JP2001352258A - 復号装置及び復号方法 - Google Patents

復号装置及び復号方法

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JP2001352258A
JP2001352258A JP2000172681A JP2000172681A JP2001352258A JP 2001352258 A JP2001352258 A JP 2001352258A JP 2000172681 A JP2000172681 A JP 2000172681A JP 2000172681 A JP2000172681 A JP 2000172681A JP 2001352258 A JP2001352258 A JP 2001352258A
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JP
Japan
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log likelihood
log
linear approximation
probability
decoding
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JP2000172681A
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Toshiyuki Miyauchi
俊之 宮内
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Sony Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M13/00Coding, decoding or code conversion, for error detection or error correction; Coding theory basic assumptions; Coding bounds; Error probability evaluation methods; Channel models; Simulation or testing of codes
    • H03M13/37Decoding methods or techniques, not specific to the particular type of coding provided for in groups H03M13/03 - H03M13/35
    • H03M13/39Sequence estimation, i.e. using statistical methods for the reconstruction of the original codes
    • H03M13/3905Maximum a posteriori probability [MAP] decoding or approximations thereof based on trellis or lattice decoding, e.g. forward-backward algorithm, log-MAP decoding, max-log-MAP decoding
    • H03M13/3911Correction factor, e.g. approximations of the exp(1+x) function

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Probability & Statistics with Applications (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
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  • Detection And Correction Of Errors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 速度を重視した線形近似によりlog−su
m補正を行い、性能を劣化させることなく、高速化を図
る。 【解決手段】 復号装置は、対数尤度を与えるために追
加され、変数に対する1次元の関数で表される補正項を
線形近似により算出する線形近似回路68を備える。線
形近似回路68は、関数F=−a|P−Q|+bの傾き
を表す係数−aと切片を表す係数bとを2のべき乗を用
いて表現して線形近似法によるlog−sum補正を行
い、補正項を算出する。この線形近似回路68は、係数
aを−2-kで表現し、係数bを2m−1で表現したと
き、絶対値データ|P−Q|の下位1ビット目から下位
kビット目までを切り捨ててビットシフトし、下位k+
1ビット目から下位m+kビット目までのmビットをイ
ンバータ91により反転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟出力復号を行う
復号装置及び復号方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、連接符号における内符号の復号出
力や繰り返し復号法における各繰り返し復号動作の出力
を軟出力とすることで、シンボル誤り率を小さくする研
究がなされており、それに適した復号法に関する研究が
盛んに行われている。例えば畳み込み符号等の所定の符
号を復号した際のシンボル誤り率を最小にする方法とし
ては、「Bahl, Cocke, Jelinek and Raviv, “Optimal
decoding of linear codes for minimizing symbol err
or rate”, IEEE Trans. Inf. Theory, vol. IT-20, p
p. 284-287, Mar. 1974」に記載されているBCJRア
ルゴリズムが知られている。このBCJRアルゴリズム
においては、復号結果として各シンボルを出力するので
はなく、各シンボルの尤度を出力する。このような出力
は、軟出力(soft-output)と呼ばれる。以下、このB
CJRアルゴリズムの内容について説明する。なお、以
下の説明では、図15に示すように、ディジタル情報を
図示しない送信装置が備える符号化装置201により畳
み込み符号化し、その出力を雑音のある無記憶通信路2
02を介して図示しない受信装置に入力して、この受信
装置が備える復号装置203により復号し、観測する場
合を考える。
【0003】まず、符号化装置201が備えるシフトレ
ジスタの内容を表すM個のステート(遷移状態)をm
(0,1,・・・,M−1)で表し、時刻tのステート
をStで表す。また、1タイムスロットにkビットの情
報が入力されるものとすると、時刻tにおける入力をi
t=(it1,it2,・・・,itk)で表し、入力系統を
1 T=(i1,i2,・・・,iT)で表す。このとき、
ステートm’からステートmへの遷移がある場合には、
その遷移に対応する情報ビットをi(m’,m)=(i
1(m’,m),i2(m’,m),・・・,i
k(m’,m))で表す。さらに、1タイムスロットに
nビットの符号が出力されるものとすると、時刻tにお
ける出力をxt=(xt1,xt2,・・・,xtn)で表
し、出力系統をX1 T=(x1,x2,・・・,xT)で表
す。このとき、ステートm’からステートmへの遷移が
ある場合には、その遷移に対応する符号ビットをx
(m’,m)=(x 1(m’,m),x2(m’,m),
・・・,xn(m’,m))で表す。
【0004】符号化装置201による畳み込み符号化
は、ステートS0=0から始まり、X1 Tを出力してST
0で終了するものとする。ここで、各ステート間の遷移
確率P t(m|m’)を次式(1)により定義する。
【0005】
【数1】
【0006】なお、上式(1)における右辺に示すPr
{A|B}は、Bが生じた条件の下でのAが生じる条件
付き確率である。この遷移確率Pt(m|m’)は、次
式(2)に示すように、入力iでステートm’からステ
ートmへと遷移するときに、時刻tでの入力itがiで
ある確率Pr{it=i}と等しいものである。
【0007】
【数2】
【0008】雑音のある無記憶通信路202は、X1 T
入力とし、Y1 Tを出力する。ここで、1タイムスロット
にnビットの受信値が出力されるものとすると、時刻t
における出力をyt=(yt1,yt2,・・・,ytn)で
表し、Y1 T=(y1,y2,・・・,yT)で表す。雑音
のある無記憶通信路202の遷移確率は、全てのt(1
≦t≦T)について、次式(3)に示すように、各シン
ボルの遷移確率Pr{yj|xj}を用いて定義すること
ができる。
【0009】
【数3】
【0010】ここで、次式(4)のようにλtjを定義す
る。この次式(4)に示すλtjは、Y1 Tを受信した際の
時刻tでの入力情報の尤度を表し、本来求めるべき軟出
力である。
【0011】
【数4】
【0012】BCJRアルゴリズムにおいては、次式
(5)乃至次式(7)に示すような確率αt,βt及びγ
tを定義する。なお、Pr{A;B}は、AとBとがと
もに生じる確率を表すものとする。
【0013】
【数5】
【0014】
【数6】
【0015】
【数7】
【0016】ここで、これらの確率αt,βt及びγt
内容について、符号化装置201における状態遷移図で
あるトレリスを図16を用いて説明する。同図におい
て、α t-1は、符号化開始ステートS0=0から受信値を
もとに時系列順に算出した時刻t−1における各ステー
トの通過確率に対応する。また、βtは、符号化終了ス
テートST=0から受信値をもとに時系列の逆順に算出
した時刻tにおける各ステートの通過確率に対応する。
さらに、γtは、時刻tにおける受信値と入力確率とを
もとに算出した時刻tにステート間を遷移する各枝の出
力の受信確率に対応する。
【0017】これらの確率αt,βt及びγtを用いる
と、軟出力λtjは、次式(8)のように表すことができ
る。
【0018】
【数8】
【0019】ところで、t=1,2,・・・,Tについ
て、次式(9)が成立する。
【0020】
【数9】
【0021】同様に、t=1,2,・・・,Tについ
て、次式(10)が成立する。
【0022】
【数10】
【0023】さらに、γtについて、次式(11)が成
立する。
【0024】
【数11】
【0025】したがって、復号装置203は、BCJR
アルゴリズムを適用して軟出力復号を行う場合には、こ
れらの関係に基づいて、図17に示す一連の工程を経る
ことにより軟出力λtを求める。
【0026】まず、復号装置203は、同図に示すよう
に、ステップS201において、y tを受信する毎に、
上式(9)及び上式(11)を用いて、確率αt(m)
及びγ t(m’,m)を算出する。
【0027】続いて、復号装置203は、ステップS2
02において、系列Y1 Tの全てを受信した後に、上式
(10)を用いて、全ての時刻tにおける各ステートm
について、確率βt(m)を算出する。
【0028】そして、復号装置203は、ステップS2
03において、ステップS201及びステップS202
において算出した確率αt,βt及びγtを上式(8)に
代入し、各時刻tにおける軟出力λtを算出する。
【0029】復号装置203は、このような一連の処理
を経ることによって、BCJRアルゴリズムを適用した
軟出力復号を行うことができる。
【0030】ところで、このようなBCJRアルゴリズ
ムにおいては、確率を直接値として保持して演算を行う
必要があり、積演算を含むために演算量が大きいという
問題があった。そこで、演算量を削減する手法として、
「Robertson, Villebrun andHoeher, “A comparison o
f optimal and sub-optimal MAP decoding algorithms
operating in the domain”, IEEE Int. Conf. on Comm
unications, pp. 1009-1013, June 1995」に記載されて
いるMax−Log−MAPアルゴリズム及びLog−
MAPアルゴリズム(以下、Max−Log−BCJR
アルゴリズム及びLog−BCJRアルゴリズムと称す
る。)がある。
【0031】まず、Max−Log−BCJRアルゴリ
ズムについて説明する。Max−Log−BCJRアル
ゴリズムは、確率αt,βt並びにγt、及び軟出力λt
自然対数を用いて対数表記し、次式(12)に示すよう
に、確率の積演算を対数の和演算に置き換えるととも
に、次式(13)に示すように、確率の和演算を対数の
最大値演算で近似するものである。なお、次式(13)
に示すmax(x,y)は、x,yのうち大きい値を有
するものを選択する関数である。
【0032】
【数12】
【0033】
【数13】
【0034】ここで、記載を簡略化するため、自然対数
をIと略記し、αt,βt,γt,λtの自然対数値を、そ
れぞれ、次式(14)に示すように、Iαt,Iβt,I
γt,Iλtと表すものとする。
【0035】
【数14】
【0036】Max−Log−BCJRアルゴリズムに
おいては、これらの対数尤度(loglikelihood)Iαt
Iβt,Iγtを、それぞれ、次式(15)乃至次式(1
7)に示すように近似する。ここで、次式(15)にお
ける右辺のステートm’における最大値maxは、ステ
ートmへの遷移が存在するステートm’の中で求めるも
のとし、次式(16)における右辺のステートm’にお
ける最大値maxは、ステートmからの遷移が存在する
ステートm’の中で求めるものとする。
【0037】
【数15】
【0038】
【数16】
【0039】
【数17】
【0040】また、Max−Log−BCJRアルゴリ
ズムにおいては、対数軟出力Iλtについても同様に、
次式(18)に示すように近似する。ここで、次式(1
8)における右辺第1項の最大値maxは、入力が
“1”のときにステートmへの遷移が存在するステート
m’の中で求め、第2項の最大値maxは、入力が
“0”のときにステートmへの遷移が存在するステート
m’の中で求めるものとする。
【0041】
【数18】
【0042】したがって、復号装置203は、Max−
Log−BCJRアルゴリズムを適用して軟出力復号を
行う場合には、これらの関係に基づいて、図18に示す
一連の工程を経ることにより軟出力λtを求める。
【0043】まず、復号装置203は、同図に示すよう
に、ステップS211において、y tを受信する毎に、
上式(15)及び上式(17)を用いて、対数尤度Iα
t(m)及びIγt(m’,m)を算出する。
【0044】続いて、復号装置203は、ステップS2
12において、系列Y1 Tの全てを受信した後に、上式
(16)を用いて、全ての時刻tにおける各ステートm
について、対数尤度Iβt(m)を算出する。
【0045】そして、復号装置203は、ステップS2
13において、ステップS211及びステップS212
において算出した対数尤度Iαt,Iβt及びIγtを上
式(18)に代入し、各時刻tにおける対数軟出力Iλ
tを算出する。
【0046】復号装置203は、このような一連の処理
を経ることによって、Max−Log−BCJRアルゴ
リズムを適用した軟出力復号を行うことができる。
【0047】このように、Max−Log−BCJRア
ルゴリズムは、積演算が含まれないことから、BCJR
アルゴリズムと比較して、演算量を大幅に削減すること
ができる。
【0048】つぎに、Log−BCJRアルゴリズムに
ついて説明する。Log−BCJRアルゴリズムは、M
ax−Log−BCJRアルゴリズムによる近似の精度
をより向上させたものである。具体的には、Log−B
CJRアルゴリズムは、上式(13)に示した確率の和
演算を次式(19)に示すように補正項を追加すること
で変形し、和演算の正確な対数値を求めるものである。
ここでは、このような補正をlog−sum補正と称す
るものとする。
【0049】
【数19】
【0050】ここで、上式(19)における左辺に示す
演算をlog−sum演算と称するものとし、このlo
g−sum演算の演算子を、「S. S. Pietrobon, “Imp
lemntation and performance of a turbo/MAP decode
r”, Int. J. Satellite Commun., vol. 16, pp. 23-4
6, Jan.-Feb. 1998」に記載されている記数法を踏襲
し、次式(20)に示すように、便宜上“#”(ただ
し、同論文中では、“E”。)と表すものとする。さら
に、log−sum演算の累積加算演算の演算子を、次
式(21)に示すように、“#Σ”(ただし、同論文中
では、“E”。)と表すものとする。
【0051】
【数20】
【0052】
【数21】
【0053】これらの演算子を用いると、Log−BC
JRアルゴリズムにおける対数尤度Iαt,Iβt及び対
数軟出力Iλtは、それぞれ、次式(22)乃至次式
(24)に示すように表すことができる。なお、対数尤
度Iγtは、上式(17)で表されるため、ここでは、
その記述を省略する。
【0054】
【数22】
【0055】
【数23】
【0056】
【数24】
【0057】なお、上式(22)における右辺のステー
トm’におけるlog−sum演算の累積加算演算は、
ステートmへの遷移が存在するステートm’の中で求め
るものとし、上式(23)における右辺のステートm’
におけるlog−sum演算の累積加算演算は、ステー
トmからの遷移が存在するステートm’の中で求めるも
のとする。また、上式(24)における右辺第1項のl
og−sum演算の累積加算演算は、入力が“1”のと
きにステートmへの遷移が存在するステートm’の中で
求め、第2項のlog−sum演算の累積加算演算は、
入力が“0”のときにステートmへの遷移が存在するス
テートm’の中で求めるものとする。
【0058】したがって、復号装置203は、Log−
BCJRアルゴリズムを適用して軟出力復号を行う場合
には、これらの関係に基づいて、先に図18に示した一
連の工程を経ることにより軟出力λtを求めることがで
きる。
【0059】まず、復号装置203は、同図に示すよう
に、ステップS211において、y tを受信する毎に、
上式(22)及び上式(17)を用いて、対数尤度Iα
t(m)及びIγt(m’,m)を算出する。
【0060】続いて、復号装置203は、ステップS2
12において、系列Y1 Tの全てを受信した後に、上式
(23)を用いて、全ての時刻tにおける各ステートm
について、対数尤度Iβt(m)を算出する。
【0061】そして、復号装置203は、ステップS2
13において、ステップS211及びステップS212
において算出した対数尤度Iαt,Iβt及びIγtを上
式(24)に代入し、各時刻tにおける対数軟出力Iλ
tを算出する。
【0062】復号装置203は、このような一連の処理
を経ることによって、Log−BCJRアルゴリズムを
適用した軟出力復号を行うことができる。なお、上式
(19)において、右辺第2項に示す補正項は、変数|
x−y|に対する1次元の関数で表されることから、復
号装置203は、この値を図示しないROM(Read Onl
y Memory)等にテーブルとして予め記憶させておくこと
によって、正確な確率計算を行うことができる。
【0063】このようなLog−BCJRアルゴリズム
は、Max−Log−BCJRアルゴリズムと比較する
と演算量は増えるものの積演算を含むものではなく、そ
の出力は、量子化誤差を除けば、BCJRアルゴリズム
の軟出力の対数値そのものに他ならない。
【0064】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したl
og−sum補正の方法としては、上述したように、補
正項の値をテーブル化しておく方法の他に、変数|x−
y|との関係をいわゆる2次近似により近似する2次近
似法、変数|x−y|を任意の区間に分割して各区間毎
に所定の値を与える区間分割法等がある。補正項の値を
テーブル化しておく方法を含め、これらの方法は、補正
項の値をいかに正確に求めるかといった性能を重視した
補正である。しかしながら、これらの方法は、回路規模
の増大や速度の遅延を招くといった問題があった。
【0065】そこで、log−sum補正の方法として
は、速度を重視した方法が検討されている。この方法と
しては、変数|x−y|との関係をいわゆる線形近似に
より近似する線形近似法、変数|x−y|における所定
の区間の値を所定の閾値で決定する閾値近似法がある。
【0066】線形近似法は、図19(A)に示すよう
に、曲線Cに示す関数F=log{1+e^(−|x−
y|)}を直線Lに示す線形関数で近似するものであ
る。同図においては、直線Lとして、F=−0.3(|
x−y|)+log2を用いており、この場合、約0.
1dB程度の劣化で補正項を求めることができる。
【0067】また、閾値近似法は、同図(B)に示すよ
うに、曲線Cに示す関数F=log{1+e^(−|x
−y|)}を曲線Tに示す階段関数で近似するものであ
る。同図においては、曲線Tとして、0≦|x−y|<
1の区間ではlog2を与え、|x−y|≧1の区間で
は0を与えるような関数を用いている。この場合、約
0.2dB程度の劣化で補正項を求めることができる。
【0068】このように、log−sum補正として
は、様々な方法が検討されているが、一方で、未だ改善
の余地が残るのが現状である。
【0069】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、速度を重視した線形近似によりlog−
sum補正を行い、性能を劣化させることなく、高速化
を図ることができる復号装置及び復号方法を提供するこ
とを目的とする。
【0070】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明にかかる復号装置は、軟入力とされる受信値に基
づいて任意のステートを通過する確率を対数表記した対
数尤度を求め、この対数尤度を用いて復号を行う復号装
置であって、対数尤度を与えるために追加され、変数に
対する1次元の関数で表される補正項を線形近似により
算出する線形近似手段を備え、この線形近似手段は、少
なくとも変数に乗算すべき関数の傾きを表す係数を2の
べき乗を用いて表現して補正項を算出することを特徴と
している。
【0071】このような本発明にかかる復号装置は、線
形近似手段によって、2のべき乗を用いて表現された係
数を有する関数で表される補正項を算出する。
【0072】また、上述した目的を達成する本発明にか
かる復号方法は、軟入力とされる受信値に基づいて任意
のステートを通過する確率を対数表記した対数尤度を求
め、この対数尤度を用いて復号を行う復号方法であっ
て、対数尤度を与えるために追加され、変数に対する1
次元の関数で表される補正項を線形近似により算出する
線形近似工程を備え、この線形近似工程では、少なくと
も変数に乗算すべき関数の傾きを表す係数を2のべき乗
を用いて表現して補正項を算出することを特徴としてい
る。
【0073】このような本発明にかかる復号方法は、線
形近似工程にて、2のべき乗を用いて表現された係数を
有する関数で表される補正項を算出する。
【0074】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0075】この実施の形態は、図1に示すように、デ
ィジタル情報を図示しない送信装置が備える符号化装置
1により畳み込み符号化し、その出力を雑音のある無記
憶通信路2を介して図示しない受信装置に入力して、こ
の受信装置が備える復号装置3により復号する通信モデ
ルに適用したデータ送受信システムである。
【0076】このデータ送受信システムにおいて、復号
装置3は、符号化装置1により畳み込み符号化がなされ
た符号の復号を行うものであって、「Robertson, Ville
brunand Hoeher, “A comparison of optimal and sub-
optimal MAP decoding algorithms operating in the d
omain”, IEEE Int. Conf. on Communications, pp.100
9-1013, June 1995」に記載されているLog−MAP
アルゴリズム(以下、Log−BCJRアルゴリズムと
称する。)に基づく最大事後確率(MaximumA Posterior
i probability;以下、MAPと記す。)復号を行うも
のとして構成され、いわゆる確率αt,βt,γt、及び
軟出力(soft-output)λtを自然対数を用いて対数表記
した対数尤度(log likelihood)Iαt,Iβt,I
γt、及び対数軟出力Iλtを線形近似によるlog−s
um補正を行うことで求めるものである。
【0077】なお、以下では、符号化装置1が備えるシ
フトレジスタの内容を表すM個のステート(遷移状態)
をm(0,1,・・・,M−1)で表し、時刻tのステ
ートをStで表す。また、1タイムスロットにkビット
の情報が入力されるものとすると、時刻tにおける入力
をit=(it1,it2,・・・,itk)で表し、入力系
統をI1 T=(i1,i2,・・・,iT)で表す。このと
き、ステートm’からステートmへの遷移がある場合に
は、その遷移に対応する情報ビットをi(m’,m)=
(i1(m’,m),i2(m’,m),・・・,i
k(m’,m))で表す。さらに、1タイムスロットに
nビットの符号が出力されるものとすると、時刻tにお
ける出力をxt=(xt1,xt2,・・・,xtn)で表
し、出力系統をX1 T=(x1,x2,・・・,xT)で表
す。このとき、ステートm’からステートmへの遷移が
ある場合には、その遷移に対応する符号ビットをx
(m’,m)=(x1(m’,m),x2(m’,m),
・・・,xn(m’,m))で表す。さらにまた、無記
憶通信路2は、X1 Tを入力とし、Y1 Tを出力するものと
する。ここで、1タイムスロットにnビットの受信値が
出力されるものとすると、時刻tにおける出力をyt
(yt1,yt2,・・・,ytn)で表し、Y1 T=(y1
2,・・・,yT)で表す。
【0078】符号化装置1は、例えば図2に示すよう
に、3つの排他的論理和回路11,13,15と、2つ
のシフトレジスタ12,14とを有し、拘束長が“3”
の畳み込み演算を行うものとして構成される。
【0079】排他的論理和回路11は、1ビットの入力
データit1と、排他的論理和回路13から供給されるデ
ータとを用いて排他的論理和演算を行い、演算結果をシ
フトレジスタ12及び排他的論理和回路15に供給す
る。
【0080】シフトレジスタ12は、保持している1ビ
ットのデータを排他的論理和回路13及びシフトレジス
タ14に供給し続ける。そして、シフトレジスタ12
は、クロックに同期させて、排他的論理和回路11から
供給される1ビットのデータを新たに保持し、このデー
タを排他的論理和回路13及びシフトレジスタ14に新
たに供給する。
【0081】排他的論理和回路13は、シフトレジスタ
12,14から供給されるデータを用いて排他的論理和
演算を行い、演算結果を排他的論理和回路11に供給す
る。
【0082】シフトレジスタ14は、保持している1ビ
ットのデータを排他的論理和回路13,15に供給し続
ける。そして、シフトレジスタ14は、クロックに同期
させて、シフトレジスタ12から供給される1ビットの
データを新たに保持し、このデータを排他的論理和回路
13,15に新たに供給する。
【0083】排他的論理和回路15は、排他的論理和回
路11から供給されるデータと、シフトレジスタ14か
ら供給されるデータとを用いて排他的論理和演算を行
い、演算結果を2ビットの出力データxtのうちの1ビ
ットの出力データxt2として外部に出力する。
【0084】このような符号化装置1は、1ビットの入
力データit1を入力すると、この入力データit1を、2
ビットの出力データxtのうちの組織成分の1ビットの
出力データxt1として、そのまま外部に出力するととも
に、入力データit1に対して再帰的畳み込み演算を行
い、演算結果を2ビットの出力データxtのうちの他方
の1ビットの出力データxt2として外部に出力する。す
なわち、符号化装置1は、符号化率が“1/2”の再帰
的組織畳み込み演算を行い、出力データxtを外部に出
力する。
【0085】この符号化装置1におけるトレリスを記述
すると、図3に示すようになる。同図において、破線で
示すパスは、入力データit1が“0”の場合を示し、実
線で示すパスは、入力データit1が“1”の場合を示し
ている。また、各パスに付与されているラベルは、2ビ
ットの出力データxtを示している。ここでは、ステー
トは、シフトレジスタ12の内容とシフトレジスタ14
の内容とを順次並べたものであり、“00”、“1
0”、“01”、“11”のステート番号を、それぞ
れ、“0”、“1”、“2”、“3”と表している。こ
のように、符号化装置1におけるステート数Mは4とな
り、トレリスは、各ステートから次時刻におけるステー
トへと2本のパスが到達する構造を有する。なお、以下
の説明では、各ステート番号に対応するステートを指示
する場合には、それぞれ、ステート0、ステート1、ス
テート2、ステート3と称するものとする。
【0086】このような符号化装置1により符号化され
た出力データxtは、無記憶通信路2を介して受信装置
に出力される。
【0087】一方、復号装置3は、図4に示すように、
各部を制御するコントローラ31と、第1の対数尤度で
ある対数尤度Iγを算出して記憶する第1の確率算出手
段であるIγ算出・記憶回路32と、第2の対数尤度で
ある対数尤度Iαを算出して記憶する第2の確率算出手
段であるIα算出・記憶回路33と、第3の対数尤度で
ある対数尤度Iβを算出して記憶する第3の確率算出手
段であるIβ算出・記憶回路34と、対数軟出力Iλt
を算出する軟出力算出手段である軟出力算出回路35と
を備える。この復号装置3は、無記憶通信路2上で発生
したノイズの影響によりアナログ値をとり軟入力(soft
-input)とされる受信値ytから対数軟出力Iλtを求め
ることによって、符号化装置1における入力データit1
を推定するものである。
【0088】コントローラ31は、Iγ算出・記憶回路
32、Iα算出・記憶回路33及びIβ算出・記憶回路
34に対して、それぞれ、コントロール信号SCγ,S
Cα及びSCβを供給し、各部の動作を制御する。
【0089】Iγ算出・記憶回路32は、コントローラ
31から供給されたコントロール信号SCγによる制御
の下に、受信値ytと、事前確率情報(a priori probab
ility information)Prtとを用いて、受信値yt
に、次式(25)に示す演算を行い、各時刻tにおける
対数尤度Iγtを算出して記憶する。すなわち、Iγ算
出・記憶回路32は、受信値yt毎に、符号の出力パタ
ーンと受信値により決定される確率γを対数表記した対
数尤度Iγを算出する。
【0090】
【数25】
【0091】なお、事前確率情報Prtは、次式(2
6)に示すように、入力データit1が“1”である確率
Pr{it1=1}又は入力データit1が“0”である確
率Pr{it1=0}として与えられる。また、事前確率
情報Prtは、確率Pr{it1=1}と確率Pr{it1
=0}との比の自然対数値である対数尤度比(log like
lihood ratio)を入力し、確率Pr{it1=1}と確率
Pr{it1=0}との和が“1”であることを考慮し
て、確率Pr{it1=1}又は確率Pr{it1=0}と
して求められてもよい。
【0092】
【数26】
【0093】そして、Iγ算出・記憶回路32は、記憶
した対数尤度IγtをIα算出・記憶回路33、Iβ算
出・記憶回路34及び軟出力算出回路35に供給する。
このとき、Iγ算出・記憶回路32は、Iα算出・記憶
回路33、Iβ算出・記憶回路34及び軟出力算出回路
35のそれぞれにおける処理に適した順序で対数尤度I
γtを供給する。なお、以下の説明では、Iγ算出・記
憶回路32からIα算出・記憶回路33に供給される対
数尤度IγtをIγ(α)と表し、Iγ算出・記憶回路
32からIβ算出・記憶回路34に供給される対数尤度
IγtをIγ(β1),Iγ(β2)と表し、Iγ算出
・記憶回路32から軟出力算出回路35に供給される対
数尤度IγtをIγ(λ)と表すものとする。
【0094】Iα算出・記憶回路33は、コントローラ
31から供給されたコントロール信号SCαによる制御
の下に、Iγ算出・記憶回路32から供給された対数尤
度Iγ(α)を用いて、次式(27)に示す演算を行
い、各時刻tにおける対数尤度Iαtを算出して記憶す
る。なお、次式(27)における演算子“#”は、いわ
ゆるlog−sum演算を示すものであり、入力“0”
でステートm’からステートmへと遷移するときにおけ
る対数尤度と、入力“1”でステートm’’からステー
トmへと遷移するときにおける対数尤度とのlog−s
um演算を示すものである。より具体的には、Iα算出
・記憶回路33は、次式(28)に示す演算を行うこと
によって、各時刻tにおける対数尤度Iαtを算出す
る。すなわち、Iα算出・記憶回路33は、対数尤度I
γに基づいて、受信値yt毎に、符号化開始ステートか
ら時系列順に各ステートに至る確率αを対数表記した対
数尤度Iαを算出する。そして、Iα算出・記憶回路3
3は、記憶した対数尤度Iαtを軟出力算出回路35に
供給する。このとき、Iα算出・記憶回路33は、軟出
力算出回路35における処理に適した順序で対数尤度I
αtを供給する。なお、以下の説明では、Iα算出・記
憶回路33から軟出力算出回路35に供給される対数尤
度IαtをIα(λ)と表すものとする。
【0095】
【数27】
【0096】
【数28】
【0097】Iβ算出・記憶回路34は、コントローラ
31から供給されたコントロール信号SCβによる制御
の下に、Iγ算出・記憶回路32から供給された対数尤
度Iγ(β1),Iγ(β2)を用いて、次式(29)
に示す演算を行い、各時刻における2系統の対数尤度I
βtを並列的に算出して記憶する。なお、次式(29)
における演算子“#”は、上述したように、log−s
um演算を示すものであり、入力“0”でステートm’
からステートmへと遷移するときにおける対数尤度と、
入力“1”でステートm’’からステートmへと遷移す
るときにおける対数尤度とのlog−sum演算を示す
ものである。より具体的には、Iβ算出・記憶回路34
は、次式(30)に示す演算を行うことによって、各時
刻tにおける対数尤度Iβtを算出する。すなわち、I
β算出・記憶回路34は、対数尤度Iγに基づいて、受
信値yt毎に、打ち切りステートから時系列の逆順に各
ステートに至る確率βを対数表記した対数尤度Iβを算
出する。そして、Iβ算出・記憶回路34は、記憶した
対数尤度Iβtのうち、1系統の対数尤度Iβtを軟出力
算出回路35に供給する。このとき、Iβ算出・記憶回
路34は、軟出力算出回路35における処理に適した順
序で対数尤度Iβtを供給する。なお、以下の説明で
は、Iβ算出・記憶回路34から軟出力算出回路35に
供給される対数尤度IβtをIβ(λ)と表すものとす
る。
【0098】
【数29】
【0099】
【数30】
【0100】軟出力算出回路35は、Iγ算出・記憶回
路32から供給された対数尤度Iγ(λ)と、Iα算出
・記憶回路33から供給された対数尤度Iα(λ)と、
Iβ算出・記憶回路34から供給された対数尤度Iβ
(λ)とを用いて、次式(31)に示す演算を行い、各
時刻における対数軟出力Iλtを算出して記憶する。そ
して、軟出力算出回路35は、記憶した対数軟出力Iλ
tを時系列順に並べ替えた後、外部に出力する。なお、
次式(31)における演算子“#Σ”は、上述した演算
子“#”で表されるlog−sum演算の累積加算演算
を示すものである。
【0101】
【数31】
【0102】このような復号装置3は、受信装置により
受信された軟入力の受信値ytを入力すると、Iγ算出
・記憶回路32によって、受信値ytを受信する毎に、
対数尤度Iγt(m’,m)を算出し、Iα算出・記憶
回路33によって、対数尤度Iαt(m)を算出した
後、全ての受信値ytを受信すると、Iβ算出・記憶回
路34によって、全ての時刻tにおける各ステートmに
ついて、対数尤度Iβt(m)を算出する。そして、復
号装置3は、軟出力算出回路35によって、算出した対
数尤度Iαt,Iβt及びIγtを用いて、各時刻tにお
ける対数軟出力Iλtを算出する。このように、復号装
置3は、Log−BCJRアルゴリズムを適用した軟出
力復号を行うことができる。
【0103】さて、復号装置3は、Iα算出・記憶回路
33及びIβ算出・記憶回路34における対数尤度Iα
t,Iβtを算出する回路規模を削減したものである。そ
こで、以下では、Iα算出・記憶回路33及びIβ算出
・記憶回路34について、より具体的に詳述する。
【0104】まず、Iα算出・記憶回路33について説
明する。Iα算出・記憶回路33は、図5に示すよう
に、算出された対数尤度Iαと対数尤度の初期値Iα0
とのいずれか一方を選択するセレクタ41と、初期値I
α0又は対数尤度Iαを保持するレジスタ42と、各ス
テートにおける対数尤度Iαを算出するIα算出回路4
3と、各ステートにおける対数尤度Iαを順次保持する
RAM(Random AccessMemory)44,45と、これら
のRAM44,45から読み出した対数尤度Iαを選択
的に取り出す選択回路46とを有する。
【0105】セレクタ41は、コントローラ31から供
給されたコントロール信号SCαによる制御の下に、初
期化時には対数尤度の初期値Iα0を選択し、初期化時
以外の時にはIα算出回路43から供給される対数尤度
Iαを選択する。なお、初期化は、Iγ算出・記憶回路
32からの対数尤度Iγ(α)の出力が開始される1時
刻前の時点で行われる。ここで、復号装置3が符号化装
置1による符号化の開始時点を把握している場合には、
初期値Iα0としては、ステート0における値としてl
og1=0が与えられ、その他のステートにおける値と
してlog0=−∞が与えられる。一方、復号装置3が
符号化装置1による符号化の開始時点を把握していない
場合には、初期値Iα0としては、全てのステートに対
してlog(1/M)、ここではlog(1/4)が与
えられるが、実際には、全てのステートに対して同じ値
が与えられればよく、例えば全てのステートに対して0
が与えられてもよい。セレクタ41は、初期値Iα0
は対数尤度Iαのうちの選択した一方をレジスタ42に
供給する。
【0106】レジスタ42は、セレクタ41から供給さ
れる初期値Iα0又は対数尤度Iαを保持する。そし
て、レジスタ42は、次時刻において、保持している初
期値Iα0又は対数尤度IαをIα算出回路43及びR
AM44,45に供給する。
【0107】Iα算出回路43は、図6に示すように、
各ステートに応じた数、ここでは4つの加算比較選択回
路470,471,472,473を有する。
【0108】加算比較選択回路470,471,472
473には、それぞれ、トレリス上の遷移に基づいて、
Iγ算出・記憶回路32により算出されたトレリス上の
出力“00”、“10”、“01”、“11”に対応す
る枝の対数尤度Iγt[00],Iγt[10],Iγt
[01],Iγt[11]と、各ステートにおける1時
刻前の対数尤度Iαt-1(0),Iαt-1(1),Iα
t-1(2),Iαt-1(3)が供給される。そして、加算
比較選択回路470,471,472,473は、それぞ
れ、次時刻のステート0、ステート1、ステート2、ス
テート3における対数尤度Iαを求める。
【0109】具体的には、加算比較選択回路470は、
対数尤度Iγt[00],Iγt[11]を入力するとと
もに、対数尤度Iαt-1(0),Iαt-1(2)を入力
し、ステート0における対数尤度Iαt(0)を求め
る。
【0110】また、加算比較選択回路471は、対数尤
度Iγt[11],Iγt[00]を入力するとともに、
対数尤度Iαt-1(0),Iαt-1(2)を入力し、ステ
ート1における対数尤度Iαt(1)を求める。
【0111】さらに、加算比較選択回路472は、対数
尤度Iγt[10],Iγt[01]を入力するととも
に、対数尤度Iαt-1(1),Iαt-1(3)を入力し、
ステート2における対数尤度Iαt(2)を求める。
【0112】さらにまた、加算比較選択回路473は、
対数尤度Iγt[01],Iγt[10]を入力するとと
もに、対数尤度Iαt-1(1),Iαt-1(3)を入力
し、ステート3における対数尤度Iαt(3)を求め
る。
【0113】このようなIα算出回路43は、Iγ算出
・記憶回路32から供給された対数尤度Iγ(α)と、
レジスタ42に保持されていた1時刻前の初期値Iα0
又は対数尤度Iαとを用いて、上式(27)に示した演
算、すなわち、上式(28)に示した演算を行い、次時
刻の各ステートにおける対数尤度Iαを算出する。Iα
算出回路43は、算出した対数尤度Iαをセレクタ41
に供給する。なお、加算比較選択回路470,471,4
2,473については、後に詳述する。
【0114】RAM44,45は、それぞれ、コントロ
ーラ31から供給されたコントロール信号SCαによる
制御の下に、レジスタ42から供給された対数尤度Iα
(0),Iα(1),Iα(2),Iα(3)を順次保
持する。ここで、対数尤度Iα(0),Iα(1),I
α(2),Iα(3)のビット数を、それぞれ、例えば
8ビットとすると、RAM44,45は、それぞれ、3
2ビットを1ワードとして、対数尤度Iα(0),Iα
(1),Iα(2),Iα(3)を保持する。これらの
RAM44,45に保持された対数尤度Iα(0),I
α(1),Iα(2),Iα(3)は、選択回路46に
より所定の順序で読み出される。
【0115】選択回路46は、コントローラ31から供
給されたコントロール信号SCαによる制御の下に、R
AM44,45から読み出した対数尤度Iα(0),I
α(1),Iα(2),Iα(3)を選択的に取り出
し、対数尤度Iα(λ)として軟出力算出回路35に供
給する。
【0116】このようなIα算出・記憶回路33は、I
γ算出・記憶回路32からの対数尤度Iγ(α)の出力
が開始される1時刻前の時点で初期化を行い、セレクタ
41により選択された初期値Iα0をレジスタ42に保
持させる。そして、Iα算出・記憶回路33は、以後の
クロック周期において、Iα算出回路43によって、I
γ算出・記憶回路32から供給された対数尤度Iγ
(α)と、レジスタ42から供給された1時刻前の対数
尤度Iαとを用いて、次時刻における対数尤度Iαを順
次算出し、その対数尤度Iαをレジスタ42に新たに保
持させる。また、Iα算出・記憶回路33は、レジスタ
42に保持された各ステートにおける対数尤度Iα
(0),Iα(1),Iα(2),Iα(3)を順次R
AM44,45に保持させるとともに、選択回路46に
より所定の順序で読み出し、対数尤度Iα(λ)として
軟出力算出回路35に供給する。
【0117】つぎに、Iβ算出・記憶回路34について
説明する。Iβ算出・記憶回路34は、図7に示すよう
に、各ステートにおける対数尤度Iβを算出するIβ算
出回路511,512と、算出された対数尤度Iβと対数
尤度の初期値Iβa,Iβbとのいずれか一方を選択す
るセレクタ521,522と、初期値Iβa,Iβb又は
対数尤度Iβを保持するレジスタ531,532と、これ
らのレジスタ531,532から供給された対数尤度Iβ
を選択的に取り出す選択回路54とを有する。
【0118】Iβ算出回路511,512は、それぞれ、
図8に示すように、各ステートに応じた数、ここでは4
つの加算比較選択回路550,551,552,553を有
する。
【0119】加算比較選択回路550,551,552
553には、それぞれ、トレリス上の遷移に基づいて、
Iγ算出・記憶回路32により算出されたトレリス上の
出力“00”、“10”、“01”、“11”に対応す
る枝の対数尤度Iγt[00],Iγt[10],Iγt
[01],Iγt[11]と、各ステートにおける対数
尤度Iβt(0),Iβt(1),Iβt(2),Iβ
t(3)が供給される。そして、加算比較選択回路5
0,551,552,553は、それぞれ、1時刻前のス
テート0、ステート1、ステート2、ステート3におけ
る対数尤度Iβを求める。
【0120】具体的には、加算比較選択回路550は、
対数尤度Iγt[00],Iγt[11]を入力するとと
もに、対数尤度Iβt(0),Iβt(1)を入力し、ス
テート0における対数尤度Iβt-1(0)を求める。
【0121】また、加算比較選択回路551は、対数尤
度Iγt[10],Iγt[01]を入力するとともに、
対数尤度Iβt(2),Iβt(3)を入力し、ステート
1における対数尤度Iβt-1(1)を求める。
【0122】さらに、加算比較選択回路552は、対数
尤度Iγt[11],Iγt[00]を入力するととも
に、対数尤度Iβt(0),Iβt(1)を入力し、ステ
ート2における対数尤度Iβt-1(2)を求める。
【0123】さらにまた、加算比較選択回路553は、
対数尤度Iγt[01],Iγt[10]を入力するとと
もに、対数尤度Iβt(2),Iβt(3)を入力し、ス
テート3における対数尤度Iβt-1(3)を求める。
【0124】このようなIβ算出回路511,512は、
それぞれ、Iγ算出・記憶回路32から供給された対数
尤度Iγ(β1),Iγ(β2)と、レジスタ531
532に保持されていた初期値Iβa,Iβb又は対数
尤度Iβとを用いて、上式(29)に示した演算、すな
わち、上式(30)に示した演算を行い、1時刻前の各
ステートにおける対数尤度Iβを算出する。ここで、対
数尤度Iβ(0),Iβ(1),Iβ(2),Iβ
(3)のビット数は、それぞれ、例えば8ビットであ
り、総ビット数は、32ビットとなる。Iβ算出回路5
1,512は、それぞれ、算出した対数尤度Iβをセレ
クタ521,522に供給する。なお、加算比較選択回路
550,551,552,553については、後に詳述す
る。
【0125】セレクタ521,522は、それぞれ、コン
トローラ31から供給されたコントロール信号SCβに
よる制御の下に、初期化時には対数尤度の初期値Iβ
a,Iβbを選択し、初期化時以外の時にはIβ算出回
路511,512のそれぞれから供給される対数尤度Iβ
を選択する。なお、初期化は、Iγ算出・記憶回路32
からの対数尤度Iγ(β1),Iγ(β2)の出力が開
始される1時刻前の時点で行われ、以後打ち切り長の2
倍の長さの周期毎に行われる。ここで、初期値Iβa,
Iβbとしては、通常、全てのステートに対して例えば
0やlog(1/M)、ここではlog(1/4)とい
ったように、同じ値が与えられるが、終結された符号を
復号する際には、終結するステートにおける値としてl
og1=0が与えられ、その他のステートにおける値と
してlog0=−∞が与えられる。セレクタ521,5
2は、それぞれ、初期値Iβa,Iβb又は対数尤度
Iβのうちの選択した一方をレジスタ531,532に供
給する。
【0126】レジスタ531,532は、それぞれ、セレ
クタ521,522から供給される初期値Iβa,Iβb
又は対数尤度Iβを保持する。そして、レジスタ5
1,532は、それぞれ、次時刻において、保持してい
る初期値Iβa,Iβb又は対数尤度IβをIβ算出回
路511,512及び選択回路54に供給する。
【0127】選択回路54は、コントローラ31から供
給されたコントロール信号SCβによる制御の下に、レ
ジスタ531,532のそれぞれから供給された対数尤度
Iβ(0),Iβ(1),Iβ(2),Iβ(3)を選
択的に取り出し、対数尤度Iβ(λ)として軟出力算出
回路35に供給する。
【0128】このようなIβ算出・記憶回路34は、I
γ算出・記憶回路32からの対数尤度Iγ(β1)の出
力が開始される1時刻前の時点及び以後打ち切り長の2
倍の長さの周期毎に初期化を行い、セレクタ521によ
り選択された初期値Iβaをレジスタ531に保持させ
る。そして、Iβ算出・記憶回路34は、以後のクロッ
ク周期において、Iβ算出回路511によって、Iγ算
出・記憶回路32から供給された対数尤度Iγ(β1)
と、レジスタ521から供給された対数尤度Iβとを用
いて、1時刻前における対数尤度Iβを順次算出し、そ
の対数尤度Iβをレジスタ531に新たに保持させる。
【0129】また、Iβ算出・記憶回路34は、Iγ算
出・記憶回路32からの対数尤度Iγ(β2)の出力が
開始される1時刻前の時点及び以後打ち切り長の2倍の
長さの周期毎に初期化を行い、セレクタ522により選
択された初期値Iβbをレジスタ532に保持させる。
そして、Iβ算出・記憶回路34は、以後のクロック周
期において、Iβ算出回路512によって、Iγ算出・
記憶回路32から供給された対数尤度Iγ(β2)と、
レジスタ522から供給された対数尤度Iβとを用い
て、1時刻前における対数尤度Iβを順次算出し、その
対数尤度Iβをレジスタ532に新たに保持させる。そ
して、Iβ算出・記憶回路34は、レジスタ531,5
2のそれぞれに保持された各ステートにおける対数尤
度Iβ(0),Iβ(1),Iβ(2),Iβ(3)を
選択回路54により所定の順序で読み出し、対数尤度I
β(λ)として軟出力算出回路35に供給する。
【0130】さて、Iα算出・記憶回路33が有する加
算比較選択回路470,471,47 2,473と、Iβ算
出・記憶回路34が有する加算比較選択回路550,5
1,552,553について説明するが、これらの加算
比較選択回路470,471,472,473,550,5
1,552,553は、それぞれ、入力と出力が異なる
ものの同一の構成からなる。そこで、以下では、加算比
較選択回路470,471,472,473,550,5
1,552,553を、加算比較選択回路60と総称し
て説明する。また、以下では、加算比較選択回路4
0,471,472,473のそれぞれに入力される2つ
の対数尤度Iγ及び加算比較選択回路550,551,5
2,553のそれぞれに入力される2つの対数尤度Iγ
を、IA,IBと総称し、加算比較選択回路470,4
1,472,473のそれぞれに入力される2つの対数
尤度Iα及び加算比較選択回路550,551,552
553のそれぞれに入力される2つの対数尤度Iβを、
IC,IDと総称し、加算比較選択回路47 0,471
472,473のそれぞれから出力される対数尤度Iα及
び加算比較選択回路550,551,552,553のそれ
ぞれから出力される対数尤度Iβを、IEと総称して説
明する。なお、以下の説明では、ハードウェアとして実
装することを考慮して、確率を0以上の値で表し、確率
が低いものほど大きな値で表すものとする。
【0131】加算比較選択回路60は、図9に示すよう
に、2つのデータを加算する加算器61,62と、これ
らの加算器61,62からの出力の大小を比較する比較
回路63と、加算器61,62のそれぞれからの出力の
いずれか一方を選択するセレクタ64と、Log−BC
JRアルゴリズムにおける補正項の値を算出する補正項
算出回路65と、2つのデータの差分をとる差分器66
とを有する。
【0132】加算器61は、対数尤度IA,ICを入力
し、これらの対数尤度IA,ICを加算する。例えば、
加算比較選択回路60が加算比較選択回路470の場合
には、加算器61は、対数尤度Iγt[00],対数尤
度Iαt-1(0)を入力し、これらの対数尤度Iγt[0
0],対数尤度Iαt-1(0)を加算する。加算器61
は、加算して得られたデータを比較回路63、セレクタ
64及び補正項算出回路65に供給する。なお、以下で
は、加算器61から出力されるデータをPとして説明す
る。
【0133】加算器62は、対数尤度IB,IDを入力
し、これらの対数尤度IB,IDを加算する。例えば、
加算比較選択回路60が加算比較選択回路470の場合
には、加算器62は、対数尤度Iγt[11],対数尤
度Iαt-1(2)を入力し、これらの対数尤度Iγt[1
1],対数尤度Iαt-1(2)を加算する。加算器62
は、加算して得られたデータを比較回路63、セレクタ
64及び補正項算出回路65に供給する。なお、以下で
は、加算器62から出力されるデータをQとして説明す
る。
【0134】比較回路63は、加算器61から供給され
たデータPの値と、加算器62から供給されたデータQ
の値との大小を比較する。比較回路63は、比較結果を
示す比較結果情報をセレクタ64に供給する。
【0135】セレクタ64は、比較回路63から供給さ
れた比較結果情報に基づいて、加算器61から供給され
たデータPと、加算器62から供給されたデータQとの
うち、値が小さいもの、すなわち、確率が高いものを選
択する。セレクタ64は、選択したデータを差分器66
に供給する。なお、このセレクタ64により選択された
データは、上式(28)又は上式(30)における右辺
第1項を示すものに他ならない。
【0136】補正項算出回路65は、加算器61から供
給されたデータPと、加算器62から供給されたデータ
Qとの差分値の絶対値を算出する絶対値算出回路67
と、この絶対値算出回路67により算出された絶対値を
用いて補正項を線形近似により算出する線形近似手段で
ある線形近似回路68とを有する。補正項算出回路65
は、Log−BCJRアルゴリズムにおける補正項、す
なわち、上式(28)又は上式(30)における右辺第
2項の値を算出する。具体的には、補正項算出回路65
は、補正項を、変数|P−Q|に対する1次元の関数で
表し、この関数の傾きを表す係数−a(a>0)と、関
数の切片を表す係数bとを用いて−a|P−Q|+bの
形に線形近似した値を算出する。補正項算出回路65
は、算出して得られたデータZを差分器66に供給す
る。
【0137】差分器66は、セレクタ64により選択さ
れたデータと、補正項算出回路65から供給されたデー
タZとの差分値を求め、この差分値を対数尤度IEとし
て出力する。例えば、加算比較選択回路60が加算比較
選択回路470の場合には、差分器66は、対数尤度I
αt(0)を出力する。
【0138】以下では、このような加算比較選択回路6
0における遅延量を見積もることを考える。なお、比較
回路による遅延量及び差分器による遅延量は、ともに、
加算器61,62のような通常の加算器による遅延量と
同じものとする。
【0139】加算比較選択回路60において回避できな
い遅延量は、同図から明らかなように、1つの加算器に
相当するものとして、加算器61,62による遅延量
と、比較回路63による遅延量と、差分器66による遅
延量とがある。すなわち、加算比較選択回路60は、少
なくとも3つの加算器分の遅延量を有することになる。
【0140】したがって、加算比較選択回路60におけ
る遅延量を可能な限り小さくするためには、補正項算出
回路65による遅延量を小さくする必要がある。そこ
で、補正項算出回路65による遅延量を見積もることを
考える。
【0141】まず、絶対値算出回路67による遅延量を
見積もる。絶対値算出回路67は、例えば図10に示す
ように、加算器61,62からの出力の大小を比較する
比較回路71と、2つのデータの差分をとる2つの差分
器72,73と、これらの差分器72,73のそれぞれ
からの出力のいずれか一方を選択するセレクタ74とを
有するものとして実装することができる。
【0142】すなわち、絶対値算出回路67は、比較回
路71によって、加算器61から供給されたデータPの
値と、加算器62から供給されたデータQの値との大小
を比較する。これと同時に、絶対値算出回路67は、差
分器72によって、加算器61から供給されたデータP
と、加算器62から供給されたデータQとの差分値(P
−Q)を求めるとともに、差分器73によって、加算器
62から供給されたデータQと、加算器61から供給さ
れたデータPとの差分値(Q−P)を求める。そして、
絶対値算出回路67は、セレクタ74によって、比較回
路71による比較結果を示す比較結果情報に基づいて、
差分値(P−Q)と差分値(Q−P)とのうち、正の値
を有するものを選択し、選択した差分値を絶対値データ
|P−Q|として線形近似回路68に供給する。
【0143】このような絶対値算出回路67は、比較回
路71による処理と、差分器72,73による処理とが
並列的に行われることから、1つの加算器と1つのセレ
クタ分の遅延量を有するものと見積もることができる。
【0144】つぎに、線形近似回路68による遅延量を
見積もる。線形近似回路68は、図11に示すように、
曲線Cに示す関数F=log{1+e^(−|P−Q
|)}を直線L1,L2に示すような関数F=−a|P−
Q|+bで近似するいわゆる線形近似法によるlog−
sum補正を行い、補正項の値を算出する。このとき、
線形近似回路68は、少なくとも変数|P−Q|に乗算
すべき関数F=−a|P−Q|+bの傾きを表す係数−
aを2のべき乗を用いて表現して補正項の値を算出す
る。ここで、同図を参照すると、2のべき乗を用いて表
現される係数−aとしては、直線L1に示すように、−
a=−2-1=−0.5とするか、若しくは、直線L2
示すように、−a=−2-2=−0.25とすることが考
えられる。ここでは、−a=−0.25として説明す
る。この場合、線形近似回路68は、図12に示すよう
に、差分器81と、比較回路82と、セレクタ83とを
有するものとして実装することができる。
【0145】差分器81は、関数F=−a|P−Q|+
bの切片を表す係数bと、絶対値算出回路67から供給
されたnビットからなる絶対値データ|P−Q|のうち
の上位n−2ビットとの差分値を求め、この差分値をセ
レクタ83に供給する。
【0146】比較回路82は、係数bの値と、絶対値デ
ータ|P−Q|のうちの上位n−2ビットで表されるデ
ータ|P−Q|[n:3]の値との大小を比較する。比
較回路82は、比較結果を示す比較結果情報をセレクタ
83に供給する。
【0147】セレクタ83は、比較回路82から供給さ
れた比較結果情報に基づいて、差分器81から供給され
たデータと、“0”とのうち、いずれか一方を選択す
る。具体的には、セレクタ83は、比較回路82による
比較の結果、|P−Q|[n:3]≦bであった場合に
は、差分器81から供給されたデータを選択し、|P−
Q|[n:3]>bであった場合には、“0”を選択す
る。セレクタ83は、選択したデータを補正項を示すデ
ータZとして、差分器66に供給する。
【0148】このような線形近似回路68は、絶対値算
出回路67から供給されたnビットからなる絶対値デー
タ|P−Q|の下位1ビット目から下位2ビット目まで
を切り捨て、残りの上位n−2ビットで表されるデータ
を係数bから差分する。すなわち、線形近似回路68
は、絶対値データ|P−Q|のうちの下位2ビットを切
り捨ててビットシフトすることによって、|P−Q|を
1/4=0.25倍することができ、残りの上位n−2
ビットで表されるデータを係数bから差分することによ
って、結果として“−0.25|P−Q|+b”の演算
を実現することができる。
【0149】また、線形近似回路68は、補正項が正値
であることから、比較回路82による比較の結果、差分
器81から出力されたデータの値が負であった場合、す
なわち、補正項が負値として算出された場合には、セレ
クタ83により“0”を出力することによって、補正項
が負値をとることを回避することができる。
【0150】なお、例えば−a=−2-1=−0.5とし
た場合には、線形近似回路68は、絶対値データ|P−
Q|の下位1ビットを切り捨ててビットシフトすればよ
く、係数−aを表現するべき数に応じて、絶対値データ
|P−Q|の下位ビットから切り捨てるようにすればよ
い。
【0151】このような線形近似回路68は、実際の乗
算器を不要とし、差分器81による処理と、比較回路8
2による処理とが並列的に行われることから、1つの加
算器と1つのセレクタ分の遅延量を有するものと見積も
ることができる。
【0152】さらに、線形近似回路68としては、係数
bをも2のべき乗を用いて表現して補正項の値を算出す
るものも考えられる。すなわち、係数bを2m−1で表
現される値とし、−a=−0.25とした場合、線形近
似回路68は、図13に示すように、インバータ91
と、ORゲート92と、セレクタ93とを有するものと
して実装することができる。
【0153】インバータ91は、絶対値算出回路67か
ら供給されたnビットからなる絶対値データ|P−Q|
のうちの下位3ビット目から下位m+2ビット目までの
mビットを反転する。インバータ91は、反転して得ら
れたデータをセレクタ93に供給する。
【0154】ORゲート92は、絶対値算出回路67か
ら供給されたnビットからなる絶対値データ|P−Q|
のうちの下位m+3ビット目からnビット目までの上位
n−m−2ビットの論理和をとる。ORゲート92は、
求めた論理和をセレクタ93に供給する。
【0155】セレクタ93は、ORゲート92から供給
された論理和に基づいて、インバータ91から供給され
たデータと、“0”とのうち、いずれか一方を選択す
る。具体的には、セレクタ93は、ORゲート92から
供給された論理和が“0”であった場合には、インバー
タ91から供給されたデータを選択し、ORゲート92
から供給された論理和が“1”であった場合には、
“0”を選択する。セレクタ93は、選択したデータを
補正項を示すデータZとして、差分器66に供給する。
【0156】このような線形近似回路68は、絶対値算
出回路67から供給されたnビットからなる絶対値デー
タ|P−Q|の下位1ビット目から下位2ビット目まで
を切り捨て、残りの上位n−2ビットのうちの下位3ビ
ット目から下位m+2ビット目までのmビットをインバ
ータ91により反転する。これと同時に、線形近似回路
68は、ORゲート92によって、下位m+3ビット目
からnビット目までのn−m−2ビットの論理和をと
る。
【0157】すなわち、線形近似回路68は、上述した
ように、絶対値データ|P−Q|のうちの下位2ビット
を切り捨ててビットシフトすることによって、|P−Q
|を1/4=0.25倍することができる。したがっ
て、線形近似回路68は、絶対値データ|P−Q|のう
ちの上位n−2ビットで表されるデータ|P−Q|
[n:3]、すなわち、0.25|P−Q|を−1倍
し、この値に2m−1で表現される係数bを加算すれば
よい。
【0158】ここで、線形近似回路68による演算を論
理式で表現するために、図14(A)に示すように、n
ビットからなる絶対値データ|P−Q|の下位2ビット
を切り捨てて得られる0.25|P−Q|をA=
(An,An-1,・・・,Am+3,Am +2,・・・,A3
とし、残りの上位n−2ビットのうちの下位3ビット目
から下位m+2ビット目までのmビットと、下位m+3
ビット目からnビット目までのn−m−2ビットとを、
それぞれ、A’,A’’として説明する。
【0159】まず、線形近似回路68により求めるべき
“−0.25|P−Q|+2m−1=−A+(2m
1)”が負値をとる場合を考える。この場合、次式(3
2)に示す同値関係が成立する。すなわち、“−A+
(2m−1)”が負値をとる場合には、A’’が正値を
とることになる。換言すれば、“−A+(2m−1)”
が負値をとる場合には、A’’を構成する全てのビット
の論理和が“1”となることになる。
【0160】
【数32】
【0161】一方、線形近似回路68により求めるべき
“−0.25|P−Q|+2m−1=−A+(2m
1)”が0以上の値をとる場合を考える。この場合、上
式(32)に示した同値関係よりA’’=0であること
から、次式(33)が成立する。
【0162】
【数33】
【0163】ここで、2m−1は、mビット全てが
“1”であるデータであることに着目すると、“−A’
+(2m−1)”は、同図(B)に示すように、A’の
否定で表される。
【0164】以上の議論から、線形近似回路68は、A
の下位mビットの否定を求めればよいことになる。した
がって、線形近似回路68は、絶対値データ|P−Q|
のうちの下位3ビット目から下位m+2ビット目までの
mビットで表されるデータ|P−Q|[m+2:2]を
インバータ91により反転することによって、“−0.
25|P−Q|+2m−1”の演算を実現することがで
きる。
【0165】また、線形近似回路68は、ORゲート9
2によって、絶対値データ|P−Q|のうちの下位m+
3ビット目からnビット目までのn−m−2ビットで表
されるデータ|P−Q|[m+3:n]の論理和をとる
ことによって、“−0.25|P−Q|+2m−1”の
値の正負を判断することができる。そのため、線形近似
回路68は、補正項が正値であることから、ORゲート
92による論理和が“1”であった場合、すなわち、補
正項が負値として算出された場合には、セレクタ93に
より“0”を出力することによって、補正項が負値をと
ることを回避することができる。
【0166】なお、線形近似回路68は、係数aを−2
-kで表現したとき、絶対値データ|P−Q|の下位1ビ
ット目から下位kビット目までを切り捨ててビットシフ
トし、下位k+1ビット目から下位m+kビット目まで
のmビットを反転することになる。例として、n=5、
m=2の場合、すなわち、“−0.25|P−Q|+
3”の演算を行う場合において、絶対値データ|P−Q
|とデータZとの関係を求めると、次表1に示すように
なる。なお、同表には、上述したA’の否定、すなわ
ち、インバータ91から出力されるデータについても示
している。
【0167】
【表1】
【0168】同表に示すように、線形近似回路68は、
絶対値データ|P−Q|が0乃至12の範囲では、絶対
値データ|P−Q|のうちの下位3ビット目から下位2
+2=4ビット目までの2ビットで表されるデータ|P
−Q|[4:2]をインバータ91により反転したもの
をデータZとして出力し、絶対値データ|P−Q|が1
3以上の範囲では、インバータ91からの出力が負とな
ることから、0を出力する。
【0169】このような線形近似回路68は、実際の乗
算器及び加算器を不要とし、ビットシフトとインバータ
のみで構成することができ、1つのセレクタ分の遅延量
を有するものと見積もることができる。
【0170】以上のように、補正項算出回路65による
遅延量は、線形近似回路68を図12に示すように構成
することによって、2つの加算器と2つのセレクタ分と
して見積もることができ、線形近似回路68を図13に
示すように構成することによって、1つの加算器と2つ
のセレクタ分にまで抑えることができる。
【0171】したがって、加算比較選択回路60におけ
る遅延量は、比較回路63による処理と、絶対値算出回
路67による処理とが並列的に行われることから、線形
近似回路68を図12に示すように構成した場合には、
4つの加算器と3つのセレクタ分となり、線形近似回路
68を図13に示すように構成した場合には、3つの加
算器と3つのセレクタ分にまで抑えることができる。す
なわち、加算比較選択回路60は、元々少なくとも3つ
の加算器分の遅延量を有するが、補正項算出回路65に
よる遅延の影響を殆ど受けることなく、対数尤度IEを
求めることができる。
【0172】以上説明したように、符号化装置1と復号
装置3とを用いて構成されるデータ送受信システムは、
復号装置3において、線形近似によるlog−sum補
正を行う際に、補正項を迅速に求めることができること
から、性能を劣化させることなく、動作速度を向上させ
ることができる。
【0173】すなわち、これらの符号化装置1と復号装
置3とを用いて構成されるデータ送受信システムは、高
性能且つ高速に畳み込み符号の復号を実現するものであ
り、ユーザに高い信頼性及び利便性を提供することがで
きるものである。
【0174】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、例えば、符号化装置としては、
畳み込み演算を行うものでなくてもよく、いかなる符号
化率の符号化を行うものであってもよい。
【0175】また、本発明は、いわゆる並列連接畳み込
み符号、縦列連接畳み込み符号、ターボ符号化変調方式
による符号又は縦列連接符号化変調方式による符号とい
ったように、複数の要素符号を連接して構成される符号
の復号を行う場合にも容易に適用できるものである。
【0176】さらに、上述した実施の形態では、符号化
装置及び復号装置をデータ送受信システムにおける送信
装置及び受信装置に適用して説明したが、本発明は、例
えばフロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM又
はMO(Magneto Optical)といった磁気、光又は光磁
気ディスク等の記録媒体に対する記録及び/又は再生を
行う記録及び/又は再生装置に適用することもできる。
この場合、符号化装置により符号化されたデータは、無
記憶通信路に等価とされる記録媒体に記録され、復号装
置により復号されて再生される。
【0177】以上のように、本発明は、その趣旨を逸脱
しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもな
い。
【0178】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる復号装置は、軟入力とされる受信値に基づいて任意
のステートを通過する確率を対数表記した対数尤度を求
め、この対数尤度を用いて復号を行う復号装置であっ
て、対数尤度を与えるために追加され、変数に対する1
次元の関数で表される補正項を線形近似により算出する
線形近似手段を備え、この線形近似手段は、少なくとも
変数に乗算すべき関数の傾きを表す係数を2のべき乗を
用いて表現して補正項を算出する。
【0179】したがって、本発明にかかる復号装置は、
線形近似手段によって、2のべき乗を用いて表現された
係数を有する関数で表される補正項を算出することによ
って、性能を劣化させることなく、高速化を図ることが
できる。
【0180】また、本発明にかかる復号方法は、軟入力
とされる受信値に基づいて任意のステートを通過する確
率を対数表記した対数尤度を求め、この対数尤度を用い
て復号を行う復号方法であって、対数尤度を与えるため
に追加され、変数に対する1次元の関数で表される補正
項を線形近似により算出する線形近似工程を備え、この
線形近似工程では、少なくとも変数に乗算すべき関数の
傾きを表す係数を2のべき乗を用いて表現して補正項を
算出する。
【0181】したがって、本発明にかかる復号方法は、
線形近似工程にて、2のべき乗を用いて表現された係数
を有する関数で表される補正項を算出することによっ
て、性能を劣化させることなく、高速化を図ることを可
能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示すデータ送受信シ
ステムを適用する通信モデルの構成を説明するブロック
図である。
【図2】同データ送受信システムにおける符号化装置の
構成を説明するブロック図である。
【図3】符号化装置におけるトレリスを説明する図であ
る。
【図4】同データ送受信システムにおける復号装置の構
成を説明するブロック図である。
【図5】復号装置が備えるIα算出・記憶回路の構成を
説明するブロック図である。
【図6】Iα算出・記憶回路が有するIα算出回路の構
成を説明するブロック図である。
【図7】復号装置が備えるIβ算出・記憶回路の構成を
説明するブロック図である。
【図8】Iβ算出・記憶回路が有するIβ算出回路の構
成を説明するブロック図である。
【図9】Iα算出回路又はIβ算出回路が有する加算比
較選択回路の構成を説明するブロック図である。
【図10】加算比較選択回路が有する絶対値算出回路の
構成を説明するブロック図である。
【図11】加算比較選択回路が有する線形近似回路によ
るlog−sum補正を説明する図であって、補正項を
示す関数と線形近似した関数とを示すグラフである。
【図12】線形近似回路の構成を説明するブロック図で
あって、関数F=−a|P−Q|+bの係数−aを2の
べき乗を用いて表現して補正項の値を算出する線形近似
回路の構成を説明するブロック図である。
【図13】図12に示す線形近似回路とは異なる他の線
形近似回路の構成を説明するブロック図であって、関数
F=−a|P−Q|+bの係数−aと係数bとを2のべ
き乗を用いて表現して補正項の値を算出する線形近似回
路の構成を説明するブロック図である。
【図14】図13に示す線形近似回路による演算を説明
する図である。
【図15】通信モデルの構成を説明するブロック図であ
る。
【図16】従来の符号化装置におけるトレリスを説明す
る図であって、確率αt,βt及びγtの内容を説明する
ための図である。
【図17】従来の復号装置において、BCJRアルゴリ
ズムを適用して軟出力復号を行う際の一連の工程を説明
するフローチャートである。
【図18】従来の復号装置において、Max−Log−
BCJRアルゴリズムを適用して軟出力復号を行う際の
一連の工程を説明するフローチャートである。
【図19】log−sum補正を説明する図であって、
(A)は、補正項を示す関数と線形近似法により近似し
た関数とを示すグラフであり、(B)は、補正項を示す
関数と閾値近似法により近似した関数とを示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 符号化装置、 3 復号装置、 32 Iγ算出・
記憶回路、 33 Iα算出・記憶回路、 34 Iβ
算出・記憶回路、 35 軟出力算出回路、43 Iα
算出回路、 470,471,472,473,550,5
1,552,553,60 加算比較選択回路、 5
1,512 Iβ算出回路、 65 補正項算出回路、
67 絶対値算出回路、 68 線形近似回路

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟入力とされる受信値に基づいて任意の
    ステートを通過する確率を対数表記した対数尤度を求
    め、上記対数尤度を用いて復号を行う復号装置であっ
    て、 上記対数尤度を与えるために追加され、変数に対する1
    次元の関数で表される補正項を線形近似により算出する
    線形近似手段を備え、 上記線形近似手段は、少なくとも上記変数に乗算すべき
    上記関数の傾きを表す係数を2のべき乗を用いて表現し
    て上記補正項を算出することを特徴とする復号装置。
  2. 【請求項2】 上記線形近似手段は、上記関数の傾きを
    表す係数を表現するべき数に応じて、入力されたデータ
    の下位ビットから切り捨てることを特徴とする請求項1
    記載の復号装置。
  3. 【請求項3】 上記線形近似手段は、上記関数の傾きを
    表す係数を−2-kで表現したとき、入力されたデータの
    下位1ビット目から下位kビット目までを切り捨てるこ
    とを特徴とする請求項2記載の復号装置。
  4. 【請求項4】 上記線形近似手段は、上記関数の切片を
    表す係数を2のべき乗を用いて表現して上記補正項を算
    出することを特徴とする請求項1記載の復号装置。
  5. 【請求項5】 上記線形近似手段は、上記関数の切片を
    表す係数を2m−1で表現して上記補正項を算出するこ
    とを特徴とする請求項4記載の復号装置。
  6. 【請求項6】 上記線形近似手段は、上記関数の傾きを
    表す係数を−2-kで表現したとき、入力されたnビット
    のデータの下位1ビット目から下位kビット目までを切
    り捨て、下位k+1ビット目から下位m+kビット目ま
    でのmビットを反転することを特徴とする請求項5記載
    の復号装置。
  7. 【請求項7】 上記補正項は、正値であることを特徴と
    する請求項1記載の復号装置。
  8. 【請求項8】 上記線形近似手段は、上記補正項が負値
    として算出された場合には、上記補正項を0とすること
    を特徴とする請求項7記載の復号装置。
  9. 【請求項9】 上記対数尤度は、上記確率を自然対数を
    用いて対数表記したものであることを特徴とする請求項
    1記載の復号装置。
  10. 【請求項10】 上記受信値毎に、符号の出力パターン
    と上記受信値により決定される第1の確率を対数表記し
    た第1の対数尤度を算出する第1の確率算出手段と、 上記第1の対数尤度に基づいて、上記受信値毎に、符号
    化開始ステートから時系列順に各ステートに至る第2の
    確率を対数表記した第2の対数尤度を算出する第2の確
    率算出手段と、 上記第1の対数尤度に基づいて、上記受信値毎に、打ち
    切りステートから時系列の逆順に各ステートに至る第3
    の確率を対数表記した第3の対数尤度を算出する第3の
    確率算出手段とを備え、 上記第2の確率算出手段及び上記第3の確率算出手段
    は、それぞれ、上記線形近似手段を有することを特徴と
    する請求項1記載の復号装置。
  11. 【請求項11】 上記第1の対数尤度と、上記第2の対
    数尤度と、上記第3の対数尤度とを用いて、各時刻にお
    ける軟出力を対数表記した対数軟出力を算出する軟出力
    算出手段を備えることを特徴とする請求項10記載の復
    号装置。
  12. 【請求項12】 上記対数軟出力は、上記軟出力を自然
    対数を用いて対数表記したものであることを特徴とする
    請求項11記載の復号装置。
  13. 【請求項13】 上記対数尤度は、上記確率の積演算を
    対数の和演算に置き換えた計算を行うとともに、上記確
    率の和演算を対数の最大値演算と上記関数の演算とを行
    うことで求められることを特徴とする請求項1記載の復
    号装置。
  14. 【請求項14】 Log−BCJRアルゴリズムに基づ
    く最大事後確率復号を行うことを特徴とする請求項13
    記載の復号装置。
  15. 【請求項15】 畳み込み符号の復号を行うことを特徴
    とする請求項1記載の復号装置。
  16. 【請求項16】 軟入力とされる受信値に基づいて任意
    のステートを通過する確率を対数表記した対数尤度を求
    め、上記対数尤度を用いて復号を行う復号方法であっ
    て、 上記対数尤度を与えるために追加され、変数に対する1
    次元の関数で表される補正項を線形近似により算出する
    線形近似工程を備え、 上記線形近似工程では、少なくとも上記変数に乗算すべ
    き上記関数の傾きを表す係数を2のべき乗を用いて表現
    して上記補正項を算出することを特徴とする復号方法。
  17. 【請求項17】 上記線形近似工程では、上記関数の傾
    きを表す係数を表現するべき数に応じて、入力されたデ
    ータの下位ビットから切り捨てることを特徴とする請求
    項16記載の復号方法。
  18. 【請求項18】 上記線形近似工程では、上記関数の傾
    きを表す係数を−2-kで表現したとき、入力されたデー
    タの下位1ビット目から下位kビット目までを切り捨て
    ることを特徴とする請求項17記載の復号方法。
  19. 【請求項19】 上記線形近似工程では、上記関数の切
    片を表す係数を2のべき乗を用いて表現して上記補正項
    を算出することを特徴とする請求項16記載の復号方
    法。
  20. 【請求項20】 上記線形近似工程では、上記関数の切
    片を表す係数を2m−1で表現して上記補正項を算出す
    ることを特徴とする請求項19記載の復号方法。
  21. 【請求項21】 上記線形近似工程では、上記関数の傾
    きを表す係数を−2-kで表現したとき、入力されたnビ
    ットのデータの下位1ビット目から下位kビット目まで
    を切り捨て、下位k+1ビット目から下位m+kビット
    目までのmビットを反転することを特徴とする請求項2
    0記載の復号方法。
  22. 【請求項22】 上記補正項は、正値であることを特徴
    とする請求項16記載の復号方法。
  23. 【請求項23】 上記線形近似工程では、上記補正項が
    負値として算出された場合には、上記補正項を0とする
    ことを特徴とする請求項22記載の復号方法。
  24. 【請求項24】 上記対数尤度は、上記確率を自然対数
    を用いて対数表記したものであることを特徴とする請求
    項16記載の復号方法。
  25. 【請求項25】 上記受信値毎に、符号の出力パターン
    と上記受信値により決定される第1の確率を対数表記し
    た第1の対数尤度を算出する第1の確率算出工程と、 上記第1の対数尤度に基づいて、上記受信値毎に、符号
    化開始ステートから時系列順に各ステートに至る第2の
    確率を対数表記した第2の対数尤度を算出する第2の確
    率算出工程と、 上記第1の対数尤度に基づいて、上記受信値毎に、打ち
    切りステートから時系列の逆順に各ステートに至る第3
    の確率を対数表記した第3の対数尤度を算出する第3の
    確率算出工程とを備え、 上記第2の確率算出工程及び上記第3の確率算出工程
    は、それぞれ、上記線形近似工程を有することを特徴と
    する請求項16記載の復号方法。
  26. 【請求項26】 上記第1の対数尤度と、上記第2の対
    数尤度と、上記第3の対数尤度とを用いて、各時刻にお
    ける軟出力を対数表記した対数軟出力を算出する軟出力
    算出工程を備えることを特徴とする請求項25記載の復
    号方法。
  27. 【請求項27】 上記対数軟出力は、上記軟出力を自然
    対数を用いて対数表記したものであることを特徴とする
    請求項26記載の復号方法。
  28. 【請求項28】 上記対数尤度を、上記確率の積演算を
    対数の和演算に置き換えた計算を行うとともに、上記確
    率の和演算を対数の最大値演算と上記関数の演算とを行
    うことで求めることを特徴とする請求項16記載の復号
    方法。
  29. 【請求項29】 Log−BCJRアルゴリズムに基づ
    く最大事後確率復号を行うことを特徴とする請求項28
    記載の復号方法。
  30. 【請求項30】 畳み込み符号の復号を行うことを特徴
    とする請求項16記載の復号方法。
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