JP2001355198A - 工業用拭き取り用紙 - Google Patents

工業用拭き取り用紙

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JP2001355198A
JP2001355198A JP2000174939A JP2000174939A JP2001355198A JP 2001355198 A JP2001355198 A JP 2001355198A JP 2000174939 A JP2000174939 A JP 2000174939A JP 2000174939 A JP2000174939 A JP 2000174939A JP 2001355198 A JP2001355198 A JP 2001355198A
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pva
cellulose
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JP2000174939A
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Seiya Okamoto
征也 岡元
Akihiko Ito
彰彦 伊藤
Keiko Tanaka
敬子 田中
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Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
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Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙屑等の一般可燃物と一緒に廃棄処分ができ
るとともに、洗浄中に紙粉が発生しがたく、柔らかさを
備えた、工業用拭き取り用紙を提供する。 【構成】 天然セルロースとPVA系繊維状バインダー
からなる10g/m以上の表面層と、天然セルロー
ス、再生セルロース及びPVA系繊維状バインダーから
なるコア層を抄き合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、無機あるいは有機
の液体、例えば水、有機溶剤等の洗浄剤を含ませて使用
する工業用拭き取り用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】工業用拭き取り材料としては、古着等か
らとられたウェス、木材パルプを原料としてクレープ処
理した紙、木材パルプ単独あるいは木材パルプと合成繊
維よりなる乾式不織布等、様々な材料が使用されてい
る。そして、いずれも、一般に対象物を拭き取る際には
水あるいは有機溶剤によって膨潤させた状態で使用され
ることが多い。
【0003】工業用拭き取り材料には、その要求特性と
して、(1)洗浄中にリント(紙粉)が発生しないこ
と、(2)しなやかさを備え作業性に問題がないこと、
(3)洗浄剤の含浸性に優れていること、(4)洗浄性
に優れていること、(5)洗浄剤含浸後の強度が高いこ
と、等が挙げられており、上記材料の中でも不織布が多
く用いられている。かかる不織布の素材としては合成繊
維が主体で、例えばポリエステル/パルプ混の表面が平
滑なスパンレース短繊維不織布、エンボス加工され表面
に凹凸を有するスパンボンド不織布等が知られている。
しかしながら、これら不織布は主成分が発熱量の高い合
成繊維であるために紙屑等の一般可燃物と一緒に焼却で
きない場合があるという欠点を有している。更に、資源
の有効活用あるいは地球環境保護の見地から、プラスチ
ック処理は大きな社会問題となっており、合成繊維が主
体の不織布は廃棄処分に大きな問題を抱えている。
【0004】そこで、セルロースを主体とした紙製のい
わゆるペーパーウェスが使用されており、例えば特開平
7−156372号公報には、木材パルプで製造された
紙を用いたクリーニングシステムが提案されている。し
かしながら、かかる紙製の洗浄用紙には、拭き取り作業
中に紙粉が発生しやすくパルプ繊維が対象物に付着しや
すいという欠点があった。更に、洗浄剤の含浸率を高め
られないために洗浄能力が劣り、また紙の硬さにより対
象物の表面になじみにくく綺麗に拭き取ることが難しい
という作業上の欠点もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セルロース
を主体とした紙製で、洗浄剤の含浸性、洗浄性及び洗浄
剤含浸後の強度が高い等の拭き取り用紙としての要求特
性を満たすと共に、紙屑等の一般の可燃物と一緒に廃棄
処分ができ、かつ、洗浄中に紙粉が発生し難く、しなや
かさを備えた、作業上も問題がない工業用拭き取り用紙
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するため鋭意研究の結果、天然セルロースとP
VA系繊維状バインダーよりなる10g/m 以上の
表面層と、天然セルロース、再生セルロース及びPVA
系繊維状バインダーからなるコア層を抄き合わせて得ら
れる紙が目的とする性能を有すること、この紙にクレー
プ処理を施すことにより更に優れた洗浄能力を有するこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち本
発明は、セルロースを主体とする工業用拭き取り紙を提
供するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
工業用拭き取り紙は、表面層とコア層を抄き合わせてな
る複数層構造の紙である。コア層は天然セルロースと再
生セルロースにPVA系繊維状バインダーを加えた層で
あり、主としてこの層で含浸性を付与する。また、表面
層は天然セルロースとPVA系繊維状バインダーからな
る層であり、この層が被洗浄物に接する。コア層のみの
単層構造でも含浸性はあり拭き取り性能は満足するが、
再生セルロースの引き抜きによるリントの発生を完全に
防止することができず、そのためにパルプ層による表面
層が必要である。該表面層は、あまり薄いとリント発生
を押さえる効果が十分でなく、10g/m 以上の坪
量が必要である。また表面層は、必要に応じて、コア層
の片面あるいは両面に抄き合わせることができる。
【0008】本発明で用いられる天然セルロースとして
は、木材パルプ、麻パルプ、リンターパルプ等が挙げら
れ、木材パルプとしてはN−BKPやN−UKPが好ま
しいが、他のパルプを混抄することができる。また再生
セルロースとしては、レーヨン繊維、ポルノジック繊維
を挙げることができる。これらセルロース類は、繊維長
が比較的長く微細繊維が少ないものが望ましい。また、
天然セルロースは、離解のみで抄造するのが洗浄能力の
点から好ましいが、抄造性及び洗浄時の強度対策として
洗浄性能を損なわない程度に叩解してもよい。
【0009】本発明のコア層の天然セルロースと再生セ
ルロースは、その重量比率が90/10〜50/50の
範囲が望ましい。再生セルロースを更に多く混抄する
と、洗浄液の浸透性や洗浄能力を更に向上させることが
できるが、強度が低下したり紙粉が発生しやすくなると
ともに、コストアップにもなり好ましくない。
【0010】本発明で用いられるPVA系繊維状バイン
ダーとしては通常のものが使用でき、例えばクラレ製V
PB107−1(溶解温度70℃)、同VPB107−
2(同60℃)等を例示することができる。これらバイ
ンダーは、表面層のセルロース100重量部に対して3
〜25%重量部、及びコア層の天然セルロースと再生セ
ルロースの合計100重量部に対して3〜25重量部用
いることが好ましい。これ未満であると紙粉の発生を十
分に抑えることができず、一方、これを越えると含浸性
が低下し洗浄能力の低下を招くとともに、本発明の特徴
たる使用後に紙等と共に焼却できるという目的にそぐわ
ず、かつコストアップを招く。
【0011】本発明では更にクレープ処理を施した工業
用拭き取り紙が提供される。クレープ処理により、更に
優れた洗浄能力を有するとともに、紙の流れ方向の剛度
を著しく低下させる。洗浄能力を高めたい場合には坪量
の高いものが必要となるのでクレープ処理が特に有効で
ある。本発明のクレープ処理は、一般にロール状の金属
表面に紙を貼り付けた状態を作り、ドクターで剥がしな
がら紙に細かなシワを付ける技術であり、ロール状の金
属表面の速度(V1)とドクターで剥がされた紙の速度
(V2)から、式1によってクレープ率を定義する。
【0012】
【式1】 クレープ率(%)=(V1−V2)÷V2×100
【0013】クレープ処理工程は、抄紙後のオンライン
あるいはオフラインのいずれでもよく、またその仕様も
ウェットクレープあるいはドライクレープでもよいが、
洗浄作業時にクレープが伸びにくいウェットクレープが
より好ましい。
【0014】本発明の工業用拭き取り用紙には、必要に
応じて、通常使用される紙力剤等の薬品を適宜添加する
ことができる。
【0015】本発明の工業用拭き取り用紙は例えば印刷
機の洗浄、特にオフセット印刷機シリンダーのクリーニ
ングシステムに用いる場合は、坪量(JISP812
4)40〜150g/m 、厚さ(JISP811
8)150〜500μm、抗張力(JISP8113)
縦3kg/15mm以上、表面強度(JISP812
9)6A以上が好ましい。
【0016】
【実施例】以下実施例を挙げて、本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 N−BKP90重量部とレーヨン繊維(興人製セルカッ
ト3d×5mm)10重量部に対してPVA系繊維状バ
インダー(クラレ製VPB107−1)10重量部を混
合した坪量70g/m のコア層に、N−BKP10
0重量部に対してPVA系繊維状バインダー(クラレ製
VPB107−1)10重量部を混合、10g/m
に抄紙した表面層を(片面に)抄き合わせた紙を作製し
た。これを拭き取り用紙として、洗浄剤(植物油)を含
浸した後、オフセット印刷機シリンダーのクリーニング
システムに導入し、洗浄を行った。その結果、シリンダ
ーへの紙粉の付着は認められなかった。また、作業上の
問題もなく、拭き取り用紙としての要求特性も満足する
ものであった。
【0017】実施例2 N−BKP80重量部とレーヨン繊維(興人製セルカッ
ト3d×5mm)20重量部に対してPVA系繊維状バ
インダー(クラレ製VPB107−1)15重量部を混
合した坪量70g/mのコア層に、N−BKP100
重量部に対してPVA系繊維状バインダー(クラレ製V
PB107−2)10重量部を混合、10g/m
抄紙した表面層を(片面に)抄き合わせた紙を作製し
た。これを拭き取り用紙として、実施例1と同様にして
洗浄試験を行った。その結果、オフセット印刷機のシリ
ンダーへの紙粉の付着は認められなかった。また、作業
上の問題もなく、拭き取り用紙としての要求特性を満足
するものであった。
【0018】実施例3 N−BKP70重量部とレーヨン繊維(興人製セルカッ
ト3d×5mm)30重量部に対してPVA系繊維状バ
インダー(クラレ製VPB107−1)20重量部を混
合した坪量100g/m のコア層に、N−BKP1
00重量部に対してPVA系繊維状バインダー(クラレ
製VPB107−1)10重量部を混合、20g/m
に抄紙した表面層を(片面に)抄き合わせた後、クレ
ープ率10%のクレープ処理を施した紙を作製した。こ
れを拭き取り用紙として、実施例1と同様にして洗浄試
験を行った。その結果、オフセット印刷機のシリンダー
への紙粉の付着は認められなかった。また、作業上の問
題もなく、拭き取り用紙としての要求特性を満足するも
のであった。
【0019】比較例1 PVA系繊維状バインダーを混合することなく、N−B
KPのみでクレープ率10%のクレープ処理を施した坪
量140g/m のシートを作製し、実施例1と同様
にして洗浄試験を行った。その結果、シートにはしなや
かさがあり、作業上問題はなかったものの洗浄性能は不
十分で、かつオフセット印刷機のシリンダーに多量のリ
ントが付着していた。
【0020】比較例2 N−BKP90重量部とレーヨン繊維(興人製セルカッ
ト3d×5mm)10重量部に対してPVA系繊維状バ
インダー(クラレ製VPB107−1)10重量部を混
合して坪量70g/m の紙を抄造後、クレープ率1
0%のクレープ処理を施して、実施例1と同様にして洗
浄試験を行った。その結果、作業上問題はなく洗浄性能
も要求特性を満足するものであったが、紙粉の発生があ
った。
【0021】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、天
然セルロースとPVA系繊維状バインダーからなる10
g/m 以上の表面層と、天然セルロース、再生セル
ロース及びPVA系繊維状バインダーからなるコア層を
抄き合わせることにより、紙屑等の一般の可燃物と一緒
に廃棄処分ができると共に、洗浄中に紙粉が発生し難
く、柔らかさを備えた工業用拭き取り用紙が、更にクレ
ープ処理を施すことにより一層拭き取り性能の優れた工
業用拭き取り用紙が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然セルロースとPVA系繊維状バイン
    ダーよりなる10g/m 以上の表面層と、天然セル
    ロース、再生セルロース及びPVA系繊維状バインダー
    からなるコア層を抄き合わせて得られた紙からなる、工
    業用拭き取り用紙。
  2. 【請求項2】 コア層の天然セルロースと再生セルロー
    スとの重量比率が90/10〜50/50の範囲であ
    る、請求項1記載の工業用拭き取り用紙。
  3. 【請求項3】 PVA系繊維状バインダーが、表面層の
    セルロース100重量部に対して3〜25重量部、及び
    コア層の天然セルロースと再生セルロースの合計100
    重量部に対して3〜25重量部である、請求項1及び2
    記載の工業用拭き取り用紙。
  4. 【請求項4】 紙にクレープ処理を施した、請求項1〜
    3記載の工業用拭き取り用紙。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008075198A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Daio Paper Corp 紙製ワイパー
JP2009007725A (ja) * 2007-05-31 2009-01-15 Daio Paper Corp 産業用ワイプ
CN111893801A (zh) * 2020-07-16 2020-11-06 苏州德尔赛电子有限公司 一种高吸液负离子干法工业擦拭纸原纸及工艺

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