JP2001332403A - 感温性抵抗素子及びこれを用いた熱式流量センサ - Google Patents

感温性抵抗素子及びこれを用いた熱式流量センサ

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JP2001332403A
JP2001332403A JP2000151908A JP2000151908A JP2001332403A JP 2001332403 A JP2001332403 A JP 2001332403A JP 2000151908 A JP2000151908 A JP 2000151908A JP 2000151908 A JP2000151908 A JP 2000151908A JP 2001332403 A JP2001332403 A JP 2001332403A
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resistor
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Fujio Ishiguro
不二男 石黒
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブリッジ回路がバランスした状態における抵
抗素子内の温度分布が均一な感温性抵抗素子、及び測定
精度、応答性に優れる熱式流量センサを提供する。 【解決手段】 絶縁体からなる円筒状の基体3と、基体
3の外周面に形成された、基体3の両端部を連絡する、
膜状の感温性抵抗体2と、感温性抵抗体2と電気的に接
続された、基体3の両端部から突出する導通部材4と、
を備えた感温性抵抗素子1である。感温性抵抗体2を、
2以上の非螺旋状の感温性抵抗体2とし、かつ、基体3
の円筒軸を中心として対象位置に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、例えば自動車用
内燃機関の吸入空気の流量測定に用いられる熱式流量セ
ンサに関し、詳しくは熱式流量センサの構成部品として
好適に用いられる、感温性の抵抗素子に関する。
【0002】
【従来の技術】 例えば自動車用内燃機関等において燃
料噴射バルブを調整する際に、吸入空気の流量を測定す
ることが必要となる場合がある。このような測定を行う
センサとしては、温度上昇に伴って抵抗値が増加する抵
抗体を利用した抵抗素子(以下、「感温性抵抗素子」と
いう。)により、吸入空気の流量を測定する熱式流量セ
ンサが知られている(センサ技術1989年9月号第2
9頁)。
【0003】 熱式流量センサは、例えば図2に示すよ
うに、発熱抵抗素子RH(抵抗値10〜30Ω程度)、
温度補償抵抗素子RC(抵抗値400〜1000Ω程
度)という、抵抗値が異なる2種の感温性抵抗素子と、
これらと共にブリッジ回路17を構成する通常の抵抗素
子R1及びR2、更にはトランジスタ13、比較器14、
センサ駆動電圧が印加される端子15等を備えたセンサ
であり、抵抗素子R1及びR2を吸気管12の外部に、発
熱抵抗素子RH及び温度補償抵抗素子RCを吸入空気に接
触する吸気管12内部に配置した状態で使用する。
【0004】 熱式流量センサ11は、温度補償抵抗素
子RCが吸気管12内の空気温度と同温度に、発熱抵抗
素子RHが前記空気温度に対して所定の温度(例えば2
00℃)だけ高温に、各々保持された状態でブリッジ回
路17がバランスするように構成されている。即ち、吸
気管12内への吸入空気により発熱抵抗素子RHが冷却
されると、その温度を一定に保持するため、温度低下に
応じた電流がブリッジ回路17に供給される。抵抗素子
1の両端電圧は、ブリッジ回路17への電流供給量に
応じて変化するため、これを電気的出力16として取り
出すことにより、吸入空気の流量を測定することが可能
となる。
【0005】 熱式流量センサ用の感温性抵抗素子とし
ては、例えば図3に示すような、絶縁体からなる円筒状
の基体33と、基体33の外周面に、基体33の両端部
を連絡するように形成された、薄膜状の感温性抵抗体3
2と、感温性抵抗体32と電気的に接続された、基体3
3の両端部から突出するリード線34とを備えた構造の
抵抗素子31が提案されている(実開昭56−9632
6号公報等)。
【0006】 熱式流量センサ用の感温性抵抗素子は、
熱的応答性を向上させるべく熱容量を小さくする必要が
あるため、抵抗素子31の基体33は、外径0.4〜
1.0mmφ程度、円筒軸方向の長さ1.5〜3mm程
度という極めて微細な部材として構成される。従って、
抵抗値を増加せしめ、更に所定の抵抗値を得るために、
感温性抵抗体32を図示の如く螺旋状とし、可能な限り
長尺の抵抗体とすることが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 感温性抵抗素子は、
吸入空気の温度変化に対する応答性や測定精度を確保す
るべく、素子内における温度分布がなく、素子全体が可
能な限り均一な温度となっていることが好ましいとされ
ている。しかしながら、抵抗素子31は、感温性抵抗体
32が螺旋状であることに起因して、熱式流量センサに
組み込んだ場合に、以下に掲げる問題を生じていた。
【0008】 吸入空気により抵抗素子31が冷却され
た場合、微視的に見れば、抵抗素子31の風上側の温度
はより大きく低下し、風下側は比較的温度低下が少ない
ため、抵抗素子31内には一定の温度分布を生じてい
る。また、このような状態においては、当該温度分布に
伴って感温性抵抗体32の風上側の抵抗値は低く、風下
側の抵抗値は高い状態となっている。
【0009】 吸入空気により抵抗素子31が冷却され
ると、温度低下に応じた電流がブリッジ回路に供給され
るが、供給される電流は感温性抵抗体32のいずれの部
位においても一定値であるため、感温性抵抗体32が螺
旋状に形成され、電流が風上側と風下側を交互に通過す
る構造の抵抗素子31においては、抵抗値が高い風下側
は発熱により温度が上昇する一方、抵抗値が低い風上側
は発熱が少なく温度が上昇し難い。
【0010】 即ち、電流の供給によりブリッジ回路が
バランスした状態になったとしても、抵抗素子31内に
おける温度分布は解消されておらず、逆に電流の供給が
温度分布の幅を拡げる方向に作用していることになる。
このような抵抗素子は、熱式流量センサにおける吸入空
気の温度変化に対する応答性、或いは測定精度を低下さ
せる点において好ましくない。
【0011】 本発明は、上述のような従来技術の問題
点に鑑みてなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、ブリッジ回路がバランスした状態における抵抗素
子内の温度分布が均一な感温性抵抗素子、及び測定精
度、応答性に優れる熱式流量センサを提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】 本発明者らが鋭意検討
した結果、感温性抵抗体を2以上の非螺旋状の感温性抵
抗体とし、かつ、当該2以上の感温性抵抗体を、基体の
円筒軸を中心として対象位置に配置することにより、上
記従来技術の問題点を解決できることを見出して本発明
を完成した。
【0013】 即ち、本発明によれば、絶縁体からなる
円筒状の基体と、当該基体の外周面に形成された、当該
基体の両端部を連絡する、膜状の感温性抵抗体と、当該
感温性抵抗体と電気的に接続された、当該基体の両端部
から突出する導通部材と、を備えた感温性抵抗素子にお
いて、前記感温性抵抗体が2以上の非螺旋状の感温性抵
抗体であり、かつ、前記基体の円筒軸を中心として対象
位置に配置されていることを特徴とする感温性抵抗素子
が提供される。
【0014】 上記の感温性抵抗素子は、感温性抵抗体
が、帯状体であることが好ましく、同一形状のn個の感
温性抵抗体が、前記基体の円筒軸を中心として(360
/n)°ごとに配置されていることが好ましい。
【0015】 また、本発明によれば、絶縁体からなる
円筒状の基体と、当該基体の外周面に形成された、当該
基体の両端部を連絡する、膜状の感温性抵抗体と、当該
感温性抵抗体と電気的に接続された、当該基体の両端部
から突出する導通部材と、を備えた感温性抵抗素子にお
いて、前記感温性抵抗体が、少なくとも基体の外周面全
体に形成されていることを特徴とする感温性抵抗素子が
提供される。
【0016】 更に、本発明によれば、上記いずれかの
感温性抵抗素子を、ブリッジ回路に組み込んだことを特
徴とする熱式流量センサが提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】 本発明の感温性抵抗素子は、感
温性抵抗体を2以上の非螺旋状とし、かつ、当該2以上
の感温性抵抗体(以下、単に「抵抗体」と記す。)を、
前記基体の円筒軸を中心として対称位置に配置したもの
である。本発明によれば、ブリッジ回路がバランスした
状態における抵抗素子内の温度分布が均一な感温性抵抗
素子(以下、単に「抵抗素子」と記す。)、及び測定精
度、応答性に優れる熱式流量センサ(以下、単に「セン
サ」と記す。)が提供される。以下、本発明の抵抗素子
及びセンサについて詳細に説明する。
【0018】(1)第1の実施態様 本発明の抵抗素子は、抵抗体を非螺旋状としたものであ
る。このような形状とすることにより、抵抗体を流れる
電流が風上側と風下側を交互に通過することを回避でき
る。なお、本明細書において「非螺旋状」というとき
は、抵抗体の基体の円筒軸を中心とする螺旋が形成され
ていないか、或いは螺旋が形成されていたとしてもその
螺旋が基体の円筒軸を中心として1回転未満の捻れ状で
あることを意味する。一方、「螺旋状」というときは、
抵抗体の基体の円筒軸を中心とする螺旋が1回転以上で
あることを意味する。
【0019】 また、本発明の抵抗素子においては、上
記非螺旋状の抵抗体を2以上としている。抵抗素子内に
おいて電流の流路を2以上形成し、当該電流の流路をセ
ンサの風上側と風下側に配置するためである。電流の流
路をセンサの風上側と風下側に配置するためには、2以
上の抵抗体のうち少なくとも2の抵抗体がある程度離れ
た位置に配置されていることが必要である。具体的に
は、少なくとも2の抵抗体が基体の円筒軸を中心として
120°乃至180°離れた位置に配置されていればそ
の効果を得ることができる。
【0020】 上記の場合においては、必ずしも全ての
抵抗体が同一の角度づつ離れている必要はないが、本発
明においては各抵抗体を基材の円筒軸に対して対象位置
に配置することとしている。抵抗体の形成が容易である
ことに加え、センサ内に組み込む際に方向性を問わなく
なり、抵抗素子のセンサへの取付けが容易となるからで
ある。特に、同一形状のn個の抵抗体が、基体の円筒軸
を中心として(360/n)°ごとに配置されているこ
とが好ましい。
【0021】 上記構造の抵抗素子が吸入空気により冷
却され、電流が供給されると、抵抗値が低下した風上側
抵抗体に優先的に電流が流れ、その温度が上昇する一
方、抵抗値の低下が少ない風下側抵抗体には電流が流れ
難く、その温度上昇も少ない。即ち、ブリッジ回路がバ
ランスした状態において、抵抗素子内における温度分布
が均一となるため、センサの測定精度や応答性を向上さ
せる点において好ましい。
【0022】 抵抗素子の形状は特に限定されないが、
例えば帯状体とすることができる。このような態様で
は、帯状体の各々が電流の流路となるため、各帯状体が
風上側、風下側に位置するようにセンサ内に組み込むこ
とにより本発明の効果を得ることが可能である。
【0023】 なお、帯状体は、非螺旋状という条件を
満たす限りにおいて、図4に示すように若干の捻れを有
していても良い。形成される螺旋が1回転未満であれ
ば、抵抗体52を流れる電流が風上側と風下側を交互に
通過することを回避でき、本発明の効果を得ることがで
きるからである。
【0024】(2)第2の実施態様 本発明の第2の実施態様は、図5に示すように抵抗体6
2を少なくとも基体63の外周面全体に形成したもので
ある。このような態様でも、第1の実施態様と同様の効
果を得ることができる。第2の実施態様は、第1の実施
態様とは異なり、物理的に区分された2以上の電流の流
路を有しないが、電流が供給されると、基体63外周面
全体に形成された抵抗体62のうち、抵抗値が低下した
風上側部分には優先的に電流が流れ、抵抗値の低下が少
ない風下側部分には電流が流れ難くなる。即ち、実質的
には、抵抗素子61内において電流の流路が2以上形成
されていることになるからである。
【0025】 第2の実施態様は、2以上の抵抗体を基
材の円筒軸に対して対象位置に配置した場合と同様に、
センサ内に組み込む際に方向性を問わないので、抵抗素
子61のセンサへの取付けが容易である点において好ま
しい。
【0026】(3)製造方法 本発明の抵抗素子は、抵抗体の形状を除き、従来公知の
感温性抵抗素子の製造方法に準じて製造することが可能
である。
【0027】基体 本発明の抵抗素子の基体は円筒状とする。センサに組み
込む際に方向性を問わず、抵抗素子の取付が容易である
ことに加え、曲げ応力や熱衝撃に対する強度が高いから
である。一方、図6に示すような、板状基体73の表面
に、ジグザグ状の抵抗体72を形成した抵抗素子71も
開示されているが(特開昭61−186819号公
報)、センサに組み込む際に流体の流れに対して平行に
配置する必要がある等、抵抗素子71のセンサへの取付
が不便である点において、また、曲げ応力や熱衝撃に対
して弱い点において好ましくない。
【0028】 基体は、円筒状である限りにおいて、中
実円筒であると、中空円筒であるとを問わない。但し、
熱的応答性を向上させるべく熱容量を小さくする必要が
あり、外径0.4〜1.0mmφ程度、軸方向長さ1.
5〜3mm程度とすることが好ましい。基体は、絶縁
体、一般にはアルミナ等の絶縁性セラミックで構成され
るため、当該絶縁性セラミックの粉末をプレス成形など
従来公知の成形法で成形し、焼成することにより製造す
ることができる。
【0029】抵抗体 上記基体の外周面には、当該基体の両端部を連絡するよ
うに膜状の抵抗体を形成する。抵抗体を構成する材質と
しては、温度上昇に伴って抵抗値が増加する材質、例え
ばPt属金属(Pt,Ru,Rh,Pd,Os,I
r),Au,Ag,Cu,Ni、或いはこれらを含む混
合物が挙げられるが、融点が高く、化学的安定性が高い
点において、Pt若しくはPtを含む混合物であること
が好ましい。
【0030】 本発明の抵抗体は膜状である限りにおい
て、薄膜であると、厚膜であるとを問わない。従って、
基体外周面に上記材質の膜を形成するための方法として
は、真空蒸着、スパッタリング、メッキ、ディッピング
等の従来公知の膜形成法を利用できる。形成された膜
は、構成する材質(例えばPt)を結晶化させ、或いは
基体表面と強固に付着せしめるべく、熱処理を行うこと
が好ましい。熱処理温度は、その材質や膜形成法によっ
ても異なるが、Ptであれば600〜1200℃で熱処
理することにより上記効果を得ることができる。
【0031】 抵抗体を帯状体とする場合等には、基体
外周面の膜をレーザトリミング等の方法により所望の形
状とすればよい。この場合には、トリミング幅により抵
抗値の調整をすることも可能である。但し、本発明の抵
抗素子は、抵抗体が非螺旋状であるので、従前の抵抗素
子のように、抵抗体を長尺とすることにより抵抗値を増
加せしめることは困難である。本発明の抵抗素子におい
て抵抗体の抵抗値を増加せしめる方法としては、例えば
以下に掲げる方法等が挙げられる。
【0032】 第1の方法としては、抵抗体の膜厚を薄
く形成する方法が挙げられる。抵抗体の膜厚が薄くなれ
ば電流の流路の断面積が小さくなり、抵抗値が増加する
からである。具体的には、抵抗体を螺旋状とする場合の
膜厚が0.8〜5μm程度であるのに対し、0.03〜
0.8μm程度に薄く形成する。
【0033】 上記のように膜を薄く形成する場合は、
単位時間当りの膜形成速度を可能な限り小さくすればよ
い。例えばスパッタリングで膜を形成する場合であれ
ば、スパッタリング電力を制御し、300Å/h以下の
膜形成速度とする。この場合においては、膜形成時間を
調節することにより膜厚を制御することが可能である。
なお、膜を薄く形成する場合には、結晶粒成長により膜
切れを起こすおそれがあるため、熱処理温度及び熱処理
時間を、膜を厚く形成する場合の60〜80%程度に緩
和することが好ましい。
【0034】 第2の方法としては、抵抗体に絶縁物を
混合せしめる方法が挙げられる。絶縁物の添加により抵
抗体に電流が流れ難くなり、抵抗値が増加するからであ
る。混合する絶縁物としては、ガラスの他、アルミナ、
シリカ、カルシア、ジルコニア、セリア、マグネシア、
チタニアなどのセラミックを単独で、或いは適宜混合し
て使用することができる。抵抗値は、絶縁物の混合比率
により調整することが可能である。ガラスを使用する場
合、抵抗体の熱処理温度をガラスの流動点以上とした方
が抵抗体の基体への接着は強固となるが、抵抗値を増加
させるという観点からは熱処理温度をガラスの流動点以
下とすることが好ましい。
【0035】導通部材 本発明の抵抗素子は、抵抗体と電気的に接続された、基
体の両端部から突出する導通部材を備える。導通部材は
抵抗素子(即ち、抵抗体)とセンサの電気回路とを接続
し、また、抵抗素子を保持するための部材であって、導
電性を有することが必要なため、例えば金属からなる直
径0.1〜0.2mm程度のリード線等を好適に用いる
ことができる。上記のように導通部材を細いリード線と
すると、基体からの伝熱による熱の逃げが少なく、セン
サの測定精度や応答性を確保できる点において好まし
い。
【0036】 導通部材の材質は、後述する保護被膜形
成の際の耐酸化性、センサ作動時の発熱に対する耐熱性
を備え、かつ、その熱を抵抗素子から逃がさないように
するべく熱伝導性が低い材質であることが好ましい。従
って、純金属に比して熱伝導性が低い、合金を用いるこ
とが一般的である。具体的には、貴金属、特にPtを主
体(例えばPtが質量比90%)とする合金であること
が好ましく、Pt−Ir,Pt−Rh,Pt−Au,P
t−Ni,Pt−Ag,Pt−Pd,Pd−Ir,Pd
−Ag等の組み合わせが挙げられる。
【0037】 なお、Fe−Ni合金、ステンレス等の
卑金属合金を使用する場合には、酸性ガス等に対する耐
食性を高めるべく、真空蒸着、化学メッキ、スパッタリ
ング、溶融メッキ、或いはクラッド等の方法により表面
をPt等の貴金属で被覆することが好ましい。
【0038】 導通部材の基体端部への固着は、例えば
金属とガラスとを混合してなる導体ペースト(以下、単
に「ペースト」という。)等を用いることができる。3
50℃程度まで発熱する発熱抵抗素子RHに用いるペー
ストであれば、Ptと軟化点600℃程度のガラスの各
粉末を体積比1:1で混合した原料粉末に、バインダと
して原料粉末の1質量%のエチルセルロース、有機ビヒ
クルとして少量のブチルカルビトールアセテートを添加
し、充分混合することにより保形性を有する程度の粘度
に調節したもの等を使用することができる。この場合の
ガラス粉末は、焼成時にクラックが入り強度が低下する
ことを防止するため、基体より熱膨張係数が小さいもの
を選択することが好ましい。
【0039】 中空円筒の基体の場合であれば、例えば
基体中空部にペーストを充填し、当該充填されたペース
ト中に導通部材(リード線等)を挿入し、ペーストを乾
燥した後、ペースト中のガラスが半溶融する程度の温度
より高い温度で焼成することにより、両者を固着するこ
とができる。中実円筒の基体の場合であれば、例えばリ
ード線の一方の縁端に平板部を有する導通部材を用い、
基体端面にペーストを塗布し、基体端面に当該平板部を
当接するように圧着し、同様に乾燥し、焼成する方法を
採ってもよい。
【0040】保護被膜 本発明の抵抗素子は、少なくとも抵抗体を保護するため
の保護被膜を備えることが好ましい。保護被膜の材質は
抵抗素子の使用条件と適合するように適宜選択すれば良
いが、耐熱性の高い材質であることが好ましい。例えば
200℃程度の温度条件であればポリイミド樹脂、シリ
コーン樹脂等の耐熱性樹脂を用いることも可能である
が、350℃程度の温度条件では、Pb系、或いはZn
系の低融点ガラス(軟化点400〜800℃程度のも
の)等を用いる必要がある。
【0041】 保護被膜は、例えばペースト状にした軟
化点650℃のガラスを、基体の端面も含む抵抗体全体
を被覆するように塗布し、750℃で焼成する操作を複
数回繰り返すことにより形成することができる。このよ
うな方法によれば、膜厚約20μmの保護被膜が抵抗体
表面に形成される。
【0042】
【実施例】 以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0043】(1)構成部材 各実施例において、特段の記載がない場合、構成部材と
しては以下に示すものを使用した。
【0044】基体 基体は、外径0.5mm、内径0.25mm、長さ2.
0mmの中空円筒体とした。当該基体の製造は、アルミ
ナ含有量92質量%のアルミナ粉末に、バインダとして
アルミナ粉末の2質量%のポリビニルアルコール、分散
媒として適量の水を添加・混合し、スプレードライヤで
造粒してなる造粒物を、プレス成形し、乾燥し、165
0℃で焼成する方法により行った。
【0045】抵抗体 抵抗体は、基体外周面にディッピング法、若しくはスパ
ッタリング法により抵抗体原料を膜状に付着せしめた
後、所定の温度で熱処理を行うことにより形成した。抵
抗体を帯状体とする場合には、レーザトリミングにより
膜の一部を除去した。
【0046】導通部材 導通部材は、長さ3mm、直径0.15mmのリード線
とした。当該リード線は、Fe−Ni合金からなるワイ
ヤを芯材とし、当該ワイヤの表面にクラッドによりPt
を被覆したものを使用した。
【0047】 リード線と基体との固着は、Ptと軟化
点650℃のPb系低融点ガラスとを、体積比20:8
0で混合したペーストを使用して行った。具体的には、
基体中空部にペーストを充填し、当該充填されたペース
ト中にリード線を挿入し、ペーストを120℃で乾燥し
た後、800℃、15分間という条件で焼成することに
より、両者を固着した。
【0048】保護被膜 保護被膜は、ペースト状にした軟化点650℃のPb系
低融点ガラスを抵抗体全体(基体の端面も含む)を被覆
するように塗布し、800℃(軟化点より150℃高い
温度)で焼成する操作を複数回繰り返すことにより、膜
厚約20μmの保護被膜を抵抗体面上に形成した。
【0049】(2)評価方法 実施例、比較例における抵抗素子の評価は、抵抗温度係
数を測定することにより行った。
【0050】 抵抗温度係数は、以下の方法により測定
した。まず、−20、0、20、40、60、80、1
00℃の雰囲気温度で15分保持するようにプログラム
運転する恒温槽中に抵抗素子をセットし、当該8点の雰
囲気温度を白金線測温抵抗体により、各雰囲気温度にお
ける抵抗素子の抵抗値を4端子型抵抗測定器により精密
に測定した。これらのデータを下記式(1)に代入し、
抵抗温度係数α、温度二乗項の係数βを算出した。 R=R0(1+αT+βT2) …(1) (但し、R0:0℃における抵抗値(Ω)、T:温度
(℃)、R:温度T(℃)における抵抗値(Ω))
【0051】 なお、実施例の抵抗素子における抵抗値
は、25℃における抵抗値(R25)を示した。R25は、
抵抗温度係数α、温度二乗項の係数βを算出した後、上
記式のTを25(℃)として、計算により算出した。
【0052】(実施例1)実施例1においては、膜形成
法としてディッピング法を採用し、主として膜厚調整と
トリミングにより所望の抵抗値を有する抵抗素子を製造
した。
【0053】 まず、図5に示すような抵抗体62を基
体63の外周面全体に形成した抵抗素子61を製造し
た。抵抗体62は、Pt、アルミナ、軟化点900℃の
ガラスの各粉末を体積比50:35:15の比率で混合
した原料粉末に、更に溶剤として適量のブチルカルビト
ールアセテート、バインダとしてエチルセルロースを原
料粉末の全体質量に対し5質量%を加えたペーストを使
用し、ディッピング法により膜を形成した。当該ペース
ト中に前記基体を浸漬し、ゆっくり引き上げ150℃で
乾燥する操作を複数回繰り返した後、1200℃で熱処
理を行い膜を形成した。
【0054】 浸漬回数を3回、4回、5回と変えるこ
とにより膜厚を制御し、抵抗値が10Ω、7Ω、5Ωと
なるように調整を試みた(各々を、実施例1−1,1−
2,1−3とする。)。抵抗体を形成した各100個の
基体について基体の両端面間で抵抗値を測定したとこ
ろ、抵抗値は10±1.0Ω、7±0.6Ω、5±0.
4Ωの範囲内に制御された。
【0055】 更に、実施例1−2の基体については、
基体外周面に形成された抵抗体の全面積に対し80%を
レーザトリミングにより除去することで、抵抗体を2以
上の帯状体とした。具体的には、図1に示すように基体
3の円筒軸と平行するように、幅45μmの帯状体を等
間隔で7本形成した。また、実施例1−3の基体につい
ては、基体外周面に形成された抵抗体の全面積に対し7
0%をレーザトリミングにより除去することで、抵抗体
を2以上の帯状体とした。具体的には、図1に示すよう
に基体3の円筒軸と平行するように、幅60μmの帯状
体を等間隔で8本形成した。
【0056】 上記実施例1−1〜1−3の抵抗体を形
成した基体については、両端部に導通部材であるリード
線を固着し、軟化点650℃のPb系低融点ガラスによ
り保護被膜を形成することにより、抵抗素子とした。
【0057】(結果)製造した各100個の抵抗素子に
ついて抵抗値及び抵抗温度係数を測定したところ、実施
例1−1の抵抗素子の抵抗値は10±1Ωの範囲内で均
一に制御されており、また、抵抗温度係数は3850±
30ppm/℃で、ほぼPtの理論値3910ppm/
℃に近い値が得られた。
【0058】 実施例1−2の抵抗素子の抵抗値は42
±4Ωの範囲内で均一に制御されており、また、抵抗温
度係数は3845±35ppm/℃で、この例でもほぼ
Ptの理論値に近い値が得られた。
【0059】 実施例1−3の抵抗素子の抵抗値は18
±2Ωの範囲内で均一に制御されており、また、抵抗温
度係数は3860±30ppm/℃で、この例において
もほぼPtの理論値に近い値が得られた。
【0060】(実施例2)実施例2においては、膜形成
法としてスパッタリング法を採用し、主として膜厚調整
とトリミングにより所望の抵抗値を有する抵抗素子を製
造した。
【0061】 まず、図5に示すように抵抗体62を基
体63の外周面全体に形成した抵抗素子61を製造し
た。抵抗体62は、Pt板をターゲットとしたスパッタ
リングを行い、更に熱処理を行うことにより膜を形成し
た。スパッタリング電力は50〜200Wの範囲内の一
定値とし、スパッタリング時間を変える方法により膜厚
を制御した。本実施例では膜厚を約0.05μm、0.
8μmとなるように時間を調整した。(各々を、実施例
2−1,2−2とする。)。
【0062】 熱処理温度は膜厚が比較的厚い実施例2
−2は850℃としたが、膜厚が薄い実施例2−1につ
いては膜切れを防止するため650℃と条件を緩和し
た。また、膜厚が厚い実施例2−2においては、スパッ
タリング電力180Wとしたが、膜厚が薄い実施例2−
1では、白金の結晶化を低温でも容易とするため、スパ
ッタリング電力を50〜80W程度と小さくした。抵抗
体薄膜を形成した各100個の基体について基体の両端
面間で抵抗値を測定したところ、抵抗値は6.5±1.
5Ω、0.75±0.25Ωであった。
【0063】 更に、実施例2−1の基体については、
基体外周面に形成された抵抗体の全面積に対し57%を
レーザトリミングにより除去することで、抵抗体を2以
上の帯状体とした。具体的には、図1に示すように基体
3の円筒軸と平行するように、幅67μmの帯状体を等
間隔で10本形成した。また、実施例2−2の基体につ
いては、基体外周面に形成された抵抗体の全面積に対し
80%をレーザトリミングにより除去することで、抵抗
体を2以上の帯状体とした。具体的には、図1に示すよ
うに基体3の円筒軸と平行するように、幅30μmの帯
状体を等間隔で10本形成した。
【0064】 上記実施例2−1及び2−2の抵抗体を
形成した基体については、両端部に導通部材であるリー
ド線を固着し、軟化点500℃のPb系低融点ガラスに
より650℃で5分焼成して保護被膜を形成することに
より、抵抗素子とした。
【0065】(結果)製造した各100個の抵抗素子に
ついて抵抗値及び抵抗温度係数を測定したところ、実施
例2−1の抵抗素子の抵抗値は15±4Ωの範囲内で均
一に制御されており、また、抵抗温度係数は3750±
50ppm/℃であり、膜厚が極端に薄いことを考慮す
れば、比較的良好な結果を示した。
【0066】 実施例2−2の抵抗素子の抵抗値は4±
1.5Ωの範囲内で均一に制御されており、また、抵抗
温度係数は3880±20ppm/℃と白金の理論値に
近い値が得られた。
【0067】 実施例2−1の抵抗素子の抵抗温度係数
は、膜形成後の熱処理温度が低いことに起因して実施例
2−2と比較して若干低下したが、熱式流量センサ用の
抵抗素子として十分に実用性を有するものであった。即
ち、実施例2−1の抵抗素子は膜厚が薄いものの、40
0℃の空気中で1000時間暴露しても抵抗温度係数の
変化は0.1%以内であり十分な耐久性を有していた。
【0068】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の感温性
抵抗素子は、感温性抵抗体を2以上の非螺旋状とし、か
つ、当該2以上の感温性抵抗体を、前記基体の円筒軸を
中心として対象位置に配置したので、ブリッジ回路がバ
ランスした状態における抵抗素子内の温度分布を均一に
することができる。従って、本発明の感温性抵抗素子を
ブリッジ回路に組み込んだ熱式流量センサは、測定精度
及び応答性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の感温性抵抗素子の一の実施例を示す
概略斜視図である。
【図2】 熱式流量センサの電気回路の構成を示す回路
図である。
【図3】 従前の感温性抵抗素子の実施態様を示す概略
断面図である。
【図4】 本発明の感温性抵抗素子の別の実施例を示す
概略斜視図である。
【図5】 本発明の感温性抵抗素子の更に別の実施例を
示す概略斜視図である。
【図6】 従前の感温性抵抗素子の別の実施態様を示す
概略図であって、(a)は上面図、(b)は背面図、
(c)は右側面図である。
【符号の説明】
1…感温性抵抗素子、2…感温性抵抗体、3…基体、4
…導通部材、5…導体ペースト、11…熱式流量セン
サ、12…吸気管、13…トランジスタ、14…比較
器、15…端子、16…電気的出力、17…ブリッジ回
路、31…感温性抵抗素子、32…感温性抵抗体、33
…基体、34…リード線、35…導体ペースト、36…
保護被膜、37…中空部、51…感温性抵抗素子、52
…感温性抵抗体、53…基体、54…導通部材、55…
導体ペースト、61…感温性抵抗素子、62…感温性抵
抗体、63…基体、64…導通部材、65…導体ペース
ト、71…感温性抵抗素子、72…感温性抵抗体、73
…基体。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体からなる円筒状の基体と、 当該基体の外周面に形成された、当該基体の両端部を連
    絡する、膜状の感温性抵抗体と、 当該感温性抵抗体と電気的に接続された、当該基体の両
    端部から突出する導通部材と、を備えた感温性抵抗素子
    において、 前記感温性抵抗体が、2以上の非螺旋状の感温性抵抗体
    であり、かつ、前記基体の円筒軸を中心として対象位置
    に配置されていることを特徴とする感温性抵抗素子。
  2. 【請求項2】 感温性抵抗体が、帯状体である請求項1
    に記載の感温性抵抗素子。
  3. 【請求項3】 同一形状のn個の感温性抵抗体が、前記
    基体の円筒軸を中心として(360/n)°ごとに配置
    されている請求項1又は2に記載の感温性抵抗素子。
  4. 【請求項4】 絶縁体からなる円筒状の基体と、 当該基体の外周面に形成された、当該基体の両端部を連
    絡する、膜状の感温性抵抗体と、 当該感温性抵抗体と電気的に接続された、当該基体の両
    端部から突出する導通部材と、を備えた感温性抵抗素子
    において、 前記感温性抵抗体が、少なくとも基体の外周面全体に形
    成されていることを特徴とする感温性抵抗素子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の感
    温性抵抗素子を、ブリッジ回路に組み込んだことを特徴
    とする熱式流量センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1975946A1 (en) * 2007-03-29 2008-10-01 Fry's Metals Inc. Devices & methods for producing & using electrical conductors

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