JP2001331155A - 画像表示装置、光学シャッター装置及び画像表示方法 - Google Patents

画像表示装置、光学シャッター装置及び画像表示方法

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JP2001331155A
JP2001331155A JP2000154439A JP2000154439A JP2001331155A JP 2001331155 A JP2001331155 A JP 2001331155A JP 2000154439 A JP2000154439 A JP 2000154439A JP 2000154439 A JP2000154439 A JP 2000154439A JP 2001331155 A JP2001331155 A JP 2001331155A
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spatial light
light
liquid crystal
image display
drive voltage
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JP2000154439A
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Hiroshi Takegawa
洋 武川
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質の向上を図ることができる画像表示装
置、光学シャッター装置及び画像表示方法を提供するこ
と。 【解決手段】 光を射出する照明手段1と、照明手段1
から射出された光を変調し、画像を形成した変調光束M
LFを射出する空間光変調ユニット100と、変調光束
MLFを受光するものであって、その光量を検出信号K
Sとして出力する受光手段と、受光手段105から送ら
れる検出信号KSに基づいて、空間光変調ユニット10
0の駆動を制御する制御手段50とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にビデオビュー
ファインダーやヘッドマウント型ディスプレイなどの虚
像表示ディスプレイ、背面および前面投射型ディスプレ
イ、コンピューターモニターなどの直視型ディスプレイ
といった空間光変調素子を用いた画像表示装置、光学シ
ャッター装置及び画像表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】映像信号に応じて光学的な像を形成させ
た空間光変調素子上に照明装置から放射される光束を照
射し、照射光束を変調し画像表示を行う画像表示装置が
提案されている。このような画像表示装置には、空間光
変調素子により変調された照射光束を直接観察する直視
型画像表示装置、接眼レンズを通して観察する虚像表示
型画像表示装置、投射レンズを通してスクリーン上に結
像させ、この像を観察する投射型画像表示装置などの種
類がある。
【0003】この空間光変調素子は、たとえば液晶表示
パネル、デジタルマイクロミラー等からなっていて、特
に液晶表示パネルを使用する場合、液晶型空間光変調素
子と称されている。液晶表示パネルには、旋光(偏光導
波)モード型、複屈折モード型、光散乱モード型、光吸
収モード型等がある。一般的に使用される液晶表示パネ
ルとして、旋光(偏光導波)モード型のツイステッドネ
マティック(TN)動作モードを使用するTN液晶表示
パネル、複屈折動作モード型のスーパーツイステッドネ
マティック(STN)動作モードを使用するSTN液晶
表示パネル及び強誘電性液晶(FLC)動作モードを使
用するFLC型の液晶表示パネルが挙げられる。
【0004】まず図22を参照してTN液晶表示パネル
又はSTN液晶表示パネルを用いた液晶表示パネルの構
造及び動作原理を説明する。液晶表示パネル80は1対
の第1電極部80A、第2電極部80B液晶材料85、
反射板86等を有する。液晶材料85は、第1電極部8
0Aと第2電極部80Bの間に挟まれていて、液晶材料
85の分子の配向は捻れ状態(TN液晶の場合、捻れ角
は90度)になっている。
【0005】第1電極部80Aはガラス基板81A、透
明電極82A、配向膜83Aを有している。ガラス基板
81Aに透明電極82Aが積層されていて、透明電極8
2Aに配向膜83Aが積層されている。同様に、第2電
極部80Bは、ガラス基板81B、透明電極82B、配
向膜83Bを有している。ガラス基板81Bに透明電極
82Bが積層されていて、透明電極82Bに配向膜83
Bが積層されている。第1電極部80Aと第2電極部8
0Bは、配向膜83A、83Bが対向するように配置さ
れている。配向膜83A、83Bはそれぞれ液晶材料8
5の分子の配向方向を揃える機能を有している。そし
て、配向膜83A、83Bは、その配向方向が互いに直
交するように配置されている。
【0006】第1電極部80Aのガラス基板81Aの外
側には偏光子84Aが配置され、第2電極部80Bのガ
ラス基板81Bの外側には検光子84Bが配置されてい
る。2つの偏光子84A、84Bの偏光方向は互いに直
交している。ここで、偏光子84Aの偏光方向は、配向
膜83Aの配向方向と平行に形成されており、検光子8
4Bの偏光方向は、配向膜83Bの配向方向と平行に形
成されている。よって、偏光子84Aと検出子84B
は、互いに直交する配向方向となる。また、第2電極部
80Bのガラス基板81A側には、第2電極部80Bを
透過した偏光を反射する反射板86が配置されている。
【0007】図22Aは透明電極82A、82Bに電圧
が印加されていない電圧非印加状態を示し、図22Bは
透明電極82A、82Bに電圧が印加されている電圧印
加状態を示している。図22(A)の電圧非印加状態で
は液晶材料85の分子の配向は捻れ状態(TN液晶の場
合、捻れ角は90度)となる。従って、偏光子84Aか
らの偏光87Aは液晶材料85を透過することによって
偏光方向が回転し偏光87Bとなる。偏光87Bは偏光
子84Bを透過し反射板86に到達し偏光87Cとな
る。反射板86を反射した偏光87Cは液晶材料85を
透過することによって偏光方向が回転し偏光87Dとな
る。そして、偏光87Dは、偏光子84Aを透過し入射
光と同一経路に戻ることで、画像を表示する。
【0008】図22(B)の電圧印加状態では上側の液
晶材料85の分子は垂直方向に整列した状態となる。従
って、上側の偏光子84Aからの偏光87Aは液晶材料
85を透過することによって偏光方向が回転しない。よ
って、偏光子Aからの偏光87Aは、偏光方向が回転せ
ずに偏光子84Bに到達する。すると、偏光87Aの偏
光方向は、偏光子84Bの配光方向と直交しているた
め、偏光87Aは偏光子84Bを透過することができな
い。従って、偏光87Aが入射光と同一経路に戻らず、
画像が表示されないこととなる。
【0009】通常のTN液晶表示パネルの場合、応答速
度が数十m秒と遅いため、スミア等の発生により画像の
劣化が生じる。そこで、応答速度が数十μ秒という高速
性に優れた強誘電性液晶(FLC:フェロエレクトリッ
クリキッドクリスタル)を用いた液晶表示パネルが提案
されている。この強誘電性液晶を用いた液晶表示パネル
は、同等の応答速度を有するDMD(Digital
Micromirror Device)に比べて、コ
スト及び精細度等の点で優れている。
【0010】図23はFLC液晶表示パネルの一例を示
す模式図であり、図23を参照して強誘電性液晶を用い
た液晶表示パネル90について説明する。液晶表示パネ
ル90は1対の第1電極部90A、第2電極部90B、
液晶材料95等を有していて、液晶材料95は第1電極
部90Aと第2電極部90Bの間に挿入されている。
【0011】第1電極部90Aはガラス基板91A、透
明電極92A、配向膜93Aを備えている。透明電極9
2Aはガラス基板91Aに積層されていて、配向膜93
Aは透明電極92Aに積層されている。また、ガラス基
板91Aの外側には偏光子94が配置されていて、偏光
子94は第1電極部90Aに入射される光の偏光方向を
一定にする機能を有している。第2電極部90Bはシリ
コン基板91B、アルミ電極92B、配向膜93Bを備
えている。アルミ電極92Bは反射膜としても機能す
る。アルミ電極92Bはシリコン基板91Bに積層され
ていて、配向膜93Bはシリコン基板92Bに積層され
ている。また、第1電極部90Aと第2電極部90B
は、液晶材料95を挟んで配向膜93A、93Bが対向
するように配置されている。
【0012】図23(A)は透明電極92Aからアルミ
電極92BにZ1方向の電圧が印加された状態を示し、
図23Bはアルミ電極92Bから透明電極92Aに矢印
Z2方向の電圧が印加された状態を示す。ここで、図2
3(C)に示すように、第1の電圧方向状態では液晶材
料95は入射偏光に対して複屈折効果を示さないが、第
2の電圧方向状態では液晶材料95は入射偏光に対して
複屈折効果を示す。
【0013】図23(A)の第1の電圧方向状態では、
液晶材料95は複屈折効果を示さず、偏光子94からの
偏光97Aは液晶材料95を透過する。従って、偏光9
7Aは偏波状態を変えることなく、アルミ電極(反射
膜)92Bに到達する。その後、アルミ電極(反射膜)
92Bで反射した偏光97Bは再び液晶材料95を透過
し、偏波状態を変えることなく、偏光子94に到達す
る。即ち、入射光の偏波状態と同一の偏波状態の光が偏
光子94に戻る。従って、偏光子94から光が射出する
こととなる。
【0014】一方、図23(B)の第2の電圧方向状態
では、偏光子94からの偏光97Aは液晶材料95を透
過することによって複屈折効果を受け、直線偏光が円偏
光に変化する。アルミ電極(反射膜)92Bで反射した
円偏光97Bは、その回転方向を反対の方向にした状態
で射出される。その後、円偏光97Bは再び液晶材料9
5を透過することによって複屈折効果を受け直線偏光と
なる。この直線偏光は、偏光子94の偏光方向と直交し
ているため、偏光子94を通過せず光が射出されない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、強誘電性
液晶は、ネマティック液晶と異なり、印加する電界の方
向により液晶分子の方位が制御される。このため、図2
3に示す強誘電性液晶を用いて液晶表示パネル90の駆
動電圧は直流(DC)駆動となる。強誘電性液晶を駆動
する場合、液晶への注入電荷に正負の偏りのないよう配
慮する(DCバランスをとる)必要がある。すなわち、
液晶への印加電圧及び印加時間の電気的な偏りが発生す
ると、強誘電性液晶内に電荷が蓄積してしまい、液晶材
料の性能寿命を低下させることにつながる。このため、
強誘電性液晶パネルを駆動する際には、強誘電性液晶内
に電荷が蓄積しないようにバランスをとる必要がある。
【0016】このための駆動方法としては、図24に示
すようないわゆる2フィールド書き込み法が知られてい
る。図24において、映像における1フレームが2つの
フィールドF1、F2に分割され、フィールドF1で白
(または黒)表示のための書き込みが行われる。次に、
フィールドF2で黒(または白)表示のための書き込み
が行われる。また、各フィールドでは、リッセットパル
スと書き込みパルスを対とし、常に注入電荷がバランス
するようにしている。このように、白表示及び黒表示が
交互に行われることにより、強誘電性液晶内に注入電荷
が蓄積するのを防止するようにしている。
【0017】また、別の駆動方法としては、図25に示
すような駆動方法が知られている。図25に示すよう
に、1フレームが2つのフィールドF1、F2に分割さ
れ、フィールドF1で書き込まれた信号(白または黒)
の反転信号がフィールドF2で書き込まれる。このと
き、フィールドF2の期間は液晶表示パネルに照明光を
照射しないようにする。このように、白表示及び黒表示
が交互に行われることにより、強誘電性液晶内に電荷が
蓄積するのを防止するようにしている。
【0018】しかし、図24と図25の駆動方法におい
て、液晶のDCバランスは維持されるが、フレームレー
トが通常の半分になってしまう。このため、走査線数に
対して強誘電性液晶の応答速度が不十分である場合フリ
ッカーを生じてしまうという問題がある。また、白表示
の場合に、照明光の照射時間が半分になり、時間的光利
用効率が半減してしまうという問題がある。
【0019】この2フィールド書き込み法の他に、強誘
電性液晶への注入電荷の不均一性を回避するために、特
公平7−104506号公報において、画素電極を有す
る第1の強誘電性液晶パネルと全面に電極を有する第2
の強誘電性液晶パネルとをそれぞれのラビング軸が直交
するように積層し、かつその積層構造体の前後にそれら
の偏光軸が直交するように2枚の偏光板を設けた強誘電
性液晶パネルが提案されている。そして、双方の強誘電
性液晶パネルを交流駆動しそれらの位相を制御すること
により、画像表示素子として動作させることが可能とな
る。このため、強誘電性液晶への注入電荷の不均一性は
回避できる。また、フレームレートも変わらないため、
強誘電性液晶の応答速度によるフリッカーの増大要因も
発生しない。
【0020】ところが、実際には、第1の強誘電性液晶
パネルと第2の強誘電性液晶パネルには、それぞれ製造
公差、液晶の個体差、互いの位置関係のアライメントず
れなどの誤差が存在する。このため、特に黒表示時の表
示輝度が十分に小さくできない場合がある。また、経時
変化、周辺気温などの環境変化により、製造公差、液晶
の個体差、互いの位置関係のアライメントずれなどが発
生あるいは助長され、表示性能が劣化してしまうという
問題がある。
【0021】また、空間光変調素子を用いた画像表示装
置の光源、空間光変調素子、光学位相補償素子、さらに
は光学系などのいても製造公差及びアライメントの誤差
等がある。従って、以上の誤差をすべて含んだより正確
な表示画像の補正は困難であるという問題がある。さら
に、色バランスや明るさなど、実際の使用状況下での装
置の状態を画像表示装置の表示画像により確認すること
はできなかった。以上のように、DCバランスを維持す
るために直線偏光回転変換素子が付加された強誘電性液
晶パネル画像表示装置を高コントラスト、高信頼性にて
実現することは困難であった。
【0022】また、特開平5−232428号公報にお
いて、3板式投射型液晶表示装置のランプ光源の経時変
化などによる発光スペクトルの変化による表示画像の色
バランスの劣化を防ぐために、ランプ光源の発光スペク
トルを監視し、これをもとにR、G、B用の各透過型液
晶パネルの透過率を補正して、常に所定の色再現性を維
持するものが提案されている。しかしながら、監視され
る光は、ランプ光源からの放射光そのものであるため、
R、G、B用の各透過型液晶パネルの補正量が適正かど
うかを検証することはできない。
【0023】そこで本発明は上記課題を解決し、変調光
束の光量を示す検出信号に基づいて空間光変調ユニット
を駆動することにより、画質の向上を図ることができる
画像表示装置、光学シャッター装置及び画像表示方法を
提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、光を射出する照明手段と、前記照明手段
から射出された光を変調し、画像を形成した変調光束を
射出する空間光変調ユニットと、前記変調光束を受光す
るものであって、その光量を検出信号として出力する受
光手段と、前記受光手段から送られる前記検出信号に基
づいて、前記空間光変調ユニットの駆動を制御する制御
手段とを有する画像表示装置により達成される。
【0025】請求項1の構成によれば、空間光変調ユニ
ットから射出された後の光路中において画像を形成した
変調光束が受光手段によって監視される。そして、受光
手段は変調光束の光量を検出信号として制御手段に送
る。制御手段はこの検出信号に基づいて空間光変調ユニ
ットの駆動を制御する。ここで、空間光変調ユニットや
その他画像表示装置に使用される照明手段等の光学部品
に製造公差やアライメント誤差等が生じている場合があ
る。従って、制御手段が設定値に基づいて空間光変調ユ
ニットを駆動しても所望の画質を得ることできない場合
がある。
【0026】そこで、各光学部品の製造公差等を含んだ
状態の変調光束の光量が受光手段によって検出され、制
御手段は空間光変調ユニットの駆動制御制御を行う。従
って、空間光変調ユニットの駆動は、各光学部品のすべ
ての製造公差等を補正された状態で行われることとな
る。
【0027】上記目的は、請求項23の発明によれば、
光を変調する第1空間光変調素子と、前記第1空間光変
調素子から射出した光束を変調して変調光束を形成する
第2空間光変調素子と、前記変調光束を受光するもので
あって、その光量を検出信号として出力する受光手段
と、前記受光手段から送られる前記検出信号に基づい
て、前記第1空間光変調素子及び/又は前記第2空間光
変調素子を駆動制御する制御手段とを有する光学シャッ
ター装置により達成される。
【0028】請求項23の構成によれば、第1空間光変
調素子及び第2空間光変調素子がそれぞれ入射された光
束の偏光状態を変調して射出する。このとき、第1空間
光変調素子及び第2空間光変調素子の偏光状態の組み合
わせによって、第1空間光変調素子と第2空間光変調素
子とから構成される空間光変調ユニット光が射出され、
もしくは光が射出されないようになる。
【0029】ここで、上記空間光変調ユニットから射出
される光の光量が受光手段によって検出される。そし
て、制御手段は、この光量に基づいて第1空間光変調素
子及び/又は第2空間光変調素子の駆動を制御する。特
に、上記空間光変調ユニットから光を射出させないよう
に制御したにもかかわらず、製造公差、アライメント誤
差等により光が射出される場合がある。このとき、制御
手段は、受光手段による検出信号に基づいて第1駆動電
圧及び/又は第2駆動電圧を補正し、光を射出しないよ
うにする。
【0030】上記目的は、請求項39の発明によれば、
照明手段から射出した光束の偏光方向を変化させる第1
空間光変調素子を第1駆動電圧により駆動させるととも
に、前記第1空間光変調素子により変化させた光束を、
画像を形成した変調光束に変調する第2空間光変調素子
を第2駆動電圧により駆動させ、画像を表示する画像表
示方法において、前記変調光束の光量を検出し、前記光
量に基づいて、予め設定されている前記第1駆動電圧及
び/又は前記第2駆動電圧を補正し、前記補正した前記
第1駆動電圧及び/又は前記第2駆動電圧により、前記
第1空間光変調素子及び前記第2空間光変調素子の駆動
を制御する画像表示方法により、達成される。
【0031】請求項39の構成によれば、照明手段から
射出した光束が第1空間光変調素子に入射され、偏光方
向が変調される。そして、第1空間光変調素子から射出
された光束は、第2空間光変調素子により画像を形成す
る変調光束に変調される。第1空間光変調素子及び第2
空間光変調素子は制御手段によって駆動制御されてい
る。
【0032】このとき、変調光束の光量が受光手段によ
って検出され、制御手段はこの光量に基づいて第1空間
光変調素子及び/又は第2空間光変調素子の駆動を補正
する。すなわち、空間光変調ユニットやその他画像表示
装置に使用される光学部品に製造公差やアライメント誤
差等が生じている場合がある。このとき、制御手段が設
定値に基づいて空間光変調ユニットを駆動しても所望の
画質を得ることできない場合がある。そこで、受光手段
によって検出された各光学部品の製造公差等を含んだ状
態の変調光束の光量基づいて、制御手段は第1駆動電圧
及び/又は第2駆動電圧を補正するする。これにより、
第1空間光変調素子及び/又は第2空間光変調素子の駆
動は、各光学部品のすべての製造公差等を補正された状
態で行われることとなる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0034】図1は本発明の画像表示装置の好ましい実
施の形態を示す構成図であり、図1を参照して画像表示
装置1000について説明する。画像表示装置1000
は、照明手段1、照明光学系2、空間光変調ユニット1
00、200、300、受光手段105、205、30
5、偏光検波手段110、210、310等を有してい
る。照明手段1は光を射出するものであって、たとえば
メタルハライドランプ、発光ダイオードやレーザー光源
等からなっている。また照明手段1は、後述する第2空
間光変調素子102の駆動に同期して、出力する光の輝
度を変調する機能を有している。
【0035】照明光学系2は、照明手段1からの光に対
して光束断面形状の補正、強度の均一化、発散角制御等
を行うものである。なお、照明光学系2は、無偏光状態
の光束をP偏光、S偏光どちらか一方の偏光に50%以
上の効率で揃える機能を有するP−S偏光変換器が含ま
れる場合がある。ダイクロイックミラー3は、赤色偏光
光のみを反射するものであって、ダイクロックミラー1
0は、緑色偏光光のみを反射するものである。
【0036】偏光検波手段110、210、310は、
入射される光束のうち特定の偏光方向を有する光のみを
反射しその他の光を反射する機能を有していて、たとえ
ば偏光ビームスプリッタからなっている。具体的には、
偏光検波手段110、210、310には、それぞれ誘
電体膜110a、210a、310aが形成されてい
て、誘電体膜110a、210a、310aは、たとえ
ばS偏光のみを反射し空間光変調ユニット100、20
0、300側にそれぞれ射出する機能を有している。さ
らに、偏光検波手段110、210、310は、変調光
束MLF1、MLF2、MLF3がそれぞれ入射される
と、変調光束MLF1、MLF2、MLF3をそれぞれ
偏光変調から輝度変調に変換し射出する機能を有してい
る。
【0037】受光手段105、205、305は、たと
えば偏光検波手段110、210、310における変調
光束MLF1、MLF2、MLF3の射出面に取り付け
られおり、所定の波長帯域の光量を検出する機能を有し
ている。具体的には、たとえば赤色の変調光束MLF1
を検出する受光手段105は、赤色の波長帯域の光量の
みを検出するものである。同様に、受光手段205は緑
色の波長帯域の光量を検出し、受光手段305は青色の
波長帯域の光量を検出するものである。このとき、各受
光手段105、205、305には、たとえば特定の波
長帯域の光量を検出するための波長選択手段が設けられ
ている場合がある。受光手段105、205、305
は、それぞれ変調光束MLF1、MLF2、MLF3の
光量Pを検出し、その検出信号KS1、KS2、KS3
を制御手段50に送る。
【0038】空間光変調ユニット100、200、30
0は、後述するように、入射された光束を変調して、そ
れぞれ赤色、緑色及び青色の画像を形成した変調光束M
LF1、MLF2、MLF3を形成するものである。こ
こで、空間光変調ユニット100、200、300の動
作は、それぞれ制御手段50によって駆動制御されてい
る。空間光変調ユニット100、200、300は、そ
れぞれ変調光束MLF1、MLF2、MLF3をクロス
ダイクロイックプリズム9に射出する。クロスダイクロ
イックプリズム9は、空間光変調ユニット100、20
0、300でそれぞれ変調された変調光束MLF1、M
LF2、MLF3を合成して、合成光束を射出するもの
である。拡大光学系11は、クロスダイクロイックプリ
ズム9から射出された合成光束をスクリーン12に拡大
表示するものである。
【0039】図1において、照明手段1から射出された
光束は、照明光学系2によってS偏光もしくはP偏光の
光束として射出される。ここで、照明光学系2を通過し
た光束は、たとえば紙面に垂直な方向に電気ベクトルが
振動する偏光状態、つまり、赤色光反射のダイクロイッ
クミラー3の反射面に対してS偏光となっている。そし
て、照明光学系2からの光束において、ダイクロイック
ミラー3で赤色光のみ反射し、緑色光及び青色光は透過
する。分離された赤色光は、ミラー4を介して偏光検波
手段110に入射し、偏光検波手段110の誘電体膜1
10aによりS偏光のみが反射され、空間光変調ユニッ
ト100に入射する。
【0040】一方、赤色光反射のダイクロイックミラー
3を透過した光束は、続いて配置されるダイクロイック
ミラー10に入射する。ここで、緑色光のみ反射され、
残りの青色光成分は透過する。分離された緑色光、青色
光は、それぞれ偏光検波手段210、310によりS偏
光のみが反射され、空間光変調ユニット200、300
に入射する。その後、空間光変調ユニット100、20
0、300に入射された光束は、画像を形成した変調光
束MLF1、MLF2、MLF3に変調される。そし
て、変調された変調光束MLF1、MLF2、MLF3
は、入射方向と同一の方向に向かって射出される。
【0041】すると、変調光束MLF1、MLF2、M
LF3は、それぞれ再び偏光検波手段110、210、
310に入射される。そして、誘電体膜110a、21
0a、310aにおいて、それぞれP偏光のみが透過す
るよう検波され、偏光変調が輝度変調に変換される。輝
度変調に変換された変調光束MLF1、MLF2、ML
F3は、それぞれクロスダイクロイックプリズム9に入
射する。その後、赤色、緑色、青色の3つの変調光束M
LF1、MLF2、MLF3が、それぞれクロスダイク
ロイックプリズム9にて合成され、投射光学系11から
スクリーン12上に結像される。
【0042】次に、図1を参照して空間光変調ユニット
100、200、300を駆動制御するための制御手段
50について説明する。図1の制御手段50は、A/D
コンバータ51、システムコントローラ52、第1駆動
制御部53及び第2駆動制御部54、記憶手段55等を
有している。A/Dコンバータ51は、外部から入力さ
れるアナログの映像信号MSをデジタル信号に変換し
て、システムコントローラ52に送るものである。
【0043】システムコントローラ52は、変換された
映像信号MSに対して、同期信号生成、画像信号処理、
ガンマ補正などを行い、第1制御信号CS1及び第2制
御信号CS2を生成する機能を有している。ここで、第
1制御信号CS1及び第2制御信号CS2には、後述す
る第1駆動制御部53及び第2駆動制御部54の動作を
制御する情報の他に、受光手段105、205、305
から送られた検出信号KS1、KS2、KS3による光
量Pも含まれている。そして、システムコントローラ5
2は、生成した第1制御信号CS1及び第2制御信号C
S2をそれぞれ第1駆動制御部53及び第2駆動制御部
54にそれぞれ送る。
【0044】第1駆動制御部53は、第1空間光変調素
子101、201、301にそれぞれ第1駆動電圧V1
を印加することでその動作を制御するものである。この
第1駆動制御部53は、第1制御信号CS1に基づいて
動作する。また、後述するように、第1駆動制御部53
は第1制御信号CS1に含まれる光量Pの情報に基づい
て第1駆動電圧V1の設定電圧値Voptを補正する機
能を有している。
【0045】第2駆動制御部54は、第2空間光変調素
子102、202、302にそれぞれ第2駆動電圧V2
を印加することで動作を制御するものである。また、第
2駆動制御部54は、後述するように、第2制御信号C
S2に含まれる光量Pに基づいて、第2駆動電圧V2の
印加タイミングを補正する機能を有している。
【0046】記憶手段55は、第1駆動電圧V1の大き
さである設定電圧値Voptを記憶するものであって、
第1駆動制御部53はこの設定電圧値Voptに基づい
て第1空間光変調素子101に第1駆動電圧V1を印加
する。また、記憶手段55は、後述する設定電圧値Vo
ptを最適化する際に、第1補正電圧値VoptL、漏
れ光量P(VoptL)、第2補正電圧値VoptH及
び漏れ光量P(VoptH)をそれぞれ記憶する機能を
有している。さらに、記憶手段55は、後述する第2駆
動電圧V2の印加タイミングを記憶する機能を有してい
る。
【0047】次に、図1を参照して制御手段50の動作
例について説明する。アナログ映像信号50がA/Dコ
ンバータ51により量子化され、システムコントローラ
52に入力される。また、システムコントローラ52に
は、受光手段105、205、305からの検出信号K
S1、KS2、KS3がそれぞれ入力される。システム
コントローラ52において、同期信号生成、画像信号処
理、ガンマ補正などが行われ、第1駆動制御部53と第
2駆動制御部54にそれぞれ第1制御信号CS1と第2
制御信号CS2が出力される。
【0048】すると、第1駆動制御部53及び/又は第
2駆動制御部54はそれぞれ第1制御信号CS1、CS
2に基づいて、第1駆動電圧V1及び/又は第2駆動電
圧V2の最適化を行う。そして、最適化された第1駆動
電圧V1及び第2駆動電圧V2がそれぞれ第1空間光変
調素子101、201、301及び第2空間光変調素子
102、202、302に印加され、空間光変調ユニッ
ト100が駆動される。
【0049】図2は本発明の画像表示装置における空間
光変調ユニットの周辺部位を示す模式図であり、図2を
参照して空間光変調ユニット100について説明する。
なお、緑色用の空間光変調ユニット200及び青色用の
空間光変調ユニット300は赤色用空間光変調ユニット
100と同一の構造を有しているため、その説明を省略
する。図2の空間光変調ユニット100は、第1空間光
変調素子101、第2空間光変調素子102を備えてい
る。ここで、第1空間光変調素子101と第2空間光変
調素子102は、たとえば紫外線硬化樹脂などの光学接
着剤により接着され一体的に構成されている。これによ
り、第1空間光変調素子101と第2空間光変調素子1
02のガラス基板での表面反射による光量損失を低減
し、組立てコストを抑え、デバイスの安定性を確保する
ことができる。
【0050】第1空間光変調素子(ダブラー)101
は、入射された光束の偏光方向を変化させるものであっ
て、たとえば透過型強誘電性液晶パネルまたは透過型反
強誘電性液晶パネルからなっている。また、第1空間光
変調素子101は、矢印Z方向にラビング軸11を形成
した位相差1/2を有する位相差板として機能し、コー
ン角θtを有するように形成されている。ここで、コー
ン角とは、強誘電性液晶への印加電圧をV+からV−へ
と変えたとき、液晶分子が自発分極を電界方向に向ける
ようにして面内回転した角度をいう。
【0051】図4に示すように、このコーン角θtの回
転角度は、第1空間光変調素子101に印加される電圧
の大きさに依存する。また、コーン角θtが変化する
と、第1空間光変調素子101の速軸12が変化する。
以上により、第1空間光変調素子101から射出したと
きの偏光方向は、第1電圧V1の設定電圧値Voptの
大きさによって制御されることとなる。
【0052】第2空間光変調素子102は、たとえば反
射型型強誘電性液晶パネルまたは透過型強誘電性液晶パ
ネルからなっていて、入射された光をスクリーン12に
映し出す画像に変調し、変調光束MLF1を射出する画
像表示パネルとしての機能を有している。特に第2空間
光変調素子102が反射型型強誘電性液晶パネルからな
っている場合、変調した変調光束MLF1は第1空間光
変調素子101側へ射出されることとなる。また、第2
空間光変調素子102は、矢印Y方向にラビング軸21
を形成した位相差1/4を有する位相差板として機能
し、コーン角θrを有するように形成されている。
【0053】第2空間光変調素子102には、画像表示
のための矩形の画素電極102aが設けられている。こ
こで、図3に示すように、第1空間光変調素子101が
ない場合、第2空間光変調素子102のラビング軸21
は、画素の辺に対して斜めに設ける必要がある。しか
し、各画素電極102aの間には段差が生じているた
め、ラビング軸21を斜めにすると、安定した配向特性
を得られない。一方、図2に示すように、第1空間光変
調素子101を配置することにより、第2空間光変調素
子102のラビング軸21を矩形画素102aの一辺に
平行に形成することができる。これにより、安定した配
向特性を得ることができ、画質の向上を図ることができ
る。
【0054】上述のように、第1空間光変調素子101
と第2空間光変調素子102は、それぞれ位相差1/2
波長、1/4波長の位相差板の機能を果たしており、同
一波長の光線に対し2:1の位相差量となっている。従
って、仮に、第1空間光変調素子101と第2空間光変
調素子102が複屈折量のほぼ等しい液晶材料を使用さ
れている場合、第1空間光変調素子101の液晶相の厚
さは、第2空間光変調素子102のおよそ2倍になる。
また、第1空間光変調素子101のコーン角θtと第2
空間光変調素子102のコーン角θrは、およそθt:
θr=1:2の関係を有している。
【0055】図5と図6はそれぞれ空間光変調ユニット
100における直線偏光の状態を示す図であり、図5と
図6を参照して空間光変調ユニット100の動作例につ
いて説明する。なお、図5と図6において、第1空間光
変調素子101のコーン角θtは22.5°、第2空間
光変調素子102のコーン角θrは45°と仮定した場
合について例示している。また、以下に示す角度は、矢
印Z方向を0°としたときの角度である。
【0056】まず、図5を参照して入射直線偏光の偏光
状態(偏光方位および偏光楕円率)を変えることなく反
射する偏光保存モード(光透過モード)について説明す
る。このとき、第1空間光変調素子101及び第2空間
光変調素子102の速軸12、22は、いわゆる同相に
なるように設定され、たとえば第1空間光変調素子10
1の速軸12がθt/2(=11.5°)、第2空間光
変調素子102の速軸22がπ/2+θr/2(=11
2.5°)、もしくは、第1空間光変調素子101の速
軸12が−θt/2(=−11.25°)、第2空間光
変調素子102の速軸22が−π/2−θr/2(=−
112.5°)に設定される。
【0057】まず、図5(A)のような鉛直方向(矢印
Z方向)の直線偏光Aが1/2波長の位相差を有する第
1空間光変調素子101に入射する。すると、図5
(B)に示すように、入射された直線偏光Aは、第1空
間光変調素子101の速軸12を中心に線対称に変換さ
れ、その方位をθt(=22.5°)だけ変えた直線偏
光Bとなる。
【0058】続いて直線偏光Bは、第2空間光変調素子
102に入射される。このとき、入射直線偏光Bと第2
空間光変調素子102の速軸22は直交している。この
ため、図5(C)に示すように、偏光方向が変化するこ
となく、第2空間光変調素子102で反射された直線偏
光Cとして射出される。そして、反射した直線偏光Cは
再び第1空間光変調素子101に入射される。すると、
第1空間光変調素子101の速軸12を中心に線対称に
変換され、図5(D)に示すように、その方位を−θt
(=−22.5°)だけ変えた直線偏光Dとなる。従っ
て、この直線偏光Dは、図5(A)の入射された直線偏
光Aと同一の偏光方向を有するS偏光となる。これによ
り、直線偏光Dは、偏光検波手段110に向かって射出
されることとなる(光透過モード)。
【0059】次に、図6を参照して入射直線偏光の偏光
方位を90°回転して反射する偏光変換モード(光遮断
モード)について説明する。このとき、第1空間光変調
素子101及び第2空間光変調素子102の速軸12、
22は、いわゆる異相になるように設定され、たとえば
第1空間光変調素子101の速軸12が−θt/2(=
−11.25°)、第2空間光変調素子102の速軸2
2がπ/2+θr/2(=112.5°)もしくは、第
1空間光変調素子101の速軸12がθt/2(=1
1.25°)、第2空間光変調素子102の速軸22が
−π/2−θr/2(=−112.5°)で設定されて
いる。
【0060】まず、図6(A)において、鉛直方向(矢
印Z方向)に入射する直線偏光Aが、1/2波長の位相
差を有する第1空間光変調素子101に入射される。す
ると直線偏光Aは、第1空間光変調素子101の速軸1
2を中心に線対称に変換され、図6(B)に示すよう
に、その方位を−θtに変え直線偏光Bとなる。続いて
直線偏光Bが第2空間光変調素子102に入射される。
すると、第2空間光変調素子102が1/4波長の位相
差(速軸22)をもっているため、反射時にこの入射直
線偏光Bは、図6(C)に示すように、偏光方位角がθ
r+θt/2である直線偏光Cに変換されて反射する。
【0061】再び、第1空間光変調素子101に入射す
る直線偏光Cは、第1空間光変調素子101の速軸12
を中心に線対称に変換され、図6(D)に示すように、
偏光方位角が2θt+θrである直線偏光Dに変換され
る。つまり、直線偏光Dが入射された直線偏光Aに対し
て90°回転したP偏光となる。従って、直線偏光D
は、第1空間光変調素子101を透過せずに、画像は黒
表示となる(光遮断モード)。
【0062】なお、強誘電性液晶パネルの速軸を遅軸に
変えても同様の性能を実現できる。また、図6に示すよ
うな、第1空間光変調素子101に入射する直線偏光A
の方向が、第1空間光変調素子101のラビング軸11
に対して直交している場合にも、以上に説明した図3の
場合と同様に動作する。
【0063】このように、2つの第1空間光変調素子1
01及び第2空間光変調素子102の速軸12、22を
変化させることで、空間光変調ユニット100から変調
光束MLF1を射出する光透過モードと、空間光変調ユ
ニット100から変調光束MLF1を射出しない光遮断
モードを切り換えることができる。すなわち、図5のよ
うにコーン角θt、θrの双方がプラス側もしくはマイ
ナス側になっているとき(同相)、空間光変調ユニット
100から光が射出される。一方、図6のように、コー
ン角θt、θrの正負が異なる場合(異相)、空間光変
調ユニット100から光が射出しないようになる。
【0064】このため、第1空間光変調素子101もし
くは第2空間光変調素子102に印加する第1駆動電圧
V1もしくは第2駆動電圧V2が、正負いずれの場合で
あっても、光透過モードもしくは光遮断モードにするこ
とができる。従って、光を透過して明(白)表示する場
合であっても光を遮断して暗(黒)表示する場合であっ
ても、強誘電性液晶への注入電荷の不均一を防止するこ
とができるため、フレームレートの低下を防止し高信頼
性と広帯域スペクトル対応性を実現することができる。
【0065】さらに、第1空間光変調素子101及び第
2空間光変調素子102の光軸の組み合わせによって光
を透過しもしくは光を遮断することができるため、空間
光変調ユニット100は、光学シャッター装置として機
能することができるようになる。このとき、第2空間光
変調素子102は、画像情報からなる変調光束MLFを
出力する必要はなく、第1空間光変調素子101と同様
に、入射された光の変更方向を変える機能を有していれ
ばよい。
【0066】ところで、実際には、第1空間光変調素子
101と第2空間光変調素子102には、それぞれ製造
公差、液晶の個体差、互いの位置関係のアライメントず
れなどの誤差が存在する。このため、特に黒表示時の表
示輝度が十分に小さくできない場合がある。また、経時
変化、周辺気温などの環境変化により、製造公差、液晶
の個体差、互いの位置関係のアライメントずれなどが発
生あるいは助長され、表示性能が劣化してしまうという
問題がある。
【0067】図7は製造公差のこれら全てのパラメータ
のワーストケースの組み合わせにおけるコントラストを
シミュレーションした結果を示す図であり、図7を参照
して具体的に説明する。なお、図7において、第1空間
光変調素子101(透過型液晶パネル)の液晶膜厚を5
%、第2空間光変調素子102(反射型強誘電性液晶パ
ネル)の液晶膜厚公差を±10%、両パネルのラビング
方向の直交関係からのずれ角を±0.2°、両パネルの
コーン角の大きさの比の1:2からのずれの割合を±5
%、使用波長帯域を設計中心波長より±10%と設定し
た場合について言及する。
【0068】図7において、コントラスト(doubl
er off)のもっとも小さいものは107である。
この値は、投射型画像表示装置には十分な値とはいえ
ず、これをさらに向上させる必要がある。このために
は、反射型強誘電性液晶パネル、透過型液晶パネル自体
の製造公差をより小さくしたり、組立公差をより小さく
することが考えられる。
【0069】しかしながら、厳しい製造公差は、素子の
歩留まりを低下させ、著しいコスト増を招く恐れがあ
る。また、一般的に液晶材料は、その温度変化に伴い応
答速度および液晶方位反転量などが変わることが知られ
ており、たとえば強誘電性液晶材料の場合、図8に示す
ように温度上昇とともにコーン角が小さくなる傾向があ
る。これは、反射型強誘電性液晶パネルと透過型液晶パ
ネルとのコーン角比が、温度変化により当初の設計中心
からずれることを示唆している。
【0070】以上のように、「(1)画像表示用パネル
20の液晶膜厚公差、偏光方向切り替え用パネルの液晶
膜厚公差、両者のラビング方向の直交関係からのずれ角
などの存在により、コントラストを最大にするコーン角
比が1:2の関係からずれる」「(2)このずれ量が、
第1空間光変調素子101のプラス電圧印加側とマイナ
ス電圧印加側とで異なる」「(3)液晶材料の温度によ
り印加電圧とコーン角の対応関係が変化する(図8参
照)」という理由により高画質の画像を得ることができ
ないという問題がある。よって、上述した原因により生
じる画質の劣化を防止して、画質の向上を図る必要があ
る。
【0071】図9は本発明の画像表示方法の好ましい実
施の形態を示すフローチャート図であり、図1から図9
を参照して画像表示方法について説明する。なお、図9
において、赤色用の空間光変調ユニット100を例示し
て説明するが、緑色用の空間光変調ユニット200及び
青色用の空間光変調ユニット300についても同様の駆
動方法によって制御される。
【0072】まず、予め記憶手段55には設定電圧値V
optが設定されている(ST1)。この初期の設定電
圧値Voptは、たとえば製造公差等がないと仮定した
場合の最適な電圧値となっている。そして、空間光変調
ユニット100から変調光束MLF1が射出されないよ
うに設定された期間(黒表示期間)に、第1駆動制御部
53は初期設定電圧値Voptで第1駆動電圧V1を第
1空間光変調素子101に印加する(ST2)。
【0073】ここで、変調光束MLF1が射出されない
ように設定された期間であるにもかかわらず光漏れが発
生した場合、製造公差等により完全に変調光束MLF1
が遮断されず、空間光変調ユニット100から漏れてい
るを意味する。そこで、受光手段105がその漏れ光量
P(Vopt)を検出する(ST3)。
【0074】その後、受光手段105からの検出信号K
S1が、システムコントローラ52を介して第1制御信
号CS1として第1駆動制御部53に送られる。する
と、第1駆動制御部53は、記憶手段55に記憶されて
いる漏れ光量限界値Pmaxと漏れ光量P(Vopt)
を比較する(ST4)。この漏れ光量限界値Pmax
は、十分なコントラストを得るための漏れ光量の限界し
きい値である。そして、漏れ光量P(Vopt)が漏れ
光量限界値Pmaxよりも少ない場合、十分なコントラ
ストで高い画質の映像を提供することができることを意
味する。従って、第1空間光変調素子101は初期の設
定電圧Voptの大きさの第1駆動電圧V1で駆動され
る(ST2〜ST4)。
【0075】一方、漏れ光量P(Vopt)が漏れ光量
限界値Pmaxよりも多い場合、設定電圧値Voptを
補正する必要がある。この補正は以下の手順で行われる
(ST5〜ST13)。まず、第1駆動制御部53は、
設定電圧値Voptを小さくなるように変化させた第1
補正電圧値VoptLを算出する(ST5)。ここで、
第1補正電圧値VoptLは初期印加電圧Voptより
たとえば−n%だけ小さくしたものである。そして、第
1駆動制御部53は、黒表示期間内に減少印加電圧値V
optLの大きさの第1駆動電圧V1を第1空間光変調
素子101に印加する(ST6)。
【0076】その後、第1補正電圧値VoptLで印加
したときの漏れ光量P(VoptL)が受光手段105
により検出され、システムコントローラ52を介して第
1制御信号CS1として第1駆動制御部53に送られ
る。そして、この漏れ光量P(VoptL)が、第1駆
動制御部53により記憶手段55に記憶される(ST
7)。
【0077】次に、第1駆動制御部53は、初期印加電
圧Voptよりもn%だけ大きい第2補正電圧値Vop
tHを算出する(ST8)。そして、第1駆動制御部5
3は、黒表示期間内に第2補正電圧値VoptHで第1
駆動電圧V1を第1空間光変調素子101に印加する
(ST9)。その後、第2補正電圧値VoptHの印加
時における漏れ光量P(VoptH)が受光手段105
により検出され、システムコントローラ52を介して第
2制御信号CS2として第1駆動制御部53に送られ
る。この漏れ光量P(VoptH)は第1駆動制御部5
3により記憶手段55に記憶される(ST10)。
【0078】そして、第1駆動制御部53は、記憶され
ている漏れ光量P(VoptL)と漏れ光量P(Vop
tH)を比較する(ST11)。ここで、漏れ光量P
(VoptL)が漏れ光量P(VoptH)よりも小さ
い場合(P(VoptL)<P(VoptH))、漏れ
光量を少なくすることができる第1補正電圧値Vopt
Lを設定電圧値Voptとして設定する(ST12)。
一方、漏れ光量P(VoptL)が漏れ光量P(Vop
tH)以上の場合(P(VoptL)≧P(Vopt
H))、漏れ光量を少なくすることができる第2補正電
圧値VoptHを設定電圧値Voptとして設定する
(ST13)。
【0079】このように、設定電圧値Voptを±n%
だけ加減させた第1補正電圧値VoptLと第2補正電
圧値VoptHのいずれの方が漏れ光量を少なくできる
かを判断するそして、漏れ光量P(Vopt)が漏れ光
量限界値Pmaxより小さくなるまで繰り返される(S
T2〜ST13)。
【0080】なお、ST2〜ST13において、漏れ光
量P(Vopt)、P(VoptL)、P(Vopt
H)の検出は1フレーム間における黒表示期間内で行っ
ても良いし、数フレームの黒表示期間に渡って行われる
ようにしても良い。また、この第1空間光変調素子10
1の最適電圧決定手法は、本実施例に限らず、漏れ光検
出用黒表示期間内に、第1空間光変調素子101(透過
型強誘電性液晶パネル)への印加電圧をスイープするよ
うにしてもよい。このように、第1空間光変調素子10
1に印加する第1駆動電圧V1の大きさを最適化する事
により、製造公差、環境温度変化の存在下においても高
いコントラスト比が得られ、画質の向上を図ることがで
きる。
【0081】具体的には、図10と図11は黒表示時透
過率、白表示時透過率、コントラストを計算した結果を
それぞれ示す図であり、図10と図11を参照して第1
空間光変調素子101への印加電圧の最適化を行うこと
による効果を具体的に示す。なお、図10と図11は、
第1空間光変調素子(反射型強誘電性液晶パネル)10
1のコーン角θtを40°であって液晶膜厚公差を±1
0%、第2空間光変調素子(透過型強誘電性液晶パネ
ル)102の液晶膜厚公差を±5%、両者のラビング方
向の直交関係からのずれ量±0.5°とした場合の、3
つの公差の組み合わせにおける最適コーン角比を示すも
のである。そして、図10は第1空間光変調素子101
へプラス電圧を印加した場合(CASE1)の算出結果
を示し、図11はマイナス電圧を印加した場合(CAS
E2)の算出結果を示している。
【0082】この図10(A)のCASE1、図11
(A)のCASE2における最適コーン角比の相違は、
第1空間光変調素子101と第2空間光変調素子102
との間のラビング方向の直交関係からのずれにより発生
する。従って、コーン角比をそれぞれの場合(CASE
1、CASE2)の最適値に調整することにより、高い
コントラスト比が得られることがわかる。またコーン角
比が、最適値から+5%ずれた場合の黒表示時透過率、
白表示時透過率、コントラストを計算した結果を図10
(B)、図11(B)に示し、コーン角比が、最適値か
ら−5%ずれた場合の黒表示時透過率、白表示時透過
率、コントラストを計算した結果を図10(C)、図1
0(C)に示す。
【0083】図12は図10及び図11と同様の公差に
おいて、コーン角比を1:2(第1空間光変調素子10
1のコーン角θtが、第2空間光変調素子102のコー
ン角θrの0.5倍)に固定した場合の光透過時の透過
率とコントラストの波長依存性のグラフ図である。また
図13は、図10、図11と同様の公差において中心波
長でのコントラストが最大(黒表示時の透過率が最小)
となるコーン角に最適化した場合の光透過時の透過率と
コントラストの波長依存性を示すグラフ図である。
【0084】図12と図13において、コーン角比を最
適化した場合には、コーン角比を0.5に固定した場合
に比べて、広い波長帯域においてより高いコントラスト
(無限大レベル)が得られていることがわかる。さら
に、白表示時の光反射率(T)も、コーン角比をCAS
E1、CASE2それぞれにおいて最適化した場合の方
が、CASE1、CASE2間の差異が小さいことがわ
かる。これは、フリッカーの発生に関して有利となる。
【0085】以上のように、第1空間光変調素子101
へ印加する第1駆動電圧V1を最適化することにより、
製造公差、環境温度変化の存在下においても高いコント
ラスト比が得られ、画質の向上を図ることができる。
【0086】ところで、空間光変調ユニット100の駆
動は、具体的には図14に示すような第1駆動電圧V1
及び第2駆動電圧V2を印加することにより行われる。
なお、以下に示す第2空間光変調素子102の駆動にお
いて、フレーム内で注入直流電流の正負のバランスをと
っていないため、厳密には完全なDCバランス駆動には
なっていない。しかしながら、連続する2つのフレーム
間で階調が等しい場合には、2フレームのなかで完全に
バランスされることになり、実質上、液晶材料の信頼性
に問題はないと考えられる。同様に第1空間光変調素子
101の駆動においても、正負の電圧値の大きさが異な
る(|+Vopt|≠|−Vopt|)。このため、完
全にDC成分を除去した駆動にはなっていないが、この
正負の電圧差はわずかなものであるために実際には無視
し得る。
【0087】まず、図14(A)のように、第1空間光
変調素子101には、映像信号MSのフレーム周期と等
しい周期で、設定電圧値+Vopt、−Voptの交流
パルス信号である第1駆動電圧V1が第1駆動制御部5
3から印加される。すると、第1空間光変調素子101
の液晶分子は反転運動を行う。ここで、第1空間光変調
素子101の液晶分子は、第1駆動電圧V1より多少の
遅延があってはじめて完全に反転運動を終了する(液晶
方位反転遷移期間)。
【0088】一方、図14(B)のように、第2空間光
変調素子102には、電圧値+ACr、−ACrの交流
パルス信号である第2駆動電圧V2が第2駆動制御部5
4から印加される。このとき、この第2駆動電圧V2
は、表示しているそれぞれのフレームの階調に応じてP
WM駆動されるため、第1空間光変調素子101のよう
に一定周期とはならない。また、第1空間光変調素子1
01には1対の透明電極しかないが、第2空間光変調素
子102には、表示画素数に応じた複数の画素電極10
2aがあり、それぞれの画素に応じて階調が異なるた
め、印加される第2駆動電圧V2も異なっている。ま
た、第2空間光変調素子102の液晶分子も、第2駆動
電圧V2より遅延があってはじめて完全に反転運動を終
了する。
【0089】とここで、第1空間光変調素子101と第
2空間光変調素子102とは、それぞれ位相差1/2波
長、1/4波長の位相差板の機能を果たしており、同一
波長の光線に対し2:1の位相差量となっている。従っ
て、仮に、第1空間光変調素子101と第2空間光変調
素子102が複屈折量のほぼ等しい液晶材料を使用され
ている場合、第1空間光変調素子101の液晶相の厚さ
は、第2空間光変調素子102のおよそ2倍になる。こ
こで、強誘電性液晶を等しい電圧で駆動する場合、その
応答速度は、およそ液晶相の厚さの自乗に反比例するこ
とが知られている。
【0090】このため、図14(A)及び図14(B)
に示すように、第1空間光変調素子101における液晶
分子の立ち上がり及び立ち下がり時間は、第2空間光変
調素子102の液晶分子に比べてほぼ2倍要することに
なる。一方、図5及び図6に示すように、第1空間光変
調素子101と第2空間光変調素子102の状態が、同
相の場合には明(白)表示、逆相の場合には暗(黒)表
示となる。よって、第1空間光変調素子101の液晶方
位反転遷移期間における射出光量は、図14(C)に示
すように完全に0にはならず、黒浮きの要因と成り得
る。このため、図14(C)に示すように、図中の射出
光量のタイミングチャートにおいて斜線で示した面積が
射出光量となる。このように黒表示期間に漏れ光量が発
生することにより、コントラスト比が低下して画質の劣
化が生じてしまう。
【0091】そこで、図15と図16に示すように、第
2駆動電圧V2の印加タイミングを最適化することによ
り、漏れ光量の低減を図ることができる。第1に、図1
5に示すように、液晶方位反転遷移期間中に第2空間光
変調素子102に印加するパルスの印加タイミングを、
第1空間光変調素子101に印加する反転パルスより
も、遅延時間tdだけ遅延させる。この遅延時間tdを
液晶方位反転遷移期間内で適当に選択することにより、
液晶方位反転遷移期間内の射出光量を低減することがで
きる。この遅延時間tdは、たとえば第1空間光変調素
子101の液晶分子と第2空間光変調素子102の液晶
分子が、同時にラビング軸方向に揃うタイミングとして
決定される。また、この遅延時間tdは、第2駆動制御
54によって決定される。
【0092】また、本駆動方法においては、第1空間光
変調素子101の液晶方位反転遷移期間に、第2空間光
変調素子102に対し、第1空間光変調素子101の液
晶分子反転方向と光線入射方向から見て同一方向に液晶
分子が反転する極性のパルスを印加する。これは、第1
空間光変調素子101の液晶方位反転遷移期間を、暗
(黒)表示となるようにするためである。このような駆
動方法を採用することにより、特に黒表示時の光漏れ
(黒浮き)を防ぎ、表示画像のコントラストを向上させ
ることができる。
【0093】第2に、図16に示すように、遷移期間内
に第2空間光変調素子102に印加するパルスを複数に
分割する。具体的には、第2空間光変調素子102の液
晶分子の立ち上がりおよび立ち下がりの挙動が、第1空
間光変調素子101のそれに合うよう、このパルス幅と
パルス数を適宜決定する。これにより、液晶方位反転遷
移期間内の射出光量を低減することができ、コントラス
トを改善することができる。
【0094】以上2つの液晶方位反転遷移期間中の黒浮
き防止手法を実施するにあたり、遷移期間中の漏れ光量
を検出することにより、遅延時間td、パルス幅とパル
ス数を、前述の第1空間光変調素子101への印加電圧
と同様に最適化することができる。つまり、たとえば、
遅延時間tdを変化させ対応する遷移期間中の漏れ光量
を検出し、その最小値を与える遅延時間tdを用いるこ
とにより、遷移期間中の漏れ光量を抑え、高コントラス
トを維持することができる。
【0095】遷移期間の光漏れによるコントラストの劣
化の第1空間光変調素子101の立ち上がり速度依存性
を計算した結果を図17〜20に示す。計算のために、
材料の応答は一次遅れシステムのステップ応答を仮定
し、反射型強誘電性液晶パネルである第2空間光変調素
子102の材料立ち上がり(0−90%)を35μse
c、映像信号のフレームレートを60Hz、最大コント
ラストは、200:1または400:1、第1空間光変
調素子101の反転駆動周波数は60Hzまたは120
Hzとした(計4種類)。これより、コントラストは、
第1空間光変調素子101の立ち上がり時間に応じて劣
化していくことがわかる。また、図中には、遷移開始時
のパネル側の反転タイミングを20、40、60μse
c遅延させた場合の計算結果も示した。
【0096】図17から図20において、第1空間光変
調素子101の立ち上がり時間が比較的遅い場合(たと
えば、250μsec)、特に、第1空間光変調素子1
01の反転周波数が60Hz、最大コントラスト40
0:1の場合、第2空間光変調素子102への印加パル
スを遅延させないと、200:1程度に劣化してしま
う。これに対して、遅延時間を60μsecにすること
により、250:1程度に抑えられることがわかる。
【0097】以上のように、第2駆動電圧V2を最適化
することにより、第1空間光変調素子101における黒
表示期間の漏れ光量を低減させて、コントラスト比を向
上させることにより、画質の向上を図ることができる。
【0098】図21に、本発明の画像表示装置の別の実
施形態を示す構成図であり、図を参照して画像表示装置
2000について説明する。なお、図の画像表示装置2
000において、図1の画像表示装置と同一の構成を有
する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0099】図21の画像表示装置2000が図1の画
像表示装置1000と異なる点は、空間光変調ユニット
の種類及び受光手段の構造等である。図21における空
間光変調ユニット400は、たとえば透過型TN液晶表
示パネルからなっている。空間光変調ユニット400
は、照明光学系2からの光束を変調光束MLF4に変調
して投射光学系11に射出するものである。
【0100】投射光学系11におけるの射出面11aの
端部には受光手段405が配置されている。受光手段4
05が端部に配置されているため、受光手段405によ
って遮断される光束が表示画像に与える影響を最小限に
抑えることができる。受光手段405は、3つの受光素
子411、421、431を有しており、各受光素子4
11、421、431には、波長選択手段410、42
0、430が取り付けられている。波長選択手段41
0、420、430は特定の波長帯域の光のみを透過す
る機能を有している。従って、各受光素子411、42
1、431は、それぞれ赤色、緑色及び青色の光量Pを
検出することとなる。また、受光手段405は、検出し
た光量を検出信号KSとして制御手段150に送る機能
を有している。
【0101】制御手段150は、空間光変調ユニット4
00の動作を制御するものであって、システムコントロ
ーラ52、駆動制御部153等を有している。システム
コントローラ52は、変換された映像信号MSに対し
て、同期信号生成、画像信号処理、ガンマ補正などを行
い、第1制御信号CS1を生成する機能を有している。
ここで、制御信号CSには後述する駆動制御部153の
動作を制御する情報の他に、受光手段405から送られ
た検出信号KSによる光量Pも含まれている。
【0102】駆動制御部153は、システムコントロー
ラ52からの制御信号CSに基づいて、空間光変調ユニ
ット400に駆動電圧Vを印加する機能を有している。
また、後述するように、駆動制御部153は、制御信号
CSに含まれる光量Pの情報に基づいて駆動電圧Vの設
定電圧値Voptを補正する機能を有している。
【0103】記憶手段55は、駆動電圧Vの大きさであ
る設定電圧値Voptを記憶するものであって、駆動制
御部153はこの設定電圧値Vに基づいて空間光変調ユ
ニット400に駆動電圧Vを印加する。次に、図21の
画像表示装置における画像表示方法について説明する。
まず、予め、駆動電圧Vの設定電圧値Voptが記憶手
段55に記憶されている。ここで、TN液晶表示パネル
の場合、階調表示はアナログ駆動方式で表現される。
【0104】次に、駆動制御部153が設定電圧値Vo
ptに基づいて駆動電圧Vを空間光変調ユニット400
に印加する。そして、空間光変調ユニット400が白表
示の時の、受光手段405の各受光素子411、42
1、431の検出信号KSがシステムコントローラ52
に送られる(ST3)。
【0105】すると、システムコントローラ52は、検
出信号KSに基づいてx、y色度座標を計算し、これを
予め記憶している色度座標と比較する。そして、この差
が少なくなるようにTN液晶パネルの色バランスを、
R、G、Bのアナログ駆動信号にオフセット電圧を加減
することにより補正する。
【0106】これにより、照明手段1や空間光変調ユニ
ット400自体の性能変化を吸収し、常に色バランスの
保たれた画像を表示することが可能となる。また、図2
1に示す投射型画像表示装置においては、白表示の時の
光束を投射光学系11の後に配置しているため、受光手
段405によって遮断される光束が表示画像に与える影
響を小さくすることができる。
【0107】さらに、画像表示装置2000において
は、システムコントローラ52は、白表示時のR、G、
Bの出力を検出し、予め記憶している出力値と比較する
ことにより、照明手段1の劣化の程度を判定する機能を
有するようにしても良い。そして、照明手段1の性能が
予め決められた限界値を下回った場合には、画像表示装
置2000の使用開始時に、TN液晶パネル3に予め決
められた文字または図形を表示し、使用者にランプ性能
の劣化を警告するようにしてもよい。
【0108】上記各実施の形態によれば、空間光変調ユ
ニット100を受光手段105、205、305、40
5からの検出信号に基づいて駆動することにより、空間
光変調ユニット100のやその他の光学部品の製造公差
等による漏れ光量の発生を防止し、コントラスト比を高
くすることにより、画質の向上を図ることができる。具
体的には、第1空間光変調素子101を駆動するための
第1駆動電圧の設定電圧値を検出信号KSに基づいて補
正することで、黒表示期間内の漏れ光量を低減させるこ
とができる。従って、コントラスト比が高くなり画質の
向上を図ることができる。
【0109】また、第2空間光変調素子102を駆動す
るための第2駆動電圧を印加するタイミングを検出信号
KSに基づいて補正することにより、黒表示期間内の漏
れ光量を低減させることができる。従って、コントラス
ト比が高くなり画質の向上を図ることができる。
【0110】本発明の実施の形態は、上記各実施の形態
に限定されない。図21の画像表示装置2000におい
て、TN液晶パネルに、画素電極をもたず、全面に1つ
の電極を有するものを用いた光学シャッターとしてもよ
い。また、図9の画像表示方法において、第1空間光変
調素子101の液晶の反転周期を、アナログ映像信号M
Sのフレーム周期と同一としたが、完全に液晶への正負
の注入電荷が均一にするため、また、フリッカーを低減
させるために、アナログ映像信号MSのフレーム周期の
1/2、1/4などとして、完全なDCバランス駆動を
するようにしても良い。
【0111】さらに、図10と図11においては、CA
SE1、CASE2で第1空間光変調素子101に印加
する電圧の絶対値が通常異なるが、これらの絶対値の平
均電圧を用いてCASE1、CASE2に絶対値の等し
い正負の電圧を印加してもよい。この場合には、第1空
間光変調素子101の液晶反転周期に同期して、照明手
段1の輝度を変調することが好ましい。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
変調光束の光量を示す検出信号に基づいて空間光変調ユ
ニットを駆動することにより、画質の向上を図ることが
できる画像表示装置、光学シャッター装置及び画像表示
方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の好ましい実施の形態を
示す構成図。
【図2】本発明の画像表示装置における空間光変調ユニ
ットの一例を示す模式図。
【図3】第1空間光変調素子を用いない空間光変調ユニ
ットの一例を示す模式図。
【図4】強誘電性液晶表示パネルにおける印加電圧とコ
ーン角度の関係を示すグラフ図。
【図5】本発明の画像表示装置における空間光変調ユニ
ットから光が透過される場合の偏光状態を示す模式図。
【図6】本発明の画像表示装置における空間光変調ユニ
ットから光が透過されない場合の偏光状態を示す模式
図。
【図7】強誘電性液晶表示パネルにおける温度とコーン
角度の関係を示すグラフ図。
【図8】空間光変調ユニットを駆動するための駆動電圧
を設計値に基づいて設定した場合におけるコントラスト
を示す図。
【図9】本発明の画像表示方法の好ましい実施の形態を
示すフローチャート図。
【図10】本発明の画像表示方法により第1駆動電圧が
最適化されたときのプラス電圧時におけるコントラスト
の様子を示す図。
【図11】本発明の画像表示方法により第1駆動電圧が
最適化されたときのマイナス電圧時におけるコントラス
トの様子を示す図。
【図12】本発明の画像表示方法により第1駆動電圧が
最適化されたときのプラス電圧時における波長依存性と
コントラストの関係を示すグラフ図。
【図13】本発明の画像表示方法により第1駆動電圧が
最適化されたときのマイナス電圧時における波長依存性
とコントラストの関係を示すグラフ図。
【図14】第1駆動電圧と第2駆動電圧をそれぞれ第1
空間光変調素子と第2空間光変調素子に印加したときの
光量を示すグラフ図。
【図15】第1駆動電圧と第2駆動電圧をそれぞれ第1
空間光変調素子と第2空間光変調素子に印加したときの
光量を示すグラフ図。
【図16】第1駆動電圧と第2駆動電圧をそれぞれ第1
空間光変調素子と第2空間光変調素子に印加したときの
光量を示すグラフ図。
【図17】第1空間光変調素子101の立ち上がり時間
とコントラストの関係を示すグラフ図。
【図18】第1空間光変調素子101の立ち上がり時間
とコントラストの関係を示すグラフ図。
【図19】第1空間光変調素子101の立ち上がり時間
とコントラストの関係を示すグラフ図。
【図20】本発明の画像表示装置の別の実施の形態を示
す構成図。
【図21】従来の画像表示装置における液晶表示パネル
の一例を示す模式図。
【図22】従来の画像表示装置における強誘電性液晶を
用いた液晶表示パネルの一例を示す模式図。
【図23】図22の液晶表示パネルを駆動させるための
印加電圧を示すグラフ図。
【図24】図22の液晶表示パネルを駆動させるための
印加電圧の一例を示すグラフ図。
【図25】図22の液晶表示パネルを駆動させるための
印加電圧の別の例を示すグラフ図。
【符号の説明】
1・・・照明手段、50・・・制御手段、100、20
0、300、400・・・空間光変調ユニット、10
1、201、301・・・第1空間光変調素子、10
2、202、302・・・第2空間光変調素子、10
5、205、305、405・・・受光手段、110、
210、310・・・偏光検波手段、1000、200
0・・・画像表示装置、V1・・・第1駆動電圧、V2
・・・第2駆動電圧、MLF・・・変調光束、Vopt
・・・設定電圧値、VoptL・・・第1補正電圧値、
VoptH・・・第2補正電圧値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/00 G09F 9/00 366G 5C080 G09F 9/00 366 G09G 3/20 642P 5G435 G09G 3/20 642 H04N 5/74 K H04N 5/74 9/31 C 9/31 G02F 1/137 510 Fターム(参考) 2H088 EA10 EA14 EA15 EA16 EA33 GA04 HA15 JA17 JA20 KA15 2H093 NC02 NC16 NC54 NC58 NC59 ND03 ND33 ND34 NF17 NF20 NG02 NG11 NG20 NH02 5C006 AA01 AA02 AA11 AA22 AC21 AC24 AC28 AF54 BA12 BA13 BC03 BC16 BF42 EC11 EC13 FA20 FA23 FA54 5C058 AA06 AA18 BA23 EA02 EA12 EA14 EA21 EA25 EA26 EA27 EA33 EA51 5C060 BA03 BA08 BB13 BC05 BD02 GA01 GD01 HC01 HC21 JA11 JA14 JB06 5C080 AA10 BB05 CC03 CC06 DD05 DD20 FF03 FF10 JJ02 JJ04 JJ05 JJ06 JJ07 KK02 KK05 KK43 KK50 5G435 AA00 AA02 BB12 BB17 DD11 FF05 GG03 GG04 GG23 KK05 KK09

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を射出する照明手段と、 前記照明手段から射出された光を変調し、画像を形成し
    た変調光束を射出する空間光変調ユニットと、 前記変調光束を受光するものであって、前記変調光束の
    光量を検出信号として出力する受光手段と、 前記受光手段から送られる前記検出信号に基づいて、前
    記空間光変調ユニットを駆動制御する制御手段とを有す
    ることを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記空間光変調ユニッ
    トを駆動するための駆動電圧の設定電圧値を、前記検出
    信号に基づいて補正する機能を有することを特徴とする
    請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、一定時間おきの前記検
    出信号に基づいて設定電圧値を補正する機能を有するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記光量を記憶する記
    憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像
    表示装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶さ
    れた前記光量のうち、前記光量が最小もしくは最大とな
    るような前記設定電圧値により前記空間光変調ユニット
    を駆動することを特徴とする請求項4に記載の画像表示
    装置。
  6. 【請求項6】 前記受光手段は、特定の波長帯域の光量
    を検出する波長帯域選択手段を有していることを特徴と
    する請求項1に記載の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記受光手段は、前記変調光束における
    波長帯域ごとの光量を検出する機能を有することを特徴
    とする請求項1に記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記受光手段は、特定波長帯域の光に対
    して高い感度を有することを特徴とする請求項1に記載
    の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記空間光変調ユニットは、前記照明手
    段から射出された光束の偏光方向を変化させる第1空間
    光変調素子と、前記第1空間光変調素子から射出した光
    束を変調して前記変調光束を形成する第2空間光変調素
    子を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像表示
    装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子を駆動するための第1駆動電圧の設定電圧値及び前
    記第2空間光変調素子を駆動するための第2駆動電圧の
    印加タイミングを記憶する記憶手段を有することを特徴
    とする請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記第1駆動電圧の
    前記設定電圧値を、前記検出信号に基づいて補正する機
    能を有することを特徴とする請求項10に記載の画像表
    示装置。
  12. 【請求項12】 前記記憶手段は、複数の前記設定電圧
    値によるそれぞれの前記変調光束の前記光量を記憶する
    機能を有しており、前記制御手段は、記憶された前記光
    量のうち、最小の前記光量における前記設定電圧値で前
    記第1空間光変調素子を駆動することを特徴とする請求
    項11に記載の画像表示装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記第2駆動電圧の
    前記印加タイミングを、前記検出信号に基づいて補正す
    る機能を有することを特徴とする請求項10に記載の画
    像表示装置。
  14. 【請求項14】 前記照明手段と前記空間光変調ユニッ
    トの間には、前記変調光束を検波する偏光検波手段が配
    置されていることを特徴とする請求項9に記載の画像表
    示装置。
  15. 【請求項15】 前記照明手段は、前記第2空間光変調
    素子の駆動に同期して、射出する光束を輝度変調する輝
    度制御手段を有することを特徴とする請求項9に記載の
    画像表示装置。
  16. 【請求項16】 前記第1空間光変調素子は、1/2波
    長の位相差を有する透過型強誘電性液晶パネルもしくは
    透過型反強誘電性液晶パネルからなり、前記第2空間光
    変調素子は、1/4波長の位相差を有し、画像を表示す
    るための画素電極を有する反射型強誘電性液晶パネルか
    らなっていて、前記第1空間光変調素子と前記第2空間
    光変調素子は、それぞれラビング軸が光学的に直交する
    ように配置されることを特徴とする請求項9に記載の画
    像表示装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子及び前記第2空間光変調素子のコーン角を、それぞ
    れ前記第1駆動電圧及び前記第2駆動電圧によって制御
    する機能を有することを特徴とする請求項16に記載の
    画像表示装置。
  18. 【請求項18】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子の液晶方位反転遷移期間に、前記第2空間光変調素
    子に対し、前記第1空間光変調素子の液晶分子反転方向
    と光線入射方向から見て同一方向に液晶分子が反転する
    ように前記第2駆動電圧を印加することを特徴とする請
    求項16に記載の画像表示装置。
  19. 【請求項19】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子の液晶方位反転遷移期間における前記受光手段の前
    記検出信号に応じて、前記第1空間光変調素子及び/又
    は前記第2空間光変調素子を駆動制御することを特徴と
    する請求項16に記載の画像表示装置。
  20. 【請求項20】 前記制御手段は、前記液晶方位反転遷
    移期間において、前記光量が少なくなるように前記第1
    空間光変調素子及び/又は前記第2空間光変調素子を駆
    動制御することを特徴とする請求項16に記載の画像表
    示装置。
  21. 【請求項21】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子のラビング方位を挟む2つの液晶方位状態におい
    て、それぞれ絶対値の異なる第1駆動電圧により前記第
    1空間光変調素子を駆動制御することを特徴とする請求
    項16に記載の画像表示装置。
  22. 【請求項22】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子のラビング方位を挟む2つの液晶方位状態におい
    て、それぞれ絶対値のほぼ等しい第1駆動電圧により前
    記第1空間光変調素子を駆動制御することを特徴とする
    請求項16に記載の画像表示装置。
  23. 【請求項23】 光を変調する第1空間光変調素子と、 前記第1空間光変調素子から射出した光束を変調して変
    調光束を形成する第2空間光変調素子と、 前記変調光束を受光するものであって、その光量を検出
    信号として出力する受光手段と、 前記受光手段から送られる前記検出信号に基づいて、前
    記第1空間光変調素子及び/又は前記第2空間光変調素
    子を駆動制御する制御手段とを有することを特徴とする
    光学シャッター装置。
  24. 【請求項24】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子を駆動するための第1駆動電圧の設定電圧値及び前
    記第2空間光変調素子を駆動するための第2駆動電圧の
    印加タイミングを記憶する記憶手段を有することを特徴
    とする請求項23に記載の光学シャッター装置。
  25. 【請求項25】 前記制御手段は、前記第1駆動電圧の
    前記設定電圧値を、前記検出信号に基づいて補正する機
    能を有することを特徴とする請求項24に記載の光学シ
    ャッター装置。
  26. 【請求項26】 前記記憶手段は、複数の前記設定電圧
    値によるそれぞれの前記変調光束の前記光量を記憶する
    機能を有しており、前記制御手段は、記憶された前記光
    量のうち最小の前記光量における前記設定電圧値で前記
    第1空間光変調素子を駆動することを特徴とする請求項
    25に記載の光学シャッター装置。
  27. 【請求項27】 前記制御手段は、前記第2駆動電圧の
    前記印加タイミングを、前記検出信号に基づいて補正す
    る機能を有することを特徴とする請求項24に記載の光
    学シャッター装置。
  28. 【請求項28】 前記第1空間光変調素子は、1/2波
    長の位相差を有する透過型強誘電性液晶パネルもしくは
    透過型反強誘電性液晶パネルからなり、前記第2空間光
    変調素子は、1/4波長の位相差を有し、画像を表示す
    るための画素電極を有する反射型強誘電性液晶パネルか
    らなっていて、前記第1空間光変調素子と前記第2空間
    光変調素子は、それぞれラビング軸が光学的に直交する
    ように配置されることを特徴とする請求項23に記載の
    光学シャッター装置。
  29. 【請求項29】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子及び前記第2空間光変調素子のコーン角を、それぞ
    れ前記第1駆動電圧及び前記第2駆動電圧によって制御
    する機能を有することを特徴とする請求項28に記載の
    光学シャッター装置。
  30. 【請求項30】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子の液晶方位反転遷移期間に、前記第2空間光変調素
    子に対し、前記第1空間光変調素子の液晶分子反転方向
    と光線入射方向から見て同一方向に液晶分子が反転する
    ように前記第2駆動電圧を印加することを特徴とする請
    求項28に記載の光学シャッター装置。
  31. 【請求項31】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子の液晶方位反転遷移期間における前記受光手段の検
    出信号に応じて、前記第1空間光変調素子及び/又は前
    記第2空間光変調素子を駆動制御することを特徴とする
    請求項28に記載の光学シャッター装置。
  32. 【請求項32】 前記制御手段は、前記液晶方位反転遷
    移期間において、前記光量が少なくなるように前記第1
    空間光変調素子及び/又は前記第2空間光変調素子を駆
    動制御することを特徴とする請求項28に記載の光学シ
    ャッター装置。
  33. 【請求項33】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子のラビング方位を挟む2つの液晶方位状態におい
    て、それぞれ絶対値の異なる第1駆動電圧により前記第
    1空間光変調素子を駆動制御することを特徴とする請求
    項28に記載の光学シャッター装置。
  34. 【請求項34】 前記制御手段は、前記第1空間光変調
    素子のラビング方位を挟む2つの液晶方位状態におい
    て、それぞれ絶対値のほぼ等しい第1駆動電圧により前
    記第1空間光変調素子を駆動制御することを特徴とする
    請求項28に記載の光学シャッター装置。
  35. 【請求項35】 前記制御手段は、一定時間おきの前記
    検出信号に基づいて設定電圧値を補正する機能を有する
    ことを特徴とする請求項23に記載の光学シャッター装
    置。
  36. 【請求項36】 前記受光手段は、特定の波長帯域の光
    量を検出する波長帯域選択手段を有していることを特徴
    とする請求項23に記載の光学シャッター装置。
  37. 【請求項37】 前記受光手段は、前記変調光束におけ
    る波長帯域ごとの光量を検出する機能を有することを特
    徴とする請求項23に記載の光学シャッター装置。
  38. 【請求項38】 前記受光手段は、特定波長帯域の光に
    対して高い感度を有することを特徴とする請求項23に
    記載の光学シャッター装置。
  39. 【請求項39】 光束の偏光方向を変化させる第1空間
    光変調素子を第1駆動電圧により駆動させるとともに、
    前記第1空間光変調素子から射出された光束を、画像を
    形成した変調光束に変調して射出する第2空間光変調素
    子を第2駆動電圧により駆動させる画像表示方法におい
    て、 前記変調光束の光量を検出し、 前記光量に基づいて、予め設定されている前記第1駆動
    電圧及び/又は前記第2駆動電圧を補正し、 前記補正した前記第1駆動電圧及び/又は前記第2駆動
    電圧により、前記第1空間光変調素子及び前記第2空間
    光変調素子の駆動を制御することを特徴とする画像表示
    方法。
  40. 【請求項40】 前記第1駆動電圧を補正するときは、
    前記第1駆動電圧における設定電圧値が補正されること
    を特徴とする請求項39に記載の画像表示方法。
  41. 【請求項41】 前記第1駆動電圧を補正するとき、初
    期に設定された初期設定電圧値よりも小さい第1補正電
    圧値と、前記初期設定電圧値よりも大きい第2補正電圧
    値を算出し、前記第1補正電圧値を印加したときの前記
    光量と、前記第2補正電圧値を印加したときの前記光量
    を比較し、前記光量の少ない前記第1補正電圧値もしく
    は前記第2補正電圧値を前記設定電圧値とすることを特
    徴とする請求項39に記載の画像表示方法。
  42. 【請求項42】 前記第2駆動電圧を補正するとき、前
    記第2駆動電圧の印加タイミングが補正されることを特
    徴とする請求項39に記載の画像表示方法。
  43. 【請求項43】 前記光量の検出は、前記第1空間光変
    調素子の液晶方位反転遷移期間に、前記第2空間光変調
    素子に対し、前記第1空間光変調素子の液晶分子反転方
    向と光線入射方向から見て同一方向に液晶分子が反転す
    る前記第2駆動電圧を印加したときの光量を検出するこ
    とにより行われることを特徴とする請求項39に記載の
    画像表示方法。
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