JP2001351057A - 予測システム、予測方法および記録媒体 - Google Patents

予測システム、予測方法および記録媒体

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JP2001351057A
JP2001351057A JP2000170203A JP2000170203A JP2001351057A JP 2001351057 A JP2001351057 A JP 2001351057A JP 2000170203 A JP2000170203 A JP 2000170203A JP 2000170203 A JP2000170203 A JP 2000170203A JP 2001351057 A JP2001351057 A JP 2001351057A
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JP2000170203A
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Toshinori Chikamoto
俊憲 親本
Katsumi Yanagida
克巳 柳田
Kazuhiko Arai
一彦 新井
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Kajima Corp
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Kajima Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業において危険作業に至る工程を時系列的
な作業手順や作業環境の変化の連鎖と捕らえ、その因果
関係を時系列的に解析し、危険作業を予測する予測シス
テム、予測方法、および記録媒体。 【解決手段】 解析対象となる作業手順の分解と前後関
係の整理を行い(ステップ101)、災害の要因を抽出
し、それらの因果関係を整理し(ステップ102)、こ
れらの作業と災害要因とを結合させ(ステップ10
3)、それらをペトリネットで表現する(ステップ10
4)。ペトリネットを用いて作業に関するシミュレーシ
ョンを行い(ステップ106)、作業方法や作業環境等
の改善を行い(ステップ108)、所定の安全性を満足
するまで処理を繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設作業における
作業工程や作業条件から予め危険作業を予測する予測シ
ステム、予測方法、及びコンピュータを予測システムと
して動作させるためのプログラムを記録した記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建設作業における危険作業の予測
は、過去の災害事例に基づいた経験的判断によるものが
主体であり、定量的方法による予測はあまり行われてい
ない。従って、危険作業や災害の予知は作業時の作業者
の経験等に頼ることが多かった。また、建設以外の分野
では災害の原因分析や危険度の評価等を行う解析方法が
適用される場合もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな解析方法では解析対象であるシステムの構成や状態
が変化することは考慮されておらず、建設工事のように
時間の推移とともに作業環境が変化し、その変化を考慮
して作業の安全性を解析することは困難であるという問
題があった。また、作業者の経験による危険予測でもこ
のような作業環境の変化に対応し、作業全体を通した中
での危険作業を予測することは困難である。
【0004】本発明は、このような問題を鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、危険作業に至る工
程を時系列的な作業手順や作業環境の変化の連鎖と捕ら
え、その因果関係を時系列的に解析し、危険作業を予測
する予測システム、予測方法、及び記録媒体を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために第1の発明は、作業工程を時系列的に分解、抽出
する作業抽出手段と、災害要因を抽出する要因抽出手段
と、作業抽出手段で抽出した作業工程と要因抽出手段で
抽出した要因を用いて、ペトリネットを作成する作成手
段と、前記ペトリネットを用いて作業における危険を予
測する予測手段と、を具備することを特徴とする予測シ
ステムである。
【0006】第2の発明は、作業工程を時系列的に分
解、抽出する作業抽出工程と、災害要因を抽出する要因
抽出工程と、作業抽出手段で抽出した作業工程と要因抽
出工程で抽出した要因を用いて、ペトリネットを作成す
る作成工程と、前記ペトリネットを用いて作業における
危険を予測する予測工程と、を具備することを特徴とす
る予測方法である。
【0007】第3の発明は、作業工程を時系列的に分
解、抽出する作業抽出手段と、災害要因を抽出する要因
抽出手段と、作業抽出手段で抽出した作業工程と要因抽
出手段で抽出した要因を用いて、ペトリネットを作成す
る作成手段と、前記ペトリネットを用いて作業における
危険を予測する予測手段と、を具備する予測システムの
一部又は全部としてコンピュータを動作させるプログラ
ムを記録した記録媒体である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、図面に基づいて本発明の
実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の
形態に係る予測システム1のハードウェアの概略構成図
であり、図2は予測システム1の処理手順を示すフローチ
ャートである。予測システム1の解析対象となる作業は
建設作業である。
【0009】図1に示すように、予測システム1はコンピ
ュータ3、作業データベース5、災害要因データベース
7、CD−ROM9等から構成される。コンピュータ3
は後述するペトリネットを用いて危険作業や災害等を予
測する処理を行う。
【0010】作業データベース5は作業手順やその前後
関係等の作業に関するデータを保持する。災害要因デー
タベース7は、作業中に起こりうる災害や危険作業の要
因等に関するデータを保持するものである。これらの作
業データベース5、災害要因データベース7に保持され
たデータを用いて、ペトリネットが作成され、コンピュ
ータ3によって処理される。
【0011】CD−ROM9はコンピュータ3が行う危
険予測処理のプログラム等を記録するものである。次
に、図2に示す予測システム1による危険予測の処理に
ついて説明する。
【0012】解析対象となる作業手順の分解と前後関係
の整理を行い(ステップ101)、その中で起こりうる
危険作業、即ち災害の要因を抽出し、作業と要因との因
果関係を整理する(ステップ102)。
【0013】ステップ101やステップ102で抽出し
た作業と災害要因とを結合させ(ステップ103)、そ
れらをペトリネットで表現する(ステップ104)。ペ
トリネットはシステムをモデル化して評価するための有
効なツールである。ペトリネットに関する詳細な説明は
後に行う。
【0014】次に、ペトリネット中の状態遷移確率を決
定し(ステップ105)、ペトリネットを用いて作業に
関するシミュレーションを行い、各作業の災害発生確率
や災害に至るまでの時間等を算出し(ステップ10
6)、所定の安全性を満足したら(ステップ107)シ
ミュレーションを終了する。
【0015】ステップ107において所定の安全性を満
足しない場合、即ち危険作業や災害が高い確率で起こり
うる場合には、作業方法や作業環境等の改善を行い(ス
テップ108)、その改善点を考慮してペトリネットで
再モデル化を行い(ステップ104)、所定の安全性を
満たすまで処理を繰り返す。
【0016】次に、具体的な作業を例に図2に示すシス
テムの処理を説明する。ここで、解析対象の作業として
梁型枠の解体作業を例にとる。
【0017】(ステップ101)対象となる作業の作業
手順を分解し、その前後関係の整理を行う。例えば、梁
型枠の解体作業の場合、以下のように作業を抽出し、作
業順を整理する。
【0018】作業1:スラブ上から足場へ昇降する。 作業2:釘抜き作業を行う。 作業3:小運搬作業を行う。 作業4:バールによるパネル剥がしを行う。 作業5:手によるパネル剥がしを行う。 作業6:足場からスラブ上に移動する。
【0019】以上の作業の中から、作業が行われる場所
や作業名、作業による状態変化、作業にかかる時間等を
抽出して整理する。抽出した作業に関するデータは作業
データベース5に保持することも可能である。
【0020】(ステップ102)次に、対象作業におい
て起こりうる災害要因を抽出し、それが何故起こるかや
起こったらどうなるか等の因果関係を整理する。例え
ば、足場上の作業中に「足元に不要材がある」場合、作
業者が不要材上に乗る。不要材に乗って足元が滑り、バ
ランスを崩す。バランスを崩してスラブ上に落下する。
となり、ヒヤリハットとなったり、落下の状態によって
は重大災害に至ることがある。これらの抽出し整理した
要因や因果関係も災害要因データベース7等に保持され
る。
【0021】(ステップ103)ステップ101で抽出
された作業手順とステップ102で抽出された災害要因
とを結合させる。例えば、上述の「足元に不要材があ
り」、落下に至るのは、作業場所として足場上であるた
め、足場に昇った後に起こりうる危険作業である。
【0022】(ステップ104からステップ108)
に、ステップ103の処理結果をペトリネットで表現す
る。図3は、梁型枠の解体作業における危険予測のペト
リネットをモデル化した図である。図3に示すペトリネ
ットモデルの詳細な説明を行う前に、ペトリネットモデ
ルについて説明する。
【0023】図4はペトリネットを構成する要素を示す
図である。ペトリネットは、プレース33−1、33−
2、アーク37−1、37−1、トランジション35、
トークン39で構成される。プレース33−1、33−
2は条件を示し、トランジション35は事象や状態変化
を示す。
【0024】アーク37−1はプレース33−1からト
ランジション35への結合を、アーク37−2はトラン
ジション35からプレース33−2への結合を示す。ト
ークン39はプレース33−1の中に配置され、トラン
ジション35即ち事象が起こることによって、プレース
33−2に移動する。事象や状態変化が起こることを
「トランジションが発火する」という。図5はトランジ
ション35が発火した後のペトリネットの状態を示す図
である。
【0025】このトランジション35の発火条件には以
下に示すような規則がある。図6、図7、図8は発火条
件を説明するための図である。図6に示すように、トラ
ンジションTaを発火させるためには入力側のプレース
Pa、Pbの両方にトークンが存在しなければならな
い。即ち、条件Pa、Pbの両方がそろったときにトラ
ンジションTaが発火し、事象Taが起こる。
【0026】また、図7に示す発火条件は、トランジシ
ョンTa、Tbがある確率で起こりうる場合を示すもの
である。この確率を状態遷移確率という。図8はトラン
ジションTa、トランジションTbのうち、いずれかが
発火した場合にプレースPaの状態に移ることをいう。
【0027】以上説明したペトリネット及びその発火条
件を用いて、図3に示す梁型枠の解体作業の危険予測の
ペトリネットモデルを説明する。図3において、Pはプ
レースを示し、作業名や作業の状態を示すものである。
また、Tはトランジションであり、状態変化の要因を示
すものである。図中の数字は作業時間(分)を示す。
【0028】プレースP1にあるトークンは、トランジ
ションT1「足場への昇降開始」が発火すると、スラブ
上(P1)から昇降(P2)に移動し、トランジション
T2「足場への昇降終了」が発火すると、足場上(P
3)に移動する。ここで、トークンが移動するというこ
とは、作業が行われ、状態が変化することを示す。
【0029】次に、トランジションT3「作業開始」が
発火し、釘抜き(P4)作業を行い、トランジションT
4「小運搬開始」の発火で小運搬(P5)作業を行う。
次に、トランジションT5「バールによるパネル剥がし
を開始」が発火し、パネル剥がし(P6)作業が行われ
る。
【0030】このとき、プレースP6の作業が順調に行
われ、トランジションT6「手によるパネル剥がしが開
始される」場合と、トランジションT10「バールが外
れる」場合のどちらかが所定の状態遷移確率で起こりう
る。この状態遷移確率は、作業環境等を考慮して決定さ
れ(ステップ105)、入力される。この状態遷移確率
をデータベース化し、保持することも可能である。
【0031】トランジションT6「手によるパネル剥が
しが開始される」が発火すると、手によりパネルが剥が
され(P7)、トランジションT7「パネル剥がし終
了」が発火すると、パネルを置き(P8)、次の施工箇
所があればトークンを新たに与え、次の施工箇所移動し
(P11)、作業を開始する。
【0032】また、次の施工箇所がなければ、作業者は
足場から降りて(P9)、トランジションT9「足場昇
降終了」が発火すると、スラブ上に戻る(P10)。
【0033】前述のトランジションT10「バールが外
れる」が発火した場合、バールがはずれても作業を続け
られる場合(P21)と反動を受ける場合(P12)が
ある。プレースP21に至れば、トランジションT12
「次作業開始」が発火し、手によるパネルはがし(P
7)に至る。
【0034】また、反動を受けた場合(P12)、さら
に脚立作業である場合(P13:この場合新たにトーク
ンが与えられる)、トランジションT11「不安定な状
態」が発火し、以降に説明するバランスを崩す状態(P
16)に至る。即ち、図6に示す発火条件に従って、P
12とP13の両方にトークンがそろって、T11が発
火することとなり、ここでは「脚立上の作業で、かつ、
反動を受けた場合にバランスを崩して転落する」ことを
示す。
【0035】次に、災害要因の一因として足場上に不要
材がある場合を考える。不要材があるという条件に対し
てプレースP14を設定し、新たにトークンを配置す
る。この場合、トランジションT13「不要材に作業者
が乗る」とトランジションT17「乗らない」のいずれ
かが所定の状態遷移確率で発火する。T17が発火した
場合、災害には至らない。
【0036】トランジションT13が発火した場合、作
業者は不要材上に乗り(P15)、トランジションT1
4「足元が滑る」とトランジションT18「滑らない」
のいずれかが所定の確率で発火する。T18が発火した
場合は、災害には至らない。
【0037】トランジションT14が発火した場合、或
いは前述の脚立作業やバールが外れたことによる反動を
受けることで不安定になった場合、作業者はバランスを
崩し(P16)、所定の確率でトランジションT19
「落下しない」が発火する。T19が発火した場合、作
業は継続され(P18)、トランジションT21「次作
業への移行」が発火する。
【0038】トランジションT21が発火して次作業へ
の移行が行われると、災害要因「足元に不要材がある
(P14)」に戻るとともに、一方で次作業への準備を
行い(P20)、トランジションT12「次作業開始」
が発火する。こうして、次作業である手によるパネル剥
がし(P7)に移行する。
【0039】また、作業者がバランスを崩し(P1
6)、新たにトークンが与えられる、手すりの不備(P
19)という条件がともに加わった場合に、トランジシ
ョンT15「落下する」が所定の確率で発火する。T1
5が発火した場合、作業者は足場からスラブ上に落下し
(P17)、トランジションT16「許容負荷」が所定
の確率で発火すれば、「ヒヤリハット」に至り、トラン
ジションT20「身体への過負荷」が発火した場合、
「重大災害」となる。
【0040】ステップ106では、上記のようなシミュ
レーションを行い、「ヒヤリハット」や「重大災害」に
至る確率や時間を算出する。
【0041】例えば、「ヒヤリハット」に至る確率の算
出について以下に説明する。ここで、足場の不要材に乗
る(T13が発火する)確率が「a」、足元が滑る(T
14が発火する)確率が「b」、バールが外れて反動を
受けて不安定になる(T11が発火する)確率が
「c」、足場から落下するが許容負荷である(T16が
発火する)確率が「d」、足場から落下する(T15)
確率が「e」であるとする。
【0042】図6から図8に示す発火条件を考慮し、上
記の確率から「ヒヤリハット」に至る確率を算出する
と、「(a×b+c)×d×e」となる。
【0043】以上のようなシミュレーションの結果、
「重大災害」や「ヒヤリハット」に至る確率が所定の閾
値等より大きい場合は、図3に示すペトリネットにおい
て、災害につながるアークが多く出ている作業をなく
す、或いは災害につながる確率を減少させるように作業
環境を変えるなどして、改善する(ステップ108)。
【0044】例えば、図3に示す作業では、「バールに
よるパネル剥がし」(P6)においてバールが外れた場
合に反動を受けて、落下事故につながる場合がある。従
って、この確率が大きい場合は、バールが外れないよう
な防止策を取ったり、バールによるパネル剥がし作業を
取りやめるなどして、作業改善を行い、再度シミュレー
ションを行うことが可能である。
【0045】このように、作業改善を行い、状態遷移確
率を変えたり、プレースやトランジションを追加、削除
するなどして図3に示すペトリネットの再構築を行い、
シミュレーションを実行することを繰り返して、「重大
災害」や「ヒヤリハット」に至る確率が閾値よりも小さ
くなれば、危険作業予測の処理を終了する。
【0046】次に、ステップ106において災害に至る
までの時間を算出した場合について説明する。図9は異
なる作業条件で「重大災害」に至るまでの平均時間を算
出した結果を示す図である。
【0047】図3に示すペトリネットを用いて、終了条
件となる「重大災害」に至るシミュレーションを繰り返
し(図9に示す例で100回繰り返す)行い、「重大災
害」に至るまでの平均時間を求める。例えば、作業条件
1は「脚立と足場板を使用する場合」であり、「重大災
害」に至るまでの平均時間は「t1」である。
【0048】次に、作業条件2として「脚立と足場板を
使用し、更に不要材がある場合」についてシミュレーシ
ョンを繰り返し、「重大災害」に至るまでの平均時間
「t2」を求める。
【0049】ここで、作業条件2は作業条件1に比べ
て、「重大災害」に至るまでの時間が短いことが判る。
この「重大災害」に至るまでの平均時間を長くするよう
に、ステップ107では、作業方法を変えるなどする。
【0050】例えば、作業条件3として、「脚立+足場
板」の代わりに「ローリングタワーを使用する場合」に
ついて、「重大災害」に至るまでの平均時間t3を計算
する。この結果t3>t1>t2となり、「ローリング
タワーを使用する場合」の方が、「脚立と足場板を使用
する場合」に比べて、作業の安全性が高いことが判る。
こうして、所定以上の安全性が得られれば(ステップ1
07)、作業改善ができたものとしてシミュレーション
を終了する。
【0051】また、図9に示す「ローリングタワーを使
用する場合」についても、スパンLや階高Hを変えるな
どしてシミュレーションを行う。例えば、作業条件3は
「H=3000(mm)、L=4000(mm)」、作
業条件4は「H=4000(mm)、L=6000(m
m)」として計算を行うと、平均時間はt3>t4とな
る。
【0052】以上の説明では、「重大災害」を例に説明
したが、「ヒヤリハット」に至る時間も同様に計算でき
る。このように、危険作業の予測システム1を用いれ
ば、事前に「重大災害」や「ヒヤリハット」に至る時間
を計算でき、その時間を引き延ばすように作業改善をお
行うことができる。
【0053】以上のように、本システムを用いれば、事
前に危険作業を予測することができ、危険要因を取り除
くことが可能である。また、作業時に大幅な作業環境の
変化等が発生した場合でも、本システムによるシミュレ
ーションを行うことで、作業環境の変化による危険作業
を事前に予測することが可能であり、作業の安全を保障
できる。
【0054】尚、図2の処理の全部または一部はコンピ
ュータで行うことができ、そのプログラムをCD−RO
M等の記録媒体に保持できる。尚、本実施の形態では梁
型枠の解体作業を例にあげたが、本システムはあらゆる
建設作業、又は建設作業以外の作業の危険予測を行うこ
とも可能である。特に、実際の建設作業は様々な作業が
組み合わされるため、本システムを用いて作業の前に危
険作業を予測することは非常に効果が大きい。
【0055】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、危険作業に至る工程を時系列的な作業手順や作業
環境の変化の連鎖と捕らえ、その因果関係を時系列的に
解析し、危険作業を予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の予測システム1のハードウェアの概略
構成図
【図2】本発明の予測システム1による危険作業予測の
処理を示すフローチャート
【図3】梁型枠の解体作業のペトリネットを示す図
【図4】ペトリネットを構成する要素を示す図
【図5】発火後のペトリネットの状態を示す図
【図6】ペトリネットの発火条件を示す図
【図7】ペトリネットの発火条件を示す図
【図8】ペトリネットの発火条件を示す図
【図9】異なる作業条件で算出した「重大災害」に至る
までの平均時間を示す図
【符号の説明】
1………予測システム 3………コンピュータ 5………作業データベース 7………災害要因データベース 9………CD−ROM P………プレース(作業名または作業状態) T………トランジション(状態変化の要因) 33−1、33−2………プレース 35………トランジション 37−1、37−2………アーク 39………トークン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 一彦 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 5B049 BB05 CC02 CC31 DD01 DD05 EE03 EE36 EE41 FF09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業工程を時系列的に分解、抽出する作
    業抽出手段と、 災害要因を抽出する要因抽出手段と、 作業抽出手段で抽出した作業工程と要因抽出手段で抽出
    した要因を用いて、ペトリネットを作成する作成手段
    と、 前記ペトリネットを用いて作業における危険を予測する
    予測手段と、 を具備することを特徴とする予測システム。
  2. 【請求項2】 前記ペトリネットはプレース、アーク、
    トランジション、トークンで表現され、プレースは前記
    作業工程や要因を示し、トランジションは前記作業工程
    や要因による状態変化を示し、アークは前記プレースと
    トランジションとを結合し、 前記予測手段は、トークンが各プレースを移動すること
    によって危険を予測することを特徴とする請求項1記載
    の予測システム。
  3. 【請求項3】 前記プレースから複数のトランジション
    に分岐する場合、各トランジションが起こりうる確率を
    設定し、前記予測手段で作業の危険が予測された場合、
    前記確率を変えることによって危険を取り除くことを特
    徴とする請求項2記載の予測システム。
  4. 【請求項4】 前記予測手段は危険に至るまでの時間を
    算出するものであり、 危険に至るまでの時間が所定の値より短い場合に、作業
    工程を改善して、危険に至るまでの時間を長くすること
    を特徴とする請求項1記載の予測システム。
  5. 【請求項5】 作業工程を時系列的に分解、抽出する作
    業抽出工程と、 災害要因を抽出する要因抽出工程と、 作業抽出手段で抽出した作業工程と要因抽出工程で抽出
    した要因を用いて、ペトリネットを作成する作成工程
    と、 前記ペトリネットを用いて作業における危険を予測する
    予測工程と、 を具備することを特徴とする予測方法。
  6. 【請求項6】 前記ペトリネットはプレース、アーク、
    トランジション、トークンで表現され、プレースは前記
    作業工程や要因を示し、トランジションは前記作業工程
    や要因による状態変化を示し、アークは前記プレースと
    トランジションとを結合し、 前記予測工程は、トークンが各プレースを移動すること
    によって危険を予測することを特徴とする請求項5記載
    の予測方法。
  7. 【請求項7】 前記プレースから複数のトランジション
    に分岐する場合、各トランジションが起こりうる確率を
    設定し、前記予測工程で作業の危険が予測された場合、
    前記確率を変えることによって危険を取り除くことを特
    徴とする請求項6記載の予測方法。
  8. 【請求項8】 前記予測工程は危険に至るまでの時間を
    算出するものであり、 危険に至るまでの時間が所定の値より短い場合に、作業
    工程を改善して、危険に至るまでの時間を長くすること
    を特徴とする請求項5記載の予測方法。
  9. 【請求項9】 作業工程を時系列的に分解、抽出する作
    業抽出手段と、 災害要因を抽出する要因抽出手段と、 作業抽出手段で抽出した作業工程と要因抽出手段で抽出
    した要因を用いて、ペトリネットを作成する作成手段
    と、 前記ペトリネットを用いて作業における危険を予測する
    予測手段と、 を具備する予測システムの一部又は全部としてコンピュ
    ータを動作させるプログラムを記録した記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記ペトリネットはプレース、アー
    ク、トランジション、トークンで表現され、プレースは
    前記作業工程や要因を示し、トランジションは前記作業
    工程や要因による状態変化を示し、アークは前記プレー
    スとトランジションとを結合し、前記予測手段は、トー
    クンが各プレースを移動することによって危険を予測す
    ることを特徴とする請求項9記載の記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記プレースから複数のトランジショ
    ンに分岐する場合、各トランジションが起こりうる確率
    を設定することを特徴とする請求項10記載の記録媒
    体。
  12. 【請求項12】 前記予測手段は危険に至るまでの時間
    を算出することを特徴とする請求項9記載の記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012146269A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Nippon Steel Corp 製造プロセスの操業支援装置、方法及びプログラム
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CN111191832A (zh) * 2019-12-25 2020-05-22 国电南瑞科技股份有限公司 一种台风灾害配电网杆塔故障预测方法及***
US11003925B2 (en) 2017-01-23 2021-05-11 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Event prediction system, event prediction method, program, and recording medium having same recorded therein

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