内にあるカードリーダー２３にデータカード７を差込む。このとき、事 前に購入したデータカード１３のはぎ取れるフィルム２２を除去する。この場合 、はぎ取れるフィルム２２は爪で簡単にはぎ取れる構造になっていると都合がよ い。これでコード域１４のコード１５が見えてくる。 データカードをクレジットないしリクレジットする別の方法を示したものが図 ３および図４のフローチャートである。この場合には先ずサービス番号を選択す る。サービス番号は価値カードに印刷されている。図示した例の場合、サービス 番号を選択すると携帯電話は、ISDNなどのようなケーブルで繋れた通信ネットワ ーク９を経て音声を発するシステム２１、音声応答サーバー２１に繋る。このプ ロセスを示したものが図３のフローチャートのブロック３９である。加入者は、 ブロック４０に従い複数の言語によるグリーティング・メッセージを受ける。ブ ロック４１では、加入者は音声応答サーバーによって、メニューの中から希望す る言語を入力するよう求められ る。この場合、加入者は地域に応じてドイツ後、フランス語、イタリア語、英語 を選択できる。 言語を選択すると、音声応答サーバーは加入者に、価値カードのコードを入力 するよう選択した言語で求めてくる。これが図３のフローチャートのブロック４ ２である。 加入者が入力した価値カードのコードに基づき、音声応答サーバーがカードの 種類を認識する。これにより、価値カードが、他の機能を想定しているスイステ レコム・カードのような他の通信用カードと区別できる。このプロセスを示した ものが図３のフローチャートのブロック４３である。 価値カードには二つの機能を想定している。一つは本発明のようにデータカー ドに金額をクレジットないしリクレジットする機能であり、他方は通常の電話に 価値カードを利用するというものである。図４のフローチャートは、データカー ドにクレジットないしリクレジットする手順を示したものである。加入者はサー ビス番号を入力すると、図４のフローチャートのブロック４４のように、電話を かけるのか、データカードをクレジットしたいのかを尋ねられる。図４のフロー チャートでは、ブロック４５が示すように加入者はデータカードのクレジッ トないしリクレジットを選択する。ここで加入者は、金額をクレジットしたいデ ータカードの識別コードまたはNatel-D-番号を入力するよう指示される。上記の 例のように加入者が携帯電話でサービス番号を選択すると、携帯電話に差込まれ ているデータカードの識別コードが携帯電話のディスプレー上に直接表示できる (ブロック４７)。このデータカードにクレジットする場合、加入者は表示された 識別コードを確認するだけでよい。それ以外の場合、加入者は音声応答サーバー から正しい識別コードを入力するよう求められる。これらのプロセスを示したの が図４のブロック４８、４９、５０である。正しい識別コードが入力されると、 その時点で確定したデータカードのクレジットないしリクレジットの手順が次の ような要領で進展する。図４のブロック５１のように、データバンク１７への問 い合わせや評価を行なう。そのため音声応答システム２１も、データバンク１７ を内包する評価プラットフォーム１６と接続している。メッセージブロック３１ では、加入者が携帯電話６で入力したコード１５の評価プラットフォーム１６と 、価値カードに金額をクレジットないしリクレジットするデータカードの識別コ ード２９を伝える。評価プラットフォームは、入力されたコード１５に対応する コードをデータバンク１７から捜し出す。このコードは、すでに述べたように、 価値カードを製作する段階で記憶していたものである。コードが見つからない場 合、図４の一連のブロック５３、 ５２、５１から成るループのように、コード１５を正しく入力するよう加入者に 指示が出される。正しいコードが入力され、データバンク１７でも正しいコード １５が見つかると、加入者はこのプロセスを終了する。次に評価プラットフォー ムは、クレジットないしリクレジットするデータカードの識別コード２９が入っ たメッセージブロック３２、金額およびある特定のデータカードにクレジットな いしリクレジットする数値の課金インパルスを清算モジュール２４に伝える。そ の場合、識別コード２９によって特定のデータカードにクレジットないしリクレ ジットする金額２８ないし課金インパルス数値は、データバンクから取り出され ている。データバンクでは、金額が識別コードに関係付けられている。メッセー ジブロック３２ができると、データバンク１７内の対応するコード１５は使用済 みの印が施されるか消去されてしまう。 メッセージブロック３２と一緒に入っている情報に基づき、清算モジュール２ ４は、特殊サービス用の運用センター１９を通じてショートメッセージ・サービ スセンター１８にショートメッセージ２０を準備させる。ショートメッセージ・ サービスセンターでは、ショートメッセージ２０はデータバンクに保管される。 識別コードで定められているデータカード９が次回に携帯電話(６)で作動する、 すなわち携帯電話のスイッチが入ると、ショ ートメッセージ２０は切り離され、データカードには、移動体通信ネットワーク １０を通じてある特定の金額ないしある数値の課金インパルスがクレジットない しリクレジットされ、プロセスは終了する。 番号８で示したように、クレジットないしリクレジットのプロセスは、ISDN網 ９のような電話網とケーブルで接続した通常の電話機からでも行なえる。その場 合、加入者は識別コードないしクレジットないしリクレジットするデータカード の呼出し番号を手で入力しなければならない。その場合も音声応答システム２１ が、上述のようにあらかじめ音声で知らせてくれるようになっている。電話機８ の破線で示したデータカード７は、将来、ケーブルで繋れた各電話機８を電話番 号ではなく、電話の際に電話機に差込むデータカードによって識別されるように なる、と云う可能性があることを示している。通話料金の計算も特定の電話機に ついて行なうのではなく、GSM規格の移動体通信ネットワークで通常行なわれて いるように、データカード、特にSIMカード毎に計算されるようになるかもしれ ない。このような実施形態は目下のところまだ予定されてはいないが、本発明で もそうした実施形態を含んでおく必要がある。 サービス番号でデータを入力する代わりにGSM規格のショートメッセージを使 用することができる。 すでに述べたように、価値カード１３は通常の電話にも利用できる。そのため の個々の手順を示したものが図５である。価値カードを使っても通常の電話を行 なうということは、本発明の範囲には含まれておらず、また図５のフローチャー トを見ればおのずから理解できることなので、電話のプロセスを詳細な形で説明 するのは省略する。ただ、次の点だけは注意しておきたい。すなわち、電話とい うオプションを選択した後および電話をかける相手の呼出し番号を電話機に入力 した後では、ブロック５５で示したように、電話をかける側の場所とデータバン ク１７に残っている金額に基づいて最大通話時間が計算されるということである 。評価プラットフォーム１６のデータバンク１７内に価値カードのコード１５が 見つからず、計算できない場合は、一連のブロック５６、５７が示すように、コ ードが正しく入力されているかさらに何回か問い合わせを行なう。問い合わせて 正しく入力されると、電話相手と接続される。接続がうまく行くと音声応答サー バーがタイマーをスタートさせ、あらかじめ計算されている最大通話時間をモニ ターする。接続が終了しすると、評価プラットフォーム１６で通話料金を計算す る。評価プラットフォーム１６のデータバンク１７では、通話料金ないし通話料 金に対応する数値の課金インパルスが、通話料金として記憶から削除される。通 話後、図４のフローチャートのようにデータカードにク レジットないしリクレジットする場合は、データカード上に印刷されている名目 上の金額だけではなく、すべての通話金額の合計を差し引いた名目金額がクレジ ットまたはリクレジットされる。課金インパルスで計算する場合は、同様に差額 もある数値の課金インパルスに対応させることができる。このプロセスは図５の フローチャートのブロック５９、６０のように行なわれる。各通話が終了すると 、相手側には価値カードの残額が知らされる。 最大通話時間に達すると、呼び出された相手への通話は自動的に終了する。ブ ロック６２、６３のように通話金額は、ブロック５９、６０で示したプロセスに 倣って計算され、評価プラットフォーム１６のデータバンク１７に記憶される。 これで価値カードの名目上の金額と通話金額の総額の差がゼロになる。これに対 応してブロック６４のように呼び出された相手には、価値カードの金額が使い切 っられてしまったことが伝えられる。 価値カードの金額がデータカードに移されてしまった後に加入者が電話をかけ ようとする場合、あるいは同じ価値カードで再度データカードにクレジットない しリクレジットしようとした場合には、フローチャートに表示されていないダン ピング・モジュールにより、その価値カードを無効であることをその通信機器の 加入者に伝えられる。加入者は正しいコードを入力するよう数回指示 される。それでも正しいコードを入力できない場合、プログラムは終了する。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年８月７日（１９９８．８．７） 【補正内容】 カードは通常の電話にも利用できる。その場合、通話者が手順に従い上記のサ ービス番号に電話すると、データカードのクレジットないしリクレジットを行な うのか、電話をするのかを自動音声応答で尋ねられる。電話を利用する場合、コ ード番号を入力すると、呼び出した相手と通話時間から通話料金を計算しデータ バンクに記録するか、すでに保存されている金額があればそこから差し引く。デ ータカードに後からクレジットないしリクレジットする場合は、金額を完全にク レジットないしリクレジットするのではなく、むしろ総額を合計して出た差額分 だけを後からクレジットないしリクレジットすると考えた方が解り易い。 すでに言及したように、価値カードにはコードが打ち込まれている領域がある 。この領域は、カードを購入す る際には、不透明な剥ぎ取るフィルムで覆われている。この領域が完全に覆われ ているということは、購入した価値カードが実際に新しく、まだ使用されていな いことを保証している。公示番号EP ０ ６８９ １６３ Ａ１の欧州特許では 、スクラッチして除去できるフィルムを備えた同様の価値カードが紹介されてい る。こちらのカードは、カードリーダーと接続する電気コンタクトを多数もつチ ップを備えたデータカードになっている。そのため、データカードがすでに使用 されたものか否かは、電気コンタクトの少なくとも一部がスクラッチ可能なフィ ルムで覆われているか否かで確認できる。このカードは電話にも利用できる。電 話にも使えるよう、チップ内には一定数の通話ユニットが組み込まれており、電 話を利用する度に通話ユニットが差し引かれる。このカードには、カバーで覆わ れた領域がもう一つ別に用意されている。こちらはスクラッチ可能なフィルムで 覆われ、フィルムをスクラッチするとくじ番号などが見えるようになっている。 しかしこのカードの場合、他のデータカードに金額をクレジットすることは予定 されていない。 ＷＯ ９５／３５６１９でもあるカードが紹介されている。このカードにはコ ードが含まれており、特定の電話サービスに接続するにはこのコードをサービス センターで入力しなければならない。ただし、どのようにすればデータカードに クレジットないしリクレジットできる のかといった方法の説明は本稿では省略する。 ＥＰ−Ａ１−０５８９７５７では、事前に購入したクレジット金額を通信シス テムで中継する方法を紹介している。この出願では特に中継を確実に行う方法が 説明されている。 従来、データカード、特にSIMカードで作動できる通信機器は、GSM規格のカー ドリーダーを装備した携帯電話になると予想されている。今のところまだ意図さ れているわけではないが、将来的にはケーブルで繋れた（有線）電話機もカード リーダーを装備でき、対応する加入者や通話者のSIMカードを利用できるように することも当然考えられる。そうなった場合には、電話会社の全体の清算は、電 話などのような、ケーブルで接続された通信機器毎に行なわず、むしろSIMカー ドのユーザー毎に正確かつ迅速に行なわれることになるだろう。 請求の範囲 １. データカード(７)、特に通信ネットワーク(９、１０)に関係した通信 機器(６、８)用のSIMカード(７)にある金額(２８)をクレジットないしリクレジ ットする方法であって、 前記データカード(７)は記憶素子(１１)を備え、その記憶素子(１１)の中には 金額が記憶されているものであり、その方法が： プリペイカードになっている価値カード(１３)が、ある所定の金額(１２)で事 前に購入されること、 その価値カード(１３)では、カバーが施されているコード域(１４)をカードの 所有者が剥がすとコード(１５)が見えること、 通信機器でサービス番号に電話をかけると、それにより通話者が、価値カード に与えられているすべてのコード（１５）およびそのコードに関係する金額（１ ２）が記憶されているデータバンク（１７）と繋ること、 通話者は、通話中の通信機器(6、８)でコード(１５)を入力するよう指示され ること、 入力されたコード(１５)が、データバンク(１７)に記憶されているコードと比 較されること、 入力されたコード(１５)がデータバンク(１７)にない場合は、ショートメッセ ージ・サービスセンター(１８、 １９)で、クレジットないしリクレジットすべき金額(２８)を備えたショートメ ッセージを準備し、一時保存しておくこと、 金額(２８)とデータバンク(１７)内のコード(１５)は、使用済みの印が付けら れるか、消去されること、及び 次回に、データカード(７)をどこかのある通信機器(６、８)に差込み通信ネッ トワーク(９、１０)に繋ると、クレジットないしリクレジットすべきデータカー ド(７)には、準備したショートメッセージ(２０)により、一時保存されている金 額(２８)がクレジットないしリクレジットされること、 の各手順を具えることを特徴とする方法。 ２. 請求項１の方法であってさらに、 電話機(８)ないし通信機器(６、８)が、サービス番号を入力すると音声を発す るシステム(２１)に繋り、またその後の手順は音声ガイドで行なわれることを特 徴とする方法。 ３. 請求項１の方法であって： 前記価値カード(１３)が電話にも利用でき、その場合通話料金は、電話を受け る相手との通話時間で計算され、 通話料金は通話終了後、データバンク(１７)に記憶されるか、金額(１２)から 差し引かれ、また、 データカード(７)をクレジットないしリクレジットす る場合には、金額(１２)と通話料金の総額との差を利用することもできる特徴を 有する方法。 ４. 請求項１の方法であって： サービス番号が任意の有線電話機(８)ないしGSM規格で作動する任意の無線通 信機器(６)から入力できることを特徴とする方法。 ５. データカード(７)、特に通信ネットワーク(９、１０)に関係した通信 機器(６、８)用のSIMカード(７)にある金額(２８)をクレジットないしリクレジ ットする方法であって、 前記データカード(７)は記憶素子(１１)を備え、その記憶素子(１１)の中には 金額が記憶されているものであり、その方法が： プリペイカードになっている価値カード(１３)が、ある所定の金額(１２)で事 前に購入されること、 その価値カード(１３)では、カバーが施されているコード域(１４)をカードの 所有者が剥がすとコード(１５)が見えること、 GSM規格のショートメッセージを使用し電話をかけた通話者が、価値カードに 与えられているすべてのコード（１５）とその時々のコードに関係する金額（１ ２）が記憶されているデータバンク（１７）と繋ること、 通話者は、通話中の通信機器(６、８)でコード(１５) を入力するよう指示されること、 入力されたコード(１５)が、データバンク(１７)に記憶されているコードと比 較されること、 入力されたコード(１５)がデータバンク(１７)にない場合は、ショートメッセ ージ・サービスセンター(１８、１９)で、クレジットないしリクレジットすべき 金額(２８)を備えたショートメッセージを準備し、一時保存しておくこと、 金額(２８)とデータバンク(１７)内のコード(１５)は、使用済みの印が付けら れるか、消去されること、及び 次回に、データカード(７)をどこかのある通信機器(６、８)に差込み通信ネッ トワーク(９、１０)に繋ると、クレジットないしリクレジットすべきデータカー ド(７)には、準備したショートメッセージ(２０)により、一時保存されている金 額(２８)がクレジットないしリクレジットされること、 の各手順を具えることを特徴とする方法。 ６． 請求項５の方法であってさらに、：電話機（８）ないし通信機器（６ 、８）が、ショートメッセージを使用した後、音声を発するシステム（２１）に 繋り、またその後の手順は音声ガイドで行われる、 ことを特徴とする方法。 ７． 請求項５の方法であって：価値カード（１ ３）は電話にも利用でき、その場合、通話料金は、電話を受ける相手との通話時 間で計算され、通話料金は通話終了後、データバンク（１７）に記憶されるか、 金額（１２）から差し引かれ、また、データカード（７）をクレジットないしリ クレジットする場合には、金額（１２）と通話料金の総額との差を利用すること もできる、 ことを特徴とする方法。 ８． 請求項５の方法であって：サービス番号は、任意のケーブルで繋れた 電話機（８）ないしGSM規格で作動する任意の通信機器（６）から入力できる、 ことを特徴とする方法。 ９． データカード（７）をクレジットないしリクレジットする方法の一つ を実行するための装置で： 価値カードに与えられているすべてのコードの一覧表およびその時々のコード に関係する金額が記憶されているデータバンク（１７）を備えていること、およ び 上記のデータバンク（１７）内で、入力されたコードが記憶されているかを検 索できる評価プラットフォーム（１６）を備えている。この場合、メッセージブ ロック（３２）を伝え、データバンク（１７）内のコード（１５）に使用済みの 印を施したり消去することができること、 を特徴とする装置。 １０． 請求項９の装置であって：この装置は音声応答サーバーを備え、そ の音声応答サーバーは、対応するサービス番号で任意の電話機（８）ないし通信 機器（６）から有線通信ネットワーク（９）ないし移動体通信ネットワーク（１ ０）を通じて呼び出せる、 ことを特徴とする装置。 １１． 請求項９の装置で： データバンク（１７）およびショートメッセージ・サービスセンター（１８、 １９）と繋っている清算モジュール（２４）を有することを特徴とする装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ， ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，Ｍ Ｘ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 リツテル，ルドルフ スイス，ツオリコーフエン ロスヴアイド ベツグ ８ 【要約の続き】 にない場合は、ショートメッセージ・サービスセンター (１８、１９)で、クレジットないしリクレジットすべき 金額(２８)を備えたショートメッセージを準備し一時保 存する。金額(２８)とデータバンク(１７)内のコード (１５)は、使用済みの印が付けられるか消去される。次 回に、SIMカード(７)をどこかのある携帯電話(６)に差 込み通信ネットワーク(９)に繋ると、準備したショート メッセージ(２０)により、クレジットないしリクレジッ トすべきSIMカード(７)に、一時保存されている金額(２ ８)がクレジットないしリクレジットされる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １. データカード(７)、特に通信ネットワーク(９、１０)に関係した通信 機器(６、８)用のSIMカード(７)にある金額(２８)をクレジットないしリクレジ ットする方法であって、 前記データカード(７)は記憶素子(１１)を備え、その記憶素子(１１)の中には 金額が記憶されているものであり、その方法が： プリペイカードになっている価値カード(１３)が、ある所定の金額(１２)で事 前に購入されること、 その価値カード(１３)では、カバーが施されているコード域(１４)をカードの 所有者が剥がすとコード(１５)が見えること、 第一の通信機器、特に電話機(８)または第二の通信機器、特に携帯電話(６)で サービス番号をダイヤルすると、かけた通話者が、価値カードに与えられている すべてのコード(１５)とその時々のコードに関係する金額(１２)が記憶されてい るデータバンク(１７)と繋ること、 通話者は、通話中の通信機器(６、８)でコード(１５)を入力するよう指示され ること、 入力されたコード(１５)が、データバンク(１７)に記憶されているコードと比 較されること、 入力されたコード(１５)がデータバンク(１７)にない場合は、ショートメッセ ージ・サービスセンター(１８、 １９)で、クレジットないしリクレジットすべき金額(２８)を備えたショートメ ッセージを準備し、一時保存しておくこと、 金額(２８)とデータバンク(１７)内のコード(１５)は、使用済みの印が付けら れるか、消去されること、及び 次回に、データカード(７)をどこかのある通信機器(６、８)に差込み通信ネッ トワーク(９、１０)に繋ると、クレジットないしリクレジットすべきデータカー ド(７)には、準備したショートメッセージ(２０)により、一時保存されている金 額(２８)がクレジットないしリクレジットされること、 の各手順を具えることを特徴とする方法。 ２. 請求項１の方法であってさらに、 電話機(８)ないし通信機器(６、８)が、サービス番号を入力すると音声を発す るシステム(２１)に繋り、またその後の手順は音声ガイドで行なわれることを特 徴とする方法。 ３. 請求項１ないし２のいずれかの方法であって： 前記価値カード(１３)が電話にも利用でき、その場合通話料金は、電話を受け る相手との通話時間で計算され、 通話料金は通話終了後、データバンク(１７)に記憶されるか、金額(１２)から 差し引かれ、また、 データカード(７)をクレジットないしリクレジットす る場合には、金額(１２)と通話料金の総額との差を利用することもてきる特徴を 有する方法。 ４. 請求項１〜３のいずれかの方法であって： サービス番号が任意の有線電話機(８)ないしGSM規格で作動する任意の無線通 信機器(６)から入力できることを特徴とする方法。 ５. 請求項１〜４のいずれかの方法であって： サービス番号でデータを入力する代わりにGSM規格のショートメッセージを利 用できることを特徴とする方法。 ６. 請求項１〜５のいずれかの方法を実行するための価値カードで： その価値カード(１３)のある部分(１４)には、不透明の、剥がすことができる フィルム(２２)で覆われた領域を有し、またこのフィルムを剥がすとコード(１ ５)をみることができることを特徴とする、 価値カード。 ７. 請求項６の価値カードで： 剥がすことができるフィルム(２２)はスクラッチ可能なフィルムになっていて 、また上記の領域(１４)にあるコード(１５)は、価値カードの表面に取り付けら れていることを特徴とする、 価値カード。 ８. 請求項６ないし７の価値カードで： コード(１５)は価値カード(１３)識別用に定められたものになっていることを 特徴とする価値カード。 ９. 請求項１〜５のいずれかの方法を実行するための装置で： 通信機器はGSM規格の携帯電話(６)であり、また この携帯電話はカードリーダー(２３)を備えており、 データカードはSIMカード(７)になっている、 ことを特徴とする装置。 １０. 請求項９の装置で： 音声を発するシステムは音声応答サーバー(２１)を備えており、 この音声応答サーバーは対応するサービス番号で任意の電話機(８)ないし通信 機器(６)から有線通信ネットワーク(９)ないし移動体通信ネットワーク(１０)を 通じて呼び出すことができる、 ことを特徴とする装置。 １１. 請求項９の装置で： データバンク(１７)およびショートメッセージ・サービスセンター(１８、１ ９)と繋っている清算モジュール (２４)を有することを特徴とする装置。