JP2001328901A - マウス***凍結保存用キット - Google Patents

マウス***凍結保存用キット

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JP2001328901A
JP2001328901A JP2000149039A JP2000149039A JP2001328901A JP 2001328901 A JP2001328901 A JP 2001328901A JP 2000149039 A JP2000149039 A JP 2000149039A JP 2000149039 A JP2000149039 A JP 2000149039A JP 2001328901 A JP2001328901 A JP 2001328901A
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cryopreservation
sperm
mouse
kit
weight
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Naoki Nakagata
中潟直己
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SEATSUKU YOSHITOMI KK
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SEATSUKU YOSHITOMI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凍結保存した***の融解後の生存率および運
動性が高く、それゆえ高い体外受精率が得られるマウス
***凍結保存用キットを提供すること。 【解決手段】 ラフィノースおよび蛋白源を含有するマ
ウス***の凍結保存用液、ストローおよびシャーレを含
むマウス***凍結保存用キット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体外受精用のマウ
ス***の凍結保存に関し、より詳細には、凍結保存した
***の融解後の生存率および運動性が高く、それゆえ高
い体外受精率が得られるマウス***凍結保存用キットに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、遺伝子改変雄マウスと市販の
雌マウスとの間で体外受精を行い、大量に作出した胚を
凍結保存することが行われている。胚の大量作出には高
い体外受精率を得ることが必須である。このような体外
受精には、凍結保存された雄マウス***がしばしば用い
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
保存用液を用いてマウス***を凍結保存した場合、融解
後の***の生存率および運動性が低く、それゆえ体外受
精率が低くなるという問題があった。
【0004】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、融解後の精
子の生存率および運動性が高く、それゆえ高い体外受精
率が得られるマウス***凍結保存用キットを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
対し、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0006】本発明のマウス***凍結保存用キットは、
マウス***の凍結保存用液、ストローおよびシャーレを
含む。そのことにより、上記目的が達成される。
【0007】本発明のマウス***の凍結保存用液は、ラ
フィノースおよび蛋白源を含有する。
【0008】好適な実施態様において、マウス***の凍
結保存用液中のラフィノースおよび蛋白源の含有量は、
それぞれ1重量%〜30重量%および0.1重量%〜2
0重量%である。
【0009】好適な実施態様において、蛋白源は、スキ
ムミルク、ウシ血清アルブミンおよび血清からなる群よ
り選択される少なくとも1種である。
【0010】好適な実施態様において、マウス***の凍
結保存用液は水溶液の形態である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明において、凍結保存された***の融
解後の生存率は、全***数に対する運動性を呈している
***数の割合により決定される。
【0013】本発明において、凍結保存された***の融
解後の運動性は、全***数に対する前進運動を呈してい
る***数の割合により決定される。
【0014】本発明において、凍結保存された***の体
外受精率は、体外受精後、2細胞期に発生した胚および
未受精卵の数を計測し、以下の式に代入することにより
算出される: 体外受精率(%)={2細胞期胚の数/(2細胞期胚の
数+未受精卵の数)}×100。
【0015】本発明のマウス***の凍結保存用液は、ラ
フィノースおよび蛋白源を含有する。
【0016】ラフィノースは、非還元性三糖の1種であ
り、メリトース、メリトリオース、ゴシポースまたは6
G−α−D−ガラクトシルスクロースとも呼ばれる。ラ
フィノースは、本発明のマウス***の凍結保存用液にお
いて、***細胞膜を保護し、凍結・融解による細胞膜の
損傷を防ぐ作用を奏する。
【0017】本発明のマウス***の凍結保存用液中のラ
フィノースの含有量は、好ましくは1重量%〜30重量
%、より好ましくは10重量%〜25重量%、最も好ま
しくは15重量%〜21重量%である。含有量が1重量
%より少ない場合、融解後の***の運動性が極端に低下
するという問題があり、30重量%より多い場合、短時
間の保存でも、作製した凍結保存用液中にラフィノース
の結晶が析出してくるという問題がある。
【0018】蛋白源は、本発明のマウス***の凍結保存
用液において、ラフィノースの***細胞膜に対する保護
効果をより高める作用を奏する。蛋白源の例としては、
例えば、スキムミルク、ウシ血清アルブミン、血清など
が挙げられる。カゼイン、アルブミン、グロブリン、プ
ロテオース、ペプトンなど種々の蛋白を含有し、それゆ
え複合的保護効果を奏する理由から、スキムミルクが好
ましい。これらの蛋白源は、単独で使用してもよく、ま
た組み合わせて使用してもよい。
【0019】本発明のマウス***の凍結保存用液中の蛋
白源の含有量は、好ましくは0.1重量%〜20重量
%、より好ましくは1重量%〜10重量%、最も好まし
くは2重量%〜4重量%である。含有量が0.1重量%
より少ない場合、保護効果がほとんど認められないとい
う問題があり、20重量%より多い場合、凍結保存用液
中の浸透圧が高くなることにより、***の生存性が低下
するという問題がある。
【0020】本発明のマウス***の凍結保存用液の形態
は、特に限定されないが、好ましくは溶液であり、より
好ましくは水溶液である。水溶液に用いる水としては、
蒸留水、注射用蒸留水などが好ましい。
【0021】本発明のマウス***の凍結保存用液は、ラ
フィノースおよび蛋白源を、例えば水に溶解することに
より調製され、次いで、例えばミリポアろ過装置を用い
てろ過滅菌され、容器(例えば、アンプル、バイアルな
ど)に注入され、そして封入される。もっとも、ラフィ
ノースおよび蛋白源は、一緒に、または両者を別個に容
器(例えば、アンプル、バイアル等)に保存してもよ
い。その際、少なくとも一方を水溶液としてもよく、ま
た両者を水溶液としてもよく、さらには下記に説明する
キットの構成として水のみを容器、例えばアンプル等に
充填して保存し、用時に水溶液としてもよい。
【0022】本発明のマウス***の凍結保存用液は、ラ
フィノースおよび蛋白源を含有することにより、凍結保
存した***の融解後の生存率および運動性が高く、それ
ゆえ高い体外受精率が得られるという効果を奏する。
【0023】本発明のマウス***凍結保存用キットは、
上記マウス***の凍結保存用液、ストローおよびシャー
レを含む。
【0024】ストローは、凍結保存用液に懸濁させたマ
ウス***を充填し、凍結保存するためのいわゆる凍結保
存容器として機能する。ストローの内径および長さは特
に限定されないが、***凍結時の温度における均一性の
理由から、内径0.5mm〜3mmが好ましい。
【0025】シャーレは、凍結保存用液中のマウス***
懸濁液を作製するために使用される。本発明の凍結保存
用キットに用いられるシャーレの一実施態様を図1に斜
視図にて示す。図1はシャーレ1の上面図であり、シャ
ーレ1にはウェル2が好適には4つ設けられている。シ
ャーレ1はフタ(図示せず)を有する。なお、図1には
4つのウェル2が図示されているが、ウェル2の数は特
に4つに限定されない。しかしながら、摘出した精巣上
体尾部上の血液を取り除くために、ラフィノースを含む
凍結保存用液で洗浄しなければならないため、ウェル2
の数は偶数が好ましい。
【0026】上記ストローおよびシャーレは、エチレン
オキシドグリコール(EOG)滅菌された後包装され
る。
【0027】本発明のマウス***凍結保存用キットはま
た、必要に応じて外箱および/または取扱説明書を含み
得る。
【0028】次に、本発明のマウス***凍結保存用キッ
トを用いてマウス***を凍結保存する手順の一例を説明
する。
【0029】(***の凍結保存) 1.成熟雄マウス(12週齢以上)の精巣上体尾部2個
をシャーレ(4ウェルマルチディッシュ)内の4つのウ
ェル内の100μlの凍結保存用液中に移し、精巣上体
管を細切後、シャーレを1分間振盪させ、***を凍結保
存用液中に懸濁する。
【0030】2.ストローへの***懸濁液の充填 (a)まず、ストローを1mlのシリンジに装着し、培
養液(HTF)を約100μl吸引する。すなわち、精
子懸濁液は1本のストローに少量しか充填されないた
め、そのまま凍結に使用される液体窒素中に保存すると
ストローが液体窒素表面に浮いてしまうので、ストロー
の容積の約半分の培養液を「おもり」として充填する。
培養液としては、HTF、TYH、mWMおよびR18
S3が例示される。
【0031】(b)シャーレのフタに10μlの***懸
濁液を取り、充填した培養液との間に10mmの空気相
を挟んで***懸濁液をストローに充填する。
【0032】(c)ストローの両端部に10mmの空気
相を作製し、シーラーで封止する。
【0033】上記(b)および(c)において、空気相
は、培養液および***懸濁液が凍結することにより膨張
するため、そのクッションとして設けられる。
【0034】3.凍結用フロートに***を充填したスト
ローを入れ、液体窒素保管器内の液体窒素表面に静置す
る。
【0035】4.約15分間静置後、フロートを液体窒
素中に浸漬し、***を凍結保存する。
【0036】上記のようにして凍結保存されたマウス精
子は、用時に融解され、そして例えば、凍結保存された
未受精卵または透明帯切開卵子と共に体外受精に供され
得る。未受精卵の凍結保存、***の融解、未受精卵の融
解、透明帯切開術および体外受精は、当該分野で公知の
従来の手順に従って行われ得る。参考のために以下にそ
れらの手順を示す。
【0037】(未受精卵の凍結保存) 1.成熟雌マウスに、5単位/匹の妊馬血清性腺刺激ホ
ルモン(PMS)を腹腔内注射し、その48時間後に5
単位/匹のヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)を腹
腔内注射して過***処理を施す。hCG注射14時間
後、過***処理を施した雌マウスの卵管膨大部より卵子
塊を採取し、ヒアルロニダーゼ処理により卵丘細胞を除
去して未受精卵を得る。得られた未受精卵を20%牛胎
仔血清(FCS)を含む培養液(HTF)内で10分間
培養する。
【0038】2.室温にて1M ジメチルスルホキサイ
ド(DMSO)を含むリン酸緩衝液溶液のドロップ(1
00μl)をシャーレに作製する。作製するドロップの
数は、凍結チューブの本数+1(例えば、凍結チューブ
が3本の場合、4個のドロップ)である。
【0039】3.上記1.で培養した未受精卵を1M
DMSOを含むリン酸緩衝液溶液の1つのドロップへ静
かに移す。
【0040】4.未受精卵がシャーレの底に沈んだら、
残りの1M DMSOを含むリン酸緩衝液溶液のドロッ
プに未受精卵を均等に分けて移す(通常、1ドロップ当
り40個の未受精卵)。
【0041】5.20μl用のオートピペッターを用い
て、5μlの1M DMSOを含むリン酸緩衝液溶液と
共に未受精卵を凍結チューブに移し、予め0℃にしてお
いた冷却装置に移す。なお、冷却装置は、ブロッククー
ラー(CHT−100、IWAKI)あるいはラブトッ
プクーラー(5115−0012、ナルゲン)を用い
る。あるいは、氷水を用いて冷却してもよい。
【0042】6.5分後、予め0℃に冷却しておいた簡
易ガラス化保存用液(DAP213:2M DMSO、
1Mアセトアミドおよび3Mプロピレングリコールを含
むリン酸緩衝液)95μlを凍結チューブの管壁を伝わ
らせて静かに添加する。なお、上記4.における0℃、
1M DMSOを含むリン酸緩衝液溶液での平衡時間が
多少延びても、融解後の未受精卵の生存性には影響しな
い。従って、数本の凍結チューブを同時に凍結する場合
は、最後の凍結チューブを0℃の冷却装置に移してから
5分後に、DAP213を添加する。
【0043】7.さらに5分後、凍結チューブをケーン
に装着し、直ちに液体窒素中に浸漬し、未受精卵を凍結
保存する。なお、ケーンは液体窒素中で予め冷却してお
く。また、数本の凍結チューブを同時に凍結する場合
は、上記6.の操作時と同様、最後の凍結チューブにD
AP213を添加してから5分後に、凍結チューブをケ
ーンに装着し、液体窒素内に浸漬する。
【0044】(***の融解) 1.凍結保存しているストローを液体窒素中から取り出
し、37℃の温水中に浸漬する。
【0045】2.15分間放置後、温水からストローを
引き上げ、ストローの表面の水分を紙でぬぐった後、精
子懸濁液側のシール部を切り取って***懸濁液のみをシ
ャーレに取り出す。
【0046】3.***懸濁液1〜2μlを、マイクロピ
ペッターを用いて、予め作製しておいた200μlの受
精用培地(HTF)のドロップに移し、このドロップを
パラフィンオイルで被覆し、1時間前培養する。この精
子懸濁液を体外受精に供する。
【0047】(体外受精) 1.1時間前培養した***懸濁液の濃度を算定する。
【0048】2.未受精卵の入ったドロップの***濃度
が1μlあたり200***になるように、***懸濁液の
一部を未受精卵のドロップに導入する。
【0049】3.3時間後に卵子を新鮮な培養液(HT
F)で洗浄し、2細胞期へ発生した胚のみを選別する。
【0050】(透明帯切開術)凍結保存した***の運動
性が低い場合は、透明帯切開卵子を用いて体外受精を行
う。
【0051】1.シャーレの中央に100μlの0.3
Mスクロースを含むリン酸緩衝液溶液(BSAを含まな
いもの)のドロップを作製し、ドロップ上部に30〜4
0個の卵丘除去卵子を少量の培養液と共に移す。
【0052】2.すべての卵子が完全に沈み、シャーレ
の底に付着したら、ドロップを流動パラフィンで被覆す
る。
【0053】3.30Gの注射針で透明帯の一部を切開
する。すなわち、ゆっくりと針先を下ろして、卵子の上
部に触れたら針先を透明帯に押し付け、シャーレの底を
傷つけるように手前に引くことにより透明帯を切開す
る。
【0054】4.すべての卵子の透明帯を切開し終えた
ら、4%BSAおよび0.3Mスクロースを含むリン酸
緩衝液溶液を20μl加え、透明帯切開側とは逆の方向
からピペッティングすることにより、卵子をシャーレの
底から剥がす。
【0055】5.卵子を注意深く回収し、HTFで洗浄
後、体外受精に供する。
【0056】得られた2細胞期胚は、上記(未受精卵の
凍結保存)と同様の手順を用いて凍結保存され得、そし
て凍結保存された胚は、当該分野で公知の従来の手順を
用いて融解され、例えば、当該分野で公知の経卵管壁卵
管内移植法により雌マウスに移植され得る。参考のため
に以下にその手順を示す。
【0057】(経卵管壁卵管内移植法) (a)受容雌の準備 1.受容雌には、Jcl:MCH(ICR)を用いる。
移植前日の夕方3時〜5時に雌マウスの外陰部を観察し
て発情前期にあるものを選び、精管結紮雄マウスと同居
させる。
【0058】2.雄マウスと同居させた翌日、膣栓を確
認した雌マウスを受容雌として用いる。
【0059】3.ネンブタールで麻酔をした受容雌の側
面中央の毛を刈り、腹壁を切開する。
【0060】4.卵巣・卵管・子宮を体外に露出させ、
卵巣に付着した脂肪をクレンメで固定する。
【0061】(b)胚とキャピラリーの準備 1.200μlのmWMのドロップをシャーレの中央に
作製し、20個の胚を入れる。
【0062】2.キャピラリー(外径200〜250μ
m)に空気と培養液とを2〜3mm間隔で交互に吸引
し、その先端に約10個の胚を吸引する。
【0063】(c)移植 1.卵管采および膨大部を確認し、両者間の卵管壁の一
部をノエス剪刀で直径の約1/2〜2/3程度切開す
る。
【0064】2.膨大部側卵管壁を細胞用マイクロピン
セットでつまみあげ、その開口部から胚を含むキャピラ
リーを膨大部側の卵管内に挿入する。
【0065】3.膨大部に空気の泡が2〜3個入るまで
静かに息を吹き込む。空気の泡を一緒に吹き込むことに
より、胚が膨大部に到着したことを確認する。
【0066】4.クレンメを外し、卵巣・卵管・子宮を
静かに体内に戻す。
【0067】5.皮膚をオートクリップで止めて、麻酔
がさめるまでマウスを保温する。
【0068】以上のように、本発明のマウス***凍結保
存用キットを用いてマウス***を凍結保存することによ
り、高い体外受精率で体外受精を行うことができる。
【0069】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。
【0070】(実施例1)ラフィノースおよびスキムミ
ルクを、それらの含有量がそれぞれ18重量%および3
重量%となるように蒸留水に溶解し、凍結保存用液を調
製した。
【0071】(実施例2)上記実施例1で調製した凍結
保存用液を、ミリポアろ過装置を用いてろ過滅菌し、ア
ンプルに注入し、そして封入した。次いで、内径1.2
mmのストローおよび4ウェルシャーレをエチレンオキ
シドグリコール滅菌し、それぞれ別個に包装した。これ
らアンプル、ストローおよびシャーレを組み合わせ、凍
結保存用キットを作製した。
【0072】(実施例3)内径1.8mmのストローを
用いたこと以外は、実施例2と同様にして凍結保存用キ
ットを作製した。
【0073】〔試験例〕上記実施例2および3で作製し
た凍結保存用キットを用いてマウス***を凍結保存し、
融解後の生存率および運動性、ならびに体外受精率を評
価した。
【0074】(凍結保存した***の融解後の生存率)凍
結保存した***の融解後の生存率を、融解した***懸濁
液を***活力検査板に滴下し、顕微鏡下で5視野を観察
して、全***数に対する運動性を呈している(少しでも
動きのある)***数の割合、すなわち、(運動性を呈し
ている(少しでも動きのある)***数)÷(全***数)
×100により決定した。
【0075】(凍結保存した***の融解後の運動性)凍
結保存した***の融解後の運動性を、上記(凍結保存し
た***の融解後の生存率)と同様の検査法により、全精
子数に対する前進運動を呈している***数の割合、すな
わち、(前進運動を呈している***数)÷(全***数)
×100により決定した。
【0076】(体外受精率の決定)体外受精後、2細胞
期へ発生した胚および未受精卵を回収し、それらの数を
計測した。得られた数を以下の式に代入し、体外受精率
を計算した: 体外受精率(%)={2細胞期胚の数/(2細胞期胚の
数+未受精卵の数)}×100。
【0077】(試験例1〜10)上記実施例2および3
で作製した凍結保存用キットを用いてマウス***を凍結
保存し、融解後の生存率および運動性、ならびに体外受
精率を評価した:57BL/6J雄マウス(12週齢)
の精巣上体尾部を摘出して切開し、漏出した***塊を凍
結保存用液(試験例1〜4:120μL、試験例5〜1
0:100μL)中に懸濁した。得られた懸濁液(試験
例1〜4:9μL、試験例5〜10:5μL)をストロ
ー内に封入した。このストローを前処理した後、液体窒
素内に1時間浸置した。その後、ストローを液体窒素内
より取り出し、37℃の温水中に15分間放置し、***
を融解した。次いで、融解した***をストローから取り
出し、HTF培地(100μL)に懸濁し、上記方法に
従って直ちに***生存率および運動性を決定した。その
結果を表1に示す。
【0078】なお、上記前処理とは、(1)ストローを
液体窒素液表面(気層)に15分間放置する;あるいは
(2)ストローをディープフリーザー内にアルミブロッ
クをスタンドとして1時間放置する、のいずれかであ
る。
【0079】
【表1】
【0080】表1から分かるように、本発明の凍結保存
用キットを用いた試験例では、凍結保存した***の融解
後の生存率および運動性は高かった。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、凍結保存した***の融
解後の生存率および運動性が高く、それゆえ高い体外受
精率が得られるマウス***凍結保存用キットを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマウス***凍結保存用キットに含まれ
るシャーレの一実施態様の斜視図である。
【符号の説明】
1 シャーレ 2 ウェル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラフィノースおよび蛋白源を含有するマ
    ウス***の凍結保存用液、ストローおよびシャーレを含
    むマウス***凍結保存用キット。
  2. 【請求項2】 マウス***の凍結保存用液中のラフィノ
    ースおよび蛋白源の含有量が、それぞれ1重量%〜30
    重量%および0.1重量%〜20重量%である請求項1
    に記載のマウス***凍結保存用キット。
  3. 【請求項3】 蛋白源が、スキムミルク、ウシ血清アル
    ブミンおよび血清からなる群より選択される少なくとも
    1種である請求項1または2に記載のマウス***凍結保
    存用キット。
  4. 【請求項4】 マウス***の凍結保存用液が水溶液の形
    態である請求項1〜3のいずれかに記載のマウス***凍
    結保存用キット。
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