JP2001358238A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JP2001358238A
JP2001358238A JP2001137695A JP2001137695A JP2001358238A JP 2001358238 A JP2001358238 A JP 2001358238A JP 2001137695 A JP2001137695 A JP 2001137695A JP 2001137695 A JP2001137695 A JP 2001137695A JP 2001358238 A JP2001358238 A JP 2001358238A
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voltage
source
gate
memory
memory cell
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JP2001137695A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kobayashi
真一 小林
Yasushi Terada
康 寺田
Yoshikazu Miyawaki
好和 宮脇
Takeshi Nakayama
武志 中山
Tomoshi Futatsuya
知士 二ッ谷
Yuichi Kunori
勇一 九ノ里
Natsuo Ajika
夏夫 味香
Hiroshi Onoda
宏 小野田
Makoto Oi
誠 大井
Atsushi Fukumoto
敦 福本
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のスタックゲート型メモリセルを含むフ
ラッシュメモリにおいて、消去前書込動作を不要とする
ことにより一括消去動作に要する時間を短縮し、データ
の書換動作に要する時間も短縮することである。 【構成】 消去時に、複数のメモリセルのソース100
3からフローティングゲート1005に同時に電子を注
入する。それにより、複数のメモリセルのしきい値電圧
が上昇する。プログラム時に、選択されたメモリセルの
フローティングゲート1005からドレイン1002に
電子を放出する。それにより、選択されたメモリセルの
しきい値電圧が下降する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は不揮発性半導体記憶装
置に関し、特にスタックゲート型メモリセルを含む電気
的にプログラムおよび消去可能な不揮発性半導体記憶装
置(以下、フラッシュメモリと称す)に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、消去およびプログラムの一般的な
定義を説明する。消去とは、複数のメモリセルのしきい
値電圧を一括して所定の状態に変えることをいう。プロ
グラムとは、選択されたメモリセルのしきい値電圧をも
う1つの所定の状態に変えることをいう。消去されたメ
モリセルにデータ“1”を対応させ、プログラムされた
メモリセルにデータ“0”を対応させる。
【0003】(1) メモリセルの断面構造(図12
8,129) 図128に、従来のフラッシュメモリに用いられる一般
的なスタックゲート型メモリセル(メモリトランジス
タ)の断面構造を示す。P- 型半導体基板1001の主
面に所定間隔をもって2つのN+ 型不純物領域が形成さ
れている。一方の不純物領域がドレイン1002を構成
し、他方の不純物領域がソース1003を構成する。ド
レイン1002とソース1003との間の半導体基板1
001の領域上に、極めて薄い酸化膜等からなる絶縁膜
1004(約100Å)が形成されている。絶縁膜10
04の上にフローティングゲート1005が形成され、
さらにその上に絶縁膜を介してコントロールゲート10
06が形成されている。このように、メモリセルは二重
ゲート構造を有する。なお、P- 型半導体基板1001
をP- ウェルで置換えてもよい。
【0004】フラッシュメモリでは、フローティングゲ
ート1005に電子が注入されているかまたはフローテ
ィングゲート1005から電子が放出されているかによ
り、情報(データ)がメモリセルに記憶される。
【0005】フローティングゲート1005に電子が注
入されている状態では、コントロールゲート1006か
ら見たメモリセルのしきい値電圧は高く、図129に示
すように、コントロールゲート電圧がVg0以上になら
なければドレイン1002およびソース1003間に電
流は流れない。これは、フローティングゲート1005
に蓄積されている電子の負電荷によって正の電圧が打ち
消されるからである。この状態をプログラム状態と呼
ぶ。この場合、メモリセルにはデータ“0”が記憶され
る。フローティングゲート1005に蓄積された電子は
そのままでは半永久的に消えないため、記憶されたデー
タも半永久的に保持される。
【0006】また、フローティングゲート1005から
電子が放出されている状態では、コントロールゲート1
006から見たメモリセルのしきい値電圧は低く、図1
29に示すように、コントロールゲート電圧がVg1以
上になるとドレイン1002およびソース1003間に
電流が流れる。この状態を消去状態と呼ぶ。この場合、
メモリセルにはデータ“1”が記憶される。
【0007】このような2つの状態を検出することによ
り、メモリセルに記憶されているデータを読取ることが
できる。
【0008】(2) メモリセルのプログラムおよび消
去(図130) 図130の(a)にメモリセルのプログラム時の電圧印
加条件を示し、図130の(b)にメモリセルの消去時
の電圧印加条件を示す。
【0009】プログラム時には、ドレイン1002に書
込電圧Vw(通常6V程度)を印加し、コントロールゲ
ート1006に高電圧Vpp(通常12V程度)を印加
し、ソース1003を接地する。それにより、ドレイン
1002の近傍でアバランシェ降伏によるホットエレク
トロンが発生し、あるいは、ドレイン1002およびソ
ース1003間の領域に形成されるチャネルに高エネル
ギを有するチャネルホットエレクトロンが発生する。コ
ントロールゲート1006の高電圧によって加速された
ホットエレクトロンは、絶縁膜1004によるエネルギ
障壁を飛越えてドレイン近傍からフローティングゲート
1005に注入される。その結果、メモリセルのしきい
値電圧が上昇する。
【0010】消去時には、ドレイン1002をフローテ
ィング状態にし、ソース1003に高電圧Vppを印加
し、コントロールゲート1006を接地する。それによ
り、薄い絶縁膜1004に高電圧が発生し、トンネル現
象によりフローティングゲート1005からソース10
03に電子が放出される。その結果、メモリセルのしき
い値電圧が下降する。
【0011】このように、プログラム時には、ホットエ
レクトロンによりフローティングゲート1005に電子
が注入される。したがって、図130に示すように、チ
ャネル方向または基板方向に、より高電界が発生するよ
うに、ドレイン1002に沿ってP+ 型不純物領域10
02aが設けられている。
【0012】また、消去時には、トンネル現象によりフ
ローティングゲート1005からソース1003に電子
が放出される。そのため、消去時にはフローティングゲ
ート1005とソース1003との間の電界のみが必要
である。リーク電流が発生しないように、チャネル方向
または基板方向の電界は小さいほうが好ましい。したが
って、チャネル方向または基板方向の電界を弱めるため
に、ソース1003に沿ってN- 型不純物領域1003
aが設けられている。
【0013】(3) フラッシュメモリの全体の構成
(図131,132) 図131は、従来のフラッシュメモリの全体の構成を示
すブロック図である。
【0014】メモリアレイ1010は、複数のビット
線、複数のビット線に交差する複数のワード線、および
それらの交点に設けられた複数のメモリセルを含む。
【0015】図131においては、説明を簡単にするた
めに、2行および2列に配列された4つのメモリセルM
00,M01,M10,M11が示される。メモリセル
M00,M01のドレインはビット線BL0に接続さ
れ、メモリセルM10,M11のドレインはビット線B
L1に接続される。メモリセルM00,M10のコント
ロールゲートはワード線WL0に接続され、メモリセル
M01,M11のコントロールゲートはワード線WL1
に接続される。メモリセルM00,M01,M10,M
11のソースはソース線SLに接続される。
【0016】アドレスバッファ1020は、外部から与
えられるアドレス信号ADを受け、Xアドレス信号をX
デコーダ1030に与え、Yアドレス信号をYデコーダ
1040に与える。Xデコーダ1030は、Xアドレス
信号に応答して複数のワード線WL0,WL1のうちい
ずれかを選択する。Yデコーダ1040は、Yアドレス
信号に応答して複数のビット線のいずれかを選択する選
択信号Y0,Y1を発生する。
【0017】Yゲート1050はビット線BL0,BL
1に対応してYゲートトランジスタYG0,YG1を含
む。YゲートトランジスタYG0,YG1は、それぞれ
選択信号Y0,Y1に応答して、ビット線BL0,BL
1をセンスアンプ1060および書込回路1080に接
続する。
【0018】読出時には、センスアンプ1060が、ビ
ット線BL0またはビット線BL1上に読出されたデー
タを検知し、データ入出力バッファ1070を介して外
部に出力する。プログラム時には、外部から与えられる
データDAがデータ入出力バッファ1070を介して書
込回路1080に与えられ、書込回路1080はそのデ
ータに従ってビット線BL0,BL1に書込電圧を与え
る。
【0019】Vpp/Vcc切換回路1090は、外部
から与えられる高電圧(通常12V)および外部から与
えられる電源電圧Vcc(通常5V)を受け、Xデコー
ダ1030、Yデコーダ1040および書込回路108
0に高電圧Vppまたは電源電圧Vccを与える。ベリ
ファイ電圧発生回路1100は、外部から与えられる電
源電圧Vccを受け、後述するベリファイ時に、選択さ
れたワード線に所定のベリファイ電圧を与える。ソース
制御回路1110は、消去時に、ソース線SLに高電圧
Vppを与える。
【0020】制御信号バッファ1120は、外部から与
えられる制御信号CTを制御回路1130に与える。制
御回路1130は、各回路の動作を制御する。
【0021】Xデコーダ1030は、図132に示すよ
うに、デコーダ回路1301、および複数のワード線W
Lに対応する複数の高電圧スイッチ1302を含む。デ
コーダ回路1301は、Xアドレス信号XAをデコード
して、複数のワード線WLのいずれか1つを選択するた
めの選択信号を発生する。各高電圧スイッチ1302
は、制御回路1130から与えられる制御信号SWに応
答して、選択されたワード線WLに高電圧Vppまたは
電源電圧Vccを与える。
【0022】なお、このフラッシュメモリはチップCH
上に形成される。 (4) フラッシュメモリの動作(図133〜図14
0) (a) プログラム動作(図133) 図133は、プログラム動作時の電圧印加条件を示す図
である。ここでは、たとえばメモリセルM00をプログ
ラムするものと仮定する。制御回路1130には、制御
信号バッファ1120を介してプログラム動作を指定す
る制御信号が与えられる。Vpp/Vcc切換回路10
90には外部から高電圧Vppが与えられる。Vpp/
Vcc切換回路1090は、高電圧VppをXデコーダ
1030およびYデコーダ1040に与える。
【0023】Xデコーダ1030は、アドレスバッファ
1020から与えられるXアドレス信号に応答して、ワ
ード線WL0を選択し、それに高電圧Vppを与える。
【0024】また、Yデコーダ1040は、アドレスバ
ッファ1020から与えられるYアドレス信号に応答し
て、YゲートトランジスタYG0に高電圧の選択信号Y
0を与える。それにより、YゲートトランジスタYG0
がオンする。
【0025】ソース制御回路1110は、ソース線SL
に0Vを与える。書込回路1080が活性化される。そ
れにより、ビット線BL0に書込電圧Vwが与えられ
る。
【0026】その結果、メモリセルM00に、図130
の(a)に示すように電圧が印加され、メモリセルM0
0がプログラムされる。
【0027】(b) 消去動作(図134〜図136) 消去動作は消去前書込動作および一括消去動作からな
る。
【0028】(i) 消去前書込動作(図134) メモリセルを一括消去する前には、上記の方法によりす
べてのメモリセルにプログラムを行なう。このようにし
て、すべてのメモリセルのしきい値電圧を高くする。こ
れを、消去前書込動作と呼ぶ。
【0029】図134のフローチャートを参照しなが
ら、消去前書込動作を説明する。まず、すべてのメモリ
セルのデータが“0”であるか否かを判別する(ステッ
プS51)。すべてのメモリセルのデータが“0”でな
いときには、アドレス信号により指定されるアドレスを
0番地に設定する(ステップS52)。そして、上述し
たプログラム動作により、アドレス信号により指定され
たメモリセルにプログラムを行なう(ステップS5
3)。
【0030】次に、アドレス信号により指定されるアド
レスが最終番地であるか否かを判別する(ステップS5
4)。アドレスが最終番地でない場合には、アドレスを
1ずつインクリメントし(ステップS55)、プログラ
ム動作を行なう(ステップS53)。この動作を、アド
レスが最終番地になるまで続ける(ステップS53,S
54,S55)。アドレスが最終番地になると、消去前
書込動作を終了する。
【0031】(ii) 一括消去動作(図135,図1
36) 次に、図135のフローチャートを参照しながら、一括
消去動作を説明する。また、図136に、一括消去時の
電圧印加条件を示す。
【0032】まず、制御信号バッファ1120を介して
制御回路1130に一括消去を指定する制御信号が与え
られる。一括消去時には、Vpp/Vcc切換回路10
90は、ソース制御回路1110に高電圧Vppを与え
る。ソース制御回路1110は、ソース線SLに高電圧
Vppを与える(ステップS61)。
【0033】また、Xデコーダ1030は、ワード線W
L0,WL1を接地する。Yデコーダ1040は、Yゲ
ートトランジスタYG0,YG1にそれぞれ0Vの選択
信号Y0,Y1を与える。それにより、ビット線BL
0,BL1はフローティング状態になる。
【0034】その結果、すべてのメモリセルには、図1
30の(b)に示すように電圧が印加され、すべてのメ
モリセルのしきい値電圧が下降する。
【0035】ソース線SLへの1回の高電圧(消去電
圧)の印加のみでは、すべてのメモリセルのしきい値電
圧を所定の値よりも下降させることが困難である。その
ため、一般的には、ソース線SLに複数回高電圧パルス
を印加し、それぞれのパルス印加後に消去ベリファイ動
作を行なう。
【0036】まず、ソース線SLに高電圧パルスを印加
した後(ステップS61)、ソース線SLを0Vに設定
し(ステップS62)、0番地を選択する(ステップS
63)。そして、選択されたワード線にベリファイ電圧
発生回路1100によって電源電圧Vccよりも低い所
定のベリファイ電圧が与えられる(ステップS64)。
それにより、選択されたメモリセルのデータが対応する
ビット線に読出され、センスアンプ1060により検知
される。そして、センスアンプ1060により検知され
たデータが“1”であるか否かが判別される(ステップ
S65)。
【0037】センスアンプ1060により検知されたデ
ータが“0”ならば、ステップS61〜S64が繰返さ
れる。
【0038】センスアンプ1060により検知されたデ
ータが“1”ならば、アドレス信号により指定されるア
ドレスが最終番地であるか否かが判別される(ステップ
S66)。アドレスが最終番地でないならば、アドレス
が1だけインクリメントされる(ステップS67)。こ
のように、アドレスを1ずつインクリメントしながらす
べてのメモリセルのデータが読出される。もし読出され
たデータが“0”ならば、ソース線SLに高電圧パルス
を印加し、メモリセルを消去する。
【0039】このようにして、メモリセルのしきい値電
圧をモニタしながらすべてのメモリセルを徐々に消去す
る。
【0040】(c) 読出動作(図137) 図137に、読出動作時の電圧印加条件を示す。ここで
は、メモリセルM00からデータが読出されるものと仮
定する。
【0041】まず、制御信号バッファ1120を介して
制御回路1130に、読出動作を指定する制御信号が与
えられる。Xデコーダ1030は、アドレスバッファ1
020から与えられるXアドレス信号に応答してワード
線WL0を選択し、それに電源電圧Vccを印加する。
このとき、非選択のワード線の電位は0Vに保たれる。
【0042】Yデコーダ1040は、アドレスバッファ
1020から与えられるYアドレス信号に応答してYゲ
ートトランジスタYG0をオンさせる。それにより、ビ
ット線BL0がセンスアンプ1060に接続される。こ
のとき、ソース線SLには、ソース制御回路1110に
より0Vが与えられる。
【0043】その結果、メモリセルM00のしきい値電
圧が低い場合には、メモリセルM00はオン状態にな
る。それにより、センスアンプ1060内の抵抗Rに電
流Iが流れ、ビット線BL0上の読出電圧Vrが低くな
る。このビット線BL0上の読出電圧Vrがインバータ
INV2を介してデータ“1”として出力される。
【0044】また、メモリセルM00のしきい値電圧が
高い場合には、メモリセルM00はオフ状態になる。そ
れにより、ビット線BL0上の読出電圧Vrが高くな
る。このビット線BL0上の読出電圧Vrがインバータ
INV2を介してデータ“0”として出力される。
【0045】なお、読出時のビット線の電圧が電源電圧
Vccに近くなると、ホットエレクトロンが発生し、メ
モリセルがプログラムされる可能性がある。これをソフ
トライトと呼ぶ。このソフトライトを防止するために、
NチャネルトランジスタTRおよびインバータINV1
により、ビット線上の読出電圧Vrが1V程度に設定さ
れる。
【0046】(d) 各動作における各線の電位(図1
38) 図138に、プログラム動作、消去動作および読出動作
におけるワード線、ビット線およびソース線の電位を示
す。プログラム時および消去前書込時には、ワード線に
高電圧Vppが印加され、ビット線に書込電圧Vwが印
加され、ソース線に0Vが印加される。一括消去時に
は、ソース線のみに高電圧Vppが印加され、ワード線
に0Vが印加され、ビット線はフローティング状態とな
っている。読出時には、ワード線に電源電圧Vccが印
加され、ソース線が0Vとなり、ビット線に読出電圧V
rが現れる。
【0047】(e) 消去前書込動作が必要な理由(図
139,図140) 次に、消去時に消去前書込動作が必要となる理由を図1
39および図140を用いて説明する。図139は、プ
ログラム動作および一括消去動作を行なった場合のメモ
リセルのしきい値電圧の変化を示している。また、図1
40はプログラム動作、消去前書込動作および一括消去
動作を行なった場合のメモリセルのしきい値電圧の変化
を示している。
【0048】一括消去動作においては、図130の
(b)に示すように、メモリセルのコントロールゲート
1006は0Vとなり、ドレイン1002はフローティ
ング状態となり、ソース1003には高電圧Vppが与
えられる。このような電圧印加条件においては、ソース
1003とフローティングゲート1005との間に高電
圧が発生し、この高電圧によってフローティングゲート
1005に蓄積された電子がソース1003に引抜かれ
る。その結果、メモリセルのしきい値電圧が低くなる。
【0049】しかしながら、しきい値電圧の低い状態
(データ“1”)においてこの消去動作を行なうと、図
139に示すように、そのメモリセルのしきい値電圧が
負になってしまう。これを、メモリセルのデプレッショ
ン化と呼ぶ。メモリセルのデプレッション化により、読
出時に次に示す問題が生じる。
【0050】ここで、図137に示される読出動作にお
いて、メモリセルM00が選択され、かつメモリセルM
01が一括消去によりデプレッション化していると仮定
する。すなわち、メモリセルM01のしきい値電圧は負
となっている。
【0051】この場合、ワード線WL0には電源電圧V
ccが印加されるが、ワード線WL1の電位は0Vのま
まである。メモリセルM00がデータ“0”を記憶して
いるならば、ワード線WL0の電位が電源電圧Vccと
なってもメモリセルM00はオンしない。したがって、
ビット線BL0には電流が発生しない。
【0052】しかしながら、メモリセルM01のしきい
値電圧が負になっていると、ワード線WL1の電位が0
Vであっても、メモリセルM01はオンすることにな
る。その結果、ビット線BL0に電流が発生する。この
場合、センスアンプ1060により、メモリセルM00
に記憶されるデータが“1”であると判断される。
【0053】このように、ビット線に接続されるメモリ
セルのうち少なくとも1つのメモリセルのしきい値電圧
が負になっていれば、そのメモリセルが非選択の状態で
あってもそのビット線に電流が流れてしまう。そのた
め、選択されたメモリセルに記憶されるデータを正確に
読出すことができない。
【0054】このような問題を解決するために、図14
0に示すように、一括消去動作の前に消去前書込動作を
行なう。それによって、すべてのメモリセルのしきい値
電圧を一旦高い状態にし、その後一括消去動作を行な
う。その結果、消去されたメモリセルの電圧は正の値で
かつ電源電圧Vccよりも低い値に統一されることにな
る。このように、消去前書込動作により、信頼性が向上
する。
【0055】以下に、従来のフラッシュメモリの構造に
ついてより詳しく説明する。データを自由に書込むこと
ができ、しかも電気的に消去可能なメモリデバイスとし
てフラッシュメモリが存在する。1つのトランジスタで
構成され、書込まれた情報電荷を電気的に一括消去する
ことが可能なEEPROM、いわゆる、フラッシュメモ
リが米国特許第4,868,619号、“An In−
SystemReprogrammable 32K×
8 CMOS Flash Memory” by V
irgil Niles Kynett et a
l.,IEEE Journal of Solid−
State Circuits,vol.23,No.
5,October 1988で提案されている。
【0056】図148はフラッシュメモリの一般的な構
成を示すブロック図である。図において、フラッシュメ
モリは行列状に配置されたメモリセルマトリックス1
と、Xアドレスデコーダ2と、Yゲート3と、Yアドレ
スデコーダ4と、アドレスバッファ5と、書込回路6
と、センスアンプ7と、入出力バッファ8と、コントロ
ールロジック9とを含む。
【0057】メモリセルマトリックス1は、行列状に配
置された複数個のメモリトランジスタをその内部に有す
る。メモリセルマトリックス1の行および列を選択する
ためにXアドレスデコーダ2とYゲート3とが接続され
ている。Yゲート3には列の選択情報を与えるYアドレ
スデコーダ4が接続されている。Xアドレスデコーダ2
とYアドレスデコーダ4には、それぞれ、アドレス情報
が一時格納されるアドレスバッファ5が接続されてい
る。
【0058】Yゲート3には、データ入力時に書込動作
を行なうための書込回路6とデータ出力時に流れる電流
値から「0」と「1」を判定するセンスアンプ7が接続
されている。書込回路6とセンスアンプ7にはそれぞ
れ、入出力データを一時格納する入出力バッファ8が接
続されている。アドレスバッファ5と入出力バッファ8
には、フラッシュメモリの動作制御を行なうためのコン
トロールロジック9が接続されている。コントロールロ
ジック9は、チップイネーブル信号、アウトプットイネ
ーブル信号およびプログラム信号に基づいた制御を行な
う。
【0059】図149は、図148に示されたメモリセ
ルマトリックス1の概略構成を示す等価回路図である。
このメモリセルマトリックスを有するフラッシュメモリ
はNOR型と呼ばれている。図において、行方向に延び
る複数本のワード線WL1 ,WL2 ,…,WLi と、列
方向に延びる複数本のビット線BL1 ,BL2 ,…,B
Lj とが互いに直交するように配置され、マトリックス
を構成する。各ワード線と各ビット線の交点には、それ
ぞれフローティングゲートを有するメモリトランジスタ
Q11,Q12,…,Qijが配設されている。各メモリトラ
ンジスタのドレインは各ビット線に接続されている。メ
モリトランジスタのコントロールゲートは各ワード線に
接続されている。メモリトランジスタのソースは各ソー
ス線S1,S2 ,…に接続されている。同一行に属する
メモリトランジスタのソースは、図に示されるように相
互に接続されている。
【0060】図150は、上記のようなNOR型フラッ
シュメモリを構成する1つのメモリトランジスタの断面
構造を示す部分断面図である。図151はNOR型フラ
ッシュメモリの平面的配置を示す概略平面図である。図
152は図151のA−A線に沿う部分断面図である。
これらの図を参照してNOR型フラッシュメモリの構造
について説明する。
【0061】図150および図152を参照して、シリ
コン基板上に設けられたp型不純物領域10の主表面上
にn型不純物領域、たとえば、ドレイン領域11とソー
ス領域12とが間隔を隔てて形成されている。これらの
ドレイン領域11とソース領域12との間に挟まれた領
域には、チャネルが形成されるようにコントロールゲー
ト13とフローティングゲート14が形成されている。
フローティングゲート14はp型不純物領域10の上に
膜厚100Å程度の薄いゲート酸化膜15を介在して形
成されている。コントロールゲート13はフローティン
グゲート14から電気的に分離されるように、フローテ
ィングゲート14の上に層間絶縁膜16を介在して形成
されている。フローティングゲート14は多結晶シリコ
ンから形成されている。コントロールゲート13は多結
晶シリコン層あるいは多結晶シリコン層と高融点金属の
積層膜から構成されている。酸化膜17は、フローティ
ングゲート14やコントロールゲート13を構成する多
結晶シリコン層の表面にCVD法により堆積させること
によって形成されている。さらに、フローティングゲー
ト14やコントロールゲート13を被覆するようにスム
ースコート膜21(図152参照)が形成されている。
【0062】図151に示すように、コントロールゲー
ト13は相互に接続されて横方向(行方向)に延びるよ
うにワード線として形成されている。ビット線18はワ
ード線13と直交するように配置され、ドレインコンタ
クト20を通じて各ドレイン領域11に電気的に接続さ
れている。図152に示すように、ビット線18はスム
ースコート膜21の上に形成されている。図151に示
すように、ソース領域12は、ワード線13が延びる方
向に沿って延在し、ワード線13とフィールド酸化膜1
9とに囲まれた領域に形成されている。ドレイン領域1
1もワード線13とフィールド酸化膜19とによって囲
まれた領域に形成されている。
【0063】上記のように構成されたNOR型フラッシ
ュメモリの動作について図150を参照して説明する。
【0064】まず書込動作においては、ドレイン領域1
1に5V程度の電圧、コントロールゲート13に10V
程度の電圧が印加される。そしてソース領域12とp型
不純物領域10は接地電位(OV)に保たれる。このと
き、メモリトランジスタのチャネルには数100μAの
電流が流れる。ソースからドレインに流れた電子のうち
ドレイン近傍で加速された電子は、この近傍で高いエネ
ルギーを有する電子、いわゆるチャネルホットエレクト
ロンとなる。この電子は、コントロールゲート13に印
加された電圧による電界により、矢印に示されるよう
に、フローティングゲート14に注入される。このよう
にして、フローティングゲート14に電子の蓄積が行な
われ、メモリトランジスタのしきい値電圧Vthがたとえ
ば8Vとなる。この状態が書込状態、“0”と呼ばれ
る。
【0065】次に、消去動作においては、ソース領域1
2に5V程度の電圧が印加され、コントロールゲート1
3に−10V程度の電圧が印加され、p型不純物領域1
0は接地電位に保持される。そして、ドレイン領域11
は解放される。ソース領域12に印加された電圧による
電界により、矢印に示されるように、フローティング
ゲート14中の電子は、薄いゲート酸化膜15をFNト
ンネル現象によって通過する。このようにして、フロー
ティングゲート14中の電子が引き抜かれることによっ
て、メモリトランジスタのしきい値電圧Vthがたとえば
2Vとなる。この状態が消去状態、“1”と呼ばれる。
各メモリトランジスタのソースは図149に示されるよ
うに接続されているので、この消去動作によって、すべ
てのメモリを一括消去できる。
【0066】さらに、読出動作において、コントロール
ゲート13に5V程度の電圧、ドレイン領域11に1V
程度の電圧が印加される。そしてソース領域12、p型
不純物領域10は接地電位に保持される。このとき、メ
モリトランジスタのチャネル領域に電流が流れるかどう
かにより、“1”、“0”の判定が行なわれる。
【0067】すなわち、書込状態のときはVthが8Vな
のでチャネルが形成されず、電流が流れない。これに対
し、消去状態のときはVthが2Vなのでチャネルが形成
され電流が流れる。
【0068】NOR型では、チャネルホットエレクトロ
ンを利用してフローティングゲート14に電子を注入
し、書込状態“0”にしている。チャネルホットエレク
トロンによる電子の注入は効率が悪いので、NOR型は
消費電力が大きくなるという問題があった。
【0069】また、図152を参照して、たとえばメモ
リトランジスタ22aを選択して書込む際には、先程説
明したようにドレイン領域11に5V程度、コントロー
ルゲート13に10V程度の電圧を印加することによっ
て、メモリトランジスタ22aのフローティングゲート
14に書込が行なわれる。
【0070】次にメモリトランジスタ22bを選択して
書込む際にも、メモリトランジスタ22bにおけるドレ
イン領域11およびコントロールゲート13に同様の電
圧が印加される。メモリトランジスタ22aとメモリト
ランジスタ22bとは、ドレイン領域11を共有してい
る。したがって、メモリトランジスタ22bに書込む際
にドレイン領域11に印加された電圧によって、メモリ
トランジスタ22aのフローティングゲート14に注入
された電子がトンネル現象によりドレイン領域11に引
き抜かれることが起きる場合がある。この現象をドレイ
ンディスターブ現象という。ドレインディスターブ現象
により、電子を注入したメモリトランジスタのフローテ
ィングゲートから電子が引き抜かれるので、書込状態で
あったはずのメモリトランジスタが消去状態となり、フ
ラッシュメモリの誤動作の原因となる。
【0071】NOR型の問題点を解決するものにNAN
D型がある。NAND型フラッシュメモリはたとえばN
IKKEI ELECTRONICS 1992.2.
17(no.547)のPP.180〜181に開示さ
れている。図153はNAND型フラッシュメモリのメ
モリセルマトリックスの一部の等価回路図である。セレ
クトゲートトランジスタ39a、39b、39cは、そ
れぞれ、一方の不純物領域がビット線に接続され、他方
の不純物領域がメモリトランジスタ38a、38b、3
8cに接続されている。
【0072】セレクトゲートトランジスタ39aによっ
て縦方向に8個並んでいるメモリトランジスタ38aが
選択され、セレクトゲートトランジスタ39bにより縦
方向に8個並んでいるメモリトランジスタ38bが選択
され、セレクトゲートトランジスタ39cにより縦方向
に8個並んでいるメモリトランジスタ38cが選択され
る。これらのメモリトランジスタ38a、38b、38
cはそれぞれ、セレクトゲートトランジスタ23a、2
3b、23cを通して接地されている。
【0073】図154はNAND型フラッシュメモリの
メモリセルマトリックスの一部の断面図である。シリコ
ン基板26中に形成されたP型不純物領域30には、不
純物領域27が間隔を隔てて形成されている。各不純物
領域27の間には、フローティングゲート29およびコ
ントロールゲート28を備えるメモリトランジスタ38
aが形成されている。
【0074】図155はメモリトランジスタ38aの断
面構造図である。シリコン基板に形成されたp型不純物
領域30には、不純物領域27が間を隔てて形成されて
いる。各不純物領域27の間のp型不純物領域30上に
はゲート酸化膜35、フローティングゲート29、層間
絶縁膜36、コントロールゲート28が積層されてい
る。コントロールゲート28およびフローティングゲー
ト29は酸化膜37で覆われている。
【0075】NAND型フラッシュメモリの動作を図1
53〜図155を用いて以下説明する。まず書込動作を
説明する。たとえばワード線W8 を有するメモリトラン
ジスタ38aに書込みするときは、セレクトゲートトラ
ンジスタの選択ゲートS2 、ビット線B1、ソース線お
よびp型不純物領域30を接地電位に保ち、S1 ,B
2,B3に10V程度の電圧を印加し、ワード線W8 に
20V程度の電圧を印加し、他のワード線W1 〜W7 は
接地電位に保つ。これにより図155ので示すよう
に、ワード線W8 (コントロールゲート28)を有する
メモリトランジスタ38aでは、チャネル領域にある電
子がチャネルFNによりフローティングゲート29に注
入される。これが書込状態“0”であり、このときVth
は3Vとなっている。
【0076】次に消去動作について説明する。消去を行
なうときは、ビット線、S1 ,S2、p型不純物領域3
0に20Vの電圧を印加し、ワード線W1 〜W8 は接地
電位に保つ。このとき図155ので示すように、書込
状態“0”の状態にあるメモリトランジスタ38aのフ
ローティングゲート29からチャネルFNにより電子が
チャネル領域に引き抜かれ消去状態“1”となる。消去
状態“1”におけるVthは−2Vとなる。
【0077】次に読出動作について説明していく。たと
えばワード線W8 を有するメモリトランジスタ38aを
読出すとき、ビット線B1に1V程度の電圧を印加し、
ソース線と基板を接地電位に保つ。そしてワード線W8
を接地電位に保ち、ワード線W1 〜W7 に5V程度の電
圧を印加する。また、選択ゲートS1 、S2 に所定の電
圧を印加し、セレクトゲートトランジスタをONさせ
る。
【0078】ワード線W8 は接地電位(0V)に保たれ
ているので、ワード線W8 を有するメモリトランジスタ
38aが消去状態“1”のときはメモリトランジスタ3
8aがONし、書込状態“0”のときはメモリトランジ
スタ38aがOFFの状態になる。ワード線W1 〜W7
を有するメモリトランジスタ38aはワード線W1 〜W
7 に5Vの電圧が印加されているので書込状態“0”、
消去状態“1”如何にかかわらずメモリトランジスタ3
8aがONする。
【0079】したがって、ワード線W8 を有するメモリ
トランジスタ38aが消去状態“1”のときは、図15
4を参照して、電流は各ワード線W1 〜W8 で形成され
るチャネルを通り、ビット線を通り、センスアンプに導
かれる。これに対し、ワード線W8 を有するメモリトラ
ンジスタ38aが書込状態“0”のときはワード線W8
によってはチャネルが形成されないので電流がセンスア
ンプに流れない。センスアンプが電流を感知したときは
消去状態“1”と判定し、電流を感知しなかったときは
書込状態“0”と判断する。
【0080】チャネルFNを用いてフローティングゲー
トに電子を注入する場合、チャネルホットエレクトロン
を用いて電子を注入する場合に比べ効率がよい。したが
って、NAND型はNOR型に比べ消費電力を低くする
ことができる。
【0081】また、NAND型は書込時にチャネルFN
を用い、メモリトランジスタのドレイン領域に高電圧を
印加しないのでドレインディスターブ現象をなくすこと
ができる。
【0082】
【発明が解決しようとする課題】(1) 書換動作(図
141) 上記の従来のフラッシュメモリにおいてメモリセルに記
憶されるデータを書換える場合には、図141に示すよ
うに、消去前書込動作を行ない(ステップS71)、一
括消去動作を行ない(ステップS72)、その後プログ
ラム動作を行なう(ステップS73)。
【0083】フラッシュメモリの容量が大きくなると、
消去前書込動作に要する時間が非常に長くなる。たとえ
ば、1Mビットのフラッシュメモリにおいては、すべて
のアドレスのメモリセルにプログラムを行なうのに要す
る時間は1〜2秒にもなる。
【0084】このように消去前書込動作に要する時間が
長いことは、データの書換に長時間を要することを意味
する。これは、ユーザーにとって非常に不便である。
【0085】(2) 過消去によるデプレッション化
(図142,図143) 上述のように、消去時には、一括消去動作の前に消去前
書込動作を行なうことにより、メモリセルのしきい値電
圧をほぼ同一の値に統一している。しかしながら、実際
には、消去単位内に存在する複数のメモリセルの消去特
性には、必ずばらつきが存在するものである。
【0086】もし、図142に示すように、このばらつ
きが非常に大きい場合には、一部のメモリセルが過消去
され、この過消去されたメモリセルはデプレッション化
される。
【0087】このようにデプレッション化されたメモリ
セルにおいては、そのコントロールゲートが接地されて
いても電流が流れてしまう。その結果、デプレッション
化されたメモリセルと同一のビット線に接続されるメモ
リセルから読出されるデータがデプレッション化された
メモリセルにより乱されてしまい、常にデータが“1”
と判定されてしまう。
【0088】このような問題は、図143に示されるよ
うな構造を有するメモリセルには存在しない。
【0089】図143において、P- 型半導体基板13
01の主面に所定間隔をもってN+型不純物領域130
2,1303,1310が形成されている。不純物領域
1302と不純物領域1303との間の領域上には酸化
膜からなる絶縁膜を介してゲート電極1304が形成さ
れている。これにより、選択トランジスタ1305が構
成される。
【0090】不純物領域1303上には約100Å程度
の非常に薄い酸化膜1306を介してフローティングゲ
ート1307が形成され、さらにその上方には絶縁膜を
介してコントロールゲート1308が形成されている。
これにより、2層ゲート構造を有するメモリトランジス
タ1309が構成される。
【0091】選択トランジスタ1305およびメモリト
ランジスタ1309で1ビットのメモリセルが構成され
る。不純物領域1302はビット端子Bに接続され、ゲ
ート電極1304はワード端子Wに接続される。不純物
領域1310はソース端子Sに接続される。コントロー
ルゲート1308はコントロールゲート端子CGに接続
される。
【0092】図143に示されるメモリセルにおいて
は、選択トランジスタ1305が設けられているので、
メモリトランジスタ1309がデプレッション化されて
も、上記のような問題は生じない。
【0093】しかしながら、図143のメモリセルは、
図128に示されるスタックゲート型メモリセルと比較
して、構造が複雑になり、かつ広い面積が必要となる。
【0094】(3) セクタ間のディスターブ(図14
4) 従来のフラッシュメモリにおいて、メモリアレイをセク
タ分割することによりデータの書換単位を細分化するこ
とができる。この場合、選択されたセクタ内のメモリセ
ルが非選択のセクタ内のメモリセルに影響を与えること
が問題となる。これをディスターブと呼ぶ。
【0095】たとえば、図144に示すように、ワード
線WL0に接続される複数のメモリセルをセクタSE1
およびセクタSE2に分割する場合を考える。この場
合、セクタSE1内のメモリセルをプログラムしている
ときに、非選択のセクタSE2内のメモリセルのコント
ロールゲートにも高電圧が印加される。
【0096】また、ビット線BL0に接続される複数の
メモリセルをセクタSE1およびセクタSE3に分割す
る場合を考える。この場合、セクタSE1内のメモリセ
ルをプログラムしているときに、非選択のセクタSE3
内のメモリセルのドレインにも高電圧が印加される。
【0097】いずれの場合においても、数千回程度のデ
ィスターブが起こっても、十分データの保証は可能であ
る。しかし、同一のワード線および同一のビット線に複
数のセクタが存在するため、1つのセクタ内のメモリセ
ルの書換回数を10000回とすると、他のセクタに起
こるディスターブの回数は次のようになる。
【0098】ディスターブの回数=(10000回)×
(セクタ数−1) このように、複数のセクタが存在する場合には、あるセ
クタに起こるディスターブの回数は膨大となる。近年で
は、要求されるセクタの書換保証回数は、ますます増加
しており、異なるセクタ間のディスターブは大きな問題
である。
【0099】(4) 消費電力 従来のフラッシュメモリのプログラム時には、チャネル
ホットエレクトロンによりフローティングゲートに電子
が注入される。そのため、プログラム時に大きなチャネ
ル電流が必要となる。したがって、プログラム時の消費
電力が大きくなる。
【0100】(5) 集積度 一方、米国特許番号5,126,808は、主ビット線
および副ビット線を有する従来のフラッシュメモリを開
示している。そのようなフラッシュメモリにおいて、プ
ログラミングのためにチャネルホットエレクトロンによ
る電子の注入が用いられ、大きなチャネル電流が流れ
る。その結果、次のような問題も引き起こされる。
【0101】図145は、主ビット線および副ビット線
を有する従来のフラッシュメモリの半導体基板上のレイ
アウト図である。図145を参照して、半導体基板上
で、主ビット線MB,副ビット線SB0およびSB1が
平行に形成されている。これらのビット線と垂直する方
向に、ワード線VL0,WL1,…およびセレクトゲー
ト線SGL0,SGL1が形成される。各ワード線と副
ビット線とが交わる位置に、メモリセルが形成される。
たとえば、各ワード線WL0,WL1,…と副ビット線
SB1とが交わる位置に、メモリセルM11,M12,
…が形成される。セクタ選択のためのセレクトゲートト
ランジスタSG′は、主ビット線MBとセレクトゲート
線SGL0とが交差する位置に形成される。半導体基板
内に、N+拡散層1405が形成される。
【0102】図145に示したメモリセルM11,M1
2,…において、前述のように、チャネルホットエレク
トロンを用いたプログラミングが行なわれるので、大き
なチャネル電流が副ビット線SB1を介して流れること
になる。したがって、この大きな電流がセクタ選択のた
めのセレクトゲートトランジスタSG′を介して流れる
ので、セレクトゲートトランジスタSG′のチャネル幅
を大きな値に選択する必要がある。このことは、セレク
トゲートトランジスタSG′が半導体基板上において大
きな面積を占めることを意味しており、その結果、半導
体基板における集積度を低下させることになる。
【0103】これに加えて、図145に示したフラッシ
ュメモリでは、主ビット線MBおよび副ビット線SB
0,SB1の抵抗を減少させるため、第1および第2の
アルミ配線層が副ビット線SB0,SB1および主ビッ
ト線MBとして形成される。したがって、ポリシリコン
層によって形成されるワード線WL0,WL1,…の抵
抗を減少させるためにアルミ配線層を使用することがで
きなくなる。その結果、ワード線における信号の伝播に
おいて遅延が生じ、高い動作速度が得られなくなる。
【0104】図146は、従来のフラッシュメモリのメ
モリセルの構造図である。図146を参照して、2つの
メモリセルM00およびM10は、Pウェル1008上
に形成された分離酸化膜1402により分離されてい
る。たとえば、メモリセルM10についてプログラムが
行なわれる場合には、コントロールゲートを構成する第
2アルミ配線層1006に10Vの高電圧が与えられ、
一方、トランジスタM10のドレイン1002′に5V
の電圧が与えられる。もし、分離酸化膜1402の幅W
bが狭すぎると、この分離酸化膜1402をゲート酸化
膜として用いたMOSトランジスタ1403が等価的に
存在することになる。等価的なMOSトランジスタ14
03の存在は、メモリセルM00およびM10における
所望の動作を妨げる。したがって、この等価的なMOS
トランジスタ1403の発生を防ぐために、分離酸化膜
1402の幅Wbを小さな値に選択することができな
い。このことは、メモリセルアレイにおける集積度が低
下されることを意味する。
【0105】図147は、負電圧を利用したフラッシュ
メモリの動作を示す回路図である。図147(a)はプ
ログラムのために与えられる電圧を示し、一方、図14
7(b)は消去のために与えられる電圧を示す。
【0106】図147(a)を参照して、メモリセルM
00のフローティングゲートに電子を注入するため、ビ
ット線BL0に5Vの電圧が与えられ、一方、ワード線
WL11に−10Vの負電圧が与えられる。一方、選択
されないワード線WL12には、5Vの電圧が与えられ
る。言い換えると、図示されていないXデコーダは、−
10Vおよび5Vの電圧を出力する必要があることにな
る。
【0107】図147(b)を参照して、選択されたセ
クタSE1内にストアされたデータを消去するため、ワ
ード線WL11およびWL12に10Vの正電圧が与え
られ、一方、ビット線BL0およびBL1は高インピー
ダンス状態にもたらされる。一方、選択されないセレク
タSE2内のワード線WL21およびWL22には、−
8Vの負電圧が与えられる。言い換えると、図示されて
いないXデコーダは、10Vの正電圧および−8Vの負
電圧を出力する必要がある。
【0108】したがって、図示されていないXデコーダ
は、プログラム動作において15Vの電圧差を有する出
力電圧を出力し、一方、消去動作において18Vの電圧
差を有する出力電圧を出力する必要がある。したがっ
て、出力電圧の電圧差が大きいため、Xデコーダを半導
体基板上のより小さな占有領域内に形成することが難し
くなっている。
【0109】(6) 外部電源 プログラム時には、各メモリセルのドレインに5V〜6
Vの電圧を印加する必要がある。上記のように、チャネ
ルホットエレクトロンによるプログラムは大きなチャネ
ル電流を必要とするので、3Vまたは5Vの単一の外部
電源を用いて内部昇圧によりこのドレイン電圧を作り出
すことは非常に困難である。もし、それが可能であると
しても、多数のビットを同時にプログラムすることはで
きず、プログラム時間が膨大となる。
【0110】しかしNAND型は読出動作において、直
列に並んだ8個のメモリトランジスタに電流を通すこと
により行なうので読出動作が遅いという欠点を有する。
【0111】また、書込、消去時において20Vという
比較的高い電圧を用いるので、高集積化が困難という問
題があった。
【0112】この発明の目的は、フラッシュメモリにお
いて消去動作に要する時間を短縮し、それによって書換
動作に要する時間を短縮することである。
【0113】この発明の他の目的は、スタックゲート型
メモリセルの過消去によるデプレッション化を防止する
ことである。
【0114】この発明のさらに他の目的は、メモリアレ
イをセクタ分割した場合のディスターブを防止すること
である。
【0115】この発明のさらに他の目的は、プログラム
時の消費電力を少なくすることである。
【0116】この発明のさらに他の目的は、単一の外部
電源により動作可能なフラッシュメモリを提供すること
である。
【0117】この発明のさらに他の目的は、低消費電力
で動作させることができ、ドレインディスターブ現象を
低減させることができ、読出動作を高速にすることがで
き、最大電圧を低くすることができる不揮発性半導体記
憶装置を提供することである。
【0118】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る不揮発
性半導体記憶装置は、半導体基板の主表面に所定の間隔
をもって形成された一方の第1導電型の不純物領域であ
るソースと、他方の第1導電型の不純物領域であり、高
濃度不純物領域と高濃度不純物領域を覆うように形成さ
れた低濃度不純物領域を有するドレインと、ソースとド
レインとの間の半導体基板上に形成された絶縁膜を介し
て形成されたフローティングゲートと、フローティング
ゲート上の絶縁膜を介して形成されたコントロールゲー
トとを含むメモリセルと、コントロールゲートに接続さ
れたワード線と、ドレインに接続されたビット線とを備
えたものである。第2の発明に係る不揮発性半導体記憶
装置は、半導体基板の主表面に所定の間隔をもって形成
された一方の第1導電型の不純物領域であるドレイン
と、他方の第1導電型の不純物領域であるソースと、ソ
ースを覆うように形成された第1導電型と異なる第2導
電型の不純物領域と、ソースとドレインとの間の半導体
基板上に形成された絶縁膜を介して形成されたフローテ
ィングゲートと、フローティングゲート上の絶縁膜を介
して形成されたフローティングゲートとを含むメモリセ
ルと、コントロールゲートに接続されたワード線と、ド
レインに接続されたビット線とを備えたものである。
【0119】第3の発明に係る不揮発性半導体記憶装置
は、第1の発明に係る不揮発性半導体記憶装置に、され
にソースを覆うように形成された第1導電型と異なる第
2導電型の不純物領域を備えたものである。
【0120】
【実施例】まず、以下に説明する第1〜第11の実施例
におけるプログラムおよび消去動作としきい値電圧との
関係を従来例と比較して説明する。
【0121】従来例では、図1の(b)に示すように、
プログラム動作によりメモリセルのしきい値電圧が上昇
し、消去動作によりメモリセルのしきい値電圧が下降す
る。これに対して、実施例では、図1の(a)に示すよ
うに、プログラム動作によりメモリセルのしきい値電圧
が下降し、消去動作によりメモリセルのしきい値電圧が
上昇する。
【0122】すなわち、従来例では、図2の(b)に示
すように、消去状態にあるメモリセルではフローティン
グゲートから電子が放出されており、そのしきい値電圧
は低くなっている。また、プログラム状態にあるメモリ
セルではフローティングゲートに電子が注入されてお
り、そのしきい値電圧は高くなっている。
【0123】これに対して、実施例では、図2の(a)
に示すように、消去状態にあるメモリセルではフローテ
ィングゲートに電子が注入されており、そのしきい値電
圧は高くなっている。また、プログラム状態にあるメモ
リセルではフローティングゲートから電子が放出されて
おり、そのしきい値電圧は低くなっている。
【0124】消去状態がデータ“1”に対応し、プログ
ラム状態がデータ“0”に対応する点は、実施例および
従来例において同様である。
【0125】このように、実施例では、消去動作により
各メモリセルのしきい値電圧が高くなるので、図3に示
すように、消去前書込動作を行なうことなく、一括消去
動作によりすべてのメモリセルのしきい値電圧を電源電
圧Vccよりも高くすることができる。
【0126】また、図4に示すように、複数のメモリセ
ルのしきい値電圧にばらつきがあっても、一括消去動作
により一部のメモリセルがデプレッション化することは
ない。
【0127】(1) 第1の実施例(図5〜図8) (a) フラッシュメモリの全体の構成(図5) 図5は、第1の実施例によるフラッシュメモリの全体の
構成を示すブロック図である。図5のフラッシュメモリ
の全体の構成は各動作における電圧の印加条件が異なる
点を除いて、図131の従来のフラッシュメモリと同様
である。図5のフラッシュメモリもチップCH上に形成
される。
【0128】(b) メモリセルのプログラムおよび消
去(図6) 図6の(a)にプログラム時におけるメモリセルへの電
圧印加条件を示す。また、図6の(b)に消去時におけ
るメモリセルへの電圧印加条件を示す。
【0129】プログラム時には、図6の(a)に示すよ
うに、ドレイン1002に高電圧Vpp(通常12V程
度)を印加し、コントロールゲート1006に0Vを印
加し、ソース1003をフローティング状態にする。そ
れにより、フローティングゲート1005とドレイン1
002との間に高電界が発生し、トンネル現象によりフ
ローティングゲート1005からドレイン1002に電
子が放出される。その結果、メモリセルのしきい値電圧
が下降する。
【0130】消去時には、図6の(b)に示すように、
ドレイン1002に0Vを印加し、コントロールゲート
1006に高電圧Vpp(通常12V程度)を印加し、
ソース1003に所定の高電圧VSL(6V)を印加す
る。それにより、ソース1003の近傍でアバランシェ
降伏によるホットエレクトロンまたはチャネルホットエ
レクトロンが発生する。これらのホットエレクトロン
は、コントロールゲート1006の高電圧Vppにより
加速され、絶縁膜1004によるエネルギ障壁を飛越え
て、フローティングゲート1005に注入される。その
結果、メモリセルのしきい値電圧が上昇する。
【0131】このように、プログラム時にはトンネル現
象によりフローティングゲート1005からドレイン1
002に電子が放出される。そのため、チャネル方向ま
たは基板方向の電界を弱めるために、ドレイン1002
に沿ってN- 型不純物領域1002bが設けられてい
る。
【0132】また、消去時にはホットエレクトロンによ
りソース1003の近傍からフローティングゲート10
05に電子が注入される。そのため、チャネル方向また
は基板方向に、より高電界が発生するように、ソース1
003に沿ってP+ 型不純物領域1003bが設けられ
ている。
【0133】なお、P- ウェル1008はP- 型半導体
基板であってもよい。 (c) フラッシュメモリの動作(図7) 次に、フラッシュメモリの一括消去動作、プログラム動
作および読出動作を図7を参照しながら説明する。図7
には、メモリアレイ1010に含まれる一部のメモリセ
ルM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33が
示されている。
【0134】(i) 一括消去動作(図7の(a)) まず、制御信号バッファ1120を介して制御回路11
30に、一括消去動作を指定する制御信号が与えられ
る。また、Vpp/Vcc切換回路1090には外部か
ら高電圧Vppが与えられる。
【0135】Vpp/Vcc切換回路1090は、Xデ
コーダ1030に高電圧Vppを与える。Xデコーダ1
030は、すべてのワード線WL〜WL3を選択し、そ
れらに高電圧Vppを印加する。Yデコーダ1040
は、Yゲート1050に含まれるすべてのYゲートトラ
ンジスタをオンさせる。書込回路1080は、Yゲート
1050を介して0Vをすべてのビット線BL1〜BL
3に印加する。ソース制御回路1110は、ソース線S
Lに所定の高電圧VSL(VSL<Vpp)を印加する。
【0136】このようにして、すべてのメモリセルM1
1〜M33に、図6の(b)に示されるように電圧が印
加される。その結果、すべてのメモリセルM11〜M3
3が消去される。
【0137】(ii) プログラム動作(図7の
(b)) ここでは、メモリセルM12をプログラムするものと仮
定する。すなわち、メモリセルM12にデータ“0”を
書込み、他のメモリセルにデータ“1”を書き込む。
【0138】まず、制御信号バッファ1120を介して
制御回路1130に、プログラム動作を指定する制御信
号が与えられる。また、Vpp/Vcc切換回路109
0には外部から高電圧Vppが与えられる。
【0139】Xデコーダ1030は、アドレスバッファ
1020から与えられるXアドレス信号に応答してワー
ド線WL2を選択し、選択されたワード線WL2に0V
を印加し、非選択のワード線WL1,WL3には電源電
圧Vccを印加する。
【0140】Vpp/Vcc切換回路1090は、書込
回路1080に高電圧Vppを与える。外部からデータ
入出力バッファ1070を介して書込回路1080に順
次データが与えられる。このとき、Yデコーダ1040
は、アドレスバッファ1020から与えられるYアドレ
ス信号に応答してYゲート1050内のYゲートトラン
ジスタを順次オンさせる。書込回路1080は、Yゲー
ト1050を介してビット線BL1に高電圧Vppを印
加し、かつビット線BL2,BL3に電源電圧Vccを
印加する。ソース制御回路1110は、ソース線SLを
フローティング状態にする。
【0141】このようにして、メモリセルM12に、図
6の(a)に示されるように電圧が印加される。このと
き、他のメモリセルは次のいずれかの状態になってい
る。
【0142】(A) ドレインに高電圧Vppが印加さ
れ、コントロールゲートに電源電圧Vccが印加され、
ソースはフローティング状態となっている。
【0143】(B) ドレインに電源電圧Vccが印加
され、コントロールゲートに0Vが印加され、ソースは
フローティング状態になっている。
【0144】(C) ドレインに電源電圧Vccが印加
され、コントロールゲートに電源電圧Vccが印加さ
れ、ソースはフローティング状態になっている。
【0145】その結果、メモリセルM12のフローティ
ングゲートとドレインとの間のみに高電界が発生し、メ
モリセルM12のみがプログラムされる。
【0146】(iii) 読出動作(図7の(c)) 読出動作は、図137を用いて説明した動作とほぼ同様
である。ここでは、メモリセルMC12からデータを読
出すものと仮定する。まず、制御信号バッファ1120
を介して制御回路1130に、読出動作を指定する制御
信号が与えられる。
【0147】Xデコーダ1030は、アドレスバッファ
1020から与えられるXアドレス信号に応答して、ワ
ード線WL2を選択し、それに電源電圧Vccを印加す
る。このとき、他のワード線WL1,WL3は0Vに保
たれる。Yデコーダ1040は、アドレスバッファ10
20から与えられるYアドレス信号に応答して、Yゲー
ト1050内の1つのYゲートトランジスタをオンさせ
る。ソース制御回路1110はソース線SLを接地す
る。
【0148】それにより、ビット線BL1に読出電圧V
rが現れる。この読出電圧Vrがセンスアンプ1060
により検知および増幅され、データ入出力バッファ10
70を介して外部に出力される。
【0149】(d) 書換動作(図8) このフラッシュメモリにおけるデータの書換動作を図8
のフローチャートを参照しながら説明する。
【0150】まず、すべてのメモリセルにデータ“1”
が記憶されているか否かを判別する(ステップS1)。
すべてのメモリセルにデータ“1”が記憶されていない
ときには、一括消去動作を行なう(ステップS2)。そ
の後、プログラム動作を行なう(ステップS3)。この
ように、従来例のような書込前消去動作を行なうことな
く、データの書換を行なうことができる。
【0151】(e) 変形例 プログラム時に、非選択のビット線BL2,BL3をフ
ローティング状態にしてもよい。このとき、非選択のメ
モリセルは次のいずれかの状態になっている。
【0152】(A) ドレインに高電圧Vppが印加さ
れ、コントロールゲートに電源電圧Vccが印加され、
ソースはフローティング状態になっている。
【0153】(B) ドレインはフローティング状態に
なっており、コントロールゲートに0Vが印加され、ソ
ースはフローティング状態になっている。
【0154】(C) ドレインはフローティング状態に
なっており、コントロールゲートに電源電圧Vccが印
加され、ソースはフローティング状態になっている。
【0155】この場合にも、メモリセルM12のフロー
ティングゲートとドレインとの間のみに高電界が発生
し、トンネル現象によりメモリセルM12のみがプログ
ラムされる。
【0156】プログラム時に、ソース線SLに電源電圧
Vccを印加してもよい。このとき、メモリセルM12
のドレインには高電圧Vppが印加され、コントロール
ゲートには0Vが印加され、ソースには電源電圧Vcc
が印加される。他のメモリセルは次のいずれかの状態に
なっている。
【0157】(A) ドレインに高電圧Vppが印加さ
れ、コントロールゲートに電源電圧Vccが印加され、
ソースに電源電圧Vccが印加されている。
【0158】(B) ドレインに電源電圧Vccが印加
され、コントロールゲートに0Vが印加され、ソースに
電源電圧Vccが印加されている。
【0159】(C) ドレインに電源電圧Vccが印加
され、コントロールゲートに電源電圧Vccが印加さ
れ、ソースに電源電圧Vccが印加されている。
【0160】この場合にも、メモリセルM12のフロー
ティングゲートとドレインとの間のみに高電界が発生
し、トンネル現象によりメモリセルM12のみがプログ
ラムされる。
【0161】プログラム時に、非選択のビット線BL
2,BL3をフローティング状態にしかつソース線SL
に電源電圧Vccを印加してもよい。このとき、メモリ
セルM12のドレインには高電圧Vppが印加され、コ
ントロールゲートには0Vが印加され、ソースには電源
電圧Vccが印加される。また、他のメモリセルは次の
いずれかの状態になっている。
【0162】(A) ドレインに高電圧Vppが印加さ
れ、コントロールゲートに電源電圧Vccが印加され、
ソースに電源電圧Vccが印加されている。
【0163】(B) ドレインはフローティング状態に
なっており、コントロールゲートに0Vが印加され、ソ
ースに電源電圧Vccが印加されている。
【0164】(C) ドレインはフローティング状態と
なっており、コントロールゲートに電源電圧Vccが印
加され、ソースに電源電圧Vccが印加されている。
【0165】この場合にも、メモリセルM12のフロー
ティングゲートとドレインとの間のみに高電界が発生
し、トンネル現象によりメモリセルM12のみがプログ
ラムされる。
【0166】また、一括消去動作後にベリファイ動作を
行なってもよい。さらに、一括消去動作前に、すべての
メモリセルのコントロールゲートに0Vを印加しかつP
- ウェル(またはP- 型半導体基板)に高電圧Vppを
印加することによって、すべてのメモリセルのコントロ
ールゲートから電子を引抜き、その後、ベリファイ動作
を行ないながら一括消去動作を行なってもよい。それに
より、一括消去されたメモリセルのしきい値電圧のばら
つきをさらに小さくすることができる。
【0167】(f) 第1の実施例の効果 従来のフラッシュメモリでは電子がドレイン側からフロ
ーティングゲートに注入される。そのため、読出動作時
にビット線の電位が高くなると、選択されているメモリ
セルにドレインから電子が注入され、ソフトライトが起
こる可能性がある。
【0168】これに対して、第1の実施例のフラッシュ
メモリでは、電子がソース側からフローティングゲート
に注入される。そのため、読出動作時に、ソフトライト
が起こりにくい。
【0169】なお、ベリファイ動作を行ないながらプロ
グラム動作を行なってもよい。それにより、プログラム
されたメモリセルのしきい値電圧のばらつきを小さくす
ることができる。
【0170】(2) 第2の実施例(図9,図10) 第2の実施例によるフラッシュメモリの全体の構成は、
図5に示される構成と同様である。
【0171】(a) メモリセルのプログラムおよび消
去(図9) 図9の(a)にプログラム時におけるメモリセルへの電
圧印加条件を示す。また、図9(b)に消去時における
メモリセルへの電圧印加条件を示す。プログラム時の電
圧印加条件は、図6の(a)に示した電圧印加条件と同
様である。
【0172】消去時には、図9の(b)に示すように、
ドレイン1002に0Vを印加し、コントロールゲート
1006に高電圧Vpp(通常12V程度)を印加し、
ソース1003に0Vを印加する。それにより、ソース
1003とドレイン1002との間の領域にチャネルc
hが形成され、そのチャネルchとフローティングゲー
ト1005との間に高電界が発生する。トンネル現象に
よりチャネルchからフローティングゲート1005に
電子が注入される。その結果、メモリセルのしきい値電
圧が上昇する。
【0173】この実施例では、プログラム時にはトンネ
ル現象によりフローティングゲート1005からドレイ
ン1002に電子が放出される。そのため、チャネル方
向または基板方向の電界を弱めるために、ドレイン10
02に沿ってN- 型不純物領域1002cが設けられて
いる。
【0174】なお、ソース1003に沿ってN- 型不純
物領域1003cを設けてもよい。このように、ドレイ
ン側およびソース側の両方にN- 型不純物領域1002
c,1003cを設けると、製造工程が少なくなる。
【0175】(b) フラッシュメモリの動作(図1
0) 次に、フラッシュメモリの一括消去動作、プログラム動
作および読出動作を図10を参照しながら説明する。プ
ログラム動作および読出動作は第1の実施例と同様であ
る。したがって、以下、一括消去動作を説明する。
【0176】まず、制御信号バッファ1120を介して
制御回路1130に、一括消去動作を指定する制御信号
が与えられる。また、Vpp/Vcc切換回路1090
には外部から高電圧Vppが与えられる。
【0177】Vpp/Vcc切換回路1090は、Xデ
コーダ1030に高電圧Vppを与える。Xデコーダ1
030は、すべてのワード線WL1〜WL3を選択し、
それらに高電圧Vppを印加する。Yデコーダ1040
は、Yゲート1050に含まれるすべてのYゲートトラ
ンジスタをオンさせる。書込回路1080はYゲート1
050を介して0Vをすべてのビット線BL1〜BL3
に印加する。ソース制御回路1110はソース線SLに
0Vを印加する。
【0178】このようにして、すべてのメモリセルM1
1〜M33に、図9の(b)に示されるように電圧が印
加される。その結果、すべてのメモリセルM11〜M3
3が消去される。
【0179】なお、一括消去動作時に、P- ウェル(ま
たはP- 型半導体基板)に積極的に負の電圧を印加して
もよい。
【0180】データの書換えは、図8に示される手順で
行なわれる。したがって、従来例のような消去前書込動
作を行なうことなく、データの書換えを行なうことがで
きる。
【0181】(3) 第3の実施例(図11〜図14) 図11は、第3の実施例によるフラッシュメモリの全体
の構成を示すブロック図である。図11のフラッシュメ
モリが図5のフラッシュメモリと異なるのは次の点であ
る。
【0182】外部から与えられる負電圧−Veeを受
け、所定の負電圧を発生する負電圧制御回路1140が
さらに設けられている。また、Xデコーダ1030は、
図12に示すように、複数の高電圧スイッチ1302
(図132参照)の代わりに、複数のワード線WLにそ
れぞれ接続される複数の電位制御スイッチ1303を含
む。各電位制御スイッチ1303は、Vpp/Vcc切
換回路1090から与えられる高電圧Vppまたは電源
電圧Vccあるいは負電圧制御回路1140から与えら
れる負電圧−Veeを対応するワード線WLに印加す
る。
【0183】(b) メモリセルのプログラムおよび消
去(図13) 図13の(a)にプログラム時におけるメモリセルへの
電圧印加条件を示す。また、図13の(b)に消去時に
おけるメモリセルへの電圧印加条件を示す。
【0184】プログラム時には、図13の(a)に示す
ように、ドレイン1002に電源電圧Vcc(通常5V
程度)を印加し、コントロールゲート1006に負電圧
−Vee(−12V)を印加し、ソース1003をフロ
ーティング状態にする。それにより、フローティングゲ
ート1005とドレイン1002との間に高電界が発生
し、トンネル現象によりフローティングゲート1005
からドレイン1002に電子が放出される。その結果、
メモリセルのしきい値電圧が下降する。
【0185】消去時の電圧印加条件は、図6の(b)に
示した電圧印加条件と同様である。
【0186】このように、プログラム時にはトンネル現
象によりフローティングゲート1005からドレイン1
002に電子が放出される。そのため、チャネル方向ま
たは基板方向の電界を弱めるために、ドレイン1002
に沿ってN- 型不純物領域1002dが設けられてい
る。
【0187】また、消去時にはホットエレクトロンによ
りソース1003の近傍からフローティングゲート10
05に電子が注入される。そのため、チャネル方向また
は基板方向に、より高電界が発生するように、ソース1
003に沿ってP+ 型不純物領域1003dが設けられ
ている。
【0188】(c) フラッシュメモリの動作(図1
4) 次に、フラッシュメモリの一括消去動作、プログラム動
作および読出動作を図14を参照しながら説明する。一
括消去動作および読出動作は、第1の実施例と同様であ
る。したがって、以下、プログラム動作を説明する。
【0189】ここでは、メモリセルM12をプログラム
するものと仮定する。すなわち、メモリセルM12にデ
ータ“0”を書込み、他のメモリセルにデータ“1”を
書き込む。
【0190】まず、制御信号バッファ1120を介して
制御回路1130に、プログラム動作を指定する制御信
号が与えられる。また、負電圧制御回路1140には外
部から負電圧−Veeが与えられる。
【0191】Xデコーダ1030は、アドレスバッファ
1020から与えられるXアドレス信号に応答してワー
ド線WL2を選択し、選択されたワード線WL2に負電
圧制御回路1140からの負電圧−Veeを印加し、非
選択のワード線WL1,WL3には0Vを印加する。
【0192】Vpp/Vcc切換回路1090は、書込
回路1080に電源電圧Vccを与える。外部からデー
タ入出力バッファ1070を介して書込回路1080に
順次データが与えられる。このとき、Yデコーダ104
0は、アドレスバッファ1020から与えられるYアド
レス信号に応答して、Yゲート1050内のYゲートト
ランジスタを順次オンさせる。書込回路1080は、Y
ゲート1050を介してビット線BL1に電源電圧Vc
cを印加し、ビット線BL2,BL3に0Vを印加す
る。ソース制御回路1110は、ソース線SLをフロー
ティング状態にする。
【0193】このようにして、メモリセルM12に、図
13の(a)に示されるように電圧が印加される。この
とき、他のメモリセルは次のいずれかの状態になってい
る。
【0194】(A) ドレインに電源電圧Vccが印加
され、コントロールゲートに0Vが印加され、ソースは
フローティング状態になっている。
【0195】(B) ドレインに0Vが印加され、コン
トロールゲートに負電圧−Veeが印加され、ソースは
フローティング状態になっている。
【0196】(C) ドレインに0Vが印加され、コン
トロールゲートに0Vが印加され、ソースはフローティ
ング状態になっている。
【0197】(e) 変形例 プログラム時に、非選択のビット線BL2,BL3をフ
ローティング状態にしてもよい。このとき、非選択のメ
モリセルは次のいずれかの状態になっている。
【0198】(A) ドレインに電源電圧Vccが印加
され、コントロールゲートに0Vが印加され、ソースは
フローティング状態になっている。
【0199】(B) ドレインはフローティング状態に
なっており、コントロールゲートに負電圧−Veeが印
加され、ソースはフローティング状態になっている。
【0200】(C) ドレインはフローティング状態に
なっており、コントロールゲートに0Vが印加され、ソ
ースはフローティング状態になっている。
【0201】この場合も、メモリセルM12のフローテ
ィングゲートとドレインとの間のみに高電界が発生し、
トンネル現象によりメモリセルM12のみがプログラム
される。
【0202】プログラム時に、非選択のビット線をフロ
ーティング状態にしかつソース線SLに0Vを印加して
もよい。このとき、メモリセルM12のドレインには電
源電圧Vccが印加され、コントロールゲートには負電
圧−Veeが印加され、ソースには0Vが印加される。
他のメモリセルは次のいずれかの状態になっている。
【0203】(A) ドレインに電源電圧Vccが印加
され、コントロールゲートに0Vが印加され、ソースに
0Vが印加されている。
【0204】(B) ドレインはフローティング状態に
なっており、コントロールゲートに負電圧−Veeが印
加され、ソースに0Vが印加されている。
【0205】(C) ドレインはフローティング状態に
なっており、コントロールゲートに0Vが印加され、ソ
ースに0Vが印加されている。
【0206】この場合も、メモリセルM12のフローテ
ィングゲートとドレインとの間のみに高電界が発生し、
トンネル現象によりメモリセルM12のみがプログラム
される。
【0207】第3の実施例において、一括消去動作を図
10に示される第2の実施例と同様に行なってもよい。
各メモリセルには、図9の(b)に示したように電圧が
印加される。
【0208】この場合には、フローティングゲートへの
電子の注入およびフローティングゲートからの電子の放
出をトンネル現象を利用して行なうことになるので、消
費電力が低減される。そのため、外部から与えられる電
源電圧から高電圧および負電圧を内部で発生することが
できる。
【0209】(4) 第4の実施例(図15〜図16) 第4の実施例によるフラッシュメモリの全体の構成は図
5に示される構成と同様である。また、プログラム時お
よび消去時のメモリセルへの電圧印加条件は、図6の
(a)および(b)に示した電圧印加条件と同様であ
る。第4の実施例は、制御方法においてのみ第1の実施
例と異なる。
【0210】(a) フラッシュメモリの動作(図1
5) 次に、フラッシュメモリのページ一括消去動作、プログ
ラム動作および読出動作を図15を参照しながら説明す
る。プログラム動作および読出動作は、第1の実施例と
同様である。したがって、以下、ページ一括消去動作を
説明する。
【0211】1つのワード線に接続されるすべてのメモ
リセルをページと呼ぶ。ページ一括消去動作は、ページ
単位で一括消去が行なわれる。ここでは、ワード線WL
2に対応するページの一括消去動作を説明する。
【0212】まず、制御信号バッファ1120を介して
制御回路1130に、ページ一括消去動作を指定する制
御信号が与えられる。また、Vpp/Vcc切換回路1
090には外部から高電圧Vppが与えられる。
【0213】Vpp/Vcc切換回路1090は、Xデ
コーダ1030に高電圧Vppを与える。Xデコーダ1
030は、アドレスバッファ1020から与えられるX
アドレス信号に応答して、ワード線WL2を選択し、選
択されたワード線WL2に高電圧Vppを印加し、非選
択のワード線WL1,WL3に0Vを印加する。Yデコ
ーダ1040は、Yゲート1050に含まれるすべての
Yゲートトランジスタをオンさせる。書込回路1080
は、Yゲート1050を介して0Vをすべてのビット線
BL1〜BL3に印加する。ソース制御回路1110
は、ソース線SLに所定の高電圧VSL(VSL<Vpp)
を印加する。
【0214】このようにして、ワード線WL2に接続さ
れるメモリセルM12,M22,M32に、図6の
(b)に示されるように電圧が印加される。その結果、
メモリセルM12,M22,M32が消去される。
【0215】非選択のワード線WL1,WL3に接続さ
れる各メモリセルにおいては、ドレイン1002に0V
が印加され、ソース1003に高電圧VSLが印加され、
コントロールゲート1006に0Vが印加される。その
ため、ホットエレクトロンが絶縁膜1004によるエネ
ルギ障壁を飛越えてフローティングゲート1005に注
入される可能性は少ない。したがって、選択されたワー
ド線WL2に接続されるメモリセルのみが一括消去され
る。
【0216】このように、第4の実施例では、メモリア
レイ単位でなく、ページ単位で一括消去動作が行なわれ
る。
【0217】(b) 書換動作(図16) 第4の実施例によるフラッシュメモリにおけるデータの
書換動作を図16のフローチャートを参照しながら説明
する。
【0218】まず、すべてのメモリセルにデータ“1”
が記憶されているか否かを判別する(ステップS1
1)。すべてのメモリセルにデータ“1”が記憶されて
いないときには、書換えるべきページに関してページ一
括消去動作を行なう(ステップS12)。その後、プロ
グラム動作を行なう(ステップS13)。
【0219】このように、従来例のような書込前消去動
作を行なうことなく、ページ単位でデータの書換えを行
なうことができる。
【0220】(5) 第5の実施例(図17) 第5の実施例によるフラッシュメモリの全体の構成は、
図5に示される構成と同様である。また、プログラム時
および消去時のメモリセルへの電圧印加条件は、図9の
(a)および(b)に示した電圧印加条件と同様であ
る。第5の実施例は、制御方法においてのみ第2の実施
例と異なる。
【0221】第5の実施例によるフラッシュメモリのペ
ージ一括消去動作、プログラム動作および読出動作を図
17を参照しながら説明する。プログラム動作および読
出動作は第2の実施例と同様である。したがって、以
下、ページ一括消去動作を説明する。ここでは、ワード
線WL2に対応するページの一括消去動作を説明する。
【0222】まず、制御信号バッファ1120を介して
制御回路1130に、ページ一括消去動作を指定する制
御信号が与えられる。また、Vpp/Vcc切換回路1
090には外部から高電圧Vppが与えられる。
【0223】Vpp/Vcc切換回路1090は、Xデ
コーダ1030に高電圧Vppを与える。Xデコーダ1
030は、アドレスバッファ1020から与えられるX
アドレス信号に応答して、ワード線WL2を選択し、そ
の選択されたワード線WL2に高電圧Vppを印加し、
非選択のワード線WL1,WL3に0Vを印加する。Y
デコーダ1040は、Yゲート1050に含まれるすべ
てのYゲートトランジスタをオンさせる。書込回路10
80は、Yゲート1050を介して0Vをすべてのビッ
ト線BL1〜BL3に印加する。ソース制御回路111
0は、ソース線SLに0Vを印加する。
【0224】このようにして、ワード線WL2に接続さ
れるメモリセルM12,M22,M32に、図9の
(b)に示されるように電圧が印加される。その結果、
メモリセルM12,M22,M32が消去される。
【0225】非選択のワード線WL1,WL3に接続さ
れる各メモリセルにおいては、ドレイン1002、ソー
ス1003およびコントロールゲート1006に0Vが
印加される。そのため、フローティングゲート1005
とソース1003との間には高電界は発生せず、トンネ
ル現象により電子がフローティングゲート1005に注
入されることはない。したがって、選択されたワード線
に接続されたメモリセルのみが一括消去される。
【0226】このように、第5の実施例においても、メ
モリアレイ単位ではなく、ページ単位で一括消去を行な
うことができる。
【0227】データの書換えは、図16に示される手順
で行なわれる。したがって、従来例のような消去前書込
動作を行なうことなく、ページ単位でデータの書換えを
行なうことができる。
【0228】(6) 第6の実施例(図18〜図33) (a) フラッシュメモリの全体の構成(図18,図1
9) 図18は、第6の実施例によるフラッシュメモリの全体
の構成を示すブロック図である。また、図19は、メモ
リアレイおよびそれに関連する部分の詳細な構成を示す
回路図である。
【0229】図18のフラッシュメモリが図131に示
す従来のフラッシュメモリと異なるのは次の点である。
メモリアレイ1010aが複数のセクタに分割されてい
る。図18の例では、メモリアレイ1010aがセクタ
SE1,SE2に分割されている。メモリアレイ101
0aは、セクタSE1,SE2にそれぞれ対応するセレ
クトゲートSG1,SG2を含む。
【0230】メモリアレイ1010aは、P- ウェル1
008内に形成される。図131に示すVpp/Vcc
切換回路1090は設けられず、高電圧発生回路121
0,1220、負電圧発生回路1230,1240、ウ
ェル電位発生回路1250およびセレクトゲートデコー
ダ1260がさらに設けられる。高電圧発生回路121
0,1220は外部から電源電圧Vcc(たとえば5
V)を受け、高電圧(たとえば10V)を発生する。負
電圧発生回路1230,1240は、外部から電源電圧
Vccを受け、負電圧(たとえば−10V)を発生す
る。ウェル電位発生回路1250は消去時にP- ウェル
1008に負電圧(たとえば−5V)を印加する。セレ
クトゲートデコーダ1260は、アドレスバッファ10
20からのアドレス信号の一部に応答して、セレクトゲ
ートSG1,SG2を選択的に活性化する。
【0231】次に図19を参照する。メモリアレイ10
10aには複数の主ビット線が配列される。図19には
2つの主ビット線MB0,MB1が示される。主ビット
線MB0,MB1はそれぞれYゲートトランジスタYG
0,YG1を介してセンスアンプ1060および書込回
路1080に接続される。
【0232】各主ビット線に対応して複数の副ビット線
が配列される。図19の例では、主ビット線MB0に対
応して2つの副ビット線SB01,SB02が設けら
れ、主ビット線MB1に対応して2つの副ビット線SB
11,SB12が設けられる。
【0233】複数の副ビット線に交差するように複数の
ワード線が配列される。図19の例では、副ビット線S
B01,SB11に交差するようにワード線WL0,W
L1が配列され、副ビット線SB02,SB12に交差
するようにワード線WL2,WL3が配列される。
【0234】副ビット線SB01,SB02,SB1
1,SB12とワード線WL0〜WL3との交点にはそ
れぞれメモリセルM00〜M03,M10〜M13が設
けられる。メモリセルM00,M01,M10,M11
はセクタSE1に含まれ、メモリセルM02,M03,
M12,M13はセクタSE2に含まれる。
【0235】各メモリセルのドレインは対応する副ビッ
ト線に接続され、コントロールゲートは対応するワード
線に接続され、ソースはソース線SLに接続される。
【0236】セレクトゲートSG1はセレクトゲートト
ランジスタSG01,SG11を含み、セレクトゲート
SG2はセレクトゲートトランジスタSG02,SG1
2を含む。副ビット線SB01,SB02はそれぞれセ
レクトゲートトランジスタSG01,SG02を介して
主ビット線MB0に接続され、副ビット線SB11,S
B12はそれぞれセレクトゲートトランジスタSG1
1,SG12を介して主ビット線MB1に接続される。
セレクトゲートデコーダ1260のセレクトゲート線S
GL1はセレクトゲートトランジスタSG01,SG1
1に接続され、セレクトゲート線SGL2はセレクトゲ
ートトランジスタSG02,SG12に接続される。
【0237】(b) メモリセルのプログラムおよび消
去(図20) 図20の(a)にプログラム時におけるメモリセルへの
電圧印加条件を示す。また、図20の(b)に消去時に
おけるメモリセルへの電圧印加条件を示す。
【0238】プログラム時には、図20の(a)に示す
ように、ドレイン1002に正電圧(たとえば5V)を
印加し、コントロールゲート1006に負電圧(たとえ
ば−10V)を印加し、ソース1003をフローティン
グ状態にし、P- ウェル1008に0Vを印加する。そ
れにより、フローティングゲート1005とドレイン1
002との間に高電界が発生し、トンネル現象によりフ
ローティングゲート1005がドレイン1002に電子
が放出される。その結果、メモリセルのしきい値電圧が
下降する。
【0239】消去時には、図20の(b)に示すよう
に、ドレイン1002をフローティング状態にし、コン
トロールゲート1006に高電圧(たとえば10V)を
印加し、ソース1003をフローティング状態にし、P
- ウェル1008に負電圧(たとえば−5V)を印加す
る。それにより、コントロールゲート1006とP- ウ
ェル1008との間に高電圧(この場合15V)が印加
され、ソース1003とフローティングゲート1005
との間に高電界が発生する。その結果、トンネル現象に
よりソース1003からフローティングゲート1005
に電子が注入され、メモリセルのしきい値電圧が上昇す
る。
【0240】このように、プログラム時にはトンネル現
象によりフローティングゲート1005からドレイン1
002に電子が放出される。そのため、チャネル方向ま
たは基板方向の電界を弱めるために、ドレイン1002
に沿ってN- 型不純物領域1002eが設けられる。
【0241】なお、ソース1003に沿ってN- 型不純
物領域1003eを設けてもよい。このように、ドレイ
ン側およびソース側の両方にN- 型不純物領域1002
e,1003eを設けると、製造工程が少なくなる。
【0242】(c) フラッシュメモリの動作(図2
1) 次に、フラッシュメモリのセクタ一括消去動作、プログ
ラム動作および読出動作を図21を参照しながら説明す
る。
【0243】(i) セクタ一括消去動作 ここでは、セクタSE1を一括消去するものと仮定す
る。まず、制御信号バッファ1120を介して制御回路
1130に、セクタ一括消去動作を指定する制御信号が
与えられる。それにより、高電圧発生回路1220およ
び負電圧発生回路1230が活性化される。
【0244】高電圧発生回路1220はXデコーダ10
30に高電圧(10V)を与える。Xデコーダ1030
は、セクタSE1のワード線WL0,WL1に高電圧
(10V)を印加し、セクタSE2のワード線WL2,
WL3に0Vを印加する。負電圧発生回路1230はY
デコーダ1040およびウェル電位発生回路1250に
負電圧を与える。Yデコーダ1040はYゲート105
0内のYゲートトランジスタYG0,YG1に負電圧
(−5V)を印加する。それにより、主ビット線MB
0,MB1はフローティング状態になる。ソース制御回
路10はソース線SLをフローティング状態にする。ま
た、ウェル電位発生回路1250はP- ウェル1008
に負電圧(−5V)を印加する。セレクトゲートデコー
ダ1260はセレクトゲート線SG1,SG2に0Vを
印加する。
【0245】このようにして、セクタSE1内のメモリ
セルM00,M01,M10,M11に、図20の
(b)に示されるように電圧が印加される。その結果、
セクタSE1内のすべてのメモリセルが消去される。
【0246】このとき、非選択のセクタSE2内の各メ
モリセルにおいて、コントロールゲートとP- ウェルと
の間に印加される電圧は5Vである。したがって、トン
ネル現象は発生しない。また、この電位条件は読出時の
電位条件とほぼ同じであるので、データへのディスター
ブがほとんど起きない。
【0247】(ii) プログラム動作(図21の
(b)) ここでは、メモリセルM00をプログラムするものと仮
定する。すなわち、メモリセルM00にデータ“0”を
書込み、メモリセルM10にデータ“1”を書き込む。
【0248】まず、制御信号バッファ1120を介して
制御回路1130に、プログラム動作を指定する制御信
号が与えられる。それにより、高電圧発生回路1210
および負電圧発生回路1240が活性化される。
【0249】負電圧発生回路1240はXデコーダ10
30に負電圧を与える。Xデコーダ1030は、アドレ
スバッファ1020から与えられるXアドレス信号に応
答してワード線WL0を選択し、選択されたワード線W
L0に負電圧(−10V)を印加し、非選択のワード線
WL1〜WL3に0Vを印加する。
【0250】高電圧発生回路1210はYデコーダ10
40、書込回路1080およびセレクトゲートデコーダ
1260に高電圧を与える。まず、外部からデータ入出
力バッファ1070を介してデータ“0”が書込回路1
080に与えられ、ラッチされる。Yデコーダ1040
は、アドレスバッファ1020から与えられるYアドレ
ス信号に応答してYゲート1050内のYゲートトラン
ジスタYG0に高電圧(たとえば7V)を印加し、Yゲ
ートトランジスタYG1に0Vを印加する。それによ
り、YゲートトランジスタYG0がオンする。
【0251】書込回路1080はYゲートトランジスタ
YG0を介して主ビット線MB0にデータ“0”に対応
するプログラム電圧(5V)を印加する。また、セレク
トゲートデコーダ1260は、セレクトゲート線SGL
1に高電圧(たとえば(7V)を印加し、セレクトゲー
ト線SGL2に0Vを印加する。それにより、副ビット
線SB01,SB11がそれぞれ主ビット線MB0,M
B1に接続される。ソース制御回路1110は、ソース
線SLをフローティング状態にする。ウェル電位発生回
路1250はP- ウェル1008に0Vを印加する。
【0252】このようにして、メモリセルM00に、図
20の(a)に示されるように電圧が印加される。その
結果、メモリセルM00のしきい値電圧が下降する。
【0253】一定時間(たとえば1m秒)経過後、外部
からデータ入出力バッファ1070を介してデータ
“1”が書込回路1080に与えられ、ラッチされる。
Yデコーダ1040は、アドレスバッファ1020から
与えられるYアドレス信号に応答してYゲート1050
内のYゲートトランジスタYG1に高電圧(7V)を印
加し、YゲートトランジスタYG0に0Vを印加する。
それにより、YゲートトランジスタYG1がオンする。
書込回路1080は、YゲートトランジスタYG1を介
して主ビット線MB1にデータ“1”に対応する0Vを
印加する。したがって、メモリセルM10のしきい値電
圧は高いまま維持される。
【0254】プログラム動作の際にベリファイ動作を行
なってもよい。このベリファイ動作を図22のフローチ
ャートを参照しながら説明する。
【0255】上記のように、選択されたワード線WL0
に負電圧(−10V)を印加し、選択されたセレクトゲ
ート線SGL1に高電圧(7V)を印加する(ステップ
S21)。また、ソース線SLをフローティング状態に
し(ステップS22)、データ“0”の主ビット線MB
0に5Vを印加し、データ“1”の主ビット線MB1に
0Vを印加する(ステップS23)。それにより、メモ
リセルM00のしきい値電圧が下降する。このとき、メ
モリセルM10のしきい値電圧は高く維持される。
【0256】一定時間(たとえば1m秒)経過後、制御
回路1130によりベリファイ動作が開始される。それ
により、ベリファイ電圧発生回路1100が活性化され
る。ベリファイ電圧発生回路1100はXデコーダ10
30に通常の電源電圧Vccよりも低いベリファイ電圧
を供給する。その結果、選択されたワード線WL0にベ
リファイ電圧が印加される(ステップS24)。ソース
制御回路1110によりソース線SLが接地される(ス
テップS25)。それにより、読出動作が行なわれる
(ステップS26)。
【0257】メモリセルM00のしきい値電圧がベリフ
ァイ電圧よりも高いと、主ビット線MB0には電流が流
れない。そのため、センスアンプ1060がデータ
“1”を検知する。この場合、制御回路1130はプロ
グラムが不十分であると判断し、再びプログラム動作お
よびベリファイ動作を行なう(ステップS27,S21
〜S26)。
【0258】メモリセルM00のしきい値電圧がベリフ
ァイ電圧よりも低くなれば、主ビット線MB0に電流が
流れる。そのため、センスアンプ1060がデータ
“0”を検知する。この場合、制御回路1130はプロ
グラムが十分であると判断し、メモリセルM00につい
てのプログラム動作を終了する。
【0259】Xデコーダ1030に与えられるXアドレ
ス信号が順次インクリメントされ、ワード線WL1,W
L2,WL3に関して順次プログラム動作およびベリフ
ァイ動作が行なわれる(ステップS28,S29)。
【0260】(iii) 読出動作(図21の(c)) ここでは、メモリセルM00からデータを読出すものと
仮定する。まず、制御信号バッファ1120を介して制
御回路1130に、読出動作を指定する制御信号が与え
られる。
【0261】Xデコーダ1030は、アドレスバッファ
1020から与えられるXアドレス信号に応答してワー
ド線WL0を選択し、それに電源電圧Vcc(5V)を
印加する。このとき、ワード線WL1,WL2,WL3
は0Vに保たれる。セレクトゲートデコーダ1260
は、セレクトゲート線SGL1に5Vを印加し、セレク
トゲート線SGL2に0Vを印加する。Yデコーダ10
40は、アドレスバッファ1020から与えられるYア
ドレス信号に応答してYゲート1050内のYゲートト
ランジスタYG0をオンさせる。ソース制御回路111
0はソース線SLを接地する。
【0262】それにより、主ビット線MBOに読出電圧
Vrが現れる。この読出電圧Vrがセンスアンプ106
0により検知され、データ入出力バッファ1070を介
して外部に出力される。
【0263】(d) メモリセルの断面構造(図23) 図23はこの実施例のフラッシュメモリに用いられるメ
モリセルの断面構造を示す図である。図23に示す構造
をトリプルウェル構造と呼ぶ。
【0264】P- 型半導体基板1001の所定領域にN
- ウェル1009が形成され、N-ウェル1009内に
P- ウェル1008が形成される。P- ウェル1008
内の所定領域に所定間隔をもって2つのN+ 型不純物領
域が形成される。N+ 型不純物領域の一方がドレイン1
002を構成し、他方がソース1003を構成する。ソ
ース1002とドレイン1003との間の領域上に、極
めて薄い酸化膜等の絶縁膜1004(約100Å)を介
してフローティングゲート1005が形成され、さらに
その上に絶縁膜を介してコントロールゲート1006が
形成される。このようにして、メモリセルMCが形成さ
れる。
【0265】CMOS回路領域1300は、P- ウェル
内に形成されたNチャネルトランジスタおよびN- ウェ
ル内に形成されたPチャネルトランジスタを含む。
【0266】(e) 高集積化 図24は、第6の実施例における2つの隣接したメモリ
セルの構造図である。図24に示されるように、2つの
メモリセルM00およびM10は、Pウェル1008上
に形成された分離酸化膜1400により分離される。
【0267】プログラム動作において、選択されたメモ
リセルM10のドレイン1002′に5Vの電圧が与え
られ、一方、選択されないメモリセルM00のドレイン
1002に0Vの電圧が与えられる。これに加えて、コ
ントロールゲートを形成する第2アルミ配線層1006
に−10Vの負電圧が与えられる。したがって、分離酸
化膜1400をゲート酸化膜として、MOSトランジス
タ1401が等価的に存在することになる。
【0268】この等価NMOSトランジスタ1401
は、ゲート電極を介して−10Vの負電圧を受ける。し
たがって、この等価トランジスタ1401は、上記のプ
ログラム動作において導通することがあり得ず、したが
って、分離酸化膜1400の幅Waを図146に示した
幅Wbと比較してより小さな値に選択することができ、
したがって、より高い集積度が得られる。
【0269】図25は、第6の実施例におけるメモリセ
ルアレイの半導体基板上のレイアウト図である。すでに
説明したように、第6の実施例ではプログラム動作およ
び消去動作がトンネル現象を利用して行なわれるので、
副ビット線を介して流れる電流が極めて少なくなる。し
たがって、セクタ選択のためのセレクトゲートトランジ
スタSG0およびSG1のチャネル幅を、図145に示
した例と比較してより小さな値に選択することができ
る。したがって、より高集積化に適したレイアウトが得
られる。
【0270】図26は、第6の実施例のメモリセルアレ
イにおいて与えられる電圧を示す回路図である。図26
(a)は、プログラム動作において与えられる電圧を示
し、一方、図26(b)は、消去動作において与えられ
る電圧を示す。
【0271】図26(a)に示されるように、プログラ
ム動作において、図示されていないXデコーダが−10
Vおよび0Vの出力電圧を出力する。言い換えると、X
デコーダは10Vの電圧差を有する出力電圧を出力す
る。
【0272】一方、図26(b)に示すように、Xデコ
ーダは、消去動作において、10Vおよび0Vの出力電
圧を必要とする。言い換えると、Xデコーダは、10V
の電圧差を有する出力電圧を出力する。
【0273】図26に示した出力電圧差(すなわち10
V)と図147に示した出力電圧差(すなわち15Vお
よび18V)を比較するとわかるように、第6の実施例
におけるXデコーダの出力電圧差が減少されている。こ
のことは、Xデコーダの集積度を向上させるのに貢献す
る。すなわち、第6の実施例ではXデコーダの出力電圧
差が小さくなるので、Xデコーダを半導体基板上のより
少ない占有領域内に形成することが可能となる。
【0274】(f) 高電圧発生回路(図27,図2
8) 図27の(a)に高電圧発生回路の等価回路を示す。高
電圧発生回路は、複数のダイオードD210および複数
のキャパシタンスC210を含む。キャパシタンスC2
10には2相のクロック信号φ,/φが与えられる。そ
れにより、チャージポンプが構成される。
【0275】各ダイオードD210は、通常、図27の
(b)に示すように、Nチャネルトランジスタにより構
成される。Nチャネルトランジスタのバックゲートは接
地されている。
【0276】しかし、電源電圧Vccが低い場合(たと
えば3V)には、バックゲート効果により高電圧を得る
ことが困難になる。バックゲート効果とは、ソース電圧
と相対的にバックゲート電圧が下がると、しきい値電圧
が上昇することである。
【0277】そこで、この実施例では、図28に示す構
造が用いられる。P- 型半導体基板1001に複数のN
- ウェル1211が形成され、各N- ウェル1211内
にP+ 型不純物領域1212およびN+ 型不純物領域1
213が形成される。これらのP+ 型不純物領域121
2およびN+ 型不純物領域1213がダイオードを構成
する。
【0278】この構成によると、各ダイオードがバック
ゲートを有さないので、バックゲート効果は起こらな
い。
【0279】しかしながら、場合により、図28に示し
た構造を有する高電圧発生回路において、図29に示す
ような寄生トランジスタ(バイポーラトランジスタ)が
存在し得る。図29を参照して、pnp型の寄生トラン
ジスタ1411および1412が、P+ 型不純物領域1
212,N- ウェル1211およびP- 型半導体基板1
001により形成され得る。したがって、これらの寄生
トランジスタ1411,1412,…の存在により、図
30に示した回路が等価的に形成され得る。
【0280】図30は、図29に示した寄生トランジス
タ1411,1412,…により構成される回路の等価
回路図である。図30からわかるように、カスケードさ
れた寄生トランジスタ1411,1412,…により、
微小な何らかのリーク電流ILEAKが増幅され、過大な電
流Inが引き起こされる。すなわち、各寄生トランジス
タ1411,1412,…の電流増幅率をhfeとする
と、次式により決定される過大な電流Inが流れること
になる。
【0281】I1 =(1+hfe)・ILEAK In=(1+hfe)n ・ILEAK したがって、高電圧発生回路において過大な電流Inが
流れるのを防ぐため、図31に示した構造が提案され
る。
【0282】図31は、第6の実施例によるフラッシュ
メモリに用いられる高電圧発生回路の別の構造を示す断
面図である。図31に示されるように、トリプルウェル
構造が高電圧発生回路に適用される。これにより、図2
9に示したような寄生トランジスタ1411,141
2,…が存在するのが防がれ、安定した昇圧動作が行な
われ得る。
【0283】(g) 負電圧発生回路(図32,図3
3) 図32の(a)に負電圧発生回路の等価回路を示す。負
電圧発生回路は、複数のダイオードD230および複数
のキャパシタンスC230を含む。キャパシタンスC2
30には2相のクロック信号φ,/φが与えられる。そ
れにより、チャージポンプが構成される。
【0284】各ダイオードD230は、通常、図32の
(b)に示すように、Pチャネルトランジスタにより構
成される。Pチャネルトランジスタのバックゲートは接
地されている。
【0285】しかし、電源電圧Vccが低い場合(たと
えば3V)には、バックゲート効果により低い負電圧を
得ることが困難になる。
【0286】そこで、この実施例では、図33に示すト
リプルウェル構造が用いられる。P- 型半導体基板10
01にN- ウェル1231が形成され、N- ウェル12
31内に複数のP- ウェル1232が形成され、各P-
ウェル1232内にN+ 型不純物領域1233およびP
+ 型不純物領域1234が形成される。これらのN+型
不純物領域1233およびP+ 型不純物領域1234が
ダイオードを構成する。
【0287】この構成によると、各ダイオードがバック
ゲートを有さないので、バックゲート効果は起こらな
い。また、図23に示したように、メモリセルもN- ウ
ェル内に形成されるので、製造工程は増加しない。
【0288】(7) 第7の実施例(図34,図35) 図34は第7の実施例によるフラッシュメモリのメモリ
アレイおよびそれに関連する部分の詳細な構成を示す回
路図である。図7の実施例によるフラッシュメモリの全
体の構成は、図18に示す構成と同様である。
【0289】第7の実施例が第6の実施例と異なるの
は、主ビット線MB0,MB1にそれぞれトランスファ
ゲートトランジスタTG0,TG1を介してキャパシタ
ンスC0,C1が接続されている点である。キャパシタ
ンスC0,C1にはウェル電位VBが与えられる。トラ
ンスファゲートトランジスタTG0,TG1には制御回
路1130から制御信号CG1が与えられる。他の部分
の構成は、図19に示される構成と同様である。
【0290】1つのメモリセルについてのプログラム時
間がたとえば1m秒であると仮定すると、図34に示す
ような2ビット構成ではプログラムに2m秒必要とな
る。実際には、1つのワード線に接続されるメモリセル
の数は数百〜数千であるので、データの書換えには膨大
な時間がかかる。各主ビット線ごとにデータラッチを設
けることにより複数のビット線に接続されるメモリセル
に同時にプログラムを行なってもよい。しかし、レイア
ウトが困難となる。
【0291】そこで、第7の実施例に示すように、キャ
パシタンスC0,C1が設けられる。
【0292】プログラム時に、制御信号CG1に応答し
てトランスファゲートトランジスタTG0,TG1がオ
ンする。また、Yデコーダ1040は、Yアドレス信号
に応答してYゲートトランジスタYG0,YG1をたと
えば数十μ秒の周期で高速にスイッチングする。このと
き、書込回路1080にはYアドレス信号に従ってデー
タが順次与えられる。それにより、主ビット線MB0,
MB1を介してキャパシタンスC0,C1がデータに従
って充電される。この動作が1m秒の間繰返される。
【0293】一般に、フローティングゲートからの電子
のトンネルに要する電流は数ナノアンペア以下であるの
で、キャパシタンスC0,C1に蓄積された電荷により
トンネルに要する消費電流を供給することができる。
【0294】図35に示すように、たとえば250μ秒
ごとにYゲートトランジスタYG0,YG1をスイッチ
ングした場合、主ビット線MB0には、250μ秒〜5
00μ秒の期間および750μ秒〜1m秒の期間プログ
ラム電圧は印加されない。しかし、これらの期間には、
主ビット線MB0およびキャパシタンスC0に蓄積され
た電荷により主ビット線MB0の電圧が保持される。し
たがって、主ビット線MB0,MB1に接続されたメモ
リセルをプログラムするのに要する時間は1m秒とな
る。
【0295】ここで、主ビット線MB0にプログラム電
圧が印加されない期間の電圧減少量ΔVは、キャパシタ
ンスC0の値およびYゲートトランジスタのスイッチン
グ周波数で決まる。キャパシタンスC0の値が大きいほ
ど、またはスイッチング周波数が大きいほど、プログラ
ム電圧の減少は抑えられ、安定かつ高速にプログラムが
行なわれる。
【0296】キャパシタンスC0,C1をMOS容量で
形成する場合、主ビット線MB0,MB1をゲートに接
続することが好ましい。もし、主ビット線MB0,MB
1をMOS容量の拡散層に接続すると、たとえば高温時
に、接合リークなどにより、充電されたプログラム電圧
が短時間で放電してしまう可能性があるからである。
【0297】プログラム時および消去時の電圧印加条件
は第6の実施例と同様である。また、セクタ一括消去動
作およびプログラム動作も第6の実施例と同様である。
【0298】(8) 第8の実施例(図36〜図51) (a) フラッシュメモリの全体の構成(図36,図3
7) 図36は、第8の実施例によるフラッシュメモリの全体
の構成を示すブロック図である。また、図37は、メモ
リアレイおよびそれに関連する部分の詳細な構成を示す
回路図である。
【0299】図36のフラッシュメモリが図18に示す
第6の実施例のフラッシュメモリと異なるのは次の点で
ある。ソース制御回路1110の代わりにソースデコー
ダ1270が設けられる。また、負電圧発生回路123
0はYデコーダ1040の代わりにセレクトゲートデコ
ーダ1260およびソースデコーダ1270に負電圧を
与える。
【0300】図37に示すように、セクタSE1内のメ
モリセルM00,M01,M10,M11のソースはソ
ース線SL1に接続され、セクタSE2内のメモリセル
M02,M03,M12,M13のソースはソース線S
L2に接続される。ソースデコーダ1270の出力端子
はソース線SL1,SL2に接続される。
【0301】消去時には、選択されたセクタ内の各メモ
リセルのソースはフローティング状態となっている。ソ
ースにリーク経路が存在すると、ソース電位が上昇し、
ソースとフローティングゲートとの間の電界が小さくな
る。
【0302】そこで、消去時にソース電位を安定にする
ために、ソース線SL1,SL2にそれぞれトランスフ
ァゲートトランジスタTG11,TG12を介してキャ
パシタンスC11,C12を接続してもよい。
【0303】キャパシタンスC11,C12にはウェル
電位VBが与えられる。トランスファゲートトランジス
タTG11,TG12には制御回路1130から制御信
号CG2が与えられる。
【0304】消去時に、制御信号CG2に応答してトラ
ンスファゲートトランジスタTG11,TG12がオン
する。それにより、ソース電位の変化が小さくなる。
【0305】第8の実施例におけるプログラム動作およ
び読出動作は第6の実施例と同様であるので、以下、セ
クタ一括消去動作を説明する。
【0306】第6の実施例では、消去時に、図20の
(b)に示されるように電圧が印加される。しかし、非
常に短い時間(たとえば数m秒)で消去が行なわれる
と、メモリセルの下部における反転層の形成が電圧印加
に追従することができず、メモリセルの下部に空乏層が
形成される。
【0307】このような場合、選択されたセクタ内のメ
モリセルへの電圧印加条件と非選択のセクタ内のメモリ
セルへの電圧印加条件とを異ならせることが好ましい。
【0308】電圧印加条件は、フローティングゲート1
005の下の絶縁膜1004(トンネル絶縁膜)にゲー
トバーズビークがない場合とゲートバーズビークがある
場合とで異なる。ここで、ゲートバーズビークとは、図
43にgbで示すように、製造時に、フローティングゲ
ート1005の下のトンネル絶縁膜によりフローティン
グゲート1005の下面の周縁部が浸蝕されている状態
をいう。これにより、フローティングゲート1005の
周縁部の下方でトンネル絶縁膜の厚さが厚くなる。
【0309】まず、ゲートバーズビークがないかあるい
は小さい場合の電圧印加条件を説明し、次に、ゲートバ
ーズビークが大きい場合の電圧印加条件を説明する。
【0310】(b) ゲートバーズビークがない場合
(図38〜図42) (i) メモリセルの消去(図38,図39) 図38において、Cgはコントロールゲート1006と
フローティングゲート1005との間の容量、Cfはフ
ローティングゲート1005とP- ウェル1008と間
の容量、Cbは空乏層による容量、Cdはドレイン10
02とフローティングゲート1005との間の容量、C
sはソース1003とフローティングゲート1005と
の間の容量を示す。また、Ctは容量Cfと容量Cbと
の合成容量を示す。
【0311】今、コントロールゲート1006に正電圧
VCGを印加し、P- ウェル1008に負電圧VBを印
加する。この場合、ドレイン1002およびソース10
03はフローティング状態になっているので、ドレイン
電圧Vdおよびソース電圧Vsはほぼ負電圧VBとな
る。このときのフローティングゲート1005の電位を
VFGとし、初期の蓄積電荷を0とすると、電荷保存則
から次式が成立する。
【0312】 (VCG−VFG)・Cg=(VFG−VB)・(Cs+Ct+Cd) …(1) 式(1)を展開すると次式のようになる。
【0313】 VFG={VCG・Cg+(Cs+Ct+Cd)・VB}/(Cs+Ct +Cd+Cg) …(2) さらに式(2)を展開すると、次式のようになる。
【0314】 VFG={VCG+(Cs+Ct+Cd)・VB/Cg}/{(Cs+Ct +Cd)/Cg+1} …(3) ここで、Cs,CdはCgと比較して小さいので、無視
することができる。したがって、式(3)は次式のよう
になる。
【0315】 VFG=(VCG+Ct・VB/Cg)/(Ct/Cg+1) …(4) 空乏層が広がると、容量Cbが小さくなり、容量Ctも
小さくなる。したがって、フローティングゲート100
5の電位VFGはコントロールゲート1006の電位V
CGに近付く。しかし、フローティング状態のドレイン
1002およびソース1003の電位は、ほぼP- ウェ
ル1008の電位と同じである。
【0316】この場合、フローティングゲート1005
とドレイン1002またはソース1003との間の電界
Eは次式で表される。
【0317】 E=(VFG−VB)/TOX …(5) ここで、VFGはフローティングゲート1005の電
位、VBはP- ウェル1008の電位、TOXはトンネ
ル絶縁膜の厚さを表す。
【0318】フローティングゲート1005の電位VF
Gが上昇するので、フローティングゲート1005とド
レイン1002との間の電界およびフローティングゲー
ト1005とソース1003との間の電界が大きくな
る。したがって、ドレイン1002またはソース100
3の端部でのトンネル効果が向上する。そのため、消去
効率が向上する。
【0319】このような効果は選択されたセクタでは好
ましいが、非選択のセクタでは好ましくない。
【0320】そこで、選択されたセクタ内のメモリセル
のソース1003は、図39の(a)に示すように、フ
ローティング状態にし、非選択のセクタ内のメモリセル
のソース1003には、図39の(b)に示すように、
P- ウェル1008の電位と同じ電位またはP- ウェル
1008の電位よりも高い電位を供給する。
【0321】それにより、非選択のセクタ内のメモリセ
ルでは、ソース1003とドレイン1002との間にチ
ャネルchが形成され、そのチャネルchの電位はソー
ス1003から与えられる。そのため、フローティング
ゲート1005の電位は、フローティングゲート100
5とチャネルchとの間の容量結合により低下し、トン
ネル絶縁膜にかかる電界が緩和される。その結果、非選
択のセクタ内のメモリセルのデータが安定に保護され
る。
【0322】(ii) フラッシュメモリのセクタ一括
消去動作(図40) 図40を参照しながらゲートバーズビークがない場合の
フラッシュメモリのセクタ一括消去動作を説明する。こ
こで、セクタSE1を一括消去するものと仮定する。
【0323】セクタSE1内のワード線WL0,WL1
に10Vが印加され、セクタSE2内のワード線WL
2,WL3に0Vが印加される。また、セレクトゲート
線SGL1,SGL2には0Vが印加される。P- ウェ
ル1008には−5Vが印加される。ソース線SL1は
フローティング状態にされ、ソース線SL2には−5V
が印加される。
【0324】それにより、セクタSE2内のメモリセル
のデータを安定に保護しつつ、セクタSE1内のメモリ
セルを一括消去することができる。
【0325】(iii) ソースデコーダ(図41,図
42) 図41は、ゲートバーズビークがない場合に用いられる
ソースデコーダ1270の構成を示す図である。また、
図42は、図41のソースデコーダ1270の各部の電
圧を示す図である。図41には、ソース線SL1に関連
する部分のみが示される。ソース線SL2に関連する部
分の構成は、入力端子AD0,AD1,AD2に与えら
れる入力信号が異なる点を除いて、図41に示される構
成と同様である。
【0326】PチャネルトランジスタP1,P2,P3
のバックゲートは端子VDDに接続され、Nチャネルト
ランジスタN1,N2,N3,N4のバックゲートは端
子VBBに接続される。
【0327】消去時には、端子VDDに0Vが印加さ
れ、端子VBBにウェル電位と同じ負電圧(−5V)が
印加される。また、端子VBB2にはウェル電位と同じ
負電圧(−5V)またはウェル電位よりも高い負電圧が
印加される。
【0328】セクタSE1の選択時には、入力端子AD
0〜AD2のすべてに0Vの入力信号が与えられる。し
たがって、トランジスタN4がオフし、ソース線SL1
はフローティング状態となる。セクタSE1の非選択時
には、入力端子AD0〜AD2のいずれかに−5Vの入
力信号が与えられる。したがって、トランジスタN4が
オンし、ソース線SL1に−5Vが印加される。
【0329】プログラム時および読出時には、端子VD
Dに電源電圧Vcc(5V)が印加され、端子VBBに
0Vが印加され、端子VBB2に0Vが印加される。
【0330】プログラム時には、入力端子AD0〜AD
2のすべてに5Vの入力信号が与えられる。したがっ
て、トランジスタN4がオフし、ソース線SL1はフロ
ーティング状態になる。
【0331】読出時には、入力端子AD0〜AD2のす
べてに0Vの入力信号が印加される。したがって、トラ
ンジスタN4がオンし、ソース線SL1に0Vが印加さ
れる。
【0332】(c) ゲートバーズビークがある場合
(図43〜図47) (i) メモリセルの消去(図43,図44) 図43に示すように、ゲートバーズビークgbが大きい
と、ドレイン1002およびソース1003を形成する
拡散層が薄いトンネル絶縁膜の下まで延びない場合が生
じる。この場合、ドレイン1002とフローティングゲ
ート1005との間およびソース1003とフローティ
ングゲート1005との間でトンネル効果は生じない。
したがって、P- ウェル1008とフローティングゲー
ト1005との間のトンネル効果により消去が行なわれ
る。
【0333】フローティングゲート1005とP- ウェ
ル1008との間の電界Eは次式で表される。
【0334】 E=(VFG−VB)/(TOX+Id) …(6) ここで、VFGはフローティングゲート1005の電
位、VBはP- ウェル1008の電位、TOXはトンネ
ル絶縁膜の厚さ、Idは空乏層の厚さを表す。このよう
に、ドレイン1002およびソース1003をフローテ
ィング状態にすると、空乏層により電界が弱められて消
去効率が落ちる。
【0335】このような場合、選択されたセクタ内のメ
モリセルのソース1003には、図44の(a)に示す
ように、P- ウェル1008の電位と同じ負電圧(−5
V)を印加し、非選択のセクタ内のメモリセルのソース
1003は、図44の(b)に示すように、フローティ
ング状態にする。
【0336】それにより、選択されたセクタ内のメモリ
セルでは、ソース1003とドレイン1002との間に
チャネルchが形成され、そのチャネルchの電位はソ
ース1003から与えられる。そのため、チャネルch
とフローティングゲート1005との間のトンネル絶縁
膜に充分な電界が印加され、チャネルchとフローティ
ングゲート1005との間でトンネル現象が起こる。そ
の結果、選択されたセクタ内のメモリセルの消去効率が
向上する。
【0337】一方、非選択のセクタ内のメモリセルのソ
ース1003はフローティング状態となっているので、
ソース1003とドレイン1002との間にチャネルは
形成されず、メモリセルの下部に空乏層が形成される。
そのため、フローティングゲート1005とP- ウェル
1008との間の電界が緩和される。
【0338】(ii) フラッシュメモリのセクタ一括
消去動作(図45) 図45を参照しながらゲートバーズビークがある場合の
フラッシュメモリのセクタ一括消去動作を説明する。こ
こで、セクタSE1を一括消去するものと仮定する。
【0339】セクタSE1内のワード線WL0,WL1
に10Vが印加され、セクタSE2内のワード線WL
2,WL3に0Vが印加される。また、セレクトゲート
線SGL1,SGL2には0Vが印加される。P- ウェ
ル1008には−5Vが印加される。ソース線SL1に
は−5Vが印加され、ソース線SL2はフローティング
状態にされる。
【0340】それにより、セクタSE2内のメモリセル
のデータを安定に保護しつつ、セクタSE1内のメモリ
セルを一括消去することができる。
【0341】(iii) ソースデコーダ(図46,図
47) 図46は、ゲートバーズビークがある場合に用いられる
ソースデコーダ1270の構成を示す図である。図47
は、図46のソースデコーダ1270の各部の電圧を示
す図である。図48は、ソース線SL1に関連する部分
のみが示される。ソース線SL2に関連する部分の構成
は、入力端子AD0,AD1,AD2に与えられる入力
信号が異なる点を除いて、図46に示される構成と同様
である。
【0342】PチャネルトランジスタP1,P2,P
3,P4のバックゲートは端子VDDに接続され、Nチ
ャネルトランジスタN1,N2,N3,N5,N6のバ
ックゲートは端子VBBに接続される。
【0343】消去時には、端子VDDに0Vが印加さ
れ、端子VBBにはウェル電位と同じ負電圧(−5V)
が印加される。
【0344】セクタSE1の選択時には、入力端子AD
0〜AD2のすべてに0Vの入力信号が与えられる。し
たがって、トランジスタN6がオンし、ソース線SL1
には−5Vが印加される。セクタSE1の非選択時に
は、入力端子AD0〜AD2のいずれかに−5Vの入力
信号が与えられる。したがって、トランジスタN6がオ
フし、ソース線SL1はフローティング状態となる。
【0345】プログラム時および読出時には、端子VD
Dに電源電圧Vcc(5V)が印加され、端子VBBに
0Vが印加される。
【0346】プログラム時には、入力端子AD0〜AD
2のすべてに0Vの入力信号が与えられる。したがっ
て、トランジスタN6がオフし、ソース線SL1はフロ
ーティング状態になる。
【0347】読出時には、入力端子AD0〜AD2のす
べてに5Vの入力信号が与えられる。したがって、トラ
ンジスタN6がオンし、ソース線SL1に0Vが印加さ
れる。
【0348】(d) ウェル電位が低い場合(図48〜
図51) (i) メモリセルの消去(図48) 上記の説明では、消去時にP- ウェルに印加する電圧を
−5Vと仮定してきた。さらに消去効率を向上するため
にウェル電位をより下げた場合、非選択のセクタでのデ
ィスターブが問題となってくる。
【0349】たとえば、ゲートバーズビークが大きい場
合には、図46に示したように、選択されたセクタのソ
ース線にはウェル電位と同じ端子VBBの負電圧(−5
V)が印加され、非選択のセクタのソース線はフローテ
ィング状態となる。
【0350】しかし、ウェル電位がより下がると、非選
択のセクタ内のメモリセルにおいて、フローティングゲ
ートとP- ウェルとの間の電界が大きくなる。その結
果、非選択のセクタ内のメモリセルのデータを確実に保
護することができなくなる。
【0351】そこで、非選択のセクタのソース線にはウ
ェル電位よりも高い電圧を印加する。たとえば、図48
に示すように、P- ウェル1008の電位を−10Vと
する。この場合、選択されたセクタ内のメモリセルのソ
ース1003には、図48の(a)に示すように、ウェ
ル電位と同じ−10Vを印加し、非選択のセクタ内のメ
モリセルのソース1003には−5Vを印加する。
【0352】それにより、非選択のセクタ内のメモリセ
ルにおいて、チャネルとコントロールゲート1006と
の間の電位差を5Vにすることができる。
【0353】(ii) フラッシュメモリのセクタ一括
消去動作(図49) 図49を参照しながらウェル電位が低い場合のフラッシ
ュメモリのセクタ一括消去動作を説明する。ここで、セ
クタSE1を一括消去するものと仮定する。
【0354】セクタSE1内のワード線WL0,WL1
に10Vが印加され、セクタSE2内のワード線WL
2,WL3に0Vが印加される。また、セレクトゲート
線SGL1,SGL2には0Vが印加される。P- ウェ
ル1008には−10Vが印加される。ソース線SL1
には−10Vが印加され、ソース線SL2には−5Vが
印加される。
【0355】それにより、セクタSE2内のメモリセル
のデータを安定に保護しつつ、セクタSE1内のメモリ
セルを一括消去することができる。
【0356】(iii) ソースデコーダ(図50,図
51) 図50は、ウェル電位が低い場合に用いられるソースデ
コーダ1270の構成を示す図である。図51は、図5
0のソースデコーダ1270の各部の電圧を示す図であ
る。図50には、ソース線SL1に関連する部分のみが
示される。ソース線SL2に関連する部分の構成は、入
力端子AD0,AD1,AD2に与えられる入力信号が
異なる点を除いて、図50に示される構成と同様であ
る。
【0357】PチャネルトランジスタP1,P2,P
3,P5のバックゲートは端子VDDに接続され、Nチ
ャネルトランジスタN1,N2,N3のバックゲートは
端子VBBに接続される。
【0358】消去時には、端子VDDに−5Vが印加さ
れ、端子VBBにウェル電位と同じ負電圧(−10V)
が印加される。また、制御線CSLに0Vが印加され、
制御線DSLに−10Vが印加される。
【0359】セクタSE1の選択時には、入力端子AD
0〜AD2のすべてに0Vの入力信号が与えられる。し
たがって、ソース線SL1に−10Vが印加される。セ
クタSE1の非選択時には、入力端子AD0〜AD2の
いずれかに−10Vの入力信号が与えられる。したがっ
て、ソース線SL1に−5Vが印加される。なお、非選
択時のソース線の電位は、消去時に端子VDDに与える
電位を変えることにより自由に選択することができる。
【0360】プログラム時および読出時には、端子VD
Dに電源電圧Vcc(5V)が印加され、端子VBBに
0Vが印加される。
【0361】プログラム時には、制御線CSLに0Vが
印加され、制御線DSLに5Vが印加される。したがっ
て、ソース線SL1はフローティング状態になる。
【0362】読出時には、制御線CSLに5Vが印加さ
れ、制御線DSLに0Vが印加される。また、入力端子
AD0〜AD2のすべてに5Vの入力信号が与えられ
る。したがって、ソース線SL1に0Vが印加される。
【0363】(9) 第9の実施例(図52〜図56) (a) フラッシュメモリの全体の構成(図52,図5
3) 図52は、第9の実施例によるフラッシュメモリの全体
の構成を示すブロック図である。また、図53は、メモ
リアレイおよびそれに関連する部分の詳細な構成を示す
回路図である。
【0364】図52のフラッシュメモリが図36に示す
第8の実施例のフラッシュメモリと異なるのは次の点で
ある。ソースデコーダ1270の代わりにソーススイッ
チ1281,1282が設けられている。負電圧発生回
路1230はセレクトゲートデコーダ1260に負電圧
を与える。
【0365】図53に示すように、ソーススイッチ12
81はセレクトゲート線SGL1上の電位を受け、ソー
ス線SL1の電位を制御する。ソーススイッチ1282
はセレクトゲート線SGL2上の電位を受け、ソース線
SL2の電位を制御する。ソーススイッチ1281,1
282は制御回路1130からの制御信号CG3により
制御される。
【0366】第9の実施例におけるプログラム動作およ
び読出動作は第6の実施例と同様であるので、以下、消
去動作を説明する。
【0367】(b) フラッシュメモリのセクタ一括消
去動作(図54) 図54を参照しながら第9の実施例によるフラッシュメ
モリのセクタ一括消去動作を説明する。ここで、セクタ
SE1の一括消去を行なうものと仮定する。
【0368】第8の実施例で説明したように、より消去
効率を向上するために、P- ウェル1008には−10
Vが印加される。セクタSE1内のワード線WL0,W
L1には10Vが印加され、セクタSE2内のワード線
WL2,WL3には0Vが印加される。また、セレクト
ゲート線SGL1に−10Vが印加され、セレクトゲー
ト線SGL2に−5Vが印加される。ソース線SL1に
はソーススイッチ1281により−10Vが印加され、
ソース線SL2はソーススイッチ1282により−5V
が印加される。
【0369】それにより、セクタSE2にディスターブ
を起こすことなく、セクタSE1を効率的に一括消去す
ることができる。
【0370】(c) セレクトゲートデコーダおよびソ
ーススイッチ(図55,図56) 図55は、第9の実施例のフラッシュメモリに用いられ
るセレクトゲートデコーダおよびソーススイッチの構成
を示す回路図である。図56は、図55のセレクトゲー
トデコーダおよびソーススイッチの各部の電圧を示す図
である。図55には、セレクトゲートデコーダ1260
のセレクトゲート線SGL1に関連する部分およびソー
ス線SL1に接続されるソーススイッチ1281のみが
示される。セレクトゲートデコーダ1260のセレクト
ゲート線SGL2に関連する部分およびソーススイッチ
1282の構成は、入力端子AD0,AD1,AD2に
与えられる入力信号が異なる点を除いて、図55に示さ
れる構成と同様である。
【0371】PチャネルトランジスタP21〜P25の
バックゲートは端子VDDに接続され、Nチャネルトラ
ンジスタN21〜N28のバックゲートは端子VBBに
接続される。図53に示す制御信号CG3は、制御線A
SL,BSLにより与えられる。
【0372】消去時には、端子VDDに0Vが印加さ
れ、端子VBBに−10Vが印加される。端子VBB2
には−5Vが印加され、端子VSGには−10Vが印加
される。制御線ASLには0Vが印加され、制御線BS
Lには−10Vが印加される。
【0373】セクタSE1の選択時には、入力端子AD
0〜AD2のすべてに0Vの入力信号が与えられる。し
たがって、トランジスタN25,P25がオンし、セレ
クトゲート線SGL1に端子VSGの電位(−10V)
が与えられる。また、制御線ASLの電位が0Vである
ので、トランジスタN27がオンし、ソース線SL1に
も端子VSGの電位(−10V)が与えられる。
【0374】セクタSE1の非選択時には、入力端子A
D0〜AD2のいずれかに−10Vの入力信号が与えら
れる。したがって、トランジスタN26がオンし、セレ
クトゲート線SGL1に端子VBB2の電位(−5V)
が与えられる。また、トランジスタN27を介してソー
ス線SL1にも端子VBB2の電位(−5V)が与えら
れる。なお、端子VBB2に印加される電圧を変更する
ことによって、非選択のセクタのソース線の電位を自由
に変更することができる。
【0375】プログラム時には、端子VDDに電源電圧
Vcc(7V)が印加され、端子VBB,VBB2に0
Vが印加される。端子VSGには7vが印加され、制御
線ASL,BSLには0Vが印加される。
【0376】セクタSE1の選択時には、トランジスタ
N25,P25がオンし、セレクトゲート線SGL1に
端子VSGの電位(7V)が与えられる。このとき、ト
ランジスタN27,N28はオフしているので、ソース
線SL1はフローティング状態となる。セクタSE1の
非選択時には、トランジスタN26がオンし、セレクト
ゲート線SGL1に端子VBB2の電位(0V)が与え
られる。このときも、トランジスタN27,N28がオ
フしているので、ソース線SL1はフローティング状態
となる。
【0377】読出時には、端子VDDに電源電圧Vcc
(5V)が印加され、端子VBB,VBB2に0Vが印
加される。端子VSGには5Vが印加される。制御線A
SLには0Vが印加され、制御線BSLには5Vが印加
される。
【0378】セクタSE1の選択時には、トランジスタ
N25,P25がオンし、セレクトゲート線SGL1に
端子VSGの電位(5V)が与えられる。このとき、ト
ランジスタN28がオンしているので、ソース線SL1
は接地される。セクタSE1の非選択時には、トランジ
スタN26がオンし、セレクトゲート線SGL1に端子
VBB2の電位(0V)が与えられる。このときも、ト
ランジスタN28がオンしているので、ソース線SL1
は接地される。
【0379】このように、図37に示したソースデコー
ダ1270を必要とせずに、消去時に、選択されたセク
タのソース線にウェル電位を印加し、非選択のセクタの
ソース線にウェル電位よりも高い電位を印加することが
できる。
【0380】(10) 第10の実施例(図57) 第10の実施例によるフラッシュメモリの特徴は、プロ
グラム時にベリファイ動作を必要としないことである。
第10の実施例のフラッシュメモリの構成は、第6〜第
9のいずれかの実施例のフラッシュメモリの構成と同様
である。また、一括消去動作および読出動作も、第6〜
第9の実施例と同様である。
【0381】図57のフローチャートを参照しながら第
10の実施例によるフラッシュメモリのプログラム動作
を説明する。
【0382】まず、選択されたワード線の電位をベリフ
ァイレベルに設定し、選択されたセレクトゲート線に高
電圧を印加する(ステップS31)。それにより、選択
されたセレクトゲートトランジスタがオンする。そし
て、ソース線をフローティング状態にする(ステップS
32)。データ“0”に対応する主ビット線を5Vにプ
リチャージし、データ“1”に対応する主ビット線を0
Vに保つ(ステップS33)。
【0383】その後、ソース線をある一定期間接地する
(ステップS34)。もし選択されたセクタ内のメモリ
セルのしきい値電圧がベリファイレベルよりも高いと、
データ“0”に対応する主ビット線の電位は上記のプリ
チャージレベルに保たれる。もし選択されたセクタ内の
メモリセルのしきい値電圧がベリファイレベルよりも低
いと、データ“0”に対応する主ビット線はメモリセル
を介して放電される。
【0384】その後、ソース線をフローティング状態に
し(ステップS35)、選択されたワード線に負電圧を
印加する(ステップS36)。それにより、5Vにプリ
チャージされている主ビット線に接続されたメモリセル
のみがプログラムされる。
【0385】上記のプログラムサイクルを指定回数だけ
繰返した後(ステップS37)、Xアドレスをインクリ
メントし、次のワード線に関して上記のプログラムサイ
クルを繰返す(ステップS38,S39)。上記のプロ
グラムサイクルを選択されたセクタ内のすべてのワード
線に関して繰返すと、プログラム動作が終了する(ステ
ップS38)。
【0386】上記の方法によると、主ビット線へのプロ
グラム電圧の印加後、逐一ベリファイ動作を行なうこと
なく高速にプログラム動作を行なうことができる。
【0387】プリチャージレベルを安定に保持するため
に、第2の実施例に示したように、主ビット線にトラン
スファゲートトランジスタを介してキャパシタンスを接
続し、プログラム時にこれらのトランスファゲートトラ
ンジスタをオンさせてもよい。
【0388】なお、上記の方法は、他の実施例のフラッ
シュメモリにも、同様に適用することができる。
【0389】(11) 第11の実施例(図58) 第11の実施例によるフラッシュメモリの特徴も、プロ
グラム時にベリファイ動作を必要としないことである。
第11の実施例のフラッシュメモリの構成は、第6〜第
9のいずれかの実施例のフラッシュメモリの構成と同様
である。また、一括消去動作および読出動作も、第6〜
第9の実施例と同様である。
【0390】図58を参照しながら第11の実施例によ
るフラッシュメモリのプログラム動作を説明する。
【0391】まず、選択されたワード線の電位をベリフ
ァイレベルに設定し、選択されたセレクトゲート線に高
電圧を印加する(ステップS41)。それにより、選択
されたセレクトゲートトランジスタがオンする。そし
て、ソース線をフローティング状態にする(ステップS
42)。データ“0”に対応する主ビット線を5Vにプ
リチャージし、データ“1”に対応する主ビット線を0
Vに保つ(ステップS43)。
【0392】その後、ソース線をある一定期間接地する
(ステップS44)。もし選択されたセクタ内のメモリ
セルのしきい値電圧がベリファイレベルよりも高いと、
データ“0”に対応する主ビット線の電位は上記のプリ
チャージレベルに保たれる。もし選択されたセクタ内の
メモリセルのしきい値電圧がベリファイレベルよりも低
いと、データ“0”に対応する主ビット線はメモリセル
を介して放電される。
【0393】その後、すべての主ビット線の電位が0V
となっていないならば(ステップS45)、ソース線を
フローティング状態にし(ステップS46)、選択され
たワード線に負電圧を印加する(ステップS47)。そ
れにより、5Vにプリチャージされている主ビット線に
接続されたメモリセルのみがプログラムされる。
【0394】上記のプログラムサイクルをすべてのビッ
ト線の電位が0Vになるまで繰返した後(ステップS4
5)、Xアドレスをインクリメントし、次のワード線に
関して上記のプログラムサイクルを繰返す(ステップS
48,S49)。上記のプログラムサイクルを選択され
たセクタ内のすべてのワード線に関して行なうと、プロ
グラム動作が終了する(ステップS48)。
【0395】上記の方法によると、主ビット線へのプロ
グラム電圧の印加後、逐一ベリファイ動作を行なうこと
なく高速にプログラム動作を行なうことができ、かつプ
ログラム動作を自動的に終了することができる。
【0396】なお、上記の方法は他の実施例のフラッシ
ュメモリにも同様に適用することができる。
【0397】(12) 第12の実施例(図59〜図6
4) 図59は、第12の実施例によるフラッシュメモリの全
体の構成を示すブロック図である。図59に示したフラ
ッシュメモリにおいても、図18に示したフラッシュメ
モリと類似の態様でプログラム動作および消去動作が行
なわれる。
【0398】図59を参照して、このフラッシュメモリ
は、プリデコーダ1451ないし1454と、グローバ
ルデコーダ1455と、セレクトゲートデコーダ145
6と、ウェル電位制御回路1457および1458と、
ソース線ドライバ1459および1460と、セクタに
分割されたメモリセルアレイ1461および1462
と、ローカルデコーダ1463および1464とを含
む。
【0399】図60は、図59に示したメモリセルアレ
イおよびその周辺回路の回路図である。図60におい
て、グローバルデコーダ1455,ローカルデコーダ1
464,メモリセルアレイ,ソース線ドライバ1460
およびセレクトゲートデコーダ1456についての詳細
な回路が示されている。図60において、“2AL”は
第2アルミ配線層により形成された配線を示し、“2P
OL”は第2ポリシリコン層により形成された配線を示
す。
【0400】次の表1は、消去動作,プログラム動作お
よび読出動作において図59および図60に示した回路
に与えられる電圧を示している。
【0401】
【表1】
【0402】第12の実施例では、すでに述べた様々な
利点に加えて、次のような追加の利点も得られる。
【0403】図61は、図60に示したワード線WL0
0ないしWL07およびWL10ないしWL17とロー
カルデコーダ1464の出力線WL0ないしWL7との
間の接続態様を示す半導体基板上のレイアウト図であ
る。図61を参照して、各ワード線WL00ないしWL
07およびWL10ないしWL17は、第2ポリシリコ
ン層により形成される。一方、ローカルデコーダ146
4の各出力線は、第1アルミ配線層により形成される。
各ワード線と対応する出力信号線との間の接続は、スル
ーホールを介して行なわれる。図61に示した接続態様
は、図60に示した回路図においても示されていること
が指摘される。
【0404】図60および図61に示した接続態様を用
いることにより、ワード線とローカルデコーダの出力線
との間の接続が簡単化され、したがって配線密度が低下
され、その結果高い集積度が得られる。
【0405】図62は、図60に示した2つのメモリセ
ル1491および1492の間の分離を示す断面構造図
である。図60に示したメモリセル1491および14
92は、それぞれのセクタにおいて他方のセクタに最も
近い位置に置かれている。これらのトランジスタ149
1および1492を分離するため、図62に示すよう
に、半導体基板内に分離酸化膜1490が形成される。
2つの隣接するトランジスタ1491および1492を
分離するために必要となる分離酸化膜1490の幅Wc
は、図63に示すようなフィールドシールドのためのト
ランジスタ1495および1496を用いる場合と比較
して少なくて足りる。すなわち、図63に示した例で
は、分離のためのトランジスタ1495および1496
を形成するのみ大きな幅Wdが必要となるが、分離酸化
膜1490を用いることによりより少ない幅Wcで近接
する2つのトランジスタ1491および1492を分離
することができる。これにより、より高い集積度が得ら
れる。
【0406】図64は、第12の実施例において用いら
れるワード線電圧制御回路およびプリデコーダの回路図
である。図64に示したワード線電圧制御回路1470
は、図59において簡単化のために省略されている。
【0407】図64を参照して、ワード線電圧制御回路
1470は、VPP発生器1471と、VBB発生器1
472と、電圧検出器1473と、インバータ1474
と、VPPスイッチング回路1475と、VPPスイッ
チング回路1476と、CMOSトランスミッションゲ
ート1477および1478とを含む。
【0408】プリデコーダ1452は、CMOSトラン
スミッションゲートを構成するPMOSトランジスタ1
481およびNMOSトランジスタ1482を含む。
【0409】図64に示したワード線電圧制御回路14
70およびプリデコーダ1452において、消去動作,
プログラム動作および読出動作を実行するため前述の表
1に示した電圧が与えられる。
【0410】一般に、フラッシュメモリのメモリセルの
しきい電圧の分布を検査するため、テストのための外部
電圧VEWが与えられる。図64に示されるように、テス
トモード動作において、外部電圧VEWは、ワード線電圧
制御回路1470におけるCMOSトランスミッション
ゲート1478およびプリデコーダ1452におけるC
MOSトランスミッションゲート(トランジスタ148
1および1482により構成される)を介して図60に
示したワード線WL00ないしWL17に与えられる。
外部電圧VEWの電圧経路がCMOS回路のみにより構成
されているので、MOSトランジスタのしきい電圧によ
る電圧の損失が生じない。言い換えると、より広い範囲
で変化する外部電圧VEWを電圧レベルの変化なしにワー
ド線に与えることができ、所望のテストが行なわれ得
る。
【0411】(13) 第13実施例 図65はこの発明に従った不揮発性半導体記憶装置の第
13実施例の模式図である。半導体基板80はメモリト
ランジスタ領域と周辺領域とに分けられている。メモリ
トランジスタ領域には、メモリトランジスタ87a、8
7b、87c、87dが間を隔てて形成されている。半
導体基板80の主表面のうち、メモリトランジスタ領域
には、n型のソース領域84a、84b、n型のドレイ
ン領域85a、85bが間を隔てて形成されている。ソ
ース領域84aはメモリトランジスタ87aと87bの
ソース領域となり、ソース領域84bはメモリトランジ
スタ87cと87dのソース領域となる。
【0412】またドレイン領域85aはメモリトランジ
スタ87bと87cのドレイン領域となり、ドレイン領
域85bはメモリトランジスタ87dのドレイン領域と
なる。なお88はコントロールゲートを示し、89はフ
ローティングゲートを示している。
【0413】半導体基板80の主表面のうち、メモリト
ランジスタ領域には、n型のソース/ドレイン領域83
a、83bを有するセレクトゲートトランジスタ86が
形成されている。ソース/ドレイン領域83bはメモリ
トランジスタ87aのドレイン領域の役割もしている。
【0414】メモリトランジスタ87a、87b、87
c、87d上には多結晶シリコンからなる副ビット線9
0が形成されている。副ビット線90はソース/ドレイ
ン領域83bと接続されている。副ビット線90から分
岐した分岐線91aはドレイン領域85aと接続され、
分岐線91bはドレイン領域85bと接続されている。
副ビット線90上にはアルミニウムからなる主ビット線
92が形成されている。主ビット線92は、ソース/ド
レイン領域83aに接続されている。
【0415】半導体基板80中にはメモリトランジスタ
領域を囲むようにpウェル領域82が形成されており、
pウェル領域82を囲むようにnウェル領域81が形成
されている。周辺領域にはMOSトランジスタ93が形
成されている。この発明に従った不揮発性半導体記憶装
置のさらに詳細な説明を第14実施例を用いて行なう。
【0416】(14) 第14実施例 図66(a)はこの発明に従った不揮発性半導体記憶装
置の第14実施例のメモリトランジスタ部の一部の断面
図である。p型シリコン基板201にはpウェル領域2
10が間を隔てて形成されている。pウェル領域210
上には、メモリトランジスタ250〜257、261、
262、セレクトゲートトランジスタ259、260が
形成されている。pウェル領域210には、各メモリト
ランジスタのn型のソース領域223、n型のドレイン
領域224が形成されている。249はn型の不純物領
域を示している。
【0417】各メモリトランジスタ、セレクトゲートト
ランジスタはシリコン酸化膜247で覆われている。ソ
ース領域223上はシリコン酸化膜247によって塞が
れている。これに対しドレイン領域224および不純物
領域249上はシリコン酸化膜で塞がれていない。各メ
モリトランジスタはフローティングゲート219および
コントロールゲート220を備えている。
【0418】メモリトランジスタ250〜257の各ド
レイン領域224は1本の副ビット線227aによって
電気的に接続されている。メモリトランジスタ261、
262のドレイン領域224は1本の副ビット線227
bによって電気的に接続されている。不純物領域249
は接続導電層248と電気的に接続されている。また、
フィールド酸化膜206上にはダミーゲート242を有
するダミーゲートトランジスタ258が形成されてい
る。ダミーゲートトランジスタの詳細は後で説明する。
【0419】副ビット線227aおよび227b上には
層間絶縁膜245が形成され、層間絶縁膜245上には
主ビット線233が形成されている。主ビット線233
は接続導電層248と電気的に接続されている。主ビッ
ト線233上には層間絶縁膜246が形成され、層間絶
縁膜246上にはアルミニウム配線238が間を隔てて
形成されている。
【0420】一方、シリコン基板201中にはpウェル
領域210を覆うようにnウェル領域207が形成され
ている。
【0421】図66(b)は図66(a)に示すメモリ
トランジスタの等価回路図である。8個のメモリトラン
ジスタの各ドレイン領域は副ビット線と接続され、ソー
ス領域はソース線に接続されている。選択ゲート1によ
って主ビット線と副ビット線との導通/遮断が行なわれ
る。ワード線1〜8はコントロールゲートのことであ
る。
【0422】図67は、この発明に従った不揮発性半導
体記憶装置の第14実施例のメモリトランジスタの断面
構造図である。pウェル領域210とフローティングゲ
ート219との間にはゲート酸化膜213が形成され、
フローティングゲート219とコントロールゲート22
0の間にはONO膜215が形成されている。
【0423】次にこの発明に従った不揮発性半導体記憶
装置の第14実施例の動作を図66(b)と図67を用
いて説明する。まず消去動作について説明する。従来例
で説明したNOR型およびNAND型は電子を引き抜く
ことにより消去状態にしていたが、この第14実施例で
は電子を注入することにより消去状態にしている。すな
わち、メモリトランジスタ250〜257を一括消去す
る場合、主ビット線233をフローティング状態に保
ち、セレクトゲートトランジスタ259をOFFする。
これにより副ビット線227aもフローティング状態と
なる。そしてソース線およびpウェル領域210aに−
10V程度の電圧を印加する。そして、ワード線1〜ワ
ード線8に10V程度の電圧を印加する。これにより図
67のに示すようにチャネル領域にある電子がトンネ
ル効果の1つであるチャネルFN現象によってフローテ
ィングゲート219に注入される。これが消去状態
“1”でありVthの値は〜6V程度である。
【0424】次に書込動作について説明する。たとえば
メモリトランジスタ257を書込状態“0”にすると
き、セレクトゲートトランジスタ259をONし、主ビ
ット線233に5V程度の電圧を印加する。これにより
副ビット線227aの電圧も5V程度になる。そしてp
ウェル領域210aを接地電位に保ち、ソース線をOP
ENにする。さらに、ワード線8に−10V程度の電圧
を印加し、ワード線1〜ワード線7は接地電位に保つ。
これにより、図67のに示すように、メモリトランジ
スタ257のフローティングゲート219に蓄積された
電子はトンネル効果の1つであるドレインFN現象によ
ってドレイン領域224に引き抜かれる。これによりメ
モリトランジスタ257が書込状態“0”となり、この
ときVthの値は1V程度になる。
【0425】次に読出動作を説明する。たとえばメモリ
トランジスタ257を読出すとき、セレクトゲートトラ
ンジスタ259をONし、主ビット線233に1V程度
の電圧を印加する。そしてソース線およびpウェル領域
210aを接地電位に保つ。そしてワード線8に3〜5
V程度の電圧を印加し、ワード線1〜ワード線7を接地
電位にする。このときメモリトランジスタ257が消去
状態“1”のときはチャネルが形成されずビット線に電
流が流れない。これに対し書込状態“0”のときはチャ
ネルが形成されビット線に電流が流れる。これにより書
込状態/消去状態の判定を行なう。
【0426】この第14実施例ではpウェル領域210
に負の電圧を印加させている。pウェル領域210の周
りにはnウェル領域207があるので、負の電圧を印加
してもpウェル領域210とnウェル領域207とは逆
バイアス状態となり、pウェル領域210に電圧を印加
しても周辺回路形成領域に電圧が印加されることはな
い。
【0427】また、消去動作のとき、pウェル領域に負
の電圧を印加し、ワード線に正の電圧を印加することに
より、最大電圧の値を小さくしながらも、pウェル領域
210とコントロールゲート220間の電位差を相対的
に大きくし、チャネルFN効果を起こすことを可能にし
ている。
【0428】また、図66(a)に示すようにメモリト
ランジスタ250〜257の各ドレイン領域224には
副ビット線227aが接続されている。このため読出動
作の際には読出電流を多くとることができるのでNAN
D型に比べて読出動作を高速に行なえる。
【0429】さらに、図67に示すように書込動作をド
レインFNを用いているので、チャネルホットエレクト
ロンを用いる場合に比べ高い効率で書込動作を行なうこ
とができ、これにより消費電力の低減を図れる。
【0430】次に図66(a)に示す構造の平面的配置
状態を説明する。図68はコントロールゲート220を
形成した状態までにおける平面図である。図68をA−
A線で切断した状態が、図66(a)においてコントロ
ールゲート220までの状態を示している。コントロー
ルゲート220、選択ゲート234、ダミーゲート24
2、ソース線223aは縦方向に延びている。ソース線
223aは図66(a)に示すソース領域223をつな
げたものである。フィールド酸化膜206とドレイン領
域224が交互に形成されている。なお、選択ゲート2
34上にある配線層(メモリトランジスタのコントロー
ルゲートにあたる)は図示を省略している。
【0431】図69は図68の上に副ビット線227
a、227bを形成した状態を示している。ソース線2
23aは配線層241と電気的に接続されている。配線
層241は副ビット線227a、227bと同時に形成
されたものである。
【0432】また、選択ゲート234はポリパッド23
6と電気的に接続されている。ポリパッド236も副ビ
ット線227a、227bと同時に形成されたものであ
る。なお、副ビット線227a、227bとドレイン領
域224とのコンタクトは図示が省略されている。ま
た、接続導電層248と不純物領域249とのコンタク
トも図示が省略されている。
【0433】図70は図69の上に主ビット線233を
形成した状態を示している。主ビット線233は接続導
電層248と電気的に接続されている。アルミ電極23
7a、237b、237c、237dは主ビット線23
3と同時に形成されたものである。アルミ電極237a
は一方のポリパッド236と電気的に接続され、アルミ
電極237bは他方のポリパッド236と電気的に接続
されている。アルミ電極237cは配線層241と電気
的に接続されている。またアルミ電極237dはダミー
ゲート242と電気的に接続されている。
【0434】図71は図70の上にアルミ配線238a
〜238gを形成した状態を示している。アルミ配線2
38aはアルミ電極237aと電気的に接続され、アル
ミ配線238bはアルミ電極237bと電気的に接続さ
れ、アルミ配線238eはアルミ電極237cと電気的
に接続され、アルミ配線238f、238gはアルミ電
極237bと電気的に接続されている。
【0435】次に、この発明に従った不揮発性半導体記
憶装置の第14実施例の全体の構成および動作の第1〜
第7の例を表2を参照しながら説明する。
【0436】この不揮発性半導体記憶装置に含まれるメ
モリセルマトリックスは、以下に説明するように複数の
セクタに分割されている。表2には、選択されたセクタ
内のメモリセル(メモリトランジスタ)および非選択の
セクタ内のメモリセル(メモリトランジスタ)への電圧
印加条件が示される。表2において、Vdはドレイン電
圧、Vgはコントロールゲート電圧、Vsはソース電
圧、Vbbはウェル電圧を示す。
【0437】
【表2】
【0438】<1> 第1の例 (a) 不揮発性半導体記憶装置の全体の構成 図72は、第1の例による不揮発性半導体記憶装置の全
体の構成を示すブロック図である。
【0439】メモリセルマトリックス70はセクタSE
1,SE2に分割されている。メモリセルマトリックス
70は、セクタSE1,SE2にそれぞれ対応するセレ
クトゲートSG1,SG2を含む。メモリセルマトリッ
クス70はPウェル領域71内に形成される。
【0440】メモリセルマトリックス70には2つの主
ビット線MB0,MB1が配列される。主ビット線MB
0,MB1はそれぞれYゲート72内のYゲートトラン
ジスタYG0,YG1を介してセンスアンプ52および
書込回路53に接続される。
【0441】主ビット線MB0に対応して2つの副ビッ
ト線SB01,SB02が設けられ、主ビット線MB1
に対応して2つの副ビット線SB11,SB12が設け
られる。
【0442】副ビット線SB01,SB11に交差する
ようにワード線WL0,WL1が配列され、副ビット線
SB02,SB12に交差するようにワード線WL2,
WL3が配列される。
【0443】副ビット線SB01,SB02,SB1
1,SB12とワード線WL0〜WL3との交点にはそ
れぞれメモリセル(メモリトランジスタ)M00〜M0
3,M10〜M13が設けられる。メモリセルM00,
M01,M10,M11はセクタS1に含まれ、メモリ
セルM02,M03,M12,M13はセクタSE2に
含まれる。
【0444】各メモリセルのドレインは対応する副ビッ
ト線に接続され、コントロールゲートは対応するワード
線に接続され、ソースはソース線SLに接続される。
【0445】セレクトゲートSG1はセレクトゲートト
ランジスタSG01,SG11を含み、セレクトゲート
SG2はセレクトゲートトランジスタSG02,SG1
2を含む。副ビット線SB01,SB02はそれぞれセ
レクトゲートトランジスタSG01,SG02を介して
主ビット線MB0に接続され、副ビット線SB11,S
B12はそれぞれセレクトゲートトランジスタSG1
1,SG12を介して主ビット線MB1に接続される。
【0446】アドレスバッファ58は、外部から与えら
れるアドレス信号を受け、Xアドレス信号をXデコーダ
59に与え、Yアドレス信号をYデコーダ57に与え
る。Xデコーダ59は、Xアドレス信号に応答して複数
のワード線WL0〜WL3のうちいずれかを選択する。
Yデコーダ57は、Yアドレス信号に応答して複数の主
ビット線MB0,MB1のいずれかを選択する選択信号
を発生する。
【0447】Yゲート72内のYゲートトランジスタ
は、それぞれ選択信号に応答して主ビット線MB0,M
B1をセンスアンプ52および書込回路53に接続す
る。
【0448】読出時には、センスアンプ52が、主ビッ
ト線MB0または主ビット線MB1上に読出されたデー
タを検知し、データ入出力バッファ51を介して外部に
出力する。
【0449】書込時には、外部から与えられるデータが
データ入出力バッファ51を介して書込回路53に与え
られ、書込回路53はそのデータに従って主ビット線M
B0,MB1にプログラム電圧を与える。
【0450】高電圧発生回路54,55は外部から電源
電圧Vcc(たとえば5V)を受け、高電圧を発生す
る。負電圧発生回路56は外部から電源電圧Vccを受
け、負電圧を発生する。ベリファイ電圧発生回路60
は、外部から与えられる電源電圧Vccを受け、ベリフ
ァイ時に、選択されたワード線に所定のベリファイ電圧
を与える。ウェル電位発生回路61は、消去時に、pウ
ェル領域71に負電圧を印加する。ソース制御回路62
は、消去時に、ソース線SLに高電圧を与える。セレク
トゲートデコーダ63は、アドレスバッファ58からの
アドレス信号の一部に応答して、セレクトゲートSG
1,SG2を選択的に活性化する。
【0451】書込/消去制御回路50は、外部から与え
られる制御信号に応答して、各回路の動作を制御する。
【0452】(b) 不揮発性半導体記憶装置の動作 次に、不揮発性半導体記憶装置のセクタ消去動作、書込
動作および読出動作を表1を参照しながら説明する。
【0453】(i) セクタ消去動作 ここでは、セクタSE1を一括消去するものと仮定す
る。まず、書込/消去制御回路50にセクタ一括消去動
作を指定する制御信号が与えられる。それにより、高電
圧発生回路55および負電圧発生回路56が活性化され
る。
【0454】高電圧発生回路55はXデコーダ59に高
電圧(10V)を与える。Xデコーダ59は、セクタS
E1のワード線WL0,WL1に高電圧(10V)を印
加し、セクタSE2のワード線WL2,WL3に0Vを
印加する。負電圧発生回路56はYデコーダ57および
ウェル電位発生回路61に負電圧を与える。Yデコーダ
57はYゲート72内のYゲートトランジスタYG0,
YG1に負電圧を印加する。それにより、主ビット線M
B0,MB1はフローティング状態になる。ソース制御
回路62はソース線SLをフローティング状態にする。
また、ウェル電位発生回路61はpウェル領域71に負
電圧(−8V)を印加する。セレクトゲートデコーダ6
3はセレクトゲートSG1,SG2をオフ状態にする。
【0455】このようにして、選択セクタSE1内のメ
モリセルおよび非選択セクタSE2内のメモリセルに、
表2の(E1)に示されるように電圧が印加される。そ
の結果、セクタSE1内のすべてのメモリセルは消去さ
れる。
【0456】(ii) 書込動作 ここでは、メモリセルM00をプログラムするものと仮
定する。すなわち、メモリセルM00にデータ“0”を
書込み、メモリセルM10はデータ“1”を保持する。
【0457】まず、書込/消去制御回路50に、プログ
ラム動作を指定する制御信号が与えられる。それによ
り、高電圧発生回路54および負電圧発生回路56が活
性化される。
【0458】負電圧発生回路56はXデコーダ59に負
電圧を与える。Xデコーダ59は、アドレスバッファ5
8から与えられるXアドレス信号に応答してワード線W
L0を選択し、選択されたワード線WL0に負電圧(−
8V)を印加し、非選択のワード線WL1〜WL3に0
Vを印加する。
【0459】高電圧発生回路54はYデコーダ57、書
込回路53およびセレクトゲートデコーダ63に高電圧
を与える。まず、外部からデータ入出力バッファ51を
介してデータ“0”が書込回路53に与えられ、ラッチ
される。Yデコーダ57は、アドレスバッファ58から
与えられるYアドレス信号に応答してYゲート72内の
YゲートトランジスタYG0に高電圧を印加し、Yゲー
トトランジスタYG1に0Vを印加する。それにより、
YゲートトランジスタYG0がオンする。
【0460】書込回路53はYゲートトランジスタYG
0を介して主ビット線MB0にデータ“0”に対応する
プログラム電圧(5V)を印加する。また、セレクトゲ
ートデコーダ63は、セレクトゲートSG1をオン状態
にし、セレクトゲートSG2をオフ状態にする。それに
より、副ビット線SB01,SB11がそれぞれ主ビッ
ト線MB0,MB1に接続される。ソース制御回路62
は、ソース線SLをフローティング状態にする。ウェル
電位発生回路61はpウェル領域71に0Vを印加す
る。
【0461】このようにして、メモリセルM00に、表
2の(P1)の左欄に示されるように電圧が印加され
る。その結果、メモリセルM00のしきい値電圧が下降
する。
【0462】一定時間(たとえば1m秒)経過後、外部
からデータ入出力バッファ51を介してデータ“1”が
書込回路53に与えられ、ラッチされる。Yデコーダ5
7は、アドレスバッファ58から与えられるYアドレス
信号に応答してYゲート72内のYゲートトランジスタ
YG1に高電圧を印加し、YゲートトランジスタYG0
に0Vを印加する。それにより、Yゲートトランジスタ
YG1がオンする。書込回路53は、Yゲートトランジ
スタYG1を介して主ビット線MB1にデータ“1”に
対応する0Vを印加する。
【0463】このようにして、メモリセルM10に、表
2の(P1)の右欄に示されるように電圧が印加され
る。その結果、メモリセルM10のしきい値電圧は高い
まま維持される。
【0464】(iii) 読出動作 ここでは、メモリセルM00からデータを読出すものと
仮定する。まず、書込/消去制御回路50に、読出動作
を指定する制御信号が与えられる。
【0465】Xデコーダ59は、アドレスバッファ58
から与えられるXアドレス信号に応答してワード線WL
0を選択し、それに3Vを印加する。このとき、ワード
線WL1〜WL3は0Vに保たれる。セレクトゲートデ
コーダ63は、セレクトゲートSG1をオン状態にし、
セレクトゲートSG2をオフ状態にする。Yデコーダ5
7は、アドレスバッファ58から与えられるYアドレス
信号に応答してYゲート72内のYゲートトランジスタ
YG0をオンさせる。ソース制御回路62はソース線S
Lを接地する。
【0466】このようにして、選択されたメモリセルM
00に、表2の(R1)の左欄に示されるように電圧が
印加される。それにより、M00の内容が“1”であれ
ば主ビット線MB0に読出電流が流れる。この読出電流
がセンスアンプ52により検知され、データ入出力バッ
ファ51を介して外部に出力される。このとき、非選択
のメモリセルには、表2の(R1)の右欄に示されるよ
うに電圧が印加される。
【0467】<2> 第2の例 (a) 不揮発性半導体記憶装置の全体の構成 図73は、第2の例による不揮発性半導体記憶装置の全
体の構成を示すブロック図である。
【0468】図73の不揮発性半導体記憶装置が図72
の不揮発性半導体記憶装置と異なるのは、負電圧発生回
路56が消去時にソース制御回路62に負電圧を与える
点である。
【0469】他の部分の構成は、図72に示される構成
と同様である。 (b) 不揮発性半導体記憶装置の動作 第2の例の不揮発性半導体記憶装置の書込動作および読
出動作は第1の例と同様である。また、セクタ一括消去
動作では、ソース制御回路62によりソース線SLに負
電圧(−8V)が印加される点が第1の例と異なる。
【0470】一括消去時に、選択セクタ内のメモリセル
には、表2の(E2)の左欄に示されるように電圧が印
加され、非選択セクタ内のメモリセルには表2の(E
2)の右欄に示されるように電圧が印加される。
【0471】<3> 第3の例 (a) 不揮発性半導体記憶装置の全体の構成 図74は、第3の例による不揮発性半導体記憶装置の全
体の構成を示すブロック図である。
【0472】第3の例の不揮発性半導体記憶装置が第1
の例の不揮発性半導体記憶装置と異なるのは次の点であ
る。ソース制御回路62の代わりにソースデコーダ10
2が設けられる。また、負電圧発生回路56はYデコー
ダ57の代わりにセレクトゲートデコーダ63およびソ
ースデコーダ102に負電圧を与える。
【0473】セクタSE1内のメモリセルM00,M0
1,M10,M11のソースはソース線SL1に接続さ
れ、セクタSE2内のメモリセルM02,M03,M1
2,M13のソースはソース線SL2に接続される。ソ
ースデコーダ102の出力端子はソース線SL1,SL
2に接続される。
【0474】(b) 不揮発性半導体記憶装置の動作 第3の例の不揮発性半導体記憶装置の書込動作および読
出動作は第1の例と同様である。セクタ一括消去動作で
は、ソースデコーダ102が、選択セクタに対応するソ
ース線をフローティング状態にし、非選択セクタに対応
するソース線に負電圧(−8V)を印加する。たとえ
ば、セクタSE1の一括消去時には、ソース線SL1が
フローティング状態にされ、ソース線SL2に−8Vが
印加される。
【0475】このようにして、選択セクタ内のメモリセ
ルには、表2の(E3)の左欄に示されるように電圧が
印加され、非選択セクタ内のメモリセルには表2の(E
3)の右欄に示されるように電圧が印加される。
【0476】その結果、非選択セクタ内のメモリセルの
データを安定に保護しつつ、選択セクタ内のメモリセル
を一括消去することができる。
【0477】<4> 第4の例 (a) 不揮発性半導体記憶装置の全体の構成 図75は、第4の例による不揮発性半導体記憶装置の全
体の構成を示すブロック図である。
【0478】第4の例の不揮発性半導体記憶装置が図7
4に示す第3の例の不揮発性半導体記憶装置と異なるの
は次の点である。負電圧発生回路56は、消去時にウェ
ル電位発生回路61のみに負電圧を与え、セレクトゲー
トデコーダ63およびソースデコーダ102には負電圧
を与えない。
【0479】(b) 不揮発性半導体記憶装置の動作 第4の例の不揮発性半導体記憶装置の書込動作および読
出動作は第1の例と同様である。
【0480】一括消去動作時には、ソースデコーダ10
2が、選択セクタに対応するソース線をフローティング
状態にし、非選択セクタに対応するソース線に0Vを印
加する。たとえば、セクタSE1の一括消去時には、ソ
ース線SL1がフローティング状態にされ、ソース線S
L2には0Vが印加される。
【0481】このようにして、選択セクタ内のメモリセ
ルには、表2の(E4)の左欄に示されるように電圧が
印加され、非選択セクタ内のメモリセルには、表2の
(E4)の右欄に示されるように電圧が印加される。
【0482】その結果、非選択セクタ内のメモリセルの
データを安定に保護にしつつ、選択セクタ内のメモリセ
ルを一括消去することができる。
【0483】<5> 第5の例 (a) 不揮発性半導体記憶装置の全体の構成 図76は、第5の例による不揮発性半導体記憶装置の全
体を構成を示すブロック図である。
【0484】第5の例の不揮発性半導体記憶装置が図7
5に示す第4の例の不揮発性半導体記憶装置と異なるの
は次の点である。2つの負電圧発生回路56a、56b
が設けられている。負電圧発生回路56aはウェル電位
発生回路61、セレクトゲートデコーダ63およびソー
スデコーダ102に負電圧を与える。負電圧発生回路5
6bはXデコーダ59に負電圧を与える。他の部分の構
成は図75に示される構成と同様である。
【0485】(b) 不揮発性半導体記憶装置の動作 第5の例の不揮発性半導体記憶装置の書込動作および読
出動作は第1の例と同様である。
【0486】セクタ一括消去動作時には、ソースデコー
ダ102が、選択セクタに対応するソース線をフローテ
ィング状態にし、非選択セクタに対応するソース線に−
4Vを印加する。たとえば、セクタSE1の一括消去時
には、ソース線SL1がフローティング状態にされ、ソ
ース線SL2には−4Vが印加される。
【0487】このようにして、選択セクタ内のメモリセ
ルには、表2の(E5)の左欄に示されるように電圧が
印加され、非選択セクタ内のメモリセルには、表2の
(E5)に示されるように電圧が印加される。
【0488】その結果、非選択セクタ内のメモリセルの
データを安定に保護しつつ、選択セクタ内のメモリセル
を一括消去することができる。
【0489】<6> 第6の例 第6の例による不揮発性半導体記憶装置の全体の構成
は、図74に示される構成と同様である。また、第6の
例の不揮発性半導体記憶装置の書込動作および読出動作
は、第1の例と同様である。
【0490】一括消去動作時には、ソースデコーダ10
2が、選択セクタに対応するソース線に−8Vを印加
し、非選択セクタに対応するソース線に0Vを印加す
る。たとえば、セクタSE1の一括消去時には、ソース
線SL1に−8Vが印加され、ソース線SL2に0Vが
印加される。
【0491】このようにして、選択セクタ内のメモリセ
ルには、表2の(E6)の左欄に示されるように電圧が
印加され、非選択セクタ内のメモリセルには、表2の
(E6)の右欄に示されるように電圧が印加される。
【0492】その結果、非選択セクタ内のメモリセルの
データを安定に保護しつつ、選択セクタ内のメモリセル
を一括消去することができる。
【0493】<7> 第7の例 第7の例による不揮発性半導体記憶装置の全体の構成
は、図76に示される構成と同様である。また、第7の
例の不揮発性半導体記憶装置の書込動作および読出動作
は、第1の例と同様である。
【0494】セクタ一括消去動作時には、ソースデコー
ダ102が、選択セクタに対応するソース線に−8Vを
印加し、非選択セクタに対応するソース線に−4Vを印
加する。たとえば、セクタSE1の選択時には、ソース
線SL1に−8Vが印加され、ソース線SL2に−4V
が印加される。
【0495】このようにして、選択セクタ内のメモリセ
ルに、表2の(E7)の左欄に示されるように電圧が印
加され、非選択セクタ内のメモリセルに、表2の(E
7)の右欄に示されるように電圧が印加される。
【0496】その結果、非選択セクタ内のメモリセルの
データを安定に保護しつつ、選択セクタ内のメモリセル
を一括消去することができる。
【0497】<8> 各例の利点 第1および第2の例では、非選択セクタが基板からある
程度ディスターブを受けるが、ソースデコーダは不要で
あり、負電圧発生回路は1つだけでよい。
【0498】第3の例では、非選択セクタが基板から受
けるディスターブは小さい。また、負電圧発生回路は1
つだけでよい。さらに、消去時のソースの接合耐圧は低
くてよい。ただし、ソースデコーダが必要である。
【0499】第4および第6の例では、非選択セクタが
基板から受けるディスターブは最も小さい。また負電圧
発生回路は1つだけでよい。ただし、ソースデコーダが
必要であり、ソースの接合耐圧が8Vだけ必要である。
【0500】第5および第7の例では、非選択セクタが
基板から受けるディスターブはやや小さく、ソースの接
合耐圧も〜4Vと小さくてよい。ただし、ソースデコー
ダが必要であり、2つの負電圧発生回路が必要である。
【0501】次に、図66(a)に示すこの発明に従っ
た不揮発性半導体記憶装置の第14実施例の製造方法に
ついて、図77〜図95を用いて説明する。図77〜図
95は、上記の構造を有する不揮発性半導体記憶装置の
製造方法における第1工程〜第19工程を示す断面図で
ある。
【0502】まず図77を参照して、p型シリコン基板
201主表面に、300Å程度の膜厚を有する下敷き酸
化膜202を形成する。そして、この下敷き酸化膜20
2上に、CVD(Chemical Vapour D
eposition)法を用いて、500Å程度の膜厚
の多結晶シリコン膜203を形成する。この多結晶シリ
コン膜203上に、CVD法などを用いて、1000Å
程度のシリコン窒化膜204を形成する。そして、この
シリコン窒化膜204上に、素子分離領域を露出するよ
うにレジスト205を形成する。このレジスト205を
マスクとして異方性エッチングを行なうことによって、
素子分離領域上のシリコン窒化膜204および多結晶シ
リコン膜203をエッチングする。
【0503】その後、レジスト205を除去し、シリコ
ン窒化膜204をマスクとして用いて選択酸化を行なう
ことによって、図78に示されるように、フィールド酸
化膜206を形成する。そして、上記の多結晶シリコン
膜203およびシリコン窒化膜204を除去する。
【0504】次に、図79に示されるように、メモリト
ランジスタ領域および周辺回路領域の一部に、3.0M
eV,2.0×1013cm-3の条件で、リン(P)をイ
オン注入する。そして、1000℃の温度で1時間の不
純物ドライブを行なう。それにより、nウェル207が
形成される。その後、図80に示されるように、メモリ
セル形成領域を覆うようにレジスト209を形成し、こ
のレジスト209をマスクとして用いて、リン(P)を
1.2MeV,1.0×1013cm-3の条件でイオン注
入し、さらに、リン(P)を180KeV,3.5×1
012cm-3の条件でイオン注入する。それにより、周辺
回路領域の一部にnウェル(図示せず)が形成される。
【0505】次に、図81を参照して、メモリトランジ
スタ領域に、700KeV,1.0×1013cm-3の条
件でボロン(B)をイオン注入し、さらに180Ke
V,3.5×1012cm-3の条件でボロン(B)をイオ
ン注入する。それにより、pウェル210が形成され
る。
【0506】そして、各メモリトランジスタのしきい値
電圧制御のための不純物注入を行なった後、図82を参
照して、p型シリコン基板201主表面上全面に、熱酸
化処理を施すことによって150Å程度の膜厚のゲート
絶縁膜211を形成する。そして、このゲート絶縁膜2
11上における選択ゲートトランジスタ(後述)形成領
域を覆うようにレジスト212を形成する。このレジス
ト212をマスクして用いて、エッチングを行なうこと
によって上記のゲート絶縁膜211の選択ゲートトラン
ジスタ形成領域以外の部分を除去する。
【0507】上記のレジスト212を除去し、再び熱酸
化処理を施すことによって、p型シリコン基板201上
全面に100Å程度の膜厚のゲート絶縁膜213を形成
する。それにより、選択ゲートトランジスタ形成領域に
は、約250Å程度の膜厚を有するゲート絶縁膜21
1,213が形成されることになる。そして、このゲー
ト絶縁膜211,213上に、CVD法などを用いて第
1の多結晶シリコン膜214を1200Å程度の膜厚に
形成する。そして、この第1の多結晶シリコン膜厚21
4上に、所定形状(この場合であれば紙面に垂直方向に
断続的に複数のレジストパターンが形成される)のレジ
スト212aを堆積し、このレジスト212aをマスク
として用いて第1の多結晶シリコン膜214をエッチン
グする。
【0508】その後、図84に示されるように、上記の
第1の多結晶シリコン膜214上に、CVD法などを用
いて100Å程度の膜厚の高温酸化膜を形成し、この高
温酸化膜上にCVD法などを用いてシリコン窒化膜を1
00Å程度の厚みに形成し、さらにこのシリコン窒化膜
上にCVD法を用いて150Å程度の厚みの高温酸化膜
を形成する。それにより、ONO膜215が形成され
る。
【0509】次に、図85を参照して、上記のONO膜
215上に、CVD法を用いて、不純物が導入された多
結晶シリコン層を1200Å程度の厚みに形成する。そ
してこの多結晶シリコン層上にスパッタリング法を用い
て、タングステンシリサイド(WSi)層を1200Å
程度の厚みに形成する。これらにより、コントロールゲ
ート電極となる導電層216が形成される。この導電層
216上にCVD法を用いて、2000Å程度の膜厚を
有する高温酸化膜217を形成する。そして、メモリト
ランジスタ領域および周辺部のトランジスタ形成領域上
に位置する高温酸化膜217上に、レジスト218を形
成し、このレジスト218をマスクとしてエッチングを
行なうことによって、周辺回路で用いるトランジスタの
電極を形成する。
【0510】次に、図86を参照して、上記の高温酸化
膜217上に、図86において横方向に断続的にレジス
ト218aを形成する。そして、このレジスト218a
をマスクとして用いて、高温酸化膜217、導電膜21
6、ONO膜215、第1の多結晶シリコン膜214を
エッチングする。それにより、フローティングゲート電
極219およびコントロールゲート電極220が形成さ
れる。
【0511】次に、図87(a)を参照して、図86に
示される状態のフラッシュメモリ上に、さらにレジスト
221を塗布し、メモリトランジスタのソース領域とな
る部分を露出させるようにこのレジスト221をパター
ニングする。図87(b)は、図87(a)に示される
状態のフラッシュメモリの一部平面を示す平面図であ
る。そして、図87(b)におけるB−B線に沿って見
た断面が、図87(a)に示されることになる。このよ
うにパターニングされたレジスト221をマスクとして
用いて、ドライエッチングを行なうことによってソース
領域上に形成されているフィールド酸化膜206を除去
する。
【0512】そして、レジスト218a,211を除去
した後、図88に示されるように、選択ゲートトランジ
スタのみを露出させるようにレジストパターン221a
を形成する。そして、このレジストパターン221aを
マスクとして用いて、リン(P)を60KeV,3.0
×1013cm-3の条件でイオン注入する。それにより、
選択ゲートトランジスタのソース/ドレイン領域22
3,224を形成する。そして、上記のレジスト221
aを除去する。
【0513】その後、図89を参照して、選択ゲートト
ランジスタとなるトランジスタを覆い他のメモリセルを
露出するようにレジストパターン221bを形成する。
そして、このレジスト221bをマスクとして用いて、
35KeV,5.5×1015cm-3の条件で、砒素(A
s)をイオン注入する。それにより、メモリトランジス
タのソース/ドレイン領域およびソース線が形成される
ことになる。そして、レジスト221bを除去する。
【0514】次に、図90を参照して、メモリトランジ
スタ領域に、CVD法を用いて、2000Å程度の膜厚
を有する高温酸化膜を形成する。そして、この高温酸化
膜を異方性エッチングすることによって、選択ゲートト
ランジスタの側壁あるいはメモリトランジスタの側壁に
サイドウォール225を形成する。そして、このサイド
ウォール225をマスクとして用いて、35KeV,
4.0×1015cm-3の条件で、砒素(As)をイオン
注入する。それにより、周辺部のトランジスタのソース
/ドレイン領域を形成する。
【0515】その後、図91を参照して、メモリトラン
ジスタ領域に、TEOS(Tetra ethyl o
rtho Silicate)膜などからなるシリコン
酸化膜226を堆積する。そして、30分程度の酸化膜
のシンタ処理を行なう。そして、図92に示すように、
このシリコン酸化膜226を異方性エッチングすること
によって、サイドウォール225aが形成されることに
なる。このサイドウォール225aの形成によって、メ
モリセルにおけるソース領域は、シリコン酸化膜によっ
て覆われることになる。
【0516】次に、図93を参照して、CVD法などを
用いて、2000Å程度の膜厚を有する多結晶シリコン
層を形成し、この多結晶シリコン層に不純物を導入する
ことによって導電性をもたせる。この多結晶シリコン層
上に所定形状のレジスト228を塗布し、このレジスト
228をマスクとしてパターニングすることによって副
ビット線227が形成される。
【0517】次に、図94を参照して、上記のレジスト
228を除去した後、副ビット線227上に、CVD法
を用いてTEOS膜などからなるシリコン酸化膜229
を形成する。このシリコン酸化膜229の膜厚は、15
00Å程度である。このシリコン酸化膜229上に、C
VD法などを用いて、膜厚500Å程度のシリコン窒化
膜230を形成する。そして、このシリコン窒化膜23
0上に、CVD法などを用いて10000Å程度の膜厚
を有するBPTEOS膜などからなるシリコン酸化膜2
31を形成する。その後、850℃程度の熱処理により
リフローを行ない、HF等によりBPTEOS膜を50
00Å程度エッチバックする。そして、このシリコン酸
化膜231上に所定形状のレジスト232を堆積し、こ
のレジスト232をマスクとして用いて、シリコン酸化
膜229,231およびシリコン窒化膜230をエッチ
ングする。それにより、副ビット線227と後の工程で
形成される主ビット線233との接続のためのコンタク
トホール233aが形成されることになる。
【0518】次に、図95を参照して、上記のコンタク
トホール233a内に、CVD法およびエッチバック法
を用いて、タングステンプラグ233bを形成する。そ
して、このタングステンプラグ233b上およびシリコ
ン酸化膜231上に、スパッタリング法などを用いて、
5000Å程度の膜厚を有するアルミニウム合金層を形
成する。そして、このアルミニウム合金層上に所定形状
のレジスト232aを堆積し、このレジスト232aを
マスクとしてアルミニウム合金層をパターニングするこ
とによって主ビット線233が形成される。その後、レ
ジスト232aを除去し、この主ビット線上に層間絶縁
層を形成する。そして、スルーホール形成工程を経てこ
の層間絶縁層上にさらにアルミニウム配線層を形成す
る。それにより、図66(a)に示される不揮発性半導
体装置が形成されることになる。
【0519】次に、この発明に従った不揮発性半導体記
憶装置の第14実施例のセレクトゲートコンタクト部の
製造方法について、図96〜図100を用いて説明す
る。図96〜図100は、図68におけるC−C線に沿
って見た断面を示す図である。
【0520】まず、図96を参照して、上記の実施例と
同様の工程を経て、高温酸化膜217までを形成する。
選択ゲートトランジスタはといえば、その上層に形成さ
れるアルミニウム配線層238とコンタクトホールを介
して接続される。したがって、その接続部には、コンタ
クトホールが形成されることになる。このコンタクト部
が図97に示されている。図97を参照して、上記のよ
うに高温酸化膜217を堆積した後、エッチングを行な
うことによってコンタクト部における高温酸化膜217
および導電膜216を除去する。それにより、コンタク
トホール251が形成される。
【0521】そして、図98を参照して、CVD法など
を用いてTEOS膜などからなる酸化膜を全面に形成し
た後、異方性エッチングを行なうことによって、コンタ
クトホール251の側壁にシリコン酸化膜235を残存
させる。このとき、このサイドウォールとなるシリコン
酸化膜235の形成時に、第1の多結晶シリコン膜21
4上のONO膜215もエッチングされるため、第1の
多結晶シリコン膜214は露出している。
【0522】次に、図99を参照して、コンタクトホー
ル251に多結晶シリコンからなるポリパッド236を
形成し、同時に副ビット線227を形成する。その後、
図100に示されるように、ポリパッド236上および
副ビット線227上に層間絶縁膜245を形成する。そ
して、この層間絶縁膜245におけるポリパッド236
上に位置する部分に、コンタクトホール251aを形成
し、このコンタクトホール251aにアルミ電極237
を形成する。このとき、このアルミ電極237の形成と
同時に、主ビット線233が形成される。このように、
選択ゲートトランジスタのコンタクト部にポリパッド2
36を形成することによって、このコンタクト部におけ
るアスペクト比を小さくすることができ、かつパターン
の重ね合わせのマージンを増大することが可能となる。
【0523】以上のようにして主ビット線233および
アルミニウム電極237が形成された後は、上記の実施
例と同様の工程を経て不揮発性半導体記憶装置が形成さ
れることになる。
【0524】次に、図101〜図106を用いて、この
発明に基づく不揮発性半導体記憶装置の第14実施例の
ソース線コンタクト部の製造方法について説明する。図
101は、図70に示された不揮発性半導体記憶装置の
一部を示す平面図である。まず図101を参照して、ソ
ース線223aは、ソース線コンタクト部239におい
て、コンタクト部以外のソース線223aの幅W2より
も大きい幅W1を有するように形成されている。一方、
この形状を反映して、ドレイン領域の幅は、ソース線コ
ンタクト部239に挟まれる部分においては、W4と小
さく、それ以外の部分では、このW4より大きいW3の
幅を有している。このような幅の違いを利用して、本実
施例においては、ソース線コンタクト部239のコンタ
クトホール形成と、ドレインコンタクト部240におけ
るコンタクトホール形成とは同時に行なおうとするもの
である。
【0525】以下に、図102〜図106を用いて、詳
しく説明する。図102(I)は、図101におけるD
−D線に沿った見た断面を示す図である。図102(I
I)は、図101におけるE−E線に沿って見た断面を
示す図である。以下、図103〜図106においても同
様とする。
【0526】まず、図102を参照して、メモリトラン
ジスタにおけるフローティングゲート電極219、ON
O膜215、コントロールゲート電極220および高温
酸化膜217を上記の実施例と同様の工程を経て形成す
る。このとき、(I)図においては、ソース部の間隔が
ドレイン部の間隔よりも広くなっており、(II)図に
おいては、ドレイン部の間隔がソース部の間隔よりも広
くなっている。
【0527】このような状態のメモリトランジスタに、
図103に示されるように、上記の実施例と同様の方法
でサイドウォール225を形成する。そして、サイドウ
ォール225上に、図104に示されるように、さらに
酸化膜226を堆積する。
【0528】その後、図105(I)を参照して、上記
の酸化膜226に異方性エッチングを施すことによっ
て、ソース線コンタクト部239に、コンタクトホール
239aを形成する。このとき、ソース部の幅がドレイ
ン部の幅よりも広いため、ソース部の方がエッチングさ
れやすくなり、ソース部においてはコンタクトホール2
39aが形成されるが、ドレイン部においてはコンタク
トホールが形成されない。
【0529】一方、図105(II)を参照して、この
場合であれば、ドレイン部の方がソース部よりも幅が広
くなっているため、上記の場合と同様の考え方で、ドレ
イン部のみにコンタクトホール240aが形成されるこ
とになる。このようにして、コンタクトホール239a
および240aが同時に形成された後、図106に示さ
れるように、メモリトランジスタ上に多結晶シリコンな
どからなる副ビット線227および配線層241が形成
されることになる。
【0530】以上のように、この実施例によれば、ソー
ス線223aの幅の違いおよびドレイン部の幅の違いを
利用して、ソース線コンタクト部239の形成とドレイ
ンコンタクト部240の形成とを同時に行なうことが可
能となる。また、それぞれのコンタクトホール形成のた
めのマスクも必要としないため、工程の簡略化および製
造コストの低減が可能となる。
【0531】(15) 第15実施例 次に、図107を用いて、この発明に従った不揮発性半
導体記憶装置の第15実施例について説明する。図10
7(a)は、ダミーメモリトランジスタを形成しない場
合の副ビット線227形成後の不揮発性半導体記憶装置
の断面図であり、図107(b)は、ダミーメモリトラ
ンジスタを形成した場合、つまり不揮発性半導体記憶装
置の第15実施例の断面図である。まず図107(a)
を参照して、副ビット線227の一方端は選択ゲートト
ランジスタ234上で切れており、他方端は、フィール
ド酸化膜206上で切れている。このような場合には、
コンタクトエッチング時などにフィールド酸化膜206
が膜減りし、分離特性が劣化するといった問題点があ
る。
【0532】そこで、第15実施例においては、このフ
ィールド酸化膜206上にダミーメモリトランジスタ2
42bを形成している。それにより、素子間の分離耐圧
を劣化させることなくかつ副ビット線227における段
差も低減することが可能となる。このように、第15実
施例においては、ダミーメモリトランジスタ242bを
フィールド酸化膜206上に形成したが、図107
(b)に示されるように、ダミーメモリトランジスタ2
42aを、p型シリコン基板201上に直接形成しても
よい。それにより、ダミーゲート242とp型シリコン
基板201との間でFNトンネリングを用いて電子の注
入を行なうことが可能となる。それにより、フィールド
シールド効果を持たせることが可能となる。また、この
ダミーメモリトランジスタ242aを挟む副ビット線2
27を用いて、チャネルホットエレクトロンによってダ
ミーゲート242に電子を注入することも可能である。
それによっても、上記の場合と同様のフィールドシール
ド効果が期待できる。
【0533】(16) 第16実施例 次に、図108〜図119を用いて、この発明に従った
不揮発性半導体記憶装置の第16実施例について説明す
る。図108は、この発明に従った第16実施例におけ
る不揮発性半導体記憶装置のメモリトランジスタ部の部
分断面図である。図109は、図69におけるF−F線
に沿ってみた断面に対応する断面図である。図110〜
図119は、本実施例における不揮発性半導体記憶装置
の製造工程の第10工程〜第19工程を示す断面図であ
る。
【0534】前述の各実施例においては、ソース領域上
に位置するフィールド酸化膜206をエッチング除去
し、この状態でソース領域に砒素(As)などを注入す
ることによってソース線を形成していた。しかし、この
場合には、次に説明するような問題点が考えられる。フ
ィールド酸化膜206直下には、素子間の分離特性を向
上させるために、予めボロン(B)などがフィールド酸
化膜206越しに注入されている。したがって、上記の
ように、フィールド酸化膜206をエッチングした後に
ソース線形成のための砒素(As)を注入した場合に
は、フィールド酸化膜206越しに予め注入されている
ボロン(B)と、ソース線形成のために注入された砒素
(As)とがオーバラップする部分が生じることとな
る。それにより、その重なる部分において、キャリア濃
度が相殺され、ソース耐圧が低くなるといった問題点が
考えられる。
【0535】そこで、本実施例においては、ソース線形
成のために、各ソース領域を電気的に接続するような不
純物の導入された多結晶シリコンなどからなる配線層を
形成することとしている。それにより、フィールド酸化
膜206上にその配線層を形成することができるため、
ソース線形成領域上に位置するフィールド酸化膜206
を取除く必要がなくなる。それにより、上記のような不
純物領域の重なりをなくすことができ、ソース耐圧が低
下するのを防止することが可能となる。
【0536】以下に、図を用いて、本実施例について、
より具体的に説明する。まず、図108を参照して、本
実施例における特徴部分となるのは、ワード線方向に散
在する各ソース領域223を電気的に接続する配線層2
62が形成されていることである。それ以外の構造は、
上記の各実施例と同様である。この配線層262は、こ
の場合であれば、多結晶シリコンなどで形成されてい
る。
【0537】この配線層262は、フィールド酸化膜2
06で分離されている各ソース領域223を互いに接続
している。したがって、図109に示されるように、ソ
ース領域223上およびソース領域223に挟まれたフ
ィールド酸化膜206上に、配線層262は延在してい
る。このように、配線層262を備えることにより、各
ソース領域223を電気的に接続することができるた
め、フィールド酸化膜206の一部をエッチング除去す
る必要がなくなる。それにより、上述したように、ソー
ス線耐圧が低下するのを防止することが可能となる。
【0538】次に、図110〜図119を用いて、上記
の構造を有する不揮発性半導体記憶装置の製造方法につ
いて説明する。まず図110を参照して、上記の第2の
実施例と同様の工程を経て、高温酸化膜217、導電膜
216、ONO膜215、第1の多結晶シリコン膜21
4をエッチングする。それにより、フローティングゲー
ト電極219およびコントロールゲート電極220が形
成される。そして、レジスト218aを除去する。
【0539】次に、図111に示されるように、選択ゲ
ートトランジスタのみを露出させるようにレジストパタ
ーン221aを形成する。そして、このレジストパター
ン221aをマスクとして用いて、リン(P)を60K
eV,3.0×1013cm-2の条件でイオン注入する。
それにより、選択ゲートトランジスタのソース/ドレイ
ン領域223,224を形成する。その後、上記のレジ
スト221aを除去する。
【0540】次に、図112を参照して、選択ゲートト
ランジスタとなるトランジスタを覆い、他のメモリトラ
ンジスタを露出させるようにレジストパターン221b
を形成する。そして、このレジストパターン221bを
マスクとして用いて、35KeV,5.5×1015cm
-2の条件で、砒素(As)をイオン注入する。それによ
り、メモリトランジスタのソース/ドレイン領域が形成
される。その後、レジスト221bを除去する。
【0541】次に、図113を参照して、メモリトラン
ジスタ領域にCVD法を用いて、2000Å程度の膜厚
を有する高温酸化膜を形成する。そして、この高温酸化
膜を異方性エッチングすることによって、選択ゲートト
ランジスタの側壁あるいはメモリトランジスタの側壁に
サイドウォール225を形成する。そして、このサイド
ウォール225をマスクとして用いて、35KeV,
4.0×1015cm-2の条件で、砒素(As)をイオン
注入する。それにより、周辺部のトランジスタのソース
/ドレイン領域およびソース領域223、ドレイン領域
224を形成する。
【0542】次に、図114を参照して、メモリトラン
ジスタ領域に、TEOS(Tetraethyl Or
tho Silicate)膜などからなるシリコン酸
化膜226を堆積する。そして、30分程度の酸化膜の
シンタ処理を行なう。その後、ソース領域223上に位
置するシリコン酸化膜226を露出させるようにレジス
トパターン261を形成する。そして、このレジストパ
ターン261をマスクとして用いて、ソース領域223
上に位置するシリコン酸化膜226、サイドウォール2
25の一部をエッチングする。それにより、図115に
示されるように、ソース領域223上に位置する領域に
コンタクトホール268を形成する。そして、レジスト
261を除去する。
【0543】次に、図116を参照して、CVD法など
を用いて、上記のコンタクトホール268内表面および
シリコン酸化膜226上に、多結晶シリコン層262を
形成する。そして、この多結晶シリコン層262上に、
CVD法などを用いて、酸化膜263を形成する。そし
て、ソース領域223上に位置する酸化膜263上に、
レジストパターン264を形成する。このとき、レジス
トパターン264の端部は、ソース側に位置するフロー
ティングゲート電極219、コントロールゲート電極2
20の端部上に位置するようにする。それにより、多結
晶シリコン層262と副ビット線227との距離を離す
ことができ、多結晶シリコン層262と副ビット線22
7との所望の耐圧を確保することができる。さらに、コ
ントロールゲート電極220と多結晶シリコン層262
間の耐圧も所望の値とすることができる。
【0544】そして、図117に示されるように、上記
のレジストパターン264をマスクとして用いて酸化膜
263および多結晶シリコン層262をエッチングす
る。それにより、ワード線方向に散在する各ソース領域
223を電気的に接続する配線層262が形成されるこ
とになる。
【0545】次に、図118を参照して、レジスト26
4を除去した後、酸化膜226,263上に、CVD法
などを用いて酸化膜265を形成する。そして、ドレイ
ン拡散領域224上に位置する酸化膜265を露出させ
るようにレジストパターン266を形成する。そして、
このレジストパターン266をマスクとして用いて、ド
レイン領域224上に位置する各酸化膜265,226
をエッチング除去する。それにより、ドレイン領域22
4の一部が露出することになる。
【0546】その後、図119を参照して、上記のレジ
スト266を除去した後、CVD法などを用いて、20
00Å程度の膜厚を有する多結晶シリコン層を形成し、
この多結晶シリコン層に不純物を導入することによって
導電性をもたせる。そして、この多結晶シリコン層上に
所定形状のレジスト228を塗布し、このレジスト22
8をマスクとして上記の多結晶シリコン層をパターニン
グすることによって、副ビット線227が形成される。
以下、前記の第2の実施例と同様の工程を経て不揮発性
半導体記憶装置が形成されることになる。
【0547】(17) 第17実施例 次に、図120〜図125および図156〜図159を
用いて、本発明に基づく第17実施例について説明す
る。図120は、本発明に従った第17実施例における
不揮発性半導体記憶装置の部分断面図である。図121
〜図125は、図120に示される不揮発性半導体記憶
装置の製造工程の第1工程〜第5工程を示す図である。
図156は、上記の第17実施例における不揮発性半導
体記憶装置の従来構造を示す平面図(a)および(a)
におけるB−B線に沿って見た断面図(b)を示す図で
ある。図157は、図156に示される従来の不揮発性
半導体記憶装置の書込動作を説明するための部分断面図
である。図158は、図156に示される不揮発性半導
体記憶装置の消去動作を説明するための部分断面図であ
る。図159は、図156に示される従来の不揮発性半
導体記憶装置における問題点を説明するための部分断面
図である。
【0548】まず、図156〜図159を用いて、本発
明に基づく第17実施例における不揮発性半導体記憶装
置の従来の構造について説明する。図156(a)およ
び図156(b)を参照して、このタイプの不揮発性半
導体記憶装置は、一般的に、バーチャルグランド構成の
メモリセルアレイ(Virtual GroundAr
ray)を有する不揮発性半導体記憶装置と呼ばれてい
る。
【0549】図156(b)を参照して、p型半導体基
板301の主表面には、ビット線として機能するn型の
高濃度不純物領域302a,302b,302c,30
2dが互いに略平行に間隔を隔てて形成されている。こ
れらの高濃度不純物領域302a〜302dに挟まれた
領域上に、絶縁膜304を介してフローティングゲート
305a、305b、305が形成されている。そし
て、これらのフローティングゲート305a,305
b,305を覆うように、絶縁膜306が形成されてい
る。この絶縁膜306表面上に、コントロールゲート3
07が形成されている。コントロールゲート307は、
図156(a)を参照して、複数のフローティングゲー
ト305上に延在し、高濃度不純物領域302a〜30
2dと略直交する。
【0550】次に、図157および図158を用いて、
上記の構造を有する従来の不揮発性半導体記憶装置の従
来の動作について説明する。まず書込動作について説明
する。図156(a)および図157を参照して、フロ
ーティングゲート305bに書込みを行なう場合につい
て説明する。フローティングゲート305bに書込を行
なう際には、このフローティングゲート305b上を延
在するコントロールゲート307に12V程度の電圧が
印加され、ビット線として機能する高濃度不純物領域3
02bに5V程度の電圧が印加される。
【0551】このとき、高濃度不純物領域302aは、
フローティング状態に保持される。不純物領域302c
は、接地電位に保持される。それにより、高濃度不純物
領域302bから高濃度不純物領域302cに電流が流
れる。このときに、フローティングゲート305bに電
子が注入されることになる。それにより、フローティン
グゲート305bに書込が行なわれる。
【0552】次に、消去動作について説明する。各フロ
ーティングゲート305,305a,305bに書込ま
れた情報を消去する際には、各コントロールゲート30
7が接地電位に保持され、各高濃度不純物領域302a
〜302dに10V程度の電圧が印加される。それによ
り、各フローティングゲート305,305a,305
bから同時に電子が引き抜かれ、書込まれた情報が消去
されることになる。この様子が、図158に示されてい
る。
【0553】以上のような構成を有し、動作を行なう従
来のバーチャルグランド構成のメモリセルアレイを有す
る不揮発性半導体記憶装置に本発明に従った動作を行な
わせた場合には、次に説明するような問題点が生じるこ
ととなる。その問題点について、図159を用いて説明
する。
【0554】従来のバーチャルグランド構成のメモリセ
ルアレイを有する不揮発性半導体記憶装置に本発明に従
った動作を行なわせた場合には、本発明に従った書込動
作を行なった際に問題点が生じることとなる。図159
を参照して、本発明に従った書込動作を行なわせること
によってたとえばフローティングゲート305aに情報
を書込むには、選択されたコントロールゲート307
に、たとえば−8V程度の電圧が印加される。このと
き、選択されたビット線、この場合であれば、ビット線
として機能する高濃度不純物領域302bに5V程度の
電圧が印加される。そして、非選択のビット線、この場
合であれば、高濃度不純物領域302a,302c,3
02dは、接地電位に保持される。
【0555】それにより、図159において矢印で示さ
れるように、フローティングゲート305aから電子が
引き抜かれると同時に、フローティングゲート305a
と隣接するフローティングゲート305bからも電子が
引き抜かれることになる。それは、高濃度不純物領域3
02bの一方の端部がフローティングゲート305aと
部分的に重なり、他方の端部がフローティングゲート3
05bと部分的に重なるように形成されているからであ
る。
【0556】このように、高濃度不純物領域302b
と、フローティングゲート305aおよびフローティン
グゲート305bが部分的に重なるような位置関係に形
成されることによって、その重なった部分において、F
N現象によってそれぞれのフローティングゲート305
a,305bから電子が引き抜かれてしまう。すなわ
ち、両方のフローティングゲート305a,305bに
情報が書込まれたことになる。その結果、不揮発性半導
体記憶装置の誤動作を引き起こすといった問題点が生じ
ることとなる。
【0557】本実施例における不揮発性半導体記憶装置
は、上記のような問題点を解決するために考案されたも
のである。以下、本実施例における不揮発性半導体記憶
装置の構造および動作について、図120〜図125を
用いて説明する。
【0558】図120を参照して、本実施例におけるバ
ーチャルグランド構成のメモリセルアレイを有する不揮
発性半導体記憶装置は、ビット線として機能する高濃度
不純物領域302a,302b,302c,302dの
一方の端部は、フローティングゲート305の下に位置
し、他方の端部は、隣接するフローティングゲート30
5の下には位置しないように形成されている。高濃度不
純物領域302a,302b,302c,302dの濃
度は、好ましくは、1020/cm3 以上である。
【0559】より具体的には、図120を参照して、高
濃度不純物領域302bの一方端はフローティングゲー
ト305aの下に位置するが、このフローティングゲー
ト305aと隣接するフローティングゲート305bと
不純物領域302bとは重ならないようにオフセットさ
れている。それ以外の構造に関しては、図156(b)
に示される従来の構造とほぼ同様である。
【0560】このように、高濃度不純物領域302bの
端部を隣接するフローティングゲート305bと重なら
ないように形成することによって、たとえばフローティ
ングゲート305aに本発明に従った書込動作を行なう
際に、隣接するフローティングゲート305bから電子
が引き抜かれるといった状況を回避することが可能とな
る。それにより、より確実に情報の書込を行なうことが
可能となる。
【0561】次に、図121〜図125を用いて、図1
20に示される構造を有する本実施例における不揮発性
半導体記憶装置の製造方法について説明する。まず図1
21(a)および(b)を参照して、p型半導体基板3
01主表面上に、100Å程度の膜厚を有する絶縁膜3
04を形成する。そして、この絶縁膜304上に、CV
D法などを用いて、1000Å程度の膜厚を有する第1
多結晶シリコン層305cを堆積する。
【0562】この第1多結晶シリコン305c上に、所
望の膜厚を有するレジスト308を塗布する。このレジ
スト308を所定形状にパターニングする。このパター
ニングされたレジスト308をマスクとして用いて、エ
ッチングすることによって第1多結晶シリコン層305
cをパターニングする。
【0563】次に、図122(a)を参照して、上記の
第1多結晶シリコン層305cをパターニングした後、
レジスト308をマスクとして用いて、砒素(As)な
どのn型の不純物をp型半導体基板301の主表面にイ
オン注入する。このとき、不純物の注入角度を所定角度
θだけ傾ける。それにより、レジスト308によるシャ
ドーイング効果によって、p型半導体基板301の主表
面に、隣合うフローティングゲートのうち一方にのみそ
の端部が部分的に重なるように高濃度不純物領域302
a〜302dを形成することが可能となる。
【0564】上記の傾斜角度θの値は、好ましくは、約
7°である。このようにして、θの角度だけ鉛直方向に
対して角度を持たせて砒素(As)をイオン注入するこ
とによって、レジスト308に従ってパターニングされ
た隣り合う第1多結晶シリコン層305cのうち、一方
の第1多結晶シリコン層305cとは重なるが他方の第
1多結晶シリコン層305cとはオフセットされた高濃
度不純物領域302a〜302dが形成されることにな
る。この状態を平面的に見た様子が図122(b)に示
されている。
【0565】次に、図123を参照して、レジスト30
8を除去した後、CVD法などを用いて、第1多結晶シ
リコン層305cを覆うように酸化膜309を形成す
る。そして、この酸化膜309をエッチバックすること
によって、酸化膜309を第1多結晶シリコン層305
cの間に埋込む。
【0566】次に、図124を参照して、CVD法など
を用いて、上記の酸化膜309上および第1多結晶シリ
コン層305c上に、絶縁膜306を形成する。この絶
縁膜306上に、CVD法などを用いて、所定膜厚の第
2多結晶シリコン層307aを堆積する。その後、図1
25(a)を参照して、上記の第2多結晶シリコン層3
07a上にレジスト310を塗布し、このレジスト31
0を所定形状にパターニングする。この場合であれば、
図125(b)を参照して、高濃度不純物領域302a
〜302dと略直交する方向にレジスト310をパター
ニングする。このようにパターニングされたレジスト3
10をマスクとして用いてエッチングすることによっ
て、図125(a)に示されるように、コントロールゲ
ート307,フローティングゲート305a,305
b,305および絶縁膜306を形成する。その後、レ
ジスト310を除去する。以上の工程を経て、図120
に示される不揮発性半導体記憶装置が完成する。
【0567】次に、図126を用いて、図120に示さ
れた上記の第17実施例の他の態様について説明する。
図120に示される不揮発性半導体記憶装置において
は、高濃度不純物領域302a〜302dのみが形成さ
れていた。しかし、本実施例においては、書込動作に関
与するn型の高濃度不純物領域302a〜302dを上
記の第17実施例と同様の方法を用いて形成し、さら
に、n型の低濃度不純物領域303を形成している。こ
のように低濃度不純物領域303を設けることによっ
て、不揮発性半導体記憶装置の動作特性を向上させるこ
とが可能となる。この低濃度不純物領域303の形成方
法としては、砒素(As)などのn型の不純物を、従来
例と同様の注入角度で半導体基板301の主表面にイオ
ン注入することによって形成される。
【0568】注入条件の一例としては、低濃度不純物領
域303の形成には、注入量1011/cm2 以上の量の
砒素(As)を注入する。それにより、形成される低濃
度不純物領域303の濃度は、1016/cm3 以上の濃
度を有するものとなる。また、このとき、高濃度不純物
領域302a〜302dの形成に際しては、砒素(A
s)の注入量は、好ましくは、1015/cm2 以上であ
る。それにより、高濃度不純物領域302a〜302d
の濃度は、1020/cm3 以上のものとなる。
【0569】次に、図127を参照して、本発明を要約
する。図127は、本発明に従った不揮発性半導体記憶
装置の必須の構成を示した模式図である。図127を参
照して、半導体基板401の主表面には、間隔を隔てて
不純物領域402a,402bが形成されている。この
不純物領域402a,402bの間のチャネル領域40
9上には絶縁膜403が形成されている、この絶縁膜4
03上にはフローティングゲート404が形成されてい
る。このフローティングゲート404が電子蓄積手段と
なる。フローティングゲート404上には絶縁膜405
を介してワード線406が形成される。ワード線406
上には層間絶縁膜407が形成され、この層間絶縁膜4
07上にはビット線408が形成される。ビット線40
8は、層間絶縁膜407に設けられたコンタクトホール
410を介して不純物領域402aと電気的に接続され
ている。
【0570】以上の構成を有する不揮発性半導体記憶装
置において、本発明に従った特徴的な動作が行なわれる
ことになる。まず、本発明に従った不揮発性半導体記憶
装置の特徴的な動作においては、初期状態は消去状態と
なる。すなわち、フローティングゲート404に電子が
蓄積された状態が消去状態(初期状態)となる。フロー
ティングゲート404に電子を蓄積する方法としては、
まずビット線408をフローティング状態に保持し、半
導体基板401にたとえば−10V程度の電圧を印加す
る。このとき、ワード線406に10V程度の電圧を印
加する。それにより、チャネル領域409全面でのFN
現象(チャネルFN)によって、フローティングゲート
404内に電子を注入することが可能となる。このと
き、消去状態のメモリトランジスタのしきい値電圧Vth
(E)は、読出時にワード線406に印加される電圧V
Readよりも高い値となっている。
【0571】上記のようにまず消去状態とした後、所定
のメモリトランジスタから電子を引き抜くことによって
情報の書込が行なわれることになる。書込みの際には、
ビット線408に5V程度の電圧を印加する。このと
き、半導体基板401は接地電位に保たれる。そして、
ワード線406に−10V程度の電圧を印加する。それ
により、フローティングゲート404から電子が引き抜
かれることになる。このとき、電子の引き抜きは、フロ
ーティングゲート404と不純物領域402aとの重な
り部分でのFN現象によって行なわれることになる。そ
の結果、書込後のメモリトランジスタのしきい値電圧V
th(p)は、読出時のワード線406に印加される電圧
VReadよりも小さい値となる。
【0572】以上説明したように、本発明に従った不揮
発性半導体記憶装置の動作においては、メモリトランジ
スタに電子を注入した状態が消去状態となっており、す
べてのメモリトランジスタのうち所定のメモリトランジ
スタから電子を引き抜くことによって情報が書込まれる
ことになる。なお、上記の各実施例においては、本発明
を不揮発性半導体記憶装置に適用した場合について説明
した。しかし、本発明は、不揮発性半導体記憶装置以外
の半導体記憶装置にも適用可能である。
【0573】
【発明の効果】第1の発明によれば、ドレインのチャネ
ル方向または基板方向の電界を弱めることができる。第
2の発明によれば、ソースのチャネル方向または基板方
向に高電界が発生するようにできる。第3の発明によれ
ば、ドレインのチャネル方向または基板方向の電界を弱
めることができ、かつソースのチャネル方向または基板
方向に高電界が発生するようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第11の実施例におけるプログラムおよ
び消去動作としきい値電圧との関係を従来例と比較して
示す図である。
【図2】第1〜第11の実施例における消去状態および
プログラム状態を従来例と比較して示す図である。
【図3】第1〜第11の実施例における一括消去時のし
きい値電圧を示す図である。
【図4】第1〜第11の実施例における一括消去動作に
よるしきい値電圧の変化を示す図である。
【図5】第1の実施例によるフラッシュメモリの全体の
構成を示すブロック図である。
【図6】第1の実施例におけるプログラム時および消去
時のメモリセルへの電圧印加条件を示す図である。
【図7】第1の実施例における一括消去動作時、プログ
ラム動作時および読出動作時の電圧印加条件を示す図で
ある。
【図8】第1の実施例における書換動作を説明するため
のフローチャートである。
【図9】第2の実施例におけるプログラム時および消去
時のメモリセルへの電圧印加条件を示す図である。
【図10】第2の実施例における一括消去動作時、プロ
グラム動作時および読出動作時の電圧印加条件を示す図
である。
【図11】第3の実施例によるフラッシュメモリの全体
の構成を示すブロック図である。
【図12】図11のフラッシュメモリの含まれるXデコ
ーダの構成を示すブロック図である。
【図13】第3の実施例におけるプログラム時および消
去時のメモリセルへの電圧印加条件を示す図である。
【図14】第3の実施例における一括消去動作時、プロ
グラム動作時および読出動作時の電圧印加条件を示す図
である。
【図15】第4の実施例におけるページ一括消去動作
時、プログラム動作時および読出動作時の電圧印加条件
を示す図である。
【図16】第4の実施例における書換動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図17】第5の実施例におけるページ一括消去動作
時、プログラム動作時および読出動作時の電圧印加条件
を示す図である。
【図18】第6の実施例によるフラッシュメモリの全体
の構成を示すブロック図である。
【図19】図18のフラッシュメモリに含まれるメモリ
アレイおよびそれに関連する部分の詳細な構成を示す回
路図である。
【図20】第6の実施例におけるプログラム時および消
去時のメモリセルへの電圧印加条件を示す図である。
【図21】第6の実施例におけるセクタ一括消去動作
時、プログラム動作時および読出動作時の電圧印加条件
を示す図である。
【図22】第6の実施例におけるプログラム動作および
ベリファイ動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図23】第6の実施例によるフラッシュメモリに用い
られるメモリセルの構造を示す断面図である。
【図24】第6の実施例における2つの隣接したメモリ
セルの構造図である。
【図25】第6の実施例におけるメモリセルアレイのレ
イアウト図である。
【図26】図6の実施例のメモリセルアレイにおいて与
えられる電圧を示す回路図である。
【図27】高電圧発生回路の等価回路を示す回路図であ
る。
【図28】第6の実施例によるフラッシュメモリに用い
られる高電圧発生回路の一部の構造を示す断面図であ
る。
【図29】図28に示した構造において寄生トランジス
タが存在することを説明するための断面図である。
【図30】図29に示した寄生トランジスタにより構成
された回路の等価回路図である。
【図31】第6の実施例によるフラッシュメモリに用い
られる高電圧発生回路の別の構造を示す断面図である。
【図32】負電圧発生回路の等価回路を示す回路図であ
る。
【図33】第6の実施例によるフラッシュメモリに用い
られる負電圧発生回路の一部の構造を示す断面図であ
る。
【図34】第7の実施例によるフラッシュメモリに含ま
れるメモリアレイおよびそれに関連する部分の詳細な構
成を示す回路図である。
【図35】第7の実施例におけるプログラム時の主ビッ
ト線の電圧の変化を示す図である。
【図36】第8の実施例によるフラッシュメモリの全体
の構成を示すブロック図である。
【図37】図36のフラッシュメモリに含まれるメモリ
アレイおよびそれに関連する部分の詳細な構成を示す回
路図である。
【図38】ゲートバーズビークがない場合の消去時のメ
モリセルの状態を説明するための図である。
【図39】ゲートバーズビークがない場合の消去時の選
択セクタのメモリセルおよび非選択セクタのメモリセル
への電圧印加条件を示す図である。
【図40】ゲートバーズビークがない場合のセクタ一括
消去動作時の電圧印加条件を示す図である。
【図41】ゲートバーズビークがない場合に用いられる
ソースデコーダの構成を示す回路図である。
【図42】図41のソースデコーダの各部の電圧を示す
図である。
【図43】ゲートバーズビークがある場合の消去時のメ
モリセルの状態を説明するための図である。
【図44】ゲートバーズビークがある場合の消去時の選
択セクタのメモリセルおよび非選択セクタのメモリセル
への電圧印加条件を示す図である。
【図45】ゲートバーズビークがある場合のセクタ一括
消去動作時の電圧印加条件を示す図である。
【図46】ゲートバーズビークがある場合に用いられる
ソースデコーダの構成を示す回路図である。
【図47】図46のソースデコーダの各部の電圧を示す
図である。
【図48】ウェル電位が低い場合の消去時の選択セクタ
のメモリセルおよび非選択セクタのメモリセルへの電圧
印加条件を示す図である。
【図49】ウェル電位が低い場合のセクタ一括消去動作
時の電圧印加条件を示す図である。
【図50】ウェル電位が低い場合に用いられるソースデ
コーダの構成を示す回路図である。
【図51】図50のソースデコーダの各部の電圧を示す
図である。
【図52】第9の実施例によるフラッシュメモリの全体
の構成を示すブロック図である。
【図53】図52のフラッシュメモリに含まれるメモリ
アレイおよびそれに関連する部分の詳細な構成を示す回
路図である。
【図54】第9の実施例におけるセクタ一括消去動作時
の電圧印加条件を示す図である。
【図55】図52のフラッシュメモリに含まれるセレク
トゲートデコーダおよびソーススイッチの構成を示す回
路図である。
【図56】図55のセレクトゲートデコーダおよびソー
ススイッチの各部の電圧を示す図である。
【図57】第10の実施例によるフラッシュメモリにお
けるプログラム動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図58】第11の実施例によるフラッシュメモリにお
けるプログラム動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図59】第12の実施例によるフラッシュメモリの全
体の構成を示すブロック図である。
【図60】図59に示したメモリセルアレイおよびその
周辺回路の回路図である。
【図61】図60に示したワード線とローカルデコーダ
の出力線との間の接続態様を示す半導体基板上のレイア
ウト図である。
【図62】図60に示した2つのメモリセル1491お
よび1492の間の分離を示す断面構造図である。
【図63】図60に示した2つのメモリセル1491お
よび1492の間の分離をフィールドシールドトランジ
スタにより行なう場合の断面構造図である。
【図64】第12の実施例において用いられるワード線
電圧制御回路およびプリデコーダの回路図である。
【図65】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第13実施例のメモリトランジスタ部の一部の断面図で
ある。
【図66】(a)はこの発明に従った不揮発性半導体記
憶装置の第14実施例のメモリトランジスタ部の一部の
断面図であり、(b)はその等価回路図である。
【図67】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタの断面構造図であ
る。
【図68】図66(a)に示す構造のコントロールゲー
トを形成した状態までにおける平面図である。
【図69】図66(a)に示す構造の副ビット線を形成
した状態までにおける平面図である。
【図70】図66(a)に示す構造の主ビット線を形成
した状態までにおける平面図である。
【図71】図66(a)に示す構造のアルミ配線を形成
した状態までにおける平面図である。
【図72】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例の全体の構成の第1の例を示すブロック図
である。
【図73】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例の全体の構成の第2の例を示すブロック図
である。
【図74】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例の全体の構成の第3の例を示すブロック図
である。
【図75】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例の全体の構成の第4の例を示すブロック図
である。
【図76】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例の全体の構成の第5の例を示すブロック図
である。
【図77】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
工程を示す断面図である。
【図78】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第2
工程を示す断面図である。
【図79】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第3
工程を示す断面図である。
【図80】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第4
工程を示す断面図である。
【図81】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第5
工程を示す断面図である。
【図82】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第6
工程を示す断面図である。
【図83】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第7
工程を示す断面図である。
【図84】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第8
工程を示す断面図である。
【図85】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第9
工程を示す断面図である。
【図86】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
0工程を示す断面図である。
【図87】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
1工程を示す断面図である。
【図88】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
2工程を示す断面図である。
【図89】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
3工程を示す断面図である。
【図90】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
4工程を示す断面図である。
【図91】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
5工程を示す断面図である。
【図92】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
6工程を示す断面図である。
【図93】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
7工程を示す断面図である。
【図94】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
8工程を示す断面図である。
【図95】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第1
9工程を示す断面図である。
【図96】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のセレクトゲートコンタクト部の製造方法
の第1工程を示す断面図である。
【図97】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のセレクトゲートコンタクト部の製造方法
の第2工程を示す断面図である。
【図98】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のセレクトゲートコンタクト部の製造方法
の第3工程を示す断面図である。
【図99】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置の
第14実施例のセレクトゲートコンタクト部の製造方法
の第4工程を示す断面図である。
【図100】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第14実施例のセレクトゲートコンタクト部の製造方
法の第5工程を示す断面図である。
【図101】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第14実施例のソース線コンタクト部の平面図であ
る。
【図102】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第14実施例のソース線コンタクト部の製造方法の第
1工程を示す断面図である。
【図103】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第14実施例のソース線コンタクト部の製造方法の第
2工程を示す断面図である。
【図104】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第14実施例のソース線コンタクト部の製造方法の第
3工程を示す断面図である。
【図105】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第14実施例のソース線コンタクト部の製造方法の第
4工程を示す断面図である。
【図106】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第14実施例のソース線コンタクト部の製造方法の第
5工程を示す断面図である。
【図107】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第15実施例のメモリトランジスタ部の断面図であ
る。
【図108】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の一部の断面図
である。
【図109】図69におけるF−F線に沿って見た断面
に対応する断面を示す図である。
【図110】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
10工程を示す断面図である。
【図111】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
11工程を示す断面図である。
【図112】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
12工程を示す断面図である。
【図113】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
13工程を示す断面図である。
【図114】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
14工程を示す断面図である。
【図115】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
15工程を示す断面図である。
【図116】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
16工程を示す断面図である。
【図117】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
17工程を示す断面図である。
【図118】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
18工程を示す断面図である。
【図119】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第16実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
19工程を示す断面図である。
【図120】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第17実施例を示す部分断面図である。
【図121】(a)はこの発明に従った不揮発性半導体
記憶装置の第17実施例のメモリトランジスタ部の製造
方法の第1工程を示す部分断面図である。(b)はこの
場合の平面図である。
【図122】(a)はこの発明に従った不揮発性半導体
記憶装置の第17実施例のメモリトランジスタ部の製造
方法の第2工程を示す部分断面図である。(b)はこの
場合の平面図である。
【図123】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第17実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
3工程を示す部分断面図である。
【図124】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第17実施例のメモリトランジスタ部の製造方法の第
4工程を示す部分断面図である。
【図125】(a)はこの発明に従った不揮発性半導体
記憶装置の第17実施例のメモリトランジスタ部の製造
方法の第5工程を示す部分断面図である。(b)はこの
場合の平面図である。
【図126】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の第17実施例の他の態様を示す部分断面図である。
【図127】この発明に従った不揮発性半導体記憶装置
の特徴的な動作を説明するための模式図である。
【図128】従来のフラッシュメモリに用いられるスタ
ックゲート型メモリセルの構造を示す断面図である。
【図129】従来のフラッシュメモリにおけるプログラ
ムおよび消去動作としきい値電圧との関係を示す図であ
る。
【図130】従来のフラッシュメモリにおけるプログラ
ム時および消去時のメモリセルへの電圧印加条件を示す
図である。
【図131】従来のフラッシュメモリの全体の構成を示
すブロック図である。
【図132】図131のフラッシュメモリに含まれるX
デコーダの構成を示すブロック図である。
【図133】従来のフラッシュメモリにおけるプログラ
ム動作時の電圧印加条件を示す図である。
【図134】従来のフラッシュメモリにおける消去前書
込動作を説明するためのフローチャートである。
【図135】従来のフラッシュメモリにおける一括消去
動作を説明するためのフローチャートである。
【図136】従来のフラッシュメモリにおける一括消去
動作時の電圧印加条件を示す図である。
【図137】従来のフラッシュメモリにおける読出動作
時の電圧印加条件を示す図である。
【図138】従来のフラッシュメモリにおけるプログラ
ム動作時、消去動作時および読出動作時における各線の
電圧を示す図である。
【図139】従来のフラッシュメモリにおいて消去前書
込動作を行なうことなく一括消去動作を行なった場合の
しきい値電圧を示す図である。
【図140】従来のフラッシュメモリにおいて消去前書
込動作を行なった後一括消去動作を行なった場合のしき
い値電圧を示す図である。
【図141】従来のフラッシュメモリにおける書換動作
を説明するためのフローチャートである。
【図142】従来のフラッシュメモリにおいて一括消去
動作を行なった場合のしきい値電圧の変化を示す図であ
る。
【図143】選択トランジスタを含むメモリセルの構造
を示す断面図である。
【図144】セクタ分割時のディスターブを説明するた
めの図である。
【図145】主ビット線および副ビット線を有する従来
のフラッシュメモリのメモリセルアレイのレイアウト図
である。
【図146】従来のフラッシュメモリのメモリセルの構
造図である。
【図147】従来のフラッシュメモリのメモリセルアレ
イにおいて与えられる電圧を示す回路図である。
【図148】フラッシュメモリの一般的な構成を示すブ
ロック図である。
【図149】NOR型のメモリセルマトリックスの概略
構成を示す等価回路図である。
【図150】NOR型のメモリトランジスタの断面構造
図である。
【図151】NOR型の平面的配置を示す概略平面図で
ある。
【図152】図151のA−A線に沿う部分断面図であ
る。
【図153】NAND型フラッシュメモリのメモリセル
マトリックスの一部の等価回路図である。
【図154】NAND型フラッシュメモリのメモリセル
マトリックスの一部の断面図である。
【図155】NAND型フラッシュメモリのメモリトラ
ンジスタの断面構造図である。
【図156】(a)は従来のバーチャルグランド構成の
メモリセルアレイを有する不揮発性半導体記憶装置の概
略構成を示す平面図である。(b)は(a)におけるB
−B線に沿って見た断面図である。
【図157】図156に示される不揮発性半導体記憶装
置の従来の書込動作を説明するための図である。
【図158】図156に示される不揮発性半導体記憶装
置の従来の消去動作を説明するための図である。
【図159】図156に示される従来の不揮発性半導体
記憶装置に本発明に従った動作を行なわせた場合の問題
点を説明するための図である。
【符号の説明】
80 半導体基板 81 nウェル領域 82 pウェル領域 83a、b ソース/ドレイン領域 84a、b ソース領域 85a、b ドレイン領域 86 セレクトゲートトランジスタ 87a、b、c、d メモリトランジスタ 88 コントロールゲート 89 フローティングゲート 90 副ビット線 91a、b 分岐線 92 主ビット線 93 MOSトランジスタ 1001 P- 型半導体基板 1002 ドレイン 1003 ソース 1004 絶縁膜 1005 フローティングゲート 1006 コントロールゲート 1008 P- ウェル 1010,10a メモリアレイ 1020 アドレスバッファ 1030 Xデコーダ 1040 Yデコーダ 1050 Yゲート 1060 センスアンプ 1070 データ入出力バッファ 1080 書込回路 1090 Vpp/Vcc切換回路 100 ベリファイ電圧発生回路 1110 ソース制御回路 1120 制御信号バッファ 1130 制御回路 1140 負電圧制御回路 1210,1220 高電圧発生回路 1230,1240 負電圧発生回路 1250 ウェル電位発生回路 1260 セレクトゲートデコーダ 1270 ソースデコーダ 1281,1282 ソーススイッチ BL1,BL2,BL3 ビット線 WL0,WL1,WL2,WL3 ワード線 M11,M12,M13,M21,M22,M23,M
31,M32,M33メモリセル SL ソース線 SE1,SE2 セクタ MB0,MB1 主ビット線 SB01,SB02,SB11,SB12 副ビット線 SL1,SL2 ソース線 SGL1,SGL2 セレクトゲート線 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月6日(2001.6.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0573
【補正方法】変更
【補正内容】
【0573】
【発明の効果】第1の発明によれば、ドレインのチャネ
ル方向または基板方向の電界を弱めることができる。第
2の発明によれば、ソースのチャネル方向または基板方
向に高電界が発生するようにできる。第3の発明によれ
ば、ドレインのチャネル方向または基板方向の電界を弱
めることができ、かつソースのチャネル方向または基板
方向に高電界が発生するようにできる。第4の発明によ
れば、半導体基板から前記フローティングゲートにFN
トンネリングにより電子を注入させるので、ソースとド
レインを第1導電型の高濃度不純物領域と低濃度不純物
領域の電界が緩和できる構造とできる。第5の発明によ
れば、フローティングゲートの電子移動をウエルとドレ
インを介すので、ソースに対して構造の自由度を増すこ
とができる。第6の発明によれば、メモリセルおよびM
ISトランジスタを第1導電型のウエルに囲まれた第2
導電型のウエルに形成されているので、メモリセルおよ
びMISトランジスタは半導体基板からの直接の電位的
影響を受けないようにできる。第7の発明によれば、ソ
ースの幅をドレインの幅より小さくしたので、ドレイン
とソースの幅が等しいメモリセルアレイに比べ小さなメ
モリセルアレイが実現できる。第8の発明によれば、ソ
ース配線層を用いるので、分離絶縁膜が形成されていた
部分でのソース耐圧の問題をなくすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/792 (31)優先権主張番号 特願平4−238546 (32)優先日 平成4年9月7日(1992.9.7) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−344807 (32)優先日 平成4年12月24日(1992.12.24) (33)優先権主張国 日本(JP) 特許法第30条第1項適用申請有り 平成5年1月1日 日経BP社発行の「日経マイクロデバイス1993年1月 号」に文書をもって発表 (72)発明者 宮脇 好和 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 中山 武志 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 二ッ谷 知士 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 九ノ里 勇一 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 味香 夏夫 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 小野田 宏 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 大井 誠 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 福本 敦 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内 Fターム(参考) 5B025 AA03 AB01 AC01 AD04 AD08 AE05 AE06 AE08 5F083 EP02 EP23 EP33 EP77 ER09 ER15 ER22 ER30 JA04 JA36 KA06 KA12 LA06 MA06 MA20 PR36 PR39 5F101 BA01 BB05 BC02 BC11 BD36 BE02 BE05 BE07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の主表面に所定の間隔をもっ
    て形成された一方の第1導電型の不純物領域であるソー
    スと、 他方の前記第1導電型の不純物領域であり、高濃度不純
    物領域と前記高濃度不純物領域を覆うように形成された
    低濃度不純物領域を有するドレインと、 前記ソースとドレインとの間の前記半導体基板上に形成
    された絶縁膜を介して形成されたフローティングゲート
    と、 前記フローティングゲート上の絶縁膜を介して形成され
    たコントロールゲートとを含むメモリセルと、 前記コントロールゲートに接続されたワード線と、 前記ドレインに接続されたビット線とを備えた不揮発性
    半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板の主表面に所定の間隔をもっ
    て形成された一方の第1導電型の不純物領域であるドレ
    インと、 他方の前記第1導電型の不純物領域であるソースと、 前記ソースを覆うように形成された第1導電型と異なる
    第2導電型の不純物領域と、 前記ソースとドレインとの間の前記半導体基板上に形成
    された絶縁膜を介して形成されたフローティングゲート
    と、 前記フローティングゲート上の絶縁膜を介して形成され
    たフローティングゲートとを含むメモリセルと、 前記コントロールゲートに接続されたワード線と、 前記ドレインに接続されたビット線とを備えた不揮発性
    半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 さらに、ソースを覆うように形成された
    第1導電型と異なる第2導電型の不純物領域を備えた請
    求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109075171A (zh) * 2016-04-20 2018-12-21 株式会社佛罗迪亚 非易失性半导体存储装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7382651B2 (en) 2005-12-27 2008-06-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Nonvolatile semiconductor memory device
CN109075171A (zh) * 2016-04-20 2018-12-21 株式会社佛罗迪亚 非易失性半导体存储装置
CN109075171B (zh) * 2016-04-20 2023-06-20 株式会社佛罗迪亚 非易失性半导体存储装置

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