JP2001327884A - ペースト製造用ロールミル装置 - Google Patents

ペースト製造用ロールミル装置

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JP2001327884A
JP2001327884A JP2000152751A JP2000152751A JP2001327884A JP 2001327884 A JP2001327884 A JP 2001327884A JP 2000152751 A JP2000152751 A JP 2000152751A JP 2000152751 A JP2000152751 A JP 2000152751A JP 2001327884 A JP2001327884 A JP 2001327884A
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roll
paste
roll mill
palladium
cast iron
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JP2000152751A
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Kazuhiko Takahashi
和彦 高橋
Toshio Shinoda
敏夫 篠田
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロール表面の変形を小さくして凝集体の解砕
を可能にすると共にロール表面の耐摩耗性を向上させる
ことによりロール寿命を長くしたペースト製造用ロール
ミルを提供する。 【解決手段】 ロール表面を溶射によってタングステン
カーバイト−コバルト系合金等の超硬材で被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペースト製造用のロ
ールミル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、厚膜ペースト(以後、ペーストと
呼ぶ)は、銀やパラジウム等の導電性粉末、ガラスフリ
ット及び金属酸化物粉末からなる機能性粉末を有機ビヒ
クルに分散させて製造される。厚膜ペーストは、印刷焼
成によって数μm〜10μm程度の厚さの「厚膜」に形
成されて配線材や絶縁材として使用される。ペースト材
料として使用される粉末の平均粒径は1〜5μm程度の
ものが使用されるが、粉末中に多く含まれる凝集体をロ
ールで解砕する必要があるため、上記ペースト製造とし
ては解砕・分散性の優れたロールミル装置が通常使用さ
れている。特に、入り口ロール、中央ロール、出口ロー
ルの3本のロールを直列に配置したいわゆる3本ロール
ミルが一般的に使用されている。また、ペースト製造用
に使用されるロールミル装置のロールは通常、中央部が
周縁部に比べ極くわずか径が大きい俵形状をしており、
中央部と周縁部との径の差はクラウンと呼ばれる。ロー
ルミル装置のロールとしては、表面が白鋳鉄で形成され
たチルド鋳物ロールが使用されてきた。
【0003】近年、ペーストの内でも積層セラミックコ
ンデンサなどに用いる内部電極形成用ペーストのように
焼成膜厚を1〜3μmという薄い領域で使用する用途が
増加している。この用途では、使用される粉末も平均粒
径1μm以下のいわゆるサブミクロンオーダーの微細か
つ凝集性に富んだものとなり、従来さほど問題視されな
かったレベルの粉末凝集体についても、均一な膜形成の
観点から無視出来ないところとなり、凝集体の充分な解
砕がより一層求められるようになった。ところがロール
表面材質が白鋳鉄製のロールでは、凝集体解砕時のロー
ル表面の摩耗・変形により、凝集体の解砕が充分行われ
ないという問題が生じた。その結果、該ペーストから得
られる焼成膜には凝集体に起因する突起や発泡が発生
し、焼成膜不均質化の原因となっていた。
【0004】もう少し説明を追加すると、従来のチルド
ロールは表面がショア硬さ70〜80の白鋳鉄の組織を有し
ているが、その内部はねずみ鋳鉄の組織に近づくため、
ショア硬さが70以下に低下する。そのため長期間の運転
などでロール表面が摩耗してくると表面の硬さが低下
し、ロール加工時、ロール表面の材質の変形抵抗が小さ
くなってしまい、ロールとロールの接触部で、接触面積
が大きくなり、ペースト材料にかかる実際のロール圧力
が低下し、解砕が不充分となる事が多かった。こういっ
た場合、通常はロールのクラウンを大きくすることで接
触面積を小さくコントロールし、圧力を維持する手段が
とられてきたが、より強く分散を求められるペースト作
製においては、以下の理由で必ずしも有効な手段とはな
りえなかった。
【0005】一般にペーストの製造に当たっては、初期
の分散ではロール圧を低く設定し、金属粉末、ガラスフ
リット及び酸化物粉末の粗大粒子・凝集体の解砕を行う
と共に、これらの機能性粉末成分を有機ビヒクル中に分
散させる。クラウンを大きくした場合、ロール圧が低い
状態では、ロールとロールの接触面積が小さくなりす
ぎ、ロール中央部と周縁部ではロール圧力のバラツキが
大きくなる。その結果、粗大粒子の解砕が不足し、機能
成分粉末の有機ビヒクル中への分散が不足するという問
題点を生じるため、クラウンを大きくするのは適切では
ないと考えられた。
【0006】そこで、凝集体をロールでより良く解砕す
るために、白鋳鉄製ロールではロールへの加圧を上げる
事で対応してきたが、ロール加圧を上げた結果、ロール
表面に微細なクラックが多数発生し、ロールとしての耐
摩耗性が著しく低下し、ロールの寿命が大幅に短くなっ
てしまうという新たな問題が生じた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ロール表面
の変形を小さくして凝集体の解砕を可能にすると共にロ
ール表面の耐摩耗性を向上させることによりロール寿命
を長くしたペースト製造用ロールミルを提供する事を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本願発明者は、ロ
ール表面の硬さを増し、ロール表面の変形を押さえるた
めに、白鋳鉄よりも硬い材料を検討した結果、ロール表
面を溶射によって超硬材で被覆することによって上記の
課題が解決できることを見いだした。
【0009】溶射により被覆されるロール表面の超硬材
としては、タングステンカーバイト−コバルト系合金が
望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のロールミル装置に置い
て、超硬合金が被覆されるロール材質としては、従来の
白鋳鉄、ねずみ鋳鉄を初めとする鉄系のものを用いるこ
とが出来る。このロールに超硬合金を被覆するには、溶
射法、中でもプラズマ溶射法、高速フレーム溶射法が好
適に使用できる。本発明のロールミル装置としては、前
記3本ロールミルが代表的であるが、ロールが2本のも
のや4本以上のロールミルについても適用が可能であ
る。
【0011】以下、実施例によって本発明を説明する。
なお、本明細書中で使用する単位として、%とある場
合、特に断らない限り、重量パーセントを意味する。評
価のため、本願発明及び従来技術のロールミル装置を用
いてペーストの作製を行い、ペースト特性とロールの摩
耗度及び硬度変化を調べた。評価用ペーストとしては積
層セラミックコンデンサ等に用いる内部電極形成用ペー
ストを用いた。なお、ペースト組成は、10%平均粒径が
0.2 μm 、50%平均粒径が0.5 μm 、90%平均粒径が3
μm で構成されているパラジウム粉末38%、アクリル樹
脂10%, 界面活性剤2 %、有機溶剤50%とからなるもの
とした。ペースト作製後、グリーンシート上に印刷、乾
燥し、グリーンシートを積層後、大気中で1500℃で24時
間焼成し、積層セラミックコンデンサを得た。得られた
コンデンサの破断面を研磨し、内部に形成されたパラジ
ウム層の形状を走査型電子顕微鏡(SEM)により比較
観察した。
【0012】
【実施例1】まず本願発明に係るロールミル装置での試
験を行った。表1に示す仕様のロール表面にコバルト12
%含有タングステンカーバイトの被覆を溶射で形成した
3本ロールミルを使用し、ロール圧力を1MPaでロールパ
ス回数を2回、3MPaでロールパス回数を6回、6MPaでロ
ールパス回数を6回、8MPaでロールパス回数を6回に設
定し、パラジウムペーストを作製した。得られたペース
トはグラインドゲージの最大値が2.5 μm 以下であり、
分散が充分進んでいるものと見られた。そのパラジウム
ペーストをグリーンシート上に印刷後、100 ℃で15分乾
燥し、そのシートを10枚積層し、大気中にて1500℃で24
時間焼成した。出来上がったグリーンシート積層体の破
断面をSEMで観察した結果、シート間に形成されたパ
ラジウム層は、膜厚が一定で安定した焼成膜が得られ
た。分散度は満足出来るレベルであった。なお、図中、
白く見える部分がパラジウム層である。
【0013】
【表1】
【0014】
【図1】
【0015】ロール加工開始時のショア硬さは、115 ±
5 、上記ペースト作製条件でペースト20kgを1ロットと
し、6ロット作製した後のショア硬さ113 ±5 となりほ
とんど硬さの変化が無く、摩耗もほとんど観察されなか
った。
【0016】
【従来例1】次に、従来使用されているロールミルでの
試験を行った。表1に示す仕様のロール表面が白鋳鉄か
らなる3本ロールミルにて、ロール圧力を1MPaでロール
パス回数を2回、3MPaでロールパス回数を6回、6MPaで
ロールパス回数を6回、8MPaでロールパス回数を6回に
設定しパラジウムペーストを作製した。作製されたパラ
ジウムペーストはグラインドゲージの最大値が5 μm で
あり、やや分散不足気味と推定された。そのパラジウム
ペーストをグリーンシート上に印刷後、100 ℃で15分乾
燥し、そのシートを10枚積層し、大気中にて1500℃で24
時間焼成した。出来上がったグリーンシート積層体の破
断面をSEMで観察した結果、シート間に形成されてい
るパラジウム層は、パラジウムの凝集により厚くなって
いる部分が多数見られ、分散不足が確認された。
【0017】
【図2】
【0018】ロール加工開始時のショア硬さは75±5 、
上記作製条件で20kg/ 1 ロットを6ロット作製した後の
ショア硬さ68±5 となり硬さが低下しており、摩耗が認
められ以後の使用にはふさわしくない状態となってい
た。
【0019】
【従来例2】さらに従来のロールミル装置を使用し、分
散度を増す試験を試みた。表1に示す仕様のロール表面
が白鋳鉄からなり、クラウンを従来の2倍に増加した3
本ロールミルを使用し、1MPaでのロールパス回数を2
回、3MPaでロールパス回数を6回、6MPaでロールパス回
数を6回、8MPaでロールパス回数を6回に設定し、パラ
ジウムペーストを作製した。得られたペーストはグライ
ンドゲージの最大値が2.5 μm 以下であり、分散度は充
分なものと推定された。そのパラジウムペーストをグリ
ーンシート上に印刷後、100 ℃で15分乾燥し、そのシー
トを10枚積層し、大気中にて1500℃で24時間焼成した。
出来上がったグリーンシート積層体の破断面をSEMで
観察した結果、シート間に形成されたパラジウム層は、
パラジウムの凝集により厚くなっている部分が一部見ら
れ、分散がやや不充分なレベルに止まっていた。
【0020】
【図3】
【0021】ロール加工開始時のショア硬さは、75±5
、上記作製条件で20kg/ 1 ロットを6 ロット作製した
後のショア硬さ65±5 となり硬さが低下し、摩耗が認め
られ以後の使用にはふさわしくない状態となっていた。
結局、クラウンを大きくする事で、白鋳鉄製ロールであ
っても材料に圧力をかけられるようになるものの、ロー
ル表面の摩耗が甚だしく、従来よりロール寿命が短くな
ってしまった。
【0022】
【発明の効果】本願発明のロールミル装置を用いると、
ロール表面の硬度が増したことにより、ペースト分散性
が向上し、従来困難であったサブミクロンオーダーの粉
末を使用したペーストの作製が可能となった。しかもロ
ール表面の硬さが増した事で、ロールの耐摩耗性が向上
したため、ロール交換頻度が少なくなるという効果も得
られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、コバルト含有タングステンカーバイ
トを被覆した本願発明のロールミル装置で分散した場合
の焼成膜破断面
【図2】従来例1、白鋳鉄製ロールミル装置で作製した
ペーストの焼成膜断面
【図3】従来例2、クラウンを増加した白鋳鉄製ロール
ミル装置で分散した場合の焼成膜破断面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロール表面が溶射によって超硬材で被覆さ
    れているペースト製造用ロールミル装置。
  2. 【請求項2】溶射により被覆される超硬材が、タングス
    テンカーバイト−コバルト系合金であることを特徴とす
    る請求項1記載のペースト製造用ロールミル装置。
JP2000152751A 2000-05-19 2000-05-19 ペースト製造用ロールミル装置 Pending JP2001327884A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100671973B1 (ko) 2004-04-30 2007-01-19 정군화 곡물 분쇄용 칼날 및 그 제조방법
JP2009531172A (ja) * 2006-03-30 2009-09-03 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト 粗く破砕された多結晶シリコンを破砕するための装置および方法
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