JP2001338800A - 中性子発生装置 - Google Patents

中性子発生装置

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JP2001338800A
JP2001338800A JP2000164728A JP2000164728A JP2001338800A JP 2001338800 A JP2001338800 A JP 2001338800A JP 2000164728 A JP2000164728 A JP 2000164728A JP 2000164728 A JP2000164728 A JP 2000164728A JP 2001338800 A JP2001338800 A JP 2001338800A
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Yoshiya Higuchi
佳也 樋口
Yoshihiko Nagamine
嘉彦 長峯
Takashi Okazaki
隆司 岡崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】過熱の原因になる静電的な加速電極を排した新
規の加速装置を用いて、重水素などのイオンを加速して
これを核融合させ、高出力の中性子束を得る。 【解決手段】2枚の円盤状電極を平行に設置し、これら
の円盤状電極に電源が接続され、同電位の正弦波変動電
圧が加えられる。磁場偏向部には上下2枚の穴あき電磁
石が設置され、軸方向磁場が印加される。電極部と磁場
偏向部は真空容器内部でつながっており、また真空容器
は接地電位に固定される。円盤状電極は真空容器の一部
に絶縁硝子を介して保持する。該真空容器内に生成した
荷電粒子のサイクロトロン周波数と、該電極に印加する
正弦波変動電圧の周波数とが一致するように該電磁石に
よる印加磁界と該電極に印加する変動電圧の周波数とを
調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核融合反応を起こ
してエネルギーまたは中性子を発生させる装置の構成に
係り、特に同位体製造、材料改質、検査に好適な高出力
の中性子発生装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、放射性同位体の製造、金属探査、
材料試験、半導体プロセスなどに中性子を利用するニー
ズが増大している。特にPositron Emission Tomography
(PET)を用いる医療用RIの市場拡大が見込まれ、これを
中性子照射で製造する方法が提案されている。従来は原
子炉または加速器によりこれらの中性子を得ていたが、
装置構成が大規模になり、中性子を必要とする拠点ごと
にこれらの装置を設置することは困難であった。
【0003】最近、小型の中性子源としての活用が期待
されているものに静電閉じ込め型の核融合装置がある。
静電閉じ込め型の核融合装置は例えば「プラズマ・核融
合学会誌 第73巻第10号」(1997年10月)の1080ページ
に解説記事が記載されている。該装置では通常球形もし
くは円筒形の同心状の陽極・陰極を真空容器の内部に設
置し、グロー放電などの手段で重水素イオンまたは3重
水素イオンを生成する。これらのイオンを装置の中心に
向かって静電的に加速して核融合反応を起こし、中性子
を発生させる。しかし陽極・陰極間を往復する高エネル
ギーイオンの大部分は最終的に陰極に衝突し、陰極を熱
化する。加熱された陰極は真空のため伝熱では十分に冷
却できず、高温になり輻射量が増大することによってよ
うやく熱平衡に達する。計算によると陰極半径75mm、陰
極表面積1307cm2の場合、加速電圧100kV、イオン電流1
Aで陰極温度は2500Kに達する。高出力の中性子束を得
ようとすると必然的に投入電力を上げねばならないが、
こうすると陰極の高温化はさらに進み、ついには陰極の
融点に達してしまう。従って静電閉じ込め型の核融合装
置の高出力化には限界があると考えられている。
【0004】他方、中性子を発生させる装置としてはサ
イクロトロンなどの加速器がある。しかし加速器は最終
的にビームを取り出してターゲットに照射する機構のた
め、核融合反応量は最終的なビーム電流量で決まり、そ
のビーム電流量は1点から出射されるイオン源の出力と
加速過程のビーム損失量で制限されるため、高出力の中
性子束を得るという目的には不向きである。
【0005】また後に述べる本発明で用いる荷電粒子の
加速原理に一番近い公知例としては、Nuclear Instrume
nts and Method in Physics Reseach B68(1992)92−95
に示される電子加速器Rhodotronがある。Rhodotronは装
置中心に円筒型の空洞共振器をもち、半径方向の交番電
界を発生するTEMモードの高周波を立てる。空洞共振
器の周囲には、5個の独立した偏向磁石を配置する。電
子銃から空洞共振器内に入射された電子は、まず中心方
向に加速され、電子が中心に到達すると今度は外向き方
向に電子を加速する位相の電界によって連続的に加速さ
れる。偏向磁石内に突入した電子は等速円運動して再び
空洞共振器内に入り、以下同様に加速を数回繰り返し
て、最終的に磁石のないビーム取り出し口からビームが
射出される。Rhodotronの特徴は粒子のエネルギー増加
に合わせて、予め偏向半径が同じになるよう5個の偏向
磁石の起磁力を独立に調整している点である。従って設
計軌道は一筆書き状の1本しかなく、初期粒子を入射で
きる点も1点しかない。また粒子のサイクロトロン周波
数ではRFの波長が決まるため、起磁力と空洞共振器を
現実的な大きさに納めるには、サイクロトロン周波数の
高い電子以外適用が難しいという問題がある。そのた
め、Rhodotronを核融合装置として利用することは困難
と考えられる。
【0006】また中性子発生装置として提案されたもの
のなかで本発明に最も近い公知例は、特開平2−269459
号公報に示された発明である。該装置は円軸円筒状の空
洞共振器の周囲にコイルを配置し、空洞共振器内部に軸
方向の磁場を印加する。空洞共振器内にはTEMモード
の高周波が立てられ、半径方向の電界が励起される。空
洞共振器の中心には軸方向に離された陰極と陽極を配置
し、陰極・陽極間の放電により中心部にプラズマを生成
する。プラズマ中のイオンは高周波電界により半径方向
に加速を受けるが、この空間に印加された軸方向磁場に
よって軌道が偏向され、再び中心部に向かう。この高周
波電界の周波数と印加磁場とはサイクロトロン条件を満
たすように決められているため、イオンは再び加速さ
れ、以下同様に加速を繰り返す。本装置は重水素Dと3
重水素Tの混合イオンを想定しており、10keV以上に加
速されたイオン同士は中心で衝突し、DT核融合により
中性子を発生する。重水素Dと3重水素Tとを同時に加
速するため、それぞれのサイクロトロン周波数の公倍数
になる周波数で加速電界が掛けられる。該装置は本発明
の加速原理と本質的に同一であるが、Rhodotronと同様
に半径方向電界を空洞共振器で発生させること、装置中
心で放電によりイオンを生成すること、磁場を空芯コイ
ルで発生することなどが本発明との相違点になる。
【0007】該装置における装置上の限界は、まず空洞
共振器に投入できる高周波のパワーにあると思われる。
Lカップルで空洞共振器に投入できる高周波のパワーは
おおよそ100kW程度が限界とされる。TEMモードで
は高周波のパワーP、インピーダンスZc、電圧Vとの
間に次式のような関係がある。
【0008】
【数1】
【0009】インピーダンスZcは以下のように表され
る。
【0010】
【数2】
【0011】
【数3】
【0012】
【数4】
【0013】を(2)式に代入すると、インピーダンス
【0014】
【数5】
【0015】と算出される。(1)式でP100〔k
W〕を考慮すると高周波電圧の上限はV6.1〔kV〕
程度と算出される。この見積もりからV=5〜10〔k
V〕で住重発明装置の加速シミュレーションを実施し
た。
【0016】該装置では加速領域と磁場偏向領域とが重
なっているため磁場偏向領域において速度の増減が起こ
り、軌道は真円にならない。これにより円軌道は半径を
拡大しながら、その中心を方位角方向にドリフトすると
いう現象が見られる。また該装置では、加速電界の強度
は、加速電圧と空洞半径で決まってしまうという装置上
の制約がある。そのため高エネルギーまで加速できるよ
うに空洞半径を大きくすると、加速電界の強度が低下す
るというジレンマがある。
【0017】加速電圧を5kV、空洞半径を520mmと
し、加速周波数500,1000,2000,3000〔kHz〕について
加速状況をシミュレーションにより調べた。このとき磁
場強度は重水素のサイクロトロン周波数になるよう、65
5.9,1311.7,2623.5,3935.2〔Gauss〕にそれぞれ設定し
た。加速周波数500〔kHz〕の場合重水素は7.1keVま
で順調に加速されるが、ラーマ半径が拡大するため装置
壁に衝突する。そこで加速周波数を上げれば、これに伴
い磁場強度が増加し、同じエネルギーでもラーマ半径が
縮小して、最終到達エネルギーを上げられると期待され
る。しかし、軌道は磁場強度によるラーマ半径縮小以上
にシュリンクし、最終到達エネルギーは3.2,0.6,0.4keV
と著しく後退してしまう。この原因は周波数が上がると
イオンが中心のプラズマから加速領域に十分飛び出す前
に電界の方向が交代してしまうためと考えられる。それ
で次にエネルギーが増加しても装置壁に衝突しないよ
う、空洞半径を大きくすることを検討した。加速電圧を
8kV、印加磁場を1000〔Gauss〕に固定し、空洞半径
を500,750,1000,1250〔mm〕にとった場合を比較し
た。空洞半径500〔mm〕の場合7.1keVで装置壁に衝突
し、到達エネルギーは750〔mm〕の場合が最も高く29.
6keVで、以下18.6keV,9.5keVと低下した。これは空洞半
径の増加に伴い、加速電界が低下したためと考えられ
る。該装置の最大到達エネルギーを調べるため、最も良
い結果の得られた空洞半径が750〔mm〕の場合につい
て、印加磁場を800,1200,1000,1400〔Gauss〕と変化さ
せた結果、印加磁場が1000〔Gauss〕の場合が最も良
く、本装置では30keV程度が得られた。これが該装置の
到達エネルギーの上限になると見込まれる。
【0018】以上から、該装置では100keV程度のエネル
ギーが必要になるD−D反応を用いる中性子生成には困
難があると思われる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、静電閉じ込め型の核融合装置のような加熱
が問題になる電極衝突を回避し、サイクロトロンのよう
にイオン同志の衝突数が小さ過ぎず、Rhodotronでは困
難な重水素などのイオンを加速でき、また特開平2−269
459号公報に示された装置では難しいDD反応を前提と
した高効率の核融合中性子発生装置を提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段を以下に述べる。
【0021】本装置の構成を図1の側面図により説明す
る。本装置は中央の電極部1と周辺の磁場偏向部2とか
らなる。図のように電極部1には2枚の円盤状電極3を
平行に設置し、これらの円盤状電極3には電源4が導線
5を介して接続され、同電位の正弦波変動電圧が加えら
れる。磁場偏向部2には上下2枚の穴あき電磁石6が設
置され、軸方向磁場が印加される。電極部1と磁場偏向
部2は真空容器7内部でつながっており、また真空容器
7は接地電位に固定される。円盤状電極3は真空容器7
の一部に絶縁硝子8を介して保持する。該真空容器7内
に生成した該電粒子のサイクロトロン周波数と、該電極
3に印加する正弦波変動電圧の周波数とが一致するよう
に該電磁石6による印加磁界と該電極に印加する変動電
圧の周波数とを調整する。
【0022】
【発明の実施の形態】本装置の実施の形態を図1から図
3により説明する。
【0023】図1は本発明の装置を側面から見た断面図
である。本装置の本体は高さの異なる二つの円筒を結合
させた形状の真空容器7、中央部に穴の開いた五円玉状
の上下一対の電磁石6、上下一対の円板状電極3、円板
状電極3を電気的に絶縁して真空容器7に固定する絶縁
硝子8などで構成される。図示しないが真空容器7には
真空ポンプが接続されて内部を真空状態に保つ。真空容
器7は図のように厚み(高さ)が大きい部屋を持ち、こ
の内部に上下一対の円板状電極3を同軸配置する。一
方、真空容器7の外縁部には図のように厚みが小さい部
屋を設け、この部位をドーナツ状の電磁石6上下一対で
挟み、内部の空間に軸方向(紙面では上下方向)に一様
な静磁場である軸方向磁場13を印加する。電磁石6の外
周部と内周部には励磁巻線36を配置し、励磁電源37から
励磁巻線36に直流電流を供給することで、電磁石6を励
磁する。電磁石6の励磁強度は励磁電源37の電流調整で
制御可能とする。外周部と内周部の励磁巻線36に供給す
る直流電流の方向は図のように互いに逆である。磁極38
は積層鋼板などの強磁性材で構成して磁束密度を上げる
効果を持つと共に、内部空間にできるだけ均一な軸方向
磁場13を供給するという効果がある。電磁石6に関する
これらの技術は加速器などの分野でこれまでにも用いら
れ公知である。上下一対の円板状電極3には交流電源4
が接続され、交流電圧が印加される。図3以降の立面図
と対応させるため、図1に示すように円板状電極3で覆
われる半径方向の部位を電極部1、電磁石で覆われる部
位を磁場偏向部2と呼ぶことにする。上下一対の円板状
電極3に挟まれた電極部1の内部空間は円板状電極3と
同電位の交流電位になる。一方真空容器7は接地電位に
固定されているため、磁場偏向部2の内部空間は接地電
位である。このため電極部1と磁場偏向部2の間には半
径方向の交流加速電界32が発生する。交流加速電界32が
発生する領域を加速領域9と呼ぶ。図1に示すように、
加速領域9近傍にはガスパイプ15により、重水素などの
ガスが少量供給される。後で説明する方法によりこの重
水素などのガスを加速領域9で電離すると、生成された
重水素などのイオン10は、半径方向の交流加速電界32に
より半径方向に加速される。この際、中心方向に加速さ
れるか、遠心方向に加速されるかはそのときの交流加速
電界32の位相状態に依存する。今、図1のように中心方
向に加速されたとすると、イオンの軌道34は装置の中心
軸11と交差した後、反対側の加速領域9に出る。この
時、交流加速電界32の位相が反転し、遠心方向に電界が
発生していれば、イオン10はさらに加速されることにな
る。こうして磁場偏向部2に入射したイオンは磁場によ
り偏向されてUターンし、再び加速領域9に入射する。
このような過程で交流加速電界32の位相のタイミングが
合えば、イオン10は連続的に加速されていくことにな
る。
【0024】ここで加速領域9でイオンを発生させる方
法を図2を用いて説明する。尚、図2では真空容器内部
の構造物を見やすくするため、真空容器7の表示を省略
した。磁極38の内周端部では図2に示すようなフリンジ
磁場(はみ出し磁場)35が発生している。そこでエッジ
付近の磁束密度が875〔Gauss〕程度となるよう磁場強度
を調整する。この領域が2.45〔GHz〕の高周波電界32
に対する電子サイクロトロン共鳴(ECR)領域30にな
る。電子サイクロトロン共鳴は磁場35と高周波電界32と
が直交成分を持ち、その磁束密度Beと高周波電界の角
周波数ωeとが
【0025】
【数6】
【0026】の関係を満たすとき、電子が高周波電界32
によって共鳴的に加熱を受け、プラズマを生成する機構
である。ここでmeは電子の質量、qeは電子の電荷量で
ある。(3)式を満足する関係であれば、必ずしも磁束
密度を875〔Gauss〕、高周波電界32の角周波数を2.45
〔GHz〕と特定する必要はないが、2.45〔GHz〕の
発振管が電子レンジ用に多数製品化されているため、こ
の組み合わせを選ぶのが好都合である。この高周波電界
32の供給方法はいくつか考えられるが、本実施の形態で
は図1、及び図2に示すように導波管41を直接、電子サ
イクロトロン共鳴領域30の近傍まで挿入する方法をと
る。むろん高周波電界32の他の供給方法、例えば各種の
アンテナを用いてもよい。導波管41にはマグネトロンな
どの高周波発生装置42が接続される。これにより2.45
〔GHz〕の高周波電界43を半径方向に発生させること
ができる。この高周波電界43は先に説明したイオン10を
加速するための交流加速電界32とは異なる周波数、異な
る役割を持つことに注意する必要がある。挿入する導波
管41は周方向の1〜2ヵ所程度で十分と考えられる。こ
れまでに同種の装置配位において実験した結果では、導
波管41を周方向の1ヵ所配置しただけで、高エネルギー
の電子が磁場の勾配によるドリフト(gradBドリフト)
の作用を受けて周方向に運動し、プラズマが全周に渡っ
て生成することが確認されている。さらに低圧下でも安
定に電子サイクロトロン共鳴によるプラズマ生成を実現
するため、図2に示すように磁石エッジ付近にはリング
状の一周フィラメント31を設け、熱電子28を放出する。
熱電子28はフリンジ磁場35の弱い中心面近傍に補足さ
れ、これが電子サイクロトロン共鳴(ECR)により高
エネルギーまで加熱される。こうしてできあがった高エ
ネルギー電子28が中性ガス(図示せず)と衝突し、さら
に電離が起こってプラズマが安定に生成されるようにな
る。
【0027】このようにして加速領域9で生成された重
水素などのイオン10の軌道面内の振る舞いと加速の機構
を図3を用いてさらに詳しく説明する。図3に示された
3重の円は、内側から順に、第一の円周が円板上電極の
外周、第二の円周が磁場偏向領域即ち電磁石の内周14、
第三の円周が磁場偏向領域即ち電磁石の内周の外周を表
す。従って第一の円周と第二の円周の間の空間がこれま
でに述べた加速領域9に対応する。すでに述べたよう
に、加速領域9における加速電界32が装置の中心11方向
に向いている間、イオン10は装置中心11に向かって加速
される。次にイオン10は2枚の円板状電極3で挟まれた
電極部1に入るが、この内部では電位が変化しても電界
は発生しないため、この領域を飛行する間イオン10は等
速直線運動する。このようにして装置中心11を通過した
イオンは再び反対側の加速領域9に入り、今度は外向き
半径方向に位相が反転した電界により再び加速を受け、
磁場偏向部2に入射する。磁場偏向部2内には一様な軸
方向磁場13が印加されているため、イオン10は円軌道を
描いて方向を変え再び加速領域9に入射する。ところ
で、以上のように、イオン10が加速領域9に入射するた
びに加速を受けられるようにするには、電極の変動電位
の角周波数ωiをある条件に設定することが必要であ
る。それは電極の変動電位の角周波数ωを、加速するべ
きイオンのサイクロトロン角周波数となるように磁場の
強度Biと角周波数ωとを定めておくことである。即
ち、角周波数ωiと磁場の強度Bとは次の関係
【0028】
【数7】
【0029】を満たさなければならない。ここでmi
イオンの質量、qiは電荷量である。当然であるがこの
変動電位の角周波数ωiは加速電界の角周波数ωiに等し
い。このように定めればイオン10が磁場偏向部2から加
速領域9に入射した際、再び中心11方向に加速される位
相に乗ることができる。
【0030】このとき、本装置におけるイオン10の軌道
34には以下のように幾何学的に重要な特徴がある。装置
の中心点11を通過して直線軌道を描いたイオン10が磁場
偏向部に入射する際、必ず電磁石6の内周円14に直交す
る。この理由を以下に説明する。これまで述べたように
加速領域の任意の点で発生したイオンは半径方向に加速
されるため、必然的に円(この場合円板電極3)の中心
11を通過する。円の中心11を通過する直線軌道を反対方
向に外挿すれば、再び円周14と直交することは自明であ
る。このようにして磁場偏向部2に直角に入射したイオ
ン10は磁場偏向部2で円軌道13を描き、イオン10は再び
電磁石6の内周円14に直交して加速領域9に入射する。
この再入射のときの直交性もイオン10のエネルギーなど
に依らず常に保たれる。この理由を図4を用いて説明す
る。
【0031】今、図4(a)のように任意の半径を持つ
2つの円A、Bが2つの交点a、bで交わるとする。こ
のとき2つの円A、Bの中心OA、OBと2つの交点a、
bを結んで出来る2つの三角形ΔOAaOBとΔOAbOB
は、3辺の長さが同一であるため合同である。2つの円
A、Bの中心間距離OABを重かすと、これを図4
(b)のように角OAaOBを直角にすることが出来る。
三角形ΔOAaOBとΔOAbOBは合同であるため、角O
AaOBが直角であれば角OAbOBも常に直角である。図
4(c)のように円Aを電磁石の内周円14に、円Bを磁
場偏向部における円軌道12に置き換えると、以上の議論
から電磁石の内周円14から直角に出射したイオンは、電
磁石の内周円から加速領域に直角に入射されると結論さ
れる。
【0032】さらに加速領域から円盤状電極で挟まれた
内部空間に直角に入射したイオンは直線運動するため、
再び装置の中心点を通過することになる。こうしてイオ
ンは加速を受けながら繰り返し常に装置の中心点を通過
していく。最終的に100keV程度のエネルギーまで加速さ
れれば、装置の中心点において生じる重水素イオン同士
の衝突により、核融合反応が起こる。
【0033】最初にイオンが加速領域の360°の全周で
生成されるとすれば、これまで述べたイオン軌道は加速
領域9の全周から繰り返し発生することになり、中心に
おける重水素イオンの密度を従来の加速器と較べ飛躍的
に上げることができる。これまでの加速器は、イオン源
から出射までビーム経路が1本であったため、そのビー
ム電流量は限られたものであった。そのため加速器を用
いた中性子発生装置では高フラックス化に限界があると
考えられる。本装置では加速領域の全周にイオン源があ
り、ここで発生したイオンはすべて中心の1点を通過す
る。また、この周回軌道上に粒子を次々に蓄積していく
ことができる。このことにより反応イベント数を飛躍的
に上げ、発生中性子の高フラックス化を容易にできると
いう利点がある。
【0034】上記の動作を二次元の簡易シミュレータで
検討した。本シミュレータは本装置の電磁場中の二次元
粒子軌道と粒子の運動エネルギーの時間発展を追跡す
る。シミュレーションを簡単にするため、磁場は粒子軌
道面に直交する一様磁場を磁場領域にのみ印加、電場は
同軸円筒間の電場を加速領域にのみ印加する。図5に物
理量の配置を示す。方程式系は以下のようになる。
【0035】イオンの運動方程式は軸方向磁束密度をB
z、x方向電界をEx、y方向電界をEy、x方向速度を
x、y方向電界をvyとすると
【0036】
【数8】
【0037】
【数9】
【0038】
【数10】
【0039】
【数11】
【0040】の連立方程式で表される。
【0041】電界成分は、座標半径rを
【0042】
【数12】
【0043】としたとき、図5に示す加速領域9即ち、
disk(rdisk+d)では
【0044】
【数13】
【0045】
【数14】
【0046】と記し、加速領域外の0r<rdisk,r
>(rdisk+d)では
【0047】
【数15】 Ex=0,Ey=0 (12) とする。
【0048】以上を考慮し、式(5)から式(8)を連
立して4次のルンゲークッタ法を用い解を得た。図6に
本シミュレータの画面構成を示す。図6のように画面上
部に加速電界と粒子エネルギーの時間変化が表示され
る。加速電界は半径方向に向かう方向を正に採ってい
る。画面中央右には上部から見た装置と軌道のトレース
が描かれる。
【0049】本装置では、中央の電極板の半径rdisk
変動印加電圧va、変動周波数ω、加速ギャップの幅d
の間に密接な関係があり、これらのパラメータ設定は動
作特性を大きく支配する。図6の場合の設定パラメータ
は加速電圧10kV、加速周波数800kHz、印加磁場104
9.4Gaussである。これらのパラメータ設定により、図6
と比較し加速特性に大きく違いの現れた例を図7に示
す。図7の場合の設定パラメータは加速電圧10kV、加
速周波数900kHz、印加磁場1180.1Gaussである。図7
の結果では粒子が安定に加速位相に乗ることができず、
加速・減速を繰り返していることがわかる。では本装置
でイオンを安定に加速するには、どのようにすれば良い
かを次に示す。
【0050】図8はイオンの加速電界の位相19と粒子の
通過との関係を模式的に示したものである。図8の余弦
曲線20は加速領域に発生している半径方向の電界強度21
を示す。余弦曲線20の正の領域は半径の外向きの方向へ
の加速電界を、負の領域は内向き方向への加速電界を示
す。粒子を常に加速するためには、加速領域を粒子が内
向き方向に通過するときに電界が負、加速領域を外向き
方向に通過するときには電界が正でなければならない。
電界の位相図上にこれを表現すると図8のように内向き
の加速領域22は電界が負の領域に、外向きの加速領域22
は電界が正の領域になるよう配置する。粒子の速度が増
加すると直線軌道上を飛行する時間が減っていくため、
図8中に示した直線軌道の位相領域は次第に減少してい
き、位相全体を占める割合が小さくなる。直線軌道の位
相領域の幅24はπ未満になるため、直線軌道の最初に電
界が負、最後に電界が正であるようにするには、図8の
ような直線軌道の位相領域24を、電界の0点を中心に電
界の勾配が正の位置に配置する。
【0051】しかし粒子速度の増加に伴って直線軌道の
位相領域24が減少すると、電界の周波数を一定にしてい
るため、このままでは2つの加速位相領域は電界の位相
に対して進んでしまう。これを補償するのが偏向半径の
拡大に伴う偏向位相領域25の増大である。よく知られて
いるように、非相対論領域ではサイクロトロン周波数は
粒子の速度に依存しない。したがって図9に示すように
偏向角が磁石の分割角度で規定されるサイクロトロンや
マイクロトロンでは、粒子の速度が増加しても偏向位相
領域が増大することはない。しかし本装置では図10の
ように粒子の速度が増加し偏向半径が大きくなって偏向
半径が大きくなると偏向角も大きくなるため、偏向位相
領域が増加する。これにより直線軌道の位相領域の減少
を、偏向位相領域の増加がある割合で補償する。このた
め本装置では偏向位相領域の方が直線軌道の位相領域よ
りも大きくなっていく。従って直線軌道の位相領域はπ
に満たなくなり、前述のように電界が負から正へと変化
する正の勾配の領域に予め配置する必要があるのであ
る。しかし安定にこの領域に留まるようにするには、さ
らに中央の電極板の半径rdisk、変動印加電圧Va、変
動周波数ω、加速ギャップの幅dの組み合わせを最適に
することが必要である。
【0052】安定にこの正の勾配領域に留まるようにす
る条件を図11と図12を用いて説明する。
【0053】今、図11の円盤状電極3の中心点OA
速度v0で出発したイオンはΔt0後に加速領域9に到達
する。Δt1の間加速を受け、速度v1で偏向磁場領域2
に入り、Δt2で角度θcだけ偏向して再び加速領域9に
入るとする。つぎにΔt3の間加速を受け、速度v2で電
極部1に入り、Δt4後に中心点OAに到達するとする。
このとき、電極電圧の位相と粒子の速度の関係を図11に
示す。以上の加速を連続して繰り返すにはOAからOA
戻る一周期が加速電圧の一周期と一致している必要があ
る。サイクロトロンでは偏向領域が軌道のほとんどを占
めるため、磁場強度と粒子の比電荷で決まるサイクロト
ロン周波数に高周波の周波数を合わせるだけでこのよう
な同期を実現できるが、直線領域を持つ本装置では直線
軌道の滞在時間と速度変化を考慮した同期が必要であ
る。その条件は
【0054】
【数16】 ω(Δt0+Δt1+Δt2+Δt3+Δt4)=2π (13) で表される。ここでΔtn、vn(n=0〜4)は以下の
ように表せる。
【0055】
【数17】
【0056】
【数18】
【0057】
【数19】
【0058】
【数20】
【0059】
【数21】
【0060】
【数22】
【0061】
【数23】
【0062】
【数24】
【0063】(14)〜(22)式を(13)式に代入
し、次の位相偏差δを評価する。
【0064】
【数25】 δ=ω(Δt0+Δt1+Δt2+Δt3+Δt4)−2π (22) これは加速電圧Va、電圧周波数ω、電極半径r、加速
領域の幅dの関数になる。これらに対する振る舞いをみ
るため、装置の大きさで決まる電極半径r、加速領域の
幅dを固定し、運転上調整可能な加速電圧Vaと位相偏
差δとの関係を、電圧周波数ωを離散パラメータにとっ
て調べた。その結果を図12に示す。
【0065】図13において、中心水平軸上が位相偏差
δがゼロの領域である。電圧周波数ωを変えたケースを
示す各線が中心水平軸上を横切るときの加速電圧Vが
(12)式を満たす点になるが、図10に示されるよう
に極めて急角度でこれを横切る領域も存在する。この部
分では加速電圧Vの動きに対して非常に不安定な振る舞
いを示すと予想され、運転レンジから外すべき領域であ
る。各線がなだらかに中心水平軸を横切る部分では加速
が安定して行われると考えられる。
【0066】図14は安定加速時の加速状況を示す。安
定加速時には粒子の加速位相はほぼ図8に示した領域に
固定されている。その結果、図14では22周期後200keV
まで加速されていることがわかる。このときの設定パラ
メータは加速電圧13kV、加速周波数600kHz、印加
磁場809Gaussである。また装置パラメータは電極半径0.
26m、加速領域幅0.08m、最大容器半径2.5mである。
【0067】イオン同志の衝突による核融合の反応断面
積データ〔2〕を図15に示す。200keVのD−D反応は
20keVのD−T反応とほぼ同じ反応断面積を有すること
がわかる。
【0068】軸方向の軌道安定性を得るため、サイクロ
トロンと同様の弱収束磁場を偏向電磁石の穴の部分のエ
ッジに設ける。即ち円盤電極側の電磁石の磁極エッジを
図16(a)のような形状にし磁束密度の分布を図16
(b)のようにする。
【0069】加速器では磁場の性質を表すパラメータと
して
【0070】
【数26】
【0071】で定義されるn値が用いられる。水平方
向、軸方向とも運動を安定にするための条件は
【0072】
【数27】 0<n<1 (24) であることが知られている。本装置もこのn値を採用す
る。
【0073】本装置で重水素Dと3重水素TのDT核融
合を実現するには、重水素Dと3重水素Tを混合する。
本装置で重水素Dイオンのみを加速して雰囲気中の3重
水素Tに衝突させる方法、もしくはこの逆に3重水素T
イオンのみを加速して雰囲気中の重水素Dに衝突させる
方法がある。さらに効率を上げるには重水素Dイオンと
3重水素Tイオンとを同時に加速する。この場合それぞ
れのサイクロトロン周波数の公倍数になる周波数で加速
電界を印加すればよい。DT核融合は10keV程度のエネ
ルギーで実現するため、装置をさらに小型化できるが、
3重水素は人体に有害な放射性元素であるためその取り
扱いに規制がある。このため本装置では高い加速エネル
ギーを達成し、人体に無害な重水素のみを用いるDD反
応を実現できるようにした。
【0074】
【発明の効果】本発明による装置を用いれば、静電閉じ
込め型の核融合装置のような加熱が問題になる電極衝突
を回避でき、サイクロトロン等よりもイオン同志の衝突
数を増大でき、Rhodotronでは困難な重水素などのイオ
ンを加速し、また特開平2−269459号公報に示された装
置では難しいDD反応を前提とした高効率の核融合中性
子発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における装置の構成を示す
側面断面図。
【図2】本発明の一実施形態におけるイオン生成方法を
示す概念図。
【図3】本発明の一実施形態における装置の構成と動作
を示す概念図。
【図4】本発明の一実施形態における動作の幾何学的特
徴を示す概念図。
【図5】本発明の一実施形態における物理量の配置を示
す概念図。
【図6】本発明の一実施形態における動作をシュミレー
トしたシミュレーション画面を示す図。
【図7】本発明の一実施形態における動作をシュミレー
トしたシミュレーション画面を示す図。
【図8】本発明の一実施形態における安定運転条件を示
す概念図。
【図9】サイクロトロン・マイクロトロンにおける軌道
偏向角を示す概念図。
【図10】本発明の一実施形態における軌道偏向角を示
す概念図。
【図11】本発明の一実施形態における軌道上の速度・
経過時間を示す概念図。
【図12】本発明の一実施形態における時間軸上の速度
と電極電圧位相との関係を示す概念図。
【図13】本発明の一実施形態における軌道安定条件に
関するダイヤフラムを示す図。
【図14】本発明の一実施形態における動作をシミュレ
ートしたシミュレーション画面を示す図。
【図15】核融合反応断面積を示す図。
【図16】本発明の一実施形態における穴開き磁石のエ
ッジ形状と中心面上の磁束密度の分布を示す概念図。
フロントページの続き (72)発明者 岡崎 隆司 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 Fターム(参考) 2G085 AA20 BA05 BA06 BA09 BB11 BC02 BC03 BC13 CA02 CA17 EA06 EA08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極、該電極に変動電圧を印加する電
    源、磁石、真空容器、該真空容器内に荷電粒子を生成す
    る手段とを備えた装置において、該電極を二枚の円盤状
    平板で構成してこれらを同軸かつ平行に配置し、該電極
    間に該荷電粒子が通過できる間隙を設け、該電極二枚に
    同電圧、同位相の交番電圧を印加該真空容器との間に変
    動電界を生じせしめ、かかる交番電界により該荷電粒子
    を加速し、加速された荷電粒子の軌道を該磁石が発生す
    る磁場により偏向し、該荷電粒子を再び該電極の近傍に
    誘導して再びこれを加速し、これらの過程をくり返し行
    うことにより荷電粒子を高エネルギーに加速していくこ
    とを特徴とする荷電粒子加速装置および荷電粒子加速方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子加速装置にお
    いて、該磁石をその軸中心に穴を開けた二枚の円盤状磁
    石で構成してこれらを同軸かつ平行に配置し、該磁石間
    に該荷電粒子が飛行できる真空容器を配置して該真空容
    器に軸方向の磁場を印加し、該円盤状磁石の軸中心に開
    けた穴の部位に請求項1に記載の荷電粒子加速電極を設
    け、荷電粒子を半径方向に加速することを特徴とする荷
    電粒子加速装置。
  3. 【請求項3】 請求項1および請求項2に記載の荷電粒
    子加速装置において、該真空容器内に生成した荷電粒子
    のサイクロトロン周波数と、該電極に印加する交番電圧
    の周波数とが一致するように該磁石による印加磁界と該
    電極に印加する交番電圧の周波数とを調整した荷電粒子
    加速装置およびその運転方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2、請求項3に記載の
    荷電粒子加速装置において、該円盤状磁石の軸中心に開
    けた穴の径を装置の中心に向かって拡大し、該円盤状磁
    石の穴の部位に生じるフリンジ磁界を装置の径中心に向
    かって弱め、荷電粒子軌道の軸方向安定性を高めたこと
    を特徴とする荷電粒子加速装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4に記載の荷電粒子加速装置において、該円盤状磁石の
    軸中心に開けた穴と円盤状の該荷電粒子加速電極との間
    の真空容器内空間に荷電粒子を生成し、請求項1および
    請求項3に記載の荷電粒子加速方法および運転方法を用
    いて該荷電粒子を加速することを特徴とする荷電粒子加
    速装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の荷電粒子加速装置にお
    いて、該円盤状磁石の軸中心に開けた穴と円盤状の該荷
    電粒子加速電極との間の真空容器内空間に高周波電界を
    重畳し、該円盤状磁石の穴の部位に生じるフリンジ磁界
    の強度と該高周波電界の周波数とが電子サイクロトロン
    共鳴の条件を満足するように調整し、該電子サイクロト
    ロン共鳴により該空間にイオンを生成することを特徴と
    する荷電粒子加速装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5および請求項6に記載の荷電粒子加速装置
    において、該真空容器内空間に重水素もしくは三重水素
    などの核融合性の同位体元素のイオンを生成し、請求項
    1、請求項3に記載の加速方法によりこれを高エネルギ
    ー領域まで加速し、装置の軸中心近傍でこれらの高エネ
    ルギーイオン同志を衝突させることで核融合反応を生じ
    せしめることを特徴とする核融合装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の核融合装置において、
    中性子を発生させる核融合反応を用いることにより、高
    中性子束を生成せしめることを特徴とする中性子発生装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の中性子発生装置を用い
    て、中性子を吸収させることにより放射性同位体を生成
    せしめることを特徴とする同位体製造装置。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の中性子発生装置を用
    いて、中性子を照射し材料改質を行うことを特徴とする
    材料改質装置。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の中性子発生装置を用
    いて、中性子を照射し検査を行うことを特徴とする検査
    装置。
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