JP2001342578A - 金属表面処理剤 - Google Patents

金属表面処理剤

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JP2001342578A
JP2001342578A JP2000162585A JP2000162585A JP2001342578A JP 2001342578 A JP2001342578 A JP 2001342578A JP 2000162585 A JP2000162585 A JP 2000162585A JP 2000162585 A JP2000162585 A JP 2000162585A JP 2001342578 A JP2001342578 A JP 2001342578A
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Japan
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metal surface
aluminum
surface treating
treating agent
surface treatment
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Application number
JP2000162585A
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English (en)
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Koichiro Izumi
浩一郎 和泉
Tomoshi Nishimura
智志 西村
Kenji Tsuge
建二 柘植
Tomoshi Miyamoto
智志 宮本
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Honda Motor Co Ltd
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車用アルミニウム又はアルミニウム合金
に好適であり、塗装後の塗膜の耐食性及び密着性に優れ
ている金属表面処理剤を提供する。 【解決手段】 重量基準で、カルボキシル基含有樹脂
(a)を0.06〜3%、ジルコニウム化合物(b)を
Zrとして0.07〜3.6%及びイミダゾールシラン
化合物(c)を0.06〜3%含有することを特徴とす
る金属表面処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属表面処理剤に
関し、更に詳しくは、自動車用アルミニウム又はアルミ
ニウム合金に好適な金属表面処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車車体、家庭電化製品、ス
チール家具等に使用されているアルミニウム又はアルミ
ニウム合金は、耐食性及び塗膜密着性を向上させること
を目的として、塗装前に表面処理が行われている。これ
は、化成処理ともいわれるが、性能、作業性、コスト等
の面から、これまではクロメート処理が広く行われてき
た。特開平11−6078号公報には、6価クロムイオ
ン、フルオロジルコニウムイオン、珪素化合物及びフッ
素イオンを含有するアルミニウム用化成処理液が開示さ
れている。
【0003】近年、排水中のクロム量の規制が厳しくな
る等環境保全に対する意識が高まってきており、また、
クロメート処理は、得られる皮膜が厚い場合、着色の問
題等が生じることから、ノンクロム化の要求が強くなっ
てきた。特公昭56−33468号公報には、ジルコニ
ウム及び/又はチタン、ホスフェート並びにフッ化物を
含有するアルミニウム用表面処理剤が開示されている。
これは、食缶用に用いられるものであるが、アルミニウ
ムの表面に無色透明のコーティング膜を形成することが
でき、沸騰水下でも黒色化しない抵抗性を有するもので
ある。
【0004】特開平11−106945号公報には、ジ
ルコニウムイオン等の金属イオン、フルオロ酸、シラン
カップリング剤、及び、重合単位2〜50の水溶性重合
体成分からなる酸性金属表面処理剤が開示されている。
特開平6−177535号公報には、特定の構造を有す
るイミダゾールシラン化合物及びビストリアルコキシシ
リル化合物からなる銅箔用表面処理剤が開示されてい
る。また、特開平9−295992号公報には、ビニル
イミダゾールとメルカプトシランとを反応させて得られ
る有機ケイ素化合物が開示されている。
【0005】しかし、これらは、耐食性の観点からは、
クロメート皮膜に代替できるほど充分なものではなかっ
た。また、近年、アルミニウムが軽量であることから、
燃費や操作性を向上させることを目的として、自動車車
体等にもアルミニウム又はアルミニウム合金が使用され
るようになってきており、自動車にも使用することがで
きる優れた耐食性を有するプレコート板が望まれてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
自動車用アルミニウム又はアルミニウム合金に好適であ
り、塗装後の塗膜の耐食性及び密着性に優れている金属
表面処理剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、重量基
準で、カルボキシル基含有樹脂(a)を0.06〜3
%、ジルコニウム化合物(b)をZrとして0.07〜
3.6%及びイミダゾールシラン化合物(c)を0.0
6〜3%含有することを特徴とする金属表面処理剤であ
る。第2の本発明は、重量基準で、カルボキシル基含有
樹脂(a)を0.06〜3%、ジルコニウム化合物
(b)をZrとして0.07〜3.6%、置換又は非置
換のイミダゾール(d)を0.03〜2.4%及びアミ
ノ変成シリコーン(e)を0.03〜2.4%含有する
ことを特徴とする金属表面処理剤である。
【0008】以下に、本発明を詳述する。第1の本発明
の金属表面処理剤は、重量基準で、カルボキシル基含有
樹脂(a)を0.06〜3%、ジルコニウム化合物
(b)をZrとして0.07〜3.6%及びイミダゾー
ルシラン化合物(c)を0.06〜3%含有するもので
ある。
【0009】上記カルボキシル基含有樹脂(a)は、塗
装後の塗膜の耐食性及び密着性に寄与するものである。
上記カルボキシル基含有樹脂(a)は、単体又はアミン
中和により水に溶解するものであれば特に限定されない
が、カルボキシル基を含有するモノマーを30重量%以
上含むモノマーを重合させて得られるものが好ましい。
30重量%未満であると、密着性に劣る場合がある。
【0010】上記カルボキシル基を含有するモノマーと
しては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸等を挙げることができる。カルボキシル基
を含有するモノマー以外のモノマーとしては特に限定さ
れず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸n、i及びt−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル
等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メ
チルスチレン等のスチレン類;アクリルアミド、メタク
リルアミド等のアミド類等を挙げることができる。上記
カルボキシル基含有樹脂(a)に使用されるモノマー
は、単独で用いてもよく、上記のなかから2種以上を併
用してもよい。
【0011】上記中和に用いるアミンとしては特に限定
されず、例えば、アルカノールアミン等を挙げることが
できる。上記カルボキシル基含有樹脂(a)としては、
(メタ)アクリル酸を共重合して得られる水溶性アクリ
ル樹脂が好ましく、日本純薬社製ジュリマーAC−10
S等のジュリマーAC−10系の市販品等を使用するこ
とも可能である。
【0012】上記カルボキシル基含有樹脂(a)は、第
1の本発明の金属表面処理剤中、重量基準で、0.06
〜3%含むものである。0.06%未満であると、塗装
後の塗膜の耐食性及び密着性に劣る。3%を超えると、
皮膜の凝集破壊が起こり、密着性不良となる。好ましく
は、0.9〜1.8%である。
【0013】第1の本発明において、上記ジルコニウム
化合物(b)は、塗装後の塗膜の耐食性及び密着性に寄
与するものである。上記ジルコニウム化合物(b)とし
ては、ジルコンフッ化水素酸(H2 ZrF6 )、及び、
ジルコンフッ化水素酸アンモニウム((NH42 Zr
6 )等のジルコンフッ化水素酸の塩;オキシ炭酸ジル
コニウム酸アンモニウム((NH42 ZrO(CO
32 )等を挙げることができる。好ましくは、H2
rF6 等の4個以上のフッ素原子を有するフルオロジル
コニウム化合物である。
【0014】上記ジルコニウム化合物(b)は、Zrと
して、第1の本発明の金属表面処理剤中、重量基準で、
0.07〜3.6%含むものである。0.07%未満で
あると、塗装後の塗膜の耐食性及び密着性に劣る。3.
6%を超えると、皮膜の凝集破壊が起こり、密着性不良
となる。好ましくは、1〜2%である。
【0015】第1の本発明において、上記イミダゾール
シラン化合物(c)は、塗装後の塗膜の密着性に寄与す
るものである。上記イミダゾールシラン化合物(c)と
しては、イミダゾールと3−グリシドキシプロピルトリ
アルコキシシラン化合物(アルコキシ基は炭素数1〜3
である)とを80〜200℃で反応させることによって
得られる化合物(特開平6−177535号公報);ビ
ニルイミダゾールとメルカプトトリアルコキシシラン化
合物(アルコキシ基は炭素数1〜5である)とをラジカ
ル開始剤の存在下40〜100℃で反応させることによ
って得られる化合物(特開平9−295992号公報)
を挙げることができる。具体的には、ジャパンエナジー
社製イミダゾールシランIS−1000、イミダゾール
シランEM−1000等の市販品を使用することができ
る。
【0016】上記イミダゾールシラン化合物(c)は、
第1の本発明の金属表面処理剤中、重量基準で、0.0
6〜3%含むものである。0.06%未満であると、塗
装後の塗膜の密着性に劣る。3%を超えても、効果は変
わらないが、コストが高くなる。好ましくは、0.9〜
1.8%である。
【0017】第2の本発明の金属表面処理剤は、重量基
準で、カルボキシル基含有樹脂(a)を0.06〜3
%、ジルコニウム化合物(b)をZrとして0.07〜
3.6%、置換又は非置換のイミダゾール(d)を0.
03〜2.4%及びアミノ変成シリコーン(e)を0.
03〜2.4%含有するものである。上記カルボキシル
基含有樹脂(a)及びジルコニウム化合物(b)として
は、上記第1の本発明で例示したものを使用することが
できる。
【0018】第2の本発明において、置換又は非置換の
イミダゾール(d)及びアミノ変成シリコーン(e)
は、塗装後の塗膜の密着性に寄与するものである。上記
置換又は非置換のイミダゾール(d)としては、イミダ
ゾールモノマーを使用することができる。イミダゾール
(d)において置換していてもよい基としては、炭素数
1〜5のアルキル基等を挙げることができる。上記置換
又は非置換のイミダゾール(d)は、第2の本発明の金
属表面処理剤中、重量基準で、0.03〜2.4%含む
ものである。0.03%未満であると、塗装後の塗膜の
密着性に劣る。2.4%を超えると、皮膜の凝集破壊が
起こり、密着性不良となる。好ましくは、0.6〜1.
5%である。
【0019】上記アミノ変成シリコーン(e)として
は、シロキサン主鎖の末端及び/又は側鎖に、1個以上
のアミノアルキル基が結合した構造を有するものであ
る。上記アミノアミキル基中のアルキルとしては、炭素
数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられ
る。上記アミノ変成シリコーン(e)の分子量としては
特に限定されず、例えば、200〜50000が挙げら
れる。
【0020】上記アミノ変成シリコーン(e)として
は、信越化学社製アミノ変成シリコーンオイルKF39
3、X−22−161A、及び、チッ素社製アミノプロ
ピル末端ポリジメチルシロキサンDMS−A11、DM
S−A12、DMS−A15、DMS−A21、DMS
−A32;アミノプロピルメチルシロキサン−ジメチル
シロキサンコポリマーAMS−132、AMS−15
2、AMS−162;ジアミノプロピルメチルシロキサ
ン−ジメチルシロキサンコポリマーAMS−233;ア
ミノエチルアミノイソブチルメチルシロキサン−ジメチ
ルシロキサンコポリマーAMS−242;アミノエチル
アミノプロピルメトキシシロキサン−ジメチルシロキサ
ンコポリマーATM−1112、ATM−1322等の
市販品を使用することもできる。
【0021】上記アミノ変成シリコーン(e)は、第2
の本発明の金属表面処理剤中、重量基準で、0.03〜
2.4%含むものである。0.03%未満であると、塗
装後の塗膜の密着性に劣る。2.4%を超えると、皮膜
の凝集破壊が起こり、密着性不良となる。好ましくは、
0.6〜1.5%である。第2の本発明においては、上
記置換又は非置換のイミダゾール(d)と上記アミノ変
成シリコーン(e)とを等量加えることが好ましいが、
これは必ずしも必須ではない。
【0022】第1の本発明及び第2の本発明の金属表面
処理剤においては、更に、フッ化水素酸(f)を含有す
ることが好ましい。上記フッ化水素酸(f)は、被塗物
の表面、特に、アルミニウム又はアルミニウム合金の場
合には表面の酸化皮膜をエッチングし、均一かつ充分な
皮膜を形成させることに寄与する。上記フッ化水素酸
(f)は、金属表面処理剤中、重量基準で、0.01〜
1%を含有するものである。0.01%未満では、均一
で充分な皮膜を形成することができず、1%を超える
と、エッチング過多となり皮膜が形成されにくい。好ま
しくは、0.05〜0.5%である。
【0023】第1の本発明及び第2の本発明の金属表面
処理剤は、カルボキシル基含有樹脂(a)、ジルコニウ
ム化合物(b)、並びに、イミダゾールシラン化合物
(c)又は置換又は非置換のイミダゾール(d)及びア
ミノ変成シリコーン(e)、所望によりフッ化水素酸
(f)やその他の添加剤を、耐腐食性の容器にて水に溶
解することにより調製することができる。
【0024】第1の本発明及び第2の本発明の金属表面
処理剤が適用される金属としては、アルミニウム又はア
ルミニウム合金が好ましい。アルミニウム又はアルミニ
ウム合金は、まずアルカリ洗浄又は酸洗浄等により表面
の油、ゴミ等を除去して脱脂し、次いで、水洗及び/又
は湯洗により充分に脱脂液を洗い流した後、第1の本発
明又は第2の本発明の金属表面処理剤を適用する。その
後、プライマー塗装を行って、プレコート板を作成する
ことができる。
【0025】第1の本発明及び第2の本発明の金属表面
処理剤を使用した処理方法としては、例えば、ロールコ
ート法、浸漬方法、スプレー法等が挙げられる。好まし
くは、ロールコート法によるものである。その後、50
〜200℃で5秒〜5分程度加熱して、乾燥、焼き付け
を行うことが好ましい。得られる皮膜量としては特に限
定されないが、例えば、乾燥皮膜量でZr量が1〜50
mg/m2 が挙げられる。
【0026】アルミニウム又はアルミニウム合金は、一
般的に、塗装後、糸錆腐食が起こりやすいが、第1の本
発明又は第2の本発明の金属表面処理剤により処理され
たものは、優れた性能、特に耐食性に優れている。更
に、その後に円筒絞り加工を行った場合にも優れた耐食
性が維持されているので、自動車等のプレコート板に特
に適している。
【0027】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。部は重量部を表す。 実施例1 40重量%H2 ZrF6 溶液56.9部にイオン交換水
43.1部加え、混合してZrとして10重量%のH2
ZrF6 水溶液を得た。ジュリマーAC−10S(日本
純薬社製)25.0部にイオン交換水75.0部を加
え、混合して10重量%の水溶性アクリル樹脂水溶液を
得た。イミダゾールシランIS−1000(ジャパンエ
ナジー社製)10.0部にイオン交換水90.0部を加
え、混合して10重量%のイミダゾールシラン水溶液を
得た。55重量%HF溶液9.1部にイオン交換水9
0.9部を加え、混合して5重量%のHF水溶液を得
た。テフロン(登録商標)加工を施したステンレスビー
カーにイオン交換水78.3部を入れ、マグネットスタ
ーラー(200rpm)で攪拌しながら、室温で徐々
に、上記のH 2 ZrF6 水溶液7.2部、HF水溶液
2.5部、水溶性アクリル樹脂水溶液6部、イミダゾー
ルシラン水溶液6部をこの順に加え、均一になるまで攪
拌し、表面処理剤を得た。
【0028】アルミニウム平板(5182P−O 1.
0t)を、2重量%のサーフクリーナー322N−8
(日本ペイント社製)を用いて、スプレー圧1.5kg
/cm2、65〜70℃にて5秒スプレーすることによ
り、脱脂した。脱脂後、室温にて5〜10秒スプレー水
洗、50℃にて1〜2秒浸漬湯洗して、80℃1分間乾
燥した。上記で得られた表面処理剤をロールコーターに
て塗装速度60m/分で塗布し、ウエット塗布量は1.
5g/m2 であった。素材最高到達温度(PMT)10
0℃、30秒焼き付けを行い、冷却後、フレキコート#
5000(ポリエステル/ウレタン系;日本ペイント社
製)をロールコーターにて乾燥塗膜15g/m2 、膜厚
約15μmとなるように塗装し、PMT230℃、60
秒焼き付けを行った。塗装後皮膜量は、Zr及びSiに
ついては、X−RAY SPECTROMETER 3
070(RIGAKU社製)により測定した。Zr量
は、乾燥皮膜で10mg/m2 、Si量は0.6mg/
2 であった。樹脂分については、500℃(マッフル
炉)にて10分焼き、脱膜により測定した。樹脂分は、
乾燥皮膜で9mg/m2 であった。
【0029】得られたアルミニウム塗装平板を、金属薄
板深絞り試験器 142型(エクセリン社製)を使用し
てカップ成型速度6.5mm/秒、最大素材伸び率60
%で円筒絞り加工を行った。アルミニウム塗装平板、及
び、円筒絞り加工を行ったもののそれぞれについて、下
記評価方法に従って評価した。結果を表1に示した。
【0030】1.耐水性評価 試験板を40℃の温水に240時間浸漬し、2mm幅で
100個のクロスカットを入れ、ハガレが認められない
ものを100/100とした。 2.耐塩温水性評価 試験板にカットを入れ、5%NaCl溶液に55℃にて
240時間浸漬し、カットからの塗膜剥がれ幅(片側)
を測定した。 3.糸錆性評価 クロスカットを入れた試験板について、塩水噴霧24時
間、70%RH下40℃240時間を1サイクルとした
ものを、4サイクル繰り返した。クロスカットからの糸
錆長さをクロスカット10cm当たりで測定した。
【0031】4.サイクル腐食試験(CCT) 試験片にカッターナイフを用いて通電法で確認した素地
に達するクロスカットを入れた。この試験片を複合腐食
試験機にセットし、下記条件に従って腐食テストを50
サイクル実施した。50サイクル終了後に、クロスカッ
トからの片側フクレ幅を測定した。最大フクレ幅3.5
mm以下のものを○とした。 腐食テスト条件 湿潤 40℃95%RH、2時間 塩水噴霧 35℃5%NaCl、2時間 乾燥 60℃、1時間 湿潤 50℃95%RH、6時間 乾燥 60℃、2時間 湿潤 50℃95%RH、6時間 乾燥 60℃、2時間 低温 −20℃、3時間
【0032】実施例2〜4 H2 ZrF6 のZr、水溶性アクリル樹脂及びイミダゾ
ールシランの含有量を表1に示したものとしたこと以外
は、実施例1と同様にして表面処理剤を調製し、塗装及
び評価を行った。結果を表1に示した。表1中、PAA
は水溶性アクリル樹脂、Im−Siはイミダゾールシラ
ンを示す。
【0033】実施例5 イミダゾール10部をイオン交換水90部に加え、混合
して10重量%のイミダゾール水溶液を得た。アミノ変
成シリコーンKF393(信越化学社製)10部をイオ
ン交換水90部に加え、混合して10重量%のアミノ変
成シリコーン水溶液を得た。テフロン加工を施したステ
ンレスビーカーにイオン交換水78.3部を入れ、マグ
ネットスターラー(200rpm)で攪拌しながら、室
温で徐々に、実施例1で得たH2 ZrF6 水溶液7.2
部、HF水溶液2.5部、水溶性アクリル樹脂水溶液6
部、及び、上記のイミダゾール水溶液3部、アミノ変成
シリコーン水溶液3部をこの順に加え、均一になるまで
攪拌し、表面処理剤を得た。この表面処理剤を使って、
実施例1と同様にして塗装及び評価を行った。結果を表
1に示した。
【0034】実施例6〜8 H2 ZrF6 のZr、水溶性アクリル樹脂、イミダゾー
ル及びアミノ変成シリコーンの含有量を表1に示したも
のとしたこと以外は、実施例5と同様にして表面処理剤
を調製し、塗装及び評価を行った。結果を表1に示し
た。表1中、Imはイミダゾール、Siはアミノ変成シ
リコーンを示す。
【0035】比較例1〜13 H2 ZrF6 のZr、水溶性アクリル樹脂、並びに、イ
ミダゾールシラン又はイミダゾール及びアミノ変成シリ
コーンの含有量を表1に示したものとしたこと以外は、
実施例1又は実施例5と同様にして表面処理剤を調製
し、塗装及び評価を行った。結果を表1に示した。
【0036】比較例14 表面処理液として、アルサーフ407/47(日本ペイ
ント社製)を用いて下記方法に従ってリン酸クロメート
処理を行った試験板を調製した。アルミニウム平板(5
182P−O 1.0t)を、2重量%のサーフクリー
ナー322N−8(日本ペイント社製)を用いて、スプ
レー圧1.5kg/cm2、65〜70℃にて5秒スプ
レーすることにより、脱脂した。脱脂後、室温にて5〜
10秒スプレー水洗し、アルサーフ407/47(3重
量%/0.4重量%)で、スプレー圧1.0kg/cm
2 、50℃にて5秒スプレーすることにより、リン酸ク
ロメート処理を行った(Cr量20mg/m2 )。フレ
キコート#5000(ポリエステル/ウレタン系;日本
ペイント社製)をロールコーターにて乾燥塗膜15g/
2 、膜厚約15μmとなるように塗装し、PMT23
0℃、60秒焼き付けを行った。得られた試験板につい
て、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示し
た。
【0037】
【表1】
【0038】表1より、実施例1〜8の金属表面処理剤
により処理されたアルミニウム試験板は、リン酸クロメ
ート処理と同等又はそれ以上の優れた耐食性が得られ
た。更に、その後に円筒絞り加工を行った場合にも優れ
た耐食性が維持されていた。
【0039】
【発明の効果】本発明の金属表面処理剤は、塗装後に耐
食性及び密着性に優れた塗膜が得られるので、自動車用
アルミニウム又はアルミニウム合金に好適に使用するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/08 C08L 83/08 101/08 101/08 (72)発明者 西村 智志 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 (72)発明者 柘植 建二 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 (72)発明者 宮本 智志 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BC041 BC071 BC091 BG011 BG041 BG051 BG061 BG131 BH021 CP092 DD018 DD037 EX076 GH02 4K044 AA06 AB02 BA21 BB01 BC02 BC04 CA53

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量基準で、カルボキシル基含有樹脂
    (a)を0.06〜3%、ジルコニウム化合物(b)を
    Zrとして0.07〜3.6%及びイミダゾールシラン
    化合物(c)を0.06〜3%含有することを特徴とす
    る金属表面処理剤。
  2. 【請求項2】 重量基準で、カルボキシル基含有樹脂
    (a)を0.06〜3%、ジルコニウム化合物(b)を
    Zrとして0.07〜3.6%、置換又は非置換のイミ
    ダゾール(d)を0.03〜2.4%及びアミノ変成シ
    リコーン(e)を0.03〜2.4%含有することを特
    徴とする金属表面処理剤。
  3. 【請求項3】 カルボキシル基含有樹脂(a)は、水溶
    性アクリル樹脂である請求項1又は2記載の金属表面処
    理剤。
  4. 【請求項4】 ジルコニウム化合物(b)は、4個以上
    のフッ素原子を有するフルオロジルコニウム化合物であ
    る請求項1、2又は3記載の金属表面処理剤。
  5. 【請求項5】 更に、フッ化水素酸(f)0.01〜1
    %を含有する請求項1、2、3又は4記載の金属表面処
    理剤。
  6. 【請求項6】 適用される金属は、アルミニウム又はア
    ルミニウム合金である請求項1、2、3、4又は5記載
    の金属表面処理剤。
  7. 【請求項7】 アルミニウム又はアルミニウム合金は、
    自動車用である請求項6記載の金属表面処理剤。
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