JP2001328931A - 油中水型サンカット化粧料 - Google Patents

油中水型サンカット化粧料

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JP2001328931A
JP2001328931A JP2000145581A JP2000145581A JP2001328931A JP 2001328931 A JP2001328931 A JP 2001328931A JP 2000145581 A JP2000145581 A JP 2000145581A JP 2000145581 A JP2000145581 A JP 2000145581A JP 2001328931 A JP2001328931 A JP 2001328931A
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Kazuhiro Ishida
一弘 石田
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Kose Corp
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Kose Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗布時に肌上で伸びが良くなめらかであり、化
粧膜につやがあり、化粧料の衣服などへの二次付着が少
なく、長時間の化粧効果が持続する、安定性の高い油中
水型サンカット化粧料を提供すること。 【解決手段】(A)紫外線防御効果を有する有機化合物
および/または紫外線防御効果を有する無機化合物5〜
40質量%、(B)揮発性シリコーン油10〜60質量
%、(C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体
0.1〜5質量%、(D)ポリオキシアルキレン変性オ
ルガノポリシロキサン系界面活性剤0.1〜5質量%、
(E)光輝性粉体0.1〜5質量%および(F)水2〜
60質量%を含有することを特徴とする油中水型サンカ
ット化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油中水型サンカット
化粧料に関し、更には、塗布時に肌上で伸びが良くなめ
らかであり、化粧膜につやがあり、化粧料の衣服などへ
の二次付着が少なく、長時間の化粧効果が持続する、安
定性の高い油中水型サンカット化粧料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、サンカット化粧料は有機系紫外線
吸収剤や、酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線遮蔽効果を
有する粉体等を配合し、日光、特に紫外線から肌を保護
することにより、紫外線等による皮膚損傷を低減した
り、日焼けを予防する等の効果を有するものが一般的で
ある。とりわけ、剤形として油相を外部連続相とし、水
相を内部不連続相とする油中水型のサンカット化粧料
は、塗布膜が連続的な油膜で形成されるため耐水性に優
れ、化粧崩れを起こしにくい等の有用性がある。また、
最近ではサンカット化粧料に光輝性粉体等を配合し、肌
につや感を付与するようなタイプも開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光輝性
粉体はその粒径が比較的大きいため肌への密着性が得ら
れにくく、塗布後に経時的に剥がれ落ちてしまったり、
また、接触により衣服などに二次付着してしまうなど、
その化粧効果の持続が難しかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる実情に鑑み、本発
明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、紫
外線防御効果を有する有機化合物および/または無機化
合物、揮発性シリコーン油、アクリル−シリコーン系グ
ラフト共重合体、ポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサン系界面活性剤および光輝性粉体の各々特定
量を併用し、乳化、分散等により油中水型の剤形とする
ことにより、肌への塗布時になめらかで伸びが良く、化
粧膜につやがあり、化粧膜の衣服などへの二次付着が少
なく、しかも長時間にわたって化粧効果が持続する安定
な油中水型サンカット化粧料が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、次の成分(A)〜
(F)を含有することを特徴とする油中水型サンカット
化粧料である。 (A)紫外線防御効果を有する有機化合物および/また
は紫外線防御効果を有する無機化合物 5〜40質量% (B)揮発性シリコーン油 10〜60質量% (C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体 0.
1〜5質量% (D)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
ン系界面活性剤 0.1〜5質量% (E)光輝性粉体 0.1〜5質量% (F)水 2〜60質量%
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明に用いられる成分(A)紫外線防御効果を有する
有機化合物および/または紫外線防御効果を有する無機
化合物のうち、前者は有機化合物であって紫外線防御効
果を有するものであれば特に限定されるものではない
が、有機系紫外線吸収剤が効果が高く好ましい。具体的
にはオキシベンゾン(2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン)、オキシベンゾンスルホン酸等のベンゾ
フェノン系紫外線吸収剤、パラジメチルアミノ安息香酸
オクチル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラア
ミノ安息香酸エチル等のパラアミノ安息香酸系紫外線吸
収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫
外線吸収剤、サリチル酸オクチル、サリチル酸メンチル
等のサリチル酸系紫外線吸収剤、4−tert−ブチル
−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイル
メタン系紫外線吸収剤等を好ましいものとして例示する
ことができる。これらのうち、オキシベンゾン、パラジ
メチルアミノ安息香酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸
オクチル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベ
ンゾイルメタンが特に好ましい。
【0007】成分(A)のうち後者は、無機化合物であ
って紫外線防御効果を有するものであれば特に限定され
るものではないが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、酸化ジルコニウム等の無機粉体が効果が高く、好ま
しいものとして挙げられる。とりわけ、粒子径が100
μm以下である微粒子粉体は紫外線防御効果が高く、し
かも透明性が高いので化粧料においては特に好ましい。
【0008】本発明において、成分(A)紫外線防御効
果を有する有機化合物および/または紫外線防御効果を
有する無機化合物は一種または二種以上を併用して使用
することができ、その配合量は全組成中5〜40質量%
(以下、単に「%」と略記する)であり、より好ましく
は15〜30%である。配合量が5%未満であると十分
なサンカット効果が得られない。また、40%を超えて
配合しても更なるサンカット効果の向上は得られにくい
のみならず、使用性(化粧料としての使い易さ)が悪く
なる傾向があり、サンカット化粧料として良好な品質を
得ることが難しくなる。
【0009】本発明に用いられる成分(B)揮発性シリ
コーン油は、環状または直鎖状のジメチルポリシロキサ
ンのうち常温での揮発速度が高いものであり、油相にお
いて特にシリコーン系成分の溶剤としての機能を有する
と共に、塗布時の肌にサンカット化粧料としてのさっぱ
りとした感触を付与しながら塗布後は揮発し、他の成分
を肌に強く付着させる効果を有する。本発明において、
環状ジメチルポリシロキサンにおいてはオクタメチルシ
クロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキ
サン等が好適に使用され、直鎖状のジメチルポリシロキ
サンでは25℃での粘度が5mm/s(5cs)以下
のものが好適に使用される。
【0010】本発明において、成分(B)揮発性シリコ
ーン油は一種または二種以上を併用して使用することが
でき、その配合量は全組成中10〜60%であり、より
好ましくは15〜50%である。配合量が10%未満で
あると系全体の粘度が高くなり、サンカット化粧料とし
てのさっぱりとした使用感が不足してしまう。また、6
0%を超えて配合すると肌上でのムラのない塗布が難し
くなる傾向があり、サンカット化粧料として良好な品質
を得ることが難しくなる。
【0011】本発明に用いられる成分(C)アクリル−
シリコーン系グラフト共重合体はアクリル系部分とシリ
コーン部分とを有し、いずれか一方が主鎖を形成して他
方を側鎖とするグラフト共重合体であり、シリコーン系
の特性を有する被膜形成剤である。本発明においては、
成分(C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体と
して特開平2−25411号公報等に記載される、特定
のオルガノポリシロキサンを側鎖として有するものが特
に好ましく、この化合物は、例えば一般式(1)で示さ
れる、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメ
チルポリシロキサン化合物(a)と、アクリレートおよ
び/またはメタクリレートを主体とするラジカル重合性
モノマー(b)とをラジカル共重合させることにより合
成されるものである。
【0012】
【化1】
【0013】[式中、Rはメチル基または水素原子
を、Rは場合によりエーテル結合1個または2個で遮
断されている直鎖状または分岐鎖状の炭素鎖を有する炭
素原子数1〜10個の二価の飽和炭化水素基を示す。R
は具体的には、−CH−、−(CH−、−
(CH−、−(CH−、−(CH10
−、−CH−CH(CH)−CH−、−(C
O(CH−、−(CHOCH
H(CH)CH−、−(CHCHO)(CH
−等が例示される。qは3〜300の数を示
す。]
【0014】一方(b)のアクリレートおよび/または
メタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー
は、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に1個有する化
合物を意味し、使用されるアクリレートおよび/または
メタクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト等のアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート、フルオロ炭素鎖1〜10のパーフロロア
ルキル(メタ)アクリレート等を例示することができ
る。
【0015】本発明におけるラジカル重合性モノマーに
おいて、上記したアクリレートおよび/またはメタクリ
レート以外に必要に応じて種々の化合物を使用すること
ができる。これらの重合性モノマーとしては、スチレ
ン、置換スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、
無水マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレ
ン、ブタジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン
等を例示することができる。
【0016】本発明において、成分(C)のアクリル−
シリコーン系グラフト共重合体は一種または構造等の異
なる二種以上を併用して使用することができ、その配合
量は全組成中0.1〜5%である。配合量が0.1%未
満であると化粧効果の十分な持続性が得られず、また、
5%を超えて配合すると肌上での膜感が強くなり、皮膚
用の化粧料として良好な品質を得ることが難しくなる。
【0017】本発明においては成分(C)のアクリル−
シリコーン系グラフト共重合体として、シリコンKP−
540、また、これの溶液であるシリコンKP−54
1、シリコンKP−545(いずれも信越化学工業社
製)等の市販品を使用することができる。
【0018】本発明に用いられる成分(D)のポリオキ
シアルキレン変性オルガノポリシロキサン系界面活性剤
(以下、単に「POA変性シリコーン」と略記する)
は、ポリオキシアルキレン基を有する界面活性能を有す
るシリコーン誘導体であり、これを用いることにより、
疎水性シリコーン類あるいはそれを含有する油相と、水
相とから、安定な乳化物あるいは分散物を得ることがで
きる。本発明においては、下記一般式(2)または
(3)で示されるPOA変性シリコーンが特に好まし
い。
【0019】
【化2】
【0020】[式中、GおよびGは同一でも異なっ
ていてもよく、CHまたは(CHO(C
0)(C0) (p=1〜5、m=1〜
50、n=0〜30の数をそれぞれ示し、Rは水素原
子または炭素数1〜5のアルキル基を示す)を示し、X
は(CH0(C0)(C0)
(p、m、nおよびRは前記と同じ意味を有す
る)を示し、a=5〜300、b=0〜50の数をそれ
ぞれ示す。ただし、GおよびGがともにCHであ
り、かつ、b=0である場合を除く。]
【0021】
【化3】
【0022】[式中、G、GおよびXは前記と同じ
意味を有し、a=1〜30、b=0〜50、c=5〜3
00の数を示し、Rは炭素数2〜20のアルキル基を
示す。ただし、GおよびGがともにCHであり、
かつ、b=0である場合を除く。]
【0023】前記一般式(2)、(3)で示されるPO
A変性シリコーンは、一般にポリエーテル変性シリコー
ン、アルキルポリエーテル変性シリコーンと称されるも
のであり、乳化剤、分散剤として機能するものである。
これらは主鎖がポリシロキサン鎖であるため、特に油相
中の成分(B)揮発性シリコーンや成分(C)アクリル
−シリコーン系グラフト共重合体との相溶性が良く、良
好な乳化安定性、分散安定性を得ることができる。
【0024】本発明に使用される成分(D)のPOA変
性シリコーンは、一種または二種以上を併用して使用す
ることができ、その配合量は全組成中0.1〜5%であ
り、より好ましくは0.5〜4.5%である。配合量が
0.1%未満であると乳化剤として十分に機能せず、系
の良好な安定性が得られにくい。また、5%を超えて配
合すると耐水性の低下が見られ、汗等で化粧膜が崩れて
しまうなど化粧持ちが悪くなる傾向がある。
【0025】本発明において、成分(D)のPOA変性
シリコーンとしては、シリコンKF−945A(信越化
学工業社製)、シリコンSH−3772C・同SH−3
775C(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)、ア
ビルWE−09(ゴールドシュミット社製)等の市販品
を使用することができる。
【0026】本発明において成分(E)光輝性粉体は、
その光輝性や発色性により肌につや感を付与する目的で
配合するものであり、通常化粧料で用いられる粉体で光
輝性を有するものであれば特に限定されるものではない
が、パール顔料やラメ剤などと称される、光の反射や干
渉作用等による光輝性効果を有する粉体〜板状小片が好
ましい。パール顔料としては、酸化鉄、酸化チタン等に
よって処理された雲母、金雲母、ガラスフレーク、有機
粉体等が挙げられ、具体的には雲母チタン、酸化鉄雲母
チタン、酸化鉄処理雲母、黒酸化鉄雲母チタン、酸化鉄
・黒酸化鉄処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、
カルミン・コンジョウ処理雲母チタン、酸化鉄・カルミ
ン処理雲母チタン、コンジョウ処理雲母チタン、酸化鉄
・コンジョウ処理雲母チタン、酸化クロム処理雲母チタ
ン、黒酸化チタン処理雲母チタン、魚鱗箔、オキシ塩化
ビスマス等を例示することができる。ラメ剤としては、
例えば金属箔や、異種または同種の板状ポリマーを積層
したもの、異種または同種の板状ポリマーと金属層を蒸
着したり、色素で着色したポリマーを積層したものなど
がある。具体的にはポリエチレンテレフタレート・ポリ
オレフィン積層フィルムを粉末状に切断したものや、ア
ルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレートフィ
ルムに必要に応じて黄酸化鉄又は法定色素で着色したエ
ポキシ樹脂を皮膜処理し、微細な薄片にしたポリエチレ
ンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、更
にアルミ箔等を例示することができる。
【0027】本発明に使用される成分(E)光輝性粉体
は、一種または二種以上を併用して使用することがで
き、その配合量は全組成中0.1〜5%である。配合量
が0.1%未満であると肌のつや感の付与が十分でな
く、良好な化粧効果が得られにくい。また、5%を超え
て配合すると、肌への塗布時に光輝性粉体の粉感が強く
感じられたり、なめらかな伸びが得られないなど、化粧
料としての良好な品質を得ることが難しくなる。
【0028】なお、成分(E)の光輝性粉体は、本発明
の油中水型サンカット化粧料の系中でより良好な分散性
を得るために、シリコーン系化合物やフッ素系化合物、
油剤などを用いて、常法により粉体の疎水化表面処理を
行なうことがより好ましい。
【0029】本発明において、成分(C)アクリル−シ
リコーン系グラフト共重合体と成分(E)光輝性粉体の
配合質量比(C)/(E)を1/10〜10/1の範囲
内とすることにより、成分(E)の肌への密着性、付着
性がより良好なものとなり、衣服などへの二次付着も少
なく、長時間にわたる化粧効果の持続性が得られる。
【0030】本発明の油中水型サンカット化粧料では、
(F)水を2〜60%、好ましくは10〜50%配合
し、油中水型剤形を形成する。(F)水は、脱イオン処
理した精製水等を好適に使用することができ、そのま
ま、あるいは水溶性成分を溶解した溶液として、油中水
型乳化物または油中水型分散物の内水相となるものであ
る。成分(F)水が2%未満であると肌に水分由来の潤
いを与えることが難しく、また、60%を超えて配合す
ると、油中水型の乳化物または分散物の内相比率が高く
なり過ぎ、系の安定性が低下する。
【0031】本発明の油中水型サンカット化粧料では、
更に成分(G)球状粉体を0.1〜5%配合することに
より、成分(E)の光輝性粉体による使用時のザラツキ
感を抑制することができ、より好ましい。成分(G)の
球状粉体は、通常化粧料に配合可能な球状または略球状
の粉体であれば特に制限されず、具体的にはシリカ、酸
化チタンなどの無機球状粉体、ナイロン、ポリメチルメ
タクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合
体、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体、ポリスチ
レン、ポリエチレン、オルガノポリシロキサンエラスト
マー、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリテトラフル
オロエチレン等の有機球状粉体を例示することができ
る。とりわけ、有機球状粉体は無機化合物系の紫外線防
御用粉体との凝集を起こしにくく、また、光輝性粉体の
種類によっては塗布時にざらつき感が大きいので、これ
を緩和するためのソフトな感触を与えることができるの
で特に好ましい。
【0032】本発明の油中水型サンカット化粧料におい
ては、必須成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損
なわない量的、質的範囲で、化粧料に通常使用可能な他
の成分、例えば油ゲル化剤、油剤、天然色素、合成色
素、紫外線吸収剤、保湿剤、冷感剤(メントール、カン
ファ等)、防腐剤、pH調整剤、キレート剤、低級アル
コール、多価アルコール(グリセリン、プロピレングリ
コール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリグリセリン等)、水溶性高分子、多糖類、塩
類、薬効成分、ビタミン類、ホルモン類、植物抽出物、
酸化防止剤、成分(D)以外の界面活性剤、成分
(E)、(G)以外の粉体、香料等を配合することがで
きる。
【0033】他の成分中、成分(E)、(G)以外の粉
体としては通常化粧料に用いられるものを使用でき、例
えばタルク、セリサイト、カオリン、マイカ、炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム・ケイ
酸アルミニウムマグネシウム、シリカ、合成マイカ等の
体質顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白
色顔料;ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、グンジョウ、
コンジョウ等の無機着色顔料;タール色素等の有機着色
色素;非球状シルクパウダー、非球状スチレンパウダ
ー、非球状結晶セルロース等の有機粉体を使用できる。
なお、本発明においては上記他の成分である粉体におい
ても、無機粉体には油剤、シリコーン化合物、フッ素系
化合物等で疎水化表面処理を施すと無機粉体の油相中へ
の分散が向上し、より好ましい。
【0034】他の成分中、塗布後の肌上で化粧膜を構成
する成分の1つとして油剤がある。この油剤としては通
常化粧料に用いられるものを使用でき、例えば、流動パ
ラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリブテン等の炭化
水素系油剤;トリオクタン酸グリセリル等のトリグリセ
ライド系油剤;ジカプリン酸プロピレングリコール、2
−エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸イソセチル、
ジペンタエリスリット脂肪酸エステル、ホホバ油等のエ
ステル系油剤;成分(B)以外のジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン系油
剤等の液体油、半固形油を使用することができる。ま
た、これらの液体油、半固形油と混合溶解した混合物が
常温で液状または半固形状になる限りに於いて、ワック
ス類、樹脂類、ロウ類、高級脂肪酸類、高級アルコール
類等を配合することも可能である。
【0035】本発明の油中水型サンカット化粧料は、日
光や紫外線等によって肌にもたらされる日焼け、皮膚損
傷、光老化等の予防、低減に効果を有する日焼け止め化
粧料や、肌に特に有害な短波長の紫外線をカットして皮
膚の紅斑や損傷を抑えながら日焼けするサンタン化粧
料、あるいは日焼け防止効果を有する通常のスキンケア
化粧料、メイクアップ化粧料等として実施することがで
きる。
【0036】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて更に詳
細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するもので
はない。
【0037】実施例1〜8、比較例1〜4 二層型W/
Oサンカット化粧料 本実施例の二層型W/Oサンカット化粧料は、静置時に
は外相の油相から揮発性シリコーン系が分離して、揮発
性シリコーン系の相と揮発性シリコーンを含む油中水相
の二層に分かれており、使用時に振とうすることにより
揮発性シリコーン系の相中に油中水相または水相が分散
した状態となるタイプの油中水型サンカット化粧料であ
る。この二層型W/Oサンカット化粧料を、表1、表2
に示す組成および下記製法にて調製し、温度試験、使用
試験により、高温安定性、低温安定性、肌への塗布時の
なめらかさ、化粧膜のつや、化粧移り(二次付着)のな
さおよび化粧効果の持続性についてテストし、評価およ
び判定を行った。結果を表1および表2に併記する。
【0038】
【表1】
【0039】(注1)KF−6015(信越化学工業社
製) (注2)KP−545(信越化学工業社製)(固形分3
0%、デカメチルシクロペンタシロキサン70%の混合
物。表1、表2の配合量は固形分の量として記載した。
残りの溶媒70%は表1、表2のデカメチルシクロペン
タシロキサン量に加えてある。)
【0040】
【表2】
【0041】<製法> 1.成分(1)、(2)および(7)〜(13)を均一
に混合溶解する。 2.1に成分(3)〜(6)および(14)〜(18)
を添加し、分散する。 3.成分(19)〜(24)を均一に溶解する。 4.2に3を徐々に添加して乳化し、容器に充填して、
二層型W/Oサンカット化粧料を得た。
【0042】<評価方法> A.安定性 A−1:高温試験。50℃の恒温槽に試料を一か月間静
置し、安定性を観察した。判定は観察者の目視により行
った。 A−2:低温過酷試験。−10℃〜20℃のサイクル恒
温槽に試料を一か月間静置し、安定性を観察した。判定
は観察者の目視により行った。 (判定基準1) 判定 : 内容 ○ : 変化がなく、安定である。 △ : 変化がわずかに見られる。(高温においては油
中水相から排液した水の層がわずかに現れる/低温にお
いては油中水相が少しゲル化し、振とうによる再分散が
しにくくなる) × : はっきりと変化がわかり、不安定である。(高
温においては油中水相から排液した水の層がはっきりと
現れる/低温においては油中水相がゲル化し、振とうに
よる再分散ができなくなる)
【0043】B.使用試験 パネラー10人により下記の項目について使用試験を行
った。評価は、評価基準2を用いて各パネラーが5点満
点で評価し、その評点の平均値を判定基準3を用いて判
定した。 B−1:塗布時のなめらかさ(肌上での伸び) B−2:化粧膜のつや B−3:化粧移りのなさ(試料を腕に塗布した5分後に
黒色の布を押し当てた時に、布についた試料の状態を評
価した) B−4:化粧効果の持続性(パネルの背中に各試料を2
cm四方の範囲で塗布し、海岸で過ごしてもらい、4時
間後の化粧膜の残り具合を目視にて評価した) (評価基準2) 評点 : 評価 5 : 良い 4 : やや良い 3 : 普通 2 : やや悪い 1 : 悪い (判定基準3) 判定 : 評点平均値 ◎ : 4.5点以上 ○ : 3.5点以上、4.5点未満 △ : 2.0点以上、3.5点未満 × : 2.0点未満
【0044】表1および表2の結果から明らかなよう
に、本発明の油中水型サンカット化粧料は使用時に肌上
でなめらかで伸びが良く、化粧膜につやがあり、衣服な
どへの二次付着も少なく、化粧効果の持続性に優れた、
安定性の良好なものであることが実証された。一方、比
較例1〜4では全ての項目を満足するものは得られなか
った。
【0045】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の油中水型サ
ンカット化粧料は、塗布時に肌上で伸びが良くなめらか
であり、化粧膜につやがあり、化粧料の衣服などへの二
次付着が少なく、化粧効果が長時間にわたって持続する
優れた効果を示すものであり、安定性も良好であって、
油中水型サンカット化粧料として優れた品質を有する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)〜(F)を含有すること
    を特徴とする油中水型サンカット化粧料。 (A)紫外線防御効果を有する有機化合物および/また
    は紫外線防御効果を有する無機化合物 5〜40質量% (B)揮発性シリコーン油 10〜60質量% (C)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体 0.
    1〜5質量% (D)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
    ン系界面活性剤 0.1〜5質量% (E)光輝性粉体 0.1〜5質量% (F)水 2〜60質量%
  2. 【請求項2】 成分(C)が、分子鎖の片末端にラジカ
    ル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物とア
    クリレートおよび/またはメタクリレートを主体とする
    ラジカル重合性モノマーとをラジカル共重合して得たア
    クリル−シリコーン系グラフト共重合体であるこを特徴
    とする請求項1記載の油中水型サンカット化粧料。
  3. 【請求項3】 成分(C)と成分(E)の配合質量比
    (C)/(E)が1/10〜10/1であることを特徴
    とする請求項1または2記載の油中水型サンカット化粧
    料。
  4. 【請求項4】 更に、成分(G)球状粉体0.1〜5質
    量%を含有することを特徴とする請求項1ないし3の何
    れかの項記載の油中水型サンカット化粧料。
  5. 【請求項5】 成分(E)の全部または一部が疎水化表
    面処理されたものであることを特徴とする請求項1ない
    し4の何れかの項記載の油中水型サンカット化粧料。
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