JP2001332883A - 冷媒レス車載用冷却装置 - Google Patents

冷媒レス車載用冷却装置

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JP2001332883A
JP2001332883A JP2000149316A JP2000149316A JP2001332883A JP 2001332883 A JP2001332883 A JP 2001332883A JP 2000149316 A JP2000149316 A JP 2000149316A JP 2000149316 A JP2000149316 A JP 2000149316A JP 2001332883 A JP2001332883 A JP 2001332883A
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heat sink
flat
fins
refrigerant
vehicle
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JP2000149316A
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English (en)
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Tatsumi Ishida
達美 石田
Takeshi Tanaka
毅 田中
Shingo Hamada
慎悟 濱田
Joji Oshima
丈治 大島
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンス性に優れ、コストが安く、体積
が小さく、重量が小さく、環境への負荷の低い走行風を
利用した冷媒レス車載用冷却装置を提供する。 【解決手段】 基底部に複数個の平板状フィンが互いに
並行で等間隔に固定されたヒートシンクを有し、平板状
フィンと平板状フィンの隙間に走行風を流して冷却する
ように、並行な複数個の平板状フィンが列車の走行方向
と並行に配置されと共に、ヒートシンク基底部の平板状
フィンが固定された面と反対面に発熱体が固着された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両に取り付け
られた素子などから発生する熱を取り除くための冷却装
置に関し、特に走行風を利用した冷媒レス車載用冷却装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図22は、例えば実開昭61−1562
0号公報に示された従来の車両用冷却装置において、車
両の床下に設置した様子を示す構成図、図23は図22
の主要部の横断面図である。図において、100は電気
機器ボックス、101は電気機器、102は冷媒、10
4は車両、105は棒状フィン、106は走行風であ
る。
【0003】電気機器101から発生した熱は、冷媒1
02に伝達され、冷媒102から電気機器ボックス10
0に伝わった熱は千鳥状に配列された棒状フィン105
に伝わり、棒状フィン105から走行風106へ伝達さ
れる。このような経路により、電気機器101が冷却さ
れるように構成されている。千鳥状に配列された棒状フ
ィン105間に走行風106が流入すると、各フィン後
流の剥離領域が形成されて流体抵抗が生じるため、外部
の開放空間へ走行風106は漏洩する。即ち、冷却装置
上流端のみが伝熱に寄与し、下流側では性能が得られな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の車載用冷却装置
は冷媒を使用しているので、冷媒が漏れないような気密
な構造をとらなければならない、冷媒の漏洩メンテナン
ス時の分解作業負荷が高い、重量が大きく取り外しに時
間がかかり、メンテナンスコストが上昇する、有害物質
である冷媒は地球環境の負荷となるなどの問題があっ
た。フィン型ヒートシンクを有限断面積の風路内に設置
し、強制風冷方式で利用した場合、性能評価試験によっ
て容易に冷却能力を測定することができる。しかし、無
限の自由空間を有する走行風の中へフィン型ヒートシン
クを設置した場合、フィンの間を通り抜ける走行風が下
流に向けてどの程度減少し、それによって冷却能力がど
の程度落ちるのか、などの冷却能力の定量的把握につい
ては無限の空間を実験的に模擬することは困難であり、
車両周りの流れは複雑であり、模擬しにくい等の理由
で、十分に検討されていなかった。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、メンテナンス性に優れ、
コストが安く、体積が小さく、重量が小さく、環境への
負荷の低い冷媒レス車載用冷却装置を提供することを目
的としており、さらに走行風を利用した冷媒レス車載用
冷却装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる冷媒レ
ス車載用冷却装置においては、基底部に複数個の平板状
フィンが互いに並行でほぼ等間隔に固定されたヒートシ
ンクを有し、平板状フィンと平板状フィンの隙間に走行
風を流して冷却するように、並行な複数個の平板状フィ
ンが列車の走行方向と並行に配置されると共に、ヒート
シンク基底部の平板状フィンが固定された面と反対面に
発熱体が固着されたものである。
【0007】また、平板状フィンの肉厚をT、平板状フ
ィンのピッチをPとしたとき、 1.5T+3≦P≦1.5T+13 (ただし、0.
5≦T≦7) となるようにヒートシンクを構成したものである。
【0008】また、3≦P/T≦12となるようにヒー
トシンクを構成したものである。
【0009】また、ヒートシンクが軌道と並行な方向に
分割されているものである。
【0010】また、ヒートシンクの各平板状フィン表面
に流れを乱すような突起あるいは凹凸を設けたものであ
る。
【0011】また、ヒートシンクの各平板状フィンの肉
厚が平板状フィンの先端から基底に向かって厚みを増し
ている。
【0012】また、ヒートシンクの各平板状フィンの前
縁部が斜めにカットされている。
【0013】また、ヒートシンクの各平板状フィンの前
縁部に切り欠き部分を有するものである。
【0014】また、ヒートシンクの平板状フィンの互い
の前縁部が流れ方向に対しずれて構成されている。
【0015】また、ヒートシンクの各平板状フィンの前
縁部が尖った状態になっている。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1による冷媒レス車載用冷却装置の外観を示
し、より具体的には列車の床下におかれた電気機器ボッ
クスの側面に取り付けられている模式図である。この図
は列車が走行している状態(列車と並行に、同じ向き、
同じ速度で走行しているカメラから撮影したもの)を摸
擬的に表すものである。
【0017】図1において、1はヒートシンク、2は電
気機器ボックス、3は取付け金具、4はドア、5は窓、
6は軌道またはレール、7は電気機器ボックス2に併設
あるいは隔設された他の電気機器ボックス、8は車両本
体、9は走行風である。ヒートシンク1は電気機器ボッ
クス2に固定され、電気機器ボックス2は車両本体8に
取り付けられている。特に発熱体を有する場合には冷却
装置が必要となり、他の電気機器ボックス7のように発
熱体がない場合は、冷却装置が必要でない。このよう
に、車両の床下には電気機器ボックス類が数多く取り付
けられている。
【0018】例えば、電気機器ボックス2内部には、I
PM(Intelligent Power Modu
leの略で、図示せず)と呼ばれ、電車の駆動力として
使用されるモータの推進力を制御するためのスイッチン
グ素子が取り付けられている。IPMは電気機器ボック
ス2内部で、熱伝導性の良いグリースなどを介してヒー
トシンクの基底部に直接取り付けられている。ヒートシ
ンク1はアルミニウム製平板状フィン10を複数個互い
に並行に等間隔に並べてアルミニウム製厚肉平板状の基
底部11に固定して構成されている。ここで、一般的な
固定方法としては、溶接、ろう付け、接着剤利用、かし
め式などがあり、ダイキャストなどのようにフィンと基
底部を一体構成で加工する場合もある。ヒートシンク1
は、平板状フィン10と平板状フィン10の隙間に走行
風9を流して冷却するように、並行な複数個の平板状フ
ィン10が列車の走行方向と並行に配置されと共に、ヒ
ートシンク基底部11の平板状フィン10が固定された
面と反対面に発熱体(図1には図示されていない)が固
着されている。
【0019】次に動作を説明する。IPMから発生した
熱は、ヒートシンク基底部11よりこれに固定されたフ
ィン10に伝達され、平板状フィン10と平板状フィン
10の間へ流入してきた走行風9に伝達される。ここで
は、列車自身から発生した熱量を走行しながら列車自身
で冷却するという意味で、この装置を走行風自冷式冷媒
レス車載用冷却装置と呼んでいる。
【0020】以上のように、ヒートシンクはその基底部
に複数個の平板状フィンを互いに並行で等間隔に固定し
て構成し、平板状フィンと平板状フィンの隙間に走行風
を流して冷却するように、並行な複数個の平板状フィン
を列車の走行方向と並行に配置すると共に走行風中に露
出するように設置し、ヒートシンク基底部の平板状フィ
ンが固定された面と反対面に発熱体を固着したので、冷
媒レス車載用冷却装置を実現するとともに、メンテナン
ス性に優れ、メンテナンスコストが安く、環境への負荷
を低減することができる。
【0021】また、実施の形態1では、発熱体がIPM
である場合について説明したが、発熱する形態のもので
あれば何でも良く、上記実施の形態1と同様の効果があ
る。また、実施の形態1では、冷却装置の配置を車両側
面に配置した場合について説明したが底面あるいは上面
でもよく、走行風を確保できる場所に取り付けられてい
れば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態1では、ヒートシンクの素材がアルミ
ニウムを主成分とする金属で構成されていることを説明
したが、マグネシウム、チタン、銀、金など他の熱伝導
性に優れた金属で構成しても実施の形態1と同様の効果
がある。
【0022】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2による走行風自冷式冷媒レス車載用冷却装置を示
す模式図である。なお、上記実施の形態1と同一または
相当の構成部材については、同一符号を付してその説明
を省略する。図2において、平板状フィン10間を通過
する走行風9の状態は、列車が平均速度で走行した際
に、乱流または遷移領域となるようにヒートシンクが設
計されている。また、ヒートシンク1及び電気機器ボッ
クス2は、実施の形態1で示した冷媒レス車載用冷却装
置1と比較して、大幅に小さく(図では約半分で)構成
されている(具体的数値例は実施の形態3に示す)。
【0023】次に動作を説明する。図3は平板状フィン
に沿う流れ(上流から下流に向かって流速一定)の状態
における境界層厚さδと熱伝達率αを示したものであ
る。平板状フィン10の先端より発達した層流境界層
は、下流に向かうにつれて不安定性を増し、遷移領域を
介して乱流境界層へと移行する。一方、平板状フィンの
局所熱伝達率に関しては、層流から乱流に遷移すると急
激に増大し、また層流でも平板の先端においては局所的
に極めて高い熱伝達率αを有することが知られている。
これは前縁効果と呼ばれている。
【0024】熱伝達率の極めて高い前縁効果を利用しよ
うとすれば、従来技術で示したような棒状フィンを無数
に並べて、走行風を何度も衝突させることがよいと考え
られるが、前述したように、冷却装置自身が開放空間に
設置されているため、棒状フィン間を通過する走行風が
開放空間へ漏洩して、下流部における風量不足が生じ、
局所熱伝達率が急激に減少する。従来例のように冷媒を
使用している場合は、下流側の温度が上昇しても液体の
混合作用により温度が均一になろうとするが、冷媒レス
フィンでは、下流側のIPMが上流側のIPMと比べて
温度上昇が大きくなるため、IPMの熱破壊を防止する
ためにはIPMにかける熱負荷を低減する必要が生じ、
結果的に実用に適さないという問題が生じる。つまり、
走行風をいかに逃がさずに、熱伝達を良くし、特に下流
側に配置されたIPMの温度上昇を低くするかが熱設計
する際の鍵となる。
【0025】この実施の形態2では、平板状フィン10
間の流れの状態が平均速度で走行した場合(平均走行速
度の場合)に、平板状フィン10間での走行風9の状態
は、遷移領域または乱流を増大させることができ、ほぼ
遷移領域または乱流となるので、一層効果的に冷却する
ことができ、走行風による熱伝達率が十分考慮され、高
い熱伝達率が平板状フィン10の下流端まで維持され
る。以上のように、列車が平均走行速度で巡航している
ときの平板状フィン間を通過する流れの状態が乱流また
は遷移領域となるので、平板状フィンから空気への熱伝
達率が高くなって冷媒レス冷却装置の能力が向上する。
つまり、同一の冷却能力で比較すれば、平板状フィンを
大幅に小さくすることができ、平板状フィンの基底面積
を大幅に小さくすることができ、電気機器ボックスを大
幅に小さくできる。また、メンテナンス性の向上、メン
テナンスコストの低減、素材の有効利用により環境への
負荷の低減が可能になる。
【0026】走行風の計測方法を次に示す。平板状フィ
ン10の間隙に風速計を設置し、風速を計測する。例え
ば、風速プローブ(本田工業製 製品名:MT−100
−400Q)を平板状フィン10の上流端17(図2参
照),下流端18に設置する(隙間中央で、高さ0.5
H)。風速プローブと風速変換器(本田工業製 製品
名:MONITOR)をつないで得られる電圧(V)か
ら風速(m /s )が得られる。
【0027】列車を平均速度で走行(平均走行速度)さ
せるか、あるいは走行風を実験的に模擬した試験におい
て、平板状フィン上流端,下流端での隙間中央での風速
u(m /s )を計測する(上流側:u1 、下流側:
2 )。そして平板状フィンの隙間に対するレイノルズ
数Re(上流側:Re1 、下流側:Re2 )を次式で計
算する。なお、 Tは平板状フィンの肉厚(mm)、P
は平板状フィン10のピッチ(mm) Hは平板状フィン10の高さ(mm)である。
【0028】
【数1】
【0029】ただし、νは空気の動粘性係数(1.5×
10-5)また、平板状フィン隙間の流れが層流、遷移領
域、乱流のいずれであるかは、レイノルズ数によって整
理される。 Re<2300・・・層流 2300<Re<3000・・・遷移領域 3000<Re・・・・・・・・乱流 実験結果によると、Re1 >6000 Re2 <1
350とすると性能が良かった。レイノルズ数=135
0は層流限界値2300の0.5倍、6000は最小の
乱流限界値の2倍である。
【0030】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3による主要部のヒートシンクを説明する模式図であ
り、ヒートシンク1のみを取り出したものである。ヒー
トシンク1の基本形状は、平板状フィン10と基底部11
から構成されており、ここでは次のような基本パラメー
タを定義する。 B:基底部の肉厚(mm) T:平板状フィンの肉厚(mm) P:平板状フィン10のピッチ(mm) H:平板状フィン10の高さ(mm) W:基底部11の幅方向長さ(mm) L:基底部11の流れ方向長さ(mm) 具体的数値例は、 B: 20mm T: 2mm P: 10mm H:150mm W:200mm L:600mmであ
る。
【0031】IPM(IPM素子)は、 発熱量:1300W/1素子 素子数:4個/1制御
機器装置 大きさ:140mm×180mmである。 ヒートシンク1は、2個が軌道に沿って並列に列車に取
り付けられ(図6参照)、IPM21は、ヒートシンク
1の基底部11にそれぞれ2個固着されている(図7
(b)参照)。
【0032】一般車両の進行パターンは加速、一定速度
の巡航、減速、停止で構成されており、車速に応じて生
じる冷却能力が時間的に変化する。また、搭載される車
両により走行速度も異なるため、代表的な路線における
車両の平均走行速度を算出し、代表車速とした。 例えば、加速時間:30秒 速度 0 →80km/h 巡航時間:90秒 速度 80km/h 減速時間:30秒 速度 80→ 0km/h 停車時間:30秒 速度 0km/h (駅間距離は異なりますが、)おおよそこれらの繰り返
しで運行されている。
【0033】つまり、平均走行速度即ち代表車速は、5
3.33km/h である。ここでの平均走行速度とは、走
行開始から停止までの時間平均走行速度であり、その間
に駅で停車している時間も含まれる。なぜならば、停車
中も自然対流によって冷却が行われているからである。
また、前述した平均走行速度で平板状フィンの冷却能力
を評価しておけば、実際の走行パターンや路線が多少変
化しても、同一の平板状フィン仕様において、冷却能力
はそれほど変化しないと考えられる。
【0034】次に、実際に車両を代表車速まで走行させ
てヒートシンク1の性能を実測するとともに、無限の開
放空間を模擬した風洞実験、CFD(Computed
Fluid Dynamics)などの数値流体解析
等との照合を繰り返し行い、冷却能力を支配するパラメ
ータについて調査した。その中から、車両に一般的に使
われるIPMの発熱量、素子数、大きさ(具体的数値は
上述のとおり)などを選択し、ヒートシンクの性能とし
て実用上きわめて有効と考えられる平板状フィンの形状
最適範囲について調査したところ、次のような結果が得
られた。
【0035】図5は平板状フィン10のピッチPと肉厚
Tの組み合わせにおいて、実車が代表車速で走行した際
の冷却能力を表す図である。横軸はT、縦軸はPとなっ
ている。冷却最高性能を100%としたとき、12は冷
却能力が極めて高い中心領域で、95%以上の性能が得
られた。 中心領域:1.5T+5≦P≦1.5T+9 (1.5
≦T≦3) 13は冷却能力が高い中間領域で、80%以上の性能が
得られた。 中間領域:1.5T+4≦P≦1.5T+11 (1≦
T≦5) 14は冷却能力が実用上使用可能な実用領域で、70%
以上の性能が得られた。 実用領域:1.5T+3≦P≦1.5T+13 (0.
5≦T≦7) 実用領域の外側域では冷却能力が70%未満であった。
【0036】次に動作について説明する。実用上考えら
れる走行条件や素子の条件を考慮した場合、PとTは中
心領域,中間領域,実用領域のいずれかの領域となるよ
うに構成されているので、車両が平均速度で走行した場
合にはフィン間の流れは遷移領域または乱流が増大し、
ほぼ遷移領域または乱流となり、冷媒レスでありながら
一層効率的に熱伝達が促進される。以上のように、代表
車速で巡航している場合に冷媒レスで高い冷却能力が得
られるので、実際の過渡運転に適した冷却装置が得られ
る。
【0037】実施の形態4.実施の形態4では、実施の
形態3で指定した領域のなかでよりコンパクト性を重視
したものである。ヒートシンク1の重量は「平板状フィ
ン+基底部」の和であるので、平板状フィンの質量を低
減することによりコンパクト化が達成される。平板状フ
ィンの質量は、平板状フィンのピッチPの中に平板状フ
ィンの肉厚Tがどの割合占有されているかによって決ま
り、P/Tで整理できる。図5で15はP/T=12の
ライン、16はP/T=3のラインである。そのため平
板状フィンの仕様は、実用上冷却能力が高く、軽量化を
実現することができる範囲について以下のように構成さ
れると良い。3≦P/T≦12以上のように構成されて
いるので、ヒートシンク1の重量が低減され、メンテナ
ンス性を向上させることができ、また金属使用量が減少
するので、環境への負荷を下げることが可能である。
【0038】実施の形態5.図6はこの発明の実施の形
態5による走行風自冷式冷媒レス車載用冷却装置を示す
模式図である。図2と比較すると、制御電気機器ボック
スの大きさは同じであるが、ヒートシンク1は軌道と並
行に2分割されている。IPMのサイズは分割されたヒ
ートシンク1の基底部11よりも小さく構成されてお
り、IPMをヒートシンク基底部11に張り付けた場
合、はみ出すことはない。次に動作を説明する。ヒート
シンク1の分割方向を軌道と並行にしたこの実施の形態
5を説明するために、ヒートシンク1を分割しない場合
と比較して説明を行う。図7(a)はヒートシンク1を
軌道と並行に分割したときの斜視図、図7(b)はその
背面図を縮小して示す。図8(a)はヒートシンク1を
分割しないときの斜視図、図8(b)はその背面図を縮
小して示す。
【0039】ヒートシンク1が分割されている場合でも
分割されていない場合でも、走行風9は平板状フィン間
を並行に流れる。また、IPM21は分割されている場
合も分割されていない場合も軌道と並行に設置されてい
る。つまり、走行風9が奪う熱量は、走行風9の直下に
配置されたIPMの熱量であるので、分割してもIPM
から走行風9へ移動する熱の通路は変化しない。
【0040】図9(a)はヒートシンク1を軌道と垂直
に分割したときの斜視図、図9(b)はその背面図を縮
小して示す。図10(a)はヒートシンク1を軌道と並
行に分割したときの熱流の説明図、図10(b)はヒー
トシンク1を軌道と垂直に分割したときの熱流の説明図
である。図10に示すように、走行風9は上流から下流
に向かって基底部11から離れる傾向にある。図10
(a)のように、ヒートシンク1が軌道と並行に分割し
てあるときは、基底部11を下流側から上流側に熱移動
ができるが、図10(b)のように、ヒートシンク1が
軌道と垂直に分割してあるときは、基底部11の下流側
から上流側に向かっての熱移動が遮断され、下流側の温
度が上昇する。そのため図7のように、ヒートシンク1
を軌道と並行に分割することは重要である。
【0041】このように、実施の形態5は、ヒートシン
ク1が軌道と並行に分割されているので、分割されてい
ない場合と同一の冷却能力を維持したまま、ヒートシン
ク1とIPM21を人の手で取り外すことが可能とな
り、メンテナンス性及びメンテナンス費を大幅に改善す
ることができる。また、量産効果により、分割数が増え
るほど単価が下がるので制御電気機器にかかるコストを
削減することができる。また、実施の形態5を実施の形
態1〜4にそれぞれ適用することにより、それらの作用
効果が相加された実用的な冷媒レス車載用冷却装置を得
ることができる。
【0042】実施の形態6.図11(a)はこの発明の
実施の形態6による主要部のヒートシンクを説明する模
式図である。平板状フィン10の表面は、例えば図11
(b)に拡大して示す突起22が付いている。突起22
は平板状フィン10の両面に規則的に配置されている。
図12は平板状フィン間の流れを表した模式図である。
次に動作を説明する。平板状フィン10間を通過する走
行風は、突起22に衝突した際に剥離領域23を生じ、
流れは乱され、局所的に乱れが増大し、フィン表面上の
熱伝達率が上昇する。以上のように、平板状フィン表面
に突起が付いているので、平板状フィンの表面積を稼い
で熱伝達率が上がると共に局所的に乱流化がおこるので
熱伝達率が向上し、冷却能力がより一層向上する。
【0043】ただし、突起を大きくし、数を増やせば、
突起後部に発生する剥離領域が増大して平板状フィン間
を通過する走行風の通気抵抗が上昇するので、むやみに
取り付ければよいと言うものではなく、冷却能力を良く
する最適な設計ポイントがある。なお、実施の形態6で
は突起23について説明したが、これに限った訳ではな
く、平板状フィン表面に凹凸を設けた場合でも同様の効
果を得ることができる。また、実施の形態6を実施の形
態1〜5にそれぞれ適用することにより、それらの作用
効果が相加された実用的な冷媒レス車載用冷却装置を得
ることができる。
【0044】実施の形態7.図13はこの発明の実施の
形態7による主要部のヒートシンクの一部を示す断面図
で、熱流を模式的に説明している。図において、平板状
フィン10の肉厚は、フィンの基底部11に近づくほど
厚く構成されている。21は平板状フィン10の基底部
11に張り付けられているIPMである。
【0045】次に動作を説明する。IPM21から発生
した熱は、図13で矢印で示すように、基底部11から
平板状フィン10へ伝わり、平板状フィンから空気へ伝
達される。この際、平板状フィン10の基底部11から
平板状フィン10の先端に向かうにつれて移動する熱量
が少なくなるため、肉厚が一定の場合は先端ほど温度が
低下する。実施の形態7では、先端に行くほど肉厚を薄
くしているので、温度の低下が抑えられ、平板状フィン
10が同一質量という条件においては熱伝達が向上す
る。
【0046】以上のように、平板状フィンの肉厚が基底
部から先端に行くほど薄くなっているので、先端の温度
が低下することを抑えることができ、平板状フィンから
空気への伝達熱効率が向上する。つまり、同一質量にお
いては冷却装置の性能向上が得られる。また、同一の冷
却能力という条件では、より軽量化することができるの
で、メンテナンス負荷と材料の有効利用による環境への
負荷をより一層低減することができる。また、実施の形
態7を実施の形態1〜6にそれぞれ適用することによ
り、それらの作用効果が相加された実用的な冷媒レス車
載用冷却装置を得ることができる。
【0047】実施の形態8.図14(a)はこの発明の
実施の形態8による主要部のヒートシンクを示す斜視図
である。図14(b)はそのヒートシンクの一つの平板
状フィンを示す斜視図である。24は走行風9が平板状
フィン10の最初に衝突する場所であり、前縁部と呼
ぶ。図4で示した平板状フィンと比較すると、前縁部及
び後縁部が斜めに切り落とされている、図15は平板状
フィンの前縁が斜めにカットされていない場合の走行風
9の流れを示した模式図で、(a)はその模式的側面
図、(b)はその模式的断面図である。図16は平板状
フィンの前縁が斜めにカットされている場合の走行風9
の流れを示した模式図で、(a)はその模式的側面図、
(b)はその模式的断面図である。
【0048】次に動作について説明する。図15のよう
に、平板状フィン10の前縁が斜めにカットされていな
い場合は、前縁から流れが大きく剥離し、25に示す剥
離領域が発生する。剥離領域25は平板状フィン10が
あるところでのみ発生するため、平板状フィン10隙間
を流れてきた走行風9と3次元的に混合しながら開放空
間へ流れていく。図16は平板状フィン10の前縁が斜
めにカットされているので、前縁から剥がれにくく、従
って剥離領域26が小さくなる。また、平板状フィン1
0が斜めに構成されているため、前縁からは旋回流が生
じ、図16(b)で矢印で示すように、交番配列をした
旋回流が生じる。交番配列とは、流れの向きに並行な軸
を持ち、隣り合う渦の回転方向が逆である渦である。交
番配列の渦の運動を流れに並行な成分と回転成分に分け
て、回転成分のみを模式的に示すと図16(b)とな
る。旋回流は平板状フィン10表面で熱交換を行ってい
る熱い流体を中心側へ巻き込みながら下流へと維持され
る。つまり、前縁を斜めにカットすることで、平板状フ
ィン10間を通過してきた走行風9は平板状フィン10
間に長く滞在することができるので、熱伝達がより促進
される。
【0049】以上のように、平板状フィンの前縁が斜め
にカットされているので、フィン前縁での剥離領域を低
減して開放空間へ逃げる走行風を低減することができ、
また、平板状フィン間を通過する走行風においては、旋
回流が発生するので開放空間へ逃げる割合を低減でき、
またフィンの壁面近くの流れが旋回流の回転作用で巻き
込まれるので、熱伝達が良くなる。つまり、平板状フィ
ンの前縁を斜めに加工するだけで、コストアップをほと
んどせずに、熱伝達が促進される。よって、同一の冷却
能力を持つ平板状フィンにおいて、質量を低下させるこ
とができ、また材料の有効利用により環境への負荷を低
減することができる。また、実施の形態8を実施の形態
1〜7にそれぞれ適用することにより、それらの作用効
果が相加された実用的な冷媒レス車載用冷却装置を得る
ことができる。
【0050】実施の形態9.図17はこの発明の実施の
形態9による主要部のヒートシンクを示す斜視図であ
る。平板状フィン10の前縁部には、切り欠き27が構
成されている。切り欠き27は各平板状フィン10とも
一定の間隔で配置されている。なお、この場合は各平板
状フィン10の後縁部においても一定の間隔で切り欠き
28を設けている。
【0051】次に動作について説明する。平板状フィン
10間へ入った走行風9は、切り欠き27が旋回流を発
生させるトリガーとなり、より確実に、より強固に旋回
流が発生し、壁面近傍の流体を巻き込みながら熱伝達を
促進する。旋回流が発生した後の動作は、図16で説明
した場合と同様であるので、省略する。以上のように、
旋回流を確実にかつ強固に発生させることができるの
で、フィン表面における熱伝達がより確実に促進され、
冷却能力がより確実に向上する。つまり、軽量化と環境
への負荷の低減を両立させることができる。
【0052】なお、実施の形態9では、切り欠き27が
各平板状フィン10で等間隔に配置されている場合につ
いて記載したが、これに限った訳ではなく、等間隔でな
くても同様の効果があることは言うまでもない。また、
切り欠き27は三角形として記載したが、これに限った
訳ではなく、四角形、円形など任意の形状であっても同
様の効果を得ることができる。また、実施の形態9を実
施の形態1〜8にそれぞれ適用することにより、それら
の作用効果が相加された実用的な冷媒レス車載用冷却装
置を得ることができる。
【0053】実施の形態10.図18はこの発明の実施
の形態10による主要部のヒートシンクを示す斜視図で
ある。図において、平板状フィン10が走行風にあたる
前縁部において、1列おきにずれて始まっている。図1
9は平板状フィン10の前縁部がずれて始まっていない
場合の複数の平板状フィン部分の模式的断面図である。
図20は実施の形態10における、平板状フィン10の
前縁部がずれている場合の複数の平板状フィン部分の模
式的断面図である。
【0054】次に動作について説明する。平板状フィン
10の前縁部では、流れが剥離するため、図19では流
れの方向に同じ位置で剥離領域29が発生する。図20
における実施の形態10では、流れの方向にずれて前縁
部が始まっているので、剥離領域30も流れの方向にず
れる。剥離領域29,30は上流からの流れに対して平
板状フィン10間を塞いでおり流れの通気抵抗となる。
これは、平板状フィン10隙間において流れが通過する
幅31,32(=平板状フィン間−剥離領域の幅)を比
較すれば明らかである。つまり、流れの方向に平板状フ
ィン10をずらして配置すれば、平板状フィン10間を
塞ぐ割合が低減され、通風抵抗が低下し、走行風速の低
下が抑えられる。
【0055】以上のように、平板状フィンの前縁部をず
らして配置しているので、剥離領域が発生することによ
る平板状フィン間流速の低下を抑えることができ、より
多くの走行風が平板状フィン間を通過するので、より熱
伝達が促進される。つまり、同一の冷却能力において
は、軽量化と環境への負荷の低減を両立することができ
る。また、実施の形態10を実施の形態1〜9にそれぞ
れ適用することにより、それらの作用効果が相加された
実用的な冷媒レス車載用冷却装置を得ることができる。
【0056】実施の形態11.図21はこの発明の実施
の形態11による主要部の複数の平板状フィン部分の模
式的断面図である。図21において、平板状フィンの前
縁部は尖らせている。次に動作について説明する。図1
9に示すように平板状フィンの前縁部が鋭利に加工され
ていない場合には、剥離領域29が生じる。これに対し
て、図21で示す実施の形態11の場合では、前縁部が
鋭利に加工されているため、前縁部での剥離が生じな
い。つまり、平板状フィン10間で走行風が通過する幅
は明らかにこの実施の形態11の場合の方が大きいの
で、走行風の速度が低下しにくく、熱伝達が促進され
る。
【0057】以上のように、熱伝達が促進されるので、
冷却装置の性能が向上する。つまり、同一の冷却能力に
おいては、軽量化と環境への負荷の低減を両立すること
ができる。また、実施の形態11を実施の形態1〜9に
それぞれ適用することにより、それらの作用効果が相加
された実用的な冷媒レス車載用冷却装置を得ることがで
きる。
【0058】
【発明の効果】以上のように、この発明に係わる冷媒レ
ス車載用冷却装置よれば、基底部に複数個の平板状フィ
ンが互いに並行でほぼ等間隔に固定されたヒートシンク
を有し、平板状フィンと平板状フィンの隙間に走行風を
流して冷却するように、並行な複数個の平板状フィンが
列車の走行方向と並行に配置されると共に、ヒートシン
ク基底部の平板状フィンが固定された面と反対面に発熱
体が固着されたので、冷媒レス車載用冷却装置を実現す
るとともに、メンテナンス性に優れ、メンテナンスコス
トが安く、環境への負荷を低減することができる。
【0059】また、平板状フィンの肉厚をT、平板状フ
ィンのピッチをPとしたとき、1.5T+3≦P≦1.
5T+13 (ただし、0.5≦T≦7)となるよう
にヒートシンクを構成したので、代表車速で巡航してい
る場合に高い冷却能力が得られ、実際の過渡運転に適し
た冷却装置が得られる。
【0060】また、3≦P/T≦12となるようにヒー
トシンクを構成したので、ヒートシンクの重量が低減さ
れ、メンテナンス性を向上させることができ、また金属
使用量が減少するので、環境への負荷を下げることが可
能である。
【0061】また、ヒートシンクが軌道と並行な方向に
分割されているので、分割されていない場合と同一の冷
却能力を維持したまま、ヒートシンクと発熱体を人の手
で取り外すことが可能となり、メンテナンス性及びメン
テナンス費を大幅に改善することができる。また、量産
効果により、分割数が増えるほど単価が下がる。
【0062】また、ヒートシンクの各平板状フィン表面
に流れを乱すような突起あるいは凹凸を設けたので、平
板状フィンの表面積を稼いで熱伝達率が上がると共に局
所的に乱流化がおこるので熱伝達率が向上し、冷却能力
がより一層向上する。
【0063】また、ヒートシンクの各平板状フィンの肉
厚が平板状フィンの先端から基底に向かって厚みを増し
ているので、先端の温度が低下することを抑えることが
でき、平板状フィンから空気への伝達熱効率が向上す
る。
【0064】また、ヒートシンクの各平板状フィンの前
縁部が斜めにカットされているので、フィン前縁での剥
離領域を低減して開放空間へ逃げる走行風を低減するこ
とができ、また、平板状フィン間を通過する走行風にお
いては、旋回流が発生するので開放空間へ逃げる割合を
低減でき、またフィンの壁面近くの流れが旋回流の回転
作用で巻き込まれるので、熱伝達が良くなる。つまり、
平板状フィンの前縁を斜めに加工するだけで、コストア
ップをほとんどせずに、熱伝達が促進される。
【0065】また、ヒートシンクの各平板状フィンの前
縁部に切り欠き部分を有するので、旋回流を確実にかつ
強固に発生させることができるので、フィン表面におけ
る熱伝達がより確実に促進され、冷却能力がより確実に
向上する。
【0066】また、ヒートシンクの平板状フィンの互い
の前縁部が流れ方向に対しずれて構成されているので、
剥離領域が発生することによる平板状フィン間流速の低
下を抑えることができ、より多くの走行風が平板状フィ
ン間を通過し、より熱伝達が促進される
【0067】また、ヒートシンクの各平板状フィンの前
縁部が尖った状態になっているので、平板状フィン間で
走行風が通過する幅を大きく確保することができ、走行
風の速度が低下しにくく、熱伝達が促進される。つま
り、同一の冷却能力においては、軽量化と環境への負荷
の低減を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による冷媒レス車載
用冷却装置の外観を示す模式図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による走行風自冷式
冷媒レス車載用冷却装置を示す模式図である。
【図3】 平板状フィンに沿う流れの状態における境界
層厚さと熱伝達率を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による主要部のヒー
トシンクを説明する模式図である。
【図5】 平板状フィンのピッチPと肉厚Tの組み合わ
せにおける冷却能力を表す図である。
【図6】 この発明の実施の形態5による走行風自冷式
冷媒レス車載用冷却装置を示す模式図である。
【図7】 ヒートシンクを軌道と並行に分割したときを
示し、その(a)は斜視図、その(b)は縮小した背面
図である。
【図8】 ヒートシンクを分割しないときを示し、その
(a)は斜視図、その(b)は縮小した背面図である。
【図9】 ヒートシンク1を軌道と垂直に分割したとき
を示し、その(a)は斜視図、その(b)は縮小した背
面図である。
【図10】 その(a)がヒートシンクを軌道と並行に
分割したときの熱流の説明図で、その(b)がヒートシ
ンクを軌道と垂直に分割したときの熱流の説明図であ
る。
【図11】 その(a)がこの発明の実施の形態6によ
る主要部のヒートシンクを説明する模式図であり、その
(b)が拡大した突起を示す模式図である。
【図12】 この発明の実施の形態6による平板状フィ
ン間の流れを表した模式図である。
【図13】 この発明の実施の形態7による主要部のヒ
ートシンクの一部を示す断面図である。
【図14】 その(a)がこの発明の実施の形態8によ
る主要部のヒートシンクを示す斜視図であり、その
(b)が平板状フィンを示す斜視図である。
【図15】 平板状フィンの前縁が斜めにカットされて
いない場合の走行風の流れを示した模式図で、その
(a)はその模式的側面図、その(b)はその模式的断
面図である。
【図16】 平板状フィンの前縁が斜めにカットされて
いる場合の走行風の流れを示した模式図で、その(a)
はその模式的側面図、その(b)はその模式的断面図で
ある。
【図17】 この発明の実施の形態9による主要部のヒ
ートシンクを示す斜視図である。
【図18】 この発明の実施の形態10による主要部の
ヒートシンクを示す斜視図である。
【図19】 平板状フィンの前縁部がずれて始まってい
ない場合の複数の平板状フィン部分の模式的断面図であ
る。
【図20】 実施の形態10における、平板状フィン1
0の前縁部がずれている場合の複数の平板状フィン部分
の模式的断面図である。
【図21】 この発明の実施の形態11による主要部の
複数の平板状フィン部分の模式的断面図である。
【図22】 従来の車両用冷却装置において、車両の床
下に設置した様子を示す構成図である。
【図23】 図22の主要部の横断面図である。
【符号の説明】
1 ヒートシンク 2 電気機器ボッ
クス 3 取付け金具 4 ドア 5 窓 6 軌道 7 他の電気機器ボックス 8 車両本体 9 走行風 10 平板状フィン 11 基底部 21 発熱体 22 突起 24 前縁部 27 切り欠き。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 慎悟 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 大島 丈治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5E322 AA01 BB07 EA10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基底部に複数個の平板状フィンが互いに
    並行でほぼ等間隔に固定されたヒートシンクを有し、平
    板状フィンと平板状フィンの隙間に走行風を流して冷却
    するように、並行な複数個の平板状フィンが列車の走行
    方向と並行に配置されると共に、ヒートシンク基底部の
    平板状フィンが固定された面と反対面に発熱体が固着さ
    れた冷媒レス車載用冷却装置。
  2. 【請求項2】 平板状フィンの肉厚をT、平板状フィン
    のピッチをPとしたとき、 1.5T+3≦P≦1.5T+13 (ただし、0.
    5≦T≦7) となるようにヒートシンクを構成した請求項1記載の冷
    媒レス車載用冷却装置。
  3. 【請求項3】 3≦P/T≦12となるようにヒートシ
    ンクを構成した請求項2記載の冷媒レス車載用冷却装
    置。
  4. 【請求項4】 ヒートシンクが軌道と並行な方向に分割
    されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいず
    れか1項に記載の冷媒レス車載用冷却装置。
  5. 【請求項5】 ヒートシンクの各平板状フィン表面に流
    れを乱すような突起あるいは凹凸を設けたことを特徴と
    する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の冷媒レ
    ス車載用冷却装置。
  6. 【請求項6】 ヒートシンクの各平板状フィンの肉厚が
    平板状フィンの先端から基底に向かって厚みを増してい
    ることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項
    に記載の冷媒レス車載用冷却装置。
  7. 【請求項7】 ヒートシンクの各平板状フィンの前縁部
    が斜めにカットされていることを特徴とする請求項1〜
    請求項6のいずれか1項に記載の冷媒レス車載用冷却装
    置。
  8. 【請求項8】 ヒートシンクの各平板状フィンの前縁部
    に切り欠き部分を有することを特徴とする請求項1〜請
    求項7のいずれか1項に記載の冷媒レス車載用冷却装
    置。
  9. 【請求項9】 ヒートシンクの平板状フィンの互いの前
    縁部が流れ方向に対しずれて構成されていることを特徴
    とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の冷媒
    レス車載用冷却装置。
  10. 【請求項10】 ヒートシンクの各平板状フィンの前縁
    部が尖った状態になっていることを特徴とする請求項1
    〜請求項8のいずれか1項に記載の冷媒レス車載用冷却
    装置。
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