JP2001338674A - 二次電池の製造方法および電池用封止栓 - Google Patents

二次電池の製造方法および電池用封止栓

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JP2001338674A
JP2001338674A JP2000156930A JP2000156930A JP2001338674A JP 2001338674 A JP2001338674 A JP 2001338674A JP 2000156930 A JP2000156930 A JP 2000156930A JP 2000156930 A JP2000156930 A JP 2000156930A JP 2001338674 A JP2001338674 A JP 2001338674A
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battery
sealing plug
sealing
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Masahiko Suzuki
正彦 鈴木
Hideaki Nagura
秀哲 名倉
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FDK Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程とくに初充電前後での工程を大幅に
簡略化するとともに、生産設備の汚損や電池容量の低減
を回避し、さらにいったん装着した封止栓を取り外すと
いう無駄も回避させる。 【解決手段】 密閉構造の外装容器21内に電解液を含
む発電要素を収納した後に初充電工程を行う二次電池の
製造方法において、外部からの加力変形操作で開弁させ
られる常閉弁41構造を有するゴム弾性質の封止栓4に
よって上記外装容器21を仮封止し、この仮封止状態で
上記初充電工程を行った後、上記外装容器21内の気液
分離操作を行ってから、上記封止栓4を操作して上記外
装容器21内のガス放出を行い、さらにこの後、上記封
止栓4の常閉弁41構造を塞いで上記外装容器21の本
封止を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は二次電池の製造方
法および電池用封止栓、とくに製造時にガス発生を伴う
初充電が行なわれるタイプの密閉型二次電池の製造方法
とそれに使用する電池用封止栓に関し、たとえばリチウ
ムイオン二次電池に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術のめざましい進歩により
電子機器は小形・軽量化の方向に進み、それに伴い電池
も小形・軽量化が進められ、さらに高エネルギー密度の
ものへとの要求が高まっている。このような要求に応え
るものとして、最近は、リチウムイオン電池に代表され
る非水電解液二次電池が提供されて広く使用されるよう
になってきた。
【0003】その中でもリチウムイオン電池は、二次電
池として使用することができるとともに、他のタイプの
二次電池に比べて、エネルギー密度および電池電圧がそ
れぞれ高い、メモリー効果がなくサイクル寿命が長い、
電子の損失が少なく自己放電が少ないなどの利点がある
ため、とくに携帯電子機器用としての利用が進んでい
る。
【0004】この種の二次電池の製造に際しては、即使
用可能な充電済み製品として完成させるために、製造の
最終段階にて初充電を行う必要がある。上述したリチウ
ムイオン二次電池の場合も製造の最終段階で初充電を行
うが、この初充電にはガス発生が伴う。このガス発生は
とくに初充電時に集中的に起きるので、密閉構造の外装
容器を使用する密閉型の二次電池では、その外装容器を
封止する前にその発生ガスを放出させる必要がある。
【0005】しかし、発生ガスを放出させるために電池
の外装容器を開放させたままで初充電を行うと、その外
装容器内の電解液がこぼれ、さらにこぼれた電解液が生
産設備に付着して腐蝕等の損傷を来す恐れがある。これ
を防ぐために、初充電は電池の外装容器を封止して行う
必要があるが、この場合は、初充電後に外装容器のガス
抜きを行う必要が生じる。
【0006】そこで、従来は、初充電に先立って電池の
外装容器を取り外し可能な封止栓で密閉封止し、初充電
後にその封止栓をいったん取り外して容器内のガスを放
出させた後、その外装容器を再度封止し直すことで対応
していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た技術には、次のような問題のあることが判明した。す
なわち、電池の外装容器にいったん装着した封止栓を取
り外して、その外装容器を再度封止し直すという二重の
工程手間がかかる。また、いったん装着した封止栓は、
その取り外しの際に損傷あるいは破損することがあるた
め、必ずしも再利用はできない。さらに、封止栓を取り
外した瞬間に容器内圧が一気に開放されて、その容器内
の電解液が外部へ噴出し、これによって生産設備が汚損
されるとともに、完成電池の電解液が減量して電池容量
が低減させられてしまうことがある。
【0008】この発明は、以上のような問題に鑑みてな
されたもので、その目的は、製造工程とくに初充電前後
での工程を大幅に簡略化するとともに、生産設備の汚損
や電池容量の低減を回避し、さらにいったん装着した封
止栓を取り外すという無駄も回避させることができる二
次電池の製造方法および電池用封止栓を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、密閉構造の外装容器内に電解液を含む
発電要素を収納した後に初充電工程を行う二次電池の製
造方法において、外部からの加力変形操作で開弁させら
れる常閉弁構造を有するゴム弾性質の封止栓によって上
記外装容器を仮封止し、この仮封止状態で上記初充電工
程を行った後、上記外装容器内の気液分離操作を行って
から、上記封止栓を操作して上記外装容器内のガス放出
を行い、さらにこの後、上記封止栓の常閉弁構造を塞い
で上記外装容器の本封止を行う構成とした。このような
構成とすれば、いったん装着した封止栓を取り外して再
度封止し直すという二重の工程手間を省くことができる
とともに、ガス抜きの際の電解液の逸失を最小限に抑え
ることができ、さらに上記封止栓はそのまま残した状態
で完成電池の気密封止を担うことができる。これによ
り、製造工程とくに初充電前後での工程を大幅に簡略化
するとともに、生産設備の汚損や電池容量の低減を回避
し、さらにいったん装着した封止栓を取り外すという無
駄も回避させることができる(請求項1)。
【0010】また、前記封止栓として、電池の外装容器
に設けられたガス抜き孔を閉塞するゴム弾性質の封止栓
であって、外部からの加力変形操作で開弁させられて上
記外装容器のガス抜き路を形成する常閉弁構造を有する
電池用封止栓を使用すれば、たとえば合成系ゴムの一体
成形により得ることができる、低コスト化および量産化
に適した構成でもって、電池の外装容器に装着された状
態でのガス抜き作業を外部からの簡単な操作で円滑に行
わせることができる(請求項2)。
【0011】さらに、前記封止栓を、前記ガス抜き孔を
塞ぐ埋込部と前記外装容器の外壁面より突出する突起部
とが一体形成されているとともに、前記常閉弁構造とし
て、上記突起部の側部を特定方向から挟圧操作したとき
の弾性変形によって開口させられて前記ガス抜き路を形
成する切り込みが設けられた構成とすれば、常閉弁構造
を切り込みという非常に単純な構造によって簡単かつ確
実に構成することができるとともに、上記挟圧操作の加
減によって上記外装容器内のガスを電解液と区別して選
択的に抜く作業をさらに円滑に行わせることができる
(請求項3)。
【0012】さらにまた、前記封止栓は、熱溶融性材料
で構成されるとともに、熱溶融によって塞がれる常閉弁
構造が形成された構成とすれば、たとえば適度に加熱し
たコテをあてて上記封止栓の表面を熱融着させるといっ
た非常に簡単な工程でもって、上記外装容器の本封止を
瞬時に効率良く行うことができる(請求項4)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
について、添付図面に基づき詳細に説明する。なお、各
図間にて同一符号を付した部分は同一または相当部分を
示すものとする。図1はこの発明の製造方法が適用され
る二次電池の要部断面図を示す。
【0014】同図に示す二次電池1は角形リチウムイオ
ン二次電池であって、まず、密閉構造の外装容器21内
に電解液を含む発電要素が収納されている。外装容器2
1は負極端子を兼ねる有底角形筒状の金属缶であって、
その開口部は蓋部22によって塞がれている。蓋部22
には、ガスケット23を介して正極端子24が取り付け
られている。また、その蓋部22の一部にはガス抜き用
の小孔(ガス抜き孔)26が設けられているが、このガ
ス抜き小孔26はゴム弾性質の封止栓4で閉塞されてい
る。
【0015】上記外装容器21の内部には、発電要素と
して、コバルト酸リチウム(LiCoO)を活物質と
する正極31、ポリプロビレン製多孔質フィルムからな
るセパレータ32、炭素(黒鉛)を活物質とする負極3
3が電解液とともに収納されている。この場合、正極3
1と負極33はセパレータ32を挟んだ状態でシート状
に形成されるとともにスパイラル状に巻回され、この巻
回要素が上記外装容器21内に収納されている。
【0016】正極31と負極33はそれぞれ、図示を省
略するが、金属箔の集電体面に接触状態で層状に形成さ
れている。正極側の集電体は正極リード35を介して正
極端子24に接続され、負極側の集電体は負極リード3
7を介して負極端子を兼ねる外装容器21に接続されて
いる。
【0017】上記封止栓4は、外部からの加力変形操作
で開弁させられて上記外装容器21のガス抜き路を形成
する常閉弁41の構造を有するものであって、同図に示
すように、押さえ部材27によって上記蓋部22に固定
されている。押さえ部材27は金属板を用いて形成さ
れ、上記封止栓4を上記ガス抜き用小孔26に嵌着させ
た状態で、上記蓋部22に溶接により固定されている。
【0018】図2は上記封止栓4の部分を取り出して示
す。まず、同図の(A)に示すように、上記封止栓4
は、エチレンプロピレン系ゴム、フッ素系ゴム、シリコ
ン系ゴムなどのゴム弾性質素材で形成されている。この
ゴム弾性質からなる封止栓4は、上記ガス抜き用小孔2
6を塞ぐ埋込部45と、上記外装容器21の上部外壁面
をなす蓋部22の表面より突出する突起部43とが一体
形成されている。また、その埋込部45と突起部43の
間には、上記押さえ部材27(図1)で固定するための
フランジ部44が一体形成されている。
【0019】この封止栓4には上下方向に貫通する切り
込み42が形成されている。この切り込み42は、外部
から加力操作を加えない定常状態では、同図の(A)に
示すように、封止栓4のゴム弾性によって密に閉じて気
密封止状態を保持しているが、同図の(B)に示すよう
に、上記突起部43の側部を特定方向すなわちこの場合
は側方から挟圧操作すると、この挟圧操作による弾性変
形によって開口させられて、上記外装容器21のガス抜
き路を形成する。つまり、上記切り込み42は、外部か
らの加力変形操作で開弁させられる常閉弁41の構造を
なしている。
【0020】上述のように構成された常閉弁41は、上
記突起部43の側方から機械的力を作用させる加力操作
を行ったときだけ開弁状態となって、上記容器21のガ
ス抜き路を形成するが、上記加力操作以外の力、すなわ
ち外装容器21の内圧によって作用する力に対しては、
上記切り込み42は密に閉じてままであって開弁作動は
行なわれない。つまり、外部から所定の加力操作が行な
われたときだけ開弁してガス抜き路を形成し、それ以外
の定常状態では封止状態を保っている。
【0021】この場合、上記加力操作は、上記突起部4
3を鉗子あるいはピンセット状のもので挟むだけの簡単
な操作で良く、さらにその挟む力の加減によって切り込
み42の開き具合すなわち開弁の度合を任意に調節する
ことができる。
【0022】次に、上述した電池封止栓4を用いた二次
電池の製造方法について述べる。まず、図1および図2
の(A)に示すように、密閉構造の外装容器21内に電
解液を含む発電要素を収納した初充電前の電池1構造を
形成するとともに、その外装容器21の蓋部22にあら
かじめ設けられたガス抜き小孔26を上記封止栓4で閉
塞封止した状態を形成する。この場合、外装容器21へ
の封止栓4の装着は、蓋部22を形成するときに行うの
が簡単であるが、初充電の直前に行ってもよい。この
後、上記封止栓4で封止された電池1に初充電を行う。
【0023】この初充電の後、所定時間の静置または遠
心分離などによる気液分離操作を行ってから、図2の
(B)に示すように、上記封止栓4を外部から加力操作
して開弁させる。これにより、初充電時に発生して上記
外装容器21内に溜まっていたガスを放出させることが
できる。このとき、そのガスの放出は、封止栓を取り外
して容器内圧を一気に開放させるのと違って、上記切り
込み4が加力操作によって形成するスリット状のカス抜
き路を通して比較的緩慢に行なわれるため、容器21内
の電解液が勢い良く噴出するようなことはない。
【0024】初充電後のガス抜きが完了したならば、こ
の後、上記封止栓4の常閉弁41構造を塞いで上記外装
容器21の本封止を行う。この本封止は、たとえば適当
なシール材あるいは接着剤を上記切り込み42の上端
(外側端)に塗ってもよいが、上記封止栓4を熱溶融性
材料で構成した場合には、図2の(C)に示すように、
封止栓4の一部を熱溶融によって上記常閉弁構造を永久
的に塞ぐことができる。この場合、たとえば適度に加熱
したコテをあてて上記封止栓4の表面を熱融着させると
いった非常に簡単な工程操作でもって上記本封止を瞬時
に効率良く行うことができる。同図(C)中の符号46
は、その加熱融着により形成された永久閉塞部を示す。
【0025】以上のようにして、この発明による二次電
池の製造方法では、いったん装着した封止栓を取り外し
て再度封止し直すという二重の工程手間を省くことがで
きるとともに、ガス抜きの際の電解液の逸失を最小限に
抑えることができ、さらに上記封止栓はそのまま残した
状態で完成電池の気密封止を担うことができる。これに
より、製造工程とくに初充電前後での工程を大幅に簡略
化するとともに、生産設備の汚損や電池容量の低減を回
避し、さらにいったん装着した封止栓を取り外すという
無駄も回避させることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明をその代表的な実施例によって
さらに具体的に詳述する。
【0027】(実施例)図1に示した構造の角形リチウ
ムイオン二次電池を幅34mm,高さ48.0mm,厚
さ8.6mmの寸法サイズで製作した。
【0028】この場合、正極31は次のように作製し
た。正極活物質であるLiCoOと、導電剤であるカ
ーボン粉末とポリテトラフルオロエチレン(以下PTF
Eと称す)の水性ディスパージョンとを、重量比(質量
比)で100:10:10の割合で混合したものを攪拌
し、これを水でペースト状に混練する。この混練合剤を
アルミニウム箔の両面に塗布する。これを乾燥および圧
延して所定の形状および大きさに裁断する。上記アルミ
ニウム箔は正極集電体をなすものであって、その表面の
合剤の一部を掻き取って、ここに正極リード35をスポ
ット溶接した。なお、上記混合比において、PTFE水
性ディスパージョンの割合は固形成分の割合である。
【0029】負極33は次のように作製した。炭素粉末
とPTFE水性ディスパージョンとを重量比で100:
3の割合で配合したものを水で混練しする。この混練合
剤を銅箔に塗布する。これを乾燥および圧延して所定の
形状および大きさに裁断する。上記銅箔は負極集電体を
なすものであって、その表面の合剤の一部を掻き取っ
て、ここに負極リード37をスポット溶接した。
【0030】電解液は非水電解液であって、次のように
調製した。六弗化燐酸リチウム(LiPF)を、エチ
レンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート
(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)との比が
40:40:20の混合溶媒に1M/Lの割合で溶解し
たものを使用した。
【0031】封止栓4は、図2に示した切り込み42付
のものを熱溶融性の合成系ゴムで構成し、初充電工程後
にその表面を熱融着によって永久閉塞した。
【0032】(比較例)上記実施例にて使用した切り込
み42付の封止栓4に代えて、切り込み42を有しない
通常の完全閉塞型ゴム栓を使用して、比較例のリチウム
イオン二次電池を作製した。封止栓以外は上述した実施
例と同様の構成である。
【0033】上述した実施例の電池と比較例の電池を用
いて次のような試験を行った。 (試験1)この試験1では、本発明による切り込み42
付封止栓4が常閉弁41として機能するかどうかを、次
のような試験2によって確認した。まず、参照例1とし
て、外装容器21のガス抜き小孔26に圧力センサーを
直接取り付け、初充電によって上昇した上記容器21内
の圧力を測定した。この場合、外装容器21のガス抜き
小孔26は封止栓4では塞がれていないが、圧力センサ
ーの取り付けによって完全に気密閉塞されている。次
に、試験例1として、本発明の切り込み42付封止栓4
で外装容器21のガス抜き小孔26を封止した状態で初
充電を行った。この初充電が終了した後、上記封止栓4
に圧力センサーを取り付けて、上記封止栓4を加力操作
により開弁させたときに放出されるガスの圧力から、初
充電によって上昇した上記容器21内の圧力を間接的に
測定した。上述した測定を参照例と試験例とでそれぞれ
3回ずつ行って次のような結果1を得た。なお、圧力の
単位はそれぞれkgf/cmである。
【0034】
【表1】
【0035】上記の結果から、初充電によって発生する
ガスは、本発明の切り込み42付封止栓4によってほぼ
完全に外装容器21内に閉じ込められていることがわか
る。このことは、本発明の封止栓4が外装容器21を確
実に仮封止できることを意味する。
【0036】(試験2)初充電後のガス抜き工程にてガ
ス放出とともに噴出して逸失する電解液の量を、次のよ
うな試験2によって評価した。試験例2として、上述し
た実施例の構造の二次電池1を使用し、この電池の総重
量を精密計測した後、初充電を行った。この後、若干の
気液分離時間を置いた後、本発明の切り込み付42封止
栓4を加力操作により開弁させてガス抜きを行った。そ
して、このガス抜きが終了した電池の重量を再び精密計
測して、初充電前の重量からの減量分−ΔWを求めた。
その間、他の減量要因は無いので、その重量減量分ΔW
はほぼ電解液の減量分とみなすことができる。参照例2
として、上述した比較例の構造の二次電池、すなわち上
記実施例の電池1の封止栓4だけを通常の完全閉塞型ゴ
ム栓に代えたものを使って、上記試験例2と同様に、初
充電前とガス抜き後にそれぞれ電池総重量の精密計測を
行い、初充電前の重量からの減量分−ΔWを求めた。こ
の場合、初充電後のガス抜きは上記完全閉塞型ゴム栓を
取り外して行った。また、ガス抜き後の総重量測定は、
取り外したゴム栓も含めた状態で行った。上述した測定
を参照例と試験例とでそれぞれ3回ずつ行って次のよう
な結果2を得た。なお、重量減少分−ΔWの単位はそれ
ぞれgである。
【0037】
【表2】
【0038】上記の結果により、本発明の封止栓4を使
用した製造方法では、ガス抜きによる電解液の減量を従
来よりも大幅に少なくすることができ、これにより電池
容量の低下も大幅に小さくすることができる、というこ
とが実証された。
【0039】(試験3)ガス抜き後の本封止が完全にな
されているかどうかを、次のような試験3によって確認
した。試験例3として、上述した実施例の構造の二次電
池1を使用し、初充電およびその後のガス抜き工程後
に、本発明の封止栓4の切り込み42による常閉弁構造
を加熱融着により塞いで本封止を行った。この本封止を
行った電池を恒温槽にて80℃で3ヶ月保存し、その保
存による電池の重量減少分−ΔWを測定した。参照例3
として、上述した比較例の構造の二次電池、すなわち上
記実施例の電池1の封止栓4だけを通常の完全閉塞型ゴ
ム栓に代えたものを使って、上記試験例3と同様に、本
封止された電池を恒温槽にて80℃で3ヶ月保存し、そ
の保存による電池の重量減少分−ΔWを測定した。この
場合の電池重量の減少分−ΔWは、封止が不完全な場合
に逸失される電解液の減量を反映する。したがって、そ
の減少分−ΔWが少ないほど封止が完全であるという指
標にすることができる。上述した測定を参照例と試験例
とでそれぞれ3回ずつ行って次のような結果3を得た。
なお、重量減少分−ΔWの単位はそれぞれgである。
【0040】
【表3】
【0041】上記の結果によれば、試験例3と参照例3
はほぼ同じような重量減少傾向を示し、両者間にとくに
有意な差はない。このことは、本発明の封止栓4によっ
て得られる封止状態が、通常の完全閉塞型ゴム栓によっ
て得られる封止状態に比べて遜色がないことを意味して
いる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による二次
電池の製造方法によれば、密閉構造の外装容器内に電解
液を含む発電要素を収納した後に初充電工程を行う二次
電池の製造方法において、外部からの加力変形操作で開
弁させられる常閉弁構造を有するゴム弾性質の封止栓に
よって上記外装容器を仮封止し、この仮封止状態で上記
初充電工程を行った後、上記外装容器内の気液分離操作
を行ってから、上記封止栓を操作して上記外装容器内の
ガス放出を行い、さらにこの後、上記封止栓の常閉弁構
造を塞いで上記外装容器の本封止を行うことにより、い
ったん装着した封止栓を取り外して再度封止し直すとい
う二重の工程手間を省くことができるとともに、ガス抜
きの際の電解液の逸失を最小限に抑えることができ、さ
らに上記封止栓はそのまま残した状態で完成電池の気密
封止を担うことができる。
【0043】これにより、製造工程とくに初充電前後で
の工程を大幅に簡略化するとともに、生産設備の汚損や
電池容量の低減を回避し、さらにいったん装着した封止
栓を取り外すという無駄も回避させることができる。
【0044】また、前記封止栓として、電池の外装容器
に設けられたガス抜き孔を閉塞するゴム弾性質の封止栓
であって、外部からの加力変形操作で開弁させられて上
記外装容器のガス抜き路を形成する常閉弁構造を有する
電池用封止栓を使用すれば、たとえば合成系ゴムの一体
成形により得ることができる、低コスト化および量産化
に適した構成でもって、電池の外装容器に装着された状
態でのガス抜き作業を外部からの簡単な操作で円滑に行
わせることができる。
【0045】さらに、前記封止栓を、前記ガス抜き孔を
塞ぐ埋込部と前記外装容器の外壁面より突出する突起部
とが一体形成されているとともに、前記常閉弁構造とし
て、上記突起部の側部を特定方向から挟圧操作したとき
の弾性変形によって開口させられて前記ガス抜き路を形
成する切り込みが設けられた構成とすれば、常閉弁構造
を切り込みという非常に単純な構造によって簡単かつ確
実に構成することができるとともに、上記挟圧操作の加
減によって上記外装容器内のガスを電解液と区別して選
択的に抜く作業をさらに円滑に行わせることができる。
【0046】さらにまた、前記封止栓は、熱溶融性材料
で構成されるとともに、熱溶融によって塞がれる常閉弁
構造が形成された構成とすることにより、たとえば適度
に加熱したコテをあてて上記封止栓の表面を熱融着させ
るといった非常に簡単な工程でもって、上記外装容器の
本封止を瞬時に効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の製造方法が適用される二次電池の要
部断面図である。
【図2】本発明による封止栓を実施形態を示す側面図お
よび上面図である。
【符号の説明】
1 電池 21 外装容器(負極端子を兼ねる) 22 蓋部 23 ガスケット 24 正極端子 26 ガス抜き小孔 27 押さえ部材 31 正極 32 セパレータ 33 負極 35 正極リード 37 負極リード 4 封止栓 41 常閉弁 42 常閉弁を形成する切り込み 43 突起部 44 フランジ部 45 埋込部 46 永久閉塞部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H012 AA01 BB02 BB04 CC01 DD02 EE01 GG05 JJ02 JJ06 5H028 AA01 BB01 BB10 CC00 EE06 FF04 5H029 AJ14 AK03 AL06 AM03 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ16 DJ03 EJ12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉構造の外装容器内に電解液を含む発
    電要素を収納した後に初充電工程を行う二次電池の製造
    方法において、外部からの加力変形操作で開弁させられ
    る常閉弁構造を有するゴム弾性質の封止栓によって上記
    外装容器を仮封止し、この仮封止状態で上記初充電工程
    を行った後、上記外装容器内の気液分離操作を行ってか
    ら、上記封止栓を操作して上記外装容器内のガス放出を
    行い、さらにこの後、上記封止栓の常閉弁構造を塞いで
    上記外装容器の本封止を行うこと特徴とする二次電池の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 電池の外装容器に設けられたガス抜き孔
    を閉塞するゴム弾性質の封止栓であって、外部からの加
    力変形操作で開弁させられて上記外装容器のガス抜き路
    を形成する常閉弁構造を有することを特徴とする電池用
    封止栓。
  3. 【請求項3】 前記ガス抜き孔を塞ぐ埋込部と前記外装
    容器の外壁面より突出する突起部とが一体形成されてい
    るとともに、前記常閉弁構造として、上記突起部の側部
    を特定方向から挟圧操作したときの弾性変形によって開
    口させられて前記ガス抜き路を形成する切り込みが設け
    られていることを特徴とする請求項2に記載の電池用封
    止栓。
  4. 【請求項4】 熱溶融性材料で構成されるとともに、熱
    溶融によって塞がれる常閉弁構造が形成されていること
    を特徴とする請求項2または3に記載の電池用封止栓。
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