JP2001343103A - ボイラにおける脱硝装置の制御方法 - Google Patents

ボイラにおける脱硝装置の制御方法

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JP2001343103A
JP2001343103A JP2000383029A JP2000383029A JP2001343103A JP 2001343103 A JP2001343103 A JP 2001343103A JP 2000383029 A JP2000383029 A JP 2000383029A JP 2000383029 A JP2000383029 A JP 2000383029A JP 2001343103 A JP2001343103 A JP 2001343103A
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combustion
ammonia
reducing agent
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English (en)
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Akira Wakasa
暁 若狭
Noboru Takubo
昇 田窪
Yukihiro Isshiki
幸博 一色
Koichi Masuda
幸一 増田
Nobuyuki Ishizaki
信行 石▲崎▼
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Miura Co Ltd
Miura Institute of Research and Development Co Ltd
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Miura Co Ltd
Miura Institute of Research and Development Co Ltd
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    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/34Chemical or biological purification of waste gases
    • B01D53/74General processes for purification of waste gases; Apparatus or devices specially adapted therefor
    • B01D53/77Liquid phase processes
    • B01D53/79Injecting reactants
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
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    • B01D53/56Nitrogen oxides

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼量の切換えに対応して還元剤の供給
量を切り換える際、還元剤が未反応のまま外部へ流出す
るのを防止する。 【解決手段】 燃焼量が多段階で制御されるボイラ1に
おいて、燃焼量に応じて還元剤の供給量を調節する脱硝
装置の制御方法であって、燃焼量を減少させるとき、こ
の燃焼量の切換えから設定時間の間、還元剤の供給量を
切替え後の燃焼量に対応する供給量より少なくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、NOxを低減す
るためのボイラにおける脱硝装置の制御方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、ボイラについても一層の低NOx
化が要望されている。その対策の1つとして、ボイラに
脱硝装置を設け、この脱硝装置によって、還元剤として
のアンモニアを排ガスへ供給してNOxを低減する方法
がとられている。前記脱硝装置においては、電気ヒータ
を備えたアンモニア生成手段により尿素水を加熱してア
ンモニアを生成しており、またアンモニアの生成量は、
前記アンモニア生成手段への尿素水の供給量を調節する
ことによって制御している。そして、排ガスへのアンモ
ニアの供給量は、前記ボイラの燃焼量に応じて制御して
いる。たとえば、燃焼量が、高燃焼量,低燃焼量および
待機のように多段階で制御されるボイラにおいては、前
記脱硝装置におけるアンモニアの供給量も各燃焼量に応
じて多段階で制御している。
【0003】ところで、前記アンモニア生成手段と、排
ガスへアンモニアを供給する噴出ノズルとの間は、所定
長さの配管で接続されているため、アンモニアの供給量
を切り換える際には、前記配管中に残留しているアンモ
ニアが全て噴出しないと、所定の供給量に切り換わらな
い。すなわち、燃焼量の切換え信号とアンモニアの供給
量の切換え信号とを同時に出しても、実際に燃焼量に対
応する適正なアンモニアの供給量へ切り換わるまでに、
時間遅れが生じる。したがって、たとえば燃焼量を高燃
焼量から低燃焼量へ切り換える際には、前記時間遅れの
間、アンモニアが過多に供給され、一部のアンモニアが
未反応のまま外部へ流出することがあり、好ましくな
い。
【0004】また、前記脱硝装置には、アンモニアによ
るNOxの還元反応を促進させるための脱硝触媒を備え
たものがある。前記脱硝装置においては、まず還元剤が
前記脱硝触媒に吸着され、この吸着された還元剤による
NOxの還元反応によって、NOxが窒素と水とに速や
かに分解される。そのため、低温の排ガスであっても、
排ガス中のNOxを低減することができる。
【0005】ところで、前記脱硝触媒を備えた脱硝装置
においては、燃焼量を増加させる際,たとえば燃焼量を
低燃焼量から高燃焼量へ切り換える際、一部の未反応の
アンモニアがそのまま外部に流出することがあった。こ
のようなアンモニアの流出を防止するためには、前記脱
硝触媒を大容量のものとすることが考えられるが、前記
脱硝触媒の大型化を招くとともに、前記脱硝触媒の効率
的な使用ができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする第一の課題は、ボイラの燃焼量の切換えに対し
て、還元剤の供給量の切換えが遅れることにより、未反
応の還元剤が前記ボイラから流出することを防止したボ
イラにおける脱硝装置の制御方法を提供することであ
る。
【0007】また、この発明が解決しようとする第二の
課題は、前記脱硝装置が脱硝触媒を備えている場合にお
いて、前記ボイラの燃焼量の切換えに際して、未反応の
還元剤が前記ボイラの外部へ流出することを防止したボ
イラにおける脱硝装置の制御方法を提供することであ
る。
【0008】ここで、発明者等は、前記第二の課題を解
決するために、前記脱硝装置について鋭意研究,実験等
を繰り返した結果、つぎの知見を得た。この知見とは、
燃焼量を増加させる際の還元剤の漏れを防止するために
は、前記脱硝触媒における還元剤の吸着量の上限(以
下、「飽和吸着量」という)の変化に応じて、還元剤の
吸着量を調整する必要があるということである。前記知
見について、さらに説明すると、まず前記脱硝触媒にお
けるNOxの還元反応は、前記脱硝触媒に吸着された還
元剤によって生じるため、NOxを十分に低減するため
には、所定量の還元剤が吸着されている必要がある。し
かし、還元剤は、前記飽和吸着量までしか前記脱硝触媒
に吸着させることができない。また、前記飽和吸着量
は、前記脱硝触媒の温度が高いほど減少し、逆に前記脱
硝触媒の温度が低いほど増加する。そのため、燃焼量の
増加により、前記脱硝触媒を通過する排ガスの温度が上
昇すると、この排ガスによって前記脱硝触媒が加熱さ
れ、前記飽和吸着量が減少する。すると、還元剤が前記
脱硝触媒へ吸着されなかったり、また吸着されていた還
元剤が前記脱硝触媒から放出されたりして、未反応の還
元剤がそのまま前記ボイラの外部へ流出する。したがっ
て、燃焼量を増加させる際の還元剤の漏れを防止するた
めには、前記飽和吸着量の低下に応じて、還元剤の吸着
量を減少させなければならない。この点に鑑み、発明者
等は、前記知見に基づいて、前記第二の課題を解決する
ための制御方法を創作した。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、燃焼量が多段階で制御されるボイラにおいて、燃焼
量に応じて還元剤の供給量を調節する脱硝装置の制御方
法であって、燃焼量を減少させるとき、この燃焼量の切
換えから設定時間の間、還元剤の供給量を切換え後の燃
焼量に対応する供給量より少なくすることを特徴として
いる。
【0010】請求項2に記載の発明は、燃焼量が多段階
で制御されるボイラにおいて、燃焼量に応じて還元剤の
供給量を調節する脱硝装置の制御方法であって、燃焼量
を減少させるとき、この燃焼量の切換えより早く還元剤
の供給量を切り換えることを特徴としている。
【0011】請求項3に記載の発明は、燃焼量が多段階
で制御されるボイラにおいて、燃焼量に応じて還元剤の
供給量を調節し、この還元剤を脱硝触媒において反応さ
せる脱硝装置の制御方法であって、燃焼量を増加させる
とき、この燃焼量の切換えから設定時間の間、還元剤の
供給量を切換え後の燃焼量に対応する供給量より少なく
することを特徴としている。
【0012】さらに、請求項4に記載の発明は、燃焼量
が多段階で制御されるボイラにおいて、燃焼量に応じて
還元剤の供給量を調節し、この還元剤を脱硝触媒におい
て反応させる脱硝装置の制御方法であって、燃焼量を増
加させるとき、この燃焼量の切換えまでの設定時間の
間、還元剤の供給量を少なくすることを特徴としてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態に
ついて説明する。この発明は、ボイラにおける脱硝装置
において好適に実施される。前記ボイラは、たとえば多
管式ボイラであって、前記ボイラの缶体は、たとえば環
状伝熱管列の内側に燃焼室を形成するとともに、前記環
状伝熱管列の外側に環状のガス通路を形成し、このガス
通路に煙道を接続した構成である。
【0014】また、前記脱硝装置は、前記ガス通路の出
口部に設けた噴出ノズルから、燃焼ガス中へ還元剤を噴
出させることにより、燃焼ガス中のNOxを還元する構
成である。前記還元剤として、尿素水を加熱,分解して
発生させたアンモニアを用いる場合は、前記噴出ノズル
に、電気ヒータ等の加熱手段を有するアンモニア生成手
段を接続し、前記アンモニア生成手段への尿素水の供給
量を制御することにより、前記噴出ノズルからのアンモ
ニアの噴出量を制御する。また、尿素水のほかに、加熱
などによって分解し、アンモニアを発生するような化合
物,たとえばシアヌル酸,メラミン,ビウレットなども
用いることができる。
【0015】そして、前記ボイラは、多段階,たとえば
高燃焼,低燃焼および待機の3段階や、高燃焼,中燃
焼,低燃焼および待機の4段階で燃焼量が制御される構
成である。そのため、前記脱硝装置においては、前記ボ
イラの燃焼量に応じて、還元剤の供給量を多段階で制御
する。すなわち、燃焼量が3段階で制御される場合は、
還元剤の供給量も3段階で制御し、燃焼量が4段階で制
御される場合は、還元剤の供給量も4段階で制御する。
【0016】ここで、前記脱硝装置においては、還元剤
の各供給量は、前記ボイラの各燃焼量のときにおけるN
Oxの発生量に応じて設定される。そして、燃焼量を切
り換えるとき、還元剤の供給量の切換えをつぎのように
制御する。
【0017】まず、第一の制御方法および第二の制御方
法について説明する。これらの各制御方法は、前記第一
の課題を解決するための制御方法である。まず、第一の
制御方法においては、燃焼量を減少させるとき、この燃
焼量の切換えから設定時間の間、還元剤の供給量を切換
え後の燃焼量に対応する供給量より少なくする。そし
て、前記設定時間経過後、切換え後の燃焼量に対応する
供給量に切り換える。そうすることにより、還元剤の供
給量の切換え信号を出力してから実際に前記噴出ノズル
から噴出する還元剤の量が切り換わるまでの時間遅れの
間に、余分な還元剤が噴出するのを防止して、還元剤が
未反応のまま外部へ流出するのを防止することができ
る。ここで、実施に応じては、切換え後の燃焼量に対応
する供給量をゼロとして、前記設定時間の間、還元剤の
供給を停止させることもできる。
【0018】ここで、第一の制御方法を実施する場合に
おいて、燃焼量を増加させるときには、燃焼量の切換え
信号および還元剤の供給量の切換え信号の出力を同時に
行う。この場合、前記時間遅れの間、NOxの発生量に
対して還元剤の供給量が若干不足するが、ごく短時間で
あるので、問題ない。
【0019】つぎに、第二の制御方法について説明す
る。この第二の制御方法においては、燃焼量を減少させ
るとき、この燃焼量の切換えより早く還元剤の供給量を
切り換えるようにする。すなわち、前記時間遅れを考慮
して、実際に前記噴出ノズルから噴出する還元剤の量が
切り換わるタイミングを予測し、このタイミングのとき
に燃焼量が切り換わるように、燃焼量の切換え信号およ
び還元剤の供給量の切換え信号のそれぞれの出力を所定
の時間差をもって行う。そうすることにより、燃焼量の
切換え時に、余分な還元剤が噴出するのを防止して、還
元剤が未反応のまま外部へ流出するのを防止することが
できる。
【0020】ここで、前記所定の時間差について説明す
ると、まず前記ボイラにおける燃焼量の切換えは、通
常、蒸気圧に基づいて行われるので、蒸気圧の変化勾配
を検出し、蒸気圧が燃焼量が切り換わるための設定値に
達する時間を予測することができる。そこで、この予測
した時間よりも早めに還元剤の供給量の切換え信号を出
力する。また、実施に応じては、還元剤の供給量の切換
え信号は、蒸気圧が前記設定値に達したときに出力し、
燃焼量の切換え信号は、蒸気圧が前記設定値に達してか
ら所定時間経過後に出力し、燃焼量の切換え信号の出力
を所定時間遅らせることもできる。
【0021】また、第二の制御方法は、燃焼量を減少さ
せる場合の制御であるが、前記ボイラの燃焼を停止させ
て待機状態とする場合にも適用することができる。すな
わち、前記ボイラの燃焼を停止させる場合には、燃焼の
停止信号より所定時間早く還元剤の供給停止信号を出力
する。
【0022】ここで、第二の制御方法を実施する場合に
おいて、燃焼量を増加させるときは、燃焼量の切換え信
号および還元剤の供給量の切換え信号の出力を同時に行
う。この場合、前記時間遅れの間、NOxの発生量に対
して還元剤の供給量が若干不足するが、ごく短時間であ
るので、問題ない。
【0023】さらに、第一の制御方法および第二の制御
方法は、それぞれ単独で実施することができるが、両者
を組み合わせて用いることもできる。また、燃焼量の切
換えに際して、第一の制御方法および第二の制御方法を
この順に行うこともできる。すなわち、燃焼量を減少さ
せるとき、この燃焼量の切換えよりも早く、還元剤の供
給量を切換え後の燃焼量に対応する供給量より少なく
し、燃焼量の切換えから設定時間の間、この供給量を維
持するように制御することができる。
【0024】以上のように、第一の制御方法および第二
の制御方法によれば、燃焼量を減少させるとき、余分な
還元剤が噴出するのを防止して、還元剤が未反応のまま
外部へ流出するのを確実に防止することができる。
【0025】つぎに、この発明の第三の制御方法および
第四の制御方法について説明する。これらの各制御方法
は、前記第二の課題を解決するための制御方法であっ
て、前記脱硝装置が脱硝触媒を備えている場合の制御方
法である。前記脱硝触媒は、還元剤によるNOxの還元
反応を促進させる機能を有しており、前記煙道内に設け
られている。したがって、前記ガス通路の出口部におい
て還元剤と混合した燃焼ガスが排ガスとして前記脱硝触
媒へ流れてくると、前記脱硝触媒により、還元剤による
NOxの還元反応が促進され、NOxが窒素と水とに速
やかに分解され、NOxが低減される。
【0026】ここで、前記脱硝触媒について、さらに説
明すると、前記脱硝触媒によって、NOxの還元反応が
促進されるためには、所定量の還元剤が吸着されている
必要がある。ところで、前記脱硝触媒への還元剤の吸着
量には上限があり、この吸着量の上限(以下、「飽和吸
着量」という)は、前記脱硝触媒の温度が高いほど減少
し、逆に前記脱硝触媒の温度が低いほど増加する。その
ため、前記ボイラの燃焼量の増加により、前記脱硝触媒
を通過する排ガスの温度が上昇すると、この排ガスによ
って前記脱硝触媒が加熱され、前記飽和吸着量が減少す
る。しかし、前記脱硝触媒においては、前記脱硝触媒の
温度が上昇すると、その分還元反応が促進されるため、
前記飽和吸着量が低下してもNOxを十分に低減するこ
とができる。
【0027】さて、第三の制御方法について説明する。
第三の制御方法においては、燃焼量を増加させるとき、
この燃焼量の切換えから設定時間の間、還元剤の供給量
を切換え後の燃焼量に対応する供給量より少なくする。
すると、この燃焼量の切替え後においては、NOxの発
生量に対して還元剤の供給量が不足し、この不足分は、
前記脱硝触媒に吸着されていた還元剤によって補われる
ため、還元剤の吸着量が減少する。そして、前記設定時
間経過後、切換え後の燃料量に対応する供給量に切り換
える。ここで、前記設定時間は、燃焼量の切替え後にお
ける前記飽和吸着量の低下に応じて、前記脱硝触媒の吸
着量となるまで低下させるのに必要な時間に基づいて決
定された値である。
【0028】すると、燃焼量の増加による前記飽和吸着
量の減少に応じて、吸着量も同様に減少させることがで
きる。そのため、燃焼量を増加させるとき、還元剤が前
記脱硝触媒に吸着されなかったり、また前記脱硝触媒に
吸着していた還元剤が放出されることにより、前記ボイ
ラの外部へ流出するのを防止することができる。
【0029】つぎに、第四の制御方法について説明す
る。この第四の制御方法においては、燃焼量を増加させ
るとき、この燃焼量の切換えまでの設定時間の間、還元
剤の供給量を少なくする。そして、燃焼量を切り換える
とき、または燃焼量を切り換えてから、この切換え後の
燃焼量に対応する供給量に切り換える。
【0030】そうすることにより、燃焼量の切換え前
に、前記脱硝触媒における還元剤の吸着量を減少させて
おくことができる。そのため、燃焼量を増加させること
によって前記飽和吸着量が減少しても、還元剤が前記脱
硝触媒に吸着するようになり、また前記脱硝触媒に吸着
していた還元剤が放出されることもなくなるため、還元
剤が前記ボイラの外部へ流出するのを防止することがで
きる。
【0031】ここで、第三の制御方法および第四の制御
方法は、それぞれ単独で実施することができるが、両者
を組み合わせて用いることもできる。また、燃焼量の切
換えに際して、第四の制御方法および第三の制御方法を
この順に行うこともできる。すなわち、燃焼量を増加さ
せるとき、この燃焼量の切換えよりも早く、還元剤の供
給量を切換え後の燃焼量に対応する供給量より少なく
し、燃焼量の切換えから設定時間の間、この供給量を維
持するように制御することができる。
【0032】さらに、前記脱硝触媒を備えた前記脱硝装
置において、前記ボイラの燃焼量が増加するときには、
第三の制御方法および第四の制御方法のいずれか一方ま
たは両者を組み合わせて制御するが、燃焼量が減少する
場合には、第一の制御方法および第二の制御方法のいず
れか一方または両者を組み合わせて制御することができ
る。
【0033】ここで、以上の説明においては、燃焼量を
切り換えるとき、還元剤の供給量を減少させているが、
この供給量の減少は、ゼロとする場合を含んでいる。
【0034】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面に基づ
いて詳細に説明する。まず、図1に基づいて、この発明
を実施するボイラにおける脱硝装置について説明する。
ここで、前記ボイラは、燃焼量が高燃焼,低燃焼および
待機の3段階で燃焼量を制御する,いわゆる三位置制御
式の燃焼制御を採用している。
【0035】図1において、ボイラ1は、上部管寄せ
(図示省略)および下部管寄せ(図示省略)を備えてい
る。これら両管寄せ間には、複数の伝熱管2,2,…が
配置されている。これらの各伝熱管2は、前記両管寄せ
間に環状に配置されることによって、環状伝熱管列(符
号省略)を形成しており、前記各伝熱管2の上端および
下端のそれぞれは、前記上部管寄せおよび前記下部管寄
せにそれぞれ接続されている。そして、前記ボイラ1の
上部には、バーナ3が取り付けられており、前記環状伝
熱管列の内側が燃焼室4となっている。また、前記環状
伝熱管列の外側には、環状のガス通路5が設けられてい
る。さらに、前記ボイラ1の側壁には、前記ガス通路5
と連通する煙道6が接続されている。
【0036】前記ボイラ1において、脱硝装置7は、前
記ガス通路5の出口部へ還元剤としてのアンモニアを供
給する構成である。すなわち、前記脱硝装置7は、前記
ガス通路5の出口部に設けた複数個のアンモニアの噴出
ノズル8,8,…を備えている。図1においては、前記
各噴出ノズル8は、前記ガス通路5の上流側へ向かって
アンモニアが噴出されるように、前記各伝熱管2の軸方
向に沿って6個配置してある。すなわち、前記各噴出ノ
ズル8は、前記ガス通路5における燃焼ガスの流れに対
向させてアンモニアを噴出するように配置してある。
【0037】また、前記各噴出ノズル8には、アンモニ
ア供給管9を介してアンモニア生成手段10が接続され
ている。このアンモニア生成手段10は、尿素水を加熱
によって分解し、アンモニアを発生する手段であって、
前記アンモニア生成手段10には、尿素水供給管11を
介して尿素水タンク12が接続されている。また、前記
アンモニア生成手段10には、尿素水を加熱するための
電気ヒータ(図示省略)が設けられており、前記尿素水
供給管11には、尿素水供給ポンプ13が設けられてい
る。したがって、前記尿素水供給ポンプ13を稼動させ
て、前記尿素水タンク12から前記アンモニア生成手段
10へ尿素水を供給し、前記アンモニア生成手段10に
おいて尿素水を加熱してガス状のアンモニアを連続的に
生成し、このアンモニアを前記各噴出ノズル8へ供給し
て、前記各噴出ノズル8から噴出させる構成となってい
る。ここで、燃焼ガスに対するアンモニアの供給量の制
御は、前記尿素水供給ポンプ13による尿素水の供給量
を制御することによって行われる。
【0038】さらに、前記脱硝装置7は、NOxとアン
モニアの反応を促進させるための脱硝触媒14を備えて
おり、この脱硝触媒14は、前記煙道6内に設けられて
いる。ここで、前記脱硝触媒14の作用についてさらに
説明すると、前記脱硝触媒14は、まずアンモニアを吸
着し、吸着したアンモニアとNOxとの還元反応によっ
て、NOxを窒素と水とに分解させる。そのため、前記
脱硝触媒14には、所定量のアンモニアが吸着されてい
る必要がある。しかし、前記脱硝触媒におけるアンモニ
アの吸着量には上限があり、この吸着量の上限(以下、
「飽和吸着量」という)は、前記脱硝触媒14の温度が
高いほど減少し、逆に前記脱硝触媒14の温度が低いほ
ど増加する。
【0039】つぎに、前記ボイラ1および前記脱硝装置
7の制御構成について説明する。まず、前記ボイラ1に
は、圧力センサ15が設けられており、この圧力センサ
15により前記ボイラ1内の蒸気圧を検出する構成とな
っている。そして、前記圧力センサ15および前記バー
ナ3は、信号線16,16を介して制御器17に接続さ
れており、前記圧力センサ15からの信号に基づいて、
前記バーナ3の燃焼量を多段階で制御する構成となって
いる。前記ボイラ1は、高燃焼,低燃焼および待機の3
段階で燃焼量が制御され、蒸気圧が上昇して予め設定し
た第一圧力を越えたとき、高燃焼から低燃焼へ移行し、
蒸気圧がさらに上昇して予め設定した第二圧力を越えた
とき、低燃焼から待機へ移行する。また、蒸気圧が下降
して前記第二圧力を下回ったとき、待機から低燃焼へ移
行し、蒸気圧がさらに下降して前記第一圧力を下回った
とき、低燃焼から高燃焼へ移行する。
【0040】また、前記脱硝装置7において、前記尿素
水供給ポンプ13は、前記信号線16を介して前記制御
器17に接続されている。したがって、前記尿素水供給
ポンプ13は、前記制御器17により制御され、燃焼量
に応じて、尿素水の供給量,すなわちアンモニアの供給
量が制御される。ここで、アンモニアの供給量は、各燃
焼量時におけるNOxの発生量に応じて設定されてい
る。
【0041】以上のような構成において、前記バーナ3
を作動させると、前記燃焼室4内には、燃焼反応中のガ
ス,すなわち火炎状態の燃焼ガスが発生する。この火炎
状態の燃焼ガスは、前記燃焼室4内で燃焼反応がほぼ完
了し、前記ガス通路5へ流入する。そして、この燃焼ガ
スは、前記ガス通路5を流れた後、排ガスとして前記煙
道6を通って外部へ排出される。
【0042】そして、前記バーナ3の作動中において、
前記尿素水供給ポンプ13および前記アンモニア生成手
段10を作動させると、尿素水から生成されたアンモニ
アが、前記アンモニア供給管9を介して前記各噴出ノズ
ル8から噴出する。前記各噴出ノズル8から噴出したア
ンモニアは、前記ガス通路5の出口部において、燃焼ガ
スと混合される。このとき、アンモニアは、燃焼ガスの
流通方向と対向する方向へ噴出するので、アンモニアと
燃焼ガスとの混合が促進される。そして、アンモニアが
混合された燃焼ガスは、前記脱硝触媒14を通過する際
に、前記脱硝触媒14により、アンモニアによるNOx
の還元反応が促進され、NOxが窒素と水とに速やかに
分解されるため、燃焼ガス中のNOxが低減される。
【0043】ここにおいて、前記バーナ3の燃焼量の切
換えに対応して、アンモニアの供給量の切換えは、つぎ
のように制御される。
【0044】まず、第一の制御方法について、図2に基
づいて説明する。ここで、前記ボイラ1における燃焼量
および前記脱硝装置7におけるアンモニアの供給量につ
いては、図2に示すように設定されている。まず、高燃
焼時の燃焼量は第一燃焼量Aに設定されており、低燃焼
時の燃焼量は第二燃焼量Bに設定されており、また待機
時の燃焼量はゼロに設定されている。そして、前記第一
燃焼量Aに対応する高燃焼時のアンモニアの供給量は、
第一供給量Cに設定されており、前記第二燃焼量Bに対
応する低燃焼時のアンモニアの供給量は、第二供給量D
に設定されており、待機時のアンモニアの供給量はゼロ
に設定されている。
【0045】したがって、待機から低燃焼へ移行すると
きは、燃焼量がゼロから前記第二燃焼量Bへ切り換わる
とともに、アンモニアの供給量がゼロから前記第二供給
量Dへ切り換わる。このとき、燃焼量の切換え信号とア
ンモニアの供給量の切換え信号とは、同時に出力され
る。また、低燃焼から高燃焼へ移行するときは、燃焼量
が前記第二燃焼量Bから前記第一燃焼量Aへ切り換わる
とともに、アンモニアの供給量が前記第二供給量Dから
前記第一供給量Cへ切り換わる。このときも、燃焼量の
切換え信号とアンモニアの供給量の切換え信号とが、同
時に出力される。ところで、燃焼量の切換えと比較する
と、アンモニアの供給量の切換え信号を出力してからア
ンモニアの供給量が実際に切り換わるまでには、若干の
時間遅れがあり、この時間遅れの間、NOxの発生量に
対して還元剤の供給量が若干不足するが、ごく短時間で
あるので、問題ない。
【0046】また、高燃焼から低燃焼へ移行するとき
は、燃焼量が前記第一燃焼量Aから前記第二燃焼量Bへ
切り換わり、一方アンモニアの供給量は前記第一供給量
Cから第三供給量Eへ切り換わった後、第一設定時間F
が経過してから前記第二供給量Dへ切り換わる。前記第
三供給量Eは、前記第二供給量Dより少ない値,たとえ
ば約半分に設定されている。すなわち、高燃焼から低燃
焼へ移行するときには、前記第一設定時間Fの間、前記
第三供給量Eへ切り換えて、アンモニアの供給量を少な
くし、その後前記第二供給量Dへ切り換える。そうする
ことにより、前記時間遅れの間にアンモニアの供給量が
NOxの発生量に対して過多になるのを防止して、アン
モニアが未反応のまま外部へ流出するのを防止すること
ができる。ここで、前記第一設定時間Fは、前記各噴出
ノズル8から噴出する実際のアンモニアの量が、低燃焼
におけるNOxの発生量とバランスする時間を見込んで
設定されている。
【0047】つぎに、第二の制御方法について、図3に
基づいて説明する。この第二の制御方法においては、待
機から低燃焼へ移行するときと、低燃焼から高燃焼へ移
行するときには、前記第一の制御方法と同じ制御を行っ
ているので、その説明を省略する。さて、この第二の制
御方法においては、高燃焼から低燃焼へ移行するとき、
燃焼量が前記第一燃焼量Aから前記第二燃焼量Bへ切り
換わるより第二設定時間Gだけ早く、アンモニアの供給
量を前記第一供給量Cから前記第二供給量Dへ切り換え
ている。すなわち、前記時間遅れを考慮して、前記各噴
出ノズル8から噴出する実際のアンモニアの量が低燃焼
におけるNOxの発生量に対応する量まで低下する時間
を見込んで、前記第二設定時間Gを設定し、前記第二設
定時間Gだけ早くアンモニアの供給量の切換え信号を出
力している。
【0048】ここにおいて、前記第二設定時間Gだけ早
くアンモニアの供給量の切換え信号を出力するタイミン
グは、つぎのようにして制御する。すなわち、高燃焼か
ら低燃焼への移行は、前記ボイラ1の蒸気圧が前記第一
圧力を越えたときに行われるが、蒸気圧の変化勾配を監
視しておき、蒸気圧が前記第一圧力へ達する時間を予測
して、その時間より前記第二設定時間Gだけ早く、アン
モニアの供給量の切換え信号を出力する。したがって、
高燃焼から低燃焼へ移行するとき、アンモニアの供給量
がNOxの発生量に対して過多になるのを防止して、ア
ンモニアが未反応のまま外部へ流出するのを防止するこ
とができる。
【0049】また、低燃焼から待機へ移行するときは、
燃焼量を前記第二燃焼量Bからゼロへ切り換えるより第
三設定時間Hだけ早く、アンモニアの供給量を前記第二
供給量Dからゼロへ切り換えている。すなわち、前記時
間遅れを考慮して、前記各噴出ノズル8から噴出する実
際のアンモニアの量がゼロまで低下する時間を見込ん
で、前記第三設定時間Hを設定し、前記第三設定時間H
だけ早くアンモニアの供給量の切換え信号を出力してい
る。
【0050】ここにおいて、前記第三設定時間Hだけ早
くアンモニアの供給量の切換え信号を出力するタイミン
グは、前記第二設定時間Gと同様に、蒸気圧の変化勾配
を監視しておき、蒸気圧が前記第二圧力へ達する時間を
予測して、その時間より前記第三設定時間Hだけ早く、
アンモニアの供給量の切換え信号を出力する。したがっ
て、低燃焼から待機へ移行するとき、アンモニアの供給
量が過多の状態になるのを防止して、アンモニアが未反
応のまま外部へ流出するのを防止することができる。
【0051】ここで、以上の説明では、第一の制御方法
および第二の制御方法をそれぞれ単独で用いた場合につ
いて説明しているが、両者を組み合わせて制御すること
もでき、この場合についてつぎに説明する。この場合に
は、高燃焼から低燃焼へ移行するときには、第一の制御
方法を用い、低燃焼から待機へ移行するときには、第二
の制御方法を用いる。すなわち、高燃焼から低燃焼へ移
行するときには、図2に示すように、前記第一設定時間
Fの間、前記第三供給量Eへ切り換えてから前記第二供
給量Dへ切り換え、また低燃焼から待機へ移行するとき
には、図3に示すように、前記第三設定時間Hだけ早
く、アンモニアの供給量を前記第二供給量Dからゼロへ
切り換える。
【0052】つぎに、第三の制御方法および第四の制御
方法について説明する。ここで、以下の説明において
は、前記脱硝触媒14には、NOxを十分低減するのに
必要な所定量のアンモニアが吸着されているものとす
る。
【0053】まず、第三の制御方法においては、図4に
示すように、待機から低燃焼へ移行するときは、まず燃
焼量の切換え信号を出力する。すると、燃焼量は、ゼロ
から前記第二燃焼量Bへ切り換わる。そして、燃焼が開
始され、前記脱硝触媒14へ排ガスが流通し始めると、
前記脱硝触媒14の温度が上昇するため、前記飽和吸着
量が低下する。また、このとき、アンモニアの供給量が
ゼロであるが、前記脱硝触媒14に吸着されていたアン
モニアによってNOxの還元反応が行われる。そのた
め、前記脱硝触媒14におけるアンモニアの吸着量が減
少する。
【0054】そして、燃焼量の切換え信号を出力してか
ら第四設定時間J経過後、アンモニアの供給量の切換え
信号を出力する。すると、燃焼量が前記第二燃焼量Bへ
切り換わった後、アンモニアの供給量は、ゼロから前記
第二供給量Dへ切り換わる。ここにおいて、前記第四設
定時間Jは、アンモニアの供給量と、燃焼を開始してか
ら前記脱硝触媒14の温度が排ガスの温度となるまでの
時間遅れとに基づいて決定する。すなわち、前記第四設
定時間Jは、前記脱硝触媒14の温度が排ガスの温度と
なるまでに、前記脱硝触媒14におけるアンモニアの吸
着量が前記飽和吸着量以下の所定の吸着量となるよう
に、アンモニアの供給量を考慮して決定する。
【0055】したがって、燃焼量をゼロから前記第二燃
焼量Bへ切り換えるときには、アンモニアの供給量をゼ
ロとすることにより、前記飽和吸着量の低下に応じて、
前記脱硝触媒14におけるアンモニアの吸着量が減少す
るため、アンモニアが前記脱硝触媒14に吸着されなか
ったり、また前記脱硝触媒14に吸着していた還元剤が
放出されることにより、前記ボイラ1の外部へ流出する
のを防止することができる。
【0056】つぎに、低燃焼から高燃焼へ移行するとき
は、燃焼量の切換え信号およびアンモニアの供給量の切
換え信号を出力する。すると、燃焼量は、前記第二燃焼
量Bから前記第一燃焼量Aへ切り換わり、アンモニアの
供給量は、前記第二供給量Dから前記第三供給量Eへ切
り換わる。そして、燃焼量の切換え信号を出力してから
第五設定時間K経過後、アンモニアの供給量の切換え信
号を出力する。すると、アンモニアの供給量は、前記第
三供給量Eから前記第二供給量Dへ切り換わる。ここに
おいて、前記第五設定時間Kは、前記第四設定時間Jと
同様に、燃焼量を増加させたときに前記脱硝触媒14の
温度が排ガスの温度となるまでの時間遅れに基づいて決
定した時間である。
【0057】前記のように、低燃焼から高燃焼へ燃焼量
を増加させると、前記脱硝触媒14を通過する排ガスの
温度が上昇し、前記脱硝触媒14の温度が上昇するた
め、前記飽和吸着量が低下した状態となる。しかし、低
燃焼から高燃焼へ移行するときには、アンモニアの供給
量を減少させているため、前記脱硝触媒14に吸着して
いるアンモニアがNOxの還元反応に用いられ、還元剤
の吸着量が減少する。そのため、前記飽和吸着量の低下
に応じて、前記脱硝触媒14におけるアンモニアの吸着
量が減少するため、アンモニアが前記脱硝触媒14に吸
着されなかったり、また前記脱硝触媒14に吸着してい
た還元剤が放出されることにより、前記ボイラ1の外部
へ流出するのを防止することができる。
【0058】ここで、第三の制御方法の変形例について
説明する。図4は、この第三の制御方法の変形例を含め
た制御内容を図示しており、この変形例について説明す
る。この第三の制御方法の変形例においては、燃料量を
減少させる場合において、前記第一の制御方法および前
記第二の制御方法を組み合わせている。まず、高燃焼か
ら低燃焼へ移行するときには、前記第一の制御方法と同
じ制御,すなわち前記第一設定時間Fの間、アンモニア
の供給量を前記第三供給量Eへ切り換える制御を行うも
のであり、その制御内容の詳細な説明は省略する。さら
に、低燃焼から待機へ移行するときには、前記第二の制
御方法と同じ制御,すなわち前記第二燃焼量Bからゼロ
へ切り換えるより前記第三設定時間Hだけ早く、前記第
二供給量Dからゼロへ切り換える制御を行うものであ
り、その制御内容の詳細な説明は省略する。
【0059】つぎに、第四の制御方法について、図5に
基づいて説明する。この第四の制御方法においては、低
燃焼から高燃焼へ移行するとき、燃焼量を前記第一燃焼
量Aから前記第二燃焼量Bへ切り換えるより第六設定時
間Lだけ早く、アンモニアの供給量を前記第二供給量D
から前記第三供給量Eへ切り換えている。そして、燃焼
量を前記第二燃焼量Bから前記第一燃焼量Aへ切り換え
るときに、アンモニアの供給量を前記第一供給量Cに切
り換えている。
【0060】この場合には、燃焼量の切換え前に、アン
モニアの供給量を減少させることにより、前記脱硝触媒
14におけるアンモニアの吸着量を減少させている。す
ると、燃焼量の増加によって前記飽和吸着量が減少した
状態となっても、前記脱硝触媒14からのアンモニアの
放出が防止され、未反応のアンモニアが前記ボイラ1の
外部へ流出するのを防止することができる。
【0061】ここにおいて、前記第六設定時間Lだけ早
くアンモニアの供給量の切換え信号を出力するタイミン
グは、つぎのようにして制御する。すなわち、前記のよ
うに、低燃焼から高燃焼への移行は、前記ボイラ1の蒸
気圧が前記第一圧力を下回ったときに行われるが、蒸気
圧の変化勾配を監視しておき、蒸気圧が前記第一圧力へ
達する時間を予測して、その時間より前記第六設定時間
Lだけ早く、アンモニアの供給量の切換え信号を出力す
る。
【0062】ここで、第四の制御方法の変形例について
説明する。図5は、この第四の制御方法の変形例を含め
た制御内容を図示しており、この変形例について説明す
る。この第四の制御方法の変形例においては、燃料量を
増加させる場合において、前記第三の制御方法を組み合
わせている。さらに、燃料量を減少させる場合において
は、前記第一の制御方法および前記第二の制御方法を組
み合わせている。
【0063】まず、前記第三の制御方法と組み合わせた
変形例について説明する。この変形例においては、低燃
焼から高燃焼へ移行するときには、この第四の制御方法
を行い、また待機から低燃焼へ移行するときには、前記
第三の制御方法と同じ制御,すなわち前記第四設定時間
Jの間、アンモニアの供給量をゼロとする制御を行うも
のであり、その制御内容の詳細な説明は省略する。
【0064】つぎに、前記第三の制御方法に加えて、前
記第一の制御方法および前記第二の制御方法を組み合わ
せた変形例について説明する。この変形例においては、
燃焼量を増加させるときには、前記と同様、前記第三の
制御方法とこの第四の制御方法を組み合わせた制御を行
っているが、燃焼量を減少させるときには、前記第一の
制御方法と前記第二の制御方法を組み合わせた制御を行
っている。まず、高燃焼から低燃焼へ移行するときに
は、前記第一の制御方法と同じ制御,すなわち前記第一
設定時間Fの間、アンモニアの供給量を前記第三供給量
Eへ切り換える制御を行うものであり、その制御内容の
詳細な説明は省略する。また、低燃焼から待機へ移行す
るときには、前記第二の制御方法と同じ制御,すなわち
前記第二燃焼量Bからゼロへ切り換えるより前記第三設
定時間Hだけ早く、前記第二供給量Dからゼロへ切り換
える制御を行うものであり、その制御内容の詳細な説明
は省略する。
【0065】
【発明の効果】この発明によれば、燃焼量の切換え時
に、還元剤が未反応のまま外部へ流出するのを確実に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するボイラにおける脱硝装置の
一例を示す説明図である。
【図2】この発明における第一の制御方法を示す説明図
である。
【図3】この発明における第二の制御方法を示す説明図
である。
【図4】この発明における第三の制御方法を示す説明図
である。
【図5】この発明における第四の制御方法を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 ボイラ 7 脱硝装置 14 脱硝触媒
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/94 (72)発明者 一色 幸博 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内 (72)発明者 増田 幸一 愛媛県松山市堀江町7番地 株式会社三浦 研究所内 (72)発明者 石▲崎▼ 信行 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式 会社内 Fターム(参考) 3K065 TA01 TB02 TB14 TB17 TC01 TF09 TL08 TN02 4D002 AA12 AB01 AC01 BA06 DA07 GA03 4D048 AA06 AB02 AC04 CA03 CC39 DA01 DA02 DA07 DA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼量が多段階で制御されるボイラ1に
    おいて、燃焼量に応じて還元剤の供給量を調節する脱硝
    装置7の制御方法であって、燃焼量を減少させるとき、
    この燃焼量の切換えから設定時間の間、還元剤の供給量
    を切換え後の燃焼量に対応する供給量より少なくするこ
    とを特徴とするボイラにおける脱硝装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 燃焼量が多段階で制御されるボイラ1に
    おいて、燃焼量に応じて還元剤の供給量を調節する脱硝
    装置7の制御方法であって、燃焼量を減少させるとき、
    この燃焼量の切換えより早く還元剤の供給量を切り換え
    ることを特徴とするボイラにおける脱硝装置の制御方
    法。
  3. 【請求項3】 燃焼量が多段階で制御されるボイラ1に
    おいて、燃焼量に応じて還元剤の供給量を調節し、この
    還元剤を脱硝触媒14において反応させる脱硝装置7の
    制御方法であって、燃焼量を増加させるとき、この燃焼
    量の切換えから設定時間の間、還元剤の供給量を切換え
    後の燃焼量に対応する供給量より少なくすることを特徴
    とするボイラにおける脱硝装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 燃焼量が多段階で制御されるボイラ1に
    おいて、燃焼量に応じて還元剤の供給量を調節し、この
    還元剤を脱硝触媒14において反応させる脱硝装置7の
    制御方法であって、燃焼量を増加させるとき、この燃焼
    量の切換えまでの設定時間の間、還元剤の供給量を少な
    くすることを特徴とするボイラにおける脱硝装置の制御
    方法。
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