JP2001332456A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ

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JP2001332456A
JP2001332456A JP2000152449A JP2000152449A JP2001332456A JP 2001332456 A JP2001332456 A JP 2001332456A JP 2000152449 A JP2000152449 A JP 2000152449A JP 2000152449 A JP2000152449 A JP 2000152449A JP 2001332456 A JP2001332456 A JP 2001332456A
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Japan
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carbon black
electrode
carbon
polarizable electrode
layer capacitor
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JP2000152449A
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Tatsuya Sakurai
竜也 桜井
Naoki Kobayashi
小林  直樹
Katsuyoshi Ohara
勝義 大原
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Original Assignee
Lion Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 正極及び負極の少なくとも一方が活性炭
とカーボンブラックとを含む分極性電極から形成される
と共に、これら正負極間に介在させたセパレータと、非
水系電解液とから構成された電気二重層キャパシタであ
って、上記カーボンブラックとして酸素遮断空気若しく
は真空又は不活性雰囲気下において1800〜3000
℃で焼成した焼成カーボンブラックを用いることを特徴
とする電気二重層キャパシタ。 【効果】 分極性電極の静電容量を低下させることな
く、内部抵抗を低減させることができ、高出力を取り出
すことが可能で、高エネルギー密度化を達成し得る電気
二重層キャパシタ(EDLC)を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高エネルギー密度
化が可能な電気二重層キャパシタに関し、特に充放電の
サイクル寿命が長く、大電流充放電可能であり、各種電
子機器のバックアップ電源、ハイブリッドカー、電気自
動車等に好適な電気二重層キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電気二重層キャパシタ(Electrical Dou
ble−layer Capacitor;以下、「E
DLC」という。)としては、集電体上に活性炭を主成
分とする分極性電極層を設けた一対の分極性電極の分極
性電極層の間にセパレータを挟んで素子とし、この素子
を電解液と共に金属容器のケースとその封口部材(又は
蓋)及びケースと封口部材間を絶縁するガスケットによ
って金属容器中に密封したもの、又は一対のシート状分
極性電極の分極性電極層の間にセパレータを挟んだ積層
シートを巻回して素子とし、この素子を電解液と共に金
属容器中に収納し、この金属容器の開口部から電解液が
蒸発しないように封口部材で密封したものが提案されて
いる。
【0003】また、大電流大容量向けとして多数のシー
ト状分極性電極の分極性電極層の間にセパレータを挟ん
で積層した素子を有する積層型のEDLCも種々提案さ
れている(特開平4−154106号公報、特開平3−
203311号公報、特開平4−286108号公報
等)。
【0004】これらEDLCは、例えば矩形に成形され
たシート状分極性電極を正極及び負極集電体に接合して
なる正極と負極との間にセパレータを挟んで積層し、正
極及び負極集電体の端部に正極リード部材及び負極リー
ド部材を接続してなる積層素子を容器中に収納し、この
容器中に電解液を注入して封口部材で密閉することによ
り組み立てられている。
【0005】上記EDLCでは、分極性電極としては大
比表面積を有する活性炭を主成分としたものを用いると
共に、電解液としては電解質を高濃度に溶解させるた
め、水やカーボネート類などの高誘電率の溶媒が使用さ
れている。
【0006】この場合、分極性電極の主成分である大比
表面積を有する活性炭は一般に電気伝導度が小さく、こ
の活性炭のみでは分極性電極の内部抵抗が大きくなって
大電流を取り出すことは困難である。このため、導電性
を付与して内部抵抗を下げる目的で分極性電極中にカー
ボンブラック等の導電材を添加している。
【0007】しかしながら、分極性電極中の導電材の添
加割合が増えると、内部抵抗を下げることができる一
方、活性炭の添加割合が減るためEDLCの静電容量が
減少してしまうという問題がある。このことは、活性炭
の比表面積は3,000m2/g程度が上限であり、こ
れを用いたEDLCの単位体積当たりの静電容量もほぼ
限界に達しており、分極性電極の活性炭の添加量を減ら
すことなく、内部抵抗を下げる新たな方策の開発、及び
更なる高エネルギー密度化が可能な電気二重層キャパシ
タの提供に対する強い要望がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、分極性電極の静電容量を低下させることなく、内部
抵抗を低減させることができ、高エネルギー密度化を達
成可能な高品質な電気二重層キャパシタを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、正極及び負極の少なくとも一方が活性炭とカーボン
ブラックとを含む分極性電極から形成されると共に、こ
れら正負極間に介在させたセパレータと、非水系電解液
とから構成され、上記分極性電極のカーボンブラックと
して酸素遮断空気若しくは真空又は不活性雰囲気下にお
いて1800〜3000℃で焼成した焼成カーボンブラ
ックを用いることにより、この焼成カーボンブラックは
カーボンブラックの元の粒子径をほぼ保持したままの状
態で粒子内で結晶成長がおこり、最終的には球体から多
面体に変化して黒鉛化構造に極めて近い構造を有してお
り、見掛け比重が大きく、体積ロスが減少して活性炭の
添加量の減少を招くことなく、優れた導電性を付与し得
ると共に、内部抵抗を低減させることができ、従来に比
べてエネルギー密度が極めて高い高品質な電気二重層キ
ャパシタが得られることを知見し、本発明をなすに至っ
た。
【0010】従って、本発明は、下記の電気二重層キャ
パシタを提供する。 請求項1:正極及び負極の少なくとも一方が活性炭とカ
ーボンブラックとを含む分極性電極から形成されると共
に、これら正負極間に介在させたセパレータと、非水系
電解液とから構成された電気二重層キャパシタであっ
て、上記カーボンブラックとして酸素遮断空気若しくは
真空又は不活性雰囲気下において1800〜3000℃
で焼成した焼成カーボンブラックを用いることを特徴と
する電気二重層キャパシタ。 請求項2:正極として活性炭と酸素遮断空気若しくは真
空又は不活性雰囲気下において1800〜3000℃で
焼成した焼成カーボンブラックとバインダーとを含む分
極性電極を用いると共に、負極としてリチウムイオンを
可逆的に吸蔵、放出し得る炭素材料にリチウムイオンを
吸蔵させた炭素材料を含む非分極性電極を用いる請求項
1記載の電気二重層キャパシタ。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。本発明の電気二重層キャパシタ(EDLC)は、正
極及び負極の少なくとも一方が活性炭とカーボンブラッ
クとバインダーとを含む分極性電極から形成されると共
に、これら正負極間に介在させたセパレータと、非水系
電解液とから構成され、上記カーボンブラックとして酸
素遮断空気若しくは真空又は不活性雰囲気下において1
800〜3000℃で焼成した焼成カーボンブラックを
用いるものである。
【0012】本発明の分極性電極を構成する活性炭とし
ては、フェノール樹脂系活性炭、やしがら系活性炭、石
油コークス系活性炭等を用いることができるが、これら
の中でも大容量のEDLCが得られることから、特に石
油コークス系活性炭、フェノール樹脂系活性炭が好まし
い。
【0013】この場合、活性炭は、静電容量を大きくす
ると共に、内部抵抗を小さくする目的から、平均粒径が
20μm以下、好ましくは5〜20μmであり、かつ比
表面積が1500〜3000m2/gである活性炭粉末
を使用することが好ましい。
【0014】また、活性炭の賦活処理法としては、水蒸
気賦活処理法、溶媒KOH賦活処理法等があるが、より
大きな容量のEDLCが得られることから溶媒KOH賦
活処理法による活性炭を使用することが好ましい。
【0015】この活性炭の添加量は、活性炭と焼成カー
ボンブラックとバインダーとの合計量に対して65〜9
8重量%、好ましくは70〜98重量%である。少なす
ぎるとEDLCが必要とする静電容量が得られなくなる
場合があり、一方、多すぎると他の成分が入る余地が少
なくなるため、結着性や導電性に問題を生じる場合があ
る。
【0016】本発明のカーボンブラックは、分極性電極
に導電性を付与してその内部抵抗を下げる目的で添加さ
れ、以下のようにして製造されるものである。
【0017】まず、従来のファーネスブラックの製造方
法により、一次粒子径が20〜55nm、BET法によ
り求めた比表面積が500m2/g以上、好ましくは5
50〜1800m2/gである高導電性カーボンブラッ
クを得る。このカーボンブラックは酸素遮断空気若しく
は真空又は不活性雰囲気下において1800〜3000
℃で本焼成するための前処理として粉砕や予備焼成を行
うことが好ましい。
【0018】この場合、予備焼成は、例えば窒素、アル
ゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下、特に窒素ガス
雰囲気下で温度900〜1200℃、好ましくは950
〜1100℃の範囲で1〜24時間焼成するものであ
る。この予備焼成により不純物としての有機物、水、カ
ーボンブラックの表面官能基を除去することができる。
即ち、カーボンブラックの表面には化学反応を担う多種
の官能基が存在しており、これら表面官能基などを除去
することは、本焼成での装置保護のみならず高導電性を
得る上でも有効なものである。
【0019】具体的には、カーボンブラック表面の物理
吸着水分は100℃で水蒸気ガスとして除去することが
できる。カルボキシル基は200〜300℃で二酸化炭
素ガスとして除去することができる。水酸基は400℃
で水蒸気ガスとして除去することができる。カルボニル
基、アシル基、メチレン鎖、及びエーテル鎖は600〜
900℃で一酸化炭素ガスや水素として除去することが
できる。
【0020】次に、予備焼成後のカーボンブラックに対
して、酸素遮断空気若しくは真空又は不活性雰囲気下に
おいて温度1800〜3000℃で本焼成を行う。この
場合、本焼成は、酸素遮断空気若しくは真空又は不活性
雰囲気下で行われるが、昇温過程において真空から不活
性雰囲気に変化させても構わない。不活性雰囲気として
は、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスが用いられ
るが、特にアルゴンが好ましい。また、予備焼成したカ
ーボンブラックをカーボンるつぼに入れ、空気中の酸素
遮断の目的で大量の犠牲カーボンを周囲に配置して周囲
の空気中酸素を遮断しつつ焼成する方法を採用すること
もできる。
【0021】本焼成の際の温度は1800〜3000℃
であり、好ましくは2200〜2900℃である。一般
にカーボンブラックを2000〜3000℃で高温処理
すると、元の粒子径をほぼ保持したまま粒子内で結晶成
長がおこり、最終的には球体から多面体に変化した見掛
け比重の大きなカーボンブラックが得られる。この際、
ポアボリュームを著しく減じる場合があるので、焼成時
間は1〜40時間であることが好ましい。
【0022】このようにして得られる本発明のカーボン
ブラックは、焼成していないカーボンブラック又は18
00℃未満で焼成したカーボンブラックに比べて黒鉛化
構造が発達しているものである。この黒鉛化構造の発達
の程度を示す指標としては、炭素材料学会編「新・炭素
材料入門」の第24〜26頁に記載されている、平均面
間隔(d002)を用いることができる。この場合、黒
鉛の平均面間隔(d002)は0.3354nmであ
り、この数値に近ければ近いほど黒鉛化構造が発達して
いると言える。
【0023】本発明の焼成後のカーボンブラックは、平
均面間隔(d002)が0.3354nm以上0.34
5nm以下の範囲であることが好ましく、極めて黒鉛と
構造が近似しているものである。また、カーボンブラッ
クのポアボリュームは好ましくは0.2mL/g以上、
より好ましくは0.3mL/g以上である。
【0024】上記焼成カーボンブラックの添加量は、活
性炭と焼成カーボンブラックとバインダーとの合計量に
対して1〜35重量%、より好ましくは2〜30重量%
である。焼成カーボンブラックの添加量が少なすぎると
導電性が不足するために、内部抵抗が大きくなりすぎて
大電流が取り出せない場合がある。一方、多すぎると主
材である活性炭の量が少なくなるため、静電容量が小さ
くなる場合がある。
【0025】上記バインダーとしては、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン、カ
ルボキシメチルセルロース等が挙げられ、これらの1種
を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ
る。これらの中でもポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)が好ましい。
【0026】このバインダーの添加量は、活性炭と焼成
カーボンブラックとバインダーとの合計量に対して0.
5〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%で
ある。少なすぎると電極の強度が低下する場合がある。
一方、多すぎると主材である活性炭の添加量が少なくな
るため、分極性電極の静電容量が小さくなる場合があ
る。
【0027】本発明分極性電極は、公知の方法により製
造することができる。例えば、活性炭粉末と焼成カーボ
ンブラックとバインダーとの混合物に、必要に応じてア
ルコール等の溶媒を加えて混練し、シート状等に成形し
て分極性電極を得、このシート状の分極性電極を導電性
接着剤等で集電体に接合することにより得られる。集電
体としては、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、タ
ンタル、ニッケル等を用いることができる。これらの中
でも、ステンレス鋼とアルミニウムが性能と価格の両面
から好ましい。この集電体は、箔状、エキスパンドメタ
ル状、板状、発泡状、ウール状、ネット状等の三次元構
造などの種々の形態のものを採用することができる。
【0028】また、活性炭粉末と焼成カーボンブラック
とバインダーに溶媒を混合してスラリーとし、このスラ
リーをアルミニウム等の金属箔集電体上に塗工し、架橋
後、乾燥させて集電体と一体化した分極性電極を得る方
法で製造することもできる。
【0029】この場合、スラリーの溶媒としては、N−
メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、トルエン、
キシレン、イソホロン、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸メチル、フタル酸ジメチル、エタノール、ブタ
ノール、水等が挙げられる。また、バインダーの架橋剤
としては、例えばアミン類、ポリアミン類、ポリイソシ
アネート類、ビスフェノール類、パーオキシド類などが
好適である。
【0030】本発明においては、このようにして得られ
る分極性電極を正極及び負極の少なくとも一方、好まし
くは両方に用いてEDLCを組み立てることができる
が、これらに限られず、別の実施態様として、正極と
して金属酸化物等の電池活物質を主成分として含む非分
極性電極を用い、負極として本発明分極性電極を用いる
こと、負極としてリチウムイオンを可逆的に吸蔵、放
出し得る炭素材料にリチウムイオンを吸蔵させた炭素材
料を主成分として含む非分極性電極を用い、正極として
本発明分極性電極を用いることができる。
【0031】中でも、負極としてリチウムイオンを可
逆的に吸蔵、放出し得る炭素材料にリチウムイオンを吸
蔵させた炭素材料を含む非分極性電極を用い、正極とし
て本発明分極性電極を用いて組み立てたEDLCは、充
放電サイクル耐久性と安全性に優れ、作動電圧を高くす
ることができ、静電容量が大きく、好ましいEDLCで
ある。
【0032】上記負極を構成する非分極性電極は、リチ
ウムイオンを可逆的に吸蔵、放出し得る炭素材料とバイ
ンダーとを主成分として含むものである。リチウムイオ
ンを可逆的に吸蔵、放出し得る炭素材料としては、例え
ば天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化メソカーボン小球体、黒
鉛化ウィスカー、気相成長炭素繊維、フルフリルアルコ
ール樹脂の焼成品、ノボラック樹脂の焼成品などが挙げ
られ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0033】この非分極性電極に配合するバインダーと
しては、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ
化ビニリデン、フルオロオレフィン/ビニルエーテル共
重合体架橋ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアク
リル酸などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種
以上を組み合わせて用いることができる。
【0034】上記バインダーの添加量は、炭素材料とバ
インダーの合計量に対して好ましくは0.5〜20重量
%である。バインダーの添加量が少なすぎると電極の強
度が不足する場合があり、一方、多すぎると電気抵抗の
増大や静電容量の低下が起こる場合がある。なお、電極
の静電容量と強度とのバランスを考えると、バインダー
の配合量は特に0.5〜10重量%であることが好まし
い。
【0035】上記リチウムイオンを吸蔵、放出し得る炭
素材料にリチウムイオンを吸蔵させた炭素材料を含む非
分極性電極の製造方法は、上記本発明分極性電極と基本
的に同じであり、例えば、リチウムイオンを吸蔵、放出
し得る炭素材料の粉末とバインダーにアルコール等の溶
媒を加えて混練し、シート状に成形してシート状の電極
とし、このシート状電極を導電性接着剤等で集電体に接
合することにより製造することができる。
【0036】また、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る
炭素材料の粉末とバインダーに溶媒を混合してスラリー
とし、集電体の金属箔上に塗工し、架橋後、乾燥して集
電体と一体化した非分極性電極を製造することもでき
る。スラリーの溶媒及び架橋剤としては、上記分極性電
極と同じものを用いることができる。
【0037】次に、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放
出し得る炭素材料に対して、化学的方法又は電気化学的
方法によりリチウムイオンを吸蔵させる。化学的方法と
しては、例えば粉末状のリチウムをリチウムイオンを
吸蔵し得る炭素材料に混ぜておいてシート状の電極を成
形する方法、リチウムイオンを吸蔵し得る炭素材料と
バインダーで形成されたシート状電極の上に箔状のリチ
ウムを乗せておき、電極を、例えばEDLCに注入する
のと同じ非水系電解液中に浸漬することによってリチウ
ムイオンをリチウムイオンを吸蔵し得る炭素材料中に取
り込む方法などがある。一方、電気化学的方法として
は、例えばリチウムイオンを吸蔵し得る炭素材料とバイ
ンダーで形成された電極とリチウム金属の電極を、リチ
ウム塩を電解質とする有機電解液中に浸漬して両者間に
電流を流して、炭素材料中にリチウムをイオン化した状
態で取り込む方法などがある。
【0038】このようにして得られる非分極性電極は、
膜状、シート状又は板状のいずれの形状であってもよ
い。また、非分極性電極と組み合わせることができる集
電体としては電気化学的、化学的に耐食性のある導電性
材料であればよく、例えば、ステンレス鋼、銅、ニッケ
ルなどが好適である。
【0039】本発明のEDLCは、上記のようにして得
られる一対の分極性電極間、又は分極性電極と非分極性
電極の間にセパレータを介在させて、EDLC容器に収
納し、非水系電解液を注入して封口部材で密閉すること
により組み立てられる。
【0040】この場合、EDLCの形状としては、コイ
ン型、フィルム状のものが好適であるが、これらに限ら
れず、一対の長尺状の電極体を長尺状のセパレータを介
し巻回して素子を形成し、該素子に非水系電解液を含浸
させて有底円筒型のケースに収容してなる円筒型、及び
矩形の電極体を正極体及び負極体としてセパレータを介
して複数交互に積層して素子を形成し、該素子に非水系
電解液を含浸させて有底角型ケースに収容してなる角型
など種々の形状のものを用いることができる。
【0041】上記セパレータとしては、通常EDLC用
のセパレータとして用いられているものを使用すること
ができる。例えばポリエチレン不織布、ポリプロピレン
不織布、ポリエステル不織布、PTFE多孔体フィル
ム、クラフト紙、レーヨン繊維・サイザル麻繊維混抄シ
ート、マニラ麻シート、ガラス繊維シート、セルロース
系電解紙、レーヨン繊維からなる抄紙、セルロースとガ
ラス繊維の混抄紙、又はこれらを組み合せて複数層に構
成したものなどを使用することができる。
【0042】本発明のEDLCの電解液としては、公知
の非水系電解液を使用することができる。この非水系電
解液の電解質としては、例えばテトラアルキルホスホニ
ウムテトラフルオロボレート、テトラアルキルアンモニ
ウムテトラフルオロボレート、テトラアルキルホスホニ
ウムヘキサフルオロホスフェート、テトラアルキルアン
モニウムヘキサフルオロホスフェート等;リチウム塩の
電解質としては、LiClO4、LiCF3SO3、Li
BF4、LiPF6、LiAsF6、LiCF3CO2、L
iN(CF3SO2)などが挙げられ、これらの1種を単
独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、テトラエチルアンモニウムテトラフル
オロボレート、トリエチルモノメチルアンモニウムテト
ラフルオロボレート、テトラエチルホスホニウムテトラ
フルオロボレート、LiClO4、LiPF6が好まし
い。
【0043】上記電解質を溶解することができる非水系
電解液の溶媒としては、例えば電気化学的に安定なプロ
ピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(B
L)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスル
ホキシド(DMSO)、アセトニトリル(AN)、エチ
レンカーボネート(EC)、テトラヒドラフラン(TH
F)、ジメトキシエタン(DME)、メチルホルメート
(MF)等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種
以上からなる混合溶媒を用いることができる。なお、電
解液中の電解質の濃度は0.5〜1.0mol/L程度
である。
【0044】本発明のEDLCは、導電材として黒鉛構
造が発達した体積ロスの少ない焼成カーボンブラックを
含む一対の本発明分極性電極を用いること、又は好まし
くはこの分極性電極とリチウムイオンを可逆的に吸蔵、
放出し得る炭素材料にリチウムイオンを吸蔵させた炭素
材料を含む非分極性電極とを組み合わせて用いることに
より、分極性電極の静電容量を低下させることなく、内
部抵抗を低減させることができ、高出力を取り出すこと
が可能となり、パソコンや携帯端末等のメモリーバック
アップ電源用途をはじめとして、パソコン等の瞬時停電
対策用電源、電気自動車又はハイブリッド自動車への応
用、太陽電池と併用したソーラー発電エネルギー貯蔵シ
ステム、電池と組み合せたロードレベリング電源等の様
々な用途に好適に用いることができるものである。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、分極性電極の静電容量
を低下させることなく、内部抵抗を低減させることがで
き、高エネルギー密度化を達成し得、急速充放電可能
で、充放電のサイクル寿命が長く、大電流充放電可能で
高品質な電気二重層キャパシタ(EDLC)を得ること
ができる。
【0046】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、本実施例では正極及び負極ともに
分極性電極を用いたコイン型EDLCを使用している
が、正極及び負極のいずれか一方として非分極性電極を
用いることも勿論可能である。
【0047】カーボンブラックの製造 一次粒子径が33.9nm、BET法により求めた比表
面積が1340m2/gであるカーボンブラック(ケッ
チェンブラックインターナショナル株式会社製:カーボ
ンECP600JD)20gをアルミナるつぼに入れ
て、1000℃の窒素気流下で5時間予備焼成した。
【0048】次に、一旦室温まで冷却した予備焼成後の
カーボンブラック12gをねじの切り込みが入った蓋付
きのカーボンるつぼに入れて、3000℃まで昇温でき
る電気炉で本焼成を行った。具体的には、室温(20
℃)〜2000℃までの昇温は真空排気で80分間行っ
た。2000℃〜2800℃までの昇温はアルゴン気流
下で50分間かけて行った。焼成を2800℃のアルゴ
ン気流下で5時間行った後、室温まで冷却した。得られ
た焼成カーボンブラックをCB1とした。このCB1の
平均面間隔d(002)は0.342nmであった。な
お、平均面間隔d(002)は炭素材料学会編「新・炭
素材料入門」の第24〜26頁の記載に基づく値であ
る。黒鉛の平均面間隔(d002)は0.3354nm
であり、この数値に近ければ近いほど黒鉛化構造が発達
していることを示す。
【0049】CB1と同様に、予備焼成したカーボンブ
ラック100gをカーボンるつぼに入れ、空気中酸素遮
断の目的で大量の犠牲カーボンを周囲に配置し、酸素遮
断空気中で2800℃まで7時間かけて昇温した。引き
続いて、同温度で24時間焼成した後、室温まで冷却し
た。これによって得られたカーボンブラックをCB2と
した。このCB2の平均面間隔d(002)は0.33
8nmであった。
【0050】比較のために、CB1の予備焼成前のカー
ボンブラック(CBa)、アセチレンブラックである電
気化学工業株式会社製デンカブラック(CBb)、CB
aを1000℃で予備焼成しただけのカーボンブラック
(CBc)を準備した。これカーボンブラックの平均面
間隔d(002)の値をCB1及びCB2と共に表1に
示す。
【0051】
【表1】
【0052】〔実施例1〕フェノール系の溶媒KOH賦
活処理活性炭粉末(比表面積1950m2/g、平均粒
径10μm)70重量%、焼成カーボンブラックCB1
を20重量%及びポリテトラフルオロエチレン10重量
%からなる混合物にエタノールを加えて混練し、ロール
圧延して幅10cm、長さ10cm、厚さ0.65mm
のシートを作成し、これを200℃で2時間乾燥した。
【0053】得られたシートを直径12mmに打ち抜い
て分極性電極を作製した。得られた分極性電極を用い
て、図1に示したコイン型EDLCを作製した。具体的
には、黒鉛系導電性接着剤でステンレス316製容器の
ケース1及び蓋6に接着して正極2及び負極5とした。
これら正負極を300℃の減圧下で4時間乾燥後、アル
ゴン雰囲気下のグローブボックス中に移し、1モル/リ
ットルのテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレ
ートを含むプロピレンカーボネート溶液に正負極を含浸
し、正負両極2,5を対向させてその間にポリプロピレ
ン製不織布のセパレータ4を介在させた後、ポリプロピ
レン製絶縁ガスケット3,3を用いて容器中にかしめ封
口して、図1に示したコイン型EDLCを作製した。得
られたコイン型EDLCは、直径18.3mm、厚さ
2.0mmであった。
【0054】〔実施例2〕実施例1において、カーボン
ブラックCB1の代わりにCB2を用いた以外は同様に
して図1に示したようなコイン型EDLCを組み立て
た。
【0055】〔比較例1〜3〕実施例1において、カー
ボンブラックCB1の代わりにカーボンブラックCBa
(比較例1),CBb(比較例2),CBc(比較例
3)を用いた以外は同様にして図1に示したようなコイ
ン型EDLCをそれぞれ組み立てた。
【0056】得られた実施例1,2及び比較例1〜3の
EDLCを、印可電圧2.5(V)で充電し、約0.5
mAで放電したときの初期の静電容量(F)と内部抵抗
(Ω)を測定した。結果を表2に示す。
【0057】
【表2】 表2の結果から、分極性電極に導電材として本発明の黒
鉛構造が発達した焼成カーボンブラックを用いることに
より、静電容量と内部抵抗の特性に優れたEDLCが得
られることが判った。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で作製したコイン型EDLC
の断面図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 正極(分極性電極) 3 ガスケット 4 セパレータ 5 負極(分極性電極) 6 上蓋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極及び負極の少なくとも一方が活性炭
    とカーボンブラックとを含む分極性電極から形成される
    と共に、これら正負極間に介在させたセパレータと、非
    水系電解液とから構成された電気二重層キャパシタであ
    って、上記カーボンブラックとして酸素遮断空気若しく
    は真空又は不活性雰囲気下において1800〜3000
    ℃で焼成した焼成カーボンブラックを用いることを特徴
    とする電気二重層キャパシタ。
  2. 【請求項2】 正極として活性炭と酸素遮断空気若しく
    は真空又は不活性雰囲気下において1800〜3000
    ℃で焼成した焼成カーボンブラックとバインダーとを含
    む分極性電極を用いると共に、負極としてリチウムイオ
    ンを可逆的に吸蔵、放出し得る炭素材料にリチウムイオ
    ンを吸蔵させた炭素材料を含む非分極性電極を用いる請
    求項1記載の電気二重層キャパシタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006173583A (ja) * 2004-11-19 2006-06-29 Fukoku Co Ltd 蓄電性ゴム並びにそれを用いた電気二重層キャパシタ及びリチウム電池
JP2006286921A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Fuji Heavy Ind Ltd リチウムイオンキャパシタ
JP2013211395A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Daihatsu Motor Co Ltd 電気化学キャパシタ

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