JP2001357784A - 面放電型表示デバイス - Google Patents

面放電型表示デバイス

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JP2001357784A
JP2001357784A JP2001015015A JP2001015015A JP2001357784A JP 2001357784 A JP2001357784 A JP 2001357784A JP 2001015015 A JP2001015015 A JP 2001015015A JP 2001015015 A JP2001015015 A JP 2001015015A JP 2001357784 A JP2001357784 A JP 2001357784A
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塩川  晃
Ryuichi Murai
隆一 村井
Katsutoshi Shindo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、面放電型表示デバイスにおいて、
点灯不良の発生を抑制するとともに維持放電時の消費電
力を抑制することを目的とする。 【解決手段】 表示電極103と表示スキャン電極10
4とを覆う第1誘電体層1051を形成するとともに、
表示電極103と、表示スキャン電極104、および前
面ガラス基板101によって囲まれる領域において、前
記第1誘電体層1051よりも低い比誘電率を有する第
2誘電体層1052を形成するようにした。第1誘電体
層1051によって、維持放電に必要な壁電荷を形成す
るとともに、第2誘電体層によって、表示電極103と
表示スキャン電極104の間において比誘電率を下げる
ことができるので、点灯不良を抑制しながら維持放電時
における消費電力を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示などに用
いる面放電型表示デバイスに関するものであって、特
に、その誘電体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータやテレビなどの画像
表示に用いられているカラー表示デバイスにおいて、プ
ラズマアドレス液晶やプラズマディスプレイパネル(Pl
asma Display Panel 、以下、「PDP」という。)な
どのプラズマ面放電を利用した面放電型表示デバイス
は、大型で薄型のパネルを実現することのできるカラー
表示デバイスとして注目されており、特にPDPにおい
てはその実用化が期待されている。
【0003】図24は、従来の一般的なPDPの一部断
面斜視図であり、図25は、図24のPDPをx軸方向
から見た一部拡大断面図である。図24に示すように、
PDPは、前面ガラス基板11と背面ガラス基板12と
が、隔壁19を介して平行に対峙して配置されている。
この前面ガラス基板11の対向面上には、複数本の表示
電極13および表示スキャン電極14(本図においては
各2本のみ表示している。なお、幅×厚みは約100μ
m×5μm。)がストライプ状に交互に平行に列設され
ている。当該各電極13,14が配設された前面ガラス
基板11の表面上には、図25に示すように鉛ガラスな
どからなる誘電体層15が各電極を絶縁するために被覆
され、さらにその上にMgO保護膜16が被覆される。
【0004】他方、背面ガラス基板12の対向面上に
は、ストライプ状に配設されたアドレス電極17と、そ
の表面を覆う鉛ガラスなどからなる誘電体層18とが形
成され、さらに図24に示すようにアドレス電極17に
隣接するように隔壁19が形成される。また、隣り合う
隔壁19の間の凹部には、赤色(R)、緑色(G)、青
色(B)の各蛍光体層20R,20G,20Bが形成さ
れている。
【0005】以上の構成により、前面ガラス基板11と
背面ガラス基板12の間の不活性ガスが封入された放電
空間21において、各電極13,14とアドレス電極1
7の交差するところに単位発光領域となるセルが形成さ
れる。PDPを画像表示する際には、放電空間21内の
対応するセルにおいて、表示スキャン電極14とアドレ
ス電極17との間に放電開始電圧以上の電圧を印加する
ことにより放電させてMgO保護膜16内壁に壁電荷を
形成した後、同一面内に配されている表示電極13およ
び表示スキャン電極14にパルス電圧を印加することに
より壁電荷の形成されたセルの面内において維持放電さ
せる。そのときに発生する紫外線が各色蛍光体20R,
G,Bを励起することにより、赤色、緑色、青色の三原
色の可視光が生成され、これらの色を加法混色すること
によってフルカラー表示できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記維持放
電時において流れる電流量は、誘電体層15の静電容量
の大きさに依存することがわかっている。一般的に使用
される鉛ガラスからなる誘電体層15は、比誘電率が9
〜12と大きく静電容量も大きいので、上記維持放電時
において流れる電流量は多くなる。したがって、パネル
の消費電力が高くなってしまうという問題がある。
【0007】このような問題に対応して、比誘電率が8
以下の材料で誘電体層を形成する技術(特開平8−77
930号公報)が提案されている。これによれば、誘電
体層の比誘電率が低くなるため、維持放電時の電流量が
小さくなりパネルの消費電力は抑制される。しかしなが
ら、比誘電率の低くすると静電容量も低下するので、点
灯させるべきセルの壁電荷が十分形成されず、それに伴
って、維持放電が起こらず点灯しない(以下、点灯不良
という。)セルが発生する可能性がある。なお、上述し
た問題は、PDPに限らず、同じ面放電を利用するプラ
ズマアドレス液晶などの面放電型表示デバイスにおいて
も同様に生じる可能性がある。
【0008】本発明は、点灯不良を生じさせることなく
消費電力を抑制することができる面放電型表示デバイス
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、基板上の一方の主面に電極対が複数対列
設されている第1パネルと、基板上に複数の電極が列設
されており、当該電極と前記第1パネルの電極対とが対
向するように、前記第1パネルと隔壁を介して平行に対
峙して配設される第2パネルとを備え、前記第1パネル
と前記第2パネルとの間に隔壁を介して形成される放電
空間に放電ガスが封入され、前記電極対間で行われる面
放電を利用することにより画像表示する面放電型表示デ
バイスにおいて、前記電極対は、第1の誘電体層により
被覆されているとともに、前記電極対の電極と電極、お
よび前記第1パネルの基板とによって囲まれる領域中に
は、前記第1の誘電体層よりも比誘電率の低い領域が形
成されているようにした。
【0010】これによって、壁電荷を第1の誘電体層に
貯めることができる。一方、電極対の電極と電極の間の
比誘電率を低くできるので、維持放電時の電流量を抑制
することができる。したがって、点灯不良を抑制しつ
つ、パネルの消費電力を抑制することができる。具体的
に、第1の誘電体層よりも比誘電率の低い領域を形成す
るには、電極対の間に第1の誘電体層よりも低い比誘電
率を有する第2の誘電体層を配するようにすればよい。
この第2の誘電体層の形成方法には、メタルマスク法や
ノズル注入法を用いることができる。
【0011】また、電極対の電極と電極の間の第1の誘
電体層表面に、第1パネル側にへこんだ溝を形成し、当
該溝の底部から第1パネルの基板までの基板垂直方向の
距離が、電極対表面の最も離れた距離よりも短くするよ
うにしてもよい。このようにすれば、溝部分において1
程度の低い比誘電率の放電ガスが満たされるので、さら
にパネルの消費電力を抑制することができる。ここで、
上記溝は、くぼみであってもかまわない。このような溝
やくぼみを形成する方法は、サンドブラスト法や誘電体
ペースト法を用いることができる。
【0012】さらに、前記電極対の厚みと幅の比である
アスペクト比が0.07以上2.0以下とするようにす
れば、放電空間を広く取れるとともにパネルの開口率が
大きくなるので、パネルの発光効率を向上させることが
できる。このように、本発明の面放電型表示デバイス
は、維持放電時における点灯不良を抑制しつつパネルの
消費電力を抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る面放電型表示
デバイスの実施の形態の一例として、PDPに本発明を
適用した場合について説明する。 〔第1の実施の形態〕本発明に係るPDPおよびPDP
表示装置の第1の実施の形態について図面を参照しなが
ら説明する。
【0014】<PDP100の構成>図1は、PDP1
00における前面ガラス基板101を取り除いた概略平
面図であり、図2は、PDP100の部分断面斜視図で
ある。なお、図1においては表示電極103、表示スキ
ャン電極104、アドレス電極108の本数などについ
ては分かり易くするため一部省略して図示している。両
図を参照しながらPDP100の構造について説明す
る。
【0015】図1に示すように、PDP100は、前面
ガラス基板101(不図示)、背面ガラス基板102、
n本の表示電極103、n本の表示スキャン電極10
4、m本のアドレス電極108、および斜線で示す気密
シール層121などを備え、各電極103,104,1
08が3電極構造の電極マトリックスを形成し、表示電
極103および表示スキャン電極104とアドレス電極
108との交点にセルが形成されるように構成されてい
る。
【0016】このPDP100は、図2に示すように、
前面パネルとしての前面ガラス基板101と背面パネル
としての背面ガラス基板102とが、ストライプ状に列
設されている隔壁110を介して、互いに平行に配設さ
れて構成されている。前面パネルは、前面ガラス基板1
01の一方の主面に、表示電極103、表示スキャン電
極104、誘電体層105、および保護膜106を備え
る。
【0017】表示電極103および表示スキャン電極1
04は、前面ガラス基板101上に交互かつ平行に並ん
でストライプ状に配設されており、ともに銀などからな
る電極である。誘電体層105は、前面ガラス基板10
1および各電極103、104を覆うように形成されて
おり、鉛ガラスなどからなる層である。
【0018】保護膜106は、誘電体層105表面上に
形成されており、酸化マグネシウム(MgO)などから
なる層である。一方、背面パネルには、背面ガラス基板
102の一主面上にアドレス電極108、可視光反射層
109、隔壁110、蛍光体層111R,G,Bが配さ
れている。
【0019】アドレス電極108は、背面ガラス基板1
02上に平行に列設されており、銀などからなる電極で
ある。可視光反射層109は、アドレス電極108を被
覆するように形成されており、例えば、酸化チタンを含
む誘電体ガラスからなる層であって、各蛍光体層111
R,G,Bで発生する可視光を反射する機能と、誘電体
層としての機能を併せ持つ。
【0020】隔壁110は、可視光反射層109の表面
上においてアドレス電極108と平行に列設されてい
る。この隔壁110と隔壁110の間の凹部および隔壁
110の側壁には、各蛍光体層111R,G,Bが順に
形成されている。蛍光体層111R,G,Bは、それぞ
れ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)を発光する蛍光
体粒子が結着した層である。
【0021】PDP100は、上記前面パネルと背面パ
ネルとが張り合わされるとともにそのパネル周囲が気密
シール層121により封着され、その間に形成される放
電空間122内に放電ガス(例えば、ネオン95vol
%とキセノン5vol%の混合ガス)が所定の圧力(例
えば、66.5kPa程度)で封入された構成となって
いる。
【0022】このPDP100は、図3に示すようなP
DP駆動装置150に接続されてPDP表示装置160
を構成している。このPDP表示装置160の駆動時に
は、図3に示すように、PDP100に表示ドライバ回
路153、表示スキャンドライバ回路154、アドレス
ドライバ回路155を接続して、コントローラ152の
制御に従い、点灯させようとするセルにおける表示スキ
ャン電極104とアドレス電極108に放電開始電圧以
上の電圧を印加することによりその電極間でアドレス放
電を行って壁電荷を貯めた後に、表示電極103、表示
スキャン電極104間に一括してパルス電圧を印加する
ことによって壁電荷の貯まったセルにおいて維持放電が
行われる。この維持放電時に放電ガスから紫外線が発生
し、この紫外線により励起された蛍光体層が発光するこ
とによってセルが点灯する。この各色セルの点灯、非点
灯の組み合わせによって画像が表示される。
【0023】<前面パネルの構成>次に、本発明に係る
PDPに特徴的な前面パネルの構成について説明する。
図4は、図2におけるPDPをx軸方向からみた部分拡
大断面図である。同図に示すように、誘電体層105
は、前面ガラス基板101の表面全体を覆う第1誘電体
層1051と各電極103,104の間隙に配設された
第2誘電体層1052とから構成される。
【0024】第1誘電体層1051は、例えば、従来か
ら誘電体層に用いられているPbO(75wt%)、B
23(15wt%)、SiO2(10wt%)を含む鉛
系の誘電体(比誘電率=11程度)から構成されてお
り、表示電極103、表示スキャン電極104、および
第2誘電体層1052の表面を被覆するように形成され
ている。この第1誘電体層1051の表面上には、例え
ば、MgOからなる保護膜106が被覆されている。
【0025】第2誘電体層1052は、表示電極103
と表示スキャン電極104との間の隙間を全て埋めるよ
うに、かつその厚みW2が各電極103,104の厚み
W1,3の大きい方と等しいかそれ以上となるように形
成されている。この第2誘電体層1052は、上記第1
誘電体層1051よりも低い比誘電率を有する材料から
なり、例えば、Na2O(65wt%)、B23(20
wt%)、ZnO(15wt%)を含むナトリウム系誘
電体などの比誘電率が6.5程度を示す材料から構成さ
れる。
【0026】<第2誘電体層1052を設けることによ
る効果>このように、第1誘電体層1051よりも比誘
電率が低い第2誘電体層1052が各電極103,10
4の間を満たすように形成されることにより、表示電極
103と表示スキャン電極104との間、すなわち表示
電極103および表示スキャン電極104の前面ガラス
基板101からz軸方向に最も離れた点よりも前面ガラ
ス基板101側における各電極103,104、および
前面ガラス基板101で囲まれる領域において、第1誘
電体層1051よりも比誘電率が小さい領域が形成され
る。したがって、表示電極103と表示スキャン電極1
04との間における静電容量を低くすることができる。
【0027】一方、表示電極103および表示スキャン
電極104の表面は、比誘電率が高い第1誘電体層10
51に覆われているため、アドレス電極108との間で
行われるアドレス放電による壁電荷の形成も良好に行わ
れる。そのため、点灯不良が起こる可能性も少ない。し
たがって、従来のように基盤表面に一様に誘電体層を形
成する場合に比べると、点灯不良を起こすことなく維持
放電時に流れる電流量を抑制することができる。そのた
め、パネルの消費電力は従来に比べて低下すると考えら
れる。
【0028】なお、第2誘電体層1052は、表示電極
103と表示スキャン電極104の間に全て形成されて
いることが好ましいが、W2<W1,3となるような場
合においても各電極103,104間における静電容量
は低下するため、パネルの消費電力は抑制される。 <PDP100の製造方法>次に、上述したPDP10
0において、まず、その前面パネルの製造方法の一例を
図5を参照しながら説明する。図5(1)〜(6)は、
第2誘電体層1052をメタルマスク法を用いて形成す
る場合の各製造工程における前面パネルをx軸方向から
見た一部拡大断面図であり、番号順に工程が進行する。
【0029】前面パネルの作製 前面パネルは、前面ガラス基板101上にまず、各n本
の表示電極103および表示スキャン電極104(図5
においては各1本のみ表示している。)を交互かつ平行
にストライプ状に形成した後、その上を誘電体層105
で被覆し、さらにその表面に保護膜106を形成するこ
とによって作製される。
【0030】表示電極103および表示スキャン電極1
04は、例えばそれぞれ銀からなる電極であって、電極
用の銀ペースト(例えば、ノリタケ製NP−4028)
をスクリーン印刷により所定の間隔d1(約80μm)
をおいて塗布した後、焼成することによって図5(1)
のように形成される。次に、第2誘電体層1052をメ
タルマスク法を用いて形成する。
【0031】図5(2)に示すように、第2誘電体層1
052を形成する位置と対応する位置に長孔2011
(紙面垂直方向に長い孔)を有するメタルプレート20
1を、その長孔2011が各電極103,104の間に
位置するように配置する。ここで、メタルプレート20
1と前面ガラス基板101とを同じ大きさに形成してお
けば、位置あわせ作業が容易になる。
【0032】そして、ナトリウム系の誘電体材料を含む
ペースト202をメタルプレート上に塗布し、スキージ
2010を動かすことによって、長孔2011から吐出
させたペースト202をパネル上に塗布する。この長孔
2011の幅d2は、表示電極103と表示スキャン電
極104間の幅d1よりも若干狭く(例えば60μm)
すれば、メタルプレート201の配置位置が微妙にずれ
たり、各電極103,104間におけるピッチずれが生
じたりした場合においても適応することができる。ペー
スト202としては、例えば、Na2O(65wt
%)、B23(20wt%)、ZnO(15wt%)と
有機バインダ(α−ターピネールに10%のエチルセル
ローズを溶解したもの)との混合物が使用される。ここ
で、有機バインダとは樹脂を有機溶媒に溶解したもので
あり、エチルセルローズ以外の樹脂としてアクリル樹
脂、有機溶媒としてブチルカービトールなども使用する
ことができる。さらに、こうした有機バインダに分散剤
(例えば、グリセルトリオレエート)を混入させてもよ
い。
【0033】図5(3)に示すようにペースト202を
塗布した後、このパネルを所定温度、所定時間(例えば
560℃で20分)焼成することによって有機バインダ
が焼失し、図5(4)に示すように第2誘電体層105
2が所定の層の厚み(約20μm)となるように形成さ
れる。このように形成された第2誘電体層1052の表
面上に、鉛系のガラス材料を含むペーストをスクリーン
印刷法により塗布した後、乾燥・焼成することにより、
図5(5)に示すような第1誘電体層1051が被膜さ
れる。
【0034】最後に、図5(6)に示すように、第1誘
電体層1051の表面上に保護膜106を被膜する。保
護膜106は、例えば酸化マグネシウム(MgO)から
成るものであり、スパッタリング法やCVD法(化学蒸
着法)などによって所定の厚み(約0.5μm)となる
ように形成することができる。なお、上記第2誘電体層
1052は、メタルマスク法を用いて形成したが、この
方法に限定されるものではなく、ノズル注入法などを用
いて形成してもよい。
【0035】図6は、ノズル注入法により前面パネルを
形成する方法を示す図である。図6(2)以外は、図5
と同じ図であるので、これらの図については説明を省略
する。図6(2)に示すように、ノズル注入法において
はペースト注入装置2020を使用する。
【0036】ペースト注入装置2020は、ノズル径d
3のノズル孔2021と、図示しない移動台とを備え、
図外のペースト供給装置から供給されるペースト202
をノズル孔2021から吐出しながら、前面ガラス基板
101とペースト注入装置2020を移動台により紙面
垂直方向(x軸方向)に相対的に移動させることによっ
て、表示電極103と表示スキャン電極104の間にペ
ースト202を塗布させる。ここで、ノズル孔2021
のノズル径d3は、表示電極103と表示スキャン電極
104との間の幅d1よりも若干小さく(例えば60μ
m)すれば、ペースト注入装置2020の配置位置が微
妙にずれたり、各電極103,104間におけるピッチ
ずれが生じたりした場合においても適応することができ
る。
【0037】背面パネルの作製 次に、背面パネルの製造方法の一例について、図1,2
を参照しながら説明する。背面パネルは、まず、背面ガ
ラス基板102上に、電極用の銀ペーストをスクリーン
印刷し焼成することによって、m本のアドレス電極10
8を列設された状態に形成する。その上に鉛系のガラス
材料を含むペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布す
ることにより可視光反射層109を形成する。その後、
同じく鉛系のガラス材料を含むペーストをスクリーン印
刷法により所定のピッチで繰り返し塗布した後焼成する
ことによって隔壁110を形成する。この隔壁110に
より、放電空間122は、x軸方向にセル(単位発光領
域)毎に区画される。
【0038】そして、この隔壁110と隔壁110の間
の溝に、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各蛍光
体粒子と有機バインダとからなるペースト状の蛍光体イ
ンキを塗布する。これを400〜590℃の温度で焼成
して有機バインダを焼失させることによって、各蛍光体
粒子が結着してなる蛍光体層111R,111G,11
1Bが形成される。
【0039】パネル張り合わせによるPDPの作製 このようにして作製された前面パネルと背面パネルは、
前面パネルの各電極と背面パネルのアドレス電極とが直
交するように重ね合わせられるとともに、パネル周縁に
封着用ガラスを介挿させ、これを例えば450℃程度で
10〜20分間焼成して気密シール層121(図1)を
形成させることにより封着される。そして、一旦放電空
間122内を高真空(例えば、1.1×10-4Pa)に
排気したのち、放電ガス(例えば、He−Xe系、Ne
−Xe系の不活性ガス)を所定の圧力で封入することに
よってPDP100が作製される。
【0040】<蛍光体インキおよび蛍光体粒子について
>背面パネルに塗布される蛍光体インキは、各色蛍光体
粒子、バインダ、溶媒とが混合され、15〜3000セ
ンチポアズとなるように調合されたものであり、必要に
応じて、界面活性剤、シリカ、分散剤(0.1〜5wt
%)等を添加してもよい。
【0041】この蛍光体インキに調合される蛍光体粒子
としては一般的に使用されるものが用いられる。例え
ば、赤色蛍光体粒子としては、(Y,Gd)BO3:E
u、およびY23:Euで表される化合物が用いられ
る。これらは、その母体材料を構成するY元素の一部が
Euに置換された化合物である。緑色蛍光体としては、
BaAl1219:Mn、およびZn2SiO4:Mnで表
される化合物などが用いられる。これらの蛍光体は、そ
の母体材料を構成する元素の一部がMnに置換された化
合物である。
【0042】青色蛍光体としては、BaMgAl
1017:Eu、およびBaMgAl1423:Euで表さ
れる化合物などが用いられる。これらの蛍光体は、その
母体材料を構成するBa元素の一部がEuに置換された
化合物である。蛍光体インキに調合されるバインダとし
ては、エチルセルローズやアクリル樹脂(インキの0.
1〜10wt%を混合)を用いることができ、溶媒とし
ては、α−ターピネオール、ブチルカービトールを用い
ることができる。なお、バインダとして、PMAやPV
Aなどの高分子を、溶媒として、ジエチレングリコー
ル、メチルエーテルなどの有機溶媒や水を用いることも
できる。
【0043】<第1の実施の形態における変形例> 上記第1の実施の形態においては、第1誘電体層10
51が、表示電極103、表示スキャン電極104、第
2誘電体層1052の表面をすべて覆うように形成され
ていたが、第1誘電体層は基本的に表示電極103およ
び表示スキャン電極104の表面を覆っていれば良く、
第2誘電体層の表面において不連続となっていてもよ
い。
【0044】図7は、本変形例における前面パネルの一
部拡大断面図を示す。なお、図4と同じ番号を付したも
のについては同じ構成であるので説明を省略する。図7
に示すように、本変形例における前面パネルは、第1誘
電体層が表示電極103側の第1誘電体層1051a
と、表示スキャン電極104側の第1誘電体層1051
bとに分離されており、これによって第2誘電体層10
52上に溝300が形成されている。
【0045】この溝300には、比誘電率が1程度の放
電ガスが満たされるので、第2誘電体層が形成されてい
る場合に比べて表示電極103と表示スキャン電極10
4の間の静電容量が低下し、維持放電時に流れる電流量
をさらに抑制できると考えられる。 また、図8に示すように、表示電極103および表示
スキャン電極104を覆うように配設された第1誘電体
層1051c,dを介して、各電極103,104の間
にこの第1誘電体層1051c,dよりも低い比誘電率
を有する第2誘電体層1053を設けるようにしてもよ
い。
【0046】このような構成にすることにより、比誘電
率の高い第1誘電体層1051c,dが表示電極103
と表示スキャン電極104との間に配設されることにな
り、第1の実施の形態と比べると静電容量が増加するの
で、消費電力抑制効果が劣ることになるが、従来の技術
と比べると静電容量が低下して消費電力の抑制効果が優
れると考えられる。
【0047】(実施例1) (実施例サンプル1〜2)PDPの前面パネルを図4の
ような形態に設けたPDPサンプルを作製した。ここ
で、第2誘電体層には、Na2O−B23−ZnO(比
誘電率:6.5)を用い、メタルマスク法により形成し
たもの(No.1)、および材料にアルコキシシラン
(東京応化社製 OCD T−7、比誘電率:4)を用
い、ノズル注入法により形成したもの(No.2)を作
製した。
【0048】(実施例サンプル3〜5)PDPの前面パ
ネルを図7のような形態に設けたサンプルを作製した。
ここで、第2誘電体層には、材料にNa2O−B23
ZnO(比誘電率:6.5)を用い、メタルマスク法に
より塗布、乾燥、焼成して形成したもの(No.3)、
ノズル注入法により塗布、乾燥、焼成して形成したもの
(No.4)、および第2誘電体層の材料にアルコキシ
シラン(東京応化社製 OCD T−7、比誘電率:
4)を用い、ノズル注入法により塗布・乾燥を3回繰り
返した後500℃、30分焼成して形成したもの(N
o.5)を作製した。
【0049】(実施例サンプル6〜7)PDPの前面パ
ネルを図8のような形態に設けたサンプルを作製した。
ここで、第2誘電体層には、材料にNa2O−B23
ZnO(比誘電率:6.5)を用い、メタルマスク法に
より形成したもの(No.6)、および材料にアルコキ
シシラン(東京応化社製 OCD T−7、比誘電率:
4)を用い、ノズル注入法により形成したもの(No.
7)を作製した (比較例サンプル8)PDPの前面パネルを図25のよ
うな形態に設けた比較例サンプル(No.8)を作製し
た。
【0050】ここで、上記各PDPサンプルNo.1〜
8においては、200mm×300mmの大きさのもの
を作製し、表示電極および表示スキャン電極の形成に用
いる銀ペーストとしてノリタケ社製 NP−4028を
用い、膜厚5μm、幅80μmとなるように電極を作成
した。また、各サンプルともに第2誘電体層の厚みは4
0μm、MgO保護膜の厚みは0.5μmに形成した。
なお、放電ガスとしてはネオン95vol%、キセノン
5vol%の混合ガスを用い、圧力が66.5kPaと
なるように封入した。
【0051】<実験1> 実験方法:上記各実施例サンプルNo.1〜7および比
較例サンプルNo.8を同じ構成を有するPDP駆動装
置と接続し、PDPの駆動時における維持放電電圧、相
対発光効率、および投入電力を測定した。なお、このと
きの表示電極、表示スキャン電極への入力波形は、10
kHz、デューティー比10%の矩形波を用いた。
【0052】結果と考察:実験結果を表1に示す。
【0053】
【表1】 この表から分かるように、比較例サンプルNo.8の場
合、電力66Wを必要としており、その場合の相対発光
効率も0.60(lm/W)となっている。一方、各実
施例サンプルNo.1〜7においては、いずれも消費電
力が66W以下を示し、従来に比べて消費電力を略1割
以上抑制できることがわかる。また、このように消費電
力が抑制できる分、相対発光効率も0.61(lm/
w)以上に向上していることがわかる。また、点灯不良
も観察されなかった。
【0054】以上の結果から、表示電極と表示スキャン
電極を覆うように第1誘電体層を設けるとともに、この
第1誘電体層よりも比誘電率の低い第2誘電体層を表示
電極と表示スキャン電極間に設けることによって、比誘
電率の高い第1誘電体層により壁電荷を形成しながら、
比誘電率の低い第2誘電体層により表示電極と表示スキ
ャン電極の間の比誘電率を低下させることができるの
で、点灯不良を起こすことなく、維持放電時の消費電力
を抑制することができる。
【0055】〔第2の実施の形態〕次に、本発明に係る
PDPの第2の実施の形態について図面を参照しながら
説明する。なお、第2の実施の形態におけるPDPは、
上記第1の実施の形態において図1〜図3を用いて説明
したPDPと前面パネルの構成が異なる以外は略同じ構
成であるので、異なる部分を中心に説明する。
【0056】図9は、第2の実施の形態におけるPDP
の一部拡大断面図を示す。同図に示すように、本第2の
実施の形態に係るPDPにおいては、表示電極103お
よび表示スキャン電極104を覆うように誘電体層20
5が形成されているとともに、当該誘電体層205の表
面が各電極103,104の間においてへこんでおり、
電極に沿った方向に伸びた溝207が設けられている。
【0057】誘電体層205は、上記第1の実施の形態
における第1誘電体層1051と同様の組成で構成さ
れ、比誘電率が11程度を示す。この誘電体層205の
表面全体には、MgOなどからなる保護膜206が被覆
されている。溝207は、誘電体層205における表示
電極103と表示スキャン電極104の間に各電極と略
同じ長さで設けられ、当該溝207の底部における誘電
体層205の厚みW4は、前面ガラス基板101から各
電極103,104表面までの距離W5,6(前面ガラ
ス基板101からz軸方向に最も離れた距離)よりも短
く形成される。
【0058】すなわち、溝207は放電空間の一部とな
り、真空状態に若干の放電ガスが封入された雰囲気とな
るため、その部分の比誘電率はおよそ1程度と見積もら
れる。つまり、この溝207が形成されることにより、
表示電極103と表示スキャン電極104との間、すな
わち表示電極103および表示スキャン電極104の前
面ガラス基板101から最も離れた点よりも前面ガラス
基板101側における各電極103,104、および前
面ガラス基板101で囲まれる領域において、誘電体層
205よりも比誘電率が小さい部分が形成されることと
なる。
【0059】したがって、上記第1の実施の形態と同様
の理由により、パネルの消費電力が抑制されることにな
るが、溝207における比誘電率は、第1の実施の形態
における第2誘電体層1052よりも低いので、さらに
パネルの消費電力を抑制することができる。 <前面パネルの製造方法>本第2の実施の形態における
PDPの製造方法は,第1の実施の形態におけるPDP
の製造方法と前面パネルの製造方法が異なるのみである
ので、異なる部分を中心に図面を参照しながら説明す
る。
【0060】図10(1)〜(7)は、誘電体層205
における溝207をサンドブラスト処理によって形成す
る方法を示すための前面パネルの一部拡大断面図であ
り、番号順に工程が進行する。前面パネルは、前面ガラ
ス基板101上にまず、各n本の表示電極103および
表示スキャン電極104(図10においては各1本のみ
表示している。)を交互かつ平行にストライプ状に形成
した後、その上を誘電体層205で被覆し、さらにその
表面に保護膜206を形成することによって作製され
る。
【0061】表示電極103および表示スキャン電極1
04は、例えばそれぞれ銀からなる電極であって、電極
用の銀ペーストをスクリーン印刷により所定の間隔をあ
けるように(約80μm)塗布した後、焼成することに
よって形成される。誘電体層205は、上記第1の実施
の形態における第1誘電体層1051と同様の鉛系の誘
電体層用ペーストを用いてスクリーン印刷法により各電
極103,104および前面ガラス基板101上全面に
塗布した後、乾燥させることにより、図10(1)のよ
うに形成される。
【0062】この誘電体層205の表面上に、図10
(2)に示すようなフィルム状のレジスト膜210をラ
ミネートする。このレジスト膜210にはUV硬化特性
を有するものを用いることが好ましいが特に限定される
ものではない。次に、図10(3)に示すように溝20
7の位置が設定されたフォトマスク211を用いてレジ
スト膜210にUVを露光し、露光部2101と非露光
部2102とを形成させる。この後、このレジスト膜2
10を現像することによって硬化していない非露光部2
102を取り除き、図10(4)に示すようなパターン
が形成される。
【0063】このようにパターニングされた前面パネル
に対してサンドブラスト処理を行うことにより、図10
(5)に示すように露光部2101に被膜された部分以
外の誘電体層205が取り除かれる。つぎに、レジスト
膜210の露光部2101を図10(6)のように剥離
させた後、焼成する。これによって、誘電体層205は
乾燥するとともに収縮変形し、図10(7)のような滑
らかな形状の溝207を有する誘電体層205が形成さ
れた前面パネルが形成される。この前面パネルに対し
て、電子ビーム蒸着法を用いてMgO膜を保護膜206
(図9)として形成することにより、前面パネルが作製
される。
【0064】なお、上記誘電体層205の溝207は、
サンドブラスト法を用いて形成したが、この方法に限定
されるものではなく、感光性誘電体ペーストを用いて形
成してもよい。図11は、感光性誘電体ペーストを用い
て前面パネルを形成する方法を示す図である。
【0065】まず、図11(1)に示すように、前面ガ
ラス基板101上に、表示電極103、表示スキャン電
極104とを図10(1)で説明したものと同様に形成
する。次に、図11(2)に示すように、誘電体層20
5を形成する。この誘電体層205は、上記第1の実施
の形態における第1誘電体層1051と同様の鉛系の誘
電体層用ペーストに例えば光硬化性のUV感光性樹脂を
混合したものを用い、スクリーン印刷法により各電極1
03,104および前面ガラス基板101上全面に塗布
した後、乾燥させることにより形成される。
【0066】次に、図10(3)と同様のフォトマスク
を用いて、誘電体層205を感光させる。そして、現像
を行い、非露光部分を除去することによって、図11
(4)に示すように、誘電体層205に溝207を形成
する。その後、乾燥、焼成を行うことによって、誘電体
層205が収縮するので図11(5)に示すような溝2
07を有する誘電体層205が形成される。
【0067】この上に、MgOを電子ビーム蒸着法を用
いて保護膜を製膜することにより前面パネルを形成する
ことができる。 <第2の実施の形態の変形例>上記第2の実施の形態の
PDPにおいては、前面パネルにおいて、表示電極10
3および表示スキャン電極104を前面ガラス基板10
1上に接するように配設したが、特に各電極の位置は限
定されるものではなく、表示電極と表示スキャン電極の
上に誘電体層を形成して各電極を絶縁するとともにその
両電極間に溝が介在されるようにすればよい。
【0068】図12は、第2の実施の形態における変
形例1の前面パネルの一部拡大断面図を示す。同図に示
すように、前面パネルは、前面ガラス基板101、表示
電極203、表示スキャン電極204、誘電体層215
a,b、保護膜206を備える。前面ガラス基板101
の表面上には、溝が形成された誘電体層215aが配さ
れており、溝を挟んだ誘電体層215aの一方に表示電
極203、他方に表示スキャン電極204が配されてい
る。これらの各電極203,204および誘電体層21
5aを全体的に覆うように誘電体層215bが被膜され
ており、誘電体層215aの溝の部分に溝217が形成
される。また、誘電体層215bの全面に保護膜206
が被膜されている。
【0069】ここで、溝217の底部と前面ガラス基板
101との距離W21は、表示電極203、表示スキャ
ン電極204と前面ガラス基板101との距離W22,
W23よりも短く設定されている。このような条件を満
たすことにより、表示電極203と表示スキャン電極2
04との間、すなわち、表示電極203および表示スキ
ャン電極204の前面ガラス基板101から最も離れた
点よりも前面ガラス基板101側における各電極20
3,204、および前面ガラス基板101で囲まれる領
域において、誘電体層215a,bよりも比誘電率が小
さい部分が形成されることとなるので、上記第2の実施
の形態と同様、維持放電時の消費電力を抑制することが
できる。なお、上記溝217の形成方法としては、サン
ドブラスト法を用いることができる。
【0070】また、上記第2の実施の形態における保
護膜206は、表示電極103側と表示スキャン電極1
04側とに分割するようにしてもよい。図13は、第2
の実施の形態におけるPDPの変形例2の前面パネルの
一部拡大段面図である。同図に示すように、溝227の
底部において、保護膜216に切り欠き部216aを設
けるようにすれば、壁電荷形成後に保護膜216表面上
でその電荷の移動、すなわち壁電荷が形成されたセルか
ら保護膜を伝って他のセルに電荷が漏れ流れることを抑
制できると考えられるので、さらに点灯不良を抑制する
効果があると考えられる。
【0071】上記第2の実施の形態においては、表示
電極103および表示スキャン電極を前面ガラス基板1
01と平行に形成していたが、各電極を前面ガラス基板
に対して傾斜させるようにしてもよい。図14は、本第
2の実施の形態の変形例3における前面パネルの一部拡
大断面図である。
【0072】同図に示すように、変形例3における前面
パネルは、前面ガラス基板101、表示電極213、表
示スキャン電極214、誘電体層225a,b、保護膜
226を備える。この前面パネルの製造方法としては、
まず、前面ガラス基板101上に所定間隔を開けて誘電
体層225aをスクリーン印刷法で形成する。次に、誘
電体層225aのエッジにかかるように表示電極21
3,表示スキャン電極214とをスクリーン印刷法を用
いてライン状に塗布する。その後、誘電体層225bを
全面に塗布し、乾燥、焼成を行う。この乾燥、焼成によ
って、誘電体層225aの溝側のエッジが収縮し、溝2
37が形成されるとともに、図14に示すように各電極
213,214が溝237側に傾いた状態に形成され
る。ここで、溝237の底部と前面ガラス基板101と
の距離W24(誘電体層225bの厚み)は、各電極2
14,213と前面ガラス基板101との最も離れた距
離よりも短くなるように設定される。このような条件を
満たすことにより、表示電極213と表示スキャン電極
214との間、すなわち、表示電極213および表示ス
キャン電極214の前面ガラス基板101から最も離れ
た点よりも前面ガラス基板101側における各電極21
3,214、および前面ガラス基板101で囲まれる領
域において、誘電体層225a,bよりも比誘電率が小
さい部分が形成されることとなるので、上記第2の実施
の形態と同様、維持放電時の消費電力を抑制することが
できる。
【0073】(実施例2) (実施例サンプル9〜11)PDPの前面パネルを図9
のような形態に設けたサンプルを作製した。ここで、誘
電体層は、PbO(75wt%)−B23(15wt
%)−SiO2(10wt%)用い、サンドブラスト法
により形成したもの(No.9)、感光性誘電体ペース
トを用いて形成したもの(No.10)、およびNo.
9と同じ構成を有し、放電ガス圧を高めた(320kP
a)もの(No.11)を作製した。
【0074】(実施例サンプル12、13)PDPの前
面パネルを図12のような形態に設けたサンプルを作製
した。ここで、放電ガス圧を66.5kPaとしたもの
(No.12)および放電ガス圧を320kPaに高め
たもの(No.13)を作製した。 (実施例サンプル14、15)PDPの前面パネルを図
13のような形態に設けたサンプルを作製した。ここ
で、放電ガス圧を66.5kPaとしたもの(No.1
4)および放電ガス圧を320kPaに高めたもの(N
o.15)を作製した。
【0075】(実施例サンプル16、17)PDPの前
面パネルを図14のような形態に設けたサンプルを作製
した。ここで、放電ガス圧を66.5kPaとしたもの
(No.16)および放電ガス圧を320kPaに高め
たもの(No.17)を作製した。 (比較例サンプル18,19)PDPの前面パネルを図
25のような形態に設けた比較例サンプルを作製した。
【0076】ここで、放電ガス圧を66.5kPaとし
たもの(No.18)および放電ガス圧を320kPa
に高めたもの(No.19)を作製した。上記各PDP
サンプルNo.9〜19においては、200mm×30
0mmの大きさのものを作製し、表示電極および表示ス
キャン電極の形成に用いる銀ペーストとしてノリタケ社
製 NP−4028を用い、膜厚5μm、幅80μmと
なるように電極を作成した。また、各サンプルともにM
gO保護膜は、電子ビーム蒸着法を用いて0.5μmの
厚みに形成した。放電ガスとしては、ネオン95vol
%、キセノン5vol%の混合ガスを用いた。
【0077】〔実験1〕 実験方法:上記各実施例サンプル9〜17および比較例
サンプル18,19を同じ構成を有するPDP駆動装置
と接続し、PDPの駆動時における維持放電電圧、相対
発光効率、および投入電力を測定した。なお、このとき
の表示電極、表示スキャン電極への入力波形は、10k
Hz、デューティー比10%の矩形波を用いた。
【0078】結果と考察:実験結果を表2に示す。
【0079】
【表2】 この表から分かるように、比較例サンプル18の場合、
放電維持に必要な電圧が340V、そのときにおける電
力を42W必要としており、その場合の相対発光効率は
0.50lm/Wとなっている。
【0080】一方、各実施例サンプル9,10,12,
14,15においては、いずれも消費電力が37W以下
を示し、放電維持電圧も300V以下と、従来に比べて
放電維持電圧、および消費電力を略1割以上抑制できる
ことがわかる。また、点灯不良も観察されなかった。さ
らに、放電ガス圧を高めた場合においても同様の効果が
あることが分かる。
【0081】以上の結果から、表示電極と表示スキャン
電極の間に溝を設けることにより、比誘電率の高い誘電
体層に壁電荷を形成しつつ表示電極と表示スキャン電極
との間の比誘電率を低減することができるので、点灯不
良を起こすことなく、維持放電時の消費電力を抑制する
ことができる。 〔第3の実施の形態〕次に、第3の実施の形態にかかる
PDPおよびPDP表示装置について図面を参照しなが
ら説明する。
【0082】なお、第3の実施の形態に係るPDPおよ
びPDP表示装置は、上記第1の実施の形態で図1〜図
3を用いて説明したPDPおよびPDP表示装置と略同
じ構成をしており、前面パネルの構成が異なるのみであ
るので、異なる部分を中心に説明する。図15は、第3
の実施の形態における前面パネルの一部を拡大した斜視
図を示す。なお、図1〜図3と同じ番号を付したものに
ついては、同じ構成であるためその説明を省略する。
【0083】同図に示すように、本第3の実施の形態に
係る前面パネルにおいては、前面ガラス基板101上に
表示電極103および表示スキャン電極104とが列設
され(本図においては各1本のみ示している。)、当該
各電極を覆うように誘電体層305が形成されるととも
に、当該誘電体層305における各電極103,104
の間においては、アドレス電極(不図示)と対向する位
置にくぼみ307が設けられている。
【0084】誘電体層305は、上記第1の実施の形態
における第1誘電体層1051と同様の組成で構成さ
れ、比誘電率が11程度を示す。この誘電体層305の
表面にはMgOなどからなる保護膜が被覆されている。
くぼみ307は、その底部における厚み(くぼみ307
の底部から前面ガラス基板101間での距離)が、各電
極103,104の厚み(前面ガラス基板101から各
電極103,104の最も離れた距離)よりも短くなる
ように形成されており、このくぼみ307が、第2の実
施の形態における溝207と同様に比誘電率の低い放電
ガスが満たされる放電空間となる。つまり、くぼみ30
7が形成されることにより、表示電極103と表示スキ
ャン電極104との間、すなわち、表示電極103およ
び表示スキャン電極104の前面ガラス基板101から
最も離れた点よりも前面ガラス基板101側における各
電極103,104、および前面ガラス基板101で囲
まれる領域において、誘電体層305よりも比誘電率が
小さい部分が形成されることとなるので、上記第2の実
施の形態と同様の理由により、パネルの消費電力が抑制
されることになる。
【0085】図16は、前面パネルにおいて、くぼみ3
07の底部の厚みを変更した場合を示す断面図である。
このくぼみ307の底部の厚みを最適化するために、同
図に破線で示すように、くぼみ307の底部307aの
厚みを種々変更したPDPサンプルを作製し、表示電極
103および表示スキャン電極104(ともに厚み10
μm)表面からの底部307aのz軸方向の距離に対す
る各PDPの発光効率と最小維持放電電圧を測定した。
その結果を図17に示す。
【0086】同図に示すように、各電極103,104
表面からくぼみの底部307aまでのz軸方向の距離が
負方向、すなわち、くぼみ307の底部307aが前面
ガラス基板101側に近づくにつれて、発光効率が向上
するとともに、維持放電を起こすための最小維持放電電
圧の値が低下することが分かる。これは、上記第2の実
施の形態と同様、くぼみ307においては、真空状態に
若干の放電ガスが封入された雰囲気の放電空間となって
おり、その部分の比誘電率はおよそ1程度と見積もられ
るためであると考えられる。
【0087】なお、このくぼみ307の形成方法として
は、上記第1,2の実施の形態で述べたようなサンドブ
ラスト法や感光性誘電体材料を使用する方法により形成
することができる。また、保護膜306のくぼみ307
の底部において、上記第2の実施の形態の変形例で述
べたような切り欠き部を設けるようにすればそれと同様
の効果が得られる。
【0088】(第3の実施の形態の変形例) 上記第3の実施の形態においては,表示電極103、
表示スキャン電極104をライン状に設けていたが、各
電極の一部がくぼみに近づくような形状にしていてもよ
い。図18は、第3の実施の形態の変形例における前面
パネルの斜視図を示す。
【0089】同図に示すように、本変形例における前面
パネルには、表示電極303および表示スキャン電極3
04において、くぼみ317と近接する位置にそれぞれ
突出部303a,304aを設けるようにしている。こ
れにより、表示電極303と表示スキャン電極304と
の間においては全体的には距離を確保しながら、突出部
303a,304aでは距離を小さくすることができ
る。したがって、放電面積を確保しながら放電開始電圧
を低下させて消費電力を抑制できると考えられる。
【0090】また、第3の実施の形態においては、各
電極103,104を前面ガラス基板101上に直接配
設していたが、上記第2の実施の形態の変形例1と同
様、電極と前面ガラス基板の間に誘電体層を介するよう
に構成してもよい。図19は、本変形例2における前面
パネルの一部拡大断面図を示す。同図に示すように、例
えば、表示電極313、表示スキャン電極314をくぼ
みを有する誘電体層315a上に形成した後、これらの
上全面に誘電体層315b、保護膜316を被膜するこ
とにより、各電極313,314と前面ガラス基板10
1との間に誘電体層315aを介する構成としてもよ
い。このような構成によっても誘電体層315aのくぼ
み上にくぼみ327が形成されるので、第3の実施の形
態と同様の効果が得られると考えられる。
【0091】また、上記第3の実施の形態において
は、各電極103,104と前面ガラス基板101を平
行となるように配設していたが、上記第2の実施の形態
の変形例3と同様、各電極を前面ガラス基板に対して傾
けるように構成してもよい。図20は、本変形例3にお
ける前面パネルの一部拡大断面図を示す。同図に示すよ
うに、表示電極323、表示スキャン電極324を誘電
体層325a上に形成し、これらの上全面に誘電体層3
25bを塗布、乾燥、焼成した後、保護膜326を被膜
するようにして、誘電体層325aの収縮により各電極
323,324が向かい合う、すなわち各電極における
他の電極側の側端が他端よりも前面ガラス基板101と
z軸方向に距離が近くなるように傾けて配設するように
してもよい。これによっても表示電極323と表示スキ
ャン電極324との間でも、くぼみ337が介在して比
誘電率の低い領域が形成されるので、第3の実施の形態
と同様の効果が得られると考えられる。
【0092】また、上記第3の実施の形態において
は、くぼみ307を形成するようにしていたが、このく
ぼみ部分に第1の誘電体層よりも比誘電率の低い、上記
第1の実施の形態における第2誘電体層のような誘電体
層を設けるようにしてもよい。これによっても表示電極
と表示スキャン電極、および前面ガラス基板とによって
囲まれる領域に比誘電率の低い領域が形成されるので、
第3の実施の形態と同様の効果が得られると考えられ
る。
【0093】〔第4の実施の形態〕次に、本発明の第4
の実施の形態に係るPDPおよびPDP表示装置につい
て図面を参照しながら説明する。なお、第4の実施の形
態に係るPDPおよびPDP表示装置は、上記第1の実
施の形態で図1〜図3を用いて説明したPDPおよびP
DP表示装置と略同じ構成をしており、前面パネルの構
成が異なるのみであるので、異なる部分を中心に説明す
る。
【0094】図21は、第4の実施の形態における前面
パネルの一部を拡大した断面図を示す。同図に示すよう
に、本第4の実施の形態の前面パネルにおいては、前面
ガラス基板101上に表示電極403および表示スキャ
ン電極404とが距離Lをあけて列設され(本図におい
ては各1本のみ示している。)、これらの各電極を覆う
ように誘電体層405、保護層406が形成されてい
る。この誘電体層405における、各電極403,40
4と前面ガラス基板101とによって囲まれる領域に
は、各電極に沿った方向の溝407が設けられている。
この点は第1の実施の形態と同様であるが、表示電極4
03および表示スキャン電極404のアスペクト比を規
定している点で異なる。
【0095】表示電極403および表示スキャン電極4
04は、ともにその断面形状が矩形であり、幅W41、
厚みW42を有している。ここで、各電極403,40
4は、そのアスペクト比、すなわち厚みW42/幅W4
1の値が0.07以上2.0以下となるように形成され
ていればよく、さらに厚みW42は3〜20μmの範囲
となることが好ましい。このようなアスペクト比の高い
電極は、所定の膜厚となるまで印刷・乾燥を繰り返した
後、焼成することによって得られる。
【0096】ここで、表示電極403、表示スキャン電
極404のアスペクト比を0.07以上に設定している
のは、アスペクト比が0.07よりも小さい値の場合に
は、各電極403、404における電気抵抗値が安定し
なくなって電極として適さなくなる事を実験的に確認し
ているためであり、電気抵抗値の安定を考えると0.1
5以上とすることがより好ましい。一方、アスペクト比
が2.0を越える場合には、各電極の電気抵抗値が高ま
り、パネルの消費電力が多くなることを実験的に確認し
ているからである。
【0097】表示電極403、表示スキャン電極404
の厚みW42を20μm以下としているのは、電極の形
成に一般的に用いられる薄膜プロセス、厚膜プロセスを
用いて厚みW42が20μmを越えるように形成できな
いからである。これは、薄膜プロセスでは、膜を厚く形
成することが困難であり、厚膜プロセスでは、焼成時に
その膜厚を保持できずに所定の形状が形成できないから
である。一方、厚みW42を3μm以上としているの
は、膜厚が3μm未満となると急激に電極の電気抵抗値
が高くなり電極として使用できなくなるからである。し
たがって、表示電極および表示スキャン電極の厚みW4
2は3〜20μmが好ましく、この厚みW42と、電極
の電気抵抗、およびパネルの開口率を考慮すると、表示
電極と表示スキャン電極の幅W41は43〜70μmが
好ましい。
【0098】誘電体層405は、上記第1の実施の形態
における第1誘電体層1051と同様の組成で構成さ
れ、比誘電率が11程度を示す。溝407は、その底部
における誘電体層405の厚み(溝407の底部から前
面ガラス基板101までの距離)が、各電極403,4
04の厚みW42よりも薄くなるように形成されてお
り、第2の実施の形態における溝207と同様に比誘電
率の低い放電ガスが満たされた放電空間となる。
【0099】したがって、上記第2の実施の形態と同様
の理由により、パネルの消費電力が抑制されることにな
る。また、表示電極403および表示スキャン電極40
4のアスペクト比(厚みW42/幅W41=0.07〜
2.0)は、従来の電極(アスペクト比:約0.05)
よりも大きく設定されるので、従来の電極と同じ断面積
であれば、その幅W41を狭くすることができる。すな
わち、可視光を透過しにくい金属からなる表示電極40
3,および表示スキャン電極404の可視光透過方向の
遮蔽面積が低下する。また、セルピッチが小さい場合で
も、限られた大きさのセルの中で必要な電極間の距離L
を取ることができる。したがって、パネルの開口率が上
がるとともに、放電が起こる空間が広くなるので、パネ
ルの発光効率を向上することができる。
【0100】さらに、このようなアスペクト比の大きな
表示電極403および表示スキャン電極404であれ
ば、各電極の厚みが従来に比べて厚くなって、各電極に
おける他方の電極と対向する面積が増加するので、溝を
深く形成することにより電極間における放電空間が介在
する体積を大きくすることができる。そのため、表示電
極403と表示スキャン電極404の間において、広い
領域で強い電界強度を得ることができるので、従来より
も維持放電時における放電開始電圧が下がり、パネルの
消費電力をさらに抑制することができる。
【0101】なお、上記溝407の形成方法としては、
上記第1,2の実施の形態で述べたようなサンドブラス
ト法や感光性誘電体材料を使用する方法により形成する
ことができる。 (第4の実施の形態の変形例) 上記第4の実施の形態においては,表示電極403お
よび表示スキャン電極404の断面形状を矩形となるよ
うに設けていたが、前面ガラス基板101から厚み方向
に離れるに従って幅が狭くなるようなピラミッド型の断
面形状としてもよい。このようなピラミッド型の断面形
状の各電極は、スクリーン印刷法を用いてペーストを印
刷・乾燥を繰り返すごとに幅を小さくして重ね塗りする
ことによって形成することができる。
【0102】図22は、第4の実施の形態の変形例にお
ける前面パネルの一部拡大断面図を示す。同図に示すよ
うに、本変形例における前面パネルは、表示電極413
および表示スキャン電極414の断面形状がピラミッド
型となっている。一般的なPDPにおいては、電極の焼
成時に電極材料が収縮することにより生じる電極端部の
反り上がりによって、電極が前面ガラス基板から剥離す
る現象が問題となっているが、本変形例では、表示電極
413および表示スキャン電極414がピラミッド型形
状をしているので、ピラミッド上部の電極材料量が少な
く、焼成時における電極の反り上がり方向の収縮応力が
減少し、こうした現象を抑制することができる。
【0103】さらに、表示電極413、および表示スキ
ャン電極414をこのような形状とすることにより、誘
電体層405は、各電極413,414との接触面積が
増加するので、各電極413,414に対して被膜性も
向上する。 上記第4の実施の形態においては、表示電極403と
表示スキャン電極404と前面ガラス基板101とによ
って囲まれる領域に溝407を設けて、各電極間の電界
を強めるようにしていたが、この溝が必ずしもその領域
にまで達していない、もしくは存在しない場合でも、表
示電極および表示スキャン電極が従来よりも大きなアス
ペクト比を有していれば、パネルの開口率を向上できる
のでパネルの発光効率を向上させることができる。
【0104】図23は、第4の実施の形態の変形例に
おける前面パネルの一部拡大断面図を示す。同図に示す
ように、本変形例における前面パネルにおいては、表示
電極403および表示スキャン電極404の間における
誘電体層505の厚みW53が各電極403,404の
厚みW42よりも厚く形成されている。これによって、
溝が形成されない(図中(A)で示す)、もしくは溝の
底部が表示電極403と表示スキャン電極404と前面
ガラス基板101とによって囲まれる領域まで達してい
ない(図中(B),(C)で示す)状態に形成されてい
る。
【0105】このようなパネルにおいても、表示電極4
03,および表示スキャン電極404のアスペクト比
は、第4の実施の形態と同じ値となるように設定されて
おり、従来の電極(アスペクト比:約0.05)よりも
大きく設定されるので、上記第4の実施の形態と同様、
パネルの開口率が向上し、パネルの発光効率を向上する
ことができる。
【0106】さらに、溝を設けるようにすれば、溝の底
部が表示電極403と表示スキャン電極404と前面ガ
ラス基板101とによって囲まれる領域まで達していな
い(図中(B),(C)で示す)状態であっても、各電
極間における電気力線が増加し、電界強度が高まるの
で、パネルの消費電力を抑制することができる。 上記第4の実施の形態においては、表示電極403と
表示スキャン電極404と前面ガラス基板101とによ
って囲まれる領域に比誘電率が小さい領域を形成するた
めの溝407を設けていたが、表示電極と表示スキャン
電極と前面ガラス基板とによって囲まれる領域におい
て、上記第1の実施の形態と同様の第2誘電体層を設け
るようにしても、本発明を実施することができる。これ
によっても上記第4の実施の形態と同様の理由により、
パネルの消費電力を低減できる。
【0107】上記第4の実施の形態においては、表示
電極403、表示スキャン電極404、前面ガラス基板
101とで囲まれる領域に溝407を形成するようにし
ていたが、上記第3の実施の形態と同様、溝のかわりに
くぼみを設けるようにしても、本発明を実施することが
できる。 (実施例3)実施例3では、実施例2と略同様の構成を
しており、表示電極および表示スキャン電極のサイズや
形状などが異なる以下の実施例サンプル20〜25を作
製した。
【0108】(実施例サンプル20)図21に示すよう
に、表示電極および表示スキャン電極の断面形状が矩形
となる形態のPDPのサンプルを作製した。表示電極と
表示スキャン電極の幅は30μm、膜厚は15μm(ア
スペクト比は0.5)とし、その間の距離を100μm
とした。
【0109】(実施例サンプル21)図22に示すよう
に、表示電極および表示スキャン電極の断面形状がピラ
ミッド型となる形態のPDPのサンプルを作製した。表
示電極と表示スキャン電極は、幅が前面ガラス基板側の
幅広部分で50μm、膜厚が15μm(アスペクト比は
0.3)、各電極間の距離が100μmとした。
【0110】(実施例サンプル22〜24)電極のサイ
ズはサンプル20と同様であって、図23に示すよう
に、誘電体層の表示電極と表示スキャン電極との間にお
ける厚みW53が各電極の厚みW42(15μm)より
も厚く設けられたPDPのサンプルを作製した。ここ
で、図23の(A)で示すような、表示電極と表示スキ
ャン電極間の誘電体層の厚みを40μmとしたもの(実
施例サンプル22)、(B)で示すような、誘電体層の
厚みを30μmとしたもの(実施例サンプル23)、
(C)で示すような、誘電体層の厚みを15μmとした
もの(実施例サンプル24)を作製した。なお、表示電
極と表示スキャン電極の幅は30μm、膜厚は15μm
とし、その間の距離を100μmとし、表示電極と表示
スキャン電極の間以外の誘電体層の厚みは40μmとし
た。
【0111】(実施例サンプル25)上記実施例サンプ
ル22と略同じ構成で、電極の形状を実施例サンプル2
1と同じものに形成した。 (比較例サンプル26)表示電極および表示スキャン電
極の形状が図25に示すような薄い平板状であるPDP
のサンプルを作製した。表示電極と表示スキャン電極
は、幅を100μm、膜厚を5μm(アスペクト比は
0.05)とした。
【0112】〔実験1〕 実験方法:上記各実施例サンプル20〜25および比較
例サンプル26を同じ構成を有するPDP駆動装置と接
続し、PDPの駆動時における維持放電電圧、相対発光
効率、および投入電力を測定した。なお、このときの表
示電極、表示スキャン電極への入力波形は、10kH
z、デューティー比10%の矩形波を用いた。
【0113】結果と考察:実験結果を表3に示す。
【0114】
【表3】 この表から分かるように、比較例サンプル26の場合、
放電維持に必要な電圧が340V、そのとき電力を42
W必要としており、その場合の相対発光効率は0.50
lm/Wとなっている。
【0115】一方、各実施例サンプル20,21におい
ては、いずれも消費電力が37W以下を示し、放電維持
電圧も320V以下と、従来に比べて放電維持電圧、お
よび消費電力を略6%以上抑制できることがわかる。ま
た、点灯不良も観察されなかった。さらに発光効率にお
いては、いずれも0.70lm/W以上の値を示してお
り、従来に比べて40%以上向上できることが分かる。
【0116】また、各実施例サンプル22〜25におい
ては、表示電極と表示スキャン電極の間における誘電体
層の厚みが薄くなるほど放電維持電圧が低下するととも
に、発光効率が向上していることが分かる。表示電極と
表示スキャン電極との間において、溝が存在しない状態
である実施例サンプル22においても、各電極のアスペ
クト比が従来よりも大きく形成されているため、従来に
比べて発光効率が改善されていることが確認された。こ
のことは、実施例サンプル26の結果から、表示電極お
よび表示スキャン電極の断面形状をピラミッド型に形成
した場合においても同様であることが確認された。
【0117】以上の結果から、表示電極と表示スキャン
電極のアスペクト比を従来よりも大きく設定することに
より、発光効率を著しく向上できる。さらに、表示電極
と表示スキャン電極と前面ガラス基板との間に囲まれる
領域に溝を設けることにより、上記第2の実施の形態と
同様、点灯不良を起こすことなく、維持放電時の消費電
力を抑制することができる。
【0118】(第1、第2、第3、および第4の実施の
形態に係る変形例)上記各実施の形態においては、隔壁
をストライプ状に形成したが、本発明は隔壁と隔壁の間
に補助隔壁が設けられることにより井桁形状を有する隔
壁や、蛇行したライン状の隔壁を複数備えるような場合
においても実施することができる。また、上記各実施の
形態においては、PDPを例にとって説明したが、同じ
面放電型構造を有するプラズマアドレス液晶などにおい
ても本発明を適用することができる。また、上記各実施
の形態においては表示電極、表示スキャン電極として銀
電極を設けたが、銀以外の電極でもよく、さらにこれを
補助する補助電極として公知の透明電極を設けても本発
明を実施することができる。なお、この場合には、透明
電極のアスペクト比は考慮しない。
【0119】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
面放電型表示デバイスによれば、基板上の一方の主面に
電極対が複数対列設されている第1パネルと、基板上に
複数の電極が列設されており、当該電極と前記第1パネ
ルの電極対とが対向するように、前記隔壁を介して前記
第1パネルと平行に対峙して配設される第2パネルとを
備え、前記第1パネルと前記第2パネルとの間の隔壁に
より仕切られる各放電空間に放電ガスが封入され、前記
電極対間で行われる面放電を利用することにより画像表
示する面放電型表示デバイスにおいて、前記電極対が第
1の誘電体層により被覆されており、前記電極対の電極
と電極、および前記第1パネルの基板とによって囲まれ
る領域中には、前記第1の誘電体層よりも比誘電率の低
い領域が形成されているようにしている。そのため、壁
電荷を第1の誘電体層に貯めることができる。一方、電
極対の電極と電極の間の比誘電率を低くできるので、維
持放電時の電流量を抑制することができる。したがっ
て、点灯不良を抑制しつつ、パネルの消費電力を抑制す
ることができる。
【0120】また、前記第1の誘電体層の表面は、前記
電極対の電極と電極の間において、第1パネルの基板側
にへこんだ溝が形成されているとともに、前記前面パネ
ルの基板から前記溝の底部までの基板垂直方向の距離が
前記電極対表面までの距離より短く形成されることによ
って、前記比誘電率の低い領域が形成されているので、
上記溝部分において1程度の低い比誘電率の放電ガスが
満たされて、電極対の電極と電極の間の比誘電率が低く
なりさらにパネルの消費電力を抑制することができる。
ここで、上記溝は、くぼみであってもかまわない。この
ような溝やくぼみは、サンドブラスト法や誘電体ペース
ト法を用いれば、容易に形成することができる。
【0121】また、前記電極対の厚みと幅の比であるア
スペクト比が0.07以上2.0以下となるようにして
いるので、放電空間を広く取れるとともにパネルの開口
率が大きくなるので、パネルの発光効率を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る前面ガラス基
板を取り除いたPDPの概略平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るPDPの一部
概略断面斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るPDP表示装
置のブロック図である。
【図4】図2におけるPDPをx軸方向から見たときの
一部を拡大した断面図である。
【図5】メタルマスク法を用いて前面パネルを形成する
方法を示すためのPDPの工程図を示し、(1)〜
(6)の番号順に進行する。
【図6】ノズル注入法を用いて前面パネルを形成する方
法を示すためのPDPの工程図を示し、(1)〜(6)
の番号順に進行する。
【図7】第1の実施の形態の変形例におけるPDPの一
部を拡大した断面図である。
【図8】第1の実施の形態の変形例におけるPDPの一
部を拡大した断面図である。
【図9】第2の実施の形態に係るPDPをx軸方向から
見たときの一部を拡大した断面図である。
【図10】サンドブラストを用いて前面パネルを形成す
る方法を示すためのPDPの工程図を示し、(1)〜
(7)の番号順に進行する。
【図11】感光体ペーストを用いて前面パネルを形成す
る方法を示すためのPDPの工程図を示し、(1)〜
(5)の番号順に進行する。
【図12】第2の実施の形態の変形例におけるPDPの
一部を拡大した断面図である。
【図13】第2の実施の形態の変形例におけるPDPの
一部を拡大した断面図である。
【図14】第2の実施の形態の変形例におけるPDPの
一部を拡大した断面図である。
【図15】第3の実施の形態に係るPDPの一部概略断
面斜視図である。
【図16】第3の実施の形態に係るPDPの一部を拡大
した断面図である。
【図17】図16におけるくぼみの高さを変更した場合
のパネルの発光効率と維持放電時における電圧を測定し
た値を示すグラフである。
【図18】第3の実施の形態の変形例におけるPDPの
一部概略断面図である。
【図19】第3の実施の形態の変形例におけるPDPの
一部概略断面図である。
【図20】第3の実施の形態の変形例におけるPDPの
一部概略断面図である。
【図21】第4の実施の形態に係るPDPの一部を拡大
した断面図である。
【図22】第4の実施の形態の変形例におけるPDPの
一部概略断面図である。
【図23】第4の実施の形態の変形例におけるPDPの
一部概略断面図である。
【図24】従来の一般的なPDPの一部概略断面斜視図
である。
【図25】図24におけるPDPをx軸方向から見たと
きの一部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
100 PDP 101 前面ガラス基板 102 背面ガラス基板 103,403 表示電極 104,404 表示スキャン電極 105,205,305,405 誘電体層 106,206,406 保護膜 108 アドレス電極 109 可視光反射層 110 隔壁 111R,G,B 蛍光体層 122 放電空間 150 PDP駆動装置 153 表示ドライバ回路 154 表示スキャンドライバ
回路 155 アドレスドライバ回路 160 PDP表示装置 201 メタルプレート 207,407 溝 307 くぼみ 1051 第1誘電体層 1052 第2誘電体層 2020 ペースト注入装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2000−110261(P2000−110261) (32)優先日 平成12年4月12日(2000.4.12) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 村井 隆一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 真銅 勝利 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C027 AA05 AA06 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC02 GC11 GD01 GD02 GD03 GD07 GD09 GE01 JA02 JA12 JA17 KA08 KA09 KB19 KB29 MA12 MA17 5C094 AA22 BA31 CA19 DA14 EA04 EA07 EB02 FB16 JA01 JA08

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の一方の主面に電極対が複数対列
    設されている第1パネルと、基板上に複数の電極および
    隔壁が列設されており、前記電極と前記第1パネルの電
    極対とが対向するように、前記隔壁を介して前記第1パ
    ネルと平行に対峙して配設される第2パネルとを備え、
    前記第1パネルと前記第2パネルとの間の隔壁により仕
    切られる各放電空間に放電ガスが封入され、前記電極対
    間で行われる面放電を利用することにより画像表示する
    面放電型表示デバイスにおいて、 前記電極対が第1の誘電体層により被覆されており、前
    記電極対の電極と電極、および前記第1パネルの基板と
    によって囲まれる領域中には、前記第1の誘電体層より
    も比誘電率の低い領域が形成されていることを特徴とす
    る面放電型表示デバイス。
  2. 【請求項2】 前記電極対の電極と電極、および第1パ
    ネルの基板とによって囲まれる領域には、前記第1の誘
    電体層と異なる第2の誘電体層が配されており、当該第
    2の誘電体層は、前記第1の誘電体層より低い比誘電率
    を有することを特徴とする請求項1に記載の面放電型表
    示デバイス。
  3. 【請求項3】 前記第2の誘電体層が前記電極対の厚み
    と等しいかそれよりも厚いことを特徴とする請求項2に
    記載の面放電型表示デバイス。
  4. 【請求項4】 前記第2の誘電体層は、ナトリウムを含
    む誘電体物質から構成されることを特徴とする請求項2
    または3に記載の面放電型表示デバイス。
  5. 【請求項5】 前記ナトリウムを含む誘電体物質は、N
    2O−B23−ZnOであることを特徴とする請求項
    4に記載の面放電型表示デバイス
  6. 【請求項6】 前記比誘電率の低い領域は、前記第1の
    誘電体層が形成されることなく前記放電空間の一部とし
    て存在している領域であることを特徴とする請求項1に
    記載の面放電型表示デバイス。
  7. 【請求項7】 前記第1の誘電体層の表面は、前記電極
    対の電極と電極との間において、前記第1パネルの基板
    の方向にへこんだ溝が形成されているとともに、前記第
    1パネルの基板から前記溝の底部までの基板垂直方向の
    距離が前記電極対表面までの距離より短く形成されてい
    ることにより、前記比誘電率の低い領域が形成されてい
    ることを特徴とする請求項6に記載の面放電型表示デバ
    イス。
  8. 【請求項8】 前記第1の誘電体層を覆う保護膜を備
    え、当該保護膜は、前記電極対における電極と電極の間
    で不連続部分を有することを特徴とする請求項7に記載
    の面放電型表示デバイス。
  9. 【請求項9】 前記保護膜の不連続部分は、前記溝に形
    成されていることを特徴とする請求項8に記載の面放電
    型表示デバイス。
  10. 【請求項10】 前記第1の誘電体層の表面には、前記
    電極対の電極と電極との間においてくぼみが形成されて
    いるとともに、前記第1パネルの基板から前記くぼみの
    底部までの基板垂直方向の距離が前記電極対表面までの
    距離より短く形成されていることにより、前記比誘電率
    の低い領域が形成されていることを特徴とする請求項6
    に記載の面放電型表示デバイス。
  11. 【請求項11】 前記第1の誘電体層を覆う保護膜を備
    え、当該保護膜は、前記電極対における電極と電極の間
    で不連続部分を有することを特徴とする請求項10に記
    載の面放電型表示デバイス。
  12. 【請求項12】 前記保護膜の不連続部分は、前記くぼ
    みに形成されていることを特徴とする請求項11に記載
    の面放電型表示デバイス。
  13. 【請求項13】 前記電極対と前記第1パネルの基板と
    の間には、前記第1の誘電体層の一部が配されているこ
    とを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の面放
    電型表示デバイス。
  14. 【請求項14】 前記電極対における電極の少なくとも
    一方が前記第1パネルの基板に対して傾斜しているとと
    もに、当該傾斜した電極における他の電極側の一端がそ
    の他端よりも前記第1パネルの基板に近く配されること
    を特徴とする請求項13に記載の面放電型表示デバイ
    ス。
  15. 【請求項15】 前記第1の誘電体層は、鉛を含む誘電
    体物質から構成されることを特徴とする請求項1〜14
    のいずれかに記載の面放電型表示デバイス。
  16. 【請求項16】 前記鉛を含む誘電体物質は、PbO−
    23−SiO2であることを特徴とする請求項15に
    記載の面放電型表示デバイス。
  17. 【請求項17】 前記電極対の厚みと幅の比であるアス
    ペクト比が0.07以上2.0以下であることを特徴と
    する請求項1〜16のいずれかに記載の面放電型表示デ
    バイス。
  18. 【請求項18】 前記電極対の厚みと幅の比であるアス
    ペクト比が0.15以上2.0以下であることを特徴と
    する請求項1〜16のいずれかに記載の面放電型表示デ
    バイス。
  19. 【請求項19】 前記電極対の厚みが3μm以上20μ
    m以下であり、かつ前記電極対の幅が43μm以上70
    μm以下であることを特徴とする請求項17に記載の面
    放電型表示デバイス。
  20. 【請求項20】 前記電極対の断面形状が前記第1パネ
    ルの基板側で幅広となるピラミッド型をしていることを
    特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載の面放電
    型表示デバイス。
  21. 【請求項21】 基板上の一方の主面に電極対が複数対
    列設されている第1パネルと、基板上に複数の電極およ
    び隔壁が列設されており、前記電極と前記第1パネルの
    電極対とが対向するように、前記隔壁を介して前記第1
    パネルと平行に対峙して配設される第2パネルとを備
    え、前記第1パネルと前記第2パネルとの間の隔壁によ
    り仕切られる各放電空間に放電ガスが封入され、前記電
    極対間で行われる面放電を利用することにより画像表示
    する面放電型表示デバイスにおいて、 前記電極対の厚みと幅の比であるアスペクト比が0.0
    7以上2.0以下である。
  22. 【請求項22】 前記電極対の厚みと幅の比であるアス
    ペクト比が0.15以上2.0以下であることを特徴と
    する請求項21に記載の面放電型表示デバイス。
  23. 【請求項23】 前記電極対の厚みが3μm以上20μ
    m以下であり、かつ前記電極対の幅が43μm以上70
    μm以下であることを特徴とする請求項21に記載の面
    放電型表示デバイス。
  24. 【請求項24】 前記電極対の断面形状が前記第1パネ
    ルの基板側で幅広となるピラミッド型をしていることを
    特徴とする請求項21に記載の面放電型表示デバイス。
  25. 【請求項25】 前記面放電型表示デバイスは、PDP
    であることを特徴とする請求項1〜24のいずれかに記
    載の面放電型表示デバイス。
  26. 【請求項26】 電圧を印加する電極を備えたPDP
    と、当該PDPの電極に接続され、電圧を印加すること
    によりPDPを表示駆動する表示駆動回路とを備えたP
    DP表示装置であって、前記PDPとして、請求項25
    に記載のPDPを用いたことを特徴とするPDP表示装
    置。
  27. 【請求項27】 請求項2の面放電型表示デバイスの製
    造方法において、前記第1パネルの基板上に前記電極対
    を列設する第1工程の後、前記電極対の電極と電極、お
    よび前記第1パネルの基板とによって囲まれる領域に、
    第2の誘電体層となる誘電体ペーストを塗布する第2工
    程を有することを特徴とする面放電型表示デバイスの製
    造方法。
  28. 【請求項28】 前記第2工程において誘電体ペースト
    を塗布する際にメタルマスク法もしくはノズル注入法を
    用いることを特徴とする請求項27に記載の面放電型表
    示デバイスの製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項7の面放電型表示デバイスの製
    造方法において、前記第1パネルの基板上に電極対を列
    設する第1工程と、当該電極対を覆うとともに前記電極
    対の間に溝を有するように前記第1の誘電体層を形成す
    る第2工程とを備えることを特徴とする面放電型表示デ
    バイスの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記第2工程では、前記第1の誘電体
    層の材料を前記電極対および前記第1パネル表面に層状
    に形成し、前記電極対間の材料を除去することによって
    前記溝を形成することを特徴とする請求項29に記載の
    面放電型表示デバイスの製造方法。
  31. 【請求項31】 前記第2工程における溝の形成方法と
    してサンドブラスト法を用いることを特徴とする請求項
    29に記載の面放電型表示デバイスの製造方法
  32. 【請求項32】 前記第2工程において前記第1の誘電
    体層の材料を前記電極対および前記第1パネル表面に層
    状に形成する際に誘電体ペースト法を用いることを特徴
    とする請求項29に記載の面放電型表示デバイスの製造
    方法。
  33. 【請求項33】 請求項10の面放電型表示デバイスの
    製造方法において、前記第1パネルの基板上に電極対を
    列設する第1工程と、当該電極対を覆うとともに前記電
    極対の間にくぼみを有するように前記第1の誘電体層を
    形成する第2工程とを備えることを特徴とする面放電型
    表示デバイスの製造方法。
  34. 【請求項34】 前記第2工程では、前記第1の誘電体
    層の材料を前記電極対および前記第1パネル表面に層状
    に形成し、前記電極対間の材料を除去することによって
    前記くぼみを形成することを特徴とする請求項33に記
    載の面放電型表示デバイスの製造方法。
  35. 【請求項35】 前記第2工程におけるくぼみの形成方
    法としてサンドブラスト法を用いることを特徴とする請
    求項34に記載の面放電型表示デバイスの製造方法。
  36. 【請求項36】 前記第2工程において前記第1の誘電
    体層の材料を前記電極対および前記第1パネル表面に層
    状に形成する際に誘電体ペースト法を用いることを特徴
    とする請求項34に記載の面放電型表示デバイスの製造
    方法。
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