JP2001354960A - 建設残土の利用方法 - Google Patents

建設残土の利用方法

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JP2001354960A JP2000177816A JP2000177816A JP2001354960A JP 2001354960 A JP2001354960 A JP 2001354960A JP 2000177816 A JP2000177816 A JP 2000177816A JP 2000177816 A JP2000177816 A JP 2000177816A JP 2001354960 A JP2001354960 A JP 2001354960A
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憲章 田中
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文行 横溝
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裕之 西上
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芳巳 細谷
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適用範囲の拡大。 【解決手段】 建設残土の利用方法は、路盤10の下に
埋設される下水管12の埋め戻し土14に適用した場合
を示している。下水管12の設置が終了するとその外周
を取り囲むようにして溝16内に埋め戻し土14が充填
される。埋め戻し土14は、施工現場で発生した掘削土
砂に建設残土を一部加え、これらとセメントなどの固化
材を含むスラリーとを攪拌混合することにより作製され
る。スラリーは、水セメント比が60%未満になってい
るとともにに、遅硬性粘性低減剤が添加され、かつ、固
化材を単位体積当たり4KN以上添加している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地盤掘削土砂な
どの建設残土の利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】宅地や道路などの造成に用いられる盛立
材料や、ダムや堤防などの築堤材料などの大半は土質材
料であり、この種の土質材料は、通常、これらの工事現
場で調達されている。
【0003】ところで、近時、都市部に地下鉄トンネル
を構築する際に採用されているシールド工事では、地盤
を掘削した際に掘削残土が発生する。このような掘削残
土は、その性状が軟弱土,良質土など千差万別であっ
て、良質土は、その性状を改良することなく、埋立土や
盛立土として再利用されている。
【0004】一方、軟弱土などの不良質土は、産業廃棄
物として高価な処分費用を要することから、セメントや
石灰などの固化材を含むスラリーを添加混合することに
より、性状を改良して、埋立土や盛立土として再利用す
ることが考えられているが、このような建設残土の利用
方法には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、軟弱土など
の不良質土を固化材を含むスラリーにより固化させる場
合には、固化物の強度が低いので、その適用範囲が非常
に狭くなり、実用的な適用が困難になるという問題があ
る。
【0006】この場合、高い強度発現を実現しようとす
ると、例えば、スラリーの固化材量を多くする方法があ
るが、固化材の量を多くするとスラリーの粘性が増加し
て、ポンプ圧送する際などの施工性が悪くなる他、固化
体の性状そのものが不均一になるなど別の問題が発生す
る。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、施
工性の低下を回避しつつ、適用範囲を拡大することがで
きる建設残土の利用方法を堤供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、掘削土砂などの建設残土と、セメントな
どの固化材を含有するスラリーとを混合攪拌し、前記建
設残土を前記スラリーにより固化させて、下水管やボッ
クスカルバートなどの地下構造物築造時における埋め戻
し土、擁壁背面の裏込め土、シールドトンネルのインバ
ート充填材料、タンク,建物などの永久構造物の基礎
工、ダムや堤防などの築堤材料など永久的な埋立土ない
しは盛立土とする建設残土の利用方法において、前記ス
ラリーは、水セメント比を60%未満に設定するととも
に、遅硬性粘性低減剤を添加しするようにした。このよ
うに構成した建設残土の利用方法によれば、掘削土砂な
どの建設残土とセメントを含むスラリーとを混合攪拌
し、建設残土をスラリーにより固化させて作製する永久
的な埋立土ないしは盛立土は、スラリーの水セメント比
が60%未満に設定されている。この場合、これと同時
に、単位体積当たり4KN以上固化材を添加すると、単
位面積あたりの強度が大きくなり、その適用範囲が広が
る。また、スラリーの水セメント比を60%未満に設定
すると、スラリーの粘性が大きくなって施工性の低下
や、混合が不均一になり、固化体の性状が安定しないと
いった懸念があるが、本発明では、スラリーに遅硬性粘
性低減剤を添加するので、粘性増加に伴なう施工性の低
下や、固化体の不均一性を回避することができる。前記
スラリーの水セメント比は、より具体的には、60%未
満の40%に設定することができる。前記遅硬性粘性低
減剤は、前記スラリーの粘性が2000CP以下になる
ようその添加量を設定することができる。この構成によ
れば、スラリーの水セメント比を60%程度とする従来
工法と同等の施工性を確保することができる。以上のこ
とから、本発明では、従来以上の高強度と均一性を有す
る固化体を造成することができる。また、補強繊維を添
加することにより、固化体に靭性を付与させることも可
能である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1
は、本発明にかかる建設残土の利用方法の第1実施例を
示している。同図に示した建設残土の利用方法は、路盤
10の下に埋設される下水管などの地下構造物12の築
造時における埋め戻し土14に適用した場合を示してい
る。
【0010】地下構造物12は、路盤10の下に開削工
法などにより所定幅の溝16を掘削し、掘削された溝1
6の底面上に設置される。地下構造物12の設置が終了
するとその外周を取り囲むようにして溝16内に埋め戻
し土14が充填される。充填された埋め戻し土14が固
化すると、施工が完全に終了する。
【0011】この場合、埋め戻し土14は、施工現場で
発生した掘削土砂に建設残土やスラグなどを部分的に加
え、これらとセメントなどの固化材を含むスラリーとを
攪拌混合することにより作製される。
【0012】建設残土には、例えば、他の工事現場で発
生した地盤掘削残土や、コンクリート構造物の解体によ
り発生した建設廃土などを用いることができる。建設廃
土を用いる場合には、コンクリート塊などは、破砕し
て、粒径を整える方が望ましい。なお、建設残土は、例
えば、施工現場で発生する掘削土砂がそれだけで間に合
うのであれば、掘削土砂の単独使用でもよいし、建設廃
土単独で用いることもできる。
【0013】ここで、建設残土などと混合するスラリー
は、水セメント比が60%未満に設定されているととも
に、遅硬性粘性低減剤が添加され、かつ、固化材を単位
体積当たり4KN以上添加している。
【0014】このような構成のスラリーを用いると、水
セメント比を60%未満に設定し、固化材を単位体積当
たり4KN以上添加するので、埋め戻し土14が固化す
ると、その単位断面積当たりの強度が大きく、かつ、均
一になる。
【0015】この場合、スラリーの水セメント比を60
%未満にすると、スラリーの粘性が大きくなって、これ
をポンプ圧送する際などで施工性の低下や、混合が不均
一になり固化体の性中が安定しないといった懸念がある
が、本実施例では、スラリーに遅硬性粘性低減剤を添加
するので、粘性増加に伴なう施工性の低下や、固化体の
不均一性を回避することができる。
【0016】遅硬性粘性低減剤は、例えば、固化材の粘
性が、放置時間1時間前後において、2000CP以下
になるようにその添加量を設定することができ、このよ
うに粘性値を設定すると、後述する粘性試験からも明ら
かなように、スラリーの水セメント比を60%程度とす
る従来工法と同等の施工性を確保することができる。
【0017】また、本実施例のように、地下構造物12
の上方の埋め戻し土14として利用する際には、構造物
12に対しては、軽量,高強度,かつ均一性の高い埋め戻
し材料となるので、構造物12を構成する部材の軽減化
が可能になり、経済性において有利となる。
【0018】従来の埋め戻し材料、例えば、建設残土,
山砂の場合は、不均一で締め固めが必要であり、単位重
量が大きい。また、流動化処理土の場合は、締め固めは
不要であるが、強度的には本発明に劣る。
【0019】気泡モルタルの場合は、軽量であるが、そ
の施工性、特に、水に対する問題など、個々の材料に特
有の問題があるが、本発明に気泡など軽量化材料を混合
させて前記と同様の使用を行なうことにより、従来の埋
め戻し材料の問題を回避しつつ、必要とする目的の達成
が可能となる。
【0020】図2は、本発明にかかる建設残土の利用方
法の第2実施例を示している。同図に示した建設残土の
利用方法は、トンネル18の上部に充填される埋め戻し
土14aに本発明を適用した場合である。
【0021】この場合、埋め戻し土14aは、上記第1
実施例と同様に、施工現場で発生した掘削土に建設残土
矢スラグを一部加え、これらとセメントなどの固化材を
含むスラリーとを攪拌混合することにより作製される。
【0022】建設残土などと混合するスラリーは、水セ
メント比が60%未満に設定されているとともに、遅硬
性粘性低減剤が添加され、かつ、固化材を単位体積当た
り4KN以上添加している。
【0023】このような埋め戻し土14aに本発明を適
用すると、上記実施例の作用効果に加えて、埋め戻し土
14aが固化すると、トンネル18に加わる上載荷重を
低減することができる。
【0024】図3は、本発明にかかる建設残土の利用方
法の第3実施例を示している。同図に示した建設残土の
利用方法は、擁壁20の背面側に充填される裏込め土2
2に本発明を適用した場合である。
【0025】この場合、裏込め土22は、上記第1実施
例と同様に、施工現場で発生した掘削土に建設残土やス
ラグを一部加え、これらとセメントなどの固化材を含む
スラリーとを攪拌混合することにより作製される。
【0026】建設残土などと混合するスラリーは、水セ
メント比が60%未満に設定されているとともに、遅硬
性粘性低減剤が添加され、かつ、固化材を単位体積当た
り4KN以上添加している。
【0027】このような裏込め土22に本発明を適用す
ると、上記実施例の作用効果に加えて、裏込め土22が
固化すると、擁壁20に加わる側圧を低減することがで
きる。
【0028】図4は、本発明にかかる建設残土の利用方
法の第4実施例を示している。同図に示した建設残土の
利用方法は、セグメント24で画成されたシールドトン
ネル26のインバート充填材料28に本発明を適用した
場合である。
【0029】この場合、インバート充填材料28は、上
記第1実施例と同様に、施工現場で発生した掘削土に建
設残土やスラグを一部加え、これらとセメントなどの固
化材を含むスラリーとを攪拌混合することにより作製さ
れる。
【0030】建設残土などと混合するスラリーは、水セ
メント比が60%未満に設定されているとともに、遅硬
性粘性低減剤が添加され、かつ、固化材を単位体積当た
り4KN以上添加している。
【0031】このようなインバート充填材料28に本発
明を適用すると、シールド工事で発生する掘削残土を有
効に活用することができ、産業廃棄物の量を大幅に低減
させることが可能になる。
【0032】図5は、本発明にかかる建設残土の利用方
法の第5実施例を示している。同図に示した建設残土の
利用方法は、建物30の基礎工32に本発明を適用した
場合である。
【0033】基礎工32は、上記第1実施例と同様に、
施工現場で発生した掘削土に建設残土やスラグを一部加
え、これらとセメントなどの固化材を含むスラリーとを
攪拌混合することにより作製される。
【0034】建設残土などと混合するスラリーは、水セ
メント比が60%未満に設定されているとともに、遅硬
性粘性低減剤が添加され、かつ、固化材を単位体積当た
り4KN以上添加している。このような基礎工32に適
用した場合でも上記実施例と同等の作用効果が得られ
る。
【0035】図6は、本発明にかかる建設残土の利用方
法の第6実施例を示している。同図に示した建設残土の
利用方法は、ダムや堤防などの築堤材料36に本発明を
適用した場合である。
【0036】築堤材料36は、上記第1実施例と同様
に、施工現場で発生した掘削土に建設残土やスラグを一
部加え、これらとセメントなどの固化材を含むスラリー
とを攪拌混合することにより作製される。
【0037】建設残土などと混合するスラリーは、水セ
メント比が60%未満に設定されているとともに、遅硬
性粘性低減剤が添加され、かつ、固化材を単位体積当た
り4KN以上添加している。このような築堤材料36に
適用した場合でも上記実施例と同等の作用効果が得られ
る。
【0038】図7は、本発明にかかる建設残土の利用方
法の第7実施例を示している。同図に示した建設残土の
利用方法は、低盛土また高盛土の盛土材料38に本発明
を適用した場合である。
【0039】盛土材料38は、上記第1実施例と同様
に、施工現場で発生した掘削土に建設残土やスラグを一
部加え、これらとセメントなどの固化材を含むスラリー
とを攪拌混合することにより作製される。
【0040】建設残土などと混合するスラリーは、水セ
メント比が60%未満に設定されているとともに、遅硬
性粘性低減剤が添加され、かつ、固化材を単位体積当た
り4KN以上添加している。このような築堤材料38に
適用した場合でも上記実施例と同等の作用効果が得られ
る。
【0041】また、本実施例の場合には、高強度の盛土
材料38の特性を生かすことにより、低盛土の場合に
は、法面の防護工を行なうことなく、用地境界を有効に
利用した盛土が可能になる。
【0042】また、高盛土の場合には、簡単な法面防護
工を行なうことにより、用地境界を有効に利用した盛土
が可能となる。さらに、従来の盛土工法のように締め固
めの必要がないことから、盛土部分の圧密による地盤沈
下がなく、高品質の盛土が可能になる。
【0043】図8〜図10は、本発明の作用効果を確認
するために行なった実験の結果を示している。図8およ
び図9は、水セメント比が40%のスラリーを用いた場
合の固化体の強度試験の結果を示しており、図8が材齢
28日で、図9が材齢90日一軸圧縮強度の測定結果で
ある。
【0044】固化体の強度試験では、固化材として、
.JIS R5210普通ポルトランドセメント(N
と称する)、.JIS R5211高炉セメントB種
(BBと称する)、.セメント系固化材1(住友大阪
セメント株式会社製、タフロックB、商品名、TLBと
称する)、.セメント系固化材2(太平洋セメント株
式会社製、ジオセット23、商品名、GS23と称す
る)、.セメント系固化材3(太平洋セメント株式会
社製、ジオセット新、商品名、GS新と称する)、.
セメント系固化材4(宇部三菱セメント株式会社製、ユ
ースタビラー30、商品名、US30と称する)、.
セメント系固化材5(太平洋セメント株式会社製、ジオ
セットA、商品名、GSAと称する)、.セメント系
固化材6(太平洋セメント株式会社製、ジオセットB、
商品名、GSBと称する)の8種類を準備した。
【0045】なお、本実施例でセメント系固化材と示称
しているものは、セメントと、スラグ,フライアッシュ
などのポゾラン物質と、硫酸,塩化カルシウムなどの無
機質化合物とを含むこれらの混合物の総称である。
【0046】建設残土に対応させた土質材は、.砂、
.シルト、.粘土、.ロームの4種類を準備し
た。
【0047】各固化材の添加量は、5.0KN/m3
し、水セメント比は、40%になるようにした。そし
て、各スラリーに18Nの遅硬性粘性低減剤(プロトパ
ウダー、三菱レイヨン株式会社製、商品名)を添加し
た。
【0048】供試体の作製は、JGS T821「安定
処理土の締固めをしない供試体作製方法」に準拠し、強
度試験は、JIS A1216「土の一軸圧縮試験方法」
に準拠して行なった。
【0049】図8,9に示した強度試験結果から明らか
なように、建設残土に相当する土質がロームを除いて、
砂,シルト,粘土のそれぞれに対して、固化材を選択する
ことにより、10N/mm2以上の一軸圧縮強度が得ら
れることが確認された。
【0050】この一軸圧縮強度の大きさは、従来の深層
混合処理工法では、陸上施工で0.1〜0.4N/mm
2、海上施工で0.5〜2.5N/mm2となっていた設
計基準強度の2倍以上の値であり、また、高圧噴射攪拌
工法での設計強度基準、砂質土の1.0〜3.0N/m
2、粘性土の1.0N/mm2よりも、いずれも大きな
値になることが確認された。
【0051】図10は、本発明の利用方法で用いるセメ
ントなどの固化材を含むスラリーに遅硬性粘性低減剤を
添加した場合の粘性の経時的な変化を測定した際の測定
結果を示している。
【0052】この粘性試験では、遅硬性粘性低減剤とし
て、プロトパウダー(三菱レイヨン株式会社製、商品
名)を使用した。
【0053】スラリ−の固化材として普通ポルトランド
セメントを用い、水セメント比を40%に設定した。遅
硬性粘性低減剤の添加量は、以下の表に示すように設定
した。また、この粘性試験では、比較のために、遅硬性
粘性低減剤を添加しないスラリーの粘度も合わせて測定
した。
【0054】
【表1】
【0055】各スラリーは、セメントミキサーを用い
て、表1に示した配合で作製し、攪拌時間は3分とし
た。そして、時間の経過に従って、B型粘度計で粘度を
測定した。
【0056】図10は、粘性試験の結果であり、この図
に示した結果から明らかなように、プロトパウダーを
0.05〜0.10KN/m3の範囲内で添加すると、水
セメント比が40%であっても、放置時間1時間前後に
おいて、スラリーの粘度が約2000CP程度になるこ
とが判った。
【0057】この約2000CP程度の粘度は、図10
に示した、遅硬性粘性低減剤を添加しない水セメント比
が60%のスラリーと同等であり、従来の深層混合処理
工法の室内配合試験標準仕様で、水セメント比が60か
ら120%に設定されている範囲内にも合致しており、
粘度を約2000CP程度にすると、水セメント比を6
0%にした場合と同等の施工性を確保することができる
ことが確認された。
【0058】以上の試験結果からいえることは、各種の
土にスラリーを混合攪拌して、土をスラリーで固化させ
る際に、スラリーの水セメント比を60%未満にして
も、遅硬性粘性低減剤を適量添加することにより、施工
性の低下を招くことなく、固化した場合の単位面積あた
りの強度を大きくすることができる。
【0059】従って、下水管やボックスカルバートなど
の地下構造物12の埋め戻し土14、擁壁20背面の裏
込め土22、シールドトンネル26のインバート充填材
料28、タンク,建物などの永久構造物の基礎工32、
ダムや堤防などの築堤材料36など永久的な埋立土ない
しは盛立土とする建設残土の利用方法の適用範囲を大き
く拡大することができる。
【0060】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる建設残土の利用方法によれば、施工性の
低下や固化体の不均一性を回避しつつ、適用範囲を拡大
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる建設残土の利用方法の第1実施
例を示す断面説明図である。
【図2】本発明にかかる建設残土の利用方法の第2実施
例を示す断面説明図である。
【図3】本発明にかかる建設残土の利用方法の第3実施
例を示す断面説明図である。
【図4】本発明にかかる建設残土の利用方法の第4実施
例を示す断面説明図である。
【図5】本発明にかかる建設残土の利用方法の第5実施
例を示す断面説明図である。
【図6】本発明にかかる建設残土の利用方法の第6実施
例を示す断面説明図である。
【図7】本発明にかかる建設残土の利用方法の第7実施
例を示す断面説明図である。
【図8】本発明にかかる建設残土の利用方法で用いるス
ラリーを各種土質に適用した際の材齢28日における一
軸圧縮強度の測定値を示すグラフである。
【図9】本発明にかかる建設残土の利用方法で用いるス
ラリーを各種土質に適用した際の材齢90日における一
軸圧縮強度の測定値を示すグラフである。
【図10】本発明にかかる建設残土の利用方法で用いる
スラリーに遅硬性粘性低減剤を添加した際の粘度の経時
的な変化の測定値を示すグラフである。
【符号の説明】
10 路盤 12 下水管 14 埋め戻し土 18 トンネル 20 擁壁 22 裏込め土 24 セグメント 26 シールドトンネル 28 インバート充填土
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E21D 11/00 C09K 103:00 // C09K 103:00 B09B 3/00 ZAB (72)発明者 和田 浩 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組本社内 (72)発明者 猪野 宣長 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組本社内 (72)発明者 田中 憲章 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組本社内 (72)発明者 横溝 文行 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組本社内 (72)発明者 西上 裕之 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組本社内 (72)発明者 細谷 芳巳 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組本社内 (72)発明者 松尾 龍之 東京都清瀬市下清戸4−640 株式会社大 林組技術研究所内 Fターム(参考) 2D018 AA01 2D043 CA01 CA20 EA06 2D055 BA01 BB01 BB03 CA08 KA11 4D004 AA32 BA02 CA15 CA45 CB26 CC03 CC13 DA02 DA03 DA09 DA20 4H026 CA01 CC03 CC06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削土砂などの建設残土と、セメントな
    どの固化材を含有するスラリーとを混合攪拌し、前記建
    設残土を前記スラリーにより固化させて、下水管やボッ
    クスカルバートなどの地下構造物築造時における埋め戻
    し土、擁壁背面の裏込め土、シールドトンネルのインバ
    ート充填材料、タンク,建物などの永久構造物の基礎
    工、ダムや堤防などの築堤材料など永久的な埋立土ない
    しは盛立土とする建設残土の利用方法において、 前記スラリーは、水セメント比を60%未満に設定すると
    ともに、遅硬性粘性低減剤を添加することを特徴とする
    建設残土の利用方法。
  2. 【請求項2】 前記スラリーは、水セメント比を40%
    に設定することを特徴とする請求項1記載の建設残土の
    利用方法。
  3. 【請求項3】 前記遅硬性粘性低減剤は、前記スラリー
    の粘性が、放置時間1時間前後において2000CP以
    下になるようその添加量を設定することを特徴とする請
    求項1記載の建設残土の利用方法。
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